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【FURY FC52】石原夜叉坊、49カ月振りの勝利はならずとも──6連敗は逃れる……痛み分け

【写真】写真は計量でのフェイスオフ。この相手には勝ちたかったが、負けなくて良かった (C)FURY FC

17日(日・現地時間)、テキサス州ヒューストンのエスケーペード2001でFury FC52が行われ、石原夜叉坊がヴィニシウス・ザニと対戦した。

7月のFury FC48の敗北でついには連敗が5となった崖っぷちの夜叉坊が、4年1カ月振りの勝利を目指しケージに上がった。


<バンタム級/5分3R>
ヴィニシウス・ザニ(ブラジル)
Draw.1-0:29-27.28-28.28-28
石原夜叉坊(日本)

オーソのザニに対し、夜叉坊がまず右ローから左インサイドローを連続で蹴る。ザニが右ローも、かわした夜叉坊は今度は左から右ローを入れる。ここでザニも右ローが急所に当たり、試合が一旦中断。すぐに再開し、夜叉坊は左ハイで牽制する。

ザニは右ミドル、両者のパンチが交換し夜叉坊は前に出て左ボディから左ストレートを伸ばし、右ジャブに続き左ミドルを決める。左ミドルを2発、踏み込んでローを蹴った夜叉坊は、ザニの蹴りにしっかりと距離を取ると、蹴りを空振りし姿勢を乱したところで跳びヒザを狙う。

左のニーを当てた夜叉坊だが、ザニは右足をキャッチし、ワキを差してテイクダウンを決める。背中を譲った夜叉坊、こらえどころでスクランブルに持ち込む。両者スタンドで離れ、夜叉坊が左足のローをザニの奥足に蹴っていく。結果、近い距離での攻防となり夜叉坊はローからミドルを効かせる。

動きが落ちたザニに対し、夜叉坊は右ジャブを伸ばす。蹴りのフェイクで距離を詰め、右を入れる夜叉坊はスピニングバックフィストをかわす。ザニは右ミドルから左ミドル、と再び蹴りが急所に入り夜叉坊が顔をしかめる。

間をおいてリスタートし、夜叉坊が距離を詰めて右からヒザ蹴りを繰り出す。さらに左ボディを入れた夜叉坊が右ジャブ、左ストレートを入れ、ザニの左フックをかわす。最後の最後にスタンドでバックを許した夜叉坊だが、完全に初回を取った。

2R、左ストレートに右を返したザニは、ヒザ蹴りにもワイルドな右を振るっていく。勢いが増したザニはボディロックテイクダウンを決めると、夜叉坊は背中を譲らず、腕を向いてケージ際まで移動して立ち上がる。

打撃の間合いで左ボディからヒザをボディに決めた夜叉坊が、パンチを纏める。明らかに動きが落ちたザニは、一発は勢いがあるが体の軸がなくなっている。夜叉坊が果敢に前に出るが、またもザニの右ローが急所に入り、ついに減点が与えられる。

急所は痛いが、4年1カ月振りの勝利にポイント的に有利なった夜叉坊は、右ロングを受けても前に出る。ザニは再びボディロックテイクダウン、スクランブルでバックをとったザニがスピニングバックフィストを空振りする。

組みを続けることができないザニ、夜叉坊にとっては絶好のチャンスだ。ここでもボディにパンチ、ヒザを突き刺した夜叉坊はザニの大振りの左右のパン問をかわしボディストレート。と、ザニはダブルレッグでテイクダウンも夜叉坊が頭を押して即立ち上がる。

スタンドでは夜叉坊の間合いと思いきや、右オーバーハンドを受けダウン。シングルから立ち上がった夜叉坊は、踏み込んだ足が滑って開脚状態で座るという珍しい場面も。すぐに起き上った夜叉坊だったが、ニータップでバックを許し、後方にヒジを入れる。座って左腕を差していった夜叉坊、ここは下で時間となった。

減点とダウン、2Rがイーブンとなったため、夜叉坊はドローでなく勝ちには3Rを取る必要がある。

最終回、観客を煽った夜叉坊が左ローを2つ入れ、右ジャブを伸ばす。右を振るって前に出たザニがボディロック、夜叉坊は倒されずに離れる。ここで打撃の間合いに戻れたのは大きい。ザニは手数が少なく、夜叉坊がショートのコンビを見せる。クリンチも組みを持続できないザニに対し、夜叉坊も左右のボディを繰り出す。

さらに右ジャブを2つ入れた夜叉坊だったが、ケージを背負うザニにシングルレッグでテイクダウンを取られる。背中を譲り立ち上がる夜叉坊は、正対して離れる。倒される夜叉坊、コントールできないザニ──両者、淡泊な展開のなかで手数が多いのは夜叉坊であることは明らかだ。

ザニは右ミドル、夜叉坊が左ミドルを返して右フック入れる。手をマットに着けた蹴りから、ザニがシングルを決める。ここもケージ際に移動した夜叉坊に対し、ザニはコントロールを拒否して離れ時間に。夜叉坊は打撃も当ててはいるが、インパクトは少なく倒され過ぎたか。最後は打撃の間合いに戻る。

3Rを手数、精度で取れると、29-27で判定勝ちができるが──果たして、ジャッジの裁定はまず29-27でザニ。1Rまでザニのラウンドとは、理解に苦しむ。夜叉坊も首を傾げるなか、残り2人は28-28でドローに。3Rはコントロ―ルこそ許さなかったが、2度倒されたことが失点につながった。

両者の淡泊さが、ポイントゲームでザニ有利なった。つまり急所蹴りの減点がなければ夜叉坊は黒星を喫していたところ。49カ月振りの勝利はならずとも、6連敗を逃れた事実は悔しくもあり、ホッとしたところでもある。

これもまた今の夜叉坊の状態を端的に表す結果──という見方もできるかもしれないが、3Rはアレだけ当てることができる局面だったので、やはり勝ち切りたかった。

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UFC チェ・スンウ 石原夜叉坊

UFC on ESPN+49:第2試合・ジュリアン・エロサ vs. シャルル・ジョーダイン

150ポンド契約。UFCでは珍しい(体重オーバーではない)キャッチウェイトマッチ。

本来はレローン・マーフィーがジョーダインとフェザー級で対戦予定だったが、開催地がイギリスからラスベガスに変更になったことにより、マーフィーがビザを取得できず欠場。先週になって急遽エロサの出場が決まったものの、減量が間に合わないためか150ポンド契約で組まれた。

エロサは16年3月、石原夜叉坊にKO負けしリリースされると、ローカルで経験を積みコンテンダーシリーズに出場してUFCと再契約。が、3連敗でまたリリース。しかし昨年、試合のわずか3日前に代役としてUFCと再契約。押された展開から3Rにダースチョークを決めてUFC4年半ぶりの勝利を手にした(この時も150ポンド契約だった)。次戦ではネイト・ランドワーに飛び膝で56秒KO勝ちで連勝。が、今年6月の3戦目はチェ・スンウのワンツーでダウンした後のパウンドでKO負け。25勝のうち11KO・11一本勝ちがあり、判定勝ちはわずかに3回。

ジョーダインはチェ・ドゥホにKO勝ちした1戦のインパクトが大きいが、ここまで2勝2敗1分け。前戦は欠場選手の代役で登場した階級下の選手にドゥホ戦以来のKO勝ち。

パンチで出るジョーダイン。ミドル。エロサはキャッチするとそのまま組んでケージに押し込むが離れた。パンチの打ち合い。エロサの左がヒット。また蹴り足をキャッチしたエロサ、放して蹴りを入れる。ジョーダインまたミドルを放ちヒット。エロサの右がヒットし一瞬ぐらついたジョーダイン。エロサ間合いを詰めるがジョーダインはミドルを入れる。ケージまで詰めたエロサ。左ボディ。ジョーダインが前に出てパンチを放つがエロサバックステップしかわす。逆にエロサが出てパンチを入れる。ジョーダインの左がヒットしたが、エロサ間合いを詰めるとタックルへ。ボディロック。ケージでこらえるジョーダイン。首相撲に切り替えたエロサだがジョーダインがパンチで引き剥がす。ジョーダインが右をヒットさせたがエロサのパンチを貰い少しぐらつく。エロサが追い打ちに来ると飛び膝で威嚇。ホーン。

1Rはパンチをを効かせた場面があったエロサのラウンド。

2R。ジョーダインパンチで出る。エロサが首相撲に捕らえるが構わずパンチを打ち込んでいく。エロサも打ち返し打ち合いに。首相撲で膝から右を打ち込んだエロサ。また首相撲に捕らえるがパンチ連打で引き剥がしたジョーダイン。しかしエロサ出ていく。ジョーダインの飛び膝とエロサの前蹴りが同時に放たれ、前蹴りがローブローに。再開。パンチで出るエロサ。ジョーダインのパンチを貰ったが下がらない。ジョーダインの方がやや消耗しているか。エロサ飛び込んで左ボディ。ジョーダインがパンチで飛び込むと首相撲。しかしジョーダインの左をもらいダウン気味に倒れた。気合を入れてすぐ立ったエロサだが、下がっているのでやはりダメージがあったか。残り1分。エロサちょっと動きが落ちている。ジョーダインが先手を取る。首相撲から右を入れたエロサ。ホーン。

2Rジョーダイン。

3R。エロサ出ていくがジョーダインもパンチを打ち込む。エロサ組み付くとボディロックからバックに回り投げた。押さえ込む。ジョーダインのガードに。頭を押して距離を作りながら立ったジョーダイン。バックを取られたがケージにもたれて正対。離れたがエロサすぐに出るとケージに詰めてボディに膝連打。またケージに詰めるとタックルへ。ボディロック。バックに回りながら倒した。また頭を押して立つジョーダインだが、立ち際にエロサが得意のダースチョークに捕らえて引き込む。がっちり入りタップアウト!

エロサはUFC復帰後3勝目で全フィニッシュ。前の試合のバリオーもそうだが、戦績的にUFC最下層レベルだった選手が、気持ちが入った攻めを見せ、勝ち星もついてきている。

ジョーダインも2Rまでは互角の打ち合いで気持ちでは負けていなかったが、立ち際の一瞬のすきをつかれた。

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Fight&Life Interview ブログ ユライア・フェイバー 田中路教 石原夜叉坊

【Fight&Life】ユライアが語った田中路教&<未掲載>石原夜叉坊「テルトの戦いは終わっていない」

【写真】世界中からファイターがユライアの下に集まる(C)MICHINORI TANAKA

23日(月)発売のFight&Life#86にカリフォルニア州サクラメントに移り住んで4カ月が経過した、田中路教のインタビューが掲載されている。

その囲み記事で、ユライア・フェイバーが田中について語った。ここではユライアが田中に対して、どのような想いでいるのかに加え、本誌で掲載できなかった──ユライアが考えるチーム・アルファメールに世界中から選手が集まってくる理由と、結果が出ない石原夜叉坊についてどういう想いでいるのかを紹介したい。


「タナカが4年振りにアルファメールに戻ってきたことは、本当にアメージングだ。

技術的な成長は当然して、ファイターとしてだけでなく人として成熟していた。オープンマインドで、懸命に学ぼうという姿勢は常に好感が持てる。彼が僕のことやチーム・アルファメールに慕ってくれていることに感謝している。

僕は気持ちが強くて、ハードワークを続けることができる選手を見出すことができると思っているけど、タナカは未来を掴み取るために必要な正しいメンタルの持ち主だ。持って生まれた才能に加えて、たゆまぬ努力を続けることができるタナカのことを僕は信じている。

2度目のチャンスを掴むためには、とにかく連勝が必要だ。そしてエキサイティングな試合を、以前と変わらずしてほしい。これから待っている勝負では、相手より強い意志で戦う必要がある。そのために世界で最高のチームで、自らを奮い立て一心不乱にトレーニングしているんだ。彼は目標を達成するために、ペダルから足を外すことがない。何をすべきかを分かっている。タナカならLFAでチャンピオンになり、UFCでまた戦うことができるに違いない」

※未掲載分

──なぜ、世界中から成功を求めるファイターがユライアの下に集まってくるのでしょうか。本人に尋ねるのもなんですが、ユライア自身はどのように考えていますか。

「伝統……チーム・アルファメールの伝統だと思う。アルファメールのファイターは、UFCを代表とするMMAのビッグショーで成功を収めてきた。このスポーツでフィーダーショーだけでなく、メインステージでも勝ち残ってきたんだ。MMAが注目を集め始めた時に、僕らはUFCで結果を残している。

そういう姿を見ていた世界中のファイターが、アルファメールに集まるようになった。そして、また成功を収める選手が生まれ、また彼らのようになりたくて世界中から選手がやってくる。ビッグショーのメインステージで、結果を残す。それがチーム・アルファメールの伝統になっており、次世代、また次世代と続いているんだと思うよ。

でも若い選手だけじゃない。チーム・アルファメールにはこのスポーツで活躍し続けてきたクレイ・グイダやダレン・エルキンスのようなファイターが、今も成長していることを試合で証明している。それも皆がサクラメントにやってくる大きな要因になっていると思うよ」

──国籍を問わず、ソン・ヤードンやパウリアン・パイヴァなどの試合でもユライアがコーナーにいます。

「タナカ(田中路教)もその1人だ。彼はLFAで戦うためにアルファメールに戻ってきた。田中はLFAでチャンピオンになってUFCに戻る。日本のファイターは、昔ながらのファイティング・スピリットを持ち続けている。それはファンが、MMAを理解してちゃんと選手のことを見ているからだと思うんだ。

そのMMAの見方が日本人選手の精神性を、世代を越えたモノにしているんだよ」

──なるほど、そんななか田中路教選手と並んで、日本人で古株となった石原夜叉坊選手ですが、先日のFury FCの試合でも敗れてしまいました。敗れたことよりも、今ユライアがまさに口にしていた……戦う気持ちが伝わってことなかったことが本当に気になります。ユライアに全幅の信頼を寄せてアルファメールで練習している夜叉坊選手について、どのように考えていますか。

「君の言ったことは正しい。テルトからウォリアー・スピリットが感じられなかった……。このスポーツは本当にハードなんだ。彼は4連敗中だった……そしてまた敗れてしまった。彼の動きが悪くて負けた試合もあるけど、テルトの動きが良くても、それ以上に相手が良かった試合もある。

でもテルトの心はまだライフ・マーシャルアーチストだと僕は思っている。まだウォリアー・スピリットも持っているはずだ。まだテルトの戦いは終わっていない。

ダレン・エルキンスを見てくれ。4連敗から復活した。クレイ・グイダもそうだ。4連敗しても、終わっていない。ルイス・ゴンザレスは負けても、負けても立ち上がっている。

テルトはファイティング・スピリットを失っていない。でも、眠ってしまっているんだ。テルトが再び目を覚ますことを僕は信じている」

※同インタビューでは田中路教のアルファメールでの練習やサクラメントでの生活。そしてプライベートでの嬉しいニュースなどが語られています。

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MMA ONE UFC   石原夜叉坊

『Fury FC 48』試合結果/石原夜叉坊 vs. レヴィ・モールズ ハイライト動画

石原夜叉坊が7.25テキサス州ヒューストンで開催する『Fury FC 48』に出場、CFFC王者の強豪と対戦(2021年07月03日)

 こちらの続報。


Fury FC 48 Results(MMASucka)
Main Card

・Kolton Englund def. Alec Williams via Tko (Strikes) at 4:34 of round 3

・Levi Mowles def. Teruto Ishihara via Submission (Rear-Naked Choke) at 2:44 of Round 1

・Arut Pogosjan def. Josh Altum via Tko (Strikes) at 4:50 of Round 1

・Randy Villarreal def. Jacob Silva via Unanimous Decision (29-28 x3)

・Joey Elzea def. Ramiro Ruiz Castillo via KO (Head Kick) at 4:55 of Round 3

・Josh Walker def. Jonathan Eiland via Unanimous Decision (29-28 x3)

・Juan Adams def. Eric Lunsford via Submission (Rear-Naked Choke) at 3:27 of Round 1

・Yadier Del Valle def. Aric Mercado via Unanimous Decision (30-27 x3)

Preliminary Card

・Matt Mooney def. Alex Black via Submission (Ankle Lock) at 3:06 of Round 1

・Christian Strong def. Cameron Smotherman via Unanimous Decision (29-28, 30-27, 30-27)

・Jonathan Davis def. Mason Iacobellis via Submission (Guillotine) at :20 of Round 1

・Santiago Guzman def. David Armas via Unanimous Decision (30-27, 29-28, 30-27)

・Justice Torres def. Christian Lopez via TKO (Ground and Pound) at 2:26 of Round 2

 7月25日にテキサス州ヒューストンのエスケーペード 2001で開催された『Fury FC 48』の試合結果。セミファイナルで石原夜叉坊がレヴィ・モールズに2R2分44秒リアネイキッドチョークで敗れています。石原はこれで5連敗。



 石原夜叉坊 vs. レヴィ・モールズ ハイライト動画。フルファイトはUFC Fight Passで視聴できます。続きを読む・・・
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Fury FC48 MMA UFC ブログ リヴァイ・モウルズ 石原夜叉坊

【Fury FC48】崖っぷちの石原夜叉坊、リヴァイ・モウルズのRNCで失神。殴る実感が拳に感じられない

25日(日・現地時間)、テキサス州ヒューストンのナイトクラブ=エスケーペード2001で開催されたFury FC48で石原夜叉坊がリヴァイ・モウルズと対戦した。

<137.8ポンド契約/5分3R>
リヴァイ・モウルズ(米国)
1R2分44秒by RNC
石原夜叉坊(日本)

ステージから下りるステップで躓いてしまった夜叉坊、試合前にからヒヤッとさせられるシーンだ。

2.8 ポンド・オーバーのモウルズが、左ジャブを伸ばし夜叉坊が組んでいく。ヒザを見せたモウルズをケージに押し込んだ夜叉坊だったが、体を入れ替えられた直後に離れる。左ミドルから左ハイ、左スト―トを見せた夜叉坊が、右ジャブを伸ばす。さらに左ボディストレート、左ミドル、左ローミドルを蹴った夜叉坊が組みつくも、逆にボディロックでケージに押し込まれる。

モウルズはダブルレッグからバックに回ると、右足を入れて後方に倒れこむ。そのまま四の字フックを完成させたモウルズは、夜叉坊の右腕ごとセンターフックし、右腕で口を塞ぐ。左手を取って防いでいた夜叉坊に対し、モウルズは右腕を喉下に滑り込ませる。RNCに捕えられた夜叉坊が、落ち──しばらくしてレフェリーが試合をストップした。

モウルズは「What I want to do!!」とシャウトし、「テルトはグラウンドもできるから時間を掛けた。きっと、次から145ポンドに挙げ、TVで視られるUFCかビッグショーにステップアップしたい」と話した。一方の石原夜叉坊は、これで5連敗。敗北し、その原因を考えて対処してきたが、結果はまたしてもでなかった。試合に勝敗はつきもの、最初のバックテイクでRCNで落とされることもあるだろう。だから寝技を──ということではない。それよりもスタンドの攻防で、殴る実感が拳(けん)に感じられないことが問題だ。

夜叉坊が自身の長編小説の続きを撰じ続けるのであれば、ここはもう根本的な見直しが必要だろう。


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Fury FC48 Interview other MMA ブログ リヴァイ・モウルズ 中本龍平 川原波輝 石原夜叉坊

【Fury FC48】明日、リヴァイ・モウルズ戦。崖っぷちの石原夜叉坊「自分のやりたいことなんで……」

【写真】パブリック計量で、体重オーバーだったモウルズとのフェイスオフを行う夜叉坊 (C)FURY FC

25日(日・現地時間)、テキサス州ヒューストンのナイトクラブ=エスケーペード2001で開催されるFury FC48で、リヴァイ・モウルズと対戦するに石原夜叉坊。

UFCを再び目指す、それ以外は目に入っていない。その知名度やキャラを生かせる場所もあるはずだと思われてきた夜叉坊だが、4連敗のどん底を経験してなお彼の択もアルファメールとUFCだった。

テキサス──決して脚光を浴びる場でないFury FCという場で、これまでの自分の全てを肯定し、夜叉坊は再びケージに足を踏み入れる。


川原波輝、中本龍平と

──ご無沙汰しています。

「お早ようございます!!」

(リカバリー食を持ってきた)川原波輝 あっ、おはようございます!!

──おお、川原選手も。今回の試合前、川原選手から『祖根戦の時とは別人です』と連絡を貰い、夜叉坊選手の話を試合前に聞きたくなりました。

川原 アハハハハ。BLOWSの中本龍平選手も、今一緒なんですよ。

「中本龍平、コイツはやりますよ。ワンパンマンです。高校から野球で一緒で、コイツはやりよる。サポートにしてくれて、今、僕の家に住んでアルファメールで練習しているんですよ」

川原 これから、要チェックでお願いします。

──了解しました。しかし、朝の8時から計量というのは早いですね。頬もこけていますが、計量直後のタイミングでインタビューを受けていただきありがとうございます。

「いえ、今ちょうど終わりました。135ポンド、しっかり落としましたよ」

──試合前日ですが、正直1月の試合ほどガッカリさせられたことはなかったです。

「だいぶ散らかしましたからね」

──あの日の石原夜叉坊は何だったのでしょうか。格闘家というより、フィジークでもやっている体つきの良いお兄ちゃんがケージの中にいるように見えました。

「I was not there。ホンマ、ガッカリさせてもうたと思うんですけど……もう、どこまでアカンのか隠さずに見せることができました。アハハハハ」

──ポジティブなのか、何なのか。まぁ、試合前ですし……あの日を振り返って、明日への気持ちに影響するのも何ですしね。

「もう何もないです。何もなかったんです。ホンマ、一番の裸の俺なんやと。俺って、こんな弱いんやって……。でも、なんか……ここにおるわけですよ。アレがどうとか……なんていうのか、勉強になりました。

あそこまで曝け出せたことで、何もないなって。でも、そうやって過程を踏んでいるんですよ。アカンことも良いことも、過程を踏んで今があるんで。

もう長編小説の目次と各章のタイトルみたいなもんです。一歩一歩しっかりと獲り返します」

──あの後、いつアルファメールへ?

「試合が終わってすぐに、削り残ったモノが自分のなかにあって。一旦、それを纏めるというか……そこに集中したいなって。僕のなかで、それは日本ではできへんから、とりあえずこっちに戻ってきて……最後まで残った自分が信じているモノに取り組もうかと。

やるべきことをやるためにも、戻ってきたって感じですかね。やりたいことをとことんやらんと、それをこっちでやりたかったんです」

──アルファメールで、できていますか。

「できてます。朝から晩まで、世界中から強くなりたい強いヤツが来ていて……プロ練習を20人、30人でやって。仲間やけど、ライバルで。『お前が休むんやったら、俺はやる』って感じで。ホンマ、学校の部活ですよね。そこで差がでるから、皆がやりよるんですよ。で、練習中も気を抜けないです。

自分の国や街から出てきているヤツらばっかりやから、国の代表じゃないけど、やっと僕も日本人として……どうなるべきか、日本人として戦う状態になってきたんかなって。

アルファメールって月曜日から金曜日まで、1日、1日を抜けずに練習をしているのを、ユライアが見ているんです。水曜日に強度の高いMMAスパーがあって、次の日のレスリングがまたハードで、一気に参加人数が減るんです。でも、そこでユライアが『ここが一番苦しい。ここで勝負をしないとダメなんだ』って、皆のケツを叩くんです」

──素晴らしいリーダーシップですね。あれって、英語だから余計に伝わってくるんですよね。海外のプロモーターも大会前に選手を集めて叱咤激励していますが、あれを国内で日本語でやったら、自分なんて大笑いしてしまいますけどね。「いや、俺たち、そういう文化じゃないし。日本語はそういう言葉じゃないから」って。

「分かります。ソレは、そうですよね。ユライアにアレをやられると、ホンマにやり切ってやろうって思うんです。ドンピシャで心に突き刺さるんです。シンプルに響いて、俺のことを言われているって思うんです。日本語だったら、アレは入ってこないですよね。アレ、何なんですかね?」

──日本語はヒザを詰めてゆっくり話す。その方が伝わるかと思います。

「あぁ、なるほど」

──とにかく、そういう環境でもう結果を残すしかないですね。

「あれなんですよ……ピョートル・ヤンを倒せるのは、日本人しかいないんです。僕しか」

──……。

「アイツをしばかな気がすまへん。それだけです」

──今回、FURY FCで戦うようになったのは?

「待っていたら、向うから来ました。Road to UFC シーズン2です。僕にとっては。レコードも汚れて、散らかしましたからね。でも、もう数字とか考えずに──それがなんなんって気持ちでやるだけです」

──心機一転、仕切り直しということでしょうか。

「仕切り直しというか……ここまであって次の章に進める。ページをめくって、いよいよ本番入りますよ。アクションッ!!

試合でキレーごとなしに、世界にリンクしたい。皆がウチから叫べるような元気な試合をして、首を刈っていきます」

──リヴァイ・モウルズ、強敵といって良い相手かと。

「アイツ、2ポンド・オーバーでそこで死んでますよ」

──なんと、尚更負けていられないですね。

「ハイ。FURYとは4試合契約ですけど、アイツ喰うて。相手ももうしぼれてくると思います。そいつらを逃がさないです。ここでやっていれば、UFCに戻れると思います。とりあえず、明日……自分のやりたいことなんで一生懸命、楽しんでやります」

──今の石原夜叉坊が、全て出る……出し切る試合を期待しています。

「俺はMMAが大好きです。愛を持って、一生懸命戦います。俺には皆がついている。いつも、ありがとう!!」

■視聴方法(予定)
7月26日(月・日本時間)
午前6時30分~UFC FIGHT PASS

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BELLATOR Fury FC48 LFA MMA UFC   マイルズ・ジョンズ リヴァイ・モウルズ 石原夜叉坊

【Fury FC48】仏の顔は何度まで? 5度目の正直、石原夜叉坊がテキサスで猛者モウルズと再起戦

【写真】 勝って、話を聞かせてほしい──夜叉坊だ(C)MMAPLANET

25日(日・現地時間)、テキサス州ヒューストンのナイトクラブ=エスケーペード2001で開催されるFury FC48に石原夜叉坊が参戦し、リヴァイ・モウルズと対戦する。

Fury FCは2013年に活動を開始したテキサス州を本拠とするプロモーションで、米国西部を代表するフィーダーショーだ。


今年1月にプロ修斗に8年4カ月ぶりに出場を果たしたものの祖根寿麻に敗れ、UFCリリース後の1年11カ月振りのファイトを落とした夜叉坊。その後、ホームといえるカリフォルニア州サクラメントのチーム・アルファメールに戻り、5月にはグラップリングマッチに出場も、ここでも敗北を喫している。

UFC終盤から4連敗中の夜叉坊が、北米MMAで再起を賭ける一戦だが、対戦相手のモウルズは一筋縄にいかない──というよりも相当な手練れだ。

まだ26歳ながら戦績は14勝4敗で2014年のLegacy FCにおけるプロデビュー戦でエイドリアン・ヤナスを下している。Legacy FCとRFAの合体後、LFAでは3勝2敗──だが、その相手はマイルズ・ジョンズとラフェオン・スタッツというUFCとBellatorで結果を残しているファイターだ。

MMAファイターとしては殴って、テイクダウン、コントロールができるモウルズは、基本オーソドックスのファイターだがサウスポーの左ストレートに、右のカウンターを合わせるのが上手い。この右は夜叉坊を苦しめる可能性は十分にある。

とはいっても今の夜叉坊に求められるのは、対戦相手では彼が自分自身に勝てるかどうか。いってみれば気分よく自分の戦いができれば、モウルズをKOできる力を持っている。一方で、しんどい試合になった時にどこまで粘ることができるか。

この間のアルファメールでのトレーニングで、如何に心身ともにタフさを身につけているのか。しんどくない=楽に勝てるのが一番、そうでない時に夜叉坊が何を見せることができるか。仏の顔は何度まで? 自分と向き合う5度目の正直だ。

■視聴方法(予定)
7月26日(月・日本時間)
午前6時30分~UFC FIGHT PASS

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Interview Special  ソン・ソンウォン ブログ 石原夜叉坊 祖根寿麻 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:1月─その参─祖根寿麻✖石原夜叉坊「堕落に任せている」

【写真】勢いでなく、覚悟を決めて戦った祖根 (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

2021年1月の一番、第三弾は31日に行われたShooto2021#01から祖根寿麻✖石原夜叉坊戦について語らおう。


────青木真也が選ぶ2021年1月の一番、3試合目をお願いします。

「祖根✖夜叉坊です。あの試合、正直どう見ていましたか?」

──試合前に、どちらが勝つと思っていたということですか。

「ハイ」

──それは正直、夜叉坊です。と同時、個人的には祖根選手に何か見せてほしいと思っていました。意地のようなモノを。

「夜叉坊ですよね。僕もそう思っていました。やっぱ、そうですよね。なんか、そう考えると2年間試合をしていないというのは大きいですね」

──そこでいえるのは2年間試合をしていないという部分とともに、2年間の過ごし方はどうだったのかということかと。

「そうっスね。試合勘と別に、日々の練習でどれだけ創ってきたのか。そこの部分は関係してくるでしょうね。夜叉坊は打撃の選手なので、打撃の切り返しとかそういうことはしていたと思うんです。でも組んだり、鎬を削る練習をどこまで日常に採り入れてきたのかとは感じました」

──結果論で突っ込むのは反則かもしれないですが、最後の局面にテイクダウンへ行った。夜叉坊という選手は本当に気持ちがストレートに表れる。だから、負ける時はやってはいけないことがそのまま出ることが多いです。今回も最後に祖根選手の跳びヒザに対して、テイクダウンへ行った。いやポイントメイクでなく、倒す意志が必要な場面でしょうと。

「その前にもテイクダウンを狙って、がぶられて押し込まれる途中で崩れてバックに取られました。

テイクダウンに行った時のギロチンの取られ方も……良くなかった。ああいう組みの脆さを見ると、日々が出るのかなとは感じましたね」

──と同時に祖根選手が昨年4月に後藤丈治選手と戦った時と比較すると、コンディションが体も気持ちも違っているように感じました。

「祖根選手は去年の4月は動けていなかったけど、今回は気合が入っていました。要は不利なマッチアップで、皆が夜叉坊の勝利を願っている──祖根陣営以外は。

そういう試合で1Rが終わってから、祖根選手がガードを固めてゆっくり、ゆっくりと距離を詰めていきました。バッと行くんじゃなくて。あの試合をするってことは、頑張っている証拠です。

アレはなかなかできることじゃないし、今回の祖根選手は格闘家が評価する格闘家のソレだったと思います」

──最高の誉め言葉ですね。

「ほんと竹中大地選手とか、祖根さんとはタイプは違いますけど、アベレージが高くて格闘家が評価する格闘家だと思うんです。そういうのが、祖根選手にありました」

──対して夜叉坊は……個人的に夜叉坊と安藤達也選手は才能の塊だと思うんです。

「……あのう、それ……その2人で括るの止めてくださいよ(笑)。それ言っちゃいけない2人ですよ。肉体的にも精神的にもピークにいられる年齢です。でも肉体的に落ちていたり、気持ちで対戦相手に負けるって」

──練習していない、という結論を用いてしまいそうです。

「いや、でも練習しないほうが本来は体は消耗しないんですよ。ケガもしないし。だから、なんでなんだろうって。堕落に任せているのかなって。

でも、それでも通用しちゃうところがあるので。それが問題なんですよね。ヤバイと思います。この間の修斗は、色々とレベル的には感じ入るモノはありました。西川大和選手が絶賛されていたけど、それはヤバイですよ。18歳、北海道っていうバイアスをかけていると」

──ケージにそのようなバックグラウンドは関係ないですしね。我々、メディアはそこで盛り上げていきますけど。

「それはそこで、分かってやっていることだし。だからこそ団体やジム関係者はしっかりと見極めないといけない。そういう点においても、今回は祖根選手が頑張って、堕落せずに逆風のなかで戦って結果を残した。気持ちというモノは難しいですけど……そこをどう評価するのかは。ただし祖根選手は確かに気合が入っていました」

──気持ちは一定でないから難しいですね……確かに。次の祖根選手が、青木選手のいう格闘家が評価する格闘家でいられるのか……。

「今回はSNSでの賑やかしもなかったですよね。そこまで入っていたし、これが正念場だったのでしょうね。だからこそ、次にチャンスが回ってくると同じことができるとは思わない。と同時に祖根選手は世界一になるとか、そういうことでやっているわけではなくて、気持ちの良い格闘技を見せてくれていますよね」

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J-CAGE Report Shooto2021#01 ブログ 石原夜叉坊 祖根寿麻

【Shooto2021#01】互いがグラつく打撃戦は祖根が判定勝ち。夜叉坊は2年ぶりのMMAを勝利で飾れず

<65.8キロ契約/5分3R>
祖根寿麻(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
石原夜叉坊(日本)

サウスポースタンスの夜叉坊が、左ストレートで先制。さらに左ローを当てる。祖根が間合いを詰めようとすると、バックステップで自分の距離を保つ夜叉坊。左ハイでけん制しつつ、左ローを当てていく夜叉坊は、さらに左テンカオを効かせる。左右のローで祖根を中に入れさせない夜叉坊に対して、右フックを振りながらダブルを仕掛ける祖根。これをカットした夜叉坊は、首相撲からパンチを当てて離れる。ケージ中央に戻り、ジャブとローを放つ夜叉坊、前に出てきた祖根に左ストレートを合わせると、祖根の動きが一瞬止まった。打撃を交錯するなか、ダブルを仕掛けた祖根だが、テイクダウンを奪うことができない。プレッシャーをかけて相手にケージを背負わせる夜叉坊だったが、祖根はケージを背にしながら右ミドルと右ストレートをクリーンヒット。夜叉坊も一瞬動きが止まり、両者打ち合いで1Rを終えた。

2R、右ジャブから入る夜叉坊。祖根もローを返す。祖根の右ミドルをカットした夜叉坊が、ダブルでテイクダウンを奪う。祖根は相手の首を抱えながら立ち上がり、首相撲から右ヒジをヒット。腰を落とした夜叉坊はダブルを仕掛けるも、祖根はカットする。スタンドに戻り、夜叉坊は左ロー。さらに左テンカオを狙うが、祖根の足払いで尻もちをついてしまう。両者がローを放つなか、祖根の右ミドルがヒット。夜叉坊の手数が減るが、左ハイから左ストレートを当てていく。受けた祖根も打ち返して、夜叉坊をケージ際に詰める。祖根がプレッシャーを詰めて、夜叉坊の右足を狙ってシングルを仕掛けるも、これは夜叉坊が足を抜いて倒れることはなかった。

最終R、開始直後、両者がローを放つ。夜叉坊のローが急所に入ったと祖根がアピールし、一旦試合が中断される。再開後、夜叉坊が左ローを放っていくも、中に入ろうとしたところに左ジャブを合わせられてしまう。祖根は右ローから右ハイ。それをかわした夜叉坊がダブルを狙うも、祖根はカット。夜叉坊は右からテイクダウンを狙うが、祖根はこれをカットしてバックマウントを奪い、RNCへ。夜叉坊はすぐさまディフェンスして立ち上がる。スタンドに戻り、夜叉坊が左ハイを繰り出したあと、前に出した手の指がアイポークになったとして試合が中断される。

ドクターチェック後、残り2分のところから試合再開。再開直後、夜叉坊の左がヒットして祖根がグラつく。互いにローで距離を測りながらパンチを狙う展開のなか、祖根の右がクリーンヒットし、夜叉坊が下がる。試合時間残り1分で、夜叉坊が左ハイ。これをブロックした祖根がパンチのフェイントを見せる。祖根の蹴りをバックステップでかわす夜叉坊。右ジャブを当てて祖根を下がらせる。試合時間残り15秒で、祖根が前に出るが夜叉坊も打ち返して、最終Rが終了した。

判定は、ジャッジ3者が1ポイントで祖根の勝利を支持。祖根は試合後、岡田涼や大塚隆史の名前を挙げ、挑発した。

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Interview ONE ONE Unbreakable ONE116 ブログ リト・アディワン 川原波輝 石原夜叉坊

【ONE116】アディワン戦へ、川原波輝─02─「ステップを踏んで、動き続ける。ヨガと水泳で養ってきた」

【写真】取材の途中から同席していた──31日に祖根寿麻戦が決まっている石原夜叉坊と(C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE116「Unbreakable」でリト・アディワンと対戦する川原波輝インタビュー後編。

スクランブル発進、それができる練習への取り組み方。そして、その練習の選択肢の多さが川原の最大の特徴だ。開かれた目と心が、彼を特別な存在にしようとしている。

<川原波輝インタビューPart.01はコチラから>


──股関節が柔軟になったことで、寝技で下になった時や壁に詰められた時の足の動きが違っていると感じることがあります。

「それに股関節が柔らかいと、パウンドも打ちやすいですよ。ガードの中でも良い姿勢で打てます」

──ところで2日間の東京滞在、体を動かすことはできましたか。

「あまりできていないですけど、水泳とランはしました。打ち込みがしたかったんですけど、それは大阪に戻って明日、モンキー(柴田モンキー有哉)とやります」

──えっ、明日の便ですよね? シンガポールへ向かうのは。

「ハイ。夜なんで午前中に大阪に戻って、モンキーと打ち込みをしてから向かいます。ホント、やってくることはワンパターンなんで対策練習をしておきます」

──対策、打ち込み、シンガポールに行ってもセコンドと肌を合わせることができる時間は非常に限られているかと思います。

「2日間隔離があるので、打ち込みはそのあとですね。アハハハ、チャレンジです」

──だからこそ、この間培ったところが重要になるかと。

「そうですね」

──では、8月の試合以降で何を培ってきましたか。

「とにかく自分のMMAは、足を動かして攻撃することなので動けなかったから話にならないです。ステップを踏んで、動き続けることができればどうにかなります。それをヨガと水泳で、養ってきました」

──またここでも水泳ですか!! つまり水泳でスタミナを養ってきたということでしょうか。

「ハイ。それとインターバルで呼吸を整えることを水泳でやってきました。というのもアルファメールで、プールでのMMAファイターメニューっていうのがあって」

──!!

「それを持ち帰ってきて、夜叉坊と一緒にやってきたんです」

──夜叉坊選手がしんどい練習を一緒に続けているのですか。

「いや、やっていますよ。水泳は好きなんじゃないでしょうか」

(実はインタビューの途中から、取材場所にやってきていた)石原夜叉坊「好きではない。やってはいるけど(笑)」

──ついに話に入ってきましたね(笑)。でも夜叉坊選手にイニチアチブを握られると、川原波輝インタビューにならないので……。

夜叉坊「でも水泳の練習、イイっすよ。だから、また見に来た方がエェですよ。めっちゃエェ画も撮れるし」

──是非、お願いします、しかし、MMAファイター用のプールトレーニングまで存在しているのですね。

「僕思うんですけど、バレーボールでもバスケットボールでもMMAに生きると思うんですよ。バレーボールやバスケットにしかない動きで、打ち方とかジャンプとか。得られるモノはどこからでもあるはずです」

──素晴らしいオープンマインドですね。MMAのためにヨガをする選手も、ほぼほぼ日本にはいないでしょうし。MMAを強くなるためのふり幅が大きいです。

「やっぱり選手によって、その選手独特の動きがあるじゃないですか。それが柔道やレスリングだけでなく、バスケットボールでもあると思うんです。バスケットボールのステップとか、ジャンプ。サッカーやったら蹴りが強いんちゃうん?って。MMAは全ての競技から学べるものがあるやろうし、むしろスポーツ以外の日常生活での会話からでも、MMAに必要な心技体の心の部分を補えると僕は思っています。

技と体はスポーツから。どんなスポーツからでも学べるモノはあります。そのなかで自分が好きになったのは水泳であるということだけで。ヨガもやっていて強くなれるから、続けています。ホント、バスケで何か感じることがあったらバスケもやりますよ」

──ではぜひカポエイラを。以前、金沢に拠点があるGuetoカポエイラで子供たちの練習を見せてもらったのですが、あの動きを子供の頃からしていると、その後はどんな運動にも生きると思いました。格闘技でも体操でも、ダンスでも。

夜叉坊「カポエイラ良いっスね。ちょうど今日、カポイエラの話をしていたんですよ。馬込にカポエイラのジムがあって。カポエイラあるやん? これえぇんちゃうんって2人で話していて。カポエイラは路上でいきなり回りだしたり、アレ凄いですよね」

──カポエイラこそ、ブラジルですよね。自分にとってブラジルとは柔術ではなくて、カポエイラなんです。上層階級でないところに存在してきたので。いや、夜叉坊選手のペースに巻き込まれてかポイエラに話題が移りそうだったので、話を戻します。今回の対戦相手、リト・アディワンは本当に強いです。ただし、川原選手はここから先を見ているはずです。

「勿論です。そしてリト・アディワンは内藤のび太や猿田とやるより嫌な相手やと思っています。ソイツが一発目で来るというのは、運命やと思うので。思い切りやるだけです」

──リト、ボカン・マスンヤネ。フィジカル・モンスターのなかで、日本人がどう戦っていくのか。川原波輝が何を魅せてくれるのか。相当に楽しみです。

「対応力ですよね。ホンマに対応力やと思っています。同じ動きをすることはないですね。それやったらハメられることがあるんで。UFCを見ていて分かったことなんですけど、強い選手は毎試合スタイルが変わります。

ただヌルマゴメドフとかっていう領域は分からないですけど。でものレベルでも変えているところは変えていると思います。コイツにはこういう動き、そういう風に対応していくことやと」

──ONEで戦うなら、海外の選手という日本人選手の意見は理解できますか。

「やはり違う国のチャンピオンのヤツをブッ飛ばしたいですね。でも、そこにいくまでに日本人対決が必要ならやりますよ。ただただ全く負ける気がしないんで。

日本人対決には自信しかないですね。どこで負けるのって。日本人の方が考え方が分かるから攻略できるのかな。外国人の方が何を考えているか、分からないですしね」

──言語、文法が違うと思考って変わりますよね。

「ひたすら組んでくるっ相手より、ワンパンがある方が怖いですからね。でも、凄いヤツいっぱいおるから。ホンマに半端ないヤツいっぱいおるんで。そう考えたら、そこまで……アディワンやったら打ち合える。

同じ階級やったら、行けるんちゃう? ラグビーもやってきたし、同じ階級っていうのはホンマに有難いです」

──では、最後に22日のアディワン戦で『ここを見てほしい』という一言をファンにお願いします。

「ここを見てほしい……? そうですね、海外でもフィニッシュできるところ。誰が来ても、コイツを倒すんやって……とにかくフィニッシュ力を見てほしいです。何でも決めることができるので」

■ONE Unbreakable視聴方法(予定)
1月22日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable対戦カード

<キックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] アラヴェル・ラマザノフ(ロシア)
[挑戦者] カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ジェイムス・ナカシマ(米国)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチチッチ(セルビア)
パトリック・シミッド(スイス)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
ザキムラッド・アブデュラエフ (ロシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
モン・ボー(中国)
サマラ・サントス(ブラジル)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
川原波輝(日本)

■ONE Unbreakable II視聴方法(予定)
1月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable II対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アブドゥルバシール・ヴァガボフ(ロシア)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ウマウ・ケニ(セネガル)

■ONE Unbreakable III視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable III対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

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