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【Road to UFC2024 Ep06 & Road FC69】原口兄弟の世界への挑戦─01─「最後は絶対殴らないとダメだ!」

【写真】去年に続き、両Road挑戦の夏を過ごす央&伸の原口兄弟 (C)TAKUMI NAKAMURA

23日(金・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでRoad to UFC2024 Ep05 & Ep06=Road to UFC Season03 Semi Finalsが開催され、Ep06第3試合のフェザー級準決勝で原口伸がチュウ・カンチエと対戦。そして31日(土・現地時間)に韓国ウォンジュのウォンジュ総合体育館でRoad FC69が開催され、Global Tournamentの63キロトーナメント一回戦で原口央がエルデュカルディ・ドィシェフと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

原口兄弟は昨年と同様に時を同じくして兄・央がROAD FC、弟・伸がRoad to UFC(RTU)とそれぞれの舞台で✖世界にチャレンジしている。打撃への評価が高まる最近のMMAにおいて、レスリングベースの2人はどう変化し、今のMMAの流れにアジャストしようとしているのか。そして如何に海外で強豪外国人選手に勝つことに取り組んでいるのか。この夏に決戦を控えている2人に話を訊いた。


「伸には怒られました(苦笑)。なんでもっと行かないんだよって」(央)

――今回お2人が同時期に試合に出場するということもあり、対談形式で取材させてもらうことになりました。まずはお互いの直近の試合から振り返っていただきたいと思います。まずは央選手、5月のDEEPでは石司晃一選手にスプリット判定で敗れるという結果でした。

 コントロールに執着しすぎて、自分のいいとことを全く出せてなかったですね。勝ちにこだわりすぎたというか、もっといけるところでしっかりいけたんじゃないかなと反省しています。

――ジャッジの評価も分かれた試合で、セコンドの宮田和幸代表からは「もっと行け!」という指示が出ていたそうですね。

 僕は寝かせて(一本)取りたいというのがあったのですが、組んだところで細かい打撃を入れたりしないと、今のMMAは打撃の方が評価されてポイントを取ることが多いので、そういう部分の差で負けたのかなと思いました。実際にセコンドの宮田先生や伸からもずっと『いけ!いけ!』と言われていたんですよね。

 僕もめちゃくちゃそういう指示を出していて、カツを入れていたんですよ。僕はあっち(石司)にポイントが入っているかもしれないと思ったので。それで3Rに行く前のインターバルでも『最後は絶対殴らないとダメだ!』と言ったのですが、そこで本人が少し守りに入ってしまって、あと一歩が出せなかったのかなと思いました。

――なぜ央選手は自分から行ききれなかったのでしょうか。

 もっと組み際の打撃を入れたり、普通にスタンドでも自信を持ってやればよかったのかなと。今回は相手の石司選手がストライカーということもあって、直近の試合でも思いっきりのいい打撃を出していたし、2Rに少し打撃の展開にもなったんですけど、そこで変に石司選手のことを大きく見てしまったのかもしれないです。

――試合後に2人で何かお話されましたか。

 伸には怒られました(苦笑)。なんでもっと行かないんだよって。

「本当にもう1つ勇気が出せるか出せないかの話」(伸)

 あれはもう本当にもう1つ勇気が出せるか出せないかの話だと思うんですよ。結構僕らも試合を重ねてきて、そういう殻を破らないといけないなと思っていて。だから兄貴に話すことはは、イコール自分にも言い聞かせている部分があって。試合になったら腹を括らないといけないなと思いました。

――最近のMMAはコントロールよりもダメージが評価される傾向もあり、レスリングベースのお2人としては戦い方を変える部分もありますよね。

 それは宮田代表からもすごく言われています。これからMMAで勝つには組みと打撃をいかに混ぜるかが重要だぞと。

 自分も殴ることができるポジションに入ったら必ず殴る。そういう意識を持つようにしています。

(C)Zuffa/UFC

――そして伸選手は2年連続のRTU出場。

今年はフェザー級でのチャレンジとなりました。5月の一回戦はホン・ジュンヨンに判定勝ちでしたが、あの試合を振り返っていただけますか。

 昨年はライト級でRTUにチャレンジして、決勝でロン・チュウに負けた時の反省点を活かした戦い方はできたと思うのですが、逆にそればっかりになってしまったかなと思います。フィニッシュを狙うことがあまり出来ていなかったので、少しでも自分の殻を破って戦わないといけないなと思いました。

 僕は1回戦の相手がかなり強いと聞いていて、蓋を開けてみれば30-25をつけたジャッジもいたので、差のある試合だったかなと思います。

――こうしてお2人の振り返りを聞いていると、前回の試合を踏まえて殻を破ることが課題になっているようですね。

 自分は自分を客観的に見てそう思いますし、兄貴の試合を見ていてもそう感じました。

 石司戦はああいう試合になっちゃいましたけど、逆にキム・スーチョル戦(2022年10月、2RTKO負けも原口の健闘が光った)は殻を破るような試合が出来ていたと思うんですよね。自分で言うのもあれですけど、スーチョル戦ではあれだけいい試合が出来ていたのに、石司戦では萎縮してしまったのかなと思います。

――央選手はスーチョル戦でどんなものを得ましたか。

 あの時は失うものが何もなかったし、むちゃくちゃ強い相手だったからこそ吹っ切れて、思いっきりぶつかっていけた部分があったと思います。

――もちろん2連敗という結果には納得していないと思いますが、この2試合の経験値は大きかったと思います。

 ス―チョル戦はTKO負けだったけどいい内容の試合で、逆に石司戦は僅差の判定負けだったけど悔いしか残らないような試合でした。いい試合をしても負けたら意味がないと思うし、このままじゃいけないなということは痛感しましたね。

――先ほどはコントロール+殴る意識についてもお聞きしましたが、今お2人が意識して取り組んでる練習はありますか。

 やっぱり今はそういう考えのもとでやっていますね。いかに殴ってダメージを与えることを意識するか。

 一番はフィニッシュを意識するようにしてますね。仮にそれがフィニッシュにつながらなくても、そのアグレッシブさでポイントがつく場合もあるので。やっぱりジャッジする人たちも人間なので、 フィニッシュを狙う姿勢を見せる選手にはポイントをつけるものだと思うんですよ。

結果としてフィニッシュ出来ればそれにこしたことはないので、とにかく今はフィニッシュすることを意識しています。一試合の流れのなかでどれだけ一本を狙いに行けるか、ですね。

 自分も常にフィニッシュを狙っているのですが(コントロールしながらの)打撃がメインになりますよね。どうしてもテイクダウンを取って完全に相手の動きを固めてポイントを取るのは難しいし、それこそ超RIZIN3の扇久保博正選手と神龍誠選手の試合も、テイクダウンやポジションを取るのは神龍選手が上手かったけど、コツコツ打撃を当てていたのは扇久保選手の方で。

実際にジャッジも扇久保選手のことを評価していたので、本当に細かい部分ですけど、ポジションを取ったらすぐに殴って、みたいなことは心がけていますね」

――今はストライカーが評価されやすい傾向がありますが、コントロールをメインにしていた選手たちが打撃の意識を持つことで、新たな殴り方や殴るポジションも見つかると思うのですが、そこはどうお考えですか。

 殴る意識を持つようになってから、ちょっとずつ動きも変わってきている感じがしています。人のスパーリングを見ていて「そこで殴れるんじゃない?」みたいな閃きもあるし。テイクダウンしたら必要以上にくっつくんじゃなくて、自分だけ距離を取っておいて上からパンチを落とすとか。そういう練習をやっているので、人の練習や試合もより注意深く見るようになったし、そこは新しい発見かなと思います。

 それこそ石司戦がコントロールはしているけど殴りが少ない試合だったので、あの試合を見返して「ここで殴っておけばよかったのに」や「なんでそこで行かないんだよ!」と思いましたね。相手の光を消していたけど、それと自分の光も消してしまっていたので。あとは自分と似たスタイルの選手の試合映像でスクランブルの展開になったところを見て、参考になる動きは取り入れるようにしています。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月24日(土)
Ep05午前10時~UFC Fight Pass
Ep06午後12時~UFC Fight Pass
Ep05&06午前9時45分~U-NEXT

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45 DEEP DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 MMA MMAPLANET o キック 原口央 石司晃一

【DEEP Tokyo Impact2024#03】レスリング力で動きを封じる原口にヒジ連打の石司がスプリット判定勝ち

【写真】中継解説陣も意外だった石司のフルマーク(C)MMAPLANET

<63キロ契約/5分3R>
石司晃一(日本)
Def.2-1:30-27.30-27.28-29.
原口央(日本)

サウスポーの原口に対して石司がプレスをかけていく。原口はケージを背負いながら右へ回る。ケージ中央に戻った原口は右ハイを見せて下がった。ここで原口がダブルレッグで飛び込むも、これは石司がスプロールした。しかし再度ダブルレッグで組んだ原口がケージに押し込む。原口はシングルレッグに切り替えて石司に左ヒザを着かせ、ローアンクルショットからシングルレッグへ。立ち上がった石司にアンクルピックを狙い、バックからアンクルピックに戻って背中を着かせた。起き上がる石司に対し、原口は右足を差し入れて手首を掴む。石司の動きに合わせてシングルレッグに切り替えた原口が押し込んでいく。正対した石司はレッグホールドからバックを狙うも、これは原口が潰した。

2R、石司が右ミドルを見せる。スタンドから押し込んだ原口がケージ際でシングルレッグから尻もちを着かせる。バックコントロールからアンクルピック、シングルレッグ、ローアンクルショットと切り替えていく原口。ここでレフェリーがブレイクした。スタンドに戻ると原口が石司の右をかわしてグラウンドに持ち込む。

足を押さえられた石司が左ヒジを連打するも体勢を崩せず。シングルレッグで食らいつく原口は、尻もちを着いた石司のレッグホールドも構わずコントロールする。ここで石司が放つヒジ連打をどう評価するのか。効いていれば原口は押し込むこともできないが……。ローアンクルショットからケージに押し込むも、またもここでレフェリーがブレイク。再開後、石司が一気に距離を詰めていくも、原口が右フックを返した。

最終回、原口が開始早々シングルレッグからドライブする。バックを奪われた石司はヒジを連打するものの、原口の勢いは止まらない。石司の左足を束ねた原口が、立ち上がる石司の左足を抱え続けている。石司は左足を支点にバックテイクを狙ったが、背中を着かされてしまう。立ち上がった原口に対し、石司はペダラーダを当てた。原口が足を捌きながらサッカーボールキックを打ち込み、そのままケージに押し込み続ける。

石司も下から腕十字の形に入ろうとしたが、これも潰された。立ち上がって足を抜いた石司。しかし原口がシングルレッグでケージに押し込む。石司はスプロールしきれずに試合終了のゴングを聞いた。

裁定はジャッジ1名が原口につけたものの、他2名が石司にフルマークをつけた。背中を着かされた状態でもパンチを連打し、相手のパスを防げばダメージ効果はあると見ても良いだろう。しかし動きを封じられているなかで、相手のテイクダウンを止められないヒジ連打に効果はあるのか……。


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【DEEP Tokyo Impact2024#03】越智晴雄と王座統一戦、川原波輝「夢を潰しに来るヤツをしっかりと倒す」

【写真】タイでの2週間の集中打撃トレの成果が明日、見られるのか (C)MMAPLANET

本日26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP Tokyo Impact2024#03のメインで暫定チャンピオン越智晴雄とDEEPストロー級王座統一戦を正規チャンピオン川原波輝が戦う。
Text by Manabu Takashima

2020年8月の越智との2度目の対戦で同王座を獲得して以来、3年9カ月振りの国内でのファイトとなる川原は、この間にONEで挫折を経験し、UFCにストロー級王座を創るという壮大な目標に向かって動き始めた。

3月29日にA1 Combatで北米初のストロー級チャンピオンになった川原は、越智との試合を3週間後に控えた時点でタイはバンコクで打撃に特化したトレーニングを行っていた。


──バンコクはマスター・トンの下で練習をしている川原選手ですが、試合の約3週間前にサクラメントからタイにやってきて練習をする意味合いを教えていただけますか。

「8カ月間、サクラメントにいてレスリングと寝技をずっとやってきました。この間、アルファメールの打撃コーチが僕とはスタイルが全然違ってフィットしないので、打撃は夜叉坊とか選手同士で練習していたんですよ。

実はその前にONEで試合をするために半年ほど、マスターのところで打撃の練習をしていました。ONEで戦うことを想定していたので、やっぱり打撃の強い選手が多いし打撃を仕上げることが目標でした。それで米国のビザ申請中に打撃を磨くために、6カ月間バンコクでマスターの指導を受けて……サクラメントに行ってからも、ONEで戦うために練習をしていたのは変わらなかったんですけどね。

ただ、そのレスリングと寝技中心の練習をしていると打撃の感覚が凄く鈍って来て。越智戦を前にレスリングと寝技はある程度自信があるので、ここにいた時の打撃の感覚を取り戻したくて来ました。

あと、時差ボケを直すのも込みですね。3週間前に来て、2週間滞在して1週間前に帰国して試合をする予定です(※取材は9日に行われた)」

──では3月にA1 Combatのストロー級王座を獲得した時は、打撃の感覚は狂っていたということですか。

「狂っていたというよりか、自己流に近いモノでした。打撃のコーチとマンツーマンでミットを打ち込んでいた時とは別モノで。この前の試合は、自分のなかでは感覚としては良かったですけど、まだまだ仕上げないといけないという感じでした。倒しきれなかったですしね」

──しかし、アルファメールの打撃は大丈夫なのですか。

「チーム全体を見ているコーチもいますが、さっきも言ったように僕とはまるでスタイルが違うので習おうとは思わなかったです。そうなると……これは米国では結構あることかもしれないですけど、お金を持っている選手はマンツーマンで指導を受けています。でもお金のない選手は、選手同士でミットを持ち合っているような感じでした。何かを得るには、対価を支払う。それが米国なので」

──3週間前から日本にいる方が、体調面など調整は上手くいきそうに思えますが……。この猛暑のバンコクに来て、試合への調整は難しくないでしょうか。

「それは考えようです。こんだけ暑いことをネガティブに捉えて、調整が難しいと考えるのか。こんだけ暑いところでやっているから、日本に戻ると涼しくてメッチャ動きやすいやんって言う風にポジティブに考えることができるのか。

僕の志向は、今は良い方だけにフォーカスできるようになっています。何よりも、今回の試合は倒し切らないといけない。そうでないとUFCにストロー級なんて創れないですから。KOを量産してカリスマ性を持たないと……簡単なことではないと分かっているので、マスターのところに来たんです」

──マスター・トンは独特な間合いのパッディングですね。

「一発一発を重たく打つ。それがマスターの打撃で。僕はもともと伝統派空手だったので、手打ちだったんですよね。そこをマスターが修正してくれました。肩を入れて、一発一発打てって教えてくれて。それでパンチ力がついたというイメージが、ここにいる半年間にはありました。それこそ、ONEのムエタイに出ようかという話があったぐらいに」

──まだ2日目ですが、感覚を戻ってきているのでしょうか。

「ハイ。打ち込み、蹴り込みの大切さを思い出しています。スタミナの消耗の仕方も違っていますし。キレは2日間でも増しています。実際、A1 Combatのタイトル戦はとにかく勝たないといけないという意識で戦って、勝てて本当に嬉しかったです。でも、終わってみて……倒し切る大切さを凄く感じるようになって」

──とはいえバンコクにいるとMMAの練習はできないのでは?

「そこはもう8カ月間やり込んできたので、負けないです。レスリングだけでも、負けない。ピュアレスリングもハイスクールのレスリング・クラブに通ってやってきたので、そこに関してはある程度の自信はあります。

だから、ここからの2週間は余り寝技の練習はできないと思いますが、もう体が覚えているので。ここから2週間、アルファメールに残ってレスリングをやり込んでも、変わらないような気がしました。体に沁み込んでいるので。それに今回の試合は倒し切ることが絶対条件なので」

──そう公言していると、越智選手も対策を練って来るかと思われます。

「それでも倒さないと、自分の夢は叶わないので。自分の夢を潰しに来るヤツをしっかりと倒さないといけないです。ONEでは勝てなかったのですが、掴みかけていることがあったんです。それが道半ばで遮断された時に、もう一度ONEで戦うという選択もあったのですが、何も創られてない道を見つけました。UFCにストロー級を創るという道を見つけ、そこへの可能性を感じた。

それってユライア・フェイバーというチームのボスの下で、学ばしてもらったことなんです。ユライアはライト級までしかなったUFCにフェザー級とバンタム級を創らせた張本人で、僕がUFCにストロー級を創りたいって打ち明けると、迷いなく『やろうぜ』って言ってくれて。全くネガティブなことは言わなかったです。でも日本の友達に相談すると『そんなことできるの?』って言われてしまいますよね」

──応援したい気持ちがあっても、それは見果てぬ夢ではないかと思う人がいるのも当然ですよね。

「ハイ。それは分かっています。でも、ユライアはもう成し遂げているので。そのユライアが僕に言ったのは『ストロー級はいるのか』ということでした。でも、おるんですよ。まずアンソニー・ドゥがいて、その他にもカリフォルニアに何人かのストロー級の選手がいるので、その選手の名前を伝えました

でもユライアも自分の団体でベルトを創るのだから、そこは『その他には?』とまた尋ねられて……。実際、それ以上の選手の名前を僕自身伝えることはできなかったです。でも、創れば集まるっていう話をしたんです。ないからONEの水抜き無しで125ポンドというストロー級に選手が集まっているだけで、115ポンドを創れば選手は出てくる──と。そういう話をすると、ユライアは『じゃあ、タイトルを創ろう』って言ってくれました」

──それだけの夢を持つようになり、このタイミングでDEEPで戦うのは?

「シンプルに4年で3試合しかしていないと、経済的にも厳しいですし。何より、ONEとの契約から解放されて試合が組まれるのであれば、どんどん戦っていきたいという気持ちになっていました。前の試合でケガもなくて、その時に佐伯さんから声を掛けてもらい、今は日本で試合ができることも嬉しいです。

それに日本で試合をするのであれば、DEEPだけ。それは決めていました。佐伯さんへの感謝の気持ちを込めて戦うから、相手は誰でも良かったです。そうしたら佐伯さんから『越智選手がいる』という話を貰いました。なので今回の試合は3度目とか、相手云々ではなかったです」

──この後というのは?

「やっぱり、そこはA1で戦っていきたいです。越智選手より強い相手がDEEPのストロー級にいれば別ですけど、いないですよね。越智さんは強い、リスペクトしている選手だからこそ倒し切ります。

A1のベルトに関しては、タイトルを取った後にDMで『やろうぜ』という風に伝えてくる選手もいます。ユライアには、そいつと防衛戦をしたいと伝えています」

──夢を現実にするために、どのような戦いを見せないといけないと感じていますか。

「何回も言っていますが、倒し切ること。それだけです。もう相手の問題でなく、自分自身との戦いです。誰が来ても、倒す。倒し切る、その姿勢が人の心を動かすんじゃないかと思っています。

スタイル的にも……ここにきてキレが増して、イメージもデキています。日々、毎日やってきたこと全力でやりきる。ただ『倒し切る』と言っていても、とにかくやってきたことを出すのが先決で。言うと日々、やってきたことを出すだけで。やってきているからこそ、それが自信になっています。あとは楽しんで、狩りに行くイメージですね」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後0時~U-NEXT
午後0時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

■DEEP Tokyo Impact2024#03計量結果

<DEEPストロー級王座統一戦/5分3R>
[正規王者] 川原波輝:52.0キロ
[暫定王者] 越智晴雄:52.1キロ

<63キロ契約/5分3R>
石司晃一:62.75キロ
原口央:62.9キロ

<フェザー級/5分3R>
五明宏人:66.2キロ
瀧口脩生:66.25キロ

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典:107.8キロ
ベンツ:141.9キロ

<バンタム級/5分2R>
力也:61.55キロ
山本有人:61.65キロ

<59キロ契約/5分2R>
松岡疾人:58.8キロ
キム・ウジェ:58.75キロ

<バンタム級/5分2R>
梶本保希:61.4キロ
フェルナンド:61.5キロ

<75キロ契約/5分2R>
後藤亮:74.95キロ
山田聖真:74.8キロ

<フライ級/5分2R>
石井涼馬:57.15キロ
吉田悠太郎:57.0キロ

<バンタム級/5分2R>
清太郎:61.55キロ
生田大雅:61.5キロ

<アマ・ライト級/3分2R>
川島悠汰:70.15キロ
渡辺智偉:70.3キロ

<アマ・フェザー級/3分2R>
橋本玲音夢:66.1キロ
菊川勇:65.65キロ

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【DEEP Tokyo Impact2024#03】スーチョル戦を経てーー原口央、石司晃一戦は「サクッと勝ちます」

【写真】愛犬のはらみちゃんと(C)MMAPLANET

26日(日)に東京都港区のニューピアホールで行われるDEEP Tokyo Impact2024#03で原口央が石司晃一と戦う。
Text by Manabu Takashima

石司は当初、平松翔と同大会で対戦することが決まっていたが、3日のDEEP119でバンタム級王座を掛けて元谷友貴と戦う予定だった福田龍彌の欠場により、平松が元谷と戦うことに。

席が空いた石司の相手に、原口が収まった形だ。昨年5月にDEEPでバンタム級転向初戦を戦い、Road FCのグローバルTをステッピングボードとした原口は、韓国での戦い──キム・スーチョル戦を経て、如何に力を伸ばしたのか。

そして石司を実力者と認めながら、「サクッと勝つ」と言い放った自信の要因とは。


──今週末、石司選手と戦う央選手ですが、福田龍彌選手の負傷欠場からドミノ倒しのように対戦カードの変更が起こりました。いつ頃、この試合のオファーがあったのでしょうか。

「福田選手がケガをして、元谷(友貴)選手とできるかも──という話を宮田(和幸)先生から聞いて……最初に」

──おおっ!! 5月3日のメインの代役として声が掛ったのですね。

「ハイ。もちろん、何人かの1人だったと思うのですが、元谷選手と戦えるなんて本来はありえないことで、本当に戦いたかったです。ただ試合の10日前で、契約体重が64キロにしても落とすことは無理でした。僕の場合、バンタム級で戦うのに2カ月の時間を要します。なので、1カ月あっても63キロまでが限界で。

それに元谷選手と試合ができるなら、自分のベストで挑みたいという気持ちがあったというのもあります。

そういう話をしていたら、次の日……いや数時間後に石司選手という話があったのですが、ここも『63キロなら』という風に返答をさせてもらいました。きっと平松(翔)選手が元谷選手と戦うことになって、すぐに僕が彼に代わってということになったんだと思います」

──今年もRoad FCのトーナメントに出場するということを念頭に置いていましたが……。

「声が掛れば出ます。ただ、その後の連絡がないままで。なら僕は大会も団体も問わないので、頂いたオファーのなかで戦いたい相手と戦うまでです。逆をいえばトーナメントが決まっていれば、今回の試合は受けられなかったかもしれないです」

──ところで3月のグラチャン×Braveファイトを欠場した負傷の方は?

「3月の負傷に関しては1カ月安静だったので、4月になってから徐々に体を動かして、半ばからスパーリングにも戻りました」

──では負傷明けのタイミングで、石司選手と戦うというのは?

「石司選手はメチャクチャ強いです。この機会が巡ってきたことは、凄くラッキーで。石司選手はもうDEEPの誰とやっても勝てるだろうし、僕が戦うのが相応しいから声が掛ったと思っています。

戦績も綺麗で、強い選手にしっかりと勝ってきています。練習をしたことがある選手も皆、『強い』と言っています。でも普段の練習通り戦えば、全然勝てるんじゃないかと思います」

──おお、断言しましたね。その自信を持てる要因とは?

「キム・スーチョル選手と戦ったので。あの選手と戦えば、大概の日本人選手は怖くない。あんなに殺気があふれた選手はいないと思います」

──あの試合では、打撃戦を繰り広げることができた。そこはどう生きていますか。

「あれは正直、プランにはなくて……出たとこ勝負になってしまいました。でも、出たとこ勝負でスーチョル選手の土俵で戦えた。今は練習の大半を打撃に費やしているぐらいです。組みなら勝てると思っているので」

──打撃の練習というのは?

「BRAVEでやっています。南(友之輔)だったり木村(柊也)だったり、打撃の強い選手が集まっています。野村(駿太)もいて。どこかにいって打撃を強化することなく、BRAVEでやっていけます。タイ人のネーム・バス・コーチとのミット打ちでムエタイの技術も教わっていますし。引き出しも増え、普通に……今回の試合でも、打撃勝負もやります」

──組み技の方は?

「ロータスに行かせてもらっていたのですが、最近はケガで行くことができていなかったです。ロータスでの練習は全く手を抜く暇がなくて。ないからこそ、体重差がない時は休むことなくスパーを続けるようにしています。連続でスパーをすることで、試合のラストの厳しい時に頑張ることができると思うので。

でも青木(真也)さんも、ずっと入っていて。凄いです。青木さん、上久保(周哉)さん、和田(竜光)さん、そこに八隅(孝平)さんが時折り入って回していると、もう本当にキツイです。宇野(薫)さんにもボッコボコにされます」

──ロータスで積んだことをBraveで試す形でしょうか。

「そうですね、上久保さんや和田さんには、知らない技ばかりかけられて……。でも、すぐに答えを求めて尋ねるのですはなくて、何度も仕掛けられて掴んで。それを持ち帰るような形です。そうやって練習をしていると、寝技だったら絶対に勝てるという自信がつきました」

──キム・スーチョル戦からさらに積んできたものもあり、今回の試合で新しい原口央を見せる自信は?

「やることは、実際は変わらないです。寝かせて、ドロドロにする。ただ、そこに行くまでに出す技なんかは以前と違うことを準備もしています。基本の姿勢は崩さないけど、そういう風に戦えるかと思います。それとスーチョル選手との試合で想定外の部分でも戦えたので、もうやりたいことをやりまくろうと思っています」

──石司戦をクリアした後のことを考えることはありますか。

「今後に関してはDEEPで戦わせてもらえるなら戦いますし、以前と同じように海外に行きたい気持ちでいます。伸がRoad to UFCに出ているので、そこでワンマッチとかあるなら戦いたいですし……やっぱり、MMAをやっている以上はRoad to UFCのトーナメントにも出てみたいです。

伸や河名(マスト)さんとか身近な選手が出ている舞台だし、憧れはあります。結局、UFCの人に自分のことを見たいと思ってもらえないことがあるのですが……そのためにも、自分のやりたいことをやって勝ちます。石司選手は強くて、僕より経験もある選手なので、そう上手くはいかないことは覚悟しています。

でも……そういう強い選手に勝たないと、世界とかないと思っているので。サクっと超えないといけない相手です」

──石司選手に対して、サクっと……ですか。

「上で戦うようになるには、それぐらいでないと絶対に無理だと思っています。難しいけど、サクッと勝ちます。判定になっても、誰が見ても僕が勝ったと思われる試合。30-27で勝たないとダメです。余力を残すわけではないですけど、ギリギリにはならない。10回やっても10回勝てると思われるぐらいの差をつけないといけないと思っています」

■DEEP Tokyo Impact2024#03視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後0時~U-NEXT
午後0時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

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【DEEP Tokyo Impact2024#03&DEEP JEWELS45】石司晃一×原口央、中井りん×HIMEがスクランブル決定!

【写真】急きょ興味深いカードが実現した(C)MMAPLANET

26日(金)、5月26日(日)にニューピアホールで行われるDEEP Tokyo Impact2024#03ならびにDEEP JEWELS45の対戦カードに関して発表があった。DEEP Tokyo Impact2024#03では石司晃一の対戦相手が原口央に、DEEP JEWELS45では中井りんの対戦相手がHIMEに決定している。
Text by Shojiro Kameike

当初はDEEP119で空位のバンタム級王座を賭けて、元谷友貴と福田龍彌が対戦予定であった。しかし福田の負傷欠場により、DEEP Tokyo Impact2024#03で石司戦が組まれていた平松翔が急きょ、DEEP119でキャッチウェイトで元谷と戦うことになったのは既報済だ。一方で石司の相手は調整中となっていたが、ここでなんと昨年ROAD FCグローバル63キロトーナメントに出場した原口央と対戦する。


原口は2021年にGRLADIATORフェザー級王座を獲得後、RIZINを経て前述のとおりROAD FCのトーナメントに参戦した。決勝ではキム・スーチョルにTKO負けを喫したものの激闘を展開し、評価を下げない準優勝でトーナメントを終えている。今年に入り3月10日にはGRACHAN 68×Brave Fight31で田中智也と対戦することが発表されていたものの、練習中に全治1カ月の怪我を追い欠場に。改めてこの石司戦で復帰となった。

石司にとっても昨年9月、Black Combatとの対抗戦でユ・スヨンにDEEPバンタム級王座を奪われて以来の復帰戦となる。互いに敗戦を経て、今回の試合でどのような姿を見せてくれるのか。注目のカードが決定した。

また、DEEP JEWELS45で中井りんと対戦が予定されていた栗山葵が負傷欠場に。主催者サイドは「中井りんの対戦相手を募集する」としていたが、ここにX(旧Twitter)上で、パンクラスのフライ級QOPに就いたばかりの重田ホノカが名乗りを上げて話題となった。中井も「ダブルタイトルマッチなら」と答えていたものの実現せず。リリースではHIMEが中井の対戦相手として名乗りを上げ、試合が決定したとなっている。

HIMEといえば、これまでストロー級あるいは49キロ契約を中心に戦ってきたが、その中でも正確かつ破壊力のあるジャブを武器に勝ち星を伸ばしてきた。昨年は万智戦、パク・シウ戦と連敗を喫しているものの、ここは中井を倒して再びタイトル戦線に名を連ねたいところだろう。なお、この試合は58キロ契約のノンタイトルマッチとして行われる。

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45 AB DEEP DEEP119 MMA MMAPLANET o YouTube 佐伯繁 元谷友貴 平松翔 石司晃一 福田龍彌

【DEEP119】DEEPバンタム級王座決定戦控えた福田龍彌が、肩鎖関節脱臼で欠場。元谷は平松翔とキャッチ戦

【写真】残念。一番無念なのは本人だろう(C)MMAPLANET

25日(木)、DEEPより5月3日(金・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP119 Impactで組まれていたバンタム級王座決定戦で元谷友貴と対戦予定だった福田龍彌が、負傷欠場。平松翔がキャッチウェイト戦で元谷と戦うことが発表された。
Text by Manabu Takashima

今回のタイトル戦が決まる前から、タイのライオン・ライオンズMMAクラブとタイガームエタイでファイトキャンプを行う予定でいた福田。普段から回数限定で真剣の斬り合いのようなミット打ち、打撃スパーリング――福田特有の言い回しで「セッション」と呼ばれる――を行っている彼は、昨年12月のカザフスタン& NAIZA FCでの敗北を経験したことで、禁止薬物を使用した選手に自然界に住む人間の力で勝つことを命題とするようになっていた。今回はジューサー越えの感触を掴むためにタイでのトレーニングを決めていたのだ。

その後、タイトル戦が決まり期間を短縮し5日にタイに向かった福田だが、そのプーケットでの練習中にレスリングの攻防で肩を負傷――帰国して検査し肩鎖関節脱臼と診断された。


福田は首都圏で定期的に試合機会を与えてくれたとし、DEEPの佐伯繁代表に一方ならぬ感謝の念を抱いている。「今があるのは佐伯さんのおかげ」と公言する彼は、興行の看板カードに穴を空けることはできないという気持ちで、この状態でも戦うつもりでいた。

しかし、肩鎖関節脱臼は程度によるが、靭帯を損傷しており1週間や2週間でMMAのようなハードな動きができる負傷では絶対にない。ばかりか、肩が完全に外れる可能性すらある。

結果、無念の欠場となった福田に代わり、26日のTOKYO IMPACT大会で石司晃一と対戦予定だった平松が、スクランブルの64キロ契約マッチで元谷と戦うことを了承した。

福田として無念の他ないだろうが、MMAの練習にケガはつきもの。今は回復に集中し、またDEEPのケージでのセッションに出向いてきてほしい。なお石司の対戦相手は、現在調整中とのことだ。

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DEEP DEEP Tokyo Impact o 修斗 平松翔 彩綺 石司晃一

【DEEP】ミスターブレイキングダウン川島悠汰参戦!

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5月26日にニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT 2024 3rd ROUND。既に石司晃一(フリー)×平松翔(THE BLACKBELT JAPAN)など好カードが発表されていますが、今回新たにミスターブレイキングダウンこと川島悠汰(INFIGHT JAPAN)の参戦が発表されました。

ブレイキングダウンを断片的にしか見ない私は今ひとつピンと来ませんが、第1回大会から出場している人気選手だそうです。

唯一観戦したBreakingDown9ではお互いパンチを被弾してダブルノックダウン。そこから立ち上がって見事?TKO勝ちを収めていたのが印象的です。

DEEPでどこまでやれるかはまだ未知数ですが、ここ最近のブレイキングダウン出身者の生み出す熱量は無視できません。信原空に彩綺、安井飛馬、八須拳太郎などなど。勝ち負けは一旦さておき、会場は普段以上に埋まって、会場での声援の多さや熱気は明らかに違います。

それだけに川島の参戦は何気に期待してしまうのは私だけではないでしょう。そんな川島の対戦相手は渡辺智偉(カタナジム)。2022年のアマチュア修斗東北選手権ウェルター級で準優勝したバックボーンを持ちます。

ともすると噛ませ犬になりそうですが、裏を返せば知名度の高いブレイキングダウン勢を喰らう大チャンス。BD狩りという視点で見ても面白い。
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45 DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS45 DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o ONE UFC アンソニー・ドォ キム・ウジェ ハリーKIMURA 中井りん 中村真人 佑勢乃花 川原波輝 平松翔 本田良介 栗山葵 石司晃一 赤沢幸典 越智晴雄

【DEEP Tokyo Impact2024#03】1勝1敗からの決着戦へ! 川原波輝×越智晴雄のストロー級王座統一戦が決定

【写真】A1ストロー級王者に就いた川原にとっては凱旋試合となる (C)A1 COMBAT

16日(火)、5月26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催される『DEEP TOKYO IMPACT 2004 3rd ROUND』にて、正規王者の川原波輝と暫定王者の越智晴雄によるDEEPストロー級王座統一戦が行われることが発表された。
Txet by Shojiro Kameike


すでに石司晃一と平松翔のバンタム級戦が発表されていた今大会。追加された対戦カードで最も目を引くのは、やはりストロー級王座統一戦だ。

2020年8月の2戦目から3年半ぶりの決着戦となる(C)MMAPLANET

両者は過去2度対戦しており、初戦は2019年3月に越智が川原を判定で破り、王座防衛に成功している。しかし2020年8月の再戦では川原が越智にRNCを極め、ベルトを巻いている。今回は両者にとって1勝1敗で迎える決着戦だ。

越智はベルトを失ったあとフライ級に転向するも、DEEPフライ級GPの1回戦で元チームメイトでもある本田良介に敗れた。その後は中村真人戦、キム・ウジェ戦で連勝を収め、昨年12月には佑勢乃花をスラムでKOしてストロー級暫定王座に就いている。自身も「ベストはストロー級」と語るとおり、本来の持ち味であるトップコントロールと一発の強さが戻ってきた感が強い。

対する正規王者の川原はDEEPのベルトを巻いたあと、ONEに主戦場を移すも2連敗を喫し、契約も切れていたことをMMAPLANETのインタビューで明らかにしていた。その川原は3月に米国カリフォルニア州で開催されたA1 Combat19で、アンソニー・ドォを判定で下して同ストロー級のベルトを巻いている。「UFCにストロー級を創る」と目標を掲げる川原は、今回のDEEP凱旋について「一周回って日本で戦える喜び。楽しみです!」とMMAPLANETにコメントを寄せてくれた。

越智は佑勢乃花戦前のインタビューで「僕の中では『ベルトはベルト、川原選手は川原選手』。たとえベルトが賭けられていなくても、川原選手には負けた分やり返したいという気持ちが強い」と語っていた。3年半の時を経て実現する決着戦は、互いにモチベーションが高いハードファイトになりそうだ。

今大会では赤沢幸典×ベンツのメガトン級戦も追加されている。肉体改造に成功した赤沢は、2023年11月にハリーKIMURAをパウンドアウト。ハリー戦では打撃のプレッシャーと、テイクダウンのスピードに肉体改造の効果が見えていた。

赤沢と対戦するベンツ(C)MMAPLANET

そんな赤沢に挑むベンツは、本名をアディマポン・セーンテップといい、ムエタイで129戦90勝305敗4分という戦績を残すタイ人ファイターだ。赤沢は「打撃からテイクダウン、そしてパウンド――それだけですね」という自身のスタイルを、ムエタイファイターを相手に見せることができるか。

また、同日の昼に開催されるDEEP JEWELS45で、すでに発表された中井りん×栗山葵のフライ級タイトルマッチが中止に。栗山が右膝十字靭帯断裂で試合に出場できなくなり、代わりにDEEP事務局では急きょ、中井りんの対戦相手を公募しているとのことだ。

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Black Combat CORO DEEP DEEP Tokyo Impact o RIZIN ユ・スヨン 平松翔 石司晃一 金太郎 魚井フルスイング

【DEEP】5.26ニューピアホール大会 石司晃一×平松翔決定!

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5月26日にニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT 2024 3rd ROUNDで石司晃一(フリー)×平松翔(THE BLACKBELT JAPAN)のバンタム級マッチが行われる事が発表されました。

元DEEPバンタム級王者の石司は BLACK COMBATとの対抗戦でユ・スヨンにパウンドでTKO負けして以来の復帰戦。テイクダウンされると防戦一方に追い込まれましたが、それまでは金太郎やCOROなどに6連勝。スタンドでの打撃でもKO出来るし、グラウンドになっても三角やチョークでも仕留める事が出来るオールラウンダーです。

対する平松。勝ったり負けたりが続いていましたが、転機を迎えたのが3月のDEEP 118 IMPACTで行われた魚井フルスイングとの一戦。魚井にニータップでテイクダウンを許すも、それに合わせてギロチンチョークを極めて一本勝ち。RIZINに出場した魚井を下した事で一躍脚光を浴びる事となりました。

石司は王座から陥落して以来の負けられない一戦。対する平松は勝てば一気にタイトル戦線に浮上する重要な一戦。石司が踏み止まるか、平松が勝って世代交代か。いきなり楽しみなカードが組まれました。
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45 AB Black Combat DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS45 DEEP Tokyo Impact DEEP Tokyo Impact2024#03 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK08 にっせー クレア・ロペス パク・シウ パク・シユン 大島沙緒里 平松翔 村上彩 石司晃一 須田萌里

【DEEP JEWELS45&DEEP Tokyo Impact2024#03】ミクロ級王座統一戦、剛の大島沙緒里✖柔の村上彩

【写真】両者のベルトは今後、一本化するのだろうか (C)MMAPLANET & SHOJIRO KAMEIKE

8日(月)、DEEPが5月26日(日)に東京都港区のニューピアホールでDEEP JEWELS45とDEEP Tokyo Impact2024#03の開催と、DEEP JEWELS ミクロ級チャンピオン村上彩と DEEP女子ミクロ級チャンピオン大島沙緒里の間で王座統一戦が組まれることを発表した。
Text by Manabu Takashima

大島は2020年9月ににっせーとの王座決定戦を制しDEEPミクロ級のベルトを巻き、翌年にアトム級GPに出場して決勝でパク・シウを破りDEEP JEWELSアトム級王座と二冠に輝いた。


昨年9月にBlack Combatアトム級とのダブルタイトルマッチでパク・シユンにまさかの判定負けを喫し、大島はアトム級王座を手放した。そして今年の2月にはRIZIN LANDMARK08にショートノーティス出場をし、クレア・ロペスを十字で破って以来3カ月振りの実戦となる。

一方の村上は2020年10月のプロデビューからアトム級とミクロ級の両階級でファイトを続け、戦績は8勝1敗。唯一の敗北はアトム級で須田萌里にリベンジを許した試合だ。昨年9月にアム・ザロケットを下し、2020年11月に創設されたベルトを初めて日本に取り戻した。

「ミクロ級の方が動きが良い」という村上は、そのミクロ級では4勝0敗で3つの一本勝ちを誇る。自身のなかでの絶対的な動きの良さがどちらになるのかというよりも、体格差が生じるアトム級での相対的な動きを評価すると、前者の方が動きは良くなるということか。対して大島はアトム級においてもフレームで不利なことはあっても、フィジカルで後れを取るようなことはない。そして44キロは、同王座決定戦と防衛戦の2度しか戦っておらず、2試合ともアメリカーナで一本勝ちしている。

いわばミクロでは負け知らずの女王対決は、柔道家・大島✖柔術家・村上という見方もできる。もちろん、MMAでありスタンドは当然として、寝技でも打撃があるなかで両者のグラップリング対決は見ものだ。

全17試合で9つの一本勝ちを誇る大島に対し、村上の一本勝ちはキャリア序盤の3試合だ。その一方で体力負けをして然りの試合でも、技術で制してきた。パワーで対抗できない時に村上を助けるのが、相手の力を利した柔の動き。つまり村上は柔のグラップラーといえるだろう。

他方、大島はガード、サイドからキムラ、アメリカーナ系のアームロックを得意としており、アトム級やスーパーアトム級でもタップを奪って来た。いわばミクロ級を越えた破壊力、パワーの持ち主はずばり剛のグラップリングを駆使する。

✖剛の組み技系MMA対決、パワーも技術に含まれ大島のキレを持ってすると、剛の寝技により短時間決着もあり得る。同時に柔の寝技は瞬発系でなく耐久力勝負、いわゆるDeep Waters──深みに入り&深刻な状況を与える勝利を手にすモノ。剛の大島✖柔の村上、非常に興味深い王座統一戦となる。

またDEEP Tokyo Impact2024#03では昨年9月の王座転落から8カ月、石司晃一が実戦復帰。THE BLACKBELT JAPANの平松翔と戦うバンタム級3回戦がまずは明らかとなっている。

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