カテゴリー
45 Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET o RIZIN Road to UFC TSUNE UFC YouTube ウィンドリス・パティリマ チュウ・カンチエ パク・ジェヒョク ホン・ジュンヨン ロクク・ダリ ロン・チュウ 中村京一郎 伊藤空也 原口伸 宮内拓海 小谷 小谷直之 岸本篤史 徳弘拓馬 林RICE陽太 海外 草訳駿介 金井一将 長野将大 高橋孝徳 黒井海成

【Grachan Herios】原口伸がRTUからの復帰戦。高橋孝徳を相手に、1年10カ月振りの国内ケージへ

【写真】写真は2023年2月のもの。1年10カ月振りに国内で戦う原口、その動向が最も気になるフェザー級ファイターの一人だ(C)MMAPLANET

18日(月)、GRACHAN実行委員会から12月22日(日)に東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosに元ライト級王者の原口伸が出場し、高橋孝徳と対戦することが発表されている。
Text by Shojiro Kameike

2年連続でRoad to UFCトーナメントにチャレンジした原口にとっては、2023年2月の小谷直之戦以来、1年10カ月振りの国内復帰戦に。今年のRTUからフェザー級に転向している原口は、そのまま国内でもフェザー級で戦う。


小谷戦のパウンドは衝撃的だった。この勢いを取り戻したい(C)MMAPLANET

2023年2月に小谷直之を1Rでパウンドアウトし、Grachanライト級王座を防衛した原口。同年5月からRTUに出場し、初戦ではインドネシアのウィンドリス・パティリマを、準決勝では韓国のパク・ジェヒョクを下すも、決勝では中国のロン・チュウにRNCで敗れている。翌年はフェザー級で再チャレンジしたが、初戦で韓国のホン・ジュンヨンに勝利したものの、準決勝で中国のチュウ・カンチエ戦で敗退した。

カンチエ戦は原口が勝っているという声も多かったが、負けは負け。原口はMMAPLANETのインタビューでも「納得はいかないが、いろんなことが吹っ切れた」と語り、国内プロモーション参戦も示唆していた。当然のことながら三度UFCを目指し、海外のフィーダーショー出場という道もあるなか、その動向が注目される原口が復帰の舞台として選んだのは、ホームグラウンドでもあるグラチャンだった。

11月7日に原口自身がXにて「みなさんが、んんーと唸るような試合が決まると思います」と投稿していたとおり、今回の復帰戦では様々な強豪がリストアップされている情報も入ってきていた。ここで対戦相手が高橋に決まったのは、今後のGrachanフェザー級でベルト挑戦も視野に入れてのことか。原口は今年9月にライト級王座を返上しており、かつGrachanではフェザー級の実績がないためノーランカーとなっている。ここで現在フェザー級3位の高橋を下してランクインし、小島勝司が返上した同級のベルトを狙うのだろうか。もちろん本人が語っているとおり、RIZINあるいは海外のフィーダーショーに出場する可能性もある。

いずれにしても注目は、原口のスタイルチェンジだ。前回のインタビューで、RTUの判定を受けて「ああいう判定になるなら、もうレスリングやコントロールに固執する必要はない。打撃でもガンガン行くし、寝技でもガンガン極めに行く」と語っている。国内随一のテイクダウン&パウンダーである原口が、新たな武器を見せることができるかどうか。

相手を封じ込めるグラップリングとムエタイの融合が持ち味の高橋(C)GRACHAN

今回の復帰戦でも、過去の実績でいえば原口の圧倒的優位は動かない。とはいえ、原口がガンガン行こうとすればするほど、高橋のファイトスタイルは厄介なものになるだろう。高橋のスタイルはムエタイ&グラップリング――相手を捌くだけでなく自ら首相撲と寝技で相手を潰していく高橋に対し、原口がフィニッシュを焦るようなことがあると、気づけば高橋の型にハメられているという展開も考えられる。

現在、Grachanフェザー級ランキングでは1位が中村京一郎、2位が黒井海成となっている。原口が高橋を下した場合、黒井は同じBRAVE所属であるだけに対戦は考えられない。となれば――今後の展開が楽しみになる、原口のGrachanフェザー級への出場だ。

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
TBA

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

The post 【Grachan Herios】原口伸がRTUからの復帰戦。高橋孝徳を相手に、1年10カ月振りの国内ケージへ first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 中村京一郎 鍵山雄介 髙谷裕之

【POUNDOUT01】中村が圧倒的な左の強さで鍵山を寄せつけず。左ボディを効かせ、連打でマットに沈める

【写真】左ロー、左ミドル、左ボディ、左ストレートーーそして左アッパーと、とにかく左が強い(C)MMAPLANET

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
Def.1R4分28秒 by KO
鍵山雄介(日本)

サウスポーの両者がケージで向かい合う。中村が右前蹴りで距離を測ると、鍵山が右フックを顔面に伸ばす。右ジャブをボディに伸ばした中村が、ローも混ぜて鍵山にケージを背負わす。鍵山も左右に回るが、その顔面に中村の左ストレートが突き刺さる。鍵山が組みつくと、中村が押し潰してマウントを奪取する。ケージ際まで下がった鍵山が上半身を起こそうとするも、中村が抑えて右ヒジを打ち込む。

亀になった鍵山は、ボディにヒザを受けながら立ち上がった。中村は離れ、鍵山も右フックをブロックする。組付けない鍵山、中村がロー、ミドルと左の蹴りを散らす。鍵山は左スイングをかわされ、さらに右フックをブロックされる。鍵山のダブルレッグを切った中村がケージに押し込んだ。離れて右で距離を測りながら、左ストレートをカウンターで狙っていく中村。左ボディストレートを突き刺し、ワンツーでダウンを奪った中村は、立ち上がった鍵山に連打を浴びせてマットに沈めた。

マイクを握った中村は「皆さん、盛り上がっていますか!」と叫び、髙谷裕之と周囲の感謝を伝え、メインイベントに繋げた。


The post 【POUNDOUT01】中村が圧倒的な左の強さで鍵山を寄せつけず。左ボディを効かせ、連打でマットに沈める first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB DREAM Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 Poundstorm Road to UFC UFC YouTube   チャンネル 中村京一郎 中村倫也 修斗 児山佳宏 宮内拓海 山内渉 山本琢也 岡田達磨 岡見勇信 岡野裕城 岩﨑ヒロユキ 手塚基伸 斎藤 新井丈 松場貴志 海外 笹晋久 鍵山雄介 髙谷裕之

【POUNDOUT01】髙谷裕之、第二章2ndクール「純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を」

【写真】選手は強化してきた。その場を創る活動が、再び始まる (C)MMAPLANET

本日5 日(土)、ついに千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUTが産声を挙げる。
Text by Manabu Takashima

POUNDSTORMから2年半、2021年と2022年に実施された格闘DREAMERSは中村倫也というUFCファイターを生み、外敵ファイターを含めJ-MMA界の中心を担う、海外に活路を求めるという両面で人材を輩出してきた。

両大会の総監督であった髙谷裕之が手がけるPOUNDOUTはあの日の続き、言い出しっぺのプライドが日本人を強くするベクトルを持ち再び動き出す。リアル・ガチ路線続行、髙谷の話を訊いた。


選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました

──POUNDSTORMから2年半、LDHの格闘技イベントが諸事情で休止しているなかで髙谷裕之総監督が手掛ける新しいMMA大会=POUNDOUTが始まります(※取材は9月25日に行われた)。ここで自らのイベントをスタートさせることになったのは?

「もともとPOUNDSTORMで、プロモーターとして活動をしていこうと思っていたのですが、そこの動きが止まった。でも選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました。選手を強くするのと、大会を開くというのは自分のキャリアとして別モノとして捉えていて。後者の方は止まってしまっていたのですが、色々な人の協力もあって動き出すことができました」

──POUNDSTORM後、描いていた将来像が崩れたといっても過言でないかと思います。

「再開を待つこともできました。でも、だんだんとモヤモヤしてきて。このままじゃいけないんじゃないのか、と。それに再開したときに何かをやっていた方が合流もしやすいという想いでした」

──Grachanの岩﨑ヒロユキ代表が実務面で相当にサポートしているようですが、なぜ関係性の強いサステインでなくGrachanの協力を仰ぐことになったのでしょうか。

「なんでですかね……(笑)。たまたま声をかけてもらったこともありすし、坂本(一弘サステイン代表)さんは先生なんで。ちょっと一緒にというのは、おこがましいというか……(苦笑)。岩﨑さんは宮田(和幸)さんをサポートして、Brave Fightとの合同興行の経験も長いので、その乗りで『一緒にやらない?』みたいな感じでしたね、最初は。

僕の活動が止まってしまっているので、心配して声をかけてくれたんです。『じゃあ、やってみたいんです』みたいな感じで気楽に……そこまで深く考えていなくて(笑)。でも、進めていくなかでドンドン気合いが入って、ちゃんと世界を目指していけるような大会にしたいと思うようになりました」

──POUNDOUTという名称は?

「僕が考えました。POUNDSTORMもそうで。その流れで考えていくうちにPOUNDOUTという名前に決めたことで、しっかりとやらないといけないという考えになって」

──格闘DREAMERSの卒業生やFight Farm所属選手で、今一緒にやっていける選手が中心という考えだったのですか。

「もちろん、自分が指導している選手は全員が出て欲しいという気持ちはありました。でも(中村)倫也はUFCですし、出られるわけがないですよね。修斗でチャンピオンになった(齋藤)奨司も、修斗世界王者をいきなり担ぎ出すことも失礼だし。と同時に全員が同じ大会で試合があると、実はしっかりと練習ができない。皆が自分の戦いのことを第一に考えるのは当然なので、練習仲間を勝たせるために練習ができないんですよ。

個々を勝たせる練習を同時に行うことはできなくて。皆が自分が勝つ練習ばかりになり、チーム力が分散してしまう。これは本当にPOUNDSTORMの時に学んだことでした」

──なるほどっ!! そういうなかで岩﨑代表が、良い対戦相手を用意してくれたかと。Grachan関係の主力級の選手が出場します。

「山内に関しては、新井丈戦でダメージを受けてからの再起戦で。『弱いヤツとはやりたくない。あと何試合、戦えるのか分からない。自分の体は消耗品』という気持ちでいます。そこで松場(貴志)君は元チャンピオンだけど、現チャンピオンよりも強いという風に聞かされた山内が、『ぜひ戦いたいです』と。

京一郎はRookies Cupを途中欠場したので、Grachanで戦う選手にしっかりと勝ってGrachanのタイトルを狙うという意味合いの試合ですね」

──それと千葉から世界へ。なかなか首都圏に属している大都市圏からは出てくるフレーズではないですが、千葉連合が実現したようにも見えます。

「地元から、ですね。地元の企業も応援してくれますし。鶴屋(浩)さんも、その考えに共鳴してくれて。千葉から世界に出したい。鶴屋さんが協力してくれたので、自分が思っていた以上のカードが組めました。それでいて千葉同士を当てているんですけどね(笑)」

──アハハハハ。千葉から世界へ──という部分ですが、日本人を強くするためにLDHとABEMEMAのリアリティTVショーと大箱での大会があった。そして2年が過ぎて、Road to UFCでは準決勝で日本人が姿を消した。この現実を髙谷さんはどのように見ていますか。

「確かにショックでした。準決勝で中国人ファイターに日本人選手が全敗をして。ただ中国人選手が優勝するために選手を選んだ。そんな風に感じられていました。あの結果が日本の全てではないと思っています。POUNDOUTから、その場を目指す選手を育てたいです」

『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない

──格闘DREAMERSに出ていた選手たちが、今や日本をリードし中枢にならんとばかりの活動を続けています。

「そこは凄く嬉しく思います。色々な選手が集まっていた、良い企画でした。ただ僕が育てたわけじゃないですけどね(笑)。素直にあの企画に出演していた選手たちのキャリアアップに、元DREAMERSという肩書が役立っているのは嬉しいです。今回も今も地方でも頑張っている選手に声を掛けると、岡田(達磨)が出てくれました。DREAMERSがスタートで、ここに来たというのは絶対です」

──POUNDSTORM、EXFIGHTのことがあったので継続という部分にはしっかりと向き合っているかと思いますが、今後の青写真というのは?

「『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない。POUNDSTORMが復活する時も、自分がPOUNDOUTをやっていることが、形としても責任を果たしていることになりますし。自分で、そういう風に思いたい。なので少なくとも年に2度のペースで開いて、しっかりと定期開催をしていきます。今後は世界に行くためなら、国際戦も組まないといけないですし。簡単ではないですが、それだけの力をつけないといけないです」

──旗揚げ戦のガチ路線はSTORMからOUTになっても、しっかりと引き継がれています。

「いや、そういうカードしか思いつかないんですよねぇ(笑)」

──格闘技ってこうじゃなかっただろう……と思うことが増えた2024年のMMA界にあって、それこそが我々が髙谷裕之に望む部分です。なんせ「強い外国人とは戦いたくない」という選手が普通にいる現状です。

「そんなこと、本当にあるんですか!! ウチには、そんなヤツはいないですよ。そして、そんなヤツらに夢を見させたのは自分なんだから。続けないといけないというプライドもあります。コレを続けないと、恥ずかしいです。

やはり選手たちには、世界を目指して欲しいですし。僕自身がDREAMでチャンピオンになったけど、世界一になった気持ちは少しもなかったです。僕は世界一を目指していたし、今の選手達にも、どうせやるなら世界一を目指して欲しい。その世界一はUFCなので、UFCを目指して欲しい。そういう気持ちの選手が集まる大会にしたい。ゆくゆくはここからUFCファイター、UFC世界チャンピオンが生まれて欲しいとは思っています。でも、まずは純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を創りたいと思っています」

──押忍。盟友の岡見勇信選手が、どこで合流するのか期待しています(笑)。

「アハハハハ。岡見はまだ現役なので。自分のことに集中して、次の試合ことを考えるべきなんです」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後4時30分~髙谷裕之YouTubeチャンネル

■ POUNDOUT対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
山内渉(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
山本琢也(日本)
岡野裕城(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
斎藤翼(日本)
児山佳宏(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
手塚基伸(日本)
笹晋久(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
能坂陸哉(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岡田達磨(日本)
八木匠(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
樋口幹太(日本)
高木恭平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
椎名渉(日本)
渡邊架月(日本)

The post 【POUNDOUT01】髙谷裕之、第二章2ndクール「純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 DEEP DEEPフライ級GP Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 YouTube チャンネル ライカ 中村京一郎 児山佳宏 宮内拓海 山内渉 山本琢也 岡田達磨 岡野裕城 御代川敏志 手塚基伸 斎藤 松場貴志 笹晋久 鍵山雄介 髙谷裕之

【POUNDOUT01】メインで山内渉と激突。前Grachan王者、松場貴志「大縄跳びに加わっていきたい」

【写真】リモート取材では本人の希望で2パターンのスクショを撮影。ポーズに意味はないそうです……(C)SHOJIRO KAMEIKE

5日(土)、千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT01のメインで、松場貴志が山内渉と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年2月、松場は御代川敏志に敗れてGrachanフライ級のベルトを失った。結果こそ松場が御代川の投げに対してマットに手を着き、左ヒジを脱臼したため負傷TKOとなったが、試合前からいつもの松場と違っていたことは確かだ。そんな王座交代劇、そしてPOUNDOUTでの復帰戦について松場は何を語るのか――と思えば、やはり松場は松場だった。


――御代川戦で左ヒジを脱臼していましたが、その後の回復具合はいかがですか。

「何も問題ありません。次の試合は新生松場を見てほしいです」

――……いきなりインタビューを終わらせようとしないでください。新生ということは、生まれ変わったのですか。

「はい。ヒジを負傷したことで、ヒザの重要性を感じることができました」

――ヒザの重要性とは?

「……、……ひとつ何かを失うことで、大切なものに気づくことができたんです」

――おそらくオチはないだろうと思って聞いていたら、本当に何もなかったです。

「いやいや、そんなことはないです。新生松場を見てほしいです」

――試合ではあれだけ二手三手と用意しているのに、トークでは一の手しか用意していないですよね。

「アハッハァ! 前回の試合も、一の手しか用意していないから、ああいう結果になったんじゃないですか」

――ベルトを失ったことについては、今の時点でどのように考えていますか。

「やらかした、というか。まぁ、うん、何というか……」

――試合の話になると急に素のモードですね。

「まぁ、等身大でやっていかないといけないですね」

――等身大というのは分かります。あの時、試合前から少しムキになっていませんでしたか。いつもの松場選手とは違う雰囲気を漂わせていました。

「そうなんですよ。なんだか試合前からグッと力んでしまっていて。いろいろと歯車が回っていなかったような気はします」

――試合後、松場選手のセコンド陣に訊くと「いつもより攻め急いで、スタミナが切れるのが早かったのではないか」という意見がありました。

「それもありますけど、いっぱい練習しているので、あれでスタミナが切れることはないです。ただいつもより力んでいて……、もうこの話は止めましょう(苦笑)」

――リアルに止めようとしている表情じゃないですか。ひとつ言えるのは、タイトルマッチなのに王者がベルトを自宅に忘れてきたのは……。

「はい。その点は私が100パーセント悪いです」

――試合で敗れ、そのベルトを失ったことについては?

「勉強になった、というぐらいですね。そんなにベルトにはこだわっていないですし。それよりも今まで大きな怪我をしたことがなかったので、良い経験になりました」

――翌月のDEEP大阪大会にセコンドとして来ていた時、何もなかったように腕を動かしていたので回復具合に驚きました。

「5月ぐらいには試合したいと思っていましたからね。それほど大ごとになることもなくて良かったです。ちょっと他にも怪我があって、ここまで復帰も延びちゃいましたけど。この期間に良いところを残しつつ、いろいろ進化してきました。次の試合は新生松場を見てください」

――今回はその一言だけで乗り切ろうとしていますね。

「アハッハァ」

――話を戻すと、DEEPフライ級GPを経てグラチャンのベルトを失って以降、松場選手が何を目指していくのでしょうか。

「何かを目指す、ということじゃないんですよね。どこで引退するか、なんてことも決めていないし。何なんですかね?」

――そんななかで、復帰の舞台がPOUNDOUTになったことは少し意外でした。

「そうですか? POUNDOUTに出ることができて嬉しいですよ。僕、髙谷裕之さんのことがメッチャ好きで」

――えっ、それは本当の話ですか。

「本当ですよ。何もかも疑わないでください(笑)。高校生の頃に試合を見ていて、メチャクチャ好きでしたよ。今でも当時の試合映像を視ているほどですから」

――髙谷さんと松場選手はファイトスタイルが違うので、それも意外です。

「髙谷さんってストライカーで、スタンドではメチャクチャ強いじゃないですか。でも、あの立ち方はレスリングも強いと思うんですよ。あれだけテイクダウンを防いでスタンドで戦う姿が本当にかっこ良くて」

――POUNDOUTでは、高谷さんの弟子である山内選手と対戦します。

「はい。僕はずっと髙谷さんの試合映像を視ていますから、弟子が試合でやってくることも筒抜けです。もう髙谷さんの試合を見るだけで、何もかも分かりますよ」

――山内選手の試合映像は視ていないのですか。

「視ていません。髙谷さんの試合映像を視ていれば大丈夫です」

――……また一点突破しようとしていますね。

「アハッハァ。もちろん100パーセント勝つ気でいますよ。今の国内フライ級って、実力的に拮抗していると思うんです。ほぼ団子状態というか――扇久保選手、神龍選手をはじめ、多くのトップ選手が大縄跳びに並んでいる状態で。

僕もしっかりとリズムを取って、縄に引っかかることがないよう大縄跳びに加わっていきたいです。そして何回も何回も、跳べるかぎり跳び続けていきます。山内選手はその大縄跳びに加わるというより、縄を回す選手という印象ですね」

――縄を回す選手、というと?

「所詮は縄を回す人だな、ってことですよ。僕たちは跳ぶ側の人間ですから。そして僕は何回も跳び続けて、最後まで大縄跳びに残ります。ファンの皆さんは会場で、あるいは配信で何回跳んだか声を挙げて数えてください」

■POUNDOUT01 視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後16時30分~ YouTube髙谷裕之チャンネル

■POUNDOUT01 対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
山内渉(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
山本琢也(日本)
岡野裕城(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
斎藤翼(日本)
児山佳宏(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
手塚基伸(日本)
笹晋久(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岡田達磨(日本)
八木匠(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
能坂陸哉(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
樋口幹太(日本)
高木恭平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
椎名渉(日本)
渡邊架月(日本)

The post 【POUNDOUT01】メインで山内渉と激突。前Grachan王者、松場貴志「大縄跳びに加わっていきたい」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Interview J-CAGE POUNDOUT01 ブログ 中村京一郎 鍵山雄介

【POUNDOUT01】テラン鍵山雄介と対戦、中村京一郎「やるべきことをやっていれば、相手は関係ない」

【写真】 確かな自信を手にした空気感がある中村京一郎だ(C)TAKUMI NAKAMURA

5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT旗揚げ戦にて、中村京一郎が鍵山雄介と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2024年の上半期、中村は格闘代理戦争-THE MAX-に出場し、3カ月連続で3試合をこなすという過酷なトーナメントを制した。当初は超RIZIN03への出場を予定していたが、対戦相手の調整がつかず出場が見送りとなっていた。

中村にとって仕切り直しの一戦は、髙谷裕之が地元・千葉で主催するPOUNDOUT旗揚げ戦。40戦以上のキャリアを誇るベテラン鍵山との対戦となる。この夏にはタイに渡って外国人選手たちとも肌を合わせ、試合から離れたからこそできる経験で多くを学んだという中村。POUNDOUTからスタートする新たなプロキャリアについて話を訊いた。


──当初は格闘代理戦争-THE MAX-で優勝し、超RIZIN03に出場予定だったと思います。最終的に出場が流れてしまった経緯を教えてもらえますか。

「もともと超RIZINに出る予定で、最初はXでやりとりがあった萩原(京平)選手と試合があるかもしれないという話だったんです。そのなかで別の対戦相手の候補も挙がってきて。ただ髙谷(裕之)さんや岡見(勇信)さんと話し合って、試合間隔や準備期間も含めて今やるべき相手じゃないということになって、色々と調整を続けてもらっていたのですが、決まらずという感じですね。終わったことを話してもしょうがないし、そこは気持ちを切り替えようと思いました」

──格闘代理戦争は3カ月連続で試合が続いていて、コンディションに問題はなかったですか。

「僕自身は疲れる感じもなくて、減量や体重調整が上手く行っていて、パフォーマンスは良かったと思います。ただ代理戦争が終わって年内は2試合やろうと思っていて、そうなると年間5試合やることになるので、チームとして一度休んでもいいんじゃない?という意見もあって。実際に7月も試合があるかどうかギリギリまで分からなかったし、それだったら7月は回避して自分が上がっていくステップに向けて、スキルやフィジカル面を強化していこうと思いました」

──改めて格闘代理戦争での3試合は中村選手にとってどんな経験になりましたか。

「ギレルメ(・ナカガワ)選手やトミー(矢野)選手はバリバリにプロのトップで活躍している選手じゃないけど、寝技のレベルで言ったら他のプロ選手よりも経験値があるというか、格闘技歴も長くて、ポッと出のプロ選手よりはむしろ強いぐらいのレベルだったと思うんです。

しかも自分的には苦手と言われているグラップリングが強い選手で、そこへの対策もできたし、実際そこで勝てたことは非常に大きかったと思いますね。偶然か必然か分からないですけど、自分の課題に向き合うような相手と試合できたことは本当にデカかったと思います。3カ月連続で試合することもなかなかないですし、自分を調整するという意味でも良かったですね」

──実際に試合で柔術・グラップリングの強豪と戦って、そこに向けた準備も含めて、組み技・寝技の技術は上がりましたか。

「はい。練習していても、そこがすごく上達したというか。試合に対して取り組んでいた期間で自分のスキルが上がって、それが今も継続して引き出しとして残っているのを感じているんですよ。だから、本当にそこは成長した部分だなと思います」

――例えばこの期間に新たに取り入れた練習などあるのですか。

「8月に2~3週間ほどタイのタイガームエタイとバンタオ・ムエタイに練習に行って、色んな国の選手と練習しました。ジムにはロシア人も結構多かったんですけど、練習で肌を合わせることができてよかったですね。いきなり試合でああいう選手たちとやったらビックリすると思うので」

──外国人の免疫をつけておくということですね。

「技術的・体力的なことはもちろん、性格とか気性の部分とか、実際に練習してみて日本人と違うところがたくさんあったんで、そこを経験できて良かったなと思います。あと外国人選手に対して勝手なイメージもあると思うんですよ。例えばロシア人=強いみたいな。でもそれって(カビブ・)ヌルマゴメドフや(カムザット・)チマエフを見て作ったイメージじゃないですか」

──ロシア人に組まれると100パーセント負けてしまう、みたいな。

「はい。でもそれは選手によって違うわけだし、やってみないと分からないですよね。日本人も色んなレベルの選手がいて、全員がトップ選手と同じ動きができるわけじゃない。そういう意味でも外国人選手に対する思い込みを払拭できたことは良かったです」

──さて今回は5カ月ぶりの試合で鍵山選手と対戦が決まりました。どんな印象を持っていますか。

「カテゴリーで分けるとしたら、ウェルラウンダーなのかな。ストライカーかグラップラーでは分けづらいというか。格闘技歴がめちゃくちゃ長いベテランの選手で試合勘というか、ベテランならではの試合に対しての挑み方とか、落ち着きっていう部分は感じるんですけど、ぶっちゃけ突出した何かがあるという印象はないです。

ただGRACHANの岩﨑(ヒロユキ)代表と対談している動画を見て、もうそろそろ引退ということを言っていて、そういう腹の括り方で試合に臨んでくるというのは、一つの武器になる部分ではあると思っています」

――ある意味、鍵山選手は特徴がないことが特徴であり、強味という選手だと思います。

「そうなんですよ。打撃になったら打撃をやるし、組みになったら組みをやる。相手が来た土俵でやるんだけど、それで勝ったり負けたりなので……特徴が捉えづらいです(苦笑)。言い方を変えれば、全部の局面で落ち着く場面は少ないと思うので、打撃でも寝技でもどうしていくのかをこっちが明確にしないとフィニッシュできないと思っています」

──中村選手が言われたように、これが最後の試合になるかもしれないという覚悟で来るということは、これまでの試合にない粘り強さがあるかもしれないですよね。

「そうですね。むしろそうじゃなきゃおかしいし、そういうつもりで作ってきてくれるからこそいい試合になると思っています。もし鍵山選手が『もう引退するんで…』って弱気な感じで来たら、見ている人にもそれが伝わっちゃうだろうし、中村が勝って当たり前だよねと思われるのも嫌なんで。鍵山選手には覚悟を持って作ってきてほしいし、それを潰すのも僕の使命だと思います」

──代理戦争を終えて、ここからまたプロとしてのキャリアがスタートしていくことになると思いますが、どんな目標を持って戦っていきたいと思っていますか。

「最終的な目標はUFCのベルトを巻くことですが、だからと言って他の団体に興味がないというわけではないです。それこそ僕はRIZINも好きだし、友達や練習仲間がRIZINで活躍している姿を見て、国内では本当に一番の団体だと思っています。今の僕はどの団体に出たいとか(舞台を)絞れる立場ではないと思っているので、自分がやれる選手がいたらドンドンやってキャリアを積んでいきたいと思います」

──チャンスを待っていても全員にチャンスが来るわけだけではないですし、自分でキャリアを作っていかないとチャンスは巡ってこないですよね。

「はい、だからそこも縁だと思うんですよね。実力的にはUFCで戦えるレベルだけど、縁がなくてUFCに行くチャンスがない選手ってたくさんいると思うんですよね。だから僕がUFCに行く・行かないというのも、自分の運もあると思うし、そういう天運をしっかりもらわないとなと思っていますね。強くなることは当たり前ですが、強さだけではいけないとも思っています」

──そういった意味では、ここからは自分よりも評価が高い選手たちにチャレンジしたり、自分の評価を上げていきたいと思いますか。

「僕は対戦相手も縁だと思っていて、この選手とやりたいと思っても出来ないこともあるだろうし、逆に意識していなくてもやらなきゃいけない相手もいると思います。自分がやるべきことをやっていれば、相手どうこうは関係なく、自分が目指す姿になっていくのかなと思います」

──自分が目指すものに向けてやるべきことをやっていれば、自然とそのための相手と巡り合うという考えなんですね。

「そうですね。僕は今年で格闘技を始めて4年目ですけど、今はRIZINもすごく盛り上がっているし、Road to UFCやDWCSみたいにUFCを目指すための舞台もあるじゃないですか。でもそれより前の世代の選手たちには、そういう場がなかったわけで、ちょうど僕は自分が目指す舞台への道筋が確立されてきた時代に巡り合えていると思っています。で、僕はそれも運だと思っているし、そこには自分の使命もあるのかなと思います」

──なるほど。例えば中村選手がもう5年早く格闘技を始めていたら、今とはだいぶ状況が違うでしょうね。

「本当にそうですよ。もし今がキャリア10年目、年齢が35歳とかだったら、今とは全く違うことを考えていると思います。だから僕は今この歳やキャリアで今の状況・環境で格闘技が出来ていることを幸せだと思っています」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後4時30分~髙谷裕之YouTubeチャンネル

The post 【POUNDOUT01】テラン鍵山雄介と対戦、中村京一郎「やるべきことをやっていれば、相手は関係ない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 Eterna Grachan Grachan Herios Grachan70 Grachan71 MMA MMAPLANET o ROAD FC TSUNE YouTube パク・シウ パク・シウォン ロクク・ダリ ロッド・コスタ 中村京一郎 伊藤空也 原口伸 小島勝志 手塚基伸 林RICE陽太 海外 鍵山雄介

【Grachan Herios】1年のトリを飾る新イベントでTSUNE×伊藤、林RICE×ダリのW王座戦が決定

【写真】今年2月に交わされた約束が果たされる(C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)に東京都江東区のTFTホール500で開催されているGrachan70の中で、12月22日(日)に「GRACHAN Presents:HERIOS」がTFTホールにて行われることが発表された。
Text by Shojiro Kameike

併せて同大会の決定カード=バンタム級とライト級のタイトルマッチも発表されている。バンタム級は王者TSUNEが伊藤空也を挑戦者に迎え、ライト級はチャンピオン林RICE陽太にロクク・ダリが挑む。


HERIOSについて、GRACHAN実行委員会から届いたプレスリリースには、次のように記されている。

「GRACHAN Presents: HELIOSは、GRACHANが長年にわたり築き上げてきた歴史と闘志を象徴する、年に一度のスペシャルイベントです。「HELIOS」はギリシャ神話に登場する太陽神を意味し、選手たちが限界を超え、輝きを放つ姿を象徴しています。
この大会には、年間を通じてGRACHANで選ばれた精鋭たちが出場し、最高峰の戦いを繰り広げます。彼らは勝利への激しい戦いを経て、この特別な舞台に立つことを許された選手たちです。HELIOSでは、勝者が栄光を手にし、新たな伝説がここで生まれることでしょう。
圧倒的なスリルと挑戦的なバトルが展開され、HELIOSという名にふさわしい、最高の格闘技イベントをお届けします。GRACHANの新たな時代の幕開けに、ぜひご注目ください。」

GRACHANの新たな時代の幕開け――その兆しは、実は既に発表されている2025年の大会スケジュールにも表れていた。来年は年2回の大阪大会、そして初進出となる福岡大会はもちろん、東京大会がいずれもTFTホール500で行われる。そんななか、年末の東京大会のみ、会場が「TFTホール1000」となっている。東京都江東区有明のTFTビルには席数が異なる3つのホールがあり、12月大会のみ通常よりも大きな「TFTホール1000」を使用するのはなぜか。その理由が今回の発表で明らかとなった。

アマチュア大会=GRACHANチャレンジからプロへ、そして通常の大会で経験を積み、結果を残した選手が年末のHERIOSへ――。もちろん、この流れの軸にあるのはベルトを巡る戦いだ。今回すでに2階級のタイトルマッチが発表されており、さらにベルトに関わる試合が決定することは間違いない。さらにHERIOSを経て、豪州Eternal MMAなど海外イベントへの進出も大いに考えられる。

今年2月の大阪大会で並んだ両者(C)SHOJIRO KAMEIKE

そんなGRACHANの新機軸を象徴するのが、TSUNE×伊藤空也のバンタム級タイトルマッチだろう。今年2月の大阪大会でTSUNEが手塚基伸を下してベルトを巻いた直後、伊藤がケージイン。新王者への挑戦をアピールした伊藤は、6月にロッド・コスタを下してEternal MMAバンタム級のベルトを獲得し、改めてTSUNEに挑むストーリーラインが繋がった。挑戦者の伊藤はGRACHAN71のケージに登場し、「本来は僕が持っていたベルトを獲り返しに行きます」と意気込みを語っている。対する王者のTSUNEも「最高の試合を会場に観に来てください」とアピールした。

また暫定ライト級王者の林RICEも、今年4月に韓国ROAD FCでパク・シウォンに敗れて以来の復帰戦となる。正規王者の原口伸がベルトを返上し、改めて林RICEがダリと防衛戦を行うことに。挑戦者のダリとは2022年12月に一度対戦しており、その時はダリが判定勝ちを収めている。林RICEにとっては王座防衛とリベンジを賭けた一戦だ。この敗北から5連勝し、王者にまで上り詰めた林RICEが韓国での戦いを経て、どのような試合を見せるか。対するダリはGRACHAN71でケージインし、「もう一回GRACHANのチャンピオンになります。試合は1Rで終わらせます」と挨拶した。

10月5日に千葉で行われるPOUNDOUTでは、中村京一郎×鍵山雄介というGRACHANフェザー級のランカー対決も組まれている。王者の小島勝志がベルトを返上したなか、この試合の勝者もまたHERIOSに関わってくるのか見逃せない。

The post 【Grachan Herios】1年のトリを飾る新イベントでTSUNE×伊藤、林RICE×ダリのW王座戦が決定 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB DREAM Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 RIZIN YouTube 中村京一郎 修斗 児山佳宏 山内渉 山本琢也 岡田達磨 岡野結城 手塚基伸 松場貴志 海外 笹晋久 鍵山雄介 髙谷裕之 齋藤翼

【POUNDOUT01】髙谷裕之が新イベント開催!! 山内渉&中村京一郎揃い踏み。山本琢也もライト級で再起戦

【写真】格闘DREAMERSの1期生と2期生。髙谷チルドレンが集結する(C)MMAPLANET

27日(火)、Gグローバルより10月5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUT旗揚げ戦の開催と対戦カードが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会を主宰するのは「格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています」という髙谷裕之だ。髙谷といえば2022年4月にLDHマーシャルアーツの格闘技プロジェクトの一環として、対世界を目指す若い選手を世に送り出す──格闘DREAMERSと連携したPOUNDSTORMを開催したが、その後は人材育成大会として開いていたEX FIGHTと共に活動は停止していた。

今回のPOUNDOUTは企画としては上記の試みとは一線を画しているのは明らかだが、髙谷の格闘技に対する軸にはブレはない。リリースで9試合と1名の出場選手の名前が記されており、ずばり髙谷人脈にGRACHANが協力という形でイベントが実施されるような形だ。


(C)SATOSHI NARITA

髙谷の城というべきFIGHTFARMからは昨年11月の修斗フライ級王座決定戦以来の実戦復帰となる山内渉、齋藤翼、そして樋口幹太が出場。

EXFIGHTから中村京一郎、SAI-GYMから岡田達磨とDRAMERS系ファイターの名前が見られ髙谷チルドレンが集まる。そこに上記にあるようにGRACHAN畑のファイター、THE BLACKBELT JAPAN、マッハ道場、津田沼道場など千葉系列が揃う。

山内は元GRACHN & GRANDフライ級王者の松場貴志、中村京一郎は鍵山雄介という一筋縄にはいかないファイターとの対戦が決まっている。山内としては松場がかつてのような徹底して組んでコントロールというファイトを仕掛けてくると、これまでに経験がしたことがない試合展開になるやもしれない。

格闘代理戦争で強さを見せた中村は超RIZINでも、海外でもなく鍵山戦を迎えることになる。MMA打撃能力の高さは周知のところといって良い中村は、柔術家の組みへの対処も3分3Rという戦いのなかで見せている。では1R5分の時間軸のなかで、しつこさに定評のあるベテランとの戦いはどうなるのか。その辺りが焦点となる鍵山戦だ。

さらにはバンタム級で手塚基伸×笹晋久という渋すぎる実力者対決。さらにさらに齋藤✖児山佳宏、ここで復活か──という山本琢也×岡野結城の千葉✖茨城ライト級対決も見ものだ。

「名前を上げたいなら、力で掴み取れ」、「ジムを創るならクラファンに頼るな」という髙谷節が聞こえてきそうなカードが揃ったPOUNDOUT。その旗揚げ戦に向けての髙谷のコメントは以下の通りだ。

髙谷裕之
「僕自身、格闘技との出会いが人生を大きく変えてくれました。それは、ただのスポーツではなく、僕の人生に新たな道を切り開いてくれたものです。格闘技には、人の心を動かし、人生を変える力があると信じています。この力を皆様にも感じていただきたく、今回のPOUNDOUTを開催することを決意しました。

POUNDOUTでは、本当の強さを求め、自分の限界に挑む選手たち、そして世界に挑戦する勇気を持つ選手たちを応援しています。彼らの熱い戦いを通して、格闘技が持つ無限の可能性と感動を感じていただければ幸いです。

地元千葉から世界へ。新たな挑戦の瞬間を、皆様と共に作り上げていきたいと心から願っています。どうぞ、僕たちと一緒に格闘技の力を感じ、選手たちに熱い応援をお願いします。皆様のご声援が、彼らの力になります。よろしくお願いいたします」

The post 【POUNDOUT01】髙谷裕之が新イベント開催!! 山内渉&中村京一郎揃い踏み。山本琢也もライト級で再起戦 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFC298 YouTube マシン 中村京一郎 中村倫也 朝倉未来 朝倉海 鶴屋怜

【UFC】中村倫也のMMAファイター科学─01─「右手を見つめ直していると、左手のことが分かりました」

【写真】医学、人体構造学、精神論、武術論──どのような話になっても、MMAに帰結する。それが中村倫也との会話だ (C)MMAPLANET

2月17日のUFC298でカルロス・ヴェラに勝利も、右の拳を骨折し長期欠場となった中村倫也。金属をいれずに自然治癒を選択し、今ではパンチを打てるようにまで回復した。そして来月にはATTに8週間の予定で練習をするという。
Text by Manabu Takashima

改めて自然治癒を選んだ理由を中村に尋ねた。そして右の拳を負傷したことで、体の構造を理解し、握りを変えることで左のパンチの威力が増したと笑顔を見せる。

ファイターは体を動かさないでいると、周囲からおいて行かれるという想いに支配されがちだ。この現状をポジティブに捉え、中村は前進を続けてきた。実際にコースを走らなくても、データ解析をすることでレーシングマシンは速くなる。ガレージで速くなるレーシングマシンと同じように、中村倫也はギブスで拳を固定した間も強くなっていた。


やっぱり、人間の体ってあんまり切って、開けない方が良い

──まず、拳の自然治癒に関して。2月に右の拳を骨折し、MMAファイターはプレートを入れる手術を行うのが普通ですが、倫也選手はそうしなかった。周囲の練習仲間も驚く選択をしたのですが、その後の経過はいかがですか。

「まず拳の骨折に関して、他の体は全部動く。だから練習に関して、支障はないぐらいに思っていました。ただ、試合中に骨折をすると使い続けているから、回りの組織も破壊してしまっているんです。骨が皮膚の下でプカプカと浮いていて、血の海を泳いでいるというイメージですね。だから歩いていて躓いただけでズレてしまう。

ギブスで固めて、本当に動かさないようにして。あの時のストレスは相当でしたけど、そこを耐えたおかげでくっつきました」

──ギブスを外したのは、いつ頃ですか。

「4月になってからですね」

──もうシ〇シ〇もできると。

「それは左手なんでって、前のインタビュー(河名)マストが突っ込んでいたじゃないですか(笑)」

──アハハハ。

「でもギブスは取れても、格闘代理戦争で戦っていた京ちゃん(中村京一郎)のパンチを受けることとかできなかったです。思った以上に時間が掛りましたね。今もパンチの強度を上げて、MAXに近づけている途中ですね。腰を入れて思い切り打つには、まだ耐久性が戻っていないです」

──拳の骨折は繰り返すことも多いですが、自然治癒にすると回避できるようなものなのですか。

「そうなると思います。骨が折れた面に血がたまって、それが固くなり接着剤の役割になって骨融合をします。プレートを入れると、この接着剤役の血を洗い流す必要があって。プレートを入れるために血が肉となり、骨となるという過程を手術で洗い流してしまうんです。鉄を入れるので、血算は要らないですよ、と。それだと本来、人間が持つ治癒能力が最大限までいかないらしくて」

──その判断は倫也選手自身がされたのですか。

「これまでも肩とか、複数回の手術をしてきて……。やっぱり、人間の体ってあんまり切って、開けない方が良い。中を酸化させない方が良いという考えがありました。その判断を自分でしたのですが、それには川越にそういう医療をしてくださる名医の方がいたからです」

──治療箇所は違いますが、歯を抜かない。被せモノはしても根っこは少しで残し、神経を取らないという歯科医の先生もいますね。

「やっぱり必要だからあるんですよ。大切さは、その時は分かっていなくても、後から分かることだってある。そういう風に感じてします。普段は意識をしない箇所もそうですし、自然のままで治したいと思いました」

──さきほどパンチの話はありましたが、組みの方は如何ですか。

「クラッチは100パーセントで組めています。そこに関して拳のケガがあるまで、握り方やどんな風に捩じっているのか等、気にしていなかったことを凄く考えるようになりました。手がどう体に繋がっているのかを、メチャクチャ意識するようになりましたね。

クラッチの形も、場合によっては変えるようにもして。ここに気付くことができて、凄く良いことがたくさんあったという風に思えています」

──そこですね、中村倫也というファイターの特徴は。何かあると、領域が広がっていく。

「自分の体のことでいうと、ガルシア戦に向けて追い込みをしている時に左手の薬指を突き指して、今も節が膨らんだままなんです。たかが突き指だと、そのまま放置していて。でも右を折って、組み方を見つめ直すと、薬指がまるで役割を果たしていないことが分かったんです。

その時、UFCデビュー戦も2戦目も左のパンチで倒せる気がしないって感じていたことと結びついたんです。

原因が分かっていなくて、ずっと違和感があったので。右手を見つめ直していると、左手のことが分かりました。じゃぁ、左のことも考えて握り方を直さないといけないって。右だけじゃなかったんですよ。左も修正をしたんで、左のパンチがメチャクチャ良くなっていて(笑)」

──これぞ、満面の笑みという笑顔になっていますね(笑)。

「また、倒せる。これで、左のパンチで倒せますからね」

──ではケガのブランクなどなかったようなものかと。

「そこに関しては、来年で30歳なので。ブランクということは、ちょいちょい過っています。『お前には時間はないからな。時間を大事にしろよ』と毎日、内なる声が聞こえてきます。その声が聞こえてきた時に現状を苦しく感じるのか、励みにして『やろう』って思えるのか。この違いは大きいと思います。僕の場合は後者を選択することをすぐにできた。だから『今が大事』と取り組んで、積み重ねることがでできました。

なので焦りというのはなかったです。京ちゃんの試合が3度あったり、常に試合がある選手とピリピリした空気で触れさせてもらって、本当に一緒の気持ちでケージに上がっていたので。そうすることがサポートをしている選手のためになるだけでなく、メチャクチャ自分のためにもなりました。

京ちゃんの場合でいうと勝って当然というなかから、一芸に秀でた強い選手が出てきた。やりたいことは分かっている相手に、それをやらせないということを必死で考える。試合まで1カ月のスパンが2度続き、ずっと考えていました。そこも自分にとって、凄く良い経験になったんです」

ATTは強い選手は集まっていますが、強度が高いとは思わなかった

──そのなかで8月からATTに行くと決めたのは。

「前回の試合前に、勝ったらすぐにATTに行って夏ぐらいには試合をしようと思っていました。それが延びたということですね」

──ATTの練習は世界から強豪が集まって、強度が高い練習ができるということなのでしょうか。

「ATTは強い選手は集まっていますが、強度が高いとは思わなかったです。むしろ頑張らないで、必死になることなく如何に相手を制するのか。いつも通りの呼吸で相手を制するのか。そこを皆が追及している感じです。

瞬発的な動きをすると、『それは力だ』って指摘されて。そうじゃない動き方を教えてくれるんです。剛と柔なら、ATTは柔の動きを追求するようになっていますね」

──トップレベルだからこそ、達人系になってくるのですね。

「そういうことを意識して、やりあっていますね」

──ところで倫也選手は思考しまくるタイプではないですか。

「ハイ」

──それだけのレベルにある選手がいて、導いてくれるコーチがいるなかでも、やはり考え抜いているのでしょうか。

「あぁ……やっぱり考えてやりますね。最初は相手の情報をインプットするので精いっぱいでした。そこから一段階進むと、スパーリングのノートとつけていて。練習に行く前も、それを把握して何を試すのかを決めています」

──しっかりと考えるには、精神が安定しないといけないと思います。ケガをしても、落ち込まずに前向きになるように。同時に、高揚感があってもまた思考に影響はあるかと。例えば平良選手が6連勝し、鶴屋怜選手もデビュー戦で勝利した。朝倉未来選手がUFCにやってくることで、UFCが日本で盛り上がるなどと考えると、精神的な部分で影響が出るのでしょうか。

「一緒くたにはならないです。UFCが注目されると嬉しいですし、朝倉海選手の件はヤバいです。今はバンタム級ですし、『海選手が来てくれて、もしかすると戦うことがあるかもしれない』という風に発信すると、皆がメチャクチャ喜んでくれます。これまでとは反応が違いますね。やっぱり届いている層が違います。とはいっても、それはそれで。自分に何が必要なのかという日々の過ごし方が、影響を受けることはないです」

──その気にしてくれる層が広がると、怜選手のようにUFCデビュー戦で勝利しても、色々と批判される。倫也選手も「2つとも判定勝ちだろ」って言われるかもしれないです(笑)。

「アハハハハ。でも怜君に対しては……長い氷河期があってのコレなのに。ここで見始めて、怜君に何かを注文を付けるというのは……」

──氷河期の日本のMMAも良かったですよ。昆布とカツオだけでお出汁を創っているような感じで。合成添加物が混ざることがなくて。

「あぁ、なるほど。そうですよね。そういう見方ができるんだ。でも、もう怜君へのネガティブな反応は期待値の高さと捉えるしかないですよね。僕のデビュー戦ではネガティブなことを言われることはなかったけど、あの時は俺が俺に怒っていましたからね(笑)」

──アハハハハ。色々なリアクションはありますが、海選手効果があって批判も出てくるということですね。

「僕も2つの判定勝ちですからね。覚悟しておきます(笑)。とにかくUFCに興味を持ってくれる人が増えることは、嬉しいことです」

<この項、続く>

The post 【UFC】中村倫也のMMAファイター科学─01─「右手を見つめ直していると、左手のことが分かりました」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB DEEP MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Road to UFC TTFC10 UFC Wardog YouTube エフェヴィガ雄志 中川晧貴 中村京一郎 中田大貴 修斗 名田英平 唐沢タツヤ 岩倉優輝 河名マスト 狩野優 轟轟 長南亮 阿部光太 鹿志村仁之介

【TTFC10】6年10月振りの練馬大会で狩野優が、1年5カ月振りの再起戦。エフェ&阿部の相手は??!!

【写真】代理戦争MAXで名を挙げた中村京一郎のデビュー戦の相手を務めた狩野がケージに戻って来る (C)MMAPLANET

16(火)、TTMより8月16日(金)に東京都練馬区の練馬coconeriホールで開催されるTTF CHALLENGE10のカードの発表があった。
Text by Manabu Takashima

コロナ禍の2020年12月の大阪(プロ修斗公式戦とのダブルヘッダーで、プロ修斗公式戦も3試合組まれた)大会以来、3年8カ月振りのTTFCの活動再開。Tribe Tokyo MMAのおひざ元である練馬での大会は2017年10月以来、実に6年10カ月振りとなる。


すでにメインでエフェヴィガ雄志が戦うことが明らかとなっている同大会だが、今回の発表ではエフェ以外の5試合が明らかとなった。

バンタム級が1試合、ライト級が2試合、そしてフェザー級が2試合という内訳の5試合中4試合にTTM所属ファイターの出場となる。

なかでも注目は狩野優の1年5カ月振りの再起戦だ。狩野はコロナ禍の2020年6月に無観客&配信大会で実施されたTTFC08でプロデビューを果たし、その後はPancrase、EX FIGHT、Pound Storm、DEEPでキャリアを積み、8勝2敗の好レコードで昨年3月にONE FFにイヴァン・パルシコフのヒザ十字に下った。

このとき、Road to UFC出場の話を進んでいたが強い相手との対戦を避けてもUFCでは通じないということで、未知のロシア人との戦いに挑んだという話を伝わっている。

あの敗北後も練習は続けていたが、人生において優先させるべきことにプライオリティを置き、長期間の実戦離脱となっていた。対する轟轟(とどろき・ごう)はWardogから修斗でキャリアを積み、3勝1敗1分の戦績を残している。

鹿志村仁之介、中田大貴、中川晧貴、名田英平、河名マスト、中村京一郎という実力者としのぎを削ってきた狩野とすれば2回戦から、キャリアの仕切り直しに挑むこととなるようなマッチアップといえる。また唐沢タツヤ、小森誉、岩倉優輝、グラップラー脇など、まさに長南亮人脈といえる選手が集まっている。

ここにエフェと阿部光太が揃い踏みすることになるが、気になるエフェの相手は東南アジア在住の元ONEファイターやモンゴル系の選手を打診しているという話は伝わっていたが、まとまらなかった模様だ。いずれにせよ、TTMだけでなくJ-MMAをリードするポテンシャルの持ち主=エフェが、どのような相手と戦うことになるのか正式発表が待たれる。

The post 【TTFC10】6年10月振りの練馬大会で狩野優が、1年5カ月振りの再起戦。エフェ&阿部の相手は??!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase344 RYO キム・サンウォン ギレルメ・ナカガワ クレベル・コイケ パンクラス 中村京一郎 中田大貴 佐藤天 佐藤藏ノ介 内藤由良 原田惟紘 平田直樹 諸石一砂

【Pancrase344】九州MMA男児に『NO』なし。原田惟紘がギレルメ・チャイ・ナカガワと対戦!!

【写真】ギレルメが原田と対戦。受けた原田も要注目のバンタム級マッチだ(C)MMAPLANET

4日(火)、Pancraseより30(日)に東京都港区のニューピアホールで行われるダブルヘッダー=Pancrase344&345の昼の部344大会にギレルメ・ナカガワが出場し、原田惟紘と対戦することが発表されている。
Text by Manabu Takashima

原田は当初、同大会でランク10位の谷内晴柾と対戦予定だったが、谷内の負傷で中止となっていた。5年7カ月ぶりのパンクラス再戦が宙に浮いた原田だったが、先の格闘代理戦争―MAX―にクレベル・コイケ→ホベルト・サトシを監督したギレルメと相対することに。


昨年のIBJJFアジア茶帯ライトフェザー級3位、アマMMAで10戦10勝という振り込みで代理戦争に挑んだギレルメは、初戦でTHE BLACK BELT JAPANの諸石一砂を40秒腕十字で斬って落とすも、準決勝で優勝した中村京一郎を相手に3R2分14秒で左ストレートから連打でキャンバスに沈んだ。

しかし、得意の組みを切られ、ボディショットを打ち抜かれるなど劣勢から、右でダウンを奪った追い詰められた時の気持ちの強さでインパクトを残していた。そのギレルメは5月の決勝大会にもワンマッチに出場し、見事なストレートフットロックで佐藤藏ノ介を76秒で一蹴している。

優勝こそ逃したが、絶対的な強さを誇る柔術力と、気持ちが折れない荒々しい打撃――そしてクレベルがいうとことのチャイ(シャイ)で寡黙なキャラも相まって今後のキャリアの積み方に注目が集まっていたギレルメが適正体重=バンタム級でパンクラス参戦。結果として3月から4カ月連続でMMAを戦うこととなった。

代理戦争は3分×3Rの参考マッチ、今回は5分×3RとなりフルパワーMMAもペース配分が必要となってくる。対してMMAの中に柔術を落とし込んだ原田が、大注目株といえどもルーキーとの試合を受けたのは、やはり北九州在住で中央で試合をするために相手を選ぶことはない――というMMAファイター人生の指針を貫いたといえよう。

なお同大会では中田大貴×キム・サンウォンが組まれ、夜の部345大会では内藤由良が佐藤天推薦のディラン・オサリバンと対戦するなど国際戦が2試合、さらに5月25日大会から延期のフェザー級の次期挑戦者決定戦=平田直樹×Ryoがスライドで組まれた30日のパンクラス。漢気などではない、それが地方在住ベテランの習性といえる原田の意地が、ギレルメを相手に爆発するのか。ギレルメが静かに猛攻を仕掛けて、新たな一歩を踏み出すのか。要注目の一戦が、加わった。

The post 【Pancrase344】九州MMA男児に『NO』なし。原田惟紘がギレルメ・チャイ・ナカガワと対戦!! first appeared on MMAPLANET.