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【Shooto2024 Final】計量終了 メインは田上「倒す練習しかしていない」×旭那「格闘技人生の集大成」

【写真】前日計量の模様はYouTubeでもライブ配信された(C)MMAPLANET

29日(日)、大阪市住之江区のGORILLA HALL OSAKAで、今年最後の修斗公式戦興行「Shooto2024 Final」が開催される。メインは田上こゆる×旭那拳の世界ストロー級王者決定戦、コメインは環太平洋バンタム級王者決定トーメント決勝戦=野瀬翔平×ダイキ・ライトイヤーだ。
Text by Shojiro Kameike

世界ストロー級&フライ級の2冠王であった新井丈が、ストロー級のベルトを返上したことを受けて決まった王者決定戦。田上と旭那は今年5月にノンタイトル戦で対戦し、田上がKO勝ちを収めている。ベルトを賭けた再戦、ともに念願の王座奪取となるか。


現在、修斗の中で最もランカー同士のサバイバルマッチが活発となっているストロー級――そのストーリーに一つの幕が下りようとしている。まずは毎回恒例、ランカーたちの2024年の戦いを振り返ってみよう。

■2024年 修斗ストロー級 主な試合

1月28日@東京・後楽園ホール
黒部和沙 def. 大田ノヒロ by RNC
根井博登 def. 麻生Leg Lock祐弘 by TKO
※根井が2023年度ストロー級新人王に

3月23日@東京・後楽園ホール
旭那拳 ― 田上こゆる
※旭那の負傷により中止に

4月7日@東京・新宿FACE
黒部和沙 def. 澤田龍人 by 変形ツイスター

4月14日@沖縄・ミュージックタウン音市場
当真佳直 def. 根井博登 by 3-0
畠山隆称 def. 牧ケ谷篤 by 3-0

5月19日@東京・後楽園ホール
田上こゆる def. 旭那拳 by KO

5月26日@福岡・アクロス福岡
泰斗 draw 石原愼之介 by 1-1

9月22日@東京・後楽園ホール
山上幹臣 def. 黒部和沙 by ギロチン
内藤頌貴 def. 大城正也 by KO

10月20日@東京・新宿FACE
根井博登 def. 石原愼之介 by トーホールド

11月10日@沖縄・ミュージックタウン音市場
黒部和沙 def. 大城匡史 by RNC
畠山隆弥 def. マッチョ・ザ・バタフライ by KO

12月29日@大阪・GORILLA HALL
田上こゆる × 旭那拳

■2025年 修斗ストロー級 主な試合予定

1月19日@東京・後楽園ホール
当真佳直 × 山上幹臣
泰斗 × 内藤頌貴
田口恵大 × 知名昴海 ※新人王T決勝戦

新しい王者が決まるといえども、2025年も第1弾大会からランカー同士の潰し合いが行われる修斗ストロー級。そんななかで空位のベルトを争うのは、今年5月に対戦していた田上と旭那だ。初戦では田上が旭奈をKOしてランク1位に。直後後、当時の世界王者であった新井丈との対戦をアピールするも実現せず。旭那は2位に下がったものの、リマッチが王座決定戦となった。

プロデビュー以来4連勝、からの3連敗――田上はまさに絶頂からどん底を味わってきた。しかし、試合数こそ少ないものの昨年6月のタイガー石井戦と、旭那との初戦では、確実に新しいスタイルを見せている。それがケージ際に誘い込んでの打撃だ。それまでケージレスリング&テイクダウンで苦杯を舐めていた田上だけに、ケージ際の攻防対策は必須となる。そんななか石井戦は左オーバーフックからの右ヒジ連打、そして旭那戦は誘い込んでの右カウンターと、自身の強みを伸ばす形で2連続KO勝利を収めてきた。

それだけの成長を見せてきた田上に対し、復帰&リベンジ戦が即タイトルマッチとなった旭那が、前戦からどれだけ成長しているかは測り切れない。計量後に旭那は「前回の試合から色々見つめ直して、ベルトを獲るために全身全霊をかけて練習してきました。明日は格闘技人生の集大成となる試合です。注目してください」とコメント。対する田上も「立っても寝ても倒す練習しかしていないし、倒し切ります。5分5Rで泥臭い試合になっても勝つ自信がある。BLOWSの青井人君にも『負けたら五厘刈りやぞ』と言われているので、絶対に勝ち」と答えた。

コメインは9月の後楽園ホール大会からスタートした環太平洋バンタム級王者決定トーナメントの決勝戦だ。ダイキ・ライトイヤーは初戦の対戦相手、川北晏生が試合直前にカポジ水痘様発疹症を発症してドクターストップに。無傷で決勝に進出している。対する野瀬は初戦で人見礼王のパンチを食らい、右目が大きく腫れるもキムラで一本勝ち。

野瀬にとっては3年連続Road to UFC出場を経て、初のベルト獲得を目指すトーナメントでも、開始早々からコントロール&極めにかかるスタイルは変わらず。しかしアグレッシブすぎると、ダイキがカウンターの三角絞めを極めてしまう可能性もある。計量をクリアした両者は「終わってみれば『野瀬のためのトーナメントだったな』という内容で決勝戦を締めくくります」(野瀬)、「明日は自分と応援団のハッピーな1日にします」(ダイキ)と意気込みを語っている。

また、大会直前に出場が決まった夜叉坊はパンツを脱いで、フェザー級のリミットをジャストでクリアし、笑顔を見せた。計量後は「10年振りですかね。ここに帰ってくるまで長い旅でした。旅はこれからも続くので、明日はレフェリーが試合を止めるまで戦いを楽しみたいと思います」と挨拶した。修斗で2連勝プラスTTFCでは狩野優を下し、勢いに乗る轟は「今回は強い相手とマッチメイクしていただきました。しっかり倒して上に行きたいと思います」とアピールした。

■Shooto2024 Final 視聴方法(予定)
12月29日(日)
午後13時~ ツイキャスLIVE

■Shooto2024 Final 計量結果

<世界ストロー級王者決定戦/5分3R>
田上こゆる:51.8キロ
旭那拳:52.0キロ

<環太平洋バンタム級王者決定T決勝戦/5分3R>
野瀬翔平:61.1キロ
ダイキ・ライトイヤー:61.2キロ

<フェザー級/5分3R>
石原夜叉坊:65.8キロ
轟轟:65.8キロ

<キックボクシング 57.5キロ契約/3分3R>
白鳥光希:57.4キロ
タカヤ・ハーデスワークアウト:57.3キロ

<キックボクシング 70キロ契約/3分3R>
シンパヤック・ハマジム:69.6キロ
荒尾祐太:69.5キロ

<フェザー級/5分3R>
山本健斗デリカット:65.7キロ
青井太一:65.7キロ

<フライ級/5分2R>
高岡宏気:56.6キロ
渡辺健太郎:56.1キロ

<バンタム級/5分2R>
青柳洸志:
西村大地:

<バンタム級/5分2R>
青井心二:61.2キロ
中島陸:61.0キロ

<女子50キロ契約/5分2R>
Fukky:49.8キロ
嶋屋澪:49.7キロ

<キックボクシング 51.5キロT 1回戦/3分3R₊ExR>
伊藤琉之助:51.5キロ
山口悠真:51.4キロ

<キックボクシング 51.5キロT 1回戦/3分3R₊ExR>
酒井柚樹:51.2キロ
木下悦志:51.4キロ

<フェザー級/5分2R>
垂水稔朗:65.7キロ
稲葉祥真:65.7キロ

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Overlooked【The Shooto Okinawa11】メインは畠山がバタフライを右で沈める。黒部は大城をRNC葬

【写真】大会MVPは友利幸汰、ベストファイトは知名昴海×友利琉偉に(C)THE BLACKBELT JAPAN

スケジュールの都合により速報できなかった試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは10日(日)、沖縄市のミュージックタウン音市場で開催されたThe Shooto Okinawa11から、メインイベント含む3試合のレポートをお届けしたい。
Text by Shojiro Kameike

<ストロー級/5分3R>
畠山隆称(日本)
Def.1R2分16秒 by KO
マッチョ・ザ・バタフライ(日本)

ケージ中央で畠山が左右のローを散らす。バタフライは右カーフを狙って下がった。畠山も右カーフを狙う。畠山はワンツーでバタフライにケージを背負わせた。するとバタフライが右カーフからダブルレッグで飛び込む。スプロールした畠山はバタフライのリストを押さえるも、ここはバタフライが切って立ち上がった。

スタンドに戻ると、サウスポーにスイッチした畠山がプレスをかける。ケージを背負うも右インローを放つバタフライ。畠山がオーソドックスに戻す。するとバタフライも右カーフを狙う。畠山が左ジャブをボディに伸ばした。スイッチしながらバタフライにケージに詰めていく畠山は、オーソドックスで左ジャブをボディに。さらに左ハイを見せたあと、右スーパーマンパンチがクリーンヒット。さらに左フックを返すとバタフライがダウン。畠山が追撃のパウンドを浴びせると、すぐにレフェリーが試合をストップした。

KO勝利を収めた畠山はマイクを持ち、「ストロー級がメッチャ混沌としているんですけど、ここから僕が上を目指して、最高到達点に行きたいと思います。世界の選手とも試合できたら嬉しいです」と語った。さらに「大会MVPが欲しい」と一発ギャグを披露したが、MVPは大田ノヒロをKOした友利幸汰に贈られている。


<ストロー級/5分2R>
黒部和沙(日本)
Def.1R4分47秒 by RNC
大城匡史(日本)

黒部が左に回って左ミドルを繰り出す。続けて右カーフを放った黒部は、ワンツーで大城を下がらせる。しかし大城も右カーフとワンツーで前に出る。大城の左ミドル、右ストレートを受けた黒部は、ダブルレッグで飛び込んだ。ボディロックに切り替えてドライブした黒部が、小外刈りでグラウンドに持ち込む。ケージに背中を着ける大城の両足を畳んだ黒部は、相手のリストを押さえて動きを止め、ボディロックに切り替えて背中を着かせた。

右腕を枕にして右側へパスした黒部は、さらに右ヒジで削る。肩固めからマウントに移行した黒部に対し、大城はケージキックを狙う。左腕を差し上げた黒部はマウントをキープし、右ヒジを落とした。一度ハーフに戻されるも、再びパスしてマウントを奪取した黒部は、バックに移行して四の字フックに。右腕を首に回すもRNCは極まらず。黒部はパンチで削りながら再度RNCをセットし、ラウンド残り13秒でタップを奪った。

試合後、黒部は「前回、山上選手に情けない負け方をして。本当に悔しくて、一回考えようかと思ったぐらい落ち込みました。皆さんのおかげで、もう一回戦おうと思いました。沖縄の皆さんは暖かくて、また呼んでいただけたら光栄です」と挨拶した。


<フライ級/5分2R>
梅筋毒一郎(日本)
Def.2R0分42秒 by KO
宮城友一(日本)

梅筋が右カーフで先制。さらに右サイドキックで宮城を吹っ飛ばす。距離を詰める宮城に対し、梅筋は右ストレートから首相撲へ。ヒザを突き上げて離れる。右スピニングバックフィスト、左テンカオから組んだ梅筋がケージに押し込んでいく。宮城が両腕を差し上げ、切り返した。互いにヒザで削り合うなか、梅筋がダブルオーバーフックから押し返す。再び梅筋をケージに押し込んだ宮城は、やはりヒザで削る。体勢を入れ替えた梅筋が離れた。

梅筋が左ハイを見せたあと、中に入ってくる宮城に右クロスと右ハイ。さらにワンツーで下がらせる。連打で宮城をケージに詰める梅筋。宮城が前に出るとバッティングが起こるも、そのまま両者は組んだ。梅筋のリストを押さえた宮城がケージに押し込む。しかし梅筋が左腕を差し上げて切り返し、離れる。互いの右ローが交錯したあと、梅筋の右ストレートが宮城の顔面を捉える。宮城の前進を左関節蹴り、右ストレート、右カーフで止める梅筋。ケージ中央で右スピニングバックフィストをブロックされた梅筋。残り30秒で右カーフを連打していった。

最終回、宮城がサウスポースタンスから左ストレートで飛び込む。さらに左インロー、左ハイを繰り出した。梅筋も右ハイ、右ミドルハイを放っていく。一旦距離をつくった梅筋は、宮城の左ストレートに対してカウンターの右スピニングバックフィスト。この一撃で宮城をマットに沈めた。

直後、「お前ら見たか!」と雄たけびを挙げ、ケージを何度も蹴る梅筋はセコンドに諫められた。感情爆発の梅筋は「今、世界で自分が一番好きです。死んでもまた僕に生まれ変わりたい」と喜びを露わにした。


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【The Shooto Okinawa11】計量終了。メインは畠山×バタフライのストロー級ランカー対決に

【写真】バタフライ、畠山ともに計量をパス。修斗ストロー級は沖縄から動く(C)THE BLACKBELT JAPAN

10日(日)、沖縄県沖縄市のミュージックタウン音市場で開催されるThe Shooto Okinawa11が開催される。9日(土)には那覇市のEVERGROUNDで計量が行われ、全選手がクリアした。
Text by Shojiro Kameike

今大会ではメインイベントの畠山隆弥×マッチョ・ザ・バタフライをはじめ、プロ修斗公式戦全10試合のうち、7試合がストロー級戦となっている。修斗ストロー級戦線の中心地となっている沖縄大会から、次の王座挑戦者は生まれるか。


新井丈がフライ級とともにベルトを保持するストロー級は、現在の修斗の中で最もランカー同士の対戦が活発となっている。まずは修斗ストロー級について触れる記事で恒例となった、ランカー(2024年10月度付け)たちの戦いを振り返ってみよう。

■2024年 修斗ストロー級 主な試合

1月28日@東京・後楽園ホール
黒部和沙 def. 大田ノヒロ by RNC
根井博登 def. 麻生Leg Lock祐弘 by TKO
※根井が2023年度ストロー級新人王に

3月23日@東京・後楽園ホール
旭那拳 ― 田上こゆる
※旭那の負傷により中止に

4月7日@東京・新宿FACE
黒部和沙 def. 澤田龍人 by 変形ツイスター

4月14日@沖縄・ミュージックタウン音市場
当真佳直 def. 根井博登 by 3-0
畠山隆称 def. 牧ケ谷篤 by 3-0

5月19日@東京・後楽園ホール
田上こゆる def. 旭那拳 by KO

5月26日@福岡・アクロス福岡
泰斗 draw 石原愼之介 by 1-1

9月22日@東京・後楽園ホール
山上幹臣 def. 黒部和沙 by ギロチン
内藤頌貴 def. 大城正也 by KO

10月20日@東京・新宿FACE
根井博登 def. 石原愼之介 by トーホールド

2024年の修斗ストロー級戦線で最大のトピックは、田上×旭那だった。1R KO勝ちした田上がランキング1位に上昇。旭那は2位に。前年度新人王の根井を下した当真が3位につけており、続く4位・畠山と5位・バタフライが今大会のメインで激突する。この試合結果によって、さらにランキングが大きく変動するだろう。

畠山は2020年のプロデビュー以来、8戦6勝2分と無敗を貫いている。もともとは寝技のイメージが強かった畠山だが、2023年11月の蒔田伸吾戦からは右カーフを軸に打撃で試合を展開させてきた。カーフを効かせ、さらに左ジャブと右ストレートで削ってからダウンを奪い、パウンドアウト。続く今年4月の牧ケ谷戦も、相手の足関節狙いに付き合うことなく、右カーフと右ストレートで優位に立ち判定勝ちを収めている。計量をクリアした畠山は「今はストロー級が荒れている。その中で自分が上がっていく。今後は世界の選手とも戦っていきたい」と語ったあと、恒例の持ち物ネタを披露した。

MMAファイターとして成長する畠山に対し、2009年プロデビューのベテラン=マッチョ・ザ・バタフライもまた右カーフからテイクダウンを狙うスタイルだ。2022年には沖縄で当真と対戦し、優勢に試合を進めたが計量オーバーによるペナルティもあり判定負け。1年後の再戦では、明白な差をつけられ判定で敗れている。またも11月の沖縄大会で地元の新鋭と対戦することになったバタフライだが、最大の敵は減量プラス移動か。ベストコンディションをつくることができればフルラウンドに渡って組みで削り続けるなど、活路を見出すことができるはず。計量をクリアしたバタフライは「今回はしっかり体重をつくれた。明日は実力差を見せたい」と語っている。

9月の後楽園大会で山上に敗れたものの、黒部もストロー級戦線で欠かせないポジションにいる(C)THE BLACKBELT JAPAN

ランキング上位を沖縄勢が占めるなか、当真と旭那&畠山は所属ジムこそ違えど練習仲間だ。しかし当真は前回のインタビューで「互いに一番を目指しているなら、いつか戦わないといけない日が来る」と語っている。ここにバタフライが食い込んでいくか。あるいは畠山が勝利して田上あるいは当真との対戦はあるのか。さらに今大会は現同級7位の黒部も参戦して、沖縄の大城と対戦する。毎大会、修斗ストロー級戦線を考えるうえでは見逃せない沖縄大会のメインイベントだ。

■視聴方法(予定)
11月10日(日)
午後2時25分~ Twit Casting LIVE

■The Shooto Okinawa11 対戦カード&計量結果

<ストロー級/5分3R>
畠山隆称:52.20キロ
マッチョ・ザ・バタフライ:52.15キロ

連敗中の宮城も地元・沖縄で再起に懸ける(C)THE BLACKBELT JAPAN

<フライ級/5分2R>
宮城友一:56.55キロ
梅筋毒一郎:56.65キロ

<ストロー級/5分2R>
黒部和沙:51.95キロ
大城匡史:52.10キロ

<2024年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
山本壮馬:56.45キロ
小生隆弘:56.65キロ

<2024年度新人王Tストロー級準決勝/5分2R>
知名昴海:51.95キロ
友利琉偉:52.10キロ

<ストロー級/5分2R>
高橋佑太:52.05キロ
平良龍一:52.20キロ

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ:52.20キロ
友利幸汰:51.80キロ

<バンタム級/5分2R>
山本敦章:61.20キロ
水嶋敬志:60.85キロ

<ストロー級/5分2R>
ふじい☆ペリー:52.10キロ
金内サイダー雄哉:52.15キロ

<ストロー級/5分2R>
PINKY:51.75キロ
濱口浩大:51.70キロ

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45 MMA MMAPLANET o Shooto The Shooto Okinawa10 牧ケ谷篤 畠山隆称

【The Shooto Okinawa10】足関狙いの牧ケ谷につき合わず。畠山が攻め続けて判定勝ち

【写真】ジャブを軸に攻め続けた(C)SHOJIRO KAMEIKE

<ストロー級/5分2R>
畠山隆称(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18
牧ケ谷篤(日本)

ジャブを伸ばす畠山が、右カーフを2発狙う。組んで引き込んだ牧ケ谷の足関節狙いにパウンドを落とし、体を捻って足を抜いた畠山はジャブから右を伸ばす。畠山は右カーフを続け、牧ケ谷の右オーバーハンドをかわし、右ヒザを突き上げる。カーフ、ジャブ、2度目のヒザはキャッチされても、引き込んでからの寝技には付き合わない。そのままスタンドで畠山はカーフ、そして左ハイを放つ。引き続きジャブを当て続け、右ストレートの畠山は頭が下がる牧ケ谷に右アッパーを振るう。

これは空振りになったが右ストレートをヒットさせた畠山はインローを蹴り、右カーフ。完全に自分の距離で戦う畠山の跳びヒザに、足狙いで引き込む牧ケ谷。畠山はここもすぐに立ち上がり、右カーフを効かせた。左ボディを受けて、打つ手がない牧ケ谷は浴びせ蹴りのような動きを見せて寝技に誘うが、畠山がつき合うはずもなかった。

最終回、右ストレートとカーフをまず畠山が入れ、前蹴り。牧ケ谷は距離を詰めると、パンチを被弾する数がさらに増える。畠山はカウンターの右を入れたが、牧ケ谷は貰う覚悟ができているのか前に出続ける。カーウで体を折れるようになった牧ケ谷は、足が前に出ない。もう仕留めるだけになってきた畠山はジャブを2つ当て、ワンツーを打っていく。

ジャブ、左ハイと思うがまま攻撃する畠山に対し、牧ケ谷が左リードフックを当てる。直後に右カーフを蹴った牧ケ谷が右ストレート、右カーフを続ける。牧ケ谷は一種異様な圧を持って戦うが、スライディングも空を切られ、胴回し蹴り、ついに残り30秒で今成ロールへ。しかし、足を取らせず下になった畠山が三角をセット。牧ケ谷のスラムにも、三角を続けた畠山は一本こそ取れなったが圧勝となった。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto The Shooto Okinawa10   ザ・タイガー石井 タイガー石井 パンクラス マッチョ・ザ・バタフライ リトル 修斗 内藤太尊 南風原吉良斗 大城正也 大田ノヒロ 宇藤彰貴 安芸柊斗 当真佳直 新井丈 旭那拳 木村旬志 松根良太 根井博登 泰斗 澤田龍人 牧ケ谷篤 田上こゆる 畠山隆弥 畠山隆称 蒔田伸吾 黒澤亮平 黒部和沙

【The Shooto Okinawa10】メインで根井博登を迎え撃つ当真佳直「無敗の新人を圧倒して勝ちます」

【写真】プロデビュー戦は沖縄大会だった根井と対戦する、沖縄メインイベンター当真(C)SHOJIRO KAMEIKE

13日(土)、翌日に沖縄市上地のミュージックタウン音市場で開催されるTHE SHOOTO OKINAWA 10の計量が行われ、メインで根井博登を迎え撃つ当真佳直が一発でクリアした。
Text by Shojiro Kameike

ここまで2連敗を喫したこともあった。しかし沖縄で着実に、諦めずに戦ってきたことでランキング的にもベルト挑戦が目前というポジションにいる。そんな当真が迎え撃つのは、現役高校生で2023年度新人王の根井だ。決戦前日、計量後に当真が根井戦について、さらに盟友である同級1位と旭那拳と、修斗ストロー級のベルトについて語ってくれた。


――当真選手が沖縄大会のメインを務めるのは、今大会が4度目となります。

「はい。前回のメイン(2020年11月、マッチョ・ザ・バタフライに判定勝ち)は微妙な試合でした。その点については自分でも考えて、今回はちゃんとフィニッシュするか、圧倒的な差をつけて勝ちたいです」

――マッチョ・ザ・バタフライ選手との初戦は正直なところ、内容的には押されていた末、相手の計量失敗があったことも影響して当真選手の判定勝ちとなりました。そのぶん昨年11月の再戦では絶対に決着をつけるという気持ちは強かったですか。

「そうですね。初戦は――練習ではうまくいっていても、試合では出せないものがあるんだなって思いました。たとえば練習では相手にバックを奪われても逃れることはできるんですけど、試合になると相手も必死だし、全力でキープしてきますよね。だから、そもそもバックを取らせない。その点を徹底していれば勝てる。

あとは自分のギロチンに対して過信していたところもありました。ただただギロチンを取りにいくのではなく、要所要所で使っていく。それがうまく行けば勝てるだろうと思ったんです。再戦ではギロチンこそ狙わなかったけど、作戦を徹底して完封できました」

――まさに正面からの強さこそが当真選手のスタイルだと思います。

「自分のスタイルは、まず相手の打撃にテイクダウンを合わせて、トップをキープしながら削って勝つこと。もちろんフィニッシュしたいですが、そこはまだ足りないところがあるかなって思います。でも練習の中ではフィニッシュする力もついてきているし、打撃も含めて全局面で戦える力はついてきました。あとは練習の試合の差を埋めることが大切で。それがいつも反省点であるけど、今は自信もあります」

――現在、修斗ストロー級ではランカー同士の潰し合いが繰り広げられています。その中でご自身の立ち位置については、どのように考えていますか。

■2023年~2024年 修斗ストロー級 主な試合
【2023年】
3月19日 
安芸柊斗 def 澤田龍人 by TKO

4月16日
ザ・タイガー石井 def. 旭那拳 by 2-0
当真佳直 def. 大城正也 by 3-0

5月22日
阿部マサトシ def. 木内SKINNY ZOMBIE崇雅 by 2-0

5月28日
畠山隆弥 draw 泰斗 by 1-0

6月18日
田上こゆる def. ザ・タイガー石井 by TKO

7月23日 
新井丈 def. 安芸柊斗 by TKO
※新井が王座防衛

11月12日
旭那拳 def. 泰斗 by 3-0
当真佳直 def. マッチョ・ザ・バタフライ by 3-0
畠山隆称 def. 蒔田伸吾 by TKO

【2024年】
1月28日
根井博登 def. 麻生Leg Lock祐弘 by 1R TKO
※根井が2023年度ストロー級新人王に

3月23日
旭那拳 ― 田上こゆる
※旭那の負傷により中止に

4月7日
黒部和沙 def. 澤田龍人 by 変形ツイスター

【試合予定】
4月14日
当真佳直(4位) × 根井博登
畠山隆称(6位) × 牧ケ谷篤

5月26日
泰斗(8位) × 石原愼之介

「今、僕はランキング4位です。まず2位の黒澤亮平選手はパンクラスに出ていて、次はタイトルマッチじゃないですか(4月29日にリトルと暫定ストロー級王座を争う)。次に3位の安芸柊斗選手は、MMAPLANETのインタビューで『フライ級に転向する』と言っていましたよね。あとはチャンピオンの新井丈選手もフライ級で戦うために、メチャクチャ体が大きくなっていて。僕も新井選手への挑戦を見据えていましたが、見ていると新井選手はもうストロー級に落とすのは無理なんじゃないかな、と思うこともあります」

――ということは、1位の旭那拳選手と……。

「そうなるかもしれないですよね。旭那選手の怪我で中止になりましたけど、3月に田上こゆる選手の試合が組まれていて。ここで旭那選手が勝ち、次に僕が勝てば対戦することになっていたかもしれない。その可能性は、まだ残っています。ただ――複雑な気持ちです」

――……。

「練習仲間で、いろんな技術を教わることもあります。プライベートで一緒に遊びに行くこともあります。正直なことを言えば、対戦したくないですよ。でもお互いに一番を目指しているなら、いつか戦わないといけない日が来る。それは分かっています」

――同じ階級の練習仲間で、しかも近い存在であればあるほど心境は複雑でしょう。しかし松根良太さんが修斗沖縄大会を始めて、今回で10回目を迎えます。その結果として、沖縄在住ファイター同士がベルトを賭けて戦う日が来たら、それは喜ばしいことでもあるかと思います。

「僕と旭那選手が戦うなら、沖縄大会でタイトルマッチをやりたいです。松根さんも、そう願ってくれていると思っています」

――そうしてランカー同士の潰し合いが繰り広げられるなかで、根井選手のように新人王トーナメントを制したばかりの新世代が絡んでくるとは思いませんでした。

「僕はそうなると思っていましたよ。根井選手は新人王トーナメント決勝の前から注目されていて、僕はすぐに対戦する日が来るだろうと思っていました。それだけ根井選手は強いし、特に新人王を獲った時に『次は自分だろうな』と。勘でしかなかったけど」

――しかし、ここまで上位陣が潰し合いをして、自身が勝ち残った。そこで新人が来るのか……とは考えなかったですか。

「そういう考えはないです。どんどん新しい選手が出てきてほしいですね。根井選手もそうだし、澤田龍人選手に勝った黒部和沙選手とか。どんどん入ってきて、どんどんランキングを動かしてもらいたいと思います」

――今のところ旭那選手と田上選手の試合については、5月19日のニューピアホール大会にスライドできるよう調整中と発表されています。また、王者である新井丈選手の動向次第でもありますが、当真選手にとって今回の試合はタイトルマッチ前哨戦だと思いますか。

「その気持ちはあります。新井選手か田上選手が相手なら後楽園ホールでも良いけど、旭那選手と対戦するなら、やっぱり沖縄が良いですね。どちらにしても、今回はタイトルマッチ出場をアピールできるよう、しっかり勝ちます。

自分としては、まず修斗のベルトを巻くために着実に進んできました。正直、2連敗した時は『自分はこんなモンなのか……』と考えた時もあります。でも、あの連敗からココまで来ました。もうあの時の自分とは違います」

――2連敗した時と今の自分では、何が違うと思いますか。

「打投極、全てが進化しています。それと――2連敗した時は、一気に攻め込んでダメだったら『もうダメだ……』という気持ちになっていました。でも今は、試合で劣勢になっても、諦めなければ必ずチャンスは来ると考えるようにしています」

――それこそ砂辺イズムなのかもしれませんね。2010年9月に砂辺選手が田原しんぺー選手をKOした試合がすごく印象に残っています。最初に砂辺選手がダウンを喫した時、過去の試合ぶりから『ダウンを跳ね返して勝つんじゃないか』と直感的に思いました。

「えぇ、そうなんですか」

――結果は田原選手の三角絞めをスラムで返してKO勝ち。試合後に聞いたところ、セコンドの勝村周一郎さんも砂辺選手がダウンした時に「勝った!」と思ったそうです。砂辺選手としてはダウンを喫してからのほうが強いのかもしれませんが、最後まで諦めない気持ちというのは理解できます。

「その話を聞けて嬉しいです。今回の相手は高校生で、パワーは僕が勝っていると思います。でも無敗の人間が、絶対に何か持っている。何かあるから無敗なので。だから『高校生だから勝てる』なんて考えていません。無敗だから何か持っているはずだけど、自分としてはこれまで負けたことがあるから分かるものがあると思っています。明日は、そんな無敗の新人を相手に圧倒して勝ちます」

■視聴方法(予定)
4月14日(日)
午後2時25分~ Twit Casting LIVE

■ THE SHOOTO OKINAWA10対戦カード&計量結果

<ストロー級/5分3R>
当真佳直:52.04キロ
根井博登:51.80キロ

<フェザー級/5分3R>
内藤太尊:65.52キロ
宇藤彰貴:65.62キロ

<ストロー級/5分2R>
畠山隆称:52.10キロ
牧ケ谷篤:52.04キロ

<ウェルター級/5分2R>
西條英成:76.92キロ
アイエティ・ケビン:76.80キロ

<フェザー級/5分3R>
南風原吉良斗:65.62キロ
メイヘム和成:65.24キロ

<ストロー級/5分2R>
木村旬志:52.16キロ
大城匡史:52.14キロ

<ストロー級/5分2R>
ふじい☆ペリー:52.48キロ→52.20キロ
知名昴海:51.52キロ

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ:52.14キロ
高橋佑太:52.20キロ

<2024年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
松本ごだい:52.22キロ
小生隆弘:56.56キロ

<修斗トライアウトマッチ バンタム級/3分2R>
山本敦章:61.10キロ
武田昴大:60.90キロ

<修斗トライアウトマッチ フェザー級/3分2R>
藤崎陽平:65.32キロ
神田篤社:65.48キロ

<アマチュア修斗 女子スーパーアトム級/3分2R>
高田双葉:48.36キロ
徳本望愛:49.22キロ

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【The Shooto Okinawa10】内藤太尊との再起戦へ、宇藤彰貴「イチからやり直すという意味でも沖縄で」

【写真】口下手だが悔しさと強い言葉が感じられる、そんな宇藤の再出発だ。(C)SHOJIRO KAMEIKE

14日(日)、沖縄市上地のミュージックタウン音市場で開催されるTHE SHOOTO OKINAWA 10で、宇藤彰貴が内藤太尊と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

宇藤は2022年4月のプロデビュー以来、4試合連続1R KO勝ちというキャリアを歩んでいた。特に2023年は13秒、20秒という試合タイムで勝ち進むなか、9月の新人王トーナメント準決勝では松浦真実也を相手に一本負けを喫してしまう。まさかの敗戦から7カ月――沖縄でベテラン内藤太尊との復帰戦に臨む宇藤に、前回の敗戦と新しい取り組みについて訊いた。


――今回は昨年9月の一本負けからの復帰戦となります。プロデビュー以来4試合連続1R KO勝ちの宇藤選手が一本負けした前回の試合は衝撃でした。

「はい……負けた要因は、自分の中ではハッキリしています」

――その敗因は試合前のインタビューで公に言えることですか。

「大丈夫です。自分がムキになってしまったこと。ムキになって、考えていた作戦どおりに動くことができませんでした。それが負けた一番の理由です」

――前戦の作戦というのは、それまで4連続KO勝ちを収めていた試合の内容とは違うものだったのでしょうか。

「全然違うものでした。まずは相手の弱点を突いて、しっかりと見ながら相手の強い部分では戦わず、自分の得意なところで勝負したいと考えていました。4連続KO勝ちしたあと、自分の中では準決勝が一番大事やなと思っていて。だから準決勝はしっかりと作戦を練って、そのとおり動いて決勝に進むつもりが……」

――ムキになってしまったというのは、試合中のどの時点ですか。

「いえ、最初にムキになってしまったのは――実は計量の時なんです」

――えっ!?

「計量の時に相手が『34歳の私と、21歳の宇藤選手。一回り違いますが、人生の差で見せつけちゃいたいなと思っているので、バチバチの試合やりましょう』とコメントしていて。その時にムカついてしまったんです。試合が始まると自分が踏み込んだ時に相手のパンチが当たって、さらにムキになって自分の中のプランもグチャグチャになってしまいました」

――試合前の心理戦で揺さぶられてしまったのですね。

「それでも計量が終わってからホテルに戻って、気持ちをリセットさせたんです。一度ムカついたことは置いといて、試合のことだけ考えようと。でも試合が始まったら、一発もらったらムキになってしまいました」

――師匠のゴンズイさんとしては、宇藤選手が試合前日からイライラしていることには気づいていましたか。

ゴンズイ いえ、気づいていなかったです。全然そういう気持ちは顔に出していなくて、試合が終わった後に本人から聞きました。

「そういうのを顔に出したらバレてしまうので、顔に出さんとこうとは思っていました。でも試合に出てしまったらダメなんですけど……」

――一度は気持ちを落ち着かせたのに、試合でパンチをもらってムキになってしまった。それは想定外の一発だったということですか。

「というより、今まで試合でパンチを食らうこともなかったし、計量で煽られることもなかったんです。普段から被弾しないように練習していて。だから試合でもイライラしたことはなくて、ただ勝つことだけに集中しとったんです」

――では反対に、4連続KO勝ちしていた要因は自分の中で理解していたのでしょうか。

「いえ、特に要因とかは分かっていなかったです。試合でKO勝ちしているので、自分の中でも『いける!』と思っていた程度でした。でも、それがプレッシャーになっていて」

――プレッシャーですか。宇藤選手がKO勝ちすると会場も盛り上がりましたし、それだけ期待も高かったでしょう。

「はい、高かったです(苦笑)。期待してもらっている分、勝たなアカンと思うことがプレッシャーに変わっていきました」

――プロのファイターを続けていくうえでは厳しいところで、勝てば応援してくれる。反対に負けたら離れていく人もいると思います。

「たぶん離れていた人もいるとは思いますけど、そういうのは気にしていないです。応援してくれている人しか見ていないので。応援してくれる人からは『絶対に次は勝ってくれよ』と声を掛けてもらって――みんな暖かったです」

――ファイターとしては敗戦を経て、改めて何をしないといけないと思いましたか。

「勝つための技術を身につけることはもちろん、まずは殴られてもムキにならへんように。どれだけ殴られてもムキにならずに、しっかりと自分のパフォーマンスを出すことができるか。その部分ですね。負けた以上、今までよりも厳しい練習が必要やなと思いました。

前回の試合から、どれだけ自分が変わったかは分からへんのですけど、殴られてもムキにならないようにはしています。あとは体づくりに取り組んできました。組んだ時にも力負けせんように。体は大きくなったな、って周りからは言われます」

――体づくりということは、通常体重も増えたのでしょうか。

「4キロぐらい増えました。そのぶん減量にも影響はしてきますけど、それより力負けして試合を落とすほうが嫌なんで」

――前回の試合で組んだ時に力負けしている感覚があったということですか。

「いえ、試合の時は押し込んでいる時も力負けしている感覚はなかったです。それよりもウチのジムは力が強い人が多くて、同じ階級の選手と練習していても相手のほうが力は強いことが多いです」

――これまでのKO勝ちはスピードとタイミングによるところが大きかったのですね。

「はい。一番はタイミングでした」

――しかし通常体重が上がれば、計量後に戻して試合時の体重も上がる。そうなった時、これまでの自分の強みが薄れてしまうことはないですか。

「多少は落ちても良いと思っています。組まれた時に力負けしてテイクダウンされるよりは、ちょっとスピードが落ちても自分の得意な展開に持ち込めたほうが良いので」

――なるほど。今回は初めて沖縄で試合をすることになりました。

「自分から『沖縄大会に出たいです』と伝えました。これまで高松大会は2回出ていて。その高松大会で負けたあと、一度違う場所で戦ってみたいと思ったんです。またイチからやり直すという意味でも」

――これまで2R制しか経験していない宇藤選手にとって、復帰戦が初めての3R制という点については?

「3Rだからって不安はないです。ここで内藤選手に勝って、次に繋げたろうという気持ちしかないですね」

――ここで内藤選手に勝てば、新人王トーナメント準決勝敗退から一気にランキング入りも狙えるかもしれません。今回はどのような試合を見せたいですか。

相手は空手のチャンピオンで、打撃が巧い。自分ともタイプは違いますよね。相手のほうが距離を保つタイプで。自分はたとえ被弾しても、それは承知のうえでケージに詰めていきたいです。相手が組んできたら自分も組みでやります。その前にスタンドでプレッシャーをかけておけば、自分が不利な形で組まれることもないと思うので。今年一発目の試合だから、デカイ花火を上げてみせます」

■視聴方法(予定)
4月14日(日)
午後2時25分~ Twit Casting LIVE

■ THE SHOOTO OKINAWA10対戦カード

<ストロー級/5分3R>
当真佳直(日本)
根井博登(日本)

<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇藤彰貴(日本)

<ストロー級/5分2R>
畠山隆称(日本)
牧ケ谷篤(日本)

<ウェルター級/5分2R>
西條英成(日本)
アイエティ・ケビン(日本)

<フェザー級/5分3R>
南風原吉良斗(日本)
メイヘム和成(日本)

<ストロー級/5分2R>
木村旬志(日本)
大城匡史(日本)

<ストロー級/5分2R>
ふじい☆ペリー(日本)
知名昴海(日本)

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ(日本)
高橋佑太(日本)

<2024年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
松本ごだい(日本)
小生隆弘(日本)

<修斗トライアウトマッチ バンタム級/3分2R>
山本敦章(日本)
武田昴大(日本)

<修斗トライアウトマッチ フェザー級/3分2R>
藤崎陽平(日本)
神田篤社(日本)

<アマチュア修斗 女子スーパーアトム級/3分2R>
高田双葉(日本)
徳本望愛(日本)

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【The Shooto Okinawa10】牧ケ谷篤と対戦、初勝利まで7年=畠山隆称「M-1の3回戦から話すのは……」

【写真】平良が身近にいる。その影響という部分でも、興味深い畠山の無敗記録だ (C)GIGIO

14日(日)、沖縄市上地のミュージックタウン音市場で開催されるTHE SHOOTO OKINAWA 10で、畠山隆称が牧ケ谷篤と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

プロ戦績は7戦5勝2分と無敗、修斗世界ストロー級ランキングでも6位に入っている畠山。松根良太に師事し、修斗沖縄大会を中心にキャリアを積むストロー級の注目の新鋭だが、中学時代は1度も勝てなかった柔道部員で、アマチュア時代も4年近く勝てなかったという。格闘エリートではなくても勝ち続ける――そんな畠山のキャリアとは?


――畠山選手は専門メディア初インタビューということで格闘技を始めたきっかけから聞かせてもらえますか。

「格闘技を始めたのは高校1年生の時ですね。高校にやりたい部活動がなくて、兄ちゃんが先にジム(旧Theパラエストラ沖縄)に入っていたんですよ。帰宅部で何もしないよりはましかなと思って、自分も入会しました」

――小・中では何部に所属していたのですか。

「小学校の時は何も運動はやっていなくて、なんならちょっと太っていました(笑)。中学では柔道部に入っていたんですけど、それも中学にやりたい部活動がなくて、兄ちゃんがやっているから自分もやってみたという動機で。実際に柔道はむちゃくちゃ弱くて3年間やっていて1勝もできなかったんですよね(笑)」

――練習には真面目に取り組んでいたのですか。

「まともに練習していないような部活で、そりゃ試合で勝てないよなという練習の強度でした。顧問の先生が来ない日もあるから、7~8割は楽しく練習して、たまに真面目に練習するみたいな。0勝の僕が主将やっているような柔道部…と言えば分かってもらえると思います(笑)」

――格闘技そのものは好きだったのですか。

「母さんと兄ちゃんがめっちゃ格闘技ファンで、いつも大晦日はテレビで格闘技を見ていたんですよ。でも僕は紅白が見たかったら、家族はみんな格闘技、僕は別の部屋で紅白、みたいな大晦日を過ごしていました」

――ここまで話を聞いていると、まったく格闘技の要素がないのですが(笑)、そんな畠山少年はなぜ格闘技にのめりこんだのですか。

「一度ジムで見学したときにみんな楽しそうにやっていたし、松根良太さんの指導に惹かれて、自分もこの人に教わってみたいと思ったんですよね。それでお試しでやってみたら、それが楽しくて今も続いている感じです。あとは今まで自分の意志で何か物事を真剣にやったり、努力したりすることがなかったので、初めて自分でやってみようと思ったのが格闘技だったのかもしれないです」

――アマチュア時代はどのように格闘技を向き合っていたのでしょうか。

「それが柔道部と同じで、ジムに入ってからずっとアマチュアの試合で勝てなくて、大学に進学してからも試合には出ていたのですが、負け続けたんです。ただ柔道部時代と違ったのは『1回も勝てないままやめるのは嫌だ』と思ったこと。とりあえず1回勝つまでやろうと思って試合に出続けたんです。そしたら大学2年生の時に初めて勝つことができました」

――中学の柔道部から数えると6年~7年掛って、初勝利を掴んだわけですね。

「はい。そしたら今度は勝った時の喜びや賞賛が忘れられなくて、また次も勝ちたいと思って継続して試合に出るようになりました」

――1勝するまでやめないというのは、周りの誰かに伝えていたのですか。

「いや、誰にも言ってないです。自分の中で決めていたことでした。ただ松根さんからは『いつか1勝できるよ』と言われたことがあって、それを信じて続けていた部分もありますね」

――プロを意識するようになったのはいつからですか。

「最初の目標が『1勝するまで辞めない』で、次の目標が『プロになるまで辞めない』だったんです。僕、2019年に全日本(アマチュア修斗選手権)で優勝してプロ昇格したんですけど、その前の年の全日本はKO負けしてるんですよ。その時に将来居酒屋で飲んでいて『俺もあと一歩でプロだったんだよ』って周りにこぼしている姿を想像したら、それがすごく悔しいなと思って。逆に『俺、元プロなんだよ』って言ったらかっこいいじゃないですか(笑)。それがプロを目標にした理由ですね」

――それもまた面白い目標設定の仕方ですね(笑)。2020年にプロデビューしてからは5勝2分と無敗の快進撃を続けていますが、何が変わったのですか。

「気持ちやメンタルの変化ですね。昔はとにかくネガティブだったんですけど、今は試合への気持ちの持って行き方が変わりました。そのきっかけが『マーフィ100の成功法則』という本で。(アマ修の)全日本に出るときに移動中の飛行機が暇だから『何かいい本ない?』って母さんに聞いたら『これがいいらしいよ』と薦められたんです。それで実際に読んでみたら、すごくいいことがたくさん書いてあって、それから試合前に好きな言葉やメッセージを読むようになりました。それで試合に向けた気持ちの作り方が変わって、勝てるようになった気がします」

――過去の試合映像を見ると打撃・組み技どちらも思い切りの良さが目立ちますが、そこは自分でも意識しているのですか。

「もともとは熱くなりがちな性格なんですけど、セコンドの指示通りに戦ったら、絶対に負けないって自信と信頼があるんですよ。だから思い切りいくときもセコンドの指示で思い切りいくみたいな。そういうイメージですね」

――無敗というプロキャリアをどう感じていますか。

「信じられないですね。僕はスモールステップで来て、プロになったら辞めようと思っていたのが、またこれも居酒屋の妄想なんですけど(笑)、『プロにはなれたけど世界ランキングには入れなかった』はカッコ悪いから、次は『プロで世界ランキングに入っていたんだよ』になるまで頑張ろうと思ったんです。それで今世界ランキングの6位に入っているので、次は『世界ランキング3位になった』がかっこいいなと思うので、そこを目指しています」

――では対戦相手の牧ケ谷選手の印象は?

「ベテランで僕の倍以上試合をしていて引き出しを持っている。直近の試合では足関節で勝っていて手強い相手だと思います。そこを警戒しつつ、相手にいいところを出させない試合をしたいので、それを遂行する力を持てるように練習のやり方や対人練習を進めています。それが完成しつつあって、最後の仕上げの段階に入っているので、それを試合で見せたいですね」

――畠山選手は沖縄のジムに所属して、沖縄を中心にキャリアを詰んでいますが、そのことはどのように感じていますか。

「地元開催は応援してくれる人も多いし、大会があることで選手層も厚くなってきて、合同練習をすることもあるので練習環境も恵まれていますね」

――練習・試合ともに上京しなくても十分にできる。それは本当に大きいですよね。また身近にUFCで活躍する平良達郎選手がいることも大きいのではないですか。

「大きいですね。達郎と練習するために色んな選手が沖縄まで出稽古に来てくれますし、達郎は海外で培ったテクニックも惜しみなく教えてくれるので、本当に大きな存在です。これだけ強い人と普段から練習していたら『試合じゃ負けないよ』と思えるし、メンタル的にいい影響もあると思います」

――また畠山選手にとって松根さんの存在とは?

「松根さんの技術はものすごいですし、作戦の軸を考えてくれて、僕が考えてきたものにアドバイスを入れてくれたり、穴埋め・後押ししてくれるし、こういうのもあるよと言ってくれるので、より作戦が分厚くなります。あとは練習以外で一緒にご飯を食べたり、飲んだりしてもすごく楽しいんですよ。実は僕も松根さんもお笑いがめちゃくちゃ好きで、例えばM-1は3回戦や準々決勝くらいからチェックするんです。そういう話が出来るのは松根さんくらいしかないし…僕は松根さんが大好きです(笑)」

――修斗沖縄大会では畠山選手の一発ギャグが名物となっていますが、あれも苦ではないですか。

「全く苦じゃないですし、なんなら楽しいですね。あんなにお客さんがいる前でマイクを持てるなんて、普通にしていたらないじゃないですか。だからもしマイクを渡してもらえるなら『ぜひお願いします!』って感じです(笑)」

――ちなみに畠山さんが好きなお笑い芸人は誰ですか。

「天竺鼠の川原さんですね。川原さんはセンス系のボケなので、刺さる人には刺さる感じではあるのですが、それがかっこいいんですよね。あとは個展をやったり、洋服も作ったり、そういう活動をしているところも好きです」

――また普段の畠山選手は学童支援員として働いているのですよね。

「放課後に子供たちに勉強を教えたり、親御さんが迎えに来たら、今日はこうでしたと報告する、みたいな仕事です」

――学生時代から子供と触れ合うのが好きだったのですか。

「いえ、むしろ大学時代は子供が大嫌いでした(笑)。でもたまたま友達が学童のバイトを探していて『やってみない?』と勧誘されたんです。子供は嫌いだったけど、子供が嫌いなまま大人になったらやばいなと思って、子供嫌いを直そうと思ってバイトをやってみたら、すごくしっくりきましたね」

――格闘技もそうですが、周りの縁で今までやってみなかったことに飛び込んで成功する。それが畠山選手のライフスタイルのようですね。

「ホントにそうかもしれないですね。試合も一発芸も自分を表現するのが楽しいですし、練習もネタも追い込みに入っているので楽しみにしていてください!」

■視聴方法(予定)
4月14日(日)
午後2時25分~ Twit Casting LIVE

■ THE SHOOTO OKINAWA10対戦カード

<ストロー級/5分3R>
当真佳直(日本)
根井博登(日本)

<フェザー級/5分3R>
内藤太尊(日本)
宇藤彰貴(日本)

<ストロー級/5分2R>
畠山隆称(日本)
牧ケ谷篤(日本)

<ウェルター級/5分2R>
西條英成(日本)
アイエティ・ケビン(日本)

<フェザー級/5分3R>
南風原吉良斗(日本)
メイヘム和成(日本)

<ストロー級/5分2R>
木村旬志(日本)
大城匡史(日本)

<ストロー級/5分2R>
ふじい☆ペリー(日本)
知名昴海(日本)

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ(日本)
高橋佑太(日本)

<2024年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
松本ごだい(日本)
小生隆弘(日本)

<修斗トライアウトマッチ バンタム級/3分2R>
山本敦章(日本)
武田昴大(日本)

<修斗トライアウトマッチ フェザー級/3分2R>
藤崎陽平(日本)
神田篤社(日本)

<アマチュア修斗 女子スーパーアトム級/3分2R>
高田双葉(日本)
徳本望愛(日本)

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MMA MMAPLANET o Shooto Shooto Okinawa09 The Shooto Okinawa09 キック 畠山隆称 蒔田伸吾

【The Shooto Okinawa09】右カーフを効かせた畠山が蒔田を初回パウンドアウト「上位に食い込んでいく」

<54キロ契約/5分2R>
畠山隆称(日本)
Def.1R3分22秒 by TKO
蒔田伸吾(日本)

畠山が左ジャブから右ロー。蒔田の右ミドルをもらうが組みついていく。蒔田が右ローを放った際に足を滑らせると、畠山が一気に距離を詰めた。インサイドから右ストレートを突いた畠山が、続けて右カーフキックを効かせる。蒔田の左フックに左ジャブを合わせた畠山が、さらに右カーフを当てる。蒔田がスイッチしてサウスポーから左インローを放ったが、畠山も右カーフを返す。

組んで四つから蒔田をケージに押し込んだ畠山が左ヒジを見せる。ヒジとヒザを打ち込んだ畠山に対し、蒔田は首を抱えるもバックを奪われる。ここは離れた両者だが、ケージ中央で畠山の左ハイがヒット。これで動きが止まった蒔田から右ストレートでダウンを奪った畠山が、すかさずパウンドを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

勝利した畠山は「今はランキングに入っていますが、ランカーに勝ってのランキング入りではありません。今後は上位陣に勝って、もっと食い込んでいきます」と意気込みを語り、最後はお得意(?)の一発ギャグで締めた。


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AB ABEMA MMA MMAPLANET o Shooto Shooto Okinawa09 ザ・タイガー石井 タイガー石井 マッチョ・ザ・バタフライ ライカ 亮我 修斗 加藤正憲 南風原吉良斗 峯岸零弥 工藤圭一郎 当真佳直 新井丈 旭那拳 泰斗 畠山隆称

【The Shooto Okinawa09】泰斗戦へ、旭那拳─02─「ここから一気に全部取り返していきます」

【写真】気持ちも新たに――(C)SHOJIRO KAMEIKE

12日(日)、沖縄県沖縄市のミュージックタウン音市場で開催されるThe Shooto Okinawa09で、泰斗と対戦する旭那拳のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

ザ・タイガー石井戦での敗北、修斗ストロー級1位であることのもどかしさを自分自身で受け止め、旭那はケージに戻ってきた。だからこそストロー級の現状を客観的に語ることができ、自身の試合に臨むこともできる。修斗ストロー級の勢力図が大きく変動する2023年末に何を見せることができるか――旭那がその決意を語る。

<旭那拳インタビューPart.01はコチラから>


――発言権がない、ですか。

「やっぱり前回の敗戦で、僕は信用を失っていると思うんです。だから泰斗選手というか、ランカー一人に勝って『次のステップに進ませてください!』とは言えません。周りも納得しないだろうし、何より自分がそれでは納得できなくて」

――そこでもう一人ランカーを倒せば……ということで、田上選手の名前が挙がるのですね。

「三段論法――石井選手を倒している田上選手に勝てば、僕は石井選手にも勝っているということで(笑)」

――アハハハ。改めて修斗ストロー級のランキングについて考えてみると、いろいろと複雑です。ランカー同士の潰し合いも展開されていて。

「僕が言うのも何ですけど、もうランキングはただの数字としか思っていないです。田上選手も決して6位の選手じゃない。みんな同じぐらいの位置にいて、先の展開が全く読めない状況になっていると思います。どうやって自分がそこから飛び出すのか。そのためには、他のランカーよりも飛び抜けるものを持たないといけないですね」

――仰るとおりだと思います。同時に、こうしてランカー同士の潰し合いが起こるのも、王者である新井丈選手の実績が飛び抜けているためではないでしょうか。

「そうですね。新井選手は自分の拳で証明して、その状況を創り上げたので凄いと思います。新井選手のフライ級王座決定戦への出場は、やっぱり悔しいですよ。『あれだけストロー級で強くて、さらにフライ級でも強いのかよ』って……」

――新井選手がフライ級も制した場合、今後のストロー級の展開も大きく変わってくるでしょう。他のランカーについても考えた場合、現在5位にいる当真佳直選手は……。

「所属は違うけど、バリバリの練習仲間です(苦笑)。僕たちの間では、頂上を争う試合でしか対戦しないと決めています。当真選手も同じ大会でマッチョ・ザ・バタフライ選手との再戦に挑みますけど、最後はストロー級王座を二人で争いたいです」

――沖縄のジム所属選手同士のチャンピオンシップとは、とても浪漫のあるお話です。そこまで先の話をしていると、次の対戦相手である泰斗選手が『自分を差し置いて何を言っているんだ!』と怒るかもしれないですが。

「煽ってきますね(笑)。でも先ほど言ったように、もう自分がランキング1位とか関係ないですし、とにかく僕は勝つしかないので。誰が相手でも、『とにかく早く先に進みたい』という気持ちしかないですね」

――旭那選手の場合、2017年にプロデビューしてコロナ禍を経ながら4連勝を収めました。しかし今年4月に敗戦を喫したことで、ご自身の中でも停滞感は強いのでしょうか。

「まずコロナ禍はキツかったですよね。2019年末から2020年末まで、1年以上も試合ができていなくて。あの時は焦りがありました。ただ、その期間にじっくり練習できたので、2021年からの4連勝に繋がったのかとは思います」

――するとブランクをポジティブに捉えるのであれば、前回の敗戦から次の試合までの7カ月間も、改めて自分を見つめ直す時期になったのでしょうか。

「はい。最初に『石井戦の後にすぐ試合をしたかった』と言いましたが、今考えるとあの時点で試合をしなくて良かったのかなって思います。やっぱり気持ちが先走っていた部分は大きくて、何も準備をしない――何も変わっていないのに試合をしても、同じ結果になってしたかもしれないですね。7カ月間も試合間隔が空いたからこそ、良い調整ができたかなと捉えています」

――修斗ストロー級が大きく動く2023年末に、ご自身としては次の泰斗戦でどんな試合を見せたいですか。

「修斗のストロー級って今は、ストライカーが多いじゃないですか。特にランキング上位陣はストライカーのイメージが多くて。でも今回、僕と泰斗選手の試合だと一本決着になる可能性が高いと思うんです。僕自身はグラップラーを目指そうとは考えていません。これはMMAなので、ストライキングもグラップリングもあります。その中で、僕は寝技で一本を取れるというところも見せていきたいです」

――なるほど。では最後に、試合への意気込みをお願いします。

「僕はランキング上では1位ですけど、崖っぷちの状態にあると思っています。ランキングに甘えず、そういう状況を受け入れてメンタルも創ってきました。もちろんプレッシャーもあります。でもそのプレッシャーがワクワク感にも繋がっていて。ここから一気に全部取り返していきます。次の試合は汚名返上のために、必ずフィニッシュして勝つので楽しみにしていてください。宜しくお願いします!」

2023年11月12日(日)
沖縄県沖縄市
ミュージックタウン音市場
The Shooto OKINAWA09

■視聴方法(予定)
11月12日(日)
午後2時~ Twit Casting LIVE

■対戦カード

<ストロー級/5分3R>
旭那拳(日本)
泰斗(日本)

<ストロー級/5分2R>
当真佳直(日本)
マッチョ・ザ・バタフライ(日本)

<54キロ契約/5分2R>
畠山隆称(日本)
蒔田伸吾(日本)

<グラップリング・ライト級T決勝/5分1R>
──(日本)
──(日本)

<バンタム級/5分2R>
一條貴洋(日本)
緒方史朗(日本)

<ウェルター級/5分2R>
加藤正憲(日本)
西條英成(日本)

<2023年度新人王Tバンタム級準決勝/5分2R>
小川隼人(日本)
JAM(日本)

<2023年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
亮我(日本)
神里昭吾(日本)

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ(日本)
ウェイ・ワイクワン(香港)

<ストロー級/5分2R>
大城匡史(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
工藤圭一郎(日本)
諸石一砂(日本)

<グラップリング・ライト級T準決勝/5分1R>
南風原吉良斗(日本)
新垣勇樹(日本)

<グラップリング・ライト級T準決勝
峯岸零弥(日本)
西尾 勇作(日本)

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MMA MMAPLANET o Torao TORAO29 泰斗 畠山隆称

【TORAO29】テイクダウンの泰斗、グラウンドコントロールの畠山。白熱のホープ対決は痛み分け

<ストロー級/5分2R>
畠山隆称(日本)
Draw.1-0:19-18.19-19.19-19.
泰斗(日本)

ガードを固めて泰斗が右ロー。サークリングする泰斗に畠山がローを当てる。畠山の右ローに合わせてダブルレッグで組みついた泰斗が、ケージへドライブしてからバックをうかがう。バックコントロールからグラウンドに持ち込んだ泰斗に対して、畠山が起き上がると泰斗がスクランブルからボディロックで畠山をケージへ押し込んだ。

畠山はキムラで泰斗のクラッチを切りにかかるも、泰斗がグラウンドに引きづりこんでバックへ。四の字ロックで固める。抱えられていた右リストを外した畠山、泰斗の四の字ロックを外して反転すると、すぐに泰斗もダブルレッグでケージに押し込む。畠山は右オーバーフックでこかしにかかる。耐えた泰斗はケージに押し込みながらハイクロッチで組もうとするが、クラッチできず畠山が潰して泰斗に背中を着かせ、トップから鉄槌とヒジを浴びせた。

最終回、泰斗が左ジャブを当てる。畠山の右ストレートをかわし、ダブルレッグで組みついたが畠山に潰された。ハーフガードの泰斗を、右手を枕にして抑え込む畠山が左腕を差し入れた。頭をマットにつけて泰斗の左側へパスを狙う畠山だが、パスできないとみるとポジションを整え、腰を上げて右ヒジを落とす。

エビを打った泰斗を抑え込む畠山。泰斗は下から畠山を抱え込むも、体勢を入れ替えることができない。畠山が左パウンドを落とした瞬間に体を起こした泰斗だが、リバーサルすることはできず。畠山は右ヒジで削る。パスしてマウントを奪った畠山は、残り30秒で腕十字へ。その瞬間にリバーサルした泰斗の右腕に対し、畠山は下からオモプラッタから腕を狙って試合終了のホーンを聞いた。

1Rは終了間際以外を支配していた泰斗、2Rは完全に畠山のラウンドだろう。裁定はジャッジ1人が19-18で畠山の勝ちとしたが、残り2人が19-19のドローに。結果、マジョリティドローとなった。


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