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MMA MMAPLANET o PJJC2022   タイナン・ダウプラ ホナウド・ジュニオール リーヴァイ・ジョーンズレアリー ロベルト・ヒメネス

【PJJC2022】ミドル級優勝は因縁のヒメネスに完勝、タイナン・ダウブラ。ムンジで✖ミカの実現に超期待!!

【写真】パン柔術はステータスが世界に2番目に高く、かつムンジアルの最高の予告編になっている(C)IBJJF

6日(水・現地時間)から10日(日・同)まで、フロリダ州キシミーのシルバー・スパーズ・アリーナにて、パン柔術選手権が行われた。
Text Isamu Horiuchi

レビュー第3回は、ミドル級の戦いの模様を、快進撃を続ける若き昨年度世界王者タイナン・ダウプラの戦いを中心に紹介したい。


<ミドル級2回戦/10分1R>
タイナン・ダウプラ(ブラジル)
Def. 2分00秒by 三角絞め
ロベルト・ヒメネス(米国)

ノーギシーンでルオトロ兄弟を連破する等、大いに活躍するヒメネスと、ギあり柔術で昨年の世界制覇等、快進撃を続けるダウプラ。今回ヒメネスが初戦を突破したことで、関係者・ファン注目の若手対決が実現した。ちなみに両者は色帯時代にも対戦経験があり、紫帯時代にはヒメネスがチョークでダウプラから一本勝ちを収めた後、尻に付けた「完全ナチュラル、ステロイドなし柔術」のバッジをアピールする行為をしたことで物議を醸したこともあった。

試合開始後前進するダウプラだが、そこにヒメネスがカウンターでダブルレッグ。ダウプラはあまり抵抗せずに下になり、まずヒメネスが2点を先制した。

ダウプラがクローズドガードを取ると、ヒメネスはすぐにその体をリフトしながら立ち上がる。ダウプラはガードを解きながら着地すると同時にヒメネスの右足にデラヒーバで絡み、すぐに後ろに倒して上に。一瞬の早技で上を取り返してみせた。

さらにダウプラはヒメネスの右足を押さえながら、右に回ってのパス。ヒメネスがそれを嫌がって背を向けると、素早くバックへ。だがヒメネスはそれを許さず体をずらして上になってみせた。ここまででスコアは2-2。アドバンテージはダウプラが2つリード。重厚な戦いで相手を圧倒することが目立つダウプラが、まるでヒメネスに付き合うかのように動きのある攻防を展開している。

さらに下から動くダウプラは、体をずらしてヒメネスの左足に絡んでトーホールドを仕掛ける。これをヒメネスが回転して逃れると、ダウプラは上を取りにゆくが、ヒメネスはスクランブルで上に。

しかしダウプラはそこにアームドラッグでカウンター。ヒメネスは動きに逆らわずに前転するとガードを取り、そしてすぐに立ち上がってみせた。WNOのノーギグラップリングマッチが道着着用ルールに出現したかのような攻防だ。

ダウプラはガードに引き込むと、ヒメネスの右足に絡んで煽る。百発百中のスイープ狙いかと思いきや、ヒメネスの体勢が崩れた瞬間、ダウプラはあっという間に三角絞めをロックオン。そのまま強靭な脚力で締め上げるとヒメネスはタップ、開始からわずか2分少々のことだった。

普段は堅実な戦いで盤石の強さを見せるダウプラが、ヒメネスの領域であるダイナミックな攻防にあえて踏み込むような戦いを見せた上で、圧巻の極めの強さを見せつけて完勝。大会前から注目されていたこの対決だが、ダウプラが道着着用における現役世界王者の力を見せつけた。

翌日、ダウプラは準々決勝のエドゥアウド・カウバーリョ戦も2分少々で襟絞めで圧勝。準決勝において、昨年の世界大会の雪辱を期すホナウド・ジュニオールとの再戦を迎えた。

<ミドル級準決勝/10分1R>
タイナン・ダウプラ(ブラジル)
Def. by 2-0
ホナウド・ジュニオール(ブラジル)

引き込んだジュニオールがクローズドガードを取ると、ダウプラはすぐにリフトして立つ。スパイダーに切り替えるジュニオールに対し、ダウプラはその足を捌いて右にパス攻撃。ジュニオールは右足をダウプラのラペルに引っ掛けて守るが、無類の重心とプレッシャーを誇るダウプラは意に介さず低く右への侵攻を続ける。

右のラペルスパイダーに加えて、左は通常のスパイダーを作ってなんとか距離を保って耐えるジュニオール。対するダウプラは全くバランスを崩さず、右に低くプレッシャーをかけ続ける展開が続いた。

試合時間が半分近く経過したところで、苦しくなったかジュニオールはついにスパイダーを解除してスクランブルへ。すかさず反応したダウプラはバック狙いへ。ジュニオールは体を翻して正対し、ガードを取って立ち上がるが、この攻防でダウプラに2つ目のアドバンテージが与えられた。

スタンドに戻ると、今度はダウプラの方が引き込み。デラヒーバやシッティングから仕掛けにかかるダウプラと、立った状態でそれを捌いてパスを狙うジュニオール。やがてジュニオールの足首を持ち股間に潜り込んだダウプラは、後転するような形でジュニオールを前に崩した。

お互いうつ伏せの状態から、フットロックを掛け合う両者。ここからダウプラがスクランブルで上を取り、2点獲得。こういう場面ではダウプラの鍛え上げた強靭な身体がものを言う。さらに足を捌いて左右に鋭いパスをダウプラだが、ここはジュニオールが凌いだ。

ブレイクを経て残り2分。ジュニオールは引き込んでから内回りを狙うが、ダウプラは、すかさず背中とマットの間に飛び込んでバック狙い。メンデス兄弟を師とダウプラだけに、この辺の反応は見事だ。凌いで立ち上がったジュニオールは再び引き込み、今度はシッティングガードから膝裏からラペルを捕獲。ここからダウプラを前に崩したジュニオールは、背中に回ることに成功。

さらにグラウンドに持ち込んで逆転の両足フックを狙うが、スクランブルで無類の強さを持つダウプラは体を翻して立ち上がる。この攻防でジュニオールにアドバンテージが1つ与えられた。

残り20秒、前進して組むと激しく足を飛ばすジュニオールだが、ここでダウプラの指が目に当たってブレイクに。再開後、ダウプラはすかさずクローズドガードに引き込み、残り時間をやり過ごして終了。スイープの2点を守り切ったダウプラが、雪辱を期すジュニオールを返り討ちにした。が、ジュニオールもダウプラの無類の圧力に耐えてパスを許さず、最後はシッティングからダウプラの体勢を崩してみせる等、確実に爪痕は残したのだった。

<ミドル級決勝/10分1R>
タイナン・ダウプラ(ブラジル)
Def. by 3-0
ジェフェルソン・グアレシ(ブラジル)

ダウプラの決勝の相手は、ジェファーソン・グアレシ。ユニティ柔術の同門にして優勝候補のリーヴァイ・ジョーンズレアリーが対戦を棄権したこともあり、決勝進出。昨年の世界選手権でダウプラに一本負けを喫しており、今回雪辱を期してこの舞台に臨んだ。

引き込んだグアレシは、ラッソーガードを作る。強固なベースをキープするダウプラは、グアレシの足をさばきながら左右にパスのプレッシャーをかけてゆく。グアレシも足を効かせて守るが、ダウプラは攻撃の手を休めない。

やがてグアレシの右足を押さえつけたダウプラは、右に動いて体重をかけてサイドに付きかける。グアレシが左足を差し込んで守ると、その左足をドラッグ。これで背中を見せることを余儀なくされたグアレシが前転するその瞬間、ダウプラは飛び込んでバック狙いへ。

グアレシはスクランブルを試みるが、ダウプラはその右脇をフロントネルソンの形で前からすくい、そのままグアレシの体をひっくり返して背中を付けさせて押さえ込む。かろうじて右足にハーフで絡んだグアレシだが、ダウプラは脇を差し首をコントロールしてグアレシの上体を完全に殺すと、右足を抜いてパスを決めた。6分過ぎのことだった。

強烈な押さえ込みの前にしばし動けなかったグアレシだが、やがてスクランブルしてうつ伏せに。ここでダウプラはバックを取りにゆくが、グアレシはそれを前に落とすことに成功。が、下になっても安定感のあるダウプラ、その後はすかさず強固なオープン&クローズドを駆使して試合終了まで堅実に守り切り、試合終了。

昨年度世界王者のダウプラが、下馬評通りの強さを見せつけて優勝。特に初戦のヒメネス戦の立体的な動きと強烈な極めは、すでにその強さを熟知している者たちの予想すら超えるものと言えた。6月の世界大会の大本命であるこの若者を止める可能性があるのは、今回返り討ちに遭ったものの、唯一その牙城に迫ったホナウド・ジュニオールか、昨年の決勝を争ったイザッキ・バイエンセか、今回対戦が実現しなかったリーヴァイ・ジョーンズレアリーか。

あるいは昨年、驚愕の大激闘の末に黒帯としてダウプラに唯一の黒星を付けた「柔術の神の子」ミカ・ガルバォンか──?

【ミドル級リザルト】
優勝 タイナン・ダウプラ(ブラジル)
準優勝 ジェフェルソン・グアレシ(ブラジル)
3位 ホナウド・ジュニオール(ブラジル)、マチアス・ルナ(ブラジル)

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MMA MMAPLANET o PJJC2022 アンディ・ムラサキ アンデウソン・ムニス エリキ・ムニス クレイグ・ジョーンズ グーテンベルギ・ペレイラ ジョナタ・アウヴェス タイナン・ダウプラ タリソン・ソアレス ダンテ・リオン ディヴォンテ・ジョンソン ブルーノ・マルファシーニ ペドロ・マリーニョ ホベルト・アブレウ リーヴァイ・ジョーンズレアリー レアンドロ・ロ ロベルト・ヒメネス 嶋田裕太 橋本知之

【PJJC2022】パン柔術見所。ライト級のムラサキ✖アウヴェス。ミドル級はダウプラ、ヒメネスらに注目

【写真】昨年のパンナムは8ファイナル敗退だったアンディ・ムラサキ。今年はどうなる?!(C)EUG

フロリダ州キシミーのシルバー・スパーズ・アリーナで6日(水・現地時間)から、IBJJFパン柔術選手権が10日(日・同)の日程で始まっている。

世界の強豪が集結し、6月の世界大会の行方を占う上でもきわめて重要なこのパン柔術。プレビュー最終回は橋本知之が出場するライトフェザー級、嶋田裕太が出場するフェザー級以外について考察したい。


【ルースター級】
本命は2020年のヨーロピアンでブルーノ・マルファシーニ越えを果たし(その年は惜しくも決勝で橋本知之に敗れたものの)、今年のヨーロピアンで優勝を果たしているタリソン・ソアレスか。ソアレスと決勝で対峙する有力候補としては、2019年のヨーロピアンで芝本幸司に快勝したカルロス・アルベルトが挙げられるだろう。

(C)EUG

【ライト級】

この大会2連覇中、AOJのジョナタ・アウヴェスがエントリー。昨年のEUG2のトーナメント決勝にて、柔術の神の子ことミカ・ガルバォンと対戦し、一度トップを取ったら這いつくばってでもキープする執念の戦いぶりでリードを守り切って優勝した姿が印象深い。

そして別ブロックには、ティーン時代を日本で過ごし、昨年のEUG1で世界的黒帯を3タテして衝撃の黒帯デビューを果たしたアトスのアンディ・ムラサキがいる。

23歳のアウヴェスと22歳のムラサキは今年のLAオープンの決勝でも対戦し、この時は8-8のアドヴァンテージ差でアウヴェスが勝利している。柔術界の未来を背負う新世代のライバル対決が、今回決勝でまた見られる可能性は高そうだ。

(C)SATOSHI NARITA

【ミドル級】

大本命は、昨年の世界大会初出場にて初優勝を果たしたタイナン・ダウプラ。鍛え上げたフィジカルを武器に、万力のオープンガードで相手をたちどころにスイープして上を取ると、問答無用の圧力で相手のガードを潰して極めまで持ってゆく戦い方は圧巻だ。

(C)FLOGRAPPLING

そのミドル級、ダウプラの初戦が要・注目だ。

1回戦シードのダウプラが初戦で当たる可能性が高いのが、WNO等のノーギシーンでも目覚ましい活躍を見せるロベルト・ヒメネスだ。見事なバックグラブの技術とどこからでも極めを狙うダイナミックな戦いを身上とするヒメネスが、ダウプラの盤石の戦いぶりを崩せるか、注目したい。

ここをダウプラが順当に勝ち上がれば、おそらく準決勝で当たるのはホナウド・ジュニオール。昨年はパン大会、世界大会とどちらもダウプラの軍門を下っているだけに、雪辱に向ける気持ちは強いだろう。

もう一つのブロックにも強豪選手が散見されるが、ダウプラとの決勝を期待したいのは豪州出身のリーヴァイ・ジョーンズレアリー。抜群の切れ味のベリンボロ・ゲームの持ち主で、以前絶対王者ルーカス・レプリの必殺ニースライス・パスを凌駕してみせて世界を驚かせた。レアリーのベリンボロは、ベリンボロを世界に広めたメンデス兄弟を師に仰ぐダウプラにどこまで通用するのだろうか。

【ミディアムヘビー級】

最大のビッグネームは、階級世界制覇のレジェンド、レアンドロ・ロ。ユニティのムリーロ・サンタナ門下に入ったロと、別ブロックにいる師のサンタナによるクローズアウトが実現するかどうかが注目だ。

この二人を止める候補としては、メンデス兄弟の弟子にして昨年の茶帯世界王者マテウス・ホドリゲスや、昨年のF2W 166でダンテ・リオンに勝利する等ノーギで活躍するマニュエル・ヒバマーらが挙げられる。

【ヘビー級】
第1シードはポーランド出身、今年のヨーロピアン王者のアダム・ワルジンスキ。準々決勝では2019年のADCC世界王者にして、世界柔術でも二度3位入賞しているマテウス・ディニズと当たる可能性が大きく、この対戦がトーナメント序盤の大きなヤマとなりそうだ。

別ブロックでは、素晴らしい切れ味のヒールやギロチンを武器にノーギシーンで活躍し、1月のWNOではクレイグ・ジョーンズを破る殊勲の星を挙げたペドロ・マリーニョがエントリー、道着着用での戦い方も注目だ。

【スーパーヘビー級】
昨年の世界柔術初出場初優勝を果たしたエリキ・ムニスが大本命。長いリーリを活かしたスパイダーガードはまさに難攻不落、別ブロックにいる兄のアンデウソン・ムニスとともにクローズアウトを狙う。

が、アンデウソンのブロックには、エリキと昨年の世界大会決勝を争い僅差で敗れたフィリッペ・アンドリューや、そのアンドリューに道着着用の世界大会では敗れたものの、ノーギ・ワールズではアナコンダ・チョークで一本勝ちを収めて優勝したディヴォンテ・ジョンソン等の有力選手が控えている。

(C)SATOSHI NARITA

【ウルトラヘビー級】

最大のビッグネームは、サイボーグことホベルト・アブレウ。13年にADCC世界大会無差別級を制し、昨年もノーギ・ワールズで優勝する等その強さは健在だ。ノーギ専門家というイメージが強いが。その必殺のトルネードスイープは、道着着用にてグリップを確保することで威力が増すはずだ。準々決勝で当たる、昨年サウスアメリカンを完全制覇しているワラス・コスタとの試合がまずはヤマとなりそうだ。

もう一つのブロックには、強靭なベースを誇り、昨年、今年とワールドプロ大会を2連覇しているグーテンベルギ・ペレイラがいる。ちなみにペレイラとコスタは今年のグランドスラム・ロンドンの決勝でも当たり、僅差でコスタに凱歌が上がっており、今回の決勝で再戦が実現する可能性は大いにあるだろう。

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MIKE MMA MMAPLANET UFC WNO13 クレイグ・ジョーンズ タイ・ルオトロ デヴィッド・ガルモ ニック・ロドリゲス ハイサム・リダ ブリアナ・ステマリー ペドロ・マリーニョ マイキー・ムスメシ リーヴァイ・ジョーンズレアリー ロベルト・ヒメネス

【WNO13】ムンジの翌月にWNO王座防衛戦=マイキー・ムスメシ。ADCCへ、無名のピクスリーに注目!!

【写真】哲人であり、鉄人のマイキー・ムスメシ (C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

21日(金・現地時間)、WNOの2022年が始まる。テキサス州フリスコにあるUFC PIを彷彿させる設備を誇るスポーツ・アカデミー・アット・ザ・スターが舞台となるWNO13は、3つのタイトル戦を含み注目カードが揃っている。

WNOライトヘビー級王座決定戦=クレイグ・ジョーンズ×ペドロ・マリーニョ、当初WNOミドル級選手権試合と伝えられたタイ・ルオトロ×リーヴァイ・ジョーンズレアリーはウェルター級王座決定戦となり、WNO史上初のチャンプチャンプをルオトロが目指す。

さらに当初の予定ではジョン・カレスティンとワンマッチを戦うと発表されていたエステファン・マルチネスが、バンタム級王者マイキー・ムスメシに挑むこととなった。


その一方で残念なのがハイサム・リダの欠場だ。ジェイソン・カウチとライトヘビー級で戦う予定だったハイサムの代役を務めるのは、カルペディエムからアッセンブリー柔術に掛けて盟友デヴィッド・ガルモとなった。

昨年9月のミドル級トーナメントでロベルト・ヒメネスをヒールで下し一躍注目されるようになったカウチとガルモは普段から電話で話す仲らしく、友人対決となる。カウチが「アイツはチビだから」と言える関係でもあるが、「試合運びが上手い……でもレッグロックを少しでも早く極めるよ」とカウチは自信のほどを伺わせている。

ノーギワールズ・ルースター級優勝で2021年を飛躍の年としたマルチネスと急遽タイトル防衛戦を戦うこととなったマイキー。WNOのポッドキャストで「この一戦が組まれるべきだ」という声を聞き、主催者に「やるよ」とテキストを送り、世界戦が決定したという……。

「毎月のようにベストガイと戦って、自分を試したい」というマイキーは、12月にムンジアルで道着の世界イチに輝いたばかりだ。マルチネスはサブオンリーよりも、ノーギ柔術家というスタイルで、プレッシャーが強い。その攻めのスタイルにマイキーの防御&カウンター攻撃──極めでそれを可能にする能力が見られるのか、あるいはマルチネスが突破するのか要注目だ。

この他、ニッキー・ロドリゲスとプレリミ出場のマイケル・ピクスリー、レスリングで実績を残す新鋭グラップラーも見逃せない。とはいニック・ロッドは既にトップの1人、その力は誰もが認めるところだ。他方ピクスリーはまだ無名といっても過言でない。

柔術では青帯ながら、ノーギワールズではヘビー級で3位、そして無差別級を制したピクスリーはディヴィジョン2の184ポンド級NCAA王者だ。テイクダウンやスクランブルでのマルセロチンやダースの切れ味が抜群──のカウチの同門ピクスリー。ADCCイヤーのWNO13──今大会随一の青田買い候補だ。

■視聴方法(予定)
12月12日(土・日本時間)
午前10時00分~Flo Grappling

■ 対戦カード

<WNOライトヘビー級王座決定戦/15分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
ペドロ・マリーニョ(ブラジル)

<WNOウェルター級王座決定戦/15分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
リーヴァイ・ジョーンズレアリー(豪州)

<ヘビー級/15分1R>
ニック・ロドリゲス(米国)
エルダー・クルーズ(ホンジュラス)

<女子フライ級/15分1R>
ブリアナ・ステマリー(カナダ)
トビー・アレキン(米国)

<ライトヘビー級/15分1R>
ジェイコブ・カウチ(米国)
デヴィッド・ガルモ(米国)

<WNOバンタム級選手権試合/15分1R>
[王者]マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者]エステファン・マルチネス(米国)

<女子フライ級/15分1R>
ジェシカ・クレイン(米国)
アレクサ・ヤネス(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マイケル・ピクスリー(米国)
キャメロン・リード(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジノ・モレリー(米国)
カモイ・アンダーソン(米国)

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MIKE MMA MMAPLANET WNO12 WNO13 アンディ・ヴェレラ オーランド・サンチェス クレイグ・ジョーンズ ジャンカルロ・ボドニ スティーブ・モウリー タイ・ルオトロ タリソン・ソアレス ニック・ロドリゲス ハイサム・リダ ハンター・コルヴィン ブリアナ・ステマリー ペドロ・マリーニョ リーヴァイ・ジョーンズレアリー ロベルト・ヒメネス ヴィニシウス・フェヘイラ

【WNO13】ハイサム・リダがジェイコブ・カウチと!! ニック・ロッド、コンバット2冠のステマリーも出場

【写真】ハイサムにとってもADCCイヤーが始まる (C)MIKE CALIMBAS

21日(金・現地時間)にテキサス州フリスコにあるスポーツ・アカデミー・アット・ザ・スターで開催されるWNO13の追加対戦カードが続々と発表されている。

WNOライトヘビー級王座決定戦=クレイグ・ジョーンズ×ペドロ・マリーニョ、WNOミドル級選手権試合=王者タイ・ルオトロ×挑戦者リーヴァイ・ジョーンズレアリーという2つのタイトル戦が組まれている同大会で、ハイサム・リダの出場とジェイコブ・カウチとの対戦が決まった。


ハイサムは9月のWNOヘビー級王座決定トーナメントでは初戦でティム・ブルックスに敗れたものの敗者復活戦に回りオーランド・サンチェス、ジャンカルロ・ボドニに勝利して3位入賞を果たした。

一躍世界中から注目を集める存在となったものの、その後はノーギワールズでは2回戦でヴィニシウス・フェヘイラに0‐7、SUGでアンディ・ヴェレラにOTで遅れを取るなど――ノーマークの存在でなくなった洗礼を浴びている。

(C)MIKE CALIMBAS

対するカウチはミドル級王座決定トーナメントに代役出場。

初戦で優勝候補のロベルト・ヒメネスをヒールで下したことで、ハイサムと同様に存在感を増したグラップラーだ。同トーナメントでは柔術の神の子ミカ・ガルバォンに敗れたが、連続参戦となったWNO12でハンター・コルヴィンをストレートアームバーで一蹴している。

ADCC北米予選では88キロ級に出場したカウチは、優勝したボドニに準決勝で遅れを取った。ボドニを軸に考えると、ハイサム有利という見方も成り立つもののグラップリングに三段論法は通じない。

ライトヘビー級で実施されるこのカード。ヒール、ストレートフットロックという尖端系から、三角絞め系の体のコアを制するサブミッションの持ち主に対し、ハイサムはスピードと反応、どちらも遅れを取ることができないタフファイトとなる。

またムンジアルではタリソン・ソアレスにエゼキエル・チョークで敗れたが、ノーギワールズ・ルースター級優勝& ADCC北米予選66キロ級3位とグラップリング界最軽量級のブレイクスルー・ファイター=エステファン・マルチネスが、バンタム級でジョン・カレスティンと戦う試合も見逃すことはできない。フィニッシュ率72パーセントを誇るマルチネスのパスガードとサブミッションに要・注目だ。

さらにFury Pro Gralling03でスティーブ・モウリーをRNCで一蹴したニック・ロッドことニック・ロドリゲスが、ADCC予選88キロ級準優勝のエルダー・クルーズと相対する一戦。加えて女子マッチではトビー・アレキンとコンバット柔術ストロー級及びバンタム級の世界王者ブリアナ・ステマリーのマッチアップと、粒揃いのカードが揃っている。

ADCCイヤーとなる2022年、WNOを追うことで世界の情勢が見えてくることは間違いない。

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MMA ONE WNO Championships WNO13 オリバー・タザ クレイグ・ジョーンズ タイ・ルオトロ ダヴィ・ハモス ドナルド・セラーニ ペドロ・マリーニョ リーヴァイ・ジョーンズレアリー

【WNO13】2022年のWNOはクレイグ×ノーギワールズ2冠マリーニョ、タイ・ルオトロ×リーヴァイから

【写真】反応という部分をとっても、若いマリーニョがクレイグを食う可能性は十分にある (C)MMAPLANET

1月21日(金・現地時間)にテキサス州フリスコにあるスポーツ・アカデミー・アット・ザ・スターでWNO13が開催され、WNOライトヘビー級王座決定戦=クレイグ・ジョーンズ×ペドロ・マリーニョ、WNOミドル級選手権試合=王者タイ・ルオトロ×挑戦者リーヴァイ・ジョーンズレアリーという2つのタイトル戦が組まれることが発表されている。

ムンジアルが2年振りに開催された今も、北米でのグラップリング熱は収まらず、MMAファイターも多く参戦するなか、純粋グラップラーの活躍でこのジャンルをリードするWNOが2022年も早速注目カードを揃えてきた。


新設されるライトヘビー級王座を争うクレイグとマリーニョは揃って9月に行われたWNO Championshipsのミドル級王座決定トーナメントを欠場しているが、翌月にクレイグはPolarisノーギ・ミドル級王座をダヴィ・ハモスを相手に防衛し、今月19日には──なんちゃってコンバット柔術でドナルド・セラーニを下している。

一方、グレイシーバッハの黒帯マリーニョは10月に開催されたノーギワールズで無差別級とヘビー級を制し、ポイント有りノーギで──黒帯初年度にして世界最強グラップラーの地位を獲得している。

レスリング力もあり、足関節も使いこなしながら、ギロチンというスクランブル系の極めを持つマリーニョ。ADCCイヤーの戦い初めでクレイグを相手に、どのような試合を見せることができるのか、非常に興味深い。

(C)CLAYTON JONES/WNO

そんなクレイグとマリーニョが欠場したトーナメントを制し、ミドル級王者となったタイの初防衛戦の相手=ジョーンズレアリーは10月のWNOに初参戦し、オリバー・タザを判定で下している。

その後、アブダビ・ワールドプロ、ムンジアルを経てWNO王座挑戦という機会を得た。

(C)CLAYTON JONES/WNO

オープンガードとベリンボロのユニティらしいコンビネーションで、10代の百戦錬磨=タイへの攻略は可能か。

ノーギにおけるベリンボロ攻防が、どのようなグラップリングの未来を見せてくれるのか──見逃せないミドル級選手権試合だ。

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MMA WJJC2021 アンディ・ムラサキ ケネディ・マシエル ジアニ・グリッポ ジョナタ・アウヴェス タイナン・ダウプラ ブラジリアン柔術 マイケル・リエラJr マテウス・ガブリエル リーヴァイ・ジョーンズレアリー

【WJJC2021】アンディ・ムラサキ✖ジョナタ・アウベス✖マテ・ガブ。BJJ界のカズ=54歳メガトンも

【写真】2試合目を越えれば、表彰台。やってくれそうなアンディ・ムラサキ (C)MMAPLANET

8日(水・現地時間)から12日(日・同)まで、カリフォルニア州はアナハイムのアナハイム・コンベンションセンターにて、IBJJF主催の世界ブラジリアン柔術選手権が行われる。
Text by Isamu Horiuchi

2014年から2019年まで6連覇を果たしている絶対王者、ルーカス・レプリの名前が見当たらない今年のライト級。が、レプリに代わって頂点の座を付け狙う新世代の有望選手が多数出場し、見逃せない階級となっている。

そのなかでも最注目は、日本のインパクトBJJでティーン時代を過ごしたアンディ・ムラサキのムンジアル黒帯初挑戦だ。


ムラサキは今年の4月、EUGプロモーションズが主催する道着着用160パウンド以下トーナメントで黒帯初戦を迎えた。1回戦と準決勝ではケネディ・マシエル、ジアニ・グリッポという世界トップクラスの強豪のガードを強烈なプレッシャーで封じ込めてペースを支配し、グリッポ戦に至ってはパスガードで完全制圧した後に上から仕掛けた三角絞めで衝撃の一本勝ちを収めた。

決勝でムラサキは2019年フェザー級世界王者のマテウス・ガブリエルの切れ味抜群のオープンガードに対し、それに劣らぬ切れ味のトップゲームで真っ向勝負を展開した。結果、両者譲らない一進一退のままタイムアップを迎え、ムラサキはレフェリー判定で勝利を収め──世界超一流の黒帯3人を連破するという衝撃の黒帯デビューを果たした。

日系ブラジル人の両親を持つこの若者が、EUGトーナメントに次いで、世界大会でも初出場初優勝の偉業を成し遂げることができるのか。期待とともに見守りたい。

そのムラサキを10月のパン大会で下したのが、こちらも世界大会初出場となるジョナタ・アウヴェスだ。この試合でムラサキ相手に50/50戦に持ち込んだアウヴェスは、終盤に上を取って逆転すると、そのまま背を向けて守りに徹して勝利、その勢いで優勝をさらってみせた。

2019年の世界大会にて茶帯の部を制した直後に、師匠のギィ・メンデスによって黒帯を授けられたアウヴェス。前述のEUG160パウンド級トーナメントでは優勝候補筆頭に挙げられながら、マテウス・ガブリエルのベリンボロでポイントを奪われ、まさかの初戦敗退を喫している。

翌月には、雪辱を期して階級上のEUG170パウンド級トーナメントに参戦し、50/50を有効利用して決勝まで勝ち上がる。そこで待ち受けていたのが、チームメイトのタイナン・ダウプラを倒した柔術の神の子ことミカ・ガルバォンだった。

天才の繰り出す凄まじい攻撃を耐え抜き、なりふり構わず文字通りマットに這いつくばりながら上をキープ、執念の優勝を果たしている。1アドバンテージを競い合う現代柔術にあって、ガブリエルは師匠のメンデス兄弟譲りの戦略を実行して勝ち切る力が際立つ選手だ。

前述のように、そのアウヴェス相手に1回戦でベリンボロを決めて勝利しつつ、決勝でムラサキに惜敗したのが、2019年フェザー級世界王者のガブリエルだ。

ムラサキ戦にしても、終盤ベリンボロで崩して見せ場を作るなど、ガブリエル勝利を支持する声も多かったほどの接戦だった。そしてガブリエルは、ムラサキ以降はブラジレイロを全試合で制するなど無敗街道を走っている。

21歳のムラサキとアウヴェス、24歳のガブリエル。今年に入って戦績も三つ巴で1勝1敗の若手3人は、全員横並びの優勝候補と言えるだろう。

さらに今回もう一人、この3人に並ぶ優勝候補の新世代戦士が参戦している。豪州出身の24歳、リーヴァイ・ジョーンズレアリーだ。2019年のヨーロピアン決勝にて絶対王者レプリ相手にデラヒーバガードを作ると、レプリ必殺のニースライス・パスに素早く対処し、旗判定こそ2-1だったが完勝して世界を驚かせてみせた。

この強力極まりないオープンガードに、ムラサキやアウヴェスはどう対処するのか、そして劣らぬキレのガードゲームの持ち主であるガブリエルとはどういう試合になるのか、興味は尽きない。

またこの同階級には、2018年世界3位の北欧のベリンボロ使いエスペン・マティエセン、2016年フェザー級世界準優勝のマーシオ・アンドレ、さらには2018年世界準優勝のヘナート・カヌートらの強豪選手も出場している。

ムラサキは初戦でギルヘルミ・ボルゲスと対戦し、ここを勝ち上がると、ジョナタ・アウベスが待ち受けている。向かいの山にはAJ・アガザーム、ジョーンズレアリー、マティエセン、カヌートという名前のある柔術家がひしめいている。

前半のブラケットにはマテウス・ガブリエルとマイケル・リエラJrの勝者が、アンドレが勝ち上がり候補筆頭の反対側のセミファイナリストと相対することになる。

この前半の枠には、なんと54歳のメガトンことウェリントン・ディアスが出場している。1996年に世界柔術準優勝を果たしてから、25年経過してなお世界大会に挑む──柔術界のカズ、鉄人の戦いは無謀とも思えるが注目せずにはいられない。

■視聴方法(予定)
12月9日(金・日本時間)~13日(月・同)
午前2時30分~Flo Grappling

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MMA ONE UNRIVALED WNO12   リーヴァイ・ジョーンズレアリー

【WNO12】お蔵入り厳禁 リーヴァイ・ジョーンズレアリー、脱いでも強い→ノーギに本格的に参戦??

【写真】魅力的な柔術家が、WNOウェルター級戦線に参入してきた(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

10月20日(水・現地時間)、テキサス州オースチンでWNO12「Return of Gordon Ryan」が開催され、リーヴァイ・ジョーンズレアリーが出場し、Unrivaledが招聘を模索していたオリヴァー・タザと対戦している。
Text by Isamu Horiuchi

パンデミック後はF2W系のSubversivに出場して以来、実に1年2カ月振りの実戦、そしてWNO初参戦となったジョーンズレアリー、本格的のノーギ戦線に参戦してくるのか。お蔵入り厳禁、注目の一番をお伝えしたい。


<ウェルター級/15分1R>
リーヴァイ・ジョーンズレアリー(豪州)
Def. 3-0
オリヴァー・タザ(カナダ)

一昨年のヨーロピアン決勝にて、絶対王者ルーカス・レプリを下して世界を驚かせた新世代のベリンボロの名手リーヴァイは、試合開始後すぐにシッティング。そのまま前に出てゆく。

対するタザは上からステップを踏みつつ、足を絡めてインサイドサンカクの形を狙う。

が、リーヴァイはここで素早く横回転。タザの背中とマットの間に体を潜り込ませてのバック狙いへ。エビの要領で懸命に距離を取ろうとするタザだが、リーヴァイはその体を引き寄せて4の字ロックを完成。たった1分でバックを奪ってみせた。

そこからチョークを狙うリーヴァイだが、エスケープ力は天下一品のタザは体をずらし続ける。リーヴァイはマウントに移行するが、タザはさらに動いて隙間を作って距離を取ることに成功する。

立ち上がったタザに対し、リーヴァイは再びオープンガードを作った。

タザはパスのフェイントから必殺のヒールを狙ってゆくが、その狙いを十分に承知しているリーヴァイは素早く距離をとってニーラインをクリアし、足を絡ませない。さらに横にパスを仕掛けるタザだが、リーヴァイはインヴァーテッドを作って対応。逆に再び下からバックを狙いのそぶりをみせると、タザは警戒して距離を取る。

リードしているリーヴァイは、鉄壁のオープンガードと必殺のベリンボロの脅しを使って安全運転の様子だ。

逆に序盤にビッグポイントを奪われてしまったタザとしては、なんとか挽回したいところ。が、その後も攻めあぐねる展開──タザが上から足を絡めようと試みるがリーヴァイの素早い反応に防がれ、またリーヴァイの下からのバック狙いを警戒してパスも仕掛けきれない──が延々と続き、試合は終盤に。

残り40秒。インヴァーテッドを作ったリーヴァイに対し、攻めなくてはならないタザは体重を低くかけてのボディロックを試みる。が、柔軟性を誇るリーヴァイは右足をタザの腰にこじ入れて、左足と交差させる。

そのまま勢いを作って煽り、タザのバランスを崩しながらシットアップしてマウント奪取に成功した。すかさず動いて脱出してみせたタザたが、最後に決定的な攻勢点を許して試合が終了した。

3-0で文句なしの判定勝利を得たリーヴァイは「バックを取ったのに極められなかったのは残念だ。タザのディフェンスは見事だった。最初にバックを取った時に力を使ってしまい、その後はスタミナを温存せざるを得なくなったんだ」とコメント。

これまでもっぱら道着着用ルールで戦ってきたリーヴァイだが、足関節への高い対応能力があること、そして必殺のベリンボロの切れ味はノーギの世界でも脅威であることを今回まざまざと見せつけた。まだ王座が設けられていないウェルター級、ルオトロ兄弟やミカ・ガルヴァオンとの新世代対決もぜひ見てみたいところだ。

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MMA ONE UFC WNO12   オリバー・タザ ゴードン・ライアン ビア・メスキータ フィリップ・ロウ リチャード・アラルコン リーヴァイ・ジョーンズレアリー 青木真也

【WNO12】引退撤回ゴードン・ライアンがUFCファイターと勝敗つかずのエキシビションに出場

【写真】ちょっとなぁ、実戦で良いだろうというのは誰もが思うところ (C)SATOSHI NARITA

20日(水・現地時間)、テキサス州オースチンでWNO12が開催され、エキシビションながらゴードン・ライアンが出場する。

2019年ADCC無差別級&99キロ級二冠王、その前年にはノーギワールズでも二冠達成とグラップリング界の頂点にあったライアンはONEと契約し、青木真也と8月27日(※イベント自体がロックダウンの影響でその後、キャンセルとなった)にケージグラップリングマッチを行うことが決まっていたが、胃不全麻痺により競技生活から退くことを5月に発表した。


その後、来年のADCCでアンドレ・ガルバォンと試合で復帰することを早々に明言したライアンは、今回ビア・メスキータ✖ルイサ・モンテリオ=女子バンタム級王座決定戦、フリオン・デイヴィー✖ナサリエ・ヒベイロ=女子フライ級王座決定戦、リーヴァイ・ジョーンズレアリー✖オリバー・タザ、そしてマキシー・ムスメシ✖リチャード・アラルコン=バンタム級王座決定戦を従え、非公式戦ながら最終試合に登場する。

真剣勝負、勝敗無しのエキシビションは15分1R制で終了まで、どれだけタップがあっても続けられるとのこと。そんなエキシでライアンの相手を務めるのは、UFCファイターのフィリップ・ロウだ。

柔術ベースとはいえ茶帯で、WNOやSUG出場も結果が残せていないロウ。何といってもUFCではウェルター級で戦っており、ライアンとの体格差は明らかだ。引退発言から復活はともかく、今回の実戦形式のエキシ出場にはさすがのグラップリングファンもブーイングを送っている。

大会記者会見でライアンは「復帰までのことを考えると、今回のエキシはベストの選択だ。現状でも世界のトップと戦える自信はある。ただし、自分の100パーセントで戦えない状態で試合をするのはプロ失格だ」と話している。

(C)Zuffa/UFC

対してロウが「なぜ、俺がこのエキシを受けたか?  世界最強のグラップラーと相対することができるのに、断るわけはないだろう」とコメントした。

勝敗抜き、勝敗がつくほうが話題にならなかったかもしれない今回のエキシ、ライアンにしてやられている感はあるがやはり気になる。

■視聴方法(予定)
10月21日(木・日本時間)
午前9時00分~FLOGRAPPLING

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