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ABEMA MMA Shooto2021#06   ブログ ヨシ・イノウエ 宇佐美正パトリック

【Shooto2021#06】初陣=ヨシ・イノウエ戦。宇佐美正パトリック「コレで倒すというのは決めています」

【写真】かなり甘いルックスのパトリック。そして今回のインタビューでは、弱冠関西弁に戻っているように感じられた(C)MMAPLANET

20日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06。同大会で『格闘DREAMERS』からLDH martialartsとの契約を勝ち取った宇佐美正パトリックが、ヨシ・イノウエとMMAデビュー戦を戦う。

打撃の強さ、パンチの技術&パワーは既に国内MMAトップレベル。とはいえMMAはMMAだ。組まさないで勝つこともあるだろうが、組まれてから、倒されてからがどれだけ強化されているのか。努力で手にできない──天賦の才=拳の強さに、努力で身につけることができる組の対応が追いつけば、宇佐美正パトリックはJ-MMA界の至宝になる可能性を持つ。デビュー戦を控えたパトリックに話を訊いた。


──輪郭がスッキリしていますね。

「そうですね、体重を落とすと顔が小さくなってきます」

──前日計量の70.3キロも、MMAファイターになって初めてかと思います。

「でもボクシングの時は69キロまで落としていたので。五輪の選考会は75キロ、ミドル級だったのですが、減量が苦しいということはないです」

──MMAを始めて、組み技があることで体つきや筋肉量も変ったかと思うのですが、それでも減量は順調だということですね。

「疲れは多少はありますけど、全然問題はないです。今回、いつ試合が決まっても良いようにずっと調整をしてきていので。本当に無理なく体重を落とせています。無理に落とすと代謝が下がって食事が摂れなくなってしまうじゃないですか、僕は食べながら落としたいので。時間を掛けて1日500グラムを目安に、体重を落とす感じで。練習をすると1.5キロとか2キロ落ちるので、そうしたら500グラム分落とすだけで食事もできますしストレスもなかったです。

もう試合用の練習は上がっているのですが、昨日(※取材は17日に行われた)もランニングをして体は軽かったです。数値的にも、減量前の普段の数字と全く変わっていないですし、メチャクチャ調子は良いです」

──計量まで2日で、問題はなさそうですね。

「もうリミットが見えてきたので、今日は塩抜きをして明日から水抜きをする予定だったんですけど、代謝だけで落ちそうです。普段から三盃(LDH経営の居酒屋)のお弁当を用意してもらって食事しているのですが、試合の1週間前は朝と昼は食べて、夜はサラダという感じにしていました。それに僕は普段から味の薄いモノを食べることが多いです」

──パトリック選手は大阪ですし、東京の味を濃いと感じたことないですか。

「あぁ、ありますねぇ。自炊もしていますけど、やっぱり味は濃くはしないです」

──やはり出汁文化ですね(笑)。自分らのような世代は、関西から来ると東京では『うどんが食べられない』という風だったのですが、それはパトリック選手の世代でも続いているのでしょうか。

「あぁ、分かります。醤油味が濃くて。うどんは自分で創りますね(笑)」

──そんな体調面、食事面も含めてですが、4月にEX FIGHT所属選手ではなくLDH martial arts契約選手となり心構えも変わったでしょうか。

「全然違いますね。この環境が、やはり他と違いますし。ボクシングの時と比較しても、めっちゃ打ちこめています。自分に足らないフィジカル面も、しっかりと指導してもらったので、ヨシ・イノウエ選手と戦ってもパワー負けすることはないはずです。

組技の方もGENでも練習していますし、凄く自信があります。何よりもMMAだけに集中できているので、毎日が発見だらけで楽しくて。分からないことも(中村)倫也さんに尋ねたり、岡見(勇信)さん、髙谷(裕之)さん、石田(光洋)さんに指導してもらって、日々進化していることを実感できています。

それこそ僕は契約選手だから、結果を残して皆の手本にならないといけないので、結果を出すために努力しています。気持ちとしては倫也さんと同じ日にデビューしたかったですけど……」

──いや、改めて4月の最終オーディションでは、指を大怪我していてアレだけ戦っていたと思います。パンチもそうですが、クラッチできないので組みも大変だったかと。

「実はスタンドのギロチンの時も指のことがあったので、組み方が逆だったんです。ホントに倫也さんと同じ日にデビューしたかったですけど、ここまでサポートがあって自分勝手に感情を優先させることはできないですし、このデビュー戦が遅くなった期間分だけ強くなれたと思っています」

──と同時に、これだけの環境が整っているだけに逆にプレッシャーを感じることもあるのではないかと。

「プレッシャーはヤバいです。倫也さんはレスリングで勝つかと思ったら、ハイキックで倒して……仮契約の鈴木崇矢選手が、EXFIGHT-1で格上のプロ選手を左ストレート一発で失神させてKO勝ち。凄いプレッシャーになっています。だからこそ、楽しみたいと思っています。

勝つことしか考えていないですし、勝つイメージもできています。少し様子を見たら倒しに行こうかと思います。コレで倒すっていうのは、もう決めています」

──力強い言葉です。

「向かい合っていないので分からないですけど、ただ殴り合うっていうんじゃなくて、駆け引きが面白い試合になると思います。」

──4月のアママッチを見た時から、パトリック選手のようなパンチを打てる選手は日本のMMA界にはいないと思いました。

「ありがとうございます」

──と同時に、その既に持っているボクシングをどこまで使い切れるのか。組み技があるなか、ボクシングとは距離も角度も違います。現状、MMAのなかでどれだけ自分の打撃を使いこなせるという感覚でいますか。

「正直、最近ではほぼグラップリングの練習しかしていないんです。指のケガが治ってからも。だから壁レスとかもメチャクチャ自身があります。ヨシ・イノウエ選手は四つ組みが強いですけど、もし組まれるようなことがあっても全然大丈夫です。

確かに僕のバックボーンはボクシングです。でも、今はMMAファイターでボクサーじゃないです。ボクサーだからパンチが上手いとかでなく、MMAファイターとしてグラフにしても局面、局面が揃ってきています。組み技も寝技も対応できます。でも試合はパンチで倒します!!」

──そこは殴って勝つと。

「やっぱり、分かりやすいですからね。4月の最終オーディションの試合はレフェリーストップでしたけど、日高(健太郎)選手は半分意識がありました。失神させるか、ガードポジションを取られても仕留めきる。誰が見ても『これは続けたら、ヤバい』と思うような勝ち方をします。

確かに一番大切なことは勝つことで、そこは絶対に拘ります。と同時に試合内容も『コイツ、ヤバいな。マジで野人、野生やな』というようなインパクトを残したいです!!」

■視聴方法(予定)
9月20日(月・祝)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ SHOOTO2021#06対戦カード
             
<修斗世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]川名TENCHO雄生(日本)
[挑戦者]西川大和(日本)

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]安藤達也(日本)
[挑戦者]石井逸人(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
石橋佳大(日本)

<ライト級/5分2R>
椿飛鳥(日本)
岩本健汰(日本)

<ライト級/5分2R>
ヨシ・イノウエ(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<75キロ契約/5分3R>
江藤公洋(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河(日本)
今市凌太(日本)

<フライ級/5分2R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

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J-CAGE News Shooto2021#06 ブログ ヨシ・イノウエ 宇佐美正パトリック

【Shooto2021#06】中村倫也に続け、職業MMAファイター=宇佐美正パトリックがプロ修斗初陣!!

【写真】パトのプロ修斗デビューの相手はヨイに決まった(C)MMAPLANET

7日(火)、サステインから20日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06の追加カード=ライト級2回戦ヨシ・イノウエ✖宇佐美正パトリックが発表された。

パトリックはLDHmartialarts所属、いや単なる所属選手ではなく格闘家育成プロジェクト=『格闘DREAMERS』を勝ち抜き、契約選手として練習に専念し、試合をすること給料が支払われる職業MMAファイターだ。

既にLDHmartialarts契約選手である盟友、中村倫也が7月25日に論田愛空隆を左KOで破りド派手なプロ初勝利を挙げている。ただしフリースタイルレスリングU23世界王者で組み技の基礎が抜群のレベルで修得できている中村と違い、5歳年下で21歳のパトリックに関しては、LDHmartialartsの髙谷裕之総監督はじっくり育てるということを明言していた。


それでも極真空手、正道会館空手、グローブ空手の新空手K-3ルールのキッズ部門で猛威を振るい、高校ボクシングで6冠という実績を残すパトリックは、最終オーディションで外敵の日高健太郎を左手の指を骨折している状態でKO(※日高はDEEPフューチャーキングT優勝者で、この後プロデビューを果たしている)勝ちしており、アマ修斗を経ずにプロ・ライセンスが下り、いきなりの修斗デビューとなった。

対戦相手のヨシ・イノウエはプロ修斗で1勝2敗1分、2019年のライト級新人王だ。フィリピンのマニラ出身、寝技に課題は残るがバチバチの打ち合い上等ファイター──いきなりプロデビューのダイヤの原石に意地を見せたいはず。

とはいえプロデビュー戦とはいえ、そのパンチに関してパトリックは既にプロMMAファイターの多くを凌駕しているといっても過言でない。特に彼が得意とする左ボディアッパーは、プロMMAの試合で目にすることは早々にない──ない切れと威力を誇っている。

このアーロン・ピコを思わせるボディショットを繰り出せるか否かは、テイクダウンや蹴りに如何に対応できるかにかかっている。最大の武器のボクシングが、プロ修斗のケージの中で通じれば、パトリックは元ボクサーでUFCを目指す新進気鋭のMMAファイターだと誰もが認めることとなる。

修斗世界ライト級選手権試合=チャンピオン川名TENCHO雄生✖西川大和、修斗環太平洋バンタム級選手権試合=チャンピオン安藤達也✖石井逸人、バンタム級の注目ファイト=後藤丈治✖石橋佳太、修斗初参戦の江藤公洋がグンター・カルンダと対戦、2回戦岩﨑大河✖今市凌太、内田タケル✖大竹陽にパトリックのプロ初戦が加わり充実のラインナップとなった。

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Interview J-CAGE LDH FBA S01 ONE ブログ 中村倫也 八木敬志 宇佐美正パトリック 岡見勇信 漆間將生 髙谷裕之

【LDH FBA S01】格闘DREAMERSを終えて、岡見勇信─02─「良い意味で僕は追い詰められています」

【写真】大役を担った髙谷裕之と共に良い笑顔を見せる岡見。次は現役として、ONEミドル級での存在感を示して欲しい (C)MMAPLANET

15日(土)に最終話が中継されたABEMAで格闘オーディション番組「格闘DREAMERS」。LDH martial artsとの契約を賭けた最終オーディション参加者を厳しくリードして、温かく導いて岡見勇信インタビュー後編。

4月26日(月)、都内某所で開かれた最終選考大会を終えた直後に安堵の表情を浮かべ、充実さと疲労感を同時に漂わせていた岡見にオーディションを終え、これからの現役生活に与える心理的影響を尋ねた。

<岡見勇信インタビューPart.01はコチラから>


──シーズン2の発表もありましたが、契約内容を公開してこれだけの環境で練習できるとアピールしないと、この厳しい練習や試合をみて参加者が集まりますかね(笑)。

「アハハハハ。ねぇ、これめっちゃキツイですよ。僕らも最初だから、どこまでゴーサインを出して良いのか、ストップの見極めとか難しかったところがあります。初めての経験だったので。

でも、選手と常に接していることで行ける、ダメだというのは分かってきました。ただし、求めているモノは高いので……生半可の気持ちの人間には、それは厳しくなるでしょうね……シーズン1を視てしまうとね。

今日の試合だって運任せじゃないですけど、どう着地できるのかなって……。僕らとしても彼らの練習、コンディション、格闘技に向き合う気持ちを創るために最善を尽くしたつもりですが、試合はやってみないと分からないものなので。本当にどうなっちゃうんだろうなって不安でした。

漆間も厳しい試合でしたけど、30-27が2人もいるのかって……。

1人は29-28で漆間だったじゃないですか、でも30-27がつくんだって驚きました。そういう気持ちになることが、冷静じゃなかったんだなって。

吉村選手はアマ・パンクラスとDEEPのフューチャーキングTで7試合連続KO勝ちしている選手だけあった、本当に強かった。もう少しテイクダウンを取って背中をつけさせる時間が欲しかったですね」

──これから期待できる選手、情が移った選手も契約するか否ということを考えると不合格にせざるを得なかった。

「……。そうですね……」

──そして2人のLDH martial artsファイターが誕生としました。中村倫也選手に関しては既に所属していたのですが、抜群の資質があり志も高い。宇佐美正パトリック選手、あのボクシングを見てもポテンシャルの高さは間違いないです。

「倫也はもうある程度の力があります。

もちろん、UFCで戦うという彼の目標を考えると、色々とやらないことはありますが。

パトは左手をケガしているから使うなといっていても、『僕は左の選手なので、打ちます』って言い切って。

でも、次からはケガをしていると使わせません」

──次世代を育て、日本のMMAのマイルストーンになるやもしれないオーディションが終わりました。ここからは指導者でなく、業界のリーダーでもなく、がけっぷちの現役選手としての活動再開です。

「アハハハハ。いやいや、もちろん最後までやり切ります。彼らの姿を見てもそうですけど、僕自身を着地させないといけないですからね。それはもう忘れていないです。彼らを指導しながらも、自分が強くなるといことを考えてコンディションも創ってきています」

(取材の横で関係者と立ち話をしていた)髙谷裕之 岡見はそんなこと言っているけど、番組の打ち合わせとか全部に僕に任せて、自分の練習ばっかりやってきたので、そこは問題ないですよ(笑)。俺に任せすぎだろうって。

「いやいやいや、髙谷さん!! そこはホラ、役割というものがあるじゃないですか(苦笑)」

──『格闘DREAMERSでアレだけ言ってんだから、お前、もっと出ろよ』という意見が試合を見て出てくるからもしれないですね(笑)。

「いやいやいや、本当にソレ辞めてください(苦笑)。それはもう、偉そうに言うのが僕の役割ですから……。でも、そういうこと言われるんだろうなぁ……それが現役兼指導者の辛いところですよ(笑)。

とはいっても、背中を見せないといけないというのはあります。僕自身、コレを経験したことで強くなっていないと」

──ということで次戦の予定というのは?

「(小声になって)まだ決まらないんですよ」

──なぜ小声に(笑)。

「アハハハ。本当ですね。まぁ、この間にちょっとしたケガも直せたというのは良かったのですが、体調も良いので試合をしたいですね」

──現役として強い岡見勇信を期待するという点は、なんら変わりないのでお願いします。

「もちろんです。さっきも言いましたけど、コレを経験して自分も情けない、弱い姿を見せることはできないです。彼らとこうやって接してきたわけだし。

彼らに指導し、偉そうなことを言ってきたのだから、あの頑張りを見ていると自分だってやらないといけないという気持ちになります。試合で情けない姿は見せられない。引けないです。

八木君とかに偉そうに、酷いこと言ってきましたからね(苦笑)。

でも彼はこっちが言ったことをしっかりとやりきった。それだけ覚悟があって戦っていたということですよね。

格闘DREAMERSを経験して、良い意味で僕は追い詰められています」

■格闘DREAMERS最終オーディション試合結果

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
Def.1R0分42秒 by TKO
新井拓己(日本)

<72 キロ契約/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
Def.2R2分06秒by TKO
日高健太郎(日本)

<バンタム級/5分3R>
田嶋涼(日本)
Def.2R3分46秒by 腕十字
斎藤奨司(日本)

<フェザー級/5分3R>
吉村海渡(日本)
Def.2-1
漆間將生(日本)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
Def.1R0分18秒by TKO
高木オーディン祥多(日本)

<フェザー級/5分3R>
柳田龍彌(日本)
Def.1R0分29秒by TKO
岡田達磨(日本)

<バンタム級/5分3R>
山内渉(日本)
Def.3-0
安永吏成(日本)

<63キロ契約/5分3R>
鈴木崇矢(日本)
Def.2R5分00秒by TKO
平本丈(日本)

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Interview J-CAGE LDH FBA S01 ブログ 宇佐美正パトリック 岡見勇信

【LDH FBA S01】LDH自主興行&格闘DREAMERSは2ndシーズンが決定。岡見勇信─01─「本当に不安だった」

【写真】ケージを下りた宇佐美を待ちけていた時の岡見は、心底嬉しそうだった (C)MMAPLANET

15日(土)、ABEMAで格闘オーディション番組「格闘DREAMERS」の最終回──4月26日(月)の東京都内某所で収録されたLDH martial artsとの契約を賭けた最終オーディションの模様が放送された。

中村倫也と宇佐美正パトリックが契約を勝ち取った後の会見で、EXILE HIRO氏より2022年3月を目途にLDHの自主興行の開催と、髙谷裕之代表より格闘DEREAMERSのシーズン2=「LDH FIGHTERS BATTLE AUDITION」を行うことも明らかとされた。

発掘、育成、所属及びイベント開催が一体化した、J-MMA界の初の試み。その第一弾、最終オーディションを終えた直後に審査の側であり、選手達を指導してきた岡見勇信にインタビューを試みた。

疲労感たっぷり、それ以上に安堵の想いが伝わってきた岡見のオーディション参加者への想い、そして現役ファイターとして彼が得たモノとは……。


──宇佐美選手が勝利した時、コーナーの岡見選手の目に光るモノがあったように感じられました。

「アハハハ。あんなに人の試合で騒いだのは初めてです。パトリックはGENでも練習していて、よく練習を見ていたので。外敵という言い方を敢えてしていましたけど、外部との戦いで2連敗していて……。

まぁボクシングは本当にできるのですが、正直な話……彼は手をケガしていて、試合に出るのを止めさせようとしていたんです。う~ん、それでもこの舞台を逃したくないと彼が言ってきて。

将来性のある若い選手に、この状態で試合をさせて良いのかという気持ちが皆のなかにありました。髙谷さんも一緒に何度も話しました。でも彼の『絶対にやる』という気持ちが揺ぎ無かったので、試合をさせることにしたんです。

ハッピーなストーリーを期待することが僕らは多いのですが、最悪な展開も想像できたし。2連敗のあとでパトリックの順番になって……パトリックなら乗り越えられると思っていたけど、もの凄く不安でした。

本当に不安で……。彼の人生が掛かっているから、本当に不安だったんですよ」

──岡見選手、年を重ねましたね。

「いや、本当にそう思います(苦笑)」

──練習仲間から、若い選手たちに優しくなったという風な意見がよく聞かれます。

「アハハハ。実際に父親になって……、親心が芽生えたとうか。若い連中が真っすぐ頑張っているのを見ると、もうひたすら頑張れって思うようになりました。年、食いましたね(笑)。

それにしても外部との試合、相手が強すぎるだろうって(苦笑)。『強ぇなぁ』、『何だよ、これ』って思っていたんです。分かっていたつもりだけど、斎藤(奨司)に勝った田嶋涼選手、漆間(將生)に勝った吉村海渡選手、本当に強かったです」

──2週間前のEX FIGHTでのアマ試合という、ガチすぎました。

「ホント、世界に向けて歩み始めるわけだから、厳しい試合を組もうというのは大前提としてありました。生ぬるいことは絶対にさせないというのは、この半年間変わらずやり続けていたことで。

世界で活躍する人間は生き残る、僕らも自信を持って組んではいたんです。そう信じて。でも怖かったです(苦笑)」

──合宿の放送回が終わると、あのケガで練習をさせるのかという厳しい意見もかなり聞かれました。

「そう言う意見が出るのは分かります。あの放送を視た人が、そう思うことは。その一方でケガをした人間の練習に関しては、間近でずっと見てきて見極めていたつもりです。僕らが本当にダメだと思ったら、練習を続けようとした選手だろうが続けさせないです。

何より『やりたい』という選手の言葉をそのまま信じて、鵜吞みにすることはなかったです。そこの部分を見た上で、できると判断してきました。確かに『やらせすぎ』のように見えることもあるでしょうし、そういう風なまで厳しいことを課して来ました。でも彼らは乗り越えてきたんです。逆に僕らが驚かされた……そう感じています」

<この項、続く>

■格闘DREAMERS最終オーディション試合結果

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
Def.1R0分42秒 by TKO
新井拓己(日本)

<72 キロ契約/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
Def.2R2分06秒by TKO
日高健太郎(日本)

<バンタム級/5分3R>
田嶋涼(日本)
Def.2R3分46秒by 腕十字
斎藤奨司(日本)

<フェザー級/5分3R>
吉村海渡(日本)
Def.2-1
漆間將生(日本)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
Def.1R0分18秒by TKO
高木オーディン祥多(日本)

<フェザー級/5分3R>
柳田龍彌(日本)
Def.1R0分29秒by TKO
岡田達磨(日本)

<バンタム級/5分3R>
山内渉(日本)
Def.3-0
安永吏成(日本)

<63キロ契約/5分3R>
鈴木崇矢(日本)
Def.2R5分00秒by TKO
平本丈(日本)

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