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【Column】マカオで11年振りにUFCを取材して……何だかんだと、詮無いことを考えてしまった

【写真】本当にすさまじい盛り上がり方だった (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)にマカオのギャラクシー・アリーナで開催されたUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」。メインのピョートル・ヤン×デイヴィソン・フィゲイレドの激闘に沸き返る1万2000人超の館内をケージサイドから眺めて、「全然違う」と素直に思わされた。
Text by Manabu Takashima

何が違うのか。過去のマカオ大会とは、明らかに別モノだった。UFCが前回マカオでイベントを行ったのは2014年8月23日、もう10年以上も前になる。

ギャラクシー・マカオとアヴェニーダ・シダージ・ノヴァを隔てたザ・ベネチアン・マカオのコタイ・アリーナに7000人強のファンを集めたUFN48のメインは、奇しくも今大会でカラーコメンテーターを務めたマイケル・ビスピンが、カン・リーと相対した一戦だった。

マカオに初めてUFCが進出したのは、その2年前。2012年11月10日のUFC Macao(UFC Fuel TV06)で五味隆典、水垣偉弥、手塚基伸、漆谷康宏、福田力と日本人5選手も出場した。同大会での中国人ファイターの出場はジャン・ティエチュエンの1選手のみ。それでもコタイ・アリーナに8000人のファンを動員し、日本大会と並びアジアで定期的にイベントが行われるという期待が寄せられた。

この後、今はUFCを去ったマーク・フィッシャーを長とするUFCアジアは、TUF Chinaを軸とした中国人選手の育成という命題を挙げ引き続き2 度に渡りコタイ・アリーナ大会を取り行っている。2014年3月のTUF China Finale大会では、そのTUF Chinaウェルター級決勝戦でジャン・リーポン×ワン・サイが組まれ、ジュマビエク・トルスンと3人の中国人ファイターと共に日沖発と徳留一樹が参戦した。

上記にあるUFN48ではTUF Chinaフェザー級決勝ニン・グォンユ×ヤン・ジェンピン、ジャン・リーポンとワン・サイ&ヤン・ジークイと中国人選手は5人に増え、日本人出場選手は安西信昌と佐々木憂流迦の2人だった。

これら過去のマカオ3大会の集客数は6000人から8000人、コタイ・アリーナの一部を使用するスケールでイベントは実施された。3大会連続出場はキム・ドンヒョン。特に中国がフューチャーされるという風ではなく、アジア大会という空気感だったことが思い出される。

あれから10年、UFCにおける中国の存在感は比較にならないほど、重要になっている。

世界女子ストロー級王者ジャン・ウェイリは当然として、男子でもバンタム級のソン・ヤードンやウェルター級のリー・ジンリャンが北米要員として地位を確立。20人に及ぼうかという契約配下選手の多くは、上海PIで最先端のトレーニング環境が与えられ、現地のローカルショーからRoad to UFCという道を経て最高峰に辿り着いている。

フロリダのキルクリフFC、サクラメントのチーム・アルファメールと中国人選手が米国のジムで練習、所属することは何も珍しくなくなった。

今回のマカオ大会には上に名前を挙げた中軸ファイターの出場はなかったが1カ月に 3度から4度、世界のとこかで見られるUFCの日常的なイベントで、中国のファンたちはお祭り騒ぎ状態だった。

UFC300でジャン・ウェイリに挑戦したイェン・シャオナンを始めとする10人の同朋に、1万2000人越えの大観衆は「加油(チャーヨー」と、力いっぱい叫び続けた。特別でなく、ご当地ファンを応援する。そして世界のトップに声援を送るという──熱狂がギャラクシー・アリーナに渦巻いていた。

メディアの数は昨年、一昨年のシンガポール大会とは比較にならないほど多かった。プレスルームもそれだけ巨大だ。ざっと見まわして、中国メディアの数は80を下らなかっただろう。

それだけ投資をした結果といえばそれまでだが、お祭りでなく日常がビジネスになることは、大きい。何よりマカオ大会の熱狂は中国の人々のUFCを見る目が肥え、UFCを楽しめるようUFCが手を尽くしてきたからこその結果だ。

天文学的な額の投資やその勢いを買うだけの経済基盤が、かの国にある。だから時間を掛けることができた。投資を回収できないのであれば事業の見直すことになることも承知し、それだけ費やしてきた。残念ながら、我が国の経済はそのような余裕はない。プロモーターやファイター、ジム関係者、専門メディア、皆がそうだ。いうと一国全自転車操業状態。だから、目の前の利益を追求する必要がある。

複数の日本人ファイターがUFCのメインカードに名を連ね、サッカーのプレミアリーグで活躍したり、MLBでレギュラーを務める選手のような名声を得るにはどうしたら良いのか。そのような日はやってくるのか。

強さを追求しているだけでは食っていけないという言い訳をやめて、格闘技の本質を曲げないでいられるのか。あるいは強さが絶対の価値観を持つMMA界とするために、投機できるビリオンネアーが現れるのを待つのか。ギャラクシー・マカオを闊歩する大陸からやってきた人達を眺めつつ、そんな現実離れした考えしか思い浮かばなかった。

それでも今、日本のMMA界に奇跡的な神風が吹こうとしている。朝倉海のUFC世界フライ級王座挑戦は、特別なことだ。9年振り9カ月振りの日本人のUFC世界王座挑戦が、デビュー戦。彼の日本における影響力の大きさとフライ級の現状が合致した特別な世界王座挑戦に加えて、このチャレンジに化学反応を示す下地が今は少なからずある。

格闘技・冬の時代と呼ばれた頃に、「UFCで戦いたい」と猫も杓子も口にしていたのとは違う──本気で強さを追求することで、選択肢がUFC一択となったファイター達が存在している。平良達郎、中村倫也、鶴屋怜、木下憂朔、風間敏臣、井上魅津希──そんな面子に、Road to UFCと同時開催なんてことがあるなら強さを追求する純度と強度が高まるイベントの実現も可能になるに違ない。

この動きを一過性でなく、恒常性とするには……強さが軸となるマッチメイクをプロモーターが組める仕組みを構築すること。それにはファイターとプロモーターが対等の立場になる環境創りが欠かせない。過去の慣例に縛られない。過去の成功例でなく、今の成功例に目をやること。

近い例でいえば、それこそ朝倉海の大抜擢だ。なぜ、デビュー戦&世界挑戦が現実のモノとなったのか。彼はRIZINが求めることをやり抜き、UFCが求めるモノを追求してきた。その姿勢を学ばずに「RIZINで戦いたい」、「UFCと契約する」と口にしても、正直どうしようもない。

Road to UFCも然りだ。入口に立つことが大切なのは、UFC本大会であってRoad to UFCではないはず。出場を目指してレコードを綺麗にするために、強い相手との対戦を避けるような姿勢では、豪州が加われることが予想される次回大会を勝ち抜くことができるだろうか。

今やコンテンダーシリーズもそうだが、Road to UFCという「勝てば官軍」的なトーナメントで生き残るのは綺麗なレコードは当たり前。それも強い相手を食って、綺麗なレコードである必要がある。

韓国人ファイターだが、ユ・スヨンは昨年12月のNAIZA FCの敗北後に1月にBlack Combatでキム・ミウ戦と戦った。結果はNCだった。この2試合を経てRoad to UFCに出場できなかったかもしれない。

と同時に、この2戦を経験していないと今の強さがなかったかもしれない。要はユ・スヨンはRoad to UFCで戦う権利を得るために、チャレンジをした。

チェ・ドンフンは強いが試合が面白くないという韓国内での評判を、Gladiatorの2戦で払拭した。日本での試合は、現状を変えるために必要だった。

倒せる武器があることを自認し、準決勝まで勝利を最優先とした。そしてファイナルは見事なKO勝ちを飾った。彼もまた昨年12月と今年の2月と日本で戦って、Road to UFC出場権を得ている。

レコードが汚れるリスクを冒して、戦績を積んだうえでRoad to UFCに出場しても勝てないこともある。実際に河名マストや本野美樹はそうだったと言える。だからこ、その姿勢を評価する業界になることが、日本が強くなる第一歩ではないだろうか。

頂きを目指すには、登山口がどこにあるのか。そのルートをしっかりと確認、精査しないと登山はできない。その挑戦が成功例も失敗談も将来に活かすことはできないままで終わる。

根本として、日本を強くするのはプロモーターではない。ジム、そしてファイターだ。それを評価するのがプロモーターの役割で、さらに商売にする才覚が求められる。中継パートナーも同様だろう。ではメディアの役割とは何か……正直、専門メディアの役割など、もうとうになくなったのではないかと思っている。

フォロワーが多いインフルエンサーに、しっかりと格闘技を伝えてもらう方がよほど、Yahooへの転載でPV数を増やしてGoogle広告で生き永らえようとする専門メディアより影響力があるはず。影響力のある有名人や中継局、大手メディアに対して、情報提供でなく知識の共有を目指した記事を書く。それが、実はネット時代になる以前と変わらぬ専門メディアが果たすべき役割だ。


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【DEEP Tokyo Impact2024#05】北米登竜門経験者グティエレス戦。後藤丈治「計画的偶発性フィニッシュ」

【写真】ONE FFでの異次元フィジカルを経験して、後藤のMMAが如何に変わったか。期待 (C)TAKUMI NAKAMURA

23日(土)東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2024#05で、後藤丈治がマンド・グディエレスと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2023年はRIZINで2連勝し、今年5月には試合の機会を求めてONE Friday Fights 61でイリアス・エジエフと対戦した後藤。試合はエジエフの圧倒的なフィジカルとコントロール力に苦しめられ、最後はRNCで一本負けを喫した。

連勝こそストップした後藤だったが、エジエフと対戦したことで×外国人を見据えてトレーニング内容も変えて国際戦を希望。初参戦のDEEPでDWCSやTUFに出場経験のあるグディエレスとの一戦が決まった。

グディエレスのビザの都合により、試合日程が4日の後楽園大会から約3週間後ろ倒しとなったが、後藤自身は「延期前の時点で100パーセント仕上がっていたんですけど、あれからさらに110、120パーセントと上がっている」、「今の自分には覚醒の音が聞こえてきている」と頼もしげに語った。


『あっ、これは絶対強いな』と思って、成績も見ないでオッケーしました

――当初4日のDEEP122で予定されていたマンド・グディエレス戦がグディエレスのビザの都合により、約3週間後にスライドされる形となりました。最初にこの話を聞いた時はどんな心境でしたか。

「最初はマジか!と思いましたが、外国人選手が相手なので、そういったトラブルもありえる話ですし、そこまで驚きはしなかったです。あとは試合まで3週間あったらもっと整えられるなという風に前向きに捉えていました」

――試合そのものがキャンセルにならなくてよかったと。

「はい。長南(亮)さんからは『代わりの選手を探してもらうか?』とも言われたのですが、自分としてはマンドとやりたかったので『マンドとやる方向でお願いします』と伝えました」

――試合までの期間が延びた分、さらに仕上がっていますか。

「あの時点で100パーセント仕上がっていたんですけど、あれからさらに110、120パーセントと上がっている状態です」

――後藤選手はRIZINで2連勝していて、今年5月にONE FFにも参戦しました。次の戦いの舞台としてDEEPを選んだ理由はなんですか。

「1番の決め手は対戦相手ですね。今自分は新たにMAG agency(佐藤天や木下憂朔らも、マネージメント下にある)というエージェントについてもらっていて、海外の試合に繋がる話をいただくようにしているんですね。その中で長南さんから『こういう相手で話が来たぞ』という提案をいただいて、相手がマンドということで即決しました」

――どこの団体で戦うかではなく、どんな相手と戦うかで今回のDEEP参戦に至ったわけですね。

「そうですね、最初にマンドの写真を見せられた瞬間、ビビッ!ときて。『あっ、これは絶対強いな』と思って、ぶっちゃけ成績も見ないでオッケーしました」

――後藤選手としては海外での試合、外国人選手と戦っていくことが今のテーマですか。

「TRIBE TOKYO MMAはジムとして×世界を目指していて、自分もそこに向けてやっていきたいと思っていました。そのなかで5月にONE FFに出て、自分よりデカいヤツ(イリアス・エジエフ)とやって、そこで初めて身体的なことも含めてこんな強い選手がいるんだというのを肌で感じました。と、同時にこれからはそういう相手と戦っていきたいという気持ちが強くなりましたね」

――エジエフ戦が後藤選手のなかで目指すべきものを明確にしたのですか。

「自分の中ではかなり大きい試合になりましたね」

――あの試合で2人が並んだ時、見ている側も体のサイズの違いを感じました。実際にエジエフと肌を合わせて、そういった違いは感じましたか。

「組んだ時の感覚が全く違いましたね。ONEは戻しの体重にも制限があるんで試合後に計量があるんですけど、その時にエジエフは70キロ以上あったみたいで。ルール的にありなの?と思いましたが(苦笑)、それも含めていい経験になりました」

――具体的にどこでサイズの違いを感じましたか。

「組まれた時にカチっとハマる感じというか、力強さが全く違いました。日本で階級が上の選手と組んだ時とは違う感覚で。なんなんですかね、あれは」

――そこも踏まえてエジエフ戦後に新たに取り組んでいる練習はありますか。

「1番はレスリング力の強化です。半年前から専修大学さんに行かせていただいていて、レスリングが強い大学生たちと練習しています。エジエフに負けた一週間後に中村倫也さんに連絡して、どこのレスリングシューズがいいかまで教えてもらいました(笑)」

――練習そのものを根本的に見直したのですか。

「自分はその必要性があると感じました」

――後藤選手にとってはトレント・ガーダム戦以来の国際戦でしたが、外国人選手と戦うことの厳しさ・難しさを感じましたか。

「そこは感じました。だから本当にいい経験になったというか、あの試合で色んなことが分かって、あれから半年経って、自分の中では覚醒の音が聞こえてきていますね。今回の試合で(自分が)変わるかもなというのも感じています」

お前ら全員他人事じゃねえぞという気持ちで、全員喰っていきたいと思います

――そういった経験があったからこそ、次も外国人選手と戦いたいという気持ちが強かったのでしょうか。

「はい。自分はRIZINにも出させてもらっていて、RIZINは最高の団体だと思うのですが、なかなか試合のチャンスがチャンス巡ってこないところもあって。RIZINで海外からやってくる黒船のような選手たちを叩いていきたいのですが、チャンスを待つばかりでは試合する機会を逃してしまうし、今はキャリア的に試合をして攻める時期だと思っているので、どんどん試合をしていきたいと思っています。それこそONE FFに出ていなかったら、意識も変わっていないと思うし、ここまで練習環境を変えることもなかったと思います」

――対戦相手としてグディエレスにはどんな印象を持っていますか。

「やっぱり組みとレスリングの選手で、その中で極めもある。柔術が出来る選手という印象ですね」

――そういった意味では噛み合う相手という認識ですか。

「そうですね。今回はもう作戦も決まっていて、計画的にやりつつも偶発的なところも狙うというか………計画的偶発性フィニッシュみたいなイメージです。試合を見ていたら『たまたまフィニッシュした』や『あんなことあるんだ』と思われるかもしれませんが、実はすべて計画されていたもの、みたいな。色んな仕掛けを持って、全部のゴールに向かって、そこを自由に選択していく……そういう作戦を考えています」

――かなり明確にフィニッシュのイメージができているようですね。

「色んなパターンでゴールが見えていて、色んな場面でフィニッシュができるように仕上げてきて、そこが今回1番変えた、変えて整えてきたところだと思います」

――グディエレス戦が楽しみになる言葉です。今後は海外のイベントにつながる試合をやっていく方向ですか。

「最初にお話した通り、海外に向けてというのももちろんあるし、僕がRIZINに出たのはRIZINに朝倉海選手という名実ともに強いチャンピオンがいて、 そこにどれだけ食らいついていけるか?というテーマがあったからなんですね。彼がUFCに行ったというのもあって、自分もそこに行くから待っとけよという気持ちもあるし、国内でやり残したことがあるとすれば、今RIZINのベルトを持っている井上直樹選手やセルジオ・ペティス選手にも触れてみたい。あとは秋元強真選手が何かのインタビューで僕の名前を出していて『俺はそのことを忘れてねぇぞ』というのもありますね」

――国内外問わず、バンタム級の選手たちは「待ってろよ」という気持ちですか。

「はい。お前ら全員他人事じゃねえぞという気持ちで、全員喰っていきたいと思います」

■視聴方法(予定)
11月23日(土)
午後12時05分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

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MMA o RIZIN Road to UFC UFC YouTube その他 アレックス・ペレス アンソニー・スミス クレイ・グイダ ジョシュア・ヴァン タティアナ・スアレス タリソン・テイシェイラ チェイス・フーパー ドミニク・レイエス ニック・ディアス ブランドン・モレノ マックス・グリフィン マネル・ケイプ モフサル・エフロエフ ランディ・ブラウン 中村倫也 佐々木憂流迦 堀口恭司 平良達郎 朝倉海 木下憂朔 風間敏臣 魅津希 鶴屋怜

UFC 310:朝倉海 アルティメットメディアデー Presented by U-NEXT

概要欄
UFC® 310:ムハマッド vs. ラフモノフ
日本時間:2024年12月8日(日)
会場:T-Mobileアリーナ(アメリカ・ネバダ州ラスベガス)
配信:U-NEXT / UFC Fight Pass

世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体であるUFC®(Ultimate Fighting Championship)が日本時間12月8日(日)に開催を予定しているUFC® 310のセミメインイベントにて、UFCフライ級王者アレシャンドレ・パントージャが、UFCデビューを飾る朝倉海を相手に3度目の防衛戦に挑みます。

2023年7月に開催したUFC 290で、当時のUFCフライ級王者ブランドン・モレノを下してUFCフライ級王座を獲得したアレシャンドレ・パントージャ(28勝5敗、ブラジル/アハイアウ・ド・カボ)は、以降の1年間でブランドン・ロイバルとスティーブ・エルセグを退けて王座防衛に成功しました。パントージャはサブミッションで10勝、ノックアウトで8勝、第1ラウンドフィニッシュ10回を記録しており、モレノ(3戦)、アレックス・ペレス、マネル・ケイプ、佐々木憂流迦、カイ・カラ・フランスら強豪に勝利しています。

UFCデビュー戦がタイトルマッチという歴史的な一戦に挑む朝倉海(あさくら・かい、21勝4敗、愛知県)は、現在、日本で最も有名なMMAアスリートであり、10年以上のMMA経験を持つ実績あるノックアウトアーティストと称されています。朝倉のベーススタイルは打撃とグラップリングを包括する日本の空手、禅道会。UFC参戦までに2連勝を収めており、日本のRIZIN FFでは過去12試合中9試合でメインイベントまたはセミメインイベントを務めています。最近では2023年12月にフアン・アーチュレッタを破ってRIZIN FFバンタム級王座を獲得した経歴を誇ります。また、これまでに朝倉はマネル・ケイプ、堀口恭司、佐々木憂流迦らを下してきました。

朝倉の参戦により、UFCロースターに名を連ねる日本人選手はフライ級ランキング5位の平良達郎、女子ストロー級の魅津希、ウェルター級の木下憂朔、ROAD TO UFCシーズン1バンタム級ファイナリストの中村倫也と風間敏臣、ROAD TO UFCシーズン2フライ級優勝者である鶴屋怜の7名となります。

対戦カード一覧(予定)
【メインイベント】
ウェルター級タイトルマッチ
ベラル・ムハメド vs. シャフカト・ラフモノフ

【セミメインイベント】
フライ級タイトルマッチ
アレシャンドレ・パントージャ vs. 朝倉海

【その他カード:順不同】
ヘビー級:シリル・ガーン vs. アレクサンドル・ボルコフ
ウェルター級:ビセンテ・ルーケ vs. ニック・ディアス
フェザー級:モフサル・エフロエフ vs. アルジャメイン・スターリング
ウェルター級:ランディ・ブラウン vs. ブライアン・バトル
ヘビー級:タリソン・テイシェイラ vs. ルーカス・ブジェスキー
女子ストロー級:タティアナ・スアレス vs. ビルナ・ジャンジロバ
フライ級:コーディ・ダーデン vs. ジョシュア・ヴァン
ライト級:クレイ・グイダ vs. チェイス・フーパー
ウェルター級:マイケル・キエーザ vs. マックス・グリフィン
ライトヘビー級:アンソニー・スミス vs. ドミニク・レイエス

※対戦カードおよび試合順、試合数は事前の予告なしに変更となる場合がございます。

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【DWCS S08 Ep05】UFC契約を賭けたベルガウイ戦へ、岩﨑大河「今回は勝ちに徹しようと思っています」

【写真】渡米後のインタビューに、いつもの大河スマイル(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(水・日本時間)、米国ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるDWCS S08 Ep05で、岩﨑大河がユースリ・ベルガウイと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

岩﨑にとっては昨年9月のキム・ウンス戦以来、1年振りの試合がUFCとの契約を賭けたDWCS出場となった。対戦相手のベルガウイはキックボクサー時代、2017年にはGLORYのミドル級トーナメントを制している。さらにGLORYでは現UFC世界ライトヘビー級王者のアレックス・ポアタン・シウバにも勝利したキャリアを持つ。今回2度目のDWCSチャレンジとなるベルガウイと、ABEMA TVの武者修行プロジェクトを経て成長したという岩﨑が戦う。UFC2から30年――あの浪漫を求めて。


ちょうどCMMAで同じようなタイプの選手と練習していた

——昨年9月以来、1年振りの試合を控えている岩﨑選手です。この期間は、UFCとの契約あるいはDWCS出場を調整していたのでしょうか。

「いえ、そういうわけではないんです。ABEMA TVさんの武者修行プロジェクトに参加させてもらったり、修斗さんから何度もオファーを頂いていましたけど、いろいろ重なって——試合が決まらずに1年経ってしまいました」

——岩﨑選手の中で、1年も試合間隔が空いたことに対して、それほど特別に捉えているわけではないのですね。

「知らない間に1年経っちゃった、という感じです(苦笑)」

——なるほど。ではまずABEMA TVの武者修行プロジェクトの感想から教えてください。

「日本と米国ではMMAのロジックが違うというか。そのロジックを学ぶために、以前から米国で練習してみたいと思っていました。ABEMA TVさんのおかげで、ビクター・ヘンリーがいるカリフォルニアのCMMAというジムに行かせてもらえて良かったです」

——日本と米国でMMAのロジックが違うというのは、何が一番大きく違いましたか。

「自分も言葉で説明するのは難しいけど、根本の考え方が違いますよね。米国では皆が、MMAで一番主にしているところが、どこにあるか。そこに重きを置いている感じで。まず全員レスリングができるのはマストで、テイクダウンできることがベスト。そのための壁際の練習をやっていると思います。

たとえば日本でストライカーなら倒されない、あるいは倒されてからの展開からスタートする部分があります。しかも練習中に抽象的な言葉が飛びがちで。米国では一つひとつの要素がチェーンとして繋がっているというか。『米国の選手は、こうやってMMAの構造を考えているんだな』って知りましたね。ちゃんとMMAを勉強しながらMMAをやっているんだと思います」

——キリクリフFCで練習している木下憂朔選手も仰っていますが、どのようなスタイルで戦おうとも、まずはレスリングが根本にあるわけですね。

「第一にレスリングで、レスリングに合わせた打撃を学ぶ。レスリングができれば打撃も生きる、という考えですよね」

——全てレスリングありきで各技術が構築されていくわけですか。

「自分がレスリング出身でなくても、とにかくジムでレスリングの練習をやりますから。日本だと20歳を越えたり大学を卒業すると、なかなかレスリングをイチから学べる環境がないんですよ。それが米国では、MMAのジムで一からレスリングを学ぶことができる。腕の取り方、テイクダウンの入り方から、すごく細かい技術まで教えてもらえたのは良かったです」

——その武者修行プロジェクトを経て、今回のDWCS出場は急きょ決まった話だったのでしょうか。

「まず武者修行プロジェクトに行かせてもらった時、現地のコーチに米国のマネジメント会社を紹介してもらったんです。そこで『UFCを目指している』と言ったら、『じゃあDWCSに出られるよう交渉しよう』という話になって。

だけど8月に入ってDWCSが始まり、カードも埋まっているから諦めます——と伝えた1週間後に、マネジメント会社から『DWCSに欠員が出た!』と連絡が来ました。そういった経緯で自分を代役に選んでもらえたのが、今から1カ月ぐらい前です」

——DWCSを諦めると決めた時点では、もう今後の試合スケジュールを考えていたのですか。

「そろそろ試合しないと、もう1年経っちゃうなという感じで。そうなると自分の仕事は何なのか、って話になってしまいますからね。だからDWCS以外で交渉しようと思っていたところで。個人的には3月から5月まで米国で練習させてもらい、海外勢のフィジカルやMMAのスタイルを肌で感じました。そこから帰国して日本で練習しながら、いつでもDWCSに挑戦できるように準備はしていました。

それと対戦相手の映像を視ると、ちょうどCMMAで同じようなタイプの選手と練習していたんです。スパーリングではその選手に勝っていたと思うし、これは行けるかなと。実際に試合をしてみないと分からないですけど、いろんな伏線が繋がって準備はできていました。おかげで気持ちにも余裕はできていますね」

出場を躊躇していると、ずっと足踏みし続けるMMA人生になってしまう

——CMMAで一緒に練習していた選手というのは?

「ルイス・フランシスコネリというブラジルのウェルター級ファイターで、LFAで4戦4勝——全て1R KO勝ちしていますね。LFA側からも期待されていて、次はメインカードに出るかもしれないと言っていました。今回も自分は早めに渡米して、ルイスと調整しています。身長が198センチ、リーチは235センチぐらいあって」

——ベルガウイ対策としてはピッタリの練習相手ですね! 現在UFCと契約するにはRoad to UFCかDWCSから、という形が多くなっています。日本人選手でも、いきなりUFC本戦出場となった平良達郎選手と朝倉海選手は例外で。

「最初はRTUでワンマッチを組んでもらえるかどうか交渉してみようか、という話もあったんです。でもアジアのRTUは重い階級の試合はやらない、という方向性みたいで。だったらDWCSに狙いを絞ろうということになりました」

——今年のRTUはライト級もワンマッチのみでしたし、ウェルター級以上はワンマッチを組むことすら無さそうですね。とはいえ、RTUとDWCSでは仕組みが大きく異なります。どんな内容でもトーナメントで優勝すればUFCと契約できるRTUに対して、DWCSでは勝利だけでなく試合内容のインパクトも求められる傾向にあります。

「それは分かります。もちろんフィニッシュしたほうが契約してもらいやすい。でも相手は去年のDWCSにも出ていて、組みで負けているじゃないですか。今回は2度目のチャレンジで――もともとベルガウイと対戦する予定だったという選手の試合映像を視たら、僕と同じストライカーでした。だからUFCとしては、今回ベルガウイと契約したいのではないかと思ったんですよ(笑)。

その印象を周りの人たちに伝えたら、みんな『たぶんそうなんだろうね』と言っていて。だから僕がベルガウイにサブミッションで勝っても、UFCとは契約できないんじゃないか。KOでないと契約できない、というぐらいに考えていますね」

——ベルガウイはGLORY時代に対戦しているポアタンとアデサニャに続く、第3のキックボクシング出身ファイターとして期待されているかもしれません。この2選手と同じように身長が高く、リーチが長くてKOも多い。

「しかもGLORYでポアタンに勝ったことがありますからね。その実績だけでも、プロモーター側からすれば欲しい選手だというのも分かるんです」

——昨年のDWCSでマルコ・トゥーリオはベルガウイに判定勝ちを収めたもののUFCと契約できませんでした。しかし今年8月、2度目のチャレンジでKO勝ちして契約に至っています。ということは、昨年のトゥーリオのような勝ち方では契約できない可能性が高いです。

「本当に分かりやすいです。でも個人的には、勝ちに徹しようと思っています。たとえば序盤にバックを奪って、ボディクラッチで相手は動けない。だったら残りの時間はずっとその状態でいたいですね。

正直言うと、自分はどんな試合内容でも今回は契約してくれないと思っています。でも勝てば来年もDWCSに出場できる可能性がある。その場合は、自分と契約したいためのカードになっているかもしれないですよね。その試合のために、また1年頑張れば良い。

僕としては今回、このレベルの相手に対して自分がどれぐらい通用するのか。それが分かれば良いと考えているんですよ」

――なるほど。考えてみれば北米MMAと自分の現在のレベルを比較できる相手といえば、IGFで対戦したハファエル・ロバトJrのみでした。

「しかも海外でMMAの試合に出るのは今回が初で。だからって出場を躊躇していると、ずっと足踏みし続けるMMA人生になってしまうと思うんです。ここで一回ステップアップできるなら挑戦したい、という気持ちでいます」

——翌週にはパンクラスのミドル級KOP、内藤由良選手もDWCSに臨みます。同じ階級の日本人ファイターとして意識するようなこともないですか。

「ないです。同じ日本人ファイターである、というだけで。今回UFCは内藤選手と契約したいマッチアップなのかな、とも思っています。それだけ立場が違うなかで比べても仕方ないですよね。自分は自分であって」

UFC2から30年の時を経て、再び大道塾の選手がオクタゴンに入る

——DWCSの試合を目前に控えて、それだけ自分自身のことを客観視できていることも凄いですね。

「いえいえ(苦笑)。いわばUFCはプロモーターとしてプロフェッショナルであり、こちらもプロのファイターとして自分に何がもとめられているかは理解しないといけないと思うんですよ。今回、自分の立場は相手を立てるための脇役だと考えています。そこで僕が勝ったりすると、視ている側としても面白いでしょうし。

もちろん自分が一番欲しいものは、UFCとの契約です。UFC2から30年の時を経て、再び大道塾の選手がオクタゴンに入るということを大切にしたかったです」

——UFC2から30年! その言葉を聴くと、格闘技ファンの気持ちが蘇ってきます。以前、オクタゴンのスポンサーバナーに「KUDO」という文字が見えた時は興奮しました。「KUDO」が何の会社かは分かりませんが……。

「自分も視ていて気になりました! 調べてみると飲食関連の会社みたいですね。詳しいことは分からないのですが」

——そうだったのですね(笑)。では対戦するベルガウイの印象を教えてください。

「好き嫌いがハッキリしている選手ですよね。距離を取って打撃で戦うのは好きだけど、距離を詰められるのは嫌い。自分にとって気持ち良いことを続けたい選手だと思います。それはキック時代から今のMMAに至るまで変わっていなくて――。僕も20年、格闘技をやっているから分かるんです。長い期間をかけて染みついたものは消えない。なかなか新しいスタイルに変えるのは難しいですよね」

——昨年のトゥーリオ戦でも、打撃の圧をかけられたら極端に手数が減っていました。

「たぶん打撃面がしっかりしているからこそ分かる部分ってあるんですよ。打撃を知らない人のほうが、プレッシャーをかけられても無視して打ち返してきたりとか。でも——自分もそうですけど、打撃の間合いが大切だと分かるからこそ、間合いを保とうとしてしまうところがある。そういう意味ではメチャクチャ分かりやすいです。それとグラップリングは何もやっていないんじゃないか、というレベルで。ただフレームが大きいので、そこは気にしないといけないです」

——そのベルガウイを相手に、遠い間合いで待つのはリスクがあります。となると至近距離で戦うことになるのでしょうか。

「自分もリーチが長いわけではないし、かといってパンチをよく使うタイプではないので、近い距離で組むチャンスを探すことにはなると思います。また日本人選手がUFCと契約することが増えてきたなかで、まだ中量級の選手は少ないです。そんななかで自分がUFCとの契約を目指して頑張ります」

■視聴方法(予定)
9月11日(水・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS

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【TTFC10】世界への扉をこじ開けるKO勝利! 左でダウンを奪ったエフェヴィガがサンチェスをパウンドアウト

【写真】激勝!!(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
エフェヴィガ雄志(日本)
Def.1R3分40秒 by TKO
エマニュエル・サンチェス(米国)

サウスポーのエフェヴィガが左ハイで先制する。さらに左インローを浴びせるエフェヴィガ。右ジャブ、左インローから試合をつくっていくエフェヴィガに対し、サンチェスも距離を詰めていく。エフェヴィガの左ストレートがサンチェスの顔面を捉えた、右カーフキックも当たる。サンチェスも細かくローを返すが、エフェヴィガが右ヒザでチェックした。

左ローから左ストレートを伸ばすエフェヴィガは、オーソドックスにスイッチして左ハイを繰り出した。右カーフからサンチェスを捌くエフェヴィガ。左テンカオからオーソドックスにスイッチして右を浴びせた。至近距離になるとサンチェスの右が襲い掛かる。エフェヴィガは左ストレート、右ジャブをクリーンヒットさせる。左ストレートで尻もちを着かせたエフェヴィガは、そのままパウンドを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

元Bellator戦士のサンチェスを完全にKOし、世界への扉をこじ開けたエフェヴィガ。米国キルクリフで練習を共にし、今回セコンドについた木下憂朔と抱き合った。試合後にマイクを握ったエフェヴィガは「これが9回目の試合で、圧倒的にレベルの高い相手と戦えて光栄でした。自分も普段からTRIBEで厳しい練習をしていて、米国でも揉まれて、ちょうど良いタイミングで練馬で試合を組んでくれました。これが自分にとって大きな区切りになると思います。これから世界へ行ってトップになります!」と語った。


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【UFC ESPN61】パーソンズ消滅、木下憂朔が話していたこと「自分を傍から見ると、めっちゃアホそう」

【写真】インタビューの受け答えだけでも、木下の変化が分かる(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC on ESPN61「Tybura vs Spivac 2」が開催され、木下憂朔がジョニー・パーソンズと対戦予定だった。しかしパーソンズの負傷で試合はキャンセルに。ここでは試合中止の前に行われた木下のインタビューをお届けしたい。
Text by Shojiro Kameike

木下は2022年にDWCSからUFCと契約するも、翌年はデビュー戦から2連続KO負けを喫した。今回、1年振りの復帰戦に挑む木下に対し、MMAPLANETでは8月1日(日本時間)にインタビューを行っている。その数日後にマネージメントサイドから試合中止の報が届けられた。取材では、木下は2連敗を経て大きなマインドチェンジを語っていた。


うまく言えないですけど、ピュアレスリングが重要やと思います

――日本は現在、8月1日の朝7時です。木下選手がいるフロリダは何時ですか。

「朝早くから、ありがとうございます。こちらは7月31日の夕方6時ですね。もう練習を終えて帰宅したところです」

――朝早くから練習をスタートして、夕方には終わる。フロリダのキルクリフFCに行ってから、日本にいる頃とは生活習慣も大きく変わったのではないでしょうか。

「メチャクチャ変わりましたね。練習のスケジュールが全く違いますから。こっちは朝メインで動くんですよ。夜は早よ寝て、翌朝の練習に備えるという感じです」

――朝の練習は何時からスタートするのですか。

「日によって違いますけど、僕は今、朝6時30分ぐらいには起きるようにしていますね。朝はゆっくりしてから、練習が始まる1時間前にはジムへ行ってアップしています」

――1日を有意義に過ごすためにも、朝起きてから一度ゆっくりする時間を設けるのは大切ですよね。

「はい。最近は早起きしてから、少し外を散歩するのが好きで。朝の空気感が好きというか、『これから1日の生活が始まる』っていう感じがして面白いんです」

――早起きして、ゆっくりしてから練習に向かうと、トレーニング内容の成果など実感はありますか。

「練習の効果という面は分からないけど、まず『今日はこうしよう、ああしよう』『先週はコレをやったから今週は……』というふうに、まず1日の練習内容を整理してから臨む。そういう良いサイクルが出来ているとは思います」

――なるほど。試合は昨年8月のビリー・ゴフ戦以来1年振りです。その前に今年2月には、ダニー・バーロウ戦が中止となっていました。

「あの試合って、契約書にはサインしていなかったんですよ」

――えっ!? どういうことですか。

「まずオファーが来た時にコーチと話をして。『次の試合で負けると内容次第ではリリースもあり得るし、そんなに焦らんと、つくり直してから試合したほうが良いんじゃないか』と言われたんです。だから中止というか、そもそも契約書にはサインしていなかったです」

――ということは、メディアの飛ばし情報だったわけですね。

「そうなんです。米国では結構ありますね(苦笑)」

――それだけUFCで2連敗、しかも2連続KO負けという結果を受けて、次の試合については慎重に考えざるをえなかったですか。

「結果に関して言うと、そうですね。前回のゴフ戦は、内容は悪くなかったと思うんですよ。でもやっぱり結果が求められる世界ですから。試合が終わった直後は『あぁ~』と考えました。この結果やとリリースもあり得るとは思っていて」

――内容が悪くなかったと感じるのは、どのような点でしょうか。

「前半は良く進めることができていた。それはメチャクチャ手応えがありました。相手のテイクダウンを防いで、打撃も上下に散らすことができていたので。自分も良いパンチを当てることはできていましたし、引き続きそういう練習はしていく。特にレスリングについては、より意識するようになりました」

――確かにゴフ戦はKO負けしたものの、テイクダウンを許さなかったことは大きいと思います。

「その点で初戦から2戦目まで半年あって、MMAとしてトータルで上がってきている実感はあります。ちゃんと練習してきたことが出ている、身になっているんやと感じました」

――やはり渡米してみると、現地で練習するレスリングは何か違いましたか。

「技術が違うというより、レスリングをこなしている量が圧倒的に違うんですよ。立っている時と組んでいる時のスタミナって違うじゃないですか。自分の場合はレスリングをやることで、組んだ時のスタミナも変わってきたと思います。それだけレスリングをやることで、スタンドの安心感も違いますし」

――それはピュアレスリングと言いますか、いわゆる競技としてのレスリングを指すのですか。あるいはMMAとしてのレスリングやグラップリングなのでしょうか。

「それでいうと、ピュアレスリングですね。表現するのが難しいんですけど……、MMAとしてのレスリングの場合『テイクダウンを切る』と表現される。その『テイクダウンを切る』ための技術が、ピュアレスリングになるともっと細かくなるわけですよね。それだけピュアレスリングのテイクダウンを切る方法を知っているかどうかで、MMAでも大きく変わってくる。うまく言えないですけど、それだけピュアレスリングが重要やと思います」

――柔術家でグラップラーの世羅智茂選手はレスリングの練習について「ルールを理解せず単純に技術を学ぼうとすると、しっかり来ない。柔術の感覚のままレスリングを学ぶと難しい。レスリングの技術は、レスリングのルールの中で最適化されているものだから」と言っていました。

「あぁ、そうですよね。分かります。やっぱりレスリングのルールに沿った技術を学ばないと――それは柔術やグラップリングだけでなく、MMAも同じやと思いますよ。MMAの場合は、そのうえで立ち上がるためのレスリングをしっかりやっているというイメージですね。日本のMMAジムやと、そのレベルでレスリングを学べる環境は少ないと思います」

――それこそ自衛隊体育学校や大学のレスリング部のような場所に行かないと……。

「はい、そうやと思います」

――その環境が、米国のMMAジムには存在しているわけですね。一方、試合をしていない1年間に焦りはなかったですか。2連敗していますし、「とにかく早く試合をしたい」と。

「試合をしたい気持ちはメッチャ強かったし、去年の12月ぐらいには試合したいという話はしていました。でも、なかなかうまく決まらなくて……。だから『もう分からんことを考えていても、しゃーないな』と思うようになったんです。『いつ決まるかも分からんことを考えるよりは、今できることに集中しよう』と。それから試合間隔については、あんまり気にしなくなりました」

――朝の早起きや散歩もそうですし、過去2戦と比べて大きく変化してきているのですね。

「自分自身のメンタルと向き合って、いろいろ考えたんですよ。たとえば前回の試合は良いように進めていたのに、ちょっとした焦りからカウンターでボディを食らって、KO負けしました。そういう焦りとかはなくしていきたい。今までは何するにしても、『せっかち』やったんですよ(笑)。そういう部分を失くしていきたいと思って」

まず自分のことだけ考えて、面白い試合をします

――UFCと契約して、まず何よりも「勝たなアカン」「結果を残さなアカン」という気持ちは強かったのでしょうか。

「……はい。平良達郎君がUFCで連勝しているのを見て、『俺もやらなアカン』という気持ちが強かったです。『やらなアカン』とは今も思っているけど、他の選手のことは気にしなくなったというか。自分と平良君は全然違うファイターやし」

――そうですね。木下選手は平良選手、鶴屋怜選手、中村倫也選手、そして朝倉海選手とも違うファイターです。

「そう考えたら、自分だけ色が全く違う気がしますね(笑)」

――アハハハ! ジョニー・パーソンズと戦う次の試合は、そのマインドが重要になると思います。パーソンズのように自分のペースを貫き、序盤は押されていても最後は勝っているというタイプの選手を相手にするには、特に自分が冷静でいる必要がある。

「そうですよね。パーソンズは割と頑張って勝つタイプやなというイメージです。自分のペースでずっとやっていくタイプで。チームメイト(昨年7月、ダニー・ロバーツにKO勝ち)と対戦している試合も現場で見ていましたけど、ダニーも序盤は悪くなかった。でも自分のパンチが当たっていると思って攻めたところに、カウンターを食らってしまいましたよね。

自分にとって悪くない展開なのに、ジリジリと削られて負けてしまったというか。自分の場合でも、その点は気をつけていきたいですね。試合中は『当たっているな』という手応えはある。だからといって焦ることがないように。

ダニーとの試合を見ながら、その時も『自分やったら、こう戦うかなぁ』と勝手に対策を考えていました。もちろん当時と今の自分は違うし、今までの自分にプラスアルファで乗っかる部分があるというか」

――今までの自分、というのは?

「ずっと『勝ちに徹するような選手にはなりたくない』と思っています。それなら自分の試合は見てもらわなくて良いし、自分も試合しなくても良いです。自分の求める選手像と結果を、どちらも求めていきたい。変わったけど、そんなに変わっていないとは思います。何て言うんやろう……」

――たとえば1R開始早々に倒すのと、フルラウンド削り続けた末にKOしても同じKO勝ちですよね。どちらが良いか悪いか、ということではない。たとえ最終回のKOでもホロウェイ×ゲイジーのような、とんでもない試合もあるわけで。

「僕も記念大会の満員になった会場で、ああいう試合をやってみたいです。でも『面白いからやってみたい』とは思わなくなったんです。分かります?」

――あぁ、なるほど。UFC2戦目までのマインドであれば、インタビューでも『ああいう試合、メッチャ面白いんで自分もやります!』とか答えていたかもしれないですね。

「アハハハ、そうかもしれないですね。ここ数カ月で考えたのは――インタビューとかでそう答えている自分を傍から見ると、めっちゃアホそうやなと思って(苦笑)」

――ダハハハ!!

「だから喋り方とかも気をつけようとは思いました」

――喋り方を変えようとすると、考え方も変わるというか、考える時間が増えるでしょう。

「そうなんです。こういう言い方をしたら、変な伝わり方するかなとか考えたりするようになりました」

――マインドも大きく変わり、これからが本領発揮ということですか。

「ここで大きく変わっていないと、これから先が厳しいと思うんです。自分の変わった姿を皆さんに見てほしいです。
今までは『やったるでぇ』という気持ちが強かったので、今回は自分の好きなように――今までも好きなようにやっていたんですけど、まず自分のことだけ考えて、面白い試合をします。よろしくお願いします!」

しゃーないんで、また次に向けてつくり直します!

その後、パーソンズの負傷に試合が中止となった木下から、マネージメントサイドを通じて次のコメントが届いた。そこには、しっかりとマインドを変えることができている木下の現状が表れていた。

「試合がなくなったのはしゃーないんで、また次に向けてつくり直します!」

■視聴方法(予定)
8月11日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS
午前4時45分~U-NEXT

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8.10『UFC on ESPN 61』で予定されていたジャヴィッド・バシャラット vs. クリス・グティエレス、木下憂朔 vs. ジョニー・パーソンズが中止



8.10 UFCラスベガス大会で木下憂朔とジョニー・パーソンズが対戦(2024年06月15日)

 こちらの続報。


 UFCが8月10日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC on ESPN 61: Tybura vs. Spivac 2』のセミファイナルで予定されていたジャヴィッド・バシャラット vs. クリス・グティエレスのバンタム級マッチが中止されることをMMAmaniaが確認したとのこと。中止の理由は不明。また、記事には木下憂朔の対戦相手がジョニー・パーソンズではなくTBDになっていますが、


 シュウ・ヒラタ氏によるとパーソンズが負傷により欠場とのこと。結局ショートノーティスで代替選手も見つからず試合中止です。木下憂朔は2月の『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』でダニー・バーロウと対戦予定でしたが欠場したことから、これで2試合連続の中止です。続きを読む・・・
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【UFC】師弟対談─03─平良達郎&松根良太が語る朝倉海 。「戦うんだったらベルトを賭けて」(平良)

【写真】個人に夢を追う立場から、日本のリーダーになりつつある平良達郎(C)THE BLACBELT JAPAN

UFC on ESPN58でアレックス・ペレスを倒し、フライ級で5位にランクされることとなった平良達郎と師・松根良太対談、最終回。
Text by Manabu Takashima

ファイターとして世界の頂点に立ちたいと思っていた平良は、同じ想いで戦う日本人ファイターをもっと応援してほしく、UFCの国内での知名度をもっと上げたいと思うようになってきた。UFCで戦うことで、世界を知ったといっても過言でない師弟は、その壁の高さを誰よりも知っている。そんなUFCの日本人ロースターに朝倉海というスーパースターが加わる。

平良、そして松根は朝倉の参戦をどのように捉えているのか。またUFCに愛弟子を送り込んだ松根に「単に打・投・極を総合的に闘えばいいというものでもない。自然の流れにのった技術がとぎれなく連係し、なめらかに回転すること」という修斗の理念をどのように考えているのか──を尋ねた。

<平良達郎&松根良太対談Part.02はコチラから>


「勝てる時に勝つ。とにかく、勝つ。負けない、勝つ。そこを大前提に達郎を育ててきたつもりです」(松根)

──モカエフがケイプに勝ったとして24歳同士、16勝0敗の平良選手と、12連勝のモカエフが事実上の次期挑戦者決定戦として戦えば最高のストーリーになりますね。モカエフになるのか、他になるのか。27日のモカエフ×ケイプも見逃せないです。いずれにせよ、次の試合はいつ頃に戦いたいと思っていますか。

平良 誰と戦おうが、希望としては10月以降に戦いたいと思っています。10月以降で、年内にもう1試合したい。それまで武器を増やして、もっと強くなってオクタゴンに入ります。

──この間に増やしたい武器とは?

平良 打撃が強くなりたいから打撃の練習をするというのは、MMAファイターとして……僕はそういう風に練習はできないと思っています。

──と、言いますと?

平良 アレックス・ペレスと初回に打撃戦で競り合いになりました。5R制になると、あの競った展開が続くのは厳しくなると思います。それにフライ級の上位陣は、柔術が強い選手が多いです。そのなかでは頭一つ抜けた極め力と、相手を削るパウンドということを意識してやって来て、手応えを感じています。サブミッションももっと強化しないといけないですし、打撃ももっと伸ばしたい。その結果として打撃、テイクダウン、極めを上手く融合させた自分のスタイルを創りたいと思っています。

──ストロングベースを持ち、それ以外の部分を補足している選手と戦う時に、日本人選手は総合力で戦うということを口にします。平良選手が育った修斗の選手は、本当にそういう風に言います。ただしUFCで、そういうファイターに総合力で勝つということは、際の攻防や回転させて勝つという次元ではなくて、打撃もレスリングも柔術も全て高いレベルで戦えないといけないと思っています。技術力が足らないと、回転などできない。全てが強ければ、回転させなくても勝てる。その辺り、修斗ジャンキーこと松根さんはどのように考えていますか。

松根 達郎に関してはレスリングが強い選手と戦っても、柔術で上が取れると思っています。僕の指導方針とは、そういうことなんです。レスリングが強い人、柔道が強い人にはレスリングや柔道では負けるけど、柔術を駆使したトップの取り方があって、上が取れればそれで勝てる。そういう風に沖縄の選手には指導をしています。

同様に打撃からテイクダウンのフェイントでつかって、打撃を使いうという立ち技も同じです。レスリングに対しては、倒されても柔術を駆使して上になれる。総合力という一つの言葉では収まらない。強い人は全てができます。

達郎は成績が表しているように、全てができるようになっています。当然、現時点でも完成はしていません。まだまだ伸びるので、本人もそういうところを伸ばしたいと思っているはずです。

──松根さんだからこそ、伺いたいです。回転をさせたいのか、勝ちたいのかと。

松根 そうですね、相手の穴をついて勝てるところで戦えば、回転させなくても勝てます。回転させずとも勝つときには打撃でKOしますし、テイクダウンができればバックチョークで仕留めます。勝てる時に勝つ。とにかく、勝つ。負けない、勝つ。そこを大前提に達郎を育ててきたつもりです。

──とにかく勝つ。2003年8月の松根良太×大石真丈戦を思い出します。

松根 僕が指導する上でやっぱり鶴屋(浩)さん、鶴屋イズムが根底にあります。負けない。判定でも、とにかく勝つ。そこがベースにあって、成長するためにも取れる人は一本を取る、倒せる人はKOする。勝てる時に勝つためにKOする。勝てる時に勝つために、一本を取る。それも負けない鶴屋イズムです。

「世界と勝負している日本人選手のことをもっと知って欲しい」(平良)

──そんななか朝倉海選手が、UFCで戦うことを公言しました。朝倉選手は大きなパイで、UFCにファンを連れてきてくれる選手です。朝倉選手のことは、これまで意識していましたか。

平良 交わることはない人だと思っていました。それが……フライ級で戦うのであれば、交わることがあるかもしれないと思うようになりましたね。何よりも朝倉選手は影響力が大きいので、UFCの知名度を上げてくれると思います。

と同時にフライ級で戦っていくならライバルになりますけど、僕は僕でベルトを目指して戦っていこうと思います。朝倉選手と戦うんだったら、ベルトを賭けてやりたいです。

松根 日本人同士の世界戦というのはボクシングでもありますが、言っても世界の広さは圧倒的なので。中村倫也選手もそうですし、木下憂朔選手も風間敏臣選手もそう。もちろん鶴屋怜、平良達郎、そして朝倉海選手も加わりますが、純粋に世界に挑む彼らが、どう海外の選手に勝つのかを応援してほしいですね。そういった意味では朝倉選手は仲間というわけではないですが、同じ志を持った同志です。

「戦えば、どっちが強いんだ」という風になりやすいですが、やっぱり世界は圧倒的ですよ。もう、見てきたじゃないですか。UFCは強い選手が集まっていて、凄く良い選手でも負けてリリースされてしまう。ここ数年、達郎の後押しをするために海外に出ていくようになって、圧倒的に強い人が多すぎます。日本には島国の良さがありますが、選手もファンも世界をもっと見て、そこで戦う選手を応援して欲しいです。

平良 僕もUFCと契約した頃は、ただひたすらUFCでチャンピオンになりたいということだけを想っていました。それが今ではUFCをもっと日本の人達に知って欲しいという気持ちが、凄く強くなっています。多くの国ではMMA=UFCと思われている世界の最高峰プロモーションと、そこで世界と勝負している日本人選手のことをもっと知って欲しいです。

そういう面で僕はまだまだで……もっともっと影響力を増して、試合を見てくれる人を増やしたい。UFCに朝倉選手が来てくれたら、RIZINだけを見てきたファンの人もUFCに興味を持ってくれるだろうし、朝倉選手がUFCに来ることでUFCが日本でも盛り上がる。それが嬉しいです。

松根 朝倉選手がUFCで戦うことで、達郎が言ったようにRIZINしか見ていない日本のファンの人達がUFCを見るようになる。そんな良いことはない。そして、皆さんに本物を見て欲しいなと思います。本当にそこを日本のMMAファンにも見て欲しいですね。世界には本当に強いファイターがいて、そこに日本人選手達が挑戦しているところを純粋に見て、楽しんで、応援してほしいです。

──そんな世界と戦う日本勢を、平良選手がこれからもリードする存在になることを願っています。

平良 ありがとうございます。頑張りますっ!! 自分が好きでやっているMMAという競技で試合の度に、もっといえば毎日の練習の度に強くなるという気持ちで過ごしています。相手が誰でも準備をしっかりとして挑むので、次の試合も期待して見て欲しいです。

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【DWCS S08】Must Watch!! パンクラスがミドル級KOP内藤由良のコンテンダーシリーズ出場を公表

【写真】人生を賭けた一発勝負、痺れる展開になってきた(C)MMAPLANET

18日(水)、パンクラスが公式YouTubeチャンネルで「内藤由良選手がUFCに挑戦! 内藤選手は、ダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ2024に出場することが決まりました。詳細は追って発表されますが、一足先にパンクラスでの軌跡をご覧ください!」と公表した。
Text by Manabu Takashima

6月30日(日)のPancrase345のメインで、2年3カ月振りの実戦を戦ったミドル級KOP内藤。キルクリフFC所属のディラン・オサリバンの代役アリ・カラダギィを相手に、1R1分52秒でマウントからのエルボーでTKO勝ちを収め、改めてUFCを目指すことを宣言していた。


LFA、UAEW、TUF出演など実現しそうで流れたUFCへの道が、結果的に内藤にとって最上の形で歩を進めることになった。Dana White’s Contender Series=DWCSは、その名の通りダナ・ホワイト、ショーン・シェルビー、ミック・メイナードというUFC首脳の前の行われる御前試合で、1年に10大会が火曜日の夜にUFC APEXで実施される。

1大会=5試合というフォーマットで、UFCとの契約が審査される真剣勝負の場だ。2017年からスタートしたコンテンダーシリーズからは既にショーン・オマリーとジャマール・ヒルがUFCの頂点に立っている。そんなUFCに直結する今年の登竜門は8月13日にスタートし、10月15日まで10週に渡って鎬が削られる。

既にEp01とEp02&Ep04は5試合が決定しており、第3週と第5週は3試合が埋まっている状況だ。あとは第9週と第6週で1試合が決まっているがEp07 、08&10は5試合全て10人のスポットが空いたままなので、これらの週に内藤の雄姿が見られることになるだろう。

アジア勢にとってUFCとの契約を賭けた戦いはRoad to UFCが並行して開催しされているが、従来はフライ級からライト級、今年はフェザー級までの3階級しか実施されず、事実上ミドル級の内藤には、アジア勢で競い合ってUFCへ進むというルートは存在していなかった。

事実今年のシーズン8では既にEp01のウェルター級戦で中国のJCKウェルター級王者ティン・ワン、Ep4では韓国Angel’s FCウェルター級王者のコ・ソクヒョンと、中量級のアジアン・ファイターの出場が決まっている。

(C)LFA

広義でアジア系でいえばLFAで戦うベトナム人ファイター(アリゾナ州在住)のアン・トゥアン・ホーが第1週のフライ級に、同じくLFAからチャンスを掴んだクァン・リーも米国に住むベトナム人選手だ。

また、ここでこのカードを組むのか──と豪州のMMAファンが歯ぎしりをしつつ、注目せざるを得ないのがEp09で決まったショーン・ガウシーとアンソニー・ドリリッチのダウンアンダー対決だ。

ガウシーはHEX FSフライ級王者で、今年の5月に中務修良を右クロスで一蹴している。対してEternal MMAフライ級王者ドリリッチは3月に猿飛流を2Rに、6月には1Rでマックス・リアリをKOしている。しかも今、豪州MMA界ではHEX FSとEternal MMAがドメスティック大会#01の称号を得るために、チャンピオンの引き抜き合戦を繰り広げるなど、骨肉の争いを展開している。

とはいえ破壊力十分の右を持つガウシー、必ず当たる左の持ち主ドリリッチが、わざわざコンテンダーシリーズで戦う必要があるのか。なんせガウシーは戦績9勝1敗で5KO勝ち、ドリリッチは8勝1敗で4つのKOと2つの一本勝ちを誇っており、揃ってUFCが求めるフィニッシャーだ。

恐らく両者は8月18日にパースで行われるUFC305出場に標準を合わせていたはず。加えていえば、2人ともカイ・カラフランスとスティーブ・アーセグの両者のうち、どちらかが欠場となればショートノーティスで母国でオクタゴンに足を踏み入れる気持ちでいることも間違いない。

UFC側として、両者ともその力があるからこそ、8月でなく10月にガウシー×ドリリッチの試合を組んだとしか考えられない。

日本からは2年前の木下憂朔に続き、内藤が挑戦することで注目度も上がるに違いないDWCS S08だが、内藤以外の出場ファイターも状況としては、ガウシー×ドリリッチ戦ほどお膳立て揃っていなくても、世界中から人生を賭けて集まって来る。それらの戦いが熱い激闘にならないはずがない。

それらの戦いから明日のショーン・オマリー、ペイトン・タルボット、モンテル・ジャクソンが生まれる可能性が高い。日本のMMAファンにとって、2時間のコンパクトな大会ということも含めて、DWCSはマストウォッチと断言できる。

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45 F1 o UFC 木下憂朔 風間敏臣

【UFC】木下憂朔vsジョニー・パーソンズ 風間敏臣vsハラランボス・グリゴリオウが決定

611: 実況厳禁@名無しの格闘家 2024/07/04(木) 14:07:35.96 ID:DvLIS39Bd


楽しみだな

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