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【Banana Oil 2025─06─】ProgressとKNOCK OUT Unlimitedで強くなる日本のMMA─02─Unlimited編

【写真】(C)MMAPLANET

12日に大阪でGladiator、19日は東京でプロ修斗公式戦が開催され、米国でもLFAやUFC、中東では先週末にUAEWがアブダビで、今週末にはPFLがドバイで始動するように2025年のMMA界は既に動き始めている。UFCに絶対の価値を置いたJ-MMAを想定し、如何に強くなるかを考えるコラムも今回を最終回としたい。
Text by Manabu Takashima

「日本人選手の5勝1敗は、米国では2勝1敗」。「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない」──このショッキングなヘンリー・フーフトの言葉を現実的に捉えると、日本のMMA界は社会構造として興行主が生き残るために懸命で、強さ=ビジネスという状況にない。

結果、勝負論とは別軸でエンターテイメント性に重きが置かれ、選手達の思考回路もそちらに軸が置かやすくなりがちだ。日本の格闘技界には(世界中を見渡しても──だが)UFCのような資金力はない。それでも、その道しか存在しない多くの国と違って、格闘技を戦うことで得られる「幸」は多い。そんな独特な格闘技文化がある日本だからこそ、国際戦の数は減少し、世界との違いや距離を肌感覚、空気で知る機会も減った。

それでもMMAでなくても実戦で選手は強化できる。そんな2024年に感じた成果と希望──スクランブルにポイントを与えた組み技=Progressに続き、立ち技プロモーション=KNOCK OUTが2023年末より導入したテイクダウン、パウンドが許されたUnlimitedルールによる日本人選手の強化を探りたい。


KNOCK OUTを率いる山口元気さんは、自分が格闘技の記者を始めた1995年には既に日本のトップキックボクサーだった。強さを求め、UFC以前には地上最強と思われたムエタイに傾倒し、強い相手と戦うためなら自身で相手のファイトマネーを工面するまでしていた格闘バカだ(スミマセン)。

ちょっといい加減なところもあるが、ファンから記者になった頃の自分にとっては吉鷹弘、金泰泳に次ぐ憧れの人だったこともあり、そんないい加減なところも強さを求める姿勢に霞んでしまう。キックの記事を書かなくなり、相当な年数を経ても定期的にやり取りをするような間柄が続いてきた。

元気さんが自分に振る話題の90パーセント以上が、選手の強化策。しかもMMAで勝つためだ。海外からトレーナーを招きたい、合宿所を創る。MMAで勝つための首相撲、ヒザ蹴り、タイナーの有効性。ジムの拡張とプロチームの結成。打撃で勝てるための組み技、寝技の強化。そんな話ばかりをしてきた元気さんが、キックボクサーやムエタイ戦士がMMAに転向するため、キックとMMAの接点としてUnlimitedルールを遂に興行に組み入れ始めた。

試合時間は3分3R、MMAグローブ着用で投げ、テイクダウンが認められ、寝技でもパンチ、蹴り、ヒザ、ヒジによる攻撃が許されている。サッカーボールキック、踏みつけも4点ヒザもOKで、関節技&絞め技は反則だ。ブレイクはスタンドもグラウンドもMMAと比較すると非常に早い。

一昨年12月の同ルール初戦はMMAファイターの三上ヘンリーが、極真空手のパトリック・ケンソンから左ストレートでダウンを奪い、サッカーボールキックから鉄槌とヒジの連打で勝利を収めた。昨年7月にはNOCK OUTの首相撲やヒジ無しルールのチャンピオンである栗秋祥梧が、RIZINを主戦場とする中村優作を左ストレートでKOしている。

そして昨年12月30日に、その栗秋が元LFAフライ級王者で元UFCファイターのカルロス・マタを迎え撃つ一戦を始め、グレコベースの倉本一真がムエタイの重森陽太と、さらにキックボクサー同士のバズーカ巧樹×大沢文也というUnlimitedルール3試合が行われた。

元気さんは強さを追求するだけでなく、興行主だ。スポンサーを獲得し、チケットを売って選手と観客、応援してくれる人々を満足させることが職務だ。だから格闘技を連想させる喧嘩マッチでなく、喧嘩を想像させる格闘技を世に伝えなければならない。

加えてキックボクサーが日本の格闘技界のトップであるRIZINルールに移行することも、当然のように考慮している。

つまりUFCを軸とした日本人ファイターの強化策以外のファクターも、Unlimitedルールには散りばめられている。

キックボクサー同士の対戦は、まさに喧嘩を匂わせた。

組みとグラウンドでの打撃があることで、中間距離以内のレンジでのコンビネーションを駆使する戦いではなく、一発狙い。

そこに殺気と恐怖心が入り混じっていることで、動きはどうしても荒くなるように映った。

そして、一方の選手が下になると──第1回VTJのヒクソン・グレイシー以外の選手が放つ、本能の赴くままの打撃が見られた。

2試合目の重森×倉本は、まさに異種格闘技戦の様相を呈していた。

殴りたい重森、倉本は殴られずにテイクダウンし、抑えつつダメージを与えたい。組みの展開は動きがないと、ブレイクになる。重森陣営は膠着を誘発して打撃の間合いに戻ることを第一の対策とし、スクランブルに持ち込んで立ち上がるだとか、テイクダウンを切って間合いを取り直すという動きは放棄していた。それらの技術の習得には時間が掛り、彼らにとって本分ではない(MMAファイターを本格的に目指すなら、時間を掛ける必要があるが)。勝つためにリングに上がっているのだから、当然だ。

倉本は何度ブレイクが掛かっても、倒して、殴る。最終的には削って、2Rにパウンドアウトで勝利した。RIZINでトップを目指すなら、テイクダウンをしてサッカーボールキックという選択肢もあっただろう。サッカーボールキックは足の甲を痛めそうで避けたいのであれば、踏みつけ。あるいはがぶってニーなど、ブレイクされない攻撃手段は存在する。が、それを時間に追われて畳みかけ続けると自らが体力的に削られ、打撃の間合いで神経も削られることを考えると、一気呵成に攻めるという手段に出られなかったのは分かる。

対戦相手だけでなく、倉本にとっても初めてのルールでの戦いだったのだから。

と同時にトップコントロールした時、もっと有効なパウンドを序盤から落とすことができれば、ブレイクの数も減っていたという見方もできる。

Unlimitedルール最後の試合は、非常にスリリングだった。

栗秋の打撃は蹴りもパンチも相手を倒す、ダメージを与えることができる。

テイクダウン防御は簡単ではないが、寝技ではスクランブルに持ち込むだけでなく、リバーサルを決めるシーンもあった。加えて3Rには全くテイクダウンを警戒していないモタに、ダブルレッグを決めサッカーボールキックを蹴り込む場面まで見られた。

結論をいえば終始モタが組み勝ち、コントロールでもクリアに柔術的なポジションを奪取し続けた。それでもパウンドに心が折れず、栗秋は判定勝負になるまで粘りを見せた。

キックボクサーがUnlimitedをキックとMMAの接点として、MMAファイターへの移行を図るならテイクダウン防御と、倒されても立つという練習を日々、日常的に採り入れる必要があるのは明白だ。

(C)RIZIN FF

その上で短いブレイクを生かして、戦う。

仮に大晦日のカルシャガ・ダウトベック×YA-MANがUnlimitedルールで組まれていたなら、打撃の圧を嫌がったダウトベックはテイクダウンをしてもステイトップはできず、立ち技で削られてYA-MANに敗れることも十分に考えられる。

Unlimitedを生かし、強豪MMAファイターと立ち会う。その間にジムで、テイクダウン防御とスクランブル力をつける。練習はもう、打撃より組み重視だ。それこそが、キックから転向組のベストUnlimited活用方法だろう。

(C)RIZIN FF

一方MMAファイターとすれば、短いブレイクを許さず如何にダメージを与えるのか。

寝技でクラッチをするのではなく、腰、腹など体の軸と一方の手足=先端のコントロールで対戦相手を制する術を学び、余った方の手で力強いパウンドを落とす。そう、これも大晦日で堀口恭司が、ズールーを相手に見せていた抑え&パウンドだ。

スクランブルに長けた相手と戦う機会があれば、金網をより押し込みにくいロープ際の攻防は、組み&パンチ=ダーティーボクシングの技術力アップになるに違いない。クラッチをしないで如何に制することができるのか。ここの技術力アップは、前回触れさせてもらったPROGRESSが絶対的に効果的だ。それ故にMMAでなくとも、UnlimitedとProgressで日本のMMAファイターは強くなれると、定義した次第だ。

Unlimitedに関していえば12月30日の試合出た選手たちがキックやムエタイで、どのような戦いをしているのか理解せずに、このようなことを書くのは失礼にあたるだろう。それでも彼らが、よりMMAを距離とタイミング、つまり間合いを研究した打撃を駆使できていればと素直に思った。その上達こそが、彼らがMMAで成功に近づき、MMAファイターの強化にも通じる。

テイクダウンを考慮した間合い、重心、ステップ。キックでもムエタイでもない。しかし、キックとムエタイの理をMMAに落とし込んだ打撃術が発展する。これこそが、UFCに絶対の価値とした日本人選手の強化策に最大の効果をもたらすに違いない。

テイクダウン防御は完璧でなくてもブレイクが早いルール特性を生かし、組ませない打撃をファイターだけでなく指導者───殴る、蹴るの専門家──が進化させてくれれば、その打撃に対応して組んで倒す、そこからコントロールとダメージをシンクロさせた技術がMMAファイターに不可欠となる。

さらにテイクダウンを切り、倒されても立つことがキックボクサーからMMAファイターを目指す選手たちが磨いていく。倒してサッカーボールキック、組まれて膠着誘発の向う側に──キックボクサーも和製ナックモエも、MMAファイターも強くなれる要素が散りばめられている。それこそが元気さんがMMA界に持ち込んだ、Unlimitedのポテンシャルだ。

もちろんRIZINで勝つためのUnlimited、KNOCK OUTを盛り上げるためのUnlimitedが存在しても良い。ただし、UFCと契約してオクタゴンで勝つことを目指す立ち技選手、MMAファイターは上に挙げたようなUnlimitedの効果的な活用法を見出して欲しい。

改めて書き記すと日本のMMAファイターはProgressとUnlimitedで強くなれる。いやぁ、四半世紀も前にαとΩを考案した佐山さんって、どれだけ天才だったのだろう。

ただし、天才には継続する持続力や理解者がなかった。今の日本の格闘技界は違う。

日本はまだまだ強くなれる。日本の5勝1敗は北米の5勝1敗と同等になれるし、修斗、DEEP、パンクラスのベルトはUFCで戦える力をつけるために意味があるようになる。HEAT、Grachan、Gladiator、NEXUS、TTF Challenge、CROSS X OVER、Breakthrough Combat、Bloom FC、PFC、GFGで戦うことは、頂点に通じる道を切り開く。そんな日本に、まだなれると信じているという言葉を──長すぎた新年の挨拶の締めとさせていただきます。

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【Shooto2025#01】修斗でまさかの揃い踏み。清水俊一&西尾真輔「宇留野道場祭りにします!」(西尾)

【写真】J-MMAの変化が感じられる清水と西尾の修斗同時出場(C)TAKUMI NAKAMURA

19日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2025#01にて、西尾真輔がエフェヴィガ雄志の持つ環太平洋ライト級王座に挑戦。清水俊一が修斗初参戦で人見礼王と対戦する。
Text Takumi Nakamura

昨年9月にパンクラスから修斗に初参戦し、マックス・ザ・ボディをわずか36秒でKOするというインパクトを残した西尾。試合前からの怪我もあり、11月の環太平洋王座決定戦をキャンセルせざるをえなかったが、今大会で王者エフェヴィガに挑戦する運びとなった。

そして西尾と同門、デビュー20年目&キャリア80戦を越えようという清水は意外にも今回が修斗初参戦。昨年の環太平洋バンタム級王座決定トーナメントではデビュー3戦目にして野瀬翔平をあと一歩まで追い込んだ人見との対戦に臨む。

2025年のプロ修斗開幕戦で揃い踏みとなった宇留野道場の清水&西尾コンビに話を訊いた。


「このタイミングを逃すと修斗には出られない」(清水)

――国内外で様々な大会で戦ってきた清水選手とパンクラスを主戦場にしている西尾選手が修斗のリングで揃い踏みという形になりました。

西尾 同じ日に試合するのも初めてですよね?

清水 そうだと思う。そもそも僕がこだわりなくあちこちの大会に出ているので。

――まず清水選手は修斗初参戦ですがオファーを受けた時は驚きましたか。

清水 もともとは弟(ライダーHIRO)に話があったんですけど、仕事の都合で1月は試合が出来ないということになって、それで僕に「どうですか?」と話が来たんです。ちょうど僕自身、どこからもオファーがなくてスケジュールが空いている状況で、このタイミングを逃すと修斗には出られないなと思って(オファーを)受けさせていただきました。

――清水選手は本当に多くの大会に出ていますが、修斗とは縁がなかったですよね。

清水 実はアマチュア時代にうちの宇留野(修一)とは「アマ修からやって修斗でプロになろう」という話をしていたんです。ちょうどその頃にZSTのアマチュア大会の第1回が行われて、たまたま腕試しで出ることになったら、その試合で勝って、プロの前座=ジェネシスバウトに呼ばれて。で、その大会のメインイベントで所(英男)さんの試合を見て「自分もZSTに出たい!」と思って、ZSTを目指すことになったんです。だからあの時にZSTのアマチュア大会に出ていなかったら修斗に出ていたと思います。

――そういうエピソードがあったのですね。ではこのタイミングで修斗に出ることは不思議な感じもしますか。

清水 本当にありがたいですよね。僕自身3~4年はまともに日本で試合していなくて、半分引退しているようなポジションの選手だと思うので。

――西尾選手もパンクラスを主戦場に戦っていて、昨年9月に初めて修斗に参戦しました。

西尾 あのときはマックス選手の相手が怪我をして代役を探しているなかで、パンクラス経由で僕にオファーが来たんです。そこでマックス選手に勝って、今回こうしてタイトルマッチの話をもらって、みんながみんなベルトに挑戦できるものではないので、すごくありがたい話をもらったなと思います。特に自分はパンクラスで筋肉キャラでやっていて、それを面白がってもらえたのかなと(笑)。

しかも今回は本当に強いエフェヴィガ選手が相手で、交わることはないと思っていたのですが、なんか気になる選手だったので試合はチェックしていたんですよ。そうしたらこうして試合が組まれて、なんか運命的なものを感じます。また前回に続いて快く修斗に送り出してくれたパンクラスにも感謝しています。

――もともとエフェヴィガ選手との対戦は昨年11月に一度計画されていたんですよね。

西尾 実はマックス選手とやる前から怪我があって体調も悪かったんです。試合そのものはすぐ終わったのですが、自分のコンディション的に連戦出来る状況じゃなかったし、タイトルマッチを組んでもらえるならパーフェクトな状態じゃないと失礼だと思い、その時は試合を見送らせてもらいました。

――そういった事情があったのですね。仕切り直しでエフィヴィガ選手との試合が決まって、どんなことを意識して準備しているのですか。

西尾 しっかりチームの皆さんが協力してくれて対策…というか、いつも通り自分の長所を出せるように色々と考えてもらっています。ただ結局最後は気持ちの勝負になると思うし、相手が強いことは分かっています。まだ見せていない武器も隠し持っていると思いますが、自分は深く考えすぎず、自分のいいパフォーマンスを出せるように心がけていますね。

――清水選手は24歳の人見選手との対戦になりました。

清水 とにかく人見選手の印象は“若い”ですね。自分は今年40歳で、20歳でプロデビューしているので、その時の人見選手は4~5歳くらいじゃないですか。そういう選手が大きくなって自分とやるというのは面白いですよね。自分も仲間たちと色々と対策は考えますが、最終的に自分のスタイルをどこまで出せるか。それはデビューしたときから同じなので、今回も変わらずそれで行こうかなと思います。

「マーク・ハント、ヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップ…、自分にとってはあれが格闘技」(西尾)

――西尾選手は”ぶん殴りマッスル”と呼ばれていますが、もともと格闘技は何をやっていたのですか。

西尾 自分は地元が岡山の田舎で、小さい頃から旧K-1やPRIDEをよく見ていて、小学2年生くらいの頃にK-1でマーク・ハント×フランシスコ・フィリオを見て、ハント推しになって格闘技をやってみたくなったんです。でも近くに空手道場しかなかったので、そこに入門しました。

――では空手がバックボーンになるんですね。

西尾 はい。試合には出ていたんですけど、特に強かったわけでもなくて、空手は高校まで続けて、勉強して東京の大学に進学しました。ただ普通の大学生活が物足りなくなってきて、また格闘技をやろうと思って、都内でジムを探したんです。それで幾つかジムを見学したり、体験入会したのですが、格闘技経験どころか運動もやったことがないような人たちばかりで、俺がやりたいのはこれじゃないと思っていて(苦笑)。そうしたら人伝に新宿スポーツセンターでMMAの練習をしている人たちがいると言われて、紹介してもらったのが清水さんたちだったんです。

清水 とりあえず身体ができていたし、格闘技がものすごく好きなのは伝わってきました。当時だったらRIZINを見ている人が多かったのに、話を聞いてみると昔のK-1や初期のPRIDEが好きと言っていて、世代的には少しずれてるじゃないですか。さっきも言っていましたが小学校の頃から格闘技にハマっていたってこと?

西尾 はい。だから周りの友達とは全く話が合わなくて、近所のおじさんたちと格闘技の話をしていました(笑)。

清水 それがファイトスタイルにも影響しているよね。

西尾 そうだと思います。マーク・ハント、ヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップ…ヘビー級でバチバチにいく選手が好きで、自分にとってはあれが格闘技なんですよ。対策を立てて緻密に戦うのもいいことだと思いますが、僕の場合は自分のストロングポイントを出す選手に魅力的を感じるし、それに憧れて格闘技をやっていたら、自然とこうなっていました(笑)。

清水 僕たちとは階級が違うので相手を見て練習してくれますが、それでも体の強さやパンチ力が伝わってくるんです。試合になったら思いっきり全力でいくので、いつも相手が大丈夫かなと思って見ています。

「修斗に出るなら宇野さんとやりたい」(清水)

――今回色々な流れがあって2人で修斗に出ることになりましたが、今年はどのようなことをやっていきたいと考えていますか。

清水 生意気かもしれないですけど、僕はある程度やりたいことをやらせてもらえたので、自分からこういう大会に出たい、誰々と戦いたいというのはあまりないんですね。魅力的な話をいただいたら「ありがとうございます!」という感じでやっています。そのなかでまさか修斗から話が来ると思っていなかったので、本当に嬉しいです。で、せっかく修斗に出るんだったら、修斗でしか出来ないことをやりたいと思っていて。

やっぱり僕の世代で言ったら修斗と言ったら宇野(薫)さんで、修斗に出るなら宇野さんとやりたいんですよね。もともと宇野さんもうちの宇留野が教えていたと聞いていて、僕は体重も宇野さんに合わせるので、宇野さんとやりたいです。もちろん簡単じゃないことは分かっていますが、少しでも夢を持てるんだったら、それだけでもありがたいです。

――西尾選手はいかがでしょうか。

西尾 今は環太平洋のベルトを獲ることに集中しています。僕も決して若くはないので、こうして勢いに乗っている時期にどこまで上にいけるか挑戦していきたいです。

――パンクラス経由で修斗に参戦した形で、またパンクラスのベルトも狙いたいという気持ちもありますか。

西尾 もちろんあります。自分はパンクラスのネオブラッドトーナメントに出て、そこでプロとしての意識が変わりました。パンクラスには感謝しているし、僕はパンクラシストとして誇りもあるので、その誇りを大事にしたまま、偉大な修斗という場に乗り込んでいるという気持ちです。

――それでは最後にファンの皆さんに向けてメッセージをいただけますか。

清水 人見選手は若くてイケイケで、僕のことを倒す気満々だと思いますが、人見選手にやりたいことやらせず、気づいたら僕が手のひらで人見選手を転がしているような試合ができたらなと思っています。あとはやっぱり後輩の西尾がベルトをかけて戦うことになって、タイトルマッチは人生で何回もできるものじゃないと思うんですね。だから全力でやってほしいし、僕は西尾の試合の前にケージを温めておきます。

西尾 いつも世話をしていただいている清水さんと同じ日に試合ができること嬉しいですし、試合に関して自分は思いっきりいくだけなので、今回も思いっきりいきます。僕の清水さんで修斗の後楽園ホールを盛り上げて、その日は宇留野道場祭りにします!

■視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2025#01 対戦カード

<修斗世界フライ級暫定王座決定戦/5分5R>
関口祐冬(日本)
安芸柊斗(日本)

<修斗環太平洋ライト級選手権試合/5分3R>
[王者] エフェヴィガ 雄志(日本)
[挑戦者] 西尾真輔(日本)

<ストロー級/5分3R>
当真佳直(日本)
山上幹臣(日本)

<ストロー級/5分3R>
泰斗(日本)
内藤頌貴(日本)

<バンタム級/5分3R>
人見礼王(日本)
清水俊一(日本)

<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
亮我(日本)

<2024年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
シヴァエフ(日本)
手島響(日本)

<2024年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
田口恵大(日本)
知名昴海(日本)

<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
ヒカル(日本)
歩生(日本)

<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
シモン・スズキ(日本)
山本壮馬(日本)

<2024年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
宮口龍鳳(日本)
恵真(日本)

<ウェルター級/5分2R>
西條英成(日本)
ムクロック(日本)

<バンタム級/5分2R>
御前昂史(日本)
菊西拓馬(日本)

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女子柔術 スパーリング3

武道塾は空手の立ち技と柔術の寝技を融合させた総合格闘技空手の道場で愛媛県松山市東温市を活動拠点としています。

寝技習得に柔術を取り入れていますが柔術専門のジムや道場のような技術習得を目指しているのではなく、あくまで総合格闘技の寝技の一部として柔術を稽古していますので柔術を専門に稽古している道場とは技術も習得レベルも違います。

武道塾の塾生は未就学児から一般男子・一般女子まで年齢性別関係なく実戦重視の技を学んでいます。
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【Shooto2025#01】新人王トーナメント決勝で田口恵大と対戦、知名昴海「範馬勇次郎の強さに憧れました」

【写真】昴海と書いて「すかい」と読む(C)SHOJIRO KAMEIKE

19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2025#01で、知名昴海がストロー級新人王を賭けて田口恵大と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

知名は2022年の全日本アマチュア修斗選手権にて、ストロー級で3位になり翌年プロデビュー。ここまで3戦全勝、全試合でフィニッシュして新人王トーナメント決勝に進んでいる。現在18歳の知名が、如何にしてMMAの道に進んだのか。新人王獲得を目指す知名に、これまでのキャリアを訊いた。


――知名選手は2006年7月生まれ。ということは現在、高校3年生なのでしょうか。

「はい。今は通信制の高校に通っています」

――通信制の高校を選んだのは、プロを目指してMMAに専念するためですか。

「そうです。中学を卒業する時にはプロになることを目指していたので、たくさん格闘技の練習ができる環境を探していました。そこで格闘技コースがある八洲学園という通信制の高校を見つけて。八洲学園には格闘技だけでなく、スポーツ関係の人たちが入学しています」

八洲学園大学国際高等学校:
八洲学園では高校卒業の資格取得と、他の資格取得や各種専門分野を学習することができる。なかでもトップアスリートの育成を目指したコースでは、格闘技(ボクシング・キックボクシング・MMA・空手)の練習をしながら高校卒業の資格を取得することができ、日本全国の道場・ジムと提携している。

――なるほど。格闘技を始めた時期やキッカケなどを教えてください。

「もともとは4歳の時に空手を始めて、小学生の時に柔術、そのあとキックボクシングを始めて最後にMMAです。空手は白蓮会館で――『実戦カラテ』という言葉に惹かれました。小さい時から強くなりたくて、それを親に伝えて空手の道場に通わせてもらうようになりました」

――4歳の時、何かに憧れて強さを求めたのですか。

「アニメで『グラップラー刃牙』を視て、範馬勇次郎の強さに憧れました。そこで空手を始めたんですけど、全部ある格闘技はMMAだと思って、最終的にはMMAをやりたいと思いました」

――主人公の刃牙ではなく、地上最強の生物=範馬勇次郎に憧れる4歳児とは!

「アハハハ、そうなんです。空手は4歳から小5までやっていました。MMAをやるためには寝技も必要だなと思って、小3から柔術の道場にも入っています。最初は那覇にあったアクシス系のククロス柔術アカデミーに入って、ククロスが閉館してからは北谷にあるカルペディエム沖縄に行きました。今MMAでやっている寝技の形は、ククロス時代に覚えたものですね」

(上写真)昨年4月に高橋佑太をRNCで下してプロデビューを果たした知名。(下写真)1年後の2戦目は、ふじい☆ペリーにツイスターを極めている(C)SHOJIRO KAMEIKE

――キックボクシングは現在所属しているDROPで?

「はい。小6の時に空手を辞めて、MMAのためにキックボクシングを習いたいと思って――代表の宮城友一先生がMMAのファイターだったので、中1からDROPに入りました」

――格闘技以外のスポーツ経験はありますか。

「いえ、格闘技だけで他には何もやっていなかったです。小さい頃からMMAのチャンピオンになりたいと思っていました」

――……一番驚くのは、試合の時はあれだけイケイケな感じなのに、インタビューでは圧倒的にトーンが低いですね。

「あぁ、すみません! インタビューに慣れていなくて(苦笑)」

――いえいえ。ケージの中ではあれだけ打ち合い、マイクでもアピールできるのに(笑)。

「アハハハ」

――プロデビューから1戦目と2戦目は落ち着いてグラウンドで攻め込んで勝利しています。しかし3戦目の友利瑠偉戦はフィニッシュこそRNCであったものの、開始早々は激しく打ち合っていました。正直なところ、もっとリスクを下げる戦い方もあったかとは思いますが……。

昨年11月の友利琉偉戦はRNCで仕留めたものの、序盤はド派手な打撃戦に(C)THE BLACKBELT JAPAN

「なんだか流れで熱くなってしまいました(苦笑)。3戦目の相手は、どちらかといえば寝技が得意な選手だと聞いていて。だから自分は打撃で行くと決めていました。でも相手が打ち合ってきた流れで――最後は組んで、相手も疲れていたので一本取れましたけど……」

――相手は寝技が強いと聞いていたのに、相手のほうから打ち合ってきたから自分も熱くなってしまったと。

「そうです(苦笑)。打ち合いがあったからか当日はベストファイト賞を頂きましたけど、試合後は『危ない戦い方だ』と父から怒られました。次の試合は冷静に、作戦通り進めたいです。……MVPも欲しいですけど、今後も負けずに無敗で進んでいきたいですね」

――お父さんも何か格闘技をやっているのですか。

「父は柔術の茶帯です。今はDROPで宮城先生とMMA&キックボクシングの練習をしているほかは、THE BLACKBELT JAPANとクロスラインで練習させてもらっています。あと空いている時間は、家で父と一緒に練習しているんです。柔術やグラップリングの練習ができるように家のベランダを潰して、マットを敷いてくれました(笑)。あと妹もMMAをやっていて――」

――もしかしてDEEPジュエルスで戦っている、同じDROP所属の知名眞陽菜選手は妹さんなのですか。

「そうです! 自分が格闘技を始めたあとに、妹も僕の真似をして同じ流れでMMAを始めました。今16歳で、DEEPジュエルスでは2戦2勝です」

――そうだったのですか。ともに無敗、いずれ兄妹同時チャンピオンが実現するかもしれません。

「そうなると良いですね。妹に先を越されないように頑張ります(笑)」

――妹さんも含めて、今は沖縄から多くのプロ選手が誕生しています。修斗でもストロー級ランカーは沖縄在住選手が多いです。

「そうですね。ストロー級の選手が多いから、良い練習になります」

――次の試合で新人王を獲得すれば、次は上位ランカーとの対戦が待っているでしょう。現在の練習仲間と対戦することは意識しますか。

「……そうですね。THE BLACKBELT JAPANの選手練習に参加させてもらうようになったのが中3の時でした。当時は練習していても、先輩たちには全然敵わなかったです。でも今は――去年ぐらいから、少しは追いつくことができているかなって思います。昔はスパーで毎回極められていたけど、今は僕が極めることもできていたりとか」

――昨年、ですか。昨年4月にプロデビューして以降、何か気持ちの面で変化があったのでしょうか。

「それはあります。選手練に参加し始めた頃、僕はまだアマチュアでした。だからプロの選手に負けるのは当たり前だと思っていて。だけど自分もプロになり、『しっかり対等に戦えるようにならないといけない』と考えるようになったんです」

――結果、新人王トーナメント決勝に進出しました。決勝で対戦する田口選手の印象を聞かせてください。

「相手はストライカーで、次は作戦どおり戦いたいです。熱くならないように」

――先ほど言われたとおり、ストライカーに対しては寝技で挑む、と。

「アハハハ、作戦は秘密です。寝技だけじゃなく、ストライカーと打ち合える自信もあります。でもまずは勝って新人王を獲ることが一番なので、勝つための試合をします。

新人王決勝は2Rプラス延長1Rがあります。3R戦うことも想定して、スタミナをつけてきました。きっちりフィニッシュして勝ちたいけど、まずは確実に新人王を獲ります!」

■Shooto2025#01 視聴方法(予定)
1月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2025#01 対戦カード
<世界フライ級暫定王者決定戦/5分5R>
関口祐冬(日本)
安芸柊斗(日本)

<環太平洋ライト級選手権試合/5分3R>
[王者] エフェヴィガ 雄志(日本)
[挑戦者] 西尾真輔(日本)

<ストロー級/5分3R>
当真佳直(日本)
山上幹臣(日本)

<ストロー級/5分3R>
泰斗(日本)
内藤頌貴(日本)

<バンタム級/5分3R>
人見礼王(日本)
清水俊一(日本)

<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
亮我(日本)

<2024年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
シヴァエフ(日本)
手島響(日本)

<2024年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
田口恵大(日本)
RISING SUN
知名昴海(日本)

<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
ヒカル(日本)
歩生(日本)

<2024年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
シモン・スズキ(日本)
山本壮馬(日本)

<2024年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
宮口龍鳳(日本)
恵真(日本)

<ウェルター級/5分2R>
西條英成(日本)
ムクロック(日本)

<バンタム級/5分2R>
御前昂史(日本)
菊西拓馬(日本)

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K-1 WORLD GP 2024 ファイナル インターバル

K-1ワールドグランプリ2024。
ちょいちょいお尻が映ってますが、
撮ってるのはあくまでも選手です!

#体
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【UFC311】展望 世界バンタム級選手権試合。無尽蔵のスタミナ=王者マラブ×TD防御&蹴りの挑戦者ウマル

【写真】ロシア帽対決。世界最高峰のせめぎ合いが見られるに違いない(C)Zuffa/UFC

18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームでUFC 311「Makhachev vs Tsarukyan 2 」が行われる。二大タイトルマッチを売り物にしている2025年最初のUFCナンバーシリーズのコメインは王者マラブ・デヴァリシビリに、無敗の挑戦者ウマル・ヌルマゴメドフが挑むバンタム級タイトルマッチだ。
Text Isamu Horiuchi

(C)Zuffa/UFC

王者デヴァリシビリは、2018年9月から実に6年間にわたってUFC10連勝を記録。

ついに昨年9月、ラスベガスの球形建造物スフィアで行われたメガイベント「ノーチェUFC 306」のメインイベントにてショーン・オマリーへの挑戦を実現させた。この大舞台でデヴァリシビリは、持ち前の唯一無二の戦い方を見事に貫き──無尽蔵のスタミナを武器に常に動き続けると、オマリーの打撃を避けてテイクダウンを何度も成功させ、組技で圧倒し続けた末に3-0の判定で完勝。フェザー級元王者イリア・トプリアに続きジョージア共和国出身者として二人目のUFC王座に輝いた。


対するウマルは、そのファミリーネームが示すように29戦無敗のまま引退した元ライト級王者カビブ・ヌルマゴメドフの従兄弟にして、Bellatorで無敵を誇るライト級王者ウスマン・ヌルマゴメドフの兄。幼少時から取り組んできた打撃と、カビブの父である故アブドゥルマナプ門下で鍛え上げたレスリング力を武器にここまで18戦無敗、UFCでは6連勝中だ。

(C)Zuffa/UFC

あまりの強さが原因となったか、ウマルは上位勢から対戦がなくランキング上位に顔を出せなかった。

ようやく昨年8月にランキング2位のコリー・サンドハーゲン戦が実現。リーチに勝るサンドハーゲンの打撃を巧みに捌き、テイクダウンやバック取りを成功させスクランブルも制し、中盤以降は打撃でもペースを握って3-0で快勝し挑戦権を手にした。

さて同じ東欧系の両者だが、戦前は周囲が呆れるほど派手な言い合いを展開している。発端はウマルがSNS等で、新王者の座に就いたデヴァリシビリが自分以外の相手を挑戦者候補として挙げたことを受け「マラブは俺を恐れ、避けている」と書いたこと。これを見たデヴァリシビリは怒り心頭。先月の記者会見前の舞台裏でウマルを見かけるやいなや「お前はなぜ俺を侮辱する! こっちに来い!」と迫って関係者に制止された。

頭に血を昇らせたまま臨んだ記者会見にて王者は「俺はいつもウマルに敬意を表してきたのに、突然俺にトラッシュトークを仕掛けやがった!」、「こいつは苗字がヌルマゴメドフだというだけで、実績も資格もないのにタイトルマッチをプレゼントされたんだ。お前などレスリングがまったくできないサンドハーゲンに勝っただけじゃないか!」とまくし立てる。

対するウマルは笑って「カイ・アサクラなんてデビュー戦でタイトル戦を与えられたぞ。実績とか資格があるとか、誰も気にしないだろう」と、マラブの友人でもある朝倉海を引き合いに出して切り返す。が、王者は聞く耳を持たず「お前は男になりやがれ! お前は男じゃない。クソ野郎だ! お前へのリスペクトを完全に失った。本物の男はオンラインでトラッシュトークなどしない!」と声を荒げる。

ウマルが「ちょっと落ち着いてくれよ。俺はあんたの国についても、国民についても、あんたの性格について何か言ったか? 何も言っていないよな。ただあんたが俺を避けていると言っただけだぞ」と指摘するも、ますますヒートアップした王者は「嘘を言うな! お前は自分が書いたことを忘れたのか。お前の言葉は全て嘘じゃないか!」と止まらない。やがて両者とも母国語ではない英語でお互いの言葉に被せ合い収拾が付かない状況になると、見かねたデイナ・ホワイト代表が介入して「次の質問に行ってくれ」と強引に話を打ち切り、場内からは笑い声が漏れた。

が、その後も王者は──ノンストップでテイクダウンを仕掛け続けるオクタゴン上とまったく同じ要領で──甲高い声で挑戦者に罵声を浴びせ続け、ウマルも返すが、止まらない王者がそこに言葉を重ねて訳が分からなくなる展開が続く。結局両者は似たような口論を延々と繰り広げては、誰かが割って入って強制終了される場面を合計三度繰り返したのだった。

今まで「強いだけで面白味のない人間」としてスポットライトを与えられる機会が少なかった王者デヴァリシビリだが、今回の一件を経て「ヤバい奴」というイメージが完全に定着。良い意味でも悪い意味でもキャラが立ち、ファンの注目を浴びる存在となった。

ちなみに、このたび完全に貰い事故で王者にディスられてしまったサンドハーゲンは、今回の試合ではウマル応援派となることを宣言している…。

そんな因縁の両者による対決だが、下馬評ではウマルが大きくリードしている。挑戦者優位説の最大の根拠は、ウマルは王者の最大の武器であるテイクダウンを防ぐだけのレスリング力があると思われること、さらに打撃の技術で大きく王者を上回っているということだ。

この意見を代表するのが、前戦にてウマルに敗れたサンドハーゲンだ。「マラブの勝ち筋が見えないよ。打撃でも上回れないし、テイクダウンも取れるとは思わない。ウマルがテイクダウンを凌いで打撃の距離をキープして勝つだろう。ウマルはスナイパーさ。みんな彼がどれだけ速いか分かっていない。蹴りがどこから来るかも分からないんだよ」と、実際にウマルの強さを体験した者ならではの意見を披露している。(もっとも彼は、例の記者会見以来アンチ・デヴァリシビリであることを宣言しているので、そこは差し引く必要があるかもしれない)

ここで留意すべきは、王者の真の強さはテイクダウン技術の高さや成功率自体にあるわけではないということだ。むしろ、相手にどれだけ凌がれようが立たれようが、幾度でもテイクダウンを試み続けることのできる底無しのスタミナにこそ、デヴァリシビリの真骨頂がある。

2022年8月のジョゼ・アルド戦ではなかなかテイクダウンを取れなかったデヴァリシビリだが、ケージに押し込み続けてアルドにテイクダウンの防御以外何もさせずに勝利。続く2023年3月のピョートル・ヤン戦では、なんと5Rで合計49度テイクダウンに入るという目が眩むようなUFC記録を叩き出し、ヤンに反撃の機会を与えずに完勝している。

(C)Zuffa/UFC

続く翌年2月のフリースタイルレスリング五輪王者ヘンリー・セフード戦では、1Rに上を取られてコントロールを許したデヴァリシビリ。

しかし2R以降は持ち前の超ハイペースで攻め続けてセフードを消耗させ、やがてレスリングでも圧倒。最終3Rでは高々と抱え上げ叩きつける派手な場面まで作って快勝した。

驚異的なスタミナで動き続け、レスリング技術で自らに勝る相手をも波状攻撃で疲弊させ、最後には呑み込んでしまう。誰もが分かっているはずの戦い方を、まだ誰も攻略できていない。

誰よりもMMAレスリングを熟知するカビブ・ヌルマゴメドフの教えを受け、同日にメインで防衛戦を戦うライト級絶対王者イスラム・マカチェフらダゲスタンの超弩級レスラーたちと日々を過ごしているウマルは、王者のノンストップ・テイクダウン攻勢をどのような形で無効化するつもりなのか。

ウマルは前回のサンドハーゲン戦においてトラックポジションからバックに移行する等、コントロールの引き出しの多さを見せている。もし王者のテイクダウンを防ぐだけでなく、背中を制する、上を取ることができれば波状攻撃自体を止めることができる。が、それを序盤だけでなく中盤以降も続けることができるのか、それとも今までの対戦相手同様、後半には呑まれていってしまうのか。最高レベルのテイクダウン&スクランブルの攻防、その長期的展開がこの試合の最大の見どころとなる。

もう一つ着目したいのは、スタンドの攻防におけるウマルの蹴り技だ。弟のウスマンとともに幼少時からムエタイを習っていたとのことだが、むしろ空手を想起させるしなやかな二段蹴りや伸びのある前蹴りを使いこなす。もちろん、相手の片足を抱えて軸足を刈って倒すことを得意とする王者に対して、掴まれる可能性のある高い蹴りを放つことにリスクはある。

ところで前戦のオマリー戦においてデヴァリシビリが唯一ピンチに陥ったのは、5Rに前蹴りで腹を効かされた場面だった。挑戦者が王者のテイクダウンを封じ続け、やがてその波状攻撃の勢いが弱まった時、ウマルの蹴りが試合の行方を大きく左右するダメージを王者に与える可能性はありそうだ。

天下無敵のデヴァリシビリ・スタイルに、最高レベルの組技と打撃を併せ持つ、世界最強ヌルマゴメドフ一族のウマルがいかに立ち向かうか。限りなく高いMMAの頂点をめぐる戦いを、堪能したい。

■視聴方法(予定)
1月19日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前12時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

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武道塾は空手の立ち技と柔術の寝技を融合させた総合格闘技空手の道場で愛媛県松山市東温市を活動拠点としています。

寝技習得に柔術を取り入れていますが柔術専門のジムや道場のような技術習得を目指しているのではなく、あくまで総合格闘技の寝技の一部として柔術を稽古していますので柔術を専門に稽古している道場とは技術も習得レベルも違います。

武道塾の塾生は未就学児から一般男子・一般女子まで年齢性別関係なく実戦重視の技を学んでいます。
空手の突き蹴りに柔術の投げ、寝技、絞め技、関節技を習得し万能な護身空手を身に付けられます。
立ち技に特化したキックボクシングクラスもあります。

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【Gladiator029】シンバートル戦を飲んだ吉田開威が話していたこと。「ドンピシャで当ててKO」

【写真】計量会場ではシンバートルを顔を合わせることはなかった(C)MMAPLANET

本日12日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR029でシンバートル・バットエルデネと変則暫定バンタム級王座決定戦を戦う吉田開威。
Text Manabu Takashima

昨日行われた計量で、シンバートルは1.9キロオーバーで今回のタイトル戦は、吉田が勝った場合のみチャンピオンが誕生するという形に落ち着いた。

とはいえ、シンバートルには減点スタートや、勝ってもNCという日本風のフォーマットではなく、吉田は負けると黒星が付く戦いとなる。体重オーバーを了承して戦う。負ければ、負け。北米流のルールを守っているのに厳しい状況になるという――タフさが要求される変則タイトル戦。

もちろん、吉田はこの試合を受けないという選択もできた。それでも、リスキーなタイトルマッチを吉田が受けいれたのはタイトルに賭ける気持ち――ではなく、ここから彼が歩んでいるMMAライフを第一に考えてのことだった。

幼少期から伝統派の型と基本稽古で体の操作法を身に着け、硬式空手で直接倒す打撃を落とし込んだ。そしてMMAで世界に挑むために越えないといけない相手がシンバートルで、そのチケットとして必要なのがベルトだ。

唯一無二の空手家、そしてMMAファイターといえる吉田開威。今回の試合に賭ける気持ちを昨年末に収録したインタビューからお届けしたい。なぜ、彼が体重オーバーの猛者との戦いに挑むのか。それが分かってもらえるはずだ。


ここで勝たないと海外で勝てない

――シンバートルと暫定バンタム級王座決定戦を戦うことになったのですが、当初は南友之輔選手とタイトルを争うことが決まっていました。このタイミングで暫定王座決定戦出場のオファーがあった時はどのような気持ちでしたか。

「まぁ、そのうちやるだろうなっていう気持ちでした。このタイミングになったのは、時期がずれなかったので良かったという感覚です。竹中(大地)さんが防衛戦を行うなら、僕にチャンスは回ってこなかったので。チャンスが回ってきてラッキーだな、と」

――将来性のある若い選手が、このタイミングで潰し合うのは勿体ないという声もありました。

「そこに関しては、相手云々でなく自分が上に行けるなら……まぁ倒せますし。空手同士だから、面白くなれば良いぐらいで。僕に負けて、相手のキャリアアップに影響が出ようが関係ないことですし。自分が先に進むことだけを考えていました」

――自信があったと。

「打撃で倒せると思っていました。間合いに関しては、僕の方が上です。南選手が相手でも、そこは不安はなかったです。確かに一発は強いけど、当たらない。ただ自分がミスをすると貰う可能性はあったので、そのミスを限りなくなくすこと、打撃家に対して一撃で倒すための打撃を当てる技を研究して打ち込んでいました。打ち込みがしっかりしていれば、やりきれる。倒せると思っていました」

――そんななか、全くタイプの違うシンバートルに対戦相手が代わりました。

「打ち込みの内容を決めて2、3週間やりこんでいたのですが、まぁタイプが変わってしまいましたね。でも僕はどっちでも良かったです。シンバートルはもともと竹本(啓哉)さんが戦う予定で、一緒に対策とかもやっていたので意外な相手ではありましたけど。

苦手なタイプですよ、正直。ただ、ここから勝って海外へ行くとそういう選手ばかりじゃないですか。だから、ここで勝たないと海外で勝てないと思っているので。シンバートルにしっかりと当てて勝てたら、かなり自信をもって海外に行けると思うので。海外が見えているからこそ、シンバートルのようなタイプの選手と戦えてラッキー、良かったです」

――ここで苦手なタイプに負けてRoad to UFCが難しくなるという考えではなく、ここを越えて海外へ行くという思考なのですね。

「このぐらいは勝たないといけないです。これまでメチャクチャ強い相手に勝ってきたわけじゃなくて、もっと強い相手と戦いたいと思っていました。それでも前の試合ですら、力を使って組んでくる選手にテイクダウンを取られていますし、そこはまだまだ力不足だと感じています。

テイクダウン防御もそうだし、自分が極めるプレッシャーをかけて戦うことはできていない。それでも徐々に、その面でもレベルは上がっています。最初の頃と比較すると、成長しているスピードは速い。自分ではそう思っています。試合ごとに大きく変わることができていると思っています」

打撃って止めることができて、やっと完成してくるので

――とはいえシンバートルは、吉野光選手に組み勝った。そのインパクトは絶大でした。

「ライト級ぐらいの力があると想定して練習しています。掴まれたら、投げられる。だから投げられないための組み方、手を取り方なんかを詰めてやってきています」

――近い体格が多いNTTでのスパーリング以外に、何かパワー対策をしているということはありますか。

「そうですね、ISHITSUNA MMAの瀬戸のジムに外国人の大きな人でレスリングができる人がいて。そういう人たちと組ませてもらって、凄く良い練習ができています。そういう部分でも練習相手を代えて、色々な人とやっています」

――組みが強いシンバートルですが、ひょっとして倒すための打撃戦を仕掛けてくる可能性もあります。

「そこは分からないですよね(笑)。モンゴル人は……(笑)。和田(教良)さんと戦ったオトゴンバートルもレスラーなのに打撃一辺倒で。あと南選手と戦った時のテムーレンもうまいこと行っていると打撃に付き合う風潮があります。なんで、案外打撃で来るかもしれない。でも、あの感じで付き合ってくれるとラッキーです。組んでこずに、振ってくると僕は当てやすいので」

――逆をいえば、やはり組まれる方が嫌だということになります。組みは100パーセント、打撃は半分も出せるのか。そういうスパーをするしかない状況で、当て感はどのように養っているのですか。

「対人では当てる感覚ですね、タイミング。ミットで、しっかりと打って。スパーだと止めています。打撃って止めることができて、やっと完成してくるので。止められないっていうことは、コントロールができていない。その技は完成していないです。止める、それも練習です。そこまでコントロールできれば、下がっても打てる。止めることができると、そのあと動かなくて出すこともできる。どのタイミングでも最大出力で出せます。

リスキーな技を仕掛けて、組まれても練習ですから。そういうことも試して、タイミングを磨いています。強い打撃を当てるのではなくて、止めることを意識する。それも必要な練習です」

――それは打ち終わりの姿勢を大切にしていることに通じているでしょうか。

「そうですね、打ち終わりに打たれないこと。それでも組まれてしまうことはあるので、そうなった場合の対処という練習の方がスパーリングではやることが多いです。当てるのは感覚が分かれば良いので。それは僕もそうだし、練習仲間も『当てられた』と分かれば……。それができれば、倒す打撃は試合になって打つことができます。

それとスパーリングでなく、シチュエーションで動いてもらって当てる感覚を養っています。対人での打ち込みですね。あとはミットで思い切り打っています。ミット打ちは思い切り打ち込む感覚を自分に覚えさせるのが目的です。出し切る、当て切ることをやっています。対人の打ち込みとミット打ちの感覚をもってスパーに挑むと、より鮮明になります」

――そんななか、吉田選手の特異性は硬式空手という直接打撃の試合に出て、同時に剛柔流の型、基本稽古を幼少期からやり込んでコンペティションに生かしている点にあるかと思います。

「硬式をやってきた間合い。入らせないことはMMAに必要で。あとは面をつけているので、深く当てないと相手が倒れない。ポイントを取るような蹴りでも、引きながら当てれば強く蹴ることができます。そういう硬式空手ならではの打撃というのはMMAに生きています。

あと近い距離で剛柔流のムチミだとか。そこは寝技で下になったときに、腰を切ってヒジを打つ時とか。体の使い方はMMAでも有効です。そういうところは他の選手には、できない部分だと思います。そうですね……寝かされた時の打撃は、骨盤の操作だとか剛柔流の基本と型をやってきたことで、使える体の動きというのがあって。下からでも、僕の場合は強い打撃を入れることができます。

それは四つの時のヒジ、ヒザも同じですね。ヒザはただ足を上げるだけでなく、ムチミをつかって力を伝えています。近い間合いの時は剛柔流、遠い時は硬式空手の技術が使えています」

――MMAファンには、ムチミまでいくと理解の範疇を超えてしまうかと……。

「ムチミは簡単にいえば腰を切る技術ですよね。腰の切りと体を鞭のようにしならせることで、近い間合いで強い打撃を当てることができるという技術。実際、そこはやって説明しても普通の人には分からないものなんで。ただ腰を捻るということでもなくて」

――そこが日本固有の武術の妙技かと。

「そうですね。あとは体重が乗ったりするとバレるので、ガマクを使って気づかれないように力を出す。その辺は、やはり分からないことだと思います。それを養うのが空手の基本形と型。これは組手では養えないです」

ジャブは遠くや下がりながら、ムチミを使いながら打っているのでストレートと同じぐらいの威力で打てます

――MMAのタイトルマッチがあっても、その基本稽古を続けているのでしょうか。

「週に一度は必ずやります。ただ試合前にそれをしなくても、忘れることはないです。でも、やり続けるもの。空手家を名乗っているなら、基本と型をやらないと空手ではないです」

――信じていないと続けられないものですよね。MMAで次の試合に結果を残したいから、基本や型を真剣にやるということは本当にないと思います。

「そうですね。僕の場合は子供の頃からやってきたので。今、空手の基本稽古を辞めてもメチャクチャ弱体化することはないです。MMAで空手を出しているというより、もともと空手の練習をしている人間なので。空手をやらないと、違う……。答えにならないんですけど(笑)。

だから硬式空手の試合にも出続けていますし。それをやらないと、どこかで技術が違うモノに置き換わってしまうような気がします」

――空手は生涯をかけて、追及できるものですよね。

「ハイ。だから今、勝ちたいMMAファイターが基本や型をすることに関しては――やらないよりは、良いです。でも時間は掛かるものだと思いますね。僕は2歳か3歳からやってきているので、そこは僕の武器です。硬式をやり続けて、勝ってきたことも。それは他にはないかと思います。硬式空手をやって日本王者になるまでやっているMMAファイターはいないですし。

ムチミやガマク、空手を意識してやっている人はいるかもしれないですが、そこを技術として生かしている人はいないと思います。ジャブも刻み突きみたいだってSNSで書かれたこともありますけど……僕、ジャブは他の人より重たいという自覚があります。ジャブは遠くや下がりながら、ムチミを使いながら打っているのでストレートと同じぐらいの威力で打てます。受けた人は結構、痛いと思います。そういうところでも空手は生きていますが、MMAを戦うなら絶対的にMMAの技術は必要です」

――押忍。今回の暫定タイトル、次へのステップに必要ということで取りに行くものかと思います。その次に目指すモノとは何でしょうか。

「そもそも、タイトルがかかっていなかったら今回のオファーは受けていないです。ここを取ってRoad to UFCに出たい。UFCを目指してやってきたので、Road to UFCに出て勝つ。2026年にUFCと契約する。そのためにやってきました。今回、タイトル戦でなかったら海外で1試合挟んでRoad to UFCを狙おうと思っていました。次のグラジは4月なので、それではRoad to UFCに間に合わない。だから1月か2月にタイトル戦か海外と考えていて。それが最初に言ったラッキーにつながります。1月のこのタイミングでタイトル戦のチャンスがあるということは」

――Road to UFCは明確な出場基準がないですが、25歳で打撃で倒せる。そこはセールスポイントかと思います。

「だからこそシンバートルという過去最強に組み技が強い相手と戦って、触らせない。そこをいかにやり切れるか。組まれた後、テイクダウン後の対処をしっかりとできるところは、その局面になったら見せたいです。もともと竹本さんが戦う予定だったので、竹本さんから寝技での攻撃という部分でアドバイスももらっていますし。極めのプレッシャーを一つ装備しているというのはあります。

あとは四つ組みですかね。そこの対処と打撃もありますし。そういう組みでの成長を見せて、倒しきる。ああいう突っ込んでくる相手にカウンターを当てることができる。ドンピシャで当てることができるといところを見せたいです。多分。ドンピシャで当ててKOできると思うので、期待してください」

■視聴方法(予定)
1月12日(日)
午後3時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
※メインカードのみ


■Gladiator029計量結果

<Gladiatorライト級王座決定戦/5分3R> 
田中有:69.9キロ
小森真誉:70.2キロ

<Gladiatorフライ級王座決定戦/5分3R>
今井健斗:56.6キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.7キロ

<Gladiator暫定バンタム級王座決定戦/5分3R>
吉田開威:61.2キロ
シンバートル・バットエルデネ:63.2キロ→63.1キロ

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
ダギースレン・チャグナードルジ:65.7キロ
パン・ジェヒョク:65.7キロ

<ライト級/5分3R>
チハヤフル・ヅッキーニョス:70.5キロ
岩倉優輝:70.6キロ

<フェザー級/5分3R>
水野翔:66.7キロ→66.2キロ
桑本征希:66.7キロ→66.3キロ→66.2キロ

<フライ級/5分3R>
久保健太:57.0キロ
井口翔太:57.1キロ

<ウェルター級/5分3R>
森井翼:77.4キロ
井上啓太:77.2キロ

<バンタム級/5分2R>
ルキヤ:60.3キロ
藤原克也:60.9キロ

<バンタム級/5分2R>
宮川日向:61.5キロ
三浦颯太:60.6キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:66.0キロ
花園大輝:66.1キロ

<バンタム級/5分2R>
しゅんすけ:61.5キロ
コウ:61.4キロ

<ストロー級/5分2R>
塩川玲斗:52.3キロ
高橋佑太:52.4キロ

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠:57.0キロ
八木祐輔:57.0キロ

<バンタム級/5分2R>
野口蒼太:60.9キロ
萩原和飛:60.6キロ

<ウェルター級/5分2R>
後藤丈季:77.2キロ
松生知樹:76.6キロ

<バンタム級/5分2R>
秋田良隆:61.4キロ
熊崎夏暉:61.5キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:69.4キロ
キンコンカンコンケンチャンマン:69.2キロ

<ライト級/5分2R>
藤井丈虎:70.4キロ
健椰:70.0キロ

<フライ級/5分2R>
岩崎圭吾:56.4キロ
福島祐貴:57.1キロ

<バンタム級/5分2R>
堀秀徳※原田康平の体調不良で、当日計量で代替出場
内田勇作:60.0キロ

<OPバンタム級/5分1R>
岩田虎之助:60.9キロ
小林龍輝:61.4キロ

<OPライト級/5分1R>
LUCKYBOY慶輔:70.4キロ
内山裕太郎:68.0キロ

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ノーギ柔術稽古の様子

武道塾は空手の立ち技と柔術の寝技を融合させた総合格闘技空手の道場で愛媛県松山市東温市を活動拠点としています。

寝技習得に柔術を取り入れていますが柔術専門のジムや道場のような技術習得を目指しているのではなく、あくまで総合格闘技の寝技の一部として柔術を稽古していますので柔術を専門に稽古している道場とは技術も習得レベルも違います。

武道塾の塾生は未就学児から一般男子・一般女子まで年齢性別関係なく実戦重視の技を学んでいます。
空手の突き蹴りに柔術の投げ、寝技、絞め技、関節技を習得し万能な護身空手を身に付けられます。
立ち技に特化したキックボクシングクラスもあります。

live配信も行っています。

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道場
東温市 本部道場 (南吉井小学校体育館東側)
松山市 坊っちゃんスタジアム道場(坊っちゃんスタジアムスポーツフロア1) 
石井道場(石井公民館)