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【Gladiator024】テムーレンとグラジ初戦、竹中大地「世の中に自分の存在を認めてもらえるような試合を」

【写真】怪獣キラー、名田英平、竹中、瀧口脩生、山本健斗デリカット。何かのきっかけて、化けらえるはずの実力者たちとパラエストラ東大阪で腕を磨く(C)MMAPLANET

9日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024で前バンタム級王者テムーレン・アルギルマーと戦う竹中大地。
Text by Manabu Takashima

修斗環太平洋バンタム級王者からJAPANバブル到来前のONEと契約も──想ったようなキャリアを積むことはできなかった。パフォーマンス云々の前に不可抗力、竹中自身がコントロールできない部分で試合のキャンセルが続き、惜しい星の落とし方も経験した。そしてコロナ・パンデミックが起こり、サークルケイジでの日本人選手の需要は明らかに目減りした。

30歳を過ぎ、思うように試合が組まれない状況に国内に目を移した竹中。目指すところはRIZINだが、今回のGladiator出場は意外という印象しかなかった。そんな竹中にグラジ出場の経緯と、これからについて尋ねた。


――9月30日大会で、グラジエイターのケージの中から参戦表明を行いました。これまでグラジを生観戦したことはありましたか。

「いえ、会場で見たのは初めてです。YouTubeはライブ配信をチェックしていましたけど」

──では、その時にはどのような印象を持ちましたか。

「会場が華やかでケージ映えしていて。スクリーンも大きくて見やすくて良かったのですが、冷房がめっちゃきいていて(笑)。半袖で行っていたのでメインが始まる頃には本当に寒くて。その寒さと戦いながら試合を見ていました。移動して、立ち見で試合を見ているとだいぶマシになりました(笑)。

ケージの中では前田吉朗選手とNavE選手のグラップリング、あのMMA寄りのグラップリングが面白かったですね。ああいうグラップリングが盛り上がると、MMAで戦えるグラップリングも進化するんじゃないかというのは思いました」

──目の付けどころか面白いですね。

「やっぱり、やっているからですかねぇ。競技として興味深かったです」

──ところで今日はパラエストラ東大阪のプロ練習を拝見させていただいたのですが、皆が口を揃えてバック奪取能力とキープの強さに舌を巻いていました。曰く「ヘルニア製造機」だと(笑)。

「アハハハ。そうでなくて、背中を伸ばして腰痛を治しているんですよ(笑)。カイロプラクティック的な感じで」

──アハハハハ。物は言いようです。以前より、急がずにキープの時間を長くするよう意識しているようでもありました。

「パーテルバックで削る。フルバックを取る前に相手を消耗させる作業を入れる方が、一本を取れる確率がMMAスパーにおいては上がります。同時に自分の体力の消耗も抑えることができて。いきなりフルバックに行くと完成しないといけない、やり切らないといけないと後戻りができなくなってしまいます。でもパーテルバックだと、またスタンドに戻っても際の打撃を入れることもできますし、自分で選択ができるようになる。そこが強くなると、自分が戦いやすい時間が増えてペース配分もしやすくなるので意識していますね。

そうするためにバックの細かい技術的なマイナーチェンジはしてきました。バックが一番有効なポジションなので。傍から見ると同じように見えるかもしれないですが、手の位置だとか使い方、足のきかせ方も少しずつ変わっています」

──なるほど、凄く興味深いです。同時に正直、修斗からONEで戦ってきた竹中選手がグラジに着目することが意外でした。

「練習仲間が試合に出ていますし、グラジエイターからオファーを貰ったのは実は5月頃だったんです。だから6月大会とかもチェックはしていましたし。日本人が苦手な外国人、課題となる外国人を連れてきているイメージですよね。攻略しづらい……でも、ここに勝たないと海外にも行けないし、日本のトップにもなれない。そこをクリアしないといけない外国人選手たち、難敵を呼んできていますね。

ちょっと粗くてフィジカルが強い。そこが日本人選手との違いですからね。そのなかで柔らかく戦うパン・ジェヒョク選手とかには結構、面食らいました」

──そこまで見ているということは、6月にはもうグラジに出ようという気持ちが固まっていたのでしょうか。そもそも、いつONEから離れたのかも我々は把握していなかったので。

「そこは僕もなんです。あと1試合組むよ──っていうやんわりした状態が続いて。でも、それが『1週間後に試合はどう?』みたいな感じで、微妙に踏ん切りがつかない状態が続いていました。そもそも和田選手との試合の後は『1試合残っているけど、他団体と交渉しても良いよ』という状態で。そのなかでもらった話がどれも実現しない状態だったので、『修斗で試合をしよう』という形になりました。ONEの方に修斗で試合をするというのは、伝えていました」

──そこでONEからオファーがあれば、また勝ってタイトルを目指すような想いは残っていましたか。

「そういう想いが強かったのは、ONEに出るようになって1年目ぐらいですかね。まぁ、僕もケガもありONEとはハマらないことが多かったです。対戦相手のドタキャンとかも含めて。年齢もあるし、早く試合をしないといけないという焦りもありました」

──5月にグラジからオファーがあり、6月大会はそれだけの興味を持って見ていた。それながら7月は修斗で戦ったわけですね。

「修斗とも契約が残っていたので。修斗で試合をしてから、グラジに出たいと話そうという考えでした。もうオファーを頂いて時点で、次はグラジで戦おうと思って過ごしていました」

──それでも、やはり意外でした。

「やっぱり僕は関西に住んでいて、さっきも言ったように練習仲間も出ている大会なんで東京の選手が持つイメージとは違うと思います。それにハードな外国人選手を呼んでいるので、日本人選手と戦うよりも難しい試合になる可能性が高い。それと正直、僕のことを評価してくれている条件で声を掛けてくれたというのもあります。なら地元、関西で試合をしたいなって思いました」

──竹中選手の実力、ポテンシャルを買っているからこそ、いつまで燻っているんだという気持ちはありました。

「そうっスね。試合をしていないので、評価のしようがないと思うんです。だから、どんどん試合をして評価を勝ち取る必要がある。それが今の僕の状況だと思っています」

──では7月の藤井伸樹選手との試合、追い上げを食らい厳しい試合となりましたが、実戦のブランクを感じることは?

「明確な反省点は自分のなかであります。何個もあるんですけど、一つ挙げるとすると2Rの終わりですね。バックコントロールしていて、最後の10秒ぐらいに際で起き上がられて殴られたんですけど、スクランブルで立つ必要はなかったです。あれだけコントロールしていて、スクランブルで上を取ってももう向き合うだけの時間帯だったので。

それなら普通にクローズドガードとかに入れて、休憩すれば良かった。でも普段の練習の癖で、際は妥協しないという気持ちになって立ち上がってしまいました。それで打撃を貰ってしまって。

落ち着いて下を選んでいたら、あのパンチは貰っていなかった。そこの判断は間違えたなと思います。藤井選手もスクランブル、組みの頭になりがちになるなかで、あのアッパーを打てるのですから、アッパレです。これまでも藤井選手の試合を見て、格好良いなと思っていたのですが、そのまんま格好良い選手でした」

──北米MMAレギュレーションに戻ってきて、水抜き減量の久方ぶりに経験しました。

「結構しんどかったですね(笑)。3キロぐらいで軽めにやったんですけど、それでも最後の1キロぐらいは喉が渇いて。でも早めに落ちたし、そこは順調やったんです。水抜きはいくらやっても慣れることはないやろうし、次もしんどいと思います」

──とはいえ藤井選手に勝って、修斗バンタム級戦線で頂点を目指すという気持ちには?

「そうっスね。正直、明確なプランは全くなく修斗に出て。その前の段階で、次はグラジエイターに出るんやって言う風に気持ちは傾いていました。修斗で1試合、そのあとはグラジのつもりだったので修斗バンタム級戦線における自分の姿は想像できなかったです。藤井選手との試合が決まったのも5週間ぐらい前だったので。

決めつけちゃダメなんですけど、『これは7月はないなぁ』って気持ちが途切れたこともありました。あと練習ができるのも4週間というタイミングで、藤井選手に尋ねていますという連絡が来て、正直なところ『えぇ……マジか』って思いました。でも、試合を組んでもらって戦わないわけにはいかないですから。

でも、あの試合内容では満足できない。もっとデキるぞと思っていたので、そこを次の試合で見せたいです」

──その次戦はタイトルを獲得した竹本啓哉選手でなく、前王者となったテムーレンと戦うことになりました。

「相手が決まったのは2日前なんです(※取材は10月9日に行われた)。僕としては竹本選手と戦うことになると思っていたのですが、『テムーレンと戦って欲しい』と連絡があって。あの試合はどっちが勝っていてもおかしくない試合だったし、僕としてはテムーレン選手の方が戦いづらいです」

──それはどういう部分で?

「やっぱりちょっと粗い打撃と組みの受けが強い。フィジカルの部分ですよね。神田選手とか、ちょっと跳ね返されている感じだったので。竹本選手は寝技の巧さの部分でスイープをしたり、ポジションを取っていました。じゃあ、正面から取っ組み合った時に、どういう強さを持っているのかというのは、見ているだけだと分かりづらいです」

──竹本選手は一種のスペシャリストで、王道のMMAスタイルではないです。仮に竹中選手がさらに上の舞台を目指す時に、その場での対戦相手を想定するとテムーレンこそ越えないといけない相手かと。しかも、初来日の時のモチベーションに戻ってくることが予想されます。

「戦績以上に戦いづらい、クリアしづらい相手です。でもクリアしないと、この先はない相手やと思います。しっかりと仕上げて外国人選手のフィジカルと粗さに負けないようにして、仕留めることが重要なんかなと。自分の動きができればクリアできる相手です」

──UFCを目標とし、ONEで経験を積むというプランを持っていました。ただし、この間に33歳になった。実力云々でなくハードルが上がり現実的にUFCを考えられなくなったかと思います。そのなかで、今後の目標をどこに置いているのでしょうか。

「グラジをクリアしてRIZINに出たいです。毎年、春ぐらいに大阪でやっているので。そこで使ってもらって……RIZINに出たいというか、勝負したいです」

──RIZINも金原正徳選手、佐藤将光選手という竹中選手に近いカラーの選手が実力で脚光を浴びるようにもなりつつあります。そのRIZINのバンタム級戦線でやっていける自信のほどは?

「やってみないと分からない部分はありますけど、自信は当然あります。グラジエイターでしっかりと勝って、オファーを貰わないといけないですが、RIZINのトップ戦線とやり合える力はあると思っています……出たい、トップと勝負したいッスね。どんな形でも出られたら爪痕を残す自信はあるので、チャンスがもらえるとモノにするって感じですね」

──危ない橋を渡らず、大阪枠でRIZINに出たい。そういう選手もいるのが現状です。

「それも手ですよね。でも僕はしっかりとテムーレンを倒して、資格を得られるようにします。そのためにも、フィニッシュです。打撃でも寝技でもフィニッシュすることが重要なんかと思います」

──決して国内ではスポットが当たっていたわけではないですが、竹中選手の周囲の人はその強さに絶対の信頼を置いています。そんな人々を含め、次戦への意気込みのほどを最後にお願いします。

「ハイ。33歳になったんですけど、全然自分のキャリアに満足できていないです。体も気持ちもめっちゃ元気なんですよ。でも『そろそろ引退』とか『まだ格闘技をやっているんですか』とか言われたりするようになりました。『昔、格闘技をやっていたんですか』とか──今もやってんねんけどなぁって(笑)。俺も世間からしたら辞めていく人間に見えることに歯がゆさ、悔しさはあります。

なんで、ここからRIZINとか出ると認知もされるし、自分の実力を証明する格好の舞台になります。グラジエイターは、そのための足掛かりになるフィーダーショー的な大会なので、しっかりと勝って世の中に自分の存在を認めてもらえるような試合をどんどんしていきたいと思います」


■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator024対戦カード

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)

<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)

<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペン・ジョウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級/5分3R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)

<フライ級/5分3R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分3R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)

<バンタム級/5分3R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)

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【Gladiator024】竹中大地に続き、上久保周哉がグラジに参戦。韓国のシン・ジェヨンと対戦決定!!

【写真】ボクシング歴5年、柔術は青帯だがエクストリーム・コンバット所属ということを考えると、シン・ジェヨンはしっかりとしたウェルラウンダーであることが考えられる(C) MMAPLANET

10日(土)、GLADIATORより12月19日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024に上久保周哉が出場し、韓国のシン・ジェヨンと戦うことが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会ではバンタム級に元修斗環太平洋バンタム級チャンピオンの竹中大地が出場し、前グラジ・バンタム級王者テムーレン・アルギルマーと対戦することが決まっているが、同じく元ONEファイターの上久保も実に6年2カ月ぶりの国内でのMMAを戦う舞台にグラジを選択した。


Road to UFC準決勝で無念の敗北を喫した上久保に対し、他の国内プロモーションも当然のようにアプローチをかけていた事実は存在する。その状況下で「なるべく強い相手と戦いたい」という上久保の要望に対し、グラジ・サイドでは韓国から3選手のリストアップ。結果的にその3者はそれぞれの事情があり対戦は実現しなかったが、下記の上久保のコメントにあるように「(上久保にとって)必要な試合を組む」という姿勢があったことが、今回の初出場に至った模様だ

そんななか第4候補だったシン・ジェヨンは、グラジからのオファーがあった時点では10月27日に行われたBusan International Fighting Championshipに出場が決まっていた。シン・ジェヨンは勝利&ケガがないことが参戦の条件となった試合で、フィリピンのマハー・ジョン・マナハンを112秒TKOで下し、来日及び上久保選手との対戦を実現させる。

9月大会でテムーレンを破った竹本啓哉がベルトを巻くグラジエイターのバンタム級戦線。MMAPLANETが行った竹本インタビューでは伏字としていたが、王者は上久保のグラジ出場の報を聞いており、今後のタフ過ぎるチャンピオン道を前に期待に胸を膨らませていた。

とはいえ竹中はRIZINを目指すことを明言しており、上久保がMMAを続ける理由はUFCで戦うためのみ。アジアのフィーダーショーを目指すと公言したグラジエイターに初出場を果たす日本トップクラスの新勢力は、ここをステップにするために戦う。対して竹元、神田T800周一らの現有勢力、溝口司や南友之輔、吉田開威という新鋭達、さらには韓国、モンゴル勢が如何に彼らと絡み合うのか。2023年最終大会を経て、2024年のグラジエイター・バンタム級戦線が楽しみでならない。

以下、プレスリリースに記載されていた上久保とシン・ジェヨンの今回の対戦に向けてのコメントだ。

上久保周哉
「MMAの試合がなかなか決まらない、試合が無い時期に気にかけてくれていたのがGLADIATORでした。今回も強い相手を候補に挙げて交渉してくださり、自分にとって必要な試合を組んでくれたと思っております。

格闘技が好きですし、楽しいです。文字通り身体が壊れて競技ができなくなるまで続けると思います。まだまだ知らない事や出来ない事もありますし、体験できていない事も数知れません。今回の試合を経て、より格闘技が好きな自分でいられるように、しっかりと自分と向き合っていこうと思います」

シン・ジェヨン
「以前から、心の中で戦いたいと思っていたプロモーションの1つがGLADIATORでした。GLADIATORに参戦することとなり、本当に嬉しく、またワクワクしています。しかも、相手がONEで見ていた日本バンタム級トップの1人である上久保選手ということは、自分にとって最高のチャンスだと思っています。日本のファンは自分が簡単に負けると思うかもですけど、最高のチャンスを頂いている分、一生懸命に準備して粘り強い、面白い試合しますのでご期待ください」


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Gladiator Gladiator023 MMA MMAPLANET o テムーレン・アルギルマー 佐藤将光 太田忍 河名マスト 竹中大地 竹本啓哉

【Gladiator023】竹本啓哉が振り返るテムーレン戦、竹中大地そして――「チャンピオンになって良かった!」

【写真】全てを出し尽くした末の戴冠--戦いは新章へ(C)MMAPLANET

9月30日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されたGLADIATOR023にて、テムーレン・アルギルマーを下し、再び同バンタム級のベルトを巻いた竹本啓哉のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

前編に続き、テムーレン戦の2R中盤から振り返っていくと、そこには竹本のファイターとしての成長が見える。さらにグラジ出場が決定した竹中と、参戦が噂される選手の話まで――チャンピオンとしての今後を語る。

<竹本啓哉インタビューPart.01はコチラから>


――2Rにバックマウントを奪い、テムーレンの右腕を取りに行きました。この展開での判断はポジションキープではなく、極めることだったのですか。

カカト蹴りブームが来るかもしれない(C)MMAPLANET

「残り30秒で極めに行こうと考えていました。バックから削ることができていると思ったし、内モモをカカトで蹴っているのは嫌だったはずです」

――佐藤将光選手も太田忍戦で見せていたカカト蹴りですね。

「そうです、そうです。このカカト蹴りは昔から使われていて、なぜか時々思い出されるんですよね(笑)。バックの話に戻ると、テムーレン選手も僕が極めに行くタイミングを待っていたんだと思います。それは相手の呼吸からも感じて。僕が腕十字に行こうとした時に反転したので、極めることはできませんでした」

――ただ、バックマウントから四の字フックでコントロールしている時間が長かったので、このラウンドは抑えていると見るべきでしょう。

「はい。1Rがテムーレン選手で、2Rは僕――だから3Rは取りに行かないかんと思いました。もうやれることは全てやろう、と。……僕らしくないかもしれませんが(苦笑)」

――自分らしくない、とは何ですか(笑)。

ボトムからのコントロールをどう考えるか(C)MMAPLANET

「アハハハ。ただ、やることは同じです。2Rに自分がやりたいことは通用すると思って、それをやり続けようと思っていました。でも3Rの最初に、下になってしまって。『キムラで抱えているけどボトムになっているのは、どう判断されるのか』とは考えました」

――ではここでボトムからキムラを極めに行くのか。あるいはスイープするのか。

「両方考えていました。スイープか、キムラで抱えながら横三角を狙うか。テムーレン選手も警戒しているのか、左腕で腰を抱えてきているんです。もちろん時間稼ぎにしかならないけど、ちゃんと対策してきていることは分かります」

――竹本選手の仰るとおり、この状態をどう考えるかが判定のポイントになると思います。果たしてテムーレンのトップコントロールなのか、竹本選手がアタックしているのか……。

「微妙ですよね。その両方とも可能性がある。だから僕も試合後は、どちらが勝っているかは分かりませんでした。横三角から立ち上がったあと、ここでセコンドの鈴木社長が『ドローだと思え!』って声をかけてくれたんです。あの一言は、本当にありがたかったです。もうちょっと頑張ろう、もうちょっと頑張らないかんと思うことができて」

――以降はテイクダウンを狙うも倒すことはできず、それでも竹本選手が右フックと左ストレートを当てています。

今回は竹本の左ストレートが目立った。その要因は「距離のつくり方」だという(C)MMAPLANET

「距離のつくり方には自信があるんです。あとは、とにかく自分ができることをやる。その時できる最善を尽くす。ただそれだけを考えていました。たとえば採点上、有利に働くことは何かを考えて――最後はテイクダウンできなくてもコヨーテガードには自信があるので。残り30秒でコヨーテに持ち込めば、自分がKOすることはない」

――そして残り数秒でもコヨーテからバックテイクを狙った。この瞬間に、竹本選手の意志が表れていると思います。ここで自分が勝っていると思ったら、バックテイクには行かずにハーフで耐えるかもしれない。しかし最後まで竹本選手まで攻め切った……。

最後はコヨーテハーフガードからバックテイクへ(C)MMAPLANET

「ありがとうございます。本当に――どちらが勝っているか分からなかったので。そして最後までやり切ることができました。試合終了のゴングが鳴ったあと、たとえどんな判定が出ても誰も恨まない。それだけお互いに出し切った勝負だったと思うんです」

――結果、スプリットで判定勝ちを収めました。

「本当に良かったです。今回は最後の最後まで考え抜いて戦うことができました。……それだけ過去最高の集中力だったと思います」

――竹本選手は一度、グラジのバンタム級王座を獲得しながら計量失敗で手放しました。以前のインタビューでも、計量失敗のことがずっと心のどこかにあったと仰っています。今回テムーレンに勝って再びベルトを巻いたことで、ようやく贖罪が終わったのかと……。

「そうですね……うん、そうですね。ようやく櫻井(雄一郎グラジエイター代表)さんと、ちゃんと話をすることができました」

――それまで櫻井代表と話はできなかったのですか。

「別に櫻井さんから何か言われたわけじゃないです。でもやっぱり計量失敗があり、申し訳なくて……僕のほうからは話しかけづらかったです(苦笑)。今回はベルトを巻いたし、もう良いかなって。アハハハ」

――ひとつ気になったのは試合後の挨拶です。ここで神田T-800周一選手とベルトを賭けた3度目の対戦を掲げるのかと思っていました。

「どうもすいません」ではなく感謝を述べる竹本。実は竹本のカッコ良さが隠れていた(C)MMAPLANET

「あぁ、なるほど。でも、それって嫌じゃないですか? 僕だったら嫌です」

――というと?

「神田君はテムーレンに2連敗していて――『敗者には何もやるな』と言いますよね。もちろん神田君との3度目の対戦はあったほうが嬉しいし、神田君が強い相手を倒して上がってきてほしい。でも自分がベルトを巻いたあとに、わざわざそんなことを言うのも気持ち悪くないですか。ファイターは勝った、負けたが全てですから。そんな情けはいらないですよ」

――カッコ良い! 神田選手も同じことを思っていそうな気がしてきました。では今後については、どのように考えていますか。

竹中大地がグラジ参戦を発表。その後、12月9日にテムーレンと戦うことが決定している(C)MMAPLANET

「これからも強い選手と対戦したいです。竹中大地選手の参戦が決まりましたし(インタビュー後にテムーレン戦が決定)、河名マスト選手もバンタム級転向を口にしていて。あとは●●選手が出ると聞いています。強い選手たちばかりなので、しっかり準備していきたいですね。ベルトは強い人間が巻くものであって、強い人たちが勝ち上がってくれたら良いし、最後のベルトを巻いた人間が強いんです」

――今日は続々と名言が飛び出していますね。

「もうやるしかないですよ。仕事も辞めましたから」

――グラジのベルトを獲得したら格闘技に専念するつもりだったのですか。

「いえ、試合前には何も考えていなかったです。でも大会当日――自分の試合前に、竹中選手が出て来た時に『仕事は辞めよう』と思いました。『いやぁ、とんでもないのが来た』と。別に他の仕事は、格闘技を辞めた後でもできるじゃないですか。でも竹中大地というファイターに対して本気で練習し、試合をするのは今しかできんと思って。さらに●●選手も出るという噂を聞いて、自分も何とかしなきゃいけないと考えました」

――すでに●●選手出場の噂も耳に入っているのですね。

「テムーレン戦後に、●●選手がグラジに出たいと言っているという噂を聞きました。それを聞いた時は自分がチャンピオンであることも忘れて、『すごいことが起きている――これは良いものを見ることができるなぁ』と(笑)」

――MMAファンの意識になりつつありますが、戦うのはチャンピオンである竹本選手です(笑)。どちらと戦いたい、という希望はありますか。

「希望はないですね。次の試合は来年になると思いますが、2024年一発めでどちらかと対戦するつもりでいます。ようやく自分がチャンピオンなんだ、という実感が湧いてきました。チャンピオンだからこそ自分が、この輪に加わることができるわけで。いやぁ、チャンピオンになって良かったです」

――竹中選手と●●選手の名前を聞いて、とても嬉しそうですね。

「それはもう……2試合連続で竹中選手と●●選手に勝てば、自分が日本のバンタム級でトップだと言っても良いと思うんです。ここで勝ったら、さらに上を目指していくこともできるでしょうし、2024年はバンタム級トップを目指して頑張ります!」

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Gladiator Gladiator023 MMA MMAPLANET o ジェイソン・マルガリョ テムーレン・アルギルマー 竹本啓哉

【Gladiator023】竹本啓哉がテムーレン戦&ベルト奪還を振り返る─01─「僕のことを研究しすぎていた」

【写真】竹本が開始早々の打撃で、テムーレンの研究と対策を覆した(C)MMAPLANET

9月30日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されたGLADIATOR023にて、竹本啓哉がテムーレン・アルギルマーをスプリット判定で下し、同バンタム級王座を獲得した。
Text by Shojiro Kameike

かつて一度巻いた――そして自らの計量失敗で失ったベルトを取り戻した竹本に、試合映像を視ながらテムーレン戦を振り返ってもらった。まずは1Rから2R中盤までの攻防の裏には、どんなことが行われていたのかを訊いた。


――ベルト奪回、おめでとうございます。テムーレンとは本来、今年12月に対戦予定でした。試合が9月に繰り上がったことは何か影響はありましたか。

(C)SHOJIRO KAMEIKE

「これは結果論になりますが、対戦が早まったのは良かったと思います。試合の随所に、テムーレン選手が僕を研究していることが分かりました。試合が先になればなるほど、その研究や対策の精度は上がっていたはずです。僕も前回の試合(6月、ジェイソン・マルガリョに横三角で勝利)でダメージが無かったですし、正直言って対戦が早くて良かったです」

――では試合を振り返っていきたいと思います。まずファーストコンタクトで気をつけていたことはありますか。

「距離感ですね。試合が始まるまで、テムーレン選手がオーソドックスで構えるか、サウスポーで構えるか分かりませんでした。そこでまず相手の構えを見てから、落ち着いて考えることを第一としていました。神田君との試合は、ずっとサウスポーで戦っているんですよね」

――神田選手も「モンゴルの試合はオーソドックスなのに、自分との初戦ではサウスポーに構えたのは予想外だった」と仰っていましたね。

試合ごとにスタンスを変えて来るテムーレン。竹本戦はオーソドックスでスタートした(C)MMAPLANET

「そうなんです。とはいえ、テムーレン選手は試合中にスイッチしますし、自分も『どちらの構えが良い』というこだわりはなかったです。どちらで構えても良いように練習していたので。そしてテムーレン選手がオーソドックスで構えたので、そこから試合を考えました」

――試合が始まると、意外とも思えるほどテムーレンが距離を詰めてきませんでした。これは竹本選手のほうから何か仕掛けていたのでしょうか。

「いえ、これはテムーレン選手のほうが警戒していましたね。対策を考えすぎていたんじゃないかと思いました。まずテムーレン選手は両手を下げて構えている。これは僕自身が『組みづらいなぁ』と思っていました(笑)。こちらとしては、もっと最初からフィニッシュに繋がるようなパンチを出してくるかと思っていて。それだけ相手は組まれたくないと思っていたのでしょうけど、そうなったら僕のほうからは組みません。

竹本の左ストレートがヒットしたシーン。確かにテムーレンの腕の位置は組みを警戒している(C)MMAPLANET

しかもガードが下がっているから僕の左ストレートがメチャクチャ当たりましたよね。であれば僕もパンチで優位に進められると思って。将棋でいえば『まず相手の歩を取りまくってやろう』という感じで、とにかく顔面にパンチを当て続けました」

――テムーレンが組んできた場合の対処としては、①絶対に倒れずに自分が上を取る②倒れても良いからガードワークやスクランブルで上を取り返す――どちらでしたか。

「②ですね。テムーレン選手の組みの強さは四つです。僕がテイクダウンするにしてもローシングルレッグで。あるいはスイープへの対応は弱いと思っていました。以前、柔術大会でモンゴル人選手の試合を見た時、テイクダウンの2Pから始まる試合が多かったんですよ。一方ガードワークはできないので、モンゴルの選手でボトムから強い人は少ないのかなというイメージを持っていました。だから、この攻防は僕が勝つポイントだと考えていました。

テムーレンも足を抜いてからパウンドを連打すればフィニッシュできていたか――(C)MMAPLANET

でも、僕が足を取りにいった時に受けたパウンドは効きました。このラウンドはテムーレン選手の10-9で間違いないと思います。それこそテムーレン選手のパウンドによるダメージを考えると10-8になっていた展開を、僕がレッグロックで10-9に戻したというか」

――それほどのパウンドを受けながら、竹本選手としてはここで足関節を極めて切ろうと考えていたのですか。

テムーレンも足関節で返そうとしたが「これは見様見真似のように感じた」と竹本(C)MMAPLANET

「ここはアオキロックかヒールで極めてやろうと思っていましたけど、1Rの最後のほうで『ここで極めるのは無理だ』と感じて――極め切ることができなかった理由としては、僕の足関節の精度という問題もあります。ただ、やはりテムーレン選手のフィジカルが強かったです。3Rを通じて、とにかくフィジカルの強さは感じました。最後まで『もう極めるのは難しいだろう』と考えていました。でもテムーレン選手も、この足関で結構ダメージを負っていましたよね。2R、3Rは機動力が下がっていたように見えました」

――なるほど。1Rは取られたと認識しているなかで、インターバルではどのような話をしていたのでしょうか。

「セコンドの鈴木社長も、あのパウンドが効いていることは分かっていて。とはいえ足関節からコントロールしたおかげで、ダメージを受けてからラウンドが終わるまで時間がありました。あとは、どう捕まえるかという話ですね。1Rと2Rで作戦自体は変わらないです。やることは同じ。ただ、テムーレン選手に足のダメージがあるので、1Rよりは捕まえるのが楽になるだろうと考えていました」

――2R開始時点でテムーレンは、グローブタッチに応じませんでした。

「そうなんですよ! あれ、何なんでしょうね?」

――インタビュアーに訊かないでください(笑)。それだけテムーレンも焦っていたのではないでしょうか。神田戦とは表情も違いました。

「あぁ、なるほど。ありがとうございます(笑)。2Rも最初は僕の左がよく当たりましたね。あれは何なのか――」

――とにかくサウスポースタンスの竹本選手が右を出し続けている。そのためにテムーレンは入ってこられず、かつ竹本選手の左が当たっていた……。ですから、こちらが訊いているんです(苦笑)。

2Rにはバックを奪ったものの、ここはテムーレンの研究と対策を感じたという(C)MMAPLANET

「アハハハ。テムーレン選手も足のダメージがあったでしょうし、スタンドではパンチの精度が低くなっていました。ここでテイクダウンしてバックに回ったのは、僕にとっては理想的な展開でした。でもテムーレン選手も、僕が得意としている展開を研究していることは分かりました。僕が直近の試合で見せた横三角に対しても、すぐに対策を講じていた。それは凄いと思います」

<この項、続く>

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【Gladiator023】竹本がテムーレンにバックテイクと足関節でアタックし続け、バンタム級王座を取り戻す

【写真】返り咲きを果たした竹本とチーALIVE(C)MMAPLANET

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
竹本啓哉(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

テムーレンが右サイドキックを当て、組んできた竹本を突き放す。竹本がシングルレッグで入ろうとしたところに、テムーレンが右ヒザを狙った。竹本が左ストレートでアゴを跳ね上げると、テムーレンも一度サウスポーにスイッチした。オーソドックスに戻したテムーレンの右ミドルがボディに突き刺さる。竹本が頭を下げると、テムーレンは右を当てる。左フックをもらいグラついた竹本は、組みつくも下に。足を狙う竹本の顔面に、テムーレンが鉄槌を連打する。

テムーレンの左足をロックした竹本が内ヒールで絞り上げると、テムーレンが回転して逃れる。鉄槌を打ちつつ竹本のクラッチを切ろうとするテムーレンだが、竹本はサドルからストレートフットロックへ。テムーレンも竹本も右足を狙うが、すぐに腕を外す。竹本がストレートフットロックで絞り上げるも、テムーレンがボディにパンチを打ち込んでいった。

2R、テムーレンはグローブタッチを拒否。竹本が右ジャブを突きながらステップを踏む。ノーモーションの左を当てた竹本が、続いて右フックを顔面に叩き込む。竹本はテムーレンの左右フックをかわし、ダブルレッグで組んでからバックに回った。おたつロックで固定した竹本が四の字フックに移行し、バックからパンチで削る。

さらに左ヒジを突き刺した竹本は、さらにテムーレンの右腕を抱えつつカカト蹴りで注意を散らす。しかしテムーレンが反転して腕を抜き、立ち上がった。背中を着けたままの竹本の足を蹴り、左を振り落としたところで竹本がテムーレンの左足を取った。ここで外ヒールを狙ったが、ラウンド終了のゴングが鳴った。

最終回、テムーレンが笑顔を浮かべる。スイッチしながら距離を詰めるテムーレンに、竹本が右ジャブを突く。シングルレッグで入った竹本はバックを狙うも、テムーレンがディフェンス。アームドラッグから下になるも、ハーフガードからテムーレンの右腕をキムラで抱えている。テムーレンのクラッチを切った竹本が右腕を絞り、リバーサルから横三角へ。テムーレンが頭を抜いて立ち上がる。

スタンドに戻ると、テムーレンがステップを踏みながらパンチを浴びせていく。竹本が低空シングルレッグでテムーレンの左足を掴むも、足を抜かれてしまった。背中を着いた竹本がシングルレッグに入ろうとしたところで、レフェリーがブレイクする。スタンドではテムーレンが疲労か両腕を下げている。左ストレートを突き刺した竹本が、テムーレンのパンチをかわしつつ、シングルレッグで飛び込む。トップを奪ったテムーレンのパンチとヒジを受けながら竹本がバックに回ったところで試合が終了した。

裁定はスプリットで竹本が勝利し、一度は手放したベルトを取り戻した。「半分以上のキャリアがグラジエーターで、ここまで使ってくれて、ありがとうございます。グラジエーターの格を高めていくので、強い選手と戦わせてください」と語った。


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【Gladiator023】戦わずして王者になったバン・ジェヒョクが4週間前に語っていたこと――

【写真】結果、戦うことなくチャンピオンになったバン・ジェヒョク(C)MMAPLANET

本日30日(土)に、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023。そのコメインでダギースレン・チャグナードルジとGladiatorフェザー級王座決定T決勝を戦う予定だったバン・ジェヒョク。
Text by Manabu Takashima

ご存じの通り、昨日の計量をダギースレンがパスせず、戦わずしてベルトを巻いたバン・ジェヒョクが4週間前に語っていたことをここでお届けしたい。


ノンタイトルで戦うことに。あと2時間でイベントスタート

――4週間後にグラジエイター・フェザー級王座決定トーナメント、決勝戦が迫ってきました(※取材は3日に行われた)。今の体調はいかがでしょうか。

「前回の試合は色々あって、減量の集中していたような形で試合に出ていたので、今回の方が調子が良いです。UFCで活躍中のチョン・ダウン選手とスタミナ・トレをたくさんやってきました。心拍数を測るなど、科学的なトレーニングを採り入れてきたので、準決勝のようにスタミナが切れることなく、もっと良い試合ができると思います」

――もともとスタミナをつけたいという想いがあったのでしょうか。

「自分はあまりそういう気持ちはなかったのですが、KTTのハ・ドンシン監督、チョン・チャンヨル代表から相手はパワーがあり、技術的には問題なくてもスタミナが切れないように戦わないと焦ることになると言われ、スタミナ・トレに取り組むことになりました」

――スタミナが切れるだけの激闘だったので、河名選手との試合はファンの評価も高かったです。

「そう思われているとは思っていなかったです。正直、パンクラスの試合から期間が短くて自分のなかでは準備期間は十分でなかったのですが、良い試合と言われているのはありがたいです」

――判定決着になっても負けない。そういう戦い方が出来ていたように感じました。

「パンクラスで戦った時と違い、対戦相手の河名マスト選手もグラジエイターの試合が初めてだったので、そこまで判定を気にすることはなかったです」

――ではダギースレンの印象を教えてください。

「モンゴル人特有の勢いがあり、パワーがあります。技術的に恐れることはないので、時間を掛ければ勝てると思います。それに彼も準決勝では、相当にスタミナが切れていたと思います。前の試合を見て、打撃もレスリングも完成度は低かったです。なので自分は勝てると踏んでいるのですが、とにかく回りの皆が『モンゴル人はパワーがある』と言ってくるので、それがストレスになっていました(笑)。でも、韓国人もモンゴル人に負けないだけパワーがあるところを見せようと思います」

――グラジエイターはプロモーション自体がアジアのフィーダーショーを目指すと明言しています。タイトル獲得後、バン選手はどのようなキャリアを積んでいきたいと思っていますか。

「いろいろあります。グラジエイターのチャンピオンはRIZINに出ています。Road to UFCもそうです。ダギースレン選手は無敗なので、そういう相手に勝ってグラジエイターのベルトを獲ると大きなプロモーションから声が掛かる。そういうつもりで戦います。ダギースレン選手はケガをしないで試合当日を迎え、最高の試合をしたいと伝えたいです。そして日本のファンの皆さんには、不甲斐ない試合をしているのに応援してくれる人がいます。凄くありがたいです。頑張ります」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<65.77キロ契約/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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【Gladiator023】テムーレンに挑戦、竹本啓哉「ずっと組む必要はない。組んで、離れてを繰り返して―」

【写真】竹本の狙いが、ハマるか (C)MMAPLANET

明日29日(土)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023のメインでテムーレン・アルギルマーの持つGladiatorバンタム級王座に、竹本啓哉が挑む。
Text by Manabu Takashima

計量失敗で失ったタイトルを取り戻す一戦だが、グラジエイターを巡る環境が大幅に変わり、バンタム級ではモンゴル人がチャンピオンに君臨している。この状況を喜び、さらなる国際戦を望む竹本は――テムーレンを倒すために、一心不乱にとある動きを繰り返していた。


──試合まで1カ月を切りましたが、体調の方はいかがですか(※取材は5日に行われた)。

「好調です。大変、好調です」

――名古屋の練習環境が整っていた。素直にそう思いました。

「プロ練のようなモノはなかなかなかったので、ありがたいです。春日井(たけし)さんがやってくれて。僕自身は今回の試合に向けて、参加するようになったのですが。今回はタイトル戦で、もう一度ベルトを巻きたいというのがあって。タイトルマッチと決まってから、思っていた以上に勝ちたいんだなって。今までも勝ちたかったのですが、今回は特に勝ちたいです。

試合が決まったのが7月末、6月の試合が終わって1カ月しっかりと休んでいたので、このタイミングで出来て良かったです。最初の予定だと、12月になって休みが長くなってしまうので。9月になって良かった。まぁ12月じゃないんで分からないですけど(笑)」

――テムーレンと対戦するうえで、彼と神田選手の2戦目があったことが、最初の試合だけよりも勝機が広がったと思えますか。

「勝機は広がったと思います。1試合目は神田君が投げられて、抵抗できなく投げられるのかと思っていました。ただ2試合目で神田君も対応できていて。それができるなら大丈夫、かなり勝機はある。2回目を見て、そう思いました」

――それでもスクランブル戦を制していた点については、どのように思いますか。

「まぁあの展開は得意なんでしょうね。僕はあの展開はやらないです。やるべきことは、かなりいつも通りになってしまうのですが決めています。やるべきことをやる感じです」

――今日の練習をみるとシングルレッグから、シングルバック。トラックポジション、そしてツイスターという動きを徹底的にやっていました。あれが狙いなのですね。

「あれが狙いです(笑)。だから……映像では(The1TVの収録が同日に行われた)さりげなく1回だけ使ってください。撮影があったのに、ずっと仕掛けていて、『しまった』と思いました。なので、透暉鷹選手に外されたところを使ってください(笑)」

――ハハハハ。あの動きはテムーレンを研究して、狙うべきところだと決めたのですか。

「四つ組みはかなりの確率で投げが来るので。頭を内側にする組みは良くないと判断しました。まぁ、それでバックを取れれば一番なのですが、その動きはやり過ぎているのでいつでも出ます。その他にプランを用意しておきたかったので、この組み立て方を考えました」

――払い腰、内股、あの思い切りの良さが、想定以上という可能性もあります。

「階級の大きい人と結構やってきたので、触ってみて無理そうだと離します。その辺りの感覚は掴んでいるので。組み合ったところで勝負する必要はないから、ずっと組む必要はなくて。組んで、離れて――を繰り返しても構わない。距離を使って、自分だけ有利なところで組もうと思います」

――打撃が粗いので凄く有効かと思うと同時、打撃を一発食らった時にこれまでにない威力を感じて、なお自分の組みができるのか。その辺りはどう考えていますか。

「でも踏み込んできてほしいです。そこを取りたいので、リスクはありますが――来てほしいです」

――組まれないための打撃を使い、組みに付き合わない戦いをテムーレンがやってくると?

「いつも用意していて、使わないで終わっているんです。だから実行したことがないので、どれだけの精度があるのか。でも、前手の練習はしっかりと練習しています。それで下の圧力もかかるだろうし。

僕、思われている以上に打撃をやっても構わないんです。結果、組むことになっているだけで。ジャブを通して、行こうかと……。KOする練習をしているかと言われると微妙なんですけど、距離を制する練習は凄くしています。でも組んで勝ちたいかな(笑)。良い形で組めると、勝てると思っているので(笑)」

――打撃を使うというグラップラーの試合前の言葉は、ほぼほぼスルーだろうと思っていると、自分で否定してしまいましたね(笑)。ただし、打撃の練習をしているならいざという時の精度は違うかと思っています。

「そうですね。僕、土肥潤選手が好きなんです」

――えっ? 突然すぎますが……聖帝、潤選手ですね。今はグラップリングに転じた。

「ハイ。2度負けて、体感として強いことを知っています。もうMMAを辞めたのですが、今度は勝ちたいと思ってきたんです。でも、土肥選手のように打撃なしで組みに行くと……貰って、そうなってしまいますよね。でも愛しいです(笑)」

――殴られないで組む、そのような距離設定……分かる人は分かるけど、いよいよ会場が静まりかえる。そして、そうなると竹本選手の勝機が広がってくるかと。

「あぁ、そうですね。そうだと思います。正直、会場が静かになるのはしょうがないと思っています。でも僕はMMAの中のグラップリングに感動したので、僕みたいなヤツが喜んでくれて、見たことがない人が『なんだ、これは??』って思ってもらえると嬉しいです。

分かる人は分かるという試合をやっていることは申し訳ないですが、この道を選んだ時から、観客席が静かになることはしょうがないと考えてきました。それを変えようとは思いません。自分のやるべきことをやります。

なにより今回のテムーレンや、強い選手に自分の試合をやって勝つと、これが何か分かりたいと思ってくれる人が増える……そうなってほしいです。組み技は面白いので、組み技を好きになって欲しいです」

――ベルトを取り戻した後は、どのようにキャリアアップを考えていますか。

「ここ最近、フィリピン、モンゴルと日本国籍でない人と戦うことが増えました。そういうの、良いですよね。日本人じゃない人、日本でないところで試合がしたいです。そういうのに興味があります。色々なところで、色々な人と戦いたい。文化圏が違うところで、試合をやってみたいです。

グラジが海外の選手を呼んでくれるようになって、本当に嬉しかったです。そういう選手とどんどんやりたいと思っていたのですが、立場上言えなかったです。ここで勝つと、それをハッキリと言えるようになります。そうなりたいです」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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【Gladiator023】計量終了 ダギースレンが計量失敗、バンが新フェザー級王者になりノンタイトル戦

【写真】ダギースレンの体重をしっかりと確認するバン・ジェヒョク (C)MMAPLANET

明日29日(土)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023の計量が、28日(金)に大阪市淀川区のアットビジネスセンターPREMIUM新大阪で行われた。
Text by Manabu Takashima

プレリミ、メイン、ポストリミ、計20試合に出場するファイター40名のなかで計量失敗は1人――それがGladiatorフェザー級王座決定T決勝戦でパン・ジェヒョクと対戦するダギースレン・チャグナードルジだった。

リミット65.8キロに対し、67.55キロだったダギースレンは下着を脱いで計量に臨んだものの67.45と1.65キロと大幅オーバーに。


2時間の再計量まで時間があったが、サウナから計量会場を訪れたダギースレンは心身とも衰弱している様子で、もう一度サウナに入る前に代謝を立構えるために水分を補給したもの汗が出ず、67.55キロで健康上の理由から減量を切り上げることとなった。

900グラムまでの体重オーバーであれば、計量をパスしているパン・ジェヒョクが勝った場合のみ王座奪取という変則タイトルマッチが採用されるのだが、最終的に1.75キロではタイトル戦は組まれず――さらにトーナメント決勝という性格上、ダギースレンは失格となり不戦勝でパン・ジェヒョクがGladiatorフェザー級王座に就くことに。

そのうえで米国の数あるステート・アスレチック・コミッションに見られる、5ポンド以上の体重差の場合は試合が不成立となる条項に当てはまらないためにバン・ジェヒョク陣営を試合を臨み、これをダギースレンも了承。計量は67.55キロだったが、フェザー級ノンタイトル戦としてファイトマネーの30パーセントをパン・ジェヒョクに譲渡し、イエローカード2枚、ダギースレンが勝利したときはノーコンテストで試合は実施されることとなった。

ファイトマネーの30パーセントの譲渡があったうえで、イエロー2枚は二重の罰則に感じられるが、それでもダギースレンが戦う意思を見せたということは、罪の意識を持ってケージに足を踏み入れることになるのかもしれない。

ともあれGladiatorバンタム級選手権試合=王者テムーレン・アルギルマー×チャレンジャー竹本啓哉戦、Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝=森戸新士×世羅智茂という2つのタイトルマッチ。

さらにフェザー級タイトル戦線の今後のカギを握る河名マスト×ユン・ダウォン&チハヤフル・ズッキーニョス×ハンセン玲雄、ミドル級王者のノンタイトルs藤井章太×イ・イサク、ライト級の八木敬志×エフェヴィガ雄志戦というメインカード。

加えてプレリミでもグラップリングでNavE×前田吉朗、伝統派空手勢=吉田開威&南友之輔が出場する第1&第2試合。計量前だというのにセコンドの石井逸人がたこ焼きを食べるという非人道的な行動に出ていた川北晏生と阿部光太のTRIBE勢の出場等々、見どころが多いGladiator023だ。

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023計量結果

<フライ級/5分2R>
宮川日向:56.85キロ
坪内一将:56.2キロ

<フライ級/5分2R>
陸虎:57.05キロ
古賀珠楠:56.55キロ

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝:52.1キロ
三輪勇気:52.1キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:65.35キロ
野口蒼太:65.65キロ

<ライト級/5分2R>
秋岡翔:70.45キロ
磯嶋祥蔵:69.75キロ

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー:61.2キロ
[挑戦者]竹本啓哉:61.2キロ

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク:67.45キロ→67.55
ダギースレン・チャグナードルジ:65.75キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士:75.8キロ
世羅智茂:76.8キロ

<フェザー級/5分3R>
河名マスト:66.0キロ
ユン・ダウォン:66.0キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
ハンセン玲雄:66.2キロ

<ミドル級/5分3R>
藤井章太:84.1キロ
イ・イサク:84.25キロ

<ライト級/5分3R>
八木敬志:69.9キロ
エフェヴィガ雄志:70.2キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE:59.80キロ
前田吉朗:59.4キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.2キロ
川北晏生:61.2キロ

<フライ級/5分2R>
和田教良:56.25キロ
梅亞愚裸毒一郎:57.05キロ

<フェザー級/5分2R>
桑本征希:66.0キロ
高木亮:65.25キロ

<ウェルター級/5分2R>
森井翼:77.2キロ
阿部光太:77.2キロ

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ:61.6キロ
宮口龍鳳:61.1キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.1キロ
空:60.95キロ

<バンタム級/5分2R>
南友之輔:61.25キロ
小松祐貴:60.8キロ

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥――
伊藤琥大郎――

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【Gladiator023】世羅智茂戦へ、森戸新士─02─「プログレスの日本一を決める試合」

【写真】冷静と情熱のあいだ--森戸の言葉から迷いは一切感じられない(C)MMAPLANET

29日(土)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023にて、PROGRESSフォークスタイルグラップリング暫定ウェルター級王座を賭け、世羅智茂が対戦する森戸新士のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

プログレスのフォークスタイルグラップリングを通じて、これまで森戸はスタンドレスリングを強化してきた。MMAファイターのためのグラップリング=プログレスを通じて、森戸は柔術あるいはグラップリングで強くなってきたのだ。そんな森戸と世羅の対戦成績はギ、ノーギ含めて世羅の1勝2敗――ベルトと雪辱を賭けた大一番に臨む森戸の意気込みを訊いた。

<森戸新士インタビューPart.01はコチラから>


――評価が爆上がり……今年3月に対戦して以降、ご自身とジョセフ・チェンの差はどのように感じていますか。

「実績でいうなら当然、差は開いてしまっていますよね。試合内容を冷静に分析すると、どう見ても差が開いているようにしか思えない。だからといって、そこに挑戦しないということにはならないので。僕は自分ができることをやって、ジョセフ・チェンとの再戦にしがみついていきたいです」

――そのジョセフ・チェンとの対戦に向けてスタートした今回の暫定王者決定トーナメントですが、今年6月の1回戦の感想を教えてください。

「1回戦では、いろいろスタンドレスリングで試そうと思っていました。上手くいった部分もあるし、上手くいかなかった部分もあります。一本も取れなくて、いくつも課題が見つかった試合です。ただ、体格が大きい網藤選手に組み勝てたことは自信にも繋がっています」

――上手くいかなかったこと、とは……。

「テイクダウン後のコントロールです。プログレスのフォークスタイルグラップリングはボディロックが禁止という部分が大きいですね。それとまだレスリングの攻防に対して、練習はしていても試合で使い慣れていないので、スタンドの攻防で削られてしまいます」

――反対に、上手くいった部分とは何でしょうか。

「シングルレッグなど練習で使ってきたテイクダウンのエントリーを、いくつか出すことができました。でも、出せないことも多かったですし、1回戦に対して自己評価はそれほど高くないです」

――厳しい! 対して世羅選手の1回戦を見た感想はいかがですか。

「対戦相手の加賀谷選手はグレコローマンの選手ということで、しっかりスタンドで戦えていたと思います。世羅さんが投げられる場面もあって。加賀谷選手に投げたあとのコントロールがあれば勝ち筋も見えていたと思いますが、そういう意味では加賀谷選手が勿体なかったですね。投げたあとの展開を見ていると『このまま世羅さんが極めるだろうな』と感じて、実際に世羅さんが極めて勝った。そこは思っていたとおりの展開でした」

――これまで森戸選手と世羅選手はギ、ノーギ合わせて過去に3度対戦しています。プログレスで見る世羅選手の印象は、ギあるいはノーギの試合とも違うものですか。

「世羅さんは普段、秒で引き込む選手なので全く違いますよね。プログレスだと引き込みはマイナスポイントですから。でも次の試合は5分3Rですし、どんな展開になるかは分からないです。もしかしたら引き込んで極めに来るかもしれない。ただ、世羅さんもADCC世界大会を目指してスタンドレスリングを強化しているのでしょうし、まずは立ちの勝負になってくると思います。もともと世羅さんはスタンドのバランスが凄く良くて、特にアームドラッグが上手いです。自分としては、アームドラッグからの小内刈りなどを警戒しながら組んでいきたいです」

―なるほど。ここでギ、ノーギ、プログレスとルールが異なるとはいえ、過去3度の対戦を振り返りたいと思います。森戸選手は3試合を全て覚えていますか。

「はい。覚えていますよ」

【森戸×世羅 過去の対戦結果】
■2021年8月8日 JBJJF第22回全日本ブラジリアン柔術選手権
アダルト黒帯ライト級準決勝 森戸def.世羅 by Kimura

■2021年9月4日 JBJJF第9回全日本ノーギ選手権
アダルトエキスパートライト級決勝 世羅def.森戸 by レフェリー判定

■2022年4月9日 JBJJF第23回全日本ブラジリアン柔術選手権
アダルト黒帯ライト級準決勝 世羅def.森戸 by 4-0

――現在、世羅選手との対戦成績は森戸選手の1勝2敗……つまり負け越しています。森戸選手にとって世羅選手に対して苦手な部分、やりづらい部分はあるのですか。

「特に苦手意識はないですね。世羅さんは極める力を持っている強い選手で、それが他の選手との違いではあります。ノーギの試合は、自分としてはレフェリー判定では勝つかと思っていました。でも後半に世羅さんがアドバンを取った印象が強かったのかもしれないです」

――初戦は森戸選手が勝利し、以降は世羅選手が2連勝しています。2戦目から世羅選手に変化はありましたか。

「世羅さんはレッスルアップのタイミングが巧いんですよ。一方で僕は……当時はレッスルアップへの対応が下手でした。あと6月の試合では、世羅さんの体が大きくなっているように感じました。この1年でフィジカルなども鍛えてきているのかもしれません。ただ、僕もレッスルアップについては向上してきています。お互い強くなっていますし、スタイルも変わってきているので、あまり前回のノーギの試合については考慮していません。これまでの結果は深く考えずに、今回の試合に臨みます」

――では最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「プログレスには最初から出させてもらっていて、やはりそのベルトは巻きたいです。今回の試合はプログレスの日本一を決めて、世界トップレベルのジョセフ・チェンに挑みます!」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

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【Gladiator023】伝統派空手からMMAへ、プロ初陣。南友之輔「振り抜いて良いのは──楽しいです(笑)」

【写真】2000年9月10日生まれ、23歳になったばかり(※取材時は22歳だった) (C)MMAPLANET

29日(土)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023の第1試合で、南友之輔が小松祐貴とプロ初陣を戦う。
Text by Manabu Takashima

中学~高校~大学とそれぞれのナショナルチームメンバーだった南は、パリ五輪に空手が正式種目でなくなったのを受け、MMAに転向を決めた。そして大阪を離れ、BRAVEジムでMMAファイター人生を歩み始めた。

実質MMA歴半年、類まれな打撃のセンスを生かし──UFCを目指すルーキー、グラジエイターをデビュー戦の舞台に選んだのか理由とは。1人のプロMMAファイター誕生直前に話を訊いた。


──南選手は伝統派空手出身で、大学を卒業してMMAに転向したと伺っています。

「ハイ、幼稚園の頃に空手を始めて大学の時までやっていました。3月に卒業して、こっちに来た形ですね」

──空手を始めたきっかけというのは?

「幼稚園の友達のお兄ちゃんがやっていて。その友達が始めたので、空手のことは何もわかっていなかったですけど『僕もやってみよう』という感じで始めました」

──流派は?

「剛柔流でした」

──剛柔流は組みがあり、下段蹴りもある流派です。

「あぁ、昔の流れで稽古では下段蹴りをやったり、金的を狙うこともありました。あと道着を掴んで投げることは中学生ぐらいまで、試合でも認められていました。道着を掴んで崩して、打撃ということもあったので大きい人が有利やとは思っていました。

ただ僕は剛柔流の空手を習っていたのですが、試合はずっと全空連、WKFのルールのトーナメントに出ていて。最後まで剛柔流の試合には出たことなかったです」

──部活動があるのが伝統派空手ですが、大学までは空手で進学をしたという形でしょうか。

「ハイ。中学から浪速中学に通っていました。浪速中学、浪速高校は空手では一番の中学と高校で。そこから大学は近畿大学に進学しました」

──南選手の空手での戦績というのは?

「日本代表には中学2年生の時になって、辞めるまでは中学、高校、大学と世代毎の日本代表ではいました」

──凄いではないですか!!

「でも、個人戦はほとんど日本一になっていなくて(苦笑)。中学の時、僕らは団体戦で全中四連覇をして、そのまま確か九連覇までしています。個人戦は中学の時にカデットの世界大会で3位になり、高校になってからは全国選抜で60キロ以下級で優勝しました。ジュニアの世界も3位、大学は3年と4年の時にスネをケガして個人戦はほとんど出ることができなかったです。コロナもあったんで。でも団体戦で日本一を目指して、4年の時に2位で終わったという形ですね」

──立派過ぎるほどの戦績ですし。そのまま空手を続けて行こうという気持ちはなかったのですか。

「東京五輪が終わり、パリ五輪から空手が種目から外れてしまったので、正直に言って目指すところがなくなりました。これ以上、空手を続けても……と思って。空手自体はめっっちゃ好きです。ただ、競技としてプレーする空手を楽しめなくなっていました」

──というのは?

「効くか、効いていないか。それが当てっているか、当たってないということになるのがMMAで。空手は審判次第、誤審も多いし。ポイントを取られても、『効いてないもんは、効いてないやろう』という風になってきたので、これはプレイヤーとして空手はできないと思うようになりました。同時にまだ仕事に就きたいという気持ちもなかったし、なら空手を生かせること。そして、より目立てることができんかなって思ってMMAをやろうと決めました」

──MMAには元々興味があったのですか。

「MMAだけでなくボクシング、キックもそうやし格闘技全般が好きで。それも空手に生かせるかなって思いながら見ていて、個人的には真似しながら練習もしていました。空手は空手だけっていう人が多いのですが、僕は何か生かしたいと思って格闘技を見ていました」

──生かせることはありましたか。

「助かったというわけではないですけど、大学3年の時にスネを折って。一番大きなインカレの団体戦のメンバーだったので、治ってはいないのに出ないといけない状況でした。でもステップも踏めなくて、ベタ足を踏んでいる状態で。あの時にカネロ・アルバレスの試合を視て、プレッシャーをかける戦いを取り入れました。あの時点ではそれが一番、生きましたね」

──では逆にMMAを戦ううえで、空手が生かせているのはどのような点ですか。

「やっぱりステップですね。僕のステップというか……空手って触られるとダメなルールなので。とにかく触られないための動きが、テイクダウンを狙われた際の動きに生きています。空手は駆け引きが多いので、その駆け引きが一番生きていますね」

J-MMA界の梁山泊と化しつつあるBRAVEジム

──なるほど。

では、なぜ大阪でなく関東にやってきてBRAVEジムでMMAファイター人生を送るようになったのですか。

「一番は大阪にいたら多分、実家に住んで。ちょっとアルバイトしながらMMAを習うっていう感じで、覚悟が決まらないというか。趣味っていうと言い過ぎですけど、ちょっと中途半端な形になっちゃうかなっていうのがあって。関東に出てきたら覚悟を持って、ゼロからできると思いました。どうせやるなら、レスラーの数が多くて、宮田(和幸)先生にもレスリングを教わることができるBRAVEジムがやると自分で決めて、空手繋がりで野村(駿介)先輩に連絡させてもらいました」

──レスリングが大切というのは、自分のMMAをある程度組み立ててBRAVEを選んだ形ですか。

「そうですね。レスリングができないと、何もできないと思っていました。UFC、RIZIN、DEEPとか何でも見ていて、コナー・マクレガーが最高に格好良かったです。でも、マクレガーもヌルマゴに負けました。それだけレスリングが大事なんやって思って」

──本当によくMMAを見ていたのですね。

「格闘技ですよね。K-1はバダ・ハリや魔裟斗選手の頃から視ていました」

──では、MMAファイターとしてゴールはどこを目指していますか。

「どうせやるなら、世界。空手でも世界を目指してやっていたので……でも世界一になれなかったです。だからMMAをやるなら、まずはUFCを目指します。目指すところから入って──ですね」

──その気持ちを持ってMMAを始めて、すんなり馴染めたのか。それとも戸惑いはありましたか。

「実は堀口恭司選手に対して、空手やったら絶対に自分の方が上やと思っていました。だから空手を生かしたMMAでもって。でも、今となっては空手を生かして、MMAに必要なことを融合させている凄さが分かりました。追いつくには何年も掛かりますね」

──とはいえ4月9日、アマMMA初戦でKO勝ちをしていますね。

「あの試合は練習を始めて1カ月ぐらいだったのですが、取りあえず出てみました」

──それで、あのKO勝ちですか。

「正直、あのタイミングで入って来てくれたら誰でも倒せる自信はあるんで。空手とはそこを振り抜くか、振り抜かないか。引くか、引かないかという違いだけなので。そこをアジャストできたなって」

──ノンコンタクトの技術、素晴らしくMMAに生かせると思います。ただし、試合に出てあの決めの声を挙げていると、それは競技内の技術になってしまうように感じていて。声勝負やんって思ってしまうのです。

「アハハハハハ。距離をとって、叫んでぇ。あそこから連打になるとかだったら、もっとMMAに生かすことができる技が空手の試合でも見ることができるようになるかとは思います。逆をいえば、空手の人もそれをMMAから学ぶことができると思うんですよね。MMAを戦ってみてシンプルに当てたら反則というなかで、振り抜いて良いのは──快感までいっていないけど楽しいです(笑)」

──そして、いよいよプロデビュー戦をグラジエイターで戦います。なぜ、グラジエイターでのデビュー戦なのでしょうか。

「大阪出身だったので、宮田先生が話をしてくれたようで。大阪で戦うことができるなら、応援してくれる人も多いですし、見に来てくださる人も多いと思うので『やります』って答えました。

それと今、グラジエイターには海外から選手が出場しているじゃないですか。Road to UFCに出たニャムジャルガル選手とかもグラジエイターが呼んでいて。海外に行きたいと思っている僕としては、チャンスが転がっている団体だと思っています」

──メインは同じバンタム級で、モンゴル人のテムーレン・アルギルマーがチャンピオンで防衛戦を行います。

「そうですね。実際、どこで戦うのか迷った時もありましたけど、外国人選手と戦えるチャンスがあるならグラジでタイトルマッチまで行って、海外へ行く。そういう風になりたいです」

──頼もしいです。そのためにも、どのようなMMAファイターになりたいと考えていますか。

「打撃主体で行くと思いますけど、組みもサブミッションもできる。それこそ堀口選手のようなファイターになりたいです。ただ組みの方はまだまだで。すぐに極められたりするんで。徹底して、組みはやらないといけないです。寝なかったら良い──というわけではなくて、絶対に寝かされる展開を創られてしまうので。そこはしっかりとやりたいです」

──そのための第一歩、小松祐貴選手との試合。どのような戦いをしたいと考えていますか。

「まだ組みを主体にはできないので。徹底的に打撃で。打撃で漬けるというか、ショーン・オマリーのようなきれいなカウンターを出したいと思います」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

The post 【Gladiator023】伝統派空手からMMAへ、プロ初陣。南友之輔「振り抜いて良いのは──楽しいです(笑)」 first appeared on MMAPLANET.