<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジャン・リーポン(中国)
Def.1R0分32秒by KO
ラスラン・エミルベク(キルギス)
間合いのはかる両者。エミルベクが右を振るっていくと、ジャンが左フックのカウントを打ち込む。この一発で倒された返しの右フックを打ち込む。完全にアゴを打ち抜かれたエミルベクが、倒れそうになると下を向いたままジャンが放った右まで当たる。完全に失神したエミルベク、32秒でKO勝ちのジャンは5万ドルのボーナス獲得の報に両手を広げて飛び上がり、歓喜の雄叫びを挙げた。
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジャン・リーポン(中国)
Def.1R0分32秒by KO
ラスラン・エミルベク(キルギス)
間合いのはかる両者。エミルベクが右を振るっていくと、ジャンが左フックのカウントを打ち込む。この一発で倒された返しの右フックを打ち込む。完全にアゴを打ち抜かれたエミルベクが、倒れそうになると下を向いたままジャンが放った右まで当たる。完全に失神したエミルベク、32秒でKO勝ちのジャンは5万ドルのボーナス獲得の報に両手を広げて飛び上がり、歓喜の雄叫びを挙げた。
【写真】インタビュー当日(※24日)、上海在住のONE China PRチームとのZOOMでのやり取りが上手くいかず、20分ほど放置された形になったワン・シュオはその間も全くイライラした素振りもなくジッと待ち続けてくれていた (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、和田竜光と対戦するワン・シュオ。
2015年に1度だけONEで戦い、昨年4月に6年振りにサークルケージに戻ってきた。この間、Revel FCでバンタム級王座を獲得したワン・シュオ、その時の対戦相手が日本の坂野周平だった。
2年4カ月振りの日本人選手との対戦を控えたワン・シュオをインタビューした。
──ワン・シュオ選手、和田選手との試合に向けて今の調子はいかがですか。
「ベストコンディションだし、凄く楽しみだよ」
──和田選手の印象は?
「対戦相手の試合映像はたくさん見てきた。彼はグラップラーであり、レスラーだ。テイクダウンのスピードが速い。あの速さはこれまでに見てきた選手のなかでも特別だと思う。凄く良い選手だよ」
──ワン・シュオ選手については、日本ではまだまだ未知の部分が多いです。なぜMMAを始めたのかを教えていただけますか。
「MMAの練習を始めたのは2015年で、ベースはムエタイ的だよ。そしてシンジャン・ファイトクラブのリーダー的な役割にあるんだ」
──シンジャン・ファイトクラブには今大会に出場するタン・カイ選手も所属していますね。
「タン・カイ、シェ・ウェイ、ミャオ・リータオというONEで活躍する中国人選手は僕のトレーニングパートナーだよ。シンジャン・ファイトクラブは中国で最高のMMAクラブの一つだと断言できるよ」
──2015年に1度だけONEで戦い、その後は他のプロモーションで戦ってきましたね。
「2015年の6月にONEで戦った時、僕はただのムエタイ・ファイターでMMAファイターではなかった。あの時、ONEは中国で選手の発掘的なトーナメントを開き、コーチの勧めもあって出たんだ。僕はあの試合で負けてから3、4カ月後に当時所属していたジムを離れ、シンジャン・ファイトクラブで本格的にMMAの練習をするようになったんだ。ONEで戦ったのは前に所属していたクラブからだったし、離れたことでONEで戦うルートがなくなったんだよ。
でもシンジャン・ファイトクラブでしっかりとMMAのトレーニングを積めて良かったと思っている。結果、MMAファイターとして力をつけてまたONEで戦えるようになったからね」
──REBEL FCで坂野周平選手と対戦し、バンタム級王座を獲得。あの試合を最後に坂野選手は負傷もあり、MMAで戦って生きていくことに区切りをつけました。ワン・シュオ選手と戦い、どれだけ努力しても届かない世界との差を痛感したという風にも聞いています。
「えっ、それは坂野選手が引退したのは僕との試合があったからということ? それは知らなかった。彼と戦ってから……いつだったか、インスタで話したんだけど、ケガがあり……ジムもパンデミックの影響もあり閉めることになるからリタイアすると聞いたよ。坂野選手は僕が原因とは言っていなかったけど、もしそうなら申し訳ないことをした」
──謝る必要は一切ないと思います。それがファイト・ライフです。自分より強い選手と戦って、負けて諦めるのは。
「坂野選手は本当にグラップリングが強かった。彼とケージのなかで死力を尽くして戦えたことを光栄に思うよ。今、そしてこれから彼が人生で成功することを願っている」
──今回はその坂野選手と戦って以来の日本人選手との試合になります。坂野選手はフィジカルの差が歴然だったと試合を振り返っていましたが、和田選手と戦う際もフィジカル・アドバンテージがあると考えていますか。
「アドバンテージはフィジカルでなく、打撃になるはずだよ。立ち技は彼よりずっと上という自信はある。それに今言ってもらったようにパワー、体力でもリードしているから。そうだね──だからフィジカルと打撃で僕にアドバンテージがあるのは確かだ」
──和田選手は経験豊かなファイターですが、自信の程は?
「僕が勝つ確率は80パーセントから90パーセントはあると思っているよ。と同時にこの試合を見てくれるファンの人たちに喜んでもらう試合をするよ」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】RIZIN時代は封印していたトラッシュトークが、じわる感じで復活しつつあるブルックス (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、箕輪ひろばとジャレッド・ブルックスが戦う。
ONE参戦から2戦目、初戦は箕輪が2-1のスプリット判定勝ちを収めたリト・アディワンを肩固めで一蹴しているブルックス。箕輪の力を低く見積もることなく、しっかりと研究した上でゆるぎない自信を持つブルックスは、トラッシュトークではなくとも自信のほどを言葉にし続けた。
──インタビュー、宜しくお願いします。
「もちろん。パンクラスで日本に行った時から、ずっと取材をしてくれてありがとう」
──いえ、前回など飛行機の遅延で厳しいスケジュールのなかインタビューを受けてもらって感謝しています。今回は問題なくシンガポール入りできましたか。
「悪くなかったよ。27時間の長旅だったけどね。ずっと3席を占領できたし、それこそ貧乏人のファーストクラスだよ(笑)」
──アハハハハ。前回のONE初陣ではリト・アディワンを完封し、肩固めで一本勝ちしました。ルール、計量方法など全てが新しい体験でしたが、戸惑うことはなかったですか。
「特にそんなことはなかったよ。他の団体に出る選手は凄い減量をしているけど、僕は人生でああいう減量をしたことはほとんどないんだ……そうパンクラスとRIZINで115ポンドまで落とした時以外はね。115ポンドにするのはハードだったけど、今は普段から123ポンドや124ポンドだから、ONEのストロー級の125ポンドで戦うのに適している。
減量ゲームの必要がなく、毎日のように食事を摂ることができている。ステーキを毎日食べて試合ができるのは最高だよ。。今日、今からだって試合はできるよ(※取材は1月24日に行われた)。本当に準備は整っている」
──UFCと契約をしたことで実現はしなかったですが、パンクラスで3階級制覇を宣言したこともありました。そんなジャレッドがONEで修斗の世界ストロー級王者でもある箕輪選手と戦います。
「修斗は選手に甘くない団体だよ。強い選手が揃っているからね。もちろん、ヒロバのことを見落としているはずもない。特に前にオファーがあってからは、しっかりと意識してきた。15分ほど前にヒロバと初めて顔を合わしていたんだけど、火花を散らすような感覚が既にあったよ──彼もしっかりと意識していただろう。
ヒロバはスマートな選手で、どう戦えば勝てるかを理解して戦っている。将来性が抜群の選手だと思う。若くて良い選手だけど、現時点で僕に勝てるだけの力はない。彼がジュニア修斗からMMAをやってきたことも知っている。ヒロバのことは、少し詳しいよ(笑)。勘違いしないで欲しいのは、僕は彼がタフだと理解しているということだよ」
──リト・アディワン戦というフィルターを通すと、勝ち方に違いがあるのは明白だとインタビューで彼に伝えると、ジャレッドがあそこまでレスリングに集中して戦えたのは、彼とアディワンの試合を見たからという発言がありました。
「知っているよ。ツイッターで、その意見に対して彼にはメッセージを送っている。良いかい? 僕がMMAを始めた時、彼は何をしていたと思う? 高校でチョコレートミルクを飲んでいたんだよ(笑)。22歳の選手が、リトと戦った試合を見て僕が参考にしたって?(笑)。
もちろん試合映像はチェックしたよ。そして研究もした。それも間違いない。だからって、僕がヒロバとリト・アディワンの試合を見たから、ああいう勝ち方ができたって? 勘弁してくれよ(笑)。リト・アディワンに勝てたのは、僕の方がより優秀なファイターで、強かったからだ。少しテクニックで上回っていたしね。まぁヒロバが何て言おうが、気にしないよ」
──この試合で勝てば、タイトル挑戦権獲得もあり得ます。ONEストロー級の頂点に立つことに関して、自信のほどは?
「自信はあるよ。自分を信じている。普通、人間って70パーセントはネガティブなことを考えがちで、だから実際にネガティブなことが起こるんだよ。ネガティブなことを思うのではなく、ポジティブに力強く考えることができていると、良いことが起こる。僕は最高の状態を頭において生きている。
そうだね、ミノワには頑張って欲しいよ。僕は彼のことを研究してきた。それだけ彼のことを尊敬している。でも、これは僕の仕事で、人生の途中で与えられた絶好の機会なんだ。この機会を逃すことはない」
──金曜日の試合、リト・アディワン戦のようにスマートで、洗練された試合を見せることを望んでいますか。
「あのさ、世界は僕を中心に回っているんだ。僕が思い描く試合をする。きっとテクニカルだけど、エキサイティングな試合になるだろう。MMAに必要なすべての要素を見ることができるに違いない。皆がKOを期待していることは分かっている。
その期待に応えるつもりだし、そうでなくても1秒で早く勝つことを常に心がけている。ヒロバを少しでも早く、彼の大切な家族のところに送り返す。結局、これはストリートファイトなんだ。ヒロバをぶっ飛ばすよ」
──ジャレッド、最後にこの試合を楽しみにしている日本のファンに一言お願いします。
「日本のファンの皆、心の底から愛している。アリガトウゴザイマス。日本人選手と戦うことになったけど、皆の心に僕があることを願っている。絶対に盛り上がる試合をするから、楽しみにしてほしい」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】中国人ファイターは赤……ではなく紅が似合う (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、フェザー級の非常に興味深い中韓対決=タン・カイ×キム・ジェウンが組まれている。
2009年1月のONE参戦以来、5連勝中で3つのKO勝ちを誇るタン・カイは高橋遼伍、ユン・チャンミンと連続初回KOで今回の試合を迎える。
先に掲載したキム・ジェウンのインタビューでの受け答えと、タン・カイの言葉を見比べても両者が打撃に絶対の自信を持つことは明らかだ。だからといって打撃戦にならないのが、MMAの妙でもあるが──果たして……。
──キム・ジェウンとのタフマッチが迫ってきました。今の気持ちを教えてください。
「凄く落ち着いていて、気持ちが昂るということはないよ。試合まで、このままリラックスして過ごそうと思う」
──そのキム・ジェウンは昨年9月に前ONE世界フェザー王者のマーチン・ウェンに勝利しており、実績的にはタン・カイ選手を上回っています。
「キム・ジェウンと戦うことに関して、彼がマーチン・ウェンに勝利していることは全く関係ないよ。彼は運よくマーチン・ウェンに勝てたけど、あの日はマーチンに運がなかっただけだから。まぁ、あの夜のマーチンの動きなら、僕が戦っていても絶対に勝てただろう。キムは運が良かった。キムがマーチンに勝っていることで、僕がプレッシャーを受けることは一切ないよ」
──なるほどぉ。実はMMAPLANETが行ったキム・ジェウンのインタビューで、彼は『タン・カイは自分と同じレベルの相手と戦っていない』と言っていました。
「まぁ僕とキム・ジェウンは同じ人間じゃないんだから、そんなこと言ってもしょうがないよね。彼は僕がどれだけ強靭な体の持ち主で、どれほどパワフルな攻撃ができるのかを体感したことがないんだから、僕の対戦相手がどういう状況だったか理解できないはずだ。
今はそんな風にトラッシュトークもどきの言い方をしているようだけど、金曜日の夜にケージのなかでは赤ん坊のように泣きじゃくることになるよ(笑)。今のうちに、そういうことを言っておけば良い(笑)」
──ではMMAファイターとしてはキム・ジェウンにはどのような印象を持っていますか。
「立ち技がかなり優れているファイターだと思う。グラップリングも考慮したストライカーで、なんといってもパンチ力もあるね」
──そのようにしっかりと評価はしているのですね。どちらも優秀なストライカーであることは間違いないです。ところでキム・ジェウンは既に試合中にテイクダウン防御能力を見せてきました。一方でタン・カイ選手はエドワード・ケリーとイ・ソンジョンをテイクダウンしていますが、ほとんど組みや寝技は見せていないです。今回の試合ではレスリングやグラップリングという部分に関して、どれだけ自信がありますか。
「う~ん、そうだね……キム・ジェウンが僕を寝技に持ち込むことは、一切できないよ。その機会は訪れない。スタンドの展開で、僕は彼を倒す。とてもじゃないけど、キム・ジェウンが組んで寝技に持ち込むような試合にはならない。KOする。だから、組みの展開になることもない。
この試合のための準備期間は1カ月だけだった。特別にキム・ジェウンの対策ができたかといえば、そうじゃない。でも、常にどのような状況になっても戦えるよう準備はしている。そしてキム・ジェウンのスタイルに応じるのではなく、自分がどんな風にでも戦えるよう臨機応変、柔軟に戦えるように普段から心掛けているんだ。トレーニングキャンプでも、凄くリラックスして調整してきたよ」
──確かな自信があり、過度に興奮するということがなさそうですね。
「そう戦えるよう練習してきたからね」
──この後、3月のONE Xまでにタン・カイ選手がターゲットとするONE世界フェザー級王者タン・リーがゲイリー・トノンの挑戦を受けることが決まっています。どちらが勝つと予想していますか。
「僕はタン・リーが勝つと思っている。ゲイリー・トノンの寝技は素晴らしいけど、打撃ができなさ過ぎる。タン・リーは打撃が得意だし、柔術にもある程度は対応できるから、トノンの得意な形に持ち込ませないで戦うだろう。そして打撃で仕留めるよ」
──分かりました。では金曜日に試合に向けて、日本のMMAファンに一言お願いします。
「日本では素晴らしいテクニックがあり、スピーディーなMMAが行われている。僕も金曜日の夜には、そんな試合を見慣れている日本のファンに喜んでもらえる試合をしてキム・ジェウンをKOしたい。そして、いつか日本で戦える日が来ることを楽しみにしているよ。
去年、日本のリョーゴ・タカハシと戦った時は。僕を応援してくれる日本のファンはいなかっと思うけど、今回は僕のことをサポートしてもらえると嬉しい。僕らはケージの中では対戦相手ではあって、外では兄弟のようなモノだ。何より僕は僕は中国人として、日本の精神文化から多くのことを学んでいる。そんな日本という国のファンのためにも、最高のファイトがしたい。日本と中国、両国の皆が愛と平和を学び合えることができればと思っている。とにかくコロナが終息すれば、シンジャン・ファイトクラブに取材に来て欲しい。試合のたびに僕の声を日本のファンに届けてくれて感謝しているよ。謝謝」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】この考えで打撃戦で挑むことができるのは、精神的な才能の持ち主といえるだろう (C)ONE
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、フェザー級の非常に興味深い韓中対決=キム・ジェウン×タン・カイが組まれている。
昨年9月に前ONE世界フェザー級王者マーチン・ウェンを下したキム・ジェウンは、その戦果も一つのステップと考えている一方で、自信を深めたことは間違いない。サークルケイジで5連勝、ここ2試合は高橋遼伍、ユン・チャンミンを相手に殺傷能力の高さを見せつけているタン・カイに対して、「自分に近いレベルの選手と戦っていない」と断言。それでいて力の差があると言い切りながら、どちらに転ぶか分からない打撃戦を所望するキム・ジェウンの戦いの流儀──とは。
──タン・カイとの試合が近づいてきました。今の気持ちを教えてください。
「精神的には全く問題ないです。これが初めての経験ではないですし、タン・カイと戦うことで何かあるとか全くないので。ただしコンディションは最高です。過去最高と言えます」
──今、オミクロン株で世界中でコロナ感染者数は爆発的に増えていますが、今回の試合の準備に影響はありましたか。
「正直、コロナの影響はまるで受けていません。試合に向けての準備は、コロナ以前と何も変わらないです。トレーニングに関しては、何も影響はないと言えます」
──ところで9月にマーチン・ウェンに勝利しました。キャリア最大の勝利と言えるかと思いますが、元世界王者に勝った試合はどのような意味があるでしょうか。
「マーチン・ウェンは常に戦いたい相手でした。自分のキャリアで最も重要な試合だったと言えます。ただし、終わってしまうと他の試合と変わりなく何でもないことです。間違ってほしくないのですが、マーチン・ウェンが何もないと言っているのではありません。彼は偉大なファイターで、試合前は恐怖も感じていましたし、本当に自分にとって強大な対戦相手でした。
ただし、試合に関しては終わってしまったことなので、過去の全ての試合と同じように自分がステップアップするための1つの戦いでしかないです。良い経験になった……良い思い出の試合ですね、今となっては」
──なるほど過去の勝利は、今回の試合に関係ないというスタンスなのですね。ではタン・カイの印象を教えてください。
「ストライカー、それだけです」
──……。確かに打撃系ファイターです(苦笑)。彼の勝負所でのフィニッシュまでの詰め方は、たいしたものだと思います。
「う~ん、確かにその通りだと思います。でも、彼はこれまで誰にそういう勝ち方をしてきましたか。タン・カイの対戦相手に自分のようなレベルの選手がいたでしょうか? 彼の対戦相手は自分と同等どころか、自分に近いレベルの選手もいなかったです。それが私の答です。どうでしょうか?」
──だからこそこそ、楽しみですよね。キム・ジェウンを相手に、タン・カイがこれまでのようなパフォーマンスを見せることができるのか。キム・ジェウン選手自身は、タン・カイに対してどのようなアドバンテージを持っていると考えていますか。
「タン・カイはストライカーですが、自分の方が打撃の感性で上回っています。打撃の幅も自分の方があります。打撃戦なるでしょう。その準備もしてきましたし、自分と打ち合ってくるなら歓迎します。そしてタン・カイが組みで勝負してきたとしても、自分の組み技の域まで彼は達していないです。
どの局面でも戦いますが、そうですね……自分よりレスリングが強い相手に、レスリングで勝負しても絶対に勝てないです。ただし打撃戦はいくら自分の方が優れていても、一つ何か小さなミスを犯すと、倒される危険性があります。打撃戦は思い通りにいかないです。氷が張った河の上を歩くようなモノで、いつ氷が崩れてしまうか誰にも分からない。だから、打撃戦が好きなんです。そういう戦いをエンジョイしています。タン・カイとも殴り合いたいです」
──おぉ、組みでも勝てるのにそのスリルを求めるということですか。この試合の勝者は次期挑戦者になる可能性が高いです。そしてONE世界フェザー級王者タン・リーは、ゲイリー・トノンの挑戦を受けることが決まっています。その世界戦、どちらが勝つと思っていますか。
「正直に言えば、試合予想をすることに関心が持てないです。どの試合でも勝者と敗者が生まれるので。現状、タン・リーもゲイリー・トノンもMMAファイターとしての完成度は半分だけです。ハーフ・ミックスト・マーシャルアーチストでしかありません。タン・リーはただのストライカーで、トノンはグラップラーです。どちらもコンプリート・ファイターではない。スタンドで決着がつけばタン・リー、寝技になればゲイリー・トノンが勝つ。そういうしかないです」
──では、挑戦するならどちらと戦いたいですか。
「気にしてないです。ただし、ファンが喜ぶ試合になるのはタン・リーとの試合です」
──分かりました。では今大会、裏メインという声も挙がっている日本のMMAファンに意気込みの程をお願いします。
「自分が日本のファンにいつも伝えているのは、牛丼が大好きだということです(笑)。とにかく勝ち負けに関わらず、戦いを見てもらいます。自分にとって一番大切なことは、素晴らしい戦いを皆に見てもらうことです。自分がなりたいファイター像とは、ファンが対戦カードでキム・ジェウンの名前を見つけると『おお、絶対に面白い試合になる』と思ってもらえるようなファイターです。日本のファンの皆さんに約束します。この考えが変ることは決してないですし、絶対にベストを尽くして戦い続けます」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】金曜日の夜、このようにやり切ったという表情を浮かべることに期待 (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、ワン・シュオと対戦する和田竜光インタビュー後編。
「負けたのはDJだけ」と公言する和田が、視野にいれているストロー級転向。その理由を尋ねると、全ての試合に通じる和田のファイト感が伝わってくる。やりたいことをやる。したいことを続けるには勝利が必要で、やりたいことができていれば自ずと勝利を手にすることができる。ポテンシャルに相応しい成果をワン・シュオ戦で手にすることができるのか。和田の戦いの流儀を引き続き訊いた。
<和田竜光インタビューPart.01はコチラから>
──ONEのルールを考慮して、下になっても何もさせなければ良いという風なスパーリングになることもあるのでしょうか。
「そうことはあんまりないッスね。ONEの裁定を意識した練習というのは、ないです。そこで終わりではないですから。練習っていうのは今日やって、明日も続くものなので。練習で固めたりするってことはほとんどないです。上久保君とやっていて、立ち上がれないということはいっぱいあっても(笑)。もう、ステイするしかないってぐらい固められてしまうのですが、それ以外は動いています(笑)」
──アハハハ。下になって動かず、パンチをチョコチョコ打つ練習をして強くなれるとは思えないですしね。ところで竹中選手との試合前に56キロ──ONEでいうストロー級で戦うことも視野にあると言っていましたが、その辺りに関しては?
「それは竹中選手との試合後も考えています。今回も厳しい減量というのはなくて、健康的な生活をして落とせています。今後、どうなっていくのか分からないのですが、ONEの計量も以前は2日前と前日だったのが、コロナになってからは前日だけになっているので、ストロー級でも全然戦えると思います。
僕はジャレッド・ブルックスはパシオより強いと思っているのですが、『ジャレッド・ブルックスは俺のことコントロールできるのかな』とか、試してみたいのはあります」
──ストロー級だとまた対戦相手は新しくなる。そういう興味もありますか。
「それもありますし、シンプルに骨格とか体の面でも──チビッ子たちの中に入った方が、やっぱり有利じゃないですか。階級を上げてチャンピオンを目指す方が恰好良いと思います。だから体重を下げて、小さい選手のなかで勝って何が面白いんだって感じる人もいるかと。でも、そういうもんだから。自分がチャンピオンになりやすい環境で戦うことや、自分の得意なことを生かすうえでもストロー級にトライしてみたいというのはちょっと考えています」
──ブルックスやマスンヤネを和田選手が封じ込むことができるのか、そこは非常に楽しみです。と同時にフライ級でもカイラット・アクメトフなどまた当たっていないトップ選手との試合が見てみたいという気持ちもあります。
「やってみたいです!! フライ級の選手達と戦って、手に負えないからストロー級に行こうかというんじゃ決してないんで。だから即ストローへっていう決定ができていないんです。フライ級でも別に戦えるので」
──仰る通りです。
「そもそも俺、DJにしか負けていないし」
──アハハハハ。
「戦績はトントンになってしまっていますけど、DJにしか負けていないのでフライ級でもやれるというのはあります」
──フライ級で戦績を整ええると、ストロー級に転向した際に一足飛びでトップと当たることができる。そういう考えもできますね。
「ストロー級にしますってハッキリ言わないのは、フライ級でやっていきたいという気持ちがあるからだと思います。決めたら、即行動に移すので。ただ気分もすぐに変わる性質なのですが、決めたら──やります。だからもうちょっとフライ級でやろうとは思っているのですが、この試合次第というのもあります。
フライ級で負けたから行くっていうことではないので。今回の試合からストロー級でも良かったですし、自分の気分がストロー級になれば行きます。実際、竹中選手に勝ってもストロー級に落とすことを考えていたように。そもそもバンタム級だったので、昔は(笑)」
──だからこそ、今回の試合でしっかりと勝利を手にするためにどのような試合をしたいと考えていますか。
「作戦とかはいつもないのですが、自分でやりたことはあるので、組んでから倒して極めたいです。コントロールして極めたいし、パンチとか蹴りも出したいというだけです。相手がこういう選手だから『こうしよう』というのは何となくはありますけど、そのための練習とかはしていないですし。自分が今までやってきた練習のなかで、その局面、局面で使えるものを選択して戦います」
──ではワン・シュオを想定して、されたくなりことは?
「蹴られたくないです。蹴られるのは嫌なので、蹴られないようにプレッシャーを掛け、蹴られないようにディフェンスしたいですね」
──今回の試合には関係ないのですが、カイ・カラフランスがコディー・ガーブラントをKOした。その事実に関して、どのように思っていますか。
「へへへ。そうッスね。UFCもチャンピオン、1位、2位ぐらいまで……その下の選手ならONEの選手でも全然勝負することができると思います。ブランドン・モレノとか強いと思いますけど、どれだけ差があるのかというのもあるし。だから、それより下の選手とかはみんな、勝負できるって思います。
カイ・カラフランスがあの時と比べてどれだけ強くなっているのかっていえば、試合を見ていてもそんなに強くなっているようには感じないです。今、やっても普通に勝てそうだと思っているので。ただ、カイちゃんがコーディーに勝ってくれたおかげで、自分の株が爆上がりしているので、いつも応援しています(笑)」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】有言実行がマスト──厳しい戦いは覚悟のうえだ (C)TSP
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、ジャレッド・ブルックスと対戦する箕輪ひろばインタビュー後編。
修斗の世界チャンピオンの強さを示すために目指す、ONE世界ストロー級のベルト。箕輪は「ONEストロー級チャンピオンが、世界で一番」とそのベルトの価値を断言する。世界王者ジョシュア・パシオに挑戦するために落とすことはできないブルックス戦に向けて、箕輪は打・投・極の回転で勝負する。
<箕輪ひろばインタビューPart.01はコチラから>
──修斗のチャンピオンの強さを示すためにONEストロー級で世界を獲る。そのためにジャレッド・ブルックスに遅れをとることはできません。改めて1度は流れたブルックス戦が決まったのは、いつ頃だったのでしょうか。
「12月の半ばだったと思います。最初はボカン(マスンヤネ)だったのが、ボカンは南アフリカなのでオミクロン株の影響でシンガポールが入国制限をしていて(※12月27日に制限を解除)、試合ができなかったので」
──今回、試合前に強化週間が重なっていましたが、その間に出稽古の方は?
「行っていなかったです。プロ志望だった子が辞めていくのは、技術面ではなくて体力面で僕のレベルに合わせた練習についていけないからなんです。そこを乗り越えられる選手の子たちは、強化週間に出て良い練習ができていると思います。あの間、僕は僕で良い練習ができました。
普段、トライフォース赤坂でスパーリングをしている時間は、強化週間中もスパーリングに当てて。場所が変わっただけで、やっていることはそんなに変わっていなかったです」
──……。
「確かに出稽古で練習している選手たちほど、合宿に集まってきている子たちは強くないです。だからこそ、ブルックス戦を想定して自分で色々とはめ込んで練習してきました。あと年末年始は代表がずっと練習に来てくれるので、阿部代表と色々と話し合えてブルックス戦のことを考えることができました。
合宿は5日に終わったので、それからはトライフォース赤坂さん……出稽古はトライフォースだけですね。ただ東洋大学のレスリング部のコーチと選手がウチに来て、レスリングを教えてくれるんです。今日も今から、東洋でインカレに出ている人たちとの練習です」
──あぁ、箕輪選手が出向くのではなくて、来てくれる環境になったのですね。
「そうですね。これだけ良いジム、施設を整えた理由はそこにあったんです。その辺りのことを考えて、ジムのプロデュースは僕の方で色々とやらせてもらっている形です。自分の練習をしやすい環境、それとジュニアが参加しやすいプログラムを今、やっています」
──大したモノです。ところでリト・アディワン戦を見て、ブルックスをどのように思いましたか。
「普通に強いです。いつも試合前のインタビューで、相手ことを尋ねられても自分は『強い』としか言ってこなかったですよね(笑)。やっぱりONEに参戦してくるストロー級の選手は皆、強いです」
──単純に比較できないですが、箕輪選手は腕関節が危なかったスプリット判定勝ちで、ブルックスは肩固めの一本勝ちをしています。それだけでもブルックスは強いという印象を持ちます。
「間違いなく強いです。ただ僕としては、僕の試合を見たからあれだけレスリングに振ることができたんでしょって言いたいです。僕とアディワンの試合を見ていなければ、もっと探る必要があったはずです。強いなって思ったのと同時に、『俺とアディワンの試合をメチャクチャ研究してきたな』って感じました。アディワンがテイクダウンを切れない、腰が強くないと分かっていた試合でした。
僕と戦うまで、アディワンは腰が強いと思われていたはずなので。腰が強いハードパンチャー、バケモノだっていうイメージがあったけど、僕との試合があったのでそれほど腰も強くない、寝技の技術もあまりないということが分かって、ブルックスはあの試合ができました」
──要約すると、あの一本勝ちは箕輪ひろばが創ったと。
「まぁ、そうですね。僕はあの試合が出る前に、ああいう風にハメることができたんで。仮にブルックスが、あの試合を見て僕を研究しているなら『あんまり侮んなよ』って話です」
──そこまで言い切れるのは? 絶対に負けないという部分はどこだと思っていますか。
「ブルックスはレスリングがメチャクチャ強いと思います。それで言うなら、僕は根っからの修斗スタイルで打・投・極の回転という部分で総合を10年以上やってきたので。北米スタイルに対応できるMMA能力は、僕や今出てきている若い世代はかなりあると思っています。そこがブルックスに優っている要素ですよ」
──ブルックスの方が世界ストロー級王者ジョシュア・パシオよりも強いという声もよく聞かれます。
「格闘技って三段論法は成り立たないと思うんです。そこは直接対決をしないと分からない部分があるはずです。ただ、僕とブルックス、パシオは三つ巴になる可能性もありますし、それこそ本当に勝ったり、負けたりがあると思うので、この3人で誰が強いかは戦ってみないと分からないです」
──つまり箕輪選手はパシオ、箕輪、ブルックスがONEストロー級の三強だと。
「あとボカンも、ですね。ボカンとパシオ、ブルックス、僕です。アディワンも入って来るかと思っていましたけど、僕とブルックスに負けて完全に穴が見えましたのでこの4人です」
──ONEのストロー級は正味、世界一ですね。ストロー級で、世界中から選手が集まっているのはONEだけなので。
「競争率はめちゃくちゃ高いです。これから下の選手もバンバンチ力をつけてくるだろうし。ただ、そこと今いった4人は一線を引いてほしいです。ONEのストロー級チャンピオンになったヤツが、世界で一番強いと思っています。そのトップ戦線で自分は戦えている──この1年が勝負……というか、一番になります。タイミングによるかと思いますが、この試合で勝った方がタイトルに挑戦することになるはずです。既に(三浦)彩佳さん、それと若松選手と世界挑戦が現実となっていて、今年は日本人の世界戦ラッシュが来るんじゃないかと。
よくONEは日本人選手に強い選手を当てて潰しに来ているという話を聞きますが、そういう風に思わせてしまっていることが申し訳ないです。僕らが強ければ、そんな風に思われないですから。僕らの力不足で潰しにきていると思われるようになっている。だから勝ち続けて、日本のファンの皆さんに安心してもらうようにしたいです。逆に『日本人、舐めんなよ』って皆が思ってくれるようにしないといけないです」
──絶好の機会ですね、ブルックス戦は。
「まぁメチャクチャ強いことは分かっています。でも勝つことが絶対条件で、レスリングの展開でも、ボクシングの展開でも負けないということは考えながらやっています」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】今回の試合。登場した飛行機の機長の体調不良で日本に戻り、シンガポール入りが1日遅れたそうだ (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、和田竜光がワン・シュオと対戦する。
ONE裁定と自己の意識の隔たり。自分の戦いで勝っていると言い切れる試合で、判定を落とした経験が、誰よりも多い和田が今回の試合にはどのよう意識で挑むのか。
ONEという北米基準のMMAとは違うMMAで戦ううえで、和田の選択は――自分を貫くことと、ファイトIQ高めが比例した話が聞かれた。
――ONE本戦は1年1か月ぶり、10月のRoad to ONEでの竹中大地戦以来の試合となります。オファーはいつ頃ありましたか。
「12月の中旬ぐらいだと思います」
――勝つしかない竹中戦の勝利から、2カ月ほどで試合が決まったということですね。
「そうですね。12月に2人目が生まれまして……」
――おぉ。おめでとうございます!!
「ありがとうございます(笑)。出産があるから、その前後はドタバタしてしまうだろうし年内は試合はできないということは僕の方から伝えさせてもらっていました。僕的には2月という風に思っていたのが、少し早くなったぐらいです」
――ズバリ、ワン・シュオという対戦相手の名前を聞いてピンときましたか。
「えぇと……全然、来ませんでした(苦笑)。オファーを貰った時は、少し考えました。『嫁と相談します』と一旦伝えて。でも『この状況でオファーを貰っているし……やるかぁ』って話したぐらいで、すぐに返事しましたね。まぁ、対戦相手に関係なく誰でもやっていたはずです。
そこからONEで韓国人選手と試合をしている映像を視たのですが、ストライカーでたくさん蹴ってくるので……足とか痛そうだなって(笑)」
――荒いけど、フィジカル・モンスターですよね。
「結構強そうだと思いました。そんなに上手ではないですけど、ONEによくいるタイプの強い選手かと。中国の選手も、ああいう感じの選手が多いですよね。壁を背負ってテイクダウン・ディフェンスが出来て、ガンガン打撃をやってくる」
――そういうファイター、手数は多いという選手との対戦では和田選手は嫌な記憶があるかと思います。
「う~ん、だからといって自分のなかで何を変えるというのはないです。結論として、どんな判定だろうが、自分がやりたいMMAをやる。そこしかなくて。ジャッジのを性格を考えて、手を増やしてバタバタやろうとは思わないです。自分が持っているモノの精度を上げていき、ダメージを与えるということを考えます。と同時に判定になったときに、ポイントが取れる――そういう意識は、以前からしています。スタイルを大きく変えるのではなくて」
――例えばヨッカイカー・フェアテックスは組まれたくなくて、距離をとって手数で判定を取りにいきました。タイプは違っても、ワン・シュオも打撃系です。
「そうですね……こっちが、何か山場を創る。そういうのがONEのジャッジの人は好きですよね。もちろん一本やKOも狙っていますし、そのなかで制圧してダメージを与えることは変わらずやることです。ホント、だから相手がどういう選手だとか気にしていないんですよね。なんとなくイメージをしてはいますが、この相手だからこう戦う、判定がこうだから戦い方を大きく変える。そういうことは余りないですね」
――裁定で優位に立つために、ちょっとしたグラウンドでのパウンド数を増やすなどアジャストはされているとは思いますが、それは練習中から意識することなのでしょうか。判定を有利にするための動きという部分を、普段から取り入れているのか。
「パウンドを強く入れる練習はできないですよね。隙があれば、クリンチ際にパンチを入れたりとかっていう意識は、ここ何年かで練習のなかでも自然とやるようにはなっています。ただ、竹中選手との試合から自分がやりたいことの意識が少し変わったんです」
――おお。それはどういう部分で、ですか。
「これまでやってきたことの延長ではあるのですが、打撃で圧を掛けて反応させる。後手に回らず、ぶつかってもMMAをやる。それが面白くて、ちょっとそっちに偏向していましたけど、ぶつかるときはぶつかる。それは決して、下がらないという意味ではないです。打撃に対する意識、比重を少し高くしようと。人をぶっ飛ばしていないなって思ったので。まぁ結局、やりたいことしか、やりたくない(笑)。そこは変わっていないですね」
――なるほど(笑)。組まれたのではなくて、組ませたように見えました。
「結果、そうなかったかもしれないですね。打撃でプレッシャーをかけていったので、僕の方も自然に組みに行けた。流れのなかで、組めたというのはあります。竹中選手が組みたかったのか、組みたくなかったのかは分からないですけど、こっちの形で組めました。
あの試合に関しては判定が割れましたけど、僕の中では完封だと思っています。ONEルールだと、何もさせていない。バックを取って、振り向かれたけど――あれってマイナスになるのですかね?」
――私が思うには上からの攻撃がなければ、そこまでの流れを一掃するような逆転にはならないかと。
「上から何もさせていない。何も貰っていないので。あの試合のなかで、上を取られても何もさせなければ良いという意識で戦っていました。ONEの判定を考えて、ステイするということを選択して。で、何もされなかったので『俺、完封したで』とは思っています」
<この項、続く>
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】真冬の栃木で寒中水泳――対戦相手の変更ごときに動じない……? (C)
24日(月・現地時間)、ONE Championshipの公式ホームページで28日(金・同)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveの対戦カードがアップデートされ、キック及びMMAで対戦カードが変更されている。
MMAでは手塚裕之の対戦相手が元ONE世界ウェルター級王者ゼバスチャン・カデスタムから、ブラジルのアジソン・マルケスに変更された。ONE関係者によるとカデスタムはコロナ要請ではなく、体調不良で欠場になったとのこと。
コロナ陽性はメインでキックのフェザー級ワールドGP準決勝でチンギス・アラゾフと対戦予定だったマラット・グレゴリアンで、ジョー・ナタウットが代役出場となる。
またバンタム級でプレウ・オトゴンジャルガルとミカエル・デ・ジェズウスのマッチアップが加わった。ともにONE Warrior Series出身、一足先に本戦KOデビューを果たしたモンゴルの純真=オトゴンジャルガルとしては、ONEウォリアーでイ・チャンホに敗れているジェズウスとの試合を落とすことはできない。
またONE JAPANから2月11日(金・同)のONE Bad Bloodの対戦カードも発表され、メインはONE世界バンタム級選手権試合=王者ビビアーノ・フェルナンデス×ジョン・リネケルが2カ月と1週間遅れで実現することとなった。
また同大会には日本から猿田洋祐、長谷川賢が出場し、それぞれグスタボ・バラルト、ムラッド・ラマザノフという難敵と戦うことも決まっている。
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】バウシュト、簡単に下になりすぎたばかりか、仕掛けもなく防御に徹して敗れた(C)ONE
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ラスラン・エミルベク(キルギス)
Def.3-0
ピーター・バウシュト(オランダ)
右を振るっていくエミルベクが、クリンチからボディロック。2度目の小外掛けでテイクダウンを決めると、そのままサイドで抑え込む。バウシュトはハーフに戻し、エミルベクが肩パンチを入れる。頭を胸の前に置いた状態で足を抜きに掛かるエミルベクに対し、バウシュトは手首を掴んで三角の準備を怠らない。手を振りほどき、足を一本抜いたエミルベクだが、バウシュトがすぐに戻してハーフバタフライを取る。残り1分で、背中を向けたバウシュトからバックマウントを取ったエミルベクが、アゴの上からネッククランク気味のRNCを仕掛けるが時間となった。
2R、バウシュトがまず右ローを蹴る。左右にステップしつつカカト落としを見せたバウシュトだが、これは当たらず。スタンドでの間合いの取り合いが続く中で、エミルベクが飛び込んでボディロック&バックに回る。バウシュトは胸を合わせて、両者が距離を取るとエミルベクはワンツーや左リードフックで前に出る。バウシュトも左ジャブに続き、右を狙う。
ジャブと前蹴りのバウシュトに対し、エミルベクもローを見せ、続くオーバーフックを空振りする。両者、慎重になり過ぎて手が出ない状況でバウシュトが右ハイ、左サイドキックを見せたが、判断が難しい5分となった。
最終回も早々にエミルベクがトップを取り、バウシュトがクローズドガードを続ける。ケージ際に押し込み、バウシュトの腰を上げて三角を防ぐエミルベクが右足を抜いてハーフへ。声を出して腹を殴るエミルベクは、戻されても逆側に足を一本抜く。ここでもバウシュトはバタフライガードからスクランブルへ。
エミルベクはボディロックから後方にテイクダウンを奪い、バウシュトがスクランブルもケージに押し込んでいく。残り1分を切り、スタンドで向き合うと互いにジャブを繰り出す。残り30秒でバウシュトのハイキックがエミルベクの頭部をかすめる。最後のテイクダウン狙いを切ったバウシュトだが、ジャッジは3人ともエミルベクに凱歌が挙がった。