カテゴリー
45 Eterna Eternal MMA89 MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC   チーニョーシーユエ レイマート・キンタナ 神谷大智 鶴屋怜

【Eternal MMA89】神谷大智、おたつロックからのモディファイド・ツイスターでキンタナに一本勝ち

【写真】鶴屋怜がRoad to UFC 2023決勝のチーニョーシーユエ戦で極めかけたものと同形の変形ツイスターでフィニッシュ ※写真は計量時のもの(C)Eternal MMA

<74キロ契約/5分3R>
神谷大智(日本)
Def.1R4分19秒 by モディファイド・ツイスター
レイマート・キンタナ(豪州)

サウスポーの神谷がジャブを見せて前に出る。キンタナは右アッパーから左フック、神谷の前足にローを蹴る。神谷がアウトローを蹴り返すと、キンタナは右のパンチで飛び込む。神谷はアウトローを蹴ってシングルレッグで組みついてテイクダウン。一気にマウントをとると強烈なヒジを落とす。ここはキンタナがケージを蹴ってブリッジし、トップポジションを取り返す。

神谷はキンタナの右腕をオーバーフックして足を利かせつつ、キンタナの体が離れると、自分も体を起こしてシングルレッグに入ってテイクダウンする。キンタナは神谷のバックを狙いつつ腕十字へ。神谷はそれを潰して上を取ると、キンタナの足を担ぐようにしてバックにつく。

ここで神谷は四の字フックとおたつロックを使い分け、右足を深く入れるおたつロックからツイスターへ。これを嫌ったキンタナが正対しようとすると、今度は左脇でキンタナの首を抱える変形のツイスター=モディファイド・ツイスター(※鶴屋怜がRoad to UFC 2023決勝のチーニョーシーユエ戦で極めかけたものと同形)でキンタナからギブアップを奪った。


The post 【Eternal MMA89】神谷大智、おたつロックからのモディファイド・ツイスターでキンタナに一本勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 Eterna Eternal MMA89 Grachan HEAT53 HEAT55 K-1 MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road FC70 UFC   ふくやーまん キック ショーン・オマリー ジャック・ベッカー パク・ヒョングン ボクシング レイマート・キンタナ 宮田和幸 海外 熊崎夏暉 神谷大智 黒井海成

【HEAT55 X AFC34 & Eternal MMA89 & Road FC70】今週末、日・豪・韓で戦う黒崎&神谷&黒井=鼎談

【写真】左から名古屋で戦う黒崎、豪州で戦う神谷。そして韓国で戦う黒井海成。凄い時代になったものだ (C)TAKUMI NAKAMURA

26日(土)、27日(日)の2日間、宮田和幸代表が率いるBRAVEから3選手が国内外の様々な舞台で戦う。熊崎夏暉は26(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT55 x AFC34でふくやーまん戦が控えており、神谷大智は同じく26日(土・現地時間)に豪州パースのHBFスタジアムで行われるEternal MMA 89でレイマート・キンタナと、黒井海成は27日(日・同)に韓国はウォンジュのチアク体育館で開かれるRoad FC 70でパク・ヒョングンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

それぞれバックボーンも特徴も異なる3人だが、BRAVEの「毎日が異種格闘技戦」(熊崎)という環境のもと、自身の武器を強化&弱点を克服し、己のファイトスタイルに磨きをかけてきた。レスリングという明確な軸がありつつ、ファイトスタイル、そして目指す舞台は自由――そんなBRAVE育ちのMMAファイターたちに話を訊いた。


――今回は10月26日& 27日に3選手が試合を控えているということで鼎談を企画させていただきました。年齢的には誰が一番先輩になるのですか。

神谷 年齢で言ったら僕が25歳で、夏暉が24歳で、海成が23歳で1歳ずつ違うんです。でもジムに入った順番でいくと海成、僕、夏暉なので、ちょっと複雑です(笑)。

――それぞれBRAVEに入った理由を聞かせてもらえますか。

黒井 僕は宮城で空手とキックをやっていて、K-1甲子園に出たり、そのまま立ち技を続けてK-1でプロになろうと思っていたんです。そうしたら新型コロナウィルスの影響で、東京に行くのが難しくなって。その時にたまたま宮田(和幸)先生のセミナーが地元であって、それに参加させてもらったんですね。

その時に(宮田に)「MMAもやってみない?」と声をかけてもらって。僕自身、MMAは見るのも好きだったし、セミナーの後にBRAVEの練習にも一度参加させてもらったことがあったんですね。その時にBRAVEに入門して、MMAをやってみようと思いました。

神谷 自分はもともと柔道をやっていて、大学3、4年の時に新型コロナウィルスの影響で、学校で練習できなくなっちゃったんです。それでどこか身体を動かせる場所がないかと探していてBRAVEを見つけました。もともと格闘技は好きだったし、柔道にも活きるだろうなと思って、一般会員として通っていた感じですね。

当時は週1回くらいしかジムに来ていなくて、そのまま大学を卒業して就職するつもりだったんですけど、どうもそれがしっくりこなくて。それで宮田先生をはじめ、色んな人たちと話していくうちに、格闘技の道に進むのもいいんじゃないかと思って、大学卒業後にプロになろうと思いました。

熊崎 僕はずっと柔道をやっていて、大学時代の柔道部の監督が松本秀彦監督で、柔道と並行してサンボとコンバットサンボもやっていたんですね。それで段々とMMAに興味が出てきて、柔道部をやめてMMAをやるつもりだったんです。

そしたら監督に「それはもったいないから4年間は柔道を続けなさい。ちゃんと4年間続けたら、関東にあるBRAVEというジムを紹介するから」と言われて、その言葉通りに大学でも柔道をやりきって、BRAVEを紹介してもらいました。

――それぞれバックボーンもジムに入る経緯も違う3人ですが、実際にBRAVEで練習をスタートして、どんなことを感じましたか。

神谷 最初からプロ選手の練習に混じる感じだったので、最初は戸惑いましたが、自分に足りないと思ったことを宮田先生や周りの選手たちに質問して…という感じですね。

熊崎 今のBRAVEは本当に色んな選手がいるので、練習相手に困らないです。

神谷 ここのジムはレスリング、柔道、空手、伝統派空手、日本拳法、キックボクシング…と、色んなタイプの選手がいるので練習相手には事欠かないですし、選手同士でも色々と話し合いながらレベルを上げられるなと思います。

黒井 すごく自由にやらせてもらえるので、僕はやりやすかったです。自分の得意なところを伸ばしつつ、苦手なところを補うスタイルなので、僕の場合は組み全般、純粋なレスリング、投げ、グラップリング、壁レス……を教えてもらいつつ、あとはMMAにおけるグラップラーの間合いとか、そういうものを教えてもらうことが多いです。

熊崎 自分は柔道出身だったのでステップワークが難しかったですね。ああいう足の使い方は柔道にはないので。ボクシングや伝統派空手の選手はステップが上手いので、そういう選手に(ステップを)教わって、それから打撃に体重を乗せることを足していったイメージです。

神谷 僕はワンツーすら打てなかったです(苦笑)。柔道は構え的に上半身が起きていてワキも空いているから、打撃系の構えとは真逆じゃないですか。だからそれを矯正するのが大変でしたね。あとは夏暉が言っていたように柔道は擦り足でどっしり構えるので、ステップを踏むどころじゃないから、本当に一から新しいことにチャレンジする感覚でしたね。

だからスパーリングをやりながら少しずつ覚えていきました。その中でも一緒に練習している打撃出身の選手たちが「その動きはダメだよ」とか「こうした方がいい」と自然にアドバイスをくれる環境なので、それは本当に恵まれているなと思います。

――お互いに練習していてどんなところに特徴や強みを感じていますか。

黒井 大智さんは一度組んだら絶対に離さないという組みの強さがあって、そこは一緒に練習していてもすごいなと感じています。あと最近は打撃も上手くなっていて、一発一発のパンチがすごく重いですね。

夏暉さんは大智さんとは違うタイプの組みの強さがあって、スピードが早いうえに技のレパートリーが多いんですよ。僕としてはそれぞれ違う強さがあって、やる側としては嫌なタイプですね(苦笑)。

熊崎 海成は何でもできる器用なタイプだと思っていて、僕が教えた技もすぐ吸収して、感覚的なところは違うと思うんですけど、技や動きを見てある程度のことが出来ちゃうんですね。

そこが海成の特徴かなと思います。大智さんは海成も言っていたみたいに組まれた終わりです。一回組まれたら動かせてもらえない、そういう強さがありますね。打撃もどんどん上達しているので、そこも見習うべきことが多いです。

神谷 海成は吸収能力がずば抜けて高くて全体的に出来るというのもあるんですけど、自分の強味がどこにあって、それを活かす戦い方が出来る選手だなと思います。スパーリングをしていて、こっちの気が抜ける瞬間がないというか。常に打撃のプレッシャーをかけるし、組みに関しても必ず対応できるところにいる。

だから海成と向かい合っていると消耗していきますね。夏暉はとにかく極めが強くて、極めの強さはBRAVEでもトップクラスだと思います。あとは打撃でもスピードを使って、組みに攻防になったらすぐに極めに行く。そういう戦い方もできるので、極めの強さを生かす戦い方が発揮されれば同じレベルの選手に負けることはないと思います。

――黒井選手は2人から吸収能力の良さを挙げてもらいましたが、そこは自分でも意識しているところですか。

黒井 そうですね。僕は動きを選手で例えるというか、ボクシングだったらイリア・トプリア、蹴りだったらショーン・オマリー……そういう選手をイメージ・真似してやっていますね。あとは1日の練習に向けて3つミッションを作って、どれか1つは必ず成功させようと思ったり、教わった技をすべて覚えるのは無理だから、必ず1つは覚えて帰ろうと思ったり。色んなアドバイスをもらうけど、自分に合った使えるものを取捨選択したり、そういうところはすごく考えますね。

――熊崎選手の極めの強さは大学時代に松本先生に教わったものですか。

熊崎 まさにそうですね。大学に入るまで寝技はほぼやったことがなかったのですが、逆にそれが良かったんですよね。監督は「抑え込みは柔道じゃない。抑え込むなら極めに行け」という考え・指導だったので、予備知識がなかった分、自分的にはすんなり覚えることが出来ました。

逆に柔道出身なのに抑え込みが出来なかったので、抑え込みとかトップキープはMMAを始めてから覚えました(笑)。

――神谷選手は組んでからのキープ力には自信がありますか。

神谷 そうですね。僕はしつこく削って最後にフィニッシュするタイプなので、一度掴んだら絶対に離さない自信はあるんですけど、最近のMMAはポジションキープよりもダメージや極めに行く姿勢が評価されるので、僕としては戦い方を変えなきゃいけない部分はありました。

でも最近では抑えながら殴る練習が出来ているし、コントロールして殴る技術には自信があります。宮田先生も練習から『キープするだけじゃなくてダメージを与えろ』と口酸っぱく言われますし、キープしながら殴れるポイントを教えてもらっているので、細かい部分なんですけど、そういうアドバイスがすごく活きてきますね。

――こうしてお話を聞いていると同じ柔道出身でもファイトスタイルが違うわけですし、BRAVEのプロ練習はあらゆる格闘技のバックボーンを持った選手たちがぶつかり合う場所ですね。

熊崎 毎日が異種格闘技戦ですね。

神谷 ただそのなかでもやはり軸はレスリングだと思います。海成のような打撃の選手はいかにテイクダウンされないかで、僕や夏暉のような組み技の選手はいかにテイクダウンして展開を作っていくかなので、基本は“組んで倒す”や“組ませない・倒れない”だと思います。

――なるほど!! ここからはそれぞれの試合について聞かせてください。熊崎選手はHEATでふくやーまん選手と対戦します。

熊崎 相手は伝統派空手出身で型の選手ということですが、フィニッシュ率は100パーセントなので、大きい一発はもらわないように気をつけています。ただ自分も打撃が伸びてきているので、すべての局面で圧倒して勝ちたいです。

また今回は地元でやる試合で、地元にいる僕の仲間たちは地元でくすぶっているというか、なかなか夢を見て生きいけてないなと感じるので、そういう仲間たちに自分が夢を見せられる試合をしたいです。そういう面でも圧倒して勝つことが試合のテーマです。

――続いて神谷選手はEternalでレイマート・キンタナと対戦することになりました。

神谷 今のところ海外大会ならではの洗礼を浴びていて、当初決まっていた相手(ジャック・ベッカー)が試合の3週間ほど前に欠場になって、キンタナ選手と対戦することになったんですけど、キンタナ選手サイドから怪我で体重を落とせないからキャッチウエイトの74キロ契約に変更してくれないかと言われたんです。

僕とキンタナ選手は同じ大会でライト級の試合が決まっていて、お互いの相手が負傷欠場になって残った2人で試合を組まれることになったんで、相手が代わるのはしょうがないにしても、もともとライト級で試合が決まっていたんだから、契約体重を変えてくれというのはおかしな話じゃないですか(苦笑)。

――急遽参戦が決まった、もともと階級が違うではないですからね。

神谷 まぁ、こういうことがあるのも海外遠征だし、相手が代わってもやることは一緒です。ポジティブに考えれば、これから海外で試合をしていく上で、こういうハプニングは起こりうることだと思うので、それを今のタイミングで経験できてよかったなと。対戦相手や契約体重が変わっても勝つやつは勝つ、ということを次の試合で証明したいです。

――そして黒井選手はRoad FCでパク・ヒョングンと対戦します。ヒョングンはBreakingdownにも出場歴があり、Netflixで配信された「フィジカル100」にも出演するなど現地の人気ファイターという印象です。

黒井 初の海外での試合で、韓国ではかなり有名な選手らしいのですが、すべてにおいてレベルが違うと思っています。色々と挑発してくると思うんですけど、相手が口だけだってことを分からせてやろうかなと思います。

――次の試合で勝つことはもちろん、その先の目標を聞かせてもらえますか。

熊崎 最終的な目標はUFCなので、そこにつなげるためにもまずは日本の団体でベルトを獲りたいです。来年度までにはベルトを巻きます。

神谷 今回Eternalに出させてもらうことになったので、直近の目標はEternalでベルトを巻くことです。EternalからUFCに行くルートが明確に出来ているので、日本でタイトルを獲ることも大事だと思うのですが、僕の考えでは海外で実績を残してベルトを獲って、そこからUFCを目指していきたいです。Eternalでベルトを獲って勝ち続ければ(UFCは)決して遠い目標ではないと思うので、今回のチャンスをしっかりものにして結果を出していきたいです。

黒井 僕はUFCというよりもRIZINで活躍したいです。上京してMMAをやろうと思ったのは朝倉(未来・海)選手たちや堀口(恭司)選手を見て、自分もRIZINに出たいと思ったからなんですね。そのうえで今回は海外=Road FCで試合をしたいと思ったし、国内ではGrachanを主戦場にしているので、Grachanのベルトを獲ってRIZINで戦うことが目標です。今RIZINのフェザー級がすごく盛り上がっていて、特に海外勢がみんな強いので、そういう選手たちを次々と倒していきたいです。

――ちなみに3人は練習以外でも仲が良いのですか。

神谷 ジム以外でもみんな仲が良いですし、いい意味で上下関係がないんですよ。ちょうどいい関係性というか。仲は良いけど礼儀はちゃんとしているみたいな。格闘技経験者が多いので、ここまではやっていい・これ以上はやっちゃいけないというラインが分かるメンバーなんですよ。

熊崎 体育会系ならではの感覚ですよね(笑)。

黒井 年下の僕でも気を使わなくていいので、本当にいい雰囲気のジムだと思います。

神谷 たまには気を使えよ!と思いますが(笑)、いきなり態度を変えられてもやりづらいので、今まで通りでよろしく!

■HEAT55 x AFC34 視聴方法(予定)
10月26日(土)
午後3時00分~ Twit Casting LIVE

■ Eternal MMA89視聴方法(予定)
10月26日(土・日本時間)
午後7時00分~UFC Fight Pass

■Road FC視聴方法(予定)
10月27日(日・日本時間)
午後4時00分~KAKAO TV、SOOP

The post 【HEAT55 X AFC34 & Eternal MMA89 & Road FC70】今週末、日・豪・韓で戦う黒崎&神谷&黒井=鼎談 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
J-CAGE Pancrase345 Report ブログ 神谷大智 西尾真輔

【Pancrase345】神谷の左目に西尾の頭部が直撃。偶然のバッティングによりノーコンテストに

【写真】バッティング後、神谷の目は開かなかったようだ(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
西尾真輔(日本)
1R NC
神谷大智(日本)

サウスポーの神谷が距離を詰めると、西尾が右ミドルで迎え撃つ。神谷がシングルレッグで飛び込んだ。西尾がギロチンで抱えるも、そのまま神谷が押し込んで背中を着かせた。ケージに背中を着けた西尾、神谷は両足を畳んでパスする。サイドからマウントを狙った神谷に対し、西尾はハーフガードに。左腕で神谷の首を抱えたままの西尾が立ち上がる。下がる西尾に食らいついていく神谷。反転して立ち上がろうとした際に、西尾の頭が左目に当たった。バッティングでドクターチェックが入り、「眼窩底骨折の疑いがある」との判断で試合はストップ。裁定はノーコンテストとなった。


The post 【Pancrase345】神谷の左目に西尾の頭部が直撃。偶然のバッティングによりノーコンテストに first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 o PANCRASE Pancrase344 Pancrase345 UFC   アリ・カラダギィ パンクラス 内藤由良 大塚智貴 山崎聖哉 神谷大智 西尾真輔

【パンクラス】速報中!PANCRASE 345

IMG_9976
さてさて、朝からひとしきりUFCで盛り上がりましたが日本はパンクラスの日。浜松町のニューピアホールではPANCRASE344、PANCRASE345が開催されます。既に昼の部は終了しているため、夜の部PANCRASE 345を速報します。メインに出場予定だったディラン・オサリバン(米国/キルクリフFC)は入国問題で試合出来ず、代わりにアリ・カラダギィ(クルディスタン/パラエストラ東京)がミドル級チャンピオン内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム)と対戦するメインイベント。電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご勝者くださいませ。

プレリミナリーファイトは友寄龍太(パラエストラ西東京)、武者孝大郎(マスタージャパン東京)がそれぞれ判定勝ちしました。こちらの詳細は追って。


【第3試合 フライ級】
○大塚智貴(CAVE)
(2R KO)
×山崎聖哉(BRAVE)
1R、距離を置いたスタンドの立ち上がり。大塚はインローを多用してリズムを作る。さらに左フックで一瞬グラつかせて攻勢。さらに打撃の交差からタックルで組みつく大塚。リフトしてテイクダウンに成功。上を固めてラウンドを終えた。
2R、前に出て打撃を出す山崎に対して大塚は胴タックルでテイクダウンに成功。しかし山崎はすぐに立ち上がってスタンドに戻る。すると至近距離でのパンチの打ち合い。ヒヤッとする場面が続くが大塚が組み付くとテイクダウン。山崎が立ち上がると大塚はスタンドでバックに周る。しかし山崎は正対して脱出。距離が出来ると打ち合い。大塚の右ストレートがクリーンヒット。山崎は大の字!レフェリーが試合を止めた!衝撃的なKO勝ち!


【第4試合 ライト級】
西尾真輔(宇留野道場)
(ノーコンテスト) 
神谷大智(BRAVE)
1R、開始直後に神谷は片足タックル。西尾は首を掴んでギロチン。しかし神谷はお構いなしにテイクダウンに成功。さらに強引にサイドに移行する。首を抱えて離さない西尾に対して、そのままパスガードを狙う。しかし西尾は立ち上がって脱出。立ち上がると攻防の流れの中でバッティングがあって試合は中断。ドクターチェックの末に神谷は眼下底骨折の可能性があるとして続行不能と判断。試合はノーコンテスト。
カテゴリー
45 AB LFA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase344 Pancrase345 Road to UFC RYO UAEW UFC アリ・カラダギィ キック キム・サンウォン パンクラス 上田将年 中田大貴 内藤由良 大塚智貴 小森真誉 山崎聖哉 平田直樹 泰斗 海外 眞藤源太 神谷大智 糸川義人 西尾真輔

【Pancrase345】メンタル乱降下のファイトウィーク、内藤由良「勝たないと何も始まらない」

【写真】スーツを脱げばカルバンクラインのカラダギィに対し、内藤はまさかのミーアキャット。実家でミーアキャットを飼っているそうだ (C)MMAPLANET

本日30日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるダルヘッダー夜の部= Pancrase345のメインで、内藤由良がアリ・カラダギィと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2年3カ月振りの実戦となる内藤は、キルクリフFC所属のディラン・オサリバンと対戦予定だったが、水曜日の夜にオサリバンが入国できなかったことが発覚──急遽、カラダギィと戦うことが決まった。

J-MMA重量級期待の新鋭はUFCを目指し、海外でのステップアップを図るも決まりかけた試合がことごとく流れた。この間も練習仲間の間で語られる内藤の強さは伝わってきたが、やはりファイターは公衆の面前で強さを見せつける必要がある。紆余曲折がありながらも、その場に戻って来る内藤の話を計量直後に訊いた。


――オサリバン戦が無くなったと聞いたのは、いつ頃だったのでしょうか。

「水曜日の夜でした(苦笑)。ちょうど、パンクラスのオフィスに用事があって。『ロッキーが迎えに行っているから』という話も聞いていたんです。で、チケットを配って家でゴロゴロとしていたら、彼が入国できなかったという連絡がありました。

最悪、体重オーバーはあり得るとは思っていました。でも、ここまできて試合がなくなるとは……。もう99.99パーセント、試合はないと思っていました。国内で階級下の選手がやってくれるわけがないし。外国人が3日で来れるものでもない。もう水曜日の夜から木曜日の夜まで、死んでいました(苦笑)。何もやる気がおきなくて……計量の前日なら、心が折れて食べていたかもしれないですね(笑)。

だから、良く対戦相手を見つけてもらえて……凄く人に恵まれ、パンクラスに愛されていると思います。木曜日の夜に『見つかるかもしれない』、『やってくれると言っている選手がいる』という話があって、そこで気持ちを戻しました。

これから海外で戦っていくと、対戦相手が直前で代わるなんて普通にあると思うんです。そういう場合も気持ちを切らさない必要がある。その予行演習になるんだと言い聞かせていました。で、正式に金曜日の朝にアリ選手が試合に応じたという連絡がありました」

──2年3カ月振りの試合、チャンピオンといえどもキャリアは5試合。オサリバンは北米MMA育ちで、そのポテンシャルを見せつける試合になるという期待がありました。

「ハイ、絶対に噛ませ犬じゃないし。5勝1敗で全て1Rフィニッシュ、UFCを目指している30歳。年齢も近かったですし、自分も目指す道があるので必ず倒さないといけない。そういう相手だったので、めちゃくちゃやりたかったです」

──試合が決まってからの日々は、試合が確定しない時期と比べるといかがでしたか。

「やっぱり気持ちの入り方が違いました。相手が決まってから、あっと言う間にファイトウィークになるぐらい充実していましたね。生きているというか、『これだよ、これ』みたいな。何か、体の中から出てくるモノがありました」

──その成果をアリ・カラダギィ選手にぶつけるのみ……なのですが、キックやラウェイを戦っているUAEがベースのファイターだと聞きました。

「ハイ。中井(裕樹)先生と親交が深くて、柔術をやっていると。あとは合気道とか日本の武術にも傾倒していると聞いています。MMAはやったことがないみたいですけど」

──MMAファイターとしては全く分からないです。ただ、この期間で内藤選手との試合を受けて、計量にあの表情と装いで現れる。人として、相当な強さではないかと。

「確かにそうですね(笑)。ドバイに住んでいるって、バシッとしたスーツ姿でやってきて。格闘技をやる必要なんてない人なんじゃないですか。アハハハハ。これで俺に勝てば、パンクラスのチャンピオンに勝ったという泊がつきますし、腕試しをやってやろうという気持ちなのかもしれないです」

──対して、内藤選手は……。

「もうリスクしかないですよね(苦笑)。負けるわけにいかないです。気を抜かないように、自分の得意なところで仕留めに行きます」

──そこですね。オサリバンが相手だとMMAファイターとしての成長や可能性を見せる試合になるはずでした。ただし、相手が代わってキックボクサーなら、もうベースとなる強い部分で勝つのみという試合が必要です。

「そうッスよね。いくら仲間内で評価されても、それが試合で発揮されるのか。本当に言われているような強さがあるのかっていう見方をされていると思います。そこを見せる試合が、ディラン選手とできると期待していました」

──この間、上を目指してなかなか上手くことは運ばなかったです。この試合後、その状況が劇的に変わることはないはず。そのなかで、今後のキャリアアップをどのように考えていますか。

「UFCを目指す中でUAEWなのか、LFAなのか。海外の目根―ジメントと契約していて、ここで勝てば6勝無敗になるのでゴリゴリに押してもらうしかないです。当然、コンテンダーシリーズに出るつもりでいます。その気は満々です。ミドル級だとRoad to UFCもないし、そこで引っ掛かるしかないと思っています。正規ルートなんてないし、何が正解とかもない。僕の階級だと、この島国からUFCに行くというのはそういうことで。日々、模索し続けないといけない。

とにかく明日の試合で勝つ。フィニッシュして勝つ。2年も試合をしていないので、勝たないと何も始まらない。ここで試合をするというのは、そういうことですし。これからのことは、また周囲と協力しあって……今年こそ、UFCに行かないといけないので──明日はしっかり勝ちますっ!!」

■Pancrase344&345視聴方法(予定)
6月30日(日)
午後12時00分~U-NEXT

■Pancrase345

<ミドル級/5分3R>
内藤由良(日本)
アリ・カラダギィ(UAE)

<フェザー級次期挑戦者決定戦/5分3R>
平田直樹(日本)
Ryo(日本)

<ライト級/5分3R>
西尾真輔(日本)
神谷大智(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
山崎聖哉(日本)

<ウェルター級/5分3R>
渡邉ショーン(日本)
武者孝大郎(日本)

<バンタム級/5分3R>
友寄龍太(日本)
さぶろう(日本)

■Pancrase344

<フェザー級/5分3R>
キム・サンウォン(韓国)
中田大貴(日本)

<フライ級/5分3R>
上田将年(日本)
眞藤源太(UAE)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(日本)
小森真誉(日本)

<フライ級/5分3R>
大野友哉(日本)
小林了平(日本)

<ネオブラットTフライ級準決勝/5分3R>
饒平名知靖(日本)
山崎蒼空(日本)

<バンタム級/5分3R>
渡邉泰斗(日本)
佐藤ゆうじ(日本)

<ストロー級/5分3R>
渋井宏行(日本)
日向優希(日本)

The post 【Pancrase345】メンタル乱降下のファイトウィーク、内藤由良「勝たないと何も始まらない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB LFA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase343 Pancrase346 Road to UFC RYO UFC YouTube   キム・サンウォン パンクラス ムハンマド・サロハイディノフ 上田将年 中田大貴 伊藤盛一郎 内藤由良 原田惟紘 海外 神谷大智 西尾真輔

【Pancrase344. 345&346】7/21伊藤盛一郎が防衛戦。6/30内藤由良出場&リッチザウルスはサンウォンと

【写真】存在感をアピールするために変顔をリクエストすると、「変顔はできないですけど、物真似ならできます」とティラノザウルスの物真似をしてくれた中田──会見場が一気に氷河時代に……(C)MMAPLANET

13日(月)、東京都新宿区のサンエービルで25日(土)に港区のニューピアホールで開かれるPancrase343出場5選手が出席した会見第一部に続き、6月30(日)に同所にて開催されるPancrase344&344に出場する内藤由良、キム・サンウォン戦が決まった中田大貴、そして直接対決となる西尾真輔と神谷大智に加え、7月21日(日)に立川市の立川ステージガーデン大会=Pancrase346でムハンマド・サロハイディノフの挑戦を受けるフライ級KOP伊藤盛一郎が出席した会見第2部が行われた。
Text by Manabu Takashima

ここでは出席した5選手の会見冒頭における挨拶とMMAPLANETの質問への返答に特化して、同会見の模様をお伝えしたい(要約)。

神谷大智
「自分のやるべきことをしっかりとやって、勝ちたいと思います」

西尾真輔
「今回、勝つと負けるのとじゃ凄く違ってくると思うので。今回は泥臭くても、何が何でも勝っていきたいと思います」

中田大貴
「前回の試合、キャンセルになっちゃってどうしようかと思っていたら、パンクラスの方からゴツイ相手を用意していただいたので自分の全てを出してぶつかって行こうと思います」

内藤由良
「チャンピオンになってから2年振りの試合になるんですけど、世界で戦っていく準備等々──紆余曲折、色々とあった2年でした。最後にパンクラスで試合をしてから、今年中にはUFCに参戦できるようにやっていきたいと思います。まず第一ステップとして、相手はまだ誰になるのか分からないのですが、しっかりと倒して、しっかりと今年は世界に向かっていきたいと思います」

伊藤盛一郎
「パンクラスさんがまた強い海外の選手を連れてきて、今ランキング1位にとても強い選手がいるんですけど、ぶちのめしたい。勝って今後、皆に違う舞台で試合を見たいと言ってもらえるような試合で勝って盛り上げていきたいと思います」


──伊藤選手と内藤選手、前回の試合から目指していたところがあったかと思いますが、結果としてこのタイミングでパンクラスで再び戦うことになった。そこへの意気込みの方をお願いします。

伊藤 前回の試合が終わってチャンピオンになってから、自分もRoad to UFCにエントリーして──通らなかったのですけど、チャンピオンになってから世界へという違う道が見えてきて。今回、海外の選手とやれるんで。この試合が自分の実力を試す良い場なのかと。ここで負けているようじゃ、Road to UFCに行ってもダメだっただろうし。世界に出て行っても、どうせ勝てないと思うので。ここでしっかりと勝って、グランドスラムから世界で戦っていける選手になりたいです。

内藤 パンクラスは想い入れのある団体でもあるし、前回の試合が終わってから海外のマネージメントとは契約をさせてもらいました。でもなかなか試合の機会……例えばLFAとかUAW Warriorsだったりだとか。あの辺との掛け合いとかもあったんですけど、決まっていた試合がなくなったり、色々と様々な問題があって……。これから世界に出ていくには、どうしようかなと考えた時に、とにかく試合をしないと。格闘家なので試合をしないと始まらないので、何か1つアクションを起こすとして、さまざまな色んな声があるなか、最後はパンクラスでやらせてくれるということだったので。ここでしっかりと勝って、世界に向かいたいと思います。

──中田選手、会見の第一部でフェザー級挑戦者決定戦を戦う2選手がいました。そこを見て、ご自身の現状とこの試合に向けての気持ちを教えていただけますか。

中田 ちょっと前と比べると、大分ランキングも落ちちゃって(笑)。試合も1年振りになっちゃって、悔しい想いをしているんで。平田選手とRyo選手の試合ももちろん注目していますし、とにかく今は勝ちたいという気持ちが強いです。ずっと苦しい気持ちでいたので、まずは勝ちたいです。

──神谷選手、BRAVEジムの先輩と後輩には他競技で実績を伸している選手達が一気にステップアップを果たすような形で試合をしています。対して神谷選手は、パンクラスでコツコツとキャリアを積んできました。派手な後輩たちと、ご自身のキャリアの積み方の違いをどのように捉えていますか。

神谷 ジムの後輩たちは派手にKOしたり、派手に勝ったり、色々と魅せ方もありますけど、強さも持っているので。そこは僕も羨ましいと思います。対して、自分は地道に勝っていてレコードは良いかもしれないですけど、魅せ方としてはアマチュアというか、まだダメだという面もあると思います。でも自分は自分なので。先輩として後輩たちに強いところを見せていく、回りの人たちにもこの戦い方でも違う意味で華があるよう魅せていけるような選手になっていきたいです。

また6月30日のニューピア大会は上田将年×眞藤源太のフライ級戦、谷内晴柾×原田惟紘のバンタム級戦など他4試合も明らかとなっている。上田&原田、筑豊パンクラシストの揃い踏みとなる。

The post 【Pancrase344. 345&346】7/21伊藤盛一郎が防衛戦。6/30内藤由良出場&リッチザウルスはサンウォンと first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB ARAMI DEEP DEEP JEWELS Grachan MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase341 RIZIN ROAD FC SARAMI V.V mei YouTube ジェニー・ファン パンクラス 修斗 平信一 沙弥子 濱田巧 神谷大智 遠藤来生

【Pancrase341】3月31日@立川、カード第一弾。アトム級KOPC、濱田✖山崎の江戸川ダービーも注目

【写真】5Rフル。ギリギリまで戦う両者が見たい (C)MATSUNAO KOKUBO

1日(木)、Pancraseより3月31日(日)に立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase341の対戦カード第一弾が発表されている。
Text by Manabu Takashima

先週発表された大箱大会の軸となる上位カードはアトム級クィーン・オブ・パンクラス王座決定戦=SARAMI✖沙弥子の一戦だ。昨年クリスマスイブに実施された王座決定トーナメント準決勝でSARAMIはジェニー・ファンを3-0、沙弥子はV.V Meiをスプリットと共に判定で下しベルトを賭けた一番に臨む。


パイの小さな日本の女子MMA界は上にいけばいくほど友人、練習仲間と対戦しなければならない。この両者も所属ジムが同じ横浜、3キロほどしか離れてないこともあり──当然のように普段から切磋琢磨する仲だった。

DEEP JEWELSからRoad FC、ONE Warrior Series、修斗、さらにRIZINと活動拠点を変え修斗ではベルトを巻いたSARAMIに対し、沙弥子は何も分からない状況下RealでプロMMAを戦い、GrachanからPancraseに転じて4年間をPancraseだけで戦ってきた子。ある意味、パンクラスの頂点に立つことに誰よりも拘っているともいえる。

5Rの長丁場は経験値で上回るSARAMIですら、1度しか経験がない。加えてキャリアが違っても年齢的には同じ33歳だ。当日のコンディションを含め──気力&体力&技術力、その合計ポイントが上回った者の腰にベルトが巻かれるであろう。

この他、遠藤来生✖石田陸也のフェザー級や平信一✖神谷大智のライト級戦など7試合が明らかとなっている。なかでも2022年ネオブラ優勝の濱田巧✖2023年度優勝の山崎聖哉のフライ級のマッチアップは注目だ。

(C)NOB YASUMURA

強くなるため。

そしてレコードを伸ばすため──トップを目指すために欠かせない2つ要素が含まれている試合は、最近のJ-MMAの興行では割合が減っているといっても過言でない。

メイン級でなく、この位置で実現するハイリスクなマッチアップ、勝てば褒美が与えられるべき試合こそがプロモーションを活性化させる。立ち技から転向3年目の濱田はパラエストラ柏所属で、柔道出身の山崎はBRAVE所属だ。世界を目指し、若手育成で競い合う名門ジム所属同士、流山を挟んでの江戸川ダービーが見逃せない。

The post 【Pancrase341】3月31日@立川、カード第一弾。アトム級KOPC、濱田✖山崎の江戸川ダービーも注目 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
KAREN MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase337 ムハンマド・サロハイディノフ 亀井晨佑 井村塁 住村竜市朗 佐藤生虎 余勇利 八田亮 冨樫健一郎 北岡悟 安藤武尊 山口怜臣 岡野裕城 川中孝浩 平田直樹 押忍マン洸太 新居すぐる 松岡嵩志 松本光史 河村泰博 矢澤諒 神谷大智 秋葉太樹 笹晋久 粕谷優介 葛西和希 藤田大 遠藤来生 雑賀ヤン坊達也 高本千代 黒澤亮平

【Pancrase337】北岡イズム。葛西和希戦へ、松岡嵩志─02─「どうにかなるは、勝負じゃなくて博打」

【写真】濃いキャリアを送っている松岡。さらに濃くするために負けられない葛西戦だ(C)MMAPLANET

明日24日(日)、東京都の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE337で、葛西和希と対戦する松岡嵩志のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

右を主体にKOを生み出してきた松岡だが、トップ選手との対戦が増えるにつれ、右を打つ瞬間を狙われることも増えてきた。そんななか、松岡はいかに「自分の弱さ」を克服してきたのか。前回の岡野戦で進化した姿を見せた松岡が語る葛西戦と、北岡悟イズム――。

<松岡嵩志インタビューPart.01はコチラから>


――岸本戦に続く粕谷優介戦は、衝撃のKO劇でした。

「ちょうど粕谷選手が調子を落としていた時期だったと思います。でも、そのチャンスをモノにできたことは大きかったですね。以降は対戦相手に実力者が続くようになって」

――粕谷戦のあとは松本光史選手、冨樫健一郎選手、雑賀ヤン坊達也選手、そして岡野裕城選手と対戦しています。文字通り強豪と対戦し続けていますね。

「勝った試合も負けた試合も、胸を張って『強い相手だ』と言える選手ばかりでした」

――仰る通りです。ただ、松岡選手といえば右ストレートが強いというイメージがありました。しかし松本戦と雑賀戦は松岡選手の右にパンチを合わせてきました。

「正直、あの2人が素晴らしい選手であることは間違いないです。松本さんは今でも一緒に練習させてもらっていて。メチャクチャ強いですし。雑賀選手も試合前から『シンドイ相手だな』と思っていました。それよりも自分の弱い部分が出てしまいました。

最初に試合をコントロールし始めたのは自分なんですよね。それは2人の強さに焦りを感じて、早く試合を決めたいと思ってしまったからなんです。それで突っ込んで、負けてしまう。今までのKO負けも全て同じで、弱い自分が出てしまって負けることが多かったので。この2試合も相手のプレッシャーが強いからこそ、それが出てしまったんですけど……。あれは北岡さんからも『技術で負けたわけじゃないけど、気持ちの面が出てしまうけど、この結果になってしまうよね』という話をしてもらいました」

――直近の岡野戦は、2つの敗戦を踏まえて戦術の変更があったのですか。

「戦術というよりは、とにかく突っ込まないようにしました。自分にとって良い状況になったり、あるいは自分が追い込まれた時には、どうしても得意な右に頼ってしまいますよね。右を当てればどうにかなるというのは勝負じゃなくて博打ですから」

――「勝負ではなく博打」、とても良い言葉です。

「そういう意味では、岡野選手との試合は良かったと思います。岡野選手のジャブは本当に凄くて、それでも我慢して蹴ったり、テイクダウンのフェイントを混ぜたりして勝負できたので。あまり自分が崩れることもなく勝てたので、自分の中では満足しています」

――岡野選手が左ジャブを出してくると、右を被せるかインサイドから打ち込みたくはなりませんでしたか。

「やっぱり狙ってしまうところはありました。でも岡野選手のリーチが長いのと、顔を後ろに背けるディフェンスをするので、右クロスは当たりづらくて。それも踏まえて左フックまで返して。右は打ちたくなります。要は、いかにして良い右を打ち込むか。重要なのは、そこですよね」

――もうひとつ、松岡選手といえばローの強烈さが印象深いです。ローが当たっている時ほど右ストレートも当たるようになっていて。

「そうですね。岡野戦でも右ローがバシバシ当たっていて。蹴ると体のバランスが良くなります。実は冨樫さんとの試合は足を痛めていて、『これは蹴れないな』と思っていたんです」

――えっ! でもバシバシ蹴っていましたよね。

「アハハハ、そうなんですよ(笑)。試合前は、たとえ蹴れなくても蹴るフェイントを入れれば体のバランスが戻ってくるから、フェイントだけは入れていこうという話をしていました。だから蹴りは生命線というか、すごく重要な武器です」

――次に対戦する葛西選手も蹴りが得意なファイターです。

「柔道出身だからグラップリングをやるのかと思ったら、最近はキレのある蹴りを打ってきますよね。負けたけど粕谷選手との試合も良かったですし、あの小気味よい蹴りは僕も嫌いじゃないです(笑)」

――対戦相手の蹴りが好みですか(笑)。

「粕谷選手はメチャクチャ強くて、あの試合を物差しとしては考えられないですよね。僕と粕谷選手では違いすぎるという意味で。僕には粕谷選手ほどのテイクダウンやグラップリング力はない一方で、打撃面では粕谷選手ではなく葛西選手のほうがコントロールしていたと思います。とにかく次の葛西戦が厳しい試合になることは間違いないです」

――その葛西戦では、どういった試合を見せたいですか。

「正直、試合で何かを見せるということは考えたことがないです。もちろん良い試合、良いKOを見せることができれば、それに越したことはないです。でも勝負をしていれば、ハマる人にはハマると思いますし。僕としては勝ちを求めるだけで、自分が勝ちに行く過程で何かを見せられたら――あとは観ている人が判断してほしいです」

――その言葉はまさに北岡イズムですね。

「あぁ、確かにそうですね。でもそれは北岡さんにお世話になるなかで、僕が北岡さんに染まってきたわけじゃないんですよ。ロータスに行きたいと連絡する前から、北岡さんの意見に共感することが多くて。だから僕のほうから北岡さんに『練習させてもらいたい』と連絡しました。僕も勝利至上主義なので」

■Pancrase337計量結果

<フェザー級KOP決定戦/5分5R>
亀井晨佑:65.75キロ
新居すぐる:65.65キロ

<ウェルター級/5分3R>
藤田大:75.5キロ
住村竜市朗:77.55キロ

<ストロー級/5分3R>
八田亮:52.75キロ→52.6キロ
黒澤亮平:52.55キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:76.65キロ→77.55キロ
川中孝浩:76.95キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.35キロ
河村泰博:61.65キロ

<フェザー級/5分3R>
平田直樹:66.25キロ
遠藤来生:66.0キロ

<フライ級/5分3R>
秋葉太樹:57.05キロ
ムハンマド・サロハイディノフ:57.05キロ

<ライト級/5分3R>
余勇利:70.55キロ
神谷大智:70.55キロ

<バンタム級/5分3R>
山口怜臣:61.6キロ
安藤武尊:61.0キロ

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志:70.15キロ
葛西和希:70.6キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
高本千代:52.0キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.8キロ→61.65キロ
笹晋久:61.4キロ

<フライ級/5分3R>
梅原規祥:57.05キロ
饒平名知靖:56.1キロ

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎:77.5キロ
渡邉ショーン:77.0キロ

The post 【Pancrase337】北岡イズム。葛西和希戦へ、松岡嵩志─02─「どうにかなるは、勝負じゃなくて博打」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
KAREN MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase337 ジェイク・ムラタ パンクラス ムハンマド・サロハイディノフ 上田祐起 亀井晨佑 井村塁 住村竜市朗 佐藤生虎 余勇利 八田亮 安藤武尊 山口怜臣 川中孝浩 平田直樹 押忍マン洸太 新居すぐる 松岡嵩志 河村泰博 矢澤諒 神谷大智 秋葉太樹 笹晋久 葛西和希 藤田大 遠藤来生 高本千代 黒澤亮平

【Pancrase337】笹晋久戦へ、必殺の右ストレート誕生の秘密。矢澤諒─02─「スイッチしている頃は……」

【写真】警戒心の強い笹、かといって下がるわけでもなく組み力の強い相手にどのような打撃戦を仕掛ける(C)MMAPLANET

24日(日)、東京都の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE337で、笹晋久と対戦する矢澤諒のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

矢澤といえば右ストレート。右を得意としているファイターが多い現在のパンクラスで、その威力はトップレベルを誇る。さらに組みや右以外のパンチを鍛えることで、より右ストレートも輝くようになってきた。そんな矢澤の右ストレートの秘密に迫る!

<矢澤諒インタビューPart.01はコチラから>


――ご自身のフィニッシュブローを右ストレートと定めたのは、いつ頃ですか。

「プロデビュー戦ですね。北岡さんの興行(2020年7月、iSMOS)でデビュー戦を組んでもらった時、大井洋一選手を右で倒してから『右で倒せるんじゃないか』という意識が生まれました。そのあと2連敗したことで、自分の中に迷いも出ていたんです。でも『どれだけ自分の打撃が通用するのか』という気持ちで相手に向かうようになってからは、右で倒せるようになっています。負けたことで逆に、しっかり打撃をやるようになりました」

――現在は3連続KO勝ちです。これだけ右が当たる秘訣はあるのでしょうか。

「自分の中では、右が当たるイメージづくりが一番大切だと思っています。試合に向けて、自分の右が対戦相手にどう当たるかをイメージしながらスパーリングしたり、サンドバッグを打つようにしています」

――2022年5月の上田祐起戦までは、頻繁にスイッチしていましたよね。

「僕は身長が低いので、どうすれば相手の懐に入れるかって考えていました。もともとはオーソドックスですけど、サウスポーも出来たのでスイッチしながら懐に入ろうと。でも技術的にも中途半端だったために、あの結果に終わったのかと思います」

――次の漆間戦からはスイッチすることなく、オーソドックスで戦っています。上田戦の結果を受けて、何か気持ちの変化があったのですか。

「はい。『もう細かいことは考えずに殴り合っちゃおう』と。それがうまくハマッたのかなと思っています。たまたま、かもしれないですけど(笑)」

――ここまで右ストレートでKOしていたら偶然ではないでしょう(笑)。これは結果論ですが、スイッチしている頃の試合ぶりと現在を比べたら、今は迷いがないように感じます。

「そうなんです。スイッチしている頃は、試合中も全体的にフワフワしていました。すると相手にとっては怖さもなかったんじゃないですか。今は右ストレートを軸に圧をかけていますから、相手も下がってくれるんだと思います」

――もう一つ。右ストレートが当たるということは、右以外の要素も増えてきたということですよね。

「どんどん対戦相手のレベルが上がって、自分の右は絶対に警戒されます。でもそれが僕にアドバンテージになっていて。相手が右を意識してくれるおかげで、他のパンチが当たるようになってきていると思います」

――右だけでなく左のパンチも当たるようになってきています。ジャブなのか、フックなのか、あるいはその中間というべきか……相手にとっては見えにくいパンチだと思います。

「左はスマッシュ気味に打っています。そうやって常に、右だけに頼らないように取り組んでいます」

――さらに現在は、大道塾吉祥寺支部の飯村健一さんにも打撃を教わっているのですか。

「去年10月の漆間戦が終わってから、飯村さんのところに行かせてもらっています。純粋なミットの打ち込みをやりたいと思って飯村さんにお願いしました。マンツーマンで丁寧に教えてくださるので、メチャクチャ勉強になっています」

――ここ数試合を視ると、打撃を出す際の重心が変化していませんか。それは飯村さんの指導や、タケ大宮司さんのトレーニングの影響なのでしょうか。

「打撃を出した時に止まれるようになりました。以前はパンチを打つ時にどうしても、つんのめっていたんですよね。つんのめるなら、そのままスイッチしようと考えて」

――それがスイッチ時代に繋がるのですね。

「つんのめらずに止まれるようになったのは、タケさんに股関節の使い方を教わった効果もありますね。あとは自分のパンチの力が、どれだけ相手に伝わるかをイメージしならがサンドバッグを打つ。それで右のインパクトが強くなったんだと思います。今は誰が相手でもパンチで倒せる自信があります」

――では次の対戦相手、笹選手の印象を教えてください。

「フィジカルが強いという印象があります。でも僕は相手がどうだからこう……ということは、あまり考えていなくて。自分が強いところをぶつけることができれば勝てる。ぶつけられなければ負ける。自分はまだそのレベルだと思っています。もっと上に行かないと、相手どうこうは言えないかなって。今は自分のやるべきことをどれだけ形にできるか、ですね」

――打撃だけでなく組みのレベルについては、どのように考えていますか。前回のジェイク・ムラタ戦は組んでくる相手を切り続けて、パンチで倒しました。

「ジェイク選手と試合をするにあたって、まず自分のパンチが当たれば絶対に倒れるから、組みの練習を増やしました。それで試合で組まれた時に『大丈夫だ』と思って、安心することができました」

――なるほど。矢澤選手は現在パンクラスのバンタム級4位で、この試合で勝てばベルトを狙える位置につけています。最後に次の試合への意気込みをお願いします。

「次の笹選手はパンクラスのランキングには入っていないけど、実力を考えると上のほうにいる選手です。ここで勝てるか勝てないかで、今後の自分の進む道が決まっちゃうのかと思います。まずはファーストコンタクトでどれだけ出せるか。しっかりと勝って、皆さんに矢澤諒を見せたいです。ぜひ注目してください!」


■Pancrase337計量結果

<フェザー級KOP決定戦/5分5R>
亀井晨佑:65.75キロ
新居すぐる:65.65キロ

<ウェルター級/5分3R>
藤田大:75.5キロ
住村竜市朗:77.55キロ

<ストロー級/5分3R>
八田亮:52.75キロ→52.6キロ
黒澤亮平:52.55キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:76.65キロ→77.55キロ
川中孝浩:76.95キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.35キロ
河村泰博:61.65キロ

<フェザー級/5分3R>
平田直樹:66.25キロ
遠藤来生:66.0キロ

<フライ級/5分3R>
秋葉太樹:57.05キロ
ムハンマド・サロハイディノフ:57.05キロ

<ライト級/5分3R>
余勇利:70.55キロ
神谷大智:70.55キロ

<バンタム級/5分3R>
山口怜臣:61.6キロ
安藤武尊:61.0キロ

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志:70.15キロ
葛西和希:70.6キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
高本千代:52.0キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.8キロ→61.65キロ
笹晋久:61.4キロ

<フライ級/5分3R>
梅原規祥:57.05キロ
饒平名知靖:56.1キロ

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎:77.5キロ
渡邉ショーン:77.0キロ

The post 【Pancrase337】笹晋久戦へ、必殺の右ストレート誕生の秘密。矢澤諒─02─「スイッチしている頃は……」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
KAREN MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase335 Pancrase337 RIZIN パンクラス ボクシング ムハンマド・サロハイディノフ 亀井晨佑 井村塁 住村竜市朗 佐藤生虎 余勇利 修斗 八田亮 安藤武尊 山口怜臣 川中孝浩 平田直樹 押忍マン洸太 新居すぐる 松岡嵩志 河村泰博 矢澤諒 神谷大智 秋葉太樹 笹晋久 葛西和希 藤田大 遠藤来生 高本千代 黒澤亮平

【Pancrase337】パンクラス2戦目=八田亮戦へ、黒澤亮平「真剣にMMAと向き合っていない選手には……」

【写真】5月で30歳になった黒澤。打の圧があるトータルファイター、完成度は相当に高くなっている(C)TAKUMI NAKAMURA

24日(日)、東京都の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE337で、黒澤亮平が八田亮と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

修斗を主戦場に戦い、第6代世界ストロー級王者となった黒澤。今年7月からはパンクラスに活躍の場を求め、9月大会に連続参戦となった。勢いで勝ち続けていた時代、技術を覚えてファイトスタイルのバランスに苦しんだ時代を経て、今は「技術を乗せた喧嘩が出来るようになった」という。自分の強さを追求する日々を「難しいけど楽しい」と表現した黒澤にパンクラス2戦目を控える心境を訊いた。


――7月PANCRASE335での小林了平戦に続いて、パンクラスに連続参戦することになった黒澤亮平選手です。プロデビューからキャリアの多くを修斗で戦ってきた黒澤選手がパンクラスに参戦を決めた理由はなんだったのですか。

「今年は4月の修斗沖縄大会に出て、たくさん試合をやるつもりだったんですけど、なかなか次の試合が決まらない状況が続いて。その時に周りの人たちから『修斗以外には興味がないの?』と言われて、自分としては修斗へのこだわりがあったんですけど、修斗では色んな選手と対戦したし、修斗以外でも試合のチャンスがあるなら試合をしたいと思っていました。そういう流れもあって7月にパンクラスさんに出させてもらいました」

――大会、イベントとしてパンクラスにはどのような印象を持ちましたか。

「もともとうちのジム(パラエストラ松戸)は修斗で試合をする選手が多かったですし、同じMMAの試合なんですけど、プロモーションが違うと計量から雰囲気が違いましたね。すごく新鮮でした」

――黒澤選手が“飛鳥拳”として修斗デビューした当初と比較すると、プロ選手が試合をする舞台や選択肢もかなり増えていますよね。

「そうですね。若い選手も増えてきましたし、選手それぞれ戦いたい舞台があって、そこに出ているという感じですよね。あとは練習中に僕が最年長という時もあるくらいなので、だいぶ変わりました(笑)」

――先ほどは「今年はたくさん試合をやるつもりだった」という言葉もありましたが、それは何か理由があるのですか。

「コロナの影響もあって、意図しない形で試合数が減ってしまって。僕は試合が一番強くなれる方法だと思っているので、それが戦績に影響した部分もあったと思うし、できるだけ試合数は減らしたくなかったので、今年はがむしゃらに試合しようと思いました」

――実際に今年は4月、7月、9月と試合が続いていて、コンディションは上がっていますか。

「そうですね。7月の試合が終わって、すぐ9月のオファーをいただいて、いい意味で間を置かずに練習が出来ています」

――対戦相手の八田亮選手の印象は?

「一言でいうと“極め”ですね」

――あれだけ極めに特化する選手は今のMMAでは珍しいと思います。

「はい。だから見ていて面白いと思うんですけど、ぶっちゃけそこまで真剣にMMAと向き合ってないと思うんですよ。そういう選手には負けたくないですね」

――ファイトスタイル・キャラも含めて、独特というか個性的な選手ではあると思います。

「実際にどうかは分からないですけど。僕はずっと『どうすればMMAで強くなれるのか?』を考えて、毎日MMAで勝つための練習をしているので、そこの違いを見せたいと思います」

――逆に今の黒澤選手が考えるMMAにおける理想の戦い方はどんなものですか。

「少し話はさかのぼるんですけど、僕が修斗でチャンピオンになった時(2016年7月)は、今思うとチャンピオンに“なれた”というより“なっちゃった”という感じだったんです。それから怪我でベルトを返上して復帰するにあたって、ちゃんとMMAを深堀して色んな技術を身につけようとしたんです。そうしたら技術先行のスタイルになって、試合でも技術で勝とうとするようになっちゃって。それでバランスが崩れて、上手くいかない時期がありました。でも今はそこが改善されてきて、MMAの技術を乗せた喧嘩が出来るようになりました。自分の強さで相手の強さを飲み込んでしまう、そういう戦い方が理想ですね」

――では7月の小林戦のKO勝ちは、それまでのKO勝ちとは違うものですか。

「全然違いますね。色んなことを想定して、試合中も色んなことを考えて、自分で試合を作ってKOすることが出来たんです。最後のパンチやKOシーンを褒めてもらうことが多かったのですが、自分のなかではKOするまでの過程・中身が違いましたね。今までの僕はステップを使って、簡単に言うとアウトボクシングして、自分の打撃を突くスタイルだったんですよ。でも今は自分から試合を作って、自分の強さ=ストロングポイントをぶつけて勝つ。そういう戦い方になっていると思います」

――今練習していて自分の伸びしろを感じているのではないですか。

「感じていますね。まだまだ……まだまだ……伸びしろありますよ」

――そのうえで黒澤選手のMMAファイターとしての目標は?

「よく『パンクラスでチャンピオンになったらどうするの?』と言われるんですけど、僕はそこまで先のことは考えていなくて、パンクラスのベルトを獲ることしか考えてないです」

――具体的にいつ頃までにタイトルマッチをやりたいという希望はありますか。

「パンクラスのストロー級はチャンピオン不在なので、八田選手にいい勝ち方をできたら年内にはタイトルマッチをやりたいですね。あと修斗でベルトを獲ったときは防衛戦が出来なかったので、パンクラスでベルトを獲ったらベルトを守る試合、防衛戦も経験したいです」

――例えば国内ではRIZINのようなビッグイベントで試合をする選手たちも身近にいると思いますが、そういった舞台に自分も出たいという気持ちはそこまでないですか。

「みんな素晴らしい選手たちだから、彼らに対する嫉妬はなくて。みんな仲間であり、ライバルであり、素晴らしい選手が素晴らしい舞台で戦っているなと思って見ています。本当に今は自分がずっとやってきたMMAのレベルを上げたい、MMAファイターとしての成長していきたいという想いの方が強いです」

――自分の強さへの追及ですね。

「はい。MMAは難しくもあり、面白い。そういう気持ちで日々練習していますし、それが楽しいです」

――それでは最後に黒澤選手の試合を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをいただけますか。

「八田選手は寝技師でいい選手ですけど、自分の方が強いと信じています。次もKOするので楽しみにしていてください」

■Pancrase337対戦カード

<フェザー級KOP決定戦/5分5R>
亀井晨佑(日本)
新居すぐる(日本)

<ウェルター級/5分3R>
藤田大(日本)
住村竜市朗(日本)

<ストロー級/5分3R>
八田 亮(日本)
黒澤 亮平(日本)

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太(日本)
川中孝浩(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
河村泰博(日本)

<フェザー級/5分3R>
平田直樹(日本)
遠藤来生(日本)

<フライ級/5分3R>
秋葉太樹(日本)
ムハンマド・サロハイディノフ(タジキスタン)

<ライト級/5分3R>
余勇利(日本)
神谷大智(日本)

<バンタム級/5分3R>
山口怜臣(日本)
安藤武尊(日本)

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(日本)
葛西和希(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
高本千代(日本)

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒(日本)
笹晋久(日本)

<フライ級/5分3R>
梅原規祥(日本)
饒平名知靖(日本)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎(日本)
渡邉ショーン(日本)

The post 【Pancrase337】パンクラス2戦目=八田亮戦へ、黒澤亮平「真剣にMMAと向き合っていない選手には……」 first appeared on MMAPLANET.