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【Special】J-MMA2023─2024、鶴屋怜─02─「達郎君だけでなくライバルに『負けろ』という気持ちはある」

【写真】準決勝、マーク・クリマコ戦の鶴屋怜。完全にZONEに入っている (C)MMAPLANET

J-MMA 2023-2024、第五弾・鶴屋怜、後編。
Text by Manabu Takashima

2月4日、ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるRoad to UFC2023Finalでフライ級決勝に挑む鶴屋怜だが、チーニョーシーユエとの決勝の勝利はデフォルトで既にUFCでどのように戦っていくのか青写真を描いていた。

<鶴屋怜インタビューPart.01はコチラから>


──Road to UFCは自分の動きができれば、負けることはない。一貫して、その想いを持続できているようですね。

「そうですね。マーク・クリマコは自分と似ている部分もあるので、ちょっと警戒していました。それ以外はストライカーが多くて、普通にやれば一本勝ちできるかと思っています」

──UFCとの契約はデフォルトという怜選手ですが、もう契約後のことも青写真を描いているのでしょうか。

「自分、1戦目からランカーとやりたいぐらいの勢いではいます。例えば中国のスムダーチーとか、UFCがやらせてくれるのかは分からないですけど。あの選手もストライカーで寝技もそんなにできない。UFCで最初に戦うには良い相手かなって思っています。どうなるのか分からないですけど、15位とかそこぐらいのランカーと一発目から戦いたいです」

──子供の頃から「日本人初のUFC世界王者」を目標に格闘技に取り組んできました。そのなかで、UFCフライ級戦線では平良達郎選手が、5戦5勝で世界が注目する存在となっています。その辺り、どのように感じていますか。

「今、UFCフライ級ではムハマド・モカエフも5連勝していても、タイトルマッチに届いていないです。達郎君もここから2年は掛かると思います。僕は年齢も2歳下でデビューも2年半遅い分、現時点で達郎君が先を行っているのは当然です。でも、この2年の間に自分が一気に近づく、追い越すぐらい勝って行けばと思います。でも、焦っているということはないです」

──いじわるな質問ですが、自分が先にUFC世界王者になることを考えると、平良選手の試合を見ていて「負けろ」と思うこともありますか。

「それは達郎君だけでなく、チャンピオンになる力に持っていそうな選手……ライバルになる選手が試合をする時は『コイツ、負けろ』という気持ちはあります。同じ階級で同門以外の選手は、負けた方が良いというのは──。それは達郎君に限ったことじゃないです」

──なるほど、これだけ近しいパラエストラ千葉ネットワークとザ・パラエストラ沖縄であっても同門ではないと。

「ハイ。毎日、一緒に練習している選手が僕にとって同門──チームメイトです。達郎君は他のジムの選手ということでもなくて、なんていうのか……家族ではなくて、親戚のような感じですね」

──ではタイトル戦でなくても、対戦相手の一人として戦うことができる?

「UFCならしょうがないです。日本の団体とかで達郎君と戦えと言われると違うかなって思うけど、UFCなら一発目で平良戦が組まれても……。別にランカーが相手になるわけだし、それはそれで自分的にはオイシイんで、やって勝ちたいです」

──平良選手が勝ち星を重ねる間にも、UFCフライ級はブラジルや中央アジアから続々とポテンシャルの高い選手が集まってきています。

「そうっすね。自分、まだ21歳でMMA的には全然完成していなくて。自分がUFCで2年ぐらい経験を積めば、今の自分とは全然違うようになっていると思います。今、こういうことを言っても信じてもらえないだろうけど、2年間UFCと絡めば中央アジアとかのヤツにも負ける気はしないです」

──日本でもフライ級は層が厚く、その日本のトップとの対戦がないことで怜選手の能力に関して、懐疑的な目が向けられることもあります。そのような意見に対して、また日本のフライ級戦線に関してどのように思っていますか。

「う~ん、これから何が起こるのかは分からないですけど……交わることは、今のところはない。そう思っています。別に神龍にライバル心はないし、そっちに行ったんだなって思っていますし」

──日本のフライ級の話題になると、対象はいきなり神龍誠選手ですか(笑)。

「神龍はUFCに行きたいって言っていて、CFFCとかで試合までしたけどUFCと契約できなかったわけじゃないですか。UFCで戦いたいなら、なぜ面倒くさがらずRoad to UFCに出なかったのか。そこに出ないで、僕からすると近道を選んで契約はできなかったからRIZINで戦っている。もう同じ道を歩いているとは思っていないです。

もちろん堀口選手は日本のトップで、世界のトップです。僕自身、堀口選手を越えないといけないことは分かっています。ただ、今の僕には堀口選手を越えるために日本で戦うという道にはいないです。だから、日本で戦うことを選ぶ選手と交わることは──今はないと思っています。

『鶴屋怜、日本で誰と戦ったんだ?』という声があっても、僕はUFCに行って、UFCでチャンピオンを目指します。UFCでチャンピオンになれば、誰も文句は言えなくなる。誰も、何も言えなくなる。僕が目指すのは、そこなんです。だから『日本で強い選手と戦っていない』と言われれば、そうです。そこを見ていないので」

──押忍。あと一点、怜選手はチームメイトのセコンドに就くことが多いですね。週末には連日で、また1日で会場を変えても怜選手が会場にいてセコンドをしているということがありました。

「なんか、頼まれるんですよ(笑)。太田忍さんとかも、毎試合のように『怜、就いてもらえる?』って感じで。KAREN、松井斗輝君、秋元強真もそうですね。チームメイトのセコンドに就くと、勝って欲しいから本当に緊張します。自分の試合であんな風になることがないのに、セコンドだとメチャクチャします。

将来的に自分の試合でも、そんな感じで緊張することもあるだろうし。皆、そこは乗り越えるしかない。そんなときに、セコンドをしていて凄く緊張し、乗り越えた経験は生きてくるのかもしれないです。とにかく、あの感覚は何とも言えない嫌な感じなので。

ただ、それはあくまでも付随してくるもので、チームメイトに勝って欲しいからセコンドをやっています。一緒に練習している仲間だし。それに圧勝とかすると、俺もこの勢いで行くぞって思えますし。ただ負けた時は……これが勝負なんだと、気分が落ちないように自分に言い聞かせています」

──そういえば1月28日に修斗新人王トーナメントのストロー級決勝で、麻生Leg Lock祐弘選手と戦う根井博登選手のセコンドにも就いていますね。

「あぁ、根井は中学の頃からレスリングを習いにきていて。自分がコーチをしていたんです(笑)。それで高校でレスリングをやるとかでなく、MMAをやるようになって」

──2006年6月生まれ。まだ17歳の根井選手ですから、そういうこともあるのでしょうね。既に次世代が育ってきている怜選手ですが、2月4日のRoad to UFC決勝に向けて、一言お願いします。

「一発目、しっかりとインパクトを残す勝ち方をして、自分はUFCでも通用するんだと思われるような試合をします。正直、4階級とも中国人選手が決勝戦で出てきます。フェザー級は2人とも中国人で、凄い勢いになっています。だから俺が中国人選手を止めないと。」

──バンタム級決勝で戦う韓国のイ・チャンホも、韓国と日本がしのぎを削り合って成長し中国に負けないようにしないといけないということを言っていました。

「ハイ。そのインタビューは自分も読みました。ここで中国を止めないと、これからどうなってしまうのかという危機感もあるし。バンタム級は韓国の選手も頑張ってもらう。ライト級で原口(伸)選手にも勝ってもらって──フライ級は絶対に俺が勝ちます」


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45 DEEP o RIZIN YA-MAN YouTube キック ヒロヤ ライカ 修斗 堀口恭司 大沢ケンジ 山内渉 平本蓮 新井丈 朝倉未来 朝倉海 海外 神龍誠 竹中大地 藤井伸樹 関口祐冬

【RIZIN】RIZIN.45 新井丈×ヒロヤのあとがき


堀口恭司×神龍誠、朝倉海×ファン・アーチュレッタ、平本蓮×YA-MANなどが注目を集めたRIZIN.45。その前半戦でわりとひっそりと行われた新井丈×ヒロヤの一戦に注目していた格闘技マニアは何気に多いのではないでしょうか。

新井は修斗でストロー級とフライ級の2階級を同時に制覇した唯一の選手。そして9連敗から11連勝して成り上がった破天荒な経歴。さらにはケンカのような間合いで衝撃的なKOを量産するファイトスタイルが相まって2023年最も修斗で輝いた選手と言っても過言ではないでしょう。

そんな修斗の象徴が初めてのRIZINで対戦したのは朝倉未来門下生のヒロヤ。DEEPでの戦績は勝ったり負けたりと平凡なものの、朝倉のプッシュもあって今年RIZIN初参戦。結果0勝2敗と1度も勝っていませんが、ブレイキングダウンで得た人気をバックに大晦日にも出場。そればかりか修斗の顔と言うべき新井とぶつかる事になったから、修斗マニアの心中は穏やかではなかったはずです。

その裏側では実績と勢いに勝る新井が成敗してくれるだろうと期待していたのも束の間、得意のはずの打撃戦で相次いでパンチを被弾。最後はハイキックを効かされ、追撃のパンチを浴びてTKO負けを喫しました。

負ける事が想像出来なかった新井のよもやの敗戦。現実を受け止める事が出来ず、落胆したフォンがどれだけいた事か。でも、両者のファイトスタイル、試合までの流れを見ると、あながちヒロヤのまぐれ当たりではなく、ある種必然だったようにも思えます。

まずはファイトスタイル。戦前の展開予想でも触れた通り、連勝中に新井が対峙してきたのはストライカーが中心。真っ向から打ち合ってくれたからこそ、新井の強みでもある打撃が十二分に活かされ、KOの山を築いてこれたのは紛れもない事実です。

対するヒロヤはテイクダウンにこだわり、グラウンドでガッチリ固めてコントロールするファイトスタイル。新井はこの手のコテコテのタイプとの対戦経験はほとんどなく、手を焼くであろうと予想していました。

現に試合では、テイクダウンこそ許さなかったものの、再々タックルで組み付かれて間合いを潰され、スタンドでの打撃に集中し切れなかった様子が見て取れます。

そして組み一辺倒のイメージが強いヒロヤですが、スタンドの打撃が着実に上達している事も番狂せを起こした要因のひとつ。タックルの合間を縫って的確にパンチを入れた場面が印象的。さらに序盤から狙っていたハイキックをクリーンヒットさせるあたりは、しっかりと新井対策を講じてスキルアップしてきた所以ではないでしょうか。

現にヒロヤと同じJAPAN TOP TEAM所属の西谷大成も11月のFIGHT CLUBで初めてのキックルールに挑戦。ここでも本職のキックボクサー山口裕人から3度のダウンを奪ってKO勝ちを収めました。ヒロヤが勝利した瞬間、西谷の勝利がオーバーラップしてきたのは私だけでしょうか。日本、海外問わず名コーチを招聘してメガジム化してきたJTTの成果がこの2試合に表れ始めた気がします。

さらに言うと新井のフィジカル(体調)も引っかかるポイント。元々ストロー級を主戦場にしてきた新井にとって1階級重いフライ級は若干背伸びした感は否めません。リング上でヒロヤと並んだ時にも一回り小さく見えたし、普段よりも大きい相手をプレスし切れなかったように見てました。

そして、新井の体調が万全だったかと言えばこれもまた疑問。直近では11月19日に修斗の世界フライ級王座を賭けて山内渉と対戦。身長、リーチ、フィジカルで上回る山内が前蹴りで新井の動きを止めて、左右のフック、ハイをヒットさせてKO寸前に追い込まれました。

結果的には逆転のKO勝ちを飾ったものの、新井のダメージは相当大きかった。しかも、この試合は修斗初の2階級同時制覇がかかった大一番。全てのモチベーションを集中させていただろうから、試合の1ヶ月後の大晦日にRIZINでビッグマッチと言われてもモチベーションも上がり切らず、ダメージも回復し切れなかった事は想像に難くありません。

とはいえ、そんな事は新井本人もトレーナーを務める大沢ケンジも百も象徴でしょう。リスクを背負ってでもRIZINに参戦して、名前を売る、より高みを目指す事を優先したわけだから、その決断は決して責められません。

それでも、この敗戦はぶっちゃけ本当に痛い。全てがフイになる事はないとしても、11連勝も修斗2階級同時制覇も、手にしていたものが、1回の敗戦でヒロヤに総取りされました。修斗を見続けて新井の勝利に胸を震わされた1人のファンとして正直残念だし、悔しい気持ちで一杯です。

しかし、酷な事を言うようですが、これもまた格闘技。これもまた人生。いい事ばかり続かないし、チャンスを掴むためにリスクを負って勝負しなきゃならない事だってありますもん。それでこそ新井丈なのかなと。

でも、このままでは終われない。今回の敗戦を受けて新井はどう動くのか。敗戦を無かった事にして修斗で防衛戦を重ねるのは避けてもらいたい。目線の先にはRIZIN再上陸を見据えてリベンジのチャンスを伺ってほしいというのが無責任な外野のファンの願いです。

そして、現役の二冠王者の首を獲られた修斗。新井陣営が負った責任なのかもしれませんが、このまま引き下がっていいものか。フライ級なら山内渉、関口祐冬、体重を調整出来るなら、バンタム級の藤井伸樹や竹中大地あたりがヒットマンとして送り込まれたら、因縁があってストーリー的にも面白くなりますが。。。果たしてどうなりますか。

でも、よく考えたら9連敗しても現役にこだわり続けて結果を出した新井丈。今回の1敗なんてわけないんじゃないかと。2024年もまた何か大きな事をやってくれる予感がしています。ご武運あれ。
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AB ABEMA DEEP MMA MMAPLANET o 修斗

【Deep Emotion】ハッピーエンドなJ-MMA、行く年暮に――忘れてはならないことを胸に新たな1年へ

【写真】10カウントはなかったけど――9月17日、FORVCE17.MMA Zジムの皆は笑顔だった (C)MMAPLANET

永遠に記憶に刻まれる名勝負や、忘れることができない悔しい敗北、2023年も本当に色々なことがあった。堀口恭二のプロポーズ成功で大団円を迎えたJ-MMA界、選手や関係者、そしてファンの間でも悲喜こもごもが見られた。

そんな2023年、忘れられない――ではなく、忘れてはいけない出来事が起こった。7月23日に開催されたプロ修斗公式戦に出場予定だったCHAN-龍こと岩本龍弥さんが亡くなった。CHAN-龍選手は前日計量に姿を見せず、「無断で計量を欠席した」という理由で参戦中だったインフィニティ・リーグ戦の出場権剥奪という処分が前夜に発表されていた。

処分の発表から、9日後に日本修斗協会から彼の死が明らかにされた。

それから約2カ月後、9月18日。CHAN-龍選手がデビュー戦を戦った修斗公式戦高松大会=FORCEの会場で、所属していたMMA Zジムの面々が彼のポートレイトを首に下げ、ケージに足を踏み入れていた。勝てば天に掲げられたポートレイト、そのストラップや幾人かは色鮮やかな赤色とし、亡きチームメイトを偲んだ。そして笑顔で見送った。

人の死、残された家族や友人。様々な想いがあり、いたずらに記事にできるものではない。ただし、彼の死が徳島で確認された前日に処分が下っていた計量及び減量問題をこの国のMMA界に生きる者は風化させてはならない。

MMAは競技であり、スポーツ。決まりが守られないと、成立しない。それでも計量失敗はついて回る。決してなくなることはない。出場停止や罰金というペナルティでは、抜本的な解決には決してならないだろう。だからといって、処罰は必要ないとは決していわない。選手が手にするファイトマネーに対して、論外な多額な罰金でない限り。

何よりペナルティを受けるのは選手個人であっても、計量失敗は決して選手個人の問題ではない。もちろん、落とせる努力をせずに体重を創らなかった場合は倫理的にも論外だ。と同時に自分が知る限り、そんな例はごくわずかだということ。

決して無くなることがない計量失敗を少なくするのは、計量失敗の責を選手にだけおしつけないこと。そういえば選手とジムの指導者の問題だ――という論調になりがちだが、プロモーションも含め、業界全体で取り組むべき問題だ。

理想は他の地方からやってくる選手に関して、計量当日の移動を失くすこと。ファイナンシャルの問題が付きまとうが故に、簡単に解決できる問題ではない。ただし、その理想を持ち続けること。その意思を業界として持てるのかどうか。

加えて大会当日だけでなく、計量会場でのドクターの同席。ここはハードルも随分と低くなるのではないだろうか。

それも難しいというのであれば、計量ミスをした選手、ジム関係者がその要因をレポートしプロモーターだけでなく、他のジムとも共有すること。失敗した、罰金だ。出場資格停止だ――だけでは、その苦い薬を次に生かすことができない。この失敗例が可視化できる数ほど、選手、ジムは対策を練ることができる。しかも個々の意思のみで、支出とならないはず。

交通事故の原因は、何もドライバーだけでない。だから砂利道は舗装され、水はけが悪いようだと排水設備を整える。ミラーや道路標識もそう。計量失敗も同じだ。選手だけに責任を押し付けるのではなく、全員が他人事でなく自分も関係しているとメディアも含め、捉えること。この真っ赤なストライプを目に焼き付けて、夢半ばにして――などという状況を再び生まないために、そして老弱男女が夢を見て、夢を託せる業界に近づくことを願いつつ、MMAPLANETの2023年を終えたいと思う。

読者の皆さん、良いお年を!!



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AB ABEMA F1 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN45 YA-MAN キック ボクシング 修斗 平本蓮 朝倉未来

【RIZIN45】MMAルール戦でなく、MMA。回転力のYA-MANに対して、軸と止める突きの平本が競り勝つ

<フェザー級/5分3R>
平本蓮(日本)
Def.3-0
YA-MAN(日本)

タッチグローブをしなかった両者。いきなり左の蹴りでスリップした平本に対し、YA-MANが左右のフックを振るう。右を当てた平本がボディロックからテイクダウン、YA-MANはウィザーで立ち上がる。コーナーに詰めてヒジを入れた平本は、キック畑で育ったYA-MANに対し、ムエタイの組みで勝負する。右を差したYA-MANが、左も差してコーナーに平本を押し込む。

ここでYA-MANもエルボーも見せ、平本は崩しからヒザを狙う。やはりタイクリンチ狙いの平本、YA-MANは胸を合わせて離れ際のエルボーを狙う。ワンツー、左を当てたYA-MANに対し、平本も左を返していく。ここでクリンチのYA-MANがコーナーに平本を押し込んで、エルボーで離れる。YA-MANが右ロー、スイッチした平本が左ロー。YA-MANのコンビに平本が右を返し、左ミドルを蹴る。拳だけでなく神経戦のなか、ローに平本がパンチを合わせる。接近した打撃戦で一歩も譲らない両者、YA-MANが首相撲に取られもコーナーに押し込みレフェリーがブレイクを命じる。再びローに右を合わせた平本、YA-MANも右を打ち返し時間となった。

2R、平本が左インロー。さらに左から組んでバックに回る。崩されたYA-MANも立ち上がって胸をあわせ、コーナーへ。YA-MANが再三見せたようにエルボーで離れると、平本がワンツー。組まれても離れるYA-MANが右ボディを突き刺す。前に出たYA-MANに左ストレートから返しの右を決めた平本が、ボディロックテイクダウンに成功する。

ハーフから足を抜きにかかる平本が、ヒザを繰り出す。半身のYA-MANが背中を預けて立ち上がると、コーナーに押し込んだ平本は胸を合わされ逆にコーナーを背負う。すぐにブレイクが掛かり、残り105秒に。左に回った平本はYA-MANの左に右から左としっかりとパンチを入れる。とテンカオを受けたYA-MANがクリンチへ。離れ際の右をかわした平本が組んで、ここもテイクダウンを決める。平本はヒジを入れ、そのままトップからパンチを時折落としリードを広げた。

最終回、まず左を入れた平本に対し、YA-MANがフックを返す。さらに右を決めたYA-MANに対し、平本は組んでテイクダウンン狙いへ。ウィザーにも平本は対応して、バックに回ると前方に崩していく。YA-MANも胸を合わせるが、ここで右目をカットしているYA-MANにドクターチェックが入る。残り3分9秒でリスタートとなり、平本は左ハイ。離れた平本がボディロックからドライブも、YA-MANが体を入れ替える。

時間を使った平本は、離れたYA-MANにワンツー。動きが落ち、軸が乱れたYA-MANに対し平本はしっかりと止める突き、いわゆる当てるだけのパンチからクリンチへ。残り90秒、YA-MANは腰の回転のパンチを続け、消耗しながらも組んでヒザ蹴りへ。と、ヘッドスリップも駆使した平本はコーナーに押し込まれヒザを繰り出す。

空手からボクシングの平本だが、YA-MANが思い切り左右のフックを振るって時間に。キャリア6戦目と2戦目とは思えない戦いを見せた両者――結果は、平本に三票が集まり判定勝ち――。勝って無表情の平本は、むせび泣くYA-MANの横に座り、手を掛けてノーサイドに。

しっかりとMMAをやり込んでいる者同士の激闘を制した平本は「MMAは甘くないから。YA-MAN、アマチュア修斗からやりなおして――冗談は置いといて、YA-MANが強くてちょっとしょぼい勝ち方になったけど。朝倉未来、お前がぶっとばされるから俺が普通にぶっ飛ばしたわ。最強になって戻ってきます。サヨナラ」と話し、リングをあとにした。



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AB DREAM Grachan MMA MMAPLANET o RYO RYOGA Shooto Shooto2024#01 TOMA イーサン・トーマス ヤックル真吾 亮我 修斗 宮城友一 山内渉 永井奏多 藤井伸樹 鈴木崇矢 須藤拓真 齋藤翼

【Shooto2024#01&#02】2024年、プロ修斗開幕戦は藤井伸樹×須藤拓真。鈴木崇矢は初陣&新人王T決勝

【写真】嚙み合えば須藤。噛み合わなければ藤井という見方は成り立つ(C)MMAPLANET

30日(土)、Sustainよりプロ修斗公式戦2024年第一弾=1月28日(日)に東京都港区ニューピアホールで開催されるShooto2024#01&#02の対戦カードが発表されている。
Text by Manabu Takashima

昼夜二部入れ替え制でスタートを切るプロ修斗の新年、第一部はフェザー級のTOMA×齋藤翼、フライ級で関口佑冬×ヤックル真吾&宮城友一×鈴木崇矢という3回戦に加え、新人王トーナメント決勝戦5試合など計9試合。第二部は環太平洋バンタム級選手権試合=チャンピオン藤井伸樹×チャレンジャー須藤拓真、インフィニティリーグ女子ストロー級2回戦を中心に8試合が明らかとなっている。


第一部の注目は、やはり鈴木崇矢のプロ修斗公式戦初参戦か。格闘DREAMERS出身、今年はGRACHANが主催したJ-MMA Rookies CUPフライ級を優勝した鈴木は、GRADIATORからいよいよ主戦場を修斗としたベテランの宮城友一と戦う。

鈴木にとって過去最強の相手といって良い宮城だが、昨年は長年の格闘家人生で蓄積したダメージという部分も試合で感じられたのも事実だ。とはいえ精神的に宮城は鈴木の打撃に圧されることはなく、テイクダウンも切って首相撲に持ち込める。

鈴木に必要なのは勢い+αの部分。押せ押せの動きのなかで、冷静にカウンターを打ち抜くことがあれば――鈴木が格闘DREAMERSの動機=山内渉の位置に一気に近づくこともできるマッチアップだ。

その鈴木がランカーと3回戦で修斗初戦を行うなか、キャリアでさほど変わらないのにかかわらず注目度という点で、大きな差があるフライ級新人王Tファイナルに進む亮我と永留惇平は、負けてたまるかという気持ちが強いはず。

逆をいえばリアリティTVショーからプロデビューが武道館、プロモーションの枠を超えた新人戦優勝者の鈴木に対し、アマ修斗からライセンスを取得し、プロシューターとしてキャリアを踏み始めた者が意地を見せなければ、何のための修斗のヒエラルキーか。

そういう意味ではフライ級決勝で戦う両者だけでなく、5階級のファイナリスト全員、いやバンタム級2回戦で戦うHAMMER KATUと永井奏多も同じ思いで2024年初陣に挑んでほしいものだ。

第2部のメイン。厳密にいえば修斗のヒエラルキー外から顔の一人となった藤井が、グラップリング&柔術&MMAの3つの草鞋を履く須藤の挑戦を受ける環太平洋バンタム級選手権試合は2大会を通して再注目マッチとなる。

MMAのレーダーチャートとしては、圧倒的に形が整っているチャンピオンに対し、須藤はサブミッション……特に足関節が極端に突き抜けているファイターだ。とはいえ須藤は11月のADCCアジア&オセアニア予選66キロ級では優勝したイーサン・トーマスに、その足関節を凌がれ引き込んでことで敗北を喫している。

ADCCは引き込めば、マイナス。MMAでは下になれば殴られる。ここは藤井の足関節の防御力が問われる。とはいって、この試合はMMAだ。拳が届くより遠い距離で徹底して組みや引き込み、今成ロールを突き放すという勝利の方程式が、藤井には存在している。

いってみれば須藤としては、自身がボトムになった時に藤井がパウンドを落とそうが、寝技に付き合ってくれる展開を望むであろう。なんせ15分の試合中、1度でも自分の形になれば藤井のヒザを壊すことができる。それが最初の30秒で訪れるのか、最後の10秒で訪れるのか。

ハーフから、あるいはK ガードも十分にありうる須藤の組手のなかで、藤井は抱えられそうな脚の足裏をいかにマットにしっかりとつけて、絡んでくる足を捌くことができるのか。精神的にタフすぎる局面でミスをしないことこそ、藤井がベルトとヒザを守る命綱となる。

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AB DEEP DJ.taiki MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Special アレックス・ヴォルカノフスキー イスラム・マカチェフ パンクラス 井村塁 修斗 南友之輔 原口伸 原口央 木村柊也 海外 田嶋椋 藤井伸樹

【Special】J-MMA2023─2024、原口央─02─「いろんな若いのがいて世代交代されないように必死」

【写真】この痺れる舞台へ、再び (C)MMAPLANET

J-MMA 2023-2024、第一弾・原口伸、後編。
Text by Manabu Takashima

2024年もRoad FCのトーナメントが出ることが確定という原口だが、その前に国内でも1試合を挟みたいという。そこで挙げられた各プロモーションのバンタム級ファイターの名前は原口が如何に自分の現在の位置を理解し、さらなる高みを目指そうとしているのかがしっかりと伝わってくる選手たちだった。

<原口央インタビューPart.01はコチラから>


――ところで原口選手って、SNSでファンに何言われると反応していますよね。結構、挑発的に。

「ハハハハ。楽しんでいます。僕、普通に言っちゃうんです。思ったことが、すぐに出てしまって(笑)。相手にすればするほど、回りも反応するので面白くて。武田(光司)がインスタLIVEをやっていて、そこに僕が入って。武田が僕を弄ると色んな奴が反応してきて。そいつら一人一人に返信します。『うるせぇ』とか『直接、言いに来い』とか」

――アハハハ。そんなことしてもしょうがないじゃないですか。

「めっちゃ、楽しんでいます(笑)」

――凄く意外な気がします。

「アンチとかも全く気にならないので」

――SNSのやりとりも、打ち合いもほどほどにお願いします(笑)。ところでトーナメント決勝直後、その後のキャリアップに関してはどのように考えていましたか。

「Road FCのトーナメントは、2024年もジョン(ムンホン)代表から直接『また出てほしい』と言ってもらえたので。僕自身、また出たい――負けた直後から来年のトーナメントに出たいと思っていました。本当に色々と経験ができました。日本とは全く違うので。僕もそうですし、(原口)伸も対戦相手が急遽代わったり、そういうことが当たり前にある。そういうときの適応能力が、海外でやっていくには必要になってくる。

伸なんて準決勝は相手が代わって、決勝は大会自体がなくなりましたからね(苦笑)。世界のトップでやるには、そういうことにも対応できないと。本当はなるべく公平な状況で、ここまで練習してきたことをぶつけ合いたい。そう思っています。あのアレックス・ヴォルカノフスキーもイスラム・マカチェフとの2度の対戦は、全然動きが違っていました。準備って大切です。

でもショートノーティスで試合を受けることも凄いですし、そういうことを当然だと思えないといけない。僕も中原(由貴)選手との試合で経験しているので。1週間前のオファーを受けて戦ったことで、準備の大切さは身に染みて分かりました。それを経験したことで分かって。やはり経験して良かったです」

――そのような覚悟で挑むRoad FCのトーナメントですが、63キロをバンタム級として、王座決定トーナメントをライト級とともに初夏から開くという情報も入ってきます。

「フェザー級の選手が下げてくる……世界各国から、強い選手が集まってきそうです。その来年のトーナメントで頑張らないといけない」

――開幕まで半年ほど時間が空くと、考えられます。

「なので、その前に一戦を国内で挟んでも良いかなと」

――それはどの大会で?

「どこでもオファーをくれれば……どこでも良いです。RIZINが九州・佐賀でLANDMARKを開くので――地元の鹿児島に近いし、出たいですね。九州だし、盛り上がるだろうなと。でも強い選手と戦いたいです。LANDMARKならケージで、僕の土俵だと思っているので。

まぁRIZINもそうだし、DEEP、修斗、パンクラス――どこでも良いので、強い選手とやりたいです……。そうですね、これ書いてもらって良いですか」

――ハイ、なんでも。

「修斗なら藤井伸樹選手、僕も藤井選手もスタミナがドロドロの試合ができるので、ゾンビ系のファイトがしたいです。あとDEEPならDJ.taiki選手」

――人選が渋くて、またしっかりと実力者を指名していますね。

「DJ選手に勝てれば、上の選手と戦って良いということだと思うんです。それとパンクラスなら田嶋椋選手か井村塁選手、やっぱり強い選手がいるんで。僕、ZSTで河村(泰博)選手に負けているから……何も言えないですけど(苦笑)」

――今の原口選手なら、今名前を挙げた各プロモーションの選手なら誰でも戦える権利があると思います。ところでBRAVEでは空手の南友之輔選手、日本拳法の木村柊也選手という勢いのある新人がデビューしました。

「南が同じ階級で、木村はフェザー級ですけどプロ練習にもいつも来ますし、一緒に練習をしています。打撃に関しては凄いです。打撃だけならメチャクチャやられます、ボッコボコに。まだプロ2戦と1戦なんですけど、学ぶことしかないですね。それに南、木村、伸以外にも強いのが集まってきています。コンバットサンボ全日本王者の熊崎夏暉とか、いろんな若いのがいて世代交代されないように必死です(苦笑)」

――気が早いですね(笑)。そんな原口選手ですが、2024年の飛躍に向け意気込みの方をお願いします。

「2024年もRoad FCのトーナメントに出るので、今度はしっかりと優勝します」


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AB DEEP K-1 MMA o RIZIN UFC キック クレベル・コイケ シン・ジョンミン ジョニー・ケース ジョン・ドッドソン スダリオ剛 パンクラス ヒロヤ ヴィンス・モラレス 三浦孝太 上田幹雄 伊澤星花 修斗 元谷友貴 堀口恭司 太田忍 安保瑠輝也 安西信昌 山本美憂 平本丈 平本蓮 弥益ドミネーター聡志 扇久保博正 斎藤 斎藤裕 新井丈 新居すぐる 朝倉海 皇治 芦澤竜誠 金太郎

RIZIN.45:オッズ/展望

MMAルールの試合のみ(キックルールは1試合のみだが)。

YUSHI 1.56
平本丈 2.50

YUSHIはRIZIN3勝1敗とはいえ、4戦のうち前戦(昨年の大晦日)の中澤がプロで1試合経験があるのみ。あとはプロデビュー戦で、アマチュアでも特に実績のない相手で、実質アマチュアマッチばかり。今回の平本弟もアマ戦績0勝1敗で、プロで試合をする実績はない。

那須川龍心 -
シン・ジョンミン -

急に決まった天心弟のMMAデビュー戦だが、両者デビュー戦のためオッズなし。兄はキックを盛り上げるためにRIZINMMAデビューしたが、弟はMMAの前にキックでの実績もない。前の試合の平本弟と同じ、弟枠での出場。

弥益ドミネーター聡志 1.71
新居すぐる 2.10

昨年11月の平本戦以来1年2ヶ月ぶりの試合となるドミネーター。その間、新居はRIZINパンクラスで3連勝し、パンクラスフェザー級王者に。グラップリングマッチでは小見川にもセンタク挟みで一本勝ちしている。その前は3連敗していたが、武器のキムラ・センタク挟みへの自信が深まり、勝ち星が着いてきた。

新居一本勝ち。

久保優太 2.00
安保瑠輝也 1.77

ブックメーカーによっては久保フェイバリットのオッズもある。

安保は全くMMAのトレーニングをしていなかったのか、後にMMAに転向する準備をしていて早まっただけなのか。この短いインターバルで試合を受けるということは、後者の気がするが。実質体重ハンデマッチだし、武器の打撃で上を行かれているのは久保にとって厳しい。

安保KO勝ち。

新井丈 1.38
ヒロヤ 3.00

11月に激闘の末修斗2階級同時王者となった新井が急遽RIZINデビュー。相手のヒロヤはここ2戦、RIZINでスプリット判定負けで、内容は善戦しているとはいえ、DEEPでも中堅クラスの選手。前戦のダメージからの回復が気になるところではあるが、王者として勝ちはマスト、フィニッシュすることで過去ヒロヤに勝った伊藤や中村との差も明確にして、次はRIZINフライ級トップ陣との対戦が期待されるようにしたいところ。

新井KO勝ち。

イゴール・タナベ 1.17
安西信昌 5.25

初のウェルター級での試合となるタナベ。まずこの階級でどこまで動けるのか。ここまでは全試合1Rフィニッシュだが、RIZINデビュー戦の阿部戦ではパンチを効かされていて、MMAのファイターとしての完成度はまだまだ。一方の安西は38歳で、5月に3年半ぶりに復帰したが、良いところ無く打撃をもらってKO負け。タナベのテイクダウンをしのぎ続ける事ができれば勝機もありそうだが、引き込みからでもグラウンドに持ち込まれると、あっさりと極められそう。

タナベ1R一本勝ち。

三浦孝太 1.49
皇治 2.65

三浦の5月の前戦は、今回同様キックからのMMAデビュー戦となるYA-MANにテイクダウンしても立たれ、タックルを切られる展開でパウンドアウトされてのKO負け。未だにプロレベルの実力があるのかどうかわからない。皇治は真面目にトレーニングしているとしても、34歳で若くもなく、MMAのへの適正があるかどうかも疑問。

良くわからないもの同士だが、皇治のフィニッシュ勝利はないと思うので、テイクダウンを奪う三浦の判定勝ちと予想。

太田忍 1.11
芦澤竜誠 7.50

太田はデビュー2戦目がMMAデビューとなる久保との対戦で、太田がテイクダウンから固めての判定勝ち。その当時よりMMAファイターとしての完成度は断然上。もうMMAデビュー戦で戦うレベルの相手ではない。

太田パウンドでKO勝ち。

元谷友貴 1.71
ヴィンス・モラレス 2.10

UFCファイターとはいえ、ジョニー・ケースのように伸びしろがあるのにリリースされたわけではなかったモラレス。RIZINトップファイターの一角ならきっちりと勝たなければいけない相手。

元谷判定勝ち。

扇久保博正 3.10
ジョン・ドッドソン 1.37

扇久保は昨年末のフライ級復帰初戦が堀口戦で完敗。7月には急遽バンタム級王座決定戦でアーチュレッタと対戦したが、フィジカル差もあり見せ場も作れず。ドッドソンは39歳でピークは過ぎているが、身体能力は落ちていない。ただ、今さらメジャーイベントでしのぎを削るような野望もないように見えるので、扇久保がドロドロの苦しい試合に持ち込むことができれば、案外簡単に気持ちが切れてしまうかもしれない。

ドッドソンKO勝ち。

スダリオ剛 1.33
上田幹雄 3.40

デビュー戦でKOされた元極真上田だが、その後K-1にも出場し、顔面への打撃のディフェンス能力は上がったか。スダリオは打撃勝負を避けるなら、テイクダウンを取れるかどうか。寝かされたら上田は立ち上がるのは厳しいか。

スダリオKO勝ち。

伊澤星花 1.10
山本美憂 8.00

山本は得意のテイクダウンしたとしても、ガードの伊澤に対して攻め手があるとは思えない。どこで勝負をして勝ちを狙うのかが気になる。

伊澤判定勝ち。

平本蓮 1.63
YA-MAN 2.30

MMAのキャリアでは平本が上だが、オープンフィンガーグローブで相手をKOしてきた数ではYA-MANが上。距離を詰めて近距離での打撃戦に持ち込めればYA-MANにもチャンスはあるかもしれないが、MMAでは平本に組まれる展開になって力を出しきれないか。

平本判定勝ち。

クレベル・コイケ 1.25
斎藤裕 4.00

金原はクレベル相手に自らグラウンドに持ち込んで勝負できたが、斎藤にはそこまでの寝技の強さはない。組みを避ける展開になるようだとクレベルペースになる。

クレベル三角で一本勝ち。

フアン・アーチュレッタ 1.87
朝倉海 1.87

ブックメーカーによってはアーチュレッタがフェイバリットのところもある。RIZINではレスリングで勝ってきたアーチュレッタだが、RIZINルールなら朝倉が3R中に一度でも効かせる打撃を入れることができれば、それだけで判定を持ってくることができる。アーチュレッタに序盤タックルでテイクダウンを奪われても、消耗せずに逃れることができれば、終盤に強い打撃を入れるチャンスが回ってくる。

朝倉判定勝ち。

堀口恭司 1.29
神龍3.75

堀口は膝の靭帯断裂もあり、金太郎相手にダウンを喫するなど、実力は下り坂に入りつつあるように見える。だとしても、世界レベルの相手との対戦経験はない神龍相手には負けるとは思えない。

堀口判定勝ち。

31日14時イベント開始で終了は21時~22時予定とのこと。速報します。

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【RIZIN45】「勝ったら鈴木千裕選手と戦いたい」斎藤裕─02─大晦日、クレベル・コイケ戦へ

【写真】平本戦前の心境──「修斗の時と同じ試合をRIZINでやろう」。痺れる言葉だ。その平本戦後の会見では、さすがに安堵感が伝わってきていた (C)MMAPLANET

31日(日)にさいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN45で、クレベル・コイケと対戦する斎藤裕のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

2020年以降の斎藤はRIZINで3連勝したあとに3連敗を喫した。短いスパンのなかでRIZINを背負おうとした苦悩――そんな斎藤が、かつての自分に戻してくれた平本蓮戦と大晦日のクレベル戦について語る。確かに彼を取り巻く環境は変化した。しかし大晦日のリングに立つのは、修斗時代と変わらないファイター斎藤裕だ。

<斎藤裕インタビューPart.01はコチラから>


――本来ファイターは個人事業主であり、団体の社員ではない。だから斎藤選手がそこまで考えることではない……という意見があって然りです。しかし、同時に斎藤選手が仰る「立場」を考えると、難しい判断も迫られる場合もあると。

「いろんな見方、いろんなバランスがありますからね。でもあの時に試合をしたことに対して、ただ自分が犠牲になったわけではないと思っています。あの大晦日で朝倉選手と再戦したからこそ、見えてきたものもありました。他の選手では感じられないことも、自分は感じることができたわけで。

そういうメリットとデメリットのバランスを考えることが重要だと思います。RIZIN側もケアをしてくれましたし、自分だけが傷を負って損をしたわけではなかったです。ただ、牛久戦と朝倉戦で両方とも怪我をしてしまって。スパンも短かったですし、精神的にも肉体的にもキツい時期ではあったことは事実です」

――牛久戦から平本戦まで1年もの間、試合から遠ざかっていたのは心身ともに疲れていたからなのでしょうか。

「自分で選んだ道ではありながら、流れは良くないと感じていました。そんななかで牛久選手との再戦で負けて、『じゃあ次!』という気持ちにはならなかったです。試合が続くこと、怪我も続くこと、あとは練習内容も含めて――いろいろ見直さないといけない。『だったら少し休んでもいいんじゃないか』というアドバイスをもらいました。自分もすぐ練習に戻って次、という気持ちにはならなかったので、1回リセットしようと。リセットしても試合をする気にならなかったら、それはそれかな……と」

――試合をする気にならない可能性もあったのですか。

「ありました。もし自分の中で『燃え尽きた。やり切った』という気持ちがあり、半年経って試合も練習もする気にならないのであれば、プロの選手として試合をするべきではないです」

――では1年という時を経て、もう一度戦いたいと思った理由は……。

「一番大きかったのは、『あの試合を最後にしたくない』という想いです。牛久選手との再戦の内容と結果で、本当に自分が納得して辞められるのか。ここまで一戦一戦、命懸けで試合をしてきて――あの試合が最後になると、間違いなく後悔すると思い始めました。かといって自分も納得して試合をするために、しっかり練習して整ってから復帰したい。そういう自分の気持ちを、うっすらとではありますがRIZINさんとマネージャーには伝えていたんです」

――復帰の舞台となった平本蓮戦はケージ使用のLANDMARKでした。これは斎藤選手からの希望だったのでしょうか。

「いえ、自分としてはどちらでも良かったです。RIZINさんとは『ケージでも良いです』と話をしましたが、実は『ケージって久しぶりだしなぁ』とは思っていました(笑)」

――アハハハ。ずっとリングで戦ってきてケージでの試合を迎えるにあたり、練習や技術的な面はシフトチェンジしましたか。

「相手が平本選手ということもあり、『これで負けたら諦めることができるかな』と思っていました。自分がベストの状態で試合に臨むことができれば、負ける相手ではない――いかに良い状態で試合に臨むかがテーマでした。その一方で、修斗の時と同じ試合をRIZINでやろうとは考えていましたね」

――……。

「RIZINからではなく修斗時代から、自分のことを応援してくれている人たちがいます。当日は道場のオジサンたちとかも会場に来てくれて、『まるで修斗の試合を見ているようだった』と言ってくれましたね(笑)。『まさに僕はそういう試合をしたかったんです』という話をして」

――ただ、それはRIZINから斎藤選手のことを知ってくれたファンが求める試合ではなかったかもしれません。

「自分でもそう思います。とはいえ試合は相手あってのものですし、全ての試合が皆さんの求めるものにはならないこともあります。とにかく僕が連敗している間も変わらずに応援してくれていた方たちに勝つ姿を見せたかった。自分自身も納得して試合をしたかった。ファイターは何よりも勝つことで反省もできるし、勝ってこそ喜べる。勝敗を抜きにして物事を語ることはできない。

その気持ちは、修斗時代から変わりません。あとはもうチャンピオンでもないし連敗もしていたので、肩の力が抜けて楽になったところもあったんです。『今回だけは、自分がやりたい試合をさせてくれ!』とは思っていましたね。今まで他の人たちのために頑張ってきたので、今回は好きにさせてくれと(笑)」

――一方で、試合内容には納得できていますか。

「いえ、全く納得できていません。自分としては、1Rで極めて勝つ想定をしていました。何より平本選手も練習してきているな、と感じましたね。僕の目算も甘かったですし」

――それは斎藤選手だけでなく、平本陣営以外は皆がそう思っていたのでしょうか。あの試合は平本選手の成長が称えられて然るべき内容だったと思います。

「そうなんですよね。僕としては、背中を着けたら一本取れるかなと思っていました。でも平本選手はディフェンスとか、体の使い方が巧くなっていて。『うまくいかないな』と思いながら試合していました」

――それが最後まで、うまくいかなかったと。

「フィニッシュして勝ちたいと考えていたので、極めることができなかったなぁと。でも打撃をもらわないことも試合のテーマにしていて。そのテーマはクリアすることができたと思いますが、まだまだ修正しなければいけないところは多いと感じましたね」

――平本戦から今回のクレベル戦まで試合間隔が空いたのは、何か理由があったのですか。

「特に『この選手と対戦したい』というのがなかったです。あの時点では、すでにクレベル×鈴木戦が決まっていて。朝倉×ケラモフ戦もあったし、試合結果を見ながらいろいろ動いていくのかなとは思っていました」

――斎藤選手が試合をしていない間に、RIZINフェザー級が大きく動きました。

「ほぼ毎月動いていましたね」

――そういう展開を、斎藤選手は一歩どころか思いっきり引いて全体の動きを見ていそうですね。

「アハハハ、確かに全体の動きを眺めていましたね。この選手がここで勝ったなら、このマッチメイクだな――とか一人で考えていました(笑)。大晦日については、ケラモフ×鈴木戦の結果待ちかなと思っていたんですよ。そうしたら先にクレベル戦のオファーが来て。ケラモフ×鈴木戦の結果を待たずして、クレベル戦が決まったのは良かったです。現状としては一番良い相手で」

――クレベル選手に勝利している金原選手と対戦、という考えはなかったですか。

「金原選手がクレベル選手に勝った時、次はタイトルマッチへ進むんじゃないかと予想しています。鈴木選手がケラモフに勝ってベルトを巻いたことで、鈴木×金原の機運も高まったと思いますし」

――一方で金原選手に敗れたクレベル選手が、現状で一番良い相手というのは……。

「まず2年前に対戦できなかったことから、ストーリーが始まっていると思うんです。何も思い入れがない選手と試合するよりは、お客さんも感情移入してもらえるでしょうし。何より自分にとっても、気持ちを入れて練習できる相手でした。そのクレベル選手と僕が大晦日に試合をしたら盛り上がるだろう――客観的に見ても、そう思います。

たぶんクレベル選手にとっても、僕は良い相手なんですよ。僕に勝てば、再びタイトル戦線に浮上できるわけですから。名誉挽回の試合というか、彼にとってもメリットのある試合で。本人がそう思っているかどうかは分からないですけど」

――2年前に対戦のお話が挙がった時と現在で、クレベル選手に対する評価が変わったところはありますか。

「2年前のほうが大きく見えましたよね。あの時はRIZINに参戦してからずっと一本で勝っていたし、どういうふうに攻略するんだろうと思われていて。でも、あの時から自分も彼も、何試合もやってきて――彼の試合を見る機会が増えて、クレベルのカラクリが明確に分かってきました」

――対して、斎藤選手ご自身は2年間でどう変わってきましたか。

「実は――いろんな取り巻く環境が変わっていくなかで、精神的にも肉体的にも良い時期が3年に1回ぐらいのペースで回ってくるんですよ。今まさに、その時で。とても良いコンディションで大晦日を迎える予定でいます」

――3年に一度のピークというと……。

「前回は2020年、朝倉選手との初戦ですね。あの時は摩嶋戦、朝倉戦、ケラモフ戦と本当に精神も体調も良くて、誰が来ても勝てるなと感覚がありました。その前は2016年にVTJでISAO選手と対戦した時で。あの時はコンディションが良く、何ラウンドでもできると思いました。結果は判定負けでしたが、今でも自分が負けたとは思っていませんし」

――こちらの質問に対して冷静に答えてくれていた斎藤選手ですが、ISAO戦については完全にファイターの顔に戻っていて何だか嬉しいです。クレベル戦で勝ったあとのストーリーラインは、どのように考えていますか。

「勝ったら次はチャンピオンの鈴木千裕選手と対戦したいです。そのためにはクレベル戦のインパクトも大事になると思っています。皆さん、大晦日の試合はぜひ見てください」


■視聴方法(予定)
12月31日(日)
午後1時00分~ABEMA
午後1時30分~U-NEXT、RIZIN100CLUB
午後2時00分~スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZIN45対戦カード

<RIZINフライ級王座決定戦/5分3R>
堀口恭司(日本)
神龍誠(日本)

<RIZINバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]フアン・アーチュレッタ(米国)
[挑戦者]朝倉海(日本)

<フェザー級/5分3R>
クレベル・コイケ(ブラジル)
斎藤裕(日本)

<フェザー級/5分3R>
平本蓮(日本)
YA-MAN(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
伊澤星花(日本)
山本美憂(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
上田幹雄(日本)

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
ヴィンス・モラレス(米国)

<フライ級/5分3R>
扇久保博正(日本)
ジョン・ドッドソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
太田忍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<65キロ契約/5分2R>
皇治(日本)
三浦孝太(日本)

<ウェルター級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
安西信昌(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
ヒロヤ(日本)

<特別ルール・ライト級/5分2R>
安保瑠輝也(日本)
久保優太(日本)

<フェザー級/5分3R>
弥益ドミネーター聡志(日本)
新居すぐる(日本)

<キックボクシング・フライ級/3分3R>
篠塚辰樹(日本)
冨澤大智(日本)

<54キロ契約/5分3R>
那須川龍心(日本)
シン・ジョンミン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
YUSHI(日本)
平本丈(日本)

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ARAMI DEEP DEEP JEWELS IMMAF MMA NEXUS o ONE PANCRASE RYO SARAMI V.V mei   キム・サンウォン ジェニー・ファン パンクラス ムハンマド・サロハイディノフ 亀井晨佑 伊藤盛一郎 住村竜市朗 佐藤生虎 修斗 川中孝浩 平田直樹 有川直毅 松井斗輝 林源平 栁川唯人 沙弥子 河村泰博 粕谷優介 近藤有己 透暉鷹 高橋遼伍

『PANCRASE 340 ~PANCRASE 30周年記念大会 Vol.2~』試合結果

まんがでわかる 30歳から伸びる人、30歳で止まる人



第14試合 メインイベント パンクラス・ウェルター級チャンピオンシップ 5分5R
×林 源平(和術慧舟會IggyHandsGym/王者)※初防衛戦
○住村竜市朗(TEAM ONE/2位、元DEEP王者)
5R 2’09” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※住村が王者に

第13試合 コーメイン パンクラス・フライ級暫定チャンピオンシップ(王者決定戦) 5分5R
○伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/1位、元ZSTフライ級王者)
×有川直毅(K-PLACE/3位)
2R 3’05” 裸絞め
※伊藤が暫定王者に

第12試合 パンクラス第5代バンタム級チャンピオンシップ(王者決定戦) 5分5R
×河村泰博(和術慧舟會AKZA/1位、Fighting NEXUS王者)
○透暉鷹[ときたか](ISHITSUNA MMA/2位、元パンクラス・フェザー級王者)
1R 4’45” 肩固め
※透暉鷹が王者に

第11試合 パンクラス・ライト級王者挑戦者決定戦 5分3R
×粕谷優介(CROWN/1位)
○雑賀 ヤン坊 達也(DOBUITA/4位)
判定0-3 (出口27-30/荒牧27-30/松井27-30)

第10試合 パンクラス初代女子アトム級(47.6kg)王者決定トーナメント一回戦 5分3R
○沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム/2位)
×V.V Mei[ヴィーヴィーメイ](フリー/元DEEP JEWELSアトム級王者、元VALKYRIEフェザー級(52kg)王者)
判定2-1 (大藪28-29/山崎29-28/梅木28-29)

第9試合 パンクラス初代女子アトム級(47.6kg)王者決定トーナメント一回戦 5分3R
×ジェニー・ファン(台湾/AACC/1位)
○SARAMI(パンクラスイズム横浜/修斗女子スーパーアトム級(50kg)世界4位・元王者)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

第8試合 フェザー級 5分3R
×亀井晨佑[しんすけ](パラエストラ八王子/2位、ネオブラッドトーナメント2018同級優勝)
○平田直樹(トライフォース柔術アカデミー/5位)※フリーから所属変更
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

第7試合 フェザー級 5分3R
△高橋遼伍(KRAZY BEE/元修斗環太平洋王者)
△キム・サンウォン(韓国/コリアントップチーム/8位、元Double G王者)
3R 負傷判定1-1 (梅木28-30/荒牧30-28/出口29-29)

第6試合 フェザー級 5分3R
○Ryo(グランドスラム/RINGS/6位、元THE OUTSIDER 70-75kg級王者)
×栁川唯人(K-PLACE/11位、ネオブラッドトーナメント2023同級優勝)
3R 0’33” 腕ひしぎ十字固め

第5試合 フライ級 5分3R
○ムハンマド・サロハイディノフ(タジキスタン/カトランジム/5位、IMMAF 2022 世界選手権フライ級優勝)
×松井斗輝(パラエストラ柏/8位)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)

第4試合 71.5kg契約 5分3R
×近藤有己(パンクラスイズム横浜/元ミドル級・ライトヘビー級・無差別級王者)
○美木 航(NATURAL9)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

第3試合 バンタム級 5分3R
○田嶋 椋(OOTA DOJO/5位・元暫定王者、ネオブラッド・トーナメント2022同級優勝&MVP)
×笹 晋久(パラエストラ柏/6位、修斗2017同級新人王)
判定3-0 (山崎29-28/出口29-28/大藪29-28)

第2試合 ウェルター級 5分3R
×川中孝浩(BRAVE/元GRAND王者)
○佐藤生虎[しょうご](UNITED GYM TOKYO)
1R 1’21” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第1試合 プレリミナリーファイト フライ級 5分3R
○眞藤源太(KINGCRAFT)
×梅原規祥[みさき](リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
1R 1’51” 裸絞め

 遅ればせながら12月24日に横浜武道館で開催された『PANCRASE 340 ~PANCRASE 30周年記念大会 Vol.2~』の試合結果。メインイベントのウェルター級チャンピオンシップは住村竜市朗が林源平に5R TKO勝ちし新王者に。セミファイナルのフライ級暫定王座決定戦は伊藤盛一郎が有川直毅に2R裸絞めで勝利。第12試合のバンタム級王座決定戦は透暉鷹が河村泰博に1R肩固めで勝利しています。続きを読む・・・
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【RIZIN45】クレベル・コイケ戦前の斎藤裕─01─RIZIN LIFEを振り返る「プレッシャーというより、責任感」

【写真】斎藤裕は、ジェネラルの認知度が上がっても斎藤裕だった (C)MMAPLANET

31日(日)にさいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN45で、斎藤裕がクレベル・コイケと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

斎藤のインタビューがMMAPLANETに掲載されるのは、3年9カ月振りとなる。2020年から修斗世界フェザー級王者としてRIZINに出場し、斎藤を取り巻く環境は大きく変わった。朝倉未来を下し、さらにRIZINのベルトを巻きメインイベンターとなったことで、ただのイチ選手ではなくなった――と本人は語る。そんな斎藤がRIZIN出場以降から現在まで、抱えてきた想いを語ってくれた。


――MMAPLANETにとって斎藤裕選手の単独インタビューは2020年3月29日に行われる予定であった、修斗世界フェザー級王座防衛戦(※コロナ禍のため試合は実現せず)以来となります。

「お久しぶりです! MMAPLANETさんには修斗の頃から取材していただいて。その後はRIZINがリングだったので――」

――まずは経緯説明から、ありがとうございます(笑)。斎藤選手は主戦場をRIZINに移し、格闘技キャリアも大きく変化したのではないでしょうか。

「結構変わりましたね。良くも悪くも目立つようになってしまい、生活はしづらくなっています。生活圏でも面が割れているようなものなので、下町だとお店に行ったら僕だとバレてしまうとか(苦笑)」

――街で「あぁ、斎藤裕がいるぅ~」と声をかけられたり(笑)。

「アハハハ。僕は耳が沸いているので、変装していてもバレるんですよ。もうプライベートはない感じですね」

――街中で声をかけられた時は、握手やサインを求められると対応するのですか。

「僕は対応しますよ(笑)。失礼な人に対しては『ちょっとどうかな……』と思うことはありますが、常識のある人には対応します」

――一番驚いたのは、RIZINに主戦場を移してからYouTubeをはじめSNSでの発信を頻繁に行うようになったことです。

「あぁ、そうですね。そういう形で発信していかないといけない立場になって――あんまりSNSでの発信というのは得意ではないけど、なんとか続けています」

――斎藤選手の場合はSNSで有名になって試合の機会を得ているのではなく、試合をして有名になることによりSNSで発信しなくてはいけない立場になったという印象があります。

「その違いはあるかもしれないですね」

――RIZINをはじめ、国内のMMAを盛り上げていかなければいけないという意識が以前よりも高まったのでしょうか。

「RIZINで摩嶋選手に勝ち、2戦目でベルトを賭けて朝倉未来選手と対戦することになりました。あの状況まで行ったことにより、自分は世間と戦わなくてはいけなくなって――その状況は受け入れるしかないと思いました。朝倉選手に勝ってチャンピオンとして試合をしていかないといけないし、世に向けて発信することは仕事としてもやっていかなければいけない、と考えるようにはなりましたね」

――一方で、練習環境や技術的な変化はありますか。

「練習に関しては、いろんなところに行って自分に必要なことをやるようにしています。より明確に、よりギュッと詰めて練習する。自分が必要なことだけをやるので無駄がない。それだけ合理的になってきたとは思います。次のクレベル選手もそうですが、本当にやり甲斐のある選手と対戦させてもらっていて、どんどん自分に足りないものを身につけていかなければいけない。試合ごとに技術の上積みはやっているつもりです」

――まだ修斗がケージで公式戦を開催する前でも、斎藤選手はリングで戦いながらもケージが見える稀有なファイターでした。距離の取り方、組み手、テイクダウンそしてグラウンドのコントロールは、まさにケージのそれだったと思います。RIZINに出場し、ケージからリングで戦うようになり、技術的に変化させてきたものはありますか。

「大きいところでいうとRIZINはユニファイドルールではなく、採点基準としては打撃が優先されますよね。RIZINのファンの方々は、組み技や寝技の攻防よりも打撃のような派手な攻防を好むことは、自分でも理解していて。リングで戦うことも含めて――自分が求めているものとは少し違うかもしれないけれども、RIZINやお客さんが求めているものに応えられるようにしているのは確かです。ただ、今年に入って久しぶりにケージで戦い、『ケージで戦うのも悪くないなぁ』と思いました(笑)」

――アハハハ。斎藤選手がケージで戦うのは2019年9月の高谷裕之戦以来、3年7カ月振りでした。

「機会があれば、どんどんケージでも戦いたいと思うぐらいでしたよ」

――久しぶりにケージで試合を行い、リングとの違いは感じましたか。

「LANDMARKの平本戦は、修斗時代と同じ試合をしようと考えていました。特に大きな違いはないかもしれないです。ユニファイドであろうと、そうでなかろうと、対応できる選手は何でも対応できると思っています。ベラトール勢もA・Jマッキーとかパトリシオは、RIZINルールに対応していたじゃないですか」

――確かに。斎藤選手の場合はRIZINルールで勝つ、あるいはファンに受け入れられるためのシフトチェンジは、早々に実現できていたのでしょうか。

「摩嶋戦の勝ち方のイメージが強いのか、自分の中でも初参戦で『サッカーボールキックや四点ヒザがあるルールでも対応できるんだなぁ』と思いました。摩嶋選手ほどの強い相手で、新しいルールでも自分の動きや技が出せるタイプなんだなと、改めて気づきましたね」

――摩嶋戦であの勝ち方をして、朝倉未来とケラモフを連覇し、いきなりピークが来ました。その時に取り巻く環境は変わったのですか。

「そうですね。僕としては住む場所は変わっていないし、もともと生活にお金が掛からないタイプなので、自分の中では特に変わっているとは意識していなかったです。でも周りの目は違っていて、特に朝倉選手に勝った時は周りの世界がひっくり返ったような感じでした。僕としても少し戸惑いはありましたよね。『そこまで騒がなくても……』という(苦笑)」

――RIZINでは3連勝から3連敗を喫しています。特に2021年10月の牛久絢太郎戦から、朝倉未来選手との再戦、牛久選手との再戦まで半年間で3試合というのは、スパンが短いように思っていました。

「牛久選手との初戦の時は、本来なら朝倉選手に勝ったクレベル選手と対戦するのが当然の流れではありました。しかしクレベル戦は実現されず――でも10月、11月、そして大晦日と興行は決まっていく。特に10月は自分の防衛戦のメインの興行で。立場上、自分がやらなければいけない。自分はもう『ただのイチ選手ではない』という自覚はありました。あの頃から少し流れが変わってきたかな、とは思います」

――ご自身の中でプレッシャーや重圧のようなものはありましたか。チャンピオンとして興行に穴は空けられないという。

「それはプレッシャーというより、『責任感』という言葉が正しいかもしれないですね。あれだけの規模の興行でメインイベントを務める立場上、責任感を持って臨むしかない」

――正直なところ、牛久選手にKO負けを喫した2カ月後に朝倉未来選手との再戦というのは、本来なら組まれるはずのないマッチアップだと思います。

「あぁ、う~ん……」

――それでも朝倉選手との再戦に臨んだのは、先ほど仰った「責任感」によるものだったのですか。

「あの時のことで言うと、僕は牛久選手にカットして負けたんですね。なかなか練習にも戻れないし、じゃあ次戦は……と不透明な状態になりました。さらに、あの時はコロナ禍のために12月から海外から選手が入れなくなってしまった。すると日本国内の選手だけで試合を組むしかない。あの時はまだフジテレビが生中継していましたし」

――……。

「そんなことは、選手である僕が考えなくてもいいとは思います。でもRIZINを存続させていくためには興行を成立させないといけない。そんななかで僕もRIZINサイドと話し合いを持ち、いろいろ話をしていくなかで『これも自分の役割なのかな』と思ったんです。これまで多くの先輩方が、それでも試合をしてきてバトンを繋いできてくれたわけじゃないですか。そう思うと、今は自分がその役割を担うべきなんだなと思いました」

<この項、続く>


■視聴方法(予定)
12月31日(日)
午後1時00分~ABEMA
午後1時30分~U-NEXT、RIZIN100CLUB
午後2時00分~スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZIN45対戦カード

<RIZINフライ級王座決定戦/5分3R>
堀口恭司(日本)
神龍誠(日本)

<RIZINバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]フアン・アーチュレッタ(米国)
[挑戦者]朝倉海(日本)

<フェザー級/5分3R>
クレベル・コイケ(ブラジル)
斎藤裕(日本)

<フェザー級/5分3R>
平本蓮(日本)
YA-MAN(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
伊澤星花(日本)
山本美憂(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
上田幹雄(日本)

<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
ヴィンス・モラレス(米国)

<フライ級/5分3R>
扇久保博正(日本)
ジョン・ドッドソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
太田忍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<65キロ契約/5分2R>
皇治(日本)
三浦孝太(日本)

<ウェルター級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
安西信昌(日本)

<フライ級/5分3R>
新井丈(日本)
ヒロヤ(日本)

<特別ルール・ライト級/5分2R>
安保瑠輝也(日本)
久保優太(日本)

<フェザー級/5分3R>
弥益ドミネーター聡志(日本)
新居すぐる(日本)

<キックボクシング・フライ級/3分3R>
篠塚辰樹(日本)
冨澤大智(日本)

<54キロ契約/5分3R>
那須川龍心(日本)
シン・ジョンミン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
YUSHI(日本)
平本丈(日本)

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