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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE169 YouTube アドリアーノ・モライシュ アナトリ―・マリキン アニッサ・メクセン アフメド・ムジタバ アミール・アリアックバリ ウマウ・ケニ・ログログ キック ケイド・ルオトロ ゲイ・ババカール ゴントーラニー・ソー・ソンマイ サムエー・ガイヤーンハーダオ ジャッキー・ブンタン ダニー・キンガド ボクシング マカレナ・アラゴン マーカス・アルメイダ マーカス・ブシェシャ・アルメイダ ルンピニー ロッタン・シットムアンノン ヴァウテル・ゴンサウベス 三浦彩佳 水口清吾

【ONE169】三階級制覇、無敗&判定勝ち無し=マレキンに挑む、セネガル相撲出身ログログ

【写真】インスペクターも含め、怪獣総進撃のようだ(C)ONE

明日9 日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムでONE169が開催される。日本から三浦彩佳が出場する同大会。ONEムエタイ世界フライ級王座の防衛戦を行う予定だったロッタン・シットムアンノンが制限時間内に計量をパスできず、王座剥奪。キャッチ戦となった変則世界戦は、ジェイコブ・スミスが勝利した場合のみ王者に認定されることとなった。
Text by Manabu Takashima

トリプルクラウンがダブルクラウンとなったイベントのメインはONE世界ヘビー級選手権試合=王者アナトリ―・マリキン×挑戦者ウマウ・ケニ・ログログの一戦だ。ミドル&ライトヘビー&ヘビー級の三冠王者にとって、ヘビー級王座の初防衛戦となる。


マレキンはこれで2022年2月の暫定ヘビー級王座決定戦から、同年12月のライトヘビー級王座挑戦。昨年6月のヘビー級王座統一戦。そして今年3月のミドル級王座挑戦を経ての王座防衛戦で、5試合連続の世界戦となる。

ONE独自の階級により、北米階級ではヘビー級に相当する選手がライトヘビー級で戦える背景もある3階級制覇とはいえ、腰に巻き、両肩に掛けるベルトの数よりもマレキンの偉業はその圧巻の試合内容といえるだろう。

4試合の世界戦はおろか、ONEで戦った6試合の全てがフィニッシュ勝利。キャリア全般においても、敗北も判定勝ちも一度としてない。

対するログログはMMA二戦目からONEで戦い、通算戦績は5勝1敗。前回の試合ではムエタイ初陣をKO勝ちで飾っている。ONE特有のマルチウェイトカテゴリー、マルチスタイルが融合したMMAヘビー級のベルトに挑むこととなったログログのベースは、ルッ・セネガル=セネガル相撲だ。

セネガル相撲といえば、先月14日に第1回大会が実施されたROMANにゲイ・ババカールが出場し、僅か18秒で水口清吾をパウンドアウトしている。

ナチュラルにパンチを出せ、被弾しても怯まないレスラー。それがセネガル相撲勢といえる。殴ることが許されたレスリングだけに、MMAでいえばダーティーボクシングがクリーンファイトとなり彼らのDNAに組み込まれている。過去の試合からいえば序盤のテイクダウン能力の高さは、マレキンも警戒が必要だろう。とはいえ距離を取ったキックボクシングをされると、距離の詰め方とスタミナ配分には課題も残る。

グラップリングといえば攻めより、防御力の方が高いか。マーカス・アルメイダ・ブシェシャに極めさせなかったのは、ともに疲労困憊でグダグダのファイトであったとはいえ特筆すべきことだろう。

MMAファイターとしての完成度の高さでは、チャンピオン。そしてフィニッシュ力もマレキンだが、序盤の瞬発力ではログログも負けていない。加えて、そこから試合が長引くと……マレキンも持久戦には未知数な部分が残っている。とはいえログログのスタイルからも、試合がチャンピオンシップラウンドまで続く可能性は低い。

同時に短時間のファイトではマレキン有利だが、ログログも序盤にだからこそ発揮でいる一発を有しているかもしれない──そんな王者有利なヘビー級の頂点争いといえるだろう。

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級変則選手権試合135.5ポンド契約/3分5R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] ジャッキー・ブンタン(米国)
[挑戦者] アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE169 RIZIN UFC YouTube   アドリアーノ・モライシュ アナトリ―・マリキン アニッサ・メクセン アフメド・ムジタバ アミール・アリアックバリ アレッシャンドリ・パントージャ ウマウ・ケニ・ログログ キック ケイド・ルオトロ ゴントーラニー・ソー・ソンマイ サムエー・ガイヤーンハーダオ ダニー・キンガド ボクシング マカレナ・アラゴン マーカス・ブシェシャ・アルメイダ ルンピニー ロッタン・シットムアンノン ヴァウテル・ゴンサウベス 三浦彩佳 朝倉海

【ONE169】1年半振りの実戦=アドリアーノ・モライシュがONEの現状&ATT同門パントージャ×朝倉海を語る

【写真】もう11年も太平洋、時には赤道を越えて、赤道付近まで戻るという遠征をしてきたアドリアーノだからこそ──という言葉が訊かれた(C)MMAPLANET

9 日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE169で元ONE世界フライ級王者アドリアーノ・モライシュが、昨年5月のDJ戦以来18カ月振りとなる戦線復帰でダニー・キンガドと戦う。
Text by Manabu Takashima

1年半振りの試合に向け、ONEでの現役生活も11年を数えるようになった元世界チャンピオンは、ここ数年のONEの変化を敏感に感じ取り、気持ちが途切れたこともあったと振り返る。

しかし、今年の6月の長女の誕生とともにやる気を取り戻したアドリアーノの心境とは。そしてATTチームメイト、アレッシャンドリ・パントージャと朝倉海のUFC世界フライ級選手権試合に関して、チームメイトとして見立てとは?


──アドリアーノ、お久しぶりです。調子はいかがですか。

「本当に久しぶりだよね。今は計量にむけて、体重の調整に入っているけど調子は上々だよ。この間もトレーニングを欠かすことはなかった。そして、家族と一緒の時間を過ごした。チームメイト、家族、皆が支えてくれて今を迎えている。凄くワクワクしているよ」

──その久しぶりというのも今回は18カ月振りの試合だから、ということもあります。ここまで試合間隔が空いたのは何か理由があったのでしょうか。

「ノー。ずっとONEに試合がしたいと伝えていたけど、今回まで実現しなかっただけだ」

──この2年ほど、ONEは明らかにキックやムエタイ、そしてサブミッショングラップリングに力を入れています。アドリアーノにもキックやグラップリングの試合のオファーはなかったのでしょうか。

「そこは……ちょっとね、ビックリさせられているよ。MMAは打撃とグラップリングの複合競技だ。そのMMAの根幹を引き裂いて、MMAファイターにどちらかの試合をさせようというのは……。僕らは打撃は打撃、組み技は組み技ということでストライキングやグラップリングのトレーニングをしているわけじゃない。

それでも僕はプロとして、契約下にあるのだからONEのために戦いたいと思っている。短期間でなく長い目で見てONEとやってきたのだから、僕は僕の役割を果たし金を稼ぐんだ(笑)」

──プロモーションとして必要なのでしょうが、世界的に見てネームバリューのあるMMAファイターを他競技に投入し、本職に敗れる姿を見るのは悲しいことです。

「MMAファンは悲しむよ。個人的にキックやムエタイの試合を見ることも好きだけど、戦うならMMAだ。MMAを戦うために、練習してきたのだから」

──そんななか9月にDJが引退を発表しました。彼がいなくなったことはONEで現役生活を全うしているアドリアーノの気持ちの部分に影響を与えないですか。

「3度目の試合が勝ち負けに関係なく、内容が良くなかった。だから、DJと戦う機会が永遠に失われたことは残念に思う。特に僕は試合にも負けたし、もっと積極的なアクションのある戦いをDJともう1度繰り広げたかったよ。

と同時にDJが全てをやり切って、引退を決意したことを祝福したい。全てをやり切ったレジェンドが、身を引く決意をした。その決断をリスペクトしているし、DJが決めたことだから正しいタイミングだったと思っている。でも、僕がベルトを取り戻すとDJも戻って来るんじゃないかな(笑)」

──なるほどです(笑)。DJと同様に、アドリアーノもMMAファイターとしてやり切ったと感じる年齢になりつつあると思います。DJが去った今、どのようなモチベーションを持って戦いの場に戻ってきたのでしょうか。

「そこはDJの引退云々でなく、6月に娘が生まれたことが一番大きいね」

──おお、それはおめでとうございます。

「ありがとう。彼女の誕生が、過去になかったモチベーションを僕に与えてくれた。実は試合がしたいと思っても、なかなかその機会が与えられないできた間は、もうどうでも良いやという投げやりな気持ちになることもあった。

ONEのMMAのなかでも、特にフライ級の試合は少ないと感じていたし。タイトル戦線も動かない。そりゃあ、やる気が削がれたよ。でも、娘が生まれて僕の心に再び火がついた。まだ契約が残っている。なら、やってやろうという気持ちになったんだ。

肉体的にも衰えはないし、そこに精神が融合すると今の僕は20代の時と何ら変わりない。大きなケガもないし、手術をしたこともない。同時に35歳になって、あと何年戦うことができるのか自分でも分からない。でも少なくとも契約が満了になるまでは、強い気持ちを持って戦い続けることができる。なにより、今回の試合でも娘が僕の力の根源になっていることは間違いないよ」

──娘さんがパパは何をやっているのかを理解できるようになるまで、アドリアーノには戦い続けてほしいです。

「そうだね。彼女が誇ることができる父でいたい。そうなるためにも、僕は気持ちを込めて戦い続ける」

──そのようななか7年前に戦ったダニー・キンガドと戦うことに関しては、何か想うところはありますか。

「そこに関しては、良い試合が組まれたと思っているよ。

2017年11月10日、ONE世界フライ級 王者だったアドリアーノは、1R4分45秒にRNCでキンガドを破り王座防衛に成功している

僕もダニーも7年前とは別人だ。お互いが成長してきた。ダニーは今も変わらずパワフルなパンチとキックを使う。何よりグラップリング面での成長は目を見張るものがある。

それでも、僕の方がまだ彼の前を行っている。技術的に僕の方が上だし、しっかりとフィニッシュしたい」

──ではリングでの試合をどのように考えていますか。

「リングとケージで、MMAが違うスポーツになるとは思っていない。でもアジャストが必要なのは絶対だ。ケージコントロールができないことは、大きい。それでもコーナーも使えるし、僕の戦いがものすごく変わることはない。リングでやれることをやるだけだよ。

レフェリーが試合を止めて、頭を中央に回す。パンチとキックが加わっただけで、その流れは柔術で十分に経験してきたからね(笑)」

──押忍。試合を今週末に控えて、そこに集中しているアドリアーノですが、一つチームメイトに関して質問をさせてください。

「パントージャのことだね(笑)」

──ハイ。12月に朝倉海選手の挑戦を受けます。朝倉選手とアドリアーノは、身長がほぼ同じ。パントージャの対策練習のパートナーだったのではないかと。

「パントージャとは、本当に多くの練習を繰り返してきたよ。キャンプ中も僕が彼を助けて、彼が僕を助けてくれた。パントージャは、次の試合に向けてめちゃくちゃ気持ちが入っている。

そうだね……カイ・アサクラはとても良い試合を日本でしてきた。ただし、それをラスベガスで再現できるかといえば疑問は残る。それに彼にとって、125ポンドで戦うのはいつ以来になるのか?」

──7年半振りかと思います。

「だろう? それは大変だよ。対してパントージャにとって、ラスベガスはホームのようなものだ。減量も問題ないだろう。グラップリングに関しては、絶対的な差が存在している。カイ・アサクラは125ポンドに落として、5Rを戦い切ることができるのか──お手並み拝見だよ。簡単なことじゃないはずだ。そこに関してパントージャはアドバンテージを持っている。UFCの世界戦、ラスベガスで戦う感覚を体が覚えているからね。

UFCデビュー戦で、UFC世界王座に挑戦できるなんて人生最大のチャンスをカイ・アサクラは手にした。だから、その状況を楽しんでほしい。そんな機会を得られる選手は、今やいない。それに勝てば、確か日本人で初のUFC世界チャンピオンになるんだよね?」

──ハイ。その通りです。

「そりゃあ、日本のMMA界にとっても凄く良いことじゃないか。皆がカイ・アサクラに期待しているのも分かるよ」

──初陣がタイトル戦というのは、国内でも様々な反応がありました。ただ、UFCが日本で盛り上がるために朝倉海選手への期待は相当に高まっています。

「小さいことに拘っていちゃダメだ。でも、本当にカイ・アサクラにとっては過去に経験したことがないようなタフな戦いになるだろう。時差、気候の違い、全てがファイトに影響してくる。本当にカイ・アサクラはRIZINで良い試合をしてきた。ただし、日本で戦っていた時のようなパフォーマンスを米国で発揮できるとは限らない。どうなるか、だね」

──そうはいってもアドリアーノ自身がかつてはブラジルから、今はフロリダから朝倉選手以上の長旅と時差、気候の違いを乗り越えて東南アジアで戦っているではないですか。そして、能力通りの力を発揮している。なら、朝倉選手も可能だということですよね?

「本当だ。メェ~ン、痛いところをついてくるね(笑)。僕らはファイターだ、世界のどこにいようが、しっかりと戦わないといけない。そうだね、どういう戦いになるのか見届けようじゃないか。一つだけ言えるのは、パントージャは本当にタフだということ。

彼はチャンピオンのマインドセットを備えて、戦っている。彼の武器、拳、蹴りは他にないモノだ。グラップリングも日々進化している。カイ・アサクラにとって、本当に手強い相手になる。それは断言させてもらうよ」

──ONEのメディアデーに関わらず、UFC世界戦について話していただきありがとうございます。では、アドリアーノの18カ月振りのファイト。期待しています。

「本当に長い間、待ち続けた。僕はまたフライ級王者になる。そしてONEフライ級タイトル戦線を活発化させるよ。日本のファンにも、期待してほしい。いつも、応援ありがとう」

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ・ログログ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] ジャッキー・ブンタン(米国)
[挑戦者] アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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45 AB ADCC2022 CJI MMA MMAPLANET o ONE ONE169 UFC YouTube   アドリアーノ・モライシュ アナトリ―・マリキン アニッサ・メクセン アフメド・ムジタバ アミール・アリアックバリ アンドリュー・タケット アンドレ・ガルバォン ウマウ・ケニ・ログログ キック ケイド・ルオトロ ゴントーラニー・ソー・ソンマイ サムエー・ガイヤーンハーダオ ダニー・キンガド ボクシング マカレナ・アラゴン マーカス・ブシェシャ・アルメイダ リーヴァイ・ジョーンズレアリー ルンピニー ロッタン・シットムアンノン ヴァウテル・ゴンサウベス 三浦彩佳

【ONE169】2度目のMMAへ。ケイド・ルオトロ「次にやってくる波は、失われた柔術の技だよ。それが……」

【写真】緊張しているようには、感じられたなかったケイド。インタビューでは、それを見せないだけかもしれないが──とにかく興味深い話が聞かれた(C)ONE

9 日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE169でケイト・ルオトロが2度目のMMAに挑む。
Text by Manabu Takashima

アフメド・ムジタバと相対するケイドは、8月にCJIを制し100万ドルを獲得。ADCC2022の優勝に続き、この惑星で一番のグラップラーであることを示した。グラップラーが競技で食っていける時代を突き進むケイドが、1億5000万円を獲得した3カ月後にMMAを戦う理由とは。

そして意外な師弟関係にあるエリック・パーソンについて尋ねた。


僕は頭のネジが外れてしまっている

──今週末、アフメド・ムジタバと2度目のMMAを戦います。今の気持ちを教えてください。

「凄くワクワクしているけど、少し緊張しているかな」

──ナーバスになっているというのは?

「いつだって試合前は、ある程度はナーバスになるものだよ。そしてMMAだから、柔術の時よりも緊張の度合いは強い。それでも、楽しみな気持ちの方が大きいけどね」

──もちろん今はムジタバ戦に集中しないといけないのですが、CJI優勝を振り返ってもらえないでしょうか。前回のADCCに続き、CJIの優勝はケイドが改めて世界一のグラップラーであることが証明されました。

「本当に特別な時だったよ。ADCC2022から今年のCJIまで、自分をさらに高めてきた。ただ、これまでのトーナメントで優勝した時のような清々しい気持ちにはなれなかったのも事実だ」

──えっ?

「ONEではタイもベルトを持っている。WNOもそうだ。2人でベルトを巻いた。CJIではタイは不運にもヒザの負傷に見舞われて、決勝まで一緒に進むことがならなかった。確かに100万ドルを手にできたことは、凄いよ。本当に素晴らしいトーナメントだったしね。そこで最高の選手たちに勝つことができた。アメージングな経験になったよ。ただ、タイと優勝をシェアしたかった……」

──ADCCとは違い、同じ階級に出場をしました。決勝に両者が揃って進んでいれば、最後の1試合は行われなかったわけですね。

「そうだね。ファイナルはタイとシェアするつもりだったよ。ただ、タイが2回戦で負ったヒザのケガは酷くて、次の試合に進めなかった。最悪だよ。技術的にタイは僕と比べても……いや、この階級の誰よりも優れているんだ。でも、それが競技の怖いところで、最高の選手が色々なことが要因となって、勝ち上がれるわけじゃない」

──タイの負傷は残念でした。と同時にCJIではアンドリュー・タケットとの準決勝戦、リーヴァイ・ジョーンズレアリー決勝戦など、ケイドや若い選手がグラップリングを観賞用スポーツに昇華させたともいえます。

「そうだね。CJIのルールが、大きく後押ししてくれた。そして、参加選手の多くがただ柔術を戦うだけでなく、エキサイティングな攻防を仕掛けることの大切さを理解していた。退屈な柔術の試合をしていても、生きていくにはアカデミーを開いて指導をしないといけない。

でも柔術を戦って生きていくには、エキサイティングな試合をすることは欠かせない。皆、そういう試合を楽しみにしているのだから。アンドリュー・タケット、そして僕も相当にエキサイティングなファイターだ。その2人が戦ったのだから、試合はああいう風になるよ(笑)」

──CJIはグラップラーが競技生活で、生きていける道筋を創りました。そして100万ドルを手にしたケイドが、3カ月もしないうちにMMAを戦うというのは?

「MMAを戦う理由……、それはCJIが生まれる前からMMAを戦うことを決めていたからだよ。ただし、CJIは本当にタフなトーナメントで体を酷使し過ぎてしまった。ケガも多くて、9月のデンバー大会には出場できなかった。体調はかなり戻せたけど、部分的にはヘルシーでない箇所もある。今週末のファイトが、今年最後の試合になる。タイと一緒に体の回復に努めて、来年はもっと強くなって戻って来るつもりだよ」

──ケイドやタイのグラップリング戦を見るのが楽しみなのは、100パーセントのリアルファイトでシリアスな戦いにあっても、2人も楽しく戦っているように映るからです。その一方で殴りに来る相手と戦うMMAで、ケイドは楽しむという気持ちがあるのでしょうか。

「MMAと柔術は違うね(笑)。正直、それでも楽しもうと思っているよ。その恐怖を楽しむような感覚があるんだ。サーフィンで、とてつもないビッグウェイブに挑む時のようにね。そして、海に投げ出されるとサメが回りにいる。そういう危険な状況を欲している自分がいるんだよ」

──命綱なしにクライミングに挑むようなモノですか。

「それっ!! その通りだよ。MMAって、僕にとってそれに等しいんだ。相手は僕を失神させようと殴って来るんだけど、僕は頭のネジが外れてしまっているのか……そこをエンジョイしているんだ」

──そんなMMAを戦う時に、コーナーにエリック・パーソンの姿が見られました。UFCの前から日本で、30年以上前に戦っていたエリックはいわばオールドスクール・ガイです。もちろん今のMMAに適応していますが、彼の指導をケイドが受けているのが凄く不思議で興味深いです。

左にエリック。右にタイ。6月のMMA初戦のケイド陣営(C)ONE

「エリックは日本に30回以上行っていると言っているし、そうか……顔見知りなんだね。

凄いや、それって!! 僕がエリックに初めて会ったのは、5年ぐらい前かな。まだガキの頃だよ。当時の僕にとって、プロフェッサー・アンドレ・ガルバォンこそが最高であり、唯一絶対的な指導者だった。

でもエリックって、別モノなんだよ。彼は柔術も学んでいるけど、それこそ柔術が失ってしまったモノを持ち続けている。シュートレスリング、キャッチレスリングには僕らが目にしなかった技術が存在していた。

技術の変遷って、サークルじゃないか。ADCCでもレスリングが全盛で誰もがレスリングに懸命になっている時期があった。その前はレッグロックの時代だ。皆がレッグロッグを学ぶ必要があった。で、僕が想うには次にやってくる波は、失われた柔術の技術だ。それがエリック・パーソンのシュートレスリング、キャッチレスリングに残っている技術なんだよ」

──もの凄く興味深いですね。

「レッグロックを見てみようよ。昔のテクニックだ。ダーティーだと忌み嫌われて、誰もが忘れていた。でも、今では絶対に欠かせない技術になっている。20年の年月を経て、エディ・カミングスがレッグロックを極めまくり、その重要性を皆が再確認した。

エリック・パーソンが見せてくれたテクニックは、僕が見たことがないものだった。殺しの術というのか、もの凄く興味深いモノだったんだ。加えてエリック・パーソンはMMAの経験も豊富でパンチ、キックも含めて知識の宝庫といえる。何もかも知り抜いているよ。

なによりも人として最高なんだよ。本当のナイスガイで、このスポーツで出会ったことがない人間性の持ち主だ。そんなエリックだから、彼の教えを受けることを決めたんだよ」

エリックは聖水で僕の体を清めてくれ、十字を切り、オイルを焚いて……

──いやぁ、ケイドがそんな風にエリックのことを話してくれると、こっちまで嬉しくなってしまいますね。

「エリックって、一度見たことを写真に収めるように忘れることがないんだよ。本当に凄まじい知識量を誇っている。100万にも及ぶ技術を、シェアしてくれるんだ。彼のMMAの技術、知識、そして重ねて言うけど素晴らしい人間性が僕を助けてくれる。

実はあまり言ってこなかったけどMMAデビュー戦の前夜、僕はものすごく体調が悪化していたんだ。凄く寒気がして、血を吐きだすぐらいで」

──えぇ、そうだったのですか!!

「寒くて寒くて。父もどうして良いか分からなくて。咳が酷くて、息苦しくもあった。でも真夜中にエリックが部屋に来てくれた。エリックは聖水で僕の体を清めてくれ、十字を切り、オイルを焚いてマッサージを1時間もしてくれた。すると体の毒素が洗い出されたみたいになって、もう別人かのように回復したんだ。マーシャルアーチストだけでなく、彼はヒーラー(宇宙や生命のエネルギーを活用して、人々を癒す人物)なんだ」

──その話、皆が訝しく思うかもしれないですが……。今日は時間がなくて、私の話をすることはできないのですが、実はカリフォルニアで体調不良に陥った自分は、エリックに同じ癒されたことがあります。いやか、いつの日かケイドとエリックの対談をさせて欲しいです。

「おお、そうなんだ!! 絶対、その取材をやろうよ!!」

──ハイ。ただ今日は試合前のメディアデーで、時間も限りがあります。なので……2度目のMMAファイトでケイドは、何を見せたいのか話してもらえますか(笑)。

「まずベストを尽くすこと。キックもパンチも使うよ。そして、最後は僕のルーツ……柔術を駆使してフィニッシュする。対戦相手はレスラーで、柔術も茶帯か紫帯で危険な相手だ。KO勝ちもできるしね。テイクダウンの距離もグラップリングとMMAでは違ってくる。でも、僕だって打撃とグラップリングの融合を目指して練習してきた。しっかりと、仕留めるよ」

──さきほど、年内は今回の試合が最後になると言っていました。では2025年はどのような目標を持っているのでしょうか。

「来年はよりMMAに集中して、戦績を積み重ねていきたい。ただ柔術家としても、ONEのベルトを保持続ける。そしてADCCやCJIのような機会があれば、頂点を目指すつもりだ。それでもMMAで戦績を増やすことに、より集中したいと思っている」

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ・ログログ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] ジャッキー・ブンタン(米国)
[挑戦者] アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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【ONE169】試合キャンセルから1カ月後のアラゴン戦へ。三浦彩佳「まだ私に需要があるんだとプラスに」

【写真】「今年は大変な1年でしたけど、報われるものにしたいです」と笑顔で語る三浦(C)SHOJIRO KAMEIKE

9日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE169で、三浦彩佳がアルゼンチンのマカレナ・アラゴンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

三浦にとって2019年のONE参戦以降、特にコロナ禍を経て2020年からは苦難が続いた。今年に入っても1月の平田樹戦からONEアトム級に転向し、2度のジヒン・ラズワン戦のキャンセル――そんななかでアラゴンとの試合が決まった三浦が、ONEアトム級で見出した光明とは。


――MMAPLANETではタイ入り直後にインタビューし、計量後にもコメントをもらってアップする予定でした。そこで試合中止というニュースが入り、三浦選手に連絡すると「怒りのミーティング中です」との返事があって『何が起こっているのか!?』と思いました。

「アハハハ! そうでしたね」

――公式発表は「ラズワンがハイドレーションテストをクリアできず、三浦彩佳との試合は中止」というものでした。計量当日、どのような状況だったのか教えてもらえますか。

前回は入国直後にインタビューを受けてくれていた三浦。計量後にアップ予定だったが……(C)SHOJIRO KAMEIKE

「まず私が計量をパスして、リカバリーに入ったんですよ。その間、トレーナーの堀江(登志幸)さんが計量会場に残ってくれていました。私はラズワンも計量をパスするだろうと思っていたけど、『ラズワンは体重もハイドレーションもオーバー』と聞いて……」

――最初はラズワンが両方ともクリアできなかったわけですね。

「はい。私は『えっ!?』という感じでした。そこで正直——私はラズワンに対して怒りを覚えてしまったんですよ。前回は怪我でキャンセル、今回は計量オーバーって……。

4月のキャンセルも、発表後にラズワンがSNSにラズワンがSNSに『これなら試合できただろ』と思えるような投稿をしていたんです。キャンセルの理由は怪我だったけど、体重が落ちなかったんじゃないかとも考えてしまいますよね」

――実際のところは分かりませんが、そう疑われても仕方ない面はあるでしょう。ラズワンは3月の澤田千優戦でも計量オーバーでしたし。

「それで私は気持ちを揺さぶられたくないと思って、堀江さんと長南(亮TRIBE代表)さんにリカバリーに専念します』と、その場を離れました。でも2時間リカバリーして食事も終えたあと、『ラズワンが体重は落とせていたけど、尿を提出できなかった。ラズワンは失格で、この試合は中止となる』という情報を、SNSで視たんですよ」

――……えっ!? 対戦相手に連絡する前にSNSで発表したのですか。

「……いろいろと衝撃的すぎました。日本に帰ってきてからは普通に過ごしましたけど、当日はホテルで大暴れしましたよ。『こんなに人って怒れるんだ』っていうぐらいに(笑)。

私としては前回、すごく調子が良かったんです。全てを研ぎ澄ますことができていて、長南さんもそれを信じて『やっと試合ができる』と喜んでくれていました。自分は人生を賭けてONEに来ている。もともとはONEでいえばストロー級なのに、アトム級に落としている――という、いろんな感情があって大暴れしましたね」

――その時の状況を想像するのも怖いです(苦笑)。

「アハハハ。もうあの場にもいたくなかったので、すぐ飛行機の便を変更してもらい、帰国しました」

――結果、自身が出場する大会を日本で視聴していたそうですね。あの時、冷静に大会を視ることはできたのでしょうか。

「落ち着いていましたけど、ちょっと変な感じはしましたよね。本当に何とも言えなかったです。でもすぐに試合を組んでくださって、帰国してすぐにファイトキャンプに入った形になりました。ここまでドタバタな1カ月でした(笑)」

――ラズワン戦に向けて「すごく調子が良かった」とは、それだけONEアトム級への減量も順調だったのですね。

「順調でした。『もともとアトム級なんじゃないか』って言われるぐらいで。それはもう本当にトレーナーさんのおかげです。私自身もすごく勉強になりましたし」

――初のONEアトム級戦であった、1月の平田樹戦よりも遥かに良かったのですか。

「遥かに――そうですね。遥かに良かったです。これは今だからこそ言えますけど……あの時は試合が決まってから、毎日お腹を壊したり、胃が痛かったりして。試合直前まで、いろいろありました。『こんなに苦しい試合ってあるんだろうか』と思うぐらい。それを乗り越えることができたのは自信になりました」

――なるほど。以前なら2度も試合をキャンセルされたら、ずっとモヤモヤした気持ちが残るタイプだったように思います。それは成長といえるのでしょうか。

「今日はまだ文句を言いいましたけど(笑)、もうラズワンのことは相手にしていません。なるべく記憶からなくすようにしている、と言いますか。それもONEがすぐに試合を組んでくださったおかげで、感謝しています。ラズワン戦がキャンセルになったあと、現地でも『すぐ試合を組む』とは言ってもらえていました」

――これまでONEで試合をし続けるなかで、様々な苦難がありました。しかし今回それだけのフォローをしてもらえたとは、嬉しいことではないですか。

「ありがたいですし、実はラズワンに勝ったら今後はこう――という提案も頂いていて。私が階級を落とすことで対戦相手の幅も広がったでしょうし、そういう提案を頂くことができているのは、『まだ私に需要があるんだ』と気持ち的にはプラスになりました」

――需要がある。つまり試合が組まれるということは、一番安心できる材料でしょう。

「はい。現地で提案を頂いた時は、『今はラズワン戦に集中します』と答えました。結果的に試合がなくなり――でも、すぐにファイトキャンプに入って。これが今年4回目のファイトキャンプなんですよ。この年齢(現在34歳)になっても、まだ自分を作り上げることができる。それもプラスになっています。……ということも、試合に勝ってから言えることかもしれないですけど、私は勝つと信じてやっているので」

――次の対戦相手、アラゴンはONE初戦で情報も少ないかと思います。

「情報はあまりないですね。柔道がベースで、MMAの試合ではアヤカロック(スカーフホールド・アメリカーナ)をやっている映像は視ました。

柔道ではアルゼンチン代表になっているみたいですけど、正直実力は分からないですね。まだMMAでは3戦しかしていなくて、そこは私のほうが場数は多いですし。MMAでは私のほうがいろんな経験をしてきていると思いますし、全てにおいて圧倒したいです」

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] ジャッキー・ブンタン(米国)
[挑戦者] アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE FN25 YouTube アレクシ・ニコラ イー・チャア キック サンザール・ザキロフ ジヒン・ラズワン ジョン・リネケル スムダーチー ダニエル・ウィリアムス ツオロンチャアシー バンマードォーチー ボカン・マスンヤネ ボクシング マンスール・マラチェフ ライカ ルンピニー レギン・アーセル ヴァウテル・ゴンサウベス 三浦彩佳 箕輪ひろば

【ONE FN25】ハイドレーションをパスするために、体重超過のバンマードォーチーが話していたこと

【写真】その端麗な容姿を褒められると、照れたようにお礼の言葉を発する。実はシャイかもしれないバンマードォーチーだった(C)ONE

5 日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night25。三浦彩佳の対戦相手のジヒン・ラズワンがハイドレーションがパスできず試合が中止になり、ムエタイでも同様に1試合がキャンセルに。他にもハイドレーションをパスすると体重がリミットまで落ちない選手が2名出るなど、ONE計量=ハイドレーションの効果が薄まる中で、その数値で是非を決めるシステムにほころびが感じられつつある。
Text by Manabu Takashima

そのハイドレーションをパスするために、体重オーバーとなった1人がダニエル・ウィリアムスと対戦するバンマードォーチーだ。中国のイケメンファイターは、実に15カ月振りの実戦となる。驚いたことにロングレイオフには、映画出演が関係しているというバンマードォーチーに話を訊いた。


――バンマー、今週末にダニエル・ウィリアムスと対戦します(※取材は2日に行われた)。ところで去年の7月にヴァウテル・ゴンサウベスに勝利して以来、15カ月振りの試合となります。これだけの間、試合をしなかったのは何か理由があったのでしょうか。

「ONEからは一度オファーがあったけど、体重が落とせないから断ったんだ。今年に入ってからは、しっかりと練習はしたけど……ちょっとしたことがって試合からは遠ざかってしまっていた」

──ちょっとしたの詳細を尋ねることは控えますが、体重が落ちないから試合を断ったというのはショートノーティスでのオファーだったのですか。

「そうだね、カタール大会の3週間前だった。ちょうど映画の撮影が終わったばかりで、あの期間で体重の調整は難しかった」

──映画に出ていたのですか!!

「そうなんだ、中国で最初のボクシング世界王者になった人物を題材とした映画に出演していたんだよ」

──バンマーはどのような役を演じていたのでしょうか。

「主役だよ(笑)」

──えぇ、バリバリのムービースターではないですか。

「そうかもしれないね(笑)。他にも映画出演はしているし、TVにも出ている。でも、僕の目標はチャンピオンベルトを巻くことで銀幕のスターになることではない。MMAで成功したいんだ。

なぜ僕が映画に出たり、TV番組に出演できてより大きな額の報酬を手にできるのか。それは僕がMMAファイターだからだよ。監督やプロデューサーがMMAの試合を通じて僕のことを知ったのだから。MMAファイターだから、この機会を手にすることが可能になった。8歳からやってきたMMAこそが僕の人生。漢として、MMAやマーシャルアーツでキャリアアップすることを諦めたくないんだ。

それに映画界やTV業界で活動したことで、僕は人として成熟できた。ムービーワールドとMMAワールドは関わっている人間が違う。本当に違うんだ。彼らと会話したり、現場の様子をこの目で見て違う世界を知ることができた。僕の試合を通してMMAを知った人もいる。責任感が増したよ」

──なるほどです。この間、バンマーが所属するエンポ―・ファイトクラブ所属のスムダーチー、イー・チャアやロンチュウというファイター達は上海や米国で練習するようになっていますが。バンマーは、ずっとエンポー・ファイトクラブでトレーニングを続けてきたのでしょうか。

「そうだね。エンポー・ファイトクラブでの練習は、良い指導者に恵まれているし満足している。ただ、この試合後は、僕も新しい技術を身に着けるために米国で練習しようかとも考えているよ」

──では、ダニエル・ウィリアムスの印象を教えてください。

「素晴らしいストライカーだ。これまでもストライカーを相手に、良い試合をしてきた。それに僕の友人のツオロンチャアシーに勝っている。同時に僕も打撃には自信を持っている。この試合は互角の展開になるだろう。技術的にも、互角だと思う。ただ、この試合はMMAだからね。打撃だけでなく、グラップリングでも華麗な動きを披露したい。MMAの神髄とは何かが分かる。そんな試合になるだろう」

──ところでDJが引退をしました。フライ級王座を巡っての戦いは激化するかと思います。

「DJはいつだって僕のアイドルだった。大好きで、本当に尊敬していたんだ。DJの試合から学ぶことは本当に多かった。なぜ引退するのか驚いたよ。今も完璧なアスリートなのに……。ただ僕に関しては、この試合が終わるとストロー級に戻そうと思う。今年になるのか、来年になるのか分からないけど次の試合はストロー級で戦うつもりなんだ。ストロー級の黄金のベルトが僕のゴールだ」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後8時45分~U-NEXT

■放送予定
10月5日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]アレクシ・ニコラ(フランス)
[挑戦者]レギン・アーセル(スリナム)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ユセフ・アスイック(デンマーク)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
アレクセイ・バリカ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジョハン・エストゥピニャン(コロンビア)
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
サンザール・ザキロフ(ウズベキスタン)

<ムエタイ119.25ポンド契約/3分3R>
エイミー・ピルニー(英国)
シール・コーエン(イスラエル)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーン・PKセンチャイ(タイ)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<136.25ポンド契約/5分3R>
バンマードォーチー(中国)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN12 バンマードォーチー ヴァウテル・ゴンサウベス

【ONE FN12】パウンドで急所を殴ってしまったバンマードォーチー。トップ&パウンドで判定勝ち

<135.75ポンド契約/5分3R>
バンマードォーチー(中国)
Def.3-0
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

MMA初陣のゴンサウベスに対し、バンマードォーチーはサウスポーから左インローを蹴る。スイッチしたゴンサウベスが左の蹴りを見せる。飛び込んで左オーバーハンドを入れたバンマードォーチーに対し、ゴンサウベスが右を見せて組んでいく。腰に乗せて投げたバンマードォーチーは足関狙いを殴って立ち上がる。

と、ダブルレッグで持ち上げてテイクダウンを奪ったバンマードォーチーが右のパウンドを打ちつける。ゴンサウベスはここも足関節を狙い、外ヒールへ。体を捻って足を抜こうとしたバンマードォーチーだが、ゴンサウベスはバックを取ってカーフスライサーへ。バンマードォーチーはクラッチを剥がして立ち上がると、上を取り直してパスを決める。足を戻した直後にパウンドを受けたゴンサウベスが悲鳴を挙げる。

トップロープに乗って勝利をアピールしたバンマードォーチーだが、パウンドが急所を直撃しておりゴンサウベスは試合続行不能かと思われたが、立ち上がる。再開後、ダブルレッグを決めたバンマードォーチーに対し、ゴンサウベスがギロチンへ。クローズドで絞めあげるゴンサウベスだが、バンマードォーチーが頭を抜いて立ち上がるとボディにパウンドを打ちつける。ゴンサウベスは蹴り上げを狙い、バンマードォーチーは腹を殴った。

2R、カーフを蹴ったゴンサウベスに対し、バンマードォーチーは左を伸ばす。さらにジャブ、ワンツーを見せてダブルレッグを決めたバンマードォーチーは立ち上がってパンチを落とす。蹴り上げから立ち上がったゴンサウベスは右ボディフック、ダブルを切って右ミドルを入れる。その右ミドルをキャッチしてテイクダウンしたバンマードォーチーは頭をぶつけるなと注意を受け、イエローカードを受ける。

再開後左ローのゴンサウベスはアッパーからのダブルレッグを防ぐと、コーナーに詰めて右を振るう。ローシングルのバンマードォーチーは、ロープの間からゴンサウベスを押し出す。マット中央に戻り、再びダブルレッグを決めたバンマードォーチーだが、相当にスタミナをロスしているか。クローズドのなかで右のパンチを落とし、頭をつけて呼吸を整えるバンマードォーチーに対し、ゴンサウベスはスクランブルに持ち込めない。バンマードォーチーは左の鉄槌を連打し、ラウンドをまとめ切った。

最終回、左ローを蹴ったゴンサウベス。バンマードォーチーが左フックからダブルレッグへ。切られて離れたバンマードォーチーは左に跳びヒザを合わされ、バランスを崩したような形で後方に倒れる。頭が外に出ており、中央で再開にされるとバンマードォーチーが即レッスルアップからスタンドに戻る。

続くダブルレッグにもヒザを当てていったゴンサウベスは、徹底したダブルレッグの狙いのバンマードォーチーにバックを許して引き込む。三角絞め狙いを外して担いだバンマードォーチーがパスから肩固めを狙う。リリースして殴り、再び担ぎパスを決めたバンマードォーチーは上四方へ、ニーインフェイスから鉄槌を落とし右のパンチを連打する。

残り90秒、試合はリング中央でリスタート。腰を上げたバンマードォーチーが殴ってパスへ。足を戻したゴンサウベスは蹴り上げても、立ち上がらない。Zハーフガード、ニーシールドのゴンサウベスは立ち上がったバンマードォーチーのパンチに、背中を見せるシーンも。バンマードォーチーがこのままトップから殴り、タイムアップに。結果、バンマードォーチーが3-0でONE初勝利を挙げた。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN12 キック チャンネル デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク バンマードォーチー ボクシング ライカ ルンピニー ヴァウテル・ゴンサウベス

【ONE FN12】パンダの都の王子=バンマードォーチー「初戦で敗北し、僕の実力は疑われてしまっている」

【写真】チベット族のバンマードォーチー。その名はチベット語で仏陀、美男子という意味らしい。言葉通りに成長した彼は、ONE初陣では羊の皮でできたチュバと呼ばれるチベット族の伝統的な衣装を身に纏いケージに向かった (C)ONE

15日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN12「Superlek vs Khalilov」で1年11カ月振りの実戦復帰となるバンマードォーチーがヴァウテル・ゴンサウベスと対戦する。

2021年8月に15勝1敗という戦績を引っ提げて、中国最強のストロー級ファイターと注目されながらONE初陣を戦ったバンマードォーチーだが、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークのヒザ蹴りの前に2Rでキャンバスに沈んだ

捲土重来、自らの存在証明のために戦うパンダの都の王子バンマードォーチーはインタビュー中に何度も「敗因はスタミナ。技術ではない」という言葉を口にした。


──ヴァウテル・ゴンサウベスが来週に迫ってきました。今の調子はいかがですか(※インタビューは6日に行われた)。

「しっかりと練習ができ、十分に準備はできている。凄く良い感じだよ。来週の試合に向けて、とてもワクワクしている」

──2021年の8月、デェダムロンとのONE初陣直前にインタビューをさせてもらったのですが、その試合で敗れて以来2年近くも実戦から離れていました。何か理由があったのでしょうか。

「確かにONEデビュー戦では負けてしまった。でも、自分が優れたファイターだと信じている。打撃もグラップリングも問題なく、つまりちゃんとMMAを戦っていける。この2年間、全ての局面における技術を磨いてきた。それにあの試合で負けたのは技術でなくスタミナに問題があったからだ。だから、この2年間はそこもしっかりと鍛えてきた」

──キックボクシングは見事でしたが、ムエタイに敗れたように見えました。デェダムロンのクリンチに。

「さっきも言ったように、デェダムロンに負けたのはスタミナの問題だ。ムエタイの技術でも、キックボクシングの技術でもない。それがなければ、いくらデェダムロンが優れたファイターでも負けるはずはなかった。今回の相手もムエタイができる。だけど、しっかりと作戦も立ててきたし、スタミナも問題ない。だから、80パーセントの確立で勝てるだろう。

これはMMAだ、しっかりと僕の試合を見て欲しい。ムエタイが課題とは絶対に言わせない試合をするよ。そしてテイクダウンもできる。僕は打撃でもやり合えるし、組み勝てる」

──多くの中国人MMAファイターが育ったエンポ・ファイトクラブに所属していましたが、この間もエンポの下でトレーニングを行ってきたのでしょうか。

「エンポ・ファイトクラブは僕にとってホームだ。半年ほどタイで練習していたけど、この試合の準備はチェンドゥ(成都)に戻ってエンポでやってきたよ」

──スタミナ面を強化してきた。それはストロー級からフライ級に上げた理由の一つになっているのでしょうか。

「まだ成長期で、あれから背が伸びているからだよ(笑)」

──なるほど(笑)。ヴァウテル・ゴンサウベスは今回がMMAデビュー戦で、どれだけ対応力があるか未知です。その辺り、そのように準備してきましたか。

「細かい作戦をここで言うわけにはいかないけど、ムエタイやキックボクシングからMMAに転向してきた選手は、当然のように優れたストライカーだ。ただし、そのフットワークに弱点がある。MMAファイターに比べると、十分なスピードに欠けているんだ。そこに僕のアドバンテージがある。もちろん、彼はステップワークに加えて組み技と寝技が十分でないことは誰もが分かっていることだろう」

──では、そのような対戦相手との試合で何を見せたいですか。

「MMAにおける技術、パワーを見せたい。これまで中国で16試合戦い、15試合で勝って来た。中国では1度しか負けていないのに、ONEでは初戦で敗北を経験した。結果、僕の実力は疑われてしまっている。僕がONEという舞台に立つのに相応しい力の持ち主であることを証明したい」

■放送予定
7月15日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

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【ONE FN12】ロッタンと日本で戦った男。ゴンサウベス、MMA初陣へ「僕の資質とタイの指導は合わない」

【写真】軽ーい感じでインタビューに答えていたガンサウベス (C)RINYA NAKAMURA

15日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN12「Superlek vs Khalilov」でヴァウテル・ゴンサウベスがバンマードォーチーとMMAデビュー戦を戦う。

2019年10月のONE日本大会でロッタン・ジットムアンノンと戦ったブラジル人ムエタイファイターが、ケージに向かう出で立ちはMMAグローブ着用ということもあり、まるでMMAファイターのソレであった。

その上、ケージの中で見せたサークリングと遠い距離からの打撃、さらに組むタイミングは、まさにMMAファイターが立ち技を戦っている。そうとしか考えられなかった。ただし、ゴンサウベスはMMAの試合経験はゼロ。それでも戦い方がMMA的だったのは、「タイの指導は僕の資質に合わない」、「常にMMAの練習をしてきたから」というのが、インタビューで聞かれたゴンサウベスの自論だった。


──今はブラジルですか。

「そうだよ。セアラー州のフォルタレーザにいる。8日にブラジルを立て、タイへ向かうよ」

──タイのプーケットではもうないのですね。

「タイには2年間いたけど、今はブラジルに戻っているんだ。MMAの練習をするなら、ブラジルが一番だから」

──今やプーケットは多くのMMAファイターがキャンプをしたり、拠点にするケースもあるではないですか。

「ムエタイじゃないから、MMAに関してはブラジルで練習をすることが一番だよ。僕はもともとブラジルで練習をし、タイに行ったのでその辺りは分かっているつもりだよ。MMAと柔術のトレーニングは、絶対にブラジルの方がレベルは高いからね」

──2019年3月にヴァウテルとロッタンの試合を日本で観た時、妙にMMAグローブがしっくりしているばかりか、その打撃も距離やタイミングがキックやムエタイではないと感じていました。この選手はMMAファイターだろうと。

「それは僕の打撃がムエタイやキックじゃないからだよ。僕の打撃がMMAに近いのは事実だ。タイでムエタイの練習をしていた時も、僕が持っている資質と彼らの指導は合わないと思っていた。

僕の打撃は、ああいう風ではなくてもっとMMA的だった。ただ、日本でもブラジルでも、当然タイでも試合はムエタイしかやってこなかった。MMAの試合に出るのは、今回が初めてだよ」

──それはブラジルでMMAの練習を以前からしていたということでしょうか。

「そうだよ。ブラジルではMMAと柔術、グラップリングの練習をずっとやってきた。でも、MMAでなくムエタイを戦ってきたんだ」

──ブラジルはMMAのイベントがあれだけ開催されているにも関わらず?

「コーチからMMAを戦うように言われたのは、今回が初めてだ。それまでムエタイの試合だけ戦ってきた」

──とはいえ、ずっとMMAの練習をしてきたので組み技の方も問題ない?

「どんな試合展開になっても、僕が試合をコントールする。全ての状況を想定して、トレーニングしてきたからね」

──では柔術では何色の帯を巻いているのですか。

「白帯だよ」

通訳の務めたチームメイト でもたくさん柔術の試合にも出てきた。問題ないよ。

──トーナメントでは優勝経験も?

「柔術は3度出て、3度勝っている」

──……。では対戦相手のバンマードォーチーの印象を教えてください。

「パンチが強いね。でも僕の方が体力もあるし、圧を掛けることができる。良い相手だけど、実力では僕の方が上だ」

──既に立ち技をONEでは経験してきましたか、これからはMMAに集中していくのでしょうか。

「MMAでONEのチャンピオンになる。でもムエタイでも、キックでもオファーがあれば戦う」

──なるほど。ではそのONEの立ち技部門に日本から武尊選手が参入します。彼についてどのような印象を持っていますか。

「ターケールゥー!!(笑)。タケルはキックボクシングで有名な日本人選手だよね。強いと思う、でも僕の方が強い」

──ではMMA初陣で、どのような試合をしたいと思っていますか。

「もしバンマーが、僕が殴り合いしかできないと思っているなら痛い目にあうよ。僕の潜在能力の高さに彼は驚くことになるだろう。寝技になるかどうかは、バンマー次第だ。必要ならグラウンドで戦う。全ては状況次第、とにかくアイツの心を折ってやるよ」

■放送予定
7月15日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

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