22日(金・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights 34。今大会には日本人ファイターと鎬を削ってきた世界の強豪が多数参戦する。
by Takumi Nakamura
第5試合でサマン・アシュリと対戦するスアキム・ソー・ジョー・トンプラジンはルンピニースタジアムの元3階級(バンタム級・スーパーバンタム級・フェザー級)王者。2018年2月に旧体制のKNOCKOUTに参戦し、那須川天心と対戦するも判定で敗れる。
翌2019年はRISE WORLD SERIES 2019 -58kgトーナメントに出場し、準決勝で那須川と再戦。那須川の胴廻し回転蹴りで額をカットして、ドクターストップによるTKO負けを喫した。当時は「スアキム・PK・センチャイムエタイジム」所属として試合を続けていたが、現在は「スアキム・ソー・ジョー・トンプラジン 」としてONEに参戦している。
第10試合で対戦するセクサン・オー・クワンムアンとアミール・ナセリはともに日本人と対戦経験を持つ。セクサンは2015年9月にラジャダムスタジアムで梅野源治に勝利。2019年の「RISE WORLD SERIES 2019」では1回戦で大雅に勝利し、準決勝で白鳥大珠に敗れてベスト4に終わっている。一方のナセリはONEで2022年10月に内藤大樹に判定負けしているファイターだ。
第9試合に出場するヨードレックペット・オー・アトチャリアは梅野とラジャダムスタジアムのライト級王座を争ったことで知られ(梅野との通算戦績は1勝1敗)、2018年からはKNOCKOUTに参戦。森井洋介、高橋一眞、岩城悠介、チャンヒョン・リーらに勝利して名を馳せた。対するムアンタイ・PK・センチャイは梅野にTKO負け、健太には判定勝ちという結果を収めている。
ほかにもクラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(梅野にTKO勝利)、プラジャンチャイ・PK・センチャイ(闘魔に判定勝利)、アクラム・ハミディ(武居由樹にKO負け、藤田和希にKO勝ち)、シブムン・シッチェブンタン(T-98に判定勝利、緑川創と1勝1敗、日菜太にKO負け)、ソンチャンノーイ(塚本望夢にKO勝ち、吉成名高にKO負け、石井寿来に判定勝ち)らの出場も決定。日本のファンにとってはONE FFで過去最高のラインナップと言ってもいい大会だ。
そんな今大会にはMMAでも注目の一番が組まれている。それがストロー級のリト・アディワン×アドリアン・マテイスの一戦だ。
今年3月、フィリピンMMA界を襲った激震。チームラカイからエドゥアルド・フォラヤン、ケビン・ベリンゴン、ジョシュア・パシオ、ホノリオ・バナリオらONEの頂点に立ったファイターが離脱し、ライオンネイションMMAを創設した。
同じ時期、アディワンは彼らに合流するわけでなく、カバンにファイトギアを詰め込みバギオを離れるとタイはプーケットのアブソリュートMMAタイランドへの移籍を明言した。昨年3月にジャレミー・ミアドに敗れた際に、ACLを負傷したアディワンが、長期離脱から復帰戦を新たなチームと戦うことに。
対戦相手のマティスはキャリア17戦の全てをONEで戦ってきたインドネシア人ファイターで11勝6敗というレコードを持つ。とはいえ元ストロー級王者のアレックス・シウバと1勝1敗ながら、他のトップ勢とは戦った経験がない。新天地から本戦ではなく、ONE FF出場となったアディワンにとっては、停滞するタイトル戦線再浮上に向け敗北は許されないマッチアップとなる。
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