⚡️ただ今ライブ配信中⚡️#RIZIN_LANDMARK10 in NAGOYA🌕️
— RIZIN FF OFFICIAL (@rizin_PR) November 17, 2024
⚔️第8試合⚔️
RIZIN MMAルール 66.0kg
🟥#鈴木博昭/@kaibutsukun1206
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⚡️ただ今ライブ配信中⚡️#RIZIN_LANDMARK10 in NAGOYA🌕️
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<フェザー級/5分3R>
秋元強真(日本)
Def.3-0
鈴木博昭(日本)
共にサウスポー。秋元がプレスをかけ、鈴木にケージを背負わせるとシングルレッグで組んだ。バックをうかがう秋元がボディロックで揺さぶり、尻もちを着かせる。半身の鈴木は右ヒジで秋元の顔を突き放す。しかし秋元が背中を着かせ、鈴木のボディにヒザを突き刺した。立ち上がった秋元が、背中を着いたままの鈴木に対してサッカーボールキック、パウンドと攻め立てる。一度ガードの中に入った秋元は、立ち上がってパウンドを落としながらパスを狙う。
鈴木のガードを割りながら右パウンドを連打する秋元。鈴木はクローズドガードで凌ぐが、秋元は立ち上がってパウンドを連打していく。鈴木がスクランブルから立ち上がった。すぐにプレスをかける秋元は、鈴木の左ハイ、左ミドルをブロック。互いに右づっくを振るったあと、秋元がワンツーで攻め立てる。残り30秒が過ぎたところで、秋元がニータップで組んだ。鈴木はケージに背中を預け、右オーバーフックでラウンド終了まで凌いだ。
2R、鈴木が右ジャブから左右ローに繋げる。秋元は鈴木の右ミドルに左ストレートを合わせた。さらに秋元がワンツーで鈴木を下がらせる。右ジャブとフェイントで鈴木を揺さぶる秋元。左ストレートを打ち下すなど、ヒット率は秋元が上回る。さらに秋元の右フックが鈴木のガードの間に打ち込まれた。リズムに乗った秋元の手数が増える。
鈴木が距離を詰めると、秋元はバックステップして右ジャブを突く。やはり秋元は鈴木の右ミドルに左を合わせていく。ワンツーが鈴木の顔面をかすめると、さらに左ストレートがクリーンヒット。ワンツー、左ストレートで攻め込む秋元に対し、鈴木は右スピニングバックキックを見せる。左ミドルを2発繰り出すも、秋元がワンツーからダブルレッグで組み、足をすくってテイクダウン。そのままラウンドを終了までパウンドを打ち込み続けた。
最終回、鈴木の左ミドルを秋元がバックステップでかわす。シングルレッグから足をすくった秋元が鈴木に背中を着かせた。鈴木がスクランブルに持ち込むも、ガブった秋元が体を起こした鈴木をダブルレッグで再び倒す。鈴木がハーフガードで守ると、秋元が立ち上がった。鈴木もスタンドに戻る。秋元は自分の距離をキープしてワンツー、左ストレート、右フックを打ち込む。
鈴木のニータップを切った秋元が左ストレートを打ち下した。鈴木も右ミドルから右フックに繋げる。右ジャブを突く鈴木に対してワンツーを打ち返す秋元は、鈴木の右ハイをブロック。秋元の左ストレートに対し、鈴木も左を返した。秋元の左の打ち終わりを狙う鈴木の左も、秋元の顔面をかすめた。しかし右スピニングバックフィストで足を滑らせた鈴木。秋元がトップから立ち上がり、試合終了を待った。
裁定は秋元のユナニマス判定勝ち。鈴木が両目をタオルで多い、サトシ&クレベルに抱きかかえられながら帰るなか、秋元は「目標にしていた2人がつくり上げたRIZINより、もっと盛り上がるRIZINをつくることができるので、俺についてきてください」とアピールした。
【写真】伊藤の情報を入手しまくり。パチンコネタで計量を盛り上げた(C)SHOJIRO KAMEIKE
RIZINフライ級戦線が熱い。豊富な日本勢に加え、海外勢の来日が増えている。明日17日(日)に名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10にイ・ジョンヒョン、アリベク・ガジャマトフ、そしてトニー・ララミーが来日する。
Text by Manabu Takashima
ダゲスタンのガジャマトフ、カナダのララミーに続き、今回は韓国のイ・ジョンヒョンのインタビューを掲載したい。コロナ禍のK-MMAが生んだ新鋭は、3分3Rで寝技限定という速攻型&打撃重視のMMA=ARCで4連勝を飾り、ROAD FCにステップアップを果たす。ここでも3連勝、2試合がKO勝ちというレコードを築き、19歳の若者は自らを「天才」と呼ぶようになっていた。
しかし、Road to UFCでは初戦でマーク・クリマコに敗れ、母国での再起後は今年4月にRIZINに初来日をしたものの神龍誠にキャリア初の一本負けを喫した。この2つの敗戦で自らの力不足を実感したイ・ジョンヒョンだが、今回の伊藤祐樹戦には絶対の自信を見せ、ビッグマウスも復活している。
その自信の裏には、チームAOMのイ・ユンジュン監督の気持ちを削り続ける猛トレーニングが存在した。
──RIZIN LANDMARK10で伊藤祐樹選手と対戦するイ・ジョンヒョン選手です。MMAPLANETには今から2年半前に初めてインタビューをさせて以来の登場となります。当時は戦績7勝0敗でまさに怖いモノ無し状態でしたが、昨年のRoad to UFCで初めて挫折を味わいました。Road to UFCの経験は如何に生きていますか。
「あの負けは、しばらくはトラウマになっていましたね……。デビューから無敗で……ずっと勝っていたので、心が折れて。格闘技を辞めようかと思い詰めるような状況に陥っていました。
でも、せっかく始めた格闘技です。初心に返るということではないですが、やっぱり自分は格闘技が好きですし、自然とやりなおそうと思えるようになりました。同時にあの敗北から、自分はまだまだ十分でないことを学びました。誰にも負けない自信を持っていたのですが、経験、スタミナ、パワーと足らないところだらけでした。だからこそ、もっと頑張ろうと思えるようになれました」
──その後Road FCで一度戦って、今年の4月にRIZINに初来日を果たしましたね。それこそ前回のインタビュー時に那須川天心選手と戦いという発言も聞かれました。
「Road to UFCを選んだということではなくて、オファーがRIZINより早かったから出場しました。日本のMMAには強い選手が多いですし、RIZINで自分の力を見せたいと思ってRIZINで戦うことを決めました」
──そして強い日本人、神龍誠選手に敗れました。
「十分に勝てると思っていました。結果的にRoad to UFCの時と同じですが、自分はまだまだ不足しているところが多いと勉強させてもらいました。RIZINという大舞台、そしてリングで戦うことも初めてだったので、経験不足を感じましたね」
──テイクダウンのある相手に、自分の打撃ができない。マーク・クリマコ戦、神龍誠戦はそのように見えました。これらの敗北を経て、レスリングに力を入れるなどトレーニングに変化はありましたか。
「正直、Road to UFCの時に相手選手の戦い方が怖いと感じていました。チームも移ったばかりで慣れないことが多く対処しきれていなかったですし、レスリングが強いことを意識過ぎて、持ち味である打撃の威力が半減してしまっていました。それ以前に、自分のファイトスタイルは完成度が低かったです。ただ、神龍戦以降の練習で打撃の感覚も取り戻し、レスリングは攻めも防御も成長したので今回の試合は大丈夫です」
──以前はフリーで活動していましたが、Road to UFCの時は特定のジムに所属していたのですね。
「2年前は確かにフリーでした。今はイ・ユンジュン監督のチームAOM(Art of MMA)で練習しています。金曜日のプロ練習にはキム・スーチョル選手のような王者クラスの選手や、外国人選手も来ているので良い練習ができています。
フリーで出稽古をしていた時も、自分では頑張っているつもりでした。でも、結果的に追い込めていなかったことは多々あると思います。今はイ・ユンジュン監督から、しっかりとプロの一流選手と同じだけの練習を課されています。力を抜くことなど一切できない。もの凄く追い込まれています。その結果、ようやくMMAが少しだけ分かってきたような気がします」
──イ・ユンジュン監督はキム・スーチョル選手によると「メチャクチャ、追い込まれる」という話ですが、相当に厳しい指導者なのでしょうか。
「いや、スーチョルさんより自分の方がもっと鍛えられていますよ(笑)。スーチョルさんは体力面、自分は精神面で鍛えられてきました。試合は5分3Rです。でも、イ・ユンジュン監督は僕らに5分3Rのスパーリングを3本やらせてから、6分3Rのスパーをするように命じています。その間、相手は5人も入れ替わるんです。
そんなスパーを週に2度……続けていると、本当に気が狂いそうになります。結果、スタミナもメンタルもメチャクチャ強くなりました。なのでイ・ユンジュン監督には感謝しています。
試合まで3週間残っていますが(※取材は10月24日に行われた)、試合の心配だけでなく……明日も6分3Rのスパーリングの日なので……もう、そっちの方に気持ちがいってしまって憂鬱でしょうがないです(苦笑)」
──それだけ厳しい練習を繰り返していると、2年前のインタビュー時とは違う自信を手にできているのではないでしょうか。
「自分はRoad to UFCでも、神龍戦でも結果を残せなかったです。もうRIZINで戦う機会は与えられないかもしれないと思っていました。だから、伊藤選手との試合は自分のMMAファイター人生で本当に大切な試合になります。緊張感を持って、戦うことができるはずです。
伊藤選手はストライカーです。でも自分の打撃は以前より、ずっと成長しているので必ずKOします。それに次の試合はケージなので、伊藤選手に本当のMMAを教えてやります」
──その打撃ですが、イ・ジョンヒョン選手はスイッチヒッターで伊藤選手はサウスポーです。
「サウスポーは苦ではないです。打撃で、伊藤選手を圧倒できると思います。伊藤選手はRIZINの中ではストライカーで通っていますが、自分にとっては丁度良い獲物になりますね」
──サウスポーと対戦する時に、相手の前足の外に立って中心軸をキープしたいかと思います。つまりスイッチをすると、その中心軸が変わって来るので、逆に中心を取られることもあるかと思います。そうならないように構えだけでなく、スイッチすると位置取りも変えていますが、そこは自然に動けているのか、意識して動いているのでしょうか。
「無意識ですね。自分は背も低いですし、リーチも短いです。なので距離を詰めて、自分も相手のパンチを被弾する距離で戦います。なので、それだけ動かないといけない。動くから、あの距離で戦うことが可能になるんです」
──押忍。ではインタビュー時間が無くなってきました。最後に日本のファンにどのような試合が見せたいか。教えてください。
「神龍戦の後、組み技の克服に努めてきました。ただ、伊藤選手との試合はその必要がなかったと思うほど、伊藤選手は寝技が下手です。今回はケージですし、ベストバウトを戦うつもりでいます。2025年にRIZINでフライ級GPがあるならぜひとも参戦したいですし、キックでもシン・ジョンミン選手を破った那須川龍心選手と戦いたいと思っています。驚くほど沢山、応援してくれる日本のファンの皆さんに感謝しています」
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ 対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)
<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)
<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)
<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)
<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)
<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)
<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)
<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)
【写真】会場に詰め掛けたファンからは、ロシア&中央アジア勢の肉体にどよめきが起こった(C)SHOJIRO KAMEIKE
明日17日(日)に、愛知県名古屋市のポートメッセなごや第1展示館で開催されるRIZIN LANDMARK10の公開計量が、16日(土)に会場非公開で実施された。
Text by Shojiro Kameike
今回もメディアとファンクラブ当選者のみの限定公開で実施された公開計量では、全員がクリアしている。ケラモフ×摩嶋、浜崎×シン・ユリ、昇侍×芦澤は計量後に挨拶を行っており、そのコメントをお伝えしたい。
摩嶋一整
「自分がこうしてメインイベントに立てるのも、ずっと地方でやってきた僕がここに立てているのも、たくさん人の力あってのことです。本当に感謝しています。今回は熱い試合になることは分かっているので、皆さん応援よろしくお願いします」
ヴガール・ケラモフ
「久しぶりのRIZINで、私は日本に来ること、そしてこの試合をとても楽しみにしていました。なかなかRIZINに出ることができず寂しかったです。明日は非常に優秀な対戦相手、摩嶋選手と内容の深い、満足していただける試合をお見せしたいと思います」
シン・ユリ
「(日本語で)RIZINの皆さん、こんにちは。私はシン・ユリです。(韓国語で)まずは試合に勝つことが、とても大切だと思います。私も勝ちたいと思っています。でもそれ以上に大切なのは、面白い試合をすることだと思っています。私と浜崎選手で、本当にスッキリした試合をしたいと思います」
浜崎朱加
「2年振りにRIZINの舞台に上がれて、とても幸せに思っています。明日がすごく楽しみです。シン・ユリ選手と良い試合ができればと思っています」
芦澤竜誠
「まず昇侍選手。減量キツイのに落としてくれて、おめでとうございます。リスペクトしているんですけど、練習すればするほど必ずブチ殺せるので、明日はKO勝ちします」
昇侍
「皆さん今日までありがとうございました。もう俺に失うものはありません。明日は思いきりぶつかって――僕も宣言します。明日はKOで勝利したいと思います」
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ RIZIN LANDMARK10 計量結果
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗:60.90キロ
日比野“エビ中”純也:60.70キロ
<ヘビー級/5分2R>
稲田将:106.05キロ
佐々木克義:92.95キロ
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI:65.85キロ
平松翔:65.90キロ
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう:54.95キロ
JIN:54.70キロ
【LIVE】
#RIZIN_LANDMARK10 公開計量第12試合
RIZIN MMAルール
5分 3R(66.0kg)#ヴガール・ケラモフ vs. #摩嶋一整ともに計量クリア!
—
ABEMA PPVで条件を満たすと
1⃣2⃣0⃣0⃣円キャッシュバック#アベマでRIZIN— ABEMA格闘 (@Abema_Fight) November 16, 2024
The post 【RIZIN LANDMARK10】計量終了。「今回は熱い試合になることは分かっている」(摩嶋) first appeared on MMAPLANET.
【写真】コレを言葉にするのは、勇気がいることだ。それをやってしまうのも、山本聖悟 (C)MMAPLANET
明日17日(日)に名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10に山本聖悟が出場し、アラン・ヒロ・ヤマニハと対戦する。
Text by Manabu Takashima
2年3カ月振りの国内でのファイト。3年8カ月振りのRIZIN。そして戦績は7勝11敗1分け。最後に日本で戦った時のレコードは4勝10敗1分けだった。つまり、この間は3勝1敗と勝ち越している。その舞台となったBlack Combatではバンタム級ランク2位まで上り詰めた。
それでいて今回のLANDMARK出場。存在感が確実に増していた韓国の新興プロモーションを離れ、日本に戻ってきた真意とBlack Combatでつけた自信について山本に尋ねた。とはいえ、この間の活躍をほぼ知らない日本のファンにとって彼が言っていることは信憑性と根拠に欠けるかもしれない。それだけに絶対的な結果を欲する山本の言葉は、非常に力がこもっていた。
MMAファイター人生の巻き返しが、ここから始まる──のか。山本聖悟の言葉をまずは記憶に留めて欲しい。
──Black Combatでキャリアを積み、タイトル挑戦も見えてきたというなかでRIZIN LANDMARK出場。正直なところ唐突な感じは否めませんでした。韓国でのキャリアアップという部分はどのようになったのでしょうか。
「頑張って来たんですけどね(苦笑)。12月28日にBlack Combatが大きな大会を開くことが決まっています」
──ハイ、日本から駒杵嵩大選手や大原樹理選手がタイトル戦を戦うという話が入って来るイベントですね。
「ハイ。僕は7月大会で、当時6連勝中でバンタム級2位だったパク・ソンジュンという選手をKOして2位になったんです。そして年末の大会に1位の選手とのオファーが来たので、戦うつもりでした」
──チャンピオンはユ・スヨンですね。
「ハイ。チャンピオンのユ・スヨンがタイトルを持ったままでRoad to UFCに出ているのですが、それも納得はいっていなかったですが……」
──とはいえRoad to UFCやコンテンダーシリーズだと、ベルトを持ったまま出場というが普通かと。UFCと契約すれば返上というのが、プロモーションも望んでいる路線だと思います。
「それはまだ良いんです。納得はできないけど、理解はできるので。ただ年末にはRoad to UFCの決勝が終わっているので、ユ・スヨンがUFCと契約して空位になれば1位と2位の対戦だから王座決定戦になりますよね、普通は」
──ハイ。
「そこを確認したら、『ならない』という返答だったんですよ。ONEからキム・ジェウンとキム・デファンが韓国に戻って来るからと」
──実績では上の選手が2人契約を果たしたわけですね。キム・ジェウンは9月大会でパク・ソンジュンをパウンドアウトし、観客席からキム・デファンが挑発するというBlack Combatらしい寸劇が見られました。
「ハイ。実績は上でもキム・ジェウンはBlack Combatでは1勝で。キム・デファンも次に勝っても1勝です。僕は3勝していて、相手も2勝をしている。団体のなかで勝ってきた数が違うし、それならランキングの意味がなくなるじゃないですか。Black Combatとは、そういう話をしたのですが僕らの試合はタイトル戦にはならないと言われました。僕は『ならランキングの意味がないので、納得いかない。ランキングから外してくれ』と決裂しました」
──えっ、12月に試合をしないだけでなくBlack Combatには出場しなくなるのですか。
「ハイ」
──それは勿体ない……。
「勿体ないですよね。でも、僕の性格では無理です。韓国の記者の人たちも、それはおかしいという風に言ってくれていますし」
──う~ん……。
「だって、ランキングの意味がなくないですか。だったらDEEPみたいにランキングがなくてキム・ジェウンが来たから、キム・ジェウンにやらせるっていうなら分かりますよ。でもランキングがるのに、そんな1位と2位の対決って何だって思いませんか。えっ? 高島さん。これ、どう思います?」
──繰り返し、勿体ないです。せっかく、ここまで積み上げてきたモノがゼロになってしまうのは。「高島さん、どう思いますか」と自分の名前を下に尋ねられると、自分の考えは韓国で上がった知名度を使って韓国の他の大会で戦うのが良いだろうと思います。それなのにRIZINなんだなと。筋を通せといっているなら、DEEPでやり直してからRIZINではないのかと思います(苦笑)。
「確かに……。いやDEEPでも全然、戦いますよ。今回はRIZINから話をもらったので、RIZINで戦わせてもらうことにしたので。オイシイことをやろうとは思っていないですよ。2位までなって、1位とやるのにタイトル戦じゃないのはおかしくないですか」
──それはおかしいですよ。でも、RIZINで戦いたくてしょうがないのにチャンスが巡ってこない選手がいます。事実、同じバンタム級でも竹中大地選手のように実績で山本選手を上回るファイターが出場できていない。つまりは、RIZINもそういう場ではないですか。
「でも僕はタイトル戦線に入っていないですから。いや、ナンボでもDEEPで戦いますよ。痛いところをつかれてしまっていますけど(笑)、でも本当においしい話としてRIZINに出るわけじゃないです。そこは本当です」
──とはいえヒロ・ヤマニハ選手は、日本のファンからすれば山本選手が最も苦手とする選手だと思われているはずです。
「そうなんですかね? 別にそんなことないですよ。もちろん軽い相手だなんて思わないです。でも、そんなに厳しい相手だとは全然思っていないです。これまで練習でやってきたことが、なかなか試合では出せなかった。それがBlack Combatでの試合でハマって来たんです」
──つまりは日本のファンが知らない間に、山本選手が成長しているということになります。
「だから、日本では僕が不利だと思われているんですよね。それはメチャクチャ感じています。でも、次の試合で生まれ変わったところを見てもらいます。生まれ変わったス。マジで」
──どう生まれ変わったのでしょうか。
「心のなかです。メンタルが変わりましたね。スーパーポジティブです。周囲に感謝し始めると、メンタルが変わってきました。以前の僕は感謝が足らなかったです」
──感謝するようになると、MMAは強くなれるのですか。
「なれます」
──……。
「これは言葉で表すことができるモノじゃないんですよ。それは、試合をみてもらって『これが感謝か』と」
──……。
「辰年になって運気が変わりました。凄く当たることで有名な占い師さんに見てもらって『2021年から2023年は何をやっても上手くいなかったはず』と言われて、確かに2021年から6連敗が始ったんですよね。おお、当たったって。で、その占い師さんって姉の生まれた年とか、甥っ子の漢字とか全部当てるんですよ。お祖母ちゃんは、僕のことは心配していないとか」
──……。
「伊勢神宮に行ったことも当てて。地元の神社とか知っているし、今の僕には凄く良い神様が付いていると。でも、ヤマニハにも付いているそうです(笑)。だから大激戦になるって」
──……。
「アイツ、ヤバいヤツで終わるかもしれないですけど、僕は信じています。マインドアップしているんですよ」
──何か信じるモノがあれば人は強くなれるのですか。
「それは、なれますね。高島さん、何か信じるモノってありますか」
──また名指しですか。それなら答えますが、あります。
「何を信じていますか」
──嫁さんです。
「そう、嫁さんだったり。信じていると、強くなれますよね」
──まぁ、なるしかないですから。ただ、人様の伴侶を嫁さん呼ばわりですか(笑)。
「あぁ、スミマセンでした(笑)。奥様を信じていると、強くなれますよね」
──強くなれます。でも、結果が目で見えるモノではないかもしれないです。山本選手はMMAを戦うわけですから。記事を書く身として、信じるモノがそういう迷信的なモノだと強くなっているという言葉の根拠にはしづらいです。
「だから戦いって、肉体の戦いではなくなるんです。これはリアルな話です。あと、瞑想をするようになってからマインドが変わりました。冷静さ、落ち着きが備わってきました」
──う~ん……。
「本当に僕は変わったんですよ。白川(裕規)さんとの練習、大塚(隆史)さんにレスリングを教わるようになって本当に技術的にも上がっていますし。白川さんと大塚さんのことを信じて、感謝しているから凄く体に入って来ます」
白川トレーナー 去年何回かミットを持ったことがあったんですけど、1月のBlack Combatの試合(イ・ソンウォン戦)のあとに「ミットを持ってもらえますか」ってお願いされて、本格的に一緒に練習するようになったんです。作戦を考えて、セコンドも就くようになって。聖悟君は性格がまっすぐで、言ったことを全部実行するんですよ。一緒に組み立てていったことを、まんま試合で使う。長い間セコンドに就いていますけど、まんま動く人ってあまりいないです。それって、さっき聖悟君が言った信じる力やと。それは僕に対してもあるだろうし。そこの入り方がちょっと違うかと思います。
「このインタビュー中に、そういう風に言ってくれる人が僕にできた。本当にマインドだと思います。これまで試合中に焦って博打を仕掛けていたのが、前回の試合でインローを効かされても『我慢をしていれば、チャンスがくる』と言い聞かせて賭けのような仕掛けはしなかったです。そして、KOできた。そこがメンタルの成長できた部分で、強くなれたところだと思います」
白川 あの時は試合の1カ月前に、足を折って。動けない状態だったんですよ。
「これまでだと1人で悩んで、一か八かで戦っていたはずです。でも白川さんと話をして、相手のヒザをすかしてスピニングバックフィストという動きを創って。それが試合に出て、ストレートで倒すことができました」
──打撃は元から良いモノがあった。寝技はもう、伸びしろだけ。そしてフライ級でなく、バンタム級で戦うことでコンディションも良い。そこに心が加わった。
「だからこそ、結果を残したいです。ヤマニハのように振って、組んでくる。その選手は今の僕には本当に戦いやすいです。以前は、そこで強引に殴りにいっていたので殴られたし、倒されました。今の僕には、その動きが見えます。冷静になると、あのパンチは見える。かわすか、カウンタ―を入れる。1月の試合では焦って、力んでいたけど。今はリラックスして、力を使わずに戦うので15分動くことも問題ないです」
──言葉通りの戦いができ、結果を残した後のキャリアアップはどのように考えていますか。
「それはRIZINでチャンスがもらえれば、もちろん参戦し続けます。そうすると応援してくれる人も喜んでくれますし。シェイドゥラエフがバンタム級で来ても、今の僕なら行けると思います。それに海外から話があれば、海外でもやっていきたいですし。(吉野)光に勝ったシンバートルなら、もう絶対です。セコンドの時の声、聞いてもらっていないですか? テイクダウン狙いに完璧なタイミングで指示ができています。絶対にヒザを合わせることができますよ」
──相当に自信を深めていることは理解できます。なので、しっかりと17日には試合を見させていただきます。
「メッチャクチャ自信があるので、楽しみにしていてください。このインタビューを読んでもらっても『何を言っているんだ』って思われるのは仕方ないです。それは僕がこれまで、日本で結果を残せていないからで。でも、その評価がこの試合でひっくり返ることに、ワクワクしています。
それにマルキーニョスが欠場になって、サトシもクレベルも皆がヤマニハのサポートに回るわけですよね。その状況も嬉しいです。秋元(強真)戦は調子が悪かったとか聞くので、ボンサイ柔術の力が結集したような絶好調の状態で17日を迎えて欲しいですね。ベストのヤマニハに絶対に勝ちます」
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ 対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)
<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)
<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)
<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)
<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)
<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)
<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)
<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)
<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)
11月17日に開催される『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』(ポートメッセ名古屋 第1展示館)の試合前インタビューが15日、名古屋市内で行われた。
●11月17日『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』対戦カード
第12試合/ヴガール・ケラモフ vs. 摩嶋一整
第11試合/浜崎朱加 vs. シン・ユリ
第10試合/昇侍 vs. 芦澤竜誠
第9試合/スダリオ剛 vs. 加藤久輝
第8試合/鈴木博昭 vs. 秋元強真
第7試合/キム・ギョンピョ vs. 倉本大悟
第6試合/伊藤裕樹 vs. イ・ジョンヒョン
第5試合/柴田“MONKEY”有哉vs.ヒロヤ
第4試合/村元友太郎 vs. トニー・ララミー
第3試合/白川ダーク陸斗 vs. マゲラム・ガサンザデ
第2試合/アラン“ヒロ”ヤマニハ vs. 山本聖悟
第1試合/北方大地 vs. アリベク・ガジャマトフ
OPENING FIGHT 第4試合/窪田泰斗 vs. 日比野“エビ中”純也
OPENING FIGHT 第3試合/稲田将 vs. 佐々木克義
OPENING FIGHT 第2試合/TATSUMI vs. 平松翔
OPENING FIGHT 第1試合/としぞう vs. JIN
【試合中止】イゴール・タナベ vs. マルコス・ヨシオ・ソウザ
【試合中止】ビクター・コレスニック vs. 武田光司
#イジョンヒョン #RIZIN #RIZIN_LANDMARK10
【写真】取材当日はネックスイチムエのチームメイトたちと壁レス~MMAスパーリングに臨んだ(C)SHOJIRO KAMEIKE
17日(日)、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10で、伊藤裕樹が韓国のイ・ジョンヒョンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike
伊藤は現在、RIZINで3連勝中。得意の打撃をベースとし、安定した試合運びを身につけた。それはMMAファイターとして着実に成長している証でもある。今回の国際戦をステップにして、堀口恭司を頂点としたRIZINフライ級の中で駆け上がっていくのか。そんな伊藤を所属のネックスイチムエに尋ねた。
――本日はネックスイチムエに伺っています。現在、MMAの練習もこちらが中心になっているのですか。
「基本はこのネックスイチムエと、小牧のネックス本部が中心になりますね。イチムエでは夜のキックボクシングのクラスで練習したあと、DEEPに出ている選手たちと一緒にMMAの練習をします。小牧は週2回——午前中の柔術と夜のレスリング、あとはMMAの選手練に参加しています」
――伊藤選手といえば打撃のイメージが強いですが、柔術の練習も見てみたいですね。
「道衣を着たら、ずっと動かされっぱなしです(苦笑)。ノーギ、グラップリングなら素早く動くことができるけど、道衣があったら自分の動きを止められちゃいます。
だけど柔術もMMAのためには、絶対に必要不可欠なもので。下からの攻めにこだわるわけじゃないけど、トップを取られた時の対処ができないと、試合では何もできないですからね。できないことを、なるべく少なくしていきたいです」
――テイクダウンディフェンスに長けているストライカーは多いです。しかし絶対にテイクダウンされないとは限りません。
「昔は――自分はストライカーだから、パンチやキックを極めれば良いやと思っていた時期はありました。でも、それだけではある程度のところまでしか行けない。自分も対戦相手が一定のラインを越えた時に、そう感じて。レスリングや柔術を鍛えるからこそ、自分の打撃が生きてくると思いますし」
――正直、気持ちと集中力で寝技を凌いでいる印象が強い時期もありました。それはそれで、余程の修羅場をくぐっていないと難しいことだとは思いますが……。
「アハハハ、そうですね。まだまだMMAとして完成はしていないですけど、『うまく回り始めたかな』と思ったのは、RIZIN佐賀大会の上田将年戦でした」
――というと?
「自分の組み技ってクセがあるんですよ。テイクダウンを切っても、切っただけになってしまう。組まれてもバックにつかせて逃げるのが得意だから、どうしてもすぐバックを見せてしまう。でも巧い人には完全にバックマウントを取られてしまうじゃないですか。そこでバックを見せずに、しっかり倒しに行くプランがハマッたのが上田戦だと思います」
――たとえフィニッシュにつながらなくても、一度バックにつかせてしまうと印象は悪いですからね。
「そうなんですよ。ずっとレスリングの練習も続けていたけど、なかなか練習していることを試合で出すのが難しくて。それが去年の山本アーセン戦の後ぐらいから、やっと試合で出すことができるようにはなりました」
――DEEPフライ級GPを経て、主戦場がRIZINへと移るなか、2連敗を経て現在は3連勝中です。その期間に何か大きな変化があったのでしょうか。
「先ほど言ったような……練習していることを試合でも出せるようになったんですけど、世間の評価は厳しいですね(苦笑)。やっぱりフィニッシュしないと『華がない』とか『塩試合しとる』とか言われて」
――MMAがスポーツである以上、まずはしっかりと勝つことが重要だと思います。特にここ3試合は伊藤選手も安定感が増してきました。ただ、フライ級GPで見せていたようなKO劇はなく、3連勝も全て判定勝ちではあります。その点について本人としては、何か思うところがあるわけですか。
「MMAファイターとしてのグラフを考えると、打撃、組技とか綺麗な形になってきたと思うんですよ。だから試合も安定はする。けど――何か突出している部分があったほうが、観ている人も面白いだろうとは感じますよね。でも自分が練習していることを試合でうまく出せるようになればなるほど、選手としては地味になっちゃうというか」
――とはいえ、何か一つの要素だけ突出していても、欠けている部分を突かれたら負けてしまいます。グラフで1点だけ突き抜けるとしても、他の要素が充実していないと意味はないでしょう。
「そうですね。やっぱり『地味だ』『塩試合』とか言われるのも悔しいし、そう言っている人たちを黙らせるには、勝ち方も重要だと思うんです。だけどMMAをやっていたら、どうしても一つの負けが大きくなってしまいますよね。そこを乗り越えて、どうやったらKO勝ちできるようになるかは考えています」
――そんななかで次は韓国のイ・ジョンヒョンと対戦することになりました。正直なところ、RIZINで3連勝している伊藤選手は、フライ級の上位陣と当たるかと思っていました。
「う~ん、確かに海外のチャンピオンクラスと試合したいという気持ちはありました。そんななかでトップノイもイ・ジョンヒョンも去年のRoad to UFCに出ていて――弱い相手に勝ち続けることって、誰にでもできると思うんですよ。強い相手を呼んでもらって、注目を集めたところで勝ちたい。またRIZINも海外から選手を呼ぶことが増えているので、こういう相手に勝って世界にアピールしていきたいです」
――ただ、海外の強豪とギリギリの試合を展開すると……。
「また何か言われるでしょうね(苦笑)。そういう強い相手をバチッと倒せると、もう一段階上に行けると思っています。今の僕のイメージは、普段パチンコばかりして試合は……とか」
――そういえばMMA以外にパチンコ関連の活動もしていますね。SNSはパチンコの話題ばかりですが(笑)。
「あれが僕の素なんですよ。『パチンコ好きを演じているんじゃないか』って言われることもありますけど」
――試合でもパチンコでも、いろいろ言われているのですか。
「はい。僕はパチンコをしながらでもMMAで強い、というパイオニアになりたいです」
――ギャンブルに溺れることなく、MMAでも成功すると(笑)。
「僕は試合直前までパチンコをやっていたりしますね。追い込みの練習期間で、減量もあるなか家にいると、やっぱり邪念が入ってくる。そこでパチンコに行くと邪念もなく、戦っている気持ちのままでいられるんですよ。そういう意味ではパチンコに助けられています」
――なるほど。MMAの話に戻すと、前回の上田戦に続き今回もケージで戦います。伊藤選手の場合、足捌きからしてもケージのほうが得意なのだろうと思っています。
「やっぱりケージのほうが、やりやすいですね。今日の練習でも見ていただいたとおり、僕は壁レスが好きなんですよ。ボクシングからMMAに転向した時、壁レスで倒されてばかりでした。それで壁レスを練習し始めてから、逆に好きになって。相手がグラップラーであれば、ケージのほうがやりやすいです。
次のイ・ジョンヒョンも最初はストライカーかと思っていました。でも韓国ではグラップリングの大会にも出ているみたいで。前回RIZINで戦った神龍誠が強すぎて何も分からなかったけど、何でもできる選手だと思って練習しています。次こそキッチリと倒したいですね」
――ここでイ・ジョンヒョンを倒したあと、先にはどのような展開を見据えていますか。パチンコはともかくとして。
「アハハハ。フライ級のチャンピオンは堀口恭司さんで、今回はフライ級の試合が多くて『堀口恭司包囲網』と謳われているじゃないですか。そのなかで自分はKO勝ちして、大晦日も出てから来年は堀口さんのベルトを目指したいです」
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ RIZIN LANDMARK10対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)
<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)
<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)
<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)
<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)
<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)
<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)
<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)
【写真】取材は10月24日、骨折も明るく笑い飛ばすのが浜崎朱加の強さです(C)SHOJIRO KAMEIKE
17日(日)、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10で、浜崎朱加が韓国のシン・ユリを相手に2年振りの復帰戦に臨む。
Text by Shojiro Kameike
前編では2月に出場を予定していたRIZIN LANDMARK佐賀大会に向けたインタビューの内容を掲載した。しかし佐賀大会は左腕の骨折(左尺骨骨幹部骨折で全治5カ月)のため欠場。あれから9カ月、改めて浜崎に復帰戦への意気込みを訊いた。
<浜崎朱加インタビューPart.01はコチラから>
――今回も「お久しぶりです」と言うことになりました。2月のインタビュー後、負傷が発覚したのはいつのことだったのですか。
「試合の2週間前ぐらいですね。パク・シウ戦で折れた左腕にプレートを入れていたんですよ。そのプレートの端っこあたりにあった骨が折れて……。練習で蹴りを受けた時に『あっ! また折れたぁ~』と思いました」
――骨が折れているのに明るいですね……。
「そんなに暗くはならなかったです(笑)。一度折れたことがあるから、感覚的に『痛くても治る』と分かっていたというか。夜に練習していて、その日はとりあえず5分くらい考えましたね。考えたあと、すぐ阿部(裕幸AACC代表)さんに『折れていると思うので、明日検査に行ってきます』と伝えて帰ったんですよ。翌日、病院に行ったら、やっぱり折れていて。ちょうど診ていただいたのがRIZINのリングドクターの方で、すぐRIZINサイドにも伝えてくれました」
――まずロペス戦が久々の復帰戦で、さらに復帰が伸びることに対し不安や焦りはなかったですか。
「そもそも試合期間が空いていたので、その時は焦りも不安もなかったです。ただ、佐賀大会ということで遠方から来てくれる人もいて。『ギリギリすぎて申し訳なかった』という気持ちのほうが大きいですね。もう飛行機を取っていた方もいたし」
――浜崎選手の代わりに大島沙緒里選手がロペスと対戦し、勝利しました。
「ありがとう、と思いました。クレア・ロペスも私のせいで、ギリギリ対戦相手がいなくなったわけじゃないですか。そこで代理が決まり、しかも後輩だったので良かったと思うし。しかも勝ちましたから」
――そのあと、何時頃に復帰したいと思っていましたか。
「骨が繋がればすぐ、と思っていました。練習も100パーセントできるようになれば、すぐ行ける――と。自分としては夏ぐらいには試合ができる状態でしたけど、なかなか決まらなくて」
――結果、この名古屋大会で復帰することになりました。浜崎選手は山口県出身ですが、名古屋には縁がありますか。
「縁はなくはないですね。名古屋でも何試合かしているし、親戚もいるので。私、プロデビュー戦が名古屋なんですよ。プロ修斗のALIVE興行で」
――そういえば! 2009年10月、修斗クラスC+ルールで佐々木絹加選手に一本勝ちしています。もうプロデビューから15年が経つのですね。
「あの時は57キロで試合をしました。RIZINでも2回、名古屋大会に出ていて――アム・ザ・ロケット戦(2019年8月、腕十字で勝利)と、カンナとの2戦目(2021年3月、浅倉カンナに判定勝ち)ですね。だから名古屋の試合は全勝なんですよ。このまま名古屋は全勝で行くしかない!」
――おぉ、縁起の良い場所ということですね。では名古屋で対戦するシン・ユリの印象を教えてください。
「RENA戦を視ると、RENAがやりづらそうにしていましたね。手足が長くて距離も遠いから、やりづらかったのか……。あとは打撃も構えと軌道が独特で、RENAも右を結構もらっていた印象があります。RENAのボディブローも効いていたとは思うけど、韓国人選手は『倒れない』という気持ちも強いですよね」
――そんな打撃を持つシン・ユリに対して、浜崎選手はどのように戦いますか。
「打撃はもちろん上手いし、やりづらさもあるでしょうね。私の得意なところは、そこじゃないので。腰が重そうには見えないし、組めばテイクダウンは余裕だと思います。だから捕まえるまでが――相手も完全にそこだけ警戒してくるでしょうね。私は試合になったら食らう覚悟で、ガムシャラに捕まえに行きます」
――捕まえに行った際、ヒジを合わせてくる危険性はあります。
「そこが一番面倒くさそうですね。カウンターで狙ってきそうです。カットしたら終わりだし。でも私もヒジの練習はしていますから。
久しぶりなので楽しみですけど、ブランクのほうが心配です。こんなにブランクがあるのは初めてなので、どうなるのか自分でも分からないですね。お客さんが入っている会場の雰囲気とか、いつもセコンドはついていても、自分がケージに入るとまた違うでしょうし」
――シン・ユリに勝ったあとの展開は、どのように考えていますか。
「何も考えていないです。もちろん大晦日の話があれば、1カ月半の試合間隔でも出たいです。誰でも良いわけじゃないから難しいけど」
――もう一度RIZINのベルトは目指していますか。
「特別意識しているわけじゃないです。2連敗しているなかで、自分からやりたいと言えるわけでもない。でも、やり返したい気持ちは持っています。2年間も試合をしていないから、ベルトに挑む順番は一番下というか――まだスタート地点に立っていないので、もうランク外ですね。この名古屋大会から再スタートです」
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ RIZIN LANDMARK10対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)
<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)
<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)
<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)
<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)
<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)
<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)
<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)
【写真】いかにも頑丈そうな首と、気持ちの強そうな面構えをしているトニー・ララミー (C)RIZIN FF
RIZINフライ級戦線が熱い。豊富な日本勢に加え、海外勢の来日が増えている。17日(日)に名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10でもイ・ジョンヒョン、アリベク・ガジャマトフ、そしてトニー・ララミーが来日する。
Text by Manabu Takashima
昨日インタビューをアップしたダゲスタンのガジャマトフが、下馬評では3選手のなかえ一番の注目株かもしれない。しかし、MMAPLANETの一押しはカナダからやってくるララミーだ。
かつてドミニク・クルーズはスイッチを繰り返し、前後移動をしつつ左右&上中下と攻撃を散らしてテイクダウンに結びつけるシャッフルMMAで一世を風靡した。しかしながら、その動きは人体の構造として負荷が大きく、ドミニクはヒザの負傷を始めケガに泣かされるキャリアの終盤を送った。
それ故に、あの戦い方ができるファイターはMMA31年の歴史でドミニク・クルーズ唯一人と言われてきた。確かにドミニク以降、洋の東西と問わず彼の動きをコピーしようとしたファイターが見られたが、誰もモノにすることはできなかった。
そんな唯一無二のスタイルを進化させ、さらにテイクダウンに帰結するのではなく打撃で倒すスタイルを見せているのが、このララミーだ。ララミーがシャッフルMMAを消化し、さらに昇華させることができたのは極真空手というベースが存在したからだった。今やUFCに次ぐ陣容を誇るRIZINフライ級戦線で堀口恭司越えの可能性を誰よりも持つと思えてしまう──そんなララミーの言葉をお届けしたい。
──17日のRIZIN LANDMARK10における村元友太郎選手との対戦のため来日直前かと思いますが、インタビューを受けていただきありがとうございます(※取材は8日に行われた)。
──えっ、そうなのですか。
「時差や気候の違いを調整するには、試合の3日前の来日では厳しいからね。なんせ20時間もフライトがあるから。4日に東京に着いて、今はJapan Top Teamで練習をしているよ」
──おお、では朝倉海選手らと練習をしているのですね。
「彼とは同じ空間にいるけど、練習をしているのは同じ日に戦うJapan Top Team所属選手が中心だ。皆良い選手たちで、RIZIN初戦に向けて良い準備ができている。最高の試合を見せる自信はあるよ」
──北米のフライ級ファイターの進路はUFCの一択かと思っていました。お兄さんのTJはUFCファイターでしたし。トニー自身もLFAでも戦っていますが、RIZINで戦う選択をしたのはなぜでしょうか。
「RIZINが僕を見出してくれて、連絡をくれたからだよ。まだ25歳だけど、それほど将来のことを考えている猶予はない。ずっとPRIDEの映像も視てきた。PRIDEの時代って本当に楽しめるMMAだったように思っている。それもあってRIZINのことはチェックしてきたし、違うルールだっていうことも把握している。
僕は荒っぽいことが好きだから、RIZINルールはUFCルールより合っている。レスリング寄りのMMAより、ファイトを求めているからね。サッカーボールキック有りのRIZINルールはフィットしていると確信しているんだ。何より日本のファンの前で戦いたいという気持ちがあったから、北米のMMAから飛び出すことを決めたんだよ」
──RIZINルールが合っていると断言できるトニーですが、そのような考えを持てるようになった格闘技歴を振り返ってもらえないでしょうか。
「もちろん!!」
──まず、コンバットスポーツとの出会いを教えてください。
「11歳の時に始めた極真空手だよ」
──極真ですか!
「そう、極真だ」
──カナダでは決してメジャーでないと思いますが、極真を始めたのは?
「昔ほど知名度はないようだ。ホントに。でも、僕が住んでいた地域にあったジムの代表が、極真空手の高段者だったんだ。そこで極真空手、キックボクシング、そして柔術の練習を同じジムでやるようになった」
──極真の道場でキックや柔術も学べたのですか!!
「そうだよ? それが何か、気になるの?」
──日本の極真空手の道場で、キックボクシングや柔術を学べるという認識が我々の世代にはなかったので。
「そういうことなんだ。先生は極真空手の指導者だったけど、ジムでは極真以外のクラスもあった。そして僕は多くの試合に出たいと思っていたから、キックと柔術も習っていたんだ。特に極真では試合経験を積むことができたよ」
──フルコンタクト空手がベースのMMAファイターはそれほど多くないですが、極真が生きる点はありますか。
「絶対的にタフネスさだよ。そして、堅実な基本だ。戦いのベースを極真の稽古で身に着けることができた。極真で学んだ基礎があったから、多くのことがキックボクシングやボクシングに応用することが可能だった。その結果、空手とキックボクシングを合わせて戦えている。
12歳になってMMAの練習をするようになってからは柔術、そしてレスリングにも力を入れるようになったよ。ボクシングとキックボクシングもだけどね」
──極真では試合経験を積むができたと話されていましたが、他の競技でも競技会で戦っていたのですか。そうであれば戦果のほどは?
「極真は10回ぐらい優勝経験があるよ。レスリングはカデットでカナダ王者になったし、パンナムに出場している。キックだとWKAのアマチュア・トーナメントでも優勝した。ボクシングではゴールデングラブ王者、柔術では大きなトーナメントじゃないけど数えきれないほど金メダルは手にしたよ」
──キッズの頃から、本当に多くの試合経験があるということですね。その頃にはMMAファイターになることを考えていたのですか。
「そうだね。ただ、カナダ(オンタリオ州)ではアマチュアのMMAも戦うことはできなかった。だから、最初の試合は米国に行って戦っているんだ。そんな状況だったから、色々な競技のトーナメントで戦ってきた。MMAを戦うための準備をしていたんだよ」
──他競技で多くの試合をしたことは、MMAを戦うようになって生きていますか。
「MMAは文字通り、ミックストマーシャルアーツだ。ただのケージレスリングじゃない。レスリング、柔道、ボクシング、キックボクシング、柔術……全ての要素が含まれている。でも多くの人はMMAストライキング、MMAグラップリングをやっていれば良いと勘違いしている。
それらの競技の個々の技、そして規律を学んで融合させる。それがMMAなんだよ。どのような試合展開になってもそこで勝つ。それには個々の競技の試合経験が生きてくる。そういう意識を持って、アマチュアの競技会で戦ってきた。どの競技でも世界王者になるためにね。それぞれで、結果を出そうという考えでやってきたことで今の僕がある」
──現代MMAはウェルラウンディット・ファイター同士の戦いです。それでもストロングベースを持っているファイターが大半ですが、ここまで数々の競技歴があるトニーはバッグラウンドを問われると、どのように答えますか。
「僕はボクサーであり、レスラーと答えるかな」
──なるほど、今の話を伺ってトニーがあの戦いができることが理解できたような気がします。ボクシングとレスリングは前手が違いますし。
「しっかりと僕の試合を視てくれているようだね。僕の動きは、予測不能だ。対戦相手はスイッチをするのかしないかも分からないし、左右どちらから攻撃がくるのかも分からない。逆に僕は相手のリアクションを見ることができる。トレーニングの時から左右、何でもできるようにしているからね」
──それにしても、凄く自然ですよね。スイッチから次の動作に全くラグが無いように感じます。ステップインでも自然にスイッチをして、またステップバックも同じ。ただし、スイッチなしで前後移動もあり、繰り出される攻撃は左右・上中下と様々で、相手は混乱してしまうかと。
「スイッチに関してというと、僕のバックグラウンドは極真だ。極真は基本スクエア・スタンス(平行に両足が揃っている)だからね。結果、対戦相手はどちらの構えは分かり辛い。そして、当たり前のようにスイッチを繰り返す。スイッチを多用して左のパンチ、左の蹴り、右のパンチ、右の蹴りと繰り出せば、相手は予測できない」
──空手に構えなしという言葉が日本にはあります。その理由の一つに構えると、相手に情報を与えてしまうからと。
「その通りだと思うよ」
──いやぁ、今日の話を伺って村元選手との試合がますます楽しみになってきました。その村元選手にはどのような印象を持っていますか。
「オールラウンダーだね。でも、正直なことをいえば僕は余り対戦相手の試合はチェックしないんだ。自分の動きを変える必要はないと思っているし、どんな相手でも対応できるから。トレーニングパートナーは意識して動いてくれているかもしれないけど、僕は毎日の練習で成長できれば良い。ベストの動きを目指しているから、変化を加える必要はないというのが僕の考えなんだ。
対戦相手じゃない。自分がどう動くのか。戦いは如何に自分の動きができるかで決まる。逆をいえば、自分の戦いから遠ざかると勝てない。相手に自分の戦いをさせないために、僕の戦いをするんだ。そのために可能な限り、自分本来の戦いを貫き通す。
だからといって全く相手の試合をチェックしないわけじゃないよ。動きを見て、何が効果的かは頭に入れておく。そうすることで、微調整は必要でも全く違う戦いになることはないからね」
──つまりは村元選手にはハイスピード&ハイペースのスクランブルMMAをさせないということですね。
「スピードとペース? 僕の相手は世界で一番素早く動き続ける人間と戦わないといけないんだよ。相手の長所が、自分の長所と同じなら恐れることはない。でも試合って、結果的にこれまでにやってきたことがでるんだ。スピードとペースが同じでも、僕と同じことはできないだろう?
スピードとペースを武器に戦ってくるなら、僕のファイトがどういうものがすぐに理解できるに違いない。相手が動けば動くほど、僕の攻撃機会は増える。結果、仕留めやすくなるよ」
──いやぁ、もうお手並み拝見とさせていただきます。
「全てに期待して欲しい。速い試合展開のなかで、ドミネイトしてフィニッシュのタイミングを探る。これまでの試合でやってきたことを17日の試合でも見せるよ」
──RIZINフライ級のトップは堀口恭司選手、そして扇久保博正選手というベテランです。そして世界中から選手が集まりつつあり群雄割拠。誰が抜けだすのかという状況にあります。この状況から抜け出し、トップと対戦する力があるという想いをファンに抱かせることができる試合になることを期待しています。
「2、3試合でRIZINのベルトを巻く。そのために日本で戦うんだ。僕はフライ級で、世界のベスト。その座に就くのは、時間の問題でしかない。日本ではまだキョージがトップだと思われているかもしれないけど、彼に勝てないわけがない。まずは17日の試合からだ。試合を見てもらえれば、僕がリアルディールだと分かってもらえるはずだ。過去最高のシェイプだし、皆に喜んでもらえる試合をするよ」
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ RIZIN LANDMARK10対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)
<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)
<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)
<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)
<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)
<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)
<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)
<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)
【写真】写真は今年1月、クレア・ロペス戦に向けたインタビュー時のもの(C)SHOJIRO KAMEIKE
17日(日)、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10で、浜崎朱加が韓国のシン・ユリと対戦する。
Text by Shojiro Kameike
これまでジュエルス、Invicta FC世界アトム級、そしてRIZIN女子スーパーアトム級のベルトを巻いている浜崎は日本の女子MMA史上、最高位の実績を残しているファイターの一人だ。しかし2021年大晦日から伊澤星花に2連敗を喫し、さらに翌年のRIZIN女子スーパーアトム級GPでは準決勝でパク・シウに敗れ、その試合で左腕を骨折したためブランクをつくってしまう。
そんな浜崎は当初、今年2月にRIZIN LANDMARK佐賀大会で、クレア・ロペスを相手に復帰戦を行う予定だった。MMAPLANETでも1月、浜崎にインタビューを行っていたが、その後またも左腕を骨折したことにより試合の中止が発表される。
今回はまずは前編として、1月のインタビューからRIZIN参戦以降について訊いた内容を掲載したい。
――MMAPLANETに浜崎選手のインタビューが掲載されるのは2018年1月以来、6年振りになります。個人的には2016年3月、インヴィクタ世界アトム級王座の初防衛に成功した後のインタビューが最後で、あれからもう8年が経ちました。
「あぁ~、もうそんなに経つんですね」
――2018年から浜崎選手がRIZINに参戦して以降、浜崎選手を取り巻く環境も大きく変わったかと思います。
「RIZINに出て、ガラッとではなく徐々に変わっていきましたよね。簡単にいうと知名度が上がったというか。私を知ってくれている人が多くなり、街や会場でも声を掛けられることも多くなりましたし」
――浜崎選手はパク・シウ戦で負った怪我のために1年半のブランクがあります。この期間はどのように過ごしていたのですか。
「動けない期間は、ずっと休んでいました。パクちゃんとの試合で蹴りを受けた時、左腕を骨折して。我慢して試合を続けたら粉砕骨折していて……試合翌日に入院、その翌日に手術しましたね。それが2022年の9月で、12月ぐらいから軽いウェイト程度はやっていました。MMAの練習は年明けから再開していたと思います」
――その状態から復帰まで1年近い期間があるのは、試合に出る状態仕上げることに時間を要したのでしょうか。
「いえ、試合はできましたけどオファーがなくて。だから堂々と休んでいました(笑)」
――オファーがなかった……、どうしても女子の選手層の問題はありますよね。定期的に、もう対戦経験のある選手ばかりという状態になってしまう。
「そうなんですよ。あの時はグランプリだったけど、もう対戦相手も一周してしまっているし、私が休んでいる間も停滞している感はありました」
――特に浜崎選手の場合は、対戦相手選びも難しくなるとは思います。GP前に伊澤星花選手に2連敗を喫している。かといって、GP後の復帰戦で誰と対戦するのか。
「分かります。今もなかなか相手はいない状態ですよね。特に日本人相手だと」
――RIZINの女子スーパーアトム級トップグループで、対戦していないのはRENA選手ぐらいでしょう。
「そうなりますね。RENAとの対戦について、求められていることは感じます。でも……試合したいか、したくないかでいえば、やりたくはないですよ。やっぱり仲間だから」
――RENA戦を求める声は大きいですか。
「大きいです。自分の中でも興味はありますよ。RENAも強くなっていますし。正直、何年か前だったら、RENAと試合をしても普通に勝っていたとは思います。でも今は分からないですね。RENAには一発があるし、寝技も強くなっていて――MMAファイターとして成長していますから」
――では伊澤選手との2連戦があり、ジェシカ・アギラーやパク・シウと対戦したあと、「次は誰と戦えば良いのだろう?」とは考えませんでしたか。
「その時は別に、次のことなんて考えていなかったです。気づいたら対戦相手がいなくなっていたというか。昔から私の中で『誰と対戦したい』という気持ちはなくて。でも負けた相手にリベンジしたい、という気持ちはあります。負けている以上、私に発言権はないけど」
――2019年の大晦日、ハム・ソヒに敗れてRIZINのベルトを失いました。そのハム・ソヒはコロナ禍を経て、2021年からONE女子アトム級GPに出場しています。浜崎選手としては、同じくONEのGPに出場してハム・ソヒにリベンジしたいとは思わなかったのですか。実際、浜崎選手のGP出場を望む声もありました。
「あぁ~、あの時は私もハムちゃんを追っかけてONEに行こうかとも考えたんですよ。判定の内容はどうあれ負けたことは悔しかったし、このままじゃモヤモヤするだろうと思って。実は当時、RIZINとの契約も終わってフリーだったし、ONEとも話をしました。でも私はRIZINで戦い続けることを選んで」
――その時、RIZINで戦うことを選んだ理由は何だったのですか。
「そもそもインヴィクタのベルトを返上して、日本で戦うことを選んだ理由が『応援してくれる人たちの前で試合をしたい』ということでした。さらに一度契約が終わった後も榊原(信行RIZIN CEO)さんからも『RIZINで戦ってほしい。浜崎が必要だ』と言われたことに誠意を感じて。あとは『いつかまたハム・ソヒを呼んでリベンジの機会をつくる』とも言われたから。今となっては難しいと思うので、仕方ないですけど」
――一方で当時、伊澤星花選手の存在に対して、どのように見ていたのでしょうか。伊澤選手はまだプロで4試合しか経験しておらず、パク・シウに勝っているとはいえ2021年大晦日に浜崎選手と対戦するのは意外でした。
「まぁ、何て言うんでしょうね……私も相手がいなかったですし」
――ジュエルス、インヴィクタ、そしてRIZINのベルトを巻いていた浜崎選手にとって、当時のモチベーションは何だったのでしょうか。
「モチベーションかぁ……、最初の伊澤戦は、さすがにちょっとヘコみましたよね」
――えっ!? 初戦のほうが負けてヘコんだのですか。
「初戦しかヘコんでいないです。2試合目はむしろ自分に可能性を感じたというか。今まであんまり、ちゃんと練習していなかったんですよ」
――……!?
「ちゃんと頭を使って練習していなかった、というのが正しいのかな。初戦のあと、いろいろ初めてのことをやり始めました。柔術の強い人に技術を教わり始めたり、福山BURSTの佐々木信治さん藤井惠(佐々木惠)さんにも、いろいろと教わって。だから2試合目は新しくできたことも多かったし、『なぁんだ。新しいことを覚えたら、まだまだ試合で出せることは多いんだな』と思いました(笑)」
――その状態で、よくインヴィクタの世界王者になりましたね(笑)。
「アハハハ! あの時は本当に柔道時代の貯金とポテンシャルだけで。あと勢いで戦っていましたね」
――年齢のことを言うのは恐縮ですが、40歳まで貯金とポテンシャルだけで戦う選手は、なかなかいないと思います。
「もちろん今までAACCでも教わっていたはずなんですよ。それがインヴィクタに出ている時よりは、いろんなことを知ろうとする気持ちが増えた気はします。いまだにMMAについて知らないことだらけで、驚かれることもあるぐらいで。ただ、今のほうが吸収する力はあると思う。
だけど、とにかく次のクレア・ロペス戦で勝たないと今後も厳しいとは思っています。だから勝ちにこだわりたいですね」
<この項、続く>
■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■ RIZIN LANDMARK10対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)
<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)
<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)
<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)
<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)
<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)
<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)
<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)
<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)
<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)
<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)
<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)