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【DEEP JEWELS46】彩綺戦へ、HIME「ストライカー対決であっても、ストライキングだけで終わりたくない」

【写真】 パンチ力があるからこそ、寝技で極める機会もでてくるでしょう(C)SHOJIRO KAMEIKE

8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS46で、HIMEが彩綺と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2021年のプロデビューから8戦で4勝4敗。戦績はイーブンでありながら、その対戦相手が凄まじい。ケイト・ロータス、藤田翔子、本野美樹、大島沙緒里、桐生祐子、万智、パク・シウ、そして中井りんと戦いながらストライカーのイメージを確立してきた。そのHIMEが語るMMAキャリアと理想、そしてリングネームの秘密に迫る。


もともとは寝技でバックを取るのが得意なタイプでした

――今回がMMAPLANET初インタビューとなります。まずはこれまでのキャリアについてお聞きしますが、格闘技を始めたキッカケから教えてください。

「格闘技を始めたのは5年前ぐらいです。それまでは小学4年生からずっとバスケットボールをやっていました。バスケがキッカケで山口県に来たんですよ」

――バスケがキッカケで山口県に、というと……。

「出身は愛知県ですけど、大学の先生に『バスケで就職したい』と相談したんです。そうしたら山口県の大学の先生と繋がりがあり、こちらでバスケのチームを持っている会社を紹介してもらいました」

――バスケに詳しくなくて申し訳ないのですが、そのチームはプロなのですか。それとも実業団なのでしょうか。

「いわゆる社会人チームですね。プロチームのようにバスケ専業というわけではなく、会社の仕事をしながらバスケをやるという感じでした。でも31歳ぐらいの時に、監督から『子として終わってください』ということを告げられて」

――そこで他のチームに行くという選択肢はなかったのですか。

「自分としてはバスケを続けたいと思っていました。でも、そういう形でチームを離れることになって……。このままバスケを続けても、復讐心が残ると思ったんですよ」

――元のチームを見返してやろう、と。

「はい。そんな気持ちでバスケを続けても楽しくないないだろうと思っていた時に、毛利道場に入りました。とにかく体は動かしていたいので、フィットネスジムを探して。あの頃はバスケを続けたいという気持ちもありつつ、道場に通うようになりました」

――そこからMMAでプロデビューするまで、どのような経緯があったのでしょうか。

「最初は週2回のフィットネスクラスだけで、ミットを打つのがメインのクラスだったんですよ。その後にあったのが、プロの人もいるキックボクシングのクラスで。『次のクラスにも参加してみなよ』と誘われて、モジモジしながら参加してみたのが最初です(笑)」

――社会人チームでバスケをプレーしていたのであれば、他の一般会員さんよりも体力や体の動かし方などは、HIME選手のほうが上だったのではないですか。

「動けるね、体力はあるねとは言われていました。でも自分の中ではメッチャ辛かったです。バスケとは使う筋肉が違うというか、瞬発力から筋持久力に変わるので。ただ、飲み込みは速かったみたいで、例えば寝技の練習でエビをやってみても困ることはなかったですね」

――やはり凄い。しかし、その時点ではまだ選手になろうとは思っていなかったのですね。

「ジムに入ってから半年ぐらいで、アマチュアDEEPに出るお話をもらったんですよ。同じ時期に入会した、ちーちゃん……和田千聖選手の試合があって『同じ大会に出る?』と声をかけてもらいました。

その試合で負けて、『もっとMMAをやりたい』と思って、アマ修斗にも出たあとDEEPジュエルスでプロデビューすることに――ただ、当時はプロ選手になりたいと思っていたわけではないんです。そんな気持ちのまま、プロの肩書がついたというか……」

――そのなかでプロデビュー翌年には長いリーチを生かしたパンチ中心のファイトスタイルで、前年にDEEPジュエルスのアトム級王者となっていた大島選手に、ノンタイトル戦で勝利しました。もともと格闘技経験がないなかで、なぜ打撃中心のファイトスタイルを選択したのでしょうか。

「自分の中では、選択したわけではないんですよね。大島選手との試合も『打撃が得意だから打撃で行く』のではなく、『寝技じゃ絶対に勝てないから打撃で――』という感覚に近いですね(苦笑)」

――えっ! そうだったのですか。

「もともとは寝技でバックを取るのが得意なタイプでした。だから藤田さんとの試合もバック奪取からコントロールしたり、本野さんとの試合でもグラウンドの展開があって」

――そういえば……大島戦以降は打撃の印象が強すぎて、HIME選手のグラウンドについて頭から抜けていました。本野戦ではボトムからの展開もありましたし。

「アハハハ。まぁ『グラウンドもゼロではない』というぐらいで。寝技も好きなんですよ」

――一方で大島戦の後は桐生選手に秒殺KO勝利を収めたものの、続いて万智戦とパク・シウ戦で連敗を喫しました。

「万智選手との試合は負けたことより、自分のやりたいことが出せなかったことが悔しいです。それと、あの試合から『もっとグラップリングをやりたい』と思いました。パク・シウさんとの試合も『打撃の試合になるだろう』と期待してもらっていましたけど、実際は打撃勝負ではなくMMAで負けたわけですよね。パク・シウさんも試合前から『私がMMAで勝ちます』と言っていましたし」

――……。

「今、ストライカーとして評価してくれるのは嬉しいです。でもやっぱりトータルで強くなりたいですね。パク・シウさんは本当に圧も凄くて、こちらが打撃で行きたくても行けませんでした。でも逆に、あのプレッシャーを受けて『KOできなかったけど、KOされなかった。もう怖いものはない』と思ったんですよね。負けたけど凄く自信になった試合でした」

――なるほど。その自信を胸に、中井りん選手の対戦相手として立候補したと。

「行けるだろ、みたいな(笑)」

――実際のところ中井戦で敗れはしましたが、HIME選手がパンチで中井選手を削ることができていました。打撃の面で何か新しく取り組んだことはありましたか。

「打撃の当て方ですね。それまでは『綺麗に速く打つ』というイメージでパンチを打っていました。でも最近は、相手の急所を自分の拳の効くところで殴ることを意識しています」

――拳の効くところ、つまりナックルを正確に当てるということですね。

「そうです。おかげで左ジャブを効かせることができるようになりましたね。中井選手との試合でも左ジャブと右アッパーを出していて――そこから右ストレートを当てたかったです。でも『このスタイルで、この距離を保つことができたら』という手応えはありました。

階級が上の選手で、負けたけど試合をやって良かったと思います。あれだけプレッシャーが凄い選手と向かい合って、自分もパンチで攻め込むことができました。『これでまた49キロで試合をしたら、どうなるんだろう?』と楽しみです」

――次の試合は49キロ契約で、「ストライカー対決」と言われています。

「ストライカー対決であっても、ストライキングだけで終わりたくないです。ストライカーである自分も好きではあるんですけど(笑)」

――今はストライカーの自分と、寝技をやりたい自分では、どちらが上ですか。

「あぁ、際どい! どっちなんでしょうね。今はストライカーの自分のほうが好きかもしれないけど、綺麗に寝技で極めることがあれば、また変わると思います」

『姫か殿か、どちらか選んでいいよ』と

――なるほど。ちなみに対戦する彩綺選手がブレイキングダウン出身であることについて、何か意識したりはしますか。

「特にないですね。『次の相手は?』と訊かれて『ブレイキングダウンに出ていた彩綺選手だよ』と答えたほうが分かってもらえることもある程度で。もうDEEPジュエルスで何戦もしている選手ですし、私たちが戦うのはMMAなので。自分もMMAで勝ちます」

――最後に、HIMEというリングネームの由来は何なのでしょうか。

「バスケの時のコートネームがHIMEだったんですよ。バスケでは試合中、互いに呼びやすいよう2文字ぐらいの名前をつけることがあって、それをコートネームと言うんです。大学でコートネームを決める時、私はカッコいいのが良かったのに、先輩が悪ふざけで『姫か殿か、どちらか選んでいいよ』と言ってきて」

――アハハハ! ゆくゆくはMMAのリングネームがTONOになる可能性もあったのですね。

「いやぁ、そうなると選択肢は一つしかないじゃないですか。でも当時から私はボーイッシュで、『見た目がボーイッシュでコートネームがHIMEなら笑いが取れるじゃん』という先輩の言葉に乗ってしまいました(笑)。今もリングネームがHIMEなのにストライカーで、あの時にHIMEを選んで良かったと思います」

■DEEP JEWELS46視聴方法(予定)
9月8日(日)
午後5時10分~U-NEXT、YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、サムライTV

■DEEP JEWELS46 対戦カード

<ストロー級/5分3R>
万智(日本)
スーリ・マンフレディ(フランス)

<49キロ契約/5分3R>
HIME(日本)
彩綺(フリー)

<アトム級/5分3R>
村上彩(日本)
桐生祐子(日本)

<ミクロ級/5分2R>
山崎桃子(日本)
知名眞陽菜(日本)

<60キロ契約/5分2R>
斎藤百湖(日本)
MANA(日本)

<アトム級/3分2R>
LIBBY(日本)
須田美咲(日本)

<バンタム級/5分2R>
Te-a(日本)
鈴木”BOSS”遥(日本)

<アトム級/5分2R>
上瀬あかり(日本)
サラ(日本)

<フェザー級/5分2R>
超弁慶(日本)
近藤セリナ(日本)

■DEEP Tokyo Impact2024#04視聴方法(予定)
9月8日(日)
午後12時35分~U-NEXT、YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

■DEEP Tokyo Impact2024#04対戦カード

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング(日本)
梶本保希(日本)

<フライ級/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
原虎徹(日本)

<フライ級/5分2R>
マサト・ナカムラ(日本)
濱口奏琉(日本)

<フライ級/5分2R>
松岡疾人(日本)
安永吏成(日本)

<フライ級/5分2R>
加藤瑠偉(日本)
渡邉龍太郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野新太(日本)
石塚一(日本)

<バンタム級/5分2R>
岩見凌(日本)
湯浅帝蓮(日本)

<68キロ契約/5分2R>
滝田J太郎(日本)
宮本誠一(日本)

<バンタム級/5分2R>
山口コウタ(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<フェザー級/5分2R>
アシルベック(ウズベキスタン)
雄大(日本)

<フライ級/5分2R>
武利侑都(日本)
濱口麗地(日本)

<ライト級/5分2R>
宇良拳(日本)
渡部智偉(日本)

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【DEEP JEWELS46】万智戦前─知性と狂気が同居=スーリ・マンフレディ「私は頭でなく魂で戦うファイター」

【写真】インタビュー中に「サングラスを外してください」とは言えなかった……。いや、もう青タンが凄いことになっているでしょう…… (C)MMAPLANET

8日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS46のメインで万智と戦うスーリ・マンフレディ。
Text by Manabu Takashima

DEEP JEWELSストロー級暫定王座決定戦2連敗中とはいえ、パク・シウとの激闘で万智の力は万人が認めるところだ。対する初来日のマンフレディはムエタイ、ラウェイ、K-1、ベアナックルファイト、クンクメール(カンボジアの打撃格闘技)ベースの9分✖1RのカスタマーMMAファイトで戦ってきた。

頭突き、ヒジで容赦なく対戦相手ぶちのめし狂気性すら感じさせるファイトを続けてきたマンフレディは、リモート取材でもその危なさが伝わってきた。しかし、話が進むうえで、知性が狂気性を圧倒する。あの暴力的な戦いが、理性の下で自制の効いたファイトであったのなら……。そう考えると──より怖すぎるスーリ・マンフレディだった(※取材は8月24日に行われた)。


結局のところ、ファイトはファイトで。私はファイターだから、どんな種類のファイトでも戦うわ

──万智戦に向けて、今の気持ちを教えてください。

「彼女と戦えることができてハッピー。日本に行って試合ができることも凄く嬉しくわ。ここまで全てにおいて順調に準備できているから」

──今はパタヤ在住ということですが、なぜ母国フランスを離れタイに拠点を置くようになったのでしょうか。

「可能な限りたくさん練習をして、可能な限り多くの試合に出たかった。だから5年前にタイにやってきたの。当時、ヨーロッパでは女子の試合機会は十分ではなかったから。その点、タイは練習にしても試合にしても女子の選手が望む環境がある。結果として、思ったように多くの試合を戦うことができているわ」

──スーリは立ち技、MMAを問わず試合を戦っていますが、初めて学んだ格闘技は何だったのでしょうか。

「ずっとムエタイをやってきたけど、実はその前にアマチュアMMAの試合を戦ったことがあって。ボクシング、ベアナックルファイト、ラウェイと戦い続けてきたわ。結局のところ、ファイトはファイトで。私は本当の意味でファイターズ・スピリットを持っている。ルールの違いには可能な限り、合わせられる。私はファイターだから、どんな種類のファイトでも戦うわ」

──既に日本でもK-1で試合をしていますね(2022年6月)。

「実は日本もタイも同じような国だと、それまで思っていたの(笑)。同じアジアでしょって。アハハハハ。でも文化も自然もまるで違っていて。特に日本の自然が、凄く気に入ったの。マウント・フジに代表されるように、日本は本当に美しい国だった。試合をする環境も整っているし、日本のことは大好きよ」

──ラウェイの試合映像を見た時に、キックボクシングで戦う時よりも溌溂としているように見えました。

「K-1も本当に好きだけど、相手を掴むこともテイクダウンを仕掛けることもできないでしょ。ラウェイはもっと自由でエルボーも、頭突きだって許されている。K-1は素晴らしいスポーツだけど、少しフラストレーションが溜まる感じね。実際、K-1での試合は頭を掴んでヒザやヒジを使いたくなってしまって。でも、それはできないから。MMAだとムエタイの技術をしっかりと使うことができるから、K-1より戦いやすいわね」

──ラウェイの試合で組んでエルボーを入れ、ヒザをついた対戦相手の後頭部に縦ヒジを落としまくっていた試合は、ひくぐらい怖かったです。これはストリートファイターだと(笑)。

「アハハハハハ。どう説明すれば良いのか……ラウェイは、私のファイティングキャリアを確立させてくれた戦いで。凄くストリートファイティングの要素が詰まっているわよね。そこが何よりも気に入っている点よ。でも、今のミャンマーの状況を想うと、悲しくなってしまう。私たちはもうミャンマーでラウェイを戦うことができないかもしれない。でも、それはどこの国でも起こり得ることだと私は思うようになったわ。できることなら、またミャンマーで戦いたい。その気持ちは持ち続けているわ。

あの優しい人達が、強い意思を持って内戦状態を生き抜いているなんて……本当に心が痛む。ミャンマーの皆が、平穏に暮らせる日が再び訪れることを願ってやまないわ」

──仰る通りです。私も2度ほどミャンマーを訪れたことがありますが、ホテルの従業員の人たち、屋台のおばちゃん、あの優しさは忘れられないです。

「本当に、少しでも早く今の状況から抜け出して欲しい」

──ハイ。そんなスーリの言葉は必ず日本のファンに伝えさせてもらいます。そして、話を格闘技に戻させてください。スーリは制限のない戦いが好きなようですが、ムエタイもラウェイも立ち技です。寝技で戦うことに、どれぐらい自信がありますか。

「正直に言えばムエタイを始める前に、ブラジリアン柔術をやっていたの。もちろんムエタイの試合では、柔術の技は何一つ使っちゃいけないけど、1年以上グラップリングとレスリングもやってきたから自信はあるわ(微笑)。

それ相応のレベルにある。グラウンドでも、レスリングの展開になっても恐れることはない。MMAに起こり得る全ての局面に自信を持っている。だから、今回の試合を受けたわけだし。私は優秀なボクサーだけど、MMAのどの局面でも戦うことができる」

──では対戦相手の万智選手の印象を教えてください。

「彼女の試合をチェックしたけど、完璧なファイターね。ボクシングも、打撃も上手いストライカーでもある。レスリングとグラップリングを得意にしていることも知っているけど、私のボクシングも負けていない。タイプが違うファイター同士だけど、どの局面でも良い試合……エキサイティングなファイトになるでしょうね。

タイでタイ人と戦うことが多くて、どうしても同じようなリズムの戦いになる。今回は違うリズムの相手と戦うことになるはずだから、そこも凄く楽しみにしている」

格闘技を長い間続けたいなら、素手はダメね

──ベアナックルファイトも経験していますが、5オンスのMMAグローブ、ボクシンググローブ、そしてベアナックルでは、どの拳が一番戦いやすいですか。

「MMAグローブは掴みやすいから、一番使い勝手がいいわね。でも、それはMMAを戦うからで。いずれにしてもボクシンググローブでも、ラウェイのバンテージにしても相手の顔も自分の拳も守る役割をしている。ベアナックルは真逆ね、顔も拳もケガばかり。長いキャリアを築きたいなら、どちらも守らないといけない箇所を傷つけるのがベアナックルだわ。

ベアナックルは簡単にケガをする。ベアナックルの経験ができたことは良かったと思っているけど、格闘技を長い間続けたいなら、素手はダメね。私はグローブをつけることを選ぶわ」

──戦慄のストリートファイターかと思いきや……全くもって、異論の余地がない意見でした。

「アハハハハ。そう考えるのは、当然でしょ(笑)。私は頭でなく魂で戦うファイターよ。でも、自分のキャリアを考えるならスマートでないと。15年、20年もベアナックルで戦うことなんてできない。ワイルドかつスマート、そのバランスが求められるのがコンバットスポーツだから。

私はファイトを愛している。情熱を燃やすことができて、それが仕事になっている。そう唯一、私が生きていける場所がここなの。戦って、収入を得ることができる。そんな私の試合を見て、応援してくれるファンに楽しんでもらいたい。ずっと情熱を燃やし続けることができるファイトこそ、私の天職ね」

──では、このタイミングで日本で戦うことにどのような意味があると捉えていますか。

「正直、DEEP JEWELSの存在を知らなかった。女子だけの試合が組まれているプロモーションがあるなんて。そんなショーの一員になれることが、最高ね。10年前、女子の試合は1試合すら組まれなかった。DEEP JEWELSの存在は革命的よ。そこでは以前の私が持っていなかった技術を使った試合ができる。最初にいったようにひたすらハッピーだし、凄くワクワクしているわ」

──この試合をステッピングボードにしたいと考えていますか。

「もちろん。でも、それには私が何を魅せることができるのか。私のパフォーマンス次第。それだけのモノを見てもらうことができたら、あとはプロモーション関係者が判断することで。とにかく、そのためにも勝利は欠かせないわ。そのために、ずっとハードトレーニングを課してきたわけだし」

──日本の女子MMAを背負って立つと見られている万智を倒す自信のほどは?

「私は自分に100パーセントの自信を持っている。もちろん、人生というものは思った通りに進むわけじゃない。普通は、そうじゃない。色々と躓くモノで。でも、そこで何かをやり遂げるのが人生。特にファイトの世界で生きるということは、常にベストと尽くすことが第一。そうやって、この世界で生きてきたのだから、これからも同じように戦い続けるだけで」

──ではマルチファイターとして、どのような技術を日本で見せたいと思っていますか。

「それはこれから、見つけるわ(笑)。とにかく自分の戦いをする。そして、対戦相手がミスをしたり、穴があればそこをつく。私がどう戦えるのかだけでなく、対戦相手が何をしてくるのか。そこも含めてどう戦うのかは、ケージのなかで決まって来るでしょうね」

──スーリ、今日はありがとうございました。最後にファンにメッセージをお願いできないでしょうか。

「まず、こうやってインタビューをしてくれた貴方に感謝しているわ。ありがとう。そして日本のファンの皆は……もちろん皆はマチの応援をするのだろうけど、私も皆のために戦うから応援してもらえると嬉しいわ。ビューティフル・ファイトを心掛けるから、見逃さないで欲しい」

■DEEP JEWELS視聴方法(予定)
9月8日(日)
午後5時10分~U-NEXT、YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

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45 AB DEEP MMA o   万智

【悲報】大雨の中決行されたDEEP野外興行、ローション相撲と化す

13: 実況厳禁@名無しの格闘家 2024/08/31(土) 16:31:34.47 ID:Jq99lFirM
😎(僕もDEEPのカラオケ大会参加したかったなぁ…)


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【Colors03】パク・ボヒョン戦へ、失明覚悟のMMAファイター人生=渡辺彩華「なぜこの試合なんだろう?」

【写真】愛犬のエルモちゃんと。犬種は分からないのですが、マルチーズかマルプーからマルポメでしょうか(C)SHOJIRO KAMEIKE

8月3日(土)、東京都新宿区の新宿FACEで開催されるColors03で、修斗女子世界スーパーアトム級王者の渡辺彩華が、韓国のパク・ポヒョンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

渡辺にとっては昨年10月、RIZIN LANDMARKで万智に敗れて以来10カ月振りの復帰戦となる。万智戦で負った眼窩底骨折の治療のために戦線を離脱していた渡辺は、その間の国内女子MMAをどのように見ていたのか。その中で本野美樹に帯同し、現地で見たRoad to UFC——海外での戦いについても語った。


失明する可能性が高くなる。格闘技を続けるなら、そのリスクは分かっておいてほしいと

――万智戦後に眼窩底骨折で入院、手術したあと、いつ頃から練習を再開できたのですか。

「手術して1カ月後に有酸素運動はOKが出ました。格闘技の練習ができるようになったのは手術から3カ月後ぐらいで、スパーのOKが出たのは半年後でしたね」

――スパーを始める時、手術した箇所を打たれることに対し、恐怖はなかったでしょうか。

「怖さはなかったです。でも、まぁ失明寸前だったと言われましたからね。病院では『運が良かった。今後も格闘技を続けるかどうか、一度しっかり考えてほしい』と言われて」

――それは「格闘技を続けてはいけない」という意味ですよね。

「それもあるし、格闘技を続ける場合は術式も違うらしくて。いずれにしても自分の場合は、手術をしても普通の人より失明する可能性が高くなる。格闘技を続けるなら、そのリスクは分かっておいてほしいということでした。

このままMMAを続けていたら、別に強い相手じゃなく誰と対戦しても――それこそ練習しているだけでも失明のリスクがある。そのことは頭の片隅に置きながら練習しています。ただ、自分が失明することよりも、それで家族やチームの皆に迷惑をかけるほうが嫌だという気持ちはあって。だけど今のままじゃ終われない。ずっとその葛藤があります」

――『今のままじゃ終われない』というのは……。

「ファイターって皆、応援してくれる人がいるじゃないですか。その数が多い、少ないは関係なく。それだけ背負っているものがある。自分も愛知から東京に出てきた無名時代から支えてくれている人たちがいます。スポンサーさんや、AACCの人たちとか。そういう人たちに対して、ここで辞めるのは失礼だなと思ったんです」

――……以前と比べて話し方も考え方も大人になりましたね。

「アハハハ!!」

――以前、あれだけ暴言を吐いていたファイターとは思えません(笑)。

「落ち着いたかもしれないですね、アハハハ。この10カ月の間、ジムの先輩がいろんな試合に出ていて。それを自分がファイターとして見るのと、戦線離脱した状態で見るのとでは違うと思うんですよ。もちろん自分が戦線離脱していることに対して焦りはあります。だけど……、それこそ本野美樹さんは待って、待ち続けてRoad to UFCが決まったじゃないですか。そういうチームメイトを見ていると、自分も頑張らなきゃいけないって思うんです」

――チームメイトとしては本野選手のRTU、大島選手のInvicta FC、杉本選手の修斗世界タイトルマッチ、そしてRENA選手のRIZIN復帰などもありました。その中でご自身の意識、目標が変わって面はありますか。

(C)AYAKA WATANABE

「あぁ~。

タイに行って『世界はヤバいな』と思いました」

――7月にタイガームエタイへ行っていたそうですね。

「本野さんがRTU準決勝の前にまたタイへ行くということで、自分も気持ちを挙げるために付いていったんですよ。その時タイガームエタイにいたストロー級の女子選手が、その選手がヤバいぐらい打撃が凄くて。『日本にこれだけ打撃が凄い女子ファイターいる?』と思うぐらいでした。自分はMMAでもテイクダウンさせず、打撃で攻めるタイプじゃないですか。だけど、その選手と練習する時は私のほうがテイクダウンを狙ってばかりで」

――その選手の名前は?

(C)AYAKA WATANABE

「ファラ、ですね(※注)。

寝技できないけど、とにかく打撃が強い。同じ日にオクタゴンという大会で試合をするそうです」

※ファリダ・アブドゥエバ。ファラは愛称。キルギスのMMAファイターで、昨年11月のRIZINアゼルバイジャン大会ではアナスタシア・スヴェッキスカと対戦している(腕十字で一本負け)。現在MMA戦績4勝1敗。

「自分よりも打撃ができる選手と向かい合ったのが初めてで、衝撃を受けました。あとONEに出ているモン・ボー選手もいて、メチャクチャ打撃が強かったです。自分も『このままじゃ世界に出られない』と思いましたね」

――その経験を楽しそうに語れるのが、ファイターとしての本質なのだと思います。

「いやぁ、直後はナイーブになりましたよ。タイにいる間、本野さんに『大丈夫! 大丈夫だから』と慰めてもらっていました(苦笑)」

――アハハハ。

「もう毎週、ボディでKO寸前まで追い込まれて……。日本の女子MMAって、グラップラーが多いじゃないですか。その中で自分は打撃で勝っていた。でも本当に全部できないと世界じゃ勝てないんだなって痛感しましたね。7月上旬から3週間行っていて、先週日本に戻ってきたんですよ。そこから日本の選手と練習しても圧力は感じなくて。それを試合前に経験できたのは、本当に良かったです。なんだか安心しました(笑)」

アイツ、いつも良いところで負けていますよね

――一方、10カ月の間、日本の女子MMAは大きく動いていました。

「……万智、負けるなよ。アイツ、いつも良いところで負けていますよね。松田戦は万智が勝っていたとは思ったし、Xでもそう投稿しましたけど」

――万智選手に勝利した松田亜莉紗選手の印象はいかがですか。

「トータルバランスは良いけど、長けているものはないっていうイメージです。飛び抜けているものがない。悪くいえば、特徴がない」

――悪く言うのですね(笑)。

「アハハハ。パク・シウ選手だったら打撃、万智なら寝技っていうイメージじゃないですか。松田選手は怖さを感じないですね」

――ではパク・シウ×万智の試合については?

「凄い試合でしたね。MMAとして2人とも完成度が高いと思いました」

――ちなみに万智選手とは、直接対決の後も仲良くはなっていないのですか。

「全然! 今でも万智のことは嫌いですよ。仲良くなることはないし、一緒に練習することもないです。対戦直後にSNSで『IGLOOで待っています』とか投稿していたけど、行くわけないだろって(笑)。他のAACCの選手がよく一緒に練習しているみたいで、その選手のSNSを見て『あぁ生きているんだな』と知るぐらいです。アハハハ」

RIZIN、ROAD TO UFC、その前に万智はコテンパンにして泣かしますよ(笑)

――なるほど。修斗では藤野恵実選手がベルトを巻き、続いてパンクラス王座に挑みます。SARAMI選手もパンクラスのベルトを巻きました。

「自分もそこに絡んでいきたかったです。だから今回の対戦相手は、自分もあまり乗り気じゃなくて……」

――対戦するパク・ポヒョンも韓国Double-Gのベルトを獲得しているとはいえ、これまでのキャリアを考えれば、渡辺選手の有利は動きません。前戦では古賀愛蘭選手に敗れていますし。

「う~ん‥…、そういうことじゃないんですよ。『普通にやれば負けることはないでしょう』とか言われます。でも勝負事に絶対はない。まず自分自身がアップセットを起こし続けてベルトを獲りましたからね。ファイターって相性があるし、今回はケージではなくリングという違いもある。そんななかで次の試合は足元をすくわれず、フィニッシュします。

それとは別に、私は今までずっと強い相手と試合させてもらってきたじゃないですか。でもこの10カ月の間に、松田選手が万智に勝ってベルトを巻いた。万智とパク・シウ選手の試合も視ていて刺激になったし、藤野さんは修斗のチャンピオンになっていて。そこで『なぜ自分はこの試合なんだろう?』と思ってしまったんです。それだけ動きがあるなかで、自分だけ取り残されてしまっているというか」

――10カ月間、負傷で試合から離れていたことも大きいと思いますが……。

「それはそうなんですよ。でも今は、いつ失明するか分からないから後悔しないMMA人生を送りたい――もともと強い相手と試合がしたいとは思っていたけど、手術以降はよりその気持ちが強くなっていて。この人との試合、あるいはその試合のために練習しているなかで失明しても、納得できるような相手と試合をしたいんです。

よくレコードを綺麗にしたい選手がいるじゃないですか。私はそこに一切こだわりはなくて。『その相手、誰?』と思うような選手とばかり試合をして、レコードは綺麗だけどベルトは巻いていないとか。そんな選手にはなりたくない。限りある中で、どれだけ自分が満足するMMA人生を送ることができるか」

――……。

「まぁ綺麗なレコードを求めていたら、2戦目で藤野さんと試合していないですよ(笑)」

――確かに綺麗なレコードを求めるなら3戦目で黒部三奈選手、4戦目でSARAMI選手、そして5戦目で一階級上の万智選手とは対戦していないでしょう。

「そうそう(笑)。おかげさまで濃い、怒涛の日々を過ごさせてもらっています」

――今後はストロー級で戦っていくのでしょうか。

「そうですね。スーパーアトムは対戦相手がいないですし。今は通常体重を増やしています。万智の試合では、やっぱりストロー級との差は感じたので。修斗ならストロー級で、リベンジも賭けて藤野さんのベルトに挑みたいです。初戦の時より自信はあります」

――本野選手に帯同して、現地で目撃したRTUに挑みたいとは思いますか。

「周りから見て、『やってみたほうがいいんじゃない?』という声が挙がれば、挑戦してみたいです」

――というと?

「現時点で自分の体格や、タイで経験した打撃の圧力とかを考えたら、あの舞台で戦える自信はないです。でも、いつかはあの舞台で戦えるような――格闘技を見ている人たちに、それぐらい期待を持ってもらえる結果を残していきたいですね。

第三者から見て、期待できるかどうかがファイターとしての需要だと思っています。RIZINなら伊澤星花との対戦が期待されるかどうか。RTUは『渡辺なら優勝して、UFCでも勝てる』と期待してくれるかどうか。まぁ、その前に万智はコテンパンにして泣かしますよ(笑)」

■視聴方法(予定)
8月3日(土)
午後6時00分~ABEMA格闘チャンネル

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【DEEP JEWELS】万智 K-1・BKFCに参戦のマンフレディと対戦!

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RIZIN参戦ファイターが大挙出場して波に乗るDEEP。先日開催されたDEEP 120 IMPACTもチケットはソールドアウト。立見席も販売されるなど大盛況となりましたが、早くも9月8日にニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS 46の第一弾対戦カードが発表されました。

注目はRIZINでも勝利を挙げた万智(フリー)。5月のパク・シウ戦以来の復帰戦を迎えます。シウ戦は3R通してノンストップの激しい攻防。ファンや関係者の間でも感嘆の声が挙がる名勝負を展開し、負けはしたものの逆に評価を上げる結果となりました。

そんな万智の対戦相手。なかなか日本人では見つからないだろうと思っていたら、やっぱり来ました国際戦。しかも、ラウェイやBKFC(ベアナックルファイル)、そしてK-1にも参戦経験のある危険なストライカーのスーリ・マンフレディ(Rage Fight Team)をぶつけてきました。

戦績を見ると、WBCムエタイ女子世界スーパーフライ級元3位で33勝9敗1分との事。しかし、2022年に参戦したK-1ではKANAと対戦しハイキックを被弾してKO負けを喫しています。MMAでの戦績も2勝5敗2分と決してきれいとは言えません。

グラウンドにどこまで対応出来るかは不明ですが、テイクダウンに秀でた万智に寝技に持ち込まれたらあっと言う間に瞬殺される可能性も十分。それでもリスクのあるラウェイやBKFCに挑戦するマンフレディのファイティングスピリッツにはどこか期待してしまうんですよね。。。。万智がしっかり仕留めるか。マンフレディが番狂わせを起こすか。楽しみな試合です。
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【DEEP JEWELS46】万智の再起戦──K-1ベテランのラウェイ王者=ステゴロ#01マンフレディ戦が決定!!

【写真】MMAファイターは喧嘩が強い人間より、MMAでは強くないといけない。万智が競技的でない強さを見せることができるか(C)MMAPLANET & ONE

17日(水)、9月8日(日・同)に東京都港区のニューピア・ホールで開催されるDEEP JEWELS46で万智がタイ在住のフラン人ファイター=スーリ・マンフレディと対戦するストロー級3回戦など、11試合が発表されている。
Text by Manabu Takashima

万智は5月にパク・シウとのDEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦をJ-MMA史上に残る激闘ながら末惜敗し、ベルトを巻くことができなかった。その一方で王者となったパク・シウのヒザを破壊するなど、しっかりと爪痕を残した万智が国際戦で再起戦に挑む。


対戦相手のマンフレディはパタヤにあるRage Fight Team所属のファイターで、MMAは母国フランスで3連敗からスタートも、タイに拠点を移すと直近の4試合は2勝2敗のレコードを残している。

マンフレディのファイト歴はMMAだけで語ることはできない。彼女はWBCムエタイのスーパーフライ級で世界ランキング3位にランクされたこともある立ち技女子戦士だ。2022年6月にはK-1に来日し、KANAと対戦。3RでKO負けを喫しているもの1Rにパンチを効かせ、「記憶が飛んだ」とKANAをして言わしめたハードパンチャーでもある。

しかし、マンフレディの拳の強さはボクシンググローブでは威力が半減され、またK-1ルールも本領発揮できるものではなかった。彼女はWLC=ミャンマーラウェイで史上初の女子世界王者に輝き、ベアナックルファイトの経験も豊富で、つまりは素手で最大限に力を発揮する。

またクンクメールをベースとしたMAS FIGHTでは9分1R&ジャッジ裁定なし、KO決着ルールが基本というなかで寝技ありルールに挑み、腕十字や絞めで勝利している。

K-1プロデューサー時代にマンフレディを招聘した中村拓己氏はラウェイの世界戦で首相撲からヒジを入れ、ヒザをついた相手の後頭部の縦ヒジを落とした末のえげつないKO勝ちを見て、「エグイ勝ち方で、ガツガツいくタイプだったので、K-1ルールに向いていると思ってブッキングしました。女子でここまで躊躇なくいける選手はなかなかいないので」と招聘理由を振り返っている。

それでいてなお、マンフレディは「グローブがないほうがもっと自由に試合が出来る。もっと純粋な戦いという感じがして、グローブをしないスタイルのほうが自分は好きだと思っている」と話していたそうだ。

実際ラウェイでは首相撲からエルボーだけでなく、ヒザ蹴り、頭突き、そして首投げも披露しており、素手に強いというよりもステゴロの猛者という雰囲気のファイターだ。

もちろん、テイクダウンから先という部分で万智のアドバンテージは絶対だろう。加えて万智はMMAの打撃の理解も進んでいる。それでも素手に近いMMAグローブでのマンフレディのパンチの破壊力、ゼロ距離でのエルボー&ヒジ打ち、何よりも怖いモノしらずの喧嘩ファイトが、万智の戦いにどのような影響を与えるのか。

マンフレディ戦はMMAの枠を超えた戦いという部分で、万智に成長をもたらすファイト──そして、何が起こるか分からない危険が伴う試合になる可能性がある。

この他3回戦ではHIME×彩綺も倒せる女子対決=49キロ契約、大島沙緒里に敗れDEEP JEWELSミクロ級王座を失った村上彩の再起戦=アトム級での桐生祐子戦。2回戦でも──KOパンチャー=LIBBYの再来日=須田美咲戦と、最近のDEEPの勢いが感じられるバラエティに富んだマッチアップが揃っている。

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【DEEP JEWELS】日本人の中井りん超えなるか?

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先週末に開催されたDEEP JEWELS45。メインでは大島沙緒里が村上彩をパウンドアウトしてDEEP女子&DEEP JEWELSミクロ級王座を戴冠。高らかにINVICTA FC参戦を表明しました。セミでもパク・シウと万智が超アグレッシブなスウィングバウトを展開して大いに盛り上がりました。

そんな中でも注目を集めたのは中井りんの1年ぶりの復帰戦。栗山葵の怪我により試合が流れ、パンクラスのフライ級王者・重田ホノカが名乗りを上げるなど紆余曲折ありながら、最終的にHIME(毛利道場)と対戦しました。

下馬評では中井が圧倒的優勢。開始早々にテイクダウンして中井が極めるかと思いきや、試合は意外にも落ち着いた立ち上がり。お互いに遠めに距離を取って様子見の展開が続きます。それでもHIMEのミドルをキャッチした中井がテイクダウン。簡単にマウントを奪ってパウンドを乱射したものの、敢えなくラウンド終了となりました。

続く2R。なかなか間合いを詰める事が出来ない中井に対してHIMEの左ジャブが要所要所でヒット。セコンドについたワイルド宇佐美館長の「組め!よけろ!」という指示からも緊迫した様子が伝わってきます。それでも終了間際に中井が組み付いてテイクダウンしたものの、残り15秒でラウンド終了。この時にはアップセットが起こりそうな気配が漂い始めました。

そんな中で始まった最終R。序盤に組み付くとケージに押し込む中井。差し合いから一瞬の隙を突いてHIMEの首を取るとあっという間にギロチンチョーク。タップしないHIMEを絞め落として見事逆転の一本勝ちを飾りました。

グラウンドに持ち込んだ時のパスガードの速さ、ギロチンの極めの強さ。どれを取っても日本人トップクラスなのは揺るぎようがありません。それでもHIMEの試合運びは中井りん攻略の糸口になったのではないでしょうか。

1年前の栗山葵との試合でもスタンドで左ジャブ、ストレートを被弾。今回のHIMEのジャブを面白いようにもらっていた事を重ね合わせると、スタンドの攻防が勝負の分かれ目になりそうです。とはいえ、テイクダウンされたら極められる可能性は高いだけに、寝技に持ち込ませない腰の重さは必要不可欠でしょう。

そうなると元々中井と対戦予定だった栗山の打撃の強さには期待せずにはいられません。その他には、、、既にDEEP JEWELSからボクシングに転向していますが、空手をベースにシャープな打撃を持つ赤林檎が対戦していたら面白くなったのではないかなと。

そして最近では打撃のスキルも上達した伊澤星花との試合も見てみたい。そればかりかグラウンドになった時に寝技でも中井とどんな攻防を見せるのかめちゃくちゃ楽しみ。過去にはスパーリングを巡って一悶着あっただけに、試合で終止符というのもそそられます。さて、日本人が中井りんを超える日がやってきますか。
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【DEEP JEWELS45】パク・シウが万智との激闘を制して王座戴冠!伊澤星花へのリベンジをアピール

<DEEP JEWELS 暫定ストロー級王座決定戦/5分3R>
パク・シウ(韓国)
Def.4-1:29-28.28-29.29-28.29-28.29-28.
万智(日本)

サウスポーの万智が小刻みにステップしてパンチとロー・ミドルを見せる。パク・シウは左を伸ばして右ハイを蹴る。万智も左ミドルを蹴り返し、パク・シウはスイッチも見せて左のカーフを蹴る。

構えを戻したパク・シウは右ストレート、万智はジャブ・右フックから左ミドルにつなげる。パク・シウが右ミドルを蹴ると、万智は蹴り足をキャッチしてテイクダウンを奪う。パク・シウがガードから三角絞めを狙い、足をクラッチした状態からパンチを入れる。万智はケージにパク・シウの体を押し付けようとすると、パク・シウが立ち上がる。

ここで万智がダブルレッグに入り、パク・シウがスプロールしながらパンチとヒザ蹴り。このヒザ蹴りがグラウンド状態と判断され、万智にインターバルが与えられ、スタンドからの再開となる。再開後、お互いにミドルを蹴ってパンチで打ち合う。パク・シウが右フックを打ち、万智が組みつくと首投げ。スクランブルになるとパク・シウが上になる。

2R、構えをスイッチしながら前に出るパク・シウ。距離が詰まると万智が両差しからテイクダウンし、下になったパク・シウがオモプラッタを狙う。腕を外した万智はパク・シウの右足を取って足関節へ。この攻防から万智がサイドポジションでトップキープする。

腰を押してポジションを返そうとするパク・シウだが、万智も必死にトップキープして、最終的にハーフガードで上になる。ここから万智は足を抜いてサイドに出ると、亀になるパク・シウのバックにつく。パク・シウは万智に足をフックさせず、クローズドガードに戻し、ポジションを返して上になる。パク・シウは万智の立ち際にRNCを狙いつつ。前に落とされそうになると三角絞めを狙いながら殴る。

3R、パク・シウが右フックを当て、万智が尻餅をつく。これはフラッシュダウンか。立たせたパク・シウに対し、万智も積極的に手を出していく。万智は右の前蹴りと右ストレート、パク・シウは右ミドルを蹴る。パク・シウが単発の右ストレート、万智は左ハイキックを狙う。そして万智が左フックからニータップでテイクダウンを奪う。パク・シウもすぐに立ち上がり、万智はダブルレッグでパク・シウをケージに押し込む。

パク・シウは万智のダブルレッグを潰し、RNCを狙いながらバックについて殴る。万智もRNCを外して正対し、トップキープして殴る。ここもパク・シウが立ち上がり、万智がシングルレッグに入ると鉄槌を落とす。万智もパク・シウを前に崩してバックへ。パク・シウがケージに体を預けて立ち上がると、万智も必死にテイクダウン。パク・シウは横三角で万智の動きを止める。ここで試合終了となり、判定は4-1でパク・シウが勝利。キャリア初のタイトル戦で、パク・シウがベルトを巻いた。

試合後「もっともっとポテンシャルがあるのですが、それを出せないことが多くて、まだまだです。私は2019年から日本と韓国を行き来して練習して(一時は)試合がなくてお金もなくて何回もやめようと思いましたが、やめなくてよかったです。心の中で負けたら引退することも考えていました。でもベルトを獲ったからもっともっと強くなります」と語ったパク・シウ。「伊澤選手、2回負けていますけど、しっかり負けてないので、いつかリベンジします」と伊澤星花へのリベンジをアピールした。


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【DEEP JEWELS45】大島沙緒里とミクロ級W王座戦。村上彩「誰に勝ったか――自分がどれくらい強いのか」

【写真】強さを求め続ける村上にとってwタイトルマッチ、そして大島沙緒里とは(C)TAKUMI NAKAMURA

26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS45にて、同ミクロ級王者の村上彩が、DEEP女子ミクロ級王者の大島沙緒里とのダブルタイトルマッチに臨む。
Text by Shojiro Kameike

アトム級を主戦場としていた村上は昨年9月、アム・ザ・ロケットを下してDEEPミクロ級のベルトを巻いた。「ミクロ級がベスト」と語る村上にとって、同王座の初防衛戦がDEEP女子ミクロ級王座との統一戦に。女子ミクロ級の頂点を決める戦いに向けた意気込みを訊いた。


――5月19日の修斗ニューピアホール大会で、勝利した関口祐冬選手と一緒に写真に納まっていました(※取材は5月22日に行われた)。練習仲間が勝ったことで盛り上がっていますか。

「はい、盛り上がっています! 良い勝ち方でしたよね」

――続いて村上選手が試合を迎えるわけですが、ミクロ級への減量は慣れましたか。

「慣れたといえば慣れたし、慣れていないといえば慣れていなくて――何とも言えないですね(※前日計量は43.95キロでクリアしている)」

――前回、アム・ザ・ロケットとのタイトルマッチ前は「ミクロ級のほうが動きは良い」と仰っていました。それは実際の試合でも同じでしたか。

「そうですね。そこは変わらないです。やっぱり速く動けるというのはありましたね」

――そのアム戦から今回の王座統一戦まで、9カ月の期間が空いています。

「ミクロ級だと相手もいないですからね。これがプロデビュー当時なら誰でも当てられると思うんですよ。でも、もう対戦した選手も多いですしね。そこで新しい相手となると、もう試合が組めないし仕方ないと思います」

――一方、今年に入って1月から3月まで柔術の大会に出場しているのですね。柔術の試合も久々かと思いますが、その感想を教えていただけますか。

「MMAとの違いという面では――MMAと違って柔術は、勢いで行って勝てる競技ではないんですよね。MMAは結構、勢いも大事だったりするじゃないですか。でも柔術はちゃんと技術をやらないなぁという感じです」

――この期間は練習も柔術中心にシフトするのでしょうか。

「アジア選手権やワールドマスターとか大きな大会に出る時は、柔術に集中するかもしれないです。でも、そこまでの規模の大会でなければMMAと柔術、両方やっていますね」

――そんななか、この統一戦のいつ頃決まったのでしょうか。

「もともと去年から『次の試合は来年だったら5月ぐらいかな』とは言われていました。正式にお話があったのは今年の1月か2月ぐらいですね」

――今回はDEEP王座とDEEPジュエルス王座の統一戦となります。これまでDEEPジュエルスで戦っていて、DEEPで同階級のベルトを意識したことはありますか。

「いや、あまり気にしたことはなかったですね。去年ぐらいから大島さんとは試合したいなぁとは思っていましたけど」

――なるほど。これまで大島選手との対戦がないのが不思議でした。

「これまでオファーもあったと思いますけど、タイミングが合わなかったか何かで。でもいつか対戦するだろうと考えていましたし、ずっと試合したいと思っていました」

――大島選手は、どのような印象を持っていますか。

(C)TAKUMI NAKAMURA

「体格は同じぐらいなのに、試合では極めていて強い選手ですよね」

――その大島選手に対して、ご自身が上回っているポイントは何だと思いますか。

「動きとか柔らかさ、かなと思っています」

――では今回の統一戦という形式については、どのように考えていますか。

「形式的にはベルトがあったほうが良いんでしょうけど、特に意識していないんですよね。私がDEEPジュエルスのチャンピオンになったから、この形になったというか。ベルトよりも誰に勝ったか――自分がどれくらい強いのか、というほうが大事だと思っています。今回の試合を楽しみにしてくれていた方、どうぞお楽しみに!」

■DEEP JEWELS45視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後5時~U-NEXT
午後5時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

■DEEP JEWELS45計量結果

<DEEP女子ミクロ級& DEEP JEWELSミクロ級王座統一戦/5分3R>
[DEEP王者] 大島沙緒里:43.95キロ
[DEEP JEWELS王者] 村上彩:43.95キロ

<DEEP JEWELS 暫定ストロー級王座決定戦/5分3R>
パク・シウ:51.90キロ
万智:51.90キロ

<58キロ契約/5分3R>
中井りん:57.85キロ
HIME:55.45キロ

<59キロ契約/5分2R>
Te-a:58.80キロ
斎藤百湖:58.10キロ

<グラップリング59キロ契約/5分1R>
鈴木”BOSS”遥:58.85キロ
青野ひかる:当日計量

<アマ49キロ契約/3分2R>
須田美咲:48.95キロ
セアリ:48.45キロ

<アマ58キロ契約/3分2R>
北岡心愛:57.05キロ
明美:57.90キロ

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【DEEP JEWELS45】キャリア初のタイトル戦へ、パク・シウ「自分が試合で何をやりたいか」

【写真】対戦相手ではなく自分に軸を置く――それがパク・シウが取り組んできたことだ(C)TAKUMI NAKAMURA

26日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS45にて、DEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦でパク・シウが万智と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

一昨年の大晦日にRIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリ決勝で伊澤星花に敗れ、優勝まであと一歩手が届かなかったパク・シウ。2023年は9月にHIME、12月にプリンセス・ザ・ロケットを下して2連勝し、今回のタイトル戦のチャンスを掴んだ。

プロキャリア7年目、初めてベルトをかけた戦いに挑むパク・シウはベルトへの思いとともに、格闘家として自分の力を出し切りたいということも語った。


――計量を終えた直後のパク・シウ選手です。今の心境はいかがですか。

「無事に計量も終わって、いつも通りの心境です」

――今回はDEEP JEWELS暫定ストロー級王座決定戦として万智選手と対戦することになりました。万智選手と戦う上でどんなことを意識して練習してきましたか。

「万智選手は柔道べース・サウスポーの選手なので、サウスポーの相手に対して、どんな攻撃をすればいいかを練習してきました。対策的な練習はそのくらいですね」

――万智選手で一番気をつけているところはどこですか。

「寝技が強いので一本を取られないようにはしています。あと最近思っていることがあって、私が引退するまでに100試合はできないし、ずっとプロで試合をやってきて、まだ自分が持っているポテンシャルを出しきった試合がないんです。だからもっと余裕を持って、自分がやりたいことを試合で出せれば絶対に負けないと思うし、いつも試合のための練習は苦しいものなので、自分のことに集中するようになりました」

――今まで以上に一試合一試合を大事にするようになったのですか。

「それもありますし、自分が試合で何をやりたいか。そこにフォーカスして練習も準備も続けてきました。明日はそういう試合をしたいです」

――相手に関係なく、自分がどんな試合をしたいか、どう勝ちたいか。それが大事だと。

「はい。試合は勝つこともあれば負けることもある。でも今の自分は自分がやりたいことをやれれば勝つ自信があるし、だからこそ相手じゃなくて自分に目を向けて自分のことに集中する。今回は韓国でも練習してきたのですが、そういう時間が長かったと思います」

――今回はベルトをかけた試合ですが、そこに対してはどんな思いがありますか。

「私が格闘技(MMA)を始めてから10年なんですけど、タイトルマッチをやるのは初めてなんです。周りに実力があると言われてきたのですが、ベルトを巻いたことがなかったので、ベルトを巻くチャンスが目の前にきてワクワクします。そのワクワクとは別で、試合なったら今までやってきたことを試合で出すことだけに集中しています」

――これまで色んなチャンスもあったと思いますが、このタイトルマッチを特別ですか。

「私は韓国のデビュー戦で負け、2戦目も負け、3戦目で富松(恵美)選手に勝ったのが初めての勝利でした。それから連勝して2021年のDEEP JEWELSアトム級GPに出て、準決勝で大島(沙緒里)選手に一本負けして、RIZINでも伊澤(星花)選手に負けて。

その負けのあとに連勝して、RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリで決勝まで勝ち進んで、そこで伊澤選手に負けました。それから2連勝して、今回のタイトルマッチが決まりました。試合は勝ち負けがあって、結果を出すことも大事ですが、私は自分のポテンシャルを出し切れないことにストレスを感じることが多かったんです。これからはそういう想いをしたくないし、そうならないように気をつけて戦います」

――自分の力を出し切れば自ずと結果は出る、ベルトを巻くことができる、と。

「はい。それは間違いないです」

■DEEP JEWELS45視聴方法(予定)
5月26日(日)
午後5時~U-NEXT
午後5時20分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ

■DEEP JEWELS45計量結果

<DEEP女子アトム級& DEEP JEWELSアトム級王座統一戦/5分3R>
[DEEP王者] 大島沙緒里:43.95キロ
[DEEP JEWELS王者] 村上彩:43.95キロ

<DEEP JEWELS 暫定ストロー級王座決定戦/5分3R>
パク・シウ:51.90キロ
万智:51.90キロ

<58キロ契約/5分3R>
中井りん:57.85キロ
HIME:55.45キロ

<59キロ契約/5分2R>
Te-a:58.80キロ
斎藤百湖:58.10キロ

<グラップリング59キロ契約/5分1R>
鈴木”BOSS”遥:58.85キロ
青野ひかる:当日計量

<アマ49キロ契約/3分2R>
須田美咲:48.95キロ
セアリ:48.45キロ

<アマ58キロ契約/3分2R>
北岡心愛:57.05キロ
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