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BELLATOR MMA MMAPLANET o RIZIN パトリシオ・フレイレ 平本蓮 摩嶋一整 斎藤裕 日沖発 朝倉未来 牛久絢太郎 金原正徳

【Fight&Life】MMAフェザー級を読む~金原正徳が読む『朝倉未来×牛久絢太郎』&『斎藤裕×平本蓮』

【写真】しんどい試合をやってしまうから、説得力抜群の金原節です(C)MMAPLANET

今月 24日(金)発売のFight&Life#95では「MMAフェザー級を読む」という34ページの特集が組まれている。RIZINフェザー級戦線の主役たち、そのRIZIN王者を大晦日に破ったパトリシオ・フレイレらのインタビューに並び、J-MMA界のプレーイングご意見=金原正徳のロングインタビューも掲載されている。

今も金原と練習をする選手たちから、その強さについて「舌を巻く」という言葉が聞かれる。しかし、40の大台に乗った金原は昨年4月の摩嶋一整戦から実戦を離れたままだ。

今やU-NEXTのBellator中継等の解説者として、アナリストとしての一面が目立っている金原に残された時間は決し多くない。そんな彼に自分自身、そして日本のフェザー級ファイターたちについて尋ねたインタビューを行った。ここでは本誌で掲載しきれなかった、金原正徳の朝倉未来×牛久絢太郎、斎藤裕×平本蓮戦の見立てを紹介したい。


――4月のLANDMARKか、5月のナンバーシリーズか。RIZINゴールデンウィークで組まれる2試合、斎藤裕×平本蓮戦、朝倉未来×牛久絢太郎戦の行方を占ってもらえないでしょうか。

「平本が試されるのは次の一戦ですね。斎藤自体が何か突出した選手ではないです。全部ができる選手で。遠い距離でやってくる斎藤と近い距離の平本。弥益と違って斎藤は上の組み、四つ組みができます。その時点で平本は分が悪くなることを考えているはずです。テイクダウンを切り続けることもできないと思います。その時の対処方法が、勝敗を決めると思います。

絶対に1度か2度はテイクダウンされるはずですから。そこで斎藤もそれほどフィニッシュできる選手ではなくて、どちらかというと削ってパウンドで攻めるだろうから。そうなった時に平本がどこまで凌げるのか。で、立ってどれだけパンチを当てることができるのかっていうことになってくると思います」

──練習ではしっかりとパウンドを落とされることはないわけですしね。

「平本の組み技は誰にも分からない。本当に分からない未知数な部分で。テイクダウンを切ったりとかはできると思いますが、寝かされた時の対処法はまだ未知数なので。この1年、どれだけマジメに取り組んできたことなのか。それは誰にも分からないことなので」

──では、朝倉未来選手と牛久選手の試合はどのように見立てていますか。

「未来次第の試合です。未来の仕上げ方じゃないですか。未来とは何年も組んでいないけど……牛久君はクレベルとの試合前に練習させてもらって、彼の強さも分かっています。未来がどれだけ仕上げているのかわからないですけど、舐めていたらやられます。持っているモノだったら未来が上だけど、この数年で彼のおかれている環境は凄く変わっていて。ここで未来本人が牛久を選んだということであれば、ちょっと彼はリスク回避をしていると思いました」

──Breakingdownから一転のRIZIN参戦、存在感はやはり際立たせています。

「色々なことが彼の計算上、思い通りなっている気がします。そういうプランでいると、牛久が頑張って何だかんだと勝つという気はします。それこそ日沖発やリオン武とやった時のような殺気が出れば、未来かと思いますけどね」

※世界を知る金原ならではの現状にメスを入れたシビアな意見も聞かれたインタビューが掲載されたFight&Life#95は2月24日(金)に発売です。

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Kombat04 MMA MMAPLANET o UNRIVALED UNRIVALED02 上久保周哉 寒河江寿泰 日沖発 森戸新士 竹浦正起 高橋サブミッション雄己

【Kombat04】国内でグラップリングが盛り上がる気配のなか、高橋Submissionはフィラデルフィアで戦う

【写真】ここで米国、しかもFLOGrapplingで配信される試合に出場する、それが高橋雄己(C)MMAPLANET

2月26日(日・現地時間)にペンシルバニア州フィラデルフィアのルクソール・フィラデルフィアで開催されるKonbat04のサブオンリー・グラップリング戦に高橋サブミッション雄己が出場し、ラミロ・ヒメネスと対戦する。

コンバットはFinishers Subonlyが主宰する3つの大会=Kombat、Open、そしてSurvivor Seriesの一つ。トーナメント戦でなく、スーパーファイトとタイトル戦というワンマッチ形式でイベントが実施されている。


高橋はEBIルールのバンタム級戦でヒメネスと対戦するが、同プロモーションの発表によるとランキング5位の相手だという。現状、6試合が明らかとなっている同イベント。恥ずかしながら、対戦相手もイベント自体はMMAPLANETでは全くもって情報を持ち得ていない。

そんななか国内では、1月22日のGladiator内で実現したジョゼフ・チェン✖森戸新士のフォークスタイルグラップリング・ウェルター級タイトル戦に続き、2月26日のUnrivaled02にはタケット兄弟、ジェイコブ・カウチの来日が決まっている。さらには3月5日には森戸、寒河江寿泰、白木大輔、日沖発、上久保周哉、竹浦正起、大嶋聡承らが出場するのFINISH10が開かれ、同月26日にはGladiator021でプログレス提供の組み技戦がマッチメイクされることも間違いない。

国内でグラップリングが盛り上がる気配を見せるなか、高橋がフィラデルフィアの──少なくとも日本国内では──名前が知られていない大会に出場するのが、彼らしく非常に興味深い。

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o ONE Ring Girl RIZIN UFC   平本蓮 日沖発 総合格闘家

RIZINガールHinanoがBreakingDown出場選手を「あなたたちは格闘家じゃないですよ」と批判/朝倉未来が反応

【デジタル限定】RIZINガール写真集「Top of Ring Girls.」 週プレ PHOTO BOOK


 RIZINガールHinanoさんがツイッターでこんなコメント。


 Hinanoは10日、総合格闘家、朝倉未来(30)がスペシャルアドバイザーを務め、1分間最強を決める格闘技大会「BreakingDown(ブレイキングダウン)」について、「朝倉選手のYouTubeでRIZINを知りRIZIN大好きになり格闘技を見るようになりました。ブレイキングダウンも面白い番組です!!」としながらも、ブレイキングダウンの“出場者”について、「ブレイキングダウンに出た人が勘違いしてデカい顔してRIZINの会場歩いてるの見るとイタって思う。あなたたちは格闘家じゃないですよ」と問いかけた。

 ブレイキングダウン自体は評価するものの、格闘家としては認めないという。この発言に大きな反響があると、Hinanoは「RIZINが大好きでホンモノの格闘家の方をリスペクトしてるからこその発言てことすらも分からないTwitterの民度の低さw」とあざ笑った。

 一連の投稿にブレイキングダウン選手もツイッターで反応。元アウトサイダーの啓之輔(39)は11日、「すいません、、、小さい顔で歩きます」と平謝り。

 Hinanoは10日に「少し前のできごと」として、「対して仲良くない他人にブレイキングダウンに出てたメンバーでご飯行くから行かない?って誘いのLINEいきなり来たんだけど。え、誘い文句キモと思って、ダサ~それの何が凄いか教えて?と送ってブロックしました」と、ブレイキングダウン選手を拒否したことも伝えている。「RIZIN」を主戦場とする総合格闘家、平本蓮(24)は「本人なのかな。本人だったらめちゃくちゃ面白い」と感想をつづった。

 ディスりツイートをした理由があったようです。


啓之輔は「すいません、、、小さい顔で歩きます」と恐縮。元アウトサイダー王者の樋口武大は「自分はどちらかと言えば6割肯定派です」と意外な反応も示し、「4割はちょっと違うBDの選手たち全員がそうじゃないだろと意見です」ともつづった。

 タレントでブレイキングダウン出場経験のある後藤祐樹は「いつ何時も謙虚でいることが大切ですね!BD選手の一部の良くない行動も耳には入ってきますけど、あくまでも一部であって一括りにするのは良くないですね。BDの大会も戦ってる人はケガもするリスクあるし厳しいトレーニングして頑張ってる人もいますからね」などとツイートした。

 出場選手は様々な反応。


朝倉は「プロ格闘家がBreakingDownの奴らなんて格闘家じゃないって意見はとてもいい」とツイッターに記し、むしろ歓迎の様子。「BreakingDownに出てる中で悔しい人は努力して実力で黙らせにいけばいい。俺がアウトサイダーのチャンピオンだったときもそうだった」と奮起を促した。

続く投稿では「BreakingDownという団体としては、喧嘩っ早い人がいたり、お笑い担当がいたり、1分に人生を懸けてる人がいたり、プロ格闘家が本物を見せたり、幅広いジャンルで格闘技のファンの幅を広げていきたい」と大会の意図を説明した。

 朝倉未来がコメント。私は2018年8月の『RIZIN.12』で行われた日沖発 vs. 朝倉未来を観戦してますが、当時は「元UFC vs. 元THE OUTSIDER」の対抗戦と見られていて、朝倉勝てるのかなと思われていました。そして結果は朝倉が1R TKO勝ちにより「実力で黙らせた」わけで、BreakingDownからもそういう選手が出てくれば良いのではないでしょうか。そういうモチベーションの人が何割いるかは分かりませんが。続きを読む・・・
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ABEMA ISAO K-1 MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 Road to UFC UFC   キック パンクラス パン・ジェヒョク ボクシング 日沖発 木下憂朔 海外 透暉鷹

【Pancrase330】12・25を読む パン・ジェヒョク戦へ、透暉鷹─02─「暫定の2文字がついている限りは」

【写真】ベルト奪取の喜びも、束の間だったという透暉鷹 (C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、パン・ジェヒョクと対戦するフェザー級暫定KOPの透暉鷹インタビュー後編。
Text by Shojio Kameike

日沖発stArt JAPAN代表らとの練習を経て、練習への意識が変わってきたという透暉鷹。自身がベルトを獲得したことで、所属するISHITSUNA MMAも盛り上がってきているという。さらに次の目標が浮かび上がってきた透暉鷹が、ベルト獲得後初の試合となるパン・ジェヒョク戦への意気込みを語る。パンクラスの2022年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第7弾は透暉鷹インタビュー後編をお届けしたい。

<透暉鷹インタビューPart.01はコチラから>


――暫定王座を獲得した亀井戦ではバックを奪ったあと、RNCではなくフェイスロックでタップを奪いました。

「練習でよく極めている形です。あれは首を絞められるよりもキツイと思いますよ。捻じ曲げられたら反射的にタップしてしまうぐらいで」

――改めてベルトを獲得した感想を教えてください。

「あの時はベルトを巻くことができて嬉しかったです。でも、何日か経ってくると嬉しさはなくなってきたんですよ。まだ正規王者としてISAO選手がいますし。まだまだ上を目指していかなアカンなって感じで……。実力的にも、まだまだですしね。やっぱり暫定っていう2文字がついている限りは、あまりベルトを持っている感覚がないです」

――横浜武道館大会ではISAO選手との王座統一戦ではなく、パク・ジェヒョクとの国際戦となりました。

「一番はISAO選手との王座統一戦をやりたかったです。でも、それが国際戦になって――みんなと話をしていたんですよ。『これから海外を目指すなら、国際戦をやってからISAO選手に勝っていくのが良い形だね』って。ずっと国際戦をやりたいと思っていましたし、パンクラスが組んでくれたことは、メチャクチャありがたいですね。早く試合がしたいです」

――今は海外での試合も考えているのですか。

「一番はUFCに行きたいです。UFCが一番強いプロモーションですからね。ただ、今の実力では……メチャクチャUFCと離れているわけじゃないと思うけど、それでも距離はあります」

――現在行われているRoad to UFC ASIAの動向は気になりますか。パンクラス王者として、RTUに出たかったという気持ちはないでしょうか。

「気にはなりますよ。でもパンクラスから木下憂朔選手がメチャクチャ良い勝ち方をしたじゃないですか。代表(林巧馬ISHITSUNA MMA代表)からも、『パンクラス王者としてRTUよりコンテンダー・シリーズに出たいよね』と言ってもらえて。自分としてはDWCSにチャレンジしたいです」

――なるほど。次のパン・ジェヒョク戦は、ベルト獲得からUFCやDWCSへの挑戦に向けた新たな一歩となります。そこで対戦相手の印象を教えてください。

「韓国人選手って気持ちが強いですよね。相手はパンチが得意だと思うけど、MMAとして全体を通して自分の力を見せつけたいです」

――対して、前回の試合から5カ月の間に透暉鷹選手が成長した部分はありますか。

「自分ではあまり分からないですけど、スタンドの打撃はもちろん、全部が強くなってきたとは言われます。MMAだからといって、MMAスパーだけをやっていても強くなるわけじゃないんですよね。一つひとつの要素もしっかり練習して、それを組み合わせていかないといけないので」

――それは打撃のみ、寝技のみの練習ということですか。

「そうです。ボクシング、キックボクシング、グラップリング――僕の周りには、それぞれの競技で強い人たちがたくさんいるので。MMAスパーだけやっていたら、打撃が苦手な相手に打撃で攻め込んだり、その逆もあるじゃないですか。たとえば今日の練習でも、アマチュアで僕よりも体格が大きい選手がいるんですよ。その子はグラップリングがメチャクチャ強いので、MMAだけではなくグラップリングだけやったりします。他にもK-1に出ている選手がいるので、打撃のスパーをやったりとか。そうやって一つひとつを磨いていくほうが、MMAでは全体を通して強くなることができるのかなと思っているので。今日も全部やりましたよ(笑)」

――えっ、全部とは……。

「打撃やって、MMAスパーやって、グラップリングもやってからミット打ちでした」

――一つひとつの要素を曜日ごとに分けたりするのではないのですか。

「曜日で分けることもありますけど、今日は特別でした(※取材は12月5日、月曜日に行われた)。3時間ぐらい、しっかりと全部やりましたね。全ての練習がフルで――あっ、ダッシュもやりました(笑)。今日の練習には、結構な人数が集まってくれたので。みんなが集まる日は同じようなメニューになります。だから今は疲労がヤバイです。怪我や体調が悪くなったりすることには気をつけないと」

――3時間も一つひとつ全て集中して練習できるのも、取り組み方への意識で変わってきますか。

「自然に変わってきますよね。あと、ISHITSUNA MMAでも選手歴では僕が一番長いんです。だから一応、ジムの練習も仕切らせてもらっていて。そのために、僕自身が緊張感を持っていないといけないと思っています」

――現在ISHITSUNA MMAでは、アマチュアも含めて選手練習には何名ほど参加しているのでしょうか。

「どれくらいだろう……20人ぐらいはいるんじゃないですか。今日の練習も、月曜日の昼なのに10人以上は参加していて。僕がベルトを獲ったことで、『自分もベルトを巻きたい』と言ってくれる子たちが増えたと思います。これからも僕が、ジムの選手代表として引っ張っていかなアカンですね」

――では最後に、パン・ジェヒョク戦に向けて意気込みをお願いします。

「まだベルトを巻いた実感はないけど、チャンピオンであるかぎりは自分がパンクラスの代表になると思います。そのベルトを巻いてから初めての試合で、パンクラスのファンの皆さんに、しっかり自分の強さを見せたいです」

■視聴方法(予定)
12月25日
午後2時30分~U-NEXT
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

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DEEP DEEP111 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o 久米鷹介 宇田悠斗 日沖発 本田良介 杉山廣平 松場貴志 福田龍彌 越智晴雄 駒杵嵩大

【DEEP111】フライ級GP初戦は準々決勝で本田良介と対戦、松場貴志─01─「1回戦の計量後は歌い損」

【写真】最終回どころか、松場のDEEPフライ級GPはここから始まる(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP111 Impactで実施されるDEEPフライ級GP準々決勝で、松場貴志が本田良介と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

Grachan&GRANDフライ級王者としてDEEPに参戦した松場。しかしGP1回戦は、対戦相手の駒杵嵩大が減量に失敗して病院に搬送された結果、試合がなくなるという事態に。それを知らないまま、計量後に替え歌を熱唱する松場だったが――。仕切り直しとなる準々決勝は、初戦で越智晴雄を下した本田良介との対戦に。改めて1回戦の中止や本田戦への意気込みを訊くと、少し真面目で、それでも相変わらずな松場だった。


――松場選手は以前、愛知県名古屋市のALIVEに所属していました。現在のパラエストラ加古川に移籍したのは、いつ頃なのでしょうか。

「もう2年前ですね。ALIVEでは日沖発さんや久米鷹介さんがいて、技術も最先端で、という良さがありました。今のパラエストラ加古川の皆さんもMMAを研究しているし、良いところを吸収できていると思います」

――2021年に2連敗を喫したあと、今年に入ってDEEPフライ級GPの開催が発表されました。そのGP出場が決定した時は、どのような気持ちを持っていましたか。

「それはもうメチャクチャ嬉しいです。出たいですってSNSでアピールしていたので、呼んでいただけたのかと思うんですけど……。このGPに出場できてなかったら、ずっと試合もなかったので。僕なんかを呼んでくれて、ありがたいです」

――他のGP出場メンバーを見た時の印象を教えてください。

「まぁ、いつもDEEPに出ている選手に宇田悠斗君が加わった、という感じですよね」

――1回戦の相手は、松場選手から駒杵嵩大選手を選ぶ形となりました。駒杵選手を選んだ理由は何かあったのですか。

「いえ、もうオーソドックスの選手と対戦したいなぁ、と思っていたぐらいで」

――スタンスで選んだということでしょうか。

「それも、おぼろげに『駒杵選手ってオーソドックスだったよなぁ』と思って選びました(笑)。でも決まったあとに駒杵選手のことを調べたら、これはヤバい相手だなと。だいぶ警戒していましたよ。実際に対戦していたら、何度も抑えられていたんじゃないですかね」

――駒杵選手は柔道がベースで勢いもあったので、その可能性は否定できません。

「絶対的な強さはあるなぁ、と。自分が選んでおいて、これは貧乏クジを引いたなって思いました」

――その駒杵選手が計量をクリアできない、ということを聞いたのは、いつだったのですか。

「歌を歌ったあとですよ。こんなの歌い損じゃん、と思って。佐伯さんにも『相手が計量をクリアできないと知っていたら、歌わなかった。次の試合の時に歌っていましたよ』と言いました」

――……試合が行われるかどうかではなく、歌うかどうかが問題だったのですか。

「アハッハァ。やっぱりね、そこに懸けているので。計量の直前で、一番苦しい時に歌を考えて。これは面白いのかどうか、自分では判断がつかないぐらいの状態の時につくりました。それでも、自分らしくいこうと」

――……。

「それで歌ったあとに計量クリアできなかったと聞いて、ショックでした。自分でも驚きましたね。試合がなくなったことでショックを受ける、そんな自分がいたのかと初めて知りました」

――プロデビューから9年を経て、初めてファイターの気持ちが分かった、と。

「いや、ファイターなんですかね? う~ん……」

――ファイターでなければ何なのですか(笑)。

「まぁ3日間ぐらいは、ポカーンとしていました。でも、自分が出るはずだった大会を観ながら、これはポカーンとしている場合じゃないなと思いましたね。そんな暇ないなって。気になる試合があったので」

――気になる試合とは、どの試合だったのでしょうか。

「福田龍彌選手と杉山廣平選手の試合ですかね。あの試合だけです。他は何も思いませんでした。あの試合は何が凄いっていうわけではなく、2人とも基本性能が高いなって」

――1回戦全体の印象はいかがでしたか。

「う~ん、やりやすい人もいて、やりづらい人もいて……。2回戦で試合したいなぁ、と思う人もいたんですけど、それはコーチから止められました。やめておけ、と。だから抽選会でも選ばなかったというか、組まれなかったというか」

――その選手が誰だったか気になるところですが、抽選会の結果、本田選手との対戦が決まりました。これは松場選手としては希望どおりだったのですか。それも偶然の結果だったのでしょうか。

「う~ん、どうなんですかね。あれは流れに任せるしかないですから。うん、まぁ、良かったんじゃないですかね。アハッハァ」

<この項、続く>

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ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase330 RYO   パンクラス パン・ジェヒョク 亀井晨佑 岩本達彦 日沖発 透暉鷹

【Pancrase330】12・25を読む 初の国際戦に臨むフェザー級暫定KOP、透暉鷹─01─「長身の選手対策は」

【写真】透暉鷹の戴冠で盛り上がる石綱MMAについては後編にて(C)MMAPLANET

25日(日)、横浜市中区の横浜武道館で開催されるPANCRASE330で、フェザー級暫定KOPの透暉鷹が、韓国のパン・ジェヒョクと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2022年はこれまで3戦全勝、全てフィニッシュしている透暉鷹。7月には亀井晨佑を仕留め、暫定フェザー級KOPのベルトを巻いた。そんな亀井戦を振り返ると、透暉鷹の強さと現在の勢いが見えて来る。パンクラスの2020年フィナーレ、横浜武道館大会――12・25を読む。第1弾は透暉鷹インタビュー前編だ。


――透暉鷹選手は今年3戦3勝、しかも全試合フィニッシュしています。パンクラスに年間MVP制度があれば、間違いなく受賞しているのではないでしょうか。

「アハハハ。でも結果に驚いてはいないです。今までもそうだし、これからもずっと勝ち続けていくので。それは変わらないですから」

――さらに昨年5月のRyo戦で敗れたものの、次の内村戦を含めれば4連勝して暫定ながらフェザー級KOPのベルトを巻きました。Ryo戦以降、何か変化があったのでしょうか。

「何か変わったんですかね? 自分ではよく分かっていないんですけど(苦笑)。Ryo選手に負けた試合がメッチャ悔しくて……練習の取り組み方は変わったかもしれないです。何か新しい練習を始めたわけではなく、メンタル面ですよね。Ryo戦が終わって、まだまだ自分は甘かったんだなって思いました。そこでさらに気持ちが入ったというか」

――その甘さを克服したのは、練習の量ですか。それとも質でしょうか。

「練習の質ですね。練習の中では何をやるにしても、試合をイメージするようにしていて。打ち込み一つにしても、全て試合のことを考えながら――そういう意識が、Ryo戦までは甘かったんだなと思います」

――それまでの練習は、こなしていただけのような……。

「そうだったかもしれないですね。もちろん当時は、そんなふうに考えていたわけではないです。Ryo戦で負けて、改めて甘かったことに気づいた感じですね」

――透暉鷹選手といえば、前回のインタビューで身体能力の高さを証明する各スポーツの実績についてお聞きしました。それだけ身体能力が高ければ、MMAを突き詰める前に試合で勝てる部分もあったのではないでしょうか。

「まぁ、あったんですかね(苦笑)。今年に入ってから、練習している打撃が試合でも出るようになった、と一緒に練習している選手からも言ってもらえていて」

――加えて、フィニッシュが鋭くなったように思います。特に4月の岩本達彦戦ではパウンド、7月の亀井晨佑戦はネッククランク(公式記録はRNC)を見ても、チャンスと見れば一瞬でフィニッシュに持ち込むという。

「それも練習で意識していることが出ているんだと思います。試合ではいつでもフィニッシュを狙えるように、練習でもどんどん極めに行っていて。試合で極めに行き続けると、バテるじゃないですか。練習から極めに行かないと、試合で極めるのは難しい。だから練習で、試合以上に極めに行く意識でやっていますね。練習でやっていないことは、試合でも出ないので」

――透暉鷹選手は公式プロフィールでは身長168センチ、フェザー級でも体格が大きいほうではなく、常に体格差のある試合となります。特にここ2試合は、岩本選手が183センチで亀井選手が182センチ……相手のほうが頭ひとつ分、身長が高かったです。その体格差は苦にならないのでしょうか。

「向かい合ったら、どちらもデカかったですね。アハハハ。でも苦にはならないです。試合が始まったら、2人とも凄くテイクダウンを警戒しているんですよ。だから構えも低くなっているし、テイクダウンのフェイントにも反応してくれるので、逆にスタンドがやりやすくなりました。

亀井選手はスタンドのワンツーとかで自分の距離とペースを作っていくタイプじゃないですか。でも重心が低くなっていて、自分自身の強みを生かしきれなくなっているなって思いました」

――試合は透暉鷹選手の攻めを亀井選手が凌ぎ続けるという、ハードファイトとなりました。

「メッチャ疲れました……。まず2Rのキムラは、試合を終わらせに行ったんですよ。だから自分も腕がパンパンになり、息も切れていて。それは3Rにバックを奪ったところで、息を整えることができました。早めにバックを奪うことができて、いつでも極めに行くことができると思ったので(苦笑)。そこで息を整えながら、いろいろ散らしてチャンスを待っていました」

――しかし3R終了直後の腕十字も凌がれています。

「あそこまで凌がれるとは考えていなかったです。正直なところ、3Rが終わった時は気持ちも落ちていました。アハハハ。僕のほうが危ないと思うような展開はなかったけど、どうやったらフィニッシュできるのかなって。4Rまでのインターバルの間もボーッとしていて、セコンドから何て言われたのか覚えていないぐらいでしたね。とりあえず4Rは、無理にテイクダウンに行くとスタミナが削られてしまうので、しっかり打撃やりながらグラウンドに持ち込んで……と」

――……4Rは亀井選手のパンチをかわしながら、飛び込んでテイクダウンを奪いましたよね。

「アハハハ! そうでした。ただ、あれも練習でやっている動きなんですよ。勝手に体が動いた感じで。別に亀井選手の対策として、ではなく普段から練習している動きをハメこんだだけです」

――体格差のある試合が多い透暉鷹選手ならでは、ですね。セコンドに就いていた日沖発さんも高身長ですし。

「日沖さんも180センチぐらいありますよね。日沖さんと練習していたら、長身の選手対策は間違いないです」

<この項、続く>

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【UFN212】ビクター・ヘンリーと対戦、UFC在籍11年&40歳ハファエル・アスンソン「僕は戦いたい」

【写真】あの圧力なるファイトが再び見られるか──ハファエル・アスンソン(C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで行われるUFN212:UFN on ESPN+70「Grasso vs Araujo」でハファエル・アスンソンがビクター・ヘンリーと対戦する。

(C)Zuffa/UFC

現在4連敗中、40歳のハファエル・アスンソンは身の振り方について家族と相談をしたことを明らかにした。

今も毎日のように若い選手達とトレーニングを流す。そこが億劫になるようなら潔く引退するというアスンソン。最後のWEC経験世代、UFC在籍期間で干支が一回りしようかというベテランファイターのモチベーションとは。


──ビクター・ヘンリー戦を控え、今の気持ちを教えてください。

「良い感じだよ。彼はこのスポーツを長く戦ってきたベテランで、キャリアの大変を質の高い相手と戦ってきた。きっと良い試合になるだろう。あとは戦うだけだよ」

──ベテラン、経験値という部分ではハファエルも負けていません。

「そうだね。僕もベテランだ。そしてよりウェルラウンディット・ファイターだ。このところ見せることができていないめど、今回は自分の技量を披露する試合にしたい」

──ハファエルの言ったようにビクターも歴戦の強者ですが、UFCでは2戦目です。最近のハファエルは下から突き上げを食らうような試合が多く、トップファイターへの試金石となる試合での門番のようなポジションにありますね。

「前回の試合はリッキー・シモンで勢いのあるファイターだった。そして、僕自身が本来の力を発揮できず、アップ&カマーがさらに上にいくこととなった。その前の相手はコディ・ガーブラントで素晴らしい経験になるべき試合だったんだ。試合結果は求めたモノでなく、精神的に煮詰まっていてラウンド終了まで1秒というタイミングでKOされた。本当に自分のやるべきことを忘れ、自分でないような戦いをしてしまったよ。

自分の戦いをして、相手のことを見ているとあんなKO負けはしなかったはずだ。気持ちで負けていたね。その前のコリー・サンドハーゲン戦は全くの準備不足だった。ランキングは3位だったけど、あの試合が一番アップ&カミングファイターを勢いづけることになったと思う。とはいえヘンリーはUFCデビュー戦で勝って、僕の相手になった。互いに自分のスキルを出し合える試合だよ」

──4連敗、そして40歳。引退を考えたことはなかったですか。

「自分が年老いたとは感じていない。スタミナは以前よりある。技術力も落ちていない。新しいことも学び、身に着けている。自分より若い選手、重い選手と練習しているんだ。40歳という年齢は問題じゃない。リッキーと戦う前には実は太腿のケガをして、その回復はできたけど練習も十分でなく、スタミナがなかった。

もちろん、敗北続きで気持ちが落ちることもあったけど、今の僕はまたハングリーになっている。

いたずらに高い自己評価なんてしてくないし、大口を叩く性格でもない。でも今回のキャンプでまだまだやれるという手応えを感じているんだ。1日に2部練習、多い日は3度トレーニングをして来た。年齢を感じることはない。きっと、年を重ねて『あぁ、ヒザが痛い。練習は休もう』とか思うようになったら、潔く身を引くよ。とにかく毎日の練習に向かう気持ちが落ちるようなら、引退する。

だから、引退の声があることは分かる。それが良い意味でプレッシャーになっているよ。とにかく、デキない理由を探すようになったら終わりだ。次の試合は自分を試す場でもあるね」

──なぜ、年齢の話をしたかというと、ハファエルは覚えていないかもしれないですが、今から10年半前にアトランタ郊外のクーラーで、ブライアン・スタンが率いるMMAトレーニングセッションを漆谷康宏選手、水垣偉弥選手、日沖発選手、伊藤健一選手、久米鷹介選手と一緒に訪ね、ハファエルやジュカォン、ドゥグラス・リマ、そしてジョージ・ヒックマンらと練習をさせてもらったことがあったんです。

「あぁ……ゴメン、気付いていなかった。覚えているよ。ハツ・ヒオキやタケヤ・ミズガキとケージレスリングをしたよ」

──ひと昔も過去にことになってしまいました。そしてあの時、日本からジョージアに行ったメンバーで、今もMMAで戦い続けているのは久米選手だけになりました。ハファエルは今もUFCで戦い続けていて、素晴らしいと思っています。これだけの期間、世界のトップである舞台で戦い続けている。ハファエルのモチベーションはどこにあるのでしょうか。

「そのことに関しては、前回の試合後に家族とも話したよ。でも連敗したからって、辞めたくない。この状態でキャリアを終ららせたくないんだ。それがモチベーションになっていることは否定できないよ。でも、エゴじゃないよ。MMAは勝つか負けるかだ。負けるかもしれないけど、僕は戦いたい。さっきも言ったけど、毎日の練習が億劫に感じるようになると試合には出ないよ。まだ、そんな風になっていないからね。

でもモチベーションという部分では、若い選手たちとの練習が僕にやる気を与えてくれているのは確かだよ。それでも、いつかの日か終わりはやってくる。でも今回もATTでキャンプの一部を行い、ハイレベルのファイターと練習できている。そういうトレーニングをしているから、技術力も上がる。それはモチベーションになるよ」

──その成果を土曜日に発揮しないといけないですね。

「僕がどの局面でも戦えることを証明し、勝利を手にするよ。そのために十分なトレーニングを積んできた。現実になるよ。僕には100万人ものフォロワーはいないけど、可能な限りフォロワーからのメッセージには返答している。2万人ほどの本当に僕を応援してくれる皆と繋がっている。大好きな日本のMMAファンたちも、フォローして欲しい」

■視聴方法(予定)
10月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN212計量結果

<女子フライ級/5分5R>
アレクサ・グラッソ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ヴィヴィアニ・アロージョ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 135.5ポンド(61.46キロ)
カブ・スワンソン: 135ポンド(61.24キロ)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ: 186ポンド(84.37キロ)
ジョーダン・ライト: 185ポンド(83.91キロ)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン: 136ポンド(61.69キロ)
ビクター・ヘンリー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ミシャ・サークノフ: 206ポンド(93.44キロ)
アロンゾ・メニフィールド: 205.5ポンド(93.21キロ)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス: 136ポンド(61.69キロ)
ブランドン・デイヴィス: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
ニック・マキシモフ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ジェイコブ・マルクーン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト: 146ポンド(66.22キロ)
ルカス・アレッシャンドリ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス: 115.5ポンド(52.38キロ)
サム・ヒューズ: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ: 129ポンド(58.51キロ)
平良達郎: 126ポンド(57.15キロ)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・ジャクソン: 170ポンド(77.11キロ)
ピート・ロドリゲス: 170.5ポンド(77.34キロ)

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【DEEP TOKYO IMPACT2022#05】パラ千葉のフライ級ファイター達─02 ─杉山廣平「優勝するかしないか」

【写真】U23のパレ千葉系フライ級ファイターのなかで、杉山は11月で27歳になる少しお兄さんだ (C)MMAPLANET

11日(日)、東京都港区のニューピアホールでDEEP TOKYO IMPACT 2022 5th ROUNDが開催され、フライ級GP1回戦後半4試合が実施される。

7月の抽選会で、下馬評で最強と見られる福田龍彌を対戦相手に選択した杉山廣平の心の内とは。鶴屋浩門下のフライ級の精鋭集中インタビュー、2人目は男・杉山廣平の出番だ。


──8月21日にDEEPフライ級GP1回戦、最初の4試合が行われました。率直にどのような感想を持たれましたか。

「PPVで視聴したんですけど、なんか……あまり盛り上がっていなかったですね。全体的にモヤッとしていたというか。伊藤裕樹が接戦で、本田(良介)君も接戦でした。小川(徹)選手の試合も微妙な感じになってしまって」

──原虎徹選手が頑張ったという見方もできますし、やはりトーナメントの初戦ですから冒険はできず、しっかりと勝たないといけないという心理があったかと。

「結果、周囲が盛り上がることもなかったですし。SNSでも話題になっていない。だから僕は……この16人の中で、どれだけの位置にいるのか分からないですけど、自分が主役になれるような、『コイツが優勝するんじゃないの』と思われる試合をしたいですね」

──その1回戦の相手ですが、福田龍彌選手を杉山選手が選んだ形でした。正直、神龍誠選手と藤田大和選手が参加していないなか、現状のDEEPフライ級戦線で最強の選手といっても過言でないかと思います。

「ハイ、そう思っています。福田選手が宇田(悠斗)選手かなって。この2人ですよね、トーナメントに出ている選手で一番強いのは」

──抽選会の時点では宇田選手はXで9月11日と8月21日、9月枠から埋まっていく形で抽選は進みました。9月大会はX、駒杵嵩大選手、風我選手、そして福田選手の横が空いている状況で、まず島袋選手がXの隣に収まり、村元友太郎選手が風我戦を選択。伊藤選手は9月の相手を選ばす、8月で決定を待つ形に。続く松場貴志選手が駒杵選手、そして8番目の杉山選手が颯爽と福田選手の横に自身の写真を置いた時には、抽選会場に明らかに緊張感が走りました。

「1回戦から一番強い人と戦いたい。その気持ちしかなかったです。

初っ端から一番強い相手とやると決めていました。だから本当にラッキーでした。7月に試合が終わったばかりだったので、僕のなかにも9月に戦いたいというのがまずありました。

だから9月に福田選手、伊藤選手、小川選手がいれば良いなと思っていました。結果9月に4枠があってX、風我選手、駒杵選手が入り、そこから島袋選手、友太郎君、伊藤裕樹、松場選手、そして自分という順番で選ぶ……どうなるのかなって。

僕とすれば絶対に福田選手に残って欲しかった。駒杵選手は去年戦って勝っているし、風我選手は申し訳ないけど、トーナメントに出ているメンバーのなかでは名前も実力も下の方だったのでできれば戦いたくなかった。でも、友太郎君がなんか凄く迷っていたんですよね(笑)」

──アハハハハ。

「『なんで、こんなに迷ってんの』って思って(笑)」

──日沖発と久米鷹介を尊敬し、鈴木陽一に育てられた。実利と男らしさ、その狭間に常にいるのが村元友太郎です(笑)。

「アハハハハ。僕としては友太郎君が福田選手を選んだら、もう8月に行くしかないなっていう感じで、どうなるのか見ていたら──。友太郎君が風我選手を選んだので『よっしゃぁ』って(爆)」

──いやぁトーナメント戦ですし、如何に優勝できるかということを村元選手が考えるのも理にかなっているかと。でも、そんな風に言われるともう村元選手がこのインタビューを読むとどのような気持ちになるのか……。自分は凄く楽しみです。

「……。僕としてはトーナメントって優勝するかしないか、その2つだと思っています。徐々に強い人とやって、優勝するというやり方もあるかもしれないですけど、他の選手に負けるリスクを考えると、最初から強い人と戦う。それで自分が優勝できるかどうか、最初にハッキリさせたい。勝てばそこで勢いがつきますしね。

だから友太郎君がどういう想いだったのかは分からないですけど、強い人と戦うのが格闘家だと思うんで。そういうなかで弱い人を選ぶっていうのは僕の中にはないことです。僕はいつだって強い選手と戦いたいので」

──杉山選手は正直に胸の内を言葉にしてくれていますが、これは風我選手のターゲットになったことも間違いないですね。

「風我選手が嫌や気持ちになると悪いなとは思いますけど、これは実績を見ての話なんで……。だから、あそこで風我選手にいくというのは本当に性格が出ますね。自分としては9月でも駒杵選手は他に選択肢があるなかで選ぶというのは絶対になかったので、本当に『やったぁ』という気持ちになりまいた」

──そして松場選手が駒杵選手をゴチャゴチャ言いながら選んだ。

「もう、何も考えることなく福田選手と戦わせてもらうことを選びました。何も当たって砕けろという気持ちではないです。勝てると思うから、戦います」

──その福田選手の印象を教えてもらえますか。

「試合をアレだけしたがるので、ファイトジャンキーですよね。お父さんにタイでムエタイの道場に置き去りにされて格闘技を始めたっていうのも、凄く面白いエピソードですし。実際、実績もありますし繰り返しになりますけど、今回のメンバーで一番強いと思っています。

DEEPに来てから福田選手のことを知ったのですが、パンチの精度が高い。しっかりとテイクダウンも切れて、サブミッションのディフェンスもできる。一番気を付けるのはパンチですね」

<この項、続く>

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朝倉未来デビュー戦 KO勝利の瞬間/RIZIN.12日沖発戦

朝倉未来がRIZINデビュー戦で対戦相手の日沖発を左ハイキックからのパウンドでTKOした直後に弟の海と抱き合いRIZIN初勝利を喜ぶシーン。

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【Grachan56】林RICE陽太と対戦、ALIVEの少しヤバめ=大宮優「格闘技への入り口は、ほぼぼぼサブカル」

【写真】日沖発、久米鷹介、村元友太郎から竹本啓哉、松場貴志……どの先輩の跡を追うのか……、(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、大阪府豊中市の176BOXで開催されるGrachan56で、名古屋ALIVEの大宮優がプロ3戦目を迎える。対戦相手は大阪のベテラン、林RICE陽太だ。
Text by Shojiro Kameike

昨年プロデビューした大搗は初戦こそ勝利したものの、続く原口伸戦でKO負けを喫した。しかし以降は2連続KO勝利を収めている。あの敗戦から何を得たのか。GRACHANの新しいフェザー級王者を決めるトーナメントを前に、MMAファイターとしての成長を訊いた。

昨年11月にDEEP大阪大会でプロデビューし、1Rにキムラで一本勝ち。今年3月にはGRACHAN/BRAVE合同興行で原口伸と対戦した。注目の若手同士の激突としてプロモーターが太鼓判を押した一戦は、期待に違わぬ大激闘となるも、大宮が1RにTKOで敗れている。あの試合から4カ月――再びGRACHANのケージに立つ大宮に、これまでのキャリアなどを訊いたところ、何やら強烈なキャラクターが見えてきた。


――本題の前に……写真の表情なども含めて、最近のALIVEにはキャラクターの濃い選手がいますね。竹本啓哉選手もそうですし、元ALIVEの松場貴志選手にしても(笑)。

「淡い中間の色が存在しないですね(苦笑)。松場さんの記者会見とかで物怖じしないところは凄いと思いますし、僕の今後の格闘技人生でも必要なのかなと思っています」

――いえ、そこはあまり真似しないほうが良いかと思いますが……。

「たとえスベったとしても、どんな状況でも冷静に対応できるという意味で、格闘技に向いているんじゃないでしょうか(笑)」

――アハハハ、そうかもしれないですね。大宮選手は宮城出身とのことですが、なぜ名古屋のALIVEに入会することになったのでしょうか。

「もともと高校で柔道をやっていて、卒業して自衛隊に入ったんです。でも自衛隊を離れる時に相談した高校の柔道部の顧問から、『知り合いが愛知県で柔術道場を開くので弟子を募集している』と声をかけていただいて。ずっと柔道以外の格闘技もやりたいと思っていたので、これはチャンスだと考えて二つ返事でOKしました。

そこから最初はALIVEとは別の道場で柔術を習っていたのですが、MMAをやりたいと思って、ALIVEを紹介していただいたんです」

――柔道を始めたのは高校からですか。

「いえ、中学からです。もともとは野球をやっていたんですが、中学からは何か格闘技をやりたいと思っていて。近くの中学校に柔道部があったので入って、僕の格闘技人生が始まりました。

とにかく道着の格闘技をやりたくて、空手部があれば空手を、少林寺拳法部があれば少林寺拳法をやっていたと思います。ただ、僕の中学校に武道は柔道と剣道しかなかったので、柔道を選びました」

――なぜ格闘技をやりたいと思ったのでしょうか。

「小学校の時に身内から漫画の『ジョジョの奇妙な冒険』や『グラップラー刃牙』を薦められたことがキッカケですね。ずっとバトル漫画が好きだったんです。『地獄先生ぬ~べ~』や『バオー来訪者』とか。最初は『ドラゴンボール』で、そこから『北斗の拳』や『聖闘士星矢』を見て、ジョジョや刃牙、『飢狼伝説』を知ってトキメキました。もう格闘技をやるしかないと」

――懐かしい漫画の名前が並ぶので、それについて語り合いたいところですが、話を戻します(笑)。その時点ではプロのファイターになりたいという意識はあったのですか。

「僕の家系は球技が得意で、僕も最初は必然的に野球をやっていたんですよ。でも僕だけ、うだつが上がらない状態で。他の家族は10のことを教わったら20できるようになるのに、僕だけは10のうち5ぐらいしかできなかったんですよね。

なのに柔道を始めたら、いきなり郡大会で優勝して。球技じゃなくて格闘技だ、格闘技で有名になるしかないと思いました。

そこから格闘技について調べていくと、ブラジリアン柔術、空手、MMAといろんな競技があることを知って。そのなかで当時流行っていた、ストリートファイターⅡのリュウとケンが着けていたグローブと似たようなものを使う競技はあるかな、と探したらMMAにたどり着きました」

――ストリートファイターⅡ、漫画の次はゲームですか。

「そうなんです。格闘技への入り口は、ほぼぼぼサブカルでした」

――ただ、ストⅡのリュウとケンは打撃系ですよね。打撃系競技をやりたいとは思わなかったのでしょうか。

「ストⅡの場合は、遠距離攻撃ができるダルシムが好きだったんですが、いろいろやっていくうちにブランカが好きになって。あとはガイルの肩の筋肉はどうやって出来上がるんだろうと思って、ひたすら腕立て伏せや綱登りをやっていました」

――なるほど……ゲームの話が続きそうなので、また話を戻していいですか(苦笑)。

「はい……(苦笑)。柔道でそれなりに結果が出た時に、今後は格闘技で食っていきたいという未来が見えました。それまで何をやってもダメだった自分に、一筋の光が差し込んできて、ようやく人生の希望が見えたんです。

そのまま柔道については、日本一を目指して練習していました。でも、なかなか勝てなくて。周りは僕より才能がある選手ばかりで、でも自分がそう思っている選手が全国では勝てない。だから高校を卒業する時に、自分が柔道で食べていくのは無理だと思いました」

――……。

「ただ、せっかく続けてきた柔道を生かせる仕事をしたいと思って、周りの人のアドバイスもあって自衛隊に入りました。でも、将来的にはMMAをやるつもりでいたんです。
もちろん自衛隊にいたら、安定した生活を送ることはできていたと思います。でも、それで安定しちゃったら自分はダメになると思って、すぐに辞めてしまいました。それで先ほど言った流れから、今はALIVEでMMAをやっています。

今となっては、早くに自衛隊を辞めていて良かったと思います。早いうちからALIVEで日沖発さん、久米鷹介さん、加藤久輝さんといった強い方たちに鍛えていただいているので」

<この項、続く>

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