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【DEEP114】7月2日@後楽園ホール。DEEP参戦、正式発表。これが松嶋こよみのRoad to UFC !!!!

【写真】どのような選択も、目標は一つ (C)MMAPLANET

15日(月)、7月2日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP114 IMPACTの対戦カードが発表された。

DEEPメガトン級選手権試合=チャンピオン酒井リョウ✖チャレンジャー水野竜也を筆頭にフェザー級2回戦で五明宏人✖海飛という──ベースが伝統派ポイント空手✖極真フルコンタクト空手対決。さらにバンタム級2回戦の日比野エビ中純也✖鹿志村仁之介と並び、参加選手として松嶋こよみの名前が公式に明記された。


7日のDEEP113終了後の佐伯繁代表の大会総括のコメントのなかで、DEEP初参戦となる日本人大物という話があり──フェザー級まで言及されたことで、ファンの間でも松嶋こよみに間違いないという評判になっていた。

昨年は失意のRoad to UFC準決勝敗戦に続き、今年は出場すら叶わなかった松嶋が、実に2018年4月15日以来5年3カ月振りとなる国内MMAイベントの出場となった。

対戦相手は未発表も、佐伯代表と松嶋陣営は強い外国人選手という共通認識がある。それだけ国内の同階級の選手が対戦を避ける──あるいはRIZINという場であれば受けたかもしれないが──猛者の相手が誰になるのか、公式発表を待ちたい。

その松嶋、一時期はUFCを諦めたという話も伝わってきたが、Road to UFC再挑戦を決意した時点から、再び目標はUFC一択になったようにも感じられる。

今回のDEEP参戦の松嶋人生の狙いは、ずばり初戦でインパクトを残し、今年中に王座挑戦とベルトを奪取。それこそが2024年のRoad to UFC、あるいは今後のUFCへの道を切り開くことに通じるという判断により決まった。それ以外にUFC Fight Pass中継のある海外のショーに出場も頭にある──何れにしても、ここからの戦いこそ、松嶋こよみにとってのRoad to UFCだ。

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MMA MMAPLANET o UFN UFN223 キック ショーン・オマリー ソン・ヤードン ボクシング リッキー・シモン 国内MMA 平本蓮 斎藤 斎藤裕 朝倉未来 牛久絢太郎

【UFN223】これが最高峰。ソン・ヤードン、シモンのTD&スクランブルの流れを拳で止め、削った上でTKO

<バンタム級/5分5R>
ソン・ヤードン(中国)
Def.5R1分10秒by TKO
リッキー・シモン(米国)

フレームが一回り大きく見えるソンが、中央を取る。その周りを回るシモンと、互いに慎重な立ち上がりに。シモンが右カーフを蹴るが、ここからも様子見になる。シモンのシングルは遠く、切ったソンが右カーフ、そしてヒザを繰り出す。シモンは左ミドルから右を伸ばして、スイッチした刹那──ソンの右ミドルが腹を抉る。ソンは右カーフを続け、シモンが右オーバーハンドもブロックする。続くソンの右に組みついたシモン。ソンはヒザを入れて押し込み返すが、シモンが離れて右を繰り出す。

右ヒザを狙ったソン、右を当てダブルレッグを切って右ローを蹴り、ヒザを見せて右ストレートとリズム乗った攻撃を繰り出す。最後に右ハイから後ろ回し蹴りの連係を放ったソンが初回をリードした。

2R、右を打つぞ、打つぞと見せるソンが、シモンを挑発する。シモンは左ジャブを入れ、ソンは左エルボーを見せ、そのまま距離をつめてフックとエルボーの連打を繰り出す。ヒザをついたシモンが、組みついてテイクダウンもすぐにスクランブルからスタンドに。ソンはワンツーで前に出て、右オーバーハンドを振るって左を入れる。右オーバーハンドに続く、左ボディフックを入れたソンは再び左ボディショット、一旦距離を取って右前蹴りから右ボディストレート、上体を大きく振るシモンに左フックを決める。

力強い攻撃を見せるソンに対し、回る動きから下がる動きに変わったシモンはジャブや左フックを繰り出す。構わず距離を詰めて左ボディを決めるソンだが、ついにシモンがダブルレッグ&小外でテイクダウンを決める。鉄槌を落とすシモンだったが、下から手を振るうソンの腕を殴っている形か。残り時間が殆どないなかでスクランブルからソンが立ち上がり、ラウンド終了を迎えた。

3R、右カーフをチェックしたシモンだが、ダブルレッグ。跳ね上がるようにスクランブルで立ち上がったソンはワンツーを伸ばす。と、ソンの左ボディフックが急所に入り試合が中断する。再開後、左ジャブから左右のローを入れたソンは、左ジャブからのテイクダウン狙いを切り、シモンのショートのコンビもしっかりと見て距離を取る。左ハイからスピニングバックキックの連係を繰り出したソンは、シモンのジャブを額で受けて左ボディフックへ。

さらにカーフを2発蹴ったソンが一転、顔面狙いで左を決める。シモンも右ボディストレートを繰り出すが、拳の重さがソンとは違う。ソンは左フック、ジャブ、前蹴りから右ストレートというコンビで前に出る。これだけ前に出ても、圧で圧倒しシモンにテイクダウンの仕掛けすら許さないソンが左ハイからスピニングバックハンド、これをしっかりと見たシモンは、頭から突っ込んでくるソンの動きに対し「何度やるんだ」とレフェリーに抗議した。

4R、ワンツーのシモン。ソンは右カーフを蹴り、ローをチェックする。頭を振って前に出るシモンは、跳びヒザと攻撃手段を変える。これをかわしてパンチの圧を高めるソンは、シモンの懸命&執拗なテイクダウン狙いしっかりと切り、左を振って前に出る。左&右、さらに左ボディショットを放ったソンがカーフ2連発から、ジャブを伸ばして左フックへ。質量、回転で上回り続けるソンが右カーフ、そして右フックを振るう。ボクシング的に頭を振ってパンチをかわしつつ、テイクダウンは徹底して入らせないソンが右を当て、続く左を空振りする。

一瞬間ができたが、シモンは攻めることができない。ソンの打撃に反応させられ、テイクダウンが決まらないシモンは構え変え、左でステップインも逆に左を被弾して後方に尻もちをつく。突進したソンだが、直後に5分となり時間に救われた。

最終回、回って左ジャブのシモンが右ストレートへ。左で迎え打とうとしたソンは、右オーバーハンドをヒットさせる。動きが止まったシモン、ソンは右カーフ決めワンツーで出てきたシモンに左を入れてダウンを奪う。パウンド、鉄槌にスクランブルに持ちこもうとしたシモンだったが、バックからパンチを打たれて前方に崩れ──レフェリーが試合を止めた。

「凄く、最高にハッピー。シモンは本当にタフなファイターだけど、今日は僕の夜だった。次はトップ5と戦いたい。僕はグッドレスラーなんだ。フックはベストタイミングだった」と笑顔で話したソン・ヤードンはショーン・オマリーをコールアウトした。打撃が有り、組みがあり、勝者も敗者も一つの動きに固執することなく、次の展開に移行する。その中で勝者のソンはテイクダウンをされても、自分の流れを譲らず流れを譲らず、逆にシモンの動きをパンチで遮断してのTKO勝ち。ソン・ヤードンとリッキー・シモンの戦いは、朝倉未来✖牛久絢太郎、斎藤裕✖平本蓮で最高に盛り上がる国内MMAシーンの将来が、ここに行き着いてほしいと思わずにはいられない戦いたいだった。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN08   アレックス・シウバ グスタボ・バラルト ジョシュア・パシオ チャンネル パンクラス 修斗 国内MMA 山北渓人 海外 猿田洋祐 箕輪ひろば

【ONE FN08】山北渓人と対戦、戦う賢人アレックス・シウバ「無敗を意識すると、がんじがらめになる」

【写真】勝負に拘りつつ、達観した意見を持つアレックス・シウバ(C)MMAPLANET

25日(土・現地時間)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night08で山北渓人と戦うアレックス・シウバ。40歳になった元世界チャンピオンが、日本の団体のストロー級チャンピオンと戦うのは、山北で4人目となる。

日本大好き、柔術命、下になってコントロールできるMMAファイターは、昨年10月のグスタボ・バラルト戦の敗北の原因は業しか感がられないと言い切り、キャリアと若さ、無敗というピースに関する問い掛けに対し、見事なまでに成熟した返答をしてくれた。


──アレックス、今週の土曜日に内藤のび太選手、猿田洋祐選手、箕輪ひろば選手という3人の修斗世界ストロー級王者に続き、パンクラスのストロー級チャンピオンである山北選手と戦います。

「とにかく、またケージの中に入って戦えることに感謝している。皆はいつまで戦うのかと尋ねてくるけど、それは神の決めること。どれだけ試合の準備が大変でも、試合に出場できることは最高にハッピーな瞬間だから。しかも、今回は若い日本のチャンピオンと戦うのだからなおさらのことだよ」

──それだけMMAを愛しているアレックスですが、前回のグスタボ・バラルト戦はグラウンドコントロールや極め狙いが評価されなかったです。それがONE裁定だといわれても、別にスタンドの打撃でダメージを受けていないだけに、なかなかグラップラーとしては納得しずらい判定負けだったかと。

「マイ・フレンド、本音を言わせてもらうと全く信じられない結末だったよ。原因があるとすれば、業としかいいようがない。しかも、初めてのことじゃないからね。僕はバラルトに絶対に勝っている。ルールをしっかりと確認し、裁定基準を理解しても……いや理解しているからこそ、僕の負けはない。でも結果はバラルトの勝利で、僕にはどうにもできない。

こういうことが起こると人々は『フィニッシュすれば問題ない』と言う。でも、そんな風にいつだってフィニッシュはできない。誰だってフィニッシュしたいし、判定勝ちしようと思っている選手はいないだろう。でも、判定にもつれ込むのはこのスポーツの一部だ。結果、僕は自分が勝っていた試合を落とすことになる。これが初めてじゃない。ジョシュア・パシオに挑戦した世界戦でもそうだった。世界戦なんて、ジャッジの裁定で人生が変わってしまうというのに。

もちろん僕が勝っていると思っていても、違う意見だってあるし、それが正しい時もあるだろう。でも、前回の試合で僕の負けはない」

──判定に勝負を委ねるなという意見もありますが、ジャッジがいる限り、ジャッジはその役割を全うすべきで。

「ホント、そういう裁定もこのスポーツの一部ではあるんだ。でも、もっとMMAを理解してほしい。ジャッジでない人は皆が僕が勝っていたと言ってくれるのに、ジャッジだけが僕を負けにした……。ホント、どうしようもないよ」

──そういう判定があると次からもこういう裁定があるかもと考え、試合の組み立てなどに影響はでないでしょうか。

「まぁ、混乱するよ。ただ戦えば良いとは簡単には言えない。勝敗結果で、その後のキャリアや人生が変わって来るんだから。パシオと戦った時、バラルトと戦った時、ちゃんとした裁定が下っていれば、僕はケイトと戦うことはなかったかもしれない。でも、今、僕はここにいてケイトと戦う。彼のことに集中して、今を未来につなげるしかないんだよね」

──押忍。では山北選手の印象を教えてください。

「彼はパンクラスのチャンピオンだ。素晴しいファイターに決まっている。さっき、ケイトと彼のチームと顔を合わせたんだ。僕は心の底から日本の皆のことが好きだし、日本人選手を尊敬している。そして、ケイトと彼のチームは僕のこの気持ちが間違っていないことを再確認させてくれた。彼らは礼儀正しく、フレンドリーに挨拶してくれたよ。確かに僕らは土曜日に全てを賭けて戦う。相当な覚悟を持って、ケイトとやりあうよ。でも、それだけだよ。

もし僕に権限があれば、日本人選手とは戦いたいくない。これが本音だよ(笑)。この試合に向けて、日本人の生徒が僕をサポートしてくれた。シンヤ(青木)もメッセージをくれた。ホント、僕は日本の皆のことが大好きでならないんだ」

──山北選手はONEのニューカマーとして、日本のファンの期待を集めています。無敗の国内MMA王者のONEへの挑戦は、同時に彼にとって初めての海外での試合、そして国際戦となります。経験という部分では、アレックスにアドバンテージがあるという見方も成り立ちます。

「彼は無敗で、日本のチャンピオン。でも国際戦は初めてで、僕の方が経験値が高い。これら全てのことが、ファイトには影響を及ぼす。だけども、何一つ絶対的な勝因にはならない。僕の方が経験がある。それは味方を変えると、彼の方が若くれフレッシュということになる。だから、そういう要素よりも如何に自分を信じて戦うことができるか。そこが大切になってくるんだ」

──同時に無敗のファイターには、彼ら特有の勢いがあるかと思います。

「そうだね。でも無敗に拘るとプレッシャーになる。誰もがいずれは負けるんだ。そこで終わりじゃない。戦い続けると、絶対に負ける日はやってくる。無敗であることを意識すると、ケイトもその言葉にがんじがらめにされてしまうよ」

──その言葉こそ、経験から生まれるものかと思います。アレックス、いつもインタビューを受けてくれて本当に感謝しています。では大好きな日本のファンに一言お願いします。

「日本の皆、本当に僕は日本のことが好きなんだ。日本の文化からは学ぶことばかりで、人間として日本の存在を僕からなくなることは決していない。今回、僕はまた日本人選手と戦うことになったけど、とにかく皆に喜んでもらえるよう良い試合にしたいを想っている」
 

■放送予定
3月25日(土・日本時間)
午前8時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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Gladiator MMA MMAPLANET o PFL PFL2023#01 チョ・ソンビン 中川皓貴 国内MMA 長谷川賢

【Gladiator】PFL再出場のGladiatorフェザー級王者チョ・ソンビンがベルトを返上→王座決定T開催へ

【写真】目指すは100万ドルだ。ステップアップと同時に2試合+オプション契約を解除。今後行き来ができないなら、そうあるべき。これこそフィーダーショーの有り方だろう (C)MMAPLANET

17日(金)、グラジエイターより4月1日のPFL2023#01の出場に伴いフェザー級王者チョ・ソンビンがベルトを返上することが発表された。

1月22日に中川皓貴に圧勝し、同タイトルを獲得したチョ・ソンビンだがPFLレギュラーシーズンへの正式参戦が決定し、そのベルトを返上することとなった。今年よりアジア人選手の招聘に力を入れ、J-MMA及びアジアの底上げを目標に掲げるグラジエイターは、そのフィーダーショーとして役割を果たしたことになる。

また今回の発表によるとチョ・ソンビンが返上したフェザー級王座は、6月11日のGladiator022より王座決定トーナメントが実施され長谷川賢タレントリレーションズ代表が発掘してきたフィリピン、モンゴル、そして韓国人選手の参加が見込まれているという。

フェザー級の盛り上がりを見せる国内MMAだが、果たして日本勢はどのようなメンツが揃うのか。

なおタイトル返上に関して、前王者となったチョ・ソンビンは以下のようなコメントをプレスリリースに寄せている。


チョ・ソンビン
「皆さん、コリアン・ファルコンことチョ・ソンビンです。

1月のグラジエイター初陣となったタイトル戦の際はたくさんの応援、誠にありがとうございました。まずグラジエイターのフェザー級のタイトル戦という、貴重極まりない機会を与えてくださった櫻井代表を始め、外国人である自分にいつも温かくしてくださったスタッフの皆さんに感謝の気持ちをお伝えしたいです。

何よりも自分との試合を受けて下さった中川選手、本当にありがとうございました。怪我から早く回復することを祈っています。自分にとって、今回のグラジエイターのタイトル戦は冒険そのものでした。怪我等、体調が芳しくない状態が続いて、試合も出来ず練習するしかない時にオファーがあって、悩みぬいた末に試合を受ける事にしました。

今はグラジエイターで復帰戦を戦った私の選択に一片の悔いもありません。ファンの皆様の温かい応援は勿論、ロッカールームボーナスや、試合を終えた深夜に怪我の相談にもスムーズに対応してくれた関係者の方々に本当に感謝しています。この勝利で得られた自分を信じる気持ちは、絶対のモノとなりました。

今回、4月1日にPFL出場が決まりました。そのために獲得したタイトルは返上しますが、グラジエイターの王者としてPFLでも悔いのない戦いをする覚悟です。引き続き、日本のファンの皆様に応援していただければと思います。PFLでも頑張ってきます」

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DEEP DEEP112 MMA MMAPLANET o しなしさとこ にっせー 久遠 古林礼名 国内MMA

【DPPE112】3年2カ月振りの実戦復帰、しなしさとこ─01─「60歳ぐらいまで試合ができると思います」

【写真】若い頃の自分とツーショット。これができるのは今も意気揚々、充実している証拠 (C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112で、しなしさとこが古林礼名を相手に3年2カ月ぶりの試合を行う。
Text by Shojiro Kamaike

しなしにとって前戦は2019年12月、にっせーにKO負けを喫した。プロデビューから20年、現在46歳のしなしがケージの中に戻ってきた理由とは? ファイターとして、そして母として――しなしは戦い続けている……のか?


――プロデビューから20年――2月11日に45戦目のMMAを戦う、しなし選手です。

「そう聞くと、すごいですね。長くないですか(笑)」

――はい。女子だけでなく国内MMA全体でも大ベテランとなりました。ただ、それでも3年2カ月のブランクを経て復帰戦を行う理由から教えてください。

「この期間も、試合用の練習ではなかったんですけど、練習自体は継続していました。何て言うんでしょうね……。今やらないと、一生復帰できない。そんな気がしました。だから『今やろう!』と思ったんです」

――しなし選手は、このまま生涯現役を貫くのでしょうか。

「アハハハ。コンディショニングがしっかり出来ていれば、60歳ぐらいまで試合ができると思いますよ(笑)。あくまで希望ですけど」

――60歳まで!

「他の競技でも、そこまで試合をしている人はいないですよね。スマックガール初期に出ていた人たちも、みんな引退しているし……。あ、久江ちゃん(渡辺久江、現・久遠)が復帰しましたよね。それは嬉しいです。私自身、戦うことが好きなんです。一方でマイペースな性格なので、自分のペースで試合をしたいと思っています。普段から身体はつくっていたいし、試合となれば尚更ちゃんと身体をつくってから出たくて」

――しなし選手といえば、現在でもバキバキの腹筋を披露しています。

「もう不摂生はしなくなりましたよ。基本的に夜は出かけない。コロナ禍もあって、友人から食事に誘われても断ることが多くなりました。朝は5時ぐらいに起きて子供のお弁当づくり、夜は9時ぐらいには寝ます。食事もバランス良く――ウチは炊飯器ではなく土鍋でごはんを炊いているんです。大変だけど丁寧に食事の支度をしていると、年齢を重ねるにつれて生活も丁寧になったというか。年を取ると、余計なものを食べなくなりませんか?」

――余計なものを食べないといいますか、以前よりも食に対するこだわりは無くなりました。あとは、お肉も脂身が多いものを食べる量は減っています。

「そうなんですね。私は今でもお肉が好きだから(笑)」

――肉を欲する、それが今でも戦っている証ではないでしょうか。試合をしていない期間は、何か物足りなさを感じませんでしたか。

「ベルトを返上してからは自分のペースで試合ができているので、そういう物足りなさはなかったです。今までずっと試合をしてきたから、むしろ少し休めましたよね。コロナ禍で練習環境も難しくて、応援に来られる人も少ないでしょうし、そんななかで慌てて試合をする必要もないのかなと思いました。休める時に休もう、ということで。あと、一度負けたらメンタルが回復するまでに時間が掛かるんです。アハハハ」

――……。

「でもお休みしていたおかげで、ここ10年ぐらいのなかで今が一番調子が良いです。若い時のようなガツガツ感もなくなりましたよね。記者の方からも『カドが取れましたよね』って言われるぐらいで(笑)。ただ、ガツガツ感はなくなったけど、いつも自分らしくいられている気はします」

――「一度負けたらメンタルが回復するまで時間が掛かる」ということは、にっせー戦の敗北はご自身のなかで大きな傷が出来てしまったのでしょうか。

「毎回そうなんですよ。久江ちゃんに負けた時(2006年8月にKO負け)も、すぐブラジルに逃げちゃって。負けると気持ちが落ちちゃいます。勝ち続けることのストレスが大きいので。ただ勝つだけなら、そうでもないです。でも勝ち続けることは難しいじゃないですか。一般的に強いと言われている相手でも、私とは実力差があると言われている相手であっても。私の場合は、10回に1回ぐらい試合に集中しきれない時があって、その時はだいたい負けています。前回の試合もそうでした」

――そんなことがあったのですか。これは失礼な言い方になるかもしれませんが、しなし選手はすでに現役で戦う必要のない人生を送っています。これまで44試合に出場し、敗れたのはわずか4戦のみ。過去にはDEEPのベルトも巻きました。それでも試合に出続けるのは、15歳で柔道を始めてから30年間ずっと戦ってきたからなのか……。

「確かに体を動かしていなかったのは、2009年に息子を産んでから数年間ぐらいですね。出産前は周囲に『産んでから1カ月ぐらいで復帰する』と言っていました。それが全身麻酔の帝王切開という超難産になって。産んだあとも母乳をあげていたので、練習もできていなかったんです。でも、私の復帰を待ってくれている人がいるし、そのまま復帰しなかったら嘘つきになってしまう。だから2014年に思い切って復帰しました」

――息子さんは今もお母さんが戦っていることについて何と言っているのでしょうか。

「昔は小さかったので、私が何をやっているのか分かっていなかったです。『お母さんは相撲をやっているんだよ』ぐらいのイメージで。そんな息子が、もう中学1年生になりました。その年齢だとMMAも認識できるし――実は、息子が中学校に入ってからレスリングを始めたんですよ」

――えぇっ!! やはり格闘遺伝子なのでしょうか。

「中1から始めるって、まさかって感じですよ。やっぱり血って怖いなと思いました(苦笑)。『自分が決めたことだから、高校まで6年間しっかり続けなさい』と伝えました。まだ初心者で、投げることすら難しい状態です。でも息子がレスリングを始めた時に思ったんです。私がケージの中で戦って、母親として息子に勝負の厳しさを見せたい。そしてレスリングを頑張ってほしい。そのために今、私は復帰するんです」

<この項、続く>

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ブログ 国内MMA

松本幼稚園Presents iSMOS.1:メインイベント・小金翔 vs. 北岡悟

71kg契約。

ZSTライト級王者の小金。現在引き分けを挟んで8連勝中の32歳。北岡は昨年のRIZINでのジョニー・ケース戦以来、約1年ぶりの再起戦。

いきなり飛び膝を放った小金。北岡かわしてシングルレッグからケージに押し込むとダブルレッグへ。肘を入れる小金。北岡シングルレッグに切り替え。ケージで耐えている小金。ダブルに切り替えようとした北岡だが小金反応して切る。またシングル。ダブルからボディロックへ。こらえた小金。北岡またシングルレッグで押し込む。ボディを殴る小金。残り1分。ルールでブレイクはない。北岡が押し込み続ける。そのままゴング。

2R。間合いを詰めて小金がパンチを入れるが、北岡の右がヒット。もらって少し下がった小金にタックル。押し込んだ。小金腕を差し込む。北岡ダブルレッグから小金の左足にレッグマウントの体勢になり尻もちをつかせる。しかし小金ケージで立った。小金パンチを打ち込んでいく。残り1分。頭を押して潰そうとする小金。肘。北岡は押し込み続ける。腕を脇に差し込んだ小金だがゴング。

押し込んでいる北岡とこらえている小金。解説の水垣は「力を使っているのは北岡」とコメント。

3R。ミドルを入れた北岡。小金ワンツーで出るが、かいくぐった北岡がタックルへ。また押し込む。ダブルレッグに入るがこらえる小金。パンチを入れていく小金。北岡両膝を着いてテイクダウンを狙う。脇に腕を差し入れようとする小金だが、密着されて入れられない。小金四つになると入れ替えた。逆に押し込んでパンチを入れるとダブルアンダーフックへ。差し返して引き剥がそうとする北岡。また入れ替えてタックルへ。押し込む。ダブルレッグ。テイクダウン。直後にタイムアップ。

疲労困憊の北岡。

小金「試合が噛み合わなかったので、RIZINで再戦したい」

北岡「志が高い試合ではなかったけど、自分の中ではやりきったという思いがある。攻めたと思うし、胸を張りたい。自分を褒めてあげたい。『そして勝つ』の勝つは、これからってことで。負けなかったので。2をやりたい。全員にありがとうと言いたい。たくさんの方々、ありがとうございました」

最後は「明日からまた生きるぞ!ありがとうございました!」で〆た。

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松本幼稚園Presents iSMOS.1:セミファイナル・餅瓶太 vs. 近藤有己

78kg契約。

18歳でデビューし、45歳・キャリア105戦の近藤。餅は31歳でキャリア17戦。

いつもの構えで出ていく近藤。ジャブがヒットしバランスを崩した餅だがすぐ立ち上がる。出ていく近藤。左のブルートがヒット。餅も下がらず打ち返していく。餅の左がヒット。餅がパンチ連打で出る。近藤前蹴り。出てくる餅にワンツー。また出ていく近藤。ジャブ、左ミドル。餅がパンチで飛び込むと左フックを合わせる。餅ちょっと疲れがあるか?マウスピースを吐き出しタイムストップ。再開。餅息が荒い。スピードが落ちてきた。近藤は変わらず出ていく。前に出てロー。餅が出てくるところにカウンターを当てていく。前に出て餅が組み付くが、近藤サバ折りテイクダウン!マウント!パウンド!亀になった餅の体を伸ばしてまたパウンド。動けず打たれる餅。レフェリーストップ!

ここ最近で一番動きが良かった近藤。餅も前半は圧されることなく前に出ていったが、失速が早かった。

近藤「今まで一番最高の自分を出して挑みました。(餅のパンチをもらったが)丈夫な体に生んでもらったので、今の所大丈夫です」

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松本幼稚園Presents iSMOS.1:第2試合・大井洋一 vs. 矢澤諒

61kg契約。

距離を取りジャブを出す矢澤。プレスする大井にジャブを当てていく。ワンツーを入れた矢澤。強い右がかすめた。ワンツーを打ち込むと右がビッグヒットしゆっくり倒れる大井!パウンド!KO!

パンクラスイズム横浜に北岡とともに泊まり込んで合宿してきた矢澤、KO勝ちしボロ泣き。

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ブログ 国内MMA

iSMOS.1:北岡悟が自ら主催するイベントでZST王者・小金翔と対戦。近藤有己も出場。無観客開催をニコニコ生放送で配信。クラウドファンディングも実施。

対戦カードも発表。全カード、パンクラスイズム横浜所属選手と外部の選手との対戦が組まれている。

第4試合 71kg契約 5分3R
北岡悟 vs. 小金翔

第3試合 78kg契約 5分3R
近藤有己 vs. 餅瓶太

第2試合 61kg契約 5分3R
矢澤諒 vs. 大井洋一

第1試合 73kg契約 5分3R
木村裕斗 vs. 友實竜也

また、ルールはユニファイドルールに準じたものになるが、判定はなくタイムアップ時にはドローとなる。

北岡は昨年7月のRIZINでジョニー・ケースにTKO負けして以来の試合。小金翔は2018年10月にZSTライト級王座を獲得している。

試合は無観客開催となり、ニコニコ生放送のニコニコプロレスチャンネル(月額550円)で生配信される。また、大会の資金を募るクラウドファンディングも実施されている。

www.makuake.com

大会名にナンバリングがされており、第2回以降の開催もしたい意向とのこと。

battle-news.com