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【POUNDOUT01】髙谷裕之、第二章2ndクール「純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を」

【写真】選手は強化してきた。その場を創る活動が、再び始まる (C)MMAPLANET

本日5 日(土)、ついに千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUTが産声を挙げる。
Text by Manabu Takashima

POUNDSTORMから2年半、2021年と2022年に実施された格闘DREAMERSは中村倫也というUFCファイターを生み、外敵ファイターを含めJ-MMA界の中心を担う、海外に活路を求めるという両面で人材を輩出してきた。

両大会の総監督であった髙谷裕之が手がけるPOUNDOUTはあの日の続き、言い出しっぺのプライドが日本人を強くするベクトルを持ち再び動き出す。リアル・ガチ路線続行、髙谷の話を訊いた。


選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました

──POUNDSTORMから2年半、LDHの格闘技イベントが諸事情で休止しているなかで髙谷裕之総監督が手掛ける新しいMMA大会=POUNDOUTが始まります(※取材は9月25日に行われた)。ここで自らのイベントをスタートさせることになったのは?

「もともとPOUNDSTORMで、プロモーターとして活動をしていこうと思っていたのですが、そこの動きが止まった。でも選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました。選手を強くするのと、大会を開くというのは自分のキャリアとして別モノとして捉えていて。後者の方は止まってしまっていたのですが、色々な人の協力もあって動き出すことができました」

──POUNDSTORM後、描いていた将来像が崩れたといっても過言でないかと思います。

「再開を待つこともできました。でも、だんだんとモヤモヤしてきて。このままじゃいけないんじゃないのか、と。それに再開したときに何かをやっていた方が合流もしやすいという想いでした」

──Grachanの岩﨑ヒロユキ代表が実務面で相当にサポートしているようですが、なぜ関係性の強いサステインでなくGrachanの協力を仰ぐことになったのでしょうか。

「なんでですかね……(笑)。たまたま声をかけてもらったこともありすし、坂本(一弘サステイン代表)さんは先生なんで。ちょっと一緒にというのは、おこがましいというか……(苦笑)。岩﨑さんは宮田(和幸)さんをサポートして、Brave Fightとの合同興行の経験も長いので、その乗りで『一緒にやらない?』みたいな感じでしたね、最初は。

僕の活動が止まってしまっているので、心配して声をかけてくれたんです。『じゃあ、やってみたいんです』みたいな感じで気楽に……そこまで深く考えていなくて(笑)。でも、進めていくなかでドンドン気合いが入って、ちゃんと世界を目指していけるような大会にしたいと思うようになりました」

──POUNDOUTという名称は?

「僕が考えました。POUNDSTORMもそうで。その流れで考えていくうちにPOUNDOUTという名前に決めたことで、しっかりとやらないといけないという考えになって」

──格闘DREAMERSの卒業生やFight Farm所属選手で、今一緒にやっていける選手が中心という考えだったのですか。

「もちろん、自分が指導している選手は全員が出て欲しいという気持ちはありました。でも(中村)倫也はUFCですし、出られるわけがないですよね。修斗でチャンピオンになった(齋藤)奨司も、修斗世界王者をいきなり担ぎ出すことも失礼だし。と同時に全員が同じ大会で試合があると、実はしっかりと練習ができない。皆が自分の戦いのことを第一に考えるのは当然なので、練習仲間を勝たせるために練習ができないんですよ。

個々を勝たせる練習を同時に行うことはできなくて。皆が自分が勝つ練習ばかりになり、チーム力が分散してしまう。これは本当にPOUNDSTORMの時に学んだことでした」

──なるほどっ!! そういうなかで岩﨑代表が、良い対戦相手を用意してくれたかと。Grachan関係の主力級の選手が出場します。

「山内に関しては、新井丈戦でダメージを受けてからの再起戦で。『弱いヤツとはやりたくない。あと何試合、戦えるのか分からない。自分の体は消耗品』という気持ちでいます。そこで松場(貴志)君は元チャンピオンだけど、現チャンピオンよりも強いという風に聞かされた山内が、『ぜひ戦いたいです』と。

京一郎はRookies Cupを途中欠場したので、Grachanで戦う選手にしっかりと勝ってGrachanのタイトルを狙うという意味合いの試合ですね」

──それと千葉から世界へ。なかなか首都圏に属している大都市圏からは出てくるフレーズではないですが、千葉連合が実現したようにも見えます。

「地元から、ですね。地元の企業も応援してくれますし。鶴屋(浩)さんも、その考えに共鳴してくれて。千葉から世界に出したい。鶴屋さんが協力してくれたので、自分が思っていた以上のカードが組めました。それでいて千葉同士を当てているんですけどね(笑)」

──アハハハハ。千葉から世界へ──という部分ですが、日本人を強くするためにLDHとABEMEMAのリアリティTVショーと大箱での大会があった。そして2年が過ぎて、Road to UFCでは準決勝で日本人が姿を消した。この現実を髙谷さんはどのように見ていますか。

「確かにショックでした。準決勝で中国人ファイターに日本人選手が全敗をして。ただ中国人選手が優勝するために選手を選んだ。そんな風に感じられていました。あの結果が日本の全てではないと思っています。POUNDOUTから、その場を目指す選手を育てたいです」

『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない

──格闘DREAMERSに出ていた選手たちが、今や日本をリードし中枢にならんとばかりの活動を続けています。

「そこは凄く嬉しく思います。色々な選手が集まっていた、良い企画でした。ただ僕が育てたわけじゃないですけどね(笑)。素直にあの企画に出演していた選手たちのキャリアアップに、元DREAMERSという肩書が役立っているのは嬉しいです。今回も今も地方でも頑張っている選手に声を掛けると、岡田(達磨)が出てくれました。DREAMERSがスタートで、ここに来たというのは絶対です」

──POUNDSTORM、EXFIGHTのことがあったので継続という部分にはしっかりと向き合っているかと思いますが、今後の青写真というのは?

「『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない。POUNDSTORMが復活する時も、自分がPOUNDOUTをやっていることが、形としても責任を果たしていることになりますし。自分で、そういう風に思いたい。なので少なくとも年に2度のペースで開いて、しっかりと定期開催をしていきます。今後は世界に行くためなら、国際戦も組まないといけないですし。簡単ではないですが、それだけの力をつけないといけないです」

──旗揚げ戦のガチ路線はSTORMからOUTになっても、しっかりと引き継がれています。

「いや、そういうカードしか思いつかないんですよねぇ(笑)」

──格闘技ってこうじゃなかっただろう……と思うことが増えた2024年のMMA界にあって、それこそが我々が髙谷裕之に望む部分です。なんせ「強い外国人とは戦いたくない」という選手が普通にいる現状です。

「そんなこと、本当にあるんですか!! ウチには、そんなヤツはいないですよ。そして、そんなヤツらに夢を見させたのは自分なんだから。続けないといけないというプライドもあります。コレを続けないと、恥ずかしいです。

やはり選手たちには、世界を目指して欲しいですし。僕自身がDREAMでチャンピオンになったけど、世界一になった気持ちは少しもなかったです。僕は世界一を目指していたし、今の選手達にも、どうせやるなら世界一を目指して欲しい。その世界一はUFCなので、UFCを目指して欲しい。そういう気持ちの選手が集まる大会にしたい。ゆくゆくはここからUFCファイター、UFC世界チャンピオンが生まれて欲しいとは思っています。でも、まずは純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を創りたいと思っています」

──押忍。盟友の岡見勇信選手が、どこで合流するのか期待しています(笑)。

「アハハハハ。岡見はまだ現役なので。自分のことに集中して、次の試合ことを考えるべきなんです」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後4時30分~髙谷裕之YouTubeチャンネル

■ POUNDOUT対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
山内渉(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
山本琢也(日本)
岡野裕城(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
斎藤翼(日本)
児山佳宏(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
手塚基伸(日本)
笹晋久(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
能坂陸哉(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岡田達磨(日本)
八木匠(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
樋口幹太(日本)
高木恭平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
椎名渉(日本)
渡邊架月(日本)

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【POUNDOUT01】メインで山内渉と激突。前Grachan王者、松場貴志「大縄跳びに加わっていきたい」

【写真】リモート取材では本人の希望で2パターンのスクショを撮影。ポーズに意味はないそうです……(C)SHOJIRO KAMEIKE

5日(土)、千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT01のメインで、松場貴志が山内渉と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年2月、松場は御代川敏志に敗れてGrachanフライ級のベルトを失った。結果こそ松場が御代川の投げに対してマットに手を着き、左ヒジを脱臼したため負傷TKOとなったが、試合前からいつもの松場と違っていたことは確かだ。そんな王座交代劇、そしてPOUNDOUTでの復帰戦について松場は何を語るのか――と思えば、やはり松場は松場だった。


――御代川戦で左ヒジを脱臼していましたが、その後の回復具合はいかがですか。

「何も問題ありません。次の試合は新生松場を見てほしいです」

――……いきなりインタビューを終わらせようとしないでください。新生ということは、生まれ変わったのですか。

「はい。ヒジを負傷したことで、ヒザの重要性を感じることができました」

――ヒザの重要性とは?

「……、……ひとつ何かを失うことで、大切なものに気づくことができたんです」

――おそらくオチはないだろうと思って聞いていたら、本当に何もなかったです。

「いやいや、そんなことはないです。新生松場を見てほしいです」

――試合ではあれだけ二手三手と用意しているのに、トークでは一の手しか用意していないですよね。

「アハッハァ! 前回の試合も、一の手しか用意していないから、ああいう結果になったんじゃないですか」

――ベルトを失ったことについては、今の時点でどのように考えていますか。

「やらかした、というか。まぁ、うん、何というか……」

――試合の話になると急に素のモードですね。

「まぁ、等身大でやっていかないといけないですね」

――等身大というのは分かります。あの時、試合前から少しムキになっていませんでしたか。いつもの松場選手とは違う雰囲気を漂わせていました。

「そうなんですよ。なんだか試合前からグッと力んでしまっていて。いろいろと歯車が回っていなかったような気はします」

――試合後、松場選手のセコンド陣に訊くと「いつもより攻め急いで、スタミナが切れるのが早かったのではないか」という意見がありました。

「それもありますけど、いっぱい練習しているので、あれでスタミナが切れることはないです。ただいつもより力んでいて……、もうこの話は止めましょう(苦笑)」

――リアルに止めようとしている表情じゃないですか。ひとつ言えるのは、タイトルマッチなのに王者がベルトを自宅に忘れてきたのは……。

「はい。その点は私が100パーセント悪いです」

――試合で敗れ、そのベルトを失ったことについては?

「勉強になった、というぐらいですね。そんなにベルトにはこだわっていないですし。それよりも今まで大きな怪我をしたことがなかったので、良い経験になりました」

――翌月のDEEP大阪大会にセコンドとして来ていた時、何もなかったように腕を動かしていたので回復具合に驚きました。

「5月ぐらいには試合したいと思っていましたからね。それほど大ごとになることもなくて良かったです。ちょっと他にも怪我があって、ここまで復帰も延びちゃいましたけど。この期間に良いところを残しつつ、いろいろ進化してきました。次の試合は新生松場を見てください」

――今回はその一言だけで乗り切ろうとしていますね。

「アハッハァ」

――話を戻すと、DEEPフライ級GPを経てグラチャンのベルトを失って以降、松場選手が何を目指していくのでしょうか。

「何かを目指す、ということじゃないんですよね。どこで引退するか、なんてことも決めていないし。何なんですかね?」

――そんななかで、復帰の舞台がPOUNDOUTになったことは少し意外でした。

「そうですか? POUNDOUTに出ることができて嬉しいですよ。僕、髙谷裕之さんのことがメッチャ好きで」

――えっ、それは本当の話ですか。

「本当ですよ。何もかも疑わないでください(笑)。高校生の頃に試合を見ていて、メチャクチャ好きでしたよ。今でも当時の試合映像を視ているほどですから」

――髙谷さんと松場選手はファイトスタイルが違うので、それも意外です。

「髙谷さんってストライカーで、スタンドではメチャクチャ強いじゃないですか。でも、あの立ち方はレスリングも強いと思うんですよ。あれだけテイクダウンを防いでスタンドで戦う姿が本当にかっこ良くて」

――POUNDOUTでは、高谷さんの弟子である山内選手と対戦します。

「はい。僕はずっと髙谷さんの試合映像を視ていますから、弟子が試合でやってくることも筒抜けです。もう髙谷さんの試合を見るだけで、何もかも分かりますよ」

――山内選手の試合映像は視ていないのですか。

「視ていません。髙谷さんの試合映像を視ていれば大丈夫です」

――……また一点突破しようとしていますね。

「アハッハァ。もちろん100パーセント勝つ気でいますよ。今の国内フライ級って、実力的に拮抗していると思うんです。ほぼ団子状態というか――扇久保選手、神龍選手をはじめ、多くのトップ選手が大縄跳びに並んでいる状態で。

僕もしっかりとリズムを取って、縄に引っかかることがないよう大縄跳びに加わっていきたいです。そして何回も何回も、跳べるかぎり跳び続けていきます。山内選手はその大縄跳びに加わるというより、縄を回す選手という印象ですね」

――縄を回す選手、というと?

「所詮は縄を回す人だな、ってことですよ。僕たちは跳ぶ側の人間ですから。そして僕は何回も跳び続けて、最後まで大縄跳びに残ります。ファンの皆さんは会場で、あるいは配信で何回跳んだか声を挙げて数えてください」

■POUNDOUT01 視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後16時30分~ YouTube髙谷裕之チャンネル

■POUNDOUT01 対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
山内渉(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
山本琢也(日本)
岡野裕城(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
斎藤翼(日本)
児山佳宏(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
手塚基伸(日本)
笹晋久(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岡田達磨(日本)
八木匠(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
能坂陸哉(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
樋口幹太(日本)
高木恭平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
椎名渉(日本)
渡邊架月(日本)

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45 Echigo Fujin Festival 13 MMA MMAPLANET o YouTube シューティングガイコツ 修斗 小川将貴 岡田達磨 島村裕 澤江優侍 青井太一 齋藤翼

【Echigo Fujin Festival 13】衝撃、再び!? 前大会で逆転KO劇の澤江優侍がメインで青井太一と対戦

【写真】澤江が前大会の大逆転劇で越後の主軸に(C)Echigo Fujin Festival

9月1日(日)、新潟市の東区プラザでプロ修斗公式戦「越後風神祭り13」が開催される。メインでは富山県在住ファイターの澤江優侍が、青井太一を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike


今年4月、大会スタートの地である新潟ロッツで開催された越後風神祭り12のメインは、あまりに衝撃的な結末に。メインでは新潟在住ファイターである岡田達磨に澤江が挑んだ。

2022年にプロ昇格を果たした澤江は、翌2023年3月、同9月の越後風神祭りでプロ公式戦に臨むも、いずれもドローに終わっていた。しかし岡田戦の澤江は何かが違っていた。初回にテイクダウンからグラウンドのヒジを受け大流血に見舞われたが、2Rにカウンターの左フックで岡田からダウンを奪い、そのままパウンドアウトしたのだ。

この勝利により、澤江は今回で越後風神祭りに4大会連続で出場。さらに2大会連続のメインを務めることになった。グラウンドの面ではボトムから仕掛けるイメージがあった澤井だが、昨年11月のケージグラップリングSHINE02では佐藤風磨に判定で敗れるも、佐藤の足関節アタックに対してトップキープ力の強さを見せている。MMAでもこのトップキープを生かし、連勝となるか。

対する青井太一は今年3月の島村裕戦では払い腰で2度もテイクダウンを奪われるも、右スイングからパウンド連打で自身初の2連勝を収めている。続く5月の齋藤翼戦では判定負けを喫したが、アウェイのリングでの復帰戦を勝利で飾ることはできるか。

今大会も北陸ファイターに関東勢が挑むというマッチメイクに。プロ興行の前にはアマチュア大会「越後夏乃陣」も開催される。

■越後風神祭り13 視聴方法(予定)
9月1日(日)
午前11時55分~ツイキャスLIVE

■越後風神祭り13 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
澤江優侍(フリー)
青井太一(心技舘)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(SAI-GYM)
櫻庭泰裕(ANSWER FIGHT)

<フェザー級/5分2R>
小川将貴(ピロクテテス新潟)
椿馨(Katana Gym)

<フライ級/5分2R
本多“弥彦”直樹
鈴木尊(FourRhombus)

<ストロー級/5分2R>
シューティングガイコツ
大ちゃん(SAI−GYM)

<ライト級/5分2R>
磯部雄太(駿東修闘クラブ)
クアト驎(パラエストラ小岩)

<2024年度新人王決定Tバンタム級準決勝/5分2R>
宮澤ゴリラ和郎(飛翔塾)
恵真(リバーサルジム立川ALPHA)

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【POUNDOUT01】髙谷裕之が新イベント開催!! 山内渉&中村京一郎揃い踏み。山本琢也もライト級で再起戦

【写真】格闘DREAMERSの1期生と2期生。髙谷チルドレンが集結する(C)MMAPLANET

27日(火)、Gグローバルより10月5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUT旗揚げ戦の開催と対戦カードが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会を主宰するのは「格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています」という髙谷裕之だ。髙谷といえば2022年4月にLDHマーシャルアーツの格闘技プロジェクトの一環として、対世界を目指す若い選手を世に送り出す──格闘DREAMERSと連携したPOUNDSTORMを開催したが、その後は人材育成大会として開いていたEX FIGHTと共に活動は停止していた。

今回のPOUNDOUTは企画としては上記の試みとは一線を画しているのは明らかだが、髙谷の格闘技に対する軸にはブレはない。リリースで9試合と1名の出場選手の名前が記されており、ずばり髙谷人脈にGRACHANが協力という形でイベントが実施されるような形だ。


(C)SATOSHI NARITA

髙谷の城というべきFIGHTFARMからは昨年11月の修斗フライ級王座決定戦以来の実戦復帰となる山内渉、齋藤翼、そして樋口幹太が出場。

EXFIGHTから中村京一郎、SAI-GYMから岡田達磨とDRAMERS系ファイターの名前が見られ髙谷チルドレンが集まる。そこに上記にあるようにGRACHAN畑のファイター、THE BLACKBELT JAPAN、マッハ道場、津田沼道場など千葉系列が揃う。

山内は元GRACHN & GRANDフライ級王者の松場貴志、中村京一郎は鍵山雄介という一筋縄にはいかないファイターとの対戦が決まっている。山内としては松場がかつてのような徹底して組んでコントロールというファイトを仕掛けてくると、これまでに経験がしたことがない試合展開になるやもしれない。

格闘代理戦争で強さを見せた中村は超RIZINでも、海外でもなく鍵山戦を迎えることになる。MMA打撃能力の高さは周知のところといって良い中村は、柔術家の組みへの対処も3分3Rという戦いのなかで見せている。では1R5分の時間軸のなかで、しつこさに定評のあるベテランとの戦いはどうなるのか。その辺りが焦点となる鍵山戦だ。

さらにはバンタム級で手塚基伸×笹晋久という渋すぎる実力者対決。さらにさらに齋藤✖児山佳宏、ここで復活か──という山本琢也×岡野結城の千葉✖茨城ライト級対決も見ものだ。

「名前を上げたいなら、力で掴み取れ」、「ジムを創るならクラファンに頼るな」という髙谷節が聞こえてきそうなカードが揃ったPOUNDOUT。その旗揚げ戦に向けての髙谷のコメントは以下の通りだ。

髙谷裕之
「僕自身、格闘技との出会いが人生を大きく変えてくれました。それは、ただのスポーツではなく、僕の人生に新たな道を切り開いてくれたものです。格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています。この力を皆様にも感じていただきたく、今回のPOUNDOUTを開催することを決意しました。

POUNDOUTでは、本当の強さを求め、自分の限界に挑む選手たち、そして世界に挑戦する勇気を持つ選手たちを応援しています。彼らの熱い戦いを通して、格闘技が持つ無限の可能性と感動を感じていただければ幸いです。

地元千葉から世界へ。新たな挑戦の瞬間を、皆様と共に作り上げていきたいと心から願っています。どうぞ、僕たちと一緒に格闘技の力を感じ、選手たちに熱い応援をお願いします。皆様のご声援が、彼らの力になります。よろしくお願いいたします」

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45 AB ABEMA Chan龍 MMA MMAPLANET o ONE Shooto Shooto2024#05 チャンネル 上原平 中池武寛 人見礼王 修斗 児山佳宏 加藤ケンジ 大竹陽 岡田嵐 岡田達磨 岩本健汰 島村裕 斎藤 松岡拓 椿飛鳥 海外 竹原魁晟 結城大樹 藤井伸樹 飯田健夫 齋藤奨司

【Shooto2024#05】「自信と試合内容のギャップが埋まってきた」椿飛鳥、2022年以降のマインド変化

【写真】過去にリアリティショーでお世話になったプロデューサーに、チケットを購入してほしいと願い出ることがでいる強心臓の持ち主(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2024#05で、椿飛鳥がたてお(※飯田健夫からリングネームを変更)と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

椿は2018年に全日本アマチュア修斗選手権で優勝した直後、ONEトライアウトに合格し、さらにはABEMA TVの格闘代理戦争にも出場する。それにより、彼にとっては苦難のMMAキャリアがスタートしたともいえる。しかし2021年までに3連敗を喫したあと、2022年は新たなキャリアを積み始めたといえば良いのか。特に今年3月の結城大樹戦は、それまでとは打って変わったファイトを見せていたようにも感じる。2022年以降の椿飛鳥に何が起こったのか。這い上がる男の浪漫——椿飛鳥がベルトに辿り着くために重要な一戦を迎える。


MMAを始めた時の理想と現実のギャップを感じました

――リモートでのインタビューとなりますが、本日は会社もお休みなのですか。

「今日はたまたま休みなんですよ。今の部署はシフト制で――平日も朝に練習して、昼から勤務とか融通を効かせてくれる職場です。代理戦争が終わった頃に新卒で就職して、今は6年目ぐらいになります」

――新卒から6年目ということは、もう昇進する頃でしょうか。

「おかげさまで一応、一つの部署のリーダーみたいな形でやらせてもらっています」

――おぉ! そこから会社でのし上がっていく、と。

「いえ、僕は独立して自分で会社やったり、格闘技のジムをやりたいとは会社にも伝えています。会社も『応援するよ』と言ってくれていますね」

――いずれジムを出す、つまり格闘技と人生を共にすることは就職した当時から考えていたことですか。

「就職するまでは将来のこととか、一切考えたことがなかったです。大学4年生の時に全日本アマ修で優勝し、直後にONEのトライアウトに受かって。さらに格闘代理戦争の話も来て――『これで格闘技だけで生きていけるわ』と思っていました(苦笑)。

でも格闘技をやっているだけでは生活費もなく、家賃すら払えないような状況に陥っていました。たまたま練習仲間のツテで、ファイターを応援してくれる会社を紹介してもらい、就職したんです。それが今の会社で」

――そこからONEウォリアーシリーズや格闘代理戦争を経て、自分が思い描いていたものとは異なる格闘技人生に直面することになるのですか。

「だいぶ違ったものになっています(笑)。ONE WSの時はONEとの契約を目指していました。だけど、ONE WSが行われなくなってからは、とにかく頂いたオファーに対して頑張る。それぐらいで、あまり深くは考えていなかったです。そこから連敗が始まり……当時は来たオファーを受けるという状態で、今思うと目標もなく過ごしていた時期でしたね」

――修斗でいえば多くは全日本アマ修斗で優勝すると、次はプロの新人王で、さらにチャンピオンシップへと繋がっていきます。

「僕もそこから海外へ、という道は思い描いていました」

――思い描いていたものとは違う道を歩むことになり、特に3連敗を喫した中で「このままで良いのか?」と考えることはありました。

「考えました。特に岩本健汰戦で負けた時は――辞めたいとまでは思わなかったけど『このままで続けたくない』という気持ちがあって。そこから新人王トーナメントに出場するのも、異例といえば異例なんですよね。本来エントリーの基準は2戦以下だけど、コロナ禍もあったので6戦以下になっていましたから。そこでウチの森修会長からも『新人王トーナメントに出てみないか』と言われたんです。

当時は急なオファーも多かったんですよ。新人王トーナメントなら1年間、定期的に試合が組まれる。そのほうが仕事しながらコンディションもつくりやすいと思って。ただ、『これで負けたら終わりだ』と思って、トーナメントに臨みました。初戦で負けたら4連敗になるし、新人王に出るキャリアの選手に負ければ、格闘技を辞めることができるかな、と」

――格闘技を辞めることができる……とは、どこかに「格闘技を続けていくのが苦しい」という気持ちがあったのでしょうか。

「ありましたよ。代理戦争のおかげで名前も知られて『あ、椿選手だ』と声をかけてもらうことも多かったです。だけど、それに見合う実績を挙げることができていないという葛藤はありました。

3連敗を喫した時も、見方によっては『相手が強豪だったから仕方ない』と言ってくれる人もいました。だけど3連敗には変わりない。それだけの選手に何もできずに負けたことで、自分がMMAを始めた時の理想と現実のギャップを感じましたね。だから『新人王の初戦で負けたら格闘技を辞められるかな?』と思ったことは事実なんです。逃げる、というのとは少し違っていて……何て言えばいいんでしょうね」

――その気持ちは分からなくもないです。今でもネットで「椿飛鳥」と検索したら、続く第2キーワードが「弱い」で。さらにSNSでは「椿飛鳥が世界1位かよ」と書かれていたり……。

「アハハハ! 今はもうSNSに書いていただくだけで嬉しいですよ。だって『見られない』『何も言われない』ことほど怖いことはないですから。だけど新人王の初戦(岡田達磨に判定勝ち)で勝った時はホッとしました。あの試合までは自分の自信と試合内容にもギャップがあったんですよ。練習ではできることが、試合では出せない。練習を通じてどれだけ自信があっても、試合でリアルな結果が付きつけられる。そんな状態が2年半ぐらい続いていました。でも岡田戦で、そのギャップが少し埋まったというか。

練習と試合って全然違うものだし、試合で出たものが実力じゃないですか。練習で強いなんて全くアテにならない。そんななかで、岡田戦では練習してきたことが出せたなとホッとして。このまま続けていけば、もっと良い動きができるんじゃないかと思いました。

トーナメント決勝ではCHAN龍選手にも負けてしまいましたけど、あの試合も大きな転機になりました。試合前からCHAN龍選手と戦うことより、『この後はタイトルまでどう進んでいくのか』という道筋を考えてしまっていて。ヒジを負傷して負けた結果について『アクシデントだった』と言ってくれる人もいます。でもあれは完全に僕の負け。精神的にも技術的にも僕の甘さが出ました」

――……。

「あの時も実は『ここで負けるなら……』と思っていました。でもまだ腕が治っていない状態でジムに行ったら、会長が『試合を見返したけど、ココをもっとこうしたら』と熱心に指導してくれたんですよ。『他の人が自分のために、ここまで熱心になってくれることってあるのかな?』と感じて、怪我が治ったら次の試合のために頑張ろうと決めました」

勝利を考えるな。その場その場で最善の動きを選択しろ

――これは話の本筋とは関係ありませんが、新人王決勝を争ったCHAN龍選手の訃報を知った時は……。

「う~ん……、……、……才能溢れるファイターが亡くなったことは、すごくショックでした。いろいろ思うところはあります。でもご遺族のことを考えたら、事情を知らない自分が何か言うべきではないと思っています。すみません」

――いえ、こちらこそ答えにくいことをお聞きしてしまいました。話を戻すと、新人王トーナメントを経てこの2試合はどう変化したのでしょうか。

「試合に臨む気持ちが変わったことは大きいです。それまでは、試合って凄く特別なものだと思っていました。自分の全てを削って勝つもの――と、自分を追い込んでいたんです。自分で自分にプレッシャーをかけ過ぎていたというか。でも斎藤戦は『よし! いっちょ試合してくるか』みたいな感じで試合に臨むことができて。結果、齋藤選手に競り勝てたことで『このマインドが自分に一番合っているんだ!』と気づけました」

――確かに前回の結城大樹戦は、凄く伸び伸びと戦っている印象を受けました。相手に取られているであろう場面でも、『これは取り返せるな』と考えることができていたのですか。

「これは会長から教わっているマインドなのですが、『勝利を考えるな。その場その場で最善の動きを選択しろ』と。『ここでこうしないとラウンドを取られる。勝てない』って思うと、良くない動きをしてしまうことが多いんですよね。それは練習でも感じます。練習で強いけど試合で勝てない選手とは、そういうことなんじゃないかと思いました。

練習は勝ち負けを考えない。でも試合だと勝ちを見越して試合をしてしまう。結城戦は、試合を通じて『ここをこうすれば勝てる』という気持ちはなかったです。分かりやすいのは――バックを取られたら『負ける!』と考えるのではなく、まずディフェンスする。その場その場で最善の動きを選択していけば、その積み重ねでラウンドも取れますよね。そういうラウンドを積み重ねていけば、フルラウンド取れる。3R制であれば最低2つ抑える……ということでもなく、フルラウンド取りに行く。そのマインドも自分に合っていると思います」

――前回は世界1位の結城選手に勝ち、次にタイトルマッチ経験者のたてお選手を下せば、遂にベルト挑戦も見えてきます。

「実は……たておさんとは仲良いんですよ。結城選手に勝ったあと、『椿さん、おめでとう! 復帰して椿さんと試合できるように頑張ります』というメッセージが来て。そこから、たておさんとやり取りしている間に試合のオファーが来ました(笑)。だからといって、やりづらさとかは無いです。コレはコレ、ソレはソレなので。

飯田選手は今ランキングに入っていないだけで、タイトルマッチ経験者だし、実力者です。この試合に勝てば、自分がベルト挑戦者として一番手じゃないですか。いろいろ経験してきましたけど、やっぱり修斗のチャンピオンになりたい。僕がチャンピオンになった先に見据えているのは『修斗を盛り上がる団体にしたい』ということで。それこそMMAを知らない人にも修斗を好きになってほしい。で、皆さん『椿飛鳥がチャンピオンかよ』って書いてください」

■視聴方法(予定)
7月21日(日)
午後6時00分~ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2024#05 対戦カード

<修斗世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
藤井伸樹(日本)
齋藤奨司(日本)

<フェザー級/5分3R>
椿飛鳥(日本)
たてお(日本)

<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
須藤晃大(日本)

<2024年度新人王フェザー級2回戦/5分2R>
中池武寛(日本)
蓮池勇太(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
島村裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
加藤ケンジ(日本)
人見礼王(日本)

<フライ級/5分2R>
シモン・スズキ(日本)
岡田嵐士(日本)

<ストロー級/5分2R>
牧ヶ谷篤(日本)
友利琉偉(日本)

<2024年度新人王フェザー級2回戦/5分2R>
松岡拓(日本)
井上翔太(日本)

<バンタム級/5分2R>
中野剛貴(日本)
瀬戸口怜久(日本)

※コメインで予定されていた環太平洋フェザー級王座決定戦は、竹原魁晟が体調不良のため計量会場に来ることができず中止に。契約体重をクリアしている上原平がルールに則り、不戦勝かつ新王者に認定される。

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45 Echigo Fujin Festival 12 MMA MMAPLANET o 岡田達磨 澤江優侍

【Echigo Fujin Festival 12】大流血からの大逆転! 1Rは封じ込まれた澤江が2Rに左フックで岡田を沈める

<フェザー級/5分2R>
澤江優侍(日本)
Def.2R0分21秒 by KO
岡田達磨(日本)

サウスポーでガードを固めた岡田が左インローを当てる。澤江にコーナーを背負わせた岡田が、ダブルレッグで詰めてリング中央に向けてテイクダウンに成功した。下から絞め上げる澤江の腕を外した岡田だが、澤江も足を上げていく。澤江の足を捌いた岡田がパスしてサイドへ。岡田がヒジを叩き込むと、澤江の右目尻から出血が見られるように。岡田がマウントを狙うと澤江はうつ伏せになる。バックマウントを奪った岡田はマウントに戻り、パウンドの連打から腕十字を狙う。しかし勢いがありすぎたか澤江も一回転し、腕が外れてしまう。岡田はマウントに戻って初回を終えた。

最終回、開始前に澤江の傷にドクターチェックが入る。開始後、澤江が逆転を狙って攻めて出た。右ストレートから返しの左フックがカウンターでヒット。ダウンした岡田にパンチの嵐を浴びせると、防戦一方になった岡田をみてレフェリーが試合を止めた。


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45 Echigo Fujin Festival 12 F1 MMA MMAPLANET o TOMA YOKOSAI   ブログ 岡田達磨 澤江優侍

【Echigo Fujin Festival 12】メインは北陸対決。スタートの地・新潟ロッツで岡田達磨が澤江優侍を迎え撃つ

【写真】ともにキッチリと計量をパス(C)JIN KAZETA

28日(日)、29日(月・祝)に新潟市の新潟ロッツで開催されるプロ修斗公式戦「越後風神祭り12」。の前日計量が行われた。。地元新潟ファイターの岡田達磨が2大会連続でメインに出場し、富山県から参戦の澤江優侍を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike


2013年11月17日にスタートしたプロ修斗公式戦「越後風神祭り」も12回目を迎える。コロナ禍の感染対策として2021年8月の第8回大会からは新潟市内の「万代島多目的広場 大かま」で開催されていたが、今回はスタートの地であるライブハウス「新潟ロッツ」で開催される。昨年9月大会では新潟のMMAを支えてきたYOKOSAIが現役を引退。会場も新潟ロッツとあって、まさに越後風神祭りにとってRebornともいえる大会だ。

新潟の生え抜きファイター岡田は、そのヒットマッスルから繰り出されるパンチと、テイクダウンからのグラウンドコントロールに強みがある。昨年9月のTOMA戦、続く12月の結城大樹戦は黒星となったが、現在23歳の岡田にとっては将来のための経験というべきか。今年1月の椿馨戦では序盤にダウンを喫するも、1R中盤からテイクダウンでペースを握りドローに持ち込んだ。苦しい経験を地元大会のメインで生かしたいところだ。

対する澤江は富山県から出場。プロモーターの風田陣氏がインタビューで語っていたとおり、「北陸の選手を中心に試合を組む」というコンセプトどおりのマッチメイクに。ここまで越後風神祭りで2戦2分という戦績だが、ボトムから三角や腕十字など積極的にサブミッションを仕掛けていく。勝利を得るためにはトップからの展開も必要になるが、岡田にとってはテイクダウン以降も気の抜けない試合になるだろう。

久保村×ムテカツ(C)JIN KAZETA

今回の計量では、背景のバナーが剥がれるというトラブルも発生した。するとコメインに出場の久保村ヨシTERUが「剥がれるようにイタズラしたのは僕です。昨日の夜、前入りしてやりました」とフォロー。さらに「SNSで拡散してほしいと言われて、やらないヤツはココで喋る権利ないと思っています」と語った久保村の漢気にも注目したい。

■視聴方法
4月29日(月・祝)
午前11 時25分~ ツイキャス

■越後風神祭り12 計量結果

第1部 ※『越後春風ロッツ乃陣』と併催

<フライ級/5分2R>
隼吾(56.5キロ)
鈴木尊(56.4キロ)

<2024新人王決定T一回戦 ストロー級/5分2R>
田口恵大(52.1キロ)
TAKUMI(52.0キロ)

第2部

<フェザー級/5分2R>
岡田達磨(65.6キロ)
澤江優侍(65.8キロ)

<フェザー級/5分2R>
久保村ヨシTERU(65.6キロ)
ムテカツ(65.7キロ)

<ライト級/5分2R>
モリシマン(70.0キロ)
畑田智洋(69.9キロ)

<フェザー級/5分2R>
須貝THE YAMANBA(65.6キロ)
櫻庭泰裕(65.2キロ)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(65.8キロ)
サカイロック(65.4キロ)

<2024新人王決定T一回戦 フライ級/5分2R>
本多“弥彦”直樹(56.5キロ)
蓮池勇太(56.5キロ)

<フェザー級/5分2R>
小川将貴(※公開計量に到着が間に合わず)
椿馨(65.3キロ)

<2024新人王決定T一回戦 バンタム級/5分2R>
江口諒(60.8キロ)
宮澤ゴリラ和郎(60.9キロ)

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MMA MMAPLANET o Torao TORAO31 修斗 岡田達磨 結城大樹

【TORAO31】テイクダウンから上で戦い続けた結城大樹が、岡田達磨から2-0の判定勝ち

<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
Def.2-0:20-18.20-18.19-19
岡田達磨(日本)

闘裸男=結城と越後風神祭り=岡田という修斗地方大会のメインイベンター対決。サウスポーの岡田のローの直後に、結城がダブルレッグでテイクダウンを奪う。クローズドのガードの中で頭を抱えられそうになった結城は、左に回りつつギロチンを防ぎ右足を抜く。肩固めとパスの2つを防ぎつつブリッジした岡田だが、結城が泳がせてバックを取る。同門の野瀬と同様にお竜ロックにとって結城が四の字に移行し、パームトゥパームでRNCへ。自らの腕を引っ張り上げるような絞めは防がれた結城だが、そのままボディトライアングルで背中を反らせて右腕を喉下に差し入れるも時間に。

2R、初回と同様に即テイクダウンを決めた結城が、クローズドのなかで抑える。逆転をするには仕掛けが必要な岡田は、下からパンチを打っていく。半分が過ぎたころに左足を抜いた結城が枕で圧をかけ、左のエルボーを振り下ろす。肩固め&パスのコンビに、岡田はブリッジもリバーサルはできない。結城はケージ際に移行し、盤石の状態で残り1分に。足を抜かれて、戻すのが精いっぱいの岡田は万事休す。結城は上で試合終了を迎え──ジャッジ1人がドローにつけたものの危なげない勝利を手にした。


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Echigo Fujin Festival 11 MMA MMAPLANET o Report TOMA ブログ 岡田達磨

【Echigo Fujin Festival 11】新潟ファイター岡田はテイクダウンを奪えず。TOMAが右ハイからパウンドアウト

<フェザー級/5分2R>
TOMA(日本)
Def.2R2分35秒 bt TKO
岡田達磨(日本)

サウスポーの岡田に対し、TOMAが左で距離を測る。岡田の右手を井触りながら距離を詰めるTOMAに対し、岡田がシングルレッグで飛び込んだところに、TOMAは下がりながら右フックを振るった。岡田はニータップで組み、TOMAをコーナーに押し込んでいく。右腕を差し上げるが、TOMAが右腕で岡田の顔を突き放しにかかる。それでも岡田は組み直して、ヒザで削っていく。そしてボディロックからグラウンドに持ち込もうとしたが、すぐにTOMAが立ち上がった。

岡田がコーナーに押し込みつつ、右ヒジを振るいながら離れた。リング中央で岡田がワンツー、左ハイを繰り出す。それをかわしたTOMAも右ハイを返す。岡田の右フックをかわしたTOMAは、右ミドルをクリーンヒットさせる。さらに右インローを打ち込むと、岡田の体が流れた。残り10秒でTOMAが右フックを連打。岡田は組みつくもヒザ蹴りをボディに受けた。

最終回、岡田が右ジャブを突く。TOMAもサウスポーにスイッチして右ジャブを返した。岡田が右インローから組みつき、TOMAをコーナーに押し込んだ。しかし体勢を入れ替えたTOMAが離れる。リング中央で岡田のワンツーがTOMAの顔面をかすめた。TOMAの右ジャブが当たる。TOMAは岡田のワンツーをかわして左カウンターを当てた。ジャブを突き合う展開のなか、小川の右フックがヒットした。しかしTOMAの右ハイがクリーンヒット。グラついた岡田を右フックで倒し、そのままパウンドを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

勝利したTOMAは「岡田選手は思っていたよりメチャクチャ強かった。まだまだこれからの選手なので、応援してあげてください。僕も頑張っていきますので、よろしくお願いします!」と笑顔でリングを後にした。


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Echigo Fujin Festival 11 MMA MMAPLANET o TOMA Torao YOKOSAI キック ボクシング ヨシ・イノウエ 修斗 岡田達磨 風田陣

【Echigo Fujin Festival 11】風田陣に訊く、越後風神祭り─02─「新潟で、北陸の選手を中心に試合を組む」

【写真】前回3月大会出場の面々(C)ECHIGO KAZENOJIN

9月3日(日)、新潟市中央区の万代島多目的広場大かまで、プロ修斗公式戦=越後風神まつり11を開催するプロモーターの風田陣インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

風田氏はキックボクシングから修斗に転向し、選手としてだけでなくジム運営者、さらにプロモーターとして新潟に修斗、MMAを根付かせてきた。その風田氏が『新潟修斗の一つの歴史が終わる』と語った、今大会の見どころを訊く。一つの時代の終わりは、新しい時代の始まりとなる――越後からの熱い風とともに。

【風田陣インタビューPart.01はコチラから】


2013年11月の第1回大会

--先ほどは興行の開催で大変だったエピソードをお聞きしましたが、反対に楽しいエピソードはありますか。

「そうですね……。僕は『大会をお祭りとして楽しみたい』というスタンスです。大会スタッフは全員、ピロクテテス新潟の人たちなので一体感がありますよね。だから選手も頑張ってくれる。それは興行をやっていて楽しい面だと思います」

――風田さんとしては新潟だけでなく、北陸全体を見据えているのですね。

「今やっているアマチュア修斗は『北信越選手権』なんですよ。北信越ということは新潟、富山、石川、福井、そして長野まで入ります。この北信越からプロ選手が出て来たら、どんどんプロ興行に出てもらいたいです」

――一方、他の大都市圏との格差は感じませんか。現在の修斗でいえば東京、大阪、福岡といった大都市圏とは興行の規模やマッチメイクにも違いが出て来ます。

「それはあります。ただ、格差といいますか――マッチメイクで苦労するのは、やはり『新潟の選手や北陸の選手をマッチメイクしたい』という気持ちが強いからなんです。たとえばサステイン興行は全国から選手を呼ぶ。それも修斗のためです。同時に僕は新潟で、北陸の選手を中心に試合を組む。それも修斗のためだと考えています」

――新潟大会のために他の地域から、もっと多くのトップ選手やランカークラスを呼ぶことは考えていないのでしょうか。

「もちろん考えてはいます。でも僕の役割はまず地元の選手の試合を組んで、ツイキャス中継などでアピールすること。サステイン興行やTORAOで『この選手を呼びたい』と思ってもらえるような選手を、この新潟大会から送り出すことだと考えています。

そしてウチのツイキャス中継を視た他の選手が『新潟大会に出たい』と思ってくれたら嬉しいです。今回は大阪からTOMA選手が出てくれます。TOMA選手はオファーしたら、二つ返事でOKをくれました。それは本当に嬉しかったですね。そういう状況になったのも最近の話で。第1回から第3回大会ぐらいまでは『何とかして興行をやっている』という感じでしたから」

――2021年8月の第8回大会からは、新潟LOTSから現在も使用している大かまに会場を移しています。

「コロナ禍で新潟LOTSが使えなくなって、感染予防のガイドラインを守ることができるような風通しの良い会場を探したら、大かまを選びました。大かまは最大だと2000~3000人は入れられる会場なんです。あの時はキックボクシング団体のNKBさんと合同興行を開催することができて、今も単独興行で大かまを使用しています」

――ただ、風通しが良い代わりに3月は寒かったと(笑)。大かまではケージも設置できそうですが、新潟大会でケージを使用する予定はないのでしょうか。

「今は費用の問題でリングを使用していますが、やはりケージは見るだけでお客さんも興奮しますよね。いずれはタイトルマッチ開催やケージも考えていきたいです」

――今大会はピロクテテス卒業生であるYOKOSAI選手の引退試合が組まれました。

「横山(朋彦=YOKOSAIの本名)はピロクテテスでゼロからMMAを始めました。ウチにとってもプロ選手第1号でした。でも修斗で3連続KO負けを喫して、修斗コミッションから引退勧告が出ていたんですよ。それで一度修斗から離れたあと、柔術に取り組んだおかげで打ち合うことなく下から極める術を覚えて。引退勧告から10年後に修斗復帰を認められました。正直に言うと、一度離れているので『横山が引退かぁ』という感慨深さや悲しさのようなものはないです(笑)。

横山はMMAを引退して、今後も柔術の試合には出るそうです。だから僕にとっては、どちらかといえば『新潟修斗の一つの歴史が終わるんだな』という感じですね。もちろんピロクテテスのプロ第1号である横山の引退試合は重要ですし、今回は彼だけのためのポスターも作りましたよ! まだ試合前ですが、横山には『お疲れ様。ありがとう』と伝えたいです」

――なるほど。他にも今大会の見どころをお願いします。

「やはりTOMA選手の出場ですね。今年5月に福岡でTOMA選手の復帰戦を観ましたが(TOMAは3年ぶりの試合だった)、やっぱり強いなぁと思いました。ちょうどその頃、TORAOの山本(陽一)さんと新潟大会の話をしている時に、『TOMA選手を出したら面白いんじゃないか』という提案を頂いて。まずはTOMA選手の強さを新潟の人たちに見てほしい。対戦相手の岡田達磨選手も、ここでTOMA選手に勝てばランキングに入ることができますから。

今回は関東からパラエストラTBの選手が出てくれて、新潟の選手と対戦します。新潟から選手を送り出すこと、そして他地域から新潟大会に出てくれること。この2つが叶ってきているのが、僕としては大会の見どころだと思っています」

――まさに風田さんが目指しているものが実現しつつある――大会としての成長やストーリーも存在しているのですね。

「繰り返しになりますが、いろんな方が協力してくださって大会を行うことができています。横山のSAI-GYMをはじめ、いろんなジムの関係者や選手とも想いを共有できていると感じています。その中から選手たちが越後風神祭りというステージに上がり、自分たちの技術をぶつけ合って、観ている人たちに感動を与える。これは新潟を舞台にした、修斗という映画のようなもので――そんな選手や大会のドラマを観ていただきたいです」

■視聴方法(予定)
9月3日(日)
午後12 時50分~ ツイキャス

■ 越後風神祭り11対戦カード

<フェザー級/5分2R>
TOMA(日本)
岡田達磨(日本)

<フェザー級/5分2R>
小川将貴(日本)
ヨシ・イノウエ(日本)

<フェザー級/5分2R>
久保村ヨシTERU(日本)
櫻庭泰裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
Jセロウ若林(日本)
松下祐介(日本)

<ライト級/5分2R>
畑田智洋(日本)
磯部雄太(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
澤江優侍(日本)

<バンタム級/5分2R>
青井心二(日本)
江口諒(日本)

<フライ級/5分2R>
蓮池勇太(日本)
隼吾(日本)

<フライ級/5分2R>
一杉芳樹(日本)
本多“弥彦”直樹(日本)

<フェザー級/5分2R>
長濱靖(日本)
歩生(日本)

<フェザー級/5分2R>
YOKOSAI(日本)
ムテカツ(日本)

The post 【Echigo Fujin Festival 11】風田陣に訊く、越後風神祭り─02─「新潟で、北陸の選手を中心に試合を組む」 first appeared on MMAPLANET.