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【Pancrase351】グラップラー受難自体の到来で、平田直樹はタイトル戦で何を見せるのか「変わらない」

【写真】会見の日の軽めのトレーニングで追った傷で、さらに気持ちは引き締まったか(C)MMAPLANET

明日15日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase351のメインで平田直樹が、三宅輝砂とフェザー級KOP決定戦を戦う。
text by Manabu Takashima

デビューから4年、キャリア11戦目の初タイトル戦は当初、Road to UFCベテランのキム・サンウォンと対戦予定だった。しかし、キム・サンウォンがPFLと契約しタイトル戦を回避することに。急遽、三宅と戦うことになった。

キム・サンウォン戦はタイトルが掛かっているだけでなく、Road to UFCベスト4で、修斗世界フェザー級王者SASUKEをKOした相手と戦うことで――世界を目指す平田の今の位置が、明確になる一戦だった。

グラップラー受難時代の到来は、その強みを出すまでのプロセスの重要性を浮き彫りにしている。如何に組み、如何に倒すか。そこがあって初めて、インパクトを残すフィニッシュ力が問われる展開に持ち込むことができる。

次につなげるために負けられないタイトルショットに臨む、平田の想いとは(※取材は11月29日に行われた)。


――キム・サンウォンとの王座決定戦がなくなり、三宅輝砂選手が代役に名乗りを挙げました。残念というと三宅選手に失礼になるのですが、キム・サンウォン戦はタイトル戦という以外に今の平田直樹の位置が分かる。そういう点でも楽しみな試合でした。

「キム・サンウォンがPFLに行くから、彼とのタイトルマッチが無くなったと……確か発表(11月18日)の直前に聞いて。その時に代役で三宅選手が出てくれるということで、試合はできる。それも聞いてホッとしました。試合がなくならなくて良かったというのはありました。

ただ世界を目指す上で、×外国人選手。キム・サンウォンと戦うことは凄く楽しみにしていたので、そこは残念です。ただ試合があるなら、僕のやることは変わらないです。しっかりとやるべきことをやる。次につなげるために、絶対に勝つんだと気持ちを入れ替えました」

――次につなげるの「次」は、タイトル奪取が必須条件だと。

「まずタイトルを取らないと、次のステップに進めないと思うし。でも先のことばかり考えないで、まずはここを取らないと話にならないです」

――直樹選手の今回のタイトル戦での対戦相手の変更は、致し方ないです。それでも次のステップがRoad to UFCであれば、タイトルが査定の対象になるのか。何より、強さを手にしていないとアジアを勝ち抜けない。個人的にUFCに行くには、国内のタイトル以上に強さが必要になるったと思うようになりました。

「だからこそ、キム・サンウォンでした。ただの外国人選手というわけでなくRoad to UFCに出ていたし、実績がある。韓国でもチャンピオンになっていますしね。そういう選手と5R戦で戦う。もちろん、5Rを戦い抜くつもりで準備していました。そこが楽しみであり、キム・サンウォンに対してどれだけできるのかがチャレンジでした。

そういう試合で、トータルで戦って得意な寝技の部分で強さを見せてフィニッシュする。キム・サンウォンを極めると周囲へのアピールにもなりますし。テイクダウンからトップコントロール、削って極める。そういう試合が、キム・サンウォンにできなければ僕はそこまで。でも、できるつもりでやってきていたし、それを試合で出す気でいました」

――そこで三宅選手に変わっても、先ほど言われたようにやることは変わらないと。

「そうですね、三宅選手はストライカーで。寝技ができないわけでなく、打撃が凄くできる選手です。三宅選手に代わったことで、相手の仕掛けも僕がやるべきこともより明確になったと思います。立ち技と寝技、強いところがハッキリしているので。どっちが、自分の強いところで戦えるように持って行けるのか」

――キム・サンウォンと戦うことになっていた時と比較して、周囲も含め勝てるモードになっているようなことはありませんか。

「そこはどの試合でもそうなのですが、相手のことはあまり考えていなくて。自分がやるべきことをしっかりと準備して、それを試合でぶつける。だから相手が代わったから油断するとか、そういうことはないです。逆に三宅選手は打撃では、キム・サンウォンより優れているかもしれない。

キム・サンウォンと戦うよりも、組みの展開がないかもしれない。それはもうやってみたいなと分からないけど、全然油断をするとかはないです。

向こうも僕の狙いは分かっている。なら、そうさせないための練習はしてきているだろうし。だからこそ、どっちが自分の土俵で戦うのか。キム・サンウォンとの試合と違って、5Rまでもつれることはない。お互い、やることが分かっているのでフィニッシュも早くなるはずです」

――総合力というよりも、直樹選手の組み力と三宅選手の打撃力。そのぶつかり合いになるということですね。そしてMMAはスタンドから始まります。

「今回は貰っても突っ込むつもりで戦います。見合っていると、逆に相手の間合いになると思うので。そこはプレッシャーを掛けて、徐々に潰して突っ込もうと思います」

――もらうのが嫌という気持ちで戦うのと、貰っても行くという気持ちで戦うのでは爆発力が違ってきますか。

「貰っても行けると、大丈夫だとその後も思えます。貰わないで入れると、相手にプレッシャーを掛けることができる。だからクリーンヒットを貰わずに、どんどん仕掛けたいです」

――最初のテイクダウンの仕掛けが、その後に影響を与えそうです。

「ハイ。1Rが凄く大切になると思います。その後の流れが全然違ってくるので」

――そう話している直樹選手の右目の周りの傷が、なかなか気になってくるのですが(笑)。

「まさかのタイミングなんですけど、今日のお昼の軽めの練習で……当たりどころが悪かったのか、会見の日になるのかって(苦笑)」

――さきほどからやることは明確だと言われていますが、自分のタイミングで圧を掛けてテイクダウンを取る。そこの部分の強さに磨きがかかることが、今後の戦いで重要になってくるかと思うのですが、現状での手ごたえはいかがですか。

「以前と比べると、打撃にも慣れてきて少し見えるようになってきました。そんなこと言って、この目ですから(笑)。全然、説得力ないですよね(笑)。でも、これからも『ないだろう』とか油断をしているとダメだと学ぶことができました。試合ではこうならないように戦います。

あと自分は腫れやすいというのがあって。前回の試合もそうだし、練習でもダメージがなくて軽く当たって腫れることがあります。見た目の印象が悪いですよね。

同時にロータス世田谷で練習をしている選手達が相当に強いですし。その練習と比較して、相手の力が落ちる部分も分かるようになりました。『これならいける』と確信を持って組むことができます。多少見えるようになったことで、そういう判断力もつき始めていると思います。それと貰っても行けるようになりました。怖がって距離が遠くなるということが、前よりかはなくなっています。被弾しても、前に出て触りに行くことができつつあります」

――その成長を実感しているうえで、今回の試合の結末をどのように考えているのか。最後に教えていただけますか。

「3Rまでに一本か、フィニッシュします」

■Pancrase350視聴方法(予定)
12月15日(日)
午後12時00分~U-NEXT

■Pancrase350 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
栁川唯人(日本)

<ライト級/5分3R>
鈴木悠斗(日本)
小川道的(日本)

<フェザー級/5分3R>
岡田拓真(日本)
敢流(日本)

<フライ級/5分3R>
菅歩夢(日本)
岸田宙大(日本)

<63キロ契約/5分3R>
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)
渡邉泰斗(日本)

<フライ級/5分3R>
砂辺光久(日本)
時田隆成(日本)

■Pancrase351視聴方法(予定)
12月15日(日)
午後16時50分~U-NEXT

■Pancrase351 対戦カード

<フェザー級KOP決定戦/5分3R>
平田直樹(日本)
三宅輝砂(日本)

<フライ級/5分3R>
猿飛流(日本)
ジョセフ・カマチョ(グアム)

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永(日本)
船田電池(日本)

<65キロ契約/5分3R>
合島大樹(日本)
安藤武尊(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
織部修也(日本)

<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
張豊(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉荘大(日本)
小林了平(日本)

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【Pancrase330】計量終了(第1試合~第7試合)スクランブル発進の岡野も含めメイン出場選手に問題なし

【写真】さらっと7キロの減量といった岡野 (C)MMAPLANET

24日(土)午後12時45分より、東京都新宿区のサンエービル地下1階会議室で明日25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase330の第1試合から第7試合に出場するファイター達の計量が行われた。

マッハ道場の同門、葛西和希が15日(金)に負傷し全治6週間という診断結果を受け急遽、代役を買って出て粕谷優介と対戦することになったHEATライト級チャンピオン岡野裕城は70.5キロでクリアしている。

「そんなに厳しくなかったですよ。ちょうど体重も落ちていて、7キロぐらいしか減量していないです」と常人の理解の範疇を越えた発言を涼しい顔で出来る岡野は、パンクラス初陣でどのようなファイトを見せることができるか。

ここでは計量直後の各選手のコメントをお届けしたい。

田村一聖
「明日はフィニッシュできるように頑張ります」

Ryo
「田村選手とはホントずっとやりたかったです。

明日、気持ちをしっかりと込めて頑張ります」


押忍マン洸太
「明日は思いっきり暴れます」

林源平
「ぶっとばします」

村山暁洋
「ずっとやるかもしれないと思っていた相手なんですけど。

凄いタフなんですけど、明日はフィニッシュで勝ちます」

長岡弘樹
「明日は根性を出して、魂を燃やして。

村山選手と戦いたいと思います」

高木凌
「明日の試合、死んでも勝ちます」

新居すぐる
「試合が決まってからずっと高木選手のことを考えてきたんで、明日は練習してきたことを全部出して勝ちにいきたいと思います」

岡野裕城
「えぇと……パンクラス・デビュー戦なんで、頑張ります」

粕谷優介
「また子供達に恰好良いところを見せます」

井村塁
「横浜のビッグマッチで組んでいただいて、ありがとうございます。

相手、佐久間選手なんですけど、自分らしくフィニッシュして良いクリスマスを迎えます」

佐久間健太
「久しぶりなんですけど、パンチを当てられるよう頑張ります」

沙弥子
「第1試合をやります、沙弥子です。世界で戦ってきた選手とこのタイミングで試合をすることは、一生の経験になると思います。明日は挑戦者という気持ちを忘れずに、攻め続けて勝ちたいと思います」

ジェニー・ファン
「最初に、このケージで戦う機会を与えてくれたパンクラスに感謝しています。私の対戦相手はとても強くて、とても良い選手です。明日の試合に期待しています。ベストと尽くします」

■視聴方法(予定)
2022年12月25日(日)
午後1時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後2時30分~ U-NEXT

■ Pancrase330計量結果

※赤字選手名をクリックすると関連記事やインタビューに跳びます

<フライ級KOPC/5分5R>
[王者] 猿飛流:56.5キロ
[挑戦者] 鶴屋怜:56.45キロ

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹:66.25キロ
パン・ジェヒョク:66.15キロ

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
シュウジ・ヤマウチ:70.45キロ

<バンタム級暫定王座決定戦/5分5R>
TSUNE:60.95キロ
田嶋椋:61.05キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
ソルト:52.45キロ

<フライ級/5分3R>
上田将竜:57.0キロ
伊藤盛一郎:56.95キロ

<フェザー級/5分3R>
田村一聖:65.75キロ
Ryo:65.35キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:77.4キロ
林源平:77.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
村山暁洋:77.5キロ
長岡弘樹:76.75キロ

<フェザー級/5分3R>
高木凌:66.2キロ
新居すぐる:66.1キロ

<ライト級/5分3R>
岡野裕城:70.5キロ
粕谷優介:70.3キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
佐久間健太:61.55キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.5キロ
ジェニー・ファン:46.55キロ

<フェザー級/5分3R>
加藤泰貴:65.95キロ
倉本拓也:66.25キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.3キロ
木本海人:61.35キロ

<57.7キロ契約/5分3R>
水戸邉荘大:57.7キロ
金澤臣人:56.7キロ

<アマMMAバンタム級/3分3R>
山口怜臣:61.05キロ
岡田嵐士:60.95キロ

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【Pancrase330】計量終了(第8試合~メイン)上田将竜「明日はクリスマス。家族も子供も置いて──」

【写真】Make weight大賞は猿飛流。これだけ筋肉を残し、9キロ・10キロを60キロ台の体格で落とすのは相当な減量テクニックを有しているはずだ。その猿飛流、パス後の水分補給で「世界で一番美味い水」と連呼していた(C)MMAPLANET

24日(土)正午より、東京都新宿区のサンエービル地下1階会議室で明日25日(日)に横浜市中区の横浜武道館で開催されるPancrase330のメインから第8試合までの計量が行われた。

メインのフライ級KOPCで戦う猿飛流✖鶴屋怜を始め12人の上位カード出場選手は全員が一発で計量をクリアした。

ここでは計量直後の各選手のコメントをお届けしたい。なお透暉鷹は新幹線が遅れたことで、会場への到着が遅れ最後に計量とコメント、パン・ジェヒョクとの撮影を済ませている。


猿飛流
「明日はメインイベンターとして、チャンピオンとしての試合を見せます。見ていてください。絶対に盛り上げます。以上」

鶴屋怜
「2022年ラストのパンクラスの大会のメインイベントで、しっかりKO、一本勝ちして盛り上げるので。チャンピオンになります」

パン・ジェヒョク
「コンバンワ。初めまして。ボクハ、コリアン・スパイシー・パンチ、この名前を覚えてください。オポネント、ドコデスカ。アリガトゴザイマス」

透暉鷹
「初の国際戦なんですけど、普通に勝つだけじゃなくてしっかりと自分の強さを証明して、勝ちたいと思います」

雑賀ヤン坊達也
「まずはシュウジ選手、ブラジルから日本までありがとうございました。明日は最高の試合をして、皆さんにクリスマスプレゼントができれば良いなと。しっかりKOするので、よく見ておいてください」

シュウジ・ヤマウチ
「初めまして、ヤマウチ・シュウジです。パンクラスに出ることはとても嬉しいです。明日は良い試合をするので、皆さん期待してください」

TSUNE
「明日のためにしっかりと仕上げてきました。試合で魅せます。応援よろしくお願いします」

田嶋椋
「明日はしっかりとやりきって、勝ちます。応援よろしくおねがいします」

KAREN
「しっかりKO、一本して。クリスマスに連勝して、2022年を締めくくります。お願いします」

ソルト
「パンクラスに初参戦できて嬉しいです。試合を組んでいただいてありがとうございます。明日はチャンピオンのKAREN選手との試合なので、連勝を止めて行こうと思っています。宜しくお願いします」

上田将竜
「伊藤選手、パンクラスに来てくれてありがとうございます。伊藤選手はイケメンで試合が面白くて、いつもジェラシーを感じていました。でも、こっちもパンクラスで10年間戦ってきた意地があるんで。さらに明日はクリスマスなんで、家族も子供も置いて戦いに来ているので、激熱、ポイズンな試合をしましょう」

伊藤盛一郎
「今回、パンクラスのデビュー戦になるんですけど、ZST、Groundslamで育ってきた自分らしく戦い、一本、KOで勝ちたいと思います」

■視聴方法(予定)
2022年12月25日(日)
午後1時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後2時30分~ U-NEXT

■ Pancrase330計量結果

※赤字選手名をクリックすると関連記事やインタビューに跳びます

<フライ級KOPC/5分5R>
[王者] 猿飛流:56.5キロ
[挑戦者] 鶴屋怜:56.45キロ

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹:66.25キロ
パン・ジェヒョク:66.15キロ

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
シュウジ・ヤマウチ:70.45キロ

<バンタム級暫定王座決定戦/5分5R>
TSUNE:60.95キロ
田嶋椋:61.05キロ

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:51.85キロ
ソルト:52.45キロ

<フライ級/5分3R>
上田将竜:57.0キロ
伊藤盛一郎:56.95キロ

<フェザー級/5分3R>
田村一聖:65.75キロ
Ryo:65.35キロ

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太:77.4キロ
林源平:77.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
村山暁洋:77.5キロ
長岡弘樹:76.75キロ

<フェザー級/5分3R>
高木凌:66.2キロ
新居すぐる:66.1キロ

<ライト級/5分3R>
岡野裕城:70.5キロ
粕谷優介:70.3キロ

<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
佐久間健太:61.55キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.5キロ
ジェニー・ファン:46.55キロ

<フェザー級/5分3R>
加藤泰貴:65.95キロ
倉本拓也:66.25キロ

<バンタム級/5分3R>
矢澤諒:61.3キロ
木本海人:61.35キロ

<57.7キロ契約/5分3R>
水戸邉荘大:57.7キロ
金澤臣人:56.7キロ

<アマMMAバンタム級/3分3R>
山口怜臣:61.05キロ
岡田嵐士:60.95キロ

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Column EXFIGHT04 MMA MMAPLANET o   エフェヴィガ雄志 中井光義 岡澤弘太 岩﨑大河 平山学 水戸邉荘大 河名マスト 狩野優 藤波勇飛 藤谷敦史 鈴木崇矢 阿部光太

【EXFIGHT04】試合結果 世界を目指すタイマン=EXFIGHT Worldで河名、岩﨑、平山が光る

【写真】この力のこもったケージレスリング、いやケージグレコローマンは初回に和田レフェリーが、ブレイクを安易にかけなかったことで生まれた(C)MMAPLANET

27日(日)、東京都渋谷区のEXFIGHTでEXFIGHT04が開催され、LDH martial artsが手掛けるMMA大会で初めてプロマッチが4試合組まれた。

EXFIGHTのアママッチからプロにステップアップした選手、他団体でデビューした若い力、世界を目指せすファイターに軸を置き、夢の潰し合いとハードルとなるベテラン勢の対立軸──「どっちが強いんだ」が根底にあるマッチメイクは見応えのある試合が続いた。

特にメインの河名マストと狩野優の一戦は、気持ちの入った組み合いが続き──グレコ+打撃を15分続ける河名のタフネスぶりには驚かされた。

アマMMAにも鈴木崇矢、藤波勇飛というEXFIGHT勢が出場しており、現在放送中の格闘DREAMERSで──この試合の持つ意味が明らかにされるのか、注目だ。

EXFIGHT04
<フェザー級/5分3R>
○河名マスト(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×狩野優(日本)
<ミドル級/5分3R>
○岩﨑大河(日本)1R1分11秒
KO
詳細はコチラ
×中井光義(日本)
<ライト級/5分3R>
○平山学(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×芳賀ビラル海(日本)
<ウェルター級/5分3R>
○エフェヴィガ雄志(日本)1R1分10秒
KO
詳細はコチラ
×岡澤弘太(日本)
<アマ・バンタム級/5分2R>
○鈴木崇矢(日本)2R2分04秒
TKO
詳細はコチラ
×藤谷敦史(日本)
<アマ・ウェルター級/5分2R>
○藤波勇飛(日本)1R3分36秒
KO
詳細はコチラ
×阿部光太(日本)
<アマ・バンタム級/5分2R>
○水戸邉荘大(日本)2R
判定
×須藤晃大(日本)
<アマ・フェザー級/5分2R>
○前田荘吉(日本)2R
判定
×高木徳三(日本)
<アマ・フェザー級/5分2R>
○田村峻大(日本)1R4分05秒
TKO
×菊西拓馬(日本)
<アマ・バンタム級/3分2R>
○梶田左京(日本)2R
判定
×梅原規祥(日本)
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ABEMA EXFIGHT04 MMA MMAPLANET o   エフェヴィガ雄志 チャンネル 中井光義 修斗 岡澤弘太 岩﨑大河 平山学 水戸邉荘大 河名マスト 海外 狩野優 鈴木崇矢

【EXFIGHT04】中井光義と戦う岩﨑大河「テーマは岩﨑大河120パーセント。世界で戦える一歩を示す」

【写真】社会体育性のあるプロフェッショナルMMAファイター=岩﨑大河 (C)MMAPLANET

27日(日)、東京都渋谷区のEXFIGHTで開催されるEXFIGHT04に岩﨑大河が出場し、中井光義と戦う。2017年北斗旗体力別を制し、2020年に本格的にMMAに転向した岩﨑は、コロナ禍でアマチュアMMA大会が開かれない状況下、いきなりプロとしてMMAキャリアをスタートさせた。

その岩﨑がアマを越えたアマMMA大会と言われるEXFIGHT初のプロマッチ出場選手の1人となった。なぜ、このタイミングでEXFIGHTなのか。そして5月に開催予定の空道世界選手権出場を決心したのか──LDH martial arts契約選手だけでない、本気で世界を目指す漢がここにもいる。


──あと3日にEXFIGHTでの中井光義が迫ってきました(※取材は24日に行われた)。EXFIGHTに出場を決めた要因はどこにあったのでしょうか。

「本来は修斗の3月大会で外国人選手を招聘してもらうという話があったのですが、オミクロン株が発生して。1月の中旬に加藤(清尚)先輩から、EXFIGHTの件を聞いて。もう3月に外国人は呼べないだろうと思って、出させてもらうことになりました。試合ができる──そこを最優先した方が良いと判断しました。確実に試合があるところで戦おうと。

話を頂いた時、EXFIGHTはTRIBEの(エフェヴィガ)雄志さんが出ているので、プロとアマチュアの間の選手が戦う大会……自分の評価もそういう風なのかとちょっと落ち込んだのですが、すぐにプロの試合だと分かって良かったです(笑)」

──もともとアマからMMAを始めたかった岩﨑選手はコロナでアマ大会がなく、TTFCのプロからMMAキャリアをスタートさせました。対して1年後にはあの規模のアマ大会がある。大きな違いかと。

「EXFIGHTはアマチュアの大会なのに、凄いと感じていました。だから今回もアマの試合でも選手として、人に知ってもらえる機会なので出ようとは思っていました。それに普通に見ていて、プロでやっていける選手が多くで出ていますしね。これ、本当にファイトマネーがないのかって(笑)」

──アハハハ。EXFIGHTは若い選手が世界に出ていくための一歩。4月にPOUNDSTROMもあります。

「結果としてですが、出ることができれば2月、4月と良い間隔で試合ができます。ならば出場を目指さないといけないと思っています」

──ミドル級は層が薄いので、一つの大会に留まるとすぐに相手がいなくなってしまいます。その辺りでどのようにキャリアアップを考えていますか。

「4月から外国人を呼べるという風にも聞いていますし、そうなるのであれば2月、4月と勝てば7戦7勝になるので、国内で外国人を招聘してもらえる状況で国際戦を経験する。そこで外国人にも勝てるということを見せて、海外で試合をしたいです」

──なるほど、うまくいけば9勝0敗へ海外へと。

「ハイ。呼ばれるようになって、外国人と戦っていきたいです」

──そのなかで5月の空道世界大会出場を狙っています。

「空道の時から外国人選手との試合にどちらかというと苦手意識がありました。勝ってもパッとしない。負ける時は完敗で。だからこそ外国人と戦う経験が必要です。それが空道だとMMAのように5分3Rでなく、3分1R戦で思い切り攻めてきます。あの場でロシア人に勝つことは、自分にとって大きな自信になります。ロシア系の選手とやり合えると、気持ちとしてアドバンテージになるかと思います」

──そのためには予選というべき、全日本体重別が1月に予定されていましたが、コロナで中止になりました。そもそもMMAを2年間戦ってきて、空道のルールにすぐ適応できるものなのでしょうか。

「そうですね。MMAに専念することで空道の戦いを忘れるとか、そういうことでなく格闘家、MMAファイター、空道の人間としてアップデートしているつもりでいます。空道で学んだことはMMAでアップデートし、MMAでやってきたことも空道で強くなることに通じています。それを最初の頃、忘れていたので……今は、MMAでも空道でやってきたことを使って戦えるようになっています。

MMAで空道をやれば良い。空道でMMAをやれば良い。そういう風に自分の目指す方向性は一つになっています」

──いやぁ、MMAファイターが空道の世界大会に出てロシア人と戦いたい。浪漫ですね。しかも、予選があるわけですよね。

「ハイ。選考会があって、そこで勝たないと世界大会には出られないです」

──やっぱり良い意味でバカですよ。バカだから魅力があるというか。

「アハハハ。空道でロシア人選手と戦うと、本当に疲弊が激しいんです。翌日に延々と眠り続けるとか。その経験こそ、MMAで生きると思っています。自分は……上手くやって強くなるのでなくて、言葉に言い表せないのですが、そいうやって……自分流の強くなり方を追求したいです」

──そんな2022年のスタート、どのような試合をしたいと考えていますか。レコード的には絶対に有利と思われる試合です。

「今回は自分のなかのテーマは、岩﨑大河120パーセントです。相手に何もさせないとかでなく、ただ自分がやって終わる。そういう風な試合にしようと思っています。技術的に進化して、それを肌身で感じることができています。自分の中で距離の設定もできてきました。組みが合っても……というか、相手は組んでくることが多いので、その対応の仕方も頭のなかでデキています。

ミドルを蹴って、組みついて倒す。それが岩﨑大河のMMAだと思われていると思いますが、ちょっと違うことをしようと思っています。岩﨑大河が世界で戦える、その一歩を示します」

■視聴方法(予定)
2月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ EXFIGHT04対戦カード

<フェザー級/5分3R>
狩野優(日本)
河名マスト(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
中井光義(日本)

<ライト級/5分3R>
芳賀ビラル海(日本)
平山学(日本)

<ウェルター級/5分3R>※当日計量
エフェヴィガ雄志(日本)
岡澤弘太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>※シンガード無、前日計量
鈴木崇矢(日本)
藤谷敦史(日本)

<アマ・ウェルター級/5分2R>
藤波勇翔(日本)
阿部光太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>
須藤晃大(日本)
水戸邉荘大(日本)

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【EXFIGHT04】メインで河名マストと対戦、狩野優「自分の戦い……MMAというモノを見てほしい」

【写真】語彙は決して多くない。しかし、気持ちがこもった言葉が聞かれた (C)MMAPLANET

27日(日)、東京都渋谷区のEXFIGHTで開催されるEXFIGHT04のメインで狩野優が川名マストと対戦する。

2020年にプロMMAデビュー、パンクラス・フェザー級で確かな結果を残してきた狩野がフェザー級挑戦者決定戦が行わるパンクラスの裏を行き、EXFIGHT出場を決めた。その裏にある覚悟と自負を尋ねた。


──EXFIGHTでの河名マスト戦まで1週間を切りました(※取材は23日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「いつも通りです。普通というか、良い感じというか……。あのうMMAPLANETの記事で戦績が4勝1敗で、ネオブラのフェザー級優勝と書いてあるんですが、戦績は5勝1敗でネオブラはライト級で優勝したので、そこは訂正してもらえると……」

──あぁ、申し訳ないです。すぐに訂正するようにします。2020年6月のTTFCでデビュー、キャリア5勝1敗の狩野選手がMMAを始めたきっかけを教えてください。

「小学1年生ぐらいの時からPRIDEとかHERO’Sをリアルタイムで見ていて、家の近くにジムがあって父親に『やってみないか』といわれたのがきっかけです。キッズだったので、練習はマット運動とか技を教えてもらう子供ができる範囲でしたけど、楽しかったです。あのマット運動で運動神経が養われたかもしれないですし、とにかく見ているのも、やるのもMMAは楽しかったです」

──中学、高校と進み部活動の方は?

「基本、MMAだけをやっていました。高1からTRIBEに入門して」

──では、もう7年ほどTRIBEで練習しているのですね。TRIBEでMMAをやろうと思ったのは?

「日本で一番強いから、強くなれると思って入りました。高校の間はいつかプロになれればという感じで練習していたのですが、大学になって同い年の川北(晏生)選手とかが出てきて、抜かされたくなかったので真面目にやろうと……それがプロになる決め手になりました。今大学4年ですけど、このまま就職はせず格闘技をやっていきます」

──これまでパンクラスでキャリアを積んできて、今回EXFIGHTで河名マスト選手と戦います。ここでEXFIGHTという選択をした理由を教えてもらえますか。

「まぁ……あの分かってもらえると思うんですけど、ランキングの上がり方とか自分だけおかしくて……。自分の順位だけずっと変わらないので、こっちの方がチャンスがあると思いました」

──ランキングに不満を感じていたわけですね。

「はい、ずっとそうですね。実際問題、そうじゃないですか。どう思われますか?」

──選手はランキングを意識しているかもしれないですが、私自身はランキングは気にしないです。それよりも、試合を見た印象の方を大切にしています。パンクラスも修斗も現状はフィーダーショーで、チャンピオンや上位選手が抜けていくので。ただ、狩野選手に関しては中田貴大選手に勝利しているのに──という気持ちがあることは理解できます。

「それは常に思っています。実際、勝ってもランキングは上がらないので」

──その発言があること自体、相当な覚悟があるということですね。

「まぁ、そうですね」

──そのような気持ちで戦う、河名選手の印象は?

「これまで戦ってきた選手のなかでは、レスリングの実績もあり一番強いと思います」

──河名選手がレスリングからMMAに転向したのは、コロナでレスリングの練習ができないときにTRIBEのマットを借りて練習した。そして何かのきっかけミット打ちをして興味を持つようになったからと聞いています。河名選手とジムで顔を合わせたことはありましたか。

「いたかもしれないですけど、あまり覚えていないです。あの人かなっていう、レスリングの練習をしていた人はいましたけど」

──レスリングで高い実績を誇る河名選手と戦うことで、子供のころからMMAをやってきたという意地のようなモノはありますか。

「う~ん、用意された相手なので勝つ。普通にそういうことだと思っています。ただ河名選手のキャリアは凄いと思います。試合はやってみないと分からないですけど、レスリングのチャンピオンと戦うにはどうすれば良いのか、皆分かっていると思うので、そういう戦いをします」

──この試合、どのような狩野優を見せたいですか。

「寝技で勝っていること多いですけど、どっちもデキる。ただ、自分の戦い……MMAというモノを見てほしい。自分は強い選手とプロ練で組めていて、練習相手を見ても普通の選手で終わるようなことはないと思っているので」

──ではこの試合を含めて、選手としての目標を教えてください。

「EXFIGHTというチャンスを貰ったので、一戦、一戦を大切にしていきたいです。これを機にというわけじゃないですけど、戦う意味のある選手とやって目標はフェザー級で一番強い選手になることです。どこで戦いたいというのはないですが、自分の残してきた結果に合った選手と戦いたいです」

■視聴方法(予定)
2月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ EXFIGHT04対戦カード

<フェザー級/5分3R>
狩野優(日本)
河名マスト(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
中井光義(日本)

<ライト級/5分3R>
芳賀ビラル海(日本)
平山学(日本)

<ウェルター級/5分3R>※当日計量
エフェガヤニック雄志(日本)
岡澤弘太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>※シンガード無、前日計量
鈴木崇矢(日本)
藤谷敦史(日本)

<アマ・ウェルター級/5分2R>
藤波勇翔(日本)
阿部光太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>
須藤晃大(日本)
水戸邉荘大(日本)

<アマ・フェザー級/5分2R>
菊西拓馬(日本)
田村峻大(日本)

<アマ・バンタム級/3分2R>
梶田左京(日本)
梅原規祥(日本)

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【EXFIGHT04】キャリア30戦の岡澤弘太とプロ初陣、エフェヴィガ雄志「面白そうなことが始まる」

【写真】1999年10月19日、22歳。今は老人と接触する以外の部署の介護関係で働き、TRIBEでインストラクターをしながら、MMAを戦う(C)MMAPLANET

27日(日)、東京都渋谷区のEXFIGHTでEXFIGHT04が開催され、プロマッチ4試合が組まれている。そのなかの1試合に過去EXFIGHTで2勝を挙げたエフェヴィガ雄志がキャリア30戦の岡澤弘太とプロデビュー戦を戦う。

父がトーゴ人のエフェも昨日のインタビューで紹介した芳賀ビラル海と同様に、フィジカルの高さは間違いない。TRIBEで名だたる猛者に囲まれる日々、ポテンシャルの高さは街がないエフェに初インタビューを試みた。


──初めまして。今回、MMAPLANETで初インタビューとなるエフェ選手です。ルックスから想像できますが、アフリカンとのハイブリットですよね。

「ハイ、母が日本人で父が西アフリカにあるトーゴという小さな国の出身です。ガーナとかナイジェリアが近くにある国ですけど、僕は生まれも育ちも練馬です」

──そもそも論として、なぜMMAを始めたのでしょうか。

「2018年……今からほぼ4年前、高校を卒業する少し前から始めました。YouTubeとかでUFCの映像を見ていてやりたいと思ったのですが、ガッツリやってプロになるとかという気持ちはなかったです。ジムを調べるとTRIBEが近かったので入門しました。全然、所属選手とかも知らなくて、入ってからその凄さが分かりました(笑)」

──TRIBEに入門するまで、何か格闘技の経験は?

「小学校の6年間、週に1度習い事みたいに空道をやっていました。中学、高校とやっていなかったのですが、高校の部活が夏に終わって秋口からまた空道の道場に行くようになり、MMAを始めた頃はTRIBEと空道と同時に通っていました。2年前に関東大会で優勝して、名古屋で全国大会(体力別)があって。それぐらいまでですね──空道の稽古をしていたのは」

──そうなのですね。TRIBEには体力別で優勝経験もある岩﨑大河選手が練習していると思います。

「空道時代は存在として知っているというぐらいでした。僕は総本部に出稽古に行くこともなかったですし。岩﨑さんとはTRIBEで一緒になって、話すようになりました」

──岩﨑選手も参加しているであろうプロ練習に参加するようになったのは、いつ頃からでしょうか。

「去年の3月にアマ修斗のEXトーナメントで優勝してからです。しっかりとプロになりたいと思ったのは、コロナ禍が始まる直前ぐらいでした」

──プロ練習には長南さんから『参加して良いよ』という風に声を掛けられるのですか。

「いえその前からガツガツと練習するようになって、僕の方から長南さんに『プロになりたいです』と伝えました。『ハイ、練習してください』と」

──アハハハハ。長南さんらしいです。プロ練習になると、指導方針も厳しくなりましたか。

「プロ練に参加する前から、本気で練習するようになると長南さんの僕への接し方もそこを踏まえたように変わってはいました」

──とろこでエフェ選手はEXトーナメントで優勝しプロ昇格を果たしました。ただし、修斗でプロデビューしませんでした。

「修斗でデビューするつもりでした。でもウェルター級では、相手がいなくて。それで7月にNEXUSでプロデビューが決まっていたのですが、前日に陽性になってしまって……戦えなかったんです。それからも、やっぱり相手がなかなか見つからない状態が続きました」

──その結果が、10月のEXFIGHTで藤波勇飛選手とアマMMAで戦うことになったと。

「もともとジムの後輩の水戸邉(荘大)が出場予定で、長南さんから『相手もなかなか見つからないし、アマチュアだけど出るか』って言われて出ることを決めました」

──アマ修斗で優勝している実績があったからか、藤波選手との試合が組まれました。世界大会で銅メダルを獲得しているフリースタイル・レスラーです。

「決まったのは試合の前の週で。最初は経歴を知って少し焦りましたけど、MMAはそんなにやっていないことが分かって『大丈夫かな』ってなりましたね。MMAは壁もあるんで、工藤(諒司)さんも全然違うからって言ってくれて。レスリングで凄いからといって、異常な心配はしていなかったです。

ただ実際に戦ってみて、テイクダウンには全然抗えなかったです。倒されてからはパウンドもなくて、圧力はなかったですけど。倒すまでは凄かったですね」

──藤波選手にはレスリングの実績があり、修斗プロ昇格をしているエフェ選手との試合はABEMAのライブ中継もあり、アマの域を越えているという感じがしました。

「あの環境でやらせてもらったのは大きかったです。ABEMAの中継があって、たくさんの人に試合も視てもらえましたし。ただ試合はローブローで終わって、内容的にも相手のやろうとしている展開だったので、もうちょっとデキたかなと思っています」

──では12月のEXFIGHT03の有賀大悟選手との戦いは? 総合力という部分で完成度は藤波選手より高い選手でしたが、藤波戦で見せた打撃の圧力が落ちたかのように見えました。

「藤波選手は僕より体格的には小さくて、有賀選手は同じぐらいでムキムキだし力が強いかとイメージしていました。ただ組んでみたら、意外とそうでなくて『アレ? 力がない』と感じました。それでテイクダウンを奪えたのですが、そこからパスとかして動きを創りたかったですね。でもあの時にデキることがデキたので、12月の方が自己評価は高いです」

──きっと藤波選手との試合の圧力が凄まじかったので、打撃でいくのかと勝手に思ってしまっていたのだと思います。

「自分のスタイルが定まっていることはなくて、何が得意なのか探している最中ではあります。ただ、12月の試合は自分でも思った感じではなかったです。右ストレートを防ぐことはデキましたけど、あそこまで組みになるとは思っていなかったので。ただ打撃だけ、組みだけではなくて、打って良く、組んでも良いファイターになりたいです」

──そして、正真正銘のプロ初陣。対戦相手は岡澤弘太選手です。既に戦績は14勝11敗5分と30試合を戦っています。

「アハハハハ、結構なベテランですよね。そこは驚きましたが、EXFIGHTに2度出させてもらった結果、この試合が面白くなると組んでくれたのだからビビっているとかはないです。試練を与えてもらっている……それは期待してくれているということだから、素直に嬉しいです。戦績に差はあっても、格上の相手に挑むという心構えではなくて、同じ土俵……同じケージに立っているので、力の差を見せつけてしっかりとした勝ち方をしたいと思っています」

──この試合後は、どのようなキャリアアップを考えていますか。

「POUNDSTORMに出たいです。本当だったら修斗やネクサスで試合をしようと思っていたところで、これがあることは凄くラッキーです。面白そうなことが始まり、自分にもチャンスがあるので」

──MMAファイターとしての将来の目標は、どこに置いていますか。

「最終目標は分からないですが、海外で試合をしたいと思っています。日本ではウェルター級は層が薄いので、他を体験してみたいです。とりあえずは前日計量でもウェルター級でやっていこうと思っているので」

──では最後にMMAPLANETの読者の皆さんに、アピールをお願いします。

「前の試合から2カ月しか空いていないですけど、EXFIGHT02と03でも違う姿を見せられたと思います。なので、この2カ月でさらに進化した姿を見てほしいと思います」

──エフェ選手、今日はありがとうございました。ところで芳賀ビラル海選手が『キャラが被る』と言っていましたが(笑)。

「アハハハ。芳賀さんがそう言っていましたか。自分もそれは最初にEXFIGHTに出た時から感じていました(笑)。芳賀さんのことは意識しています」

■視聴方法(予定)
2月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ EXFIGHT04対戦カード

<フェザー級/5分3R>
狩野優(日本)
河名マスト(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
中井光義(日本)

<ライト級/5分3R>
芳賀ビラル海(日本)
平山学(日本)

<ウェルター級/5分3R>※当日計量
エフェガヤニック雄志(日本)
岡澤弘太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>※シンガード無、前日計量
鈴木崇矢(日本)
藤谷敦史(日本)

<アマ・ウェルター級/5分2R>
藤波勇翔(日本)
阿部光太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>
須藤晃大(日本)
水戸邉荘大(日本)

<アマ・フェザー級/5分2R>
菊西拓馬(日本)
田村峻大(日本)

<アマ・バンタム級/3分2R>
梶田左京(日本)
梅原規祥(日本)

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【EXFIGHT04】EXFIGHTプロマッチで、平山学と対戦──芳賀ビラル海「敬意をもってぶん殴ります」

【写真】さぁ、いよいよビラルがプロ初陣に。既にEXFIGHTにアママッチでポテンシャルの高さは見せている(C)MMAPLANET

27日(日)、東京都渋谷区のEXFIGHTでEXFIGHT04が開催され、初めてプロマッチ4試合が組まれる。

EXFIGHT勢のプロマッチ出場はなく、修斗、パンクラス、ネクサスで活躍してきたなかでEXFIHGTのアママッチからプロデビュー戦を迎えるのが、エフェヴィガ雄志と芳賀ビラル海の2選手だ。EXFIGHT02でMVP、EXFIGHT03ではDREAMERS=高木オーディン祥多を判定で破っているビラルは、日本拳法出身でアマ・パンを制している。

父がガーナ人、母が日本人の彼はガーナのフィジカルに、日本の心が宿った拳の持ち主、その丁寧過ぎるインタビューの受け答えもビラルの味だ。


──プロデビュー戦となる平山学選手との試合まで1週間です。

「減量がちゃんと上手くいけば、大丈夫かなと思っています」

──これまでEXFIGHTでは当日計量のウェルター級でしたが、今回は前日計量のライト級になります。

「そうなんです。ウェルター級だと3キロぐらいの減量だったのが、10キロ近く落とすことになります。なので今までとは食事の仕方とか、食べるモノの意識が変わり……ちょっと逆に下がりすぎて。それで食べ方を変えると、グッと戻ったりしてなかなか難しいです。

日本拳法は無差別ですし、前日計量も70.3キロも初めてで。でも面倒を見てくださっている黒部(三奈)さんやSASUKE選手がアドバイスを頂いていますし、現時点で74.5キロになっています(※取材は2月21日に行われた)。計画通り、それ以上に落とせています。水抜きはあまり多くしたくないので、予定通りです」

──プロファイトということで気持ちの違いはありますか。

「勝たないといけない、勝ちたいという気持ちはアマ時代も変わらないです。アマの時に勝負を甘くみていたわけでもないですし。ただ、スポンサーの方も増えて……自分を支援してくださる方が増えたということは、良い意味でプレッシャーではあります」

──EXFIGHTでプロデビューを迎えます。ここでプロになろうと思ったのは?

「POUNDSTORMに出場したいという気持ちがあったので、そこに繋がる試合がしたかったです。EXFIGHTで戦ってきたエフェ(ヴィガ雄志)君とか、POUNDSTORMに出るためにライバルになる選手もいるので、ここで出ておかないといけないと思いました」

──エフェヴィガ選手を意識していると?

「まぁ、エフェ君とは今は階級が違うのですが、前は同じだったので意識はしていますね。しかもキャラ被りもしているんで(笑)」

──アハハハ。

「そこが一番大切な部分なので(苦笑)」

──ビラル選手、エフェ選手、そしてジェイク・ウィルキンス選手、2022年J-MMA界の台風の目になるかと。

「あぁジェイクさんも、いるんですよねぇ(笑)。ジェイクさんとは一緒に練習したことがありますし、エフェ君も会場で話したり、インスタとかでメッセージのやりとるをしているんで。仲が比較的良いので直接戦う時は、ちょっと……というのはありますけど、戦わなくてもエフェ君とは比較はされると思っています」

──エフェ選手よりインパクトを残す。そのためにはどのような試合がしたいですか。

「この試合のために特別なことをするということはないのですが、自分らしさ──ビラルの味を出したいです。タフなファイトがしたいと思っていて、日本拳法ベースでMMAを始めた頃は荒々しくて、危険な技もたくさんやりました。それが僕のスタイルに近いと思うので、身体能力の高さを生かした荒々しいファイトがしたいです」

──EXFIGHT03では高木オーディン祥多選手からダウンを奪うだけでなく、柔道家にテイクダウンを仕掛けていきました。

「日本拳法時代は投げも使っていましたので、パンチだけに頼るのではなくて要所で投げ、テイクダウンはいきたいと思います。ただ拳法をやっている時から思っていたことがあって。拳法はポイント制なので軽い突きでも当たれば一本を取られることや、逆に絶対に効いている突きでも面金があったので、効き方が弱いということがありました。面金がなかったら絶対に効くと思っていたので、それが上手くMMAでは生きています。だからMMAではパンチがメインの武器になるのは必然だと思っています」

──対戦相手は平山選手。4勝11敗1分と負け越していますが、経験豊富な選手です。デビュー戦で15戦以上のキャリアがある選手と戦うことは、ほぼなかったかと思われます。

「嬉しい限りです。良いですよね、その方が自分も力が上がると思います。そこまで経験のある選手……中途半端というか、弱い相手を当てられてもしょうがないので、敬意をもってぶん殴りたいと思っています。それと過去の平山選手の試合を見ると、クローズドガードが得意なようなので、寝技になっても気をつけてパウンドを落としたいです」

──3R制に関しては?

「それは全く問題ないです。恐らく、3R全てを戦うことはないだろうし」

──では芳賀ビラル海とは、こんな選手だとPRしてください。

「これって言うのはないのですが、黙って見てもらえると僕の良さが分かると思うので楽しみにしてほしいです」

──『黙って見ておけ』。平本蓮選手と被りましたね(笑)。

「えぇ、ホントですか。ここも被っちゃいましたか(笑)。ちょっと、違うこと考えます」

──アハハハ。その返答も含めてビラル選手なので、このまま書かせて頂きます。

「なら、ちょっと格好良い風目に書いておいてください(笑)」

■視聴方法(予定)
2月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ EXFIGHT04対戦カード

<フェザー級/5分3R>
狩野優(日本)
河名マスト(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
中井光義(日本)

<ライト級/5分3R>
芳賀ビラル海(日本)
平山学(日本)

<ウェルター級/5分3R>※当日計量
エフェガヤニック雄志(日本)
岡澤弘太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>※シンガード無、前日計量
鈴木崇矢(日本)
藤谷敦史(日本)

<アマ・ウェルター級/5分2R>
藤波勇翔(日本)
阿部光太(日本)

<アマ・バンタム級/5分2R>
須藤晃大(日本)
水戸邉荘大(日本)

<アマ・フェザー級/5分2R>
菊西拓馬(日本)
田村峻大(日本)

<アマ・バンタム級/3分2R>
梶田左京(日本)
梅原規祥(日本)

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EXFIGHT02 MMA 水戸邉荘大 鈴木崇矢

【EXFIGHT02】水戸邉に組みで上回られ試合後は反省しきり--しかし打撃を当てた鈴木崇矢が判定勝利

【写真】勝利したものの鈴木は「自分の中では負け」と反省しきりだった(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分2R>
鈴木崇矢(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.19-19.
水戸邉荘大(日本)
※19-19のジャッジ1名は鈴木に優勢ポイント

サウスポーの鈴木がプレッシャーをかけ、水戸邉をケージまで下がらせる。鈴木の蹴りをキャッチしてテイクダウンを狙う水戸邉だが、鈴木はそれをカット。水戸邉は相手の左ミドルをキャッチするも、鈴木はそれを潰して鉄槌を落とす。立ち上がり足を抜いた鈴木に組み付き、ダブルレッグでケージに押し込んでいく水戸邉。しかし鈴木は右のオーバーフックからテイクダウンを許さない。

ケージ際で、ボディロックでクラッチしたままの水戸邉が足技でテイクダウンを仕掛けるも、ディフェンスする鈴木。水戸邉はクラッチを組んだままケージから離れてグラウンドに持ち込んだ。フルガードの鈴木は、下から三角絞めを狙う。すぐに両者が立ち上がり、水戸邉はまたもダブルレッグで鈴木をケージに押し込む。水戸邉はリフトアップからテイクダウンに成功。残り30秒、鈴木は下になりながらケージまで下がっていった。

最終回、前に出た鈴木が右ロー。蹴りのフェイントを繰り出す鈴木に対し、水戸邉の右がヒットする。水戸邉は蹴りのキャッチを狙いながら、鈴木がパンチを出したところに合わせて組み付き、そのまま相手をケージに押し込む。相手のクラッチを切って脱出しようと試みる鈴木だが、水戸邉はクラッチしたまま離さない。鈴木は下がってケージ際から離れて、試合をスタンドの打撃戦に戻す。

左ローを当てて、相手との距離を保つ鈴木。水戸邉の右に合わせて左ストレートを繰り出す。水戸邉が強引に組み付いていくも、カットした鈴木は足を使いながら左ローで相手をコントロールし始めた。残り1分となったところで、鈴木が左ミドルをヒット。そして相手のパンチをかわしながら、ダブルレッグでテイクダウンを狙う。しかし、立ち上がった水戸邉が逆にグラウンドに持ち込み、鈴木をケージに押し込みながらパンチを打ち込んでいった。

ジャッジは2人が鈴木にフルマークをつけ、1人はドローも鈴木に優勢ポイントをつけた。
結果はユナニマスで鈴木の勝利。
勝者は試合後に反省の弁とともに「自分の中では負けだと思っている」と語ったが、テイクダウンでは上回るも組んでから殴れない水戸邉よりも、しっかりパンチを当てた鈴木が評価された形となった。


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