カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase346 ラファエル・リベイロ 濱田巧

【Pancrase346】三日月を効かせ、打ち合いでも勝った濱田。リベイロのTDを潰してスプリット判定勝ち

【写真】「グサッ」という音が聞こえそうな三日月蹴り。終盤に競り勝ったことも大きい(C)MMAPLANET

<フライ級/5分3R>
濱田巧(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
ラファエル・リベイロ(ブラジル)

ガードを固めて向かい合う濱田に対し、リベイロが前後の出入りを見せる。ローを受けたあと、ワンツーを繰り出したリベイロが、左ジャブをボディに伸ばす。右クロスを打ち込んだリベイロは、左ボディを受けながら濱田をケージに押し込んだ。ボディロックから小外刈りでグラウンドへ。バックに回り、バックグラブから左足を差し入れた。リベイロがシングルバックからパンチで削る。濱田は左足を上げてバックマウントを防ぐ。立ち上がった濱田をバックコントロールからリフトするリベイロ。尻もちを着かされた濱田は正対しきれず。

立ち上がった濱田が正対するとリベイロは離れた。濱田は左ボディを突き刺す。リベイロの左右フックをガードした濱田がプレスをかけ、右ストレートから左三日月蹴りを効かせた。リベイロも左ボディを返す。濱田の右スピニングバックフィストは当たらずも、ボディを効かされたヒベイロはダブルレッグでグラウンドに持ち込み、初回を終えた。ジャッジ3者ともヒベイロの10-9としている。

2R、リベイロが左ジャブからコンビネーションを見せ、ニータップで入った。ケージ際でバックに回り、左足を差し入れる。濱田が正対すると再びシングルレッグで組んだ。濱田はギロチンで引き込むも、リベイロがすぐに首を抜く。立ち上がった濱田にパンチを見せたリベイロは、ダブルレッグへ。離れた濱田が左ボディを突き刺す。左ジャブ、右ストレートをボディに集め、さらに左三日月を突き刺した。パンチの打ち合いでも左フックを当てた濱田だが、右目付近から出血が見られる。

リベイロが右クロスから左ボディを打ち込むと、濱田が右でグラつかせた。リベイロはダブルレッグで入るも、スプロールされてしまう。スタンドに戻り、ケージ中央で打ち合う両者。互いのパンチが顔面を捉えるが、濱田の三日月蹴りと左フックがヒットする。

リベイロのシングルレッグを切った濱田。リベイロがマウスピースを吐き出したため、試合が中断される。再開後、ケージ中央で濱田が首相撲からヒザを突き上げた。左右フックの振り合いからリベイロがニータップ→バックにつく。ケージを背にして正対した濱田は、再び打ち合いに持ち込んだ。このラウンドはジャッジ1者がリベイロに、2者が濱田の10-9とした。

最終回、打ち合いからリベイロがテイクダウンに入るも、濱田が離れる。左ジャブの打ち合いから、リベイロの右ミドルをキャッチした濱田がケージまで押し込む。マットに手を着いたリベイロだが立ち上がり、ケージ中央で打ち合う。ニータップからバックを狙ったリベイロに対し、濱田が切り返してトップへ。

スクランブルから立ち上がるリベイロ。ケージ際で打ち合いからダブルレッグでグラウンドに持ち込む。スクランブルでバックに回ったリベイロが、左腕で濱田のアゴを絞めつける。反転した濱田に対し、リベイロはカウンターの三角絞めから腕十字に繋げた。これを凌いだ濱田がトップを奪う。ハーフガードのリベイロにパウンドを落とす濱田。フルガードに戻したリベイロを殴り続けた。

2Rまではジャッジ2者がイーブン、1者がリベイロを優位としている。ここで濱田が最終回を取り、スプリットながら判定でリベイロを下した。


The post 【Pancrase346】三日月を効かせ、打ち合いでも勝った濱田。リベイロのTDを潰してスプリット判定勝ち first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase346 RIZIN UFC   キック タクミ パンクラス ボクシング ムハンマド・サロハイディノフ ラファエル・リベイロ 三宅輝砂 丸山数馬 伊藤盛一郎 前田浩平 山口怜臣 平信一 杉山しずか 松岡嵩志 海外 濱田巧 田中路教 端貴代 重田ホノカ 鈴木悠斗 高城光弘 高島俊哉

【Pancrase346】杉山しずかの超挑戦を受ける、重田ホノカ「ハートの強さで、自分は負けないです」

【写真】昨日の計量は問題なく、笑顔を見せてクリア。この笑顔の裏、色々な想いと覚悟を隠している(C)MMAPLANET

本日21日(日)、東京都の立川ステージガーデンで開催されるPancrase346で、フライ級QOP重田ホノカが杉山しずかの挑戦を受ける。
Text by Manabu Takashima

3月に大ベテラン端貴代を破り、デビューから11月で王座戴冠。トーピング検査で陽性となり、出場停止処分を受けた重田。そこも踏まえて5日の調印式及び記者会見前にインタビューを行うと──重田からオラオラはキャラで、自分の素ではなかったと涙の告白があった。


強気の言動とか、もうあのキャラに疲れちゃって……

──タイトル初防衛戦の前に、まず3月31日に王座奪取がなった試合で端貴代選手と共にエフェドリンの陽性反応が出た件について話を伺わせてもらえますか。

「ハイ」

──端選手は風邪薬、重田選手は漢方薬を服用していた。ただし試合結果は変わらずとタイトルはそのままで、重田選手は100日間のサスペンションとファイトマネーの20パーセント返却に。サスペンション明けの1週間後に防衛戦、ファイトマネーの一部返却以外は事実上のお咎めなしという形です。

「ドーピング=ステロイドという印象でした。お医者さんか漢方薬を処方されて、漢方だし大丈夫なんだと思っていました」

──自然の生薬という説明があると、そのように理解するのは重田選手に限らず多いと思います。生薬である麻黄の成分にエフェドリン、つまりは中枢神経・交感神経系に対して賦活作用がある。つまりは興奮剤の類ですよね。

「ハイ……それを分かっていなかったです」

──使用上の注意にも実は「精神興奮」という交感神経系への副作用の可能性が明示されています。田中路教選手が過去に花粉症を抑えるために漢方薬を服用して、UFCからサスペンションを食らったこともありました。でも重田選手からすると、10歳の時の話なんですよね。チームメイトとは、そのような話をすることはなかったのでしょうか。パンクラスはタイトル戦ではドーピングテストがある状況でも。

「私の方が漢方は大丈夫だと思っていたので、ジムで話すこと自体がなかったです。家族は当然、漢方薬を摂っていることを知っていたのですが、その禁止という意識がなくて……。パンクラスにも飲んでいる薬を伝えるのですが、そこには市販薬となっていたので、私は処方してもらったから書かなかったんです」

──禁止成分が入っているわけないという想いがありますしね。チーム全体で勉強になったと思います。

「今回は服用しているモノ全て、期間と場所と量まで事細かに報告しました」

──ここまで良くも悪くも天真爛漫、SNSでの活動にしても奔放だった重田選手も、色々と勉強になった。それで一件落着ということでしょうか(笑)。

「今回の件でというか……強気の言動とか、もうあのキャラに疲れちゃって……」

──キャラ?  あの言動は作っていたのですか。

「もうキャラを続けるのに疲れて、煽りVでも素がでちゃって……。涙を見せちゃったり、でも逆に楽になりました。デビューから負け知らずで、ここまでやってきた。そこ自体がイケイケの印象を与えていたし、そのキャラのままで行こうと思っていたんですけど……疲れちゃって……陰で泣いていることの方が多くなって。

今では練習でも泣いています(笑)。ボクシングの練習に行っても、泣いてばかりで。でも、それで楽になりました」

──オラオラが一転、泣き虫になって練習面に影響が出てしまっていませんか。

「もう、辞めたいって(笑)。での前から毎回、試合が決まってから練習で追い込まれると『このあとはめっちゃ休む』とか『早く辞める』とか言っていて、情緒不安定になっていました。それが(浅倉)カンナさんに、『ありのままで良いんだよ』と言ってもらえて。『泣きたかったら、泣いて良い。でも試合が決れば、やらなきゃ。それはもうしょうがないんだよ』って。じゃぁ、泣きキャラでも良いかなって」

──いうとデビューして11カ月でパンクラスの頂点に立ったわけですし、色々な変化があって然りだと思います。4戦目でチャンピオンになった。そのなかで杉山選手が挑戦者として、登場してきたことに関してはどのように思いましたか。

「やるしかないやって……。前の試合前、会見の時からやると思っていたし。パンクラス的にも、それが面白いから。『やるよね』、『そうだよね』って」

高本選手が一番強かったです

──ではMMAファイターとして杉山選手の印象は?

「杉山選手は基本的にMMAが綺麗にできるタイプの選手ですよね。左のノーモーションのパンチ……サウスポーもオーソもデキる。でもサウスポーの方が多くて、ノーモーションとワンテンポ遅らせてのフック。近距離でのハイキック、離れ際のハイキックも上手いです。

ただテイクダウンに関しては、レスラーのような綺麗な入り方はできないです。自分の方が身長も低いし、入りにくいかと思います。そんな感じですけど、前回の試合は久しぶりの試合だったからか固かった。でも次の試合では感覚を取り戻しているかもしれないし、フィジカルも組んで見ないと分からない。だから、杉山選手云々でなくて自分のやりたいことをやろうって思っています」

──そんな杉山選手に対して、重田選手のストロングポイントはどこだと考えていますか。

「杉山選手の方が経験があって、スタンドでもある程度できます。ただ折れない心は自分の方が持っていると思います。ハートの強さが自分の武器です。私は気持ちで戦うタイプなので。試合を見てもらうと分かってもらえると思うんですけど、フィニッシュへの技がたくさんあるわけじゃないんです(涙声に)。けど……」

──えっ、ここって泣くところなのですか……(汗)。競り合った時には負けない強さは持っている。そこが杉山選手との試合で武器になると。

「競り合いになるとハートの強さで、自分は負けないです」

──気持ちの勝負になる前に、技術の勝負ではどのように考えていますか。

「ハッキリ言って、技術的には自分の強味が何か分かっていないです。ただ杉山選手は似たタイプだと思っています。立ちも寝技もどっちもやる──みたいな。でもスクランブルは負けないですね。体の動かし方とか、一瞬の判断からの動きは自分の方が長けていると思います。だからスクランブルに持ち込んで、競り勝ってバックに回るというのは、自分のなかで組み立てています」

──ところで過去4戦の対戦相手、誰が一番手強かったですか。

「デビュー戦で戦った高本(千代)選手です。どうしてですか?」

──この3年ほど、日本の女子MMAレベルは急速に上がったように感じています。それはこの間にデビューした選手達は明確にMMAを戦う目標があり、基礎を身に着けてデビューしている。結果、自力があって数年にさかのぼるキャリアの差を埋めることができているからだと考えています。

「あぁ……。高本選手が一番強かったです。高本選手こそ、下手をするとそこら辺の少しキャリアのある人に全然勝っちゃうんじゃないかと思います。最後にパンチを貰ってカットし、縫っていますし。あれが2Rだと、私はTKO負けしていました。

ただ世代とかは気にしていないです。世代交代を強く意識することもないし。選手一人ひとりのことは尊敬していて、当てられた選手に勝つことに集中しています」

──そんななか、今後に関してですが。国内の女子フライ級は相当に層が薄いです。キャリアップを狙うとなると、海外も視野に入れないといけないかと思うのですが、その辺りはどのように考えていますか。

「自分が憧れているのは、RIZINのベルトです。RIZINがきっかけMMAを始めましたし。ただ盛り上がっているのは49キロで。同時にフライ級は適正階級ではないので今回の試合が終わったら、階級を下げて強い選手と……戦って……いきたいです」

──なぜ、そこで涙が……。

「泣いてないです(笑)。今は泣いてないです」

──ではストロー級、スーパーアトム級に落としていくと。

「ハイ。今回が最後のフライ級なので、しっかりと勝ちたいです」

──そして、RIZINに殴りこむと。

「先のことは今回の試合が終わってから、考えます」

■視聴方法(予定)
7月21日(日)
午後1時45分~U-NEXT

■Pancrase346計量結果

<フライ級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 伊藤盛一郎:56.65キロ
[挑戦者] ムハンマド・サロハイディノフ:56.55キロ

<フライ級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] 重田ホノカ:55.95キロ
[挑戦者] 杉山しずか:56.45キロ

<ライト級/5分3R>
平信一:70.55キロ
鈴木悠斗:70.7キロ

<フライ級/5分3R>
濱田巧:56.95キロ
ラファエル・リベイロ:57.05キロ

<バンタム級/5分3R>
高城光弘:61.3キロ
オタベク・ラジャボフ:61.65キロ

<フェザー級/5分3R>
三宅輝砂:66.2キロ
石田陸也:65.9キロ

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志:70.55キロ
丸山数馬:70.15キロ

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永:52.0キロ
高島俊哉:52.55キロ

<58.55キロ契約級/5分3R>
前田浩平:58.55キロ
増田大河:58.20キロ

<ネオブラッドT バンタム級準決勝/5分3R>
山口怜臣:61.6キロ
宮城成歩滝:61.55キロ

<ネオブラッドT バンタム級準決勝/5分3R>
白井誠司:61.3キロ
荒田大輝:61.25キロ

<フェザー級/5分3R>
沢木純也:66.2キロ
小島健史:65.8キロ

<フライ級/5分3R>
田中亮祐:56.7キロ
鳴海秀哉:56.75キロ

<フライ級/5分3R>
名久井悠成:56.5キロ
萩島answerタクミ:56.8キロ

The post 【Pancrase346】杉山しずかの超挑戦を受ける、重田ホノカ「ハートの強さで、自分は負けないです」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB LFA MMA MMAPLANET o Pancrase346 ブログ ラファエル・リベイロ 濱田巧

【Pancrase346】猛暑の新宿で、道着を着てジョグ。ラファエル・リベイロ「13年間、この日のために」

【写真】最後の最後に予想外なことが起こったが、体調は良さそうだったリベイロ(C)MMAPLANET

20日(土)、東京都新宿区のサンエービルで行われたPancrase346の計量が行われた。正午から始まる計量の15分ほど前、計量会場に面した通りを柔術着姿でトレーナーと走る小柄な外国人の姿が確認された。
Text by Manabu Takashima

サトシがジョグの時に着用していた道着を持ち、計量にパス

もちろん21日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催される同大会に出場する外国勢のなかの1人だ。

ただしムハンマド・サロハイディノフ&オタベク・ラジャボフであれば道着など着ることはないだろう。つまりは濱田巧と対戦するラファエル・リベイロになる。

猛暑、湿度も高いヒートアイランド現象の新宿界隈を走るリベイロ──減量もそうだが、体調自体が心配されるなか彼は57.05キロで無事、計量をパスした。

MMA戦績7勝3敗、PRIDEのレジェンド達に憧れていた26歳のファイターは、日本で戦う今回の試合をレガシーの一歩にしようと希望に満ち溢れていた。


──計量会場に来る時、西新宿1丁目を道着姿でジョグをしている人を見かけて、唖然としました。

「アハハハハ」

──すぐに「これはラファエルだな」と(笑)。

「自分たちの体重計だと問題なかったのに、予備計量で250グラム・オーバーしてしまって凄く焦ったよ。でも、これだけ天気が良くて、気温も高いから(※正午の頃、新宿は32度ほどあった)逆に助かったよ。格闘技には、こういうクレイジーなことが時々起きるんだ(笑)」

──この気温ですから、熱中症になるのではないかと心配になりました。

「実は昨日の夜に体重を落とせていたので、今朝はしっかりと休養を取ることができていたんだ。だから、あの暑さのなかでも問題なかった。体調は凄く良いよ。頭もクリアーだし、日本を満喫できているよ」

──確かに計量直前にジョグをしていたとは思えないほど、肌にも張りがありますね。

「日本には5週間前から滞在していて、イワタやハママツでは本当に皆がしっかりとサポートをしてくれた。もともとブラジルで顔見知りだったメンバーも多くて。なんといってもサトシ・ソウザ、クレベル・コイケという憧れの選手と練習ができたて、本当に素晴らしい時間を過ごせたんだ。

僕が住んでいるのはサンパウロの郊外で、イワタやハママツと同じで東京やサンパウロのような大都会じゃないから凄く居心地が良かった。

体重に関してもブラジルを発つ前から栄養士の指導の下、しっかりと体調管理もできていた。ただ、体重計が違って誤差が出てしまうことだけは予期できなかったよ(笑)」

──今回はボンサイ柔術の所属選手として戦いますが、ボンサイ柔術との関係を教えてもらえますか。

「もともとボンサイと関係のあるジムに所属していて、そこの先生自身が日本に住んでいたことがあったんだ。その先生も日本でボンサイ柔術の生徒だった時期もあり、ずっと日本で戦いたいと思っていたから、今はワクワクしまくっているよ」

──では対戦相手、濱田選手の印象を教えてください。

「しっかりとした戦略を持つ、良いストライカーだと思う。でも僕はブラジルで揉まれてきたから。本当に強い相手と戦ってきたことで、自信は十分にある。僕らは決して多くの機会に恵まれているわけじゃない。今回パンクラスで戦えるという機会が巡って来たのだから、このチャンスを絶対に生かしたい。ファンだけでなく、対戦相手も打撃、寝技と両方で驚かせる試合をしようと思っている」

──濱田選手は「パンチは当たる。でもタフだから、殴り合ってタフな試合になる」と言っていました。

「僕もそのつもりだ。ハードな試合になるだろう。ただ相手のことはしっかりと研究し、対策練習もしてきた。だからこそ、ただただ殴り合う様なクレイジーな試合ではなくてスマートに勝ちに行きたい」

──Jungle Fight、Shooto Brazil、LFAとUFCへの道が続く大会がブラジルにもあります。そういうなかでパンクラスで戦うことを決めた要因というのは?

「以前からヴァンダレイ・シウバ、ホドリゴ・ミノタウロ、アンデウソン・シウバ、ジョルジ・パチーユ・マカコという日本で戦っていた選手が憧れだったんだ。それに子供の頃からマンガやアニメ、日本の文化が大好きで。マンガとアニマ、今言ったレジェンドの活躍を見て、成長したんだ。

だから日本で戦えるということは、自分の名前をあげるチャンスだと思っている。これから僕自身が、レジェンドたちが成し遂げたように何かを築いていくためにも本当に大切な機会だという自覚もある。

Jangle FightやShooto Brazilの試合は確かにアグレッシブだけど、喧嘩のような戦いが多い。僕はFight IQの高い、スマートな戦いが信条なんだ。今回、ブラジル以外の国で戦うのは初めてだけど、しっかりと自分のMMAをやり切りたい」

通訳をしてくれたのは、佐藤ゆうじ(右から2人目)。感謝です

──では、改めて明日の試合に向けて意気込みの程をお願いします。

「13年間、この日のために準備をしてきたといっても過言でない。3R戦うことになるなら、15分間攻め続ける。そしてチャンスがあれば1Rから極めにいくよ。明日はフィニッシュで勝ちたいと思う。アリガト」

■視聴方法(予定)
7月21日(日)
午後1時45分~U-NEXT

■Pancrase346計量結果

<フライ級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 伊藤盛一郎:56.65キロ
[挑戦者] ムハンマド・サロハイディノフ:56.55キロ

<フライ級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] 重田ホノカ:55.95キロ
[挑戦者] 杉山しずか:56.45キロ

<ライト級/5分3R>
平信一:70.55キロ
鈴木悠斗:70.7キロ

<フライ級/5分3R>
濱田巧:56.95キロ
ラファエル・リベイロ:57.05キロ

<バンタム級/5分3R>
高城光弘:61.3キロ
オタベク・ラジャボフ:61.65キロ

<フェザー級/5分3R>
三宅輝砂:66.2キロ
石田陸也:65.9キロ

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志:70.55キロ
丸山数馬:70.15キロ

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永:52.0キロ
高島俊哉:52.55キロ

<58.55キロ契約級/5分3R>
前田浩平:58.55キロ
増田大河:58.20キロ

<ネオブラッドT バンタム級準決勝/5分3R>
山口怜臣:61.6キロ
宮城成歩滝:61.55キロ

<ネオブラッドT バンタム級準決勝/5分3R>
白井誠司:61.3キロ
荒田大輝:61.25キロ

<フェザー級/5分3R>
沢木純也:66.2キロ
小島健史:65.8キロ

<フライ級/5分3R>
田中亮祐:56.7キロ
鳴海秀哉:56.75キロ

<フライ級/5分3R>
名久井悠成:56.5キロ
萩島answerタクミ:56.8キロ

The post 【Pancrase346】猛暑の新宿で、道着を着てジョグ。ラファエル・リベイロ「13年間、この日のために」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase346 Road to UFC UFC YouTube キック ボクシング ムハンマド・サロハイディノフ ラファエル・リベイロ 中島太一 伊藤盛一郎 内田タケル 杉山廣平 松井斗輝 海外 濱田巧 猿飛流 鶴屋怜 黒澤亮平

【Pancrase346】リベイロ戦へ、元キックボクサー=濱田巧「内藤のび太選手みたいになりたい」

【写真】この位置、このスタンスからパンチだけでなく蹴りも出せる。それでいて、のび太志向!!(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都の立川ステージガーデンで開催されるPancrase346で、濱田巧がラファエル・リベイロと対戦する。
Text by Manabu Takashima

KNOCK OUTでタイトル挑戦経験もある元キックボクサーの濱田は2022年5月にMMAデビューを果たすと、伊藤まこととの同門マッチを制してネオブラッドトーナメントで優勝すると、早々にランキング上位となり──その後の連勝を経て、初の国際戦を戦うこととなった。

対するはハファエル・モントウロ・ヒベイロこと、ラファエル・リベイロはキャリア7勝3敗でJungle Fight等ブラジルでキャリアアップをしてきたアグレッシブなファイターだ。そのアグレッシブさ故に、キックの経験が生きるファイトにしたい濱田だが、そのMMA論を聞くと意外にも寝技思考のファイターであることが分かった。


──MMAに転じて5戦目、経験豊かなブラジル人選手と勝てばタイトルが見えてくる試合を行う。このようなキャリアの積み方になる腹積もりでしたか。

「一応ランキングで2位になってしまい、連続で下位の選手とも戦いました。もう下の選手とは戦いたくないと自分では思っていて、次は1位とやることになるのかもとは考えていました。でも1位がタイトルに挑戦することが決まって、自分の相手は誰になるのかと思っていると、海外の選手を用意してくれました」

──デビューから1年9カ月で、ここまで来たことに関してはどのように思っていますか。

「運が良かった部分はあると思います。上田(将年)選手、猿飛流選手がランキングから抜けたことで、僕がそこに入ったと思っています。ただ、前回の試合で山﨑(聖哉)選手を倒せたことで、自分が2位だと言い切ることはできます」

──猿飛流選手世代といいますか、彼とタイトルを争っていた選手たちがと試合をして勝つ力が備わっているのか。それは濱田選手に何ら非がなくても、やはり思うところにはなります。

「猿飛流選手たちが残っていても、ここでブラジル人に勝ってタイトルを目指すだけの力が僕にはあると思っています。MMAは2年目ですけど、打撃をずっとやってきました。打撃でいえばチャンピオンが相手でも、1位に対しても、自分の方が上です。寝技はそうでなくても、打撃では僕にアドバンテージがあります」

──濱田選手はキックを戦っているときから、MMAに転向することを公言していたそうですね。

「キックで強くなりたくて、練習場所の数を増やそうと思った時に、中学の1つ上の先輩に黒澤亮平選手がいて、黒澤選手を通してパラエストラ柏で練習をさせてもらうようになったんです。それが4年ぐらい前の話です。その時はキックの練習だけをしていたのですが、MMAの練習にも参加するよになると……キックでも勝っていてタイトルマッチもやらせてもらったのですが、もうMMAが面白くなってしまいました。凄く寝技が楽しくて」

──えっ、打撃でなく寝技が楽しかった?

「ハイ。キック時代からMMAの試合も見ていて、自分がやるなら寝技を修得したいと思っていました。内藤のび太選手が好きで」

──もう意外過ぎますね(笑)。

「MMAをやるなら、内藤のび太選手みたいになりたい。それぐらい寝技が好きで」

──打撃にアドバンテージがあり、のび太選手のような組み技ができれば、それぞれが強度の高いウェルラウンダーですね。

「試合でも、のび太選手みたいな戦いがしたいんです。練習では結構できていると感じています。扇久保さんにも『のび太みたいだな』って言ってもらえて、それが凄く嬉しかったです。少しずつ近づいていけているのかなって。ただ、試合ではそう上手くはいかないです。テイクダウンに行く勇気が持てないです」

──寝技が好きで、スパッと極められるようになりたいというのであれば、まだ理解できます。それをのび太選手のようなしんどい試合がしたいとは……。

「MMAを始めるようになってから、ずっとそう思ってきました。しんどい試合がしたいと」

──なるほど、重ねて打撃ができてその考えを持てることはMMMAファイターとして、アドバンテージを握っていると感じます。ところでキック時代はteam AKATSUKI所属だっということは、今やMMAファイターから絶大に信頼されている良太郎さん門下だったわけですね。

「ハイ。僕が所属していた頃から、もう中島太一選手のミットをマンツーでやっていて、MMAの勉強をされていました。本当に自由にやらせていただいて、良くしてもらっていたのに『MMAをやるので、パラエストラ柏に行きます』て伝えた時も、良太郎さんは嫌な顔一つもしなかったです。

キックの指導も選手の個性を見て、僕の場合は体力があるという長所を生かした動きを指導してくれました」

──その打撃も足を取られ、テイクダウンがある。距離もスタンスも違うMMAに転向をして戸惑うことはなかったですか。

「そこは苦労をしました。正直にいって打撃単体のレベルは落ちた……落ちたというか、上がっていないです。あのままキックを続けていたら、もっと打撃のレベルは上がっていたはずですけど。でもMMAは寝技があるので、打撃の練習時間は少なくなって、ミット打ちの回数も少なくなっています。

でも、それをやり過ぎてしまうとMMAに欠かせない柔術、レスリング、グラップリングが身につかない。なので僕はグラップリングの方に練習の比重を置いてやってきました。打撃の質は落ちてしまったのですが、組みがあることで性質もかなり変わりますし。それでもMMAのキック、打撃としては少しずつ進化しつつあります」

──組みを切る。倒されると、立ち上がってスタンドで戦う。それがキックからの転向組の主なスタイルだと思いますが、濱田選手のMMAは別モノになりそうです。

「ハイ、そこはドロドロの展開で勝てる選手になりたいので。それができると寝かされても立てる。逃げるだけでなく、攻めも学ぶことで色々な状況に対応できるようになります」

──MMAです。打撃がいくら強くても、組を怖がっているとその強さは出てこない。そして、一瞬のキックのような間になっても持ち味である打撃は出てこない。同時に組み技系のMMAファイターは、その距離で打撃の攻防もなかなかできない。対して濱田選手は、一瞬のその距離で強さを見せているように感じます。

「その距離になって打つのは、キックの名残りですね(笑)。やはり20戦以上キックをやっているので、感覚が残っているのかと。組みの展開になっても、自然とすぐにヒザが出ますし。テイクダウン狙いを切って、キックの距離になると即反応はできています。意識することなく、自然と出ていますね」

──無意識にあのカウンターが出る。それは大きな武器ですね。

「僕は目がそれほど良くなくて、ボクシングも上手い方ではないです。でも、一つだけカウンターという武器を持っています」

──THE BLACKBELT JAPANのフライ級の陣容は、途轍もないです。そんなジムでの練習があって、猿飛流世代の選手たちがいても王座挑戦できる力があると言えるだけ自信になっているということはありますか。

「そこは絶対です。うちのフライ級は本当に凄いです。鶴屋怜、杉山廣平、内田タケル、松井斗輝とレベルが高いです。練習で怜君のテイクダウンを切ることは難しい。でも、試合になると相手のテイクダウン能力は、怜君ほどじゃない。それは本当に自分の強味になっています。

扇久保さんもそうです。今はずっとマンツーで練習をさせてもらっているのですが、本当にきついです。でも、その練習ができているから、試合の方が楽に感じることができます」

──それはリベイロ戦にも当てはまりそうですね。

「あまり相手のことは分かっていないのですが、柔術の黒帯みたいです。グラウンドはどちらというとトップを取って殴るようなイメージです。スタンドでも結構振ってきます。頭をずらして、パンチを伸ばす。そんなに奇麗な打ち方ではないですが、全然打撃でも攻めてきますね」

──ブラジリアン・キックボクシングをやってくるなら、それこそ濱田選手のカウンターが楽しみです。

「打たれ強いので、かなりの打ち合いになるんじゃないかと思います。でも、僕はその瞬間にテイクダウンに行くかもしれないです。組みに関しては、やっぱり向うが上で倒されることも出てくると思います。ただ、そこから殴って来るのでスクランブルに持ち込める。それを繰り返すと、向うが削られると思うので、1Rを取られても2Rと3Rで取り返します。1Rに相手の力量を測りたいですね」

──初回を絶対に取るということではなくて、初回を落としても2Rと3Rで逆転できる。キャリア5戦の選手は、なかなかそんな風に考えることはできないかと。

「アハハハハ。そうッスね。まぁ最終的に勝てば良い。相手は一度上げて、下がるタイプなので後半勝負で勝ちます。パウンドアウトできるかと思います」

──会見では同じ日にに組まれたフライ級選手権試合の予想で、勝つのは伊藤盛一郎選手。でも挑戦したいのはムハンマド・サロハイディノフという発言がありました。その真意は?

「伊藤選手は今回が初防衛戦で、ここで勝っても12月に防衛戦をしてくれないんじゃないかと勝手に思っています。そうなるんだったら、サロハイディノフが勝ってもらって……彼なら12月にも試合をするだろうと。ここで勝ったら12月にタイトルマッチ、それがなくても試合は組んで欲しいと思っています」

──つまりはもうRoad to UFCを狙っているということですね。

「ハイ、そうです。年齢的にもギリギリの部分があるのですが、僕らのジムはイリディウムがマネージメントしてくれますし、無敗で今年を終えてレコードが6勝0敗ならチャンスが巡って来るのではないかと。そのために必ずKO……でも、その想いが強すぎるとできなくなりますね。

前回の試合も、それほどKOするという気持ちは強くなかったです。チャンスがあれば、倒せるぐらいでいて。これからの2試合も同じです。チャンスがあれば倒す。絶対的なのは負けるとダメだということなので。最低でも勝つ、そこは絶対のつもりで、チャンスがあればKOするという気持ちで戦います」

■Pancrase346視聴方法(予定)
7月21日(日)
午後1時45分~U-NEXT

The post 【Pancrase346】リベイロ戦へ、元キックボクサー=濱田巧「内藤のび太選手みたいになりたい」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase346 RIZIN YouTube キック パンクラス ブラック ボクシング ムハンマド・サロハイディノフ ラファエル・リベイロ 伊藤盛一郎 杉山しずか 濱田巧 重田ホノカ 高城光弘

【Pancrase346】伊藤×サロハイディノフ、重田×杉山、高城×ラジャポフ~濱田巧がリベイロと国際戦!!

【写真】おかしな表現かもしれないが、強さを追求してきた強さがある──そんな濱田のMMAだ(C)MMAPLANET

12日(水)、Pancraseより7月21日(日)に立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase346で濱田巧×ラファエル・リベイロのフライ級戦が組まれることが発表されている。
Text by Manabu Takashima

フライ級KOP伊藤盛一郎が、ムハンマド・サロハイディノフの挑戦を受けるタイトル戦がカード第一弾であった同大会。続いて重田ホノカが杉山しずかの挑戦を受けるフライ級QOPC、バンタム級に第二のダジック・ファイター=オタベク・ラジャボフが襲来し、高城光弘とのマッチアップが明らかとなっていた。


キックボクシングからMMAへの転向が目立つ昨今、RIZINという大舞台でなくネオブラから地道かつ着実にMMAファイターとして力をつけてきたのが、濱田だ。今やMMAファイターの打撃指導の第一人者といっても過言でない良太郎率いるteam Akatsukiに所属しKNOCK OUTでタイトル戦の経験もある濱田は、キック時代からMMA転向を公言しており、鎌ヶ谷から東武野田戦を北上しパラエストラ柏(現ザ・ブラックベルト・ジャパン)へ。

重心、後ろ足の位置取りやリズムの取り方に変化が見られる濱田のMMAでの構えだが、中間距離からインファイトで相手のパンチを見切ってカウンターを打ち込むなど、キックボクサーとしての強味がしっかりと武器になっている。

打撃で圧を掛け、組まれてもトップを取って強烈なパウンドを武器にネオブラを制した濱田は、3月の立川大会では三日月蹴りでKO勝ちを手にしている。対してリベイロはオーソから前足を使った蹴りや、近距離でのハイキック、そしてカーフなど打撃を駆使しつつ、組みの強さを見せてきた。

総合力──MMAとして攻めの引き出しはリベイロの方が、濱田より多いだろう。ただしMMAはある意味、総合力の勝負ではない。例えばMMAファイターとしては、レーダーシートが綺麗な形を描いていなくとも、多岐に渡る攻撃の中から頭抜けた破壊力を持って言えれば、合計点で上回ることができる。

それこそが濱田の打撃といえる。特にリベイロのキックボクシングというよりはボクシングwithキッという打撃は、蹴りとパンチにラグが見られ、濱田のカウンターの餌食になる可能性は十分にある。同時に攻めのレスリングや柔術を駆使できるリベイロの組みと打が融合した立ち技の圧力は、過去にサークルケージで濱田が経験していない強さでもあるだろう。

超RIZINが控える7月は東京と大阪で、MMA興行が続く夏のMMA月間だ。そして21日のパンクラスで見られる日本×タジキスタン、日本×ブラジルのフライ級戦は見逃すことができないマッチアップといえる。

The post 【Pancrase346】伊藤×サロハイディノフ、重田×杉山、高城×ラジャポフ~濱田巧がリベイロと国際戦!! first appeared on MMAPLANET.