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【ONE FN25】マラチェフが動くマスンヤネのボディを狙い、3RにTDに成功。ランカー対決を判定で制す

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
マンスール・マラチェフ(ロシア)
Def.3-0
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)

サウスポーに構えるマスンヤネ。マラチェフはスピニングバックキックを顔とボディに蹴り分け、スピニングバックフィストも放つ。マスンヤネはスイッチと前後のステップを繰り返し、テイクダウンを見せつつ、左ストレートを放つ。マラチェフは上体を低くして右フックのカウンター狙いつつ、距離が詰まるとマスンヤネが首相撲からヒザ蹴り。

マラチェフのテイクダウンを切ると、左腕を差してマラチェフをロープに押し込む。マラチェフは手首を持って、マスンヤネに腕をクラッチさせない。マスンヤネは首相撲からヒザ蹴りを突き上げ、距離が離れると小刻みなステップから左ストレートを当てる。

さらに組みの攻防になるとマスンヤネはマラチェフの脇をくぐってバックにつくが、マラチェフも両足をフックさせずに前に落とすようにして立ち上がる。試合がスタンドに戻ると、マスンヤネが左ストレートとヒジで前進。マラチェフも右を返し、マスンヤネに組まれると、今度はマラチェフがマスンヤネにバックを狙う。マスンヤネが正対してラウンド終了となった。

2R、マラチェフはジャブと右ミドル、左でマスンヤネの首を掴んで右アッパー、右ストレートを当てる。マスンヤネは右フックから飛び込んで左の前蹴り。そのままパンチで出ていく。マラチェフも左フックを合わせつつ右の三日月蹴り、右フックを当てる。

マスンヤネはテンポを落とさず前に出るが、マラチェフは右の前蹴りをボディに突き刺し、左ボディにもつなげる。ここでマスンヤネはマラチェフをコーナーに押し込むが、マラチェフは離れる。スタンドではマラチェフがジャブと左フック、組みつくマスンヤネをコーナーに押し込む。

ここでマスンヤネも態勢を入れ替え、左腕を差してコーナーに押し込み、右手でパンチを入れる。ここからマスンヤネはマラチェフの右足にシングルレッグに入りつつ、テイクダウンを狙うがマラチェフは倒れない。距離が離れるとマラチェフはスピニングバックキック。マスンヤネが右から前に出る。マラチェフはワンツー、右カーフ。マスンヤネが右から左フックにつなげる。

3R、マスンヤネはサウスポーに構えてインロー。そのまま距離を詰めて組み付き、左腕を差してコーナーに押し込む。マスンヤネは右手でパンチを入れつつヒザ蹴りを入れる。離れたマラチェフはジャブと右の前蹴り、スピニングバックフィストを見せる。

マスンヤネは歩くような左フックを当て、首相撲になるとヒザ蹴りを入れて、マラチェフのテイクダウンを切ってがぶる。ここはマラチェフが体を起こすが、そのままマスンヤネが左腕を差してコーナーに押し込む。マスンヤネは細かくパンチを入れて、離れ際に左ハイキックを蹴る。

試合がスタンドに戻るとマラチェフのスピニングバックフィストを見せ、パンチで前に出てテイクダウンを奪う。マラチェフがハーフガードでトップキープし、マスンヤネは背中を見せて立ち上がる。そこからスクランブルの攻防になり、マスンヤネが上のポジションを取ろうとしたところで試合終了となった。ステップと手数の多さ、テイクダウンを仕掛け続けたマスンヤネ。それをディフェンスして蹴りを効かせたマラチェフ。判定はマラチェフに軍配が上がった。


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【ONE FN25】ハイドレーションをパスするために、体重超過のバンマードォーチーが話していたこと

【写真】その端麗な容姿を褒められると、照れたようにお礼の言葉を発する。実はシャイかもしれないバンマードォーチーだった(C)ONE

5 日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night25。三浦彩佳の対戦相手のジヒン・ラズワンがハイドレーションがパスできず試合が中止になり、ムエタイでも同様に1試合がキャンセルに。他にもハイドレーションをパスすると体重がリミットまで落ちない選手が2名出るなど、ONE計量=ハイドレーションの効果が薄まる中で、その数値で是非を決めるシステムにほころびが感じられつつある。
Text by Manabu Takashima

そのハイドレーションをパスするために、体重オーバーとなった1人がダニエル・ウィリアムスと対戦するバンマードォーチーだ。中国のイケメンファイターは、実に15カ月振りの実戦となる。驚いたことにロングレイオフには、映画出演が関係しているというバンマードォーチーに話を訊いた。


――バンマー、今週末にダニエル・ウィリアムスと対戦します(※取材は2日に行われた)。ところで去年の7月にヴァウテル・ゴンサウベスに勝利して以来、15カ月振りの試合となります。これだけの間、試合をしなかったのは何か理由があったのでしょうか。

「ONEからは一度オファーがあったけど、体重が落とせないから断ったんだ。今年に入ってからは、しっかりと練習はしたけど……ちょっとしたことがって試合からは遠ざかってしまっていた」

──ちょっとしたの詳細を尋ねることは控えますが、体重が落ちないから試合を断ったというのはショートノーティスでのオファーだったのですか。

「そうだね、カタール大会の3週間前だった。ちょうど映画の撮影が終わったばかりで、あの期間で体重の調整は難しかった」

──映画に出ていたのですか!!

「そうなんだ、中国で最初のボクシング世界王者になった人物を題材とした映画に出演していたんだよ」

──バンマーはどのような役を演じていたのでしょうか。

「主役だよ(笑)」

──えぇ、バリバリのムービースターではないですか。

「そうかもしれないね(笑)。他にも映画出演はしているし、TVにも出ている。でも、僕の目標はチャンピオンベルトを巻くことで銀幕のスターになることではない。MMAで成功したいんだ。

なぜ僕が映画に出たり、TV番組に出演できてより大きな額の報酬を手にできるのか。それは僕がMMAファイターだからだよ。監督やプロデューサーがMMAの試合を通じて僕のことを知ったのだから。MMAファイターだから、この機会を手にすることが可能になった。8歳からやってきたMMAこそが僕の人生。漢として、MMAやマーシャルアーツでキャリアアップすることを諦めたくないんだ。

それに映画界やTV業界で活動したことで、僕は人として成熟できた。ムービーワールドとMMAワールドは関わっている人間が違う。本当に違うんだ。彼らと会話したり、現場の様子をこの目で見て違う世界を知ることができた。僕の試合を通してMMAを知った人もいる。責任感が増したよ」

──なるほどです。この間、バンマーが所属するエンポ―・ファイトクラブ所属のスムダーチー、イー・チャアやロンチュウというファイター達は上海や米国で練習するようになっていますが。バンマーは、ずっとエンポー・ファイトクラブでトレーニングを続けてきたのでしょうか。

「そうだね。エンポー・ファイトクラブでの練習は、良い指導者に恵まれているし満足している。ただ、この試合後は、僕も新しい技術を身に着けるために米国で練習しようかとも考えているよ」

──では、ダニエル・ウィリアムスの印象を教えてください。

「素晴らしいストライカーだ。これまでもストライカーを相手に、良い試合をしてきた。それに僕の友人のツオロンチャアシーに勝っている。同時に僕も打撃には自信を持っている。この試合は互角の展開になるだろう。技術的にも、互角だと思う。ただ、この試合はMMAだからね。打撃だけでなく、グラップリングでも華麗な動きを披露したい。MMAの神髄とは何かが分かる。そんな試合になるだろう」

──ところでDJが引退をしました。フライ級王座を巡っての戦いは激化するかと思います。

「DJはいつだって僕のアイドルだった。大好きで、本当に尊敬していたんだ。DJの試合から学ぶことは本当に多かった。なぜ引退するのか驚いたよ。今も完璧なアスリートなのに……。ただ僕に関しては、この試合が終わるとストロー級に戻そうと思う。今年になるのか、来年になるのか分からないけど次の試合はストロー級で戦うつもりなんだ。ストロー級の黄金のベルトが僕のゴールだ」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後8時45分~U-NEXT

■放送予定
10月5日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

■対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]アレクシ・ニコラ(フランス)
[挑戦者]レギン・アーセル(スリナム)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ユセフ・アスイック(デンマーク)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
アレクセイ・バリカ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
マンスール・マラチェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジョハン・エストゥピニャン(コロンビア)
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
サンザール・ザキロフ(ウズベキスタン)

<ムエタイ119.25ポンド契約/3分3R>
エイミー・ピルニー(英国)
シール・コーエン(イスラエル)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーン・PKセンチャイ(タイ)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<136.25ポンド契約/5分3R>
バンマードォーチー(中国)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

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45 AB DEEP Gladiator Gladiator026 MMA MMAPLANET NavE o ONE ROAD FC UFC VTJ YouTube   アドニス・セビジェーノ オトゴンバートル・ボルドバートル キック グスタボ・バラルト チハヤフル・ズッキーニョス チャンネル チョ・ソンビン デッチプール バットオチル・バットサイハン パンクラス プロレス ボカン・マスンヤネ マモル 今井健斗 修斗 山上幹臣 水野翔 海外 竹本啓哉 箕輪ひろば

【Gladiator026】サプラァァァァイズ、山上幹臣が10年振りの現役復帰。フェザー級で中川晧貴✖水野翔

【写真】後輩、箕輪ひろばと復帰に向けて練習を積む山上。箕輪は「ONEストロー級ならボカン・マスンヤネ、グスタボ・バラルトと普通にやれます」という(C)MMAPLANET

5月5日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR026。12日(金)、GLADIATORより、同大会で山上幹臣が9年5カ月振りに復帰、今井健斗と対戦するフライ級3回戦と中川晧貴✖水野翔のフェザー級3回戦という追加カードが発表された。
Text by Manabu Takashima

同大会では既にGLADIATORフライ級王座決定戦=NavE✖オトゴンバートル・ボルドバートル戦、バンタム級の竹本啓哉✖デッチプール、フェザー級のチハヤフル・ズッキーニョス✖アドニス・セビジェーノという国際戦3試合が明らかとなっていたが、山上の現役復帰というサプライズマッチが組まれた。


山上は2007年の全日本アマ修斗フライ級(※52キロ=現ストロー級)3位、翌年8月にプロデビューし同年のストロー級新人王に。その2008年にはRISEのアマチュア部門KAMINARIMONの55キロ級トーナメントで優勝を果たし、プロのリングも経験してきた。

当時、MMAファイターが純粋な立ち技にキックボクサーとして出場するケースは稀で、その打撃のセンスはMMAにおいても誰もが認めるところだった。その後山上は2011年に周囲の期待通り修斗世界ストロー級王座を獲得し、フライ級でUFCを目指すように。

VTJでフライ級の先駆者マモル越えを果たすも、当時から腰のヘルニアに苦しみ続けていた山上はUFCを睨み、経験を積みつつ実績を残すためにRoad FCに挑む。しかし、チョ・ナムジン戦ユ・ジェナム戦と連敗。この間、ヘルニアの手術をしていた山上だが、ユ・ジェナム戦を敗北を受け──人生のプライオリティを家庭に置き、2014年12月を最後にケージを離れる決意をした。

それから9年と5カ月、山上が実戦復帰を決めた。1月のTOPBRIGHTSで現役復帰という噂も流れてきた山上だが、現役復帰の場は意外にもGLADIATORを選択。DEEPとパンクラスで6勝3敗の戦績を残す、今井健斗と戦う。山上の後輩で修斗ストロー級王座を継ぎ、現在はONEで戦う箕輪ひろばは「体力面には不安は残ります。だからとってMMAファイターとして力が落ちているわけじゃない。強いです」と復帰に太鼓判を押す。

とはいってもこの10年でMMAは正常進化を果たしてきた。技術は成熟し、フィジカル強化が進み──山上の閃きが、体力に掻き消される戦いとなっている。そんなかで10年近いブランクを経てなお、山上は「初戦を終えるまで、これからのことは見えない。でもGLADIATORに出る限りはGLADIATORのベルトを獲りたい。チョット、モンゴル人と戦ってみたいですね」と、掴み損ねた国際戦での星を取り戻す意向を見せている。

山上×今井がGLADIATORにとって突然変異的なサプライズだとすれば、中川✖水野は昨年から始まったアジアのフィーダーショー化という路線で生まれた必然的な一戦といえる。日本人同士の戦いが、なぜフィーダーショー化を表す戦いなのか。

フェザー級のみならず、フライ級からミドル級まで今のGLADIATORはアジア勢、特に韓国&モンゴル勢の勢いに飲み込まれている。そのなかで中川はチョ・ソンビン、バットオチル・バットサイハンに連敗、逆に水野はデビューイヤーで4連勝を飾っている。

対アジア勢に向かうために、日本勢同士の生き残り合戦が馬得るのは必然で、逆に今のGLADIATORに欠かせない対戦軸といえる。なお今回のリリースに寄せられた出場4選手のコメントは以下の通りだ。

山上幹臣
「まずは、オファー頂きありがとうございます。対戦相手も若くて勢いある選手で申し分ないので、しっかり倒して10年振りの復帰戦、勝利で飾ります!」

今井健斗
「海外からの選手なども多く、今凄く盛り上がっているGLADIATORに参戦できて嬉しいです。初出場ですが、1番インパクトのある試合を見せられたらと思います。対戦相手の山上選手について、実力も実績もある強い選手ですが、大チャンスをモノにできるように頑張ります」

中川晧貴
「今は外国人選手に2連敗と負けが続いていますが、試合に出させて貰っているGLADIATORの櫻井代表に感謝しています! ありがとうございます! 今回の相手は若手の選手で5連勝中らしいので、ここらで連勝を止めてやろうと思っています。今までは追い掛ける立場だったのが、今は若手選手に追い掛けられる立場になったと自分では思っていて、絶対に負けられないと言う気持ちがより一層強くなりました。今回の試合でしっかりと自分の強さを見せつけて、また追いかける立場に戻りたいと思っています。チャンピオンや上位で戦っている選手に『胡座をかいて待っとけよ!』、俺が居るって分からせたいと思っています。それを見せつけられる試合をしたいと思っています。初心を忘れずにアグレッシブに戦って行きたいです!  reliableの看板を背負うと言う責任感を持ってリングで暴れます」

水野翔
「格闘技&プロレス二刀流の水野翔です。この試合は僕にとってめちゃくちゃチャンス! 4連勝の勢いのままぶっ倒します。
ここで勝って一気にタイトル戦線に絡んでいきます」

■放送予定
5月5日(日)
午後12時30分~THE 1 TV YouTubeチャンネル

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【ONE166】パシオの挑戦を受けるジャレッド・ブルックス「フ〇ック、柔術。ファ〇ク、ムエタイ」

【写真】舌好調なジャレッド・ブルックスでした(C)MMAPLANET

3月1日(金・日本時間)にカタールはルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Qatar」でONE世界ストロー級王者ジャレッド・ブルックスが、ジョシュア・パシオの挑戦を受ける。
Text by Manabu Takashima

2022年にそのパシオからベルトを奪ったブルックスだが、昨年はMMAの試合はなくマイキー・ムスメシの持つサブミッショングラップリング世界フライ級王座に挑んで敗れた。そのブルックスが、1年3カ月振りのMMAでの試合に向けて胸の内をダイレクトにぶつけた。

かつてのようなトラッシュ・トーカーではない。それでも、相手をこき下ろす言葉はリズムに乗ってスラスラと口をつく。それでいて、変わらない日本への想い。アスリート然としていない実力者、それがブルックスの魅力だと再確認できた。


──カタールでの試合になりますが、中東を過去に訪れたことは?

「ないよ。今回が初めてだ。でも、ホテルは本当に綺麗で食事も最高だ。こうやって旅をするのは大好きだけど、本当にカタールに来ることができてハッピーだよ」

──東南アジアと中東、どちらの方が移動は大変ですが?

「そこは特にどちらが良いっていうことはないかな。やはり試合前は少しでも早く現地入りをして、調整をしたいから。ただ試合の2日前にシンガポールに入った時も問題なかった。どんな状況でも開催地に行って、試合をする。それが僕の仕事だから。さっきも言ったように、どこへ行くのも最高だからね。ただし、これまでの人生で一番の訪問先は日本であることは譲りようがないよ」

──ありがとうございます。サービストークでない感じが伝わって来て、嬉しい限りです。

「だって2016年にWSOF-CG、そしてパンクラスで戦った時から、ずっとこうやって取材をしてくれるメディアもいて」

──そのMMAメディアとして、昨年のONEにはフラストレーションがたまりました。ムエタイやサブミッショングラップリングを盛り上げるために、MMAファイター……しかもチャンピオンが使われたような感じで。

「僕だってMMAをもっと戦いたかった。そして僕のスター性を重視し、米国大会でプッシュするべきだろうって思っていたよ。僕が防衛戦を行わないことで、ストロー級の動きも止まってしまう。選手たちもフラストレーションがたまる。でもプロとして、求められることをするのも僕の役割だ。MMAの試合が少ないことで不満が起こるのは、僕の責任ではなくてプロモーションの問題だから。僕自身は少しでも多くファイトをしたい。30歳、これからの5年間が僕にとってピークとなるだろうから。これからの5年は、可能か限りの試合数をこなしたい。

スーパースターになって皆を引っ張りたい。でも、米国人だ。アジアベースのプロモーションでその役割は求められていない。結果として自分のために戦うわけで、そこも気にしていないよ、もう。皆が僕を嫌っていても構わない。僕はリング、ケージに上がって戦うだけで。

ONEはムエタイと柔術をMMAのように大きなスポーツにしたいという考えがあるわけだし、MMAファイターがそこに交わるのは最上のアイデアなんだよ。だってMMAこそが、最も世界で知られたファイトなんだから。UFCがあり、日本にだってPRIDEがあってRIZINがある。ムエタイと柔術は、そこまでの大きな存在になっていない。まだ、スーパースタースポーツにはなり得ていない。だからね、そこに力を入れられて、MMAファイターがムエタイや柔術が知られるためのツールにされるなんて、実際はファッ〇〇フって気持ちだよ」

──アハハハハ。

「フ〇ック、柔術。ファ〇ク、ムエタイ。僕が最高のショーを見せてやるから」

──最高です。ところで今回の挑戦者はジョシュア・パシオになりました。タイトルを奪取したときに、初防衛の相手がジョシュアになると思っていましたか。

「僕はストロー級でやるべきことは、やり尽くした。ボカン・マスンヤネ、リト・アディワンをフィニッシュし、ヒロバ・ミノワも判定だったけどニア・フィニッシュまで追い込んでいる。ジョシュア・パシオをそうだ。他の試合よりは少し接戦だったけど、文句のない勝ち方だった。だから、なぜONEがまた彼と戦わせたいのか分からない。

とにかくジョシュア・パシオを再び倒し、僕はDJとの試合に向かう。今回、ストロー級最強だと証明し、DJを指名する。柔術なんてやっている暇はないぞってね。そして、もう2度とジョシュア・パシオと戦うことはない。ONEはジョシュア・パシオにチャンスを与え過ぎだ。今回の試合で皆を黙らせ、ジョシュア・パシオが二度と大口を叩けないようにする。フィリピン人のファンの皆がリアル・ファイター、本物のミックスマーシャルアーチストとはどういう人間なのか、正しい道に導いてやろうと思っている」

──押忍。ところでジョシュアとマンスール・マラチェフの試合は、どのように見ましたか。あそこでマラチェフが勝っていれば、今大会の挑戦者も違っていたかと。

「あの試合はライブで視聴していたんだけど、ジョシュア・パシオが勝ったと思ったよ。なぜか、僕はONEのルールを知り抜いているからだ。ギロチンのキャッチ、あれだけ勝った。ラウンド・バイ・ラウンドならマラチェフの楽勝だ。マラチェフはトップを取ってから、疲れてしまった。あの試合はマラチェフにとって、良いレッスンになったはずだ。ボディロックを懸命に続けていても、ONEでは勝てないってね」

──ギロチンのキャッチで勝てる……。ポジションを取ってサブミットできなくても、自分の優位が変わらない。そこが真のキャッチポイントで、逃げられると下になって不利な位置にいる仕掛けは掛け逃げに通じると思います。

「良い見方だと思う。ボトムになる仕掛けでも、腕十字ならキャッチがあっても良いかもしれない。ケガをさせる攻撃だからだ。でも、ギロチンに関してはキャッチの評価を下すのが凄く曖昧だ。と同時に、ONEでは下になることがユニファイドのようにマイナス要因にならない。ギロチンを防がれても、下からエルボーやパンチを入れると挽回できる。それがONEのMMAだ。ジョシュア・パシオはそこを頭に入れて戦っている。でもジャッジに関しては、何が有効な攻撃かはもう少し勉強してほしいところだ」

──ジョシュアもONEの裁定基準をよく理解して戦っていたと。そして挑戦権を手にできたわけですね。

「ただマラチェフとヨースケ・サルタとの試合を見て、今回のジョシュア・パシオ戦に向けてさらなる自信になったよ。この1年半で、僕が何を身ににつけたのか。しっかりと披露する良い機会になると思う。マイキー・ムスメシ戦のために、これまで以上に柔術に取り組んだ。そこで学んだものに、拳の利用方法を融合させてジョシュア・パシオと戦うことになる。

実はマラチェフはムスリムだし、カタールで挑戦者になるのはビジネスとして正しいと思っていた。でも、こっちに来てみて分かったよ。この国には凄い数のフィリピン人が住んでいる。

■2022年のワールドカップの際に話題になったが、カタールにおけるカタール人が占める人口は全体の1割程度で外国人労働者の人権問題が起こっていた。フィリピン人はカタールでインド人に次ぐ労働者数を誇る。

ジョシュア・パシオは人々を熱狂させることができるファイターじゃない。ただ単にフィリピンの同朋が、彼に思い入れを持っているだけなんだ。ジョシュア・パシオはグレートファイターだ……東南アジアではね。僕は合衆国からやって来て、与えられた試合を戦う。第1試合だろうが、誰が相手だろうが、戦う。ジョシュア・パシオはフィリピンの人達のサポートがあるから、この位置で戦うことができているに過ぎない。

ストロー級最強はジャレッド・ブルックスだ。誰も僕を倒すことはできない。ジョシュア・パシオが僕をKOしたり、サブミットすることは今回の試合も、これからも未来永劫に、絶対にない。どうすればアゴを砕くことができるのか、試合で見せてやる。そうすれば、ストロー級でもう誰も俺と戦いたいとは思わないようになるだろう。

ストロー級をドミネイトしているのは俺だ。徹底的にジョシュア・パシオを苦しめぬく。もうONEチャンピオンシップがどれだけジョシュア・パシオをプッシュしても、再浮上できないようにする。そして、フライ級に転向だ。ジョシュア・パシオは体だけは、俺よりデカい。バカみたいに減量している。本来はプロモーションが認めていないことをやって、ケージに上がってくる。通常体重で戦うという建前は、どこにいった?(笑)。ジョシュア・パシオが脱水をしていないわけがない。ワハハハハ。

試合の時は、きっと142ポンド(※64.86キロ。ストロー級リミットは56.7キロ)くらいはあるだろう。でも、そんな体の大きさは本物の前では問題ない。そして、俺はONEの米国大会で自分の今後を賭けた試合に挑む。米国はUFC、MMAにとって一番大きな市場だ。そこで俺が抜きん出ないと、どうなる? そうやって自分のキャリアを賭けた、ギャンブルに挑む。通じなければ、それで終わりだ」

山北渓人と。口が悪いが、良いヤツ(C)MMAPLANET

──さすがのブルックス節。

そして素晴らしい覚悟です。では、日本のファンに一言お願いします。

「アリガトーゴザイマース。2016年から僕のインスタ、フェイスブックをフォローしてくえる日本の皆、僕の君たちへの想い、愛は変わることはない。いつも、本当にありがとう」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] タン・カイ(中国))
[挑戦者] タン・リー(米国

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
ズハイール・カハタニ(サウジアラビア)
メディ・ザトゥー(アルジェリア)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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【ONE166】ボカン戦の敗北から1カ月、カタールで再起戦=山北渓人「勝ち続けてきたスタイルで」

【写真】Me,Weの山﨑剛代表より大量の現地の模様を送っていただきました。多謝(C)TAKESHI YAMAZAKI

3月1日(金・日本時間)にカタールの計画都市ルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Quatar」にて、山北渓人がジェレミー・ミアドと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

1月のONE日本大会でボカン・マスンヤネに敗れ、プロ初黒星を喫した山北。外国人選手特有の身体のサイズやフィジカルの強さを痛感しての敗戦から約1カ月、この短期間で劇的に自分を変えることはできないが、マスンヤネ戦の経験からVS外国人選手を想定した戦術や技術の取捨選択はできる。カタール入り山北にストロー級戦線への再浮上をかけた一戦を控える心境を訊いた。


――ONE日本大会でボカン・マスンヤネに敗れたあと、約1カ月という短いスパンで試合が決まりました。

「試合に負けてちょっとだけ落ち込んでいたのですが、こちらからは早めに試合をしたいとお願いはしていて、思ったよりも早く決まってよかったです。次に切り替えられるタイミングだと思って、すぐにオファーを受けました」

――ONEで定期的に試合を組まれる日本人は少ないので、意外だった部分もあったのではないですか。

「もともと去年も結構オファーをもらっていたのですが、怪我で出来なかったり、直前で準備ができていなかったりで、最終的に1試合しかできなかったんですよ。今回は試合に負けたあとだったので、次いつオファーをもらえるんだろうと心配だったのですが、3月のオファーをいただけてうれしかったです」

――練習そのものはすぐに再開したのですか。

「一週間だけ休んで、すぐに試合用の練習を再開しました。準備期間を設けたというよりも、マスンヤネ戦から継続してすぐ練習を再開した感覚です」

――改めてマスンヤネ戦を振り返っていただけますか。

「パワーだったり、レスリングだったり、マスンヤネが強かったというのもあるんですけど、それ以上にそこにビビってしまって、いい戦略で戦えなかったのかなと思います。今となってはいつも通りやればよかったのにな…という思いがありますね。逆にそこ(いつも通りにやる)を再確認できた部分もあるので、今回の方がいいパフォーマンスを見せる自信があります」

――マスンヤネのフィジカル的な強さを必要以上に警戒してしまったのでしょうか。

「そこが強いことは分かっていたのですが、パワーの質が違うというか。僕は練習でも階級が上の選手がやることが多くて、そういう相手にも動ける自信はあったのですが、マスンヤネからはそれとは違う外国人特有のものを感じて、これは全然違うなと思ってしまって。それでメンタル的に悪くなって、いこうと思ってもいけないという状況に陥っていました」

――逆にマスンヤネのような外国人特有のフィジカルを経験すれば、次からそこもイメージしやすいと思います。あの試合でどんなことに気づきましたか。

「あの時は外国人選手と戦うのが2戦目で、その経験自体が少なかったし、ちょっとずつ色んな技術を覚えて柔術も上手くなってきて、下からの寝技にも自信があったんで、そこで戦ってもいいと思っちゃったんです。だから今回はもう一回ちゃんとレスリングをやろうと思って、そこを練習で作り直せたし、試合でもそこを徹底しようと思って、いい教訓になりました」

――では今回は新しいことを取り入れるというよりも、自分の戦い方を微調整しているイメージですか。

「はい。マスンヤネ戦の反省点を踏まえて、これまでのスタイル=勝ち続けてきたスタイルで作り直してきました」

――対戦相手のジェレミー・ミアドにはどのような印象を持っていますか。

「長身で打撃が強い選手だと思うんですけど、見ていてなんでもできる選手だなと。ベテランで組みの対応もできる選手ですが、そこでしっかりテイクダウンして。スタミナには自信があるんで、攻め続ければチャンスは出てくると思うし、いつも通り今までやってきた戦い方で勝ちたいです」

――ミアドは身長170センチ、山北選手とは15センチの身長差があります。マスンヤネとは違う形で外国人選手特有の身体的な特徴を持った選手で、いざ対峙した時にどう対応するかが試されると思います。

「ここ2戦の相手はどちらのグラップラーだったのですが、今回の相手は気持ちでガンガン出てくるタイプで、そこでびびって逃げのテイクダウンにいくとテイクダウンできないと思います。決して打ち合う訳ではないですが、ビビらずに打撃でも勝負してテイクダウンしていきたいです」

――レスリング勝負で競り勝つ。ずばり今回の試合は原点回帰ですか。

「もう一回“我慢比べ”するというか、どちらがやりたいことをやるか。そういう試合になると思うので、僕は自分を貫き通して攻め続けます」

――ミアドは連敗中で、直近の試合で敗れたもの同士の対戦=生き残りをかけた試合です。

「今回は追い込まれているつもりでやらないといけないな、と。ここで勝てば次はいい相手と試合を組んでもらえると思うし、ここで勝ってランカーや上位陣と試合を組んでもらえるような勝ち方を見せたい」

――マスンヤネ戦の初敗北から、どのような巻き返しを見せたいですか。

「前回はいつもの自分の試合じゃなかったので。もう一回、自分らしい試合をして、やっぱり山北はタイトルを狙える選手だなと思ってもらえる結果と内容にしたいです」

■放送予定
3月1日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

■ONE166対戦カード

<ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ライニア・デリダー(オランダ)
[挑戦者] アナトリー・マリキン(ロシア)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] タン・カイ(中国))
[挑戦者] タン・リー(米国

<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジャレッド・ブルックス(米国)
[挑戦者] ジョシュア・パシオ(フィリピン)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アージャン・ブラー(カナダ)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ボクシング147ポンド契約/3分3R>
(日本)
(ブラジル)

<サブミッショングラップリング・フライ級(※61.2キロ)/12分1R>
オサマ・アルマルワイ(イエメン)
クレベル・ソウザ(ブラジル)

<ムエタイ147.75ポンド契約/3分3R>
ザファー・シャイック(トルコ)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ザカリア・ジャマリ(モロッコ)
アリ・サルドエフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
鈴木真治(日本)
ハン・ズーハオ(中国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
山北渓人(日本)
ジェレミー・ミアド(フィリピン)

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VITASさんのCMに『細川バレンタインの前向き教室の視聴者さんが作ったBGM』を使用させていただいてます!

第11試合 メインイベント ONEキック・フライ級(61.2kg)チャンピオンシップ 3分5R
スーパーレック・ギャットムーカオ[キアトモー9](タイ/ギャットムーカオジム/王者、ONEムエタイ同級1位、元ルンピニー認定スーパーフライ級&バンタム級王者)※2度目の防衛戦
武尊(team VASILEUS/挑戦者、ISKA K-1ルール世界ライト級王者、KGPライト級王者、元K-1スーパー・フェザー級・フェザー級・スーパー・バンタム級王者、元Krushフェザー級王者)

第10試合 コーメインイベント ONEサブミッショングラップリング・ライト級(77.1kg)チャンピオンシップ 10分1R
ケイド・ルオトロ(米国/Atos/王者)
トミー・ランガカー(ノルウェー/Wulfing Academy/挑戦者)

第9試合 MMA ライト級(77.1kg) 5分3R
青木真也(フリー/元王者)
セージ・ノースカット(米国/チーム・アルファメール)

第8試合 特別ルール 187.25ポンド(84.94kg)契約 3分3R
秋山成勲(チームクラウド)
ニキー・ホルツケン(オランダ/チーム・ホルツケン・ヘルモン/元GLORYウェルター級(77kg)王者)
※オープンフィンガーグローブを着用し、1R目はボクシング、2R目はムエタイ、3R目はMMAで争われる。決着はKOまたは一本のみで、時間切れの場合はドローとなる。

第7試合 キック 156.5ポンド(70.99kg)契約 3分3R
マラット・グレゴリアン(アルメニア/ヘマーズジム/フェザー級(70.3kg)2位、元K-1スーパー・ウェルター級(70kg)王者、元GLORYライト級(70kg)王者)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ/シッソンピーノンジム/フェザー級(70.3kg)3位、ONEムエタイ同級2位、元GLORYライト級王者、元ルンピニー認定ウェルター級王者)

第6試合 MMA フェザー級(70.3kg) 5分3R
ゲイリー・トノン(米国/イヴォルブMMA/チーム・ヘンゾ・グレイシー/1位)
マーティン・ニューイェン(オーストラリア/ベトナム/キルクリフFC/3位)

第5試合 MMA 女子アトム級(52.2kg) 5分3R
平田 樹(フリー)
三浦彩佳(TRIBE TOKYO MMA)

 ~開会式~

第4試合 MMA フライ級(61.2kg) 5分3R
ダニー・キンガット(フィリピン/チーム・ラカイ/2位)
若松佑弥(TRIBE TOKYO MMA/4位)

第3試合 キック ヘビー級 3分3R
ラーデ・オパチッチ[Rade Opacic](セルビア/KBKSチーム)
イラジ・アジズプール[Iraj Azizpour](イラン)

第2試合 MMA ストロー級(56.7kg) 5分3R
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ/Coach Quan University/2位)
山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We/元パンクラス・ストロー級王者)

第1試合 MMA ストロー級(56.7kg) 5分3R
箕輪ひろば(STF/3位、元修斗世界ストロー級王者)
グスタボ・バラート(キューバ/アメリカン・トップチーム/4位)

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45 F1 MMA MMAPLANET o ONE ONE165 キック ボカン・マスンヤネ 山北渓人

【ONE165】山北渓人がプロ初黒星、マスンヤネにガードポジションからの攻めを潰されて判定負け

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
Def.3-0
山北渓人(日本)

サウスポーのマスンヤネに対し、山北が強烈なインローを蹴る。マスンヤネは前後のステップで左ミドルを蹴るが、山北はそれを空振りさせる。山北はインローから右のスーパーマンパンチ。マスンヤネはシングルレッグで組みつき、山北を高々と持ち上げてテイクダウンするが、山北はギロチンを狙いつつ、ガードポジションでパンチを打つ。

さらに下から腕十字を狙う山北。マスンヤネが上体を固めてパスガードを狙うと、山北はヒジでフレームを作ってプレッシャーをかけさせない。さらに山北が三角絞めを狙うと、マスンヤネは山北を高々と持ち上げてコーナーに押し付ける。足のクラッチが外れた山北はすぐに足関節を狙い、マスンヤネは上四方で抑えてヒザ蹴りを入れた。

2R、サウスポーのマスンヤネが左ストレートを振って前に出ていく。山北はジャブを突いてワンツー、打撃のプレッシャーをかけていく。マスンヤネはロープを背負いながらも左ボディストレート、左ミドル、インローを蹴る。山北もインローを蹴ってシングルレッグに入るが、テイクダウンできずに自らガードポジションを取る。

山北はハーフガードからマスンヤネの脇をくぐろうとするが、マスンヤネも山北の顔を潰して寝かせる。再びハーフガードから展開を作ろうとする山北だが、マスンヤネのトップキープを崩せない。

3R、マスンヤネが構えをスイッチしながら左フック、カポエイラキックも見せる。マスンヤネが変則的な攻撃を繰り出しつつテイクダウンを奪うと、山北が下から三角絞めへ。これを外したマスンヤネがハーフガードでトップキープする。ガードに戻した山北はマスンヤネの身体を蹴り離そうとするが、マスンヤネは山北のバックにつく。

山北は前転して足を取りに行くが、マスンヤネはバックキープを続ける。山北が前転から正対すると、マスンヤネは立つ。試合がスタンドに戻り、山北は右ミドルと右スーパーマン。右ストレートから組みつき、、自ら引き込んでサブミッションを狙うがタイムアップ。果敢にガードポジションから仕掛けた山北だったが、マスンヤネのトップキープを崩せずにプロ初黒星を喫した。


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【ONE165】方向性と日本で目指すモノをチャトリCEOを訊く。「日本人選手は最も頭を悩ませている部分」

【写真】今も熱く、精力的なチャトリ。でも、コンタクトをするようなったそうだ(C)ONE

本日28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE 165「 Superlek vs Takeru」。2019年10月以来のONE日本大会は初のリング使用で、キックがメインとなる。
Text by Takashima Manabu

スーパーレック✖武尊戦の会見が行われた直後、チャトリ・シットヨートンCEOをインタビュー。日本のファンから根強い反発の声が聞こえるONEが目指すのは、どのようなマーシャルアーツ・イベントなのか。そして日本で目指すモノとは。リングやキック、そんな可視化できるONEを巡る日本事情──とは別に、これまでとは違う空気をチャトリCEOは纏っていた。


──チャトリさん、ロッタンが欠場しスーパレックに武尊選手が挑戦する。素晴しい代替カードの発表会見でしたが、消滅したロッタン✖武尊戦は米国で実施されるという発言。これは日本のファンはガッカリな、ビックリ発言でした(取材は11日に行われた)。

「ロッタン✖武尊は世界中のファンが注目しているファイトだったんだ。そして、武尊が今回の試合で世界チャンピオンになると、日本だけでなくヨーロッパや米国──世界的規模でプロモーションする立場に私はある。そうなると、今回の試合が武尊にとって最後の日本でのファイトになることは十分にあり得るから、私は正直に日本のファンにそのことを伝えるべきだと思ったんだよ」

──最後の試合というインパクト……とロッタン戦が日本では見られないというショック。なかなか難しいです。武尊選手はロッタン戦は日本でないということは納得しているのでしょうか。

「この試合でチャンピオンになれば、今回が最後の日本での試合というのは彼も言っているよ」

──米国でロッタン✖武尊を実施するほど、米国でキックのマーケットは広がっているのでしょうか。マーケットでいえばMMAが抜けていると思います。

「その通りだよ。キックはDoスポーツとして世界中で普及しているけど、エンターテイメントとしてはMMAのように広まっていない。ただ、我々がやろうとしていることは、Doスポーツを観賞用スポーツとして発展させようということではないんだ。MMAでもグラップリングでも、キック、ムエタイと世界のマーシャルアーツのベストとONEはサインをする。この星に住む最高のストライカー、最高のグラップラー、最高のMMAファイターを私は欲している。

だからONEのイベント形態は他のプロモーションとは別モノで。MMA市場が広がる米国では当然のように最高のMMAを組む。と、同時にロッタン✖武尊というカードでキックボクシングの素晴らしさを彼の地に伝える必要があるんだ。最高のキックを組んで、キックボクシグを米国の人達に認知してもらう。それだけのマッチアップなんだ、この2人の戦いは」

──なるほどです。ところでMMA記者として、昨年のONEはキックやムエタイ、グラップリングに力を入れてMMAのストーリーラインが崩れたような気がします。ランキング制に基づいたMMAの試合よりも、チャンピオンが立ち技や組み技マッチに出向いていました。

「モノゴトには順序があるし、その時の状況というモノが関係することは、理解してほしい。去年、タイ政府がONEを支援する意向を固めた。それは巨額のファイナンシャルも含めてのことだ。そして、我々ONEは格闘技の殿堂としてMMAだけでなく、最高のムエタイ、キック、グラップリングを世界中のファンに提供していきたいと思っている。

そういう事情もあって昨年はムエタイに力を入れる時期だった。今年はまた違う方法論を用いる。そして、MMAに力を入れることを約束するよ。当然、ムエタイとグラップリングもだけどね。3月1日のカタール大会を見て欲しい、MMAのタイトルマッチ・ラッシュだよ」

──カタールの市場は、MMAに扉を開けているということですか。

「というよりもONEとしては1年、1年、その開催地に則したイベントを開くということなんだ。カタール……中東でのマーシャルアーツの需要は高まっている。そしてカタールはヨーロッパ標準時間帯と3時間しか時差がないということを重視している。ワールドカップ・サッカーが成功したのも、そういう背景がある。なぜ、過去最多の視聴数をカタール・ワールド杯は集まることができたのか。西洋と東洋の両方で視聴できる最高の時間帯にある場所だからだよ。そこをONEも重視している」

──つまりカタール大会は欧州進出への足掛かりということですか。

「MMAは欧州に根付いている。キックがどれだけ認知されているは、説明する必要はないだろう。そしてグラップリングが急速に成長しているんだ。ヨーロッパ進出に関しては、色々なアイデアがある。我々にはSKYスポーツという心強いTVパートナーがいるしね。プレミアリーグ、F1、NBAと欧州で最もスポーツに投資している放送局だ。ヨーロッパは凄く期待ができるマーケットで、最高のパートナーがONEには存在しているんだ。

ロッタンがONEと契約する前はSNSのフォロワー数は1万4000人だった。今は5百万だ。ONEのブラットフォームは巨大で毎週、世界の119カ国で試合を視聴できる。そういう風にスターが生まれるだけの基盤あるんだ。武尊のフォロワーも増えるだろう。ONEは既にSNSだけで8000万のファンがいる。UFCは世界最大のMMA団体だよ。ONEは世界最大のマーシャルアーツの団体なんだ。」

──その分だけコンダクトを握るのが、大変かと思います。ファン・ベースが違うルールの試合を組んでいるので。ONEにとって完璧なバランスが取れたマーシャルアーツ・ショーとは、どのようなモノになるとチャトリさんは考えているのですか。

「そうだね……。ハードコアMMAファンは、MMAというスポーツを既に理解している。キックボクシングは凄く分かりやすい。入口になる。そしてONEの基盤となる国は、それぞれ事情が違う。中国はキックだ。ヨーロッパ全域ではキック、特定の地域ではMMA人気が上回っている。米国は完全にMMAで、タイは完全にムエタイだ。日本はまだキックとMMAだよね。このように国によって事情が違う。ただし、ONEにはそこにベスト・アスリートをはめ込める。

私自身、欧州、米国、アジアと違ったチャンネルを持って考えて、そこにONEとして一貫性を持たせないといけないんだ」

──ONEには根強い反発の声、記事もあります。そこは存在感が増しているという風に捉えることができるのでしょうか。

「そういう声は気にしていないよ。既に2年前に我々は世界のトップ5スポーツプロパティになっているのだから。どれだけ高い支持を集めても少数のネガティブな意見、下らない論調、そしてフェイク・ニュースはなくならない。それらをコントロールすることは不可能なんだ。でも、そういう声や記事がったも過去7年間に渡りONEは成長してきたんだよ」

──では日本についてですが、今大会以外にも今年中に日本大会を開くという発言もありましたが、武尊選手と青木真也選手が今大会でラストだとすれば興行の軸になる日本人選手が誰になるのか。そこは気になるところです。

「ユーヤ・ワカマツは今も世界チャンピオンになる可能性を持っている。ケイト・ヤマキタもそうだ。ただ正直を言って、日本人選手は私が最も頭を悩ませている部分なんだ……。彼らの活躍を7年間、注視してきた。でも、本当のトップに辿り着かない。日本人ファイターが再び、その地位を戻るサポートをしたいんだけど、結果が伴わない。ただ日本に向けては、ビッグアナウンスが控えている。どれだけ日本のことをシリアスに考えているのか、ここ1カ月か2カ月で皆に伝えることになるだろう。楽天とNSNというパートナーが日本にはいるから。ONE Championshipは日本で、さらに成長できるチャンスがあると私は信じている」


■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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【ONE165】有明アリーナのステージ上にてメモリアル計量。スーパーレックと武尊が睨み合い!

【写真】スーパーレックと額をつけて睨みあった武尊。これだけ計量で戦闘モードに入る武尊は久々だ(C)MMAPLANET

28日(日)に江東区有明の有明アリーナで開催される「ONE 165: Superlek vs. Takeru」のセレモニアル計量が、29日(土)に同所で行われた。
Text by Takumi Nakamura

公式計量とハイドレーションテストは午前中に終わっており、全選手すべてクリア。午後3時から有明アリーナにてメディア・ファン向けのセレモニアル計量とフェイスオフが行われた。


実際に試合で使用する入場ゲートで計量とフェイスオフが行われ、タイトルマッチ2試合と青木真也VSセイジ・ノースカットの3試合のみ選手からのコメントがあった。青木はMCから過去に対戦が流れた際のSNS上でのコメントや対戦カード発表会見での握手拒否について聞かれ、通訳が「あれは悪気があったんですか?」と訳したため「悪気はないですよ」と苦笑い。「別に僕は格闘技界に必要な人間じゃないし、潰すか潰されるか、それだけです」と静かに語った。

謎のジャケット軍団も公開計量を盛り上げた(?)

またスーパーレックと武尊はフェイスオフで額をつけての睨み合いを展開する。最近の武尊としては珍しい一幕で「世界最強を証明するためにやってきたし、日本でベルトを獲るためにやってきました。明日は必ずベルトを獲ります」と王座奪取を宣言。

スーパーレックは「日本でタイトルマッチができてうれしい。まだ自分のことが分からない人が多いと思うけど、日曜日になったら必ず分かることになると思う」と3日前の計量に続いて自信をみなぎらせた。

また計量・フェイスオフの際、チャトリ・シットヨートンCEOやセキュリティの周りを謎のジャケット集団が取り囲み、選手が登場する際にリアクションを取ったり、スマホで選手たちを近距離で撮影。記者席では「あの集団はなんだ?」と話題になっていた。なおジョン・リネケルが計量を行ったという情報もあり、大会直前までなんらかの試合が組まれようとして、最終的には合意にはならなかった模様だ。

■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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【ONE165】青木真也と対戦。セイジ・ノースカット「僕には試合では使っていない技がたくさんある」

【写真】大会3日前の公開練習ではTシャツを脱いで仕上がりの良さをアピールしたノースカット。ミットを持つのはユライア・フェイバーだ。デカい!(C)TAKUMI NAKAMURA

28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE 165「Superlek vs Takeru」でセイジ・ノースカットが青木真也と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2019年のONEデビュー戦でコズモ・アレッシャンドリにKO負けし、顔面を複数箇所 骨折し、約4年という長期欠場を余儀なくされたノースカット。昨年5月の復帰戦ではアフメド・ムジタバにヒールフックで一本勝ちし、復活の第一歩を歩み出した。今回のインタビューは日本文化へのリスペクトや対戦相手としての青木についてなど、ざっくばらんに語ってくれた。


──対戦カード発表記者会見でもお話していましたが、ノースカット選手は親日家のようですね。

「はい! 日本の文化や他人をリスペクトする精神性が好きだし、来日して街を歩いた時の街並みやファッションもすごくユニークで素晴らしいなと思ったよ」

──いつ頃から日本の格闘技や文化に触れるようになったのですか。

「数年前から日本の文化に触れ始めて、ずっと日本に行きたいと思っていたよ」

──会見では「兄と一緒に日本のアニメを見ていた」ということですが、どんなアニメだったんですか?

「(即答で)ONE PIECEだね!」

──なるほど。てっきり格闘技系の漫画やアニメかと思っていました(笑)。

「もちろんONE PIECEは日本の文化の好きなものの一つで、先ほども言ったように僕は日本人や日本の文化を見ていて、あらゆる方向に対する敬意を持って接しているように思うんだ。その精神性から日本の文化は非常に丁寧に作り込まれていることを感じる」

──では日本の武道や格闘技についてはどう思っているのですか。

「物心がつく前から空手を始めたから、意識して武道や格闘技に触れようと思ったことはないんだ。でも年齢を重ねて成長するにつれて、様々なメディアで日本の武道や格闘技にも触れ、やはり他とは違って目をひくものがあるように感じているよ」

──青木真也というファイターはその日本において大ベテランと言える選手です。

「彼に対しては特に特別な感情はないでよ。彼とは一度試合が決まって流れたことがあるんだけど、その時にX(旧Twitter)でバチバチなやりとりがあった。彼はファイターとしては尊敬すべき経歴を持っているかもしれないけど、ああいうやりとりがあった以上、僕は試合で“報復”したいし、彼に勝つだけだよ」

──SNSでのやり取りで感情的になったところがあるのですか。

「そうでもないんだけど、会見で握手をしようとしたら、彼は握手をしてくれなかった。彼がそういうキャラクターの選手ということは分かっているし、実際にそういうことが目の前で起これば試合に向けてのモチベーションになる。勝ちに行く気持ちが強まったし、もっと練習しようと思ったよ」

──彼のファイターとしての印象はいかがですか。

「とてもすばらしい戦績を残しているし、とても才能に溢れたレジェンドファイターだと思う。日本の選手の中で長いチャンピオンホルダーだったので、そういう面“は”リスペクトしているよ」

──ノースカット選手はこれからキャリアを作っていく選手として、青木選手のようなレジェンドを超えたいと思っていますか。

「それはもちろん大事なことだし、彼との試合は今までで一番試合になると思う

──今回初めて日本で試合をするということで、初めてノースカット選手の見る日本のファンも多いと思います。自分のどこを日本のファンに見てもらいたいですか。

「僕は瞬発力があって、スピードが速く、力もとても強い。ファンが喜んでくれる面白いKOを見せるよ。ゴロゴロ抱き合って寝技ばかりやる試合は見たくないだろうからね」

──ノースカット選手はフィニッシュ率も高いので、どんな試合を見せてくれるんだろうと期待しているファンも多いです。これからどんな選手になっていきたいと思っていますか。

「まだ試合では使っていないファイトスタイルや技がたくさんあって、そういうのも使っていきたい。高いフィニッシュ率を残すことはONE Championshipにおいても、ファンを楽しませるということでも大事だから、僕はそこを意識して戦いたいと思う。今まで見せていない自分のテクニックをドンドン見せていきたいよ」

──ちなみに僕は40オーバーなので、ノースカット選手のような若い選手たちが、僕ら世代が想像できないようなMMAを見せてくれることを楽しみにしています。

「僕がMMAデビューした頃は子供だった。怪我で4年間休むことになって、27歳になって色んな経験を積んだ。それでもまだ年齢的には若いと思うし、やっとここから自分が持っている力を試合で出していけると思う。新しいセイジ・ノースカットを楽しみにしていてほしい!」

■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

■ONE165対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]武尊(日本)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/12分1R>
[王者]ケイド・ルオトロ(米国)
[挑戦者] トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
セイジ・ノースカット(米国)

<スペシャルルール187.25ポンド (※84.94キロ)契約/3分3R>
秋山成勲(日本)
ニキー・ホルツケン(オランダ)

<キック156.5ポンド(※70.99キロ)契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
マーチン・ウェン(豪州)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
三浦彩佳(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラデ・オパシッチ(セルビア)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
山北渓人(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
グスタボ・バラルト(キューバ)
箕輪ひろば(日本)

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