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【ONE165】4年6カ月振りの有明で、山北渓人と対戦。ボカン・マスンヤネ「リングは戦いやすい」

【写真】パンクラスではバックスローを連発していたボカンが、ONEのリングでどのようなレスリングを披露するか(C)ONE

28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE 165「 Superlek vs Takeru」でボカン・マスンヤネが山北渓人と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2019年7月、有明アリーナが創られる以前に有明(※ディファ有明)で戦って以来の湾岸再上陸となるボカンが、山北戦に向けての心境と自信のほどを語った。


──山北選手と今月末に戦います。2019年7月以来の日本での試合となりますね(※取材は13日に行われた)。

「前回、日本に行った時の思い出がたくさん残っている。パンクラスで戦い、今度はより大きなステージで東京で戦うことができる。色々な国を訪れてなお、今も日本……東京は僕にとって最高にお気に入りの街だから、凄く楽しみにしている。ただ、勝つだけでなく過去最高のパフォーマンスを日本のファンに見せたい」

──ではオファーを貰ったときは、さぞ嬉しかったのではないですか。

「そうだね。何より試合ができることが嬉しかった。僕自身は1年で4試合は戦いたいと思っているのに……。4年間で、4試合しか戦えていないんだ。待望の試合を東京で戦えることは凄く嬉しいよ」

──パンクラスで試合をしたディファ有明はもう取り壊されてしまいましたが、有明アリーナは数百メートルしか離れてない場所にあります。ただ観客数は1000人台から、数千人に増えます。

「そうなんだ。会場の名前も覚えていなかったけど、より多くの日本のファンに僕の試合を見て欲しい。僕自身はパンクラスで戦った時の情熱と同じだけの熱をONEの試合でぶつけたいと思っている」

──ONEのサーカスは東南アジア中心で、常に夏です。対して、今大会は真冬の東京で行われ南アフリカとは気候が真逆です。その辺り、どのようにアジャストしようと考えていますか。時差もありますし。

「一つ言えることは、南アフリカを出て戦うことをいつも楽しんでいる。色々な経験ができるからね。自分の知らない世界を見て回れるんだから。季節の違い関しては、これまでに南アフリカが冬の時にとても暑いタイで試合をしたこともあった。逆に真夏の南アフリカから、肌寒いマレーシアに行ったこともある」

──マレーシアで肌寒いことがあるのですね……。

「とにかく、季節の違いはもう慣れている。とはいっても、今回の日本滞在は僕の人生で一番寒い季節を経験することになるかもね(笑)。でも、雪が見たい。そこは本当に楽しみにしているよ」

──なるほど(笑)。ところで対戦相手の山北選手はパンクラスのストロー級王者からONEと契約しました。ここも勝手ながら運命じみたモノを感じてしまいます。

「ビューティフル・ストーリーだ。僕はパンクラスのチャンピオンになりたくて、日本で戦った。ただ1試合でONEに転じたから、そのチャンスはなかった。いわばパンクラスのベルトをスキップして、上の舞台で戦うようになった。そしてONEの王座が視野に入っている状態で、パンクラスのストロー級チャンピオンだった選手と戦う。素晴しいことだよ」

──その山北選手の印象を教えてください。

「テイクダウン、テイクダウンをしてからのパウンドが強い。僕と似ているところがある。僕らのマッチアップは、エキサイティングな試合をファンに見せることができるだろう」

──レスリングベース同士、だからこそレスリング力が勝敗を分けるのか。MMAとして、その他の部分が勝負の鍵を握ってくるのか。どちらだと予想しますか。

「彼はレスリングが強い。でも、僕はどんなスタイルでも対応できる。この対応力こそが、MMAファイターに最も必要される部分だ。そして彼のレスリングに、僕は十分に対応できるよ。前回、ヒロバ・ミノワというテイクダウンとグラップリングに優れた日本人ファイターをドミネイトしたけど、いつだってハイレベルのグラップラーとの対戦は興味深い。だから、ヤマキタとの勝負もワクワクしている。

ただし、あくまでもMMAだ。グラップリングマッチではない。前回の試合と比較しても、僕はあらゆる局面で成長を遂げた。まぁ、前回の試合は急所蹴りというアクシデントがなくても、僕がミノワを圧倒できと信じている。それはグラップリングやレスリングだけでなく、MMAとして僕が上回っていたからだ。次の試合もそうなるだろう。しっかりとしたゲームプランもある。そして、ゲームプラン通りにならなくても僕は問題ない」

──今、話に出た箕輪選手は修斗のチャンピオンからONEにステップアップを果たしました。つまりに日本の2つの老舗プロモーションで頂点に立った選手とボカンは戦うわけですね。これぞONEのストロー級ならでは、です。

「日本のストロー級のベスト2と戦うということは、とても意味のあることだ。でも、日本のファンは僕が負けることを期待するわけだね(笑)。今回は僕にとって5度目の日本人選手との対戦で、これまで全部勝ってきた。つまりONEでも常にトップの選手と戦ってきて、僕は彼らを破ってきたことになる」

──日本のファンは日本人選手を応援しますが、何よりも両者の頑張りに期待していると思います。どちらが勝つのかというよりも。

「日本のファンが僕の敗北を期待しないなら、それはそれで本当に興味深いことだね」

──では今回の試合はケージでなく、リングで行われることについてはどのように思っていますか。アジャストはできていますか。

「タイでリングは経験している。ケージで戦うよりも、楽な部分もある。だからケージでもリングでも問題ない。コーナーがあるということは、対戦相手のエスケープを止めることができる。追いかけて、コーナーに追い込むことができるからね。それにロープだと、後ろに空間があるからケージレスリングやウォールレスリングより、クラッチが簡単になる。

つまり、リングは戦いやすいということだよ。腕を組めることで、テイクダウンは容易になる。そこが新しい発見だったんだ。前回、リングで戦ったのは初めてだったけど、そこが直ぐに分かった。つまり、それこそが僕の対応力だよ」

──ところで昨年のONEはキックやムエタイ、グラップリングがMMAよりプッシュされていたように感じます。ONE世界ストロー級王者のジャレッド・ブルックスはMMAを1試合も戦っていないです。そのうえマイキー・ムスメシの組み技王座に挑戦して一本負けを喫するなど、MMAファイターが使われているように感じました。

「ONEはMMAで活動を始めたプロモーションだし、他の競技が組まれるようになると自然とMMAの数は減るよね。それにMMAは世界中で知れ渡っているから、他のスポーツの知名度を上げるために必要になってくる。そこは理解しているよ。それでも、僕が目指すのはMMAのベルトであることは変わりないから」

──そのために山北選手との試合は、大切になってきます。そして勝利だけでなく、挑戦権を手にするにはインパクトを残すことも必要となってきます。

「このレベルの試合になると、常にリスキーな戦いが待っている。ここで勝てばタイトル挑戦で、負ければ一からやり直しだ。勝利を得るためにベストを尽くし、世界中のファンが如何に僕が優れたファイターか理解できる試合をしたい。もちろん、勝ってタイトルを目指すけど……それが実現しないなら、与えられた相手と戦うだけ。当然、ヤマキタに勝ってジャレッド・ブルックスとジョシア・パシオ戦(3月1日にカタールで対戦)の勝者に挑戦したいとは思っている。

もう待ちたくないんだ。戦うという喜びを僕から奪って欲しくない。そんな事態になるとは思っていないけど、とにかく最高の試合をするよ。これまでONEの試合では敗北を恐れて戦っていた部分がある。でも、今回の試合は僕の全てを出し切る。そしてベストパフォーマンスを日本のファンに見てもらう。日本の皆のサポートに感謝しているし、皆に僕の試合を楽しみにしてほしい」


■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE X ONE166 アンジェラ・リー イリャ・フレイマノフ ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ スタンプ・フェアテックス タイ・ルオトロ タン・カイ タン・リー デニス・ザンボアンガ ハム・ソヒ マイキー・ムスメシ マンスール・マラチェフ ライニア・デリダー

【ONE166】初のカタール大会、重要拠点構築へ豪華カード。スタンプ×ザンボアンガが追加、タイも投入

【写真】4つ目のMMAの世界タイトル戦 in カタールが決定した(C)ONE

16日(火・現地時間)、ONEが3月1日(金・同)にカタールの計画都市ルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Quatar」でONE世界女子アトム級選手権試合=王者スタンプ・フェアテックス×挑戦者デニス・ザンボアンガ、サブミッショングラップリング世界ウェルター級選手権試合=王者タイ・ルオトロ×挑戦者アイザック・ミッチェルを組むことを発表した。
Text by Manabu Takashima

ONEにとって新たな投資筋というだけでなく、カタールは欧州標準時間帯と3時間しか変わらずヨーロッパという新たなマーケット開拓への足掛かりとなる大切なイベントだ。カタールを今後、拠点とできるのか。その重要度たるや、既に発表された試合からも十分に伝わってくる。


ONE世界ミドル級選手権試合王者ライニア・デリダーが、ライトヘビー級王座を失った相手=ヘビー級&ライトヘビー級2冠王アナトリー・マレキンにリベンジに挑む――誰がどのベルトを巻いているのか、謎解きのような――王座防衛戦。またデリダ―×マレキン1と同様に2022年12月4日のフィリピン大会と立場を変えて再戦となるのが、世界ストロー級選手権試合=王者ジャレッド・ブルックス×挑戦者ジョシュア・パシオの一戦だ。

パシオは10月にマンスール・マラチェフのTD&トップコントロールに苦戦を強いられたが、ギロチンの仕掛けを評価され、リベンジ戦にこぎ着けた。対してチャンピオンはベルトを巻いてからMMAの試合は1年以上なく、8月にマイキー・ムスメシのサブミッショングラップリング世界フライ級王座にチャレンジし、腕ひしぎ腕固めに敗れて以来の実戦となる。

さらに、これも2022年8月以来の再戦となるのが世界フェザー級王座統一戦=正規王者タン・カイ×暫定王者タン・リーのタンタン対決だ。前回は王者タン・リーが、挑戦者タン・カイのカーフで削られジェネラルシップを譲ってベルトを手放した。その後、7月にリマッチが組まれていたが、王者の負傷欠場によりタン・リーは、イリャ・フレイマノフと暫定王座決定戦を戦い、内ヒールで斬って落とした。

このように既報の世界タイトル3試合のテーマが再戦なのに対し、スタンプ×ザンボアンガは初顔合わせとなる。といっても彼女たちの間に因縁がないかといえば、そうではない。彼女たちはフェアテックスジムで共に汗を流した期間のあり、元チームメイト対決となる。

さらにいえばコ2020年2月28日にV.V.Meiを破ったザンボアンガは時のチャンピオン、アンジェラ・リーへの挑戦権を獲得したが、ロナ禍によりイベントスケジュールが大幅に狂い権利を行使できないまま挑戦権を賭けたアトム級GPが開催され、そこ参戦することとなった。

そのGPで優勝したスタンプは、アンジェラにONE Xで挑戦も逆転負けを喫し、アンジェラ引退により王座決定戦が組まれると、ザンボアンガと因縁少なからずのハム・ソヒをボディで沈めベルトを手にした。

ザンボアンガはGPでハム・ソヒを相手に大論争となった判定負けをし、再戦も接戦ながら返り討ちとなった。ハム・ソヒと接戦だったザンボアンガ、仕留めたスタンプ。現状の両者には、それだけの差は存在すると思われる。が、圧倒的なフィジカルを誇るスタンプに引けを取らないザンボアンガだけに、三段論法は当てはまらない可能性もある。

アブダビでなくカタールで行われるサブミッショングラップリングの世界戦。ルオトロ・ブラザースの兄=タイに挑むミッチェルは2022年の茶帯ノーギワールド優勝しており、昨年11月のADCCアジア&オセアニア予選88キロ級を制したばかりの豪州人組技師だ。

アジア&オセアニアを無双するミッチェルが、世界の最高峰に如何に挑むか。とはいえサークルケージやリングでタイが最近戦ってきた(つまりONEでの試合)相手はロシア系やMMAファイターのデリダ―で、いわゆるADCCを頂点とした組技ヒエラルキーのトップにある選手たちではなかった。

いってみるとタイは一昨年9月のADCC世界大会でニコラス・マレガリに敗れて以来、世界の潮流にある選手と戦ってこなかったになる。ミッシェルはダナハー門下であった当時に、米国に拠点を置きWNOの人材発掘リアリティショーなどで、しっかりと経験を積んでいる。ネームバリューとタイトル歴以上の強敵であり、タイにとってADCCイヤーの幕開けに相応しい、タフな挑戦者といえよう。

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45 AB ABEMA ADCC2022 MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE165 RIZIN ウアリ・クルジェフ キック グスタボ・バラルト ケイド・ルオトロ ゲイリー・トノン ダニー・キンガド トミー・ランガカー ボカン・マスンヤネ マイキー・ムスメシ マテウス・ガブリエル マーチン・ウェン 三浦彩佳 山北渓人 岩本健汰 平田樹 武尊 箕輪ひろば 若松佑弥 青木真也

【ONE165】ONE日本大会にグラップリング世界の頂点=ケイド・ルオトロが登場。ランガカーとリマッチ

【写真】ケイドをこの目で見られるだけで、嬉しい限りだ(C)RIZIN FF

4日(金・現地時間)、ONE Championshipが28日(日)に江東区有明の有明アリーナで開催されるONE 165「Rodtang vs Takeru」でONEサブミッショングラップリング世界ライト級選手権試合=王者ケイド・ルオトロ✖挑戦者トミー・ランガカーの一戦を組むことを発表している。
Text by Manabu Takashima

タイトル名にあるようにロッタン・ジットムアンノン✖武尊のキックを筆頭に青木真也✖セージ・ノースカット、ゲイリー・トノン✖マーチン・ウェン、さらに日本大会らしくダニー・キンガド×若松佑弥、ボカン・マスンヤネ×山北渓人、箕輪ひろば×グスタボ・バラルト、平田樹×三浦彩佳が行荒れる同大会で、組み技の世界戦が実現する。


ADCC2022で77キロを制し、ONEではライト級世界王者に君臨するケイドは双子の実兄でウェルター級王者タイ、そしてタフライ級王者マイキー・ムスメシと共に、ステロイドフリーのADCCという頂点を持つグラップリング界にあって、ナチュラル化のために動く──組み技ワールド新世代のリーダーだ。

そんなケイドはADCC世界大会の1カ月後、2022年10月にウアリ・クルジェフをヒールで下し同王座を獲得すると、12月にはマテウス・ガブリエルを相手に初防衛に成功。そして今年の6月に行われた2度目のタイトルディフェンディングマッチでは、ランガカーを判定で下している

一本決着でなかったにせよ、ここでダイレクトリマッチになった理由は何なのか。事実、今大会ではケイドでなく兄のタイがウェルター級世界王座を賭けて戦うという話もあった。一方、ケイドは日本大会が正式発表となる前からONE側では岩本健汰に声を掛けていた模様だ。

ただし岩本はADCC世界大会でのシード権獲得のために中堅に確実に勝つという2024年序盤に向けて明白なプランを持っており、ONEとの契約に縛られるとそのプランを実行できなくなることを危惧し、このオファーを固辞していた。

もちろん岩本✖ケイドは楽しみだが、岩本には全力でADCC世界大会に向かって行って欲しい。またケイドの試合は、対戦相手云々以上にケイドの動きを実際にこの目で見ることが一番の収穫となる。世界の頂点にあるグラップラーの登場は、4年振りのONE日本大会に一際、華を添えることになるだろう。

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AB MMA o ONE ONE Championship   セイジ・ノースカット チャトリ・シットヨートン マイキー・ムスメシ 青木真也

1.28 ONE Championship 有明アリーナ大会でロッタン・ジットムアンノン vs. 武尊、青木真也 vs. セイジ・ノースカット

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チャトリ・シットヨートンCEO「ONEは2024年に記録的な数の大会を開催する」「アメリカのスタジアムで大会を開催するし、日本大会も開催する」(2023年11月29日)

 こちらの続報。


 チャトリ・シットヨートンCEOがSNSで「東京!!! 日本は世界で一番好きな国のひとつです! 明日の発表にエキサイトしています!」とコメント。



 そして、1月28日に有明アリーナで『ONE 165』を開催することと、ロッタン・ジットムアンノン vs. 武尊、青木真也 vs. セイジ・ノースカットを行うことを発表。

 ロッタンは9月の『ONE Friday Fights 34』でスーパーレック・キャットムー9に判定負けして以来の試合。スーパーレックの5ポンド超過によりキャッチウェイトに変更されていました。武尊は6月の『MTGP Impact in Paris』でベイリー・サグデンに5R KO勝ちして以来の試合。

 青木は10月の『ONE Fight Night 15』で行われたサブミッショングラップリングルールでマイキー・ムスメシにアキレス腱固めで敗れて以来の試合。MMAは2022年11月の『ONE 163: Akimoto vs. Petchtanong』でサイード・イザガクマエフに1R TKO負けして以来。ノースカットは5月の『ONE Fight Night 10』でアフメド・ムジタバに1Rヒールフックで勝利して以来の試合。

 両者は2021年4月の『ONE on TNT 4』でノースカットの約2年ぶりの復帰戦として対戦予定でしたが、ノースカットが新型コロナウイルスの後遺症が長引いたことから中止になっていました。2年9ヶ月の時を経ての仕切り直しマッチとなります。続きを読む・・・
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F1 MIKE MMA MMAPLANET o ONE   マイキー・ムスメシ ルンピニー 青木真也

【ONE FF15】マイキー・ムスメシが、青木真也からアオキロックを取り一本勝ち!!

【写真】尻が接地するだけ入られてしまった。致し方ない(C)ONE

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
Def.3分05秒by ストレートフットロック
青木真也(日本)

フレンドリーなマイキーと、厳しい表情を続ける青木。足を取られたマイキーは、すぐに引き込む。やや距離をとって正座の青木は足をすくわれない状態を創ったか。

手首る掴んで足を取りつつ展開を創ろうとするマイキーに対し、スプロールで取らせない青木だが、右足をすくわれてしまう。マイキーの股間に手を入れた青木は足の裏を浮かせないようにしているか。マイキーはその右足を右手で奥深く取り、左手をからめてリバデラでRNグリップに取る。

ストレートフットロック──マイキーはアオキ・ロックを本家から取ってタップを奪った。ここで笑みを浮かべた青木、マイキーは「本音をいえば僕は病気で、先週も病院にいた。40度熱があったんだ。ONEには死んじゃうと伝えていたけど、自分をプッシュして戦った。チャレンジしたんだ。1時間、朝に練習しただけど、どんな調子かは関係ない。ここにはファイトにきた。どんな調子かは関係ないんだ。

フィニッシュはアオキ・ロック、モディファイド・ストレートフットロックだ。このポジションはシンヤから学んだ、マスターである彼が創造した技なんだよ。40歳でも戦い続けて、彼はファイターなんだ。次? まずは40度熱があって練習するなと言われたよ。今、ムエタイをやっていた凄く楽しい。ここルンピニーでMMAを戦いたい」と話した。


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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN15 イリャ・フレイマノフ エコ・ロニ・サプトラ キック ジャン・リーポン ジョシュア・パシオ ジン・テホ タン・カイ タン・リー ダニエル・ウィリアムス チャンネル ティモフィ・ナシューヒン フー・ヨン ボクシング マイキー・ムスメシ マンスール・マラチェフ マーチン・ウェン ルンピニー 手塚裕之 若松佑弥 青木真也

【ONE FN15】暫定フェザー級王座決定戦は、実はパンチのタン・リー✖足・ヒザ・拳の連動フレイマノフ

【写真】どちらがコーナーに詰まるのか。そんな見所もある(C) ONE

7日(土・現地時間)、ONE Fight Night15「Le vs Freymanov」がタイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催される。日本からMMAで手塚裕之、青木真也がグラップリング戦に出場する今大会は、10試合中MMAが5試合組まれている。
Text by Manabu Takashima

10日間のショートノーティス出場となる手塚はジン・テホと戦い、全ストロー級王者ジョシュア・パシオの再起戦=マンスール・マラチェフ戦。若松佑弥に敗れたフー・ヨンが、インドネシアのレスラー=エコ・ロニ・サプトラと戦う一戦など興味深いカードが続くMMAマッチ、とりはメインイベント=ONE暫定世界フェザー級王座決定戦=タン・リー✖イリャ・フレイマノフ戦だ。


7月15 日のバンコク大会で王者タン・カイに、前王者タン・リーが挑む──タン・タン対決第2弾は、チャンピオンのヒザの負傷で延期となり、すぐに回復とならなかったため暫定王座が認定されることとなった。

今回のタイトル戦、タン・リーにとっては昨年8月にベルトを失って以来の実戦となる。フレイマノフのこの間に元二階級王者のマーチン・ウェン、草原の豪腕シネチャグタガ・ゾルツェツェグをTKO、そしてRNCで破っている。

オーソ基調のスイッチヒッターのフレイマノフは、蹴り終わりで構えを変えてパンチに繋げる動きに長けている。同様の動きはパンチへの連係だけでない。スレイマノフは蹴りからヒザ蹴り、そしてウェンに決定的なダメージを与えたヒザ蹴りからストレートというバラエティに富んだ足、ヒザ、拳のコンビネーションを有している。

このスイッチはテイクダウンにも応用でき、対戦相手からすればフレイマノフの攻撃は非常に予期しづらい。その一方でテイクダウンディフェンスにも長けており、倒されてからはスクランブルよりも背中をつけて極めとスイープの連係プレーも得意な流れといえる。

そんな万能ファイターのフレイマノフだが、シネチャグタガ戦では下がったところを追いかけて左を被弾したシーンがあった。この動きを見る限り、誘って左ミドルから左の追い突き、右の返しのフックというタン・リーの鉄板パターンにハマるケースも十分にあり得るだろう。

とはいえ、下がる相手に対してフレイマノフは圧倒的な強さを発揮するファイターだけに、タン・リーとしてはより中に入る打撃戦を繰り広げたいところだ。そこから組み&柔術もタン・リーにとってオプションの一つではあるが、組みぎわにスピニングバックエルボーを合わせる達人系の技を持つのが、フレイマノフ。

一点、タン・リーもスイッチヒッターだが、前手のパンチは粗く、奥手は真っ直ぐ綺麗に相手を射抜くシーンをたびたび見せてきた。これは左右どちらにも関係なく、大きな振りで釣って、奥からのストレートを打ち抜くという計算に基づいた攻撃手段のように感じられる。

武器の多さでフレイマノフ有利と予想される一戦をひっくり返すことができるタン・リーの攻撃は、このスラッピーな右からシュアな左ストレートと、蹴り&追い突きから&返しのフックというコンビだ。

それでもフレイマノフは常に蹴りと拳が連動しており、乱打戦になるとパンチに頼りがちになるタン・リーと勝負どころで差が出ることが十分に感がられる。結果、やはりフレイマノフに分がある暫定王座決定戦といえよう。

■放送予定
10月7日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ムエタイ121ポンド契約/3分3R>
ペッディージャー・ルクジャオポーロントン(タイ)
セレステ・ハンセ(豪州)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<ムエタイ174.5ポンド契約/3分3R>
バムパラ・クヤテ(フランス)
シャキル・アルテクレティ(イラク)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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ABEMA Interview ONE ONE FN15 ブログ マイキー・ムスメシ 青木真也

【ONE FN15】ムシメシ戦が二転三転──する直前の青木真也「こういう状況だからこそ自分の腕が試される」

【写真】マスコミ向けの合同取材の時点で、青木の耳にはムスメシ欠場の第一報が届いていた (C)TAKUMI NAKAMURA

7日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night15にて、青木真也がマイキー・ムスメシとサブミッション・グラップリングマッチで対戦する。
Text by Takumi Nakamura

約11カ月ぶりとなる青木のONE参戦は試合そのものが二転三転する事態が起きた。ABEMA格闘【公式】YouTubeチャンネルでも青木が公表しているように、タイに向けて出発する直前=マスコミ向けの合同取材が行われた9月28日午前に、ONEからムスメシ欠場の連絡が入り、一旦はタイ行きがストップとなった。

代替カードもなく試合消滅かと思われたが、急転直下、10月2日にムスメシが試合をやると意思表示し、ムスメシ×青木は予定通りに実施。翌3日に青木はタイへ飛ぶこととなった。このインタビューは最初にムスメシ欠場の連絡があった28日の合同取材後に行われたもの。その慌ただしさやインタビュアーのリアクションなどムスメシ欠場に関するやりとりも含む形でインタビューを掲載したい。


――先ほどは合同取材おつかれさまでした。

「金ちゃんがクレベルに勝ってから、色んな人に『金原選手が青木選手は寝技が強いと言っていました』と言われるんですよ、それがホントに面倒くさくて(苦笑)」

――RIZINが終わった直後なので、話題やネタとしてはホットですからね。

「正直、僕と金ちゃんだったら、やってきたことの格が違うじゃないですか。それがもう伝わらない時代なんだなと思いますよね。格闘技を知らない人のSNSとかYouTubeのコメント欄の書き込みみたいなことばっかり言ってくるからぐったりしてます(苦笑)」

――それでは本題に入らせてください。対戦相手のムスメシことはいつから知っていましたか。

「名前だけは知ってましたよ。ただ彼はMMAのグラップリングをやるわけじゃないから、興味が沸くことはなかったです」

――別競技で強い人というイメージですか。

「そうそう。だから今も興味があるかないかで言えばないですよ」

――ABEMAの中継では過去に青木選手がムスメシと練習したことがクローズアップされていました。彼とはスパーリングしたのですか。

「やりました。でもあっちがすぐクローズドガードをとって、ああこんな感じかって。だから試合をやってみないと分からないです」

――ムスメシは柔術・グラップリングのトレンド的な動きを見せることが多いですが、彼のベーシックな技術はどう評価していますか。

「彼はレスリングをやらないのが大きいですよね。レスリングをやらないと尺(時間)の使い方が変わるから。ONEのグラップリングは10分1Rで、そこでレスリングの攻防をやると尺が持つんですよ」

――尺が持つ、ですか。

「レスリングを一切やらなかったら、10分間グラップリングをやらないといけない。10分間グラップリングやったら(一本を)取られる可能性が増える」

――なるほど。グラップリングの時間が長ければ、必然的にそうなるわけですね。

「ケイド・ルオトロ相手に時間切れまで持ち込んですごいと言われるけど、あれはルオトロが立ち技=レスリングをやったからですよ。そこで時間を使えたから。あの時間がなかったらダメだったかもしれない」

――それでいうとムスメシはおそらくレスリングゼロだと思います。

「だから怖いんですよ。まあ12分だったらいかれるかもしれないけど、10分だったら何とかなる気はしてます」

――10分1本勝負は、基本的に試合が切れずに10分間続くので、かなり過酷なルールですよね。

「攻防の間を持たせないといけないから、ゴチャゴチャやらないといけないですよね」

――例えばこうしたルールで戦うとき、10分間やることを前提にしているのか。それとも10分以内に終わらせようとしているのか。

「そこは10分やることを考えますよ。だからグラップリングの試合は面白くないんです」

――フィニッシュするよりフルラウンド戦うこと前提で動くからですか。

「そう。無制限一本勝負にした方がすぐ試合が決着するかもしれない。お互い一本取らないと終わらないわけだから、最初から取りに行くでしょ。そこを15分・30分一本勝負にしちゃうと、その尺を持たせるように動くから決着がつきにくいと思います」

――それでいうとムスメシはこのルールを最大限生かして戦っているように思います。

「生かしているというか、ムスメシのスタイルに合わせたルールですよね。レスリングはやらなくていい、グラップリングで一本取りに行きなさい。そんなルールだから」

――例えば青木選手は普段の練習で技術のトレンドはどう追いかけているのですか。

「僕がこういうことを言うと、あれかもしれないけど、もう僕は遅れてると思いますよ。技術的にも、流れ的にも。MMA・グラップリングともに。その自覚はあるし、認めます。ハイ」

――自分の想像よりも先を言っているということですか。

「どちらが正しい、どちらが先か。それは分からないけど、自分がやっていることが今のMMAやグラップリングの主流から外れつつあるのが分かります。もう僕のスタイルはメインストリームじゃない」

――ずばりそこを追うことはないのですか。

「MMAPLANETみたいな媒体の読者からすれば、青木真也に主流のスタイルを学んで欲しいんだろうけど、僕は主流のスタイルに触れてみて、取捨選択できるうえで、その主流を追いかけようとは思わないんですよ」

――それは自分の格闘技観とは違うからなのか、それとも単純にやっていて楽しくないのか。

「どうだろう。僕は世界一を目指すとかそういう競争軸にいないし、そのレールから外れているから。僕はその軸とは別にいて、今の主流を見て『俺ならこう思うけどな』というところにいたいんです。こう言うとみんな怒るけどね」

――その競争は40歳を過ぎた選手がやることじゃないだろ、と。

「40歳過ぎて競い合う格闘技をやっていて大丈夫なの?って思うんです。今の僕くらいのキャリア・年齢で世界一を目指す競争軸で競い合って、果たして先があるか?って。間違いなく選手として落ちていくわけだから」

――これは失礼な言い方かもしれませんが、MMAで戦うことがコンディション的にも厳しくなってきたから、MMAではなくグラップリングの試合で人前に出る。そういう見られ方をされるかもしれません。

「そのレベルでグラップリングをやってないことだけが救いじゃない? 僕自身はメインストリームから外れつつあるけど、まだメインストリームのトップ選手とマッチメイクされている。これが元MMAのトップ選手同士のグラップリングマッチを組まれるようになったら悲しいですよね。もしONEで青木×シャオリンのグラップリングマッチをやったら残念な感じじゃないですか。僕はそれをやりたくないし。まだムスメシの相手としてオファーをもらっていることが救いですよ」

――青木選手のグラップリングに関する考えが聞けてよかったです。

「ここまでインタビューしてもらって申し訳ないんですけど、びっくりするような話があるんですよ」

――ん…なんでしょう?

「ムスメシが体調不良で欠場だって。合同取材の直前に聞かされました」

――ええっーーー!

「だから原稿どうまとめるかは頑張ってください(笑)」

――グラップリングに対する取り組みの話がメインだったので原稿は何とかなりますけど、青木選手は……どうするんですか。

「今日の夜出発予定だったんだけど、一旦それはキャンセルしました。ONEからは延期してほしいってリクエストが来てるけど、こちら的に延期はないと。ムスメシ欠場で他の相手を用意するかどうかを聞いているところで、まだ正式な返事は来てないです」

――こればかりはどうしようもないので、現時点では試合がどうなるか経過を待ちます。

「こういう状況だからこそ自分の腕が試されるし、自分がONEにとってどういう選手で、どういう扱いをされるかが分かりますよね。僕はちゃんと主張もするから」

――今の話を聞いていると、個別インタビューの前の合同取材で「なめんなよ」と言っていたことの意味がよく分かります。

「いわゆる伏線回収ですよ(笑)。まあ楽しみにしておいてください」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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【ONE FN15】タワンチャイがカード変更前に語ったこと「ONEでは純粋に勝ち負けを争うことができる」

【写真】スーパーボン戦は延期となったタワンチャイだが、彼が語ってくれたことをぜひ試合前に読んでいただきたい (C)TAKUMI NAKAMURA

7日(土・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night 15。今大会でタワンチャイ・PK・センチャイがジョー・ナタウットと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

当初ONEムエタイ世界フェザー級(70.3キロ)王者のタワンチャイはスーパーボン・シンハ・マウインとの防衛戦を予定していたが、スーパーボンの負傷欠場により延期。米国在住のムエタイファイター=ナタウットとのワンマッチに変更となった。

2021年のONE参戦以降、シッティチャイ・シッソンピーノンにスプリット判定で敗れた以外はすべて勝利を収めているタワンチャイ。しかも判定勝利はペットモラコット・ペッティンディー戦のみと圧倒的な強さを見せている。スーパーボン戦は延期となったが、スーパーボンを含むフェザー級のトップ選手たちとの対戦が期待されていることは変わらない。

今回のインタビューはスーパーボン欠場前の9月9日に行われたもので、スーパーボンとの対戦だけでなく、ムエタイの中量級を取り巻く状況、賭けの対象からスポーツへと変わりつつあるムエタイについても及んだ。MMAPLANETとして伝えたいことが詰まっている――そんなタワンチャイのインタビューをお届けしたい。


――前回8月ONE Fight Night 13でのダビッド・キリア戦は左ミドルでキリアの腕を壊してTKO勝利という試合結果でした。あの試合を振り返っていただけますか。

「彼はもともとパンチャーなので腕を蹴ることが作戦だった。その作戦通りに勝つことができたと思う」

――ヨーロッパをはじめタイ以外の選手はミドルキックををヒザ・足でカットするのではなく、腕でブロック選手が多いです。そういう選手はずばり戦いやすいですか。

「特にそういう相手が戦いやすいというわけではないよ。選手は皆それぞれファイトスタイルを持っていて、キリアはパンチを使う選手だから腕が上がる傾向がある。だから腕を蹴ろうと思ったに過ぎない。もしキリアとは違うタイプの選手が来たとしても、自分はその選手に合わせた対策を練って戦うことができる」

――ONEのワンマッチは3Rで試合時間が短いですが、それでも蹴りを効かせる自信はありますか。

「自分にとって蹴りはメインの武器であり、キリア戦で蹴りを使ったのは彼がパンチャーだからだ。彼はいつもパンチで相手をKOしようとして前に出てくる。だから僕は自分の距離を大切にして、キリアが前に出てこられなように蹴りを使ったんだ」

――日本では3R制は蹴りよりもパンチの方が有効だという考えも多く、パンチ主体になる選手が多いです。タワンチャイ選手はそれについてどう思いますか。

「それも人それぞれの問題だと思う。自分は3Rの戦い方にアジャストすることは難しくないし、蹴りで勝つことが不可能だとも思っていないよ」

――では次戦についても聞かせてください。スーパーボン選手にはどんな印象を持っていますか。

「彼はとてもいい選手で技も多彩だ。ファイトIQも高いし、見栄えのいい試合もできる。彼と戦うことが楽しみだよ」

――スーパーボン選手も蹴りが得意なテクニシャンで、日本のファンは2人の試合がハイレベルな技術戦になることを期待しています。タワンチャイ選手はどんな試合になると予想していますか。

「本当にいい試合になると思うよ。お互いアグレッシブで攻め合うと思うから、みんなにはこの試合を楽しみにしていて欲しい」

――これまでタイの中量級(70キロ)以上の選手はタイで活躍する舞台がなく、タイ以外で戦わなければ注目を集める・稼ぐことが難しい状況でした。そのなかでONEが70キロの選手を世界中から集めて、試合を組んでいることをどう感じていますか。

「すごく良いことだと思っている。ONEのおかげで我々の階級の選手たちは海外に行かなくていいし、タイにいたまま階級を変えることなく海外の強豪と戦えることは喜ばしいことだよ」

――同じ階級のシッティチィがONE Friday Fights 32でイランのモハメド・シアサラニにダウンを奪われて敗れる波乱が起きました。タワンチャイ選手から見て、タイ以外の選手のレベルは上がっていると思いますか。

「ここ数年でタイ以外の選手のレベルはものすごく上がっていると思う。多くの選手がムエタイの流儀を学び、強くなっていることを感じている」

――ムエタイを取り巻く環境についても聞かせてください。ルンピニースタジアムでONEが毎週大会を開催し、ラジャダムナンスタジアムでもRWSがスタートしました。ムエタイ=賭けという状況が変わりつつあると思います。タワンチャイ選手はこれについてどう感じていますか。

「ムエタイがギャンブルからリアルスポーツになることは本当にうれしいよ。ギャンブルの対象としてお金が関わると、色んな人たちが試合に絡むようになるんだ。でもムエタイがリアルスポーツになれば、そういったことがない。選手は純粋に自分のスキルで勝ち負けを争うことができる。本当にムエタイが良い方向に向かっていると思う」

――例えば今の若い選手・人たちもギャンブルとしてのムエタイよりもスポーツとしてのムエタイに興味を持っていますか。

「絶対的にそうなっていると思う。ここ数年でムエタイがギャンブルからスポーツに変わり、間違いなくタイの若い人たちはムエタイに興味を持つようになった。ムエタイがスポーツになることは非常にポジティブなことだし、選手のキャリアそのものもポジティブにしてくれると思う。多くのタイ人はムエタイが賭けの対象ではなくなることを歓迎しているよ」

――今回はご自身の試合だけでなく、ムエタイの現状についてまで話を聞かせていただき、ありがとうございます。試合を楽しみにしています。

「アリガトウゴザイマス!」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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【ONE FN15】急遽タワンチャイと対戦。米国在住ムエタイ戦士・ナタウット「焦ることも、驚くこともない」

【写真】インタビューもすべて英語、淡々と試合に向けて意気込みを語ったナタウット (C)TAKUMI NAKAMURA

7日(土・現地時間)タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night 15。今大会でジョー・ナタウットがタワンチャイ・PK・センチャイがと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

当初ONEムエタイ世界フェザー級王者タワンチャイ×スーパーボン・シンハ・マウインのタイトル戦が予定されていたが、スーパーボンの負傷欠場により延期。ナタウットがタワンチャイとワンマッチで対戦することになった。

ナタウットは活躍の場を広げるべく、2014年から米国Lion Fightに参戦。そのまま米国に移り住み、ONE契約後も米国に拠点を置き続けている。急遽決まったタワンチャイとの対戦を前にしても「一つの試合がブックされて、それを戦うだけ」と泰然自若に語った。またナタウットに米国のムエタイ事情も訊いた。


――スーパーボン選手の欠場により、急遽出場が決まりました。試合に向かた準備やコンディションはいかがですか。

「ショートノーティスで戦うことは分かっているし、ずっと練習は続けていた。彼と戦う準備はできているよ」

――対戦相手はONEムエタイ世界フェザー級王者のタワンチャイです。

「相手がタワンチャイだからと言って焦ることもないし、驚くこともないし、興奮することもない。一つの試合がブックされて、それを戦うだけだよ」

――対戦相手としてタワンチャイにはどんな印象を持っていますか。

「彼はとてもいいファイターだよ。みんなが知っている通り、蹴りが強い。でもそれ以外の印象は特にないね」

――彼はONEの現役チャンピオンであり、この階級のトップ選手ですが、特別な選手だとは思っていないですか。

「ONEには世界から強いファイターたちが集まっていて、彼はそのなかでチャンピオンになっている。それだけ彼はすごいファイターだと思う。ただしONEで戦うファイターは全員素晴らしいファイターだ」

――ナタウット選手は2014年~2017年まで米国のLion Fightに参戦していて、当時から米国に拠点を移して、現在も米国在住なんですよね。

「試合の機会を求めて米国に住むようになった。今は生活も、トレーニングも、仕事も、すべて米国が拠点になっている。だから試合が決まると、試合ときに米国から移動しているよ」

――タイの中量級(70キロ)以上の選手はタイで活躍する舞台がなく、タイ以外で戦わなければ注目を集める・稼ぐことが難しい状況だったと思います。それもあって米国に活動の拠点を移そうと思ったのですか。

「僕がアメリカに住んだのは試合のためだけでなく、それまでとは違う人生を送りたいと思ったからだ。強いファイターであれば、世界中どこにいてもオファーが来るし、活躍の舞台があると思う」

――米国を中心に活動しているナタウット選手ですが、最初にONEからオファーを受けた時の心境はいかがでしたか。

「今ムエタイに関してはONEが世界で一番大きな組織だから、そのONEからオファーがあるんだったら、自分もそこに飛び込みたいと思った」

――米国ではファイターとしての活動以外に指導もされているのですか。

「ムエタイを指導することがメインの仕事だ。色んな街を渡り歩き、あらゆる目的の生徒にムエタイを教えているよ」

――米国ではムエタイの試合・大会はどのくらい行われているのですか。

「米国でもプロ・アマ問わず多くの大会が開催されている」

――ナタウット選手も参戦していたLion Fightのような、いわゆるビッグプロモーションは他にもあるのですか。

「Lion Fightも大会数が減って、定期的に大会が開催されていないし、他にLion Fightのように世界各国から選手を招聘する規模の大会は行われていない。どうしても米国にはUFCがあって、格闘技においてはUFCの影響が大きい。米国でムエタイを普及・定着させるためには長い時間が必要だと思う」

――ONEは米国でもAmazonプライムで試合を見ることができます。ONEが世界的なムエタイイベントを開催していることをどう思いますか。

「ONEが大きな大会を開催することはムエタイにとっていいことで、世界的にムエタイの普及が進むと思うし、米国でもONEのおかげで毎週ムエタイの試合が見られることはとても大きい。ただし繰り返しになるけれど、米国に関して言えば、それと比較にならないほどUFCが巨大なものなんだ。米国でも少しずつムエタイが認知され始めているけれど、まだまだ時間がかかるだろうね」

――ナタウット選手はMMAの試合をやろうとは思わなかったのですか。

「それは思わなかったね。自分は立ち技・打撃が本当に好きだから。趣味程度にグラップリングの練習はしているけど、試合をするのであれば打撃の試合しかやるつもりはない」

――ムエタイを取り巻く環境についても聞かせてください。ルンピニースタジアムでONEが毎週大会を開催し、ラジャダムナンスタジアムでもRWSがスタートしました。ムエタイ=賭けという状況が変わりつつあると思います。ナタウット選手は米国在住ですが、この状況をどう感じていますか。

「自分もそれはすごく良いことだと思う。ムエタイがギャンブルではなくなることで、タイ国内でムエタイに興味を持つ人が増えているし、それはアメリカでも同じだよ」

――これからの選手としての目標、引退した後の目標はありますか。

「引退したらムエタイ以外ことも考えたいけど、それまではムエタイ選手として戦い、ムエタイをたくさんの人に教えていきたい」

――引退後もずっと米国に住む予定ですか。

「アメリカの市民権を持っているから、アメリカにも住んでいたいし、いずれはタイにも家を買って、アメリカとタイ両方で生活したいと思っている」

――それでは最後にこの試合を楽しみにしているファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「試合は目前に迫っているから、もうこれ以上言うことはない。僕もタワンチャイも戦う準備ができているから、あとは試合を見てほしい」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
ジン・テホ(韓国)

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【ONE FN15】10日前のオファー。手塚裕之「試合がしたい。準備期間だなんだって言ってられねぇ」

【写真】火曜日の朝にバンコクに入った手塚。まさに試合のオファーから6日しか経っていない。パスポートが切れないようにも気にしていたのだろう (C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night15に手塚裕之が出場し、ジン・テホと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2022年1月のエジソン・マルケス戦以来、実戦から遠ざかっていた手塚は、自身のキャリアの積み方に関して本気で悩んでいた。そんな彼の下に10日後のファイトという緊急オファーが届いたのは、9月27日のことだった。とにかく試合がしたい、そのために日々のトレーニングを怠ることがなかった手塚は、自分の素直な気持ちに従いバンコクへ向かった。


──9月20日に万智選手の取材で、手塚選手の実家のジムを訪れた際には「試合がない」という苦悩がにじみ出ていました。急転直下、まさかの10月7日に試合決定です。

「あの1週間後にオファーが来て……決まりました(笑)。水曜日に打診があって、木曜日に契約書にサインをしました」

──ここが不思議なのですが、代役出場でショートノーティスということではないわけですよね。

「ハイ。僕が試合をするなら、相手を探すという連絡だったんです」

──スイカで食あたりした選手がいたわけではないと(笑)。

「アハハハハ。でも、間に入ってくださった方がマット・ヒュームにも連絡をしてくれたそうなので……マット・ヒュームが動いてくれたのかなぁと。それは分からないですけど、水曜日にガレージでの練習を終えて、車で家に戻る途中にマネージャーから電話があって、『さすがに来週はないよなぁ』って。

まぁ急だったので、少し考えたいと返答して。2時間ぐらい考えて、ここで来るのも逆にいえばチャンス。急だとかなんとか言っていられないよなって。準備期間だ、なんだって言ってられねぇと思って受けることにしました」

──2日間飯を食べていないと、何を出されても食べますよね。

「まぁ、試合に関してはそれぐらいハングリーだったので」

──オファーの時点からウェルター級で?

「キャッチウェイトでも構わないということでしたけど、僕はウェルター級でアンダーなので。ウェルター級で構わないですって伝えました」

──これは私の個人的な意見です。代役でもなくて、10日の意思確認と試合決定──ファイト直前ですが、手塚選手が気の毒でならないです。選手に対して、配慮や思いやりが欠けています。周囲はどのような反応でしたか。

「驚いていました。練習を一緒にしている梅田(恒介)さんにも電話をしましたけど、『来週? 嘘でしょ』みたいな。皆、そうなりますよね。だからセコンドも見つからなくて。『来週、バンコクに行けますか』って尋ねても、行ける人はなかなか見つからないですよね。最終的には妻に頼んで、時間だけでも読み上げてもらおうかとも考えました。でも娘が今年に生まれたばかりで、水とか怖いということになって。そんななかで岡田遼選手が、セコンドに就いてくれることになったんです」

──えっ、あの独身貴族の岡田選手ですか? 

「ハハハハ。ハイ。一度、出稽古でお会いしてから同い年で仲良くさせていただいていて。今年になっても2回ぐらい栃木まで遊びに来てくれて。キャンプとかしているんですよ」

──それは意外な顔合わせでした。岡田選手は自らのジムもありますし、よくバンコク行きが可能になりましたね。

「ハイ。試合の前日に来てくれて、試合は朝なので夜には戻るっていうスケジュールで来てくれます。日曜日の朝に東京に着いて、その日はアマチュアの大会でセコンドに就かないといけないそうです。でも岡田さんは『バンコクも栃木も変わらないです』と言ってくれて」

──おお、漢ですね。

「感謝しかないです」

──と同時に、先日お邪魔した時に1年8カ月も試合から遠ざかっているのに、グッドシェイプを保っているのだと感心させられました。

「ありがとうございます。練習をし続けていたからこそ、チャンスが巡ってきた時に行くことができました。準備をしていれば、いつかチャンスが回ってくると信じるしかなかったです。そこを信じることができなくなると、続けられなかった。練習自体も好きですけど、いつでも行ける準備はしていました。だから、ありがたいです」

──この間、ショートノーティス出場は常に頭にあったでしょうが、それでもやはり2週間ぐらいを想定していなかったですか。

「ハイ。このオファーが来て、2週間じゃショートノーティスではないと思うようになりました(笑)。前回の試合も1週間前に相手が代わりましたし。だから対戦相手の研究とか関係ないですよね。何が起きてもやっていける自信があります。海外で戦っていくということは、こういうことなんだと。ここで戦うモノなんだと」

──同じく急遽試合が決まった対戦相手のジン・テホに関して、どのような印象を持っていますか。

「彼はインスタで『全然試合が決まらないから、やろうぜ』ってメッセージを送って来ていて。だから、彼も試合機会に恵まれていなくて同じ境遇だったのでしょうね。選手としてはリーチが長い。ワンツーとか遠い距離で戦うけど、蹴りはない。かといってボクシング&レスリングでもなくて、自分からテイクダウンは狙わない。四つ組みでも背中を見せてバックを取らせてアームロックを狙う──そんなイメージです」

──桜庭和志選手と同じようなファイトショーツを履いている選手ですね。

「桜庭選手リスペクストが凄いです。だから、ああいうアームロックを狙うのか。変則的で、現代MMAではなくてUWFの回転体という印象を持っています」

──Double GFCの元ウェルター級王者です。

「元々はライト級みたいで、DEEPと修斗に来日して大原樹理選手、川名雄生選手に負けています。対戦相手の対策の時間もなかったですけど、何もさせずに圧倒します。自分のやるべきことをやる。自分の動きができれば必ず勝てます。打撃、組み技でも劣っているところはないです。一発のキムラとか気を付けて舐めることなく、大きく見ることもなく戦えば、必ずフィニッシュできます。

あと無観客が2試合、前回は少しだけお客さんに席が開放されていた大会で。今回は満員のルンピニー・スタジアムで久しぶりに戦えるのは楽しみです」

──ところで手塚選手がリングで試合をしているというイメージが一切ないのですが、今大会はリングが使用されます。

「アマチュアも米国でケージだったので、リングで試合をしたことはないんですよ。なんでまぁ、初めてなんです。けれども壁レスを使って倒すタイプでもないし、リングだとコーナーがあるのでプレッシャーをかけて詰めやすい。だから不安要素としては捉えていなくて、自分にとってメリットというか、優位に働くかと思います」

──ここで勝てば、言いたいことがあるかと思います。

「もっと試合させてくれってことですね(笑)」

──その権利を得るために、どのような試合をしたいと思っていますか。

「ここまで積み上げたモノと溜まったモノを、全部ぶつけて勝利を掴もうと思います。しっかりやります。それに海外で日本人選手が勝てていないんで、このままだと日本のMMAが舐められてしまいます。ここでジャパニーズ・ビーストが、盛り上げようという気持ちで戦います」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前8時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN15対戦カード

<ONE暫定世界フェザー級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
タン・リー(米国)
イリャ・フレイマノフ(ロシア)

<ONEキックボクシング世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョン・ディベラ(カナダ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ジョー・ナタワット(タイ)

<サブミッション・グラップリング無差別級/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジョシュア・パシオ(フィリピン)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ティモフィ・ナシューヒン(ロシア)
ジャン・リーポン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
フー・ヨン(中国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
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