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【DEEP121】野村駿太の挑戦を受ける──江藤公洋「自分が積み上げてきたものをしっかりと出す」

【写真】落ち着き払っている江藤(C)TAKUMI NAKAMURA

16日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP121 Impactにて、ライト級王者の江藤公洋が初防衛戦で野村駿太の挑戦を受ける。
Text by Takumi Nakamura

3月のDEEP118 Impactでイ・ソンハに一本勝ちし、キャリア初のタイトル=DEEPライト級のベルトを巻いた江藤。戦績的にもこれで6連勝となり、30代半ばにして最盛期を迎えているといっても過言ではない。

好調の理由は「自分がやるべきことを淡々とやる」こと。今回の防衛戦でもそのスタンスは変わらない。そして「格闘家としてやり残しをなくしたい」と強豪外国人選手との対戦実現に向けて、静かに闘志を燃やしている。


過去に勝っている相手と再戦ということで『またこの相手か…』という気持ちはどうしても出てきちゃいます

――3月にイ・ソンハ選手をRNCで下して、DEEPライト級王座に就いた江藤選手です。ベルトを巻いた時の心境から聞かせていただけますか。

「シンプルにずっと1番試合に出ているのがDEEPだったので、そこでベルトを獲れたことが嬉しかったというのと、海外に流出したベルトを取り戻すことでDEEPに恩返しできたことが良かったなと思います。また格闘技をやってきた中でベルトという1つの形を作ることができてよかったなという気持ちもありますね」

――江藤選手にとっては初のベルトだったのですよね。

「そうなんですよ。自分は一度DEEPを離れて、ONEの方に行ったので、その関係でベルトに絡めなかったというところがありました。それからONEの契約が終わって日本に戻ってきて、またDEEPで試合をやらせてもらったことで、ベルトに絡めたというのはうれしいです」

――日本でベルトを巻くならDEEPで、という想いはありましたか。

「そうですね。日本の大会でDEEP、修斗、パンクラスで言ったら、やっぱり自分はDEEPにずっと出ていたのでベルトを取るんだったらDEEPかなと思っていました」

――冒頭にもあったように海外に流出したベルトを取り戻すこともモチベーションになっていましたか。

「日本から韓国にベルトが流出したことによって、逆にこんな強い選手いるんだと思って、この選手とやれたら面白いだろうなというドキドキ感が強かったですね。日本でも負けが少ない大原樹理選手がああいう形で1本負けして、ソンハ選手はそれだけの力がある選手ですし、やっぱり自分には海外の強豪とやりたいという気持ちがあります。だから✖日本人ではなく、海外の強豪とやれるという状況が面白かったし、これでベルトを獲り返せたら、面白いだろうなと思っていました」

――タイトルマッチのチャンスは何度も巡ってくるものではないです。このチャンスで絶対にベルトを巻くんだという気持ちもありましたか。

「自分的は年齢的にも、ここでチャンスを逃したら、次にチャンスが来るまでどのぐらい時間がかかるか分からなかったですし、 ここで負けてベルトを獲れなくて終わりでもいいのかなくらいの気持ちはありました。その中でしっかり結果としてベルトを獲れたというのは、今までやってきたことがちゃんと実って成果として出たと思うので、そこは良かったのかなと思っています」

――ソンハ戦の勝利を含めて6連勝となりましたが。好調の要因はなんだと思いますか。

「昔は『いい試合をしよう』や『派手なことをしよう』じゃないですけど、変に気合いが入りすぎていたんですよね。それで試合中に迷ったり、うまくいかないなと思ったり。アップの段階で動きが悪いなと思ったら、疑心暗鬼になって普段通りの動きができないことがありました。今はそういうことは考えず、今までやってきたことを淡々とやる。

試合は日常の練習でやってきたことの切り取りなので、そこで負けたら日常の取り組みで何かが足りなかったということだし、たまたまドカン!と1発いいのをもらって倒されたら、それは運がなかったんだと思うようになりました。そうなってからは淡々と自分がやるべきことをやる──そこに意識を置いて迷いなく戦えていることに繋がってるのかなと思います」

――例えば過去の試合では試合直前に気持ちがぐらついたまま、試合していたこともあったのですか。

「ONEに出ていた頃がそうでしたね、試合でインパクトを残さなきゃいけないということに囚われすぎていて。でもそういう経験をしたからこそ、今はそうならないように心がけているところもあるし、もしかしたらまたそれが試合で出てしまう可能性もあるので、そうならないようにしっかり意識して、気を緩ませないようにしようと思っています」

――今はもうこれで負けたらしょうがないという、いい意味で開き直って試合が出来ていますか。

「そうですね。あとはやっぱりこの年齢になってくると、キャリアの執着点をどこにするのか?だと思うんですよ。20代前半から半ばの選手だったら無限大の可能性がありますが、今年36歳になる自分はそうじゃない。じゃあそのなかで自分の終着点はどこなんだろう?と思うことは多々あります」

――2020年にONEでの試合に区切りをつけて、2022年11月以降はDEEPを主戦場に戦ってきました。まずはDEEPでベルトを巻くことが目標だったのですか。

「最低限DEEPのベルトは獲ることは意識としてあって、あとは海外の強豪とやって、やり尽くして、自分の可能性を食いつぶしたいと思う部分もあります。だから前回ベルトを獲って、初防衛戦で過去に勝っている相手と再戦ということで『またこの相手か…』という気持ちはどうしても出てきちゃいますね。

ここで勝った後もそういう(海外勢と戦う)チャンスが巡ってこないんだったらどうしようという。僕自身、ダラダラ(現役を)続けても仕方ないという部分もあるので、 色々と考えてしまいます」

――江藤選手の年齢・キャリアを考えると、どこにモチベーションを置いて、そこに向けて自分のネジを巻くかが重要ですよね。

「僕も年齢とキャリアを重ねて、どうしてもそこを工夫しないといけなくなったなとは思います。前回の試合は、相手も実績を残していて、ベルトも2本持っているというところでモチベーションが上がったんですけど、今回の相手はそうじゃない。だから対戦相手に対してではなく、自分に目を向けて淡々とやってきたことをやることに意識を置く感じですね。これまでの試合もそれをやり続けて結果を出してきたので、今回もそれと同じように勝ちに行きたいと思います」

ちゃんと組みにも対応してくると思うし、その先の展開も全然あると思っています

――野村選手とは昨年7月に対戦して判定勝ちしていますが、どんな印象を持っていますか。

「対戦相手は伝統派空手出身で飛び込みの一発がある。打撃の出入りでやってくる選手というのは分かっていたんですけど、その通りの選手だったかなと思います。前回は1発をもらわないように気を付けながらやっていて、今回もそれと同じ感じになるのかなと予想しつつ、向こうが1発いいのを当てるか。それとも自分が組み伏せるのか。そういう試合になるのかなと思います」

――前回の試合も踏まえつつ、試合中に起きたことに対応していくイメージですか。

「前回は相手が組みに対応できていなかったですが、今回はちゃんと組みにも対応してくると思うし、その先の展開も全然あると思っています。僕も仮にテイクダウンを切られたとしても、そこで終わりじゃないし、僕は打撃の攻防もできるので。トータルで上回った方が勝つことになるでしょうね」

――江藤選手としては野村選手にしっかり勝って。希望する外国人選手との試合を実現させる状況を作っていきたいですよね。

「はい。ただそこまで理想通りにいくのかな………って感じですね。試合前ではあるんですけど、この試合に勝った先に何かあるのかなと思ったりもしますし。ただ勝ち続けないと先の未来も見えないし、という感じですね」

――今現在練習ではどんなことを意識して取り組んでいるのですか。

「そこはもう本当に淡々とやるべきことをやる、みたいな。それが1番で、シャドーだったり打ち込みだったり、基本的な動きを体に染み込ませる作業が多いですね。スパーリングをガンガンやるというよりは、スパーリンももちろんやるんですけど、シャドーや打ち込みで何回も練り込んで染み込ませた動きが自然とスパーリングでも出るようにする。そしてそれが試合でもしっかり出るようにする。そういった作業が多いのかなと思います。

技術的なものを新たに覚えないといけないのかなと言うと、そうでもなくなっていて。それよりも1個1個の技の精度を上げるとか、それが自然と出るようにするとか。そういった部分を意識しています。どうしても年齢的に知らない間に落ちているものや劣化するものもあるわけで、そこにいち早く気づいて修正することもやっていかなければいけないなと思っています」

――自分の衰えに目を向けているからこそ、年齢を重ねてもいいパフォーマンスを継続して、結果を出せているのかなと思いました。

「やっぱり昔と同じやり方をしていると、この年齢になれば絶対に何かしらの変化が起こるわけで、自分はそういうところにも敏感に反応して、そこをちゃんとカバーリングしていくことを意識しています」

――スパーリングよりも一つの前の段階、シャドーや打ち込みは重要ですか。

「一周回ってそこが1番大切なのかなと自分は思っています。動画を見たりして、新しい技術も覚えて使えるようにはするんですけど、それよりも基礎的なものを練り上げる。その結果として、新しい技術が付属品としてあるというイメージですね。

新しい技術を覚えて、変にそういう技を使おうとすると、自分が軸にしているものが崩れちゃうので、 自分の軸をしっかりと保ちながら、チャンスが来たら(新しい技を)仕掛ける──ぐらいの感じです」

格闘家としてやり残しをなくしたい

――練習としてはHEARTSが主になっているのですか。

「HEARTS中心で、安藤晃司さんのNEVER QUIT、中村K太郎さんのユナイテッドジム東京に出稽古に行っています。HEARTSでは先ほど話した基礎的な練習とフィジカル、あとは同門で同じ階級で天弥くんもちゃんと成長してきてるので、彼らとスパーリングしていますね」

――天弥選手を始め若い選手たちと練習することは刺激になりますか。

「そうですね、天弥くんは自分とは全然違うタイプで(笑)。僕が選手を続けている間にどれだけ何かを伝えられるのか、ちゃんと練習相手になってあげられるのかという部分もあるので、ちゃんと彼が今後自分の思い描く未来に行けるように協力してあげれたらなと思います」

――ジムでは江藤選手が一番上の世代になるのですか。

「今はそうなりますね。現役でコンスタントに試合をしているとなると、自分がHEARTS所属では古い方ですね」

――そういった部分で格闘技に対する取り組み方も変わってきましたか。

「それはあります。昔は自分が強くなることだけだったものが、今はHEARTSのプロも指導するようになって。下の選手もちゃんと勝って、 チーム自体が盛り上がればいいなと思いますし、チームとして下の選手たちを育てていきたいです」

――改めて次の野村戦ではどのような試合を見せたいですか。

「繰り返しになりますが、やっぱり自分が積み上げてきたものをしっかりと出すこと。そこになるのかなと思います。彼が自分とやったときよりも成長していて、自分の組みにある程度対応できるようになっていたら、僕としてもその先の展開も見せれると思うので、そういうところも含めて、楽しんでもらえればなと思います」

――初めて江藤選手を取材させていただきましたが、試合前でもすごく落ち着いているのが印象的でした。

「そうなんです。そんなにギラギラしていなくて、本当に淡々とやってきたことをやる、積み上げてきたことをやるという感じなので。ファイターらしくないと言えばファイターらしくないかもしれないです(笑)」

――これから江藤選手が望む試合を実現させる・キャリアを積むためにも勝利が絶対条件ですね。

「はい。これからも淡々とやり続けて結果を出して、あとは格闘家としてモチベーションの大きな部分をしっかりと作っていきたいです」

――海外の強豪と戦いたいという気持ちはずっと変わらないのですか。

「やっぱりこう…やるなら強い相手とやりたいじゃないですか。自分の技術が通用するのか、しないのか。そういう相手と戦う!!』と心の底から思えるし、周りも喜んでくれるじゃないですか。あとは自分の可能性を使い切りたい、格闘家としてやり残しをなくしたいと思っているので、そういう試合をやっていきたいです」

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45 Echigo Fujin Festival 13 MMA MMAPLANET o YouTube シューティングガイコツ 修斗 小川将貴 岡田達磨 島村裕 澤江優侍 青井太一 齋藤翼

【Echigo Fujin Festival 13】衝撃、再び!? 前大会で逆転KO劇の澤江優侍がメインで青井太一と対戦

【写真】澤江が前大会の大逆転劇で越後の主軸に(C)Echigo Fujin Festival

9月1日(日)、新潟市の東区プラザでプロ修斗公式戦「越後風神祭り13」が開催される。メインでは富山県在住ファイターの澤江優侍が、青井太一を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike


今年4月、大会スタートの地である新潟ロッツで開催された越後風神祭り12のメインは、あまりに衝撃的な結末に。メインでは新潟在住ファイターである岡田達磨に澤江が挑んだ。

2022年にプロ昇格を果たした澤江は、翌2023年3月、同9月の越後風神祭りでプロ公式戦に臨むも、いずれもドローに終わっていた。しかし岡田戦の澤江は何かが違っていた。初回にテイクダウンからグラウンドのヒジを受け大流血に見舞われたが、2Rにカウンターの左フックで岡田からダウンを奪い、そのままパウンドアウトしたのだ。

この勝利により、澤江は今回で越後風神祭りに4大会連続で出場。さらに2大会連続のメインを務めることになった。グラウンドの面ではボトムから仕掛けるイメージがあった澤井だが、昨年11月のケージグラップリングSHINE02では佐藤風磨に判定で敗れるも、佐藤の足関節アタックに対してトップキープ力の強さを見せている。MMAでもこのトップキープを生かし、連勝となるか。

対する青井太一は今年3月の島村裕戦では払い腰で2度もテイクダウンを奪われるも、右スイングからパウンド連打で自身初の2連勝を収めている。続く5月の齋藤翼戦では判定負けを喫したが、アウェイのリングでの復帰戦を勝利で飾ることはできるか。

今大会も北陸ファイターに関東勢が挑むというマッチメイクに。プロ興行の前にはアマチュア大会「越後夏乃陣」も開催される。

■越後風神祭り13 視聴方法(予定)
9月1日(日)
午前11時55分~ツイキャスLIVE

■越後風神祭り13 対戦カード

<フェザー級/5分2R>
澤江優侍(フリー)
青井太一(心技舘)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(SAI-GYM)
櫻庭泰裕(ANSWER FIGHT)

<フェザー級/5分2R>
小川将貴(ピロクテテス新潟)
椿馨(Katana Gym)

<フライ級/5分2R
本多“弥彦”直樹
鈴木尊(FourRhombus)

<ストロー級/5分2R>
シューティングガイコツ
大ちゃん(SAI−GYM)

<ライト級/5分2R>
磯部雄太(駿東修闘クラブ)
クアト驎(パラエストラ小岩)

<2024年度新人王決定Tバンタム級準決勝/5分2R>
宮澤ゴリラ和郎(飛翔塾)
恵真(リバーサルジム立川ALPHA)

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45 AB DREAM Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 RIZIN YouTube 中村京一郎 修斗 児山佳宏 山内渉 山本琢也 岡田達磨 岡野結城 手塚基伸 松場貴志 海外 笹晋久 鍵山雄介 髙谷裕之 齋藤翼

【POUNDOUT01】髙谷裕之が新イベント開催!! 山内渉&中村京一郎揃い踏み。山本琢也もライト級で再起戦

【写真】格闘DREAMERSの1期生と2期生。髙谷チルドレンが集結する(C)MMAPLANET

27日(火)、Gグローバルより10月5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUT旗揚げ戦の開催と対戦カードが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会を主宰するのは「格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています」という髙谷裕之だ。髙谷といえば2022年4月にLDHマーシャルアーツの格闘技プロジェクトの一環として、対世界を目指す若い選手を世に送り出す──格闘DREAMERSと連携したPOUNDSTORMを開催したが、その後は人材育成大会として開いていたEX FIGHTと共に活動は停止していた。

今回のPOUNDOUTは企画としては上記の試みとは一線を画しているのは明らかだが、髙谷の格闘技に対する軸にはブレはない。リリースで9試合と1名の出場選手の名前が記されており、ずばり髙谷人脈にGRACHANが協力という形でイベントが実施されるような形だ。


(C)SATOSHI NARITA

髙谷の城というべきFIGHTFARMからは昨年11月の修斗フライ級王座決定戦以来の実戦復帰となる山内渉、齋藤翼、そして樋口幹太が出場。

EXFIGHTから中村京一郎、SAI-GYMから岡田達磨とDRAMERS系ファイターの名前が見られ髙谷チルドレンが集まる。そこに上記にあるようにGRACHAN畑のファイター、THE BLACKBELT JAPAN、マッハ道場、津田沼道場など千葉系列が揃う。

山内は元GRACHN & GRANDフライ級王者の松場貴志、中村京一郎は鍵山雄介という一筋縄にはいかないファイターとの対戦が決まっている。山内としては松場がかつてのような徹底して組んでコントロールというファイトを仕掛けてくると、これまでに経験がしたことがない試合展開になるやもしれない。

格闘代理戦争で強さを見せた中村は超RIZINでも、海外でもなく鍵山戦を迎えることになる。MMA打撃能力の高さは周知のところといって良い中村は、柔術家の組みへの対処も3分3Rという戦いのなかで見せている。では1R5分の時間軸のなかで、しつこさに定評のあるベテランとの戦いはどうなるのか。その辺りが焦点となる鍵山戦だ。

さらにはバンタム級で手塚基伸×笹晋久という渋すぎる実力者対決。さらにさらに齋藤✖児山佳宏、ここで復活か──という山本琢也×岡野結城の千葉✖茨城ライト級対決も見ものだ。

「名前を上げたいなら、力で掴み取れ」、「ジムを創るならクラファンに頼るな」という髙谷節が聞こえてきそうなカードが揃ったPOUNDOUT。その旗揚げ戦に向けての髙谷のコメントは以下の通りだ。

髙谷裕之
「僕自身、格闘技との出会いが人生を大きく変えてくれました。それは、ただのスポーツではなく、僕の人生に新たな道を切り開いてくれたものです。格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています。この力を皆様にも感じていただきたく、今回のPOUNDOUTを開催することを決意しました。

POUNDOUTでは、本当の強さを求め、自分の限界に挑む選手たち、そして世界に挑戦する勇気を持つ選手たちを応援しています。彼らの熱い戦いを通して、格闘技が持つ無限の可能性と感動を感じていただければ幸いです。

地元千葉から世界へ。新たな挑戦の瞬間を、皆様と共に作り上げていきたいと心から願っています。どうぞ、僕たちと一緒に格闘技の力を感じ、選手たちに熱い応援をお願いします。皆様のご声援が、彼らの力になります。よろしくお願いいたします」

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ACA BELLATOR o PFL UFC コーリー・アンダーソン ジョシュ・シルヴェイラ トム・ブリーズ 修斗

PFL2024#8:セミファイナル・ロブ・ウィルキンソン vs. ドヴェルジャン・ヤクシムラドフ

ライトヘビー級トーナメント準決勝。

オーストラリアのウィルキンソンは2022年のPFLウィナー。連覇を狙って出場した昨年は、初戦で元UFCタイトルチャレンジャーのチアゴ・サントスに完勝したものの、試合後に禁止薬物が検出されノーコンテストでリーグ戦失格処分。今年は初戦で緊急代役のトム・ブリーズ、2戦目で昨年ファイナリストのジョシュ・シルヴェイラに勝利している。ここまでキャリア19勝2敗。2敗はUFCとの契約時に喫したもので、相手は元修斗王者バハドゥルザダと、明日ミドル級王座返り咲きを狙うイスラエル・アデサニヤ。32歳。

ロシアのヤクシムラドフはライトヘビー級唯一のBellatorファイターの勝ち残り。ロシアのACAライトヘビー級王者からBellatorにライトヘビー級GPで初参戦したが、一回戦でコーリー・アンダーソンに3RKO負け。続くアルブレックソン戦でも判定負けして連敗となったが、そこからBellatorで3連勝、PFLでも予選リーグで2連勝していて5連勝中。35歳。

右を打ち込むウィルキンソン。打撃でプレッシャーを掛けていく。左がヒット。ヤクシムラドフも打ち返す。カーフの蹴り合い。ヤクシムラドフ飛び込んで左フックをヒット。プレスするウィルキンソン。ケージ際まで下がったヤクシムラドフだが、ウィルキンソンそれ以上出られない。距離を取りながらジャブ。右で飛び込もうとしたウィルキンソンだがヤクシムラドフが左を返す。ウィルキンソンカーフからジャブ。ヤクシムラドフのワンツーがヒット。ヤクシムラドフシングルレッグ。首を抱えて凌いだウィルキンソン。離れる。残り10秒でまたシングルレッグ。ボディロックからリフトしてテイクダウンを狙ったがホーン。

1Rヤクシムラドフ。

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【TTFC10】元Bellator戦士と対戦、エフェヴィガ雄志「世界のトップに食い込む準備はできている」

【写真】様々なプレッシャーもありながら、明るく話すエフェ。それだけ今が充実していることの表れだろう(C)MMAPLANET

13日(火)にTTMより、16日(金)に東京都練馬区の練馬coconeriホールで開催されるTTF CHALLENGE10のメインで、エフェヴィガ雄志が米国のエマニュエル・サンチェスと対戦することが発表された。
Text by Shojiro Kameike

2022年2月のプロデビュー以来、8戦無敗のエフェヴィガが、北米での戦いを目指して元Bellatorファイターのサンチェスを迎え撃つ。サンチェスはBellatorで9年ものキャリアを過ごしたベテランファイターだ。過去にKO負けはゼロで、一本負けもパトリシオ・フレイレ戦の一度のみ。このタフなファイターを相手に、エフェヴィガはどのような試合を見せるのか。試合直前のエフェヴィガを直撃した(取材は8月12日に行われた)。


北米のプロモーターも『この選手に勝っているのか』と分かってくれる

――元Bellatorファイターのエマニュエル・サンチェスとの対戦が決まったそうですね。

「いやー、焦りましたよ。軽いトラブルがあって、サンチェスが予定の飛行機に乗れなかったみたいで。『相手が飛行機に乗れなかった』という連絡が来た時は、心臓が止まりそうになりました(苦笑)。その後、ちゃんと飛行機に乗れて日本に着きそうなので良かったです」

――今年は3月5月に修斗で国際戦を行っています。この2試合に勝利した後の展開は、どのように考えていたのですか。もう北米ファイターと対戦していきたい、と?

「実は前回の試合(中国のアーイージアコ・アーケンビエコアに2R KO勝ち)の1~2週間前には、長南(亮TRIBE代表)さんから『またTTFを開催する。お前がメインだ』と言われていたんです。そう言われると、5月の試合はまず絶対に負けられないじゃないですか。『うわっ、めっちゃプレッシャーかけてくるじゃん!』と思いました」

――アハハハ! ここ2試合の国際戦と比べて、今回は元Bellatorファイターとの対戦で気持ちも違いますか。

「気持ちが違うかといえば、毎試合違うとは思います。でも今回だけ気合いが違うとか、そういうことはないですね。いつも気合いは十分入っていますし。それよりもメンタル的には、だんだん安定してきているんですよ」

――メンタル面が安定してきている、というのは?

「プロデビューして最初の1、2戦はだいぶ緊張していました。もっと言うと、プロの試合よりもアマチュア修斗に出ていた時のほうが緊張していて。そこから経験と慣れもあって、今は良い感じの緊張感で試合に臨めるようになってきましたね。4戦目はABEMAの武者修行プロジェクトで米国に行かせていただいた時ですけど、その時はもう落ち着いて試合をすることはできていました」

――初めて海外で試合をする時のほうが緊張してしまいそうですけども……。

「初めての海外で勝手は分からなかったですけど、緊張はしなかったですね。あの試合は緊張しなさすぎて、開始10秒ぐらいでダウンを奪われちゃいました(苦笑)。緊張しなさすぎて良くなかった例だと思います。アハハハ」

――なるほど(笑)。続くグラジエイターの試合は、動きが堅かったように見えました。

「そうなんですよね。あの試合は調子が良くなかったです。気持ちはいつもの試合と同じだったんですけど、いつもの試合よりバテたりして。振り返ってみると当日、試合に入るまでに自分の中で良くなかった点がありました。その部分を直してから、ここまで3戦は全てフィニッシュしていますし、良い感じで来ていると思います」

――5月の試合ではKO勝ちを収めたあと「修斗の上位ランカーに対戦を断られている」という発言もありましたね。

「ちょいちょい断られているみたいですね。全ての話が自分まで降りてきているわけじゃないでしょうけど。少なくとも自分が聞いているかぎりは……。それなら、自分は自分でやりたいことがある。行きたい場所があるので」

――先日、修斗世界ライト級の王座決定戦が行われ、ランキング1位のキャプテン☆アフリカ選手が2位の大尊伸光選手を下してベルトを巻きました。エフェヴィガ選手は現在同級3位で、新王者に挑戦する権利は有しています。今、ここで修斗のベルトを賭けて国内対決に臨むことに興味はないですか。

「あまり興味はないですね。特に今回は北米のトップ団体で戦っていた選手と試合できるわけで。ここで勝って次を目指す時、北米のプロモーターも自分の戦績を見たら『この選手に勝っているのか』と分かってくれるじゃないですか。今は北米を見て戦っていきたい、という気持ちは大きいです」

――エフェヴィガ選手にとっても、今回のサンチェス戦は北米への大きなチャンスが近づいてきたと捉えているのですね。

「近づいてきましたよ。最初はUFCと言われても、ポカーンとするぐらいで。一番凄いところだとは知っていても、その実態が分からないですからね。選手のレベルがどんなモノなのか、自分とどれぐらい差があるのか――とかも分からないですし。

でもABEMAのプロジェクトで米国に行かせてもらって。キルクリフFCは大きなジムだから、UFCやBellatorの選手とも一緒に練習できて。しかも試合もできた。そこで『何となくだけど形が見えてきたなぁ』って感じでした。それが今回またキルクリフに行って、その形が明確になってきている。だから今『まさに近づいてきた』という感じですね」

――もし今年のRoad to UFCでライト級トーナメントが開催されていたら、エントリーしたかったですか。

「いや、今年は出る気はなかったです。長南さんからは『今年はしっかり準備して、実力が整ってから』と言われていて、自分もそう思います。もし今年ライト級トーナメントがあって、とんとん拍子に勝ち進んでUFCと契約しても……本戦で勝つための準備できていなければ、結局はそこからが一番シンドイわけで。UFCと契約することがゴールじゃない。であれば、そんなに急ぐ必要はないと思っています」

タフな削り合いになることも想定しているけど、今回もフィニッシュしたい

――確かにそうですね。今回キルクリフFCにはどれくらいの期間、滞在していたのですか。

「6月に入ってからすぐ行って、8月4日に帰国しました。だから2カ月間ですね。向こうに行くと『だいぶ変わったな』と言われましたよ。まぁ初めて行った時は――違う国だし、環境も全然違って、そこに適応するだけでも時間が掛かりましたから。

でも今回は2度目で、自分の実力や技術を細かいところまで見えてきましたね。前回気づけず今回新しく気づけたところもありましたし、もっと詳細な収穫を得られました」

――ちなみに何が一番変わったと言われましたか。

「みんなに『体がデカくなったなぁ』と言われました。それほど体重は変わっていないんですけど、みんなのイメージだと最初に来た時はヒョロヒョロに見えたみたいで。今回は『体もデカくなって強そうに見える』と。

たぶん自分の態度も関係しているとは思うんですよ。初めての時は何も分からないし、自信もないし。だけど今回は2度目だし、向こうのジムについても勝手を知っているような感じで行きましたから(笑)」

――アハハハ。体が大きくなったことは、何か効果をもたらしているのでしょうか。

「明らかに組みは強くなっています。去年行った時はレスリングが全然ダメで。向こうはレスリングのレベルが高いですからね。だから帰国してからちょくちょく、専修大学のレスリング部へ練習に行かせてもらったんですよ。それでまたキルクリフに行って、向こうの選手に対して技術もそうだし組み力にも慣れました。テイクダウンする、テイクダウンされないという攻防は強くなったと思います。

もちろんレスリングの練習をしても、良いことだけじゃないとは思うんですよ。レスリングだけやっても疲労して終わるだけだったら意味がないし。ちゃんとMMAに落とし込んでいく、自分のスタイルに落とし込んでいくことも大切ですよね」

――今、レスリングやキルクリフの練習を自分のMMAに落とし込めている状態ですか。

「そうですね。この試合が終わったら、米国から持ち帰ったものを消化していこうと思っています。帰国する1週間前に対戦相手が決まって、今は試合の対策練習をしています」

――キルクリフでは対策練習などは行えなかったのですか。

「いえ、決まった時に伝えました。ヘッドコーチのヘンリー・ホーフトさんも、ジムの選手たちも知っているぐらい知名度のある選手で。それとキルクリフには佐藤天さんがいますし、メチャクチャ対策を手伝ってくれました」

――では対戦するサンチェスの印象を教えてください。

「KOしたことはないけど、KOされたこともない。一本負けもピットブル戦ぐらいで、フィニッシュしにくい選手ですよね。結構プレッシャーもかけながら頑張る選手なので、タフな試合になるとは思います」

――これまでエフェヴィガ選手が対戦したことのないタイプのファイターですね。

「サンチェスは打撃でも頑張るじゃないですか。打撃でも頑張って、ゴリゴリ来る選手は対戦したことがないですね。打たれても打ち返してくる。噛み合うと面白い試合していると思うんですよ。でもそれが噛み合わないと――ピットブルとの試合は全てカウンターを合わされて」

――打って打ち返す、リスクのある攻防ではあります。そのなかで自分の打撃を効かせる自身はありますか。

「はい、倒せると思います。タフな削り合いになることも想定はしていますけど、今回もフィニッシュしたいですね。僕はこれから世界のトップに食い込む準備はできている。そんな自分を世界に見せたいです」

■視聴方法(予定)
8月16日(金)
午後6時25分~ツイキャスLIVE

■TTF CHALLENGE10対戦カード

<ライト級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<64キロ契約/5分3R>
上田直毅(日本)
ティオール・タン(ミャンマー)

<フェザー級/5分2R+ExR>
大越崇宏(日本)
小森真誉(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岩倉優(日本)
チェ・ジョンミン(韓国)

<グラップリングマッチ 78キロ契約/10分1R>
伊集龍皇(日本)
室谷勇汰(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
狩野優(日本)
轟轟(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
永井奏多(日本)
唐沢タツヤ(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
後藤亮(日本)
グラップラー脇(日本)

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【TTFC10】エフェヴィガの対戦相手は元Belltorのサンチェス!上田直毅×ティオール・タンも決定

【写真】エフェヴィガの相手はBellatorでパトリシオ・フレイレとも対戦しているサンチェスに決まった(C)MMAPLANET

16日(金)に東京都練馬区の練馬coconeriホールで開催されるTTF CHALLENGE10の追加対戦カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura

TRIBE TOKYO MMAの長南亮代表が2014年5月に若手の育成を目的としてスタートしたTTF CHALLENGE。コロナ禍の2020年12月の大阪(プロ修斗公式戦とのダブルヘッダーで、プロ修斗公式戦も3試合組まれた)大会以来、約3年8カ月振りの活動再開となる。発表済の5試合に加え、メインイベントでの出場が決まっていたエフェヴィガ雄志の対戦相手を含む3試合が追加発表された。


エフェの対戦相手は元Belltorファイターのエマニュエル・サンチェスに決まった。サンチェスは日本人ファイターとも多く対戦しているイーブス・エドワーズ率いるThug Uに所属。2014年10月から2023年6月までBekktorで戦い、31戦22勝(1KO・9S)9敗の実績を誇る。

Bellator時代の2017年10月に元フェザー級王者のダニエル・ストラウスに一本勝ちし、翌2018年11月にはパトリシオ・フレイレの持つ王座にも挑戦。試合は判定負けで王座には手が届かなかったが、2019年からスタートしたフェザー級WGPでは1回戦と準々決勝を勝ち上がり、準決勝でフレイレとのリマッチに敗れている。Bellator後期は5連敗と結果を残せなかったが、今年に入ってからはXFC、Anthony Pettis FCで2連勝している。

エフェにとっては2024年5月「COMBATE GLOBAL」でのジェラルベルト・カスティーリョにTKO勝利して以来の北米ファイターとの対戦。デビューから無敗を誇るエフェが元Bellatorファイター相手にどんなパフォーマンスと結果を残すか。今後のキャリアを占う重要な一戦となった。

(C)LFA

そして上田直毅とティオール・タンの対戦も決まった。タンはアメリカ在住のミャンマー人でキルクリフFCに所属。

同じミャンマー人の元ONE世界ミドル級&ライトヘビー級王者のオンラ・ンサンに師事し、2019年3月から2022年12月までONEで戦い、3勝2敗1NCの成績を残した。

今回は元ONE世界フェザー級&ライト級王者のマーチン・ウェンがセコンドとして帯同し、タンをバックアップする。上田にとっては今回がキャリア初の国際戦で、エフェヴィガと同じく海外の強豪に挑む形だ。

またグラップリングマッチでは伊集龍皇×室谷勇汰も決定。今大会はMMA7試合+グラップリング1試合の全8試合で行われる。

■視聴方法(予定)
8月16日(金)
午後6時25分~ツイキャスLIVE

■TTF CHALLENGE10対戦カード

<ライト級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
エフェヴィガ雄志(日本)

<64キロ契約/5分3R>
上田直毅(日本)
ティオール・タン(ミャンマー)

<フェザー級/5分2R+ExR>
大越崇宏(日本)
小森真誉(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岩倉優(日本)
チェ・ジョンミン(韓国)

<グラップリングマッチ 78キロ契約/10分1R>
伊集龍皇(日本)
室谷勇汰(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
狩野優(日本)
轟轟(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
永井奏多(日本)
唐沢タツヤ(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
後藤亮(日本)
グラップラー脇(日本)

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【Road FC69】パク・シウォンと対戦、キャプテン☆アフリカ「修斗代表として、Road FCで爪痕を残す」

【写真】黒バックは暫定王座のベルトで、シルバーが正規王者のベルトだ。早く、チャンピオンの証がキャプテンの手元に届いてほしいものだ (C)SHOJIRO KAMEIKE

31日(土・現地時間)に韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC69では、グローバルトーナメントがスタート。70キロ級準々決勝ではキャプテン☆アフリカがパク・シウォンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

7月28日、キャプテン☆アフリカは大尊伸光を下し、修斗世界ライト級王座を獲得した。この試合前にはRoad FCグローバルトーナメント出場と、パク・シウォンとの対戦が発表されている。念願のベルトを獲得してから僅か1カ月で、強豪揃いのトーナメントに臨むキャプテンに意気込みを訊いた。


強い選手と試合することがMMAに対するモチベーション

――ベルト獲得おめでとうございます。今、手にされているのは暫定王座のベルトですか。

「そうなんです。今回は正規王者の決定戦でしたが、今は正規のベルトが日本にないみたいで……。前の正規王者だった西川大和選手がタイにいて、まだベルトが返却されていないそうなんです。それで今回は取り急ぎ暫定王座のベルトが使用されました」

――試合直後は自身の前に、師匠である三島☆ド根性ノ助さんの腰にベルトを巻いていましたが、巻いていたのはこの暫定王座のベルトだったのですね。

「はい。正規王座のベルトが届いたら、もう一度、三島さんの腰に巻きます」

――ベルトを三島さんの腰に巻くことは、ずっと決めていたのですか。

「それは修斗の試合に出始めた頃からの夢でした。コブラ会では誰も修斗の世界王座を獲得していなくて――今は国内でも、いろんな団体に出られる時代です。でも修斗にこだわってきたおかげで、三島さんの腰にベルトを巻くことができて良かったです。

僕は高校生の時にPRIDEを観ていました。そのなかで修斗のベルトを獲得してからPRIDEに出ている選手に出ている選手が多くて。修斗でチャンピオンになるというのは、そういうことやったと思うんです。自分は強い相手と対戦していきたい。もっともっと大きな舞台に立つためにも修斗のベルトが必要なんかなと思っていました」

――なるほど。2002年12月、三島さんが修斗のベルトを賭けて五味隆典選手と対戦した試合は、リアルタイムで視ていたのですか。

「いえ、リアルタイムではなかったです。でもコブラ会に入ったあと試合映像を視て、やっぱり悔しい気持ちがありました。同時に自分も同じライト級で、チャンピオンになったらこのベルトを巻けるんやなって、それが目標になって」

――そうだったのですね。先日の世界王座決定戦は、キャプテン選手が開始早々にテイクダウンし、袈裟固めから腕を極めるという得意の形で勝利しました。

「実は1Rから極めに行こうとは考えていなかったんですよ。あれだけパンチがある相手で一発もらったら危ないですから、相手の土俵で戦わない。そして寝技になったら上から削っていく。フィジカルトレーニングでも、5分5Rという形式で戦えるように鍛えてきました。

でも最初に組んで寝かした時に『これは行ける。自分が得意なところで攻めていける』と感じて。自分も本当に調子が良かったということもあって、すぐに袈裟からの極め技に行きました。あそこでフィニッシュできなくても、ずっと同じ形を繰り返すつもりで」

――修斗については、今後誰を相手にベルトの防衛戦を行いたいという希望はありますか。

「強い選手が出てくれば、もちろん防衛戦はやります。それとRoad FCにも呼んでもらっていて――今は強い選手と試合することがMMAに対するモチベーションなので。強い選手と対戦できるなら」

――今年のRoad FCグローバルトーナメントでは、パク・シウォンと対戦します。この試合は修斗のタイトルマッチ前に発表されていましたが、日本の格闘技マスコミにはかん口令が敷かれていたようで……。

「Road FCのほうが気を遣ってくれたみたいですね。でもすでに韓国では発表されていたので、周りからも『もうSNSで発表されていないですか?』と聞かれることがありました(苦笑)。

今回は試合日時も含めて、サステインさんとRoad FCの間で話をしていたんですよ。修斗の世界タイトルマッチは7月に行う予定やから、4月のRoad FC出場は大丈夫。Road FCのほうは当初、9月からトーナメントを開催する予定で。だから互いの試合には干渉しないやろう、と……。でも修斗の試合が7月28日、Road FCトーナメントの初戦が8月31日になったと聞いて、『これはちょっと厳しいなぁ』とは思いました」

――……。

「修斗の世界タイトルマッチは5分5Rで、それを戦った1カ月後というのは――。でもRoad FCからも『ぜひ出てほしい』と言われていて。チーム内で話し合った結果、まず試合日程のことは考えない。修斗の世界タイトルマッチに全集中する。修斗で勝ち、怪我もなくメンタルも整っていたら8月のRoad FCに出ようと決めました。そう決めたら、気持ちもスッキリしましたね。

幸い修斗の試合はノーダメージで終えることができました。体は絞れている状態ですし、コンディションは凄く良いです。特に今回は世界タイトルマッチに向け、つくり上げていたので。少し休んでから、すぐに対策練習に入ることができています」

――一度休んでから、またイチからつくり上げていくよりは良いかもしれないですね。

「はい。去年のトーナメントは試合間隔が2カ月ぐらいで、そのほうが逆にキツかったです。2カ月やと一度体重も増えてしまって、そこからまた減量と練習というのは精神的にもキツいですし。だから今回は世界タイトルマッチのコンディションのままRoad FCのトーナメントに臨むことができて、結果的に良かったとは思っています」

今23歳やのに、なんであんなに仕上がっているんやろうかと(苦笑)

――当初は9月にトーナメント初戦が開催される予定だったということですが、その時点でパク・シウォンと対戦することは決まっていたのですか。

「対戦相手が決まったのは修斗タイトルマッチの1週間前ぐらいです。前回のRoad FCで勝った時に『チャンピオンと対戦したい』とアピールしたら、本当に決まって(笑)。修斗のベルトを巻いたら、次はROAD FCのチャンピオンと試合ができる――と思いながらも、タイトルマッチの前はそんなことを考えないようにしていました。

修斗のベルトを巻いた直後は、『次はRoad FCのチャンピオンとやるんや!』と意気込んでいて。でもその時はアドレナリンが出ているだけかもしれないし、まず3日ぐら休養してダメージとメンタルに問題がないかどうか確認しました。それで大丈夫やったから『ここは勝負したい』と決めたんです」

――試合前に考えないようにしていたとはいえ、修斗タイトルマッチの1カ月後にRoad FC王者と対戦することが分かった時点で、気持ちは揺れませんでしたか。スケジュールと対戦相手を考慮すると、躊躇して当然かと思います。

「逆ですね。相手がチャンピオンでないと、1カ月後にRoad FCのトーナメントに出るというモチベーションは保てなかったと思います。チャンピオンと試合できるから、厳しいけど1カ月後にトーナメントに臨むことができる」

――もしかしたら「1カ月でも出る」と考えられるのは、昨年のトーナメントの優勝者アルトゥル・ソロヴィエフ、準優勝者ナンディンエルデン・キム・インソォン、そしてRoad FC王者パク・シウォンぐらいだったかもしれません。とはいってもUAEWライト王者のアレックス・ダ・シウバもいますが……。

「そう考えると、自分に何か流れが来ているんじゃないですかね。アハハハ」

――ではパク・シウォンの印象を教えてください。

「林君と対戦した時は――あの大会の中で、一人だけ迫力が違いました。計量の時から体も大きいし、戻してからも仕上がっていて。もしこの選手と対戦できるなら――そのチャンスは今年のトーナメントしかないかもしれない。林君との試合の結果に関わらず、トーナメント1回戦で試合がしたい。パク・シウォン選手のオーラを見て、そう思いました。

実際に試合を視たら、本当に強くて。『こんなに強い選手がおるんや』と思いました。今23歳やのに、なんであんなに仕上がっているんやろうかと(苦笑)。試合でもすごく落ち着いて戦っていて、23歳の選手とは思えなかったです」

――しかもまだMMAキャリアは6戦ですからね。以前はドタバタと戦っている印象もありましたが、林RICE戦のスマートな戦いぶりは驚かされました。

「林君も『強すぎて何もできんかった』と言っていました。僕も林君がパク・シウォン選手と戦うことが決まって、過去の試合映像を視ていたんですよ。確かに仰るとおり、昔はまだドタバタ試合をしている感じで。だけど打撃のキレも進化しているし、何より落ち着いて試合をするようになっている。

でも自分の中で、どう戦うかのイメージは固まっています。あとはこれから練習で、仕上げていきます。今回は修斗王者とRoad FC王者が戦うという、なかなかない組み合わせです。僕はアマチュアから修斗で試合をしてきて、ここまで新人王、環太平洋、そして世界と全てのタイトルを獲らせてもらいました。次は修斗の代表として、Road FCで爪痕を残してきます!」

<パク・シウォン・インタビューはコチラから>

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45 Black Combat DEEP MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC Shooto Shooto2024#07 UFC YFU武林笼中对 YouTube ダイキ・ライトイヤー パク・ソヨン パンクラス マックス・ザ・ボディ ヤックル真吾 ユ・スヨン 井上雄策 人見礼王 住村竜市朗 修斗 国内MMA 大竹陽 川北晏生 平川智也 平良達郎 新井拓巳 瀧澤謙太 田村ヒビキ 藤井伸樹 西條秀成 野瀬翔平

【Shooto2024#07】国内3冠制覇へ、住村竜市朗が西條秀成と対戦。環太平洋王座決定Tに野瀬がエントリー

【写真】脱・塩漬けを果たした住村が国内3冠を目指して修斗のタイトルを狙う(C)MMAPLANET

9月22日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2024#07の第一弾カードが決定。現ウェルター級キング・オブ・パンクラシストの住村竜市朗×西條秀成、環太平洋バンタム級王座決定トーナメントを含む9試合が発表された。


2017年7月にDEEP(2022年5月に返上)、2023年12月にパンクラスでベルトを巻いている住村だが、2009年11月のプロデビューから4戦目までは修斗で試合を続けていた。今回は2010年12月の新人王決定トーナメント決勝戦=井上雄策戦以来、約13年9カ月ぶりの修斗凱旋となる。もちろん住村の目指すものはDEEP・パンクラスに続く修斗での王座戴冠で、今回は国内MMA3冠制覇に向けた第一歩となる試合だ。

対戦相手の西條はTHE BLACKBELT JAPAN(旧・Theパラエストラ沖縄那覇)所属で、プロ戦績は4戦4勝と無敗。昨年のウェルター級新人王で、現在は世界ランキング5位に名を連ねている。戦績こそ浅い西條だが今年5月には中国のMMA団体=YFU武林笼中对のジャン・シイジェンからTKO勝利を収め、6月には「UFC on ESPN58」に出場した平良達郎に帯同してエクストリーム・クートゥアでトレーニングするなど、幅広く経験を積んでいる。

直近2試合はいずれもパウンドによるTKO勝利で塩漬け上等から脱却した住村が、力強いテイクダウン&トップキープを武器とする西條に対して、どんな戦略を選んで戦うかが見どころの一戦だ。

また藤井伸樹が返上した環太平洋バンタム級の新王者を決定する4選手参加のトーナメント開催が決定した。出場選手のなかで最も注目されるのは野瀬翔平だろう。

今年2月のRIZIN佐賀大会では瀧澤謙太をグラウンドで圧倒してヒジ打ちによるTKO勝利を収め、3年連続出場となったRoad to UFCでは1回戦でユ・スヨンと対戦。一時はDEEP・Black Combat・NAIZA FCのアジア・バンタム級三冠王だったスヨンに敗れたものの、組み技・スクラングルで真っ向勝負し、ハイレベルな攻防を繰り広げている。

その野瀬はMMA戦績3勝1敗、2連続KO勝利中の人見礼王と対戦。逆ブロックでは4連勝中の川北晏生と直近では修斗&RIZINでキャリアを積むダイキ・ライトイヤーが対戦する。

■ Shooto2024#07対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
西條秀成(日本)

<ライト級/5分3R>
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)
田村ヒビキ(日本)

<環太平洋バンタム級王座決定トーナメント/5分3R>
川北晏生(日本)
ダイキ・ライトイヤー(日本)

<環太平洋バンタム級王座決定トーナメント/5分3R>
野瀬翔平(日本)
人見礼王(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
新井拓巳(日本)

<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
ヤックル真吾(日本)

<インフィニティリーグ2024女子アトム級/5分2R>
平田彩音(日本)
檜山美樹子(日本)

<インフィニティリーグ2024女子アトム級/5分2R>
パク・ソヨン(韓国)
NOEL(日本)

<2024年度新人王決定トーナメント一回戦ライト級/5分2R>
手島 響(日本)
直島弘昌(日本)

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【Special】アジアの猛者たち─02─パク・シウォン「Global Tで優勝すればRIZIN王座奪取は朝飯前」

【写真】2002年4月4日、ソウル生まれでコヤン市イルサン育ちのパク・シウォン(C)MMAPLANET

UFC、RIZIN、北米フィーダーショー、日本のプロモーションと世界中のMMAを見渡してアジア勢が台頭しつつある。もちろん、アジアといっても広い。その勢いの中心は東アジアではなく、中央アジアだということも百も承知だ。MMAPLANETでは6月から日本人ファイターと肌を合わせた経験がある──あるいは今後その可能性が高いアジアのファイター達にインタビューを続けてきた。

題して「アジアの猛者たち」──第2弾は韓国からパク・シウォンのインタビューをお届けしたい。
Text by Manabu Takashima

8月31日(土・現地時間)に韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC69で戦いの火蓋が切って落とされるGlobal Tournament。昨年は負傷欠場したRoad FCライト級最強の男、パク・シウォンが今年は出場を果たす。

22歳、キャリア6勝0敗のパク・シウォンは中央アジア、ロシア、ブラジル人ファイターが参戦する同トーナメントを経験の積む場――ワールドクラスのファイターに成長を遂げるステージとしている。そしてRIZINと協力関係のあるRoad FCのトップファイターは「日本の格闘技文化に惚れた」と言いつつ、「このトーナメントで優勝すれば、RIZINライト級王座を取るのは朝飯前」と断言した。


韓国でこれだけのメンバーが集まる大会は他にない

――キャリア6勝0敗、底知れぬポテンシャルを感じさせるパク・シウォン選手です。長期離脱前に「K-MMAの青木真也だ」と韓国の格闘技記者から聞いた時から、インタビューをさせていただきたいと思っていました。

「ありがとうございます(笑)」

――初めて対面させてもらったのですが、物凄く大きいですね。ウェルター級やミドル級に感じるほどです。

「身長が186センチか187センチあるので。そういう風に見えるんだと思います。ただリーチはそれほどでなくて、身長と同じぐらいなんです」

――とはいえ190センチ近くてライト級……。それはアドバンテージになりますね。そんなパク・シウォン選手ですが、いつぐらいからMMAに興味を持つようになったのですか。

「14歳の時にMMAを見始めて、15歳になって試合に出たくなり練習を始めました。UFCのジョゼ・アルド×コナー・マクレガーに夢中になり、Road FCのチュモギンダ(拳が鳴る)というリアリティTVショーを視て、自分もやろうと思ったんです。

イルサンにチームMAXというジムがあり、そこに入門してプロデビューをしたのもチームMAX時代です」

――それまでに格闘技の練習をした経験は?

「柔道を町道場で半年ほどやっていたぐらいです。実はMMAの練習をしたくて親に話すと許してもらえず、柔道なら良いということなので仕方なく習うようになったんです。でも半年ぐらい経ってMMAのジムに通うことを認めてもらえて、柔道は辞めました。だから格闘技歴はほぼMMAだけです」

――中学生がMMAの練習をする。どのような内容だったのでしょうか。

「Road FCのフライ級王者だったソン・ミンジョン選手がやっていたMMAのプロ練習にいきなり参加していました。当時から身長は180センチを超えていて、体重は60キロぐらいしかなかったのですが……。まぁ毎日、しこたま殴られましたね(笑)。もちろん、本気じゃないです。でも自分がMMAの手ほどきを受けたのは、間違いなくソン・ミンジョン選手からです」

――根性ファイトが信条のファイターでした。

「メチャクチャ腹が据わっていました。ただ下の人間には本当に優しくて、今でも尊敬している先生であり人物です。自分の人生のなかでも、最も誠実な人です。チームMAXで練習をしていたのは3年ほどでしたが、あの時に鍛えられたことで、今の自分がいると思っています」

――チームMAXを離れてからは、どのように練習をしてきたのでしょうか。

「チームMAXで練習を始めて2年4カ月後にプロデビューをしました。そこからチーム・スタンガンに移り、2年ほどしてフリーになり、2022年7月のパク・スンモ選手と戦う前からカウボーイMMAに合流しました。

カウボーイMMAからコーチが離れ、ダイヤMMAを立ち上げて今に至る感じです」

――デビューから2年目にコロナ・パンデミックが起り、練習も試合も大変な時期を経験したかと思います。もともとRoad FCでキャリアを積もうと考えていたのですか。

「それこそコロナの時にARCというRoad FCが行なっていた大会で戦っていたので、Road FCと契約をした形です。あの時は実はチームメイトが欠場し、代役出場だったんです。まだ19歳でしたが、長期契約を結ぶことでMMAを戦って収入を得ることができるからRoad FCで戦うことを決めました」

――今もデビューした時にサインした契約下で戦っているのですか。

「いえ、今年になって契約を更新しました。結果、2022年12月に巻いたベルトを返上して、今回のトーナメントで再びベルトを目指すことになったんです」

――タイトルは返上したのですか!!

「Road FCはチャンピオン制からグランプリ制に移行しました。結果としてRoad FCライト級最後のチャンピオンをいう肩書を持てるようになりました」

――コロナ後、Road FCから離れRoad to UFCで戦うチャンピオンやBlack Combatに移る選手も出てきましたが、パク・シウォン選手はRoad FCに継続参戦を決めたということですね。

「色々な選択肢がありました。そのなかでRoad FCが提示してくれた条件は非常に満足がいくものでした。同時にチャンピオンは適正な挑戦者が現れるのを待たないといけないのですが、トーナメントは勝てば確実に3試合が戦えます。

自分はまだまだ経験が浅いファイターです。もっと試合をしないといけないですし、Road FCが海外の強豪をトーナメントに出場させると約束をしてくれたので。それもあってRoad FCで戦うことに満足しています。

昨年のトーナメント優勝のアルトゥル・ソロヴィエフ、UAEWのライト級王者アレックス・ダ・シウバ。それにBRAVE CFでライト級王座挑戦経験のあるカミル・マゴメドフ。修斗のキャプテン☆アフリカ選手も出場します。韓国でこれだけのメンバーが集まる大会は他にないです。こんな選手を呼んで大会を開く力があるのはRoad FCだけだと思います。なので、このトーナメントに出ないという選択はなかったです。

アジアより中央アジア、ロシア、ブラジル人と戦う経験がいずれは自分のキャリアに役立つと思っています。それが可能になるRoad FCで戦うことは今の自分に最適です」

日本の格闘技文化に惚れてしまいました(笑)

――単刀直入に伺いますが、Road FCは縛りが強い印象があるなかでRIZINとは協力関係にあります。RIZINで戦いたいという気持ちはありますか。

「4月にRIZINを観戦したのですが、日本の格闘技文化に惚れてしまいました(笑)。とにかくお客さんがファイターを尊敬してくれています。鈴木千裕選手が入場した時と勝った時のお客さんの反応が凄まじかったです。自分もああいう選手になりたいと素直に思いました。

同時に、あれだけ高額のチケット代を支払ってまでファンがMMAの試合を見ることは韓国では考えられないです。その事実を知った時は正直、ショックでした」

――今後はまずグローバルTに集中することになるかと思いますが、最短でいつ頃RIZINで戦いたいという希望を持っていますか。

「Road FCのチャンピオンだったのでRIZINで戦うチャンスは、あるはずです。でも今はトーナメントに集中しないといけない。トーナメントで優勝することしか考えていないです」

――今回のトーナメントで優勝をして、箔をつけてRIZINライト級に殴り込みという青写真を描くこともできますね。

「この厳しいトーナメントで優勝できれば、RIZINのライト級でチャンピオンになるのは朝飯前です。アハハハハハ」

――そのグローバル・ライト級トーナメントに向けて、日本のファンにパク・シウォンとはどういうMMAファイターかアピールしてもらえないでしょうか。

「いつでも相手を仕留めることができる。それが持ち味です。キックでもパンチでも、寝技でもフィニッシュできます。それにトラッシュトークも任せてください。力もあり、口も達者です(笑)。

ワールドクラスになるには全てが万能でないといけないです。まさにイスラム・マカチェフの試合を見てもレスリングも打撃も寝技も全てトップクラスです。自分はまだまだ足りないと感じています。これから、そこは勉強に行きます」

――ところでトラッシュトークも任せてくださいという言葉ありましたが、Road FCでは100秒のキックルールのような試合を組むようになりました。あの試合に関して、パク・シウォン選手はどのように感じていますか。

「格闘技としては『どうかな?』とは思っています。ただ、あの試合をフォローする人も多いですし、コア層以外にRoad FCを知ってもらうための宣伝としては良いかと。自分のやるべきことは、そうファンにMMAの方が面白いと思ってもらえるよう戦うことです」

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【レスリング】須﨑優衣を破ったフォガットの壮絶な減量

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現在、絶賛開催中のパリオリンピック2024。日本のメダルラッシュでどの競技からも目が離せない状態が続いていますが、今月に入って始まったレスリングでは悲喜交々のドラマが繰り広げられています。

女子50㎏級で優勝候補と目されていた須﨑優衣がまさかの初戦敗退。インドのビネシュ・フォガットに2-3の僅差の判定で落とし、涙を飲みました。しかし、決勝に駒を進めたフォガットは決勝前の計量で100グラム超過が判明して失格処分。これにより須崎は3位決定戦に進出し、銅メダル獲得しています。

結果だけ見ると「フォガット無念」の一言ですが、その過激な減量方法を聞くと常軌を逸しているとしか思えません。イギリスのDaily Mailによると、「五輪の金メダル獲得に向けて『血を抜き、サウナで水を抜き、髪を切る』という極端な減量の結果、わずか150グラムの差で失格に終わった」と伝えています。

金メダルにかける執念といえば聞こえはいいですが、血を抜いてサウナで水を抜いていてはベストパフォーマンスを発揮するどころか、生命の危険に晒されても不思議ではありません。選手自身がブレーキを掛けられないのなら、コーチや陣営が歯止めをかけるべき。それが行われなかったのは残念です。

そんな過酷な減量を強いられるなんて、そもそも階級がマッチしてなかったのでは?と率直に思いましたが、案の定、フォガットは元々53~55kg級が主戦場。過去のニュースを見ると50kg級だと、8~9kgの減量が必要だったという記事もあり、50kg級で戦うには無理があったのは間違いなさそうです。

減量を巡るいざこざは日本の格闘技でもよく起こる問題。契約体重オーバーで試合が消滅したり、ペナルティが課せられる事は日常茶飯事です。昨年は修斗の前日計量に姿を現わさなかった選手が、後日亡くなっていた事が判明するなど、不幸な事故も起こっています。

オリンピックという大舞台で起こった過酷な減量、そして体重オーバーは、階級のある競技の安全性について今一度考える契機にしてほしいなと。これは契約体重や規定を甘くせよという事ではありません。自身に適した階級を選択する、模索する、推奨すべきではないかという事です。

勝つ事をを優先するなら階級を上げる決断は正直しにくいでしょう。でも、生命の安全を第一で考えるなら階級を上げる勇気を持つ必要があります。減量にこだわるあまり健康を害したり、命を落としてしまうのは本末転倒。選手も関係者も主催者も一度立ち止まって考えるべき時に来ている気がしてなりません。