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【UFC311】「周りが何を言おうが自分を信じる」バルセロスが無敗タルボットをグラウンドで圧倒し判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)
Def.30-26.30-27.30-27.
ペイトン・タルボット(米国)

タルボットが距離を詰めて左ローを放つと、バルセロスは蹴り足をキャッチしてドライブする。スプロールしたタルボットがギロチンを狙うも、バルセロスが切り返して尻もちを着かせた。立ち上がるタルボットのバックに回ったバルセロスは、左足を差し入れてタルボットの背中に飛び乗る。一度乗り切れなかったものの、バルセロスはバックコントロールを続け、グラウンドに引きずりこんだ。

シングルバックからパンチで削ったバルセロスが左腕をタルボットの首に回す。RNCを極められずも、バックマウントを奪ってタルボットの体を伸ばすバルセロス。マウントから背中を伸ばしたタルボットに、再びRNCを仕掛ける。タルボットが正対すると、マウントでポジションを整えたバルセロスが肩固めへ。耐えたタルボットの右側へパスを狙う。残り30秒で再びマウントを奪取したバルセロスは、パウンド&エルボーで削り、ブリッジしたタルボットにバックマウント&RNCを狙って初回を終えた。

2R、タルボットが距離を詰めて右ストレートを伸ばす。バルセロスにケージを背負わせて右を浴びせるが、バルセロスが右に回って逃れた。右に回り続けるバルセロスは、一度シングルレッグに失敗するも、すぐにニータップからバックに回り、グラウンドに持ち込んだ。ハーフからフックガードに戻したタルボットがスクランブルに持ち込んだ。立ち上がったバルセロスがヒザ蹴りからダブルレッグへ。これを切ったタルボットに対し、バルセロスが右に回りながらパンチを当て、再び組んでテイクダウンした。ケージ中央でマウントを奪ったバルセロス。しかしタルボットも立ち上がる。

バルセロスの右スピニングバックフィストがタルボットの顔をかすめた。スタンドに戻ると、タルボットが距離を詰めて右を突き刺す。バルセロスは左に回って距離をつくる。インサイドからフックを打ち込むバルセロス。タルボットがバルセロスのテイクダウンのフェイントに反応してしまう場面も、バルセロスがケージ中央で、シングルレッグで組んで背中を着かせた。タルボットはハーフから亀へ。バルセロスがまたも背中を着かせ、サイドから右ヒジを落とした。

最終回、やはりタルボットが前に出る。アッパーを混ぜたコンビネーションを見せるも、バルセロスが頭を振ってダブルレッグで飛び込む。これを返したタルボットがトップへ。ケージ際でバルセロスの顔面にパウンドを落とす。バルセロスが左足を上げ、オモプラッタの体勢になるとレフェリーが両者を分けた。バルセロスがケージを掴んだことに注意が入ったが、タルボットはグラウンドでのリスタートを選択する。再開後、パウンドを受けたバルセロスが立ち上がった。

両者が跳びヒザを見せたが、ボディロックで組んだバルセロスがバックを狙う。しかしタルボットが前に振り落としてスタンドに戻った。下がるバルセロスの顔面を、タルボットの右スポニングバックキックが襲う。バルセロスはニータップでタルボットに尻もちを着かせた。バルセロスがバック奪取からトップ→マウントへ。肩固めの体勢に入るも極めに行けないバルセロスは、パウンドで削りバックに回ってRNCを仕掛ける。これも凌いだタルボットに対し、バックマウントからパンチを連打するもタルボットが試合終了まで耐えた。

裁定は一人のジャッジがビッグラウンドをつけるユナニマス判定で、無敗のタルボットを下したバルセロスは「信頼し、信じること。周りが何を言おうが、自分を信じる。僕はこの階級のトップで戦えることを証明した」と語った。


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45 AB DWCS LFA MMA MMAPLANET o ONE UAEW UFC UFC311 YouTube アイリン・ペレス アザマット・ベコエフ イスラム・マカチェフ イリー・プロハースカ ウスマン・ヌルマゴメドフ カロル・ホサ カン・ギョンホ クレイトン・カーペンター ケヴィン・ホランド ジャイルトン・アルメイダ ジャマール・ヒル セルゲイ・スピヴァク タジル・ウランベコフ ハオーニ・バルセロス ヘナト・モイカノ ペイトン・タルボット マラブ・デヴァリシビリ ムイン・ガフロフ リッキー・トゥルシオス 中村倫也

【UFC311】中村倫也と対戦、ONE~UAEW~DWCS~LFAを経てUFCに到達─ムイン・ガフロフ「UFCは違う」

【写真】きっとこういう選手ばかりが、UFCには揃っているんだろう(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームで開催されるUFC 311「Makhachev vs Moicano 」で中村倫也と戦うムイン・ガフロフ。
Text Manabu Takashima

ONEバンタム級戦線で活躍も、UAEWに転出。コンテンダーシリーズに挑むも、契約ならず。ならばとLFAでバンタム級のベルトを巻き、ついにUFCとサインを果たす。この間に、少しでもUFCで戦うチャンスが広がるようラスベガスに移り住んだ。

人生を賭けてUFCに挑みながら、デビュー後は連敗。3度目の正直を目指し、背水の陣で挑んだカン・ギョンホ戦でオクタゴン初勝利を手にしたガフロフは、中村倫也に負けない情熱、いや情念を持ってオクタゴンに足を踏み入れる。


──ムインのことはONE時代から会場で取材をさせていただいてきたのですが、コロナ前にアジア最大のイベントを離れUAEWに戦場を求めました。

「UFCファイターになるためだよ。ONEは素晴らし団体だった。アジアでトップだ。ONEのお陰で、僕の存在を世界に知ってもらうことができた。いつだって尊敬し、感謝している。ただしUFCとは違う。自分の力をUFCで試したかったんだ」

──そのためにUAEWへ転出し、コンテンダーシリーズに挑んだわけですね。ただし、ONEの時のようなパフォーマンスを見せることができず、試合に負けてUFC行きはならなかったです。

「コンテンダーシリーズで負けても、UFCで戦うという目標が変わることはなかった。ただ、ショックは大きかった。一度、タジキスタンに戻って引退しようかとも考えた。そんな時に友人から連絡があって『戦うことをやめるな。練習も続けろ』って言われて……それまでより、ハードな練習を課すようになった。そして、UFCと契約するためにまずはLFAのチャンピオンになろうと思ったんだ」

──LFAでは2戦目でバンタム級王者となり、ついにUFCとサインを果たしました。

「最高の気分だった。夢が叶った。自分の力を世界最高峰で披露できる時がやったきたんだ。ただUFCはONEとは違った。UAEWとも違うし、LFAとも違う。UFCは世界で、他に比べるものがない一番のオーガニゼーションだ。だからケージの中も違っていて、初戦と2戦目はどうにも上手く戦うことができなかった。でも、前回のカン・ギョンホ戦から慣れてきた。今回の試合ではONE、UAEW、そしてLFAの時のように自分の力を出して戦える自信がある」

──今はラスベガスがホームなのですね。

「そうだよ。シンジゲートMMAに所属している。1年半前からラスベガスに拠点を変えた。それまでプーケットで練習していた。プーケットでも、凄く良い練習ができていたよ。トレーニング環境に問題があったわけじゃない。ただUFCは米国中心にイベントを開いているし、ラスベガスで練習している方がUFCで戦う機会を得やすいと思ったんだ。

とはいっても練習パートナーはUFC世界チャンピオンがいるし、コーチも少し違うかな」

──そんななか中村倫也選手と、今週末に戦います。倫也選手の印象を教えていただけますか。

「ブラザー、ナカムラは素晴らしいファイターだよ。MMAの全て局面で激しく、ファンに喜んでもらえる試合になるだろう。僕は全対戦相手を尊敬しているから、もちろんナカムラのこともリスペクトしているよ」

──倫也選手と戦った際、ムインのアドバンテージはどこにあると思っていますか。

「その質問には答えないでおくよ(笑)。試合を見て欲しい。とにかくファンの期待に応えられるよう戦うよ。日本のファンはナカムラの応援をするだろうけど、そんな日本のファンにも喜んでもらえる試合をする。国籍は関係ない、皆にの試合を楽しんでほしい」

──ところで今大会はバンタム級の世界戦が組まれていますが、ムインに勝利者予想をお願いするのは意味がないですね。

「マラブ・デヴァリシビリは僕のトレーニング・パートナーだからね。彼が勝つことところしか、想像できないよ(笑)」

──その一方で自身のゴールがチームメイトである事実をどのように捉えていますか。

「マラブは僕のモチベーションだよ。彼の活躍を見て、僕も頑張ることができる。そして、マラブのように世界中の人々に『俺がチャンピオンだ』といえる日を迎えるために戦い続けるよ」

■視聴方法(予定)
1月19日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時 30分~U-NEXT


■UFC311対戦カード

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラム・マカチェフ(ロシア)
[挑戦者] ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
ジャマール・ヒル(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<ミドル級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
ライニエ・デリダー(オランダ)

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ハオーニ・バルセロス(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ザック・リース(米国)
アザマット・ベコエフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
バグジン・ガスコフ(ウズベキスタン)
ビリー・アレカナ(米国)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン(米国)
ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)

<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホサ(ブラジル)
アイリン・ペレス(アルゼンチン)

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・トゥルシオス(米国)
ベルナルド・ソパイ(アルバニア)

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
クレイトン・カーペンター(米国)

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45 AB DWCS MMA MMAPLANET o UFC UFC311 YouTube   ハオーニ・バルセロス ブログ ペイトン・タルボット

【UFC311】バルセロス戦へ、DWCS世代ペイトン・タルボット「試合に出るなら、フィニッシュを狙うべき」

【写真】何もずっと、目を見開いてるわけではない。スクショをお願いすると、この表情に。そして、少し髪の毛が短くなっていました(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームで開催されるUFC 311「Makhachev vs Tsarukyan 2 」。マラブ・デヴァリシビリ×ウマル・ヌルマゴメドフという世界バンタム級選手権試合が組まれている同大会には、日本から中村倫也が出場しムイン・ガフロフと戦う。そんなバンタム級に熱視線が注がれるイベントでは、ペイトン・タルボットがハオーニ・バルセロスと相対する。
Text Manabu Takashima

キャリア9勝0敗、KO勝ちが7試合で一本勝ちが1試合という26歳。オクタゴンでは3試合連続のフィニッシュ勝利を収め、既にパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを2度も獲得している。

エキサイティングな試合をファンに提供することを当然と捉えるタルボットは、コンテンダーシリーズ世代を代表するファイターといえる。柔術とレスリングを融合させ、シャープな打撃を持つベテラン=ハオーニ・バルセロス戦を前にタルボットに話を訊いた。


──前回の試合前に初めてインタビューをさせていただいたのですが、そのヤニス・ゲムリ戦では19秒でKO勝ちを決め強いインパクトを日本のファンにも残しました。

「あんなに短い時間で勝てるとは思っていなかったけど、素晴らしいKO勝ちができた。今回の試合は、同じようにいくとは思ってない。でも同じようなインパクトを残せるよう戦うよ」

──試合中は凄く落ち着いていながら、殺気が感じられました。

「本当に? 特にポーカーフェースでいようとか考えているわけじゃないけど、試合は練習とは違うし。トレーニングをしてきたモノをケージの中で出すにしても、冷静ではいても殺気のようなモノがでてしまうのかもしれないね。

ただ、それが必要かどうかは分からない。対戦相手を殺してやるなんていう気持ちを常に持つ必要はないと思っている。それでも、そういう瞬間っていうのは訪れるものなんだろうね。殺気が感じられるっていうのは。まあ試合内容と対戦相手にもよるものだろうけど」

──2試合連続でパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得していますが、プロMMAファイターとしてボーナスを獲得できる試合内容についてどのように捉えていますか。

「豪快なフィニッシュは欠かせないよ。サブミッションか、ノックアウト。この2つのうちのいずれかの勝利は、プロフェッショナル・ファイターとして必要だ。試合に出るなら、フィニッシュを狙うべきだ。僕の試合を見てくれた人が、エンジョイして次の日が楽しい1日になる。そうなってくれると、僕も嬉しいからね」

──素晴らしいです。今回のハオーニ・バルセロス戦もそのような試合になるのか、期待しています。

「調子は良いし、凄くハングリーだよ。もう、現時点でやるべきことは減量だけになった。ハオーニはスピードがあって、絶対的な経験の持ち主だ。爆発力もある。それでいて、まだブラジルの若い血が流れているような感じだよね」

──と同時にハオーニはタイミングと距離を測り、慎重な一面があります。でも、フィニッシュ力もある。

「僕の方が身長は高いから、距離を取るのは簡単じゃないだろう。それに一発のパワーが違う。僕の方が一つの攻撃で、よりダメージを与えることができる。僕のレンジは、彼に対するアドバンテージになるだろう。とはいっても、そのアドバンテージをポイントを取るために使うつもりはない。倒すために使う」

──ところで今大会のコメインでは世界バンタム級選手権が組まれています。勝利者予想をしてもらえないでしょうか。

「う~ん、凄く接戦になるだろう。興味深い試合だ。でも、僕はマラブ・ダヴァリシビリをピックするかな。ハイペースで戦い、9度倒されても10度立ち上がる。マラブはそんなファイターだから。ハードな状況になると、より強さを発揮すると思う」

──ウマル・ヌルマゴメドフはテイクダウンディフェンス力が高く、切って打撃を入れるという予想もありますが。

「そうかもね。テイクダウンを切ることもあるだろう。ただマラブは常にテイクダウンを狙っているのだから、そのなかの幾つかの試みを遮断することは可能だ。まぁ、僕はあまりウマルの試合をチェックしていないから、あまり彼のことは分かっていないんだけどね」

──押忍。ところで前回にインタビューをさせてもらった時に、中村倫也選手について尋ねたところあまり認識していませんでした。今回、同じイベントで戦う倫也選手のことはまだ視界に入っていないですか。

「まぁ、あまりね……。無敗で、屈強なレスラーといことは分かった。そこ以外は、まだ余り分かっていない。でも今日、彼を見たよ。強そうだった」

──なるほど。ペイトン、計量が近づいているなかメディアデーの翌日にも関わらず、インタビューを受けていただきありがとうございました(※取材は16日に行われた)。最後に日本のファンに一言お願いできますか。

「イタダキマス」

──そ、それは食事をする前に発する一言ですね(笑)。

「オオ、シ〇ト(笑)。ちょと、待って……。アーリガトーゴザイマス」

■視聴方法(予定)
1月19日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前12時~PPV
午前7時 30分~U-NEXT

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45 AB BELLATOR o UFC アルマン・ツァルキャン イリー・プロハースカ ウマル・ヌルマゴメドフ キック クレイトン・カーペンター ショーン・オマリー ジョゼ・アルド ピョートル・ヤン ペイトン・タルボット ムイン・ガフロフ 中村倫也

UFC311:オッズ/予想と展望

イスラム・マカチェフ 1.28
アルマン・ツァルキャン 3.85
メラブ・ドバリシビリ 3.35
ウマル・ヌルマゴメドフ 1.34
イリー・プロハースカ 2.10
ジャマール・ヒル 1.77
ベニール・ダリウシュ 2.40
ヘナート・モイカ1.60
ケビン・ホランド 1.89
ライニアー・デ・リダー 1.93
ペイトン・タルボット 1.08
ハオニ・バルセロシュ 8.50
ジャイルトン・アウメイダ 1.21
セルゲイ・スピバック 4.60
ボグダン・グスコフ 1.33
ビリー・エレカナ 3.45
グラント・ドーソン 1.40
ジエゴ・フェヘイラ 3.05
ザカリー・リース 2.70
アザマト・ベコエフ 1.49
カロル・ホザ 1.39
アイリーン・ペレス 3.10
中村倫也 1.19
ムイン・ガフロフ 5.00
リッキー・トゥルシオ3.35
ベナルド・ソパイ 1.34
タギル・ウランベコフ 1.31
クレイトン・カーペンター 3.60

メイン・セミのタイトルマッチに出場する4人全員がコーカサス地方(ダゲスタン、アルメニアジョージア)出身。

メインのライト級タイトルマッチでは、ツァルキャンがタイトル初挑戦。両者はツァルキャンのUFCデビュー戦で対戦している。ツァルキャンがマカチェフ相手にレスリング勝負を挑み、マカチェフがUFCで初めてテイクダウンを奪われている(UFCで16戦した現在も2度のみ)。レスリングでマカチェフとやりあえる唯一の選手かもしれない。

前回は時間が経つにつれてマカチェフが上回っていき差が開いていった。今回は5Rマッチ。レスリング主体であることは変わりないが、打撃も強化してきているツァルキャン。前回はレスリング勝負を仕掛けたツァルキャンだが、同じ展開であれば、大きく差が開いていることはないだろう。マカチェフにとって数少ない、レスリングを警戒する必要があるツァルキャンであれば、タックルを餌にした打撃が突破口を開く鍵となるかもしれない。

マカチェフ判定勝ち。

セミでは王者ドバリシビリに対し、一族2人目のUFC王座獲得を狙うウマルが挑戦するバンタム級タイトルマッチ。ドバリシビリがタイトルを獲得した際、ランキング2位で無敗のウマルが当然挑戦者となることが予想されていたが、ドバリシビリはショーン・オマリーやピョートル・ヤンとの再戦に意欲を見せる発言をしており、さらに、防衛戦の時期として3月を示唆したため、ラダマンで3月の試合をラダマンで避けたいウマルの挑戦の機会が伸びるかと思われた。しかし、ウマルがSNS上で王者に逃げていると挑発すると、それが功を奏したのかは不明だが、1月にタイトル戦が実現することに。

ノンストップ・テイクダウンマシーンのドバリシビリだが、UFCで唯一テイクダウンを奪えなかったジョゼ・アルド戦では、ケージ押し込みでアルドを封じ込めて判定勝ちしている。また、ピョートル・ヤンとの対戦では、テイクダウンしてもすぐに立たれてコントロールする時間は短かったものの、スタンドでのカーフキック、タックルを餌にしたジャブを効かせて、ヤンの目を腫らせて完勝。タックルだけが引き出しではない。

ウマルは来週試合を控えているBellatorライト級王者ウスマンの兄で、弟同様ムエタイベースの打撃が強く、当然レスリングも強力。UFCでは6試合でテイクダウンを奪われたことがない。ドバリシビリの打撃が削っていくためのものなら、ウマルは倒せる打撃を持っている。

打撃もテイクダウンディフェンスもウマルが上かもしれないが、ドバリシビリが5R無尽蔵のスタミナで攻め続けた時、最後まで失速しないでいられるのか。あるいは、その前にウマルが打撃をヒットさせて大きなダメージを与えるのか。

ウマルKO勝ちと予想。

第3試合ではRoad To UFCシーズン1ウィナーの中村倫也UFC本戦3試合目を行う。前戦ではカーロス・ヴェラの引き込んで足関を狙ってくる、ある種負け覚悟の戦法に対し、完全に対応したものの、仕留めきることができず、1戦目に続いての判定勝ちに。今回の相手のムイン・ガフロフも1勝2敗と、ステップアップするための踏み台としては物足りない相手なので、今度こそフィニッシュ勝利したいところ。

第1試合開始は19日朝8時。アーリープレリムは8時~10時の2時間枠に5試合組まれているので、中村倫也の試合は前の試合が早めに終わった場合、9時よりも前に開始になる可能性もある。

速報します。

 

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45 AB DWCS DWCS S08 MMA MMAPLANET o UFC YouTube アーセグ スティーブ・アーセグ トーレス・フィニー ビリー・ブランド ペイトン・タルボット ボクシング

【DWCS S08 Ep02】骨の髄まで殴り屋=ブランド✖脅威のバック奪取&背骨クラッシャー=ハッドン

【写真】PPV大会のプレリミで組まれても、おかしくないマッチアップだ(C)Zuffa UFC

20日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスでDana White’s Contender Series第2週が開催され米国、カナダ、スウェーデン、ロシア、ブラジル、豪州という6カ国から10選手がUFCとの契約を目指してケージは上がる。
Text by Manabu Takashima

第1週で4人のファイターがUFC行きを決めたように、今週もフィニッシュ勝利がデフォルトのDWCSだけに、激しい戦いが繰り広げられることは間違いない。そんなDWCS S08 Ep02は、オープニングマッチのバンタム級の一戦=ビリー・ブランド✖コディ・ハッドンから要注目だ。


ハッドンは第2試合のウェルター級戦でトーレス・フィニーと対戦するキャム・ロウストンと同様に、豪州からのチャレンジとなる。国別のUFC契約選手数は米国が200人、ブラジルが100人越えと群を抜いており、豪州はこの両国に続きロシア、メキシコ、英国、中国らと同じ15人~20人+αの選手がUFCに在籍している。

今や南太平洋のMMAパワーハウスに成長している同国だけに、Eternal MMAやHEX FSというフィーダーショーからDWCSへの出場選手も当然のように多い。

HEX FS暫定バンタム級王者のハットンの戦績は6勝1敗、唯一の黒星はUFC世界フライ級タイトルコンテンダーのスティーブ・アーセグに28-29✖3で敗れたもの。とはいえ、この試合でハッドンはジャブをアーセグに何発も入れ、テイクダウンからバックという展開も創っている。

終盤に攻め疲れと、力技でテイクダウンを狙ってトップ&マウントを許したことでポイントを譲り惜敗したハッドンだが、キャリア3戦目のアーセグ戦と比較すると、今では落ち着いて戦局を見極めることができるようになっている。

特に打撃戦のなかでのテイクダウン防御の精度が増しており、攻めの方のレスリングではダブル、そこからボディロック、そして大内刈りなど、ケースバイケースでテイクダウン方法をアジャストできる、特筆すべきはテイクダウンに紐づけることができるバック奪取能力と、それだけでタップを奪えそうな──相手の背中を反らしてしまう──バックグラブの力強さだ。

絞めの一本勝ちは直近=3月の試合だけだが、バックやクリンチの状態でのダーティーボクシングとパウンドの強さが、5つのTKO勝ちのファンダメンタルとなっている。

対するブランドのレコードは5勝1敗で、黒星をつけられた相手はペイトン・タルボットだ。そのタルボット戦では、やや劣勢であったがガンガン殴り合いを演じると、反撃のパンチを入れている最中に──米国では非常に珍しいが──流血レフェリーストップとなってしまった。

アマMMAは8勝1敗で5つのTKO勝ち、プロでもKO率は60パーセントを誇るブランド。インファイトでのボディの連打など、MMAでそれを見せるかという距離で容赦なく連打を駆使することができる。ブランドが自身の強さを発揮するには、ハッドンの組みを突き放す必要がある。組みに付き合うとバック奪取&ダーティボクシングでハッドン優位は明白だ。ブランドとしては拳の強さを見せ、ハッドンが組む前に打撃に応じるように仕向けたい。

■視聴方法(予定)
8月21日(水・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

■DWCS S08 Ep02対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
パット・ピトリック(カナダ)
アンドリアス・グスタフソン(スウェーデン)

<ヘビー級/5分3R>
リズワン・クニエフ(ロシア)
ウゴ・クーニャ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
コーテヴィアス・ロミアス(米国)
マイケル・インプラト(カナダ)

<ミドル級/5分3R>
トーレス・フィニー(米国)
キャム・ロウストン(豪州)

<バンタム級/5分3R>
ビリー・ブランド(米国)
コディ・ハッドン(豪州)

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45 AB Combate Global DWCS F1 LFA MMA MMAPLANET o UFC ブログ ペイトン・タルボット モンテル・ジャクソン 中村倫也

【UFC】中村倫也のMMAファイター科学─02─「タルボット戦うには、本気の嘘をつくしかない」

【写真】1時間の及ぶインタビューの終了をスタバのテラス席で待っていてくれた盟友=中村京一郎と。好きなことをやっている男は、子供みたいだ。この後、2人でシングルレッグをかけてじゃれあっていた (C)MMAPLANET

右の拳も癒えつつあり、オクタゴン3戦目を睨み河名マストのRoad to UFC準決勝のセコンドを務めた後、ATTで2カ月の出稽古に挑む中村倫也インタビュー第2弾。
Text by Manabu Takashima

自然治癒という選択の裏に体の構造を理解した中村のMMAとの向き合い方が理解できたうえで、今回はUFCで求められているアグレッシブ・フィニッシュMMAに関して尋ねた。この一点においても、心と体の繋がりという着眼点を持つ中村倫也の独特のMMAの捉え方が伝わってきた。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


──UFCでもRIZINでもファイターが『出たい』というのは自由ですが、そこで戦うには結果は当然として、何を求められているのか理解したファイトをしないといけない。

「ハイ。勝てば良いというのは、UFCではRoad to UFCだけだと思います。コンテンダーシリーズでは、それはできないです」

──コンテンダーシリーズに出るためのLFAやCombate Global、あるいはEternal MMAなどフィーダーショーでも同じことが求められてきます。結果としてコンテンダーシリーズから契約した選手は、安定性が欠けるのかという風にも見えます。

「勝って、負けてという風になるかもしれないですが、それでもそういうファイトを求められていて、そういう戦い方でも勝ち続ける選手がやはりいます。ショーン・オマリーなんかが、その最たるものですよね」

──その部分でいえばUFCバンタム級でもペイトン・タルボットがUFC303で19秒KO、UFC ESPN59ではモンテル・ジャクソンが18秒KO勝ちとDWCS出身ファイターが印象的な勝利を挙げています。タルボットにインタビューをしたのですが、勝ち負けが二の次でなく、そういう試合をして勝つというメンタルになっていると感じました。彼らのマインドと、倫也選手のマインドを比較すると、違いはあるのでしょうか。

「いや……それ、良いところをついてきますよね(笑)。そうなんですよ、そこは……。いやぁ……。今も言ったようにショーン・オマリーは、そういうスタイルで勝ち続けている。上の方はそういうヤツらばかりなんですよね。

本当に我儘なヤツしか、いないです。自由で我儘で、相手のことを考えないように生きている……からこそ、あの場にいて先に当てることができる。そういうことはあると思います。協調性なんて、ない。

同時にオクタゴンに入ってホーンが鳴った時に、本当に本当の準備ができているヤツなんて、なかなかいないんです。僕がデビュー戦で戦ったファーニー・ガルシアも、そこまでできていなかった。2戦目のカルロス・ヴェラも最初は、ちょっと準備ができていなかった。

試合開始が告げられた時、喧嘩のようにいつでもいけるという熱量があって、でも落ち着いている。そういう状態を対戦相手と共存している感じで、始めたい。でも、それってめっちゃ難しくて。こういうことは、UFCで戦うようになって分かりました。

第一その前段階でオクタゴンの出口に鍵がかかる。リングだと試合中のロープから頭が出たり、キャンバスから体を出すことができます。でもケージはドアを閉められると、逃げ道が無くなるんですよね」

──撮影をしていても、あのカチン、カチンと錠が掛かる時に『もう、この子たちは逃げるところなない』と感じます。

「それって、セコンドでも感じることなんです」

──それでもホーンが鳴った時でも、完全な準備はできていないということなのですね。

「あの音が本当に心の底から心地良い音に感じるのか。ワクワクする音になっているのか。名前が挙がった2人。特にペイトン・タルボットは『みんなに喜んでもらえる時間がやってきた』という風に心の底から思っている。そういうヤツ。100パーセント、ハリウッドスター並みになりきっている感じがあります」

──倫也選手は、そこまでの心境はなかった?

「そこを目指してはいますが、上手くカチーンとハマったかというとそうではないです」

──UFCで生き残るには、何をしないといけないか分かっていても、その心境になれるわけではないと。

「それができるかどうか。その差はデカいです。上の方にいるヤツら、下の方で今から上がって行くヤツら、ああいう風に天性でそういうモノを身に着けているヤツがいる。それがUFCですね。

そうでないと、いくら備わっているからといって、相手云々でもなくUFCでそれができるのかっていうことですよ。本当に難しい。落ち着いていると、利用できる体重の比重も多い。地に足が着いている。『相手、浮いてんな』って分かると、自分の方が根っこが張っているんだから『やってみよっ』と多分思える。逆に自分が浮いていると、『いや、ちょっと待って』という気持ちになる」

──自分が浮いていると自覚して、迷いが生じる選手が多くいるとも思えないのですが。スタンスと、腰の位置でなく。重心……心の位置を把握できるものですか。

「ハイ、ハイ。ハイ。そうですね。僕は足の裏の動きとかを見つめ直して、そういう心技体が繋がっていることが意識できるようになりました。体を見直すことで、心を落とし方が分かる。繋がっていることが分かったんです。ペイトン・タルボットが、そういう風に考えているとは思わないです。ただ、自然体でデキているのかと。

そういう意味ではモンテル・ジャクソンの方が、最初は固かったですね。そこを身体能力の高さでカバーできていました。ペイトン・タルボットは、そういうこともなかったです」

──いやぁ、興味深いです。

「モンテル・ジャクソンだと、あそこを外して合わせることができれば倒せる。ペイトン・タルボットはそこすら、いなしてくるイメージです。モンテル・ジャクソンは、自分より質量が高い相手に対して、攻撃を仕掛けてガツンとやれることはあるかと思います。彼には力みがあるので。それが表情、顔に出ています。歯の食いしばりがあったのがモンテル・ジャクソンで、ペイトン・タルボットは力みが無かったです」

──もの凄く高い殺傷能力があっても冷静、そしてその場が楽しめているのがペイトン・タルボットということですか。

「ハイ。体がスムーズに動きます。固まっている場所がない。感覚なんですけど、そうするとエネルギーが途切れない。力むと、そこで遮断されますからね。結局、水の中を走っている電気信号だから。どこかで止めちゃうと、走れなくなってしまいます。

だからペイトン・タルボットを倒すには、本気の嘘をつくしかないよなって」

──あぁ、浮気じゃないよ。毎回、本気だよっていうヤツですね。

「……。それと同じかどうかは分からないですけどね(苦笑)。本気の嘘に付き合ってもらうか。もしくは組んで漬けて、それまでの自分の考えを捨てよっかなという気持ちにさせるのか(笑)。そうしないと、ダメですね。タルボットを相手にした時は」

──騙し合いとか、そういうことでなく自己肯定すら利用するか、それを諦めさせるのか。いやぁ、それは凄まじいですよ。

「MMAだから、ここまで人間の生の感情が出ると僕は思っています。レースのことは分からないですけど、F1レーサーとか300キロ以上でドライブして、ずっと張り詰めたままだと思うんです。でも、全てが見えてないといけない。命が掛かっているからこそ、どれだけのハイスピードで走らせていても、ドライブは丁寧で。そういう究極の状態で、僕は戦いたい。そして、自分のアートを相手に押し付ける」

<この項、続く>

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【DWCS S08】Must Watch!! パンクラスがミドル級KOP内藤由良のコンテンダーシリーズ出場を公表

【写真】人生を賭けた一発勝負、痺れる展開になってきた(C)MMAPLANET

18日(水)、パンクラスが公式YouTubeチャンネルで「内藤由良選手がUFCに挑戦! 内藤選手は、ダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ2024に出場することが決まりました。詳細は追って発表されますが、一足先にパンクラスでの軌跡をご覧ください!」と公表した。
Text by Manabu Takashima

6月30日(日)のPancrase345のメインで、2年3カ月振りの実戦を戦ったミドル級KOP内藤。キルクリフFC所属のディラン・オサリバンの代役アリ・カラダギィを相手に、1R1分52秒でマウントからのエルボーでTKO勝ちを収め、改めてUFCを目指すことを宣言していた。


LFA、UAEW、TUF出演など実現しそうで流れたUFCへの道が、結果的に内藤にとって最上の形で歩を進めることになった。Dana White’s Contender Series=DWCSは、その名の通りダナ・ホワイト、ショーン・シェルビー、ミック・メイナードというUFC首脳の前の行われる御前試合で、1年に10大会が火曜日の夜にUFC APEXで実施される。

1大会=5試合というフォーマットで、UFCとの契約が審査される真剣勝負の場だ。2017年からスタートしたコンテンダーシリーズからは既にショーン・オマリーとジャマール・ヒルがUFCの頂点に立っている。そんなUFCに直結する今年の登竜門は8月13日にスタートし、10月15日まで10週に渡って鎬が削られる。

既にEp01とEp02&Ep04は5試合が決定しており、第3週と第5週は3試合が埋まっている状況だ。あとは第9週と第6週で1試合が決まっているがEp07 、08&10は5試合全て10人のスポットが空いたままなので、これらの週に内藤の雄姿が見られることになるだろう。

アジア勢にとってUFCとの契約を賭けた戦いはRoad to UFCが並行して開催しされているが、従来はフライ級からライト級、今年はフェザー級までの3階級しか実施されず、事実上ミドル級の内藤には、アジア勢で競い合ってUFCへ進むというルートは存在していなかった。

事実今年のシーズン8では既にEp01のウェルター級戦で中国のJCKウェルター級王者ティン・ワン、Ep4では韓国Angel’s FCウェルター級王者のコ・ソクヒョンと、中量級のアジアン・ファイターの出場が決まっている。

(C)LFA

広義でアジア系でいえばLFAで戦うベトナム人ファイター(アリゾナ州在住)のアン・トゥアン・ホーが第1週のフライ級に、同じくLFAからチャンスを掴んだクァン・リーも米国に住むベトナム人選手だ。

また、ここでこのカードを組むのか──と豪州のMMAファンが歯ぎしりをしつつ、注目せざるを得ないのがEp09で決まったショーン・ガウシーとアンソニー・ドリリッチのダウンアンダー対決だ。

ガウシーはHEX FSフライ級王者で、今年の5月に中務修良を右クロスで一蹴している。対してEternal MMAフライ級王者ドリリッチは3月に猿飛流を2Rに、6月には1Rでマックス・リアリをKOしている。しかも今、豪州MMA界ではHEX FSとEternal MMAがドメスティック大会#01の称号を得るために、チャンピオンの引き抜き合戦を繰り広げるなど、骨肉の争いを展開している。

とはいえ破壊力十分の右を持つガウシー、必ず当たる左の持ち主ドリリッチが、わざわざコンテンダーシリーズで戦う必要があるのか。なんせガウシーは戦績9勝1敗で5KO勝ち、ドリリッチは8勝1敗で4つのKOと2つの一本勝ちを誇っており、揃ってUFCが求めるフィニッシャーだ。

恐らく両者は8月18日にパースで行われるUFC305出場に標準を合わせていたはず。加えていえば、2人ともカイ・カラフランスとスティーブ・アーセグの両者のうち、どちらかが欠場となればショートノーティスで母国でオクタゴンに足を踏み入れる気持ちでいることも間違いない。

UFC側として、両者ともその力があるからこそ、8月でなく10月にガウシー×ドリリッチの試合を組んだとしか考えられない。

日本からは2年前の木下憂朔に続き、内藤が挑戦することで注目度も上がるに違いないDWCS S08だが、内藤以外の出場ファイターも状況としては、ガウシー×ドリリッチ戦ほどお膳立て揃っていなくても、世界中から人生を賭けて集まって来る。それらの戦いが熱い激闘にならないはずがない。

それらの戦いから明日のショーン・オマリー、ペイトン・タルボット、モンテル・ジャクソンが生まれる可能性が高い。日本のMMAファンにとって、2時間のコンパクトな大会ということも含めて、DWCSはマストウォッチと断言できる。

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC303 エイドリアン・ヤネツ ペイトン・タルボット ヤニス・ゲムリ

【UFC303】右ストレート一閃。ペイトン・タルボット、19秒でゲムリをKO。「このまま突き進む」

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
Def.1R0分19秒by KO
ヤニス・ゲムリ(フランス)

いきなり後ろ回し蹴りを見せたゲムリだが、距離は合わない。タルボットはジャブを伸ばして右ロー。とジャブから右ストレートを、右ローを蹴ろうとしたゲムリのアゴを打ち抜く。腰から崩れ落ちたゲムリに、速射砲のように左のパウンドを連打したタルボットが19秒でKO勝ち。コークスクリューで、自らの勝利を祝ったタルボットは「フィニッシュできたことは重要だけど、もっと戦いたかった。でも、相手が終わってしまったね。夢を信じてやってきたことが、今、この手のなかで実現されようとしている。このまま突き進むよ。エイドリアン・ヤネツなら、良い試合になると思う」と話した。


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【UFC303】バンタム級の新鋭ペイトン・タルボット「安全なポイントゲームなんて、やりたくない」

【写真】スクショを撮る際に、5秒以上も目を剝いて待ってくれていたタルボット。実はいいヤツ (C)MMAPLANET

29日(土・現地時間)、米国ネヴァダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催されるUFC303「Pereira vs Prochazka 2」で、ペイトン・タルボットがヤニス・ゲムリと戦う。
Text by Manabu Takashima

2023年のコンテンダーシリーズでUFCと契約し、2試合連続でKO勝ちのタルボット。キャリアは8戦8勝、負け無しの新鋭は自らの一番の武器はペースだと言い切った。


MMAに求められるのは、アクションだから

――今週末にヤニス・ゲムリ戦を控えたペイトンです。調子はいかがですか(※取材は26日に行われた)。

「最高だよ。ヤニス・ゲムリとは良い顔合わせだと思う。殴り合って、エキサイティングなファイトをするよ」

──UFCで2度戦って2つのKO勝ち、判定勝ちだったコンテンダーシリーズのファイトも素晴らしいパフォーマンスでした。そんなペイトンのことを我々は、まだまだ分かっていないのですが、なぜMMAを始めたのですか。

「2017年、18歳の時にコナー・マクレガーの影響を受けて、試しにジムに行くようになった。すぐにマーシャルアーツに夢中になったよ。トレーニングをしていると、試合に出るようになって。そうなると、日に日にMMAへの想いが強くなっていった」

──MMAを始める前に格闘技の経験はあったのでしょうか。

「凄く小さな時にボクシングをやったことがあったけど、全然ダメで2カ月ほどで辞めてしまった。経験という経験があったのはレスリングだけで。レスリングはハイスクールを中心に4年ほどやっていた。けど、コレといって目立った戦績は残していない」

──それでもレスリングというベースがあったのですね。ファイトスタイルから、打撃系格闘技の経験の持ち主だと勝手に思っていました。

「う~ん、打撃が自分の一番の武器だとは思っていないよ」

──そうなのですか。

「僕の武器は体力だ。ハイペースで15分間、戦い続けることができる。結果、対戦相手は疲れて僕の打撃の餌食になるんだ」

──まさに現代MMAの申し子ですね。

「だって皆、それが見たいだろう? テイクダウンをされて、ガードの中に相手を入れて止まるなんて試合は誰も見たくないはずだ。MMAに求められるのは、アクションだから。それにケージのなかでは動きが多い方が、勝つ確率も高くなる。だから、常に動いてペースの速い試合を心掛けている」

──そして、フィニッシュを狙うのがコンテンダーシリーズ世代ですね。

「もちろん、フィニッシュを狙うのは当然だ。もともと、組んで倒してコントロールする試合なんか、好きじゃなかったし。そうやって勝つファイターがいることは分かっている。それはそれで構わないけど、そんなことがしたくてMMAを戦っているわけじゃないから。

結果的に僕は自分がやりたいことをするためにオクタゴンに上がっている。それこそが、コレをやって金を稼ぐのに相応しいファイトだと思っている。安全なポイントゲームなんて、やりたくない」

日本のアニメから受けた影響も絶大だよ

──それこそ、コナー・マクレガーに感化されてMMAを始めたペイトンらしいファイト・フィロソフィーですね。

「実際にMMAのトレーニングを始めてからも、コナーから受けた影響は大きい。あとはマックス・ホロウェイ、そしてネイト・ディアズ……でも、子供の頃に日本のアニメから受けた影響も絶大だよ(笑)。ドラゴンボールZに、幽遊白書からファイティング・スプリットとは何かを学んだんだ」

──なるほどぉ。では日本のMMAに興味を持ったことは?

「それは……余りないかなぁ。なんか、凄いステージがあって、ダンスをしたりしているのは受けたけど(笑)。ファイターでは、UFCとサインをしたばかりの……。そう、カイ・アサクラだ。彼のハイライトは見たよ。良い選手だよね」

──では同じバンタム級でUFCデビューを果たし、連勝中の中村倫也選手の印象を教えてください。

「う~ん、ちょっと分からないなぁ……。あのレスラーかい?」

──そうです、レスリングがベースです。

「まぁ、視界に入ってくれば気にかけるようにするよ」

──……押忍。では、土曜日に戦うゲムリの印象は?

「きっと、たくさん蹴ってくるだろうね。そしてカウンターの一発を狙って、我慢強く戦ってくるはずだ。ちょっとフラストレーションがたまる試合になるかもね。あの動きを僕のグルーブに誘い込むのは、ちょっと面倒くさいと思う。

ちょっと変な打撃だろう? なんか蹴りとパンチのコンビネーションがおかしいんだよ」

──確かに。構えも特徴的で。ただ、時折り力強いクリンチゲームも展開します。

「あんまり寝技の展開は見たことがないけど、上半身を固める組みを使うのは確かだ。でも、あんな風に固めてくるとスタミナを無駄にするだけだ。そこから先は、彼のやりたい試合にはならない。まぁ、何分間も相手をケージに押し込むようなヤツだよ。

だからこそ、動きまくって肉弾戦を皆に見てもらいたい。まだ僕のことを認識していないファンがいれば、きっと考え方が変わる試合になる。もう意識しないわけにはいかなくなるよ。しっかりと皆が喜ぶ試合をし続けるよ」

──その先に狙うは、タイトル挑戦と。

「そうだね、上手くいけば1年半後ぐらいにはトップに立っているだろう」

──ペイトン、今日はインタビューに時間を割いてくれてありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「ハイ。アリガトゴザイマス。オヤスミ」

■視聴方法(予定)
6月30日(日・日本時間)
午前7時分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■ UFC303対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]アレックス・ポアタン・フェレイラ(ブラジル)
[挑戦者] イリー・プロハースカ(チェコ)

<ライト級/5分3R>
ブライアン・オルテガ(米国)
ディエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アンソニー・スミス(米国)
ロマン・デリツ(ジョージア)

<女子バンタム級/5分3R>
マイラ・ブエノ・シウバ(ブラジル)
メイシー・シェエソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
イアン・ギャリー(アイルランド)
マイケル・ペイジ(英国)

<ミドル級/5分3R>
ジョー・パイファー(米国)
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)

<フェザー級/5分3R
カブ・スワンソン(米国)
アンドレ・フィーリ(米国)

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン(カナダ)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
ヤニス・ゲムリ(フランス)

<女子ストロー級/5分3R>
ミッシェレ・ウォーターソン・ゴメス(米国)
ジリアン・ロバートソン(カナダ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
マルティン・ブダイ(スロバキア)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス(米国)
鶴屋怜(日本)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
ヴィニシウス・オリヴェイラ(ブラジル)

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN53 キック キャメロン・サーイマン ペイトン・タルボット

【UFC ESPN53】ヒザ、ヒジ、拳。ずば抜けた当て感。ペイトン・タルボットがサーイマンをパウンドアウト

<バンタム級/5分3R>
ペイトン・タルボット(米国)
Def.2R0分21秒by TKO
キャメロン・サーイマン(南アフリカ)

サウスポーのサーイマンが左ハイから右カーフ、左を伸ばす。ワンツーの右を当てたタルボットは、左ミドルを蹴られ右ミドルを返す。両手を広げ気味の構えからワンツーを打ち込んだタルボットが近距離でヒザを繰り出す。サーイマンはオーソで左をヒットさせたと思いきや、後方にバランスを崩す。間合いを取り直したサーイマンのテイクダウンのダブルレッグに右ヒザを入れてダウンを奪ったタルボットhがボディにパンチを連続で入れる。

一度は間合いを取り直したサーイマンだが再びヒザからエルボーを連打され、テイクダウンを狙いつつ引き込む。自らスタンドに戻ったサーイマンは左ハイをガードの上から効かされ、右エルボーを被弾。さらにニーをボディに受け、左ミドルを蹴られる。タルボットは左右のボディストレートを入れ、蹴り足を掴んで後ろ回し蹴りというイマジネーション豊かな攻撃を繰り出す。サーイマンもスピニングバックキックをを入れ、パンチから対角線コンビネーションの右ローが急所に入り、試合が一時中断。再開後、左を当てたサーイマンが、ボディを蹴られても怯む来なく左を伸ばす。そこにヒザを入れるタルボットは最後にハイをキャッチして軸足払いでテイクダウン、初回の攻撃を締めた。

2R開始早々にワンツーに左を合わせてダウンを奪う。殴られながらガードを取ったサーイマンがニーシールドを取ろうするが速射砲のようなパウンドの連打でTKO負けとなった。


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