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【Shooto2024#01】4秒の閃光!鈴木が飛びヒザ蹴りで衝撃KO「未来のUFCチャンピオンの鈴木崇矢です」

【写真】これが“華”がある選手の勝ち方か。(C)MATSUNAO KOKUBO

<フライ級/5分3R>
鈴木崇矢(日本)
1R0分04秒 by KO
宮城友一(日本)

お互いサウスポーの両者。鈴木がいきなり二段式の飛びヒザ蹴り。これが宮城の顔面を捉え、宮城が後方にバッタリと倒れ、レフェリーが試合をストップ。鈴木が試合時間わずか4秒、インパクト大のKO勝利を収めた。

試合後、鈴木は「未来のUFCチャンピオンの鈴木崇矢です。まずは宮城選手、ランキング2位にも関わらず、初参戦の僕の試合を受けてくださり、ありがとうございます。こうして修斗に出させていただいた坂本さん、ありがとうございます。

僕は修斗が大好きです。世界で活躍して強さを証明していた選手たちが修斗に出ていて、僕は修斗はそういう舞台だと思っているので誇りに思っています。まず今年ベルトを獲りに行きます。見ていてください!」と宣言した。


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【Shooto2024#01】17歳、根井博登─02─「高校生のうちにベルトを獲る。修斗の最年少記録を更新したい」

【写真】プロデビュー戦は沖縄大会。「新井丈とやりたい」という勝利後の発言は、鶴屋先生に言わされたそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2024#01-1で、ストロー級新人王決定トーナメント決勝で麻生Leg Lock祐弘と対戦する根井博登のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

数々のアマチュアMMAタイトルを制し、プロデビュー後は2勝1分で新人王決勝に進んだ根井。アマ時代からの実績から考えれば、決して満足のいく結果ではない。しかし、自身に足りないものを理解できている17歳は、すでに新人王の先を見据えている。


――パウンド無しのアマチュア修斗への出場と並行して、プロの試合に向けてパウンドの練習もしていたのですか。

「練習でパウンドを当てることはなかったですが、ポジションを取ってパウンドを打つ形の練習はしていました。しっかりとパウンドを当てたのは試合が初めてです」

――2023年のDEEPフューチャーキングトーナメント決勝も、根井選手のスタイルをよく表しているかと思います。対戦相手の氏原魁星選手が声を挙げながら脱出しようとしているのに対し、根井選手が無表情で削り続けるという。

「いやぁ、どうなんでしょう……(苦笑)。表情を変えないようにしていますが、実は試合中に焦ることもあります。アマ修斗全日本の1回戦目でトップを奪われたり、準決勝ではバックに回られて焦りました」

――その焦りが表情に全く表れませんね。これまで最も焦った瞬間は、どのシーンでしたか。

「プロデビュー戦です。開始早々に相手の右ストレートを避けたつもりが、鼻に直撃してメチャクチャ痛かったです(苦笑)。あの試合はずっと焦ったまま試合をしていました。なかなか自分に有利な体勢にも持っていけなくて」

――とはいえ、グラウンドに持ちこむとすぐにRNCを極めて勝利しました。これまでプロで3戦を経験し、2勝1分という戦績です。ご自身としては試合内容について、納得いっていますか。

「プロデビュー戦以外は、なかなか自分が有利な体勢に持ち込めていないです。2戦目は倒してもすぐ立ち上がられました。3戦目なんて自分がテイクダウンされ、下になったままだったので最悪の展開です」

――これだけアマ時代に実績がありながら、プロでは苦戦することもある。アマとプロで何か違いは感じましたか。

「う~ん、それが自分では分からなくて難しいです。ただ、プロの試合だけでいうと、2戦目は相手がストライカーでした。自分としては絶対に極めようと思っていたけど、極められずに……。自分はテイクダウンはできても、抑え込むのが下手だったと思います。

3戦目はグラップラーを相手に、打撃で攻めて判定勝ちしようと考えていたら、うまく行きませんでした。相手がテイクダウンに来ることは分かっているのに、自分は高く構えて、そのまま倒されたり。やっぱりアマチュアの時と比べたら、プロの試合では相手も立ち上がるのが巧いし、力も違いました」

――根井選手は16歳で仕方ないところかもしれませんが、まだ線が細いところはあるものの、体型がガッシリしていますよね。

「はい、筋肉は付きやすいほうだと思います。あと、父は高校2年生から5~6センチ伸びたらしくて、自分ももっと伸びたら良いなぁと考えています。これは変な考えかもしれないのですが、将来的にストロー級ではなくもっと重い階級で戦っていきたいです」

――別に変な考えではないでしょう(笑)。重い階級とは、どのあたりまで考えていますか。

「フライ級……できればバンタム級まで上げたいです」

――中学時代は鶴屋怜選手からレスリングを教わっていたそうですね。ご自身が指導を受け、フライ級でRoad to UFC決勝に進んでいる鶴屋選手の存在は大きいですか。

「存在は大きいです。でも強すぎて……自分は片腕でやられてしまうぐらい、レベルが違いすぎます。『今回も勝ったんだなぁ』と嬉しい気持ちになありますが、今のところ『自分もUFCに出たい』と考えられるようなレベルではないです」

――では現時点で、MMAを戦ううえでの目標を教えてください。

「RIZINに出て――お金が欲しいです」

――正直で良いと思います! ちなみに同年代の中で、RIZINをはじめMMAの認知度は高いのでしょうか。

「朝倉未来選手の人気が高く、その影響でRIZINを知っている人は多いです」

――周囲の同級生は、根井選手がMMAをやっていることは知っているのでしょうか。

「何人かは知っています。ただ、僕は人とコミュニケーションが取れなくて……友達がいなません(苦笑)。それでも『次の試合はいつ?』とか声を掛けてくれる人はいます」

――コミュニケーションの点も今後に期待しましょう! 次の対戦相手、麻生選手について印象を聞かせてください。

「印象——足関節ですね。最近は一つの技だけを突き詰めようとしている選手は少ないと思うんです。そういうタイプの選手と対戦できるのは貴重な経験なので、試合を楽しみにしています。面白いことをやってくる選手ですし、自分も対抗できるような面白い技を準備しています」

――新人王トーナメントで優勝した次のことは考えていますか。

「プロデビューしてから、西川大和選手が最年少でベルトを巻いたと知りました(※西川は18歳9カ月で修斗世界ライト級王座を獲得している)。僕の目標は高校生のうちにベルトを獲ることで、修斗の最年少記録を更新したいです」

■視聴方法(予定)
1月28日(日)
第1部 午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル
第2部 午後17時30分~ ABEMA格闘チャンネル             

■第2部対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]藤井伸樹(日本)
[挑戦者]須藤拓真(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
吉成はるか(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
杉本恵(日本)

<バンタム級/5分2R>
人見礼王(日本)
榎本明(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇(日本)
藤田ムネノリ(日本)

<ストロー級/5分3R>
黒部和沙(日本)
大田ノヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
岡田逹磨(日本)
椿馨(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
歩生(日本)

■第1部対戦カード

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
齋藤翼(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
ヤックル真吾(日本)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
鈴木崇矢(日本)

<バンタム級/5分2R>
永井奏多(日本)
HAMMER KATU(日本)

<2023年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
根井博登(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

<2023年度新人王Tフライ級決勝/5分2R>
亮我(日本)
永留惇平(日本)

<2023年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
JAM(日本)
磯城嶋一真(日本)

<2023年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
松浦真実也(日本)
ネイン・ディネッシュ(日本)

<2023年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
グ・ジユン(日本)
嵯峨“ゴーレム”健史(日本)

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【Shooto2024#01】須藤拓真相手に王座防衛戦。藤井伸樹「ONEがあっても修斗を見てくれる人たちが」

【写真】攻められるのではなく、凌げば気迫を追い込む展開に持ち込める。そんな15分になるのか(C)MMAPLANET

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2024#01-2で、環太平洋バンタム級王者の藤井伸樹が初防衛戦で須藤拓真と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

環太平洋王者として2023年を迎えた藤井だったが怪我などもあり、竹中大地とのノンタイトル戦=1試合のみ。その竹中戦も判定負けという結果に終わった。須藤との防衛戦は捲土重来をかけた、そして自分の殻を破るための一戦になる。


――大会まで一週間を切りましたが、対人練習はどのくらいまでやる予定ですか(※取材は25日に行われた)。

「金曜日までは軽く対人練習をやって、計量に臨もうと思います。身体の状態はいいので、試合のための練習はしっかりできたと思います」

――前回の試合は昨年7月の竹中大地戦(判定0-3で負け)でした。あの試合を振り返ってもらえますか。

「自分のやりたいことよりも相手にやりたいことをやらせてしまった試合だったなと。自分のペースに持っていけなかったです」

――試合中のどこでそれを感じましたか。

「1・2Rに組まれて倒されたあとに後ろにつかれて、抑え込まれた時間が長くて。その前の対処もできていなかったし、そうなった時の対応も良くなかったです。あの展開になる前に自分から攻めていくというか展開を作ることが出来ていなかったように思います」

――試合を見ていて藤井選手が後手に回らされている印象がありました。

「もっと攻めなきゃと思って自分からいこうとすると、その前に相手に先に先に持っていかれて。向こうの方が1Rから最後までペースを握っている展開の試合だったと思います」

――3Rは藤井選手がポイントを取る形でしたが、1・2Rを竹中選手が取っていたので、ある意味、竹中選手はフィニッシュされなければいいという余裕もあったかもしれません。

「それもあったと思います。僕的にも1・2Rは確実に取られていて、倒さない限りは勝てない状態だったので、相手はその前提で戦うことが出来たと思います」

――そういったゲームメイクという部分でやられたという意識はありましたか。

「竹中選手と話したわけではないですが、竹中選手は事前の作戦通りに戦っていたような気がします。そのなかでも僕は勝つためにやるべきことをやらなきゃいけなくて、3Rにやっと自分の展開に持っていくことができたのですが、それを1・2Rにできなかったんだと思います」

――そこを改善するための練習を続けてきましたか。

「いつも先に自分から攻めるというか、前に出ていくというか。そこをもっと強く意識しないといけない。焦っちゃいけないんだけど、しっかり集中して自分の戦いを最初から最後までやることを強く意識しないと…と感じました」

――対戦相手の須藤選手に対して、その印象を聞かせてください。組みの攻防になったら躊躇なく引き込んでサブミッションを狙ってくる。今のMMAには少ないタイプの選手です。

「全体的にレベルアップするための練習をしてきましたが、どちらかというと組みの部分を多くやってきました」

――強みと弱みがどちらもはっきりしているスタイルですが、試合展開はイメージできていますか。

「お互い相手の展開に持ち込ませないように戦う試合になると思います」

――今回は2024年最初の試合であると同時に環太平洋王座の防衛戦です。今年はどのような1年にしていきたいですか。

「まずしっかりこの試合に勝って防衛したいです。去年は1試合しかできなかったので、今年はコンスタントに試合をやっていけたらと思っています」

――試合数も含めて今年は逆襲の1年にしたいですか。

「はい。そのためにも今は目の前の試合に集中してしっかり勝ちたいです。僕もキャリアを重ねて一戦一戦がより大事になると思っているので」

――2019年以降の藤井選手は2連勝して3戦目で敗れるという繰り返しでした。。もう一歩突き抜けきれていない状況ですが、やはりそこを突破したいですか。

「それはもちろんあります。ここ数年は上手く結果が出ていない形になっているので、そこを自分の中で超える1年にしたいです」

――例えばそこを突き抜けられていないのは何が原因なのか。竹中さんの反省点にもつながる部分はあるのでしょうか。

「そうかなと感じることもありますし、技術的に足りないこともあると思います。ざっくりしたことになってしまうのですが、全体的にスキルアップしないと…ということですね。今は何が何でも勝ちたいです」

――同日にONEの日本大会が開催されます。そのうえで藤井選手がファンに見せたい試合とは?

「ONEがあっても修斗を見てくれる人たちがいて、また修斗を見に行きたい、藤井伸樹の試合を見たいと思われる試合をしたいですし、そのなかでしっかり勝って大会を盛り上げたいと思います」

■視聴方法(予定)
1月28日(日)
第1部 午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル
第2部 午後17時30分~ ABEMA格闘チャンネル             

■第2部対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]藤井伸樹(日本)
[挑戦者]須藤拓真(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
吉成はるか(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
杉本恵(日本)

<バンタム級/5分2R>
人見礼王(日本)
榎本明(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇(日本)
藤田ムネノリ(日本)

<ストロー級/5分2R>
黒部和沙(日本)
大田ノヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
岡田逹磨(日本)
椿馨(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
歩生(日本)

■第1部対戦カード

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
齋藤翼(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
ヤックル真吾(日本)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
鈴木崇矢(日本)

<バンタム級/5分2R>
永井奏多(日本)
HAMMER KATU(日本)

<2023年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
根井博登(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

<2023年度新人王Tフライ級決勝/5分2R>
亮我(日本)
永留惇平(日本)

<2023年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
JAM(日本)
磯城嶋一真(日本)

<2023年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
松浦真実也(日本)
ネイン・ディネッシュ(日本)

<2023年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
グ・ジユン(日本)
嵯峨“ゴーレム”健史(日本)

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【ONE165】4年6カ月振りの有明で、山北渓人と対戦。ボカン・マスンヤネ「リングは戦いやすい」

【写真】パンクラスではバックスローを連発していたボカンが、ONEのリングでどのようなレスリングを披露するか(C)ONE

28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE 165「 Superlek vs Takeru」でボカン・マスンヤネが山北渓人と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2019年7月、有明アリーナが創られる以前に有明(※ディファ有明)で戦って以来の湾岸再上陸となるボカンが、山北戦に向けての心境と自信のほどを語った。


──山北選手と今月末に戦います。2019年7月以来の日本での試合となりますね(※取材は13日に行われた)。

「前回、日本に行った時の思い出がたくさん残っている。パンクラスで戦い、今度はより大きなステージで東京で戦うことができる。色々な国を訪れてなお、今も日本……東京は僕にとって最高にお気に入りの街だから、凄く楽しみにしている。ただ、勝つだけでなく過去最高のパフォーマンスを日本のファンに見せたい」

──ではオファーを貰ったときは、さぞ嬉しかったのではないですか。

「そうだね。何より試合ができることが嬉しかった。僕自身は1年で4試合は戦いたいと思っているのに……。4年間で、4試合しか戦えていないんだ。待望の試合を東京で戦えることは凄く嬉しいよ」

──パンクラスで試合をしたディファ有明はもう取り壊されてしまいましたが、有明アリーナは数百メートルしか離れてない場所にあります。ただ観客数は1000人台から、数千人に増えます。

「そうなんだ。会場の名前も覚えていなかったけど、より多くの日本のファンに僕の試合を見て欲しい。僕自身はパンクラスで戦った時の情熱と同じだけの熱をONEの試合でぶつけたいと思っている」

──ONEのサーカスは東南アジア中心で、常に夏です。対して、今大会は真冬の東京で行われ南アフリカとは気候が真逆です。その辺り、どのようにアジャストしようと考えていますか。時差もありますし。

「一つ言えることは、南アフリカを出て戦うことをいつも楽しんでいる。色々な経験ができるからね。自分の知らない世界を見て回れるんだから。季節の違い関しては、これまでに南アフリカが冬の時にとても暑いタイで試合をしたこともあった。逆に真夏の南アフリカから、肌寒いマレーシアに行ったこともある」

──マレーシアで肌寒いことがあるのですね……。

「とにかく、季節の違いはもう慣れている。とはいっても、今回の日本滞在は僕の人生で一番寒い季節を経験することになるかもね(笑)。でも、雪が見たい。そこは本当に楽しみにしているよ」

──なるほど(笑)。ところで対戦相手の山北選手はパンクラスのストロー級王者からONEと契約しました。ここも勝手ながら運命じみたモノを感じてしまいます。

「ビューティフル・ストーリーだ。僕はパンクラスのチャンピオンになりたくて、日本で戦った。ただ1試合でONEに転じたから、そのチャンスはなかった。いわばパンクラスのベルトをスキップして、上の舞台で戦うようになった。そしてONEの王座が視野に入っている状態で、パンクラスのストロー級チャンピオンだった選手と戦う。素晴しいことだよ」

──その山北選手の印象を教えてください。

「テイクダウン、テイクダウンをしてからのパウンドが強い。僕と似ているところがある。僕らのマッチアップは、エキサイティングな試合をファンに見せることができるだろう」

──レスリングベース同士、だからこそレスリング力が勝敗を分けるのか。MMAとして、その他の部分が勝負の鍵を握ってくるのか。どちらだと予想しますか。

「彼はレスリングが強い。でも、僕はどんなスタイルでも対応できる。この対応力こそが、MMAファイターに最も必要される部分だ。そして彼のレスリングに、僕は十分に対応できるよ。前回、ヒロバ・ミノワというテイクダウンとグラップリングに優れた日本人ファイターをドミネイトしたけど、いつだってハイレベルのグラップラーとの対戦は興味深い。だから、ヤマキタとの勝負もワクワクしている。

ただし、あくまでもMMAだ。グラップリングマッチではない。前回の試合と比較しても、僕はあらゆる局面で成長を遂げた。まぁ、前回の試合は急所蹴りというアクシデントがなくても、僕がミノワを圧倒できと信じている。それはグラップリングやレスリングだけでなく、MMAとして僕が上回っていたからだ。次の試合もそうなるだろう。しっかりとしたゲームプランもある。そして、ゲームプラン通りにならなくても僕は問題ない」

──今、話に出た箕輪選手は修斗のチャンピオンからONEにステップアップを果たしました。つまりに日本の2つの老舗プロモーションで頂点に立った選手とボカンは戦うわけですね。これぞONEのストロー級ならでは、です。

「日本のストロー級のベスト2と戦うということは、とても意味のあることだ。でも、日本のファンは僕が負けることを期待するわけだね(笑)。今回は僕にとって5度目の日本人選手との対戦で、これまで全部勝ってきた。つまりONEでも常にトップの選手と戦ってきて、僕は彼らを破ってきたことになる」

──日本のファンは日本人選手を応援しますが、何よりも両者の頑張りに期待していると思います。どちらが勝つのかというよりも。

「日本のファンが僕の敗北を期待しないなら、それはそれで本当に興味深いことだね」

──では今回の試合はケージでなく、リングで行われることについてはどのように思っていますか。アジャストはできていますか。

「タイでリングは経験している。ケージで戦うよりも、楽な部分もある。だからケージでもリングでも問題ない。コーナーがあるということは、対戦相手のエスケープを止めることができる。追いかけて、コーナーに追い込むことができるからね。それにロープだと、後ろに空間があるからケージレスリングやウォールレスリングより、クラッチが簡単になる。

つまり、リングは戦いやすいということだよ。腕を組めることで、テイクダウンは容易になる。そこが新しい発見だったんだ。前回、リングで戦ったのは初めてだったけど、そこが直ぐに分かった。つまり、それこそが僕の対応力だよ」

──ところで昨年のONEはキックやムエタイ、グラップリングがMMAよりプッシュされていたように感じます。ONE世界ストロー級王者のジャレッド・ブルックスはMMAを1試合も戦っていないです。そのうえマイキー・ムスメシの組み技王座に挑戦して一本負けを喫するなど、MMAファイターが使われているように感じました。

「ONEはMMAで活動を始めたプロモーションだし、他の競技が組まれるようになると自然とMMAの数は減るよね。それにMMAは世界中で知れ渡っているから、他のスポーツの知名度を上げるために必要になってくる。そこは理解しているよ。それでも、僕が目指すのはMMAのベルトであることは変わりないから」

──そのために山北選手との試合は、大切になってきます。そして勝利だけでなく、挑戦権を手にするにはインパクトを残すことも必要となってきます。

「このレベルの試合になると、常にリスキーな戦いが待っている。ここで勝てばタイトル挑戦で、負ければ一からやり直しだ。勝利を得るためにベストを尽くし、世界中のファンが如何に僕が優れたファイターか理解できる試合をしたい。もちろん、勝ってタイトルを目指すけど……それが実現しないなら、与えられた相手と戦うだけ。当然、ヤマキタに勝ってジャレッド・ブルックスとジョシア・パシオ戦(3月1日にカタールで対戦)の勝者に挑戦したいとは思っている。

もう待ちたくないんだ。戦うという喜びを僕から奪って欲しくない。そんな事態になるとは思っていないけど、とにかく最高の試合をするよ。これまでONEの試合では敗北を恐れて戦っていた部分がある。でも、今回の試合は僕の全てを出し切る。そしてベストパフォーマンスを日本のファンに見てもらう。日本の皆のサポートに感謝しているし、皆に僕の試合を楽しみにしてほしい」


■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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45 AB ABEMA DEEP JAM MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#01 TOMA   キック チャンネル ボクシング ヤックル真吾 ライカ 亮我 人見礼王 修斗 吉成はるか 大田ノヒロ 宝珠山桃花 宮城友一 杉本恵 松浦真実也 根井博登 永井奏多 藤井伸樹 藤野恵実 鈴木崇矢 関口祐冬 須藤拓真 麻生Leg Lock祐弘 齋藤翼

【Shooto2024#01】ストロー級新人王トーナメント決勝へ。根井博登=2006年6月生まれ、17歳─01─

【写真】2006年6月25日生まれ。甲子園を目指す球児のよう──というのも、当然の高校生だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2024#01-1で、根井博登がストロー級新人王の座をかけて麻生Leg Lock祐弘と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA史上、これだけのアマチュア戦績からプロデビューした選手がいただろうか。まずは根井がプロデビュー前年に築き上げた実績から見てほしい。

■根井博登 2022年主なアマチュアMMA戦績

3月20日 全日本キッズ&ジュニア選手権
ジュニア修斗 52キロ以下級優勝

5月15日 アマチュア修斗関西選手権
ストロー級優勝

5月29日 アマチュア修斗北信越選手権
ストロー級優勝

8月7日 アマチュア修斗中国選手権
ストロー級優勝

9月11日 アマチュア修斗関東選手権
ストロー級優勝

10月10日 アマチュアMMA全日本選手権Sクラスルールトーナメント
ストロー級メイントーナメント優勝

10月30日 全日本アマチュア修斗選手権
ストロー級優勝

さらに2023年2月にはDEEPフューチャーキングトーナメントも制し、その2カ月後には修斗沖縄大会でプロデビューを果たした。現在17歳——朴訥としながら幼さが残る喋り方の根井に、まずは幼少期から培われた格闘技キャリアを振り返ってもらった。


――根井選手は現在17歳で、格闘技を始めたのは何歳の時ですか。

「3歳の時です。当時は広島市に住んでいて、レスリングと一緒に柔術とキックボクシングも習っていました。柔術は藤田柔術で、キックボクシングはストライカージムというところに通っていました」

――レスリングだけでなく柔術とキックも! それは3歳ぐらいからMMAを戦うことを意識していたのでしょうか。

「いえ、そういうわけではなく――ずっとMMAというものは知らなかったです。もともと父が格闘技を好きで、いろんな習い事をさせてもらっていたらMMAに辿り着きました。小学生の時にはキッズ修斗に出ていたのですが、今みんながMMAと呼んでいるものを当時は修斗だと思っていたぐらいです」

――一般的に子供の習い事といえばスポーツ、音楽、学習塾など様々なものを掛け持ったりしますよね。それが根井選手の場合、格闘技に集中していたのですか。

「格闘技以外にも水泳、そろばんをやっていました。その中で一番成績を残せていたものが格闘技だったんです」

――それだけ習い事が多いと、1日にダブルヘッダーもありえますよね。

「はい。柔術をやったあとにレスリングの練習に行くとか、というのはありました」

――格闘技の習い事だけに絞ると、どの競技が最も割合は高かったのでしょうか。

「一番はレスリングで、次が柔術です。レスリングと柔術は試合にも出ていました。でもレスリングの割合は高いけど、試合では結果を残せていなくて……。柔術は――自分で言うのも何ですけど、まあまあ得意でした。JBJJFの全日本キッズでも優勝しています」

――キックボクシングの実績はいかがですか。

「キックはそれほど本格的にやっていなくて、あまり上手くなかったです(苦笑)」

――なるほど。広島市から引っ越してパラエストラ千葉ネットワーク(CNW)に入会したのは、いつ頃なのでしょうか。

「小学5年生の時です。東京に引っ越して、父が道場を探してくれました。レスリングも柔術もできる道場を探して、一番近い場所にあったのがパラエストラCNWでした」

――パラエストラCNWに入会した後も、メインはレスリングだったのですか。

「そうですね。キッズクラスだとレスリングと柔術だけで、MMAのクラスはなかったです。当時は僕も本気でレスリングをやっていきたいと考えていました」

――レスリングでオリンピックを目指す、と。

「小さい頃は、そう考えていました。でも小学校の高学年になると、なかなか勝てなくなっていたので、オリンピックまで行くのは諦めていました。それでMMAの試合に出るキッカケになったのは、高校受験です。

あの時、自衛隊の高校(陸上自衛隊高等工科学校)に受かったらレスリングを続ける――公立高校へ行くことになれば、アマチュア修斗に出ると決めて。結果は今も通っている公立高校へ進学することになったので、アマ修斗に出ることになったんです。そこから1年ぐらいかけてプロになりたいと考えていました」

――根井選手は2022年にアマ修斗の地区選手権4大会(関東、関西、北信越、中国)を制し、全日本でも優勝してプロ昇格しています。それだけの実績となれば、アマ修斗に出始めた頃から対戦相手とのレベル差を感じませんでしたか。

「もともとアマチュアで圧倒的に勝たないと、プロに行っても通用しないと思っていました。ただ、アマチュアの最後のほうは『この調子ならプロでも余裕で勝てるんじゃないかな』と思ってしまっていましたけど(苦笑)」

――アハハハ。アマチュア修斗の試合映像を視ると、当時から試合中の落ち着き振りが目立ちました。16歳とは思えないほど落ち着いていて。

「それはよく言われます」

――それは、もともと落ち着いているのか。あるいは試合だから落ち着こうとしているのか、どちらですか。

「自分でも大人しい性格だとは思うのですが、全日本までに試合経験を積むことができていたので安心して戦うことができていました」

――修斗では全日本で優勝すればプロ昇格は認められるでしょう。もしかしたら地区選手権を4大会制している時点で、プロになれたかもしれません。そのなかでアマチュアMMA全日本、DEEPフューチャーキングトーナメントにも出場した理由は何だったのですか。

「アマ修斗にはパウンドが無いからです。プロで試合をする前に、防具無しでパウンド有りの試合を経験したいと思いました」

<この項、続く>


■視聴方法(予定)
1月28日(日)
第1部 午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル
第2部 午後17時30分~ ABEMA格闘チャンネル             

■第2部対戦カード

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]藤井伸樹(日本)
[挑戦者]須藤拓真(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
吉成はるか(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
杉本恵(日本)

<バンタム級/5分2R>
人見礼王(日本)
榎本明(日本)

<バンタム級/5分2R>
伊集龍皇(日本)
藤田ムネノリ(日本)

<ストロー級/5分3R>
黒部和沙(日本)
大田ノヒロ(日本)

<フェザー級/5分2R>
岡田逹磨(日本)
椿馨(日本)

<フェザー級/5分2R>
加藤裕彦(日本)
歩生(日本)

■第1部対戦カード

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
齋藤翼(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
ヤックル真吾(日本)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
鈴木崇矢(日本)

<バンタム級/5分2R>
永井奏多(日本)
HAMMER KATU(日本)

<2023年度新人王Tストロー級決勝/5分2R>
根井博登(日本)
麻生Leg Lock祐弘(日本)

<2023年度新人王Tフライ級決勝/5分2R>
亮我(日本)
永留惇平(日本)

<2023年度新人王Tバンタム級決勝/5分2R>
JAM(日本)
磯城嶋一真(日本)

<2023年度新人王Tフェザー級決勝/5分2R>
松浦真実也(日本)
ネイン・ディネッシュ(日本)

<2023年度新人王Tライト級決勝/5分2R>
グ・ジユン(日本)
嵯峨“ゴーレム”健史(日本)

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45 MMA MMAPLANET o RIZIN Shooto Shooto2023#02 Shooto2023#05 Shooto2023#07 Special   ヒロヤ 修斗 安芸柊斗 山内渉 新井丈 関口祐冬

【Special】J-MMA2023─2024、新井丈「負けも含めて……絶対にまた強くなれるから」「必ず戻ってくる」

【写真】さらに強い意思を持って、新井丈は戻ってくる(C)TAKUMI NAKAMURA

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Takumi Nakamura

J-MMA2023-2024、第十四弾は修斗で史上初のストロー級&フライ級の二階級同時制覇を成し遂げるも、大晦日RIZINでKO負けを喫した――新井丈に話を訊いた。

8連勝中で迎えた2023年も連勝記録は続き、7月にストロー級王座をKO防衛、9月にフライ級王座をKO勝利で獲得。新井は常に激闘を連発し、修斗のみならずJ-MMAの年間MVP候補と言ってもいい活躍を見せていた。しかし大晦日RIZINではヒロヤにまさかのKO負けを喫し、約4年ぶりの黒星で年を越す形となった。まだ敗戦の傷も言えないなか、新井がインタビューに応じてくれた。

■2023年新井丈戦績

3月19日 Shooto2023#02
○3-0 関口祐冬(日本)

7月23日 Shooto2023#05
○1R4分41秒 by KO 安芸柊斗(日本)

11月19日 Shooto2023#07
○3R2分55秒 by KO 山内渉(日本)

12月31日 RIZIN.45
●2R2分53秒 by TKO ヒロヤ(日本)


――大晦日の試合が終わってからはどのように過ごしていたのですか。(※取材は10日に行われた)

「もちろん練習も運動もせず、人とも会ってないですね。人と会うとどうしてもごめんねって気持ちになっちゃうし、場の空気も悪くなっちゃうんで(苦笑)。立ち直りたい気持ちもあるんですけど、少なからず気持ちが落ちているところもあるから、相手に気を遣わせるんだったら、一人で考える時間を過ごそうと思っています」

――ヒロヤ戦は約3年半ぶりの敗戦で、しかも11連勝中が途切れる敗戦でした。前回の敗戦とは意味合いが違ってくると思います。

「意味が違いますね。連敗中は積んでいるものがなかったから、負けるべくして負けていたし、負けが増えたところで失うものがなかったから、自分が恥ずかしくなるだけでした。でも今は勝ってきた分、修斗のファンも背負っていたし、応援してくれる人も増えているから、自分が負けたことで落ち込ませてしまう人が多いという状況ですよね」

――衝撃的なKO負けでしたが、試合映像は後からチェックすることはできましたか。

(C)RIZIN FF

「ちゃんと見ています。

まずKOされたシーンは完全に記憶が飛んでいたので、どうやって自分がKOされたのかを把握したかったんです。そうはいっても悔しさがよみがえるから、すぐに映像を見ることはできなかったです。気持ちがちょっとずつ回復してきたタイミングで何回か見ました」

――11月の修斗でのタイトル戦から短期間での大晦日RIZIN出場となりました。結果論で語るのはナンセンスだと思いますが、試合をしなかった方がよかったのではないかという声も出ています。その上で大晦日に試合をしたことはどのような経験になりましたか。

「今までにないキャパと注目度だったので、それは自分の経験値になりましたよ。だからそこは絶対にプラスになったと思います。あとは負けも含めて………絶対にまた強くなれるから。こんなに悔しい気持ちは久々で、自分自身にも周りにもこんな悔しい気持ちはさせちゃいけないと強く思ったんで、もう負けたくないですね。一戦一戦自分のすべてをかけて戦わなきゃいけないと思いました」

――自分の負けで落ち込んでくれる人間がこんなにいたのかと驚いた部分もありますか。

「そうですね。自分のことのように悔しがってくれている人がいて、そこまで自分の試合に感情移入してくれてたんだなって。だからそれを知ったことはより辛かったんですけど、言い方を変えれば、そのくらい人の心を動かせられる・影響を与えられる選手になったんだなとは思いますね」

――では大晦日をのぞいて2023年は新井選手にとって、2023年とはどのような1年でしたか。

「大晦日をのぞけば100点です。自分が持っている以上の力を発揮できたし、より多くの人を巻き込むことが出来た1年だったと思います」

――年の始めにそのような1年になることはイメージしていましたか。

「いざ現実と照らし合わせたら、ここまでになるとは思っていなかったけど、もっと輝いている自分を想像して生きているんで、なるべくしてなっているなって気持ちはあります」

――修斗ではストロー級王座を防衛して、フライ級にもチャレンジして史上初の2階級同時王者となりました。ある意味、ストロー級ではやりきった部分もあると思います。これから階級はどこで戦っていこうと思っているのですか。

(C)SATOSHI NARITA

「基本的にはフライ級でいいのかなと思っています。

それこそストロー級でたくさんの人の心を動かすカードやモチベーションになる試合があるならいいんですけど、正直今はそれが見当たらない。だったら僕は挑戦していく姿を見せていきたいし、だからフライ級でやることになると思います」

――新井選手が試合を受けるうえで、どれだけ人に響くか。チャレンジできるかが基準になっているのですか。

「そこが大事ですね。『そりゃ新井丈が勝つだろ?』という試合はやりたくないし、勝った時にどれだけの人が沸くかを考えて試合を受けています。特にこれからはコンスタントに試合をするというよりも、一試合一試合どれだけ意味がある試合なのか、注目してもらえる試合なのか。そこを考えてやっていきたいですね」

――どの選手にも2024年の抱負や目標を聞いているのですが、今はまだ次の試合のことは考えられないですか。

「まず大晦日に勝ったとしても半年は休むつもりだったんですよ。それこそフライ級でやることになったら、そのための身体作りも必要だし、自分のウィークポイントでもある組み技も強化しないといけない。そこは時間がかかると思っていたので。そこは負けても変わらず、です。なんならKO負けしているので、しっかり時間をかけてダメージを抜いて、体作りから始めたいです」

――フライ級仕様に仕上げるには時間がかかる、と。

「いずれフライ級でやるだろうなと思っていたから、この2~3年は常に増量とバルクアップを念頭に置いて過ごしてきたんですけど、どうしても試合数が多いと通常体重が変わらないんですよね。身体作りには時間がかかるし、コンスタントに試合をやりながらでは難しいということを身をもって分かっているので、今は試合間隔を空けて、身体を作る時間にあてたいですね」

――また一から作り直すという感覚ですか。

「一からではないですね。自分は器用じゃないから、このスタイルを突き詰めるしかないと思っているし、時間がある分、変えなきゃいけないところや伸ばさなきゃいけないところを考えてから動き出したいです。そこはジムでも話し合いつつですが、自分のスタイルをガラッと変えることはないです」

――ではまた改めて新井選手が復活する時を待ちたいと思います。

「自分が試合で勝ってきた感覚や戦い方はすぐになくなるものではないし、試合でガチガチに緊張するタイプでもないので、自分は半年(試合が)空いても問題ないと思っています。本当は勝って、そうしたかったんですけど人生そこまで楽じゃないですね(苦笑)。でも必ず僕は戻ってきますよ」


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朝倉未来 ヒロヤRIZIN初勝利を喜ぶ控え室での様子【RIZIN.45】

ヒロヤが修斗王者をKOしたことを褒める朝倉未来。

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RIZIN LANDMARK8:矢地 vs. ギョンピョ、浜崎 vs. クレア・ロペスなど主要カード発表。

ライト級
矢地祐介
キム・ギョンピョ

一時はライト級エース候補だった矢地だが、サトシとグスタボに連敗。昨年は6月の北海道大会で5連敗中のザック・ゼインに1Rチョークで勝ったのみで、なかなか試合が組まれなかった。北海道に続いて九州とドサ回りが続くが、勝って3連勝となるか。

ギョンピョは2022年のRoad To UFCで優勝したインドのアンシュル・ジュビリに判定負けで敗退。昨年4月のRIZIN初戦では宇佐美正パトリックにキャリアの差を見せつける圧勝。11月にはアゼルバイジャン大会に出場して地元のラギモフを秒殺KOしている。

女子スーパーアトム級
浜崎朱加
クレア・ロペス

元王者浜崎は2021年にノンタイトル戦で伊澤にTKO負けで、デビュー以来初の日本人選手相手の敗戦。22年4月、タイトル戦で組まれたダイレクトリマッチでも敗れて王座から陥落した。女子アトム級GPでは準決勝でパク・シウに判定負け。41歳になった昨年は試合をしておらず、1年5ヶ月ぶりの復帰戦となる。タイトル戦線に踏みとどまるためにも負けられない試合。

ロペスは昨年4月、RIZINデビュー戦でRENAに足での膝十字で勝利。2戦目で早くも伊澤のタイトルに挑戦したが、ニンジャチョークで秒殺一本負け。

フェザー級
芦田崇宏
鈴木博昭

元DEEP王者で、RIZINデビュー戦で萩原に1R一本勝ちした時点では、まだ始まったばかりのフェザー級トップ日本人選手だったはずの芦田だが、地味さが災いしてか試合が組まれず、ようやく組まれると金原・アグォンに連敗。中田に地味勝ちしたものの、昨年5月にはRIZIN3連敗中の摩嶋に一本負け。地味強ばかりと当てられている。

MMA転向から3勝3敗の鈴木だが、勝った試合は序盤に打撃がヒットしてのKO勝ちで、あとは判定負け。打撃勝負に付き合ってもらえない相手だと厳しいままだと、これ以上RIZINで使い道がないのでは。生き残りがかかった試合。

バンタム級
瀧澤謙太
野瀬翔平

4連敗中でリストラギリギリの瀧澤が地元九州勢の野瀬と対戦。野瀬は一昨年、もっとも知名度が低い中でRoad To UFCに出場したが、準決勝で中村倫也に完敗。中村という厳しい相手だったためか、昨年も出場のチャンスが与えられたものの、一回戦でスプリット判定負け。現在修斗ではノーランカーだが、先月ランカーの神田T800に勝利したので、1月度ランキングには入ってくる見込み。

フライ級
伊藤裕樹
上田将年

伊藤は昨年5月にアーセンにタックルからコントロールされ判定負け。超RIZIN.2にはヒロヤの相手枠として出場し、テイクダウンに手こずってのスプリット判定勝ち。地元相手でのLANDMARK.6ではまたも僅差の試合でのスプリット判定勝ち。

上田もジモティ枠。上田将竜のリングネームでパンクラスに参戦していたが、タイトルには届かず。昨年11月に地元福岡で行われたBLOOM FCでは本名に戻し、モンゴルのオトゴンバヤルに判定勝ち。

ウェルター
阿部大治
押忍マン洸汰

阿部はストラッサーに判定勝ちするなど3連勝したが、DEEPで鈴木槙吾にまさかの一本負けで王座陥落。昨年7月にはイゴール・タナベ相手にミドル級で体重ハンデマッチを組まれ、パンチを効かせる場面もあったが一本負け。ウェルター級に落としたタナベが大晦日に試合が組まれているのに対し、1年4ヶ月ぶりに本来のウェルターで試合を組まれた阿部は福岡でジモティ選手と対戦。RIZINウェルター級では3戦0勝とトップの戦績にもかかわらず不遇。

福岡出身の押忍マンはハードパンチャーで、パンクラスでは勝っても負けてもフィニッシュ決着で盛り上がる試合をする選手。

フェザー級
トゥラル・ラギモフ
田中半蔵

福岡出身の田中は2022年に40歳で修斗に復帰すると、2連勝で先月SASUKEのタイトルに挑戦したが、3RKO負け。相手のラギモフはアゼルバイジャン大会のジモティ枠で、ギョンピョに秒殺KO負け。今回はケラモフの抱き合わせ出場か。

今回発表された地元勢は、地元でなければRIZINに出てくるレベルではないので、正直勝っても次にRIZINに出るチャンスが与えられるとは思えない。しかし、北海道大会の後藤のように、インパクトのある勝利なら次のチャンスもあるかもしれない。

これに加えてジモキック1試合、オープニングファイト5試合(字もキック3試合とジモMMA2試合)。

メインは長崎出身の堀江 vs. グスタボになるとのこと。

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『RIZIN CONFESSIONS』第140回動画

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 『RIZIN CONFESSIONS』第140回の動画。今回は『RIZIN.45』で行われた新井丈 vs. ヒロヤ、元谷友貴 vs. ヴィンス・モラレス、スダリオ剛 vs. 上田幹雄、フアン・アーチュレッタ vs. 朝倉海の舞台裏です。続きを読む・・・
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【Special】J-MMA2023─2024、須田萌里&雄律─01─「小学校の卒業式で『夢はRIZINフェザー級王者』と」

【写真】左から須田萌里と父・智行、そして雄律という大阪の柔術&MMA一家(C)MMAPLANET

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Shojiro Kameike

J-MMA2023-2024、第七弾は大阪スコーピオンジムの須田萌里&雄律の姉弟に話を訊いた。姉の萌里はMMAを戦う一方で柔術の試合にも出場し、昨年は父の智行さんから茶帯を授けられた。対する弟の雄律は、ジュニア/キッズでなんと45戦に出場! 前編ではプロ興行のプロモーターからも熱い視線を向けられているという、雄律を中心に話が進んだ。

■2023年須田萌里戦績

2月19日 JBJJF修斗杯柔術選手権2023
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 優勝

3月25日 DEEP Tokyo Impact2023#02
〇2R0分53秒 by RNC 桐生祐子(日本)

5月28日 DEEP JEWELS41
●1R4分27秒 by TKO パク・ジョンウン(韓国)

7月10日 IBJJF Asian Jiu-Jitsu Championship 2023
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 準優勝

8月6日 DEEP Nagoya Impact2023公武堂ファイト04 ※グラップリングマッチ
●0-3 マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)

9月10日 DEEP JEWELS42
○3-0 ケイト・ロータス(日本)

10月8日 JBJJF第24回全日本ブラジリアン柔術選手権
女子アダルト紫帯ライトフェザー級 優勝

11月22日 DEEP JEWELS43
○1R0分49秒 by 腕十字 彩綺(日本)

■2023年須田雄律 主な戦績

1月22日 第6回全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会
ジュニア修斗 48キロ以下級 優勝

4月29日 グラジエイターカップ03
ビギナー -61.2キロ級 優勝

7月17日 JBJJF第15回全日本キッズ柔術選手権
ティーン2橙帯ミディアムヘビー級 準優勝

8月11日 Jr.BORDER23 2nd
ジュニア修斗部門 MVP

9月24日 アマチュアDEEP公武堂ファイト53
○1R0分41秒 by RNC 奥村駿(日本) ※優秀賞獲得

10月7日 JSCC修斗チャンピオンズカップ2023 vol.02
ジュニア修斗男子53キロ以下級 優勝

11月3日 Jr.BORDER24 第7回全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会
ジュニア修斗56キロ以下級 優勝

11月5日 Gladiator-Cup04
ビギナー -61.2キロ級 準優勝

12月2日 JBJJF第6回全日本キッズ柔術オープントーナメント
ティーン2橙帯ウルトラヘビー級 優勝


――今回は姉弟揃ってのインタビューで、雄律選手にお話を訊くのは初となります。まずは雄律選手の2023年を振り返ると、1年で45戦35勝10敗という戦績は凄いですね。萌里選手もMMAの試合に出場しながら、柔術のビッグタイトルも狙っていました。

萌里 弟が試合に出ているので、『負けていられへんな』という気持ちはありました(笑)。

雄律 僕はキッズの間にいろんなタイトルを獲りたいので、どんどん試合に出ていました。その僕に、お姉ちゃんが付いてきていますね。

萌里 アハハハ。雄律はもう何でも出ていますから。

雄律 でも、こんな試合ペースは今年ぐらいで。去年も結構試合をしましたけど、コロナ明けで今年から大会も戻ってきたんです。

智行 雄律も今でこそ勝っていますけど、もともとはメチャクチャ弱くて。柔術も勝敗がやっとイーブンになったぐらいで(現在56勝50敗1分)、ずっと負け越していたんですよ。

雄律 勝てるようになってきたのは、小4~5ぐらいからです。それまでは10連敗して、1勝してまた10連敗とか。

――それまで雄律選手が勝てなかった理由は、何だったのでしょうか。

智行 ただ単に弱かったな。

雄律 身体も弱かったし、小さかったからかな(苦笑)。

萌里 当時は練習中も結構ふざけていましたからね。練習の途中でも喋っていたりとか、真面目にやっていなくて。練習には来ていても、練習への取り組み方は良くなかったと思います。でも最初は練習も週1やったのが、どんどん練習回数も増えていって。

雄律 小さい頃は自分が進んで格闘技をやっていたというよりは……。

萌里 やらされていた?

雄律 アハハハ! 最初は自分も格闘技をやりたいという気持ちがあったけど、途中から変わってきました。でも途中から練習回数が増えてきて、なのに試合で勝てないから(苦笑)。小4ぐらいから格闘技が好きになってきましたね。

萌里 それまでは嫌いやったん?

雄律 小2~3ぐらいは遊びたかった(笑)。でも今は、同じ年代の人たちも同じぐらい試合をしているから、自分もこれぐらい出ても良いかなって思う。

――同年代のライバルには、どういった選手がいるのでしょうか。

智行 山里エンゾ君、マツオ・クリスチャン君とかかな。

萌里 尾崎裕二郎君も。

雄律 あと河野大樹君かな。ずっとライバルに負けてから勝つ、っていう繰り返しです。

智行 とりあえず同年代の強い子には、負けてからリベンジしているよなぁ。

――ジュニアやキッズの世代は、年間これだけ試合をこなしている選手が多いのですか。

智行 トップ選手は試合数が多いですね。それこそ毎月のように試合に出ていると思います。でも雄律の試合数は、「出すぎちゃうかな」とは思いますけど。

――お父さんの方針ではなかったのですか。

智行 まず去年は「出られる試合は全て出よう」と決めたんです。スケジュールが合うものは全部出ました。そうしたら、この試合数になって(笑)。

――11月3日のジュニアBORDERでお会いした時、2日後のグラジエイターカップにも出場すると聞いて驚きました。

智行 連日で試合をしたこともありますよ。柔術の試合に出た翌日にMMAをやったりとか――しかも大人のMMAの試合に出て。

――雄律選手はまだ中学2年生です。フレームが異なる大人と試合をさせると、怪我の心配はありませんか。

智行 中学生になってからは、ジムでも大人の会員さんと練習しているんですよ。その練習のなかで体重がある人でも、パワーがある人でも対処できていて。だから「大人と試合をしても怪我はせえへんやろうな」と思っています。今はまだ何でも経験の段階なんですよね。プロになったら帯も体格も関係ないじゃないですか。今のうちに、やりたいことはやっておく。負けるなら、今のうちに負けておくほうが良くて。

――なるほど。弟の雄律選手のほうが、萌里選手よりも先に柔術を始めたのですよね。

萌里 雄律が始めたのが2015年1月で、私は2015年3月ですね。

智行 スコーピオンジムでキッズを始めたキッカケは、まず僕がキッズ上がりの子にボコボコにされたんです。その時、代表(恒冨嘉徳スコーピオンジム代表)に、「10年後に日本一を獲るキッズを育てるからキッズクラスをやらせてくれ」とお願いして。キッズクラスを始めるために、まず雄律に柔術を始めさせました(笑)。

――その時、萌里選手は雄律選手と一緒に始めようとは思わなかったのですか。

萌里 最初は「何かやっているなぁ」と思うぐらいで、特に興味はなかったです。でも練習を見ていると雄律が下手やったんですよ。だから「私のほうが上手くできるわ」って(笑)。

雄律 確かに、お姉ちゃんが始めたら一瞬で抜かれたわ。当時は何も思わんかったけど、今となっては少し悔しい(笑)。

――ジュニアBORDERの試合では、距離を取りながら組んで勝っています。至近距離での打撃戦をやろうとは思わないですか。

ジュニアBORDERで見せた蹴り&寝技も戦略だった。プロデビューが期待されている(C)MMAPLANET

雄律 ジュニアBORDERは顔面打撃(パンチ)がないので、そこまで考えないです。効かないから寝技に行ったほうが良いですよね。

智行 あのルールは寝技をしているほうが強いと思います。寝技で関節技の形に入って、見込み一本を取るほうが勝ちに近くて。

――では顔面へのパンチ攻撃が認められているアマチュアDEEPに出場した時は……。

雄律 速攻で組みました(笑)。

――アハハハ。

雄律 相手がストライカーやったので、速攻で組んでRNCを極めました。

――雄律選手はMMAでもキッズやジュニアの大会で優勝し、すでにプロ興行のプロモーターからも声が掛かっていると聞きます。

智行 そうですね……。会場に行くたび、プロモーターさんからは「将来プロになったら出てね」と声をかけていただいています。

――雄律選手は、いつからプロのMMAファイターになろうと思ったのですか。

雄律 小6の時に、将来はプロのMMAファイターになろうと思いました。

萌里 アハハハ! そういえば――。

智行 思い出し笑いしとる。

萌里 小学校の卒業式で将来の夢を言う時に「MMAでRIZINフェザー級チャンピオンになります!」って、階級も決めていたんですよ(笑)。

雄律 あの時は自分で勝手に考えた(笑)。当時RIZINで一番面白い階級やったから。

萌里 2年前なので、牛久絢太郎選手が斎藤裕選手に勝ってチャンピオンになった頃ですね。

智行 ちょうど牛久君と会って、練習も見てもらっていたころやったらから、そういう気持ちになったんやな。

雄律 身長が今のままならフライ級かバンタム級で、もっと伸びたらフェザー級かライト級でやりたいです。どの階級でやるとしても、チャンピオンになるという目標は変わらないです。

<この項、続く>


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