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【Shooto2022#07】計量終了 2階級上(?!)でも戦いたいDouble GFCストロー級王者キム・ソユル✖ライカ

【写真】チャンスを逃したくない気持ちは誰よりも強いかもしれない──キム・ソユル (C)THEONE

明日27日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto202#07の計量が、港区の10KOLで行われた。

環太平洋バンタム級選手権試合をコメインに従え、メインに組まれた引退試合=山内渉戦が組まれた清水清隆は1回目の計量が56.75キロとわずかにオーバーとなり、再計量で56.7キロに落としパスしている。

この他、後藤丈治と戦う須藤拓真はバンタム級リミットから200グラムオーバーだったが、再計量で61.2キロとし無事、注目の修斗初戦を戦うこととなった。

さらに2022年度新人王決定T準決勝フライ級で打威致と戦う須藤晃大も1度目は56.8キロだったが、再計量で56.7キロとし、結果的に全選手はクリアしている。


そんな後楽園ホール大会で、クラスAマッチの国際戦ながら2回戦のインフィニティリーグより前に組まれた一戦に注目だ。ライカ✖キム・ソユルは9月大会で組まれていたが、キムがビザを取得できずキャンセルに。ライカは急遽対戦に応じた杉山恵とドローだった。

今回は18日(金)の発表で来日とライカと仕切り直しの一戦が発表されたキム・ソユルは、キック出身でMMAは2戦目でONE Warrior Seriesと契約。桐生祐子とSARAMIに勝利し、平田樹にONE本戦で敗れているネイリン・クローリーに敗北を喫するなど3勝1敗だった。コロナでONE WSが活動と休止すると母国に戻り昨年12月30日にDouble GFC女子ストロー級王座を獲得している。

ONEアトム級は実質ストロー級、Double GFCでも前述したとおりストロー級のベルトを手にしているが、この一戦は本来はパンクラス参戦経験のあるホン・イェリンと暫定アトム級王座を賭けて戦う予定だったが、ホンの欠場で代役のソン・ヘユン(※デビュー戦)に相手が変更されたことでストロー級王座を争ったという経緯があった。

つまり1年前は減量をすればアトム級で戦うことができたキム・ソユルにとってフライ級で戦うことは生易しくない。どれだけ母国にいても試合機会に恵まれていないのか……ある意味、今大会に出場する女子選手のなかで最もハングリーなのがキム・ソユルという見方もできるだろう。

計量時の体重差は800グラムでも、キム・ソユルはリカバリーはないと考えるのが妥当で、2階級差のライカとは得意といえども打撃でやりあうのは危険だ。しかし、元来の気の強さとキックのスキルがあることで、立って戦うことも十分に考えられる。逆にライカは自ら組むことが増えており、組まれた組まれたで体格差はハンデとなる。

そんななか腕十字やRNCで秒殺したこともあるキム・ソユルは、一瞬の勝負時にフィニッシュを狙うことも多いに考えられるだろう。

ライカ戦後、SARAMIが望めばリベンジ戦や今大会で決まる女子アトム級戦線でも活躍も見込めるキム・ソユルのパフォーマンスに要注目だ。

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#10計量結果

<フライ級/5分3R>
清水清隆:56.75キロ→56.7キロ
山内渉:56.6キロ

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人:61.1キロ
[挑戦者] 藤井伸樹:61.0キロ

<フライ級/5分3R>
新井丈:56.6キロ
大竹陽:56.7キロ

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治:60.9キロ
須藤拓真:61.4キロ→61.2キロ

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴:56.7キロ
高岡宏気:56.4キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優:47.4キロ
小生由紀:47.3キロ

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来:47.4キロ
久遠:47.6キロ

<女子フライ級/5分3R>
ライカ:56.5キロ
キム・ソユル:55.7キロ

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司:61.1キロ
新井拓巳:61.0キロ

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大:56.8キロ→56.7キロ
打威致:56.6キロ

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【Shooto2022#07】清水戦=山内渉&新井戦=齋藤奨司─01─「奨司さんは寝技も強い。ビックリするはず」

【写真】MMAでは同期も、良い先輩と後輩という風な齋藤と山内(C)MMAPLANET

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催される『Shooto2022#07』で山内渉が清水清隆と、齋藤奨司が新井拓巳と対戦する。ともに昨年のDREAMERSに出演し、プロデビュー前から注目を集めていた。
Text by Shojiro Kameike

既にボクシングとキックで実績を持つ齋藤と、アマ修斗でもなかなか結果を残せない山内。FightFarmでのMMAファイター生活に戻った2人の現状と今後への期待は明らかに差があった。あれから1年半、山内はプロ修斗で4勝0敗。齋藤はデビュー戦こそ落としたものの現在RTUでバンタム級決勝を控える風間敏臣選手でのKO勝ちを含み、4勝1敗と結果を残している。充実の2022年を送った両者に話を訊いた。


──昨年5月Fight&LifeでDREAMERSの最終選考が終わった直後、お二人のインタビューをさせていただきました。齋藤選手は既にプロデビュー戦が決まっていて、山内選手は「アマ修斗や色々な試合に出て、プロ修斗昇格を目指したい」と言われていました。しかし、7月にプロ修斗デビューを飾ると、この1年で4連勝。7月には内藤頌貴選手を打撃で圧倒しました。いや、スミマセン。正直、インタビューをした時に山内選手のことは『この子、プロでやっていけるのか』と思っていました。

齋藤 アハハハハハ。確かに。

山内 ハハハハ。でもDREAMERSがあったからデビューできたようなもので、なかったらまだアマ修斗で戦っていたかもしれないですし。

──結果だけでなく、ケージの中での気持ちの強さが感じられる。ここまでしっかりと戦える選手なんだと驚かされた次第です。

齋藤 試合の時は変わります。普段はおっとりしていて、かなり天然ボケなんですけど試合の時は変わりますね。

山内 自分では分からないです(苦笑)。普通に相手を倒そうと思って戦っているだけなので。気を強く持とうとかあまり考えていないです。

──練習中はそうでもないのですか。

齋藤 普段は天然ボケですけど、練習でも追い込みになると気持ちの強さは出ています。

山内 天然ですけど、ボケはいらないです(笑)。

齋藤 普段はボォッとしているだろう(笑)。

──ダハハハ。現状、4連勝という結果をどのように捉えていますか。

山内 思っていた以上に上手くいっています。試合は勝つつもりでいきますけど、アマでも勝てなかったですし甘くないと考えていました。勝ったり負けたりして、学びながら上に行ければと思っていたので。

──その一方で、齋藤選手はデビュー戦で敗北。DREAMERSがあったことで初陣から相手が徹底して対策を練り、打撃に持ち込まさないという戦い方をしてきました。そんな新人離れした相当に厳しい状況ながら、その後は4連勝と結果を残しています。

齋藤 そうッスね。バッグボーンがあるんで、相手は組んでくるというのは分かっていました。だから試合では出せていないですけど、打撃の練習だけでなく寝技の練習もしっかりとやっているので。何なら打撃より寝技の練習の方が多いぐらいで。寝技になる準備はしています。

山内 奨司さんは試合では全然出していないけど、組みも強いです。そうですね……。

齋藤 良いんだぞ、正直に言って(笑)。

山内 いえ、ホントです。だから寝技の展開になったら面白いと思います。皆がビックリするはずです。僕とは違う組みですけど、色々なタイプの人と練習もしていますし防御もバッチリです。

齋藤 ありがとうございます(笑)。

山内 スミマセンッ!! 上から目線で言っちゃって……。

──ハハハハ。打撃という強味があり、他の部分を穴埋めしてきた斎藤選手に対して、山内選手はウェルラウンダーです。あらゆる要素を回す。最近のMMAでは秀でたモノがある選手が他の部分を穴埋めして戦う方が優勢という見方があるなかで、オールラウンダー渉というべき戦いを実践しています。

山内 やっぱり全部できないといけないと思うんです。ファイトファームは打撃のチームだからこそ寝技が強くないといけない──絶対にジムの特徴があるから、相手は寝技を狙ってくる。そう思ってずっとやってきたので、そこが上手く回っているのかなって思います。

──バカ正直を通り越して、クソ正直に答えてほしいのですが、風間敏臣選手との試合前にあの寝技から逃れられると思っていましたか。

山内 ハイ。めっちゃ研究して、練習していたので。田村(彰敏)さんも風間選手の特徴を掴んで、本当に対策練習をやっていました。だから問題ないと思っていました。実際、1Rも練習していた通りの動きができていましたし、全く心配していなかったです。

──なるほどぉ。そここそ自分が齋藤選手に謝らないといけない部分です。寝技で仕留められると思っていました。

齋藤 アハハハ。

──あのヒザ蹴りにしても、風間選手が「ラッキーでなく研究して狙われ、やられた」という風に試合を振り返っていました。POWNDSTORM、両国国技館でパンクラス1位に勝った。それでも修斗新人王戦なのか──という気持ちは、本当にあります。ここはその勢いを駆って、もっと上位に食い込むマッチメイクで良いはずだと。

齋藤 もともと新人王トーナメントにエントリーしているなかでのPOWNDSTORMでした。ちょっとギャップはありますけど、新人王を取りたいという気持ちなので。

──POWNDSTORMだけなく、仮に新人王トーナメントの途中でもネームバリューのある相手との試合などオファーがあれば出ていたでしょうか。

齋藤 全然、話があればやりたいです。風間選手との試合も3月の修斗の試合が終わった当日に話があって、「やります」って即答しました。

──あの場を経験して、新人王戦。物足りないという気持ちはなかったですか。

齋藤 物足りないとは思わないです。風間選手はRoad to UFCに出て、僕は新人王トーナメントに出ているという差はありますけど(笑)。でもチャチャッと新人王を取って、またデカいところで試合ができればなって思っています。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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【Shooto2022#07】ラストファイト=山内渉戦へ、清水清隆─02─「全力で、何も言い訳できない試合に」

【写真】最後の最後が、迫ってきた清水(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催される『Shooto2022#07』で、山内渉を相手にMMA引退試合を行う清水清隆インタビューの後編。
Text by Shojiro Kameike

今回は引退試合を迎えるにあたり、山内戦だけでなく清水自身のキャリアについても語ってくれた。どうしても想い出話や感慨深い内容になってしまうなか、常に後輩やアマチュア選手たちの話題になるのが、彼らしさだろう。不器用な人間だ。決して喋りが得意なほうではないと思う。だからこそ、ラストマッチで表現される清水清隆の想いを見届けてほしい。

<清水清隆インタビューPart.01はコチラから>


――前回の試合では、テイクダウンに対する反応や反射を100パーセント取り戻せていなかった、ということでした。この4カ月間で取り戻せるものなのでしょうか。

「それは大丈夫です、感覚だけの問題なので。この期間に安永有希さんのCUTEジムで、中村倫也、安藤達也、上田将勝さんたちの練習会に参加させてもらっていたんですよ。全員サウスポーで、瞬発力も強いファイターばかりじゃないですか。おかげで感覚は良くなってきたと思います」

――そうしたファイターたちと練習していて……次が本当に引退試合なのでしょうか。

「もちろんですよ(笑)。これで勝って、次はどこでラストファイトを――っていうのは絶対にないです。この試合に勝ったら……なんて他の人にも言われるけど、その続きはないです。もちろん勝ちますけどね」

――きっと他の人たちも、清水選手の引退を受け入れることが難しいのではないですか。

「もし次の試合は速攻でKO勝ちして、しかもランキングが上がったら、タイトルマッチも狙えるポジションじゃないですか。だから――って言われるんですけどね。自分が今ここでって思った時に辞めることができるのが、一番良いと思います。『辞めるって言ったじゃん』なんて言われるよりは(笑)。

先週、追い込みの練習を終えたんですけど、長南さんは若松佑弥と一緒にシンガポールへ行っていて。生意気ながら、自分が練習を仕切らせてもらった時があったんです。そうしたら、所縁のある選手がたくさん来てくれて……。その時は、あぁコレが本当に終わりなんだなって感慨深くなりました」

――今回の試合が終わったら、もうそれだけハードな練習をすることはないのですね。

「練習自体は好きだから、体を動かすことはしたいと思います。ただ、たとえ長南さんから来てもいいよって言われても、自分は試合に向けて体が仕上がっていない状態じゃないですか。そんな状態でプロ練に参加することは、他の選手に失礼ですからね。ジムに行っても、彼らのハードな練習を外から見ています(笑)」

――アハハハ。前回のインタビューにもあったとおり、柔術などは続けていくのですか。

「そうですね。やっぱり学び続けたいです。本当に、柔術を始めて学ぶことが多かったので。この選手はココでコレをやっていたんだなと繋がっていくんですよ。それは面白かったし、今後にも役立つと思うので。プロMMAを引退しても、ファイトスポーツは続けていきます。柔術は続けて、コンスタントに試合は出て――実績をつくりたいですね」

――実績をつくって、MMAも含めたご自身のジムをつくるプランはあるのでしょうか。

「自分のジムを出すのも、なかなか簡単じゃないですからね。まだそこまでハッキリとはしていないです。本当なら、引退後のことも考えながらやっていたら良いかもしれないけど、自分がそういう同時進行ができないタイプなので。まずは現役選手として、ちゃんと試合に向けてやっていかないと」

――最後の追い込み練習の際に感じた感慨深さ以外に、これまでのキャリアのことを思い返すことはありますか。

「それはあります。人生って良いことばかりじゃなくて、こんな嫌なこと言われたな、こんな嫌なことされたな、とか。なぜかマイナスなことばかり浮かびました」

――なぜマイナスなことばかりなのですか(笑)。

「アハハハ。TRIBEの会員さんとか、アマチュアの子たちと話をしていたら、昔のことを思い出すんですよね。上京したての頃、キックボクシングのRISEでアマチュアの試合に出たり(2007年KAMINARIMON 55キロ級優勝)、新空手の試合に出たりしていたんですよ。MMAでもパンクラスやZSTのアマチュアの試合に出ていて。サンボは全日本選手権で優勝して、世界選手権にも出ていますから。当時のジム(SKアブソリュート)の先輩方が、試合に出ることに対してアグレッシブで。サンボはもちろんコンバットレスリングとか、出られる試合は何でも出ていました」

――それだけ様々な競技に挑戦していた清水選手にとって、最も想い出深いことを教えてください。

「2019年1月の前田吉朗戦(1R TKO勝ち)と、2016年9月の古間木崇宏戦(判定勝ち)ですね。自分は2015年に4連敗してから少し休んだあと、パンクラスのメインで復帰させてもらうことになったんです。その試合の直前に、ジムの後輩の秋葉尉頼が事故で亡くなって……。他の試合ももちろん負けられないけど、あの試合は特に気持ちが入っていました」

――個人的には修斗でマモル×漆谷康宏×BJの三すくみ時代があり、対してパンクラスで清水選手と砂辺光久選手が4度戦うなど、国内フライ級が盛り上がり始めた時期が印象に残っています。

「いやぁ、たまたま自分は良い時代にパンクラスのベルトを防衛できただけで――ラッキーだったと思います」

――……プロキャリアを振り返って、ご自身はラッキーだったと思いますか。

「ラッキーだったんじゃないですか。パンクラスのフライ級創成期で、ネオブラで優勝してすぐランキング戦からタイトルマッチで。キャリア的にはベルトを巻くのも早かったと思います。同じ時期に砂辺さんがいて――砂辺さんがいなかったら、自分のキャリアも目立なかったかもしれないですしね。

あの頃は何も考えていなくて、何か計算できるわけでもなく、ただただ一生懸命練習しているだけでした。それで結果もついてきたので、ラッキーだったと思います。仕事しながら練習して、ハードワークだったから体調が悪くなることもあって。でもトレーナーさんたちが親身になって見てくれるし、元気なうちに引退試合ができて良かったと思います。元気だからこそ、全力で、何も言い訳できない試合になります」

――これがプロMMAファイターである清水選手への最後の質問となります。ラストマッチでは、どんな試合を見せたいですか。

「一生懸命やるのは間違いないんですけど、ああだこうだと欲を出してしまったら、悪い結果に繋がることもあるので。何より応援に来てくれた人たちが、メチャクチャ良かったねと水道橋駅に向かっている姿は、もう想像できていますから。KOでもサブミッションでも、自分が勝ちます。それと――これで自分のMMAは最後ですけど、TRIBEには若くて良い選手がたくさんいますから。彼らのことを見続けてやってください。お願いします」

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■Shooto2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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【Shooto2022#07】引退試合で山内渉と対戦、清水清隆─01─「想い出づくりじゃない。絶対に勝つ」

【写真】清水のプロMMAキャリアは14年――愛犬と一緒に取材を受ける姿もベテランの風格か(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto 2022#07で、清水清隆が山内渉を相手に引退試合を行う。
Text by Shojiro Kameike

今年に入りMMA引退を発表した清水は、7月にパンクラスラストマッチを戦い、佐々木亮太をRNCで下した。そして迎える引退試合、対戦相手は現在の修斗フライ級で最も勢いのある若手ファイターの1人、山内渉に決定している。引退試合でも、リアルなマッチメイクだ。そこに、清水にとっての戦いが現れている。


――引退試合を6日後に控えてのインタビューとなります(取材は11月21日に行われた)。

「はい、よろしくお願いしますっ!」

――前回のインタビューでは「いつまでもオッサンが上にいるよりも……」と語っていましたが、引退試合では修斗フライ級で最も勢いのある若手ファイターの1人と対戦することになりました。

「アハハハ、そのほうが面白いじゃないですか。同じぐらいの年齢やキャリアの選手と試合をするよりも――スリリングで。それで相手は4連勝で、ランキングも上がってきていて、しかも僕が手こずった内藤君(内藤頌貴、清水は2018年7月に対戦して判定勝ち)に、一方的な試合をしていますからね」

――今回の試合は清水選手から山内選手の個人名を挙げて、プロモーターサイドに希望を出したのでしょうか。

「いえ、勢いのある若手の試合がしたいと伝えて。そうしたら山内選手に決まりました。山内選手……山内君って、もともとTRIBEの会員さんだったんですよ」

――えっ、そうだったのですか。

「細かい時期は覚えていないんですけど、もう4~5年前になるのかなぁ。自分も何度かミットを受けたり、指導していたことがありました。すごく真面目で、真っ直ぐで、良い印象しかないです。遠いところからTRIBEに通っていて、熱意もありましたね。確か学業が忙しくなってTRIBEまで来るのが難しくなったという経緯だったと思います。プロデビューした時に、あぁ山内君だと思いましたよ」

――師弟というわけではありませんが、昔から知っているファイターと引退試合を行うことになったわけですね。

「本当に不思議な縁ですね。特に彼のような勢いのある若手が、僕と試合してくれるだけ、ありがたいです。自分は今、修斗では2連敗していて。そんな自分と試合をして、彼にメリットがあるのかどうか」

――それでも修斗フライ級の世界ランキングでは清水選手が3位、山内選手が5位と清水選手のほうが上です。修斗でよく組まれるベテランと若手の下剋上マッチ、という意味ではリアルタイムな試合なのだな、と思います。

「そうですね。確かに修斗では自分のほうがランキングも上だから、彼にメリットがないわけではないと思うので。それは良かったなと思います」

――その引退試合を前に、今年7月にはパンクラスのラストマッチで佐々木亮太選手をRNCで下しました。

「出来は悪くなかったです。MMAの試合が1年ぶりなので、もっと感覚が鈍っているかなと思っていました。そういう面での不具合はなかったですね」

――試合後に笑顔で涙を浮かべていました。笑顔だけでも、涙だけでもない。笑顔で涙を浮かべるのは、それだけ自分のやりたいことはできたのではないか、とも思いました。

「結果が出たので何よりでした。試合内容は、ちょっとテイクダウンのディフェンスに手こずったところはありましたね。そこの反応や反射は、100パーセント取り戻せてはいなかったかもしれないです。ギロチンに行くパターンもなくはないんですけど、自分がセコンドだったら、立てと言っていたと思います。ただ、そこで自分が劣勢になることはないと感じました」

――試合は清水選手が2Rで勝利。ただ、こちらは清水選手の言葉どおり、「清水清隆が1RでKO勝ち」と書く準備をしていたのですが……。

「……スミマセン(苦笑)」

――それは冗談ですが、そもそも1Rで仕留めようという試合の進め方ではなかったと思います。

「自分としても、そこまで攻め急ぎするつもりはなかったです。このラウンドは取ったな、と思ってから下になって、とにかくラウンドが終わるまで下から削っていって。あとはビッグヒットだけ受けないように――と考えていました」

――パンクラスのラストマッチだからといって、勝っても負けてもいいから派手な試合をしよう、とは考えていなかったわけですね。

「もちろんです。試合は想い出づくりじゃないから。絶対に勝つ、それだけですよ」

――確かに、そのとおりですね。

「今回の試合も同じです。想い出づくりの試合なんて、相手に失礼じゃないですか。長南(亮TRIBE代表)さん、コーチやチームメイト、そして応援してくれている人にも失礼で。

『負けちゃったけど良い試合だった』なんて言葉は、慰めにしかならないんですよね。勝って、みんなと喜びを共有する。僕が引退試合で、みんなに対してできる恩返しは、それだけです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■SHOOTO2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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ABEMA MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2022#07   キム・ソユル チャンネル フランキー・エドガー 中村未来 久遠 修斗 内藤頌貴 加藤ケンジ 大竹陽 小野島恒太 山内渉 後藤丈治 新井丈 清水清隆 澤田千優 石井逸人 藤井伸樹 須藤拓真 高岡宏気 齋藤奨司 齋藤翼

【Shooto2022#07】石井逸人に挑戦、Japanese Zombie藤井伸樹「エドガーのスタイルが好きです」

【写真】ジャパニーズゾンビか、和製エドガーか。とにかく根性入りまくりの藤井伸樹のファイトだ(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto 2022#07で、石井逸人の持つ環太平洋バンタム級王座に藤井伸樹が挑む。
Text by Shojiro Kameike

藤井にとっては今年1月の小野島恒太戦以来のベルト再挑戦となる。アゴの骨折により1年間の戦線離脱、そして小野島戦での敗北を経て、5月には齋藤翼を下して再起を果たした。課題はある、その課題を克服する方法は一つしかない。そんな藤井は、石井戦でも自分を貫き通す――フランキー・エドガーのように。


――試合を5日後に控えるなか(※取材は11月22日に行われた)、すでに追い込みは終わっている頃でしょうか。

「はい。もう追い込みは終わりまして、あとは調整だけです」

――長くバンタム級で戦ってきて、体重調整などに課題はないでしょうか。

「今のところ、ないですね。僕は普段から体重が増える体質でもなくて、バンタム級だと減量幅もそれほどではないです。以前はフライ級で戦ったこともありますけど、実際にやってみて自分にとってはバンタム級が適正なのかなと思いました」

――今年に入り、1月に小野島恒太選手との環太平洋王座決定戦に敗れ、5月には齋藤翼選手を下して、今回のベルト再挑戦を迎えます。まずは小野島戦については、どのような感想を持っていますか。

「小野島選手との試合については、相手のほうが上回っていて自分自身が弱かった。実力がなかったと思っています。相手に研究されていましたし、そういう状況を自分が打開できませんでした」

――次の齋藤戦で勝利したあと、藤井選手が「もっと良い試合ができるように」と仰っていました。藤井選手にとって、良い試合とはどのような試合を指しているのでしょうか。

「いつも一本やKOで勝ちたい気持ちはあります。前の試合は勝てたんですが、そういう勝ち方ができませんでした。テイクダウンやバックを奪っても、仕留めることができずに……まだ自分は技術が足りないなぁと。もっともっと技術を高めていかないと、これから上の選手に勝っていくことは難しいと感じています」

――もう一つ、「これから這い上がっていく」という言葉もありました。這い上がっていくとは、もっと落ちた選手が使う言葉だと思っていましたが、藤井選手の中で現在のポジションに対してはどのように考えていますか。

「やっぱり前回のタイトルマッチで負けたことが、すごく悔しかったです。あとは怪我で長期離脱していたこともあったので、いろんな想いが出てしまったと思います」

――藤井選手といえば常に相手に食らいついていく、ゾンビと呼ばれるようなファイトスタイルで知られています。それは打撃、テイクダウン、そしてグラウンドにおいても。そのファイトスタイルを変えようと考えたことはないですか。

「……うーん、特にそう考えたことはないですね。もちろん技術を向上させたいとは、常に思っています。でも自分のファイトスタイルを根本的に変えることは考えていないし、そもそも変えることは難しいんじゃないかと。やっぱり試合になれば、普段から自分がやってきていることしか出せないので」

――ちなみに、藤井選手にとって理想のファイター像はありますか。好きなMMAファイターなど……。

「今のアライアンスに入る前は、桜庭和志さんのジムで格闘技を始めたんですよ。アライアンスの高阪剛代表と桜庭さんを尊敬しています。あとは先日引退したフランク・エドガーですね。エドガーのスタイルが好きです」

――エドガーですか! どのようなところが好きなのでしょうか。

「やっぱり自分のスタイルを貫いてきたところが好きです。引退は残念ですけど、改めて考えても凄い選手だったなぁと思います」

――一番印象に残っているエドガーの試合を教えてください。

「グレイ・メイナードとの第3戦(2011年10月にKO勝ち)です。2試合目がその年の1月で、エドガーのドロー防衛を受けて3戦目が行われたじゃないですか。2試合目も3試合目も最初にダウンを奪われて、その後に盛り返して……3試合目は最後に相手をKOした姿が印象的でした。自分より大きな相手を倒すのは、凄いとしか言いようがないです。その次が日本大会で、自分も観戦に行きました」

――なるほど。まさに藤井選手も、序盤に攻め込まれても後半に蘇るファイトスタイルで……和製フランキーを目指しているということですか。

「いやぁ、それは恐れ多いです(苦笑)。でも、それだけ尊敬している選手ですね。自分も試合が盛り上がって、良い勝ち方ができたら嬉しいです」

――なるほど。話を戻しますが技術の向上という部分で、ここ2試合を踏まえて自分が取り入れなければいけないこと、向上させなければいけないものとは何なのでしょうか。

「技術の向上はもちろんですけど、その技術を身につけるためには、日ごろの練習が大事ですよね。そういった練習を毎日続けることが、もっと大事になってきます。そのためには体のケア、コンディションの自己管理とか。あとはメンタルの部分ですよね。いかにその試合に集中して、自分らしさを貫くか。自分がやってきたことを貫くかが、勝つためには大事だと思っています」

――練習を毎日続けるために……という意味では、小野島戦の前に1年のブランクがあったことの影響はありますか。昨年1月の加藤ケンジ戦でアゴを骨折し、戦線から長期離脱していました。

「難しいですね……、影響がないというわけではないです。それよりも自分に足りなかった部分があったのかなと思っています。自分の取り組み方に問題があったのかな、と。ただ、自分では分かりづらいですが、今年ようやく試合ができて、いろんなものを取り戻している時期かもしれないですね。それと、また新しく取り入れているものもあります」

――前回の齋藤戦では3ラウンドに、藤井選手がテイクダウンしてから相手に立たれました。そこで齋藤選手が打撃で詰めてきたところで、藤井選手は下がりながら守っています。

「あぁ、そうですね」

――あのような場面で以前なら、打ち合っていたと思います。それが下がって守るのか、と。

「アハハハ、分かります。打ち合ってしまう場面は多かったですね。前回の試合は無意識だったので、よく分かっていないですけど(苦笑)。以前は試合中に、熱くなることはないけど、慌てたり焦ったりする時がありました。自分が攻めている時も、攻められている時も、感覚に集中できていなくて」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
11月27日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル
             
■SHOOTO2022#07対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石井逸人(日本)
[挑戦者] 藤井伸樹(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
山内渉(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
大竹陽(日本)

<女子フライ級/5分3R>
ライカ(日本)
キム・ソユル(韓国)

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
高岡宏気(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
澤田千優(日本)
小生由紀(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
久遠(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝バンタム級/5分2R>
齋藤奨司(日本)
新井拓巳(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝フライ級/5分2R>
須藤晃大(日本)
打威致(日本)

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MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2022#05 キック 内藤頌貴 山内渉

【Shooto2022#05】山内渉が内藤頌貴との打ち合いを制してプロデビュー以来4連勝、大会MVPにも選出

【写真】相手のパンチでダウンする場面もあったが、山内が打ち合いを制した(C)MMAPLANET

<フライ級/5分3R>
山内渉(日本)
Def.3-0:29-27.29-27.29-28.
内藤頌貴(日本)

サウスポーの内藤に対し、山内が右インロー。内藤は下がりながらローを返すも、山内が距離を詰めていく。内藤が前に出て来ると左ジャブを合わせた山内。さらに飛び込みながら右を当てた山内だったが、内藤のパンチを食らってマットに手を着いてしまう。しかしパンチで攻め立てる山内、内藤はケージ際でバランスを崩した。さらに追い立てる山内の右ハイがヒットする。組みついた山内が内藤をケージに押し込みながら、投げを打つもテイクダウンは奪えず。試合は再び打撃戦に。

パンチの打ち合いでは、山内の左右フックがインサイドからヒットする。さらに左ハイを見せた山内、距離を詰めて左右フックを当てて組みついた。左腕を差し上げた山内が、内藤をケージに押し込む。パンチをもらいながらケージを離れた内藤、山内は左ミドルと右ハイで追い、組みついてバックを狙った。すぐに離れる内藤がケージ中央で左ボディストレートを伸ばす。プレッシャーをかける山内。右前蹴りを相手のボディに突き刺した。

2R、内藤が右手を伸ばす。山内は右前蹴りでけん制、内藤が中に入ってくる山内に打ち下ろしの左を当てた。山内も相手の左ミドルの打ち終わりに、左フックを当てる。右の突き、さらにサイドキック気味の左の蹴りで内藤を攻め立てる。内藤が前に出て来るところに右飛びヒザを合わせた山内だったが、反対にマットへ尻もちを着いてしまった。

スタンドの展開が続くなか、山内は右ローから右ストレートへ繋げる。山内の右ストレートに内藤が右フックを合わせた。組みつく山内、左腕を差し上げて内藤をケージに押し込む。そして右腕を入れてケージ中央に向かって内藤を投げた山内だが、ここもグラウンドに持ち込むことなくスタンドでの打撃戦が続く。左右の蹴りを続けて繰り出す山内、前に出ていきパンチの打ち合いに。内藤はケージを背負いながらカウンターでパンチを当てるが、終了間際に内藤がバランスを崩したところへ山内がパウンドを連打して終えた。

最終回、山内の右インローに対し、内藤が左ストレートから右フックを伸ばす。内藤のパンチをかわした山内が右ロー、右バックスピンキックを見せる。山内のパンチがインサイドからヒット、蹴りで距離を測りながら右ストレートを当てた。動きが止まる内藤に組みついた山内がケージへドライブ。内藤は体勢を入れ替えて離れた。

山内の右ハイを払い落とした内藤だが、追い打ちをかけることができない。内藤の右カーフが当たるも、山内の前進は止まらない。距離が近くなると、山内のパンチが連続で当たる。しかし内藤の右が当たって山内がダウン。すぐに内藤がトップを奪った。下から足を上げていく山内。最後は立ち上がった内藤に対し、山内がパンチを振り回す。残り1分、打ち合う両者だったが山内の左ジャブが入った。

判定はフルマークで山内の勝利。これでMMA戦績は4戦全勝に。大会終了後、山内が大会MVPに選ばれた。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Shooto Shooto2022#05   ソルト パク・ソヨン パンクラス 今成正和 修斗 倉本一真 児山佳宏 内藤頌貴 大竹陽 山内渉 岩﨑大河 平川智也 根津優太 渡部修斗 風間敏臣 高岡宏気 黒部三奈 齋藤奨司

【Shooto2022#05】計量終了 復活の根津✖平川より後で組まれた、内藤弟✖キャリア1年の山内渉!!

【写真】修斗が時折り組む、キャリア差マッチ。壮絶な結果になることもあるが、果たして……(C)THEONE

明日16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#05の計量が、本日15日(土)に港区の10KOLで行われた。

メインの女子スーパーアトム級で戦う黒部三奈✖パク・ソヨンを始め──第1試合のキッズ修斗以外に出場する9試合、18人の選手は全て計量をクリアした。


今回、修斗公式戦では2019年11月の倉本一真戦以来2年8カ月振り、MMA自体も2020年9月のRoad to ONE=今成正和戦から、1年10カ月間ブランクが空いた元環太平洋バンタム級チャンピオンの根津優太が平川智也と対戦するが、この両者の再戦をセミ前に追いやり、フライ級で内藤頌貴✖山内渉が組まれている。

根津にブランクがあるため、世界10位の平川とランク外の対決よりも、内藤が5位で山内が9位ということでランク的にはそうあるべき試合順かもしれないが、山内は昨年の7月大会でプロデビューをしたばかり今回が4試合目となる。

格闘DREAMERSで注目され、盟友・齋藤奨司とともに番組終了後はEXFIGHTでなくFIGHT FARM所属に戻り、プロキャリアを歩み始めた。今大会にも出場する齋藤が4月にPOUNDSTORMでパンクラス1位の風間敏臣をヒザ蹴りで破る金星を挙げており、山内のキャリア差を越えたアップセットを目指す。

とはいえ、齋藤が勝利した風間はパンクラス・トップファイタアーだがキャリア2年の新鋭だ。対して内藤は2013年から修斗のリング&ケージに上がってきただけに、この試合で遅れをとることは断じて許されないと思っているはず。特に昨年10月にRIZIN LANDMARKで1階級上のバンタム級とはいえ、渡部修斗にダースチョークで敗れており、プロ1年生の山内との対戦を受けた時点で──内藤の相当な覚悟が伝わってくる試合といえる。

さらには、その齋藤に対して──FORCEだけでなくNEXUSでもキャリアを積んできた高岡も一階級上の試合へのスクランブル発進で、4月の齋藤の立場になるよう一発を狙っているはず。

このバンタム級の一戦も高岡の意地が何かを起こす可能性も十分にある。

■視聴方法(予定)
7月16日(日)
午後6時00分~ABEMA格闘CH
             
■Shooto2022#05計量結果
※赤字の選手はクリックするとインビューに

<女子スーパーアトム級/5分3R>
黒部三奈:49.9キロ
パク・ソヨン:49.7キロ

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴:56.7キロ
山内渉:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:61.2キロ
根津優太:61.1キロ

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河:83.8キロ
イム・ドンジュ:83.3キロ

<バンタム級/5分2R>
齋藤奨司:61.0キロ
高岡宏気:60.8キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.8キロ
木下タケアキ:65.8キロ

<49キロ契約/5分2R>
永尾音波:49.0キロ
北野きゅう:48.9キロ

<2022年度新人王決定T1回戦 女子ストロー級/5分2R>
柳仙香:52.0キロ
ソルト:52.0キロ

<フライ級/5分2R>
大竹陽:56.6キロ
佐々木駿友:56.5キロ

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Interview J-CAGE Special The Fight Must Go On ブログ 内藤頌貴 岩﨑達也 渡辺健太郎

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。内藤頌貴✖渡辺健太郎 「効かせて、一旦外す」

Nobutaka Naito【写真】常に左を狙い、質量も高かった内藤(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──内藤頌貴✖渡辺健太郎とは?!


──内藤選手はサウスポー、渡辺選手はオーソで一発のある選手です。

「序盤は様子見ではあるのですが、質量が高いのは内藤選手です。渡辺選手のように飛び跳ねように小刻みに動くと、どうしても質量は下がります。その動きで相手を翻弄できるなら良いのですが、あの試合では翻弄はできていなかったですね。TJ・ディラショーやドミニク・クルーズ、フランキー・エドガーの小刻みな動きはパンチを打つため、蹴りを蹴るため、テイクダウンを仕掛けるため。そういうことができる選手もいます。

ただし、この時の渡辺選手はこの動きから、パンチを出すような状態ではなかったで。パンチを出す時には足が止まってしまっていたので、そこは明白でした。パンチを打とうとすると、足の動きは止まる。ただし、戦っている内藤選手がそこまで観えているかどうかは分かりません。後から映像で見たり、セコンドでいると観えるのですが。だからこそ、セコンドはその状態が観えることが必要になってくると私は思っています」

──では内藤選手の動きはどうだったのでしょうか。

「内藤選手は逆に動きは多くないですが、常に左を狙っていました。質量も良いです。渡辺選手のパンチは届かない、遠くに感じていますよね。ただし、内藤選手も結果論ですが……左を狙い過ぎている感じです」

──質量が高く、圧力も掛けている。だけど狙い過ぎになる。

「戦いで勝つことでいえば内藤選手はこれで良いんです、本来は。内容で圧倒していますから。でもMMAは試合タイムが限定されているので。3回の5分間で勝つ、ジャッジがいる競技で勝つには蹴りを出す、右も使う。そういうことが必要になるのが、競技格闘技の難しいところなんです」

──そこにもまた競技と武術の違いあるわけですね。

Naito vs Watanabe 01「と同時に蹴りを鍛える、右を鍛えるということが、左のパンチをより有効にするために必要なのに、一歩間違えると蹴りのために蹴りの練習をし、右を強くなるための右の練習になり、左の良さをスポイルする可能性もあります」

──あぁ……。

「いや、競技って難しいですよ。ホントに。だから、この局面でも左が生きる攻撃があれば、より5分間を取る効果的な試合ができるのではないかと思います」

──内藤選手はローでもミドルでも、左の蹴りは持っているのですが、序盤は使っていなかったですね。

「攻撃が途切れると感じたのか、内藤選手がそう思って動いていたのでしょうね。様子見の段階でもあったし。3分前後の動きで、左ローのフェイントをかけた時に渡辺選手が反応した。そこに左を出せれば最高ですよね。そういう意識をもって蹴りとパンチの稽古をしていると、それが自然にできますし。その直後の左ストレートを当てて、右フックにつなげた動きなどは本当に良かったです。アレは左の威力で、右につなげているというコンビネーションでした」

──内藤選手は削り合う、厳しい展開になる覚悟で試合の臨んでいたと試合後に話していました。

「でも一方的でしたよ。質量は全然違っていて。こうなってくると、途中から渡辺選手は序盤に見せた小刻みな動きがなくなっていました。あの動きが効果的でなかったから、劣性になると続けることはできなくなる。と同時に、内藤選手も自分が攻勢になると、どうしても隙ができる。いや、戦いってそういうものなんです。

効かすと、隙ができることがある。だから、この局面は渡辺選手が流れを変えることも可能でした。左ミドルとか、渡辺選手は右を合わせることができた。そういうビジョンをチームとして持っていたのかも重要な点かと思います。自分の攻撃と、相手の攻撃をかわす。この2つを連動させた稽古は、MMAには欠かせないと考えています」

──そして試合は終盤に入ります。

Naito vs Watanabe 02「最後の30秒で渡辺選手が前に出た時、内藤選手が左で迎え撃った。パンチは当たらなかったですが、後の先で良かったです。ダウンを奪ったワンツーもそうですね。下がって打てている、非常に良い攻撃でした。ただし、渡辺選手はここからがチャンスであったんです」

──えっ、そうなのですか!! 最後の抵抗、一か八かの殴り合いに持ち込もうとしてパンチを被弾したように見えたのですが。

「ハイ、だからなんです。ダウンを奪ったあと、勝負をつけるために内藤選手は打ちにいっています。ずっと良く戦っていた内藤選手でしたが、最後の最後の距離の詰め方は危なかったです。勝っているなかで、あれだけ打ちにいくことで渡辺選手が一か八かで打ち返したパンチがドンピシャで当たり、逆転される可能性が出てしまった。

Naito vs Watanabe 03最後の詰め方だけ、間は渡辺選手になっていました。殴られて倒れた渡辺選手ですが、その前の左と右、あれは良かったです。逆を言えば打ち勝った内藤選手ですが、最後の方のパンチは打ち方も乱れて何が起こるか分からない間でした。

特に内藤選手は右の空振りが増えた。この間は渡辺選手の間で。ただし、戦っている選手はそうなります。残り10秒、あそこで仕留めようと。セコンドもそうなる。そして、隙が生まれる。でも渡辺選手も気付かないで戦う。そうですね……そこにピンチがある、そこにチャンスがあるということを意識することも稽古でできます。

以前、松嶋こよみがそうやってロランド・ディにフィリピンで負けました。効かせたと思った時、一度外せる選手。それはもう強い、盤石です。かつてのミルコ・クロコップがそうでした。

効かされた選手は考え無しに出てくる。ならば効かせた方が同じ考え無しの土俵で戦う必要はないんです。一度、外せば観えていない、考えられない相手にはパンチは当てやすくなっているはず。

間が渡辺選手でも、勝ったのは内藤選手。それはあくまでも「間」を軸においてMMAを見た場合です。でも、そんなことばっかり言っているとMMAも面白く見られないですよ(笑)。それは理想論で──人間同士の戦いで、感情があるからこそ、競技は色々なことがおきる。そこで逆転があるから、皆が喜んでMMAを見る。

と同時に武術は見ている人間はいない。感動させる必要もなく、ただ我を護るのみ。その要素が入ると、逆転負けも減る。そこが競技と武術の融合かと考えています」

──なるほどぉ。人前で戦うことで、もう差があるけど共通点もあると。

「そうですね。それに渡辺選手も最後に彼の良さが本当は出ていた。負けた直後は自分を全否定してしまうかもしれないですが、良いところもあった。最後の負ける直前にあの左と右が出せる。その自分の力を認めて、次に挑んで欲しいです。あのカウンターが打てるなら、渡辺選手はカウンターを打てる状況作り、そこができればもっと勝てる選手です。

あの最後の打ち合いは、渡辺選手からすると一度倒されたから偶発的に起こりました。打ち合いのなかでも、手は出しても倒すつもりで出せていたのか。倒すつもりのパンチだと質量も変わります。ピンチはチャンス、そこは私も研究し続けているところです」

──勝った内藤選手とすれば、課題も見つかった勝利でそれも素晴らしいことかと思います。

「ハイ。序盤の素晴らしい戦い、あれを殴る気でいる相手に見せることができるのか。内藤選手はストライカーですから、あの戦いを海外のストライカーともできるようにならないといけない。殴る気のある相手に、殴ることができるのか。パンチが交錯する前後の創りから、それ以前の創りを練る。それは永遠のテーマです。そこを想定した稽古が、試合に出る選手は必要になるかと思います」