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【UFC309】展望 余人をもって代え難き存在=ジョーンズ×普通の男であることに価値を置くミオシッチ

【写真】持ち過ぎた才能が、人生を狂わせながら強さは絶対のジョン・ジョーンズ。そして強さを求めて、幸福な人生を歩むこととなったミオシッチ。対照的な強者の戦いだ(C)Zuffa/UFC

16日(土・現地時間)ニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンにてUFC 309「 Jones vs Miocic」が行われる。由緒ある大会場におけるメインイベントは、事実上無敗で二階級制覇を達成したジョン・ジョーンズに、元王者のスタイプ・ミオシッチが挑むヘビー級タイトルマッチだ。
Text by ISAMU HORIUCHI

王者JJは、実に13年半前の2011年3月にマウリシオ・ショーグン・フアを3RTKOに下してライトヘビー級王座を獲得すると、6度の防衛に成功し長期政権を築いた。しかし、その後はコカイン使用、ひき逃げ、禁止薬物使用といったさまざまな問題行動を起こして3度に渡って王座を剥奪されてしまう。だがそのたびに復活しては、恐るべき強さで王座復帰を果たしてきた。

さらに2020年には飲酒運転&発砲事件による逮捕を経て、自ら王座を返上。ヘビー級への転向の意志を明らかにするが、その翌年にフィアンセへの家庭内暴力で再逮捕された。


それでも昨年3月には宣言通りヘビー級で復帰。シリル・ガンヌとの王座決定戦において1Rわずか2分でギロチンチョークで仕留め、二階級制覇を達成している。オクタゴン内での絶対的な強さにおいても、その内面に棲まうデーモンの巨大さにおいても余人をもって代え難き、格闘技の矛盾を最大限に体現する存在だ。

対するミオシッチは、8年半前の2016年5月にファブリシオ・ヴェウドゥムを敵地クリチバで1RKOに下し、ヘビー王座を獲得。その後アリスター・オーフレイム戦ジュニオール・ドスサントス戦フランシス・ガヌー戦とヘビー級王座3連続防衛というUFC新記録を樹立した。その後ダニエル・コーミエに敗れるも、リマッチで勝利して王座奪還に成功。が、21年3月にフランシス・ガヌーとの再戦に敗れて再び王座を明け渡している。

ちなみにミオシッチは、以前からファイターであると同時に消防士としての職を持ち続けている。仕事で地域に貢献し、家庭でも妻と子供を大切にする「普通の男」であることに何よりも価値を置く、JJとはあらゆる意味で対照的な生き方を実践している。

2022年にはフルタイムの消防士となったことが報じられ、ミオシッチは幸せな引退を果たしたと考える向きも多かった。しかし昨年3月、上述のようにガンヌを倒したJJがオクタゴンの上で「みんな、俺がスタイプを倒すところが見たいか? スタイプよ、練習してくれていると嬉しいぜ。あんたは歴史上のグレーテイストヘビーウェイトだ。あんたと戦いてえんだ。ものすごくな!」と不敵な笑顔で宣戦布告。11月に復帰してJJへの王座挑戦が決まった。

だが、この大一番に向けての練習中にJJが胸筋断裂の大怪我を負ってしまい、手術と半年以上の治療期間を要することが判明し欠場を余儀なくされてしまう。ここでUFCは、当日のバックアップファイターとして用意されていたセルゲイ・パブロビッチとミオシッチの暫定王座戦を行うことはせず、パブロビッチとトム・アスピナルによる暫定王者決定戦を敢行し、1R1分でKO勝利したアスピナルが王座に就いた。

強引な措置とも言えるが、デイナ・ホワイトUFC代表は「ミオシッチ対JJはレガシーファイト。歴史上最も偉大なヘビー級王者と、歴史上最も偉大なミックストマーシャルアーティストの激突だぞ。レジェンド二人の対決をファンも見たいし、私も見たいし、両者ともやりたがっている。スタイプに暫定王座戦を戦ってくれなどと頼むこと自体、まったくもって失礼な話だよ」と説明した。両者のカードは、競技の理屈をスキップしてでもUFCが実現させたいメガファイトということだ。

その後アスピナルがまたしても1分KOにて暫定王座を防衛する間に、正規王座のJJは手術を経てリハビリを完了。一年の延期を経て、今回──暫定王者として圧倒的に勝ち続けているにもかかわらず挑戦できない気の毒なアスピナルが「老いぼれどもによる、異議にまみれたタイトル戦だ」と毒づくのをよそに──ついにミオシッチとの防衛戦がついに実現することとなった。

長年パウンドフォーパウンドランキングのトップに君臨し、一年前には体にかなり脂肪が乗ったヘビー級としても圧巻の強さを見せつけた37歳のJJと、片や42歳にして3年8ヶ月ぶりの復帰戦となるミオシッチ。当然下馬評は圧倒的にJJ有利だ。

が、もしミオシッチが王者時代に劣らぬコンディションでJJの前に現れれば話は別だ。全てに卓越した王者JJだが、最大の武器はレスリングをベースとした圧巻のグラップリング力。相手が組みを警戒するからこそ、JJはスタンドでオクタゴン中央を取りプレッシャーをかけつつ、他の追従を許さない創造性に溢れた攻撃を交えて距離を支配することができる。

ただし体格に勝りレスリングにも長けたミオシッチは、JJのテイクダウンを恐れずスタンドで逆に圧をかけてくるだろう。仮にミオシッチがJJのテイクダウンや寝技を凌ぎ、スタンドで前に出る展開が生まれれば、俄然試合は興味深いものとなる。アルロフスキー、ヴェウドゥム、オーフレイム、ドスサントスといった名だたるヘビー級王者たちを沈めてきた一撃必殺の右を持つミオシッチの圧力を、手を開いた柔らかい構えと関節蹴り等独自の武器を用いて間合いを作る──しかしライトヘビー時代の機動力はないと思われる──JJがいかに捌くのか。

ここで忘れてはならないのは、苦境に陥った時の強さこそがJJの真骨頂だということだ。かつてJJは、1度目のアレクサンダー・グスタフソン戦ドミニク・レイエス戦で前半は思うようにテイクダウンを取れず大苦戦を強いられたことがある。が、いずれも後半に驚くべき精神力とスタミナを発揮。何より勝利への執着心が試される極限状況下にて、前に出て挑戦者を削り続けて圧倒して逆転勝利をもぎ取っている。

また、JJと組技の練習を重ねる世界最強のグラップラー、ゴードン・ライアンは、「グラップリングのみの練習でも、ジョンは展開に応じて直感的にゲームプランを変えることができるんだ。また、一つのことを教えると、たちまちそれを別の部分でも応用できてしまう」とJJの真の強さは試合中の適応力や応用力にあると語る。

試合が競った展開になればなるほど、JJの恐るべき勝利への執念、適応力、創造力を我々が目にする可能性は高まる。

今回、JJ自身も己の全てを出し尽くすフルラウンドの戦いを予期している模様だ。「お互いにとって長い夜になるだろう。相手の心臓を皿に盛りつけてみんなの前で食らうのは格別だ。奴を深海に引き摺り込んで溺死させてやる。スタイプの技術じゃなく、心臓に襲いかかるつもりだ」と、心にダークサイドを秘めた者ならではの発言でその覚悟を語っている。

相手を罵ることはもちろん、試合前には多くを語りたがらないミオシッチも「ライトヘビーで戦ってきたジョンは、俺のような相手と戦ったことはない。試合が開始すればすぐに体感するはずだ」と自信をのぞかせている。

適正階級ではない怪我上がりの38歳と、3年8ヶ月ぶりに戦う42歳の戦いでありつつも、まごうことなきMMAレジェンド二人による重量級スーパーファイトであるこの試合。UFCヘビー級最多防衛記録を持つミオシッチが、MMA史上最高のファイターと呼び声高いJJを追い詰めることで、その奥深くにさらに眠っている力が呼び覚まされる──そんな極限の戦いを期待したい。

■視聴方法(予定)
11月17日(日・日本時間)
午後8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午後7時 30分~U-NEXT

■UFC309対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・ジョーンズ(米国)
[挑戦者] スタイプ・ミオシッチ(米国)

<ライト級/5分5R>
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
マイケル・チャンドラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ポール・クレイグ(英国)

<女子フライ級/5分3R>
カリーニ・シウバ(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マウリシオ・ルフィ(ブラジル)
ハメ・ジョントップ(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
マーカス・マギー(米国)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ウェイドマン(米国)
エリク・アンダース(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ロベルト・ロメロ(メキシコ)
デヴィッド・オナマ(ウガンダ)

<ヘビー級/5分3R>
マルチン・ティブラ(ポーランド)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ラミズ・ブラヒメジ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
オーバン・エリオット(英国)
バシル・ホフェス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ベロニカ・ハルディ(ベネズエラ)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

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MMA o PFL   フランシス・ガヌー

『PFL Super Fights: Battle of the Giants』フランシス・ガヌー vs. ヘナン・フェレイラを見たファイター・関係者の反応



 『PFL Super Fights: Battle of the Giants』フランシス・ガヌー vs. ヘナン・フェレイラを見たファイター・関係者のSNSでの反応。続きを読む・・・
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45 MMA MMAPLANET o PFL ヒーナン・フェヘイラ フランシス・ガヌー

【PFL SF01】まさに横綱相撲。ガヌーがフェヘイラを1Rでパウンドアウトし、ヘビー級王座戴冠

<PFL SFヘビー級選手権試合/5分5R>
フランシス・ガヌー(カメルーン)
Def.1R3分32秒by TKO
ヒーナン・フェヘイラ(ブラジル)

ガヌーが右カーフ、フェヘイラも右カーフを蹴り返す。ガヌーは再び右カーフを蹴って、フェヘイラはそこに右フックを狙い、右カーフにつなげる。ガヌーは右フック、ダブルレッグでテイクダウンする。

フェヘイラはガードから三角絞めを狙うが、ガヌーは足のクラッチを外してハーフガードでトップキープする。ガヌーは身体を起こしてパンチを落とし、亀になるフェヘイラにパンチを連打。これでフェヘイラは体の力が抜け、レフェリーが試合をストップした。


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45 MMA o PFL UFN キック ジョニー・エブレン ファビアン・エドワーズ フランシス・ガヌー ボクシング ポール・ヒューズ ラリッサ・パチェコ

【PFL】速報中!PFL Super Fights: Battle of the Giants

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今日はPFLのビッグイベントPFL Super Fights: Battle of the Giants NGannou vs. Ferreiraがサウジアラビアのリヤド キングダムアリーナで開催されます。3大タイトルマッチが配置され、メインはボクシングを経て久しぶりにMMAに復帰するフランシス・ガヌー。頭角を現わしてきた新鋭ヘナン・フェレイラと激突します。KO決着・短時間決着必至の一戦はどちらに転ぶのか。さらにクリス“サイボーグ”にAJ.マッキーなど日本でもおなじみの選手が大挙出場。日本時間は早朝ですが、本日もU-NEXTで観戦しつつ、電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【ライト級】
×AJ.マッキー(米国)
(判定1-2)
○ポール・ヒューズ(アイルランド)
1R、開始直後から軽快な動きを見せる両者。打撃の交差から組みに行くマッキー。一瞬身体が離れて再びタックルに行くとヒューズは飛び膝。ヒヤッとするがマッキーは足を掴んでテイクダウンを狙う。またも身体が離れると再びヒューズはタックルに合わせて膝蹴り。それでも組んだマッキー。しかしテイクダウンしたのはヒューズ。上から強めのパウンド。マッキーは足関節や蹴り上げで抵抗。スタンドに戻ると打撃の交差。ヒューズが飛び膝からの右フックがクリーンヒット!マッキーが腰を落としたところでラウンド終了。あと10秒あったら危なかった。
2R、じわじわとプレスをかけるヒューズ。マッキーは距離を取りつつ様子を窺う。残り半分になったところでマッキーは組み付いてケージに押し込む。だがすぐにヒューズは脱出。身体が離れるとパンチの交差で互いにヒット。ローブローでの中断を挟んで再び打撃の交差。身体が近づいたところでヒューズが左右の連打から膝蹴り。しかしヒューズはバランスを崩して転倒。そこにマッキーが組んでテイクダウンを狙うがタイムアップ。
3R、開始直後に組み付いたマッキー。しかしヒューズの腰は重い。マッキーは自らグラウンドに引き込むような動きを見せるがヒューズは付き合わない。スタンドに戻るとヒューズはまたも組み付いてスタンドでバックに張り付く。だがヒューズはこれも脱出。身体が離れるとヒューズはアッパーを2連発等で攻勢。最後はマッキーが組み付いてテイクダウンを狙うがヒューズは倒れずに試合終了。判定はまさかのスプリットでヒューズ!マッキーを飲み込んだ!

【フェザー級】
×フセイン・カリマゴマエフ
(判定0-3)
○ザッファー・モフセン
1R、長いお見合いからカリマゴマエフが片足タックルでテイクダウンに成功。しかしモフセンはケージを背にして立ち上がる。スタンドに戻ると再びカリマゴマエフがタックルで組み付く。だがモフセンの腰は重い。逆に小手投げのような形で倒しにかかるがカリマゴマエフも倒れずにラウンドを終えた。
2R、スタンドで長いお見合いからモフセンがカリマゴマエフのタックルに合わせて飛び膝。タックルで組むカリマゴマエフを潰すが、すぐにカリマゴマエフが足を掴んで下からタックル。これを切るモフセン。またも柔道の投げでモフセンがテイクダウン。しかしカリマゴマエフは下からの肘をヒットさせてすぐに立ち上がる。最後は差し合いでラウンド終了。
3R、スタンドで圧力を掛けるモフセン。嫌ったカリマゴマエフはタックルに行くがモフセンが切る展開。お互い決定的な場面を作れないまま時間が経過。終了間際にカリマゴマエフのタックルを潰したモフセンが上になる。じわじわとパウンドと肘で削って試合終了。微妙な判定はモフセンに軍配。


【べラトールミドル級タイトルマッチ】
○ジョニー・エブレン
(判定3-0)
×ファビアン・エドワーズ
1R、スタンドの攻防からエブレンが組み付いてケージ際での差し合い。しかしお互い腰が重く、身体が離れる。スタンドで打撃を交差させる中、エブレンがタックルでテイクダウン。エドワーズがすぐに立ち上がるがエブレンがバックに張り付いてコントロールしてラウンドを終えた。
2R、やはりスタンドの攻防からタックルで組み付くエブレンがテイクダウン。立ち上がるエドワーズのバックに周ってポジションをキープ。要所でリフトしてテイクダウンして優勢をアピール。終了間際にやっとエドワーズが脱出。身体が離れてスタンドの攻防になるが手数が出ないままラウンド終了。
3R、後がないエドワーズは手数を出し始める。細かいジャブに三日月蹴りで攻勢。しかし中盤に入ると組み付いたエブレンが簡単にテイクダウン。中腰のエドワーズに対してバックに周る。グラウンドをコントロールしてラウンドを終えた。
4R、早々にエブレンが片足タックルでテイクダウン。立ち上がるエドワーズのバックに周ってリフトしてテイクダウン。このリピートで完全に制圧する。最後の最後でエドワーズが脱出して打撃でプレスを掛けるがラウンド終了。エドワーズはKOするしかない。
5R、開始直後にエドワーズのパンチがアイポークになって試合は中断。再開するとスタンドの攻防からエドワーズの三日月蹴りがローブローになってしまいまたも中断。再開するとエドワーズがイケイケ。ジャブに三日月蹴りを的確にヒットさせるとエブレンは後退。苦し紛れにタックルに行くがエドワーズは切ってスタンドの時間が続く。押せ押せムードだったが最後はエブレンが組み付いてケージに押し込んで試合終了。判定は試合の大半をコントロールしたエブレンに軍配。

【PFL女子フェザー級 スーパーファイトチャンピオンシップ】
○クリス“サイボーグ”(ブラジル)
(判定3-0)
×ラリッサ・パチェコ(ブラジル)
1R、打撃の交差からパチェコが打ち気に出たところに合わせてサイボーグがタックルでテイクダウン。簡単にサイドに移行。しかしパチェコはすぐに立ち上がる。立ち上がり際にサイボーグがハイキックからパンチをまとめる。さらにスタンドの攻防からサイボーグがタックルでテイクダウン。パチェコは下からギロチンを狙うが首が抜けて不発。このままサイボーグが上を固めてラウンドを終えた。
2R、スタンドで前に出るのはパチェコ。プレスをかけてサイボーグをケージに追い詰める。するとサイボーグはタックルでテイクダウン。ハーフになってポジションをキープ。側頭部にパウンドを入れて手数を稼ぐ。最後は猪木アリ状態になってブレイクがかかってラウンド終了。
3R、距離を取るサイボーグに対してパチェコは掛ってこいとアピール。徐々に距離が詰まるとサイボーグの蹴りを掴んでパチェコがフックを当てるとサイボーグはバランスを崩して転倒。パチェコが上を取る。手数こそないが上を固めてラウンドを終えた。
4R、このラウンドは終始スタンドの展開。お互いに一定の距離を置いて様子を窺う。徐々にパチェコが圧力を強めるが手数がなかなか出ない。一瞬距離が詰まるとサイボーグがパンチをたたみかける場面はあったがパチェコは後退して回避。終了間際にはサイボーグがタックルで組み付くと離れ際に激しい打撃の応酬でラウンド終了。
5R、後がないパチェコだがなかなか手が出ない。サイボーグも距離を取って様子を窺う。しかしサイボーグはチャンスと見るやパンチのラッシュで前に出てテイクダウン。上からパウンドを落とすがパチェコは立ち上がる。スタンドの攻防からサイボーグはクレバーにタックルでテイクダウンでまとめて試合終了。判定はサイボーグ。PFLの王座戴冠!

【PFLヘビー級 スーパーファイトチャンピオンシップ】
○フランシス・ガヌー(カメルーン)
(1R TKO)
×ヘナン・フェレイラ(ブラジル)
1R、カーフキックの蹴り合いで幕開け。そこからガヌーはタックルでテイクダウンに成功。フェレイラは下から三角を狙うがガヌーは冷静に対処。上をキープすると怒涛のパウンド。最後は亀になったフェレイラにパウンドを浴びせ続けて身体が伸びる。レフェリーが試合を止めた!ガヌー強い!
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【PFL SF01】計量終了 ガヌー、2年10カ月振りのMMA。エブレンはBellator防衛戦。AJ&スタッツも

【写真】フェヘイラが大きく見えるが、俊敏性がガヌーが上だろう (C)

19日(土・現地時間)にサウジアラビアはリヤドのキングダム・アリーナで開催されるPFL Super Fights 01「Battle of the Giants」の計量が18日(金・同)に行われた。
Text Manabu Takashima

オイルマネーを背景に、世界のスポーツエンターテイメントの誘致を進めてきた中東国家にあって近年、躍進しているのが門戸開放を進めるサウジアラビアだ。MMAでもPFL、UFCが進出を果たし、PFLはMENAという地域リーグも実施している。


そんなサウジアラビアで2月のPFL vs Bellator以来のビッグマッチとなるPFL SF01「Battle of the Giants」で2年10カ月振りのMMAマッチとなるフランシス・ガヌーが、その2月大会でライアン・ベイダーを破ったヒーナン・フェヘイラと戦う。

パブリック計量時のフェイスオフでは、一触即発どころ額をグイグイぶつけ合った両者。非常に険しい表情でにらみ合いを続けると、珍しく顔を合わせたままインタビューが始まる。

すると一転して「最後にケージに立っているのは1人。この試合のためにハードなトレーニングを積んできた。皆に喜んでもらえる試合をする」とフェヘイラが平たいコメントをする。

ガヌーは「(額をぶつけ合ったことを尋ねられて)ここまで来るとなんでもありだと思っている。もう、準備はできている。明日、その時がやってくる。俺がキングだ。アイツは明日、思い知ることになる」と話した。

コメインはスーパーファイト女子フェザー級のタイトルが掛かったブラジリアン同胞対決。ケイラ・ハリソンに唯一黒星を与えたパチェコは「彼女はこのスポーツのために尽くしてきた。ファンではないけど、憧れてきた。でも、ここには勝つためにやってきた。厳しい練習をしてきた私を誰も止めることはできない」とサイボーグに敬意を払った勝利宣言を行った。

一方、サイボーグは「ここにいられることを感謝し、凄く幸せに感じている。正しいタイミングで、正しい場所にいる。ベルトを巻くのは私の仕事だから。5分5Rのウォーを戦い抜くだけのコトはやってきた」と穏やかに語った。

SFのベルトが掛かったメインとコメインの前に組まれたのは、Bellator世界ミドル級選手権試合だ。

9月のBellator CSロンドン大会で組まれていたカードが、スライドされ同大会に花を添えることとなった。

加えてPFLはシーズン・ファイナルが控えており、AJ・マッキーJrやラフェオン・スタッツというBellatorライト級とバンタム級の中軸ファイターが、リヤドで戦う。

ポール・ヒューズ、マルコス・ブレノとBellatorバナーの下で戦うファイターが対戦相手というころもあり、Bellator内の序列争いがスーパーファイト・イベントで組まれたことになる。

またBRAVE CFでキャリアを積んだフセイン・カジマゴメドフ、UAEWで戦ってきたマカシャリプ・ゼニュコフ、PFL MENAから昇格(?)のタリク・イズマイル。加えてPFL欧州リーグに参戦中のイブラヒム・イブラヒモフと中東&ムスリム勢の投入が目立つ同大会。PFLのリーグ構想が既に形になりつつある印象も残るSuper Fights=PPVイベントだ。

■視聴方法(予定)
10月20日(日)
午前2時15分~U-NEXT

■ PFL Super Fights01計量結果

<PFL SFヘビー級選手権試合/5分5R>
フランシス・ガヌー: 256.8ポンド(116.48キロ)
ヒーナン・フェヘイラ: 251.5ポンド(114.07キロ)

<PFL SF女子フェザー級選手権試合/5分5R>
クリス・サイボーグ: 144.5ポンド(65.54キロ)
ラリッサ・パチェコ: 144.1ポンド(65.36キロ)

<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョニー・エブレン: 184.7ポンド(83.77キロ)
[挑戦者]ファビアン・エドワーズ: 184.9ポンド(83.86キロ)

<フェザー級/5分3R>
フセイン・カジマゴメドフ: 146ポンド(66.22キロ)
サファー・モーゾン: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ライト級/5分3R>
AJ・マッキーJr: 155.8ポンド(70.66キロ)
ポール・ヒューズ: 155.8ポンド(70.66キロ)

<バンタム級/5分3R>
ラフェオン・スタッツ: 135.8ポンド(61.59キロ)
マルコス・ブレノ: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
マカシャリプ・ゼニュコフ: 155.6ポンド(70.57キロ)
デドリック・サンダース: 154.9ポンド(70.26キロ)

<フェザー級/5分3R>
イブラヒム・イブラヒモフ: 145.5ポンド(66.0キロ)
ナチョ・カンポス: 145.9ポンド(66.17キロ)

<フェザー級/5分3R>
タリク・イズマイル: 145.1ポンド(65.81キロ)
タハ・ベンダウト: 145.5ポンド(66.0キロ)

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『PFL Super Fights: Battle of the Giants』オッズ



 BetOnlineの『PFL Super Fights: Battle of the Giants』のメインカードオッズは以下の通り。

▼PFLヘビー級スーパーファイトチャンピオンシップ/5分5R
フランシス・ガヌー-240(1.42倍)
ヘナン・フェレイラ+205(3.05倍)


▼PFL女子フェザー級スーパーファイトチャンピオンシップ/5分5R
クリス・サイボーグ+127(2.27倍)
ラリッサ・パチェコ-147(1.68倍)


▼Bellatorミドル級タイトルマッチ/5分5R
ジョニー・エブレン-350(1.29倍)
ファビアン・エドワーズ+275(3.75倍)


▼フェザー級/5分3R
フセイン・カジマゴマエフ-1200(1.08倍)
ザファー・モウセン+750(8.50倍)


▼ライト級/5分3R
A.J.マッキー-185(1.54倍)
ポール・ヒューズ+160(2.60倍)


 開始時刻は日本時間10月20日午前1時30分でU-NEXTで生配信されます。『UFC Fight Night 245: Hernandez vs. Pereira』と被るので当サイトでは試合結果のみとさせていただきます。続きを読む・・・
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PFL Super Fights:Battle of the Giants:オッズ/予想と展望

フランシス・ガヌー 1.31
ヘナン・フェレイラ 3.60
クリス・サイボーグ 2.14
ラリッサ・パチェコ 1.74
ジョニー・エブレン 1.25
ファビアン・エドワーズ 4.10
フセイン・カジマゴマエフ 3.00
ザファー・モフセン 7.25
A.J.マッキー 1.60
ポール・ヒューズ 2.40
ラウフェオン・ストッツ 1.15
マルコス・ブレノ 5.90
デドレック・サンダース 3.75
マカシャリプ・ザヌコフ 1.29
イブラギム・イブラギモフ 1.11
ナチョ・カンポス 7.25
モスタファ・ラシャド・ナダ 1.60
アフメッド・サミ 2.40
タリク・イスマイル 2.95
タハ・ベンダウド 1.42

PFL今年初のスーパーファイトイベント。アメリカ・カナダでは49.99ドル、イギリスでは19.99ポンドのPPVで放送される。日本ではU-NEXT月額会員で視聴可能。

メインはUFCで王座を防衛したまま、契約切れでFAとなったガヌーと昨年のPFLウィナー・フェレイラの対戦。

ガヌーはUFCデビューから6連続フィニッシュで、2018年にスティーペ・ミオシッチのタイトルに挑戦。しかし2Rに早くもスタミナ切れを起こし、フィニッシュこそ免れたが、一方的な展開でUFC初黒星。続くデリック・ルイス戦も消極的な戦いぶりで判定負けし、評価が大きく下落した。しかしそこから再び連続1RKO勝ち街道に戻すと、前回の対戦から3年後の2021年3月にミオシッチに再挑戦。今度は2RKOで破り王座を獲得した。22年1月にはシリル・ガーン相手に初防衛戦を行ったが、タックルからテイクダウンを奪う展開で判定勝ち。その後はUFCとの関係がこじれ、試合が成立しないまま、昨年1月に契約満了となりFAに。5月にPFLとの契約が発表された。

PFLとの契約はボクシングの試合が可能な内容となっており、昨年10月のボクシングデビュー戦で、無敗のボクシング世界王者タイソン・フューリーと対戦。圧倒的不利を予想されながらも、3Rにダウンを奪い、敗れたがスプリット判定まで持ち込んだ。しかし今年3月の元王者アンソニー・ジョシュアとの2戦目では2RでKO負け。今回は2年9ヶ月ぶりのMMA復帰戦となる。

相手のフェレイラは2021年のPFLデビュー戦でガヌーと同じ元UFC王者のファブリシオ・ヴェウドゥムと対戦。1Rに三角絞めに捕まったが、レフェリーがタップに見える動きを見逃し、そのままフェレイラが三角に捕らえられたままパウンドを打ち込み1RKO。しかし試合後にはタップ見逃しが認められ、ノーコンテストに変更となっている。2021年・22年とPFLのリーグ戦・トーナメントを勝ち上がることはできなかったが、昨年ついに全試合KO勝ちでトーナメントを制覇。賞金100万ドルをゲットしている。2月のPFL vs. Bellator対抗戦では、Bellatorヘビー級王者ライアン・ベイダーをわずか21秒でKOし、PFL軍として唯一王者対決を制している。

実績では実質世界最強ファイターのガヌーが上。38歳で3年近いブランクの影響がどれだけあるかが唯一の気がかりとなる。

ガヌーKO勝ち。

セミは2月に組まれなかったPFLウィナー vs. Bellator王者の対抗戦となる女子フェザー級のクリス・サイボーグ vs. ラリッサ・パチェコ

サイボーグはUFC女子フェザー級で王座を獲得したが、2018年に当時のバンタム級王者アマンダ・ヌネスとの階級を超えた対戦で1RKO負けし、MMAデビュー戦以来13年ぶりの敗戦。その後Bellatorと契約すると、初戦でタイトルマッチが組まれ、KO勝ちで王座を獲得。4年間で5度の王座防衛に成功している上に、合間にはボクシングの試合にも出場している。

パチェコは2022年にケイラ・ハリソンを破りPFLライト級を制し、昨年はライトからフェザーに階級変更されての実施だったが、2年連続優勝。PFLではケイラ・ハリソンに2度判定負けしたのみで12勝2敗。PFL参戦前にはUFCにも出場しており、後の女子ストロー級王者ジェシカ・アンドラジと女子フェザー級王者ジャーメイン・デ・ランダミーに連敗。2018年にはTUFの女子フェザー級トーナメントにも出場したが、一回戦でメイシー・チアソンに1RKO負けした。

オッズは意外にもパチェコがフェイバリット。まだ30歳のパチェコに対し、39歳のサイボーグは実力的にピークアウトしていると見られているか。

サイボーグ判定勝ち。

第1試合開始は20日午前1時半(19日土曜日の25時半)。メインカード5試合は朝5時開始予定。なお、同日のUFCは5時から第1試合がスタートする。

メインカードから速報します。

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MMA o ONE UFC   ジョン・ジョーンズ フランシス・ガヌー

11.16『UFC 309』のメインイベントはジョン・ジョーンズ vs. スティペ・ミオシッチのヘビー級タイトルマッチ



 UFCが11月16日にニューヨーク州ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで開催する『UFC 309』のメインイベントがジョン・ジョーンズ vs. スティペ・ミオシッチのヘビー級タイトルマッチになることを発表。

 ジョーンズは昨年3月の『UFC 285: Jones vs. Gane』で行われたヘビー級王座決定戦でシリル・ガーンに1Rギロチンチョークで勝利して以来の試合で今回が初防衛戦。

 ミオシッチは2021年3月の『UFC 260: Miocic vs. Ngannou 2』でフランシス・ガヌーに2R KO負けしヘビー級王座から陥落して以来3年8ヶ月ぶりの試合。現在UFCヘビー級ランキング8位。続きを読む・・・
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45 AB BELLATOR News PFL PFL Super Fights01 クリス・サイボーグ ヒーナン・フェヘイラ フランシス・ガヌー ブログ ラリッサ・パチェコ

【PFL SF01】PPVイベント=Super FightsでガヌーがPFL初陣で、フェヘイラと。サイボーグ✖パチェコも

【写真】2月のPFL vs Bellatorに次ぎ、2度目のPPVイベントにガヌー&サイボーグが出場する(C)PFL

7日(水・現地時間)、PFLが10月19日(土・同)にPFL Super Fights PPVイベント=「Battle of the Giants : Brace for Impact」を開催し、メインでフランシス・ガヌー×ヒーナン・フェヘイラのヘビー級戦。コメインで女子フェザー級=クリス・サイボーグ✖ラリッサ・パチェコという2階級のPFLスーパーファイト選手権試合を行うと発表した。
Text by Manabu Takashima

UFC世界ヘビー級チャンピオンの座にありながら契約を更新せず、昨年5月にPFLと契約したガヌーのPFLデビュー戦の相手は、PFL2023年シーズンのヘビー級を制したフェヘイラに決まった。


PFLとの契約後は昨年10月と今年の3月にボクシングマッチに出場して連敗中のガヌー。対するフェヘイラは2月のPFL vs Bellator対抗戦でBellator世界ヘビー級王者ライアン・ベイダーから21秒KO勝ちを収めSuper Fightのベルトを巻いている。

ガヌーと同様にPFLデビューとなるBellator世界女子フライ級王者サイボーグは、去年のPFL女子フェザー級で優勝し、一昨年のライト級と2年連続で1億ドルを手にしたパチェコと相対する。

パチェコは2022年にケイラ・ハリソンにキャリア唯一の黒星を付けており、2月の対抗戦こそ出番がなかったが現状のPFL及びBellatorの女子フェザー級ロースターにあって、サイボーグに最適の対戦相手といえるだろう。

PFL2024年シーズンは8月に準決勝を終えるが、昨年は11月に行われたファイナルの日程はまだ明らかとなっていない。加えてBellator Champions Seriesは1週間の12日にシカゴで実施されることは発表済みだ。今回、アナウンスされた2つのカード以外にどのような面子が集まるのか、気になるところだ。なお同日にUFCはAPEXでFight Nightイベントを行うことが決まっており、バッティングすることにはなる。

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【Hexagon MMA19】7月25日。荒東”怪獣キラー”英貴が、フランスの古代ローマ劇場でヘビー級王座に挑む

【写真】海外進出を模索していた荒東だが、意外にもフランスでの試合に挑むこととなった(C)MMAPLANET

18日(木)、Grachan実行委員会より同ヘビー級王者の荒東”怪獣キラー”英貴が、25日(木・現地時間)にフランスのテアトル・アンティック・ドゥ・オランジュ(オランジュ古代ローマ劇場)で開催されるHexagone MMA19に出場することが発表された。荒東はプリンス・アウナラの持つ同ヘビー級王座に挑む。
Text by Shojiro Kameike

昨年2月にGrachanヘビー級王者決定トーナメントを制し、ベルトを獲得を獲得した荒東はRIZIN、シュートボクシングを経て、今回のアウナラ戦に臨むこととなった。タイのMMA大会でプロデビューしている荒東にとっては、日本に拠点を移した2021年以降では初の海外試合となる。


フランスでMMAが合法化されたのは2020年1月、わずか4年前のことだ。それまでも国内でMMAイベントが開催されていたものの、パウンドが禁止されたルールが採用されたり、スポーツ省としては非公式という形になっていた。やがて2019年になるとスポーツ担当大臣が、MMA情報サイトの取材に対し合法化を進める認めた。結果、2020年になって正式に認可されたという経緯がある。

MMAの認可後、UFCは2022年9月と翌2023年9月に、いずれもフランス最大の屋内競技場アコー・アレナ──かつて桜井マッハ速人、須田匡昇、小川秀樹らが出場したゴールデン・トロフィーもベルシーと呼ばれた時代だが、同会場が使用されている──でUFNシリーズを開催している(※2024年も9月28日に同じ会場で3年連続となる興行を予定している)。両大会ともメインにはフランス人ファイターの元世界ヘビー級王者シリル・ガンヌが出場していた。

そのガンヌもUFCフランス大会まで国内で戦った経験はムエタイの試合のみ。MMAデビューはカナダのTKOであり、他のフランス在住ファイターの多くも国外のイベントを経てUFCとの契約に至っている。また、同じく元世界ヘビー級王者のフランシス・ガヌーの場合は国内のパウンド禁止=100% Fightでキャリアを積んでおり、同国のMMAの複雑な歴史が分かるだろう。

そんなフランスのMMA界にあって、ドメスティックイベントとして最大規模なのは間違いなくARES FCだ。コロナ&フランスでMMAが合法化される以前に欧州とフランス、アフリカ、ブラジル、米国らのファイターを集め、セネガルで旗揚げされたARES FCはコロナ禍の2020年にベルギーでイベント開催も画策しキャンセルとなり、欧州進出を一旦は断念している。その後2021年12月にフランスに進出すると、この2年間半で22度のイベントを開き、UFC Fight Passでも視聴でき世界に浸透している。

対してヘキサゴンMMAはARES FCの同国進出を5カ月遡る7月にパリで第1回大会を開催。フランス勢はもちろんのこと欧州、中東、中央アジア、南米からの参戦も見られる。フランス国内選手でいえば、なんと2006年6月にPRIDE武士道でパウロ・フィリオと対戦したグレゴリー・ブーシェラゲムが、46歳になった今、主戦場としているのがこのヘキサゴンMMAだ。このヘキサゴンMMAからは、女子フライ級王者エルネスタ・カレクカイト(リトアニア)がDWCSを経てUFCと契約している。

今大会で荒東と対戦するプリンス・アウナラは2012年にフランス国内でプロデビュー。その後は海外に戦いの場を移しながら、2023年からヘキサゴンMMAに出場し、7月には同ヘビー級王座に就いている。キックボクシングをベースに、長距離のストレート系パンチが武器で、特に右ボディストレートを織り交ぜてくるパンチには注意すべきだろう。一方、アウナラは直近の試合=今年4月にKSWパリ大会で、DWCSに出場経験のあるミハウ・マルチネクにKO負けを喫している。テイクダウンや削り合いの勝負では下がる場面もあり、荒東にとっては突いていきたいポイントだ。

同大会には荒東のチームメイトでもある日本在住のフランス人ファイター、ステファン・スマッシュも出場し、ミキャエル・グログエと戦う。また、コメインに出場するミドル級のイリアン・ボアフィアには注目だ。シリル・ガンヌと同じMMAファクトリー所属で、戦績は4戦全KO勝ち。まだ粗い部分も見えるものの、サウスポースタンスから伸びる左ストレートを持つ。ヘキサゴンMMA初参戦となる今回は、剛腕タイプのフレデリコ・コムエニャと激突する。

■視聴方法(予定)
7月26日(金・日本時間)
午前3時00分~FIGHT NATION TV

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