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DEEP DEEP112 MMA MMAPLANET o RIZIN   しなしさとこ 五明宏人 伊藤裕樹 住村竜市朗 修斗 力也 北岡悟 古林礼名 宇田悠斗 山本有人 嶋田伊吹 本田良介 渡部修斗 神田コウヤ 福田龍彌 鈴木槙吾 阿部大治 高野優樹

【DEEP112】計量終了 本田良介「コイツがメインで良かったなと」✖伊藤裕樹「早いものであと2回」

【写真】良い仕上がり具合のメインイベンター2人 (C)MMAPLANET

明日11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP 112 Impactの計量が、雪化粧の東京の街が中野区の中野サンプラザ12階で行われた。

いよいよ準決勝を迎えるフライ級GP出場4選手も始め、全選手が計量を一発でクリアしている。

そのフライ級GP準決勝、そしてメインで戦う本田良介は「明日はこんな無名ですけど、RIZINとかいっぱい出ている選手を差し置いて抽選で運よくメインを張れたんですけど、結果で『コイツがメインで良かったな』と思ってもらえるようにやって、しっかり決勝に繋げたいです。伊藤裕樹選手、強いと言われているけどしっかりやっつけます」と抱負を語る。

対して伊藤は「早いもので準決勝、あと2回。最高の相手を用意してもらったんで、明日は潰されないようにしっかりぶちのめしたいと思うので」と応えた。

コメインで組まれたもう1つの準決に臨む宇田悠斗は「相手は福田選手ということで、強い相手と分かっている。皆知っていると思うんで。ホント、この1カ月、福田選手のことを考えて抜かりなく準備してきたんで。俺はもう決勝のことは考えていないんで。明日、殺るか殺られるか。俺は明日死ぬ気でいくんで。福田選手とならデキると思うんで、ぜひお願いします。胸貸してください」と下剋上宣言。

一方、福田は減量がこれまで上手くいったのか声が枯れることなく「ええと、いつも通り楽しみだけです」と言葉短めにコメントした。

ウェルター級と暫定フェザー級のタイトル戦を含めて、他の試合の出場選手のコメントは以下の通りだ。


鈴木槙吾
「明日、阿部選手に挑戦させていただきます。タイトルマッチがね、メインじゃなかったので。ちょっとどうかなと思っているんですけど。後から僕らの試合をメインにすれば良かったと言ってもらえるような試合ができればと思います」

阿部大治
「2年振りにDEEPに戻って来ました。明日はメイン級の試合
をやります」

五明宏人
「毎日、朝倉未来さんと練習してきました。明日は全局面で圧倒します。押忍」

神田コウヤ
「意気込みなどはENCOUNT様で取材頂いたので、そっち方見てください。明日はPPVもあります。今日までに購入で前売り券などで是非お求めやすい価格で勝ってください」

高野優樹
「今回ライト級で挑戦させていただくんですけど、体重どうこうというよりはもちろん勝つだけっていう形なので気にせず、逆にバンタムの時と比べてマイクの時にこんなに声が出るんだという感覚もあるんですけど、しっかり楽しんで試合をしてきたいと思います。前回、後楽園ホールでチャンスを頂いたんですけど、試合が中止になってしまって。今回、またこういう形でチャンスをいただけたので、とにかく勝つだけです。それだけを考えてきたので応援宜しくお願いします」

北岡悟
「頑張ります」

嶋田伊吹
「またトップどころを引きずり下ろすチャンスを貰えたんで。明日は全力で叩き潰します」

住村竜市朗
「ハイ。勝ちたい。明日は勝ちたい。以上です」

古林礼名
「明日は女子格のレジェンドのしなし選手との試合なんですけど、自分がやることは決まっていると思うので明日はそれをやるだけのつもりです。応援宜しくお願いしま~す」

しなしさとこ
「46歳の挑戦です。多分、最年長だと思います。3年振りなんですが、しっかり勝ちたいと思います。応援宜しくお願いしまぁす」

力也
「明日は格の違い見せます。押忍」

渡部修斗
「今までやってきたことを信じて、明日は全力で戦って勝ちます。押忍」

KENTA
「後楽園ホールで連続3回出させてもらって、とりあえず3連勝目指して頑張ります。少しずつレベルが上がっているんで。明日は一発目から盛り上げます」

山本有人
「今年一発目、明日はしっかりと勝ちたいと思います」

秋元強真
「明日はKOして勝ちます」

高柳京之介
「明日はオープニングなんですけど、しっかり勝って先輩のKENTAさんと高野さんに繋げられるように頑張りたいと思います」

■視聴方法(予定)
2月11日(土)
午後5時30分~サムライTV
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送

■ DEEP112計量結果

<フライ級GP準決勝/5分3R>
伊藤裕樹:57.05キロ
本田良介:57.05キロ

<フライ級GP準決勝/5分3R>
福田龍彌:57.15キロ
宇田悠斗:56.8キロ

<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
阿部大治:77.0キロ
鈴木槙吾:76.95キロ

<DEEP暫定フェザー級選手権試合/5分3R>
神田コウヤ:65.7キロ
五明宏人:65.7キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.7キロ
高野優樹:69.5キロ

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗:77.55キロ
嶋田伊吹:77.4キロ

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ:43.4キロ
古林礼名:43.75キロ

<バンタム級/5分3R>
渡部修斗:61.6キロ
力也:61.5キロ

<バンタム級/5分2R>
山本有人:61.6キロ
KENTA:61.6キロ

<フライ級/5分2R>
高柳京之介:57.5キロ
秋元強真:57.2キロ

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【DEEP112】古林礼名と対戦=しなしさとこ─02─「これからは最年長一本勝ち記録を目指したいです」

【写真】人生、常にピース──サインとはいかないから、良いのです(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112で古林礼名と対戦する、しなしさとこインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

プロデビューから20年――変化した面もあれば、変わらないところもある。出産と育児でブランクをつくりながらも、しなしは戦い続けてきた。勝ち続けることに対する執着は無くなった、といっても負けることは絶対に嫌な46歳の現役ファイター。選手としてカドは取れていない。そんな彼女の新しい挑戦が、今回の古林戦から始まる。

<しなしさとこインタビューPart.01はコチラから>


――将来、息子さんが『MMAをやりたい』と言ったら、どうしますか。

「いやぁ、どうなんでしょうね(苦笑)。どんどん体は大きくなるでしょうし……。今はまだ170センチぐらいで」

――中学1年生で170センチは大きなほうだと思います(※13歳男子の平均身長は160センチ前後)。

「そうなんですか!? そうなれば息子の良いお手本になれるよう、私も頑張っていきたいですね。試合の結果だけではなく、一緒に暮らしているなかで試合に臨む過程を見てもらいたいです」

――母として試合に臨む気持ちは理解できました。一方で、いちファイターとしては今後戦い続ける先に何を見ているのでしょうか。

「何でしょうね? 最近は女子も選手が増えてきたけど、RIZINでも海外でも女子44キロって試合がないですよね。だから、そういうところは求めていないです。何だろう――幸せ、かな(笑)」

――意外な答えが返ってきました。しなし選手にとっての幸せとは……。

「心の在り方ですよね。年齢を重ねるにつれて、そう思うようになってきたんです。自分が好きなことをやっていると、気持ちが豊かになるし、穏やかにもなるから。最近は、そういう幸せを求めています」

――……その幸せが格闘技を続けていく先にしかない人生って、素敵なことだと思います。

「私はやりたいようにやらせてもらっているので、今も幸せだなって思います。どうですか? あんまり幸せじゃないですかね(苦笑)」

――人それぞれではないでしょうか。これまで多くのファイターを見てきて、戦うことで幸せを得た選手もいるし、そうではない選手もいたと思います。何より命に関わる怪我を負う可能性がある競技なので、MMAを続けることが良いのか良くないのかは第三者として言えません。ただ、しなし選手を見ていると……楽しそうです。

「アハハハ、楽しいですよ。もちろん練習はキツいです。でも何でも楽しまないと、もったいない気がします。この年齢で格闘技を続けられること自体が幸せだと思うし。特に、46歳で挑戦できること――もう吹っ切れましたよね。吹っ切れたので、今までよりも心が強いと思います」

――何に対して吹っ切れたのでしょうか。

「最初に言ったように、ずっと勝ち続けることばかり追求していました。負けたら終わり。でもそこにこだわり続けると自分が小さくなってしまう気がして。今はそんなこだわりを捨てることができて、私にとっては46歳の新しい挑戦なんですよね。ちなみに、毎年つくっている年賀状も楽しいんですよ」

――毎回新しいコスプレに挑戦している年賀状ですか。

「今年の年賀状も撮影した時点で『次は何をやろうかなぁ』って考えていますから。こうなったら年賀状も、できるだけ続けたい。毎年、お正月から皆さんに笑いを届けたいです」

――えっ、あの年賀状は笑いのためにやっていたのですか! てっきりコスプレの趣味があるのかと思っていました。

「そんなわけないじゃないですか(笑)。『皆さんが少しでも笑顔になってくれれば良いなぁ』という気持ちですよ」

――なるほど。話が逸れすぎてしまいましたが、試合のお話に戻ります(笑)。今回の対戦相手、古林選手の印象を教えてください。

「やりづらそうな相手ですよね。結構しつこく組んでくる選手で、しかもケージ際で振り回してくるじゃないですか。力も強そうで」

――にっせー戦では、しなし選手がケージに押し込みながら100パーセントの状態で組むことはできていませんでした。今回もケージレスリングで苦戦すると思いますか。

「前の試合(にっせー戦)は、前蹴りをもらって効いちゃっていたんですよ。それで力が入らなくて。でも負けるつもりはないし、勝ちに行かせていただきます。今回は2R、10分フルで戦うことになるかもしれないです。相手もサクッと極めさせてくれないでしょうし」

――勝つことへの執着はなくなったとしても、やはりフィニッシュへのこだわりは持ち続けているのでしょうか。

「もちろんです。いろんなパターンをイメージしていて、そのパターンにハマればフィニッシュできると思います。ただ、相手がいる試合ですからね。どうなるかは分からないですけど、必ず仕留めたいです。判定は考えていません。今までMMAの試合で、判定で勝とうなんて一度も思ったことがないですから」

――「勝ち続けることにこだわらない」としながら、そう仰っている表情が、やはりファイターなんだなと思います。

「そうですか(笑)。何て言うんでしょうね。スマックガールに出始めた頃(2001年12月にプロデビュー)って、できることが少なかったんです。極めるしか勝つ方法がなかった。そこから極めないと勝ちじゃないと思うようになりましたね。プラス今は、できることも増えていますから」

――判定勝ちよりもKO負けのほうが良いと思うタイプですか。

「いやいや、それはないです。負けたら、また気持ちが落ちちゃいますから。自分も情けないし、周りの人にも申し訳ないし……。だからKOに関わらず負けと、判定勝ちは同じぐらい悔しいかな。今どういう記録があるか知らないけど、これからは最年長一本勝ち記録を目指したいです」

■視聴方法(予定)
2月11日(土)
午後5時30分~サムライTV
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送

■ DEEP112対戦カード

<フライ級GP準決勝/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
本田良介(日本)

<フライ級GP準決勝/5分3R>
福田龍彌(日本)
宇田悠斗(日本)

<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
阿部大治(日本)
鈴木槙吾(日本)

<DEEP暫定フェザー級選手権試合/5分3R>
神田コウヤ(日本)
五明宏人(日本)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
高野優樹(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
嶋田伊吹(日本)

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ(日本)
古林礼名(日本)

<バンタム級/5分3R>
渡部修斗(日本)
力也(日本)

<バンタム級/5分2R>
山本有人(日本)
KENTA(日本)

<フライ級/5分2R>
高柳京之介(日本)
秋元強真(日本)

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【DEEP112】4戦目で神田コウヤと暫定フェザー級王座決定戦、五明宏人─02─「1回戦えば1回勝てる」

【写真】面構えが良くて、当たり前というべき五明の広義での格闘技キャリア(C)MMAPLANET

2023年に向けて『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしインタビュー──五明宏人編Part.02。

伝統派空手出身、日本代表でもあった五明は、2021年に秋にMMAに転向すると昨年DEEPでプロデビューを飾り、デビュー8カ月でDEEP暫定フェザー級王座決定戦に臨むこととなった。

2月11日(土)に後楽園ホールで開催されるDEEP112で、五明は3戦3勝のレコードを引っ提げて神田コウヤとベルトを賭けて戦う。4戦目のタイトルマッチとはいえ、一つの競技で年代ごとに常に日本のトップとして活躍してきた彼のコンペティションを戦ってきた経験値は膨大で、精神的にもベテランのように落ち着き払っている。

伝統派ポイント空手の動きMMAに落とし込み、対戦相手によって戦い方、動きを変える。空手時代から、良い意味で自分を持たないで戦ってきた五明だが、そこには攻守が一体化したレンジコントロールという根幹が存在している。

空手を生かしたウェルラウンダーにタイトル戦、それ以降について話を訊いた。

<五明宏人インタビューPart.01はコチラから>


──空手時代とも髪型や色も変わり、相当にイメージが変わっています。

「MMAは整髪料が禁止で、空手の時のように固められないんですよ(笑)。色の方は空手家は染めることはできないので。武道として、髪の毛は黒の方が良いと思います」

──それだけ技術は生かしても、空手とは違うということなのですね。ところでお父さんからMMA転向に関して、何か注文は入らなかったですか。

「父どころか、周囲の全員から『勿体ない。これからじゃないか。全日本もあるし、世界を目指せば良いじゃないか』と言われました。でも正直、WKFとMMAは規模が違います」

──世界中で実施されていて、五輪種目になったWKF空手よりもMMAの方が規模が大きいと。

「注目度が違います。人生は1度と考えた時に、MMAに挑戦したいと思いました」

──目立って金を儲けたいという気持ちも?

「ハイ。格闘技界を盛り上げたいとか言っている人もいるけど、結局は自分が目立ちたいからやっていると思います。僕もやっているからには目立ちたいし、お金も稼げたほうが良いです」

──そこでトライフォース赤坂を選んだと。

「ハイ、朝倉未来さん、海さんがいて。そこに憧れて入ったのが大きいです。一番有名なんで、その人から教わるのが一番だと思いました。何で皆、憧れているのに他に行っちゃうのか。そこが不思議です」

──実際、どのような指導を受けていますか。

「とにかくスパーリングをして、そこからダメなところを指摘してもらっています。親身になって、色々と教えてくれるので凄く勉強になります。やっぱり、ダメなところが凄く分かるので未来さんの分析力は凄いです」

──セコンドをしている時の指示も凄く明確だと感じます。未来選手以外では、どのような指導を受けているのでしょうか。

「ここは結構、色々な人が来てくれます。未来さん、海さん、(白川)陸斗さんもそうですし、津田(勝憲)さんには個人的に教わっています。フューチャーキングの前から……MMAを始めて直ぐのタイミングで藤野(恵実)さんの繋がりもあって知り合って、以来ずっと教えてもらっています。

津田さんは小手先でない、MMAに必要な基礎をしっかりとやられてきた方なので土台を創ってもらっています。それと追い込み練習ですね。凄く厳しいので、追い込んでもらっています(笑)」

──とはいえ一つのことを究めた五明選手です。技術云々ではなく、精神的な基礎はもう十分にあるのではないかと。

「正直な話をすると空手の方が色々とキツイことが多かったので、MMAに来て練習がどれだけ厳しくても、精神的にキツイことはないです」

──さすがです。ところで2021年にはアマ修斗も経験していますね。

「ハイ。10月から正式にMMAを始めて、最初のアマチュアの大きな大会が全日本アマ修斗でした。それで応募すると、ギリギリで選考が通ったみたいで。で1回勝って、次に負けました。自分としては優勝できると思っていたのですが(笑)、そう上手くはいかなかったですね」

──それでもプロ昇格の資格は手にすることができました。

「あの時点でプロになっても負けるなと思いました。アマで負けているんだから、プロでは通用しない。それからはしっかりと計画を立てようと思った時に、5カ月後にフューチャーキング・トーナメントがあると聞きました。全日本アマ修が取れなかったので、そこで優勝してプロデビューするという目標を立てて、年末にもう1度、アマ修斗に出て。そこで勝ってフューチャーキングで4試合、しっかりと勝ち切ることができました。

あの時点でアマ戦績が6勝とか7勝1敗になったので、もうプロでやろうと決めたんです。振り返ると、全くプラン通りに今日までやってくることができていると思います」

──それにしても、見事に顔面パンチ有りに対応できていますね。

「まぁ……空手の時も同じで。やらなきゃ、やられる世界なんで。相手が誰だろうと、やられる前にやるだけです」

──空手が生きている部分と同時に、修正しないといけなかった部分があったかと思います。

「後屈ですね、僕は。後ろ重心になるのは、MMAでは良くないのでそこは変えました」

──後ろ足重心で、思い切りパンチを振るえる海外勢が羨ましいですね。ただ、距離を見て攻撃を受けないという部分では、MMAでは後屈的なモノの見方もありかと思っていました。

「どうなんでしょうね(笑)。結局、前屈みだろうが後ろ屈みだろうが相性もあるのでどっちが良いとかないかもしれないですよ」

──確かに後屈だと、前回の試合のような迫力のある攻めは出なかったかもしれないです。

「それもプラン通りで、メチャクチャ相手を研究して戦っています。だから僕の試合は、動きが毎回違うと思います。前回の試合で距離をつめて戦ったのは、自分のスタイルだからっていうことではないです」

──では、そのようななかで2月11日の神田コウヤ選手とのタイトル戦ですが、キャリアの違いは明白で。そしてレスリングベースでありながら、打撃もパンチ、蹴りともにある選手です。

「実はまだ、神田選手の対策はしていないです(※取材は12月23日に行われた)。とにかく今、自分に足らないモノを補っている最中です。MMAはやることが多すぎて、まだ細かく神田選手のことに関しては突き詰めていないです」

──では、組みという部分に関してはどのような取り組みを行っていますか。

「もちろん、組みでも戦えるように練習しています。レスリングも柔術も、グラップリングも毎日のように組み技をやっています。伝統派空手だからストライカーだと思われがちですけど、組んでも戦えるのがMMAファイターです。神田選手が組んできたら、ちゃんと組みもできるところを見せたいです」

──後輩の野村選手は『先輩と違い、僕はMMA的に戦う』と言っていましたが(笑)。

「アハハハハ。まぁ、前の試合を見たら誰だってそう思うんじゃないですかね(笑)。でも野村君の師匠の宮田(和幸)さんが、今日も来てくれてレスリングの練習もやっているんで。BRAVEにも出稽古に行っていますし」

──出稽古も行っているのですね。

「結構、行かせてもらっています。ALLIACE、トライフォース赤坂で道着もノーギもやっていて。MMAをMMAとして戦うための練習をやっています」

──決して空手の強さをMMAで見せるという思考ではなくて。

「僕が空手家といって負けちゃうと、空手に迷惑をかけてしまうので(笑)。僕はMMAファイター、総合格闘家としてやっています」

──ではMMAファイターとして、将来的な目標は?

「夢があるから頑張れる人もいるのですが……僕は結構現実的で。『UFCチャンピオンになる』とか、国内だったら『RIZINのチャンピオンになる』とか。『海外で活躍したい』という人が多いと思います。僕は取り敢えず目先のことしか考えていないです。結果的に格闘技を続けられる、お金も稼げる──と考えた時に、次のことをしっかりとやれば自ずとそういう風になる。だから、僕は次の試合しか考えていないです。そうしたら4連勝、そのままRIZINに行くのか。5連勝、6連勝して海外に行くのか。それは、その時にならないと分からないです」

──五明選手は対応力、適応力で道を開くような感じですね。

「そうかもしれないですね。僕はその場、その時に適したことをチョイスしてMMAファイター人生を送ろうと思っています」

──最適の選択をするには、勝って道を切り開く必要があります。神田選手とのDEEP暫定フェザー級王座決定戦に向けて、改めて意気込みをお願いします。

「10回やって何回勝てる……とかっていう人がいて。今回の試合も10回やれば9回、神田が勝つ。その1回を五明はこのタイミングで持ってこられるのかって。1回勝てるということは、1回戦えば1回勝てるんです。だから神田選手と1度、タイトルマッチを戦い、僕が勝ちます。1回やって1回勝つ。それが総合格闘技、MMAのプロの試合だと思います」

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【Gladiator020】巻き返しの第一歩=ジョン・オリニド戦。笹晋久「なぜ、この人と戦わないと?」

【写真】まるで未知数。ただし、フィリピンの3勝0敗のファイターには負けられないという気持ちがあって然りだろう (C)MMAPLANET

22日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator020でジョン・オリニドと対戦する笹晋久。

2021年はHEATでドロー、Gladiatorで敗北とキャリアの仕切り直しが上手く行かなかった笹。働きながら強くなることに限界を感じた彼は、MMAファイター一本の生活に切り替えた──そして、キャリア3勝0敗の無名のフィリピン人選手とのオファーに『なぜ、この選手と戦わないといけないのか』と一度は固辞したという。

翌日には試合を受けることを了承した笹だが、こんなところで躓くわけにはいかないという想いが言葉の端々から伝わってきた。


──笹選手、22日にジョン・オリニドとグラジエイターで試合が決まっています。今のコンディションはいかがですか。1月の試合が正月もあり、練習環境を整えるのが難しいという話もありますが(※取材は11日に行われた)。

「31日も元旦も、2日も3日も練習してきたでの大丈夫です。修斗で戦う山本琢也選手、2月のDEEPに神田コウヤ選手達、試合に出場する選手達もそうだし、試合がない選手もやる気がある人は練習していました。だからいつも通りの試合前でした」

──ではグラジエイター2戦目ですが、2021年と2022年は厳しい結果となりました。修斗やDEEPで戦って来た笹選手にとってグラジ初戦となった竹本啓哉戦の敗北には何を想いましたか。

「そうですね、竹本選手は凄く強い選手と改めて思いましたし、自分の甘さ、練習への姿勢もダメだったと思わされました。あの試合後、仕事を辞めて練習だけの日々を送るようにしました」

──仕事を辞めた……。それが良いことなのか自分には分からないのですが、そこまでしないといけないという気持ちにされたということでしょうか。

「年は下の子たちなんですけど、鶴屋怜君や内田タケル君たちは1日に2回と練習をメインの生活をしています。先輩の扇久保(博正)さんとか、格闘技だけに集中している人達を見て、俺はこのままではダメだなって。生活は厳しくなっていますし、世間的には仕事をしないことがどういう風に思われるのか、それはずっと仕事をしてきたので分かるんです。

けど、それぐらいしないと、甘い世界ではないので。しかも僕はバックバーンもないですし、練習量でしかカバーできないので。格闘技は今しかできないと思いますから」

──生活が厳しくなると言われていましたが、つまりは格闘技で食っていけるようにならないと、そのような生活は早晩続けられなくなるということですね。

「僕はもう32歳なのですが、ずっと格闘技をやっていくつもりです。いつまでという考えはないですけど、そのために試合に出て結果を残していきたいです」

──そのなかで首都圏の選手の視野になかなか入らないHEATとグラジに出場したことで、どのような印象を持ちましたか。

「雰囲気が修斗とは違うなと思いました。選手の雰囲気──ですね。ちょっとやんちゃ系の人が多いと感じました。修斗とDEEPも違うのですが、グラジエイターはアウトロー的に感じました」

──前回の竹本選手との試合は2回戦でした。3R制とはまた違う戦いが必要だったかと思います。

「正直、3Rの方が良いというのはあります」

──今回のジョン・オリニドは3回戦です。キャリア3勝0敗、無名のフィリピン人選手とのオファーをどのように思いましたか。

「鶴屋さんから言われて、『誰?』って思いました。全然分からなくて、戦績しか聞かされていなくて。『なんで、この人と』と思って正直、最初は断りました。でも翌日にジムに来たら、鶴屋さんから『なぜ、試合を受けない』と言われました。そこでハセケンさんが見つけてきた選手とか聞いて、『それならやりたい』と」

──『なんでやらない』って言われても、何も知らなくてキャリア3戦の選手だと聞かされると、それはやらないですよね(笑)。

「(苦笑)。でも鶴屋さんから、ハセケンさんが見つけてきてグラジエイターでは国際戦を増やしていく。ここから良い流れになるだろうって説明を受けて、それならやるぞって。試合を受けると決めて映像をチェックしたのですが、若くて凄く勢いがあって良い選手だとは思いました」

──映像を視て、よりやる気が出たと?

「そういうことではないです。選ばれた選手だと聞いて、それだったらと思いました」

──ただし、それこそキャリア3勝0敗の19歳の選手。ここは負けられないし、どのように魅せたいと思っていますか。

「逆に自分は32歳です。そんなにテクニックがあるわけではないですけど、日本人の気持ちの強さとかを見せたいと思います」

──グラジエイターが元UFCファイターを招聘し始めた。笹選手もそういうファイターと戦うことになるかもしれないです。

「そういう選手を呼んでくれることは凄く良いことだと思います。自分も戦ってみたいです」

──と同時にグラジのバンタム級タイトルというモノに関して、どのように思っていますか。

「もちろん、ベルトは欲しいです。そのために今回の試合は良い勝ち方をしないといけないです。グラジのベルトを獲った後もさらに上を目指したいので」

──5月のHEAT、9月のGladiatorと笹選手の動きに躊躇するようなところがあると感じたのですか。

「それは……正直、春日井さんと竹本さんの試合の時って、仕事の量が増えて練習環境が良くないというのはありました。でも気持ちは何も変わることはなかったです。怖いとか一切思わないし。緊張も全くしない気質ですし。ただし練習量が足らなかった。それが自分でも感じ取られたので、仕事を辞めました。

だから今回の試合は前の2試合とは全然違います。攻撃的に攻めまくって、勝ちたいと思います」

■視聴方法(予定)
1月22日(日)
午後2時20分~THE 1 TV YouTube

■ Gladiator020対戦カード

<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)

<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)

<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)

<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)

<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)

<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)

<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)

<Progressフォークスタイル・グラップリング79キロ契約/5分2R>
山田崇太郎(日本)
井上啓太(日本)

<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)

<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)

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【Shooto2023#01】「パンクラス、DEEPに続いて修斗でも」山本健斗デリカット戦へ、山本琢也─02─

【写真】熱くなることを抑えることができるか── (C)MMAPLANET

15日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#01で、山本健斗デリカットと対戦する山本琢也のインタビュー後編。

グラチャンで2階級制覇を果たしたあと、RIZINで敗れながら、家族のために復帰を果たす山本。その舞台に修斗を選んだ理由と現在の目標とは。それは鶴屋怜のパンクラス王座奪取から始まる、パラエストラ千葉ネットワークの野望だった。

<山本琢也インタビューPart.01はコチラから>


――山本選手がMMAを続けるモチベーションは、やはりご家族なのですね。

「自分の場合は、そうですね。子供が自慢できるようなものを見せてあげたい。僕は勉強の成績が良いわけでもなくて。そんな僕が子供に見せられるものは何かなって考えた時に、このMMAしかないのかなって思います。格闘技をやっていると、いつ最後が来るか分からないじゃないですか。

だから今は毎試合、良いところを見せられるように頑張りたい。そう思っています。あと、自分自身、RIZINで負けた時は恥ずかしくて、1カ月ぐらい外に出られなかったんですよ。誰かから連絡をもらっても、返事もせずに」

――……。

「すると、ネバークイットで一緒に練習しているISAOさんから『また練習においでよ』と誘っていただいたんです。そこからまた少しずつ練習に参加するようになりました。ISAOさんに声をかけていただく前は練習していなかったから、また体重が戻ってしまって」

――そこで体重の話に戻るのですね(笑)。

「さすがに100キロまではいかなかったですが、太りやすい体質なんでしょうね……たぶん」

――果たして体質なのか何なのか、ご自身で調べたことはないのですか。

「僕と一緒に生活していたら、太る理由は分かると思います(苦笑)。1日中食べ続けていたり――特にご飯が大好きだし、ジュースもメチャクチャ飲むので、やりたい放題ですよ」

――それを自分で言ってはいけないかと……(苦笑)。試合の話に戻すと、前回の試合から1年空いた理由は何だったのでしょうか。

「去年もRIZINからオファーは頂いていました。でも僕が体重を落とせそうになかったり、大会自体が無くなったりで。ただ、1年も試合をしないのはマズイなと思って、鶴屋さんに相談したんです。そこで修斗の試合が決まりそうだったのに、今度は僕が怪我をしてしまいました」

――ということは、今回の試合は負傷明けということになるのですね。

「はい。1月の大会までには治すので――と伝えて、今回試合を組んでいただきました」

――復帰戦の舞台が修斗になったのは理由も教えていただけますか。

「まずパンクラスのフェザー級には、練習仲間のISAOさんがいます。DEEPでも、神田コウヤ君が活躍していて、今度はタイトルマッチですよね(2月11日、五明宏人と暫定王座を争う)。簡単に言うと、フェザー級のランカーに練習仲間がいない修斗を選びました。やっぱりベルトが欲しいので」

――いわゆるスポットではなく、修斗のベルトを巻くために参戦するということですね。

「もともとアマ修斗全日本で優勝して、プロでも新人王トーナメントにエントリーしていて、諸事情で出場を辞退しました。そのあとはグラチャンに出ていて、修斗の会場に行くことも少なかったんです。でも修斗については、パラ千葉ネットワークからは扇久保(博正)さんや岡田(遼)さんが出ていて、その誇りを胸に戦っているという印象があります。……すみません、ただ個人的にはそのあたりのことは何も考えていなくて(苦笑)」

――対戦相手である山本健斗デリカット選手についても、あまりご存じないですか。

「いえっ、試合が決まってから映像は見ました。どちらかというと打撃が強いファイターで、僕との試合でも前に出て来るのかな、という感じです」

――その試合映像を見て研究するタイプでは……なさそうですね。

「アハハハ。試合でどう体が動くか。試合してみないと分からないタイプです。でもRIZINで負けて、そういった対策も大事だなと思いました。今回は相手をイメージしながら、対策もやってきています。

鶴屋さんから『また熱くなったら打ち合いに行くだろ?』と聞かれて、僕も冗談で『そうだと思います』と答えたんですよ。『それで良いわけないだろう!』と怒られました(笑)。どうしても打撃をもらったら熱くなってしまうところがあるので、同じ失敗は繰り返したくないです」

――では、この2年で練習環境が変わったなかで、最も成長していると実感する部分は何でしょうか。

「それが、実感できているものがないんです(苦笑)」

――えっ……。

「一緒に練習している選手について、『この人は強くなったなぁ』と思うことはあります。でも自分の試合スタイルは変わらないし、他の部分がどう変わったかは分からないんですよね。それは次の試合で、僕がどう変わったかを皆さんに見てほしいです」

――なるほどっ! 対戦するデリカット選手は現在、修斗世界フェザー級2位です。王者のSASUKE選手がRTUのワンマッチに出場しているなかで、山本選手に勝てば暫定王座決定戦――あるいは正規王座挑戦に近づくことができるマッチメイクではないでしょうか。

「そこは意識しています。修斗に出るからには、やっぱりベルトを目指さないといけないと思っています。もちろんベルトを獲る自信もあります。

パラ千葉ネットワークの中でも鶴屋怜君がパンクラスのベルトを獲って、次はコウヤ君がDEEPのベルトに挑みます。さらに僕が修斗のベルトを巻けるように、とチームメイトからも応援してもらっています。だから、ここが僕の頑張りどころですよね。格闘技人生ってチャンスが多いわけではないので、ここで頑張って修斗のベルトを獲りたいです」

■視聴方法(予定)
1月15日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2023#01対戦カード

<フェザー級/5分3R>
山本健斗デリカット(日本)
山本琢也(日本)

<63キロ契約/5分3R>
加藤ケンジ(日本)
ロイベ・デ・オリベイラ・ネイト(ブラジル)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
黒部三奈(日本)
渡辺彩華(日本)

<バンタム級/5分3R>
野尻定由(日本)
齋藤奨司(日本)

<2022年度新人王決定Tフライ級決勝戦/5分2R>
須藤晃大(日本)
片山将宏(日本)

<2022年度新人王決定Tフェザー級決勝戦/5分2R>
椿飛鳥(日本)
CHAN-龍(日本)

<2022年度新人王決定Tライト級決勝戦/5分2R>
安海健人(日本)
深見弦汰(日本)

<2022年度新人王決定Tウェルター級決勝戦/5分2R>
クアト驎(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<68キロ契約/5分2R>
ヨシ・イノウエ(日本)
磯部鉄心(日本)

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DEEP DEEP112 LFA MMA MMAPLANET o ONE キック ボクシング 五明宏人 修斗 堀口恭司 神田コウヤ 野村駿太

【DEEP112】2022年中に話が訊きたかったファイター。5人目、五明宏人―01―「武道空手をやってきた」

【写真】インタビュー中の受け答え、そしてこの佇まい。全くルーキーではない。格闘をする人間として、どれだけ修羅場を経験しているのかが伝わってきた初インタビューだった(C)MMAPLANET

2023年が始まり、MMAワールドでは既に6日(金・現地時間)に米国でLFAが開催され、今週末にはONEのタイ大会、東京では修斗公式戦が行われる。

そんな2023年のMMAに向け、『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしインタビューを行った。第5弾は伝統派空手からMMAに転向デビューイヤーを3連勝で終え、2月11日には神田コウヤとDEEP暫定フェザー級王座決定戦を戦う五明宏人に話を訊いた。

TOKYO2020候補、空手界では誰もが知る実力者はなぜMMAを選んだのか。まずは栄光に包まれた空手家時代の五明の空手観、そしてMMAファイターとしてキャリアを踏み出した理由を尋ねた。


──五明選手自身、デビューから1年も経たずに4戦目でDEEPのベルトを賭けて戦うことをどのように捉えていますか。

「光栄なことで……素直にタイトルマッチは、自分からするとチャンスでしかないので。これをモノにしてこそ、スターになれる存在だと思うので必ずベルトを巻きたいです」

──では、今回は伝統派空手ベースでJ-MMA界でデビュー1年目から存在感が際立っている五明選手に、格闘技を始めた時から現在に至るまでを伺いたいと思います。まず空手を始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「父親が伝統派空手の道場をやっていて、小学校に上がった頃には習い事として空手を始めていました」

──伝統派とはいってもルールを用いた試合がある限り、スポーツという見方を私はしてきました。その辺り、父親が空手の指導者でもあった五明選手にとって空手とはどのようなモノだったのでしょうか。

「空手は武道だと思っています。だからスポーツ空手でなく、武道空手をやってきました。僕がやっていた空手、親父がやっていた空手は日本空手松濤連盟といって競技空手の中でも、日本空手協会よりの空手です。スポーツ化された伝統派空手とは別で、結構当てる伝統派空手でした。それもあって空手は武道で、スポーツという風に捉えていなかったです」

──では五輪で見られたWKFの競技空手は、空手として捉えることはできたのでしょうか。スミマセン、こんなことを聞いて。

「いえ(笑)。アレはアレで競技空手です」

──自分は本当にあらゆる競技のテクニックがMMAで使うことができると思っているのですが、伝統派空手の競技特性として極めの際の大きな声が挙がるではないですか。声を出すという行為は実戦を想定すると、「危ないよ」と思ってしまうんです……。

「僕もずっとやっていても不思議に思うところはありました。伝統派空手は技を出す時に気合を入れるんですけど、口を広げているのでアゴを殴れると、それで結構落ちるんですよ。歯を食いしばることができないので。歯を食いしばると気合を入れることができなくて。それが伝統派空手かな、と。

ただし僕の考えとして、空手をやっている以上ルールに応じて全局面で、できなければいけないと思ってやってきました」

──どの武道、格闘技も辿ってきた道ですが、本道と競技で勝つことに剥離が生まれる。五明選手は武道としての空手と、競技に勝つ空手を両立させてきたのですね。

「やっている以上、WKFのルールで日本一、世界一を取りたいわけで。ルールが定められているモノなので、そこに則って勝つ。自分たちの会派、日本空手松濤連盟でやっている時も強い空手で勝つという教えの下でやってきました。両方をやってきたので、特に違和感はなかったです」

──日本空手松濤連盟と全日本空手道連盟の試合だとルールが違ってくるのですね。

「日本空手松濤連盟は基本的に突きが当たることは普通にあります。連打もOKだけど、KOはしてはいけない。相手に当てて、残心を取るというモノでした」

──残心を取る、相手の攻撃に備えて構えをしっかりと取ると。

「はい、そうです。WKFの方も当てちゃいけないといっても、結構当てっていますし。当てても技有りになっていたので、本当に違和感はなかったです」

──相手に間合いをつめられたときに頭を下げた相手に対して、内回し蹴りで足の裏を頭部に落とした映像を見ました。

「あれはダメージとかでなく、ポイントを取るために特化した蹴りでした」

──素直にどこまで器用なのかと驚かされました。

「勝つためにはああいうこともできないと。そこはルールに応じて、技の練習をしていました」

──BRAVE GYM所属の野村駿太選手が帝京大学の後輩で、五明選手は本当に防御が長けた空手家だったと言っていました。

「僕としてはルールに順応するのが得意で、ルールに対して柔軟なんです。『俺はこういうスタイルでいくんだ』というのがない。全てのルールに順応して戦うことができるので、負けないノウハウがありました」

──前に出るだけでなく、下がって迎え撃つ。そこも見事だと思いました。空手時代はどちらの足を軸に、前後移動をされていたのでしょうか。

「前屈と後屈。その使い分けはあります。ただ競技化したWKFのルールだと、重心は五対五で皆がやっていると思います。伝統派って人によってはステップを多用するのですが、僕はべた足、摺り足でやっていました。だから相手の動きに合わせてタイミングを見るということではなくて、自分で相手を動かしていました。プレッシャーを掛けると相手が下がるのは当たり前ですけど、引き込んで相手を前に出させて返すという動きでした。この時は前屈、完全に前足重心で攻撃していました」

──ではMMAを戦うときの重心はどのようになっているのですか。

「それこそMMAに順応するために伝統派を採り入れていますけど、キックボクシングの技術を身に付けながら、その距離でも戦います。拘っていないんです。伝統派だろうが、キックだろうが、僕が戦っているのはMMAなので」

──そのMMAを戦うようになった五明選手ですが、大学卒業後もアルソックに就職して空手を続けていました。つまり空手で食べることができていたと思うのですが、なぜその環境を捨ててMMAに転じようと思ったのでしょうか。

「僕の世代は東京五輪があったので、そこを目指すためにアルソックに入社しました。なので空手で食べるという生活はできていました。でも、パリ五輪で空手は採用されなかった。空手では日本一も取れたし、国際大会でも優勝していたので──空手を生かしてMMAに転向しようと思ったんです」

──空手は階級が五輪になると、統合された。そこが五明選手が落選した要因だったのですか。

「う~ん、結局強いヤツは統合しようが勝つんです」

──古傷を抉るような質問になってしまうのですが、全ての階級で空手が実施されて欲しかったという気持ちはないですか。やはりオリンピアンか、そうでないというのは凄く大きいと思いますし。

「違いますね。でも、統合されていなければと考えたことはないです。終わったことですし、前を向いていたいので」

──押忍。前を向いた時にMMAがあったのですね。

「名前を出すのも恐れ多いのですが、伝統派出身で堀口恭司選手がMMAで凄く活躍されていて。それもあって伝統派空手は強いと信じていたので」

──当時からMMAを見ていた?

「凄く熱心にということはないですけど、堀口選手や朝倉選手の試合は見ていました。キックボクシングも頭にあったのですが、やはり距離感が違う。伝統派空手を生かせるのはMMAだと思いました。グローブもMMAの方が近いですし、やりやすいです」

──今、キックも取り入れていますが、ボクシンググローブの感覚は空手時代と比較するとどのような感じなのでしょうか。

「全然違いますね。MMAのグローブは違和感なかったです。ただボクシンググローブは、響くというか。あの感覚は最初は嫌でした。全然MMAグローブの方が好きです」

<この項、続く>

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DEEP DEEP112 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o 上迫博仁 五明宏人 伊藤裕樹 北岡悟 大原樹里 宇田悠斗 小金翔 本田良介 江藤公洋 神田コウヤ 福田龍彌 鈴木琢仁 阿部大治 高野優樹

【DEEP112】続く、北岡悟のファイティングロード。2月11日大会で、高野優樹と対戦決定!!

【写真】北岡と向き合うのは、『嫌』だろう。気後れするのも分かる(C)MMAPLANET

26日(月)、DEEPより2023年2月11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112 IMPACTで北岡悟✖高野優樹のライト級マッチが組まれることが発表されている。

福田龍彌、伊藤裕樹、本田良介、宇田悠斗が勝ち残っているDEEPフライ級GP準決勝、ウェルター級選手権試合=チャンピオン阿部大治✖チャレンジャー鈴木慎吾、フェザー級暫定王座決定戦=神田コウヤ✖五明宏人という2つのタイトル戦などが既に決定している2023年DEEPの戦い初めに、北岡が加わることとなった。


北岡の2022年は上迫博仁、江藤公洋に連敗、2020年7月の小金翔戦のドローを挟み、黒星は連続で7つ並んでいる。とはいえ上迫戦は上迫の負傷も影響していたが、江藤戦も含め2021年の大原樹里、鈴木琢仁戦に連続KO負けを喫した時とは違い、決定的な一発を被弾することなく逆に手数と気迫で上回る場面も見せている。

もちろん、北岡本人はそんな評価のされ方など望むわけもないだろうが、同世代や先輩ファイターから江藤戦の気迫には称賛の声も送られていたのも事実だ。42歳、限界まで鍛えられた肉体とそこに宿るファイティングスプリットに向き合うと、精神的に圧されるという場面が上迫や江藤には見られた。その点で、高野は北岡の圧にどのように向かうことができるのか。

ただでさえバンタム級からフェザー級で戦ってきた高野がフィジカルの差が明らかな状態で、気持ちで引くと勝ち目はない。コンバットスポーツにおいて、フィジカルの差は年齢差よりも、絶対だ。この点でも優位に立つ北岡、それだけに後がない戦いともいえる──が、果たして。

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ABEMA DEEP DEEP112 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o パンクラス 五明宏人 伊藤裕樹 住村竜市朗 修斗 宇田悠斗 本田良介 渡部修斗 牛久絢太郎 神田コウヤ 福田龍彌 野村駿太 阿部大治

【DEEP112】DEEPの年始は2月11日。フライ級GP準決勝大会で阿部✖鈴木、神田✖五明と2階級のタイトル戦

【写真】日本が強くなるために力があるモノ同士が潰し合い、勝者が全てを手にして次に進むことが不可欠。そういう意味でも楽しみな神田✖五明の暫定王座決定戦だ (C)MMAPLANET

20日(火)、DEEPより2023年の初戦となるDEEP112 IMPACTの対戦カードが発表された。2月11日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催される同大会では既報の通り福田龍彌、伊藤裕樹、本田良介、宇田悠斗が勝ち残っているDEEPフライ級GP準決勝が行われる。

この他、今回の発表ではウェルター級選手権試合=チャンピオン阿部大治✖チャレンジャー鈴木慎吾、フェザー級暫定王座決定戦=神田コウヤ✖五明宏人という2つのタイトル戦が明らかとなっている。


阿部は暫定王者から住村竜市朗のタイトル返上を受けて正規王者となり、その住村を仕切り直しの一戦でKOした鈴木の挑戦を受けて初防衛戦を戦うこととなった。

一方チャンピオン牛久絢太郎のDEEP不在を受けて暫定王座が争われるフェザー級は、タイトル挑戦歴のある神田と昨年5月のプロデビューから3連勝の五明がキャリア4戦目のマッチアップとなった。

全国高校総体35年連続出場、昨年8月の高校総体で女子が団体組手や個人戦を制し、総合成績優勝に輝くなど名門中の名門、御殿場西高校空手部出身の五明は、その高校時代から全国に名が響く空手家だった。

その後は帝京大学に大学し、2年後輩には同じくDEEPで活躍する野村駿太がいる。国内に留まらず日本代表としてアジア、世界を舞台に戦い──ALSOK時代には2019年の全日本空手道選手権男子組手で優勝、KARATEプレミアリーグ東京大会でも67キロ級を制したが、五輪は統合階級となるなり、WKF五輪ランキングで61キロ級の佐合尚人に遅れを取り出場を逃した後、MMAへ。

トライフォース赤坂に所属となり、昨年の全日本アマ修斗のライト級に出場。現在プロ修斗で2戦2勝2KOを宇藤彰貴に準決勝で敗れたが、プロライセンス取得推薦枠獲得者となった。その後、DEEPヒューチャーキング・トーナメントのフェザー級で優勝しプロに。上記にあるように4戦目でベルトに手を掛けることに。

野村によると空手時代の五明は卓越した距離感と防御能力に長けていたという。MMAでは積極的にケージに追い込み、連続の顔面直接殴打でインパクトの残る勝ち方をしてきた。とはいっても、神田と比較すると組み技歴、そしてMMA歴の差が歴然としている。

長いリーチで距離を取れるだけでなく、テイクダウンやボディロックに生かせる神田に対して、五明がここまで考慮する必要がなかった間合いの妙を見せることになるのか。あるいは神田が意地でMMAの奥深さを見せつけることになるのか。非常に興味深い、暫定王座決定戦だ。

なお今大会では、しなしさとこの3年2カ月振りのMMA復帰戦=古林礼名戦。パンクラス移籍が確実視されていた住村の意外なDEEP参戦=島田伊吹戦。DEEPバンタム級王座獲得を目指す渡部修斗✖力也戦などが決定しているが、他にもベテランビッグネームの参戦の話も伝わってくるなど──最近のDEEPらしい質と量が圧倒的な後楽園ホール大会になりそうだ。

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DEEP DEEP110 MMA MMAPLANET o 中村大介 神田コウヤ

【DEEP110】中村を左ヒザと左ヒジで削った神田が、首相撲で組ませず判定勝ち。ベルト再挑戦をアピール

【写真】神田が左ヒザでダメージを与えたうえ、左ヒジで中村の顔面を切り裂くなど、スタンドの強さが生かされていた(C)MMAPLANET

<フェザー級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27.
中村大介(日本)

サウスポーの神田に中村が右ロー。神田も左の蹴りを上下に散らす。中村が左ジャブから右ローに繋げると、これが神田の下腹部に当たり、ローブローと判断され神田に休憩が与えられる。再開後、神田が右ローから右ジャブ。中村が距離を詰めてくると右フックを合わせる。しかし中村の右ショートもクリーンヒット。神田は位置を入れ替えて中村にケージを背負わせた。

前に出る中村、神田がローとショートのパンチを放つも、中村はガードを下げたまま相手の動きを見る。神田のパンチをへッとスリップとショルダーブロックでかわす中村が、右ストレートと左ヒザを当てた。ケージ中央では中村のジャブを受けた、神田のアゴが上がる。右ヒザから右ハイで神田をケージに追い込む中村。打撃を受け続ける神田は、組みついて中村をケージに押し込み右ヒジを繰り出した。

スイッチしながらパンチを伸ばす神田。ケージ中央で、サウスポーから右ジャブが伸びる。中村は左ジャブとテンカオ。左右ローを出しながらも、中村が前に出て来ると下がってしまう神田が、終了間際に右ヒザを顔面に突き上げ、さらにケージへ追い込み跳びヒザを狙っていった。

2R、中村の右ジャブをかわして右フックを打ち込む神田。右のロングフックとロー、ヒザで中村を中に入れさせない。左ジャブの相打ちから、神田がステップを使い自分の距離を保つ。サウスポーに戻して右ジャブを突き続ける神田に対し、中村の手数が落ちた。神田の右ジャブが中村の顔面を捉える。

中村の左に回り、ジャブとローを繰り出し続ける神田。組みついた中村はヒザ蹴りから、神田の右腕に跳びつき十字を狙ったものの、これは捕らえることができなかった。スタンドに戻る中村。再び中村のローが神田の下腹部に当たり、試合が中断される。ここで中村に注意が与えられた。再開後、神田が右回りでジャブを突く。中村の右ヒザに右ジャブを合わせると、尻もちを着いた相手に鉄槌を落としていく。

立ち上がった中村をケージに追い詰め、右ヒジを見舞う神田。中村もケージ中央に押し戻すが、1Rほどパンチが届かない。やや疲労が見える中村のボディに左ストレートを突き刺した神田が、組んでくる中村に左ヒジを浴びせる。中村は顔面から流血。神田は右ジャブで距離を保ちながら、距離を詰める中村を首相撲で捕えながら、最後も左ヒジを見せた。

最終回の開始前にドクターチェックが入る。中村の流血は止まっており、ラウンドがスタートした。中村が右ミドル、右ローで前に出るも、神田が右ジャブで相手の前進を阻む。スイッチしながらパンチを当てる神田、しかし中村の右ショートもカウンターでヒットした。組んで中村をケージに押し込む神田、中村のほうが相手の首相撲から離れる。ケージ中央では左右ローでけん制する神田が、中村の右ミドルの蹴り終わりに左ヒザをボディへ突き刺した。

この一撃を受けて下がる中村。神田がケージ際で、打撃で削っていく。中村はケージを背負いながら右ストレート、下がった相手に右を追撃すると神田がグラついた。すぐに組みつく神田。中村をケージに押し込んでいく。中村はブルドッグチョークの形で神田を制しにいくも、すぐに神田が立ち上がる。

正対した中村に対し、神田が足をかけて背中を着かせる。ケージ中央で左ヒザを顔面に浴びせた神田は、ケージに押し込んで連打を浴びせた。中村の右を受ける神田の顔面からも出血が見られるように。最後は前進してくる中村に、ヒザ蹴りとパンチを当てていった。

最大4ポイント差をつけたフルマークの判定で神田が勝利。神田はベルト再挑戦をアピールした。


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CORO DEEP DEEP110 MMA MMAPLANET o   中村大介 五明宏人 北岡悟 古瀬美月 大島沙緒里 川名TENCHO雄生 江藤公洋 石司晃一 神田コウヤ 赤沢幸典 酒井リョウ 雅駿介 鹿志村仁之介

【DEEP110】計量終了 3階級のタイトル戦。北岡✖江藤、中村✖神田、雅✖鹿志村。後楽園・濃縮大会

【写真】最重量の赤沢は最計量の古瀬の2.78倍の122キロだった(C)DEEP

明日12日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP110 IMPACTの計量が、中野区の中野サンプラザで行われた。

CORO✖石司晃一の暫定バンタム級、酒井リョウ✖赤沢幸典の暫定メガトン級王座決定戦、女子ミクロ級選手権試合=
大島沙緒里✖古瀬美月という3つのタイトル戦に加え、3年11カ月振りの勝利となるか──北岡悟✖江藤公洋のライト級戦、中村大介✖神田コウヤのタイトル挑戦仕切り直し決戦となるフェザー級マッチなど3回戦。

そして2回戦でもストイックなムエタイ三冠王とチャラい極め専門──雅駿介✖鹿志村仁之介など、後楽園ホール大会らしくコンパクトかつ注目カードが並んだ同大会の計量結果は以下の通りだ。


■視聴方法(予定)
11月12日(土)
午後5時50分~SPWN PPV
午後5時50分~ニコニコ生放送

■ DEEP110計量結果

<DEEP暫定バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] CORO:60.95キロ
[挑戦者] 石司晃一:61.05キロ

<DEEP暫定メガトン級王座決定戦/5分3R>
酒井リョウ:107.45キロ
赤沢幸典:122.2キロ

<DEEP女子ミクロ級選手権試合/5分3R>
[王者]大島沙緒里:44.0キロ
[挑戦者]古瀬美月:43.95キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.65キロ
江藤公洋:70.65キロ

<フェザー級/5分3R>
中村大介:66.2キロ
神田コウヤ:66.0キロ

<ライト級/5分3R>
川名TENCHO雄生:70.7キロ
高橋“Bancho”良明:70.2キロ

<バンタム級/5分2R>
雅駿介:61.65キロ
鹿志村仁之助:60.85キロ

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI:66.05キロ
五明宏人:66.2キロ

<バンタム級/5分2R>
KENTA:61.55キロ
朝比奈龍希:61.4キロ

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