MMAPLANET@mmaplanet_twit【DEEP105】甲乙つけがたい接戦も、30-27が2票あり牛久絢太郎が4-1で神田コウヤを破り王座防衛 https://t.co/lYjSJpbWsJ
2021/12/12 20:35:12
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MMAPLANET@mmaplanet_twit【DEEP105】甲乙つけがたい接戦も、30-27が2票あり牛久絢太郎が4-1で神田コウヤを破り王座防衛 https://t.co/lYjSJpbWsJ
2021/12/12 20:35:12
<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
Def.4-1:30-27.30-27.29-28.29-28.28-29
神田コウヤ(日本)
すぐに左を伸ばし、右フックを振るう神田。牛久も前に出て左オーバーハンド、そのまま組んでケージに押し込んでいく。体を入れ替えた神田が、ヒザを見せる。両ワキを差した神田がヒザを続け、首相撲にも胸をつけるとブレイクが入る。互いにローを蹴り、神田が右ジャブ、牛久が右フックを繰り出す。前に出た牛久は、踏み込んでからパンチを出す。神田は右を被弾し、ミドルを蹴られるとスイッチを見せ、オーソに戻すと右ハイを蹴っていく。続けて神田はテンカオからパンチをまとめていく。
神田のジャブを叩いて、右を伸ばす牛久。神田はヒザ、そしてヒジを繰り出す。組まれてもテイクダウンを許さず、神田はここもケージに牛久を押し込む。すぐにブレイクとなり、間合を取った両者、大きな動きはなく時間を迎えた。
2R、ジャブに左オーバーハンドを合わせていった牛久に対し、神田もその踏み込みにヒザを狙う。ヒザのフェイクから左ストレートをヒットさせた神田。牛久は間合いを取ってからローに左を打たれてケージの前まで下がらされる。神田は攻め急がず、呼びこんで右ジャブを打っていく。ここから左ストレート、さらに右フックにつないだ神田はダブルレッグを切り、体を入れ替えてケージにチャンピオンを押し込む。
神田がヒザを腹に入れ、牛久も首相撲からヒザを返す。ここもブレイクとなり仕切り直しとなり、神田は左右のフックを振るう。蹴りを散らし、ジャブを伸ばす神田は左をかわしてヒザ蹴りへ。牛久は組んでいくがテイクダウンは奪えない。強いスプロールで防ぎ、離れて右ジャブから左ストレートと神田のペースで進むなか、牛久は左オーバーハンドを当てる。続いて左フックもヒットさせた牛久が右ミドルを入れたところでラウンド終了となった。
最終回、前に出る牛久がオーバーハンド、神田も右フックに右からヒザを繰り出す。バランスを崩した神田だが、組みつかせず離れたところで牛久が後ろ回し蹴りを見せる。続く神田のヒザ蹴りにテイクダウンを合わせた牛久がトップに。神田はクローズドを取り、首を抱えて膠着誘発か。ケージに押し込んでいった牛久は、スクランブルでバックに。神田はワンフックにも、胸を合わせて逆に牛久をケージに押し込む。
両者ヒザを蹴り合い、神田は隙間を創ってヒザを続ける。払い腰を耐えて離れた神田にジャブを伸ばす。牛久も間合いをはかり、試合は残り30秒に。牛久は右ローを続け、右ミドルへ。神田が右リードフックから左ミドルを蹴って、叫び声を挙げる。そのまま両者が踏み込めないまま時間に。
最終回は牛久、初回と2Rはどちらがとってもおかしくないというラウンドだったか。結果、4-1で牛久に凱歌が挙がり2度目の王座防衛となった。
「RIINのベルトを獲ると、どうしても身がそっちに行きがちになりますが、僕は第10代DEEPフェザー級チャンピオンです。DEEPを代表して大舞台で活躍していきます。DEEPにもっと良い選手がいるので皆さん、もっと見てください。そうしたら大舞台ももっと面白くなります」と牛久はマイクで話した。
12日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2021およびDEEP 105 IMPACTの計量が11日(度)に同所ロビーで行われた。
DEEPでは恒例となっている出場選手全員の計量後の一言コメントは、今回はDEEP105のメインでフェザー級王座を賭けて戦う牛久絢太郎と神田コウヤの2人のみ実施された。
チャレンジャーの神田が「まず運営の人たちをはじめ、この試合を組むためにご尽力いただいた皆様には感謝しています。明日は精一杯戦いますので、ぜひ生で応援のほうよろしくお願いします」とコメント。
対してチャンピオンは「明日は覚悟の違いを見せて、思い切り楽しみます」と話した。
なおライト級で悠太と対戦する小金翔が、体重が落ちていないと会場入り後に仮計量をせずに走って汗を落としに。
結果、最初の計量では50グラムオーバーとなったが、再計量でリミット丁度の70.8キロでパスしている。
■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後4時45分~SPWN PPV
午後4時45分~ニコニコ生放送
■ DEEP105計量結果
<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]牛久絢太郎:65.65キロ
[挑戦者]神田コウヤ:65.8キロ
<メガトン級/5分3R>
水野竜也:105.45キロ
誠悟:116.5キロ
<ライト級/5分3R>
悠太:70.6キロ
小金翔:70.85キロ→70.8キロ
<バンタム級/5分3R>
石司晃一:61.5キロ
笹晋久:61.5キロ
<フェザー級/5分2R>
関鉄矢:66.25キロ
山本歩夢:66.2キロ
<バンタム級/5分2R>
CORO:61.55キロ
RYUKI:61.3キロ
<メガトン級/5分2R>
酒井リョウ:105.6キロ
KENNY中村:114.7キロ
<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典:113.85キロ
大成:99.15キロ
<フライ級/5分2R>
本田良介:57.1キロ
駒杵嵩大:57.2キロ
<58キロ契約/5分2R>
日比野”エビ中”純也:57.8キロ
ヒロヤ:57.95キロ
<フェザー級/5分2R>
西谷大成:66.3キロ
鬼山班猫:66.15キロ
■DEEP TOKYO IMPACT2021視聴方法(予定)
12月12日(日・日本時間)
午前11時45分~SPWN PPV
午前11時45分~ニコニコ生放送
■ DEEP TOKYO IMPACT2021計量結果
<バンタム級/5分3R>
高野優樹:61.95キロ
橋本優大:61.7キロ
<ライト級/5分2R>
大山釼呑助:70.35キロ
Street♡★Bob”洸助:70.35キロ
<フライ級/5分2R>
島袋チカラ:56.55キロ
力也:57.2キロ
<55.5キロ契約/5分2R>
中村真人:55.4キロ
木戸脇広樹:55.4キロ
<フェザー級/5分2R>
高塩竜司:66.25キロ
ハリー・スタローン:66.05キロ
<フェザー級/5分2R>
大村友也:66.05キロ
高橋辰也:66.0キロ
<フェザー級/5分2R>
小川顕広:66.0キロ
牧野滉風:65.5キロ
<ウェルター級/5分2R>
嶋田伊吹:77.55キロ
レバナ・エゼキエル:77.6キロ
<ウェルター級/5分2R>
コマネチゆうた:76.7キロ
チョウ・テギ:77.15キロ
<バンタム級/5分2R>
岩見凌:61.3キロ
コマネチ竜太:59.95キロ
<アマSPルール・フェザー級/3分2R>
田中ユラ:64.55キロ
岡野雅司:63.25キロ
【写真】落ち着いたなかに芯の強さが感じられる神田だ(C)MMAPLANET
12日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP 105 IMPACTで、牛久絢太郎の持つDEEPフェザー級王座に挑戦する神田コウヤ・インタビュー後編。
今やRIZINフェザー級との二冠王となった牛久への挑戦は、神田のキャリアに何をもたらすのか。また牛久斎藤裕が行われることで、揺れた心境、さらには今後についた神田が物腰柔らに答えてくれた。
<神田コウヤ・インタビューPart.01はコチラから>
──無責任な自信ですか。良いですねえ。
「それがあったので、ここまで……タイトル挑戦まで続けることができたと思います」
──スタイル的な話になりますが、神田選手のレスリングはグレコですよね。グレコらしさが試合でも見られます。
「ハイ、グレコです。今もグレコっぽさはあるかと思います」
──ただし、グレコはひっついて戦うレスリングです。そこはすぐさまMMAに生かすことは難しかったのではないでしょうか。
「そうですね、打撃とか他の部分しっかりとできるようになればグレコが生きてくると思います。ですから、むしろバックボーンを捨ててMMAを戦うぐらいでやったほうが、後々グレコは生きると思います」
──神田選手はそのグレコとムエタイの首相撲を上手く融合しているように見えます。
「ハイ、グレコローマンと首相撲は互換性があります。そこは自分も前々から考えてきたことなので、同じ意見を聞くとちょっと嬉しくなります」
──結果、首相撲やダーティボクシングが強いというイメージです。
「昔の日本のMMAってヒジがなくて、ムエタイの有効性ってそれほどなかったと思います。今はヒジもあるので、ムエタイは有効です。なのでグレコと互換性を持って戦えれば良いなと思います」
──そのように自身のスタイルを構築しながら今年はDJ.taiki戦と平田直樹戦、タイプの違うファイターを相手にしっかりと勝利を収めました。
「2人もキャリアも戦い方も違います。DJさんだと元チャンピオンのストライカー、平田選手は無敗の新星グラップラーでした。今回、タイトルを挑戦するにあたり2人と試合ができたことは凄く良い経験になっています」
──平田選手などは、神田選手よりもキャリアが少なくて下からの突き上げになりました。
「今回の試合やDJさんとの試合もそうですが、上の選手と戦う方が気持ち的にも楽かなぁというのは考えてしまっています」
──そのタイトル戦ですが、挑戦が決まってから牛久選手が斎藤裕選手に勝利してRIZINでもチャンピオンになっています。
「10月24日が牛久選手と斎藤選手の試合で、僕の挑戦が12月12日ということだったので、その試合をこなしたうえで僕との試合を成立させることができるのかという不安はありました」
──ということは……スバリ、どちらが勝つと思っていましたか。
「斎藤選手が勝つと思っていました」
──それってモチベーションの欠如に通じてこなかったですか。
「そこは大丈夫でした。牛久選手は中村選手にもKOで負けしいますし、自分は現役のチャンピオンと戦ってタイトルが欲しいだけなので」
──では牛久選手がRIZINの王者になったことで、より気持ちが上がるということは?
「それもあったのですが、逆にRIZINのチャンピオンになったことでDEEPの防衛戦が組まれるのかという部分で疑心暗鬼になりました。牛久選手が大晦日に出場するんじゃないかと思って。だからタイトル戦が現実になった時に、めちゃくちゃホッとしました」
──そのタイトル戦、牛久選手と戦ううえで自信のほどを教えてください。
「自信……ですか。自分の方が試合間隔も空いていますし、勝って手にデキることが多いので、気持ちが入っていると思います」
──勝利に必要なモノは何だと思っていますか。
「牛久選手はとてもしぶとい選手なので、そこで負けないこと。互いにやりたいことは違うと思うので、やりたいことができる時間が長い方が勝てる戦いになります。なので、なるべく自分が得意な展開を増やす、攻める時間を増やすよう徹底したいです」
──神田選手は本当に話振りがソフトですね。練習からガツガツ、周囲を圧するような選手もいますが、真逆に感じます。
「そういうのって度胸の使いどころという話になると思うんです。自分はソレは本番で使えば良いですし、そんな無駄なところで度胸を消耗する暇はないというか……。そんな感じです」
──いやぁ、ガツッと来る言葉でした。ではDEEPのタイトル獲得もその一環であるかと思いますが、MMAファイター人生の目標を教えてください。
「最終目標はRIZINでチャンピオンになりたいです。近場でいえば、次の試合で必ず勝つこと。負けないことです」
──では牛久選手はRIZINのチャンピオンですし、次に勝つことがRIZINで王座挑戦に直結するという考えでしょうか。
「この試合に勝つことで、RIZINのチャンピオンになれるとは全く思っていないです。この試合で勝つことで、RIZINで戦うチャンスを頂けるという風に考えています。勝っても第二章がスタートするというだけなので、そこはわきまえて戦いたいと思います」
──では神田コウヤのここを見てほしいということがあれば、一言お願いします。
「自分は国内のフェザー級では体系的にも特殊だと思っています。そこで戦い方にも違いが生まれてくると思うので、そういうところを注目してもらって──なるべくLIVEで見てもらえると嬉しいです」
■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後4時45分~SPWN PPV
午後4時45分~ニコニコ生放送
■ 対戦カード
<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]牛久絢太郎(日本)
[挑戦者]神田コウヤ(日本)
<メガトン級/5分3R>
水野竜也(日本)
誠悟(日本)
<ライト級/5分3R>
悠太(日本)
小金翔(日本)
<バンタム級/5分3R>
石司晃一(日本)
笹晋久(日本)
<フェザー級/5分2R>
関鉄矢(日本)
山本歩夢(日本)
<バンタム級/5分2R>
CORO(日本)
RYUKI(日本)
<メガトン級/5分2R>
酒井リョウ(日本)
KENNY中村(日本)
<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典(日本)
大成(日本)
<フライ級/5分2R>
本田良介(日本)
駒杵嵩大(日本)
<58キロ契約/5分2R>
日比野”エビ中”純也(日本)
ヒロヤ(日本)
<フェザー級/5分2R>
西谷大成(日本)
鬼山班猫(日本)
■DEEP TOKYO IMPACT2021視聴方法(予定)
12月12日(日・日本時間)
午前11時45分~SPWN PPV
午前11時45分~ニコニコ生放送
■DEEP TOKYO IMPACT2021対戦カード
<バンタム級/5分3R>
高野優樹(日本)
橋本優大(日本)
<ライト級/5分2R>
大山釼呑助(日本)
Street♡★Bob”洸助(日本)
<フライ級/5分2R>
島袋チカラ(日本)
力也(日本)
<55.5キロ契約/5分2R>
中村真人(日本)
木戸脇広樹(日本)
<フェザー級/5分2R>
高塩竜司(日本)
ハリー・スタローン(ブラジル)
<フェザー級/5分2R>
大村友也(日本)
高橋辰也(日本)
<フェザー級/5分2R>
小川顕広(日本)
牧野滉風(日本)
<ウェルター級/5分2R>
嶋田伊吹(日本)
レバナ・エゼキエル(コンゴ民主共和国)
<ウェルター級/5分2R>
コマネチゆうた(日本)
チョウ・テギ(日本)
<バンタム級/5分2R>
岩見凌(日本)
コマネチ竜太(日本)
<アマSPルール・フェザー級/3分2R>
田中ユラ(日本)
岡野雅司(日本)
【写真】色々な想いをあるなら、DEEP王者としてやるべきことを全うしようという雰囲気が牛久からは伝わってきた(C)MTASUNAO KOKUBO
12日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP105で、DEEPフェザー級王者の牛久絢太郎が、神田コウヤを挑戦者に迎えて2度目の防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike
昨年9月に弥益ドミネーター聡志を下してDEEP王者となった牛久。2021年は中村大介との2連戦を経て、10月には斎藤裕を下してRIZINのベルトを腰に巻いている。そんな牛久に次のタイトルマッチについて訊くと、冷静沈着な分析能力の持ち主はDEEP王者としての喜びを感じていることが伝わってきた。
――試合を4日後に控えていますが、現在の調子はいかがでしょうか。
「しっかり練習できているので、あとは体重を調整していくだけですね」
――DEEP王者として迎えた2021年は、まず2月に中村大介選手とノンタイトルマッチで対戦してKO負け。ベルトを賭けた7月の防衛戦では判定勝ちしてリベンジするという、波乱の展開でした。
「あの試合は、今思うと大事な試合になりました。僕が大きく成長することができたというか」
――中村選手との2連戦を経て、どのような点が成長したと思いますか。
「どうなんでしょう……口では説明できないんですけど、いろいろなことが勉強になりました。何が成長したかは、次の試合で見せることができると思います」
――なるほど。次にDEEPフェザー級のベルトを保持したまま、10月24日にRIZINで斎藤裕選手を下し、同フェザー級王座を獲得しました。そしてRIZIN王座を持ちつつDEEPの防衛戦を行うというケースは、これまでになかったケースかと思います。
「それはよく言われるんですけど、RIZINの試合に出る前からDEEPの防衛戦もやっていくことは決めてしました。僕はDEEPで育ってきて、DEEP愛があるので、こうしてDEEP王座の防衛戦ができて幸せです」
――すると、まずRIZINのタイトルマッチが決定したことは驚きではなかったですか。
「はい、決まった時は『マジか!?』とビックリしました(笑)。RIZIN初参戦でタイトルマッチをやるなんて、そんなにないことだと思うので」
――斎藤戦は2Rに牛久選手の左ヒザ蹴りがヒットし、斎藤選手が顔面から流血してドクターストップとなっています。あの試合は斎藤選手がペースを握っているように見えていたのですが、一方で終始、牛久選手が冷静でした。
「そうですね。確かに客観的に見たら、斎藤選手のペースのように見えたと思います。僕は1Rから相手の動きを見ていて、そこから自分がどう動くかを確かめている状態でした。そして斎藤選手が想定内の動きをしてくれたので、2Rに勝負しようと決めたんです」
――ただ、それにしても強烈な左ボディが何発もクリーンヒットしていたと思いますが……。
「ボディは効いてはいなかったですね。試合中のアドレナリンもありますけど、打撃はパワー・オブ・ドリームでお世話になっていて、ボディに対する免疫があるんです(笑)。あそこでMMAだけでなく、打撃専門の選手とも肌を合わせて練習させていただいているので」
――その斎藤戦から約1カ月半後に迎える今回のDEEPタイトルマッチ、この試合間隔はキツくはないですか。
「僕は特にキツさはないです。それよりも神田選手と対戦できることが嬉しいですね」
――神田選手はRIZINで1敗しているものの、現在DEEPでは6連勝中です。これまで神田選手のことを対戦相手として意識したことはありますか。
「DEEPで勝ち続けていたので意識はしていましたし、前の試合で(平田)直樹に勝った時、直樹のセコンドに就きながら『これは対戦することになるな』と思いました」
――そういえば、牛久選手はジムメイトである平田選手のセコンドに就いていたのですね。
「神田選手と対戦する可能性があることは、頭の片隅には入れていました。直樹のセコンドに集中しつつ、相手の細かい動きまでチェックしていましたね」
――では、そこで見た神田選手の印象を教えてください。
「長いリーチを生かした試合をする選手ですよね。自分の距離感を作るのが上手い。でも遠い距離だけじゃなくて、ヒジやヒザなど近い距離での打撃も上手くて。セコンドとして相手のことも見ていたからこそ、良い判断ができる試合だったと思います」
――良い判断とは?
「こちらがこういう動きをしたら、神田選手はこう動く――といったことが分かりました。おかげで、もう次の試合で勝つイメージはできています」
――試合はもちろん、こうしてお話していても、牛久選手はすごく冷静ですよね。
「RIZINで斎藤選手に勝ったことは自信になりました。神田選手も毎回成長しているので、次の試合もまた違うアクションを見せてくると思います。でも今は、僕も自分のスタイルに自信を持っている。それはすごく大きいです」
――嫌な聞き方かもしれませんが……次の試合は、牛久選手はRIZIN王者として戦うのか、それともDEEP王者として戦うのでしょうか。
「アハハハ、今回の試合にRIZINのベルトは関係ないですからね。自分の中でも、そこは切り離しています。僕はDEEPのチャンピオンとして、DEEPの試合に出るので」
――対戦相手の神田選手もDEEP愛を持っていて、牛久選手のDEEP愛に対して「自分のDEEP愛のほうが上だ」といったコメントもあります。
「そうですよね。神田選手はDEEPでデビューして、ずっとDEEPで戦ってきて。そんな2人のDEEP愛がぶつかる試合、面白いじゃないですか。楽しみです」
――本当に楽しそうというか、嬉しそうですね。
「もちろんです。DEEPの試合なので、楽しみにしています。皆さんも、ぜひ次の試合を楽しみにしていてください」
■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後4時45分~SPWN PPV配信 & ニコニコ生放送 PPV配信
【写真】長身&リーチの長さが打撃、組み、そして首相撲やダーティーボクシングに生きる神田(C)MMAPLANET
12日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP 105 IMPACTで、神田コウヤが牛久絢太郎の持つDEEPフェザー級王座に挑戦する。
今やRIZINフェザー級との二冠王、J-MMA界フェザー級の頂点に立つ牛久にチャレンジする神田は、長身──レスリングベースながらリーチを生かした打撃、組み、さらに両者が融合したスタイルを持つ。
小学生の時からパラエストラ柏で柔術を始め、高校&大学とレスリングに専念した。それも全てはMMAファイターになるため。受け答えは極めて物静か、秘めたる闘志と負けん気がケージのなかで垣間見られる神田のルーツに迫った。
──来週の今日、牛久選手への挑戦が迫ってきました(※取材は12月5日に行われた)。追い込みも終わった頃でしょうか。
「追い込みは終わり、あとは調整に入る形になっています」
──パラエストラ千葉はプロファイターの移籍、プロ志望者の増加と賑わっているようですね。
「杉山廣平選手が所属選手になったり、出稽古の選手も来ていますが、数に関してはプロ志望だと言っていた人が自然と来なくなったり、全体的な量は変わっていないのかなって思います。けっこうプロを目指す子はいるのですが、いつの間にか来なくなることは少なくないので」
──対して神田選手は子供の頃からパラエストラ柏所属でした。
「そうですね、小学校4年生の時にキッズ柔術を始めました。元々小学1年生の時から柔道をやっていて、そこから関節技や絞め技で参ったを取りたいと思っていました。自分の父親と鶴屋先生の過去の職場が同じで、ちょうどパラエストラ柏でキッズ柔術を始めるタイミングだったのでキッズの第一期生なんです」
──その後、大学でも結果を残したレスリングを始めたのもパラエストラ柏だったのでしょうか。
「いえ、まだパラエストラ柏にキッズレスリングはなかったです。パラエストラでレスリングが始まったのは、自分がもう高校生になっていた時だと思います。僕の場合は柔術の試合でレスリングがバックボーンの選手に負けてしまって、それがきっかけで違うチームでレスリングを始めたんです。柏のレスリングチームだったのですが、そこも鶴屋先生に紹介してもらって健人と怜(鶴屋家の長男と次男)もいたと思います」
──ではその頃から鶴屋兄弟とは練習仲間だったのですね。
「いえ体も年も違うので、同じ空間にはいるけど話すこともほとんどなかったです。父親がかなり厳しい方なので、自分も楽しむという感覚でなく黙って、ひたすら厳しい練習をしていたという感じでした」
──なるほど(笑)。お父さんも格闘技が好きだったのですか。
「それはあったと思います。ブルース・リーの映画や第1回のUFCのビデオ、PRIDEも見ていて。その影響を受けました。でも1度、中学2年生の時に格闘技を離れたことがあったんです。部活でやっていた駅伝に専念するようになって」
──駅伝部!!
「今となっては……ですけど、やらされている練習が多かったので、格闘技に対して燃え尽きてしまって。足は元々早くて、小学校の高学年から長距離は走っていて県民大会や我孫子市の大会で優勝したこともあったんです。最初は格闘技も並行して練習していたのですが、ジムから足が遠のくようになりました。
でも格闘技の情報が耳に入ってくると羨ましくなって。体を動かくだけじゃ物足りなくなって。やっぱり格闘技でないと自分は満足できないと気付いてしまって。ただ汗をかくだけなら満足できない自分がいたんです。それで結局は高校でレスリング部に入部しました」
──また組み合いたくなった?
「そうですね、」
──レスリングをやっていた間、パラエストラ柏で練習をすることはなかったのですか。
「ハイ。年に1度か2度、顔を出す程度でした」
──それでも大学卒業後にMMAに戻ったのは?
「全てはMMAのためのレスリングでした。本当は高校を卒業したときにMMAをやりたかったのですが、親の意見もありますし、学校の縁というのもあったので進学しました」
──例えば鶴屋怜選手はレスリングで進学をしませんでした。ジムも大学も違いますが、松嶋こよみ選手は大学を途中で辞めてMMAを始めました。
「えっ、松嶋選手って大学を卒業しなかったのですか? 東洋大学ですよね」
──ハイ、3年の時に大学を辞めたかと思います。それにしても、東洋大学とスッと出てくるというのは驚きです。
「実は高校3年生の時に進学先を決めるために、色々な大学で練習させてもらったんです。東洋大学でも練習させてもらい、その時に松嶋こよみ選手がいたんです。あの後、辞めたんですね。知らなかったです。」
──いや、それよりも神田選手は大東文化大に進んだのに、なぜ松嶋選手を認識できていたのですか!!
「実はさっきキッズ柔術の時にレスリングがバックボーンの選手に負けたって話したじゃないですか? その相手が松嶋こよみ選手の弟の頼(たより。シュートボクシングではマツシマタヨリの名で活躍した)選手だったんです」
──凄い話ですね!!
「あの頃、松嶋選手とか澤田龍人選手とかAACCのキッズの人達は強いし、オーラが凄くて。自分の憧れの存在だったんです」
──AACCが近くにあれば、AACCに入会していたかもしれないですね(笑)。
「あぁ、そういう人生もあったかもしれないです」
──そういう人生にならず、大学を卒業してからパラエストラ柏に戻りMMAを改めて始めた。大学でも結果を残していたのに海のものとも山のものともつかぬMMAファイター人生を歩むことに反対の声はなかったですか。
「100人以上いた学科で就活をしなかったのも、自分1人だけでした。でも父親も子供の頃からお世話になっている鶴屋先生のところでMMAを始めるので、全く心配せずに送り出してくれました」
──くわえて18歳と22歳は明確に違います。大学での4年間分、遅くなったという焦りはなかったですか。
「それはなかったです。大学でレスリングを続けて、絶対的に良かったです。えぇと……大学時代は寮生活をしていて、1人暮らしぐらいの部屋のスペースで先輩と2人部屋で。レスリングも1年、2年と結果が出ずに、私生活ともども辛かったです。でも『レスリングで通じない奴は、MMAにいっても通用しないぞ』という考えが、自分のなかにありました。だから必ず結果を残してからMMAに行くという気持ちで、辞めるわけにはいかないなって頑張って続けました。
それにあの経験があったのでMMAで酷い負け方をしても『続けていれば、いつか何とかなる』っていう謎の自信……無責任な自信を持てるようになっていました」
<この項、続く>
■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後4時45分~SPWN PPV配信 & ニコニコ生放送 PPV配信
【写真】このまま突っ走ることはできるのか──(C)MMAPLANET
12日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP 105 IMPACTで、山本歩夢が関鉄矢と対戦する。
昨年12月デビューの山本は、キャリア3戦3勝で全試合が1Rフィニッシュと頭抜けた強さを見せてきた。MMAの練習は月に1、2回。重いモノを挙げ、スノボーで感覚を研ぎ澄ませるという山本はZST王者で、同門の神田コウヤに勝利している関との試合に向け、「ケガせず、初回で勝って大晦日に滑り込む」と断言した。
全てが規格外、ビッグマウスか実力の裏付けがあるのか──とにかく、山本歩夢の言葉に耳を傾け、12日の試合を注視したい。
──今年の2月に山本選手のキャリア2戦目をDEEP100で見て、『強い選手が出てきた』と思っていると、格闘技DREAMERSに出演していたことが分かり、時系列が理解できていなかったです。昨年から今年の流れというのはどういう状況だったのですか。
「もともと柔道をやっていたのですが、引退して半年ぐらい経ったときに、実業団時代の先輩がLDHのオーディションがあることを見つけて教えてくれたんです。先輩自身は30歳で年齢制限があって出られなくて『代わりに出てみないか』と誘われて。
僕は自分で会社を経営しているのですが、その宣伝も含めて手っ取り早く有名になりと思ってオーディションに申し込んだのですが、延期になって。もともと格闘DREAMERSのオーディションは、3月とかだったじゃないですか」
──ハイ、それが新型コロナウィルス拡大で8カ月ほど延期されたと記憶しています。
「いつあるか分からないし、少し体を動かさないと変になりそうでMMAをやろうと思い一番近いジムに入会しようと話を聞きに行って。そこがパラエストラ柏だったんです。それが去年の11月の終わりぐらいで、入門しようというタイミングでオーディションがあるという連絡が入りました」
──なるほどぉ。もともと柔道を、しかも実業団レベルでやっていたので、MMA3戦とは思えない強さを見せることが可能だったのですね。
「21歳まで実業団でやっていました。高校から一旦、大学に進学したのですが……そこから実業団に入りました」
──大学、実業団でやれるということは柔道の腕前も相当だったのでは?
「高校だと埼玉県で……埼玉県って柔道のレベルが高いのですが、66キロ級と73キロ級で優勝して全国大会に出場しています。2人しかいない柔道部でも、埼玉栄とか名門校に勝つことができ、インターハイでも入賞できました。自分でやらないといけない練習は何なのか。そういうことを理解していれば、結果は残せるという気持ちにはなれました。
それもあって所属はパラエストラ柏ですけど、MMAの練習は月イチ、月に2度ぐらいしかしていないです」
──では、普段はどういう練習をしているのですか。
「格闘技とは違う別のことをやっています。沖縄に行って素潜りをするとか」
──!!
「でも素潜りのために石垣島に行くと、『格闘技をやっている人がいるよ』ってブラジリアン柔術の渡辺(直由)さんを紹介してもらいました。なので石垣に行くと、練習に行くというか顔を出させてもらっています」
──素潜り目的で石垣島へ行って、渡辺直由さんと柔術を(笑)。あと、重いモノを挙げるのが好きだと伺ったことがあります。
「好きというか……男として喧嘩が強いのと、重たいモノを持ち上げるのって浪漫があるじゃないですか」
──アハハハハ。そうですか?
「ハイ。アハハハハハ」
──強さ、重いモノを持ち上げるのが男の浪漫!! 私の若い頃は強い、速い、オンナでした(笑)。
「アハハハハ、まさにその通りだと思います。それは分かります。タイでハヤブサ(スズキ・GSX1300R)をかっ飛ばしたりしています。それと僕、スノーボードも得意で試合前にも先輩とスノーボードに行くつもりだったんです。それこそスノーボードはノーブレーキでコントロールできるかどうかっていうスピードで滑降して。感覚が研ぎ澄ますというか、こういうのってMMAを戦うのに生きると思っています」
──バイクでかっ飛ばすのも、スノボの滑降も命がけです。
「ハイ。一歩間違えたらっていう感覚は、格闘技に生きるはずです」
──いやぁ、言わんとしていることは分からないでもないですが、無謀というかトンパチですね。
「それにベンチプレスとかスクワットとかで重たいモノを挙げるのも、他の人より重いモノを挙げていると自信になります。数字は誰が見ても絶対です。でもジムで、皆で汗をかいて強くなっているねぇっていう練習って……それこそRIZINに出ている選手たちと練習していたら、自信になるかもしれないです。でも、それって実体のないモノなので。ケージの中に入っちゃうと『何やっていたっけ?』ってなっちゃうと思うんです。
僕はMMAを始めてまだ間もないですけど、チーム戦ではなくて1人で戦うモノだと思うので。絶対的な数字の方が自信もつくし、安心感があります」
──う~ん、MMAの練習を必至にしている選手から反感を買いそうですね(笑)。
「それもあって、ジムでは割とハブかれています(笑)」
──アハハハハ。面白いです。ところで10月の平田直樹選手との試合がキャンセルとなり、今回の対戦相手は関鉄矢選手になりました。昨年、RIZINでチームメイトの神田コウヤ選手に勝っている選手ですが、その辺りというのは?
「そこは余り意識しないです。普通に勝てるなって思いますし」
──あのう……MMAの練習を月に1、2度していて強いと思う選手はいますか。
「いないですね」
──それは柔道をやってきたからでしょうか。それとも重いモノを挙げて、スノボーをするから?
「柔道がメインだと思いますが、田舎育ちで喧嘩を山ほどしていて……。喧嘩もバチバチにやって、負けたこともないです。ボクシングとかのパンチでもなく、柔道をやっているから投げるでもない。掴んで、後ろに回って背後から殴るとか、そういう陰険な部分が格闘技にも生きてきていると思います」
──いやはや……。肝が据わっているのですね。
「自然な強さ……男らしいことをやりたいだけです」
──ではMMAファイターの目標というのは?
「いやぁ、無いッスね。取りあえず、日本で有名なのはRIZINなのでMMAを始めて1年ぐらいで出ることができればと思っていました。まぁMMAはやってもあと1年、2年はやらないと思うので……よく皆が海外、UFCが何とかって言っていますけど、UFCも視たことないですし。
まぁ今はそういうところは目指していないですけど、もし狙うなら練習なんかしていなくても、国内ではサクっと勝たないと海外では通用しないとは思っていますけどね、完全に」
──その考えだと、格闘DREAMERSで契約を勝ち取ることなど絶対に無理でしたね。髙谷さんも『見ている先が違う』と言われていました。
「ハイ(笑)。ホントにその通りです。僕みたいなのがいると、雰囲気を悪くしてしまいます」
──まずは関選手との戦い、どのような試合を見せたいと思っていますか。
「1Rでケガなく、サクっと勝って大晦日にギリギリで滑り込むつもりです。2R、3Rとか考えてなくて、相手の試合も1回見ただけで対策をもしていません。とりあえず自分の持っている全てを1Rでぶつけます──というような感じですかね」。
■視聴方法(予定)
12月12日(日)
午後4時45分~SPWN PPV配信 & ニコニコ生放送 PPV配信
RIZINフェザー級王者に輝いた牛久絢太郎が神田コウヤ相手にDEEPフェザー級のベルトを賭けた防衛戦が決定!!
— DEEP/DEEP JEWELS OFFICAL (@jewels_deep) November 11, 2021
skyticket Presents DEEP 105 IMPACT
【追加対戦カード】
DEEPフェザー級タイトルマッチ 5分3R
・王者:牛久絢太郎(K-Clann)
VS 神田コウヤ(パラエストラ柏):挑戦者 pic.twitter.com/P2Uf31B6GW
【写真】12月12日に王座防衛戦、つまり牛久の大晦日出場はないということか。となれば、なおさら落とせない2度目の防衛戦になる(C)MMAPLANET
11日(木)、DEEPより12月12日に東京都港区のニューピアホールで行われるDEEP105で牛久絢太郎が神田コウヤを相手にDEEPフェザー級王座防衛戦を行うことが発表された。
牛久は10月25日に斎藤裕を破り、RIZINフェザー級王座も獲得しており現在はDEEPとRIZINの二冠王だ。RIZINの現役王者が古巣のプロモーションで戦うのは初めてで、当然タイトルマッチを戦うのも史上初のこととなる。
挑戦者の神田はキャリア8勝3敗、RIZINフェザー級で関鉄矢に敗れてからDEEPでは3連勝中。鬼山斑猫、DJ.taiki、そして6月に牛久と同門の平田直樹を下し、初めてタイトル挑戦のチャンスを掴んだ。
牛久にとっては昨年9月に弥益ドミネーター聡志を破り獲得したベルトの2度目の防衛戦ということになる。一瞬のダブルのフェイクから跳びヒザのカットで斎藤を下した牛久が、この勝利でどれだけ自信を手にし、追い風としているのか。
牛久は体の軸がしっかりしており、頭から突っ込むようなパンチはワンステップで相手を捉え、同時に組みの距離になる。ボディロックテイクダウンも強いチャンピオンだが、身長で10センチ長身のレスリングベースの神田は、決して容易な相手ではない。
長いリーチを打撃とレスリングの両面で生かすことができる神田に対し、牛久は踏み込んでインファイトに持ち込めるか。神田がジャブで突き放し、組みにもしっかりとワキを差して逆ボディロックTDからコントールという展開も有り得る。
牛久のステップイン&パンチへの、レンジの長い神田の対処──まずは、この辺りが見所になるDEEPフェザー級選手権試合だ。
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