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【RIZIN LANDMARK10】フライ級がヤバい!! 村元友太郎と対戦、ララミー「日本ではまだキョージがトップ」

【写真】いかにも頑丈そうな首と、気持ちの強そうな面構えをしているトニー・ララミー (C)RIZIN FF

RIZINフライ級戦線が熱い。豊富な日本勢に加え、海外勢の来日が増えている。17日(日)に名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10でもイ・ジョンヒョン、アリベク・ガジャマトフ、そしてトニー・ララミーが来日する。
Text by Manabu Takashima

昨日インタビューをアップしたダゲスタンのガジャマトフが、下馬評では3選手のなかえ一番の注目株かもしれない。しかし、MMAPLANETの一押しはカナダからやってくるララミーだ。

かつてドミニク・クルーズはスイッチを繰り返し、前後移動をしつつ左右&上中下と攻撃を散らしてテイクダウンに結びつけるシャッフルMMAで一世を風靡した。しかしながら、その動きは人体の構造として負荷が大きく、ドミニクはヒザの負傷を始めケガに泣かされるキャリアの終盤を送った。

それ故に、あの戦い方ができるファイターはMMA31年の歴史でドミニク・クルーズ唯一人と言われてきた。確かにドミニク以降、洋の東西と問わず彼の動きをコピーしようとしたファイターが見られたが、誰もモノにすることはできなかった。

そんな唯一無二のスタイルを進化させ、さらにテイクダウンに帰結するのではなく打撃で倒すスタイルを見せているのが、このララミーだ。ララミーがシャッフルMMAを消化し、さらに昇華させることができたのは極真空手というベースが存在したからだった。今やUFCに次ぐ陣容を誇るRIZINフライ級戦線で堀口恭司越えの可能性を誰よりも持つと思えてしまう──そんなララミーの言葉をお届けしたい。


荒っぽいことが好きだから、RIZINルールはUFCルールより合っている

──17日のRIZIN LANDMARK10における村元友太郎選手との対戦のため来日直前かと思いますが、インタビューを受けていただきありがとうございます(※取材は8日に行われた)。

「実は、もう日本にいるんだ」

──えっ、そうなのですか。

「時差や気候の違いを調整するには、試合の3日前の来日では厳しいからね。なんせ20時間もフライトがあるから。4日に東京に着いて、今はJapan Top Teamで練習をしているよ」

──おお、では朝倉海選手らと練習をしているのですね。

「彼とは同じ空間にいるけど、練習をしているのは同じ日に戦うJapan Top Team所属選手が中心だ。皆良い選手たちで、RIZIN初戦に向けて良い準備ができている。最高の試合を見せる自信はあるよ」

──北米のフライ級ファイターの進路はUFCの一択かと思っていました。お兄さんのTJはUFCファイターでしたし。トニー自身もLFAでも戦っていますが、RIZINで戦う選択をしたのはなぜでしょうか。

「RIZINが僕を見出してくれて、連絡をくれたからだよ。まだ25歳だけど、それほど将来のことを考えている猶予はない。ずっとPRIDEの映像も視てきた。PRIDEの時代って本当に楽しめるMMAだったように思っている。それもあってRIZINのことはチェックしてきたし、違うルールだっていうことも把握している。

僕は荒っぽいことが好きだから、RIZINルールはUFCルールより合っている。レスリング寄りのMMAより、ファイトを求めているからね。サッカーボールキック有りのRIZINルールはフィットしていると確信しているんだ。何より日本のファンの前で戦いたいという気持ちがあったから、北米のMMAから飛び出すことを決めたんだよ」

──RIZINルールが合っていると断言できるトニーですが、そのような考えを持てるようになった格闘技歴を振り返ってもらえないでしょうか。

「もちろん!!」

──まず、コンバットスポーツとの出会いを教えてください。

「11歳の時に始めた極真空手だよ」

──極真ですか! 

「そう、極真だ」

──カナダでは決してメジャーでないと思いますが、極真を始めたのは?

「昔ほど知名度はないようだ。ホントに。でも、僕が住んでいた地域にあったジムの代表が、極真空手の高段者だったんだ。そこで極真空手、キックボクシング、そして柔術の練習を同じジムでやるようになった」

──極真の道場でキックや柔術も学べたのですか!!

「そうだよ? それが何か、気になるの?」

──日本の極真空手の道場で、キックボクシングや柔術を学べるという認識が我々の世代にはなかったので。

「そういうことなんだ。先生は極真空手の指導者だったけど、ジムでは極真以外のクラスもあった。そして僕は多くの試合に出たいと思っていたから、キックと柔術も習っていたんだ。特に極真では試合経験を積むことができたよ」

──フルコンタクト空手がベースのMMAファイターはそれほど多くないですが、極真が生きる点はありますか。

「絶対的にタフネスさだよ。そして、堅実な基本だ。戦いのベースを極真の稽古で身に着けることができた。極真で学んだ基礎があったから、多くのことがキックボクシングやボクシングに応用することが可能だった。その結果、空手とキックボクシングを合わせて戦えている。

12歳になってMMAの練習をするようになってからは柔術、そしてレスリングにも力を入れるようになったよ。ボクシングとキックボクシングもだけどね」

どのような試合展開になってもそこで勝つ。それには個々の競技の試合経験が生きてくる

──極真では試合経験を積むができたと話されていましたが、他の競技でも競技会で戦っていたのですか。そうであれば戦果のほどは?

「極真は10回ぐらい優勝経験があるよ。レスリングはカデットでカナダ王者になったし、パンナムに出場している。キックだとWKAのアマチュア・トーナメントでも優勝した。ボクシングではゴールデングラブ王者、柔術では大きなトーナメントじゃないけど数えきれないほど金メダルは手にしたよ」

──キッズの頃から、本当に多くの試合経験があるということですね。その頃にはMMAファイターになることを考えていたのですか。

「そうだね。ただ、カナダ(オンタリオ州)ではアマチュアのMMAも戦うことはできなかった。だから、最初の試合は米国に行って戦っているんだ。そんな状況だったから、色々な競技のトーナメントで戦ってきた。MMAを戦うための準備をしていたんだよ」

──他競技で多くの試合をしたことは、MMAを戦うようになって生きていますか。

「MMAは文字通り、ミックストマーシャルアーツだ。ただのケージレスリングじゃない。レスリング、柔道、ボクシング、キックボクシング、柔術……全ての要素が含まれている。でも多くの人はMMAストライキング、MMAグラップリングをやっていれば良いと勘違いしている。

それらの競技の個々の技、そして規律を学んで融合させる。それがMMAなんだよ。どのような試合展開になってもそこで勝つ。それには個々の競技の試合経験が生きてくる。そういう意識を持って、アマチュアの競技会で戦ってきた。どの競技でも世界王者になるためにね。それぞれで、結果を出そうという考えでやってきたことで今の僕がある」

──現代MMAはウェルラウンディット・ファイター同士の戦いです。それでもストロングベースを持っているファイターが大半ですが、ここまで数々の競技歴があるトニーはバッグラウンドを問われると、どのように答えますか。

「僕はボクサーであり、レスラーと答えるかな」

──なるほど、今の話を伺ってトニーがあの戦いができることが理解できたような気がします。ボクシングとレスリングは前手が違いますし。

「しっかりと僕の試合を視てくれているようだね。僕の動きは、予測不能だ。対戦相手はスイッチをするのかしないかも分からないし、左右どちらから攻撃がくるのかも分からない。逆に僕は相手のリアクションを見ることができる。トレーニングの時から左右、何でもできるようにしているからね」

──それにしても、凄く自然ですよね。スイッチから次の動作に全くラグが無いように感じます。ステップインでも自然にスイッチをして、またステップバックも同じ。ただし、スイッチなしで前後移動もあり、繰り出される攻撃は左右・上中下と様々で、相手は混乱してしまうかと。

「スイッチに関してというと、僕のバックグラウンドは極真だ。極真は基本スクエア・スタンス(平行に両足が揃っている)だからね。結果、対戦相手はどちらの構えは分かり辛い。そして、当たり前のようにスイッチを繰り返す。スイッチを多用して左のパンチ、左の蹴り、右のパンチ、右の蹴りと繰り出せば、相手は予測できない」

──空手に構えなしという言葉が日本にはあります。その理由の一つに構えると、相手に情報を与えてしまうからと。

「その通りだと思うよ」

相手の長所が、自分の長所と同じなら恐れることはない

──いやぁ、今日の話を伺って村元選手との試合がますます楽しみになってきました。その村元選手にはどのような印象を持っていますか。

「オールラウンダーだね。でも、正直なことをいえば僕は余り対戦相手の試合はチェックしないんだ。自分の動きを変える必要はないと思っているし、どんな相手でも対応できるから。トレーニングパートナーは意識して動いてくれているかもしれないけど、僕は毎日の練習で成長できれば良い。ベストの動きを目指しているから、変化を加える必要はないというのが僕の考えなんだ。

対戦相手じゃない。自分がどう動くのか。戦いは如何に自分の動きができるかで決まる。逆をいえば、自分の戦いから遠ざかると勝てない。相手に自分の戦いをさせないために、僕の戦いをするんだ。そのために可能な限り、自分本来の戦いを貫き通す。

だからといって全く相手の試合をチェックしないわけじゃないよ。動きを見て、何が効果的かは頭に入れておく。そうすることで、微調整は必要でも全く違う戦いになることはないからね」

──つまりは村元選手にはハイスピード&ハイペースのスクランブルMMAをさせないということですね。

「スピードとペース? 僕の相手は世界で一番素早く動き続ける人間と戦わないといけないんだよ。相手の長所が、自分の長所と同じなら恐れることはない。でも試合って、結果的にこれまでにやってきたことがでるんだ。スピードとペースが同じでも、僕と同じことはできないだろう?

スピードとペースを武器に戦ってくるなら、僕のファイトがどういうものがすぐに理解できるに違いない。相手が動けば動くほど、僕の攻撃機会は増える。結果、仕留めやすくなるよ」

──いやぁ、もうお手並み拝見とさせていただきます。

「全てに期待して欲しい。速い試合展開のなかで、ドミネイトしてフィニッシュのタイミングを探る。これまでの試合でやってきたことを17日の試合でも見せるよ」

──RIZINフライ級のトップは堀口恭司選手、そして扇久保博正選手というベテランです。そして世界中から選手が集まりつつあり群雄割拠。誰が抜けだすのかという状況にあります。この状況から抜け出し、トップと対戦する力があるという想いをファンに抱かせることができる試合になることを期待しています。

「2、3試合でRIZINのベルトを巻く。そのために日本で戦うんだ。僕はフライ級で、世界のベスト。その座に就くのは、時間の問題でしかない。日本ではまだキョージがトップだと思われているかもしれないけど、彼に勝てないわけがない。まずは17日の試合からだ。試合を見てもらえれば、僕がリアルディールだと分かってもらえるはずだ。過去最高のシェイプだし、皆に喜んでもらえる試合をするよ」

■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZIN LANDMARK10対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)

<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)

<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)

<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)

<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)

<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)

<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)

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【RIZIN LANDMARK10】2年振りの復帰戦に臨む浜崎朱加─01─「柔道時代の貯金とポテンシャルだけで」

【写真】写真は今年1月、クレア・ロペス戦に向けたインタビュー時のもの(C)SHOJIRO KAMEIKE

17日(日)、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10で、浜崎朱加が韓国のシン・ユリと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

これまでジュエルス、Invicta FC世界アトム級、そしてRIZIN女子スーパーアトム級のベルトを巻いている浜崎は日本の女子MMA史上、最高位の実績を残しているファイターの一人だ。しかし2021年大晦日から伊澤星花に2連敗を喫し、さらに翌年のRIZIN女子スーパーアトム級GPでは準決勝でパク・シウに敗れ、その試合で左腕を骨折したためブランクをつくってしまう。
そんな浜崎は当初、今年2月にRIZIN LANDMARK佐賀大会で、クレア・ロペスを相手に復帰戦を行う予定だった。MMAPLANETでも1月、浜崎にインタビューを行っていたが、その後またも左腕を骨折したことにより試合の中止が発表される。
今回はまずは前編として、1月のインタビューからRIZIN参戦以降について訊いた内容を掲載したい。


負けた相手にリベンジしたい、という気持ちはあります

――MMAPLANETに浜崎選手のインタビューが掲載されるのは2018年1月以来、6年振りになります。個人的には2016年3月、インヴィクタ世界アトム級王座の初防衛に成功した後のインタビューが最後で、あれからもう8年が経ちました。

「あぁ~、もうそんなに経つんですね」

――2018年から浜崎選手がRIZINに参戦して以降、浜崎選手を取り巻く環境も大きく変わったかと思います。

「RIZINに出て、ガラッとではなく徐々に変わっていきましたよね。簡単にいうと知名度が上がったというか。私を知ってくれている人が多くなり、街や会場でも声を掛けられることも多くなりましたし」

――浜崎選手はパク・シウ戦で負った怪我のために1年半のブランクがあります。この期間はどのように過ごしていたのですか。

「動けない期間は、ずっと休んでいました。パクちゃんとの試合で蹴りを受けた時、左腕を骨折して。我慢して試合を続けたら粉砕骨折していて……試合翌日に入院、その翌日に手術しましたね。それが2022年の9月で、12月ぐらいから軽いウェイト程度はやっていました。MMAの練習は年明けから再開していたと思います」

――その状態から復帰まで1年近い期間があるのは、試合に出る状態仕上げることに時間を要したのでしょうか。

「いえ、試合はできましたけどオファーがなくて。だから堂々と休んでいました(笑)」

――オファーがなかった……、どうしても女子の選手層の問題はありますよね。定期的に、もう対戦経験のある選手ばかりという状態になってしまう。

「そうなんですよ。あの時はグランプリだったけど、もう対戦相手も一周してしまっているし、私が休んでいる間も停滞している感はありました」

――特に浜崎選手の場合は、対戦相手選びも難しくなるとは思います。GP前に伊澤星花選手に2連敗を喫している。かといって、GP後の復帰戦で誰と対戦するのか。

「分かります。今もなかなか相手はいない状態ですよね。特に日本人相手だと」

――RIZINの女子スーパーアトム級トップグループで、対戦していないのはRENA選手ぐらいでしょう。

「そうなりますね。RENAとの対戦について、求められていることは感じます。でも……試合したいか、したくないかでいえば、やりたくはないですよ。やっぱり仲間だから」

――RENA戦を求める声は大きいですか。

「大きいです。自分の中でも興味はありますよ。RENAも強くなっていますし。正直、何年か前だったら、RENAと試合をしても普通に勝っていたとは思います。でも今は分からないですね。RENAには一発があるし、寝技も強くなっていて――MMAファイターとして成長していますから」

――では伊澤選手との2連戦があり、ジェシカ・アギラーやパク・シウと対戦したあと、「次は誰と戦えば良いのだろう?」とは考えませんでしたか。

「その時は別に、次のことなんて考えていなかったです。気づいたら対戦相手がいなくなっていたというか。昔から私の中で『誰と対戦したい』という気持ちはなくて。でも負けた相手にリベンジしたい、という気持ちはあります。負けている以上、私に発言権はないけど」

インヴィクタに出ている時よりは、いろんなことを知ろうとする気持ちが増えた

――2019年の大晦日、ハム・ソヒに敗れてRIZINのベルトを失いました。そのハム・ソヒはコロナ禍を経て、2021年からONE女子アトム級GPに出場しています。浜崎選手としては、同じくONEのGPに出場してハム・ソヒにリベンジしたいとは思わなかったのですか。実際、浜崎選手のGP出場を望む声もありました。

「あぁ~、あの時は私もハムちゃんを追っかけてONEに行こうかとも考えたんですよ。判定の内容はどうあれ負けたことは悔しかったし、このままじゃモヤモヤするだろうと思って。実は当時、RIZINとの契約も終わってフリーだったし、ONEとも話をしました。でも私はRIZINで戦い続けることを選んで」

――その時、RIZINで戦うことを選んだ理由は何だったのですか。

「そもそもインヴィクタのベルトを返上して、日本で戦うことを選んだ理由が『応援してくれる人たちの前で試合をしたい』ということでした。さらに一度契約が終わった後も榊原(信行RIZIN CEO)さんからも『RIZINで戦ってほしい。浜崎が必要だ』と言われたことに誠意を感じて。あとは『いつかまたハム・ソヒを呼んでリベンジの機会をつくる』とも言われたから。今となっては難しいと思うので、仕方ないですけど」

――一方で当時、伊澤星花選手の存在に対して、どのように見ていたのでしょうか。伊澤選手はまだプロで4試合しか経験しておらず、パク・シウに勝っているとはいえ2021年大晦日に浜崎選手と対戦するのは意外でした。

「まぁ、何て言うんでしょうね……私も相手がいなかったですし」

――ジュエルス、インヴィクタ、そしてRIZINのベルトを巻いていた浜崎選手にとって、当時のモチベーションは何だったのでしょうか。

「モチベーションかぁ……、最初の伊澤戦は、さすがにちょっとヘコみましたよね」

――えっ!? 初戦のほうが負けてヘコんだのですか。

「初戦しかヘコんでいないです。2試合目はむしろ自分に可能性を感じたというか。今まであんまり、ちゃんと練習していなかったんですよ」

――……!?

「ちゃんと頭を使って練習していなかった、というのが正しいのかな。初戦のあと、いろいろ初めてのことをやり始めました。柔術の強い人に技術を教わり始めたり、福山BURSTの佐々木信治さん藤井惠(佐々木惠)さんにも、いろいろと教わって。だから2試合目は新しくできたことも多かったし、『なぁんだ。新しいことを覚えたら、まだまだ試合で出せることは多いんだな』と思いました(笑)」

――その状態で、よくインヴィクタの世界王者になりましたね(笑)。

「アハハハ! あの時は本当に柔道時代の貯金とポテンシャルだけで。あと勢いで戦っていましたね」

――年齢のことを言うのは恐縮ですが、40歳まで貯金とポテンシャルだけで戦う選手は、なかなかいないと思います。

「もちろん今までAACCでも教わっていたはずなんですよ。それがインヴィクタに出ている時よりは、いろんなことを知ろうとする気持ちが増えた気はします。いまだにMMAについて知らないことだらけで、驚かれることもあるぐらいで。ただ、今のほうが吸収する力はあると思う。

だけど、とにかく次のクレア・ロペス戦で勝たないと今後も厳しいとは思っています。だから勝ちにこだわりたいですね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZIN LANDMARK10対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)

<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)

<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)

<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)

<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)

<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)

<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)

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【RIZIN_LANDMARK10】イゴールvsマルキーニョスが試合中止に メインはケラモフvs摩嶋一整

793: 実況厳禁@名無しの格闘家 2024/11/12(火) 12:05:48.73 ID:/q56rT7b0
最初は試合数すごい多いなと思ったけど2試合中止になった上にOPファイト4試合あるから本戦の試合数は普段と変わらないな
しかもヒロヤの試合ぐらいまではUFCと被るから見れないし
確かに買うかやめるか微妙なラインで迷うな


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【RIZIN LANDMARK10】フライ級がヤバい!! 北方大地と対戦、ガジャマトフ「立って戦おう。それが望みだ」

【写真】写真のコントラストをあげないと、非常に童顔なガジャマトフ。この幼い顔に騙されてはいけない (C)MMAPLANET

RIZINフライ級戦線が熱い。いや、熱くなりそうだ。堀口恭司を頂点に扇久保博正、神龍誠というスリートップの存在するフライ級には、その首を虎視眈々と狙う日本勢を引きずり落そうとする海外勢の来日が進んでいる。
Text by Manabu Takashima

9月のRIZIN48では南アフリカのエンカジムーロ・ズールーが新井丈を倒した。さらに17日(日)に名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10には韓国からイ・ジョンヒョン、カナダからトニー・ララミー、ロシアはダゲスタン共和国からアリベク・ガジャマトフが来日を果たす。

プロMMA戦績は4勝0敗ながら、全局面で強さを見せつけ全ての試合でフィニッシュ勝利を挙げているガジャマトフは、北方大地と対戦する。キャリア35戦の元ストロー級KOPとの対戦に、絶対の自信を伺わせる23歳のファイターに初インタビュー。RIZINフライ級戦線が、コーカサスの新たな脅威にさらされる。


ダゲスタンでは誰もが、伝統的にレスリング文化に触れている

──RIZIN LANDMARK10で北方大地選手との試合が近づいてきました(※取材は10月22日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「日本という新しい国、新しい会場、新しいファンの前で自分の力を見せることができる。そのことにワクワクしている。RIZINのような大きなイベントで戦うということは、僕のキャリアが一段階上がることになる。日本には格闘文化が根付いていることも知っているし、その舞台で戦う準備はできているよ」

──ところでアリベクはプロMMAキャリアが4戦です。経験豊富な選手が揃うRIZINで戦える自信の程は?

「プロMMAは4戦でも、アマチュアとはいえ散打では100戦以上の試合を戦ってきた。それに4試合のMMAで戦った相手も強豪揃いで、全試合でフィニッシュできている。精神的にもフィジカル的にも、RIZINでやっていく自信は十分にあるよ」

──散打で素晴らしい実績を残している一方で、寝技がない競技がベースでありながらMMAでは力強い組み技も披露しています。レスリングや柔術はどれぐらいの期間トレーニングをしてきたのでしょうか。

「僕はダゲスタン人だよ。ダゲスタンでは誰もが、伝統的にレスリング文化に触れている。それにコンバットサンボに似たジャケットとスーパーセーフ着用のハンド・トゥ・ハンド・コンバットを戦ってきた。実は2週間前にもハンド・トゥ・ハンド・コンバットのトーナメントで優勝しているんだ」

──2週間前ですか!!

「その通りだ(笑)。4試合を勝ち抜いて、優勝した。それからも毎日のようにレスリングのトップ選手、黒帯柔術家たちとトレーニングを繰り返している。前回のMMAでは打撃は封印して、レスリングだけで勝負した。レスリングと柔術は、まだベストといえないから試してみたんだよ」

──それでいてRNCで一本勝ち。ところで打撃に関しても、散打出身とはいえサイドキックで相手を突き放したり、転がしに行くのでなはなく、思い切り殴り合っていますね。

「ダゲスタンの散打は、中国の伝統的な武術(ウーシュウ)散打とは違うんだ。そしてUFCで戦っているムスリム・サリコフに代表されるような五輪金メダリストを生んでいる。僕らの散打はレスリングをより取り入れている。キックボクシングとレスリングの立ち技をミックスした戦い、それがダゲスタンの散打だ」

──それは……メチャクチャMMAに応用できますね。

「その通りだよ」

日本人、ブラジル人、そしてロシア人も全て倒してRIZINでベルトを巻くつもりだ

──ところで所属ジムがKHKダゲスタンとなっていますが、つまりはバーレーン王国所有のKHK MMA関係のジムで練習をしているということでしょうか。

「バーレーンのKHK MMAの支部だ。KHKと関係の深いダゲスタン人がオープンしたトレーニングジムなんだ。ただ僕は今、アブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフ・スクールに所属しているんだ。だからカビブ・ヌルマゴメドフの旗の下で、RIZINでは戦うことになる」

──おお、より興味深いですね。ところでアリベクはRIZINフライ級戦線について、どれぐらいの知識があるのでしょうか。

「日本のトップファイター達の試合は、全てチェックしているよ。UFCで世界王座に挑戦する選手の試合も見た。皆、良いファイターだと思う。だからこそ、RIZINではタフで僕より世代が上のトップファイターと戦いたい。日本人、ブラジル人、そしてロシア人も全て倒してRIZINでベルトを巻くつもりだよ」

──RIZINではサッカーボールキックやグラウンドでのヒザ蹴りが認められています。そのようなルールセットについては、どのように思っていますか。

「RIZINルールで戦う準備は、100パーセントできている。新しいルールで、新しい技を使う。問題ない」

──では、RIZIN初戦で戦う北方大地選手の印象を教えてください。

「ダイチは僕よりもMMAの試合数が多いファイターだ。パンチに力があるし、良い選手だと思う。ハードな試合になるだろう。でも、僕の方が若い。予想もできない動きで、勝つ。最高のコンディションで日本に行くから、ぶちのめすだけだ。

3R、スタンドでダイチを圧倒するつもりだ。ダイチもしっかりと打撃でやり合えるよう状態を上げてきてほしい。彼がレスリングに拘ると、良い試合にならないからね。ダイチには『立って戦おう』と伝えたい。それが僕の望みだ」

──日本のファンはレスリングや柔術の攻防を嫌うようなことはないかと思います。個人的にはアリベクのMMAファイターとして、総合力の高さが見られることを期待しています。

「いや、3R立って戦いたい。15分あれば、スピニングバックキックでド派手なKO勝ちを見てもらえるだろう。ただ組み技の展開になっても、柔術の技術には自信がある。チョークで絞め落とすことになるだろう。最高の試合をして、RIZINにニュースターが誕生するところを日本のファンに見て欲しい」

■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)

<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)

<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)

<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)

<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)

<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)

<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)

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【RIZIN LANDMARK10】改めて前フェザー級王者ケラモフと対戦。摩嶋一整「真っ向から組みに行きますよ」

【写真】取材は10月24日、毛利昭彦選手インタビューの後に。毛利道場マネージャーさんが柱のポスターをちゃんと貼り替えてくれています(C)SHOJIRO KAMEIKE

17日(日)、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10で、摩嶋一整がヴガール・ケラモフと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

両者は当初、今年2月の佐賀大会で対戦予定であった。しかしケラモフがトラブルによりアゼルバイジャンから出国を認められず、試合は中止に。一方、摩嶋は代役の今成正和に敗れてしまう。そこから7月に新居すぐるを下して復活した摩嶋に、改めて今成戦、新居戦、そしてケラモフ戦に至るまでの成長について語ってもらった。


しっかりパスすることから順を追っていくほうが合っている

――ケラモフ戦を控えている摩嶋選手の人気が高まっているのは感じていますか。

「えっ、そうなんですか。いつも同じ人としか会わないので、よく分からないですけど……」

――RIZIN公式YouTubeチャンネルで自身の動画がアップされたり、Xで試合に関する投稿があると、応援コメントがすごく多いです。

「まずXをやっていないのと、動画も1~2回見て……あとは息子が出ているシーンだけ何回も見ているぐらいです」

――それは完全に父親の姿ですね。少しXのリプをお見せします。

「おっ、おぉ~。まぁ、少しは期待を感じていましたけどね(笑)」

――アハハハ。特にケラモフ戦への期待が高いのかと思います。当初は2月の佐賀大会に組まれていましたが、ケラモフ側の要因で中止となっていました。あの頃と今では、摩嶋選手の中で変化した部分はありますか。

「あの時から試合も2試合して、負けたり勝ったりして……得るものもあったし、新しい技術も身につけたりしていて。今のほうが戦いたい気持ちは強くなっていますね」

――2月の時点では、どのような気持ちだったのでしょうか。

「前チャンピオンと対戦できると聞いて、『俺で良いのか!?』という気持ちはありました。そんな選手と戦えるということで、気持ちは上がっていましたけど」

――2月はケラモフが出場できず、代わりに今成正和選手と対戦して敗れました。選手にとってタイトルマッチも近いポジションにいながら、代役に負けるというのは……。

「あぁ~、僕はそんなに自分の立ち位置を気にしていないというか。自分が格闘技で成長したいという気持ちだけで。あの試合で負けることで得たものもあるし――パスガードとかも新たに成長した部分があります。それはそれで良かったのかな、って思いますね」

――パスガードの成長とは? それまでもパスは狙っていましたよね。

「はい。でもあの頃は何というか、パウンドやヒジに凝っていて、そんなにパスガードを狙っていなかったんです。でも自分のスタイルとしては、しっかりパスすることから順を追っていくほうが合っていると思いました。それも色々と試してきた結果で、今も試している途中です。RIZINに出るレベルの選手とは、RIZINでしか肌を合わせることができないので」

――パウンドやヒジに凝っていたというのは、打撃を出したほうが有利になるという採点基準の変化は影響していますか。

「判定の基準については、そんなには考えていないです。やっぱり一本で勝ちたいので。そのためにも――やっぱりパウンドやヒジを出すと、ポジションが疎かになりますからね。完全に打っても大丈夫な時は打つ。まだ相手に力が残っている時は、そこまで狙わない。ダメージとか見た目の部分にはこだわらず、自分の戦い方にこだわっていきたいです」

――あの頃、パウンドやヒジに凝っていた理由は何だったのでしょうか。

「……ちょっとカッコいいから(笑)」

――えぇっ!?

「ガードの中に入れられるのは分かっていたので、パウンドやヒジでKOしたいと思ったんですよ。そうしたら腕を取られてしまったんですけど。やっぱり負けたのは悔しかったです。佐賀県の大会で山口県からも近いから、応援に来てくれている人も多かったので」

――続く7月の新居すぐる戦は、とても丁寧に戦っている印象はありました。

「それが本当の自分だと思うんですよ。一つひとつ丁寧に――テイクダウンして、パスして、マウントを取っていく。そうやって順を追っていくのが自分は好きです。パッと極めたり、一撃のパンチで倒すよりは、自分の中でも『勝った』という気持ちが強くなりますね」

――以前のインタビューで「新しいファイトスタイルをつくり上げる」、特に最後まで攻められる自分をつくりたいと言っていました。その自分は出来上がっていますか。

「そうですね。今のところ試合中に疲れることはないです。技術面とかペース配分、コントロール、あとは場慣れもありますよ。金原戦の時はバチバチに緊張していたので、最後のほうはバテてしまいました」

――それが今や、超RIZINの第1試合でも緊張せず。

「もう開き直りですよ。アハハハ」

僕は自分のスタイルで、しっかりと必ず一本勝ちします

――新居戦後のインタビューでは、記者から名前の挙がった中央アジア勢について「名前と顔が一致しない」とのことでした。ただ、その中央アジア勢の参戦でRIZINフェザー級も大きく様変わりしています。

「海外勢が強いですよね。RIZINにランキングがあれば、フェザー級は上位を海外勢が占めているような感じで。今だとケラモフを倒しても、まだまだ上がいるなって思います」

――そんななか、超RIZINで斎藤裕選手が久保優太選手に負けたことは驚きではなかったですか。

「驚きはありました。(斎藤が)ああいう負け方をするとは想像していなかったです」

――フェザー級では久保選手の成長が著しいです。その久保選手の存在を意識することはないでしょうか。

「……あんまり意識したことはないですね」

――では今、ケラモフ以外に何かを意識していますか。

「今年は3試合したので、少し休みたいです(苦笑)」

――ここでケラモフを下せば、中央アジア勢との連戦になるかもしれません。「摩嶋なら勝てる!」と期待が高まって。

「アハハハ。そういう選手については『どれだけ強いんだろう?』とは気になっていますよ。だから試合はしてみたいです」

――今答える時の表情を視ると、とても楽しみにしているように感じられます。対戦したい気持ちの強さが伝わってくるといいますか。

「趣味だから――なんて言ったら怒られるかもしれないけど、自分はMMAを楽しんでやっているので。RIZINに強い選手が集まっていて、そういう相手と対戦できるのは、ありがたいです。強い相手と対戦してこそ、自分の通じているところと通じていないところが分かりますからね。成長するためには欠かせないことです」

――なるほど。摩嶋選手自身は成長を感じている一方で、ケラモフは1年振りの試合となります。このブランクの間に、ケラモフは……。

「上がっているのか、落ちているのかでいえば、自分が勝てると思っているから試合を受けたんじゃないですかね。向こうは練習環境も凄そうですし、相手もプロだから整えてくるとは思いますよ」

――そのケラモフに対して、どのような印象を抱いていますか。

「一番はフィジカルですよね。そこからテイクダウンしてパウンド、という部分が一番強いのかなって思います」

――フィニッシュの形は違えど、組んでから試合を展開させる部分では、摩嶋選手と強みが同じです。

「そうですね。ケラモフも組んでくると思います。だからって自分が違うことをやるわけじゃなく、真っ向から組みに行きますよ」

――今回の試合がケージで行われることは、試合展開に影響すると思いますか。

「壁があったほうがやりやすいのは、お互い同じでしょうね。自分も普段から壁で練習していますし。自分が有利になるかどうかは分からないけど、僕はケージで戦うほうが良いです」

――ケラモフの打撃については?

「一発一発、振り回してくるので危ないとは思います。でも最終的には組んでくるでしょうからね。僕は自分のスタイルで、しっかりと必ず一本勝ちします!」

■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZIN LANDMARK10対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)

<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)

<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)

<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)

<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)

<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)

<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)

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o RIZIN YouTube シン・ユリ パク・シウ 山本美憂 浜崎朱加

【RIZIN】浜崎朱加、“戦友”山本美憂と公開練習!試合の意気込みを語る『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』公開練習

11月17日の『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』(ポートメッセ名古屋 第1展示館)に出場する浜崎朱加が30日、都内のジムで公開練習を実施。昨年大みそかに引退した山本美憂をパートナーに、2年2ヶ月ぶりとなる復帰戦に向けて軽快な動きを見せた。

初代RIZIN女子スーパーアトム級の浜崎は、2022年7月のパク・シウ戦で左腕を骨折し、長期欠場を余儀なくされた。今年2月の佐賀大会で復帰が発表されたが、その試合に向けた練習で再び同じ箇所を骨折し、今回の復帰戦まで長い時間を要した。

再起戦に向けて、過去に対戦もしている山本から「打撃を教わりたくて」と一緒に練習に取り組み、対戦相手のシン・ユリの打撃対策を立ててきた。久しぶりの試合で「こんなに期間が空いたのが久しぶりでメンタルにちょっと不安はあるんですけど、今は楽しみのほうが大きいです」と笑顔も見せた。

山本も「試合が近づくにつれてすごく楽しみ。心配なくガッツリ行けると思う。私も名古屋まで見に行きます」と期待を寄せる。浜崎との練習で“現役復帰”への意欲を聞かれると「それはいつでも思ってます。引退しても生活が変わってないので」とサラッと願望を明かした。

今大会はオープニングファイトも含めて全17試合が組まれているが、女子の試合は浜崎対シン・ユリ戦のみ。RIZINの中での“ジョシカク”の存在感もやや薄れてきている現状に対し、浜崎は「もう1回、女子の試合をちょっと盛り上げたい」と意気込み、「2年も離れていたので私のことを知らないファンの方もいると思いますが、インパクトを残す勝ち方で女子でもこういう試合ができるんだぞっていうのを見せられたらと思います」と宣言した。

#浜崎朱加 #山本美憂 #RIZIN

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元谷友貴の LANDMARK10予想【RIZIN】

■元谷 友貴 VS 平松 翔 【DEEP 119 IMPACT】

■RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA 対戦カード
https://jp.rizinff.com/_ct/17723939

ヴガール・ケラモフ vs. 摩嶋一整
昇侍 vs. 芦澤竜誠
浜崎朱加 vs. シン・ユリ
イゴール・タナベ vs. マルコス・ヨシオ・ソウザ
伊藤裕樹 vs. イ・ジョンヒョン
柴田“MONKEY”有哉 vs. ヒロヤ
村元友太郎 vs. トニー・ララミー
北方大地 vs. アリベク・ガジャマトフ
アラン“ヒロ”ヤマニハ vs. 山本聖悟
スダリオ剛 vs. 加藤久輝
白川ダーク陸斗 vs. マゲラム・ガサンザデ
キム・ギョンピョ vs. 倉本大悟
鈴木博昭 vs. 秋元強真
OPENING FIGHT / 窪田泰斗 vs. 日比野“エビ中”純也
OPENING FIGHT / 稲田将 vs. ステファン“スマッシュ”
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総合格闘家・元谷友貴の活動を投稿しています。

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【元谷友貴】
石川県加賀市出身。アメリカン・トップチーム所属。
初代、第3代DEEPフライ級王者。
第7代DEEPバンタム級王者。DEEP2階級制覇王者。

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■大木良太SNS
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#mma #元谷友貴 #格闘技

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AB BELLATOR DEEP MMA o RIZIN UFC エンカジムーロ・ズールー カルシャガ・ダウトベック シン・ユリ パンクラス ラジャブアリ・シェイドゥラエフ ヴィンス・モラレス 伊澤星花 修斗 元谷友貴 太田忍 宇佐美正パトリック 新井丈 昇侍 木下カラテ 浅倉カンナ 浜崎朱加 海外 牛久絢太郎 矢地祐介 秋元強真 芦澤竜誠 萩原京平 金太郎 高木凌

RIZIN.48:セミ・メイン以外の試合の感想

カルシャガ・ダウトベック vs. 木下カラテ

打撃戦なら木下にも勝機はある…なんてことはなくて、普通にダウトベックが打ち合いで意識を飛ばしてKO勝ち。木下自身が言うように、他の選手がダウトベックを拒否した上で回ってきた試合なのだとしたら、ランキングは上がらず実力的には怖い相手という印象がさらに増してしまっただけの結果で、ダウトベックはますます避けられる存在になりそう。さすがに次に外国人同士で組むのは露骨すぎるだろう。

新井丈 vs. エンカジムーロ・ズールー

ズールーが打撃を効かせてのKO勝ち。ストローから上げてきた新井と、近年バンタムでも戦ってきたズールー。新井は筋力増量したと言っても、単純に体格に差があった。前回は激闘からブランクを開けずに出てきてしまったので、ダメージが抜けていなかったという事情があったが、今回の効かされ方を見ていると、若くして早くもダメージの蓄積が感じられる内容だった。

KO勝ちしたズールーについては、やはりそこまでの実力の選手とは思えなかったが、派手な打ち合いをしてくれそうだし、初手でインパクトは残せたので、今後も若手の壁としての役割がちょうど良さそう。年齢的にもUFCが取るとも思えず、いなくなる心配もない。

金太郎 vs. 秋元強真

テイクダウンしたら金太郎にも勝機はありそうだったが、凌いで打撃を入れた秋元の1RKO勝ち。まずは今後もこのクラスの、コロナ禍で外国人枠が空いたおかげでメインストリームに入っていたことがあるレベルの相手を刈っていって経験を積むのが良いのでは。

金太郎はATT所属になって鍛え直したと言っても、30歳を過ぎてそこまで短期間で飛躍的に実力が上がるはずもなく。ていのいい咬ませ犬の役割が精一杯。それにしても18歳相手に完敗というのは、言い訳が全く出来ないし、あまりにも残酷すぎる。今後は関西大会限定キャラとして使うしかなさそう。

萩原京平 vs. 高木凌

高木がタックルを仕掛けた時点で、打撃戦を避けての展開だったので、これは萩原の勝ちかと思ったが、高木レベルの組みもしのげずにチョークで一本負け。とどめにDV騒動の報道まで出る始末。まあ今さら影響することもなさそうだが。さすがに相手のレベルを高木クラスまで落として勝てないようでは、咬ませ犬としての役割も厳しいし、金太郎同様、関西大会ご当地枠になるのが関の山か。

高木は2連続フィニッシュ勝利ではあるが、2連戦とも相手ありきのマッチメイクだったので、これでRIZINが推してくれるかは微妙なところ。結局中堅外国人相手には手も足も出ないという実力は変わっておらず、上位と当てられると厳しい。ダウトベックのような地味強の踏み台にされそう。

矢地祐介 vs. 宇佐美正パトリック

海外のオッズでは宇佐美がフェイバリットになっているところもあったが、矢地が順当に勝利。しかし矢地の強さを見せたと言うより、宇佐美がまだこのレベルではなかったというのを見せただけで、評価が上がる内容ではなかった。タイトル戦線の海外勢の相手は厳しいので、フィーダーショー王者クラスの野村・ヤン坊・大原あたりとの対戦が見てみたいが、わざわざRIZINで矢地のために組むカードなのかという疑問も残る。

宇佐美もまた、矢地クラスの前に適当な踏み台の実力の相手との対戦が必要なところだったが、前回のように実質セミリタイアしていた徳留のような相手を毎回連れてくるわけにもいかないし、宇佐美自身がDEEPクラスで経験を積んだほうが良いと思える。

牛久絢太郎 vs. 佐藤将

またも僅差の試合になった将光だが、終盤のギロチンの印象もあり勝利。実際にこれがジャッジで評価されたかは不明だが、観客に勝ったという印象は残した。トップクラスが相手だから仕方ないが、毎回僅差の試合になる。王者井上には敗れているし、次の相手が難しくなりそう。

その将光に敗れてしまった牛久はさらに難しい状況に。太田戦に比べれば動きは悪くなかったが、やはりフィジカルを落として階級を下げる判断が、選手としての魅力も下げているように見えてしまう。

伊澤星花 vs. 浅倉カンナ

伊澤が危なげなく勝利。もとより勝負論がある組み合わせではなかったが。RIZINではパウンド・フォー・パウンドと言ってもいい実力を見せてはいるが、それに値する相手がいないのが残念。UFCにない階級だけに、アメリカのこの階級のトップは階級を上げてストローで戦ってしまう。伊澤は海外への挑戦よりもRIZINを盛り上げたい意向を示しているが、伊澤が強すぎるが故に盛り上がっていないのが実情。

浅倉は当時の絶対王者浜崎をあと一歩のところまで追い込み、年齢的に次の対戦では超えられそうだったが、その前に同い年の伊澤に先を越されてしまった。RIZIN初参戦時には、修斗パンクラスJEWELSでは前座クラスで、抜擢されたのは実力ではなく「現役JK」という当時の肩書きありきだったが、その後王者にまで昇りつめた。昇りつめてしまったために、目標がなくなってモチベーションが上がらなくなってしまったのかもしれない。王座から陥落後、JEWELSに降りてきて、当時の王者前澤を圧倒した試合が一番印象に残っている。

RIZIN LANDMARK10カード発表

浜崎朱加 vs. シン・ユリ

42歳で2年ぶり復帰の浜崎。相手はビジュアル枠のシン・ユリ。厳しい試合が続いてきたので、調整試合的なカードになるのは仕方がないが、一度実力の世界を構築したRIZIN女子が、またキャラ先行階級になってきてはいないか。

昇侍 vs. 芦澤竜誠

昇侍も41歳で2年以上のブランク。以前、ジヨン戦で負傷した腕の経過が思わしくなく復帰できないとSNSで報告していたが、大丈夫なのだろうか。

イゴール・タナベ、ヘビー級転向

ウェルターの減量が厳しいタナベが、ミドルやライトヘビーではなくヘビー級に。まあウェルターへの減量が厳しい時点で、通常体重は100kgくらいあるだろうし、減量ではなく増量すればRIZINヘビー級でも戦えるだろう。ナチュラスーパーヘビー級で技術もあるような、階級トップとの試合は厳しいが。同時に、タナベありきで存続していたRIZINウェルター級の終了のお知らせかもしれない。

フアン・アーチュレッタ vs. ラジャブアリ・シェイドゥラエフ

もともと差があるマッチメイクと思っていたところで、アーチュレッタが体重超過。勝っても公式記録にならず、試合のモチベーションはさらに低下してしまい(もともと大幅超過する時点であまりないのかもしれないが)、内容も見どころなくシェイドゥラエフ勝利。北米MMAでの厳しい競争をするより、Bellator王者の肩書きを世界一大事にしてくれるJMMAで戦うことを選択したエンジョイ勢なのかもしれないが、最低限のルールを守れないのは厳しい。

シェイドゥラエフは完勝したが、榊原代表は「ダメージがないから11月の名古屋大会出場」とコメント。地方大会だと集客力がある日本人選手との対戦はなさそうだし、勝ってもタイミング的に大晦日に出られなくなってしまうのがもったいない。

元谷友貴 vs. 太田忍

一番意外だった試合結果。太田は将光戦といい、ベテラン相手だとうまくいなされてしまうのか。もっとレスリングでゴリゴリ削っていくと思っていたので、レスリングで攻めさせず、打撃で削りながら、最後はスクランブルに持ち込んでチョークを決めたのが見事だった。前回の井上戦は1Rチョークで敗れたが、実力を出し切ったとは思えなかったので、王座戦での再戦が見てみたい。ただ、前回大晦日で負けたヴィンス・モラレスが、同日のUFCの前座で完敗していたので、選手が抜けて階級全体が底下げされている感は否めない。

太田はまたもや今後使いにくくなる敗戦。前回のBellator出陣は、直前で相手が欠場して、階級下でRIZINに出ているより下のレベルの外国人との対戦になってしまったので、またBellatorに出て、今度はちゃんとトップクラスの選手との対戦が見てみたい。

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【RIZIN48】伊澤星花とラストファイト、競技生活20年&MMA10年=浅倉カンナ「しっかりと燃え尽きます」

【写真】迷いなく、最後のリングへ(C)SHOJIRO KAMEIKE

29日(日)、埼玉県のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN48で、浅倉カンナが伊澤星花と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2014年10月のデビューから10年、浅倉がプロMMAキャリアにピリオドを打つ。現在26歳——まだ引退には早いとも思われるが、レスリングを始めてから20年が経ち、現在は本人も気持ちがスッキリしているという。なぜこのタイミングで引退を決めたのか。プロデビュー~RIZIN 女子スーパーアトム級GP優勝~コロナ禍の苦難と、引退試合で伊澤星花という頂点に挑む意気込みを語ってくれた。


――浅倉選手に初めてお会いしたのは、まだプロデビュー前にパラエストラ柏で練習していた時でした。あれから10年ほど経ち、当時10代だった浅倉選手がラストファイトを迎えるというのは、なんだか不思議な気持ちです。

「あぁ~、前のパラエストラ柏ですよね。10年は結構長い期間ではあるけど、振り返ってみれば『あっという間だったな』と思います」

――なぜこのタイミングでラストファイトなのか。その理由からお願いします。

「引退を決めたのは去年の秋頃でした。自分の中では『これっ!』っていう理由があるわけではなくて。だけど今までは常に目標があって、他の選手の試合を観ると燃えてきて『私も試合がしたい』と思っていたんです。でも最近は、その気持ちがなくなってきていました。中途半端な状態でしたよね」

――……。

「私の中の格闘家って、常に燃えていて毎日ハードな練習をして――というイメージなんです。ずっと自分もそうでしたしね、今は自分自身が格闘家として毎日を過ごすことができていない……、そう感じて引退を考え始めました」

――以前からファイターとして燃え上がる時と、燃え上がらない時の波があった。ここ数年はその燃え上がらない状態のまま試合に臨んでいたのでしょうか。

「そうですね。何かモヤモヤというか、いろいろ考えながら格闘技をやっていました」

――本能や直感で動くということではなく?

「はい、そうです」

――その言葉を聞いて理解できました。後出しジャンケンになってしまうかもしれませんが、ここ数年の試合について「どこに向かって試合をしているのだろうか」と感じていたのは事実です。特にコロナ禍の前後から……。

「正直、そういう部分はあったと思います。海外選手とも試合がしたいけど、コロナ禍で私が海外で試合をすることも、日本に選手を呼ぶことが難しくなって。国内の選手との試合が組まれるなかで、『自分はどこを目指していけばいいんだろう?』とは考えました。

その時は感じていなかったけど、思い返せば少しその変化はありましたね。そんな状況で伊澤選手が自分の勝てなかった選手を倒していくことで、私自身はモチベーション迷子になっていったと思います」

――当時その伊澤選手に勝てば、自身の敗戦をひっくり返せるという考えに至るファイターもいます。むしろファイターとは、そうあってほしいとも思います。

「分かります。でも、う~ん……『自分には遠くなったなぁ』という気持ちになっちゃったんです。あと自分はパク・シウ戦でボコボコにやられてしまったじゃないですか。伊澤選手はそのパク・シウ選手にも勝っている。『どこまで練習して試合をしたら、あそこまで辿り着けるんだろうか』と考えてしまったんですね。自分は勝ったり負けたりのファイターだったので、迷いは生まれました」

――勝ったり負けたりと仰いましたが、2017年からは8連勝しています。そのなかで、RIZIN女子スーパーアトム級トーナメントで優勝もしました。当時は自信がみなぎっていたのではないですか。

「自信というか勢いはありましたよね。試合ごとに自分の成長を感じることができて、それが楽しかったです」

――浅倉選手は当時20歳、プロデビューから4年目でした。そのキャリアで、RIZINで駆け上がり周囲の期待も高まっていくことに対して、気持ちは追いついていましたか。

「……当時は何も気にしていなかったです。ただ強くなること、目の前の試合になることだけを考えていました。今のように深く考えるようなことはなくて、負けてもすぐに気持ちを切り替えることができていましたし。とにかく強くなることが楽しかったです」

――その気持ちが徐々に変わっていったのは、2018年の大晦日の浜崎朱加戦以降ですか。

「2戦目(2021年3月に判定負け)のほうですね。次の試合も大島沙緒里選手に負けて、初めて連敗を経験したことも大きかったです」

――試合に対する気持ちが落ちていった場合、練習は……。

「試合は勝ち負けがありますけど、練習はもともとキツイものですからね」

――あの鶴屋浩代表の指導ですし。

「アハハハ! でも当時は練習も楽しかったです。とにかくガムシャラに練習していて。だけど当時と今では状況が変わったんですよ。あの頃は私が年齢も一番下で、周りはお兄さんばかりでした。でも今は後輩もできて、練習でも自分より年下のほうが多い時もあります。そうなると後輩——重田ホノカやKARENの試合が決まったら、練習を見てあげたいし。だから楽しさは変わらないけど、練習に対する気持ちは変わっていたかもしれないですね」

――浅倉選手は現在26歳ですが、競技年齢も考慮しないといけないですからね。

「あぁ、そうですね。レスリングを始めたのが年長さん(5~6歳)で、格闘技を始めてもう20年になりますから」

――重田選手のインタビューで浅倉選手のことを訊くと、「もしかして浅倉選手はファイターとしての活動より、後輩の成長を見ているほうが楽しいのかな」とは感じました。

「それはあります。ホノカもKARENも自分で努力できるタイプだから、私が何かするってことはないんですよ。でもずっとジムには女子選手がいなくて、私も出稽古とかに行っていたし――それが今は男子だけでなく女子も、ジムの中で全ての練習ができる。そういう環境で彼女たちと一緒にいるのは楽しいです」

――ラストファイトの後はジムの指導者に加わるのでしょうか。

「そこは難しいですね。まだ自分が引退した後に、どういう気持ちになるのか想像がつかないんです。だけど後輩たちの試合は見続けていきたいです。でもこのまま練習に参加し続けると、私がボコボコにされることのほうが多くなりますから。それは悔しくなっちゃいます(笑)。

自分でも引退後に何をするかは、まだ何も固まっていなくて。ファイターではなくなってしまうので、ちゃんと考えないといけないです。よく『すぐ復帰するんでしょ?』と言われますけど(苦笑)」

――ラストファイトで戦う伊澤選手は、間違いなく現在の国内女子MMAで最強のファイターの一人です。その伊澤選手に勝てば、まだMMAを続けたいという気持ちになるのも当然だとは思います。

「私の中では、伊澤選手に勝つことでスッキリ辞めることができると思います。この試合に全てを懸けていますし、しっかりと燃え尽きますよ。ずっと気持ちもモヤモヤしていたのが、引退を決めてからは吹っ切れて練習に臨むことができていますから」

――ラストファイト、しっかり見届けさせていただきます。ちなみに浅倉選手LOVEを広言している重田選手は、引退することを伝えた時に悲しんではいなかったですか。

「今回はホノカに、初めてセコンドについてもらいます。パンクラスのタイトルマッチで負けて、彼女も悩んでいるとは思うんですよ。私のセコンドにつくことで少しでもモチベーションが上がってくれたら嬉しいし、次はホノカにあの舞台を目指してほしいです」

■RIZIN48視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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【RIZIN LANDMARK08】計量終了。九州&山口勢が多数参戦――福岡の野瀬翔平が瀧澤謙太と対戦へ

【写真】計量の模様はYouTubeチャンネルで中継された。野瀬と瀧澤、この身長差は試合に影響を及ぼすか (C)SHOJIRO KAMEIKE

24日(土)、佐賀県佐賀市のSAGAアリーナで開催されるRIZIN LANDMARK 8 in SAGAの計量がヒルトン福岡シーホークで行われた。出場選手は全員、計量をクリアしている。
Text by Shojiro Kameike

RIZIN初となる佐賀大会は、九州ならびに山口県在住あるいは出身のファイターたちが多数参戦する。山口県在住の摩嶋一整は当初、前RIZINフェザー級王者ヴガール・ケラモフと対戦予定であったが、ケラモフが来日不可能となり相手が今成正和に変更されている。計量をクリアした摩嶋は「今成選手と戦えるのは光栄です。明日はレベルの高い攻防を見せられると思います」と語った。

また、北九州を拠点に戦う田中半蔵との試合が組まれていたトゥラル・ラグモフもケラモフと同様、来日不可能に。一方の田中も右腓腹筋損傷で全治4週間のため、今大会は欠場することとなった。元RIZIN女子スーパーアトム級の浜崎朱加は山口県出身で、高校卒業は福岡県で柔道選手として活躍していた。今大会でクレア・ロペスと対戦予定であったが、こちらも負傷で欠場に。代わりにチームメイトの大島沙緒里がロペスと戦う。

九州勢の中でも注目は野瀬翔平の参戦だ。福岡県在住の野瀬は、2年連続でRoad to UFCに出場。いずれもUFC契約には至らずも、昨年12月には神田T-800周一に完勝して再起を果たした。この国内屈指のグラップリングMMAファイターと戦う瀧澤謙太は、現在RIZINで3連敗中と苦しい試合が続いている。ここは空手ベースで、2021年9月には元谷友貴をKOしたパンチの強さを再び見せつけたい。

■視聴方法(予定)
2月24日(土)
午後12時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZIN LANDMARK08 計量結果

<ライト級/5分3R>
ルイス・グスタボ(70.95キロ)
堀江圭功(70.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
摩嶋一整(65.75キロ)
今成正和(65.35キロ)

<ライト級/5分3R>
矢地祐介(71.00キロ)
白川陸斗(71.00キロ)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
大島沙緒里(47.85キロ)
クレア・ロペス(48.90キロ)

<フェザー級/5分3R>
芦田崇宏(65.95キロ)
鈴木博昭(65.90キロ)

<ウェルター級/5分3R>
阿部大治(76.95キロ)
押忍マン洸太(76.95キロ)

<バンタム級/5分3R>
瀧澤謙太(60.85キロ)
野瀬翔平(60.95キロ)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(56.55キロ)
上田将年(56.90キロ)

<キック・58キロ契約/3分3R>
寺田匠(57.90キロ)
冨永武聖(57.70キロ)

<60キロ契約/5分2R>
RYOGA(59.80キロ)
堺龍平(59.50キロ)

<フライ級/5分3R>
八尋大輝(60.65キロ)
荒木雄登(60.90キロ)

<キック・62.5キロ契約/3分3R>
REITO BRAVELY(62.30キロ)
古村匡平(62.40キロ)

<キック・62.5キロ契約/3分3R>
般若HASHIMOTO(62.50キロ)
力斗(62.30キロ)

<キック・53キロ契約/3分3R>
石郷慶人(52.85キロ)
片島聡志(52.55キロ)

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