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【Colors03】渡辺は10カ月振りの復帰戦、パク・ボヒョンの右を受け続けてフルマーク判定で敗れる

【写真】渡辺は復帰戦でまさかの判定負け(C)MMAPLANET

<女子ストロー級/5分3R>
パク・ボヒョン(韓国)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27.
渡辺彩華(日本)

渡辺が左ジャブを突く。サウスポーにスイッチを見せるが、パク・ボヒョンの右を受ける。パク・ボヒョンが渡辺の右ローに右ストレートを合わせた。パク・ボヒョンが幾度も右を当てる。渡辺のシングルレッグをスプロールしたパク・ボヒョンが、コーナーに詰めて連打を浴びせた。渡辺は組んで右腕を差し上げ、コーナーに押し込む。コーナー際の差し合いからパク・ボヒョンがバックを奪った。パク・ボヒョンがパンチで削ると、渡辺が正対して離れる。

右ローの打ち終わりに右を当てていくパク・ボヒョン。サウスポーから左ハイを伸ばした渡辺だが、ブロックされコーナーに詰められてしまう。パク・ボヒョンが左腕を差し上げてコーナーに押し込み、離れ際に右ヒザを突き上げる。再びコーナーに詰められた渡辺は、足を使って脱出すると右フックでマットに手を着かせる。残り20秒で打ち合いから組んだ渡辺だが、距離ができるとパク・ボヒョンの右を受けてしまう。

2R、前後左右へのステップから左フックを振るう渡辺。パク・ボヒョンはプレスをかけてコーナーを背負わせる。左ジャブを突いてロープを背負わせたパク・ボヒョンは、右を見せてから組みつく。離れたパク・ボヒョンは、回る渡辺をパンチで追い立てる。渡辺が左を突き、さらに左跳びヒザを見せた。コーナー際で打ち合った渡辺は、回ってリング中央でダブルレッグに入るも、スプロールされてしまう。立ち上がった渡辺のバックに回ったパク・ボヒョン。渡辺が離れる。

サウスポーにスイッチし、前手を出しながらスイッチして右を伸ばす渡辺。パク・ボヒョンは左ボディから右ストレートに繋げる。さらにパク・ボヒョンが右で渡辺のアゴを跳ね上げた。渡辺もサウスポーから左ストレート、右フックを返す。パク・ボヒョンは鼻から出血が見られる。渡辺の左ミドルに、パク・ボヒョンが右を合わせた。残り10秒でパク・ボヒョンの右ストレート、返しの左フックがヒットした。

最終回、左に回って左ジャブを突く渡辺。右カーフから右ストレートを伸ばす。パク・ボヒョンが左ボディを打ち込み、渡辺をコーナーに詰めていく。しかしプレスをかけ返す渡辺のパンチがパク・ボヒョンの顔面とボディを捉える。パク・ボヒョンの右をヘッドスリップでかわした渡辺。しかしパク・ボヒョンの左ジャブが渡辺の顔面に届く。パク・ボヒョンの右をカウンターで受けた渡辺がグラついた。さらに連打をもらった渡辺が組みに行くも、振り払われてさらに連打を浴びる。

コーナーに詰められた渡辺がシングルレッグで組むと、これを切ったパク・ボヒョンが右腕を十字で伸ばしにかかる。腕を抜いてトップに回った渡辺に対し、パク・ボヒョンは三角をセットアップ。腕十字に切り替えると渡辺が回転して逃れた。スタンドに戻るとパク・ボヒョンが渡辺をコーナーに押し込む。渡辺の払い腰を防いだパク・ボヒョンは、再び下がる渡辺の顔面に右ストレートを浴びせる。残り20秒でシングルレッグから、立ち上がるパク・ボヒョンのバックに回った渡辺。パク・ボヒョンは正対し、打ち合って試合を終えた。

ブランクの影響かどうか――パク・ボヒョンの右ストレートに対して、明らかに距離を掴めていない渡辺は反応できていないように見えた。裁定はジャッジ1人がビッグラウンドをつけるフルマークのユナニマス判定で、パク・ボヒョンが勝利した。


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【Colors03】パク・ボヒョン戦へ、失明覚悟のMMAファイター人生=渡辺彩華「なぜこの試合なんだろう?」

【写真】愛犬のエルモちゃんと。犬種は分からないのですが、マルチーズかマルプーからマルポメでしょうか(C)SHOJIRO KAMEIKE

8月3日(土)、東京都新宿区の新宿FACEで開催されるColors03で、修斗女子世界スーパーアトム級王者の渡辺彩華が、韓国のパク・ポヒョンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

渡辺にとっては昨年10月、RIZIN LANDMARKで万智に敗れて以来10カ月振りの復帰戦となる。万智戦で負った眼窩底骨折の治療のために戦線を離脱していた渡辺は、その間の国内女子MMAをどのように見ていたのか。その中で本野美樹に帯同し、現地で見たRoad to UFC——海外での戦いについても語った。


失明する可能性が高くなる。格闘技を続けるなら、そのリスクは分かっておいてほしいと

――万智戦後に眼窩底骨折で入院、手術したあと、いつ頃から練習を再開できたのですか。

「手術して1カ月後に有酸素運動はOKが出ました。格闘技の練習ができるようになったのは手術から3カ月後ぐらいで、スパーのOKが出たのは半年後でしたね」

――スパーを始める時、手術した箇所を打たれることに対し、恐怖はなかったでしょうか。

「怖さはなかったです。でも、まぁ失明寸前だったと言われましたからね。病院では『運が良かった。今後も格闘技を続けるかどうか、一度しっかり考えてほしい』と言われて」

――それは「格闘技を続けてはいけない」という意味ですよね。

「それもあるし、格闘技を続ける場合は術式も違うらしくて。いずれにしても自分の場合は、手術をしても普通の人より失明する可能性が高くなる。格闘技を続けるなら、そのリスクは分かっておいてほしいということでした。

このままMMAを続けていたら、別に強い相手じゃなく誰と対戦しても――それこそ練習しているだけでも失明のリスクがある。そのことは頭の片隅に置きながら練習しています。ただ、自分が失明することよりも、それで家族やチームの皆に迷惑をかけるほうが嫌だという気持ちはあって。だけど今のままじゃ終われない。ずっとその葛藤があります」

――『今のままじゃ終われない』というのは……。

「ファイターって皆、応援してくれる人がいるじゃないですか。その数が多い、少ないは関係なく。それだけ背負っているものがある。自分も愛知から東京に出てきた無名時代から支えてくれている人たちがいます。スポンサーさんや、AACCの人たちとか。そういう人たちに対して、ここで辞めるのは失礼だなと思ったんです」

――……以前と比べて話し方も考え方も大人になりましたね。

「アハハハ!!」

――以前、あれだけ暴言を吐いていたファイターとは思えません(笑)。

「落ち着いたかもしれないですね、アハハハ。この10カ月の間、ジムの先輩がいろんな試合に出ていて。それを自分がファイターとして見るのと、戦線離脱した状態で見るのとでは違うと思うんですよ。もちろん自分が戦線離脱していることに対して焦りはあります。だけど……、それこそ本野美樹さんは待って、待ち続けてRoad to UFCが決まったじゃないですか。そういうチームメイトを見ていると、自分も頑張らなきゃいけないって思うんです」

――チームメイトとしては本野選手のRTU、大島選手のInvicta FC、杉本選手の修斗世界タイトルマッチ、そしてRENA選手のRIZIN復帰などもありました。その中でご自身の意識、目標が変わって面はありますか。

(C)AYAKA WATANABE

「あぁ~。

タイに行って『世界はヤバいな』と思いました」

――7月にタイガームエタイへ行っていたそうですね。

「本野さんがRTU準決勝の前にまたタイへ行くということで、自分も気持ちを挙げるために付いていったんですよ。その時タイガームエタイにいたストロー級の女子選手が、その選手がヤバいぐらい打撃が凄くて。『日本にこれだけ打撃が凄い女子ファイターいる?』と思うぐらいでした。自分はMMAでもテイクダウンさせず、打撃で攻めるタイプじゃないですか。だけど、その選手と練習する時は私のほうがテイクダウンを狙ってばかりで」

――その選手の名前は?

(C)AYAKA WATANABE

「ファラ、ですね(※注)。

寝技できないけど、とにかく打撃が強い。同じ日にオクタゴンという大会で試合をするそうです」

※ファリダ・アブドゥエバ。ファラは愛称。キルギスのMMAファイターで、昨年11月のRIZINアゼルバイジャン大会ではアナスタシア・スヴェッキスカと対戦している(腕十字で一本負け)。現在MMA戦績4勝1敗。

「自分よりも打撃ができる選手と向かい合ったのが初めてで、衝撃を受けました。あとONEに出ているモン・ボー選手もいて、メチャクチャ打撃が強かったです。自分も『このままじゃ世界に出られない』と思いましたね」

――その経験を楽しそうに語れるのが、ファイターとしての本質なのだと思います。

「いやぁ、直後はナイーブになりましたよ。タイにいる間、本野さんに『大丈夫! 大丈夫だから』と慰めてもらっていました(苦笑)」

――アハハハ。

「もう毎週、ボディでKO寸前まで追い込まれて……。日本の女子MMAって、グラップラーが多いじゃないですか。その中で自分は打撃で勝っていた。でも本当に全部できないと世界じゃ勝てないんだなって痛感しましたね。7月上旬から3週間行っていて、先週日本に戻ってきたんですよ。そこから日本の選手と練習しても圧力は感じなくて。それを試合前に経験できたのは、本当に良かったです。なんだか安心しました(笑)」

アイツ、いつも良いところで負けていますよね

――一方、10カ月の間、日本の女子MMAは大きく動いていました。

「……万智、負けるなよ。アイツ、いつも良いところで負けていますよね。松田戦は万智が勝っていたとは思ったし、Xでもそう投稿しましたけど」

――万智選手に勝利した松田亜莉紗選手の印象はいかがですか。

「トータルバランスは良いけど、長けているものはないっていうイメージです。飛び抜けているものがない。悪くいえば、特徴がない」

――悪く言うのですね(笑)。

「アハハハ。パク・シウ選手だったら打撃、万智なら寝技っていうイメージじゃないですか。松田選手は怖さを感じないですね」

――ではパク・シウ×万智の試合については?

「凄い試合でしたね。MMAとして2人とも完成度が高いと思いました」

――ちなみに万智選手とは、直接対決の後も仲良くはなっていないのですか。

「全然! 今でも万智のことは嫌いですよ。仲良くなることはないし、一緒に練習することもないです。対戦直後にSNSで『IGLOOで待っています』とか投稿していたけど、行くわけないだろって(笑)。他のAACCの選手がよく一緒に練習しているみたいで、その選手のSNSを見て『あぁ生きているんだな』と知るぐらいです。アハハハ」

RIZIN、ROAD TO UFC、その前に万智はコテンパンにして泣かしますよ(笑)

――なるほど。修斗では藤野恵実選手がベルトを巻き、続いてパンクラス王座に挑みます。SARAMI選手もパンクラスのベルトを巻きました。

「自分もそこに絡んでいきたかったです。だから今回の対戦相手は、自分もあまり乗り気じゃなくて……」

――対戦するパク・ポヒョンも韓国Double-Gのベルトを獲得しているとはいえ、これまでのキャリアを考えれば、渡辺選手の有利は動きません。前戦では古賀愛蘭選手に敗れていますし。

「う~ん‥…、そういうことじゃないんですよ。『普通にやれば負けることはないでしょう』とか言われます。でも勝負事に絶対はない。まず自分自身がアップセットを起こし続けてベルトを獲りましたからね。ファイターって相性があるし、今回はケージではなくリングという違いもある。そんななかで次の試合は足元をすくわれず、フィニッシュします。

それとは別に、私は今までずっと強い相手と試合させてもらってきたじゃないですか。でもこの10カ月の間に、松田選手が万智に勝ってベルトを巻いた。万智とパク・シウ選手の試合も視ていて刺激になったし、藤野さんは修斗のチャンピオンになっていて。そこで『なぜ自分はこの試合なんだろう?』と思ってしまったんです。それだけ動きがあるなかで、自分だけ取り残されてしまっているというか」

――10カ月間、負傷で試合から離れていたことも大きいと思いますが……。

「それはそうなんですよ。でも今は、いつ失明するか分からないから後悔しないMMA人生を送りたい――もともと強い相手と試合がしたいとは思っていたけど、手術以降はよりその気持ちが強くなっていて。この人との試合、あるいはその試合のために練習しているなかで失明しても、納得できるような相手と試合をしたいんです。

よくレコードを綺麗にしたい選手がいるじゃないですか。私はそこに一切こだわりはなくて。『その相手、誰?』と思うような選手とばかり試合をして、レコードは綺麗だけどベルトは巻いていないとか。そんな選手にはなりたくない。限りある中で、どれだけ自分が満足するMMA人生を送ることができるか」

――……。

「まぁ綺麗なレコードを求めていたら、2戦目で藤野さんと試合していないですよ(笑)」

――確かに綺麗なレコードを求めるなら3戦目で黒部三奈選手、4戦目でSARAMI選手、そして5戦目で一階級上の万智選手とは対戦していないでしょう。

「そうそう(笑)。おかげさまで濃い、怒涛の日々を過ごさせてもらっています」

――今後はストロー級で戦っていくのでしょうか。

「そうですね。スーパーアトムは対戦相手がいないですし。今は通常体重を増やしています。万智の試合では、やっぱりストロー級との差は感じたので。修斗ならストロー級で、リベンジも賭けて藤野さんのベルトに挑みたいです。初戦の時より自信はあります」

――本野選手に帯同して、現地で目撃したRTUに挑みたいとは思いますか。

「周りから見て、『やってみたほうがいいんじゃない?』という声が挙がれば、挑戦してみたいです」

――というと?

「現時点で自分の体格や、タイで経験した打撃の圧力とかを考えたら、あの舞台で戦える自信はないです。でも、いつかはあの舞台で戦えるような――格闘技を見ている人たちに、それぐらい期待を持ってもらえる結果を残していきたいですね。

第三者から見て、期待できるかどうかがファイターとしての需要だと思っています。RIZINなら伊澤星花との対戦が期待されるかどうか。RTUは『渡辺なら優勝して、UFCでも勝てる』と期待してくれるかどうか。まぁ、その前に万智はコテンパンにして泣かしますよ(笑)」

■視聴方法(予定)
8月3日(土)
午後6時00分~ABEMA格闘チャンネル

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【Colors03】渡辺彩華が約10カ月ぶりの再起戦で韓国のパク・ボヒョンと対戦、インフィニティリーグも開幕

【写真】RIZINでの万智戦以来、渡辺がCOLORSで復帰戦を迎える(C)MATSUNAO KOKUBO

8月3日(土)東京都新宿区の新宿FACEにて、女子プロ修斗公式戦「COLORS Produce by SHOOTO Vol.3」の開催が決まり、一部対戦カードと出場予定選手が発表された。
Text by Takumi Nakamura

昨年5月にスタートし、3度目の開催となる女子プロ修斗公式戦COLORS。今大会では女子スーパーアトム級世界王者の渡辺彩華が帰ってくる。渡辺はCOLORS旗揚げ戦でSARAMIにTKO勝利して修斗王者となり、10月のRIZINではでDEEP JEWELSで活躍する万智と対戦。渡辺はこの試合にスプリット判定で敗れ、目の負傷のため約10カ月、実戦から遠ざかる形となった。


対戦相手のパク・ボヒョンは2018年の格闘代理戦争シーズン3で平田樹と対戦している韓国人ファイター。この時は腕十字で一本負けしているが、その後は母国のAngel’s FCやDoubleGFCで試合を重ね、DoubleGFCではパンクラスにも参戦したホン・イェリンに勝利して、同団体のアトム級王座に就いた。

2022年7月には北米・Combate Globalにも参戦し、アナ・パラシオスに腕十字を極められたものの、右フックでダウンを奪い、そのままパウンドアウトかと思われた矢先の一本負けだった。パラシオス戦から約1年9カ月ぶりの再起戦=今年4月のRING Championship04では日本の古賀愛蘭と対戦。この試合もテイクダウンの攻防で劣勢を強いられ、3Rにはトップキープを許す形で判定負けを喫しているが、打撃に定評がある古賀と真っ向から打ち合った。レコードそのものは4勝3敗ではあるものの、その打撃スキルは戦績以上と言える。

渡辺もスタンドの展開を好み、黒田黒部三奈戦での右アッパーやSARAMI戦での左ハイキックなど意表をつく一発で試合を決めてきたものの、打撃だけでの攻防となるとボヒョンにもチャンスが出てくる。再起戦の渡辺としては、テイクダウンとグラウンドゲームを混ぜた試合運びで確実に勝利を掴みたい。

そして男子フライ級に続いて、女子アトム級でもインフィニティリーグが開幕。NOEL&平田彩香の10代ファイターに加え、檜山美樹子、韓国のパク・ソヨンの4選手がエントリーし、総当たり戦で優勝を争う。また杉本恵、宝珠山桃花、ジェニー・ファン、FUKKYの参戦も決定している。

<女子ストロー級/5分3R>
渡辺彩華(日本)
パク・ボヒョン(韓国)

<インフィニティリーグ2024 女子フライ級/5分2R>
平田彩音(日本)
パク・ソヨン(韓国)

<インフィニティリーグ2024 女子フライ級/5分2R>
檜山美樹子(日本)
NOEL(日本)

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【RIZIN LANDMAR07&DEEP JEWELS43】渡辺戦振り返り「ツンデレ」&松田戦展望「上を取る」──万智

【写真】4連勝のドヤ顔(C)MMAPLANET

10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されたRIZIN LANDMARK06で、万智が因縁の渡辺彩華戦でスプリット判定勝ちを収めた。
Text by Manabu Takashima

そして間髪入れずに23日(木・祝)に港区ニューピアホールで開かれるDEEP JEWELS43で松田亜莉紗とDEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦で戦うことが発表された。

自ら喧嘩を売った形で始まった渡辺とキャリア4戦目とは思えない攻防を繰り広げて勝利した万智は、あの試合で自信と得ると同時に課題を見出していた。そして、このタフな試合を経験したことで、松田戦とベルト奪取への自信を深めていた(※取材は10月21日に行われた)。


――改めてですが、渡辺選手との試合に勝って手に出来たモノは何でしょうか。

「自信です。あの試合は自信になりましたね。3Rをフルで戦い切れたこととストライカーを相手に組みに行けたことです。組めずに殴られ続けることも、考えていたので……。何気に自分も打撃もちょっと当たって」

──初めてのRIZIN。大会場で固くなることは?

「緊張しなくて、めっちゃ楽しかったです。絶対に勝たないといけない試合だったのに、なぜか楽しもうっていう気持ちになって。RIZINは自分の憧れていた場所だから、ここで絶対に勝たないといけないと思っていて」

──DEEP✖修斗だからではなくて?

「そういうのも一応ありますけど、RIZINという場だし。煽られていたのもあって」

──いやいやいや、それは……。

「自分が言ったから、煽られたんですけどね(笑)。でも今度からはちゃんと考えて喋ろうと思います。適当に喋っているから、そんなに深く考えていないことも凄く真剣に捉えられてしまって」

──適当に(笑)。

「アハハハハ。ちゃんと考えて、話そうと思います」

──では試合内容に関して質問しますので、しっかりと考えて返答してください(笑)。

「ハイ(笑)」

──組むところまでいっても、クリーンテイクダウンはなかなかできなかった。焦りはなかったですか。

(C)RIZIN FF

「全然、心は折れなかったです。

触れたことで安心できました。打撃も当たるし、触ることができる。

(C)RIZIN FF

つまり、距離は合っているんだと思えたので。

3Rは結構、体力的にはきつかったんですが……で、質問なんでしたっけ(笑)」

──テイクダウンできなくて、焦りはなかったかと……(苦笑)。

「あっ、ハイッ!! そこはもう普段から男の選手と練習をしていて、切られても組みつき続けるというのをやっているので。そこでキツイとか、焦ることはなかったです」

──ライス・ビースト手塚裕之選手と組み合ってきたぞ、と。

「ハイ。それに那須塩原のクロウフォレストでアマ修斗で戦っている男子選手とMMAのスパーリングをしているのも本当に今回の試合に役立ちました」

──自分も練習を見せてもらったのですが、10月15日の全日本アマ修斗で、菊池元選手はウェルター級、そして小磯圭佑選手はフライ級でプロライセンス取得推薦枠獲得者となっています。彼らも万智選手にテイクダウンを奪われてたまるかというスパーを繰り広げていました。

「あの前蹴りとか、マジで入れなくて……。半泣きになって練習していました。自分はあの子たちよりも打撃ができないから。それに男の子だし、上手いしパワーもついてきて。こっちは女なのに倒されてたまるかって、ガチでやってくるんですよっ!! 毎回、『はぁ、やりたくねぇ』って思いながらやっていて。

ホントにクロウフォレストであの子たちと練習するのがマジで嫌いで、行くのもめっちゃ嫌なんですけど。でも、本当に頑張らないといけないところで、あの前蹴り、ジャブ、ミドルに対して自分ができるのは組むことだけで。やられても、組みつく。クロウフォレストでやってきたことが、凄く今回の試合で役立ちました」

──そこは大きいですね。それでも大接戦でしたが、3Rを戦い終えて判定勝ちできるという自信は?

「何も考えていなかったです。取りあえず終わった、やり切ったと。でも判定でアッチに入った時に『あぁ』って思って。でも、自分に2つ入ったから(笑)」

──改めてどのような自信がつき、またどのような課題が残ったと思っていますか。

(C)RIZIN FF

「3Rで動きが急激に落ちたことは、反省点です。

それで打撃も当てられるようになって。疲れて、距離設定が鈍くなりました。1、2Rは相手が距離を掴めていなくて、組むことができていたいけど、3Rにそれができなかったのは疲れて、集中力が切れてきたからで」

──その疲れは、なぜ出たのでしょうか。

「1Rと2Rに頑張ったからです」

──2Rは中盤にテイクダウンからバック奪取。終盤も踏みつけ、サイド奪取と猛攻を仕掛けました。その反動もあったかと。ただし、アレがあって判定を取れたという見方もできますし。

(C)RIZIN FF

「そうなんです。アレは大きかったかなって。

顔を踏みつけにいったのは、印象良かったと思います」

──もう字面だけみると、もの凄く怖い印象を与えていると思います(笑)。

「アハハハハ。でも、大きな勝利です。本当に自信につながりました。打撃も当たりましたし。そこは自信というか、不安なところから抜け出せました。試合前は藤野(恵実)さん、黒部(三奈)さん、ライカさん、富松(恵美)さん……皆にやられ過ぎて打撃が嫌だという意識がついてしまっていたんです。

藤野さんには相手にならないぐらい、やられて。もともと苦手意識はパク(シウ)ちゃんとの練習で植え付けられちゃって。それで、もう恐怖症のまま練習で殴られて……。でも、試合で自分の打撃が当たったことで、そこから抜け出すことができました。打撃恐怖スランプ脱出です。それに……何だかんだと言って相手も戦績は変わらないけど、チャンピオンだし。一応、階級が下だったので負けるわけにいかなくて。結構、プレッシャーがあったんですよ」

──自分で蒔いた種かと(笑)。メディアって自分がいうのもなんですが、試合が注目されるなと思えば、そこを強調するものなので。

(C)RIZIN FF

「そうですね……。

あっちも乗って来たし……。でも、戦って分かりあえたかなって思います。渡辺選手はツンデレだから、そういう風には口にしないと思いますけど。私より6歳上なんで、お姉さんって感じを出そうとうするんですよ。まぁツンデレですね。私は戦っていて、分かりました(笑)。

あと試合後のインタビューで『もう一度戦いたい』って言ったんですけど、余り戦いたくないです……。こんなこと言うと、また怒られちゃいますね(爆)。やりたくない、勝ち逃げしたいです。アッハハハハハ」

──あのう……これ記事になると私が言わせていると思われるかもしれないですが、全く誘導していないですからね。そこは強調させていただきます(笑)。

「アハハハハ。でも、渡辺選手とだからできた試合だと思います。大会のベストバウトだと言ってくれる人も多くて。本当に渡辺選手としか、あんな感じの3Rの間ゴチャゴチャになる試合はできなかったと思っているので、そこは感謝です。ありがとうございます」

──現状、キャリア4戦目でも万智選手のテイクダウンを止めることができる選手が、国内にはどれだけ残っているのかと。

「でも、そんな風に褒められる試合じゃないと思っています。あそこで一本勝ちしないと、トップとは差がある。そう感じました。キャリアの少ない者同士だから、良い試合になっただけで。(伊澤)星花ちゃんやパクちゃんとは差があります」

──トップに向けて、試合の1週間後には11月23日に松田亜莉紗選手とDEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦が組まれるという発表がありました。

「12月かと思っていましたけど、11月だからビックリしました。でも万智の目標は成人式までにベルトを取ることだったので。これが一番大切です。RIZINも一番だったけど、とにかくコレ。コレが私の本命です。コレが万智の今年の大一番です。会場の大きさなんて関係ないです。この試合を組んでもらえて、受けてくれた松田さんにも『ありがとうございます』です」

──松田選手とアマチュアで戦った時は54キロ契約でした。アマチュアで負けた事実を踏まえて、今の松田選手の印象は?

「凄くMMAができる──ジムで男の人とちゃんとしたMMAをやっている選手だと思います。基礎、基本、際の部分ができているMMAの選手です。それと正反対で、アマチュアの時の私は柔道しかできなかった。MMAで柔道をやっていて。それにバスターをやったり、グラウンドで殴るような反則までして。バックを取られるとか、松田さんは上手なMMAをやっていて、私は負けました」

──男子と比べると、今でも日本の女子MMAはベースとなる格闘技の強さがMMAの強さに比例していることが多いと思います。対して松田選手は、野球というアスリートとしての基礎があっても格闘技は真っ新だったことが強さに通じているかと。

「逆に私は柔道を悪い方に使って。あの試合で、首投げは止めました。首投げを卒業して、首を巻かない、必ずワキを差し、小手を巻くということをやっています。MMAって全然違うと。そこは梅田さんに教え込んでもらいました。壁しかやらないし、首を巻くことは絶対的にダメだと注意されて。

アマで松田さんと戦った時は梅田さんに習い始めたばかりで、そこが分かっていなかったです。柔道家が野球選手に負けないって正直、思っていたし。でも松田さんはちゃんとMMAをやってきたから」

──次の試合のルールが、あの時と同じであれば今の万智選手は圧倒的に強いと思います。ただし、松田選手がプロのケージで見せてきたのは、強烈なパウンドです。組みと合体したMMA打撃の威力は、すでに女子MMAの国内トップにあるかと。

「パウンドが凄いですね。メチャクチャ凄いです。ただプロデビュー戦の長野(美香)選手以外の対戦相手はそれほど強くない人とやっている……かと。だからこそ、渡辺選手との試合が役立ちました」

──なぜ、過去形に……。

「いや、役に立ちます(笑)。私は初戦でARAMIさん、2戦目でHIME選手、3戦目は韓国人選手(キム・ユジョン)。そして4戦目が渡辺選手。強い相手としかやっていないです」

──すっごくドヤ顔ですね(笑)。

「マジで過酷な人としか、当てられていません!! 渡辺選手との試合で、自分が上回れなかったのは柔道の技なんです。柔道の人に柔道の技を仕掛けて、効果がなかった。次の試合はもっとテイクダウンが取れるし、松田さんがやりたいことはできないです。

自分が下にならなければ、パウンドはない。壁で低く入っても、私はそのまま上に上げていくので。そこでも組みのパンチは打てないと思います」

──この試合で思う様な結果が出た場合、その先に何か見据えていますか。

「試合に関して言えば、この試合のことしか考えていないです。本当にベルトが欲しいので。ただ、この試合が終わればフィジカルを改善していきたいと思っています。階級を下げることも考えましたが、それだと世界に階級がない。いずれ、外国人と戦っていくための体創りはしようと考えています。筋肉がマジでないので、水抜きも下手くそで。そういう部分も改善していきたいんです」

──では最後に松田選手とのタイトル戦に向けて、意気込みの方をお願いします。

「今回は私がパウンドを打つ試合です」

■視聴方法(予定)
11月23日(木・祝)
午後12時15分~DEEP チャンネル-YouTube、サムライTV、U-NEXT

■DEEP JEWELS43対戦カード

<DEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦/5分3R>
松田亜莉紗(日本)
万智(日本)

<49キロ以下契約/5分3R>
須田萌里(日本)
彩綺(日本)

<フライ級/5分2R>
栗山葵(日本)
斎藤百瑚(日本)

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈(日本)
Te-a(日本)

<ミクロ級/5分2R>
NØRI(日本)
斎藤百瑚(日本)

<ミクロ級/5分2R>
山崎桃子(日本)
こゆき(日本)

<フライ級/5分2R>
奥富夕夏(日本)
谷山瞳(日本)

<バンタム級/5分2R>
MANA(日本)
細谷ちーこ(日本)

<無差別級/5分2R>
超弁慶(日本)
ぽちゃん Z(日本)

<グラップリング54キロ契約/5分1R>
横瀬優愛(日本)
あきぴ(日本)

<ミクロ級/5分2R>
ジャカ季美香(日本)
チャッキールビ(日本)

<アマ・50キロ契約/3分2R>
サラ(日本)
横瀬美愛(日本)

<アマ49キロ契約/3分2R>
須田美咲(日本)
槇原未来(日本)

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【RIZIN LANDMARK06】渡辺彩華が振り返る─万智戦「修斗で2階級制覇し互いにベルトを巻いて再戦」

【写真】右目が大きく腫れていた渡辺(C)MMAPLANET

10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されたRIZIN LANDMARK06にて、渡辺彩華が万智に判定負けを喫した。
Text by Shojiro Kameike

渡辺にとってはMMAファイターを志すキッカケとなったRIZIN初出場――しかも地元・愛知県で開催された大会だった。敗れたものの激闘を展開した渡辺が試合を振り返るとともに、今後の目標について語ってくれた(※取材は10月16日に行われた)。


――リモートの画面が繋がった瞬間、驚きました。右目の腫れはどうしたのですか。

「右目の眼窩底骨折で入院、手術して昨日退院しました。このタイミングで取材というのは、MMAPLANETさんは持っていますよ。アハハハ」

――笑いごとでは……そんな時にインタビューを受けていただき、ありがとうございます。

「MMAPLANETさんだから、インタビューを受けることにしたんですよ! ……なんて、あえて言っておきます(笑)。万智戦の前から右目は負傷していました。実は試合前のインタビューの時も、右目の調子は良くなかったんです。さらに試合で3Rに左フックをもらってから二重に見えるようになったので、試合後に病院へ行くと『格闘技は引退しますか?』と聞かれて。私は続けたいから手術することになりました」

――えっ!? 驚くことが多すぎて、こちらも頭の中を整理できていません。

「まず試合の2カ月前から右目の異常は感じていて、治療はしていました。まだ万智戦が確定していなかったけど、なんとなく出場の話は来ていて――私としては『地元の愛知県で開催されるRIZINには絶対に出る』と決めていました。相手が誰でも、階級が違っていても関係ない。だから右目の負傷が悪化しないように、スパーリングや激しい練習はしていませんでした。でも、できる限りのことはやっていたので、別に悔いはないです。万智戦は、そんな状況でも頑張ったなぁっていう感じですね(笑)」

――今はそれだけ笑顔で語ることができるなら良かったです。ただ、RIZIN名古屋大会に対しては「負傷していても絶対に出る」という気持ちが大きかったのですね。

「はい。私が無名の頃から応援してくださっている方、スポンサーの方たちは地元の愛知県に多いんです。そういう方たちにできる最大の恩返しって何かといえば、今の私にとっては愛知県で大きなイベントに出場することであって。修斗のベルトを獲ったのが5月で、RIZIN LAMDMARKが10月――スケジュール上はうまくハマるなと考えていました」

――それだけの想いを持って挑んだ万智戦について振り返っていただきたいと思います。まず契約体重が普段のスーパーアトム級ではなくストロー級でしたが、調整には何か影響がありましたか。

「調整は何も問題なくて、試合内容も――今回が初めてMMAの試合になったと思います」

――今回が初めてのMMA、というのは?

「私って今まで、キックボクシングのような試合をしていたんですよ。とにかく殴って蹴ることが中心で。でも今回はストロー級の試合で、万智選手はストロー級の中でもフィジカルが強いほうじゃないですか。その選手に組まれても、意外に対応できたと思います。万智選手の得意なポジションに持ち込まれても冷静に対処できましたから。去年のプロデビュー戦で藤野恵実戦に負けた時よりは、自分の中では手応えを感じています。この1年で成長できているなって思いました」

――敗れたとはいえ渡辺選手のテイクダウンディフェンスや、寝かされても立ち上がる動きが目立っていました。あれほど組まれてもスルッと抜けて離れる、あるいは立ち上がる。それは今までも練習していたことなのか。あるいは万智戦に向けて練習してきたことだったのでしょうか。

「それほど練習で壁に押し込まれることがないんですよ。練習相手から打撃のプレッシャーを感じることが少ないので。もちろん練習だから、相手がテイクダウンのアクションを起こしても、一度こちらがカットしてしまえば続けないですし。

(C)RIZIN FF

ただ、試合では最初から万智選手が組んでくると思っていました。

でも遠い距離で攻めて来たことは誤算でしたね。もっと打撃を散らしながら距離を詰めてくると考えていたけど、遠い距離から左ミドルハイを出して、そこから組みに来たじゃないですか」

――万智選手の蹴りから試合が動きましたね。

「そうなんです。最初は私のパンチに合わせて組みに来ると思っていました。でも万智選手が左ミドルハイを出して、パンチよりも遠い距離から入ってくる。それは私の蹴りの距離でもあり、自分がパンチだけでなく蹴りを出しても入ってくるわけで――組みのプレッシャーがあって1R、2Rはやりづらかったです。

(C)RIZIN FF

もともと万智選手が私の蹴り足を狙っていることは分かっていました。

そこにプラス、私にとっては相手の打撃にも注意しなければいけなくなっていた。そのために私が不利な体勢で組まれてしまい、ケージに押し込まれてしまったということですね」

(C)RIZIN FF

――ケージ際での差し合いではブレイクが掛かりました。

あの状態はブレイク待ちだったのですか。それとも万智選手の組みから抜け出せずにいたらブレイクが掛かった、という状況だったのでしょうか。

「最初は抜け出したかったです。組んでいても、テイクダウンされるほどではないなと感じて。ただ、思っていたよりも万智選手のクラッチが強くて、『どうしようかな……』と考えていたところでした。何もしなかったら印象は悪くなってしまうので、私のほうからアクションは起こす。でもクラッチを切ることができない。だから最後はブレイク待ちでした。結局、1Rは私のやりたい距離で戦えていなかったです。ずっとやりづらさを感じていて――どうしようかな、とインターバル中に考えていました」

――いかにして状況を打開すべきなのか。インターバル中に結論は出たのですか。

「まず『組まれてはいけない』と、それだけでした。テイクダウンされることはないけど、組まれたらクラッチを切ることができないので。そうなると押し込まれて、自分が思っているような試合はできなくなってしまう。私にとって、こういう試合は初めてだったんですよ。打撃戦ではなく、組みの展開でやりたいことをやらせてもらっていない。『どうしよう?』という状態で2Rに入りました」

――2Rに入ると、万智選手が距離を変えてきたのではないですか。

「近い距離から組んでくるようになりました。とにかく、やりづらい。万智選手が目指すのは、寝かせて極めることだったと思うんです。そのために、まずは組む――ということにフォーカスしていて。そのフォーカスに対してブレがなかったんでしょうね。こちらの打撃には一切付き合わずに、とにかく組むという覚悟が強かったような気がします。万智選手って今までの試合を視ても、自分のやりたいことを押し通してくるタイプじゃないですか。1Rと2Rは、そういう万智選手の強さを感じました」

――2Rに入ると、渡辺選手が組まれても離れることができるようになり、徐々に自分の展開に引き込み始めていたのではないでしょうか。

「1Rよりは、だいぶ動けるようになっていました。相手の組みのプレッシャーとテイクダウンのレベルは1Rで把握したので、自分の中でも『これなら大丈夫』という安心感が生まれていたんですよ。だから少しずつ自分がやりたいことを出せていたのが、2Rの前半です。

(C)RIZIN FF

でも2Rの後半に、自分が蹴った時にタイミングが悪くて、そのままコケてしまいました。

もともと組みに関しては、万智選手が得意なのはバックテイクと、その後の展開ですよね。

(C)RIZIN FF

だから組まれてもバックに回られていなければ――という考えはありました。なのに2Rの最後で、上から踏みつけられるとか印象が悪い状態で終わってしまいましたよね」

――結果、2R終了後のインターバルでは……。

「3Rにフィニッシュするしかない、と思いました。修斗のチャンピオンとして出場して、こんなツマラナイ試合で負けたくないし……と」

――ご自身の中では「ツマラナイ試合」だと感じていたのですか。日本女子MMAの歴史を振り返ってみても、プロキャリア4~5戦目の女子選手が、あれだけのMMAを展開するとは考えていなかったです。それだけ予想をはるかに上回る展開でした。

「えー、そうだったんですね。私としては『とにかく3Rは行くしかない』としか考えていなくて。『極められるもんなら極めてみろよ』と。そんな感じで私の気持ちがハイになった時、ファイターとして万智選手の気持ちと交錯したような気がするんですよ。だから私も『来いよ!』ってアピールしたり(笑)

私自身が『ここで行くしかない!』と思った時に、万智選手もテイクダウンに来ることができる覚悟があって――どんな状況になっても、自分のやりたいことを遂行できる。試合が終わって、万智選手に対して『やっぱり皆に評価される選手なんだな』って思いました」

――2-1で万智選手の勝利、という判定結果については?

「判定については妥当だと思いました。むしろ私につくんだと感じたぐらいで。私としては、1Rと2Rはツマラナイ試合でしたし。それでも評価してくれるジャッジがいて、ちょっと嬉しかったです(笑)」

――結果、ゴキブリ呼ばわりしていた万智選手とは気持ちが通じ合えたわけですね。

(C)RIZIN FF

「通じ合えましたけど、嫌いなのは変わらないです」

――えぇっ!?

「みんな試合前はいろいろ言っていても、試合をしたら『ありがとう』って仲良くなったりするじゃないですか。もちろん万智選手に対して『試合してくれて、ありがとう』という気持ちはあります。でも、嫌いなんですよ。試合前と印象は変わりましたけどね。もっとブッ飛んでいる子かと思っていたら、思っていたよりも人間で」

――思っていたよりも人間だった! 凄い表現ですね(苦笑)。

「ファイターとしての強さは感じました。意外と冷静に戦うタイプで、だから――再戦すれば勝てます。やっぱり私の中でラスボス感があるのは、藤野恵実さんで。藤野さんとの再戦までは無敗でいく、というのが私のシンデレラストーリーでした。でも組まれる相手がどんどん強くなっていくなかで、そう簡単にはいかないものだなって思いました」

――藤野選手にラスボス感があるのは、何となく分かります。

「最後に倒すべき相手は藤野さんというのは、万智選手に負けたあとも変わらないです。今、藤野さんは修斗の女子ストロー級インフィニティ・リーグに参戦しているじゃないですか。同じチームの杉本恵さんも出ていますけど、もし藤野さんが優勝したらストロー級で再戦して、勝って2階級制覇したいです」

――今後の修斗での展開にも注目ですね。では改めて万智戦を振り返って、どのような感想をお持ちですか。

「良い試合だったと言ってもらえるのは嬉しいです。お互いにまだ粗いところがあって、その粗さが噛み合ったというか。万智選手は次、DEEP JEWELSのストロー級タイトルマッチが決まっているじゃないですか(23日、松田亜莉紗との同ストロー級暫定王座決定戦に臨む)。そこでベルトを獲ってもらって、私も修斗で2階級制覇したあと――すぐじゃなくて何年かあとに、お互いにベルトを巻いた状態で再戦したいですね」

――それは夢が膨らむストーリーです。

「試合直後にも万智選手に言ったんですよ。『また試合してね』と言ったら、『もうやりたくないです!』って――いやいや、絶対に勝ち逃げさせませんよ。まぁ、再戦で私が勝ったら勝ち逃げしますけど(笑)。再戦で勝った直後に、マイクを握って『万智、仲良くしようぜ!』と言って、1勝1敗でも3度目の対決はしません」

――……実際は万智選手と仲良くなりたいのではないですか(笑)。

「SNSでは『この2人はMMAで出会っていなかったら、仲良くなっているよな』って書かれていました(笑)。いやいや、お互いにMMAやっていなかったら出会っていません!」

――だからこそ、そんな2人が出会えたことがMMAの奇跡なのだと思います。

「たぶん万智選手は、私のことを好きですよ。試合後にSNSでコメントすると、『IGLOOの練習で待っています!』とか送ってくるから、『行かない。嫌い』と返信して。あと試合でもクラッチがメチャクチャ強かったのは、私を抱きしめたかったからじゃないですか。人生で一番ギューッと抱きしめられましたもん。でもね、その気持ちは一方通行の恋で終わります。私は万智選手を嫌いだから!」

■視聴方法(予定)
11月23日(木・祝)
午後12時15分~DEEP チャンネル-YouTube、サムライTV、U-NEXT

■DEEP JEWELS43対戦カード

<DEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦/5分3R>
松田亜莉紗(日本)
万智(日本)

<49キロ以下契約/5分3R>
須田萌里(日本)
彩綺(日本)

<フライ級/5分2R>
栗山葵(日本)
斎藤百瑚(日本)

<バンタム級/5分2R>
熊谷麻理奈(日本)
Te-a(日本)

<ミクロ級/5分2R>
NØRI(日本)
斎藤百瑚(日本)

<ミクロ級/5分2R>
山崎桃子(日本)
こゆき(日本)

<フライ級/5分2R>
奥富夕夏(日本)
谷山瞳(日本)

<バンタム級/5分2R>
MANA(日本)
細谷ちーこ(日本)

<無差別級/5分2R>
超弁慶(日本)
ぽちゃん Z(日本)

<グラップリング54キロ契約/5分1R>
横瀬優愛(日本)
あきぴ(日本)

<ミクロ級/5分2R>
ジャカ季美香(日本)
チャッキールビ(日本)

<アマ・50キロ契約/3分2R>
サラ(日本)
横瀬美愛(日本)

<アマ49キロ契約/3分2R>
須田美咲(日本)
槇原未来(日本)

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DEEP DEEP JEWELS DEEP JEWELS43 HIME MMA MMAPLANET NØRI o RIZIN RIZIN LANDMARK06   サダエ☆マヌーフ パンクラス ボクシング 万智 修斗 山崎桃子 斎藤 松田亜莉紗 栗山葵 渡辺彩華 青野ひかる 須田萌里

【DEEP JEWELS43】万智✖松田亜莉紗でストロー級暫定王座決定戦!!  これぞ、今のGirls J-MMA

【写真】上を取った時の頭の位置が、明白に違う両者。殴ることができる隙間、スぺースの有無。寝技、上下に関わらず組みの展開は、そこに注目したい(C)MMAPLANET

6日(金)、DEEPより11月23日(木・祝)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS43の対戦カード第一弾が発表されている。
Text by Manabu Takashima

10周年記念大会を終え、次の10年に向かう第一歩となる今大会のメインは、万智と松田亜莉紗の間で争われるDEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦に決まった。


万智は1日のRIZIN LANDMARK06で修斗スーパーアトム級王者の渡辺彩華をスプリット判定で下したばかり。その万智にとってタイトル戦が行われる11月23日は、1年前のデビュー戦と同じ日時になる。その日は松田もプロ2戦目を戦っており、今回の暫定王座決定戦はキャリア4戦目の松田と5戦目の万智がプロ2年目でベルトを争う一戦──日本の女子MMAの急成長が顕著になった戦いとなる。

この両者、2021年12月にアマチュアルール55キロ契約で対戦しており、バックを取る場面が目立った松田が判定勝ちをしている。とはいえパウンド有りとなると、試合は別モノ。加えていえば、松田のパウンドの強さは日本女子ファイターのなかで群を抜いている。

元女子プロ野球トップ選手、身体能力と運動神経の高さとMMAの知識がなかったことで、ピュアMMAファイターとして急激に力をつけている松田。いってみるとアマで対戦した時は、柔道というストロングベースがMMAにとっては障害になっていた万智を、松田がMMA力で下した一戦だった。

対して今の万智は組みの強さを最大限に生かすMMAスタイルを構築中で、背中を簡単に許すことはまず考えられない。とはいえ、松田が持つパウンド、ダーティボクシングの強さは未体験、ここは練習で経験値を上げることができないパートだ。

一方で渡辺戦だけでなく、HIMEや韓国勢との国際戦を経ている万智はフィッシュを目指すスタイルで、ケージ・ジェネラルシップも考慮したファイトができている。絶対的な怖さがある松田と、徹底した組みの圧力を上げてきた万智。1年11カ月前と別人になった2人のタイトル戦は、世界のある階級としても要注目だ。

なお同大会では2回戦で49キロ契約=須田萌里✖彩綺、フライ級で栗山葵✖斎藤ももこ、49.5キロ契約で青野ひかる✖サダエ☆マヌーフ、ミクロ級の山崎桃子✖こゆきが組まれている。9月のデビュー戦でパンクラスではタイトル挑戦までいったNØRIにスプリットで惜敗した斎藤が、キャリア4年の栗山と2戦目で戦いマッチアップも、今の女子J-MMAを象徴する一戦といえる。

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ARAMI DEEP DEEP JEWELS MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase340 RIZIN RIZIN LANDMARK06 SARAMI V.V mei アンジェラ・リー ジェニー・ファン パンクラス 万智 沙弥子 海外 渡辺彩華

【Pancrase340】アトム級T、ラストピースはV.V Meiのラストバトル?!「良いモノを残して終われるように」

【写真】いつもながら、しっかりと自分の想いを語っていたV.V Meiだった(C) MMAPLANET

2日(月)、東京都新宿区サンエービル会議室で、12月24日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase340「30周年記念大会02」で出場するV.V Meiの記者会見が開かれた。
Text by Manabu Takashima

V.V Meiは同大会でスタートし、ジェニー・ファン、沙弥子、SARAMIの出場が決まっていたアトム級女王決定4人制トーナメントの最後の出場枠を得たことになる。

当初、最後の1人は米国か韓国人選手とパンクラス・サイドは考えていたが、先の3選手の参戦会見後にV.V Meiのマネージャーより出場したいという連絡が入り、ラストピースが誰になるのかは一旦保留となっていた。

V.V Mei にとってパンクラスは2011年4月2日、ウェンディ智美(現レフェリー)戦をメインで組み、女子MMAをどこよりも先に認めてくれたプロモーションであり、同大会は東日本大震災の3週間後で、元気とパワーを人々に伝える場を与えてくれた場所だったという。

結果、その後の女子MMAが普及した間に、経験してきた全てを「出し切りたい」というV.V Meiの想いを受け止めて、今回の決定が決まった。会見でV.V Meiからは「ベルトを取って防衛をするつもりですが、1回戦でも負けたらそこで引退しようと思う。そのつもりで挑まないとベルトを取れない」という発言が聞かれた。

トーナメントに出場するジェニー・ファンには2017年6月と2019年10月の日本大会とONEで2度戦っており2勝、SARAMIとは2015年5月にDEEP JEWELSで対戦しTKO勝ちを収めている。とはいえ現在はONEとRIZINで4連敗中、現役生活を賭けた最後の勝負に挑むV.V Mei、質疑応答中のMMAPLANETの質問に対する返答をここでお届けしたい。


──負けたら引退ということですが、そこを明確に決めた時期。そして、朧気に引退を考えだしてからなぜ、そのタイミングで決断をすることになったのでしょうか。

「ハッキリ意識をした時期は覚えていないんですけど、ずっと海外でやってきて良い思い出もあれば、苦しかったこともあって。そういったことを乗り越えながら戦ってきたけれども、嬉しいこともあったけど苦しいことの方が遥かに多くて。そういうことを続けるよりも、最後に有終の美を飾ってスパッと辞めるほうが自分を大切にできるのかなって思って」

──2度に渡り激闘を繰り広げたアンジェラ・リーがあの若さ(27歳)で、あのような理由で引退をしました。そのことに関して、どのように思っていますか。

「人それぞれ本当に続けるか、続けないのは個人の自由なので。本人の気持ちを一番尊重して辞めることになったのは、それはそれで良いんじゃないかなと思いますね。なんか色々と分からないですけど。続けて欲しいとファン、見る側は思うかもしれないですけど──。どこまで言って良いか分からないですけど、団体を背負ってあそこまでやってきたことにはもの凄いプレッシャーがあったと思いますし、お互い立場が違うなかで背負って来た葛藤というのは凄いと思います。

私的にはアンジェラは凄く良い待遇を受けて、家族で一緒になって(戦っていて)素晴らしいな、羨ましいなと思わないこともなかったです。でもその裏には凄い葛藤があって、もしかしたらアンジェラにとっては『Mei、良いなぁ。チャレンジャーとして、ああやっていて良いなぁ』と思っていたかもしれないし。お互い、一つの時代を戦ってきて『色々なことがあったんだろうな、お疲れ様。アンジェラ』という風に──、私は素直に自分がやりたいことをやった方が良いよって思います」

──昨日(※1日)、RIZIN LANDMARK06で4戦目の万智選手と5戦目の渡辺彩華選手があれだけの試合をしました。女子MMAの黎明期から戦ってきたMei選手としては。この1年、2年でデビューをして力も勢いのある選手に対し、負けたら最後の戦いで何かを見せたいと思うことはありますか。

「今、DJ Meiとして遠い親戚という設定でリングアナをして、色々な大会で、特等席で繰り広げられる激闘を毎週のように見せてもらっています。やっぱり若い選手がどんどん上手くなっています。それはそれで良いのですが、お客さんは上手いのよりも下手くそでも、グチャグチャになってガムシャラに行く方が見たいんだよっていうことを伝えたいです。

なぜフィニッシュできるのに、行かないのか。そういう試合もたくさんあります。でも『なんで、行かないの?』とは自分がそういう試合を見せていなかったら言えないなと思いまして。引退しても、いつの時代でも若手の子を励ますことができるというか、『もっとガムシャラで良いんだよ』とか、逆に経験がついてきたら『もっと技術で行ったら良いんじゃない』ということを自信を持って言えるように──自分でちゃんと精いっぱいやり切って終わりたいと思います。

後は……若手の選手は練習だけしている子とかたくさんいます。私と同じ時代を戦ってきた選手は皆、働きながら練習して。それでも格闘技が好きだから続けていたわけです。そういう環境のことを考えたら、練習だけをしている選手なんてアッという間に私達のことを抜かないといけない。そんなことは当たり前だと思うんですよね。今、若手の選手が凄く良いパフォーマンスをしていますけど、あれが『凄いね』ではなくて当たり前にしないといけないし、本人達もそのつもりで──こんな40歳のオバサン達をアッという間に越えて行ってくれないと……。日本の格闘技がもっと凄いモノにならないといけないので。

それでも、そこを踏ん張って頑張っている自分より年上の先輩達もいるので。同世代にとって凄く刺激になりますし、見ている人もメチャクチャ感動すると思うので、そういった選手達に頑張っていただいて──自分は最後にしっかりと良いモノを残して終われるように精いっぱい尽くす感じですね」

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MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK06 キック 万智 渡辺彩華

【RIZIN LANDMARK06】最強を目指す過程、未完成な2人の最高の勝負。万智が渡辺彩華に競り勝つ

【写真】夢の舞台で、ギリギリの勝利に感情を爆発させた万智(C)RIZIN FF

<女子ストロー級/5分3R>
万智(日本)
Def.2-1
渡辺彩華(日本)

左ハイを見せた万智、もう一発左ハイを繰り出す。渡辺は右ミドルを入れる。万智は右のパンチのタイミングで組んで大内刈りへ。耐えた渡辺をケージに押し込み、前方に送る。渡辺は倒れず、胸を合わせてケージに押し込む。体を入れ替える両者、大内を押し返した万智がしっかりと胸を合わせる。

ワキを押して崩そうとした渡辺だが、万智の押し込みが続く。大外を防いだ渡辺が体を入れ替える。万智が返したところでブレイクが入った。打撃の間合いになると右ミドルを見せた渡辺は、万智の蹴り足を掴んで右を当てる。組むタイミングを計る万智が右を当て、前に出てきた渡辺に組んでケージに押し込んで時間となった。

2R、ケージ掴みで注意を与えられた渡辺に対し、左ミドルからテイクダウンを狙った万智だが遠い。右を当てた万智、直後に渡辺が右を決める。渡辺は右ミドル、万智のジャブに左右にステップを踏む。距離が近くなったところで組んだ万智だが、ここもテイクダウンは奪えない。

右ストレートを伸ばす渡辺は右ミドル、キャッチしてボディロックの万智がボディロックで崩し、渡辺のウィザーにもたぐって横回転でグラウンドへ持ち込む。スクランブルから立ち上がった渡辺はケージに押し込まれた状態から、右を差し上げて離れる。

渡辺はジャブ&右ミドルに距離を創り、万智の右からの組みに離れる。万智は距離を詰め、右ミドルをキャッチしにかかる。渡辺は後方にバランスを崩すと、万智が足を払ってサッカーボールキック。渡辺がクローズドガードを取ると、万智は左のパンチを落とし、ガードが開くと立ち上がって踏みつけ狙いからパスを決める。サイドで抑えてパンチを落とした万智が、挽回&リードした。

最終回、ダブルレッグを切った渡辺が右をボディに届かせる。さらに右フック、万智の右に右を合わせた渡辺は差し上げテイクダウンもケージを利して倒れない。打撃の間合いに戻り、渡辺が右ボディ、右ストレートを伸ばす。ワンツーを放った万智は、渡辺の右に右を合わせようとする。蹴り足を掴まれても、テイクダウン狙いはスプロールした渡辺が右を当てる。

アップライトで左を伸ばした万智は、重心を再び落とし打撃から組みを狙う。渡辺は右を当て、ジャブを入れる。アッパーに組んだ万智は切られて、左ハイを狙う。ダブルレッグには頭を押し、後方に跳ねるように渡辺は徹底してダブルレッグを切る。万智はシ続いてングル、そしてダブルに切り替える。ケージに押し込まれた渡辺はエルボーを落とす。頭が下がった万智は、ヒザ蹴りに組みついて渡辺に尻餅をつかせる。

ケージを背負って座った状態から立ち上がった渡辺に、ハイを狙った万智。渡辺が右ストレートで前に出る。ハイから組んだ万智は切られて、蹴りを受けそうになる。最後の10秒、互いに拳を振るって時間を迎えた。

ダメージという部分で、どちらに分があるのか。ジャッジの裁定はまず渡辺、続いて万智。そして最後の一票が入った万智は両手を広げてケージによじ登り、渡辺と握手をするとやったぁ」と絶叫、対して敗れた渡辺は涙を流しケージを後に。一方の万智は「中学2年の頃からRIZINで戦うのが夢でした。今日、選手として勝てて嬉しいです。52キロ級、世界に強豪が色々といると思うんですけど、RIZINにベルトを創って欲しいです」と話した。


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ABEMA ANIMAL☆KOJI F1 MMA MMAPLANET o ONE PFL RIZIN RIZIN LANDMARK06 UFC イゴール・タナベ キック キム・ジェウン ジョン・リネケル スダリオ剛 スティーブン・ローマン トップノイ・キウラム パンクラス ヒロヤ ビクター・コレスニック ビビアーノ・フェルナンデス ファブリシオ・アンドラジ ホジェリオ・ボントリン 万智 中村優作 伊藤裕樹 佐藤将光 修斗 太田忍 後藤丈治 所英男 斎藤 村元友太郎 海外 渡慶次幸平 渡辺彩華 貴賢神 銀・グラップリングシュートボクサーズジム 高木凌

【RIZIN LANDMARK06】スクランブル発進で太田忍と対戦、佐藤将光「誰かの力になれるならーー」

【写真】これぞ佐藤将光の生き方(C)MMAPLANET

明日10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されるRIZIN LANDMARK06に急遽参戦が決まった佐藤将光。
Text by Manabu Takashima

8月にONEとの契約を白紙に戻し、フリーランスになっていた佐藤がこれからのターゲットを見定めるなかで、手にした太田忍との一戦。「ありきたり」と嫌い、自分のなかでの格好良さ――美学を求める佐藤に話を訊くと、淡々と語る将光節がきかれた。


――3日前に太田忍選手と対戦することが、RIZIN.44のリング上で発表された佐藤将光選手です(※取材は27日に行われた)。オファーはいつ頃に?

「僕に話が来たのが2週間切っていたくらいで、次の日に『やる』と答えて。その数日後に返事がきたので決まったのは結構直前でした」

――YESしか答えはなかったですか。

「まぁ急だなぁとは思ったのですが、『いつでも、誰とでもやるよ』って言っているのに、受けないのは格好悪いと思って(笑)。そこですね。体重だけは直前なので63キロまでしか落ちないと伝えて。次をどうしようかと考えている時で、自分の答えもハッキリしていない中で決めた形ではあるんですけど」

――8月の最初にONEとの契約を解除できたと伺いました。あの時は本当に良かったと思いました。キム・ジェウンにスクランブルで、彼の望む体重で戦い勝利したにも関わらず、負けた方がジョン・リネケルと戦うなんてありえないと思っていたので。

「(苦笑)。もうちょっとやりたかった――というのはあります。リネケル、ビビアーノ・フェルナンデスと戦えるところまで来ているのかとも思っていたので。そこで終わってしまったのは、心残りです。直接、世界のトップと戦えなかったので。まぁリネケルに勝ったファブリシオ・アンドラジとやり合えたので、UFCファイターも、遠くはないと感じられたのは楽しかったです。1週間前に現地入りして、試合だけを考えて過ごし、戦って帰ってくる。創り方、食事、勝手も違うことを経験できました。

コロナ禍で色々な体験もさせてもらったし、帰国したら成田で陽性になって家に帰れないとか(笑)。でも方向が違うなというのは、少し前から感じていました。アクションとイエローが増えたこともあって。何より試合があるかないか分からない状態って、精神的に良くないので。ここでフリーランスになれたことは良かったです。

練習自体は凄く楽しいですけど、試合の感覚は欲しいという衝動に駆られる。それが波で来るんですよね。平気な時は平気なんですけどね」

――まず修斗でワンテンポをおき、そこからどこを目指すのか。RIZINだろうと思っていました。

「修斗もめっちゃ考えましたし、RIZINも視野に入っていました。RIZINだとアゼルバイジャンか大晦日と睨み、話もさせてもらって」

――アゼルバイジャンというのが、佐藤選手が自分自身の立ち位置が分かっているなぁと(笑)。

「アハハハハ。むしろ興味がありますけどね、なかなか行ける国じゃないので(笑)」

――アゼルバイジャンはRIZINですが、他で海外も考えていましたか。

「PFLも気になっているので話は持ちかけていて。それにUFCが、この年でもしあるなら……トライできるときがあれば、一度は戦いたい。引退したときに悔いが残るから、そのチャンスがあるならやりたいと思っていました。そういうところで戦う前に単発で修斗とか、国内で戦うことを考えていて。

これ折角この話を貰って試合もするのにアレなんですけど、ONEを離れてRIZINってありきたり過ぎて(笑)」

――ハハハハ。凄く普通なのに、それが佐藤選手らしくないと。

「最近は判断基準が、自分のことをダサい自分と思いたくない。格好良い自分でいたい。海外で勝負をしている人の方が、格好良いと個人的に思うので、そういう風になりたい。だから海外で何かあったら――とは思っていました。ただ今回はスクランブルだし、出場の仕方としては面白い。らしさも、出る。まだ気持ちが固まっていない状態でしたけど、必要とされたことが嬉しかったです」

――では太田忍選手の印象を教えてください。

「う~ん、まぁ警戒すべきポイントはある。でも僕がやってきたことで攻略できるんじゃないかと、今は思えています。決まってから映像をたくさん視て、あれから成長しているだろうけど――やることはある程度想像はつく。そのなかできっと攻略できると、自分を信じることができています」

――MMAの完成度はまだ高くない。レスリングベースの馬力で戦う。その馬力が、熟練した技術を突破することがあります。

「フフフ、ありますね。スティーブン・ローマンとか、まさにそういうことで。太田選手もあの試合を絶対見ているでしょうし、僕の負けパターンはいくらでも映像にあります。そういう意味で僕がこれまでやってきた――日本の総合格闘技からMMAの細かい技術で、彼を上手く丸め込める。そういったところを見せたいと思います」

――LANDMARKなのでケージです。太田選手にも優位に働くかもしれないですが、佐藤選手は確実にケージの方がリングよりアドバンテージがあるかと思います。

「ハイ。僕はケージの方がやりやすいです。誰と戦ってもそうですが、太田選手と戦う上でも優位に働きます。やっぱりロープだと、背中に腕が回りますからね。彼はボディクラッチが取れたら、絶対に投げることができる。そしてロープの方が絶対にボディクラッチはとりやすい。ケージでもボディクラッチは取られると思っていますけど、立つにしてもケージの方がやりやすいです。リングだと微妙なことが起きて、ブレイクが掛かって展開が変わってしまうこともあるので」

――グラウンドのヒザ、そしてサッカーボールキック。前者はONEでも認められていましたが、そこまでのレスラーはいなかったです。

「レスラーのがぶりは脅威なので、四点ヒザは警戒しないといけないです。あとはこかされてすぐにとか。太田選手は倒してからもコントロールにこだわらないで、殴ってくる選手なので結構そういう攻撃もやってくると思って練習しています。来ると思っていれば、致命傷にならず立ち上がることができるので。

サッカーボールキックは実は多くの人が覚えていないのですが、パンクラスがユニファイドになる前には認められていた時期がありました。サッカーボールキックがあった方が戦いやすいです。テイクダウンを切った後、コントロールしていて残り時間がなくなると狙っていた攻撃です」

――このところ、セコンドや指導も他のジムの選手にもしています。そこはファイターとして役立つ部分があるのでしょうか。

「ファイターとしてというより、人として頼りにされること、誰かの役に立てていること、頼ってもらえることを凄く嬉しく感じます。できることはやりたい、自分が。それがまた良い形で返ってきますし。今日も色々な選手が、僕にアドバイスをくれました。それって、僕が普段からしているからで。そうですね――誰かの力になれるなら、なりたいです」

■視聴方法(予定)
10月1日(日)
午後12時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN LANDMAKR06対戦カード

<63キロ契約/5分3R>
太田忍(日本)
佐藤将光(日本)

<キック61.5キロ契約/3分3R>
梅野源治(日本)
斎藤祐斗(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
イム・ドンファン (韓国)

<バンタム級/5分3R>
所英男(日本)
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<ミドル級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
ANIMAL☆KOJI(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
渡辺彩華(日本)
万智(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
ホジェリオ・ボントリン(ブラジル)

<58キロ契約/5分3R>
中村優作(日本)
ヒロヤ(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
荒東“怪獣キラー”英貴(日本)

<フェザー級/5分3R>
ビクター・コレスニック(ロシア)
高木凌(日本)

<ライト級/5分3R>
渡慶次幸平(日本)
井上雄策(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<68キロ契約/5分3R>
銀・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
太田将吾(日本)

<キック57キロ契約/3分3R>
竹野元稀(日本)
内藤凌太(日本)

<バンタム級/5分3R>
切嶋龍輝(日本)
MASANARI(日本)

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Interview J-CAGE RIZIN LANDMARK06 ブログ 万智 渡辺彩華

【RIZIN LANDMARK06】渡辺彩華戦へ、万智「1年後に星花ちゃんと。今回は1Rぐらいで極めないと」

【写真】ド天然素材の万智。歯に衣着せぬ発言が続く(笑)(C)MMAPLANET

10月1日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されるRIZIN LANDMARK 06で万智が、渡辺彩華と対戦。キャリア5戦目の修斗王者と、キャリア4戦目のDEEPの新鋭が日本の最高峰で戦う。
Text by Manabu Takashima

対戦前から不穏が空気があった両者。渡辺は万智をゴキブリと呼ぶ。その要因となった発言をした万智は、そのことすら忘れてしまっているという天然ぶりを発揮。とはいえ、既に国内トップ級の力を持つ両者の将来の夢の潰し合い。超勝負論マッチに挑む万智を栃木県でキャッチした。


──約10日後(※取材は20日に行われた)に渡辺彩華選手とRIZIN LANDMARK06で対戦します。デビューから1年、4戦目でRIZINデビューに関して、どのように思っていますか。

「まぁ、ちょうど良いぐらいです。早くはないです。今年の目標に入っていたので、ちょうど良い時に来たなって。1年で出場は早いと思われるかもしれないですが、デビュー戦から強い相手と戦ってきたので」

──5月のキム・ユジュン戦で圧勝した後、どのようにキャリアアップを考えていたのでしょうか。

「とにかく試合はしたかったので、DEEPに相手を見つけてもらって戦っていたと思います。ただ日本は本当にストロー級が少ないので……」

──チャンピオンは伊澤星花選手ですね。

「チャンピオンはBlack Combatにベルトが流出した時に、Xで『私が取りに行く』と呟いていたので、階級を下げるのかなぁって。だったらストロー級のベルトは返上してほしいなって」

こんな時代もあったのに――

──表情が厳しくなりましたね。

「それそろ良いんじゃないかなって。RIZINのベルトを持っていて、DEEP JEWELSでは戦っていないので。まぁ星花ちゃんと、やりたいのはやりたいです。本当に強いのは分かるんですけど、あと1年ぐらいで」

──その伊澤選手の前に修斗の女子スーパーアトム級王者と戦うようになったことに関して、どのように思っていますか。

「めちゃくちゃ良いマッチメイクです。自分的にもそうだけど、今の女子のなかでかなり面白いカードだと思います。RIZIN、良く見に行くんですけど女子の試合でトイレ休憩になるんですよ。ザァーって凄い感じで、席から人がいなくなります」

──そうなのですか!!

「自分は女だから女子の試合を見ていて面白いですけど、男の人は面白くないんですかね。素晴しい先輩が戦っていても、皆トイレに行っちゃうんで。その現状を変えたいと思っていて。まぁ……2人ともキャリアは浅いですけど、面白いとは思います。今回はトイレ休憩にせず、見て欲しいです」

──この数年のデビュー組は、本当に力をつけていて。MMAとして完成していなくても、激しい戦いをしていると思います。

「上を越したいという気持ちを皆が持っています。確かに色々な人がいます。アイドルみたいな感じの人もいるけど、本気で上を越したい選手もいます。そうやってRIZINとか大きな舞台で戦いたい気持ちもありますし、練習量も増えていると思います」

──そんななかで対戦する渡辺彩華選手に関しては、練習仲間の先輩を倒していることで意識していた部分があったかと思います。そして渡辺選手からすると、『なぜ因縁をつけられないといけない』と感じたはずです。

「そうやって書かれているけど、自分はそこは気にしないようにしています」

──いやいや書かれているのも何も、そういう発言をした張本人ではないですか。

「アハハハ。悔しいけど、自分の試合は自分の試合だから。SARAMIさんや黒部さんが負けたのは確かに悔しいです。悔しいけど、自分は自分の試合をするだけで」

──自分から喧嘩を吹っかけておいて、それはあんまりじゃないですか。

「アッハハハハ。そう考えるようになりました。やり返してやろうとかじゃないです。若くて勢いのある人間が、新しいモノを創っていこう。頑張ろうって感じです(笑)」

──随分と調子が良いかと……。一方で、渡辺選手のことをどのように評価していますか。

「そもそも藤野(恵実)さん、黒部さん、SARAMIさんと当てられて、しっかりとあの勝ち方ができるのだから、絶対に強いです。ただ渡辺さんに勝った藤野さんに勝ったKERENちゃんに勝ったSALT選手に勝った大島(沙緒里)さんに勝ったHIMEに勝った私なんで。一応、一番強いかな(笑)。

渡辺さんが『私の方が強い相手とやっている』って言っていることを聞いて、でも結局はそうやって考えると私が一番かなって思います」

──HIME選手にはパク・シウ選手も勝っていますね。

「パク・シウ選手は練習をしてもらっていますけど、ボコボコにされています。最近、ようやく壁に押し込むようになれました」

──伊澤選手に1年後に挑戦というプランがあるうえで、パク・シウ選手にボコられていて大丈夫ですか。

「頑張ります。練習では(笑)。でもパク・シウ選手に勝った星花ちゃんは本当に強いかなと思うんですけど……そこに辿り着くには、今回は1Rぐらいで極めないと。そういうことも自分のなかで考えています」

──柔道出身でも、スタイルは全く違います。

「本当に運動神経が良いんでしょうね。相手の動きもしっかりと見ていて。きっと組んでも強いと思います。ただスピードと根性では負けません。渡辺選手も気持ちが凄く強いですけど、それに負けない気持ちで戦います」

──地元の栃木での練習、今日は手塚裕之選手の自宅ジムTGFCを拝見させていただきましたが、女子のプロ選手やトップグラップラーとの練習とは明らかに目的が違っているように感じました。

「手塚選手の家のジムでは体格差もあり、力の差もある選手とスパーリングをして気持ちが強くなります。体力トレーニングの意味もありますが、とにかく気持ちです。全部勝てないところで、ずっと続ける。気持ち、体力、パワーの練習になります。技術は通用しないので。

この日の夜は那須塩原のクロウフォレストジムでの練習。後列左端は高橋瑞希君、16歳。格闘技歴11年で柔術青帯。キッズ柔術&MMAで優勝多数、アマ修2023関東選手権3位!! 後列右から3人目はアマ修斗2023北信越選手権優勝の菊池元。右隣がアマ修斗2023関東選手権3位の小磯圭佑。前列左端が健太郎代表の長女・みことちゃん、12歳。4歳から柔術、MMAを始め優勝多数。テクニック的には、万智より持っている。素晴らしい練習環境だ

女子とのグラップリングは、技を試したり、力を使わなかったり。自分より階級が上の選手とやる時は力負けするので、男の選手と練習していることを出せるのかとか考えています」

──階級が上の女子選手、フライ級になるとストロー級以上になかなか見つからなさそうですね。

「パラエストラ柏の重田ホノカちゃんとか、これまで階級は同じだったんですけど、次はフライ級で戦います。ホノカちゃんは、本人はそうでもないというんですけど、デカいんですよ(笑)。力も強くて、同い年で。あとはライカさんもデカいです。MMAで体負けしないように、競り合いを意識しています」

──それにしても、やはりこれだけ移動して練習をするのは大変かと改めて感じました。

「多分、疲れていることを自分で分かっていないんだと思います。ただ、やればやるほど安心できます。やっていないとめちゃくちゃ不安があって……。それがずっとあるから、ずっと練習しようと思います。時々、梅田(恒介)さんとドミ(弥益ドミネーター聡志)さんから『休め』って言われます。

でも、お母さんが結構『やれ』、『やれ』って言ってきます。『もっとやった方が良いんじゃない?』とかって。昨日も2部連で結構疲れていたんですけど、帰宅すると『追い込みをやった方が良い』とパウンドを殴る練習をお母さんとやって」

──!!

「お母さんが、結構怖くて(苦笑)。お母さんじゃ格闘技が好きで、ずっと格闘技のYouTubeとか視ていて、『〇〇選手がこんなこといっていたよ』とか言ってきます。お父さんもエゴサをやって。延々と格闘技の話が家でも続いて、気持ちが休まらないです(笑)」

──他所の家庭のことですが、早くひとり暮らしを始めた方が良いかもしれないですね(笑)。

「もう、それが日常なので慣れてしまっているのですが、お母さんも『一人暮らししないと』とは言っているんですよ(笑)」

──そうなのですね(笑)。ところで次の試合、名古屋のドルフィンズアリーナが舞台。過去最大の会場での試合になります。

「楽しみです。観客から出る側に代わったので。ここで魅せないといけないです。ファンの時に完全決着を求めていたし、立場が代わったのでそうしたいです。まぁ3Rを見るのも面白いですけど、会場にいる皆が皆、格闘技が好きで分かっているということじゃないので、そういう人が分かる試合をしたいです」

──相手が強くなれば強くなるほど、難しい目標を持っているということですね。

「ハイ。次の試合も若手の自分たちがRIZINで試合をすることに色々な反応があると思うんですけど、若い人同士でどっちかが潰れるわけだから。それが面白いんじゃないかっていうのがあります。そして、私が勝ちます」

■視聴方法(予定)
10月1日(日)
午後12時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN LANDMAKR06対戦カード

<バンタム級/5分3R>
太田忍(日本)
佐藤将光(日本)

<キック61.5キロ契約/3分3R>
梅野源治(日本)
斎藤祐斗(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
イム・ドンファン (韓国)

<バンタム級/5分3R>
所英男(日本)
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<ミドル級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
ANIMAL☆KOJI(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
渡辺彩華(日本)
万智(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
ホジェリオ・ボントリン(ブラジル)

<58キロ契約/5分3R>
中村優作(日本)
ヒロヤ(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
荒東“怪獣キラー”英貴(日本)

<フェザー級/5分3R>
ビクター・コレスニック(ロシア)
高木凌(日本)

<ライト級/5分3R>
渡慶次幸平(日本)
井上雄策(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<68キロ契約/5分3R>
銀・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
太田将吾(日本)

<キック57キロ契約/3分3R>
竹野元稀(日本)
内藤凌太(日本)

<バンタム級/5分3R>
切嶋龍輝(日本)
MASANARI(日本)

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