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【UFC309】タフなジョントップに確実に効かせる左アッパー、右ストレートを入れたルフィが判定勝利

<166.2ポンド契約/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ハメ・ジョントップ(ペルー)

ライト級から165ポンド契約とウェルター級に大会契約体重となったの一戦で、さらに166.2ポンドだったジョントップ。ルフィはローをかわして、間合いを探る。ジョントップは3度連続でローをかわされ、ジャブに右を合わせようとする。ルフィはボディからカーフ、スイッチして右ミドルを蹴られる。ルフィはオーソに戻し、ジャブを差し合るとガーフを蹴る。思い切りの良い右フックを空振りしたルフィだが、場内がどよめく。ジョントップはジャブに右オーバーハンドを狙い、続く左ボディを入れる。

ワンツーから右を当てたジョントップだが、カーフに前足が流れるようになる。ジョントップの踏み込みに左をカウンターでヒットさせらルフィは、サークリングから中央を取って左リードフックを決める。右、左と単発でヒットさせたルフィが右ストレートを打ち抜く。下がったジョントップに対戦、旋回しての蹴りを見せて自爆したルフィだが、慌てず立ち上がってスピニングバックキックを繰り出した。

2R、ルフィがキャンバスに手をついて旋回ローを蹴る。ジャブ、スピニングバックフィストを見せられ右を伸ばして前に出たジョントップは、ケージに詰まったルフィに手を出せない。中央を取ったルフィは左アッパーでダウンを奪うと、パウンドの追撃へ。ジョントップはタフさを発揮して、スクランブルからケージにルフィを押し込む。離れたルフィは後ろ回し蹴り。ジョントップは前に出てミドルを蹴る。ルフィはカウンターで左を合わせ、右をテンプルに打ち込む。

足が泳いだジョントップは、それでも持ち直して前に出てパンチを繰り出す。シングルを切られて右エルボーを狙ったジョントップだが、ガードしたルフィはやや攻撃が狙い過ぎになってきたか。空振りから腰に手をやったルフィは、そのままサークリングで時間を迎えた。

最終回、頭を振って前に出るジョントップに、ルフィがジャブを伸ばす。ジョントップを右を見せて組みつき、離れ際のエルボーは空振りに終わる。それでもジャブを当てたジョントップはクリンチからヒザを突き上げる。ポイントでは絶対的に優位なルフィは、力をセーブしているか。

タイミングを測ってカウンター狙いのルフィに対し、ジョントップが距離を詰め続ける。と、ルフィが右をテンプルにヒットさせる。シングルは足が残ってテイクダウンを奪えないジョントップだが、離れ際のエルボーからインローと圧を高める。さらにジャブ、右ストレートを入れる。ここで組んだジョントップは、ケージを背負うラフィに時間が使われる。と、その距離で連打を見せたジョントップは、足使って逃れたラフィを追い続ける。

残り20秒でカウンターの左を決めたルフィは、ここから殴り合いと見せてしっかりと動きを見て時間を迎えた。結果はジャッジ3者とも29-28をつけルフィが判定勝ちを収め「試合が空いたことはストレスじゃなかった。それがプロセス。結果、MSGで戦えた」と話し、ブノワ・サンドニ戦をアピールした。。


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【UFC309】展望 余人をもって代え難き存在=ジョーンズ×普通の男であることに価値を置くミオシッチ

【写真】持ち過ぎた才能が、人生を狂わせながら強さは絶対のジョン・ジョーンズ。そして強さを求めて、幸福な人生を歩むこととなったミオシッチ。対照的な強者の戦いだ(C)Zuffa/UFC

16日(土・現地時間)ニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンにてUFC 309「 Jones vs Miocic」が行われる。由緒ある大会場におけるメインイベントは、事実上無敗で二階級制覇を達成したジョン・ジョーンズに、元王者のスタイプ・ミオシッチが挑むヘビー級タイトルマッチだ。
Text by ISAMU HORIUCHI

王者JJは、実に13年半前の2011年3月にマウリシオ・ショーグン・フアを3RTKOに下してライトヘビー級王座を獲得すると、6度の防衛に成功し長期政権を築いた。しかし、その後はコカイン使用、ひき逃げ、禁止薬物使用といったさまざまな問題行動を起こして3度に渡って王座を剥奪されてしまう。だがそのたびに復活しては、恐るべき強さで王座復帰を果たしてきた。

さらに2020年には飲酒運転&発砲事件による逮捕を経て、自ら王座を返上。ヘビー級への転向の意志を明らかにするが、その翌年にフィアンセへの家庭内暴力で再逮捕された。


それでも昨年3月には宣言通りヘビー級で復帰。シリル・ガンヌとの王座決定戦において1Rわずか2分でギロチンチョークで仕留め、二階級制覇を達成している。オクタゴン内での絶対的な強さにおいても、その内面に棲まうデーモンの巨大さにおいても余人をもって代え難き、格闘技の矛盾を最大限に体現する存在だ。

対するミオシッチは、8年半前の2016年5月にファブリシオ・ヴェウドゥムを敵地クリチバで1RKOに下し、ヘビー王座を獲得。その後アリスター・オーフレイム戦ジュニオール・ドスサントス戦フランシス・ガヌー戦とヘビー級王座3連続防衛というUFC新記録を樹立した。その後ダニエル・コーミエに敗れるも、リマッチで勝利して王座奪還に成功。が、21年3月にフランシス・ガヌーとの再戦に敗れて再び王座を明け渡している。

ちなみにミオシッチは、以前からファイターであると同時に消防士としての職を持ち続けている。仕事で地域に貢献し、家庭でも妻と子供を大切にする「普通の男」であることに何よりも価値を置く、JJとはあらゆる意味で対照的な生き方を実践している。

2022年にはフルタイムの消防士となったことが報じられ、ミオシッチは幸せな引退を果たしたと考える向きも多かった。しかし昨年3月、上述のようにガンヌを倒したJJがオクタゴンの上で「みんな、俺がスタイプを倒すところが見たいか? スタイプよ、練習してくれていると嬉しいぜ。あんたは歴史上のグレーテイストヘビーウェイトだ。あんたと戦いてえんだ。ものすごくな!」と不敵な笑顔で宣戦布告。11月に復帰してJJへの王座挑戦が決まった。

だが、この大一番に向けての練習中にJJが胸筋断裂の大怪我を負ってしまい、手術と半年以上の治療期間を要することが判明し欠場を余儀なくされてしまう。ここでUFCは、当日のバックアップファイターとして用意されていたセルゲイ・パブロビッチとミオシッチの暫定王座戦を行うことはせず、パブロビッチとトム・アスピナルによる暫定王者決定戦を敢行し、1R1分でKO勝利したアスピナルが王座に就いた。

強引な措置とも言えるが、デイナ・ホワイトUFC代表は「ミオシッチ対JJはレガシーファイト。歴史上最も偉大なヘビー級王者と、歴史上最も偉大なミックストマーシャルアーティストの激突だぞ。レジェンド二人の対決をファンも見たいし、私も見たいし、両者ともやりたがっている。スタイプに暫定王座戦を戦ってくれなどと頼むこと自体、まったくもって失礼な話だよ」と説明した。両者のカードは、競技の理屈をスキップしてでもUFCが実現させたいメガファイトということだ。

その後アスピナルがまたしても1分KOにて暫定王座を防衛する間に、正規王座のJJは手術を経てリハビリを完了。一年の延期を経て、今回──暫定王者として圧倒的に勝ち続けているにもかかわらず挑戦できない気の毒なアスピナルが「老いぼれどもによる、異議にまみれたタイトル戦だ」と毒づくのをよそに──ついにミオシッチとの防衛戦がついに実現することとなった。

長年パウンドフォーパウンドランキングのトップに君臨し、一年前には体にかなり脂肪が乗ったヘビー級としても圧巻の強さを見せつけた37歳のJJと、片や42歳にして3年8ヶ月ぶりの復帰戦となるミオシッチ。当然下馬評は圧倒的にJJ有利だ。

が、もしミオシッチが王者時代に劣らぬコンディションでJJの前に現れれば話は別だ。全てに卓越した王者JJだが、最大の武器はレスリングをベースとした圧巻のグラップリング力。相手が組みを警戒するからこそ、JJはスタンドでオクタゴン中央を取りプレッシャーをかけつつ、他の追従を許さない創造性に溢れた攻撃を交えて距離を支配することができる。

ただし体格に勝りレスリングにも長けたミオシッチは、JJのテイクダウンを恐れずスタンドで逆に圧をかけてくるだろう。仮にミオシッチがJJのテイクダウンや寝技を凌ぎ、スタンドで前に出る展開が生まれれば、俄然試合は興味深いものとなる。アルロフスキー、ヴェウドゥム、オーフレイム、ドスサントスといった名だたるヘビー級王者たちを沈めてきた一撃必殺の右を持つミオシッチの圧力を、手を開いた柔らかい構えと関節蹴り等独自の武器を用いて間合いを作る──しかしライトヘビー時代の機動力はないと思われる──JJがいかに捌くのか。

ここで忘れてはならないのは、苦境に陥った時の強さこそがJJの真骨頂だということだ。かつてJJは、1度目のアレクサンダー・グスタフソン戦ドミニク・レイエス戦で前半は思うようにテイクダウンを取れず大苦戦を強いられたことがある。が、いずれも後半に驚くべき精神力とスタミナを発揮。何より勝利への執着心が試される極限状況下にて、前に出て挑戦者を削り続けて圧倒して逆転勝利をもぎ取っている。

また、JJと組技の練習を重ねる世界最強のグラップラー、ゴードン・ライアンは、「グラップリングのみの練習でも、ジョンは展開に応じて直感的にゲームプランを変えることができるんだ。また、一つのことを教えると、たちまちそれを別の部分でも応用できてしまう」とJJの真の強さは試合中の適応力や応用力にあると語る。

試合が競った展開になればなるほど、JJの恐るべき勝利への執念、適応力、創造力を我々が目にする可能性は高まる。

今回、JJ自身も己の全てを出し尽くすフルラウンドの戦いを予期している模様だ。「お互いにとって長い夜になるだろう。相手の心臓を皿に盛りつけてみんなの前で食らうのは格別だ。奴を深海に引き摺り込んで溺死させてやる。スタイプの技術じゃなく、心臓に襲いかかるつもりだ」と、心にダークサイドを秘めた者ならではの発言でその覚悟を語っている。

相手を罵ることはもちろん、試合前には多くを語りたがらないミオシッチも「ライトヘビーで戦ってきたジョンは、俺のような相手と戦ったことはない。試合が開始すればすぐに体感するはずだ」と自信をのぞかせている。

適正階級ではない怪我上がりの38歳と、3年8ヶ月ぶりに戦う42歳の戦いでありつつも、まごうことなきMMAレジェンド二人による重量級スーパーファイトであるこの試合。UFCヘビー級最多防衛記録を持つミオシッチが、MMA史上最高のファイターと呼び声高いJJを追い詰めることで、その奥深くにさらに眠っている力が呼び覚まされる──そんな極限の戦いを期待したい。

■視聴方法(予定)
11月17日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

■UFC309対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・ジョーンズ(米国)
[挑戦者] スタイプ・ミオシッチ(米国)

<ライト級/5分5R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
マイケル・チャンドラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ポール・クレイグ(英国)

<女子フライ級/5分3R>
カリーニ・シウバ(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
ハメ・ジョントップ(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
マーカス・マギー(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ウェイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ロベルト・ロメロ(メキシコ)
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ(ポーランド)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ラミズ・ブラヒメジ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
オーバン・エリオット(英国)
バシル・ホフェス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ベロニカ・ハルディ(ベネズエラ)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

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【UFC309】UFC300の次はMSG、6勝6フィニッシュのNCAA3冠=ボー・ニコル「マッシブなポスチャーを」

【写真】とても穏やか。そして拙い英語へもPatienceしてくれます (C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンでUFC 309「Jones vs Miocic」が開催される。
Text by Manabu Takashima

同大会のメインカード、コメイン前でキャリア7戦目、UFCでは4戦目となるボー・ニコルがポール・クレイグと戦う。NCAAを制すること3度、MMAに転向後は5試合連続で初回フィニッシュ。前回のUFC300におけるコディ・ブランデージ戦で初めて2Rを経験も、全試合フィニッシュ記録は更新している。

ガードからの三角絞めと腕十字に特別な強さを見せるクレイグ戦を前にニコルにインタビューをすると、MSGで戦うことの特別さが伝わってきた。


──今週末のポール・クレイグ戦に向けて、今の気持ちを教えてください。

「最高の気分だよ。ただ減量という一番気が滅入る時間帯を向けているけどね。そこ以外は何かも素晴らしいよ」

──NCAAを3度制したレスラーなので減量は手慣れたモノという印象があるのですが、それでもやはり気が滅入るものなのですね。当日計量だったレスラー時代と、前日計量のMMAとはまた違うものですか。

「そりゃあレスリング時代の方がきつかったね。試合まで時間もなくて、リカバリーもそれほどできない。と同時に、レスリングではMMAほど体重を落とさない。レスリングもMMAも直接比較すると楽な部分もどちらにもある。でも、全てをひっくるめるとレスリングの減量の方がしんどいね。とにかく計量後1時間で試合が始まる。これはタフだよ」

──ではMMAを戦うようになってリカバリーには、レスリング時代にない知識も必要になったということは?

「そこに関しては、凄く科学的な減量方法を取り入れているから問題ないよ。確かに細かい失敗はあったけど、全ての経験が生きてきている。毎回、しっかりとその時に合ったカットとリカバリーをしてきたしね」

──ところで前回の試合は初めて2Rを経験しました。5分以上戦ってどのような印象を持ちましたか。

「ハハハハ。いう間でもなく、良い経験になったよ。ケージの中に以前より長くいることができたのは良かった。9分間戦っても何も問題はないばかりか、より動けることが確認できたんだ。フレッシュなままだったよ。コンディションとスタミナに自信が持てるようになった」

──押忍。前回のUFC300は誰もが認める歴史的なショーでした。そして今回はMSGでのファイトになります。28歳のボーにとって、MSGで戦うことは特別なのでしょうか。

「そりゃあそうさ。この機会を得られたことは、最高に光栄に感じている。ものすごく歴史のある会場……MMAだけでなくバスケットボール、アイスホッケー、ボクシングの名勝負が繰り広げられた来た。ガーデンに一歩足を踏み入れると、その伝統と威厳が感じられるんだ。そういうエネルギーを得て、今週末は戦えると思うとワクワクしてくるよ。

ただ大観衆の前で戦うのとは、違う。なんというのか、特別な感覚……それを心の底から感じられそうだ。確かに米国にはもっと大きくて、近代的な会場も増えている。スフィアなんて、その最たるものだよね。

ただニューヨーク、マンハッタンのど真ん中で戦うことは特別だ。アリーナの壁に飾れた数々のポスターからも、あの場で何が行われたのかが伝わってくる。その歴史の重みは皆が共有しているんだよね。今回の試合にサインしたことを伝えると、皆が『おぉ!! MSGで戦うのか!!』って興奮していたから」

──米国の人は格別、その感覚を持っているのでしょうね。そのMSGで戦う相手ポール・クレイグは、ボトムからの三角絞めと腕十字に特別な強さを見せるファイターです。

「危険な相手だ。UFCにおける戦績を見ても、それが証明されている。経験に裏付けされたサブミッションの使い手で、僕としては冷静かつ自信を持って戦う必要がある。焦って戦いたくない。過去に経験したたことがない試合になるだろうから、我慢強く戦うことが自分を助けてくれると思う。それでも、しっかりとポジションを考えて戦うと、サブミッションの餌食なることはないだろう」

ポール・クレイグはUFCで9勝8敗。4試合が三角絞めで勝っている(C)Zuffa/UFC

──ボーも既に仕留め方を心得ているかと思います。

ただし、ボーはレスラーです。テイクダウンからトップコントロールという常套手段が、クレイグの望む戦場になるということが特異な状況です。

「アームバーやトライアングルをセットするまでに、上手くパンチやエルボーを使っている。辛抱強く、三角絞めや腕十字の機会が訪れるのを待つことができるファイターだ。その時が来たら、全力でフィニッシュに掛かる。その機会を与えない。それが僕に必要になってくることは間違いない。あのハイガードを取れないと、彼にはチャンスはない。そのためのコントロールを僕ができるのかだよ」

(C)Zuffa/UFC

──ボーのポスチャーに要注目です。

「そこはしっかりと、やってきた。ポスチャーが悪くて、頭が下がっていることを僕らはデンジャーゾーンと呼んでいるんだ。しっかりとポスチャーができていれば、打撃を叩きこむことができる。ポスチャーに関しては、トレーニングキャンプの軸だったといえる。徹底的に考え、対策をこうじてきた。マッシブなポスチャーを見せるよ」

──ただ寝技に付き合わない戦いもMMAには存在しています。

「つまりは打撃だよね。今回のファイトキャンプ以前から、最高のコーチの下でストライキングを学んできた。打撃に関しては、僕にアドバンテージがある。彼の方が経験値は高いけど、僕の方が若くて速く、パワーもある。スタンドでの勢いのある打撃のある攻防は、ポールの弱点だ。立ち技は絶対的に僕の方が上だよ。

テイクダウンの機会があればするし。そうでなかったとしても、どの局面でも問題ない。それだけファイトキャンプで準備は整えてきたからね」

──ボー、今週末の試合を楽しみにしています。最後に日本のファンにメッセージをお願いできますか。

「UFC309を日本のファンにも楽しんでもらいたい。いつか日本を訪れて東京、地方、富士山に行きたいんだ。僕はMMAもそうだし、日本のレスリングの大ファンでもあるんだ。レスリング時代はタツヒロ・ヨネミツ(米満達弘。2012年ロンド五輪フリースタイル66キロ級金メダリスト)、今はリンヤ・ナカムラ、キョージ・ホリグチという友人がいる。日本のファンの応援に感謝しているよ」

■視聴方法(予定)
11月17日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

■UFC309対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・ジョーンズ(米国)
[挑戦者] スタイプ・ミオシッチ(米国)

<ライト級/5分5R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
マイケル・チャンドラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ポール・クレイグ(英国)

<女子フライ級/5分3R>
カリーニ・シウバ(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
ハメ・ジョントップ(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
マーカス・マギー(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ウェイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ロベルト・ロメロ(メキシコ)
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ(ポーランド)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ラミズ・ブラヒメジ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
オーバン・エリオット(英国)
バシル・ホフェス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ベロニカ・ハルディ(ベネズエラ)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC301 キック ジェイミー・マラーキー マウリシオ・ルフィ

【UFC301】スライディングカーフ、カニバサミ、試合後すぐメガネ…ルフィがインパクト大のTKO勝利

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
Def.1R4分42秒by TKO
ジェイミー・マラーキー(豪州)

ルフィがいきなりスライディングするような右のカーフキックを蹴る。マラーキーがジャブを突くと、ルフィは右カーフ、腕を下げた構えからジャブを当てる。じりじり前に出るルフィーが飛び込むような右ストレート、マラーキーの右ストレートをスリッピングアウェイでかわす。

細かくジャブを当てるルフィ。前に出るマラーキーに右ストレートのカウンターを狙い、スピニングバックキックを顔面に当てる。マラーキーも手数を増やしてパンチで前に出るが、ルフィはバックステップを駆使してかわす。

そしてルフィが強烈な右ストレートを叩き込むと、飛びつくようなカニバサミも披露。右フック・右ストレートをヒットさせると、今度は二段式の飛びヒザ蹴り。これでマラーキーの動きが止まると、ルフィは右フック・右アッパーから一気に連打。マラーキーが横を向くように倒れこむとレフェリーが試合を止めた。

変則的かつ大技を何度も決めて、最後はフィニッシュしたルフィ。勝者コールを受ける前にメガネをかけるなど、インパクト大のUFCデビューを飾った。


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AB o UFC アレッサンドロ・コスタ ウィリアム・ゴミス エイドリアン・ヤネス カイオ・ボハーリョ キック ジェレミー・スティーブンス ジャック・ショア ジョゼ・アルド ペドロ・ムニョス ボクシング ポール・クレイグ マウリシオ・ルフィ マット・シュネル マルロン・ヴェラ ロブ・フォント

UFC301:オッズ/予想と展望

アレクサンドル・パントーハ 1.52
ティーブ・エルセグ 2.60
ジョナサン・マルチネス 1.62
ジョゼ・アルド 2.36
アンソニー・スミス 4.90
ビトー・ペトリーノ 1.19
ミシェウペレイラ 1.18
イーホル・ポティエリア 5.10
ポール・クレイグ 5.10
カイオ・ボハーリョ 1.18
ジャック・ショア 2.40
ジョアンダーソン・ブリート 1.60
カロリーナ・コバルケビッチ 4.30
ヤスミン・ルシンド 1.24
エルブス・ブレナー 3.15
ムイクティベク・オロルバイ 1.38
ジェアン・シウバ 1.80
ウィリアム・ゴミス 2.05
ジョアキム・シウバ 2.50
ドラッカー・クロース 1.56
マウリシオ・ルフィ 1.52
ジェイミー・ムラーキー 2.60
ディオネ・バルボサ 1.46
エルネスタ・カレツケイテ 2.80
イスマエル・ボンフィム 1.19
ヴィンス・ピシェル 4.90
アレッサンドロ・コスタ 1.70
ケビン・ボルハス 2.20

ブラジル大会のナンバーシリーズ。しかし先月の記念大会で駒を使い切ったせいで、苦しんだ跡が見えるメインとセミのカードに。

メインのタイトルマッチが地元の王者パントーハの防衛戦というのは決まっていたが、挑戦者候補が怪我などで次々にいなくなり、3月に判定勝ちしたランキング7位のモカエフまでが挑戦者枠に入っていたが、どうせ下位ランカーにするならありえないくらいの飛び級にした方が話題になると考えたのか、発表された挑戦者はランキング10位・UFCデビューから11ヶ月のエルセグ。

エルセグは去年の2月には地元オーストラリアのイベントで、日本の平井相手に防衛戦を行っていた。1Rチョークで勝利すると、試合後のバックステージでUFCとの契約が決まる。UFCデビュー戦はマット・シュネルの欠場で回ってきたランキング10位のドボジャーク戦で、僅差ならが判定勝ちしていきなりランクイン。2戦目はランカーと対戦予定が相手が欠場し、ノーランカーの代役との対戦で、またも接戦となり三者29-28の僅差判定勝ち。3月の前戦では、ベテランでランキング9位のマット・シュネルに初のフィニッシュ勝利となるKO勝ち。とはいえ、試合後のマイクでは「トップ5と戦いたい」という主張で、今回のような特殊な事情がなければ、王座挑戦が回ってくることはなかっただろう。

オッズは大差でパントーハ…と思いきや、そこまでの差ではない。それでもタイトル挑戦したモレノ戦、初防衛のロイバル戦よりは評価が高いが。

絞め技での勝利が多いグラップラーと思っていたが、前戦のシュネル戦ではKOパンチを持っているところも見せたエルセグ。が、それは相手のシュネルが打たれ弱くなっているという理由もあったし、1戦目・2戦目の内容を見ると、ランキング相応の実力で、底が見えないという印象ではない。順当にパントーハが防衛か。

パントーハ一本勝ち。

セミでは引退したジョゼ・アルドが復帰。もともと体力的に限界を感じての引退ではなかった。バンタム級でマルロン・ヴェラ、ペドロ・ムニョス、ロブ・フォントに3連勝し、ドバリシビリに判定負けした時点での引退表明。勝てばタイトル再挑戦もある試合だったが、負けたことで実績を積み直すよりも、新たな舞台であるボクシングへ挑戦を行うことを選択しての引退だった。

ボクシングではここまでエキシビションで1勝、プロ公式戦では1勝1分けで、同じ元UFCジェレミー・スティーブンスには引き分けているが、本人が希望するフロイド・メイウェザーなどのビッグネームとの対戦は実現していない。

引退が早かったとはいえ、もう37歳。あくまで地元大会で、目玉カードなく困っていたUFCが出したオファーを受けただけの限定復帰なのか、本格的に復帰するのか。相手はランキング12位でUFC屈指のローキッカー・ジョナサン・マルチネス。現在6連勝中で、ここ3戦はローキックを武器に勝利。特に前戦はエイドリアン・ヤネスからインローで戦闘不能に追い込んでKO勝ちしている。ボクシングに専念していたアルドにとっては危険な相手。

マルチネス判定勝ちと予想。

第1試合開始は5日朝7時から。速報します。

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DWCS MMA MMAPLANET o UFC キック マウリシオ・ルフィ ライモンド・マゴメダリエフ

【DWCS S07Ep09】マゴメダリエフに拳の圧力なし。マウリシオ・ルフィがパウンドアウト

【写真】打撃を被弾するシーンが増え、最後はテイクダウン狙いにスピニングバックエルボーを合わされ、パウンドアウトされたマゴメダリエフ(C)Zuffa/UFC

<ウェルター級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
Def.3R4分45秒by TKO
ライモンド・マゴメダリエフ(ロシア)

左ハイから左サイドキックを繰り出したマゴメダリエフが、右ローを蹴る。右ローを続けたマゴメダリエフが右ハイ、ルフィがかわす。マゴメダリエフは左ミドルを蹴り、右ロー、蹴りのやり取りが続き、ルフィが右カーフを蹴った。スイッチしたルフィにハイと後ろ回し蹴りのコンビを繰り出したマゴメダリエフだが、拳の交換は2分間ない。

と、ルフィが右オーバーハンドを振るい、マゴメダリエフが組みにいったが失敗に。ミドルを決めたルフィ、マゴメダリエフは後ろ回し蹴りと蹴り技を続ける。マゴメダリエフも左から右、そして左のコンビをついに見せる。ルフィのステップインに、クリンチからヒザを入れたマゴメダリエフが右前蹴りを顔面に伸ばす。残り1分、ワンツーからスリーが届かなかったマゴメダリエフが右を被弾する。残り30秒のクリンチ合戦、離れたルフィにマゴメダリエフが右を当てるが、最後も右カーフだった。

2R、ルフィのセコンドは「ヤツは怖がっている」と話しかけていたが、開始早々に右カーフを蹴る。モロに前足を蹴られたマゴメダリエフはここもすぐに手を出さない。ようやくワンツーで前に出るが、クリーンヒットのないマゴメダリエフはオクタゴン中央、やや遠目の距離で右フックを当てた。ルフィは後ろ回し蹴りをかわされ、右ボディを打たれる。蹴りに右を打っていったルフィに対し、マゴメダリエフが右ミドルを決めるが、続くハイは空振りに。ルフィはワンツー、右カーフを決め左ジャブを伸ばす。

残り2分、距離を詰めたマゴメダリエフだがルフィを追い切れず、サークリングでパンチを外される。ルフィの右に組んだマゴメダリエフが、崩してヒザをつかすも立ち上がり際の右は空振りに。立ち上がったルフィは、マゴメダリエフのコンビを頭を振ってかわしてクリンチへ。右を入れたマゴメダリエフがここから距離を詰めて、ワンツー。クリンチでケージに押し込まれたマゴメダリエフは、スピニングバックエルボーを狙って時間となった。

最終回、カーフの蹴り合いはマゴメダリエフが効かされる。パンチを振るいながら前に出るマゴメダリエフだが、カーフに表情が変わる。ルフィは左、右を当ててカーフを続ける。マゴメダリエフも右ローを返す。ここは勝負の賭けるタイミングだったが、逆にルフィが右をヒットさせる。足を蹴られて組んだマゴメダリエフは、逆にケージに押し込まれてしまう。

離れたルフィは右フック、右アッパーをヒットさせる。さらにスピニングバックエルボーを繰り出したルフィは、マゴメダリエフを流血に追い込む。前に出たマゴメダリエフに再び右アッパーを被弾する。ここでマゴメダリエフはテイクダウン狙いで組みつくも、ケージに押し込み続ける力がない。ローから右フックを決めたマゴメダリエフは、ダブルレッグのタイミングでスピニングバックエルボーの直撃を受ける。バックを取ったまま、崩れて下になったマゴメダリエフから、ルフィがマウントを奪う。

パンチの連打に下を向き、頭を抱えたマゴメダリエフは動きを止めて殴られ続け、レフェリーが試合を止めた。


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