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【Bloom FC03】チョン・ウジェのスイープ&バックを凌ぎ、水永がパウンド連打でユナニマス判定勝ち

【写真】(C)MMAPLANET

<62キロ契約/5分2R>
水永将太(日本)
Def.3-0
チョン・ウジェ(韓国)

水永が計量オーバーのため、試合はキャッチウェイト戦に。その水永が距離を詰めると、チョン・ウジェが右ローと左ミドルで迎え撃つ。左ジャブをボディに伸ばす水永。チョン・ウジェがワンツーから右ローを当てた。水永は右ストレートを突き刺し、ケージを背負ったチョン・ウジェに組みつく。左腕を差し上げた水永がボディにヒザを打ち込む。チョン・ウジェは右オーバーフックで体勢を整る。すると水永が左側に崩し、背中を着けさせた。

チョン・ウジェは左腕を差し上げ、Zハーフで守る。水永がパスを狙うと、体を起こしてフックガードへ。さらにスイープを狙うが、水永がトップを維持する。ディープハーフを狙うチョン・ウジェに対し、パスを仕掛ける水永。ケージ際まで下がったチョン・ウジェが水永の左足をストレートフットロックで抱えたあと、リバーサルに成功する。Zハーフで守る水永に対し、チョン・ウジェがパスしたが、水永がトップを奪い返して初回を終えた。

最終回、水永が距離を詰めてチョン・ウジェにケージを背負わせる。しかしチョン・ウジェが組んで左腕を差し上げ、水永をケージに押し込んだ。脱出した水永が首相撲からヒザ蹴りを狙うも、足を滑らせてしまう。すぐさまチョン・ウジェがトップに回った。チョン・ウジェが上半身を前に出すと、水永が三角をセットアップする。しかし頭を抜いたチョン・ウジェがパスし、マウントからバックへ。右足を差し入れてから、右腕を水永の首に回すチョン・ウジェ。水永も体を起こしている状態から正対して立ち上がる。

起き上がり際にヒザ蹴りを受けた水永だが、離れた相手をプッシュで背中を着かせる。チョン・ウジェはクローズドガードに。水永がパウンドを連打するとチョン・ウジェはZハーフで距離をつくろうとしたが、足を抱えながら動きを止めた水永が削っていく。チョン・ウジェがハーフから右足を取るも、一度尻もちを着いた水永が上半身を起こしてトップを取り戻す。再び潜りにいくチョン・ウジェの顔面に左右のパンチを落としていく水永。弱きな表情を見せるチョン・ウジェの顔面に連打を浴びせていった。

裁定は水永がユナニマス判定勝ちを収めた。


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【Bloom FC03】地元とライト級、そして国際戦。結城大樹「後悔したくない。悔しい想いをしない試合に」

【写真】瞬き率の高い、結城選手でした (C)MMAPLANET

本日27日(日)に福岡市中央区のアクロス福岡で開催されるBloom FC03で、結城大樹が韓国のソ・ジェファンとライト級で戦う。
Text by Manabu Takashima

「東京では勝てない」。そんな風に振り返るようになったキャリは13年目を迎える。そして、地元の福岡の独立団体で迎えた再起戦。気合満々、戦意があふれ出ていると思いきや――結城はライト級で戦うことに不安を感じ、練習でもキレキレということはなかった。

とはいえ地元、減量幅の小さなファイトはストレスも少ない。33歳のベテランになっても、やるべきことは「後悔しない」こと。本人は否定するが、福岡だけで年に4試合を戦うことができる状況になったからこそ、プロモーションの縛りがない状況で戦うことができる若い選手たちは、結城の試合から何かを感じ取ることができるはずだ。


――3月に椿飛鳥選手に敗れ、今回が地元でライト級の国際戦で再起戦となります。椿選手に敗れる。それはキャリアのターニングポイントになる敗戦になったのではないかと。

「正直、椿選手との試合は自信満々で臨んでいました。東京でなかなか勝てていなかったのですが、椿選手は仕事とファイトを両立している選手だし、絶対に勝てると踏んで。SASUKE君なんかも色々と助言してくれていたのですが……ターニングポイントというか、ショックでしたね。応援してくれた皆の期待に応えることができなくて。『また負けたか。東京で勝てないな』と……かなり凹みました」

――ライト級に転向を決めたのは、フェザー級の体重を創ることが厳しくなったからでしょうか。

「まぁ落とせないことはないです。ただ年々きつくなっていたのも事実で。今回はチームメイトの試合が決まっていて、自分だけ試合がないなかで弘中さんから『Bloom FCで戦うか』と言って頂きました。

正直、フェザー級の体を創る状態になっていなかったのも事実で。そうしたら弘中さんが『思い切って、ライト級でやってみるか』と。65キロ級に戦うことを考えると、ライト級では減量がないに等しいです。これまで試合になると、練習の時と比べると動きが悪くて。そういう部分でもライト級で戦うということに関して、『勝ち負け以上に思い切って戦えるのか』ということも言ってもらいました」

――師匠の言葉で、ライト級で戦うことを決意したと。

「ハイ、かなり悩みましたが……。今も試合まで3週間あっても最後の水抜き分ぐらいまで体重も落ちていますし、凄く練習できています。今回の試合の動きで、今後のことも考えていきたいと思っています」

――絶対的な強さでいえばパフォーマンスは上がると思います。ただしMMAは対戦相手いるので、相対的な部分でパフォーマンスは上がるのか。しかも対戦相手はフィジカルが強いとされる韓国人ファイターです。

「ホント、そこまで深く考えていなかったのですが、対戦相手がめちゃくちゃマッチョで。凄く怖くなって、『これはヤバくないですか』と弘中さんに話しました(苦笑)」

――弘中さんの返答は……。

「『でかいから強いなら、ボディビルダーが一番強いってことになるだろ』と(苦笑)」

――アハハハ。なるほど。器の大きさが伝わってきます(笑)。「そういうことか」と納得できましたか。

「正直、いまだに不安です(笑)」

――今夜(※取材は3日に行われた)の練習でもフライ級の小田魁斗選手にテイクダウンされる場面がありましたが……。

「それは……いつも、あんな感じなんです(笑)。もう分からないです(笑)」

――……。今回の試合、修斗公式戦の闘裸男ではなくBloom FCといういわば地元密着の独立プロモーションでの試合になりますが、その辺りを意識することはありますか。

「僕がデビューした頃は福岡に、プロ選手はほとんどいなかったです。でも、今回の大会にはこれだけの数の福岡の選手が出場します。最近、練習をしていても気づけば僕が一番年上になっています。今日もたくさんの選手が出稽古に来てくれていて、凄く刺激になります」

――そんな若い選手に、ファイトを通して伝えたいことはありますか。

「派手な試合はできないですし、全然強くもないです。僕が何かを伝えることがあるのかと思いますが、何かを感じてくれる選手がいれば嬉しいです。でも今日も一緒に練習していた野瀬(翔平)君や小田君のように強くて若い選手がいます。あの子たちに負けないように、もうチョイ頑張ろうと思っています。

それにメインは上田(将年)さんで、修斗でなくパンクラスで戦ってきた選手と一緒の大会に出られることはチョット不思議な感じします。僕自身、修斗で戦ってきて今年は試合があるなら山口の闘裸男だろうと思っていたのですが、声が掛からなくて。弘中さんも『今年は修斗では試合は組まれないだろう』と。そんなときにBloom FCで戦えるのは、本当にタイミングが良かったです。

一番は調整しやすい。それと普段から応援してくださる人の前で試合ができる。それが出場を決めた要因です」

――ならフェザー級で良かったのではないですか(笑)。

「アハハハ。僕も段々とそれを思ってきているところです。だから大丈夫かなって思って(笑)。でも、本当にそこは思っているところです。試合が近づくにつれて、減量が楽過ぎて。それに減量しながら東京まで行くということがないのが、凄く気持ちが楽になっています。なんなら原付バイクで、パァっと計量会場に行ける近さなので。で、終わったらすぐに家に戻ることもできます。

やっぱり東京の試合の時は、水抜きをして飛行機に乗って計量会場に行く。そこからホテルまで行く移動や……ご飯も、僕は家でゆっくり食べたいので、東京だと外食になってしまいますよね。そういうストレスは、今回の試合ではないです。計量後ものんびり、ゆっくりできるだろうなと思います」

――ここから再び、キャリアの再構築になります。

「自分もプロになって12年、そろそろ引退も考える年齢になっています。自分でも練習と試合の動きが違うと、毎試合思って。一致すると、サクっといけて調子が良いです。そうならないと、『もっとできたはず』と13年目になっても思い続けています。それが一番悔しくて」

――結城選手の試合の時、弘中さんが「後悔するぞ」という声を出すことがあります。

「SASUKE君も、そうやって叫んでくれます……。いやぁ……そうなんですよね。だからこそ後悔したくない。悔しい想いをしない試合に今回はしたいです」

■Bloom FC03視聴方法(予定)
10月27日(日)
午後1時15分~ Twit Casting LIVE

■ Bloom FC03主な対戦カード

<フライ級/5分3R>
上田将年(日本)
アリエル・オリバース(フィリピン)

<ライト級/5分2R>
結城大樹(日本)
ソ・ジェファン(韓国)

<59キロ契約/5分3R>
永留惇平(日本)
マルヴィン・マルネス(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
荒木雄登(日本
ハ・テグン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
水永将太(日本)
チョン・ウジェ(韓国)

<フライ級/5分2R>
平賀二郎(日本)
下田洋介(日本)

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【Bloom FC03】3戦目で国際戦=ハ・テグン戦。荒木雄登「オールランダ―も格好良いけど僕はストライカー」

【写真】ウィッキー夫妻と荒木夫妻。平日の午前中に撮影のためにジムにきて、汗を流す仲間がいる。ウィッキージム、良い空気でした (C)MMAPLANET

明日27日(日)に福岡市中央区のアクロス福岡で開催されるBloom FC03。福岡をベースとした大会で、福岡✖韓国&フィリピンという国際戦が5試合組まれている。
Text by Manabu Takashima

そのなかでキャリア3戦目の荒木雄登が、ハ・テグンと対戦する。20歳の時に上京、KRAZY BEEに所属するも首の負傷で実戦経験のないままUターンした。首の手術に成功し、昨年11月のBloom FC旗揚げ戦でTKO勝ちデビューを飾ったころ、西浦ウィッキー聡生が福岡でジムを開く準備をし始めた。

KIDに憧れ、アーセンと過ごし、ウィッキーの指導を受ける。そんな荒木のKRAZY BEEなMMAファイター人生を振り返ってもらい、今回の試合から今後に関して話を訊いた。


──Bloom FCでデビューし、3戦目で再びBloomで戦います。

「もともと20歳の時に上京してKRAZY BEEでMMAを始めたのですが、東京だとたくさん試合もありました。試合を戦う機会が多いことが上京した理由の一つでした。ただ、福岡に戻って来た時に試合数が圧倒的に少なくて、しっかりと考えてキャリアを積まないと大きな舞台で戦うことはできないなと考えていました。

そんな時にBloom FCの旗揚げ戦で戦わないかと声を掛けて頂き、これは本当に良い機会だと思いました。ここで良い試合をして、Bloom FCを盛り上げることができれば上の舞台に進めると。まずは地元の福岡で良い機会を与えてもらえたので、ここで花を咲かせようと思いました。

ただ福岡では知名度は上がってきたのですが、DEEPや修斗と比較すると格闘技界では名前は低いです。そこは悔しいので福岡から修斗やDEEP、パンクラスに負けない選手になって飛び立っていきたい。自分が先陣を切るんだという気持ちが以前より強くなっています」

──東京時代は山本アーセン選手と親しかったと伺いましたが、KRAZY BEEに入門したのは?

「やっぱり山本KID徳郁さんの影響です。亡くなられたKIDさんが大好きで。KIDさんのジムで強くなりたかった。KIDさんの魂を受け継いだKRAZY BEEで育ちたかったんです。実際KIDさんが格好良かったから、KRAZY BEEでは皆が格好良かったです。

東京では誰も知り合いがいなかった時に、アーセン君が一番最初に声を掛けてくれました。そこから、ごはんを連れていってくれたり力不足の僕を練習パートナーに選んでくれたり、本当によくしてもらって。僕はすぐに首を痛めて引退まで考えたこともありましたが、アーセン君も腰を痛めていて、色々と悩んでいたみたいで。アーセン君は『一緒に乗り越えようね』って僕の背中を押してくれて、本当にかわいがってもらいました。

KRAZY BEEではスタッフとして働かせてもらっていたので、ジムの近くに住んで朝9時30分から夜の10時までずっとKRAZYBEEにいました。結果として2年ほどの東京生活でしたが、ちゃんと格闘技に向き合いと思って手術に踏み切って。でも良い先生と出会うことができて、今があります」

──手術をするために福岡に戻ってきたのですか。

「いえ、手術は東京でやりました。でも首にコルセットをつけている状態で、家事もなかなかままならない状態でした。あの時、家族とも相談して一度福岡に戻って、これからを考えようと。2022年の年末に、こっちに帰ってきました」

──今、首の状態は?

「全く問題ないです。ただ、いつ再発するかは分からないので1試合、1試合が最後のつもりで戦っています。今は東京だとか、福岡だっていうことではなくて。どこで、どう自分が頑張れるのかが大切だと思っています。

しかも戻って来て1年もしないうちにウィッキーさんが、ジムを福岡に開かれて。東京でやってきたウィッキーさんが指導をしてくれるんで、東京と変わりなく練習ができています。こんな練習環境が整うことになるとは、福岡に戻ってきた時は思ってもいなかったです」

──プロデビュー戦は所属ジムが違っていました。

「ハイ。ウィッキーさんがジムを開く時に、物件やロケーションの相談をしてもらって。内見にも一緒に来ました。ウィッキーさんがジムを開くことを、その段階で教えてもらっていたので、もうワクワクしていましたね。

今では福岡でも練習環境は整ってきてはいるのですが、やはりKRAZY BEE繋がりということは大きかったです。KIDさんと一緒にやっていたウィッキーさんと一緒にやれて、今は本当に幸せです」

──そして、荒木選手が目指すのもKO勝ちできるMMAファイターなのでしょうか。

「そうですね。MMAは立ち技、打撃から始まりますし。それほどMMAのことが分かっていない人も見ていて面白いでしょうし。やっぱり打撃で一発KOをかまして、会場を盛り上げたい。オールラウンダーって呼ばれるのも格好良いのですが、僕はストライカーでいたいです」

──今回は初の国際戦。対戦相手のことは余り分かっていないのですが、極めが強いと聞いています。

「ハイ、極めに来ると思います。でも、打撃をバチバチ当てて初回でしっかりと倒します」

──今後のキャリアアップはどのように考えていますか。

「目指すのは日本の最高峰RIZINです。2戦目でLANDMARKで出させてもらって負けて……応援してくれる人たちの期待に応えることができなかった。あの悔しさは忘れていないですし、あの負けがあるからこそ練習にもより厳しく向き合うことができています。そうですね、Bloom FCでしっかりと結果を残し将来的にはRIZINの顔になりたいです」

──ところで新婚さんだと伺いました。

「ハイ。2カ月前に結婚しました」

──おめでとうございます。

「ありがとうございます」

──一緒に生きていく人ができて、より充実した格闘家人生を送ることができますか。

「そうですね。格闘技でなくても、何かに対して真剣に向き合っていると応援してくれる人なので。恩返しをしたいです。ただ、さっきも言いましたが……格闘技ですし、一発で終わることがあるかもしれない。そこで悔いを残したくないんで、やっぱり打撃で倒して1試合、1試合結果を残したいです。それが応援してくれる人達に対して、嫁さんに対しての恩返しになると思っています。

しっかりとKOで良い姿を見せたいという気持ちが、なおさら強くなりました。そんな僕の試合を見て、日々の活力にしてくれる人が増えてくれると嬉しいです」

■Bloom FC03視聴方法(予定)
10月27日(日)
午後1時15分~ Twit Casting LIVE

■ Bloom FC03主な対戦カード

<フライ級/5分3R>
上田将年(G-face TEAM/緒⽅道場)
アリエル・オリバース(フィリピン)

<ライト級/5分2R>
結城大樹(日本)
ソ・ジェファン(韓国)

<59キロ契約/5分3R>
永留惇平(日本)
マルヴィン・マルネス(フィリピン)

<バンタム級/5分2R>
荒木雄登(日本)
ハ・テグン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
水永将太(日本)
チョン・ウジェ(韓国)

<フライ級/5分2R>
平賀二郎(日本)
下田洋介(日本)

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【Bloom FC03】日韓戦に続き、✖フィリピン戦決定。漢・上田将年「誰もいかんなら、俺にいかせんかい!」

【写真】さすがの漢・上田。こうあってほしいファイター像を貫いてくれている (C)MMAPLANET

25日(火)にBloom FCより、10月27日(日)に福岡市中央区のアクロス福岡で開催されるBloom FC03の追加カードが発表され上田将年と永留惇平が、それぞれアリエル・オリバース、マルヴィン・マルネスの両者とフライ級&59キロ契約で戦うことが発表されている。
Text by Manabu Takashima

昨年11月に旗揚げされた福岡をベースとするBloom FCの第3回大会では結城大樹×ソ・ジェファン、水永将太×チョン・ウジェ、荒木雄登×ハ・テグンという日韓対抗戦が発表されていたが、さらに日本×フィリピンという国際戦2試合が加わった。


(C)BLOOM FC

今回、国際戦を戦うチャンスを手にした永留はMMA Rangers Gym所属でキャリア3勝1敗。まだ22歳と九州MMA界における若い力の代表格だ。

これまでの3試合は全て闘裸男で戦ってきており、修斗公式戦以外のファイトは初めてで、初の国際戦を戦うこととなった。

対するマルネスは5勝2敗で、4つの一本勝ちと1つのKO勝ちを残している。

MMA以外でもベアナックルファイトやボクシングの経験もあり、一本勝ちは全てRNC。とはいえ対戦相手はキャリアが少なく、この試合は日本とフィリピンの若手の力試しという見方ができる。

(C)BLOOM FC

一方、上田と戦うオリバースは戦績8勝8敗。

それもUAEWやBRAVE CFという中東MMA(BRAVE CFはフィリピンとパキスタン大会に出場)ベテランならではレコードといえよう。一方、上田は旗揚げ大会のメインでモンゴルのツェルマー・オトゴンバヤルに判定勝ちをしたのに続き、2年連続で国際戦を地元福岡で戦うことが決まった。

その上田、下記のコメントにあるように7月のパンクラスで眞藤源太戦の敗北で引退に気持ちが傾き、今大会が最後という話も聞かれた。その後、現役続行を決め裏方でイベントをサポートする予定だったが、一転フィリピン人ファイターと戦うことが決まった。その理由もコメントに譲るが、まさに漢・上田の面目躍如といったところだ。

首都圏を経由せず、国際的な舞台へ──そんな目標を掲げるBloom FCらしくアジアの生き残り合戦が5試合組まれることとなった。以下、今大会参戦及びオリバース戦を受けた上田の出場理由だ。

上田将年
「前回の敗戦で、その瞬間は若い選手に出し切った感が強くて周囲に次が最後だと言ってました(笑)。ただ試合後、わりかしすぐに練習を再開し、時間が経って振り返るとリカバリーから試合内容含め、色々な反省点が見つかりました。結果、本当に格闘技が好きで……全然辞められる気配がない。どうしようもないな俺──と思っていました(笑)。 

ただ連戦で身体も休めてやる為に、1年ぐらい試合からは距離を置くつもりでした。そんな中で今回のBloom FCはハントさんと大会サポートに回るつもりで動いてましたが……そのなかで招聘が決まった外国人選手の相手探しが困難しているという事で、自分も一緒に探していました。

そうしたら、俺が段々とやりたくなってきて……胸の鼓動が早まるような感じがしてきました(笑)。ハントさんに『誰もいかんなら、俺いきましょうか?』と尋ねると、『是非、頼む』と。こういう流れで急遽出場が決まった次第です(笑)。

『誰もいかんなら、俺にいかせんかい!』というのが本当に素直な思いです(笑)。強い相手が目の前にいるのに戦わないという選択は、自分にはできなかったです。それに鬼木さんが作ってくれたこの舞台の助けになりたかったというのもあります。

いつか年齢的にできなくなる日が来るし、負けたモヤモヤした気持ちは結果はどうあれ戦うことでしか払拭できないですから(笑)。

地元でまた海外の選手と試合ができることは、凄く嬉しいです。自分のこのドキドキする直感を信じて、勝利に貪欲な姿勢を見せたいです。何より、応援してくれる皆さんに執念じみた自分の生き様を見てほしいです。

負けるたびにイジけて引退発言する歳になりましたが、福岡の大仁田厚目指して頑張ります」

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【Bloom FC03】これぞ地元大会の利。結城大樹、荒木ユウト、水永将太が仕切り直しの日韓戦出場

【写真】ライト級 で再出発となる結城(C)MMAPLANET

10日(火)にBloom FCより、10月27日(日)に福岡市中央区のアクロス福岡でBloom FC03の開催と対戦カード第一弾が発表されている。
Text by Manabu Takashima

福岡発世界へ──首都圏を経由せずに世界で戦う。そのような理想を持ち、昨年11月に旗揚げされたBloom FCの第3回大会が決まった。

第1回大会でProgressルールながら野瀬翔平、第2回大会の野尻定由と連続で選手を出場させてきたマスタージャパン福岡から、今回は結城大樹が出場し韓国のソ・ジェファンと対戦することが決まった。


また故鬼木貴典氏と共にBloom FCの発起人である奥宮ハント率いるMMAレンジャージム所属の水永将太、旗揚げ戦のKO勝ちからRIZIN LANDMARKにも出場した荒木ユウトの両者もそれぞれ、ハ・テグン及びチョン・ウジェというK-MMAファイターと日韓戦を戦うことに。

ライト級で仕切り直しの結城、兄と慕う山本アーセンに先んじて腰痛の克服した荒木もLANDMARKのKO負けからの再起戦。そして初勝利を目指す水永。地元特化型イベントだからこそ、可能になる再スタートの舞台を生かすことはできるか。

またロータス福岡古賀道場、095BJJ長崎柔術&和術慧舟會総本部、LIVREら福岡、九州のジム所属選手にとって財産となる定期開催の足掛かりができつつあるBloom FC。この他、泰斗や永留惇平らの出場と、さらなる国際戦のマッチメイクも進行中という話も伝わってきており、引き続き追加カードの発表を待ちたい。

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