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【Breakthrough Combat01】森戸新士の持つProgressウェルター級王座に挑戦、泉武志「触れれば倒せる」

【写真】森戸の下からの仕掛けに付き合わず、一本を取る──どのような組み技を披露してくれるのか非常に楽しみ (C)TAKUMI NAKAMURA

30日(水)会場非公開で開催される配信イベントBreakthrough Combat01にて、泉武志が森戸新士の保持するProgress暫定ウェルター級王座に挑戦する。
text by Takumi Nakamura

DEEPライト級のトップ戦線で活躍する泉は2016年全日本選手権グレコローマンレスリング66キロ優勝、2017年アジア選手権71キロ級優勝、同年の世界選手権出場などレスリングで輝かしい実績を残す。今回がグラップリング=Progressルールには初挑戦だが、MMA挑戦時からグラップリングへの関心が高く、グラップリングの技術を磨き続けていたという。

レスリングという競技そのものにこだわり・プライドを持つ泉は「ほとんどの人が『泉がポイントを取って、森戸に下から極められる』と予想していると思うんですけど、その予想をひっくり返してぎゃふんと言わせる」と語った。


――今回はBreakthrough Combat01でグラップリングの試合=Progress暫定ウェルター級選手権試合が決まりました。試合のオファーを受けた時はどんな心境でしたか。

「グラップリングの試合にも挑戦していきたいと思っていたので、ちょうどいいタイミングだったかなと思います。あとは、せっかくやるなら強い相手とやりたかったので、最高の相手を用意していただいた感じです」

――泉選手にとっては初めてのグラップリングマッチですが、どういった理由でグラップリングに挑戦したいと思ったのですか。

「MMAの試合ではトップコントロールして漬け切るのが得意なんですけど、まだ試合でフィニッシュするところを出せてなかったんですね。練習では極めたりはするんですけど、それを試合でも極められるようになりたいというところで、グラップリングの試合に出てみたいと思いました」

――取材前の練習はMMAのスパーリングでしたが、練習内容そのものはあまり変えていないのですか。

「あくまでも僕はMMAの選手なんで、そこは割り切って普段通りにMMAの練習もしつつ、グラップリングの練習をしています。ちょうどさっきの練習がMMAだったのですが、午前中はグラップリングの練習でしたし、割合的にグラップリングを増やしているイメージです」

――グラップリングの練習として定期的に行っているジムはあるのですか。

「MMAの試合前もそうなんですけど、カルペディエム青山の方にお世話になっていて、世羅智茂さんたちと練習しています」

――では新しいルールへのチャレンジではありますが、普段やっていることの延長としてグラップリングルールで試合をするという感覚ですか。

「そうですね。ただグラップリングでは使っていい技でも、MMAでは使えなかったり、技術体系が違うところがあるので、そこの調整はやっぱり難しいですね。グラップリングの練習をしていて『MMAだったら殴れるのにな…』と思っちゃうこともあるので。

ただ、その逆でグラップリングだから出来ることもあって、自分はMMAを始めた頃からグラップリングの勉強をしていて、練習で技術交換したり、YouTubeを見て研究したりしているので、MMAの試合では出来ない技にもトライしていこうと思います」

――例えば好きでよく見ているグラップラーはいるのですか。

「ルオトロ兄弟、クレイグ・ジョーンズ、ジョセフ・チェン、ゴードン・ライアン…色んな選手やチームの試合を見ますね。あとはADCCの試合も結構見たりします。だからMMAそのものは比較的近いところにあるかもしれないです」

――対戦相手の森戸選手にはどんな印象を持っていますか。

「昔からずっと活躍していて、色んな技もできる選手だと思います。それこそYouTubeで見ていた選手の一人です。グラップリングで森戸選手に勝ったら、めちゃくちゃオイシイですよね」

――どういった部分を警戒していますか。

「やっぱり下からの攻撃のところですよね。その展開にはなるべく付き合わずに、自分のレスリングをします。グラップリングの得意技もいくつか用意してあるので、それを仕掛けていく作戦です」

――言える範囲で構いませんが、グラップリングではどんな動きにチャレンジしたいですか。

「やっぱり自分はレスリング出身なんでテイクダウンはできると思います。なのでその後ですよね。おそらく僕が先にテイクダウンでポイントを取って、相手も焦らず下から作ってくるでしょう。それに僕が付き合ったらグラップリング歴の差でやられるのは自分でも分かっているので、相手には一切付き合わず自分のやりたいことをやる、というのは決めています」

――ProgressルールはMMAファイターもチャレンジしやすいルール&ポイント制になっていますが、そこは意識していますか。

「それはあると思いますね。でもなんて言うんだろう、MMAと同じことに徹したら ものすごくつまらない試合になると思うんで、一本を狙えるとこは狙いたいですね。勝つためにやるのは当然ですが、ポイントを取って逃げ切るんじゃなくて、一本を取りに行きたいです」

――グラップリング用の練習を続けたことで伸びている部分はありますか。

「MMAで使えるかどうかは分かりませんが、トップポジションからのパスの仕掛けの部分はかなり伸びていると思います。あとは今まで下からひっくり返されていた場面でも、そこの組み手がだんだん分かってきて。守るだけじゃなく、自分からも仕掛けられるようになってきたんで、そこは伸びている実感があります。結局MMAでもトップを取ってもバランスが悪かったらひっくり返されるし、この試合をやることはMMAをやるうえでも無駄ではないですね」

――例えば泉選手のように組み技競技で実績があるMMAファイターがグラップリングにチャレンジすることで、今ままでにはなかった化学反応が起きるのではないかと思うのですが、そういった予感はありますか。

「レスリング出身者がMMAやグラップリングに来ることは、日本の格闘技のそのものの底上げに繋がって面白いなと思います。そのなかでも僕はレスリング好きだし、それを活かしたMMAやグラップリングをやりたいです。ルールは違いますけど“組み技”という部分では共通点もあるし、自分は触れれば倒せる自信があるので、そういうところも見せたいです」

――泉選手の話を聞いていると、格闘技として色々なことにチャレンジすることがお好きなようですね。

「好きですね。いずれは柔術の試合にも出たいと思っているし。ただ僕はMMAファイターで、MMAが本業なので、そこが疎かにならないようにしたいです」

――ではその本業MMAでの目標を聞かせてもらえますか。

「今の僕はMMA戦績が5勝3敗で、少し成績が落ちたところもあると思います。ここからまた勝ちを積み上げて、レスラー最強と言われるようなファイターになりたいです。そして海外の大会にチャレンジしていきたいですね」

――泉選手はレスリングというものにも自信やプライドがあるようですね。

「そうですね。MMAファイターだけど、僕はあくまで組み技の選手だし、レスラーだと思うんですよ。そこはちゃんと活かしていきたいし、打撃が上手くなったからと言って、僕はストライカーにはならないです」

――MMAに転向するうえでバックボーンを活かすか、一度リセットするか。泉選手は間違いなく前者ですね。

「絶対にそうですね。僕がレスリングを捨てることはないです」

――ちなみにまたレスリングの試合に出たいと思うことはありますか。

「はっきり言って無理です(笑)! このあいだ久しぶりに大学でレスリングの練習をやったんですけど、アバラを痛めちゃって。それは何か危ない技をかけられたわけじゃなくて、相手にクラッチされたり、ローリングされたり…それだけで痛めたんです。

昔は全然それにも耐えられたんですけど、今はそこの耐性も弱くなっているので、レスリングをやるならもう一回体から作り直さないとダメですね。やっぱりアマチュアでトップを目指す選手の運動能力やフィジカルはすごいです」

――改めて今回の森戸戦、どのような泉武志を見せたいですか。

「今までのMMAの試合で見せられなかった動きをしっかり見せたいですし、ほとんどの人が『泉がポイントを取って、森戸に下から極められる』と予想していると思うんですけど、その予想をひっくり返してぎゃふんと言わせてやろうと思います。会場を沸かせます!」

■視聴方法(予定)
10月30日(水)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Breakthrough Combat01対戦カード

<バンタム級/5分3R>
吉野光(日本)
シンバートル・バットエルデネ(モンゴル)

<Progress暫定ウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]森戸新士(日本)
[挑戦者]泉武志(日本)

<58キロ契約/5分3R>
風我(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Progress72キロ契約/5分2R>
中原由貴(日本)
中川晧貴(日本)

<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン(韓国)
久保健太(日本)

<Progressミドル級/5分2R>
林源平(日本)
有松息吹(日本)

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【Breakthrough Combat01】5日間でイベント&ファイト。長谷川賢「強くなりたい選手が活躍できる場を」

【写真】会見後に練習に向かった長谷川──少し、顔のラインがスッキリしてきたか (C)MMAPLANET

昨日23日(水)に東京都港区のBarbizon10で30日(水)に会場非公開の配信大会として開催されるBreakthrough Combat 01の会見が行われた。同大会はProgress実行委員会が主催する形となり、その中心にいるのが長谷川賢だ。
text by Manabu Takashima

会見は二部形式で実施され、一部はその長谷川がイベント開催に踏み切った理由等を話し、二部では同大会に出場する吉野光、泉武志、風我が登壇し今大会出場への意気込みを語った。

ここでは長谷川の挨拶、質疑応答の中から気になった点を列記してみたい。Breakthrough Combat──現状突破という意味が込められたイベント名がつけられた真意とは。


「世界との差が埋まらないぐらいついてしまった。その現状を打破するために韓国、モンゴル、フィリピン、タイとアジアで一丸となって北米と戦っていける、倒せるというところまで向かっていけるように大会を開く」

「Progressというグラップリング・ルールを採用しているのはMMAファイターがグラップラーの交流をはかり、海外勢のような組み力をつけていってほしいから。柔術家、グラップラーの選手たちもMMAファイターと絡むことを新しい挑戦の場にしてほしい」

「DEEPの佐伯代表、修斗の坂本代表、Gladiatorの櫻井代表の協力があって、この大会を開くことができた」

「LFAからUFCに進めるルートを確立させる。それ以外にモンゴルのMGL-1FC、韓国の大会に選手を派遣する。そういう意味での交流を深めていきたい」

「現状、プロモーターとファイターの兼務になっていて本当に大変。自分の大会があって、その後に自分の戦いがある。かなり厳しいけど、やりきります。選手の気持ちが理解できるので、変なところは見せられない。

今は仮の体制でProgress実行委員会が主催し、僕が仮の代表としてBreakthrough Combatをやっているけど、米国ではモハメド・アリ法というものがあってプロモーターがマネージメントをしてはいけない。選手を縛ることになるのでやってはいけない。UFCを目指すということで、そのルールに則らないのはおかしい。選手を支配するようなことはやりたくないので、そこは区別してやっていこうと思います」

「年に4大会を目指してやっていく」

「強さが一番大切。ストーリーラインも大切ですが、強くなって上を目指すのが一番。そこ以外はない。強くなって上を目指す選手の道が開けるようにサポートしていきたい。有名になりたいとか二の次。強さを求める選手を助けて、活躍できる場にしていきたいです」

なお同会見終了後、長谷川よりMMAPLANETに仮の体制という部分で言葉が足らなかったので、記事に以下の言葉を加えて欲しいという連絡があった。

「まず会見でしっかりと話さなかったのですが、昨年からProgress実行委員会で主催をしてきたGladiator Challenger Seriesも今年と同じように来年2大会を開こうと思っています。

またBreakthrough CombatをProgress実行委員会が主催というのはあくまで仮の体制で。会見で話したように、僕は強さを追求して海外を目指す選手達……UFCでなくても、海外での試合を経験したいという選手たちをサポートすることを一番の仕事にしたいので、モハメド・アリ法を考えるとプロモーションのトップにいることは話が違ってきます。

近い将来Breakthrough Combatを独立した組織として、自分でない方に引っ張って行っていってもらいたいと考えています。

また会見で韓国との交流先について団体名を話していませんでしたが、先日視察を行いミーティングも持ったRING Championshipや過去2年の付き合いがあるKTTがTOP FCのようにイベントを再開させるなら彼らと交流していきたいと考えています。そして内定している第2回大会にはマレーシアからも選手が来日する予定ですので、ダイヤの原石がいるのではないかと期待しています。

またDEEPさん、修斗さん、GLADIATORさんの協力があってBreakthrough Combatは実現したと話しましたが、今後はDEEP、修斗、GLADIATORに続き、BLOOM FCの屋宮ハントさんやHEATの志村民雄さんという地方都市で大会を継続している方たちとも、互いに手を取り合って──強くなりたい選手が活躍できる場を創っていきたいです」

■視聴方法(予定)
10月30日(水)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Breakthrough Combat01対戦カード

<バンタム級/5分3R>
吉野光(日本)
シンバートル・バットエルデネ(モンゴル)

<Progress暫定ウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]森戸新士(日本)
[挑戦者]泉武志(日本)

<58キロ契約/5分3R>
風我(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Progress72キロ契約/5分2R>
中原由貴(日本)
中川晧貴(日本)

<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン(韓国)
久保健太(日本)

<Progressミドル級/5分2R>
林源平(日本)
有松息吹(日本)

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45 AB Level-G MMA MMAPLANET o Progress YA-MAN YouTube 内田タケル 原口伸 安楽龍馬 新居すぐる 柳井夢翔 森戸新士 泉武志 鬼木貴典

【Level-G】組み技ウェルラウンダー=森戸新士✖新居すぐる。安楽龍馬、幻の初陣??から1年─内田タケルと

【写真】両者ともケージには慣れている。引き込めるからこそ、トップの強さに注目したい (C)MMAPLANET

11月10日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるKROSS X OVER CAGE04内で実施されるLevel-Gの対戦カード全5試合が発表されている。
text by Manabu Takashima

メインは当日計量77キロ契約戦に新居すぐるが出場し、森戸新士と対戦する異色の組み合わせが決まった。新居は19日にJapan Martial Arts Expo Prologue内で行われたQuintet5✖5勝ち抜き戦で、内柴正人と対戦。先勝している流れから、引き分けでチームを勝利に導いている。


対して森戸は本日発表があったように30日(水)にBreakthrough Combatの旗揚げ戦で、泉武志相手を相手に自らが持つProgressウェルター級暫定王座の防衛戦が控えている。加えて森戸は、14日(月・祝)にROAMANの旗揚げ大会でスラム&ヒール有りのROMAN柔術で柳井夢翔と戦ったばかりだ(※結果はドロー)。

泉というグレコの強豪とスクランブル重視のポイント有りグラップリングを戦い、約10日後にサブオンリーでシザースチョークという絶対的な武器を持つ新居と相対する森戸。既にグラップリング・ウェルラウンダーの面目躍如といえる連戦だ。

また2022年U-23世界選手権フリースタイル65キロ級で3位の安楽龍馬が内田タケルと戦う一戦も非常に興味深い。実は安楽は(本人にその話が伝わっていたかどうかは不明だが)昨年11月のBloom FC旗揚げ戦で、同大会の実現に尽力した故・鬼木貴典氏がProgress公式戦でグラップリングデビューに動いたことがあった。

結論としては、秋口にパリ五輪代表が内定しなかったために12月の天皇杯出場を安楽が決め、この鬼木さんプロジェクトは実現に至らなかった。

あれから1年、安楽がケージのなかでグラップリングを戦う。MMAではフライ級の内田と70キロ契約でグラップリングを戦う安楽が、この世界でどれだけのポテンシャルの高さを感じさせるのか。YA-MANにパーソナル指導を行い、過去にはJOC杯で原口伸を破ったことがあるなど、MMA界とも関係のある安楽と内田──興味深いマッチアップだ。

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45 AB Breakthrough Combat01 DEEP Gladiator K-MMA LFA MMA MMAPLANET NEXUS o ONE Progress SASUKE UAEW UFC YouTube オトゴンバートル・ボルドバートル シンバートル・バットエルデネ チョ・ジュンゴン 上久保周哉 中原由貴 中川晧貴 久保健太 佐伯繁 修斗 吉野光 坂本一弘 松嶋こよみ 林源平 森戸新士 椿飛鳥 櫻井雄一郎 河名マスト 泉武志 海外 長谷川賢 風我

【Breakthrough Combat01】現状突破へ。新イベント発進。メインに吉野光。DEEPやGladiator勢も

【写真】吉野の日本での試合は2022年2月以来、2年8カ月ぶりとなる (C)MMAPLANET

23(水)、来週30日(水)にProgress実行委員会が主催する新しい格闘技イベント=Breakthrough Combatの第1回大会が会場非公開の配信型イベントとして開かれることが明らかとなり、東京都港区のBarbizon10で設立会見が開かれた。
text by Manabu Takashima

これに先立ってメディアには同大会に関するプレスリリースが配信され、同大会の旗揚げ目的が同委員会の長谷川賢の名前で以下の様に寄せられている。

長谷川賢
「UFCを頂点としたMMAワールドで、最強を目指す選手。国内ビッグショー出場を願う選手、老舗団体プロモーションでタイトルを狙う選手。新興プロモーションで練習の成果を見せて、成長を感じ取りたい選手。組み技世界一を争う異様に進歩したグラップリング最前線に挑む選手たちが、日本の格闘技界には存在しています。

同時にそんな目標はあっても、どのようにステップアップを果たすのかが分からない。行き着くまでの筋道が見えない。目の前を断崖絶壁に阻まれ、その先に進むことができない選手たちがいます。

彼らが現状を突き抜け、閉塞感を打ち破るための戦いの機会を提供したい。最強を目指すためのルートを進むのに欠かせないビーコンサインの役割を果たしたい。北米、アジアの舞台に進むために国内で下準備となる相手と戦い、強さを追求するためのステージに立つサポートをする格闘技イベントBreakthrough Combat(ブレイクスルー・コンバットは、10月30日に活動を開始します。

<中略>

Breakthrough Combat旗揚げに則しましてDEEP佐伯繁代表、Sustain坂本一弘代表、Gladiator櫻井雄一郎代表を始めてとする方々から多大なご協力がありましたこと、深謝の意を表します」


Progress実行委員会は2年前にProgressルールというポイント制及びスクランブルを評価した──まるで打撃のないMMAルールセットを用いて、MMAファイターの技術力強化とグラップリング界との交流を目的に設立された。そして2022年よりGladiatorやHEAT、NEXUSで試合が実施されてきた(現在はGladiatorのみ)。

その後、長谷川はGladiatorのタレントリレーションの職に就き、アジアのフィーダーショーを目指す同大会にフィリピン、モンゴル、韓国勢らを招聘。さらにBloom FCにもそれらの国の選手達の来日を実現させてきた。

また自主興行としては今年の2月と8月にGladiator Challenger Seriesを開き、海外ではLFAと協力関係を築き上久保周哉&松嶋こよみの契約が実現。Breakthrough CombatはGCSと違い、Gladiatorを筆頭にDEEPや修斗(Sustain)からの協力を得ている点が特徴だ。

下記の対戦カードにあるようにDEEPを主戦場とする風我、泉武志が出場。前者はモンゴルMMA界の未来=オトゴンバートル・ボルドバートルと相対し、後者は森戸新士の持つProgress暫定ウェルター級王座に挑戦する。

同様にGladiatorから久保健太、中川晧貴の両選手がラインナップに名を連ねている。久保はK-MMA界ティーンファイターでONE FF出場経験のあるチョ・ジュンゴンとのマッチアップ
決まっている。

中川とProgressルールで戦う相手は当初、椿飛鳥が予定されていた。しかし、修斗11月大会でSASUKEの持つ修斗世界フェザー級王座挑戦することが決まり、椿はケガのリスクを避けるという当然の選択をし、彼の代役として試合勘を失いたくないとPROGRESSルール出場の意向を以前から伝えていた──格上いっても過言ない──中原由貴の参戦が実現した。

また世界を目指す道筋を創るという大会開催主旨に則して、メインイベントは日本での試合から遠ざかりUAEWで戦ってきた吉野光が抜擢された。

モンゴルのシンバートル・バットエルデネとの対戦が決まった吉野のBreakthrough Combat出場に関しては河名マスト、上久保、松嶋がグラジに参戦してきた経緯と共にゴールを持つということが非常に似通っていると捉えて何ら問題ないだろう。

なおBreakthrough Combat設立記者会見の詳細は後ほど──お伝えします。

■Breakthrough Combat01対戦カード

<バンタム級/5分3R>
吉野光(日本)
シンバートル・バットエルデネ(モンゴル)

<Progress暫定ウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]森戸新士(日本)
[挑戦者]泉武志(日本)

<58キロ契約/5分3R>
風我(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Progress72キロ契約/5分2R>
中原由貴(日本)
中川晧貴(日本)

<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン(韓国)
久保健太(日本)

<Progressミドル級/5分2R>
林源平(日本)
有松息吹(日本)

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45 MMA MMAPLANET o ROMAN01 柳井夢翔 森戸新士

【ROMAN01】ガード、スイープ、トーホールド×ヒールの取り合い――森戸と柳井の大熱戦はドローに

【写真】ガードの攻防からサブミッションの展開へ――(C)MMAPLANET

<ROMAN柔術75.5キロ契約/7分1R>
森戸新士(日本)
Draw
柳井夢翔(日本)

森戸から組み、互いに襟を抱える。ケージ中央で同時に引き込んだが、柳井が先に背中をマットに着けた。柳井が森戸の右足の裾を掴むと、森戸は左足を柳井の右足に絡める。森戸がガードに。リバースデラヒーバから、裾を掴み続けている柳井の右手を外しにかかる。

柳井は森戸の右足を取ったままダブルガードに入るが、その状態のまま展開がなく、レフェリーがブレイクをかけた。スタンドで再開されると、ケージ中央で引き込んだ柳井がスイープを狙うも、森井がトップを維持する。

柳井が森戸の左裾を取りつつ、右腕を左足をすくいに行く。森戸がパスを狙ったが、柳井がクローズドガードに。かつぐ森戸、下から揺さぶる柳井。残り1分で森戸が柳井の右足を取ってヒールを仕掛ける。すると上になった柳井が森戸の足首をトーホールドで捻る。しかしトーホールドが解かれた瞬間に森戸が再びヒールで絞ったところで試合が終了。ガード×パスの攻防から足関節の取り合いまでーー見応えたっぷりの柔術マッチの裁定は引き分けとなった。


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45 AB MMA MMAPLANET o RIZIN ROMAN01 YouTube ウィル・チョープ チャンネル ボクシング 修斗 寒河江寿泰 弘中邦佳 松本大輔 柳井夢翔 森戸新士 江木伸成 清水俊一 渡慶次幸平 渡辺直由 渡部修斗

【ROMAN01】MMAへのルーツを探る冒険、第一章。渡辺直由─02─「新しい価値観を見出す試合。相手」

【写真】NAOYOSHI代表取締役CEO、弘中邦佳ROMAN実行委員会代表、中井祐樹ROMAN名誉顧問。いよいよ、大いなる冒険が始まる(C)MMAPLANET

14日(月・祝)に会場非公開でROMAN01が開催されるROMAN01。世界に普及したMMAにあって時間無制限、有効な攻撃の幅を広げるROMANルールの採用など、ルーツに戻るイベントを開き、格闘技道を追求する渡辺直由氏インタビュー後編。
text by Manabu Takashima

バーリトゥードの復活以外に道着MMA=ROMANコンバット、そしてスラムやヒールを解禁しスイープを重視しないROMAN柔術と3つのルールが実施される。道着MMAと護身の要素もより高まったようにも感じられる柔術ルール――これらの戦いの場を創造する目的を尋ねた。

<渡辺直由インタビューPart.01はコチラから>


――R.O.M.A.Nのなかにヒエラルキーが存在しているということですね。そしてメインはROMAルールでウィル・チョープ×渡慶次幸平戦が決まりました。思わずニヤリとしてしまうカードです。

「そこをいうとセネガル相撲のチャンピオンの試合も組めそうで。僕としては満足度が高くて、楽しみなカードが揃ったと思います。渡慶次選手のことは以前から頭にあったのですが、特につながっているわけでもなくて。でも国際通りを歩いていたら、渡慶次がいて(笑)。『良かったら、出てください』とお願いして」

――もう、それは運命ですね(笑)。ユニファイドやRIZINルールよりも、ROMAルールで戦うことで渡慶次選手の良さが出るという感覚があったのでしょうか。

「ハイ。金的攻撃やベアナックルに慣れているのと……何よりROMAルールで戦うこと自体、相当に気合が必要じゃないですか。今回、実行委員会が交渉しているなかで渡慶次選手はやはり腹の据わり方が凄いと感じました。本物の格闘家というか、そういう人が出てくれることが嬉しいし興味深いですよね。

ムエタイやラウェイの選手は、試合数が多くて試合間隔も短い。いつでも戦えるという心臓の持ち主というイメージがあって。そういう渡慶次選手だからこそ、このルールも平気で戦える。いうと普段着のままでケージの中に入れるんじゃないかと思えるほどです」

――その点、ウィル・チョープは良い意味でネジが外れている。いつ、どこで、誰とどんなルールでも戦うファイト・ジャンキーかと。

「僕はあまり知らなかったんですけど、本当にそういう人だと聞いて。純粋に楽しみです」

――そしてROMANコンバット。道着MMAでは松本大輔×清水俊一戦。ここも、いい所を突いているなぁと。

「ぶっちゃけていうと、一般層に名前が通った選手が出るならスポンサーになるといってくれた方たちもいらっしゃいました。でも自分のなかで、そういう選手たちはお金を出すから戦ってくれるわけで――。このルールで戦うことを楽しみにしてくれるわけじゃないと思うんです」

――ハイ。

「それが……この2選手もそうですが、『フロンティアスピリッツ溢れる道着MMAならぜひ』という人たちが出場してくれることが凄く嬉しいです」

――そういうなかで若い選手の出場もあります。

「バリバリのMMAファイターでないと出られないとか、トップ柔術家でないと試合は組めないとか。そういうモノでは一切ないです。見ている人にもボクシングの世界戦が組まれたイベントのように8回戦、10回戦、世界タイトル戦と色々なレベルの試合を見て欲しいと考えています。レベル差があることで、開かれた競技に通じてきますし」

――ではスラム、ヒール解禁。もう20年も前に開催されていたグレイシーワールドのような柔術ルールも採用されました。

「今回は柔術家とフィジカルが強くて足関節ができる選手、そんな試合を組みたいというのがありました。柔術家目線でいうと、国内トップの選手が新しい価値観を見出す試合。そうなる相手と組みたかったです」

――長年、競技をやってきた人に新しい戦いの価値観を見出して欲しい。いやぁ、競技者目線で過去になかったかと思います。

「まぁ、言ってしまえば……これも後付けなんですけど(笑)」

――アハハハハ。前例がないから、進めるなかで新たな価値観も見出すことができるということかと。

「7分のなかでヒールフック、スラミング有り。プロルールはノーポイントですが、僕のなかでスイープの評価点はないようにしようと。だからといって、現行のスイープ有りのルールを否定するつもりは一切ないです。それが足関節を狙いやすい状況になるということで。

下を選べることで、広がる技の展開もあると思います。スイープ否定ではなくて、ルールの差別化ですね。それとIBJJFのルールでは掴んでいけない道着の中とかも、掴んで構わない」

――それだけで攻防が変わるかもしれないですね。

「どちらのルールも行き来してほしいと考えています」

――ここまで話を伺って、ナオさんは当然のように冒頭から言われていたようにルールの制限を少なくすることは、絶対的にブラッディなショーを見せたいということではない。それでもROMAルールは通常のMMAよりも凄惨な戦いになり、危険の度合いが違ってくる可能性はあります。主旨とルールの適用に差異が出てくる。それが勝利への拘りで。

「ハイ。これからもルールは変えていきます。試合を重ねるごとにルールを再検討をすることは、前提としてあります。

安全面を軽視することは絶対にないです。そこを第一に考えて、ROMANを続けていきたいです」

■視聴方法(予定)
10月14日(月・祝)
午後2時00分~ ROMAN YouTubeチャンネル

■ ROMAN01対戦カード

<R.O.M.A. RULES74.8キロ契約/時間無制限>
ウィル・チョープ(米国)
渡慶次幸平(日本)

<R.O.M.A. RULES無差別級/時間無制限>
ゲイ・ババカール(米国)
水口清吾(日本)

<ROMAN COMBATフェザー級/5分2R>
松本大輔(日本)
清水俊一(日本)

<ROMAN COMBAT80キロ契約/5分2R>
チアゴ・トサワ(ブラジル)
西村刀(日本)

<ROMAN COMBAT65キロ契約/5分2R>
溝口博章(日本)
村山大介(日本)

<ROMAN COMBAT71.5キロ契約/5分2R>
深澤新(日本)
柿原昇汰(日本)

<ROMAN COMBATバンタム級/5分2R>
小松凌介(日本)
大西真矢(日本)

<ROMAN COMBAT102.1キロ契約/5分2R>
関澤寿和(日本)
土屋茂樹(日本)

<ROMAN柔術75.5キロ契約/7分1R>
森戸新士(日本)
柳井夢翔(日本)

<ROMAN柔術74.8キロ契約/7分1R>
大浦マイケ(ブラジル)
寒河江寿泰(日本)

<ROMAN柔術バンタム級/7分1R>
江木伸成(日本)
鍵山士門(日本)

<ROMAN柔術バンタム級/7分1R>
橋本真吾(日本)
渡部修斗(日本)

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45 Gladiator Gladiator028 MMA MMAPLANET o チョモランマ1/2 森井翼

【Gladiator028】森井、3年ぶりの復帰&47歳・チョモランマ1/2を右ストレートでKO

【写真】やはり年齢・ブランクの壁は大きかった(C)SHOJIRO KAMEIKE

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
Def.1R0分34秒by KO
チョモランマ1/2(日本)

森井がジャブ・左フックで前に出て右ストレートにつなげる。チョモランマも右ローを蹴り返すが、森井がそこに右フックを合わせると、右ストレートを一閃。これでチョモランマが後方にばったりと倒れ、レフェリーが試合をストップした。試合後、森井はウェルター級での王座獲りをアピールした。


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【Gladiator028】成長の証=ダギースレンとの再戦へ。チハヤフル・ヅッキーニョス「全く違ったMMAを」

【写真】国際戦2試合を含む、ハードな5試合でヅッキーニョスが手にした武器とは── (C)SHOJIRO KAMEIKE

もう既にオープニングファイトが開始しているGLADIATOR028。フェザー級王座挑戦者決定トーナメント準決勝でチハヤフル・ヅッキーニョスが、リベンジに挑む。
Text by Manabu Takashima

昨年6月に同王座決定トーナメント準決勝でダギースレンに敗れたヅッキーニョスは、15カ月で5試合を戦う打撃で戦える気持ちを創ってきた。一足飛びなど考えす、一歩一歩確かな成長を遂げたヅッキーニョスがこの間に経験と成長を訊いた。


――挑戦者決定トーナメント準決勝に臨むヅッキーニョス選手ですが、チャンピオン河名マスト選手のRoad to UFC準決勝敗退をどのように捉えていますか。

「残念な気持ちではありますが、最初にダウンを取ったの河名選手で。何もできなくて負けたわけでないです。現実は厳しいと思うのと、もう戦えないと思っていたので再戦のチャンスがあるかもということはポジティブにも捉えることができるという感じですね。

本音は勝ち続けてUFCに行ってくれていたら、ニャムジャルガルに続いてGladiatorのチャンピオンがUFCに行くことになっていればGladiatorの存在も明確になったのかとは思います。同時にここでチャンピオンになるとRoad to UFCに出られるという認識を僕は持っています。Gladiatorで色々な外国人選手と戦って、上を目指す。そこに他の日本人選手が来てくれたら、もっと盛り上がるでしょうし」

──押忍。そのように国際戦を繰り返すことで、力をつけていたヅッキーニョス選手。そういう戦いの序章だった時にダギースレンに判定負け、そして再び肌を合わすこととなりました。

「前回のダギースレン戦は大きかったです。実際にあの試合に負けて……通用した部分もあったけど、全体的に押し切られた試合でした。あの負けで、会社を辞めようと決めて。翌日に上司に伝えたんですよ」

──えっ!!

「実際に退社したのは、今年の2月なんですけど。あそこから気持ちも切り替わりいつか再戦したいと思っていたので、それが1年と3カ月……短いといえば短いですが、ブランクを空けずに試合をしてきて確実に成長しているという気持ちがあります。なのでリベンジのチャンスが来たというのは、凄く嬉しいです。

前職と同じでも、フリーになって自分でスケジュールを管理し今は格闘技に集中した生活ができているので。正直、サラリーマン時代は連日の残業と出張が多くて、今からすると『よう、やっていたな』って思うほどで。あの時と比べると、今は格闘技としっかり向き合えています」

──ダギースレンに負けて仕事を辞める決意をした。その時は、どのようにファイターとして強化していきたいと考えていたのでしょうか。

「一番はスタンド、打撃です。もともと打撃が苦手で、試合でも自分から打撃で前に出るってほとんどなくて。サークリングから隙を見て組みつくスタイルでしたが、それでは厳しくなってきたので。打撃が普通にできて、レスリングを強化する。柔術タイプだったので、テイクダウンをしないと自分の強味を発揮できないと考えました。それとフィジカルですね。ダギースレンと戦って、彼を体感して『なるほど』って思いました(笑)。何となく勝っていたことから、打撃だろうが組みだろうが自分から試合を創って勝つという風に変わりました」

──ダギースレン戦後、まず9月にハンセン怜雄選手との再起戦が組まれました。

「ハイ。打撃で倒してやろうと思っていました。ハンセン選手は打撃の選手で、戦績だけ見ると苦戦をしている。なので通用しないことはない。この試合で、自分の殻を破らないと成長できないという気持ちで臨んだ試合でした。実際に殴り合って、削られましたけどパンチでKOできたので良い経験になりました。技術云々でなく、気持ちでいけたのが大きかったです」

──続く12月大会では河名マスト選手に逆に打撃で敗れました。

「あの試合はやはり河名選手のレスリング力ですね。並大抵でないことは覚悟していました。MIBUROで大きな外国人がきてやられちゃうこともありますが、通用しないということはなかったです。だから河名選手と戦っても、打撃で上回って組んでも勝負できると思っていました。そうしたら……圧倒的なレスリング力の差がありました。

飛ばしすぎないで戦おうと思ったら、組みで圧倒されて。勝つには打撃しかないと打ち合ったらKOされました。感覚的な話になりますが、それでもトップレスラーのフィジカルを体験できたのは大きかったです。打撃が中途半端、未完成な打撃で勝負をしたことも敗因の一つだと思っています。組みだけでなく、打撃も反省できた試合でした」

──では今年3月の石田拓穂戦、ある意味絶対に負けられない状況だったかと思います。

「実力的には絶対に勝てるとは言わないですが、少なくとも普通に勝負ができると踏んでいました。リーチ差を生かして、打撃が勝負しようと。でも、その打撃が未完成でした」

──打撃で押し込まれて、逆転の一発という試合でした。

「KOしたパンチは正直、狙っていたものではないです。でも練習をし続けていたパンチでした。近距離でのパンチ、一発で意識を飛ばせたのも初めてで……結果的に打撃の練習の成果が出た試合で。自分のなかでは自信にはなりました」

──5月のパク・サンウォン戦はアドニス・セビジェーノが来日できず、急遽の対戦となりました。そしてストライカーを相手に、一つのテイクダウンからコントロールして腕十字で一本勝ちでした。

「打撃が得意なのは分かっていました。なのでKOをしようとかはなかったですが、打撃戦でどれだけできるのか試そうと思っていました。打撃を出させていなす。見切ったうえでテイクダウン。組んでからはいつも通り戦えばいける。そういう作戦通りの試合でしたね。打撃の向上と、作戦通りに動けることが確認できました」

──打撃を向上させても、打撃戦を一部と考えている。まさにMMAとして打撃と捉えることができていますね。その打撃、どこかで特別に練習をすることはあるのですか。

「ムエタイのプライベートを受けたり、ムエタイの選手と練習する機会を設けました。あとは福田龍彌さんから、アドバイスを良く貰います。そこを実践する。昔から教えてもらってはいたのですが、なんせ打撃が分からなくて。レベルが違い過ぎるから仰っていることが分からなかったのが、ようやく少し分かって来て。龍彌さんのいうことを信じて戦う。それが最近になって、できるようになりつつあると思います。そこは大きいです」

──そして迎えた7月のトーナメント準々決勝、中川晧貴選手に総力戦で競り勝ちました。

「中川選手はグラップラーで、リーチ差があるので打撃で行こうと思っていました。テイクダウンをさせずに、戦う。スタンドでプレッシャーをかけて相手を下がらせる。そこはデキてしっくりとは来ています。ただ僕も被弾してしまいました。前に行く気持ちが強くて。

打撃に拘るより組みの方が強みですし、打撃を混ぜて戦うことが身についてきたというのはあります。ただ、その組みの部分でポジションを返されたり、逆に得意なところで課題が残った形です」

──そして、いよいよダギースレンとの再戦です。以前との違い、改めてお願いします。

「打撃を使って戦えるようになったこと。もちろん、狙い過ぎると自分が貰ってしまうこともあるのですが『できるぞ』というところが違います。前回はスタンドでも、ほぼほぼ僕が逃げ回ってグラップリング勝負をしてたのが、そこも打撃を使って……。綺麗に入るとまではいえないけど、グチャグチャにはならないで戦えるかと思います。少し洗練されたMMAになる。そういうところを見て欲しいです」

──結果オーライかもしれないですが、石田戦で打撃で下がった時に組まずに打撃で勝った。それがあることで、絶対的に組むだけじゃない。その気持ちがあると相手に分かることは、大きいのかと思います。

「人一番ビビりだったんです。スパーリングでもパンチが飛んで来たら背中を向けてうずくまるぐらいの感じで避けていました。今の後輩、一般会員さんは凄いなって思うぐらい僕よりできていました。本当に僕は顔に来るものへの恐怖心が凄くあって。結局、勝ちたいってよりは単純にそういう自分が嫌だった。

恐怖心に打ち克ことは、戦ううえで必要な能力で。逃げ回る自分は嫌だし、逃げ回るスタイルじゃ通用しない。だから、やるしかないと思って取り組んで来たら段々、少しずつですけど向き合えるようになって。目を開けたままでパンチを貰えるようにはなりました」

──その気持ちが創ることができてのダギースレン戦です。

「去年のトーナメントはGladiatorで戦ってきた選手の出場は、僕しかいないような状況だったから出ることができたと思います。それで負けました。今回は、この1年で強さと成長する能力を見せたことで、トーナメント出場が認められたと思っています。あれからの5試合、間を空けずに戦ってきたことで得られた自信があります。ダギースレンも凄く成長しているので、全く違ったMMAを見せることができると思います」

──ところで、今もMMAは東京中心です。グラジでキャリアを重ね、力もつけてきた。首都圏で戦いたいという気持ちは?

「そういう気持ちは、強くは持っていないです。どこでも一緒です。今は配信があるので。昔は東京、後楽園ホールで戦いたいということはありましたが、今は場所に拘りはないです」

■視聴方法(予定)
10月6日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladitator028対戦カード

<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ヅッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準決勝/5分3R>
水野翔(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<フェザー級/5分3R>
木村柊也(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
吉田開威(日本)
上田祐起(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
チョモランマ1/2(日本)

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
今井健斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
野口蒼太(日本)
福田泰暉(日本)

<バンタム級/5分2R>
ルキヤ(日本)
しゅんすけ(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
荒木凌(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
藤井丈虎(日本)

<ウェルター級/5分2R>
後藤丈季(日本)
趙大貴(日本)

<ライト級/5分2R>
磯嶋祥蔵(日本)
キンコンカンコンケンチャンマン(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
藤原浩太(日本)

<フライ級/5分2R>
田中義基(日本)
村田和生(日本)

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【Gladiator028】1年4カ月振りの再戦、ヅッキーニョス戦へ。ダギースレン「打撃をたくさん使いたいです」

【写真】王座決定T決勝の体重オーバー以来、相当に減量には注意が払われているようなダギースレンだ (C)SHOJIRO KAMEIKE

本日6日(日)、大阪府豊中市の176boxでGLADIATOR028が開催され、フェザー級王座挑戦者決定トーナメント準決勝でダギースレン・チャグナードルジが、チハヤフル・ヅッキーニョスと戦う。
Text by Manabu Takashima

昨年6月に同王座決定トーナメント準決勝で対戦した両者。前回の対戦ではダギースレンがスプリットの大激戦を制した。あれから1年4カ月、この間の成長度合のぶつけ合いを前に寡黙なチンギス・ハンの末裔が、その自信のほどを静かに語った。

――トーナメント準決勝まで2週間を切っていますが、今の体調は如何でしょうか(※取材は9月25日に行われた)。

「体調は良いです。トレーニングも順調に続けることができて、これからは減量に集中していこうとかと思っています。7月に試合があって、それから練習を続けてきました。ここからは体重を落とします」

──もう体重調整の時期に入っているのですね。

「今は動いて体重を落としている状態で、来週になると計量を見据えて体重を創っていきます」

──ヅッキーニョス選手と1年2カ月振りの再戦となります。彼からは前回の対戦後、試経験がダギースレンより多くて、成長の度合いが違うという旨の発言が聞かれます。

「中川選手との試合を見て、ヅッキーニョス選手は去年に自分と戦った時よりもスタミナがついたように感じました。ただ、スピードがないです。前回は私が勝ちました。今回もしっかりと研究したので、勝つのは自分です」

──前戦と比較すると、打撃を使ったMMAができるようになったとも言っていました。

「自分との試合後、ヅッキーニョス選手は多くの試合をしてきたことは確かです。その試合映像は全てチェックしました。試合のたびに成長をしています。打撃でもKOしているので、その辺りは自分も承知しています。でも自分も彼の成長に負けないほど練習をしてきたので、打撃でやりあうことを全然平気です。

逆に自分は前回の試合でグラップリングやレスリングという面で、しっかりと力を発揮することができなかったです。7月のアドニス・セビジェーノ選手との試合でも、そこは上手くいかなったです。なので、今回はしっかりと組みでも強さを見せられるようにスタミナの強化を図ってきました」

──大阪では、どのような試合がしたいと思っていますか。

「前回は組みが多かったので、打撃をたくさん使いたいです。ヅッキーニョス選手と再戦することが凄く楽しみで、ファンの皆さんが喜んでもらえる試合ができると思います」

■視聴方法(予定)
10月6日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ヅッキーニョス(日本)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

■Gladitator028対戦カード
<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準決勝/5分3R>
水野翔(日本)
パン・ジェヒョク(韓国)

<フェザー級/5分3R>
木村柊也(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
吉田開威(日本)
上田祐起(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
チョモランマ1/2(日本)

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
今井健斗(日本)

<フェザー級/5分2R>
野口蒼太(日本)
福田泰暉(日本)

<バンタム級/5分2R>
ルキヤ(日本)
しゅんすけ(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
荒木凌(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
藤井丈虎(日本)

<ウェルター級/5分2R>
後藤丈季(日本)
趙大貴(日本)

<ライト級/5分2R>
磯嶋祥蔵(日本)
キンコンカンコンケンチャンマン(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
藤原浩太(日本)

<フライ級/5分2R>
田中義基(日本)
村田和生(日本)

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【Gladiator028】計量終了 中国で16秒KO勝ち&8月に硬式空手世界2冠王の吉田開威が上田祐起と対戦

【写真】メインカード第1試合はスタイルが対極の両者(C)SHOJIRO KAMEIKE

明日6日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGladiator028の計量が、5日(土)に同市のSMOKER GYMで行われ、出場選手全員がパスした。
Text by Shojiro Kameike


メインカードの中でチハヤフル・ヅッキーニョスとバン・ジェヒョクは、最初に体重計に乗った時はわずかにオーバーしていたものの、ともにショーツを脱いでクリアしている。ギリギリの状態で計量に臨んだと思われるが、コンディションに問題はなさそうだ。結果、メインカード4試合+プレリミ10試合+オープニングファイト5試合=全19試合の計量がわずか1時間強で終了した。

今大会のメインカードは全4試合中、3試合が国際戦に。もう1試合は吉田開威が上田祐起と対戦する。吉田はプロデビューから5戦無敗で、今年6月には中国でウー・シャオロンをわずか16秒、左ハイでKOした。8月2日から4日にかけて東京で行われた世界硬式空手道選手権大会では、個人-65キロ級と団体戦の2冠を達成している。対する上田祐起は7月大会で福井達郎をRNCで下し、連敗から脱出。互いに打撃と組み、得意なところはハッキリとしているが、3Rの中でMMAとしての進化が求められる。

プレリミには5月大会で山上幹臣をKOした今井健斗が出場し、現在3連勝中の宮川日向と激突する。前回のインタビューで、沖縄遠征の際に松根良太THE BLACKBELT JAPAN沖縄代表からUFCジャージを貰ったことを明かした今井。計量会場にもそのUFCジャージ着用で登場した。計量後のルール説明で「頭部への塗布物禁止」を聞いたあと、レフェリーにしっかりパーマをかけた頭を触って確認してもらっていた。

■Gladitator028 視聴方法(予定)
10月6日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Gladiator028 計量結果

<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準決勝/5分3R>
チハヤフル・ヅッキーニョス:66.2キロ
ダギースレン・チャグナードルジ:66.0キロ

<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準決勝/5分3R>
水野翔:66.1キロ
パン・ジェヒョク:66.2キロ

<フェザー級/5分3R>
木村柊也:66.1キロ
キム・ウィジョン:65.9キロ

<バンタム級/5分3R>
吉田開威:61.3キロ
上田祐起:61.6キロ

<ウェルター級/5分2R>
森井翼:77.3キロ
チョモランマ1/2:77.4キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.1キロ
今井健斗:57.0キロ

<フェザー級/5分2R>
野口蒼太:65.6キロ
福田泰暉:66.2キロ

<バンタム級/5分2R>
ルキヤ:60.9キロ
しゅんすけ:61.5キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.7キロ
荒木凌:57.0キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.9キロ
藤井丈虎:65.2キロ

<ウェルター級/5分2R>
後藤丈季:77.3キロ
趙大貴:77.2キロ

<ライト級/5分2R>
磯嶋祥蔵:70.4キロ
キンコンカンコンケンチャンマン:69.3キロ

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠:56.9キロ
藤原浩太:56.3キロ

<フライ級/5分2R>
田中義基:57.0キロ
村田和生:56.0キロ

<ライト級/5分1R>
LUCKYBOY慶輔:70.3キロ
健椰:69.5キロ

<フライ級/5分1R>
岩崎圭吾:55.7キロ
古賀琉斗:57.0キロ

<バンタム級/5分1R>
原田康平:60.8キロ
菱田景太:61.2キロ

<55キロ契約 5分1R>
伊藤瑛大郎:53.3キロ
枦山祐気:54.8キロ

<バンタム級/5分1R>
川口彪弥:61.5キロ
高橋風我:61.2キロ

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