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o UFC キック ティム・ミーンズ ニール・マグニー 木下憂朔

UFC on ESPN48:第10試合・マックス・グリフィン vs. マイケル・モラレス

ウェルター級。

グリフィンはUFC7勝7敗の中堅。3連勝で昨年ランカーのニール・マグニーへの挑戦権を掴むと、1Rにパンチでダウンを奪ったものの、2Rは僅差となり、3Rにはバックを取られて攻められスプリット判定負け。前戦は同じ中堅のティム・ミーンズ相手にジャッジ1人が謎のミーンズ支持だったものの判定勝ちで再起。しかし今回もまたノーランカー同士の試合に。37歳と若くないだけに、ランキング入りにはここで躓くことは出来ない。

エクアドルのモラレスは昨年1月のUFCデビューから2連続KO勝ち。前戦は後に木下憂朔に勝利するアダム・フューギットを3RKO。レスリング・ムエタイエクアドル王者で、キャリア14戦全勝・12KO勝ちのプロスペクト。一方で被弾も多い。3戦目で早くもランカー目前のグリフィンとの対戦のチャンスを得た。昨年12月の試合は負傷欠場しており、10ヶ月ぶりの試合となる。24歳。

モラレス飛び込んでワンツー。グリフィンインロー。また飛び込んでワンツーを放つモラレス。ジャブが相打ち。グリフィンが踏み込んでボディ。モラレス飛び膝。しかしローブロー。すぐ再開。グリフィンが飛び込んでパンチをヒット。ケージまで下がったモラレスがケージを蹴って飛び込んだが、そこにタックルを合わせたグリフィン。が、差し返したモラレスが逆に押し込む。離れたグリフィン。ケージを背負ったモラレスにまたパンチからタックル。押し込みつつテイクダウン狙い。モラレスこらえながら膝。入れ替えて離れた。スーパーマンパンチで飛び込んだモラレス。また飛び膝を狙うモラレスだがグリフィン距離を取る。ホーン。

1Rは手数でグリフィン。

2R。モラレスジャブで飛び込みワンツー。詰める。パンチをもらったグリフィン。タックルに入るが切ったモラレス。すぐにプレスしていく。グリフィンのパンチもヒットしているが、モラレスまた飛び込んでワンツー。飛び込んでジャブ。ヒット。詰めてきたモラレスにショートアッパーを当てて凌いだグリフィン。またジャブ。ジャブから飛び込んでの右はグリフィンがかわした。また右を打ち込む。ワンツー。かいくぐってタックルに入るモラレスだが、振りほどいて離れるモラレス。残り1分。モラレス出てきた。パンチを打ち込む。ワンツーがヒット。なんとか四つに組んでしのごうとしたグリフィンだが引き剥がされる。が、四つから引きはがす前にモラレスのローブローがありタイムストップ。再開。飛び込んでパンチを打ち込むモラレスだが致命的な一発はもらっていないグリフィン。ホーン。

2Rモラレス。

3R。詰めるモラレスに先に手を出していくグリフィン。グリフィンシングルレッグ。切ってパンチを入れたモラレス。さらに飛び膝。クリーンヒットはせず。しかしカーフキック。ジャブ。スーパーマンパンチにタックルを合わせたグリフィン。引き剥がそうとしたモラレスだが、グリフィン組み付いてスタンドバックに。ダブルレッグへ。テイクダウン。しかし瞬時に立ったモラレス。なおもテイクダウンを狙ったグリフィンだが、モラレスがスイッチして逆にバックに回る。離れた。残り半分。グリフィンタックルに入るが、脇を差してすぐに入れ替え離れる。モラレス飛び膝。さらにカーフキック。もらったグリフィンがスリップダウン。すぐ立つがまたカーフ。カットしていないグリフィン。モラレスワンツー。残り時間が少なくなる。グリフィンパンチで飛び込み組み付いたが、四つから投げたモラレス。サイドで押さえ込む。タイムアップ。

三者29-28でモラレスが無敗をキープしてUFC3連勝。

1Rはグリフィンが打撃とタックルを混ぜて上手く戦っていたが、2R以降はタックルをしっかりと警戒しながらパンチをヒットさせていき形勢逆転。

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ABEMA Combate Global KTT MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN223 エフェヴィガ雄志 佐藤天 木下憂朔 海外

【UFN223】連敗脱出&再浮上へ、デンバ・ゴリンボ戦前の佐藤天「上になったら思い切り殴るスパーを」

【写真】正解はなく、正解を求める選択肢が広がることの大切さを佐藤は常に説いてくれる (C)TAKASHI SATO

20日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN223:UFN0nESPN+81「Dern vs Hill」に佐藤天が出場し、デンバ・ゴリンボと対戦する。

現在3連敗中、崖っぷちの佐藤は今回、試合前に所属するキルクリフFCで日本人選手が4名揃った時間を経験した。佐藤が口を酸っぱくして発言してきた「海外を知らないといけない」という現実が、日本のMMA界にようやく浸透してきた。

加えてキルクリフCFでは、勝率が下がったことで過去の成功例にこだわらず、また最新鋭という部分にもとらわれることな――ガチスパーを採り入れたという。


――今週末デンバ・ゴリンボ戦を控えた佐藤選手です(※取材は18日に行われた)。今回の試合前にエフェヴィガ雄志選手と井上直樹選手が出稽古でフロリダにやってきて、チームメイトの木下憂朔選手も加え日本人選手が4名もキルクリフFCに集まっていました。このようなことは過去の試合でなかったと思いますが、何か心境的に変わるものはありましたか。

「そうですね。やることは変わらないのですが、自分より若い選手と一緒に練習をすることで刺激を貰うことは多かったです。身が引き締まる思いもしましたし、凄く良い影響を受けました。

若い世代の選手が日本から同じタイミングでやってきた。ぼんやりとしてではなくて、上を目指す若い選手が海外で練習することが現実的になってきたかと思います。それは素直に良いことだと思っています。外に出ることが普通……どこにいても良い点、悪い点はあります。日本でもできることがある。そのなかで選手の選択肢が増えることは良いことだと思います。そして海外を選択する選手が増えるのは、自然の流れだと捉えています」

――今回はエフェヴィガ選手に限っては、ABEMAの海外武者修行プロジェクトの一環でCombate Globalで試合もしました。

「コンバテはラテンアメリカでは凄く認知された大会ですし、そこで戦えるのは大きいです。そのようなコネクションが日本にはなかったのが、この企画で実現したことは本当に良いことです。コンバテに限らず、他のプロモーションでも試合ができるようになるんじゃないかという話も聞きましたし。こういうことが増えて、日本と北米の差が縮まってほしいですね。

選手も国内にこだわらず、外に視野を広げることができる。そういう世代が増えてくるかと思います。ABEMAさんのサポートは選手にとってプラスでしかなくて。選手はこのサポートを当たり前と思わずに、やることが大事になってきます」

――本当にその通りですね。ABEMAがTVのドキュメンタリーを制作し、試合もして露出もできる。

「ハイ。ABEMAの海外武者修行プロジェクトから試合ということ自体、普通ではサポートしてもらえないものです。だからこそ、1度で終わらせないこと。継続することが大切なので。今後ABEMAがどのようにビジョンを持っているのかは分からないのですが、連続参戦できる選手が出てくるのかどうか。単発では、厳しい言い方をすると意味がない。だからこそ、もっと広がりを見せ、継続的に続いていってほしいです。選手も、本当にそうでないと強くなれないですから」

――ABEMAのサポートがあって皆が世界を知るきっかけになった。海外での練習が現実的になる。その一歩となるプロジェクトではないのかと。

「選手も自分からアクションを起こさないといけないです。選手に限らず、日本人全般が苦手なんだと思います。言われたことはできるけど……。今後はもっと自主性を持たないといけない時代が来ると思います。本当は以前からそうだったはずけど、自分で考えて行く道を決めていく。格闘技に限らず、そこが大切になってくると思います」

――日本には出る杭は打たれるという言葉があるように、目立たないで全体のなかの1人でいるという国民性がありますし、そのままでは全体で衰弱死をするのを待っているかのような状態です。

「出る杭は打たれる――アハハハハ。ほとんどの人がそこから出ない。でもMMAでは外に出られるように動いて下さっている ABEMAは本当にありがたいです。だからこそ、選手もやってもらうだけでなくて、自分でやってみないと。そこが大切になるはずです」

――今後は日本のMMAジムや産業の発展という部分で、ジムや選手のスポンサーフィーにより海外で練習できるようになっていかなければ。そして、自分に投資できる額によって、何も米国でなくても良い。韓国のKTTなど平日の2時半から5時までが選手練習でプロ選手やプロ志望の選手が20人以上も集まっています。

「ハイ、本当に韓国でも良いと思います。日本にはその環境がないので。なければ、外に求めないと。ただし、本来は日本もその環境を創らないといけない。自分のチームも毎日2部練習をやっています。その環境を今すぐ日本で創れと言われると、本当に難しい。それでも僕のルームメイトでもアルバイトをしていて、その2部練には必ず出て、UFCと契約した選手もいます。

KTTに本気で選手としてやっていこうという人が集まるのだから、日本もそれが当たり前になっていかないといけない。キルクリフFCもヘンリー(フーフト)はトレイナーですけど、オーナーとしてはそういうスポンサー獲得のために動いて、ジムを大きくしてきました。その辺りもプロのチームとしてやっていくなら、ジムとしてやっていくことも必要かと思います。日本は事情が違うので一概にはいえない難しさもあるのでしょうが。

これもいつも通りですけど、だからこそ僕自身が結果を残さないといけないと思っています」

――ちょっといつもより表情が硬い、厳しいようにも感じられるのですか。

「アハハハ。そんなことないです。いつも通りなので、それは勘違いです(笑)」

――良かったです(笑)。では対戦相手のゴリンボですが、全てにおいて粗い。ただし、その粗さが武器になっている部分もあるかと。

「極めとかも、全部粗いですよね。極めて勝っているけど、技術があるわけじゃない。全ての技術が粗くて、ミスも多い。そういう相手だし……そうですね、やるだけです。やれることは全部やってきたので。結果がついてくると信じて、やっています。全ての敗北に意味があったはず。ここを勝ち、再浮上すると思っているので。やることも変わらないし、リラックスもできています」

――キルクリフから今回は4選手が出場します。一時期、連敗を喫したこともありましたが、チーム内では危機感とかなかったですか。

「そこに限らず3年前、一昨年、去年と勝率が下がってきており、そこはコーチもシビアに捉えています。勝っても負けても、理由がある。結果に対してシビアだからこそ、練習中も厳しく選手に接しています。所属選手が増えたから、勝率が落ちたこともあると思います。だからこそ、結果を残している選手には結果を残す理由があるので、そこも力説されています。

それと今年になって連敗を喫した時から、グラウンドから始まるガチ・スパーが練習メニューに加わりました。シチュエーションも増えましたね。大きなグローブですが、上になったら思い切り殴る。そういうスパーをやるようになりました」

――パウンドを思い切り打つのですか!!

「ハイ。1日、一人は倒れているぐらいの。そういう練習を6週間ほどやっていました」

――それはなかなか……全面的に賛成はできない。でも、それだけの起爆剤をコーチ陣も必要と判断したのでしょうね。

「スパイスを投入したのだと思います。理由も説明してくれましたし。『格闘技だから。普通のスポーツの範疇に収まらない』と。結果、皆の意識は変わりました。オールドスクール的ですが、火・水で体がボロボロになる。あのスパーを経験してから、他のスパーリングでも緊張感を皆が持つようになて――選手達の意識が変わりましたね。

ケガをさせない遠慮がちのスパーから、正しい技術を思い切り使って倒すスパーに変わったことで、もちろんコーチもしっかりと目を光らせています。めちゃをやるのではなくて、正しい技術を使う。倒された選手は1、2週間休ませる。チームとして負けた理由を分析して、そのまま放置していない。だから、ガチスパーも一時取り入れて。

あと、最後の調整スパーでもグレッグ(ジョンソン)は『やって良い』って耳打ちしてきました(笑)。『試合と同じ、疲れるような感覚で行け』って。試合と同じ感覚を練習で養うスパーを3分5Rほどやりました。相手は試合前の自分を相手に強く打てないから、『ゴメン』って思いながら打っていました(笑)。

ケガのリスクもあり、絶対的に必要かといえば違うかもしれない。でも今の僕らにはそういう練習を入れる必要があった。結果、盛り返している。振るから、貰っちゃいけない。ディフェンスへの意識も、以前より高まっています。もらっても良いパンチで練習をしていると、やっぱり防御も甘くなる。だからガチスパーはディフェンス面でも、良い効果があります」

――その練習の成果を見せないといけないですね。では最後にファンに一言お願いします。

「頑張ります」

――それだけですか。

「もう、言うことはないです。勝つだけなので」

■視聴方法(予定)
5月21日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

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ABEMA Combate Global MMA MMAPLANET o UFC イアン・ギャリー エフェヴィガ雄志 オーディン シャクハト・ラクモノフ ジェイソン・ジャクソン チャンネル ロビー・ローラー 佐藤天 修斗 北野一声 北野雄司 堀内佑馬 平田樹 木下憂朔 本野美樹 海外 澤田千優 田上こゆる 高木オーディン祥多

【ABEMA&Combate Global】エフェヴィガ雄志&澤田千優。武者修行プロジェクトからコンバテ出場へ

【写真】出稽古とフィーダーショー出場がセットされた武者修行プロジェクト。さぁ、どのような成長過程を見せてくれるか (C)MMAPLANET

8日(水)、ABEMAより海外MMA武者修行プロジェクトの第6及び第7期生の発表があり、TRIBE TOKYO MMAのエフェヴィガ雄志、澤田千優が2カ月に渡り、それぞれフロリダの切りクリフFC、カリフォルニアのチーム・オーヤマで出稽古を行うことが発表されている。

平田樹、田上こゆる、北野一声、本野美樹、高木オーディン祥多、木下憂朔に続き、修斗新人王=エフェヴィガ、修斗女子アトム級チャンピオン澤田の海外修行が決まった。


キルクリフはもう説明の必要がないだろう。佐藤天、木下憂朔が拠点とし、ウェルター級にはロビー・ローラー、ビセンチ・ルケ、ジルベウト・ドリーニョ、イアン・ギャリー、シャクハト・ラクモノフ、リー・ジーリャン、ジェイソン・ジャクソンら世界中から頂点を目指すファイターが集まっている。

一方、澤田が出稽古を行うチーム・オーヤマは、堀内佑馬が長らく在籍し、UFC世界女子ストロー級王者カーラ・エルパルザも所属しており、そのキャプテンシーに触れるだけで最高の経験となるだろう。

同プロジェクトは今期より、滞在期間を従来に1カ月想定から2カ月に拡大し、選手だけでなく指導者の現地滞在費用もABEMAが持つという風にボリュームアップを果たした。

さらにはこの両者、5月6日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオで開催されるCombate Globalの大会出場を決っており、同大会はABEMAでライブ中継されるという。

これらの日本勢の出場に関して、同プロモーションのマイク・フロモヴィッツ執行役員は「日本から選手が出場し、その日本から注目度が上がることはとても嬉しいことだ。この2人だけでなく、3人目の出場を待っているところなんだ」と両者の出場についてMMAPLANETに歓迎の言葉を伝えてきた。

まだ同プロジェクトの陣頭指揮を執る北野雄司AMEBA格闘チャンネルEPは同リリースに「この僅か期間で別人のように強くなることはできなくても『何か』を掴んで帰って来てほしいです」というコメントを寄せているが、試合結果は当然として──そこに向かうための日々の姿勢こそ大切になってくる。両者には最高の経験にしてほしいものだ。

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BELLATOR DEEP MMA o RIZIN UFC ストラッサー起一 パンクラス ロレンツ・ラーキン 中村K太郎 修斗 宇佐美正パトリック 木下憂朔 萩原京平 鈴木千裕 鈴木槙吾 阿部大治

RIZIN.41:大阪大会でストラッサー vs. K太郎、萩原 vs. アグォン、宇佐美 vs. キム・ギョンピュ追加

MMAの追加カードのみ紹介。

ウェルター級(77.0kg)5分3R
ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)
中村K太郎(K太郎道場)

ストラッサーは昨年3月の大阪大会で阿部大治に判定負けでRIZIN初黒星。その後膝の手術をし、1年ぶりの復帰戦となる。41歳。

K太郎はUFCをリリースされた2019年にRIZINに初参戦し、マルコス・ヨシオ・ソウザに1RKO勝ち。年末のBellator日本大会ではロレンツ・ラーキンと対戦したが判定負け。その後網膜剥離の手術などもあり、3年3ヶ月以上のブランク明けとなる。38歳。

現在のRIZINウェルター級トップはストラッサーに勝った阿部大治だが、先日のDEEPで鈴木槙吾に敗れ王座陥落。しかし鈴木も36歳。国内のウェルター級は、修斗ウェルター級トップ(環太平洋王者)の田村が41歳。パンクラス王者の菊入はBellatorと契約、同じくパンクラスを主戦場としていた木下憂朔はUFCと契約と、若く有望な選手は国内におらず、今後盛り上がるかどうかは微妙。

フェザー級(66.0kg)5分3R
萩原京平(SMOKER GYM)
カイル・アグォン(SPIKE22)

萩原はドミネーター・クレベル・鈴木千裕に3連続一本負け中。デビュー戦の平本に勝ったが、平本がドミネーターに勝ったことですでに立場が逆転している。今回の相手は地味強のアグォン。

アグォンはRIZIN1勝3敗だが、1勝の相手は萩原に勝っている芦田で格上。さすがに4連敗となると使いにくくなる。地元大会なんだし、とりあえず連敗をストップできそうな相手と当てても良いのではと思ったが。

▼ライト級(71.0kg)5分3R
宇佐美正パトリック(Battle-Box)
キム・ギョンピュ(Redhorse MMA

RIZINで2連続KO勝ちの宇佐美は元HEAT王者のギョンピュと。ギョンピュは昨年Road To UFCに参戦し、優勝の大本命と目されていたが、準決勝でインドのアンシュル・ジュブリに打撃で打ち負けての判定負け。ジュブリは本来一回戦で宇佐美と対戦予定だったが、宇佐美が体重超過により不戦敗となり、決勝も勝ってUFCとの契約を決めている。

宇佐美にとっては過去最強の相手となる。ギョンピュを通して、Road To UFCでもし体重を守れていたら、どこまで行っていたかも推測できるのも興味深い一戦。

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o UFC 木下憂朔

UFC284:第2試合・シェーン・ヤング vs. ブレイク・ビルダー

フェザー級

今大会唯一のニュージーランド国籍のヤングはUFC2勝3敗。UFCデビュー戦は6年前のオーストラリア大会で、欠場選手の代役として現在は同門のヴォルカノフスキーと対戦し判定負け。その後は年1ペースで試合をしているが、昨年は試合をしておらず、2年ぶりの試合となる。マオリ族の血を引いている。

ビルダーは昨年8月、木下憂朔と同日のコンテンダーシリーズに出場して、1Rチョークで一本勝ちし、これがUFCデビュー。32歳で7勝0敗1分けと負け無し。ヤングがプレスしていく。左右にステップするビルダー。ヤングのジャブがヒット。ビルダーもジャブを当てる。ビルダー蹴り足をキャッチしてタックルへ。テイクダウン。しっかり寝かせてハーフで押さえ込む。押さえ込んだままパウンドを入れる。肘・パウンド。ヤング抜け出して立った。ヤング出て行くがホーン。

1Rビルダー。

2R。スタンドで詰めるヤングだが、ビルダーがサイドステップして詰めさせない。ビルダー初めてタックルへ。切られる。ヤングまた出るが、ビルダーにステップされて打撃の距離にならない。ビルダータックルを止められると首相撲から膝。しかしヤングが逆にタックルでテイクダウン。ビルダー腕を小手に巻いてすぐ立った。ヤングが詰めていきパンチがヒットする間合いに。ヤングのジャブがヒット。ビルダーまたタックルを狙うがホーン。

2Rは後半ヤングが盛り返してきたが、手数でややビルダー。

3R。ビルダーがジャブで出る。タックルに入るがヤング切った。ビルダーのパンチがヒット。ヤング後退。ビルダーが逆に詰めてパンチを当てていく。一転して前に出てパンチを打っていき打撃戦に。そこからタックルに入るビルダーだがヤング切った。しかし残り1分になり、またステップしていくビルダー。下がりながらも手を出して打撃をヒットさせていくビルダー。ヤング組んでボディロック。投げを狙ったがビルダーこらえた。タイムアップ。

30-27×2、29-28の3-0でビルダー勝利。

ヤングはビルダーの左右のステップに対しパンチをヒットさせることが出来ず。ビルダーは逃げ続けるだけではなく、要所で出ていってパンチを入れていったのが良かった。

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ABEMA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFN218   ダナ・ホワイト 中村倫也 木下憂朔 河名マスト 風間敏臣

【UFN218】ダナ・ホワイトも飛び入り参加、RTU制した中村倫也「ここからスタート、本レースが始まる」

【写真】今回ベガスに同行し、セコンドも務めた実弟の中村剛士と兄弟ショット(C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されたUFN218で、中村倫也が風間敏臣を33秒でKOしRoad to UFCバンタム級を制した

自らの試合を終えて5時間、イベント終了から2時間を経てビデオ通話でインタビューを行った。間を開けず、UFCファイターになったばかりのフレッシュな中村の心境を話して貰っている最中に、なんとダナ・ホワイトと遭遇。ダナの日本への想いとともに、UFCファイター中村倫也の声をお届けしたい。


──今、現地は午前2時半かと思います。

「ハイ。スミマセン、これから全く外に出ていなかったので、ラスベガスの街を散策したいと思っていて。移動しながらでも良いですか」

──ハイ。もちろんです。Road to UFC決勝から5時間半ほどが経ちました。試合前のインタビューでは内密ということで作戦としては、『左のパンチを意識してくると思うので、左の蹴りで決めたい』という発言がありました。試合開始直後に左2発から、左の蹴りも見せていました。

「ハイ。出しました(笑)。蹴りでKOできるかと思っていたのですが……。左を意識してくるだろうと予測していたので、序盤に右でインパクトのあるパンチを当てたいという気持ちもありました」

──その右フックで、最初のダウンを奪ったということは狙い通りだったのですか。

「右を見せて当たればそれで良いし、驚いてくれればそれでも良い。とにかく意識させようと思って出したパンチが、予想していたよりしっかりと当たりダウンまでいきました。やっぱり左を意識していたからだと思います。

ああなると左が当たると思って……でも、風間選手はこのタイミングで組んでこないんだということが2度ほどありました」

──パンチで来て、ダウンを喫しても打撃を続けた。ここは意外でしたか。

「そうですね、河名マストのように殴られても良いから組む。ジャブを被弾しながら、来るだろうというぐらいに思っていました。なら、そこに合わせようと。それも試合開始から3秒ぐらいで、そういう風に仕掛けてくると考えていました。でも、組んでこなかったですね。

最初は大きく外を取って、詰めてきたところで内側に入って左ハイ。それが思い描いていていた試合展開でした」

──組むことを予測して戦っていたということですが、今成ロールなどの仕掛けも心の準備は?

「(※30秒ほど音が途絶える)……でいました」

──スミマセン。エレベーターに乗っている間、声が聞こえなかったです。

「スミマセン。今、ロビーに下りてきました。今成ロールに関しては対策練習もしてきたし、自分の反応速度を信じていたので警戒はしていなかったです。仕掛けてきたら、対処する。反応できるので入られないという気でいました。あっ、ダナがいるので挨拶させてください」

──おお、もちろんです。

ダナ・ホワイトとダメだし大好き鬼木氏

「ハァイ、ダナ!!」

ダナ・ホワイト おお、おめでとう。みんな調子はどうだい? あれ──(携帯の画面を見て)、おお久しぶりだね。

──お久しぶりです。待望の日本の新しい才能がUFCにやってきましたね。昨年8月のコンテンダーシリーズで木下憂朔選手の試合後、『UFCには一つ、足らないピースがある。それは日本のスーパースターだ。それを今夜、手にした』というダナの発言は日本のMMA関係者、若いファイターたちを奮い立たせてくれました。ありがとうございます。

ダナ そういって貰えて、私の方こそ感謝しているよ。我々は日本が以前のように力強くなることを待っているんだ。分かるだろう?

──ハイ。その言葉に感謝します。

ダナ また、やっていこう。昔、サクラバが活躍していた時代のように日本を強くしていこう。彼らとともに。いや、話せて良かったよ。また会おう。ありがとう。

──こちらこそ、です。

「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトに選んでくれて、ありがとうございました」

ダナ いや、素晴らしい動きだった。おめでとう。日本まで気を付けて。See you。

「いやぁ、アメージングですよ(笑)。こんなところで会えるなんて。このタイミングでインタビューしていたから、ダナと話せて。高島さん、凄い引きの良さですね」

──犬の散歩に行っていて、全然家に戻りたがらなくて開始時間が遅れてしまったことに感謝しています。

「わっはっはっはっは。幸運を呼ぶ犬ですね(笑)」

──それも倫也選手のおかげです。いやぁ、ダナから言葉も掛けられましたが、改めて今回の勝利はどのような意味を持っているでしょうか。

「MMA第一章、完。そういう感じですかね。ここからスタートです。予備レースでなく、本レースが始まります」

──実は日本で戦っている時も、Road to UFC準決勝大会までも感じなかったのですが、UFC Fight Nightという場所で戦うと──正直、バンタム級としては小さいという風に直感的に思いました。

「そこはスゲェ自分でも感じているところです。試合の3週間前ぐらいから体重が65、66キロぐらいで。自分のなかでも引っ掛かっていることなんです。体重を増やそうと思ったんですけど、試合前に3度ぎっくりをやってしまって(苦笑)。

これから一旦時間を掛けて……。そうですね、半年ぐらい時間を使って『誰が相手でも構いません』と言えるぐらいのフレームをしっかりと創って、ガンガンやっていこうかなと思います。コンディションが整えばヒリヒリしたなかの斬り合いも……まぁ、33秒の試合でも反省点もあるので。2回ぐらい、見てられねぇっていうシーンがありました。これから戦っていく選手を相手に、あんなことをしていると……」

──いや、今晩ぐらいはそこも大目に見ましょうよ。

「ハハハハ。『今日ぐらい距離の詰め方をされると、あの戦い方になるのも仕方ない』って回りも言ってくれたので、その言葉に甘えようと思ったんですけど……。ダメだし大好きな鬼木(貴典)さんが許してくれなくて(笑)。しっかりと良かった点と悪かった点を洗い出そうと思います」

──MMAPLANETは本当にMMAが好きな読者にチェックしてもらっているサイトです。そんな最高のMMAファンに向けて勝利の報告とこれからの意気込みのほどをお願いします。

「同志の皆さん、応援ありがとうございます。テクニック的には物足りない試合になったかもしれないですけど、互いに人生を賭けた一戦っていうのは、今夜のようなことが起こり得ます。それがMMAの面白さだったりすると思うんで……今回はこれはこれで楽しんでいただけていたら嬉しいです。今後はもっとテクニカルな部分が必要になってくるはずなので、そういう勝負をする自分も楽しんで欲しいです。期待してくださいッ!!」

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MMA MMAPLANET o UFC UFN218   アダム・ヒューギット キック 木下憂朔

【UFN218】木下憂朔、UFC初陣で初のTKO負け。草魂、月見草ヒューギットのエルボーに沈む

<ウェルター級/5分3R>
アダム・ヒューギット(米国)
Def.1R4分36秒by TKO
木下憂朔(日本)

サウスポー同士、一回り大きなヒューギットが右の蹴り繰り出す。ジャブからローを蹴った木下はワンツーで前に出て右を当てる。さらに蹴り足を掴み、払って殴りにいく木下だが、ヒューギットに右をヒットされる。右ハイを入れた木下、直後に蹴り足を掴まれテイクダウンを許すと、バックを取られる。ここでヒューギットがヒジを入れ、ダブルレッグからシングルへ。足を抜いた木下だが、再びバックを許すと後方からのヒザを顔面に打たれる。

前方にテイクダウンしたヒューギットは、サイドバックから殴る。残り2分、木下は胸を合わせて離れると左クロスを当てる。しかし、ヒューギットは左ローに左を合わせてダウンを奪うと立ち上がった木下にヒザを突き上げ、再びグラウンドに持ち込んでバックから殴っていく。鉄槌&パンチを受け、スナップダウンで上を向かされた木下は、すぐにシングルに出るが・ヒューギットはその先をいき、バックに回って両足をフック──背中を伸ばされ、左エルボーの連打で木下はTKO負けを喫した。

「何よりも自分の力を発揮できたことが嬉しい。取材でいったように、僕はやれるんだ。スネでハイキックされた? 脳みそが揺れたから分からない。そんなにひどくないことを願っている(笑)。バックを取ると頭が目の前にあった。サブミッションに行く必要はないし、エルボーを落とした」とヒューギットは話した。


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ABEMA Black Combat K-MMA KTT MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC UFC UFN on ESPN+76 UFN218   アダム・ヒューギット アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア キム・ジヨン ジェカ・サラギ セルゲイ・スピヴァク チェ・スングク チェ・ドゥホ チョン・ダウン デニス・チュルリン デリック・ルイス デヴィン・クラーク パク・ジュンヨン パク・ヒョンソン ブラゴイ・イワノフ マンディ・ブーム 中村倫也 平良達郎 木下憂朔 風間敏臣

【UFN218】韓国MMAを知る。パク・ジュンヨンが語る韓流MMA=「自分の限界を引き上げること」

【写真】ハ・ドンジン監督、チョン・ダウンと。このちょっととぼけた感が良い (C)MMAPLANET

昨年末、大晦日に開催されたBlack Combatを取材するために渡韓し、複数のジムで選手、指導者、プロモーターに会いK-MMA界の今を探ってきた。

ここでは4日(土・現地時間)のUFN218:UFN on ESPN+76「Lewis vs Spivak」でデニス・チュルリンと戦うパク・ジュンヨンの目線で、K-MMAとUFCの関係を探りたい。UFCミドル級で5勝2敗の戦績を残す、彼にとってKTTの練習が全てだった。


──今回、韓国のMMAがどうなっているのか。選手目線からパク・ジュンヨンから語ってもらいたいと思います。まず、韓国の若い選手達はどこをゴールに戦っている場合が多いのでしょうか。

「UFCで戦うことを目標にしているんじゃないかと思います。そのためにも一番大切なのはいつでも戦えるよう気持ちを創っていることです。そうしていればUFCでも戦えるようになります」

──日本では一般層にはUFCはそれほど認知されていなくて、RIZINの知名度が高くUFCを目標としない選手も多いです。UFCファイターとしてパク・ジュンヨン選手はそのような日本の事情をどのように思いますか。

「日本がそうなっていることは、初めて知りました」

ハ・ドンジン監督 日本ではUFCのTV中継がなくて、地上波でやっているRIZINの方が有名なんだ。

「そうなのですね。韓国ではUFCが一番なので……。自分は国内とか関係なく、UFCです」

──ではパク・ジュンヨン選手も街中を歩いていると、周囲の人に注目されるような感じなのでしょうか。

「自分はあまり街とか歩かないんです(苦笑)。特にコロナになって、マスクもしていますし。ただ毎週、サッカーをやっているのですが、そこでは名前と顔は知られているようです(笑)。色々な人に声を掛けられます」

──改めてUFCで戦い続けていて、UFCの良さはどこだと思っていますか。

「もちろんUFCの環境は最高です。何よりUFCで戦っていると、試合のたびに自分が成長していることが感じられるんです。そこが一番良いところですね」

──アジア人選手がミドル級で勝ち越すというのは、凄いことですね。これまでのUFCでの活躍をどのように捉えていますか。

「岡見選手がいるじゃないですか」

──もちろん、岡見選手の功績は絶対です。と同時に、岡見選手がUFCにデビューした当時はここまえ層が厚くなかったです。

「……(苦笑)。いや……そんなことはないと思います」

──そのUFCでここまで結果を残す自信はありましたか。

「UFCで戦うようになってから、相手の動きが良く見れるようになったりして。自信はUFCで戦うようになってから持てるようになりました」

──ハ監督が近くにいて答えづらいかもしれないですが、KTTで練習していて米国に練習に行く必要性を感じたことはないしょうか。

ハ・ドンジン 俺は向うに行くから、正直に話せよ(笑)。

「自分は韓国流でやっていきたいです。結局、どれだけ優れた指導者がいようが、そこについていけるかどうかは自分次第で。自分は今のKTTでの練習で強くなれたのでハ監督とジョン監督の下で十分な練習ができています」

──韓国流とはスパルタと考えて良いですか。

「簡単にいえば最後までやりきる。そして、やり続けることです。韓国のやり方は自分を限界まで追い込んで、その限界点を引き上げることにあります。設備や世界中から選手が集まるということはないですが、ファイターとして監督と一緒にいるだけでなく、人間として一緒にいさせてもらっています。健康な精神、健康な体が一番大切です」

──2023年は2月から試合が組まれていますが、どのようにステップアップを図りたいと考えていていますか。

「まず、2月に勝つことです。UFCで一番長く戦うことができた韓国人選手になりたいと思っています」

──開催地がソウルからラスベガスに移り、残念ではないですか。

「いえ、ベガスの何も周囲の雑音がないところで戦う方が好きです。もうラスベガスで6度試合をしていて、今ではラスベガスのほう好きです」

■視聴方法(予定)
2月5日(日・日本時間)
正午~ABEMA格闘Ch(プレリミのみ)
正午~UFC FIGHT PASS

■ UFN218計量結果

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス: 265 ポンド(120.2キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
チョン・ダウン: 205ポンド(92.99キロ)
デヴィン・クラーク: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ: 253.5ポンド(114.98キロ)
ブラゴイ・イワノフ: 256.5ポンド(116.34キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・ドゥホ: 145.5ポンド(66.0キロ)
カイル・ネルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔: 170.5ポンド(77.34キロ)
アダム・ヒューギット: 170.5ポンド(77.34キロ)

<Road to UFCライト級決勝/5分3R>
ジェカ・サラギ: 155ポンド(70.31キロ)
アンシュル・ジュビリ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCフェザー級決勝/5分3R>
イー・チャア: 145.5ポンド(66.0キロ)
イ・ジョンヨン: 145ポンド(65.77キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
風間敏臣: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 124.5ポンド(56.47キロ)
チェ・スングク: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
キム・ジヨン: 125.5ポンド(56.92キロ)
マンディ・ブーム: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
デニス・チュルリン: 186ポンド(84.37キロ)

<フライ級/5分3R>
平良達郎: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヘスウ・サントス・アギラー: 125ポンド(56.7キロ)

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【UFN218】韓国MMAを知る。UFC4勝1敗1分のLH戦士チョン・ダウン「他国から出稽古? 無理だと思います」

【写真】同じような背格好の練習仲間がいなくてもUFCで結果を残せているチョン・ダウン (C)MMAPLANET

昨年末、大晦日に開催されたBlack Combatを取材するために渡韓し、複数のジムで選手、指導者、プロモーターに会いK-MMA界の今を探ってきた。

そのなかに4日(土・現地時間)のUFN218:UFN on ESPN+76「Lewis vs Spivak」でデヴィン・クラークと戦うチョン・ダウンも含まれていた。UFCライトヘビー級戦線で4勝1敗1分けという戦績は、まさにMMA版漢江の奇跡。チョン・ダウンは自身がUFCで結果を残せているのは、所属するKTTでの練習にあると考えていた。


──かつて日本のHEATでライトヘビー級王者に君臨し、6連勝と強さを見せつけていたチョン・ダウン選手ですが、UFCにステップアップを果たした時、アジア人のライトヘビー級ファイターがオクタゴンでこれだけ活躍できるとは、本当に思っていなかったです。スミマセン。

「いえいえ……そんなことないです。まだまだです」

──日本人選手だとUFCで5連勝は水垣偉弥選手、そして岡見選手が4連勝。ダウン選手は引き分けを挟んで岡見選手と同じ結果をライトヘビー級で残しました。そしてジョン・チャンソン選手の3連勝を既に越えています。UFCと契約をした時に、ここまでやれるという自信はありましたか。

「実は連勝できるとは思っていなかったです。ただ1試合、1試合と勝とうと思ってやってきました。この連勝は運が良かったと思っています」

──謙虚ですね。ただUFCで勝利を重ねることで、自信がついたのではないですか。

「初めてUFCで戦った時は、もの凄く緊張しました。だけど2試合目、3試合目と経験を積んでいくと対戦相手も自分と同じ人間だと思えるようになり、自信はついてきました」

──前回、敗北を経験しましたが、そこから学んだことは何でしょうか。

「負けたことによって、気持ちがスッキリしたというのはあります。負けたことで、学ぶべき点に気付けました」

──今、UFCで勝つには米国のジムに行くという風潮が世界中であります。日本でもウェルター級の佐藤天選手が、スパーリングパートナーを求めてフロリダに拠点を移しています。ライトヘビー級のダウン選手も韓国にいると同じ体格のスパーリングパートナーを見つけることも簡単でないと思いますし、米国で練習をしようという考えは持たないですか。

「それぞれの選手が、何を求めているのかだと思います。自分に関しては、ことが上手く行かなかったときに練習環境のせいにしたくないんです。それでもハ(ドンシン)館長から、米国で練習しないかと言われています。だから米国に行って練習し、そこで学んだモノをKTTに持ち帰ろうと思っています。

今はまだどこで練習するのか決めていないですが、ATTかキルクリフFCに行きたいと考えています。ただし、所属はKTTのままです。米国に行かなくても、KTTにはUFC選手でなくても強い選手がいますから」

──KTTは10年以上前から取材をさせてもらっていて、ハ監督とジョン(チャンヨル)監督の『私は殴ります』という言葉が今も鮮明に耳に残っています。そして、そのスパルタ指導の印象も強いままです。

「この厳しさこそが、自分の精神を強くしてくれました。自分はこのKTTの練習が合っています」

──KTTの練習に他の国から出稽古にくると、ついていけるでしょうか。

「多分、無理だと思います(苦笑)」

──その言葉を聞けば、米国でなくても日本人選手もKTTで練習するのも良いと考えてしまいます。

「選択できる権利を持っているのは、選手です。だから韓国でなく日本人選手が米国に行きたがるのは理解できます。自分自身、KTTの所属選手でここの練習が欠かせないですが、米国や日本に練習に行き、経験値を高めたいと思っています」

──なるほどぉ。では2023年、初戦は2月に決まっていますが、どのような1年にしたいと思っていますか。

「自分も30歳になりました(※韓国の年齢の数え方で、日本では昨年12月18日に29歳になったばかり)。年を重ねるほど、技術の上達にしても強くなることが難しくなっています。なので34歳になるまで、1年に4試合はしたいと思っています。試合に勝る経験はないので、どんどん戦っていきたいです」

──UFCで脚光を浴びるには英会話は欠かせないです。その点、どのように考えていますか。

「努力しています……。(※非常に小声で)英語の勉強をします」

■視聴方法(予定)
2月5日(日・日本時間)
正午~ABEMA格闘Ch(プレリミのみ)
正午~UFC FIGHT PASS

■ UFN218計量結果

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス: 265 ポンド(120.2キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
チョン・ダウン: 205ポンド(92.99キロ)
デヴィン・クラーク: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ: 253.5ポンド(114.98キロ)
ブラゴイ・イワノフ: 256.5ポンド(116.34キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・ドゥホ: 145.5ポンド(66.0キロ)
カイル・ネルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔: 170.5ポンド(77.34キロ)
アダム・ヒューギット: 170.5ポンド(77.34キロ)

<Road to UFCライト級決勝/5分3R>
ジェカ・サラギ: 155ポンド(70.31キロ)
アンシュル・ジュビリ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCフェザー級決勝/5分3R>
イー・チャア: 145.5ポンド(66.0キロ)
イ・ジョンヨン: 145ポンド(65.77キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
風間敏臣: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 124.5ポンド(56.47キロ)
チェ・スングク: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
キム・ジヨン: 125.5ポンド(56.92キロ)
マンディ・ブーム: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
デニス・チュルリン: 186ポンド(84.37キロ)

<フライ級/5分3R>
平良達郎: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヘスウ・サントス・アギラー: 125ポンド(56.7キロ)

The post 【UFN218】韓国MMAを知る。UFC4勝1敗1分のLH戦士チョン・ダウン「他国から出稽古? 無理だと思います」 first appeared on MMAPLANET.
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ABEMA DEEP DEEP JEWELS MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFN on ESPN+76 UFN218 アダム・ヒューギット アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア キム・ジヨン ジェカ・サラギ セルゲイ・スピヴァク チェ・スングク チェ・ドゥホ チョン・ダウン デリック・ルイス パク・シウ パク・ジュンヨン パク・ヒョンソン ブラゴイ・イワノフ ボクシング マンディ・ブーム ライカ 中村倫也 平良達郎 木下憂朔 風間敏臣

【UFN218】削られるほど 砕けるほど強くなる、キム・ジヨン「絶対に勝ちたいという気持ちが私の支え」

【写真】プロボクサー時代から、日本でも逆境を味わって来た彼女は、どのような状況でも笑顔が絶えない逞しさを携えている(C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN218:UFN on ESPN+76「Lewis vs Spivak」が開催され、キム・ジヨンがマンディ・ブームと対戦する。

ボクシングからMMAに転向し、その拳の圧で6勝0敗2分という記録を引っ提げてUFCと契約、序盤は3勝2敗と勝ち越していたキム・ジヨンだがその後は4連敗中で後がない状況へ。

その気持ちがウォークアウトソングに現れるなど、現状に諦めることなく上を向き続けてきたキム・ジヨン。3年4カ月振りの勝利を目指す彼女に話を訊いた。


──マンディ・ブーム戦を土曜日に控え、今の気分はいかがですか(※取材は現地時間の1月31日に行われた)。

「まだ最後の減量が残っていますが、最高の状態です。今すぐにでも戦いたい気分です」

──今回もベガスのシンジゲートMMAで調整をしてきたのですか。

「ハイ、シンジゲートとUFC PIで練習をしてきました。ラスベガスに住んでいるわけではないですが、試合が決まるとラスベガスにやってきて、2、3カ月の間はシンジゲートMMAとUFC PIで練習をするようにしています」

──韓国の男子選手は他の国のファイターと違い、国内のジムだけで練習する選手も少なくないです。国内でやっていける環境があるのか。ただジヨン選手はキャンプをベガスで行っていますね。

「男の選手は韓国にも、コーチとたくさんスパーリングパートナーがいるのでそれで大丈夫だと思います。でも女子に関しては、私はスパーリングパートナーを見つけることすら難しいです。男の選手と練習をしても良いのですが、どうしてもケガが絶えなかったです。だから私は多くの女子選手と練習できる環境を求めてベガスに来ました。ここでは凄く良い練習ができています。

それにPIがあるのでケガをした時や体調管理において、凄く手厚いサポートを受けることができます。セラピストや栄養士、減量指導のプロもいるので。練習相手と同様に、そういう面でも韓国とは環境が違います」

──ではUFCファイターでもなく、PIのような設備や環境もない日本でずっとトレーニングをしてきたパク・シウ選手のことをどう思いますか。

「パク・シウ選手の決意には、感銘を受けます。やはり彼女も韓国にいては、十分な練習相手がいなかったはずです。そしてアトム級だと、日本には多くの練習仲間がいるはずです。加えて日本はMMAの大会が多いですから、試合の機会も韓国に留まっているよりも多いはずです。そういう意味でも国を出て、チャンスを求め強くなることを選択した彼女は素晴らしいです」

──では、今回の対戦相手のブームについてどのような印象を持っていますか。

「フライ級のなかでも、腕が長くて背が高くてフィジカルが強い方だと思います。ただ、それほど自分と体格差はないはずです。2人ともストライカーだから、激しい打撃戦ができるはずです。私がPIにいる時に、彼女もPIに居て少し居心地が悪かったです(笑)。でも、凄く良い人で試合が終われば友達になれると一緒に話していたんです。でも、練習場所が一緒なのは困りました(苦笑)」

──今大会は当初ソウルで開催されるはずでした。諸事情でベガスに開催地が変更され、母国のファンの前で戦うことができなくなりました。

「正直、凄くガッカリしました。実は体調面も考えて、私は1年に2試合しか戦わないと決めているんです。3試合戦うと、どうしてもコンディションが落ちてしまうので。だけど、母国で戦えるから1年で3試合目になるのに今回の試合に合意したんです。

2019年12月のプサン大会に出る予定でしたけど、ヒジをケガして戦えなかったので今回は絶対に韓国で試合がしたかったです。それなのにラスベガスに変更されてしまって、本当に残念でした。でも、どのような状況だろうとベストを尽くして戦うだけです」

──過去3年、度重なる負傷とコロナで試合がキャンセル、そして対戦相手の変更等もあり、万全でないなか戦い勝ち星から遠ざかっています。この間、どのようにモチベーションを保っていたのでしょうか。諦めたくなる時はなかったですか。

「そんな風に私が置かれていた状況を理解してもらって、凄く有難いです。私の状況や試合のパフォーマンスも関係なく、多くの人は結果でしかモノゴトを判断してくれないです。ただし、どんな状況だろうが試合を受けて戦った結果です。なかでも私が勝っていた内容でも、判定で勝利を手にすることができなかった。そこは本当に悔しかったです。少し、諦めかけたことも正直ありました。でも自分の力で、試合に決着をつける。KO勝ちか一本勝ちできるように、練習して成長できました。

ボクシングも上達しましたし、試合を終らせることができます。色々とハードなことがあり、そこに引っ掛かるのも事実です。でも、もう済んだことだし、逆に絶対に勝ちたいという気持ちが私を支えてくれています」

──前回の試合で、ウォークアウトソングにトルトンイを使用していました。梨泰院クラスの挿入歌で、逆境に負けないという内容は日本でも知られており、あの曲を使用してジヨン選手がオクタゴンに向かって歩く姿を見て、凄くエモーショナルになりました。

「普段はForever Youngを使っているのですが、これまで3度ほど気持ちを入れ替えるためにウォークアウトソングを変えたことがあります。前回の試合は、トルトンイの歌詞が大好きであの曲を使いました。前回の試合の時の私の心境は、本当にトルトンイの歌詞どおりでした……。

■トルトンイ歌詞
──ただ決められたとおり従えと
それが賢く生きることだと
ひっそりと生きろと言う言葉
くだらない言葉 誰のための人生なのか
熱く焼いてみろ
絶対に身動きせず
俺は耐え抜くから
激しく叩いてみろ
お前の手が痛むだけだから

俺を見ろ
びくともしない
倒れて転がり落ちようとも
また立ち上がって登るだけだ
俺はな
はっきり見ろ
削られるほど 砕けるほど
もっと強く硬くなる石ころだ──

あの時、トルトンイを聞きながらケージに入り、既に感情的になってしまって……。でも、トルトンイを聞いただけで、そこまで分かってもらって……本当に嬉しいです。あの時の気持ちも踏まえて、また元の気持ちで試合に挑みたいと思ったから今回はまたForever Youngに戻します」

──それだけの気持ちを持って戦う、その姿勢はジヨン選手の戦いぶりにも表れていると日本のファンも思っているはずです。そんな日本のファンにメッセージをお願いできますか。

「私はDEEP JEWELSチャンピオンになった日本が大好きです。今も本当にたくさんの日本のファンの人達が、私のことを応援してくれています。インスタのDMでたくさんの言葉を送ってくれます。皆さんの期待に応えるために、私は常にハードな練習を課してきました。いつも応援してくれて、ありがとうございます」

■視聴方法(予定)
2月5日(日・日本時間)
正午~ABEMA格闘Ch(プレリミのみ)
正午~UFC FIGHT PASS

■ UFN218計量結果

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス: 265 ポンド(120.2キロ)
セルゲイ・スピヴァク: 255.5ポンド(115.89キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
チョン・ダウン: 205ポンド(92.99キロ)
デヴィン・クラーク: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ: 253.5ポンド(114.98キロ)
ブラゴイ・イワノフ: 256.5ポンド(116.34キロ)

<フェザー級/5分3R>
チェ・ドゥホ: 145.5ポンド(66.0キロ)
カイル・ネルソン: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
木下憂朔: 170.5ポンド(77.34キロ)
アダム・ヒューギット: 170.5ポンド(77.34キロ)

<Road to UFCライト級決勝/5分3R>
ジェカ・サラギ: 155ポンド(70.31キロ)
アンシュル・ジュビリ: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCフェザー級決勝/5分3R>
イー・チャア: 145.5ポンド(66.0キロ)
イ・ジョンヨン: 145ポンド(65.77キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
中村倫也: 136ポンド(61.69キロ)
風間敏臣: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン: 124.5ポンド(56.47キロ)
チェ・スングク: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子フライ級/5分3R>
キム・ジヨン: 125.5ポンド(56.92キロ)
マンディ・ブーム: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
デニス・チュルリン: 186ポンド(84.37キロ)

<フライ級/5分3R>
平良達郎: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヘスウ・サントス・アギラー: 125ポンド(56.7キロ)

The post 【UFN218】削られるほど 砕けるほど強くなる、キム・ジヨン「絶対に勝ちたいという気持ちが私の支え」 first appeared on MMAPLANET.