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【HEAT55 x AFC34】初回からダウン応酬も、2Rにペットサムイがパク・ジョンジュンを右で倒す

【写真】ペットサムイがボディを効かせて、右ストレートで吹っ飛ばした(C) MMAPLANET

<キック63キロ契約/3分3R>
ペットサムイ・シムラ(タイ)
Def.2R4分43秒 by TKO
パク・ジョンジュン(韓国)

ペットサムイがガードを固めて距離を詰める。左インローからパク・ジョンジュンにケージを背負わせ、ワンツーをかわしてパンチを合わせる。左に回るパク・ジョンジュンに右ロー、左前蹴りを当てるペットサムイが、さらに右ストレートをボディに突き刺した。右に回るようになったパク・ジョンジュンにローを効かせると、相手は再び左に回るように。

ペットサムイはパク・ジョンジュンをケージに詰めて左右ボディを浴びせる。動きが落ちたパク・ジョンジュンのアゴを、ペットサムイの左フックが貫いた。後方にダウンしたパク・ジョンジュン。立ち上がるもペットサムイのロー&パンチを受ける。さらに左ミドルで下がらせたペットサムイだが、攻め込んだところで、カウンターの右ストレートを受けてダウンを喫する。しかしすぐに立ち上がり、初回終了を待った。

2R、すぐにペットサムイが距離を詰める。下がりながらワンツーを伸ばすパク・ジョンジュンに対し、左の蹴りを散らしながら左フックを振るうペットサムイ。パク・ジョンジュンは右跳びヒザを見せるも、ペットサムイの前進を止めることができない。ペットサムイがケージ際で右ボディから首相撲に捕らえると、右ボディがパク・ジョンジュンの下腹部を捉えていたため試合が中断される。再開後、ケージを背負ったパク・ジョンジュンが右ボディから左ジャブ、ワンツーを見せる。右スーパーマンパンチまで繰り出すが、ペットサムイの前進は止まらない。

蹴りを散らすパク・ジョンジュンに対し、ローからワンツー、左フックを振るう。左ボディから右ストレートを突き刺すと、パク・ジョンジュンは左に走って回る。ペットサムイは左ロー&右カーフを効かせた。グラついたパク・ジョンジュンにパンチを浴びせるペットサムイが、ボディから右フックでダウンを奪う。ここは立ち上がったパク・ジョンジュンを右ストレートで吹っ飛ばし、3度目のダウンを奪うとレフェリーが試合をストップした。

TKO勝利を収めたペットサムイはマイクを握り、日本語で「今日はありがとうございました」と挨拶した。


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【HEAT55 x AFC34】Angel’s FCフライ級王座決定戦で廣瀬裕斗と対戦、チュ・ドンジョ「自分の域にない」

【写真】淡々と自信タップリだった (C) MMAPLANET

26日(土)、名古屋市の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT55×AFC34。日韓対抗7×7の最終マッチで廣瀬裕斗とAngel’s FCフライ級王座を賭けて戦うチュ·ドンジョ。
Text by Manabu Takashima

名門チームMADプサンに所属するチュ・ドンジョは兵役中にロビー・ローラー✖ローリー・マクドナルドという歴史に残る名勝負を目にし、MMAファイターになることを決めたという選手だった。


――チュ·ドンジョ選手、土曜日にHEATでAngel’s FCフライ級王座を賭けて廣瀬選手と対戦します(※取材は23日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「体調は最高です。コンディション的にも絶好調で、土曜日には良い試合を見てもらうことができると期待しています」

──HEATでAngel’s FCのタイトルを争う。特殊なケースですが、そこに関して思うところはありますか。

「いえ。場所は場所で、タイトルはタイトルです。ベルトを巻くために戦うのみです」

──押忍。では、そんなチュ·ドンジョ選手がMMAと出会ったのは、いつ頃ですか。

「兵役に行っていた10年前、20歳の時ですね。MMAの試合を初めて見て、MMAファイターになろうと決めました」

──それまで格闘技の経験は?

「テコンドーを中学までやっていましたが、それは遊びのようなもので競技をやっていたというほどではなかったです。兵役に行くまでテコンドー以外にスポーツはやっていなかったです」

──スポーツ歴がなくて、兵役。体力的にも大変だったかと。

「あの頃はこれ以上辛いことはないと思っていましたが、今となっては遠い過去で。それほど厳しくなかったように思えるようになりました」

──そんな兵役中にMMAファイターを目指そうと思うまでになった試合とは、誰のファイトだったのでしょうか。

「UFCの名勝負特集的な番組で視たロビー・ローラーとローリー・マクドナルドの試合です」

──おお、序盤は非常にテクニカルな打撃の攻防が見られ。それでも倒せないということで、壮絶な殴り合いとなった激闘でした。

「兵役中に自由もない生活の中で、あの激闘は凄く胸に来るものがありました。当時の自分は技術的なことは分かっていなかったのですが、まるで殺し合いのような激しい試合をしていたにも関わらず、試合後には友人のように健闘を讃え合っていたのが本当に格好良かったです。

そして兵役を終え、チームMADで練習を始めました。チームMADを選んだのは、プロとしてやっていくなら強いチームで練習をしたいと思っていたからです。チームMADにはUFCファイターもいて、戦績の良い選手も多かったので。

ただ、まだアマチュアで試合にで始めた頃にコロナになって。ジムが閉まる時期が長かったです。政府の指示とはいえ、練習ができないのは本当に辛かったです。プロとしてやっていこうとチームMADの近くに部屋を借りて、練習に専念しようとしていたので。ただ、MMAファイターになることを諦めようという気持ちには一切ならなかったです」

──プロになってからは主にAngel’s FCで戦ってきましたが、去年の11月にはフィリピンのUnderground Battleでも戦いました。フィリピンの試合は、どのような経験になったでしょうか。

「館長からフィリピンで試合をするかと尋ねられ、二つ返事でOKをしました。UGBはフィリピンではメジャーなイベントですし、試合に集中していたのでAngel’s FCで戦っている時と大きな違いは感じられなかったです」

──では初めて戦うことになる日本のMMAについては、どのような印象を持っていますか。

「以前、日本で練習をしたことがあるのですが、どの選手も本当に組み技や寝技が強かったです。凄く勉強になった思い出があります」

──ベルトを戦う相手、廣瀬選手の印象を教えてください。

「廣瀬選手の試合映像をいくつか視ましたが、打撃を中心に戦うアグレッシブな選手です。とはいえ、こういうことを言うのは失礼ですが、打撃でも組み技でも自分の域には達していない。全局面で上回っているので、お客さんに楽しんでもらえる試合がしたいですね。同時に、それ以上に自分に悔いが残るような試合だけはにはしたくないです。そしてファンの皆さんと同じように自分も楽しめるよう戦います」

■HEAT55 x AFC34 視聴方法(予定)
10月26日(土)
午後3時00分~ Twit Casting LIVE

■ HEAT55 x AFC34対戦カード

<ISKAインターコンチネンタル・スーパーウェルター級王座決定戦/3分3R+ExR>
アブラル・ヒマラヤンチーター(ネパール)
アントニー・マルコニ(フランス)

<キック・ライト級/3分3R>
安川侑己(日本)
チュ・ギフン(韓国)

<キック63キロ契約/3分3R>
ペットサムイ・シムラ(タイ)
パク·ジョンジュン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
熊崎夏暉(日本)
ふくやーまん(日本)

<Angel’s FCフライ級王座決定戦/5分3R+ExR>
廣瀬裕斗(日本)
チュ·ドンジョ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
倉本拓也(日本)
キム·パンス(韓国)

<ライト級/5分3R>
岩倉優輝(日本)
シン·ジェヨン(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
阿部光太(日本)
マ·チャンウ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
堀越拓実(日本)
ヨ·ドンジュ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
福井達郎(日本)
パク・チウ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
フェルナンド・マツキ(日本)
チャン·ドンミン(韓国)

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【Gladiator028 / HEAT55 X AFC34】今井健斗×廣瀬裕斗、ニューエイジのターニングポイント in 中津川

【写真】今井と廣瀬——名古屋~中津川間は興味深いジムが並んでいる(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(水)、大阪府豊中市の176boxで行われたGladiator028で、今井健斗が宮川日向を判定で下した。そして26日(土)、名古屋市の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT55×AFC34で、今井と同門の廣瀬裕斗が韓国のチュ・ドンジョと空位のAFCフライ級王座を賭けて戦うこととなった。
Text by Shojiro Kameike

今井と廣瀬が所属する「マーシャルアーツクラブ中津川」は、名古屋市からJR特急「しなの」で48分——岐阜県中津川市のJR中津川駅から徒歩10分という立地にある。長野県飯田市に隣接し、多くの山々に囲まれた中津川市に、新世代ファイターの2人を訪ねた。


――お二人とも中津川市出身とのことですが、中津川とはどのような場所なのでしょうか。

今井 どちらかというと観光地ですね。古い町並みがあって。そこに海外からも観光客が来ています。僕としては、観光地という自覚もないですけど(笑)。

廣瀬 この間も飲みに行ったら、隣のおじさんが奢ってくれたり(笑)。

今井 よく居酒屋で知らない人が奢ってくれるんですよ。フレンドリーな町です。

廣瀬 僕は出身が中津川で、今は下呂市に住んでいます。

今井 下呂って中津川の隣にある市ですけど、ココから車で1時間は掛かります。

――先に格闘技を始めたのは今井選手なのですか。

今井 このジムに入ったのは僕が先ですね。僕が格闘技を始めたのも、もともと裕斗が地下格闘技に出とったんですよ。悠斗は高校が同じで、バイトも一緒で仲が良かったんです。それで裕斗の試合を観に行ったら『おもしろそうやなぁ』と思って。僕が先にジムに入ったあと、別のジムで練習していた裕斗がココにも練習に来るようになりました。

廣瀬 最初は選手として試合に出るというよりは、とにかく格闘技をやってみたかったんです。まずはキックの試合とか、名古屋のストチャレ(ストライキングチャレンジ)にも出させてもらって。試合があれば出させてもらうという感じで、地下格闘技とか何かはこだわっていなかったですね。試合があれば、どんどん出ていきたい。そう思っていました。

今井 僕は格闘技を始める前、RIZINとK-1ぐらいしか見たことがなくて。最初に地下格闘技を見に行った時は、アマチュアだけど華やかな大会でした。だから最初は僕も地下格闘技に出るつもりだったんです。でも一度も地下格に出ることはなく、アマチュアパンクラスやアマチュアDEEPに出て――地下格には一度も出ていないですね。

――それも時代、あるいは地域性ですよね。格闘技をやるには地下格闘技しかなかった地域もある。同時に名古屋まで行けば、パンクラスやDEEPのアマチュア大会が行われているという。

今井 そうですね。僕の場合は、このジムに入る前から代表の一平(高瀬一平マーシャルアーツクラブ中津川代表)さんが、実家の近くで格闘技を教えていたんです。そこに体験に行ったのが始まりですね。僕が入って1カ月後ぐらいには、このジムに移転しましたけど。家から近いから入ったのに、1カ月後には遠い場所に……。といっても車で15分くらいしか違わないですけど(笑)。

もともとは家具屋だった建物を改装したというマーシャツアーツクラブ中津川。2階は広いマットスペース、1階はトレーニングマシンのフロアとなっている(C)SHOJIRO KAMEIKE

それで自分のほうから裕斗を誘ったのかなぁ。僕がもうプロの試合に出始めた頃、裕斗もココに練習に来るようになって。当時のことを覚えていないんですけど。

悠斗 「来いよ」って言われましたから。

今井 あぁ、それは自分が誘っているわ(笑)。

廣瀬 もともと下呂のジム(Hida Traiing Lab)に毎日通っていて、さらに新しい技術を知りたいと思ってコッチにも来るようになりました。そうして練習しとるうちに、高瀬さんから「試合の話が来たぞ」と言われたんですよ。それがプロデビュー戦(2022年3月、DEEP Nagoyaでオサモ・リチャードソンに判定勝ち)でした。

――なるほど。お二人とも白星~黒星というキャリアを経て、今は連勝中です。何か大きく変化するキッカケがあったのでしょうか。

廣瀬 僕の場合は岡本秀義戦(2022年7月、1RにハイキックでTKO負け)ですね。それまで練習でパンチを受けても、バコーンと効いたことはなかったんですよ。試合前にも「打撃は効かないですよ。KOされることは絶対にないです」とか言っとったら、思いっきりKOされて……。そこでディフェンスの重要性を理解しました。僕、寝技が全然できないんです。

今井 アハハハ!

廣瀬 本当に今でも全然できないんです(苦笑)。だから打撃の練習を……。

――「やらない」のと「できない」のは、また違う話かと思います。廣瀬選手はどちらなのでしょうか。

廣瀬 やらないわけじゃないし、寝技が好きじゃないわけでもないんです。でも、なかなか練習でもテイクダウンできなかったり……。そういう苦手意識はありますね。

今井 このジムには柔道やレスリング経験者が多いんですよ。裕斗は自分で思っているほど組技ができないわけじゃないんです。ただ、僕たちは子供の頃から組技をやっていますからね。まぁ数年やったぐらいでテイクダウンは取られません(笑)。

廣瀬 僕も「絶対にテイクダウンしてやろう」と思って行くけど、なかなか……。

――それだけ組技が強い練習相手ばかりであれば、廣瀬選手にとってはテイクダウンディフェンスやエスケープして立ち上がるのは上達するでしょう。

廣瀬 あぁ、そうですね。

今井 それは抜群に上手いです。メチャクチャ極めづらいんですよ。

廣瀬 周りは組技が強い人ばかりだったから、毎日毎日「どうやったらテイクダウンされないか。どうやったら極められないか」と考え続けてきて。

今井 裕斗は一緒に練習し始めた頃、本当に組技に関しては素人みたいな感じでした。「何だ、コイツ」と思うぐらいの弱さだったんですよ。でも今は体も強くなってきているし、技術も上がって、どんどん極めづらくなっています。成長しているとは思いますね。だけど成長するのは、みんな一緒なので。

廣瀬 だから今でも皆に追いつけないんですけど(苦笑)。でも昔はできなかったけど、今はできるようになったというものは増えています。

――今井選手にとっては、山上幹臣戦が大きなターニングポイントになったのではないでしょうか。

廣瀬 あの試合は凄かったですね。

今井 周囲からは「勝てるでしょ」と言われていたんですよ。さすがに山上選手も10年振りの復帰戦では無理でしょ――と。僕自身は最初に山上選手の経歴を見た時、「自分がこんな選手と対戦して良いのか」とは思いました。でも練習していくなかで「これは勝てる」という雰囲気になってきて。

――それ以降、「山上幹臣に勝った男」としてプレッシャーを感じるようにはならなかったですか。

今井 それが――プレッシャーがメチャクチャ強くて。

廣瀬 アハハハ!

今井 それまでは「ブッ倒してやる!」「絶対にフィニッシュする」という気持ちで戦っていました。だけど、ここ2戦は僕が勝つと予想されるようなマッチメイクだったと思うんですよ。自分の中で「ここは絶対に落とせない」という気持ちが強くなり、アグレッシブに行けずに判定が続いてしまいました(苦笑)。

――確かに松原聖也戦宮川日向戦は、山上戦よりも手堅い攻めではありました。それが決して悪いことだとは思いませんが……。

今井 特に宮川戦は、思っていたより相手は体が強かったことも大きいです。試合前は――相手の打撃が強いことは分かっている。だから絶対に打撃では勝負しない。組めば絶対に極められると思っていました。でも実際に対戦してみると、手足が長いし体も強いので、やりづらかったです。テイクダウンしても、すぐにガードに入れられてしまいますし。自分も動きが堅くなってしまいましたね。

――試合後、SNSでは11月のパンクラス出場を希望していました。

今井 グラジは次の大会が年明けの1月12日じゃないですか。ちょっと年末年始はゆっくりしたくて……。それなら年内にもう1試合、頑張って出たいなと思ったんです。もちろんオファーを頂けるのは嬉しいし、言われたら出るとは思いますけど。

パンクラスの本戦でランカーと試合したい気持ちもあるし、グラジであれば僕がベルトを目指してもおかしくない位置にいると思っています。最後は実力なので、とにかく強いヤツに勝って行けば、もっと大きな舞台に出ていけると考えています。

――一方、廣瀬選手はHEATとAngel’s Fcの対抗戦で、AFCフライ級王座を賭けて戦います。

廣瀬 タイトルマッチの話を頂いた時はビックリしました。

今井 羨ましいです。僕にはそういうタイトルマッチの話が来たことがないので。なんか――持っていますよね(笑)。

廣瀬 相手は結構、打撃を振ってくる選手です。それを食らわないようにテイクダウンも混ぜて、MMAでしっかり勝つ。寝技もあまり好きではないですけど、健斗先輩とか強い人たちと練習しているので、それを自信にしてベルトを獲りに行きたいです。

■HEAT55 x AFC34 視聴方法(予定)
10月26日(土)
午後3時00分~ Twit Casting LIVE

■HEAT55 x AFC34 対戦カード

<ISKAインターコンチネンタル・スーパーウェルター級王座決定戦/3分3R+ExR>
アブラル・ヒマラヤンチーター(ネパール)
アントニー・マルコニ(フランス)

<キック・ライト級/3分3R>
安川侑己(日本)
チュ・ギフン(韓国)

<キック63キロ契約/3分3R>
ペットサムイ・シムラ(タイ)
パク·ジョンジュン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
熊崎夏暉(日本)
ふくやーまん(日本)

<Angel’s FCフライ級王座決定戦/5分3R+ExR>
廣瀬裕斗(日本)
チュ·ドンジョ(韓国)

<フェザー級/5分3R>
倉本拓也(日本)
キム·パンス(韓国)

<ライト級/5分3R>
岩倉優輝(日本)
シン·ジェヨン(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
阿部光太(日本)
マ·チャンウ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
堀越拓実(日本)
ヨ·ドンジュ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
福井達郎(日本)
パク・チウ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
フェルナンド・マツキ(日本)
チャン·ドンミン(韓国)

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【HEAT55 X AFC34】日本でキッズに指導、元ラジャ王者ペットサムイ「首相撲ダメ。ヒジもない。でも勝つ」

【写真】素晴らしくマイペンライな感じのペットサムイです。そして聞き取りはほぼ問題なし。素晴しい(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(土)、名古屋市の名古屋国際会議場イベントホールでHEAT55×AFC34が開催される。HEATとAngel’s FCによるMMAルールの日韓7対7対抗戦が行われるなか、対抗戦外でペットサムイ・シムラが出場しパク・ジョンジュンとキック64キロ契約マッチを戦う。
Text by Shojiro Kameike

ペットサムイは2013年3月、日本で石井宏樹を左ヒジでKOし、ラジャダムナン認定スーパーライト級王者となっている。当時のリングネームはエークピカート・モー・クルンテープトンブリーだった。その後、日本のHEAT24ジムにトレーナーとして勤務し、戦いの場も日本に移していた。彼はなぜ日本で戦うようになったのか。今回のインタビューは通訳なし、ペットサムイの言葉をそのままお伝えしたい。


――ペットサムイ選手、今日はよろしくお願いします。

「ハイ。よろしくお願いします」

――MMAPLANETで国内のキックボクシングを扱うことは少ないのですが、石井宏樹選手からラジャのベルトを奪った選手が日本にいると聞いて驚きました。当時はリングネームが違いましたよね。

「ハイ。あの時は名前、違いましたね。前はエークピカート、今はペットサムイ」

――ペットサムイ選手がムエタイを始めたのは何歳の時ですか。

「9歳の時です。お父さん、ムエタイ大好き。僕はサッカー大好き。最初はムエタイ好きじゃない。お父さん、教えてきました。『ムエタイ良いよ。ファイトマネー貰える』って」

――アハハハ。お父さんがムエタイの選手だったというわけではなく?

「違う。ムエタイが好きっていうだけ(笑)。僕も最初、1回だけ試合しました。ファイトマネーを貰って、『ムエタイ良いなぁ。また試合したい』と思いました」

――なるほど。9歳から現在まで、何試合を戦ってきたのでしょうか。

「たぶん250(試合)ぐらい」

――石井選手を下してラジャのベルトを巻いた時は?

「12年ぐらい前? たぶん150ぐらい。80回ぐらい勝っていました。僕は22歳、今は34歳ですね」

――石井戦の前に、何かベルトを巻いた経験はありましたか。

「チャンピオン? 何もないです」

――日本でラジャのベルトに挑戦できると聞いた時は嬉しかったですか。

「うん、え~と……ムエタイルール、簡単。僕はヒジ、巧い。でも今はキックボクシングルール、ちょっと難しい」

――では石井戦もKOするのは難しくなかった、と。

「そう。ヒジが入ったから」

――石井戦以降、ベルトは何回防衛したのでしょうか。

「2~3回ぐらい。僕がラジャじゃない、いろんな大会に出ました。だからラジャにベルトを戻した」

――負けてベルトを失ったのではなく、返上したということですね。

「ハイ。僕、負けない。アハハハ。3回ぐらい勝って、もう相手いない。僕は別の試合出る。だからラジャが新しいチャンピオンつくりました」

――お金の話になって恐縮ですが、ラジャのチャンピオンになり、ファイトマネーも上がりましたか。

「アップ、エヘヘヘ」

――かなり上がったのですね。

「倍、倍(笑)」

――それは凄い! なぜタイ国内でそれだけ稼げるようになっていたにも関わらず、日本へ?

「2年半前かな? ムエタイを教える仕事で来ました。日本、大好き。ヒロキとの試合で来た時、『日本きれいね』と思った。日本で遊びたい、仕事したい」

――ということは、ペットサムイ選手のほうから日本に行きたいと希望したのですね。

「違う。タイ人の友達から『日本で仕事する?』と言われた。2年半前はコロナで、ムエタイの試合が無し。僕は他の仕事ない。試合だけ、ファイターだけ。だから、お金ない(笑)」

――あぁ、コロナ禍で……。

「日本、大好き。日本語、勉強できない。でもお客さんといっぱい喋る。それで日本語覚える」

――HEAT24ジムでは子供たちにキックボクシング、ムエタイを教えていますね。

「子供たち、かわいい。教えるのは面白い。日本の子供たちは真面目。タイの子供たちは真面目じゃない。試合は真面目にやる。でも痛い、痛いはやらない」

――タイでは子供たちがパンチやキックの練習をすることは少ないということですか。

「そう。パンチはあまりない。キック、ヒジ、首相撲。だからタイはパンチができない子、多い」

――だからこそ首相撲とヒジが強いという面はあります。ペットサムイ選手もそうであるように。

「僕が得意なのはヒジ。ヒジがないと難しい。パンチ、難しい。ヒジは(距離が)近いから簡単。ヒジありなら負けない。体重も62から65くらいで、ムエタイルールなら簡単」

――なるほど。では次の試合も……。

「ちょっと難しいね。次はムエタイルールじゃない。首相撲ダメ。ヒジもない。アハハハ」

――えぇっ!? 今日の時点ではまだ対戦相手が発表されていませんが、試合はムエタイルールだと聞いていました。

「違う。キックボクシングルールで、韓国の選手。パク・ジョンジュ。まだ試合は視ていないけど、176センチで、僕は163か164ぐらい。アハハハ。難しい。でも勝つ。大丈夫です。頑張ります」

――日本だと、ヒジありのムエタイルールの試合は少なくなってしまいますね。

「日本に来て初めての試合、キックボクシングルール、K-1ね。ヨサ、ヨサ」

――与座優貴選手ですね。2022年12月にペットサムイ選手が判定負けを喫しました。

「そう。ヨサ、K-1の60キロのチャンピオンね(その後、ベルトを返上している)。僕、判定で負け。次は僕、K-1でチャンピオンなりたい。パク・ジョンジュンに勝って、またK-1に出たいです」

■HEAT55 x AFC34 視聴方法(予定)
10月26日(土)
午後3時00分~ Twit Casting LIVE

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