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【Grachan Herios】1年のトリを飾る新イベントでTSUNE×伊藤、林RICE×ダリのW王座戦が決定

【写真】今年2月に交わされた約束が果たされる(C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)に東京都江東区のTFTホール500で開催されているGrachan70の中で、12月22日(日)に「GRACHAN Presents:HERIOS」がTFTホールにて行われることが発表された。
Text by Shojiro Kameike

併せて同大会の決定カード=バンタム級とライト級のタイトルマッチも発表されている。バンタム級は王者TSUNEが伊藤空也を挑戦者に迎え、ライト級はチャンピオン林RICE陽太にロクク・ダリが挑む。


HERIOSについて、GRACHAN実行委員会から届いたプレスリリースには、次のように記されている。

「GRACHAN Presents: HELIOSは、GRACHANが長年にわたり築き上げてきた歴史と闘志を象徴する、年に一度のスペシャルイベントです。「HELIOS」はギリシャ神話に登場する太陽神を意味し、選手たちが限界を超え、輝きを放つ姿を象徴しています。
この大会には、年間を通じてGRACHANで選ばれた精鋭たちが出場し、最高峰の戦いを繰り広げます。彼らは勝利への激しい戦いを経て、この特別な舞台に立つことを許された選手たちです。HELIOSでは、勝者が栄光を手にし、新たな伝説がここで生まれることでしょう。
圧倒的なスリルと挑戦的なバトルが展開され、HELIOSという名にふさわしい、最高の格闘技イベントをお届けします。GRACHANの新たな時代の幕開けに、ぜひご注目ください。」

GRACHANの新たな時代の幕開け――その兆しは、実は既に発表されている2025年の大会スケジュールにも表れていた。来年は年2回の大阪大会、そして初進出となる福岡大会はもちろん、東京大会がいずれもTFTホール500で行われる。そんななか、年末の東京大会のみ、会場が「TFTホール1000」となっている。東京都江東区有明のTFTビルには席数が異なる3つのホールがあり、12月大会のみ通常よりも大きな「TFTホール1000」を使用するのはなぜか。その理由が今回の発表で明らかとなった。

アマチュア大会=GRACHANチャレンジからプロへ、そして通常の大会で経験を積み、結果を残した選手が年末のHERIOSへ――。もちろん、この流れの軸にあるのはベルトを巡る戦いだ。今回すでに2階級のタイトルマッチが発表されており、さらにベルトに関わる試合が決定することは間違いない。さらにHERIOSを経て、豪州Eternal MMAなど海外イベントへの進出も大いに考えられる。

今年2月の大阪大会で並んだ両者(C)SHOJIRO KAMEIKE

そんなGRACHANの新機軸を象徴するのが、TSUNE×伊藤空也のバンタム級タイトルマッチだろう。今年2月の大阪大会でTSUNEが手塚基伸を下してベルトを巻いた直後、伊藤がケージイン。新王者への挑戦をアピールした伊藤は、6月にロッド・コスタを下してEternal MMAバンタム級のベルトを獲得し、改めてTSUNEに挑むストーリーラインが繋がった。挑戦者の伊藤はGRACHAN71のケージに登場し、「本来は僕が持っていたベルトを獲り返しに行きます」と意気込みを語っている。対する王者のTSUNEも「最高の試合を会場に観に来てください」とアピールした。

また暫定ライト級王者の林RICEも、今年4月に韓国ROAD FCでパク・シウォンに敗れて以来の復帰戦となる。正規王者の原口伸がベルトを返上し、改めて林RICEがダリと防衛戦を行うことに。挑戦者のダリとは2022年12月に一度対戦しており、その時はダリが判定勝ちを収めている。林RICEにとっては王座防衛とリベンジを賭けた一戦だ。この敗北から5連勝し、王者にまで上り詰めた林RICEが韓国での戦いを経て、どのような試合を見せるか。対するダリはGRACHAN71でケージインし、「もう一回GRACHANのチャンピオンになります。試合は1Rで終わらせます」と挨拶した。

10月5日に千葉で行われるPOUNDOUTでは、中村京一郎×鍵山雄介というGRACHANフェザー級のランカー対決も組まれている。王者の小島勝志がベルトを返上したなか、この試合の勝者もまたHERIOSに関わってくるのか見逃せない。

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【Eternal MMA & Grachan】豪州で王座奪取月、伊藤空也「どうやれば外国人選手に勝てるのかを考えて」

【写真】GrachanでのストーリーとEternalのストーリーを描いている点も、好感が持てる (C)TAKUMI NAKAMURA

Road to UFC準決勝で日本人4選手が全滅という結果に終わるなか、さかのぼること約2カ月半前、6月8日に豪州はパースで開催されたETERNAL MMA85で伊藤空也がロッド・コスタをスプリット判定で下して、同団体の豪州バンタム級王座のベルトを巻いた。
text by Takumi Nakamura

テイクダウンやコントロールよりも打撃・ダメージが明らかに評価されるようになった最近のMMA。伊藤はコスタにテイクダウンを許しながらも確実にジャブとカーフキックでダメージを与え続け、要所要所のビッグヒットやラッシュで攻勢を印象づけ、ジャッジの傾向を味方につけて勝利を引き寄せた。

改めて伊藤にコスタ戦を振り返ってもらいつつ、今後の展望、そして海外でのタイトルマッチで感じたことを訊いた。


――試合からしばらく経ってしまいましたが、改めてEternal MMAでの王座戴冠劇を振り返っていただきたいと思います。この試合は黒帯柔術家のロッド・コスタと対戦して、スプリット判定で勝利しました。ご自身で試合映像を見返して、どんな試合だったと感じましたか。

「世界的にもユニファイドルールの判定基準が変わってきて、今は打撃寄り・ストライカー有利じゃないですか。そのなかで対戦相手のコスタが、黒帯柔術家で1本勝ちが多い選手で、僕とは真逆のファイトスタイルだったと思うんですね。

正直1Rは取ったと思ったのですが、2R~5Rは相手がテイクダウン&トップキープしてきた試合だったと思います。そのなかで僕は相手のグラウンドを凌ぎながらパンチを当てていて、自分の方がダメージを与えていたなと思います。それが判定にも反映されたと思うのですが、『スプリットディシジョン…』とコールされた時は正直負けたと思いました。

でも結果的には僕の方にポイントが入っていて、打撃寄りの判定基準だったらそうなるかなとは思いましたね」

――今回の取材前に試合映像を見直したのですが、僕もコスタの組み技よりも伊藤選手の打撃が評価されるなら伊藤選手の勝ちだなと思いました。ただし試合が行われた時点では、今ほど打撃の方が評価されるという傾向はなかったので、伊藤選手自身が負けたと感じたのも納得できます。

「Grachanの岩﨑(ヒロユキ)代表も現地入りしていて、日本人数名で試合を見ていたそうなんですけど、判定になった時は僕が負けたと思ったそうです。だからもしかしたらあの試合で僕が負けると思うのが日本人の感覚なのかもしれないですし、選手はもちろんセコンドも今までの考え方を変えなければいけないと思いました。 

僕もあとで試合映像を見直したら、僕が与えたダメージを(ポイントとして)取ったんだったら、そういう判定になるのかなと思うし、テイクダウン・コントロールするだけでは評価されない時代なんだと思います」

――実際にコスタ戦では相手の相性もあったの思うのですが、打撃で削って見せ場を作ることを想定していたのですか。

「5Rあったので、打撃で削る作戦でした。コスタは本当にしつこかったし、ケージ際での細かい技術は上手かったんですけど、僕もそこはひたすら練習していたところだったので、何とか対応できたかなと思います。コスタは常にバックを狙っていて、少しでも僕が気を抜いていたらバックを取られていたでしょうね」

――コスタが狙っていたのはバックコントロールですか。

「そう思います。僕はバックを取られたら致命的だと思ったので、もしそうなったらそのラウンドは捨てようと思っていたんです。でもそこでバックを許さずに凌ぎ切れたので、ちょっとそこは自分で自分を褒めてあげたいです」

――背中を見せて立ち上がるよりも、バックを取らせないことを一番意識していたのですか。

「はい。あと試合をやっていてコスタがすごく力を使っているのが分かったんです。だからグラウンドを凌いで、スタンドになったら細かいパンチを当てる。そこを考えて戦っていました」

――打撃の手応えはいかがでしたか。

「4Rに僕のパンチ、おそらくジャブか右のクロスだと思うんですけど、それでコスタの鼻が折れちゃったんですよね。インターバル中に必死に止血していたし、おそらくあれ以降は血で鼻呼吸もできていなかったと思います。そのくらい組んだ時にコスタの息が荒くなっているのを感じました。ただ僕も5Rは未知数だったのでかなりしんどくて。3Rを過ぎてからはラウンド数がどうでもよくなるというか、ゴールのない水泳をやっているような感覚なんですよ」

――3Rに慣れていると、4R以降をどういう感覚で戦えばいいのかが分からないんですね。終わりをイメージできないというか。

「そうですね。自分としては5R用の練習をしてきたんですけど、試合での5Rの戦い方や時間の使い方があるんだなと思いました」

――ただ伊藤選手も大きなピンチにハマることなく5R戦い抜きましたよね。

「3Rにマウントを取られたんですけど、あれもマウントを取られただけと言えば取られただけで。特にダメージを受けていないので、そこまで評価されてなかったんだと思います。マウントとかいいポジションを取っても確実にダメージを与えるか、サブミッションでキャッチが入るくらいじゃないと厳しい時代ですよね」

――テイクダウンや寝技の対応など、この試合に向けて取り組んできたことは出せましたか。

「かなり出ましたね。この試合に向けて、とにかくグラップリングを強化しようと思って、トライフォースさんにお世話になって、そこで組み技の選手とたくさん練習してきたんです。それが活きたと思います。打撃に関しては1Rで感覚が掴めたので、そこは問題ないだろうと思いました」

――しっかり打撃で距離を取ることも意識していましたか。

「はい。具体的にはジャブとカーフキックですね。それで近い位置にはいないように遠い間合いで戦って、そこで削りながら右の強打やハイキックを当てる作戦でした。お互い体力的にきつくなって、後半は四つで組む場面もありましたが、そこで細かいヒジも当てられて、あれも良かったです」

――ポイント的にはスプリットでしたが、自分がやるべきことはできた試合だったようですね。

(C)ETERNAL MMA

「でも5Rにラッシュを仕掛けなかったら負けていたと思います。

あのまま展開が変わらずに判定になっていたら負けると思っていたので、あれはもうとにかく攻撃しようと思って必死に手を出しました」

――試合後に現地のプロモーターとは話はできたのですか。

「はい。相手のコスタが豪州在住なので、地元のお客さん的には僕が勝って微妙な雰囲気でしたけど、プロモーターからはすごく評価してもらいました」

――海外の団体でベルトを巻いたことは伊藤選手にとって大きなターニングポイントになったと思います。

「ひとまず僕の格闘技キャリアの中では大きな集大成を1つ作ることができたと思います。ただこれで終わりじゃないし、次は防衛戦になるので、そこでしっかり勝って、さらに次ですよね」

――今回の王座奪取で今後の可能性も大きく広がったと思うのですが、今はどんなことを考えていますか。

「おそらく12月にGrachanでタイトルマッチがあるので、TSUNE選手に勝ってベルトを奪還すること。そのあとはGrachanのストーリー的には手塚基伸選手にリベンジしたいと思います。そこも視野に入れつつ、Eternal MMAでベルトを防衛していきたいです。試合後にプロモーターと防衛戦の話をしましたし、次はストライカーがいいんじゃないかということで何人か候補も出てきているんですよ。僕も是非次はストライカーとやってみたいです」

(C)ETERNAL MMA

――今年のRoad to UFCはベスト4で日本人が全滅し、厳しい結果が出ました。伊藤選手は海外で戦うことをどうとらえていますか。

「僕もこの間のRTUは見ていて歯がゆかったですし、選手たちはもっと歯がゆかったと思います。実際に原口伸も帰国した次の日から練習しましたからね。僕自身、伸は負けてないと思いますけど、日本人がああいう結果になったということは海外とは差があると感じますし、そこで圧倒的に力の差を見せつけられる何かを身につけなければいけないと思いました。僕も前回は勝つことが出来ましたけどギリギリだったし、どうやれば外国人選手に勝てるのかを考えて、これから練習を続けていきたいと思います」

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【Road to UFC2024 Ep06】準決敗退、原口伸の胸中は。「色んなことが吹っ切れました」&「RIZINで」

【写真】次の舞台はRIZINかEternal MMAか……それとも (C)TAKUMI NAKAMURA

8月23日(金・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されたRoad to UFC2024 Ep06 & Ep06=Road to UFC Season03 Semi Finalsにて、フェザー級準決勝で原口伸がチュウ・カンチエにスプリット判定で敗れた。
text by Takumi Nakamura

試合の大半でテイクダウンを仕掛け、グラウンドでコントロールしていた原口だったが、ジャッジが評価したのは細かい打撃を当てたカンチエの方だった。最近のMMAは打撃偏重と言われ、原口自身もそれを頭に入れて準備をしてきたうえでの敗戦。

納得いく判定ではなく、Road to UFC(以下、RTU)敗退という結果を受け入れるまでに時間がかかる試合だった。あの敗戦から約5日後、米国から帰国した当日から練習を再開していたという原口に話を訊いた。


――RTU準決勝のチュウ・カンチエ戦がスプリット判定負けという結果に終わりました。原口選手がテイクダウンを仕掛けてコントロールしている時間も長い試合展開でしたが、それがジャッジには評価されなかったという形です。率直に今はどんな心境ですか。

「やっぱり『納得いかねえな』という本音はあります………あるんですけど、自分のファイトスタイルなど色々と見直すきっかけにはなったかなと思います」

――試合中はどんなことを考えながら試合をしていたのですか。

「1Rは思ったようにテイクダウンできなくて、上からヒジをコツコツ当てられてしまって。目立った攻撃をされてはいないけど、自分もいい見せ場は作れていなかったので、相手にポイントがついたと思いました。それで2Rは半分以上は自分のターンだったし、相手も打撃を繰り出してきたんですけど、ほとんどブロックしていたんですよ。

1発だけストレート?を軽く当てられたんですけど、それは全く効いていなくて。客観的に見て自分の方が印象がいいラウンドだったと思いました。で、3Rは完全に自分が取ったと思います。セコンドとも2Rが終わったあとのインターバルで話を聞いて、セコンドからも『2Rは取っている』と言われて、自分と同じ認識だったと思います」

――では原口選手としては2・3Rを確実に取ったという判断だったんですね。

「そうですね。3Rも10-8でもおかしくないような展開だと思うんで……はい(苦笑)」

――ただし結果はスプリット判定となり、カンチエに軍配が上がりました。

「スプリット・ディシジョンと聞いた瞬間、めっちゃ嫌な予感がしたんですよ。そうしたら案の定、相手の手が上がっていて……。ただ相手陣営は相手陣営で判定を待っているときはみんなお通夜みたいな顔してたんです。それを見て僕は勝ったと思ったし、選手と陣営はお互いそういう予想をしていたのかなと思います」

――この結果をどう受け止めていますか。

「自分の中では2つの感覚があって、1つは今回の試合に関しては勝負に勝って、試合に負けたんだなと。でも負けは負けなんで、自分が決着をつけられなかったという反省点もありますし、1本取るかパウンドアウトしていればよかっただけの話です。だから仕方ないなという部分もあります。

もう1つはシンプルに、あの試合内容で勝ちにならないんだったら色んなことが吹っ切れました。今回もそうなんですけどRTUに2年連続で出場して、どうしても戦い方が勝ちにこだわるスタイルになっていたんです。そこを追及して、ああいう判定になるんだったら、もうレスリングやコントロールに固執する必要はないなと。自分がやりたいようにやって、打撃でもガンガン行くし、失敗してもいいから寝技でもガンガン極めに行こうと思いました」

――戦い方を微調整するのではなく、考え方そのものを変える必要があると。

「今回の試合前に分かっていたことではあるんですけど、 実際に自分がこういう事態に直面して。今は心のそこから自分のやりたい格闘技をやればいいんだと思えていて、今が一番人生で格闘技を楽しめているかもしれません」

――勝つための格闘技じゃなくて好きな格闘技をやるということですか。

「そうですね。良くも悪くも考えがアスリート的になっていたというか、勝つために手堅く行きすぎたという部分は確実にあって、勝たなきゃ意味がない・結果を出さないといけないという考えに縛られすぎていたと思うんです。でもあの負けを経験してその呪縛から解放されて、なんかこう…次はバチバチに行ったろうかな!という気分になれています」

――フィニッシュすれば試合は終わるし、そこまで行きつかなくても、そのための動きが評価されるのであれば、その通りに戦いますよということですね。

「はい。今回の試合でも、いくら僕と周りの人たちが『伸が勝っていたよ』と言ってくれても、負けは負けじゃないですか。だったら今の判定基準に合わせるしかないし、そういう時代(判定では打撃やダメージが評価されやすい)になったんだと思います」

――そこも踏まえてどんなことを意識して練習していこうと思っていますか。

「僕の場合はとりあえずレスリングは一旦置いておいて、打撃とグラップリングだけに重点を置いてもいいのかなと思います。僕の強みはレスリング・コントロール力だと思うのですが、そこに頼らない、そこに逃げない練習をしたいです」

――ある意味、練習でやるべきことが明確になりましたか。

「すごく今は清々しいんですよね。本当に判定には納得していないし、あの結果を落とし込むのにも時間はかかりました。でもそれを一旦置いておいて、もっとシンプルに格闘技の技術という面においては『俺、めちゃくちゃ伸びしろあるやん!』という風に捉えています。だから今は自分で自分が楽しみです」

――すぐ試合が終わってすぐ練習も再開したのですか。

「練習しないと居ても立っても居られないというのではなくて、自分自身に伸びしろをすごく感じたので、どこかに遊びにいくような感覚で練習をしたいと思って。帰国したその日にボクシングトレーナーに連絡して、ジムでミット打ちをやっていました(笑)」

――帰国したその日ですか。

「はい。試合の次の日の朝6時半くらいには日本に到着したんですけど、昼にはトレーナーさんに連絡していましたね。『今日って練習できますか?』って。そのくらい練習したくてしょうがなかったです」

――さてRTUでの戦いが一段落して、これからはどこを目標にして試合をしていこうと考えていますか。

「よく勘違いされがちなんですけど、僕は海外で試合することにこだわりがあるわけではないです。UFCを目指すという目標は変わらないですし、そこにたどり着くまでの過程として試合をしていきたい。もしRIZINでチャンスが来るんだったらやってみたいし、引き続き海外でもチャンスがあるならやってみたい。
そこは割と柔軟に考えていて、舞台問わず、強い選手と戦って成長できればという感覚でいます。海外志向になりすぎると考えの幅を狭めることになると思うので、チャンスを与えられたところで結果を出す。どの団体で試合をやるにせよ、勝ち続ければ上に行けるわけですし、道は切り開けると信じています」

――実は原口選手は日本国内ではGrachanとVTJにしか出ていないんですよね。

「そうなんですよ。出ていない大会の方が多いので、色んなチャンスがあるのかなと思います」

――では試合のチャンスを待って、次の試合に向けて準備していくという形になりそうですね。

「はい。本当にまだ先のことは何も分からないので、さっき言った通り、強ければ道は開けると思っています」

――国内の団体ではRIZINがビッグプロモーションとして存在していますが、RIZINのことは意識していますか。

「試合が終わった後にX(Twitter)でもRIZINで見たいですというリプやメッセージをたくさんいただいて、もしオファーをいただけるなら全然出たいと思います。海外で言ったら、同門の伊藤空也選手が豪州のEternalMMAでベルトを獲ったんですけど、EternalMMAからUFCに行った選手もたくさんいるので、そういう大会に向けても準備していきたいです」

――それでは最後に次戦に向けての意気込みをいただけますか。

「出来れば年内もう1試合やりたいと思っていますが、いい意味でこだわりを持ちすぎず、自分が強くなることを考えて試合のチャンスを待ちたいと思います」

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【RTU】透暉鷹、本野美樹、原口伸、河名マスト、日本人4選手全員が決勝進出ならず

344: 実況厳禁@名無しの格闘家 2024/08/24(土) 09:07:39.00 ID:2SMvgbr70
今日RTUなのに空気すぎる


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【Road to UFC2024 Ep06】TD&コントロールの原口伸、打撃のカンチエにスプリット判定で敗れる

<Road to UFCフェザー級準決勝/5分3R>
チュウ・カンチエ(中国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
原口伸(日本)

サウスポーの原口に対し、カンチエが右のヒザ蹴り。原口はそのまま組みついてカンチエをケージまで押し込み、左足を持ち上げるようにしてテイクダウンを狙う。そのまま左足にシングルレッグに入るが、カンチエは離れる。

カンチエは左手で距離を測り、原口は飛び込むようなパンチとヒザ蹴り。カンチエはインローを蹴り、原口が距離を詰める。カンチエは右を当て、組みつく原口だがカンチエは離れる。

原口は左ストレートを伸ばしてカンチエに組みついて押し込む。さらに原口はシングルレッグに入って、カンチエの首を抑えてマットに倒すが、ここはカンチエに立たれる。プレッシャーをかける原口。カンチエが右ストレートで出てくるところに組む。カンチエはそれを切ってヒザ蹴り、続く原口のシングルレッグを切りながら殴る。

原口はしつこく組み続けてバックを狙うが、カンチエは立ち上がってケージ際でヒジ打ち。距離が離れるとカンチエが右ミドル。原口が左ミドルを蹴って、バランスを崩して下になったところでラウンド終了となった。

2R、カンチエが右ミドル、右の飛びヒザ蹴り。原口の組みを切って、離れ際に左ハイを狙う。距離が開くとカンチエが右ミドル。原口が左ストレートで飛び込み、カンチエのジャブにシングルレッグを合わせ、左足を高く上げてテイクダウンへ。粘るカンチエをマットに寝かせ、後ろにつく。

カンチエは足をフックさせずに立ち上がり、首相撲のような形で距離を作ってヒジを入れる。原口は一旦自分が下になるような形でカンチエのバックを練るが、正対したカンチエが離れる。

カンチエが右ヒザ蹴りと右ストレート、原口はダブルレッグ・シングルレッグでしつこく組むが、カンチエは深く組ませずにテイクダウンを許さない。それでも原口はダブル・シングルに入り続け、終了間際にテイクダウンを奪ってパンチを落とした。

3R、原口が右フックを出すと、カンチエは右ストレートを狙う。続くカンチエのインローがローブローとなり、試合が一時中断。再開後、原口は左ストレートから組むが、カンチエは組ませない。

原口はカンチエの右ストレートに合わせて組み付いてケージへ。ボディロックしてカンチエのバックを狙い、正対するカンチエを寝かせてバックにつく。カンチエが腰を上げて四つん這いになると、原口は前方に崩してコントロールする。

カンチエもケージに体を預けて立ち上がるが、原口はダブルレッグに入ってテイクダウンに成功。亀になるカンチエのバックについてパンチを入れる。さらに原口はネルソンのような形でカンチエを寝かせてパンチを落とし、亀になるカンチエを寝かせて殴り続ける。

カンチエがケージ際で必死に正対すると、原口がダブルレッグに入ってカンチエの体を持ち上げてテイクダウンする。最後は原口がインサイドガードでトップキープして試合終了。

TD&コントロールの原口×打撃のカンチエは、スプリット判定でカンチエの勝利に終わった。試合後、カンチエは「本当に拮抗した試合だった。テイクダウンを何度も奪われたけど、ダメージを与えた。これはMMA、男の戦いなんだ。初めての米国で、時差ボケとか色々あった。でも問題ない。決勝は、シェ・ビン兄弟とマカオで戦う」と語った。


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【Road to UFC2024 Ep05 & Pancrase347】「タイミング」透暉鷹&久米鷹介「その道を進んでいる」対談

【写真】凄く良い関係なのが、伝わる両者のやりとりでした (C)MMAPLANET

23日(金・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでRoad to UFC2024 Ep05 & Ep06=Road to UFC Season03 Semi Finalsが開催され、Ep05のメイン=バンタム級準決勝で透暉鷹がシェ・ビンと戦う。
Text by Manabu Takashima

その透暉鷹は週に2度、グラップリングと柔術で肌を合わせているのが、9月29日(日)に立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase347で雑賀ヤン坊達也の持つ、ライト級KOPのベルトに挑む久米鷹介だ。

出会いから5年、互いを尊敬する11歳違いの練習仲間に次戦ついて尋ねた。


──Road to UFCを控えている透暉鷹選手ですが、渡米はいつ頃になりますか(※取材は14日に行われた)。

透暉鷹 今週の日曜日になります。試合が現地時間で金曜日、計量も木曜日なので。

久米 今度の日曜日に? へぇ、頑張って。

──軽いですね、久米選手(笑)。ところで2人が練習をするようになったのはいつ頃なのでしょうか。

久米 トッキーが(日沖)発さんのパーソナルを受け始めてからですね

透暉鷹 デビュー直後ぐらいからですかね、stArtでパーソナルを受けるようになったのは。4年前ぐらいですかね。

久米 もっと前だよ。北岡(悟)さんとの試合の時に(※2020年9月)、普段はMMAの練習はやっていなかったけど、背格好が似ているから対策練習の相手をしてもらったので。松本(光史)選手、いやトム・サントスとやった時ぐらいからは、もう選手練にいたと思います。

透暉鷹 あぁ、そうですね。発さんのパーソナルを受けるようになったのはコロナ前からだったし。それから金曜日のグラップリングの選手練習に参加するようになって、久米さんと練習をさせてもらうようになりました。

そうですね……。グラップリングと柔術なので週に2度、今も続けさせてもらっています。それまでMMAのことを全然知らなかったので、久米さんのことはメッチャ凄い人っていう風に思っていました。

──知らないのでメッチャ凄い人。良いですねぇ(笑)。

透暉鷹 そういうイメージがあるだけだったのですが、実際に練習をさせてもらうとゴリゴリで、ハルクみたいでした。

──ゴリゴリ(笑)。

久米 人として喋りはまだまだですけど、ゴリラ界で言えば一番喋ることができるので(笑)。でも真面目な話、トッキーは11歳年下で世代が全く違っていたので、それまでは全然知らなかったです。発さんから『一生懸命やる子がいて、選手練に参加していくから』っていう風に聞かされたのが、最初でしたね。

──実際に肌を合わせた時は、いかがでしたか。

透暉鷹 今もそうですけど、全然歯が立たなかったです。

久米 僕は最初の頃のことは余り覚えていないのですが、身体能力が高かったですね。技術的にも甘いところがあって。どんどん上がって来て強くなっています。もう今では、僕のことなんて踏みにじっていきます。

透暉鷹 いやいや……。いつも、やられています。

久米 純粋に強さを求めている。そういう価値観を持っていて、人柄としてもまっすぐで。グラップリングの練習でも、MMAに有効かどうかを考えながらやっていて、その部分でも本当に強くなっています。僕自身、トッキーが頑張っている姿に、本当に良い影響を受けていますね。

──現状として一緒に練習をしているのはグラップリングと柔術でMMAではないということですね。

透暉鷹 1週間のルーティンでMMAのスパーリングは木曜日にISHITSUNAの後輩とやって、土曜日に寒天FIGHT SPRITの合同練習という風になっていて。

──久米選手は寒天プロ練習の参加は?

久米 僕の方もMMAスパーリングは土曜日の夜にALIVEでやっている形なので。やっぱり朝と夜にMMAスパーを連続でやることはできないですね。僕の場合は月、水、金、土と発さんとStartでやっていて、水曜日はALIVEの夜の練習も指導が発さんなので、コマ数でいえば週に5度指導をしてもらっています。

発さんからは学ぶことばかりです。スパーの相手もしてくれますし、以前ほどゴリゴリでなくアドバイスをくれることが増えました。自分が強くなるために、発さんの指導が一番だと思っています。そういう発さんと普段から、これだけ一緒に練習ができている状態なので、またトッキーとは違うよね。

透暉鷹 ハイ。だからこそ、僕は発さんのパーソナルを受け続けているというのはあります。

久米 僕も試合前になるとプライベートの指導もしてもらっています。ゲームプランも発さんに任せているので。

透暉鷹 自分の方はISITSUNAの林代表とメインで考えて、発さんがそれをサポートしてくれる形ですね。

──ではRoad to UFC準決勝に向けて、仕上がり具合の方は?

透暉鷹 バッチリです。

久米 1回戦の時より、メンタルが良くて。動きもどんどん良くなっています。

──メンタル?

久米 公表していなかったですけど、体調面に問題があって。よく、しっかり勝てたなと思います。試合ができるかどうか、それも直前まで続いていたので。精神的にも体重を創るのもしんどかったと思います。

──そういう状況だったのですね。戦っていて、影響を感じることはありましたか。

透暉鷹 それは……ありました。行かないといけないところで、行けないとか。水抜きの幅が大きくて、試合当日も動けていなかったです。

久米 それでも完勝でしたし。底力があると思えました。やっぱり技術的にどんどん修正ができていて……試合だけでなく、普段から修正力が高くて。僕なんかより、全然自在に体を操れるタイプなんです。

──試合後はそれでも納得がいかないという表情でした。

透暉鷹 自分が理想とするフィニッシュする形を創ることができなかったので。あの舞台でそれができなかったのが、悔しかったです。

──Road to UFCは勝てば官軍ですが、そういう部分に拘りがあるのですね。

透暉鷹 UFCの映像を視て、やっぱりフィニッシュは意識しているようになっているのかと思います。沸かせる試合はしたい。視ている人たちにつまらない試合は見せたくない。でも、そこに行くために勝利が絶対で。前回の試合は、行けなかったことが悔しかったです。

久米 ポイントにしても制圧をしているのだから、立派な勝利です。

──沸かせる試合という透暉鷹選手の発言に関しては、どのように考えていますか。

久米 僕はどんな試合でも勝つことが一番大切だと思っています。そういうタイプなので……そんな風に思えなくなったら自分は試合に出るべきでないと考えています。それから一本やKOが究極系としても、相手を制圧することが第一という考えです。

自分の場合は、沸かせようと思って試合をすることがないです。結果的にそうなっているのは、自分がやられてしまっているからで(苦笑)。

──そこなんですよね。久米選手は出ることができる。そして、被弾もする。透暉鷹選手が言われた、行く・行けないの是非ではないですが、良し悪しというのか。

久米 僕は逆に行き過ぎる。それで、やられている。食らうと、コントロールできなくなるんです。結果、皆に心配させてしまうし。トッキーだって、そうでしょ? 俺の試合を見ていると……。

透暉鷹 ……そうですね。ヤバいです。凄く感動しますけど、やっぱり怖いですよね。

久米 心から応援してくれる人は、「もう辞めて」と言ってくれて。そう言ってくれる人の意見は、しっかりと受け止めてやっていこうと思っています。

──日本では勝つと沸かせる試合が、別モノとして捉えられているかと思います。あと勝ち負けよりも、良い試合という意見もあります。半面、もうUFCで戦う選手たちのなかでは、エキサイティングな試合をして勝つことが当然で。エキサイティングな戦いが自然とできるメンタルと、技術が合致しているように感じるようになってきました。だから、成績に安定性は欠ける。それでも中には、それで勝ち続けることができる選手がいる。それがショーン・オマリーかと。

久米 自分が発さんに教えてもらっていることは、実はそこに近いと思います。フィニッシュに向けての制圧ですし、ただ闇雲に攻めないということで。バチバチにいってしまうのですが……。コントロールするのは、フィニッシュするためです。それでも自分のコントロールができなくて、結果的に試合もコントロールできなくなってしまうということなんです。

例えばショーン・オマリーもそうかもしれないですが、綺麗なカウンターで勝つって、何もその場の閃きじゃないと思うんです。しっかりと組み立てていて、そのカウンターが入る展開にしている。そういうことを自分は発さんに、教わってきました。

トッキーもそうです。フィニッシュをする練習をして、それで判定になることもあるということで。こないだの試合はコンディションのこともあって、それができなかった。だから、悔しかったんだと思います。

透暉鷹 そうですね、自分でもフィニッシュにいけるタイミングがあるっていうのは分かります。それは、そこまでコントロールできているわけで。自分のなかでコントロールという部分では、RYO戦の敗北ですね。あの試合で、本当に自分を見つめ直すことができました。あれから自分が変わることができるようになりました。

──相手の技量にもよりますしね。

久米 だからこそ1Rと2Rと取っていても、攻める気持ち、フィニッシュする考えでないと、守りに入って逆に反攻を許すこともあると思うんです。相手がフィニッシュできる場合は、特にそうですよね。だからアタックする姿勢は持ち続けないと。攻撃は最大の防御──というのは、そういうことだと思います。

透暉鷹 1Rと2Rと取ると、相手はもうフィニッシュしかない。そうなるとコントロールしてのフィニッシュではないので。相手の動きも本来の動きではないと思います。

──そういうなかでシェ・ビン戦です。

透暉鷹 やはり削って、フィニッシュを狙いたいです。テイクダウン防御力は、上久保選手との試合を見ても高いと思います。テイクダウンを決める力も強い。そこを切って、向うがやりたいことをさせないことが一番大切だと思います。

テイクダウン後の動きは分からないですが、これまでの相手と違うと思って──しっかりと柔術、グラップリングをやってきたので。そのために久米さんにボコられてきて(笑)。

久米 いや、もうボコるなんて。ボコることはできなくなっています。

透暉鷹 僕のなかでは、まだボコられていると思います。

久米 2階級違うので。

──その久米選手との練習で養えることもあると?

透暉鷹 それは発さんとも同じですが、行くことできる……極めることができるタイミングを養うことができていると思います。そうでなくて、拘っていると「技術的に切り替えた方が良い」というアドバイスを発さんにしてもらえて。

そこが「今後のために必要になって来る」という風に指導してもらっています。

久米 厳しい戦いにはなると思いますが、やってくれるはずです。純粋に強さと向き合ってきているので。何より、僕が辿り着かなったところに……純粋に向き合っているので、何が何でも掴みとって欲しいです。

託すなんて言えないですけど、この道で頑張っている子には自分も自然と感情が入り、良いモチベーションを貰えます。ありがたいですし、より応援したくなる。そういう気持ちはあります。

──引退した選手みたいなコメントですが、9月に大一番=雑賀ヤン坊達也選手に挑むライト級KOPCが控えています。

久米 雑賀選手と同じスポンサーで、向う側だよね(笑)。

透暉鷹 いえ、そこはそこで(苦笑)。久米さんには絶対に勝って欲しいです。

久米 雑賀選手にしても、結果として再戦することになったのですが、5月のRoad to UFCのワンマッチから掴みとって欲しかったです。やっぱり、そっちの道を往く日本人選手のことは心から応援してきたので。

僕自身、前回は勝ってはいますが雑賀選手の怖さは誰よりも知っているつもりです。あの一発を味わっているからこそ、気持ちが引き締まります。

──そんな久米選手のチャレンジ、透暉鷹選手は何を見せて欲しいですか。

透暉鷹 何時も凄く感動をもらっているのですが、もう危ない試合は見たくないです。

久米 僕が半面教師になるので(笑)。トッキーもそうですが、若い子たちが僕の試合から何をかを感じて、学んでくれることは嬉しいです。

──では最後に透暉鷹選手、シェ・ビン戦への意気込みをお願いします。

透暉鷹 本当に1試合、1試合、賭けてやってきたので。1日、1日の積み重ねてきたことを試合で出して絶対に勝ちます。

久米 本当に調子が良いので、自分を信じてぶつけて欲しいです。

■視聴方法(予定)
8月24日(土)
Ep05午前10時~UFC Fight Pass
Ep06午後12時~UFC Fight Pass
Ep05&06午前9時45分~U-NEXT

■ROAD TO UFC 2024 Episode06計量結果

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
シェ・ビン: 146ポンド(66.22キロ)
河名マスト: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
ドン・フアシャン: 115ポンド(52.16キロ)
シー・ミン: 115.5ポンド(52.38キロ)

<Road to UFCフェザー級準決勝/5分3R>
チュウ・カンチエ: 145.5ポンド(66.0キロ)
原口伸: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
フン・シャオカン: 116ポンド(52.62キロ)
本野美樹: 116ポンド(52.62キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サマンダル・ミュロドフ: 170ポンド(77.11キロ)
ジョナサン・ピアースマ: 174ポンド(78.92キロ)

■ Road to UFC2024 Ep05対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
透暉鷹: 136ポンド(61.69キロ)
チィルイイースー・バールガン: 136ポンド(61.69キロ)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・ドンフン: 125ポンド(56.7キロ)
アンガド・ビシュト: 125ポンド(56.7キロ)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ユ・スヨン: 136ポンド(61.69キロ)
ダールミス・チャウパスゥイ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ルエル・パニャーレス: 126ポンド(57.15キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ダニー・マコーミック: 126ポンド(57.15キロ)
ヤン・チーフイ: 125ポンド(56.7キロ)

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【Road to UFC2024 Ep06 & Road FC69】「さすがに寝る前は見ない」原口兄弟の世界への挑戦─02─

【写真】準決勝に向け、対戦相手は145.5ポンド、原口伸は146ポンドで計量をパスしている (C)Zuffa/UFC

23日(金・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるRoad to UFC2024 Ep05 & Ep06=Road to UFC Season03 Semi FinalsのEp06第3試合フェザー級準決勝でチュウ・カンチエと戦う原口伸と──31日(土・現地時間)に韓国ウォンジュのウォンジュ総合体育館で開かれるRoad FC69のGlobal Tournamentの63キロトーナメント一回戦でエルデュカルディ・ドゥイシェフと対戦する原口央──原口兄弟対談後編。
Text by Takumi Nakamura

前戦の課題、手応えを元に、2人は次戦でどのように戦おうと思っているのか。それぞれの世界で戦う意気込みを尋ねた。

<原口兄弟対談Part.01はコチラから>


「打撃をやって、その攻防からテイクダウンを狙う」(伸)

――さてここからは次戦についても聞かせてください。伸選手は8月23日(金・現地時間)のRTU準決勝でチュウ・カンチエと対戦します。カンチエは一回戦で安藤達也選手に判定勝ちしていますが、どんな印象を持っていますか。

 バックボーンがキックボクシングで、ストレート含めて打撃が全部伸びるし、殺傷能力が1Rからめっちゃ高いという印象です。ただレスリングのディフェンス面に関しては未知数な部分があるので、こちらの対策としては相手が打撃だからこそ、ちゃんと自分も打撃をやって、その攻防からテイクダウンを狙うことを意識しています。

――僕もカンチエの試合映像を見たのですが、組みだけで攻略しようとすると、カンチエの方が打撃のプレッシャーをかけて戦いやすい展開になると思います。

 僕も絶対に相手はそうだろうなと思っていて、相手の打撃が強いからレスリングに逃げるんじゃなくて、自分も打撃をやるところはやる。それはレスリングを捨てて打撃で打ち合うということではなくて、打撃で対抗もしつつ、テイクダウンにいけるタイミングでテイクダウンにいくというイメージです。

――そういった意味で、一回戦とは違うタイプの相手とやることになって、自分の練習の幅やスキルが上がっていることを感じていますか。

 そうですね。それは今回だけじゃなくて、最近は試合を重ねるごとにその相手に対して色々と対策を練って、その積み重ねでスキルが上がっていることを感じます。

「余計なことを考えずにガンガンいこうと思います」(央)

――央選手は2年連続でROAD FCのGlobal Tournamentへの出場が決まり、8月31日(土・現地時間)のRoad FC69では一回戦=キルギスのエルデュカルディ・ドゥイシェフと対戦します。

 去年のトーナメントでも決勝で負けて、その時にROAD FCの会長から「来年もオファーするから」と言われていたんですね。それで正式にオファーが来たので「やります」という感じですね。

(C)ROAD FC

――対戦相手はドゥイシェフ。

MMA戦績が10戦10勝(3KO・7S)という、いわゆる未知の強豪です。

 内々に出場選手のリストが送られてきた時『絶対この選手とはやりたくない』と思ったのがドゥイシェフだったんですよ(苦笑)。でもどうせやるなら一回戦の方がいいかなと思って。同じレスラーでタイプも似ているんですけど、お互い勝ち上がっていけば、いずれ当たることになるし、だったら早めにやっておいた方がいいなと思いました。でもROAD FCはどこからああいう選手を連れてくるんですかね?」

――昨年もラジャブアリ・シェイドゥラエフがトーナメントに出場していましたが、ROAD FCは未知の強豪を発掘するのが上手いプロモーションだと思います。

 ライト級のトーナメントを見ても、みんなすごかったですし、キルギスとかあの地域には未知の強豪がたくさん眠っているんだと思います

――ドゥイシェフ戦に向けて、どんな練習を続けていますか。

 本当になんでもできるオールランダーで、フィニッシュ率も100パーセントなので間違いなく強いと思います。ただ寝技やスクランブルの展開では負けることはないのかなと思うので、逆にそういう強い相手だからこそ、スーチョル戦みたいな余計なことを考えずにガンガンいこうと思います。

――お2人はRTUとROAD FCと戦う舞台は違えど、✖世界をテーマに戦っています。海外にチャレンジした時期もほぼ同じですが、戦う舞台が変わったことで何か変化はありましたか。

 兄貴は良くも悪くもあんまり変わらないんですよ。

 試合前に相手の映像は見ますけど、構えがどっちでバックボーンが何で、くらいしか気にしないんですよ。結局、過去の試合映像と当日に戦う相手は違うわけじゃないですか。それに僕の場合は相手の映像を見すぎるとビビっちゃうんですよ。相手の強いところばっかり目について。だからスーチョル戦の時もほとんどスーチョルの試合を見てないんですよね。

――そうなのですね。

 何となくこれが上手いとかボディー打ちが上手いとか、大体のイメージを作って試合していますね。余計な先入観は入れないようにしています。

――伸選手はいかがでしょうか。

 自分ももともとは兄貴みたいなタイプだったんですけど、ロン・チュウ戦で負けて、今までやってきたことを全て見つめ直して。 僕も兄貴の気持ちは分るんですよ、相手の動画を見たらちょっとヒヨっちゃうというのが。でも自分はそこを我慢して絶対見るようにしています。しかもあえて寝る前に見るようにして。

――練習前ではなく、寝る前に見るのですか。

 はい。昔は“相手の試合は見たくない”が勝っていたんですけど、そこをあえて見る作業をしています。

 さすがに寝る前は見ないな(笑)。

 でもそうやってひたすら見ることを繰り返していたら、たまに思う時があるんですよ。「もしかしたらこの相手は俺が思っているほど強くないな」って。あとは何回も繰り返して見てると「こいつには絶対に負けたくない」って気持ちが芽生え始めるんですよね。だから自分は相手の試合を見る作業をたくさんします。

「どういう道を進むにせよ、強い相手に勝って自分が強い選手でいることは必要」(伸)

(C)ETERNAL MMA

――お2人以外にもBraveからは色んな選手が海外のイベントで戦っています。

 僕は海外でやるようになって、ほんとに強い相手としかやっていないし、そういう相手に勝てるようにならないといけないんで。Braveでも(伊藤)空也が豪州のEternal MMAでベルトを獲ってきて、海外で試合をして結果を残している選手が周りにいると、やっぱり刺激になるし、アイツには負けられないなと思いますね。

――しかも選手それぞれが国内外、色々な団体で試合をしていることも刺激になっていますか。

 それがいいのかもしれないですね。同じ団体でやっていないからこそ、変にライバル視することがなくて、お互い高め合うことができていると思います。

 それぞれの目標に向かって切磋琢磨できています。

――それではお2人は次戦で、どんな試合を見せたいと思っていますか。

 前回のようなお互いの光を消すような試合をせずに、強い相手だからこそガンガン行く僕の試合を見てほしいなとは思います。前回は疲れてもいないし、お互いダメージもないような試合だったんで。次は結果がどうなるにせよ、自分の力を出し切るような試合をしたいし、逆にそうやらないと勝てない相手だと思っています。

――央選手は今年こそROAD FCのトーナメントで優勝したいという想いは強いですか。

 そうですね。こうやって昨年に続いて呼んでもらっている以上、その団体で勝ちたいという気持ちはありますね。しかもキルギス、ロシア、ブラジル…色んな国から選手たちが集まるトーナメントなので、そういう試合を隣の韓国でできるというのはうれしいですし、そこで自分の強さを証明したいです。

――そして伸選手もUFC本契約まで残り2試合、絶対に負けられない戦いが続きます。

 今回は過去一準備が出来ていて、これで負けたらしょうがないぐらいのレベルで仕上がっています。なので試合当日にさっき話した殻をしっかり破って、勝つのは大前提で試合内容でも魅せて、決勝に弾みをつけたいです。

――朝倉海選手の参戦表明など、UFCそのものの注目度が上がっていると思いますが、それについてはどう捉えていますか。

 朝倉選手のようにRIZINで結果を出してUFCに出る選手もいて、自分に保険をかける意味ではないんですけど、色んな道があるということが分かったかなと思います。ただどういう道を進むにせよ、強い相手に勝って自分が強い選手でいることは必要だし、意識を高く持って格闘技に取り組んで結果を出していけば、自ずと道は拓けると思っています。

――なるほど。まさに強さが道を切り拓く、ですね。お2人の✖世界での戦いに注目しております!

■視聴方法(予定)
8月24日(土)
Ep05午前10時~UFC Fight Pass
Ep06午後12時~UFC Fight Pass
Ep05&06午前9時45分~U-NEXT

■ROAD TO UFC 2024 Episode06計量結果

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
シェ・ビン: 146ポンド(66.22キロ)
河名マスト: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
ドン・フアシャン: 115ポンド(52.16キロ)
シー・ミン: 115.5ポンド(52.38キロ)

<Road to UFCフェザー級準決勝/5分3R>
チュウ・カンチエ: 145.5ポンド(66.0キロ)
原口伸: 146ポンド(66.22キロ)

<Road to UFC女子ストロー級準決勝/5分3R>
フン・シャオカン: 116ポンド(52.62キロ)
本野美樹: 116ポンド(52.62キロ)

<ウェルター級/5分3R>
サマンダル・ミュロドフ: 170ポンド(77.11キロ)
ジョナサン・ピアースマ: 174ポンド(78.92キロ)

■ Road to UFC2024 Ep05対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
透暉鷹: 136ポンド(61.69キロ)
チィルイイースー・バールガン: 136ポンド(61.69キロ)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・ドンフン: 125ポンド(56.7キロ)
アンガド・ビシュト: 125ポンド(56.7キロ)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ユ・スヨン: 136ポンド(61.69キロ)
ダールミス・チャウパスゥイ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ルエル・パニャーレス: 126ポンド(57.15キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ダニー・マコーミック: 126ポンド(57.15キロ)
ヤン・チーフイ: 125ポンド(56.7キロ)

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45 o   アンガド・ビシュト シエ・ビン シー・ミン ダニー・マコーマック チェ・ドンフン ドン・フアシャン ルエル・パニャレス 原口伸 本野美樹 透暉鷹

Road To UFCシーズン3準決勝:オッズ

フライ級

②キルー・シング・サホタ 1.22
 ルエル・パニャレス 4.50
④チェ・ドンフン 1.29
 アンガド・ビシュト 3.75

バンタム級

⑤中西透暉鷹 1.80
 バーエゴン・ジェライスー 1.95
③ダーエミィスウ・ザウパースー 1.69
 ユ・スヨン 2.15

フェザー級

⑩シエ・ビン 1.54
 河名真寿斗 2.55
⑧ズー・カンジエ 2.65
 原口伸 1.49

女子ストロー級

⑨ドン・フアシャン 1.22
 シー・ミン 2.60
⑦フォン・シャオツァン 1.45
 本野美樹 2.80

ワンマッチ・女子フライ級

①ヤン・チーフイ 1.59
 ダニー・マコーマック 2.40

ワンマッチ・ウェルター

⑥ジョナサン・ピエルスマ 6.50
 サマンダー・ムラドフ 1.13

丸数字は試合順。

日本勢は全試合中国人ファイターとの対戦。透暉鷹・原口がフェイバリット、河名・本野はアンダードッグ。

第1試合開始は24日10時から。第6試合は12時開始。

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45 DEEP MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road FC69 Road to UFC Road to UFC2024 UFC YouTube   キム・スーチョル チュウ・カンチエ ホン・ジュンヨン ライカ ロン・チュウ 原口伸 原口央 宮田和幸 扇久保博正 海外 石司晃一 神龍誠

【Road to UFC2024 Ep06 & Road FC69】原口兄弟の世界への挑戦─01─「最後は絶対殴らないとダメだ!」

【写真】去年に続き、両Road挑戦の夏を過ごす央&伸の原口兄弟 (C)TAKUMI NAKAMURA

23日(金・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでRoad to UFC2024 Ep05 & Ep06=Road to UFC Season03 Semi Finalsが開催され、Ep06第3試合のフェザー級準決勝で原口伸がチュウ・カンチエと対戦。そして31日(土・現地時間)に韓国ウォンジュのウォンジュ総合体育館でRoad FC69が開催され、Global Tournamentの63キロトーナメント一回戦で原口央がエルデュカルディ・ドィシェフと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

原口兄弟は昨年と同様に時を同じくして兄・央がROAD FC、弟・伸がRoad to UFC(RTU)とそれぞれの舞台で✖世界にチャレンジしている。打撃への評価が高まる最近のMMAにおいて、レスリングベースの2人はどう変化し、今のMMAの流れにアジャストしようとしているのか。そして如何に海外で強豪外国人選手に勝つことに取り組んでいるのか。この夏に決戦を控えている2人に話を訊いた。


「伸には怒られました(苦笑)。なんでもっと行かないんだよって」(央)

――今回お2人が同時期に試合に出場するということもあり、対談形式で取材させてもらうことになりました。まずはお互いの直近の試合から振り返っていただきたいと思います。まずは央選手、5月のDEEPでは石司晃一選手にスプリット判定で敗れるという結果でした。

 コントロールに執着しすぎて、自分のいいとことを全く出せてなかったですね。勝ちにこだわりすぎたというか、もっといけるところでしっかりいけたんじゃないかなと反省しています。

――ジャッジの評価も分かれた試合で、セコンドの宮田和幸代表からは「もっと行け!」という指示が出ていたそうですね。

 僕は寝かせて(一本)取りたいというのがあったのですが、組んだところで細かい打撃を入れたりしないと、今のMMAは打撃の方が評価されてポイントを取ることが多いので、そういう部分の差で負けたのかなと思いました。実際にセコンドの宮田先生や伸からもずっと『いけ!いけ!』と言われていたんですよね。

 僕もめちゃくちゃそういう指示を出していて、カツを入れていたんですよ。僕はあっち(石司)にポイントが入っているかもしれないと思ったので。それで3Rに行く前のインターバルでも『最後は絶対殴らないとダメだ!』と言ったのですが、そこで本人が少し守りに入ってしまって、あと一歩が出せなかったのかなと思いました。

――なぜ央選手は自分から行ききれなかったのでしょうか。

 もっと組み際の打撃を入れたり、普通にスタンドでも自信を持ってやればよかったのかなと。今回は相手の石司選手がストライカーということもあって、直近の試合でも思いっきりのいい打撃を出していたし、2Rに少し打撃の展開にもなったんですけど、そこで変に石司選手のことを大きく見てしまったのかもしれないです。

――試合後に2人で何かお話されましたか。

 伸には怒られました(苦笑)。なんでもっと行かないんだよって。

「本当にもう1つ勇気が出せるか出せないかの話」(伸)

 あれはもう本当にもう1つ勇気が出せるか出せないかの話だと思うんですよ。結構僕らも試合を重ねてきて、そういう殻を破らないといけないなと思っていて。だから兄貴に話すことはは、イコール自分にも言い聞かせている部分があって。試合になったら腹を括らないといけないなと思いました。

――最近のMMAはコントロールよりもダメージが評価される傾向もあり、レスリングベースのお2人としては戦い方を変える部分もありますよね。

 それは宮田代表からもすごく言われています。これからMMAで勝つには組みと打撃をいかに混ぜるかが重要だぞと。

 自分も殴ることができるポジションに入ったら必ず殴る。そういう意識を持つようにしています。

(C)Zuffa/UFC

――そして伸選手は2年連続のRTU出場。

今年はフェザー級でのチャレンジとなりました。5月の一回戦はホン・ジュンヨンに判定勝ちでしたが、あの試合を振り返っていただけますか。

 昨年はライト級でRTUにチャレンジして、決勝でロン・チュウに負けた時の反省点を活かした戦い方はできたと思うのですが、逆にそればっかりになってしまったかなと思います。フィニッシュを狙うことがあまり出来ていなかったので、少しでも自分の殻を破って戦わないといけないなと思いました。

 僕は1回戦の相手がかなり強いと聞いていて、蓋を開けてみれば30-25をつけたジャッジもいたので、差のある試合だったかなと思います。

――こうしてお2人の振り返りを聞いていると、前回の試合を踏まえて殻を破ることが課題になっているようですね。

 自分は自分を客観的に見てそう思いますし、兄貴の試合を見ていてもそう感じました。

 石司戦はああいう試合になっちゃいましたけど、逆にキム・スーチョル戦(2022年10月、2RTKO負けも原口の健闘が光った)は殻を破るような試合が出来ていたと思うんですよね。自分で言うのもあれですけど、スーチョル戦ではあれだけいい試合が出来ていたのに、石司戦では萎縮してしまったのかなと思います。

――央選手はスーチョル戦でどんなものを得ましたか。

 あの時は失うものが何もなかったし、むちゃくちゃ強い相手だったからこそ吹っ切れて、思いっきりぶつかっていけた部分があったと思います。

――もちろん2連敗という結果には納得していないと思いますが、この2試合の経験値は大きかったと思います。

 ス―チョル戦はTKO負けだったけどいい内容の試合で、逆に石司戦は僅差の判定負けだったけど悔いしか残らないような試合でした。いい試合をしても負けたら意味がないと思うし、このままじゃいけないなということは痛感しましたね。

――先ほどはコントロール+殴る意識についてもお聞きしましたが、今お2人が意識して取り組んでる練習はありますか。

 やっぱり今はそういう考えのもとでやっていますね。いかに殴ってダメージを与えることを意識するか。

 一番はフィニッシュを意識するようにしてますね。仮にそれがフィニッシュにつながらなくても、そのアグレッシブさでポイントがつく場合もあるので。やっぱりジャッジする人たちも人間なので、 フィニッシュを狙う姿勢を見せる選手にはポイントをつけるものだと思うんですよ。

結果としてフィニッシュ出来ればそれにこしたことはないので、とにかく今はフィニッシュすることを意識しています。一試合の流れのなかでどれだけ一本を狙いに行けるか、ですね。

 自分も常にフィニッシュを狙っているのですが(コントロールしながらの)打撃がメインになりますよね。どうしてもテイクダウンを取って完全に相手の動きを固めてポイントを取るのは難しいし、それこそ超RIZIN3の扇久保博正選手と神龍誠選手の試合も、テイクダウンやポジションを取るのは神龍選手が上手かったけど、コツコツ打撃を当てていたのは扇久保選手の方で。

実際にジャッジも扇久保選手のことを評価していたので、本当に細かい部分ですけど、ポジションを取ったらすぐに殴って、みたいなことは心がけていますね」

――今はストライカーが評価されやすい傾向がありますが、コントロールをメインにしていた選手たちが打撃の意識を持つことで、新たな殴り方や殴るポジションも見つかると思うのですが、そこはどうお考えですか。

 殴る意識を持つようになってから、ちょっとずつ動きも変わってきている感じがしています。人のスパーリングを見ていて「そこで殴れるんじゃない?」みたいな閃きもあるし。テイクダウンしたら必要以上にくっつくんじゃなくて、自分だけ距離を取っておいて上からパンチを落とすとか。そういう練習をやっているので、人の練習や試合もより注意深く見るようになったし、そこは新しい発見かなと思います。

 それこそ石司戦がコントロールはしているけど殴りが少ない試合だったので、あの試合を見返して「ここで殴っておけばよかったのに」や「なんでそこで行かないんだよ!」と思いましたね。相手の光を消していたけど、それと自分の光も消してしまっていたので。あとは自分と似たスタイルの選手の試合映像でスクランブルの展開になったところを見て、参考になる動きは取り入れるようにしています。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月24日(土)
Ep05午前10時~UFC Fight Pass
Ep06午後12時~UFC Fight Pass
Ep05&06午前9時45分~U-NEXT

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『ROAD TO UFC』シーズン3 準決勝は8月24日UFC APEXで開催/対戦カードも決定




 UFCが『ROAD TO UFC』シーズン3準決勝を8月24日にUFC APEXで行うことを発表。対戦カードも決定しています。続きを読む・・・