カテゴリー
45 AB ABEMA K-1 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN DECADE RIZIN49 YA-MAN エドポロキング エンカジムーロ・ズールー カルシャガ・ダウトベック キック キム・テイン クレベル・コイケ フアン・アルチュレタ ホベルト・サトシ・ソウザ ボクシング ラジャブアリ・シェイドゥラエフ ヴガール・ケラモフ 上田幹雄 久保優太 伊澤星花 元谷友貴 堀口恭司 大雅 斉藤健心 新居すぐる 桜庭大世 梅野源治 横内三旺 武田光司 矢地祐介 神龍誠 福田龍彌 秋元強真 芦澤竜誠 貴賢神 鈴木千裕

【RIZIN DECADE】久保優太戦へ、シェイドゥラエフ「ただ単にキックボクサーでないことは承知している」

【写真】メインの試合結果、そして――この試合の結果でまず2025年のRIZINフェザー級戦線の流れは決まることになるのか。そしてシェイドゥラエフのポジションはどこにあるのか(C)RIZIN FF

31日(火)、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN DECADE =RIZIN49でラジャブアリ・シェイドゥラエフが、久保優太と対戦する。2024年、群雄割拠RIZINフェザー級戦線の勢力分布を一気に塗り替えたのが、このシェイドゥラフと久保優太だった。
Text Manabu Takashima

かたやK-1からMMAに転向し、その卓越した打撃術をMMAに落とし込み過去に例の見ないほど精度の高い打撃戦をRIZINに持ち込んだ久保。一方でシェイドゥラエフは6月の初来日で武田光司をワンアームRNCで下すと、9月にはフアン・アルチュレタと腕十字で一蹴した。

アグレッシブなグラップリング、攻め続ける姿勢を持ち続ける故に柔術ベースとは違った寝技の流れを持つシェイドゥラエフ。2025年のフェザー級戦線を見据えると、次期挑戦者決定戦という見方も成り立つ一戦を前にシェイドゥラエフをインタビューした。


5分間のスパーリングで2度は取るように心がけている

――前回、フアン・アルチュレタから素晴らしい腕十字で一本勝ちし大晦日のRIZIN DECADEで戦うことがきまりました。

「大晦日に日本で大きなイベントが行なわれてきたことを、実はあまり知らなかったんだ。キルギスは12月31日から1月1日にかけて新年を祝うためにお祭り騒ぎになるけど、2024年最後の日に試合をし、勝って2025年のスタートにしたいと思っている」

――大晦日のイベントは実力もそうですし、ファンに認知された存在でないと出場権を手にするのは難しい場です。そういう特別なショーで戦えることをどのように感じていますか。

「そんな特別な大会に、3試合目で出ることができて嬉しい。アルチュレタに勝ち、すぐに大晦日で試合ができて光栄だと感じている」

――それも過去2試合でしっかりとインパクトを残したからだと思います。

「タケダ、アルチュレタは揃って経験豊富な選手だと分かっていたので、試合のビデオを全てチェックし弱点を探ったんだ。両者の弱点をしっかりと把握したうえで、キルギスで最高の練習仲間を相手に準備をした。結果、こういうとアレだけど楽勝できた」

――アルチュレタ戦では、彼のどこに弱点があるという認識で戦っていたのですか。

「グラップリングが強くない。いくつも穴がある。ただアルチュレタは計量に失敗し、2キロも体重オーバーだった。アレには試合をしたくなくて、わざと落とさなかったんじゃないかと疑ってしまったよ」

――腕十字で見事な一本勝ちでした。下になる可能性もある技を、そして下になりながら連続で仕掛ける。試合タイム的には3分代でまだ残り時間があるなかで、あまり見られない連続の腕十字のトライでした。

(C)RIZIN FF

「下になった時に、アルチュレタがヒザで顔面を蹴ってきた。

あの瞬間、もう一度腕を伸ばす機会が訪れた」

――なるほど一度取り切れず、ガードを取り直した直後に極めました。あの場面、もうしばらくクローズドガードが取るのが定石のように思い込んでいたので、凄く新鮮でした。マインドが本当に攻めなんだと。

(C)RIZIN FF

「1度目がダメでも、次にトライする。

諦めることはない。いつも練習してきた技だから、あの動きは頭のなかでイメージしていた。試合で実際に使えて良かったと思う。特に僕のポジションとしては、まだ腕十字を狙うことができる態勢だったし。クローズドガードを取り続けるつもりはなかったよ」

――肩抜き後転の腕十字、なかなか力もいるし素晴らしい切れでした。

「腕十字は得意技で、5分間のスパーリングで2度は取るように心がけている。何度も何度も繰り返して練習し、スパーリングでも狙っている。そうやって腕十字は完全に体に落とし込むことができている」

――さらなるバリエーション溢れる腕十字を期待します。

(C)RIZIN FF

「あらゆる入り方の腕十字を、これから披露していきたいと思う。

仕掛けることができるタイミングが来れば、その時に応じた腕十字を見せて極めることができるからね。レスリング、グラップリングの技術は使い続けるので楽しみにしてほしい」

――そのアルチュレタ戦で勝利した時点では、次は誰と戦いたいと思っていましたか。

「スズキと組んでほしかった。3戦目はタイトル戦にしたかったけど、残念ながら実現はしなかった。でもクボとの試合が決まって、すぐに彼の試合映像を全てチェックしたよ」

――率直にどのような印象を持ちましたか。

「まぁキックボクサーだ。しかも凄くスムーズに戦っている。ただクボの長所と短所を見究めて、しっかりと練習しているから何も怖くない」

――久保選手の長所と短所を誰もが理解し、彼と戦ってきたと思います。そして組んでテイクダウンすれば勝てると思っていたはずです。過去2試合、それでも久保選手は倒されず、MMAで有効な打撃を見せて勝っています。彼の距離感やタイミングの取り方について、どのように思いますか。

「ただ単にキックボクサーでないことは百も承知している。MMAに特化した打撃を使うキックボクサーだ。クボのキックボクシングを研究しているわけでなく、彼のMMAを見て対策を練っている。クボをテイクダウンできない、サブミットできないと皆が思っているなら、僕が皆を驚かせてみせるよ。12月31日には全力を尽くして戦い、良い試合を日本のファンに見てもらいたいと思っている」

――ではこの試合に向けてのキャンプやタイやダゲスタン、もしくはキルギスのどこで行っているのでしょうか。

「基本的に自分たちのチーム、イーラスMMAで練習している」

――先ほど言われた最高の練習仲間ですね。

「そうだ。アジエット・ヌルマトフ、アジレット・マイトフ、アルマルダン・アルディカウロフ、カザクバイ・ティレノフら強いファイターが揃っているから、キルギスで全ての調整ができている」

スズキとコイケの力を見究めると6-4でスズキが有利

――それだけネクスト・シェイドゥラエフが揃っているということですね。恐ろしくなってきます。ところで大晦日はシェイドゥラエフ選手が狙うRIZINフェザー級のタイトル戦が組まれています。勝利者予想をしてもらうことはできますか。

「スズキが勝つ。スズキの打撃は優秀なので、スズキの試合になるだろう」

――それは鈴木千裕選手に挑戦したいというバイアスがあっての勝利者予想ということはないですか(笑)。

「そんなことは関係なくスズキとコイケの力を見究めると6-4でスズキが有利と思うだけだ。それにスズキが今回勝ったからといって、自分が挑戦できるという期待はしていない」

――……。では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「最近、僕のことを応援してくれる日本のファンが増えている。大晦日は素晴らしい試合をするので楽しみにしてほしいと空らに伝えて欲しい。31日に日本で会おう!!」

■RIZIN DECADE 視聴方法(予定)
12月31日(火)
午後1時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

■RIZIN DECADE / RIZIN49 対戦カード

<RIZINフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] 鈴木千裕(日本)
[挑戦者] クレベル・コイケ(ブラジル)

<RIZINフライ級選手権試合/5分3R>
[王者] 堀口恭司(日本)
[挑戦者] エンカジムーロ・ズールー(南アフリカ)

<RIZINライト級選手権試合/5分3R>
[王者] ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
[挑戦者] ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
伊澤星花(日本)
ルシア・アプデリガルリム(アルゼンチン)

<バンタム級次期挑戦者決定戦/5分3R>
元谷友貴(日本)
秋元強真(日本)

<フェザー級/5分3R>
久保優太(日本)
ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
YA-MAN(日本)
カルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)

<バンタム級/5分3R>
福田龍彌(日本)
芦澤竜誠(日本)

<ヘビー級/5分3R>
上田幹雄(日本)
キム・テイン(韓国)

<59キロ契約/5分3R>
神龍誠(日本)
ホセ・トーレス(米国)

<ライト級/5分3R>
矢地祐介(日本)
桜庭大世(日本)

<フェザー級/5分3R>
武田光司(日本)
新居すぐる(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
エドポロキング(日本)

<バンタム級/5分3R>
大雅(日本)
梅野源治(日本)

<RIZIN甲子園決勝戦/5分2R>
横内三旺(日本)
斉藤健心(日本)

The post 【RIZIN DECADE】久保優太戦へ、シェイドゥラエフ「ただ単にキックボクサーでないことは承知している」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 ACA BELLATOR MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN47 RIZIN48 ROAD FC フアン・アルチュレタ ラジャブアリ・シェイドゥラエフ 原口央 武田光司

【RIZIN48】キルギスの無敗戦士シェイドゥラエフが再登場。アルチュレタと注目のフェザー級戦

【写真】6月のRIZIN初参戦で武田光司に一本勝ちしたシェイドゥラエフ。2戦目の相手は元RIZIN&Bellator王者のアルチュレタに決まった(C)RIZIN FF

29日(日)にさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN48の追加対戦カードとして、フアン・アルチュレタ×ラジャブアリ・シェイドゥラエフのフェザー級戦が発表された。
Text by Takumi Nakamura


6.9「RIZIN47」でのRIZINデビュー戦では武田光司にRNCで一本勝ちし、ビッグインパクトを残したシェイドゥラエフ。注目のRIZIN2戦目では、早くも元RIZINバンタム級王者のアルチュレタとの対戦がマッチメイクされた。

キルギス共和国出身のシェイドゥラエフは地元キルギスのBatyr Bashyでプロキャリアをスタートさせ、ロシアのACA Young Eaglesに参戦。昨年は韓国のRoad FCが行った63キロ・グローバルトーナメントに出場するも、準決勝の原口央戦を計量遅刻・体重オーバーという規約違反による失格という形で姿を消した。その後はUAE Warriors45参戦を経て、RIZINへの参戦にたどり着いた。

これまでアジア圏で試合を重ね、キルギス、ウズベキスタン、ロシア、韓国、日本と選手と戦い、10戦10勝のレコ―ドを残しているシェイドゥラエフ。今回のアルチュレッタ戦はキャリア初となる北米ファイター、そしてRIZIN・Bellatorでベルトを巻いたことがあるファイターとの対戦で、北米基準におけるシェイドゥラエフの実力が試される一戦と言えるだろう。

The post 【RIZIN48】キルギスの無敗戦士シェイドゥラエフが再登場。アルチュレタと注目のフェザー級戦 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN47 クレベル・コイケ フアン・アルチュレタ ブログ

【RIZIN47】アルチュレタのパスにカウンターでヒールを極めたクレベル。リング上から鈴木千裕を挑発

<フェザー級/5分3R>
クレベル・コイケ(ブラジル)
Def.1R by ヒールホールド
フアン・アルチュレタ(米国)

アルチュレタにとってはRIZINフェザー級転向初戦。アルチュレタがスイッチしてガードを固めたクレベルと向かい合う。オーソドックスに戻して左ジャブ、ボディから右ストレートに繋げるアルチュレタ。さらに右カーフキックを当てる。クレベルも右カーフを当て、距離を詰めてきたアルチュレタを右ミドルで止める。互いにスイッチを繰り返しながら、アルチュレタは左ハイを見せた。

前に出て来るアルチュレタにクレベルがパンチを当てている。アルチュレタがクレベルの左足を刈ってグラウンドに持ち込んだ。おれは誘いだったか。背中を着かされた瞬間にクレベルがアルチュレタの左足を取っている。アルチュレタがクレベルの上に取り、反転しながらパスを狙ったところでクレベルがストレートフットロックへ。さらに内ヒールに切り替えてタップを奪った。

一本勝ちを収めたクレベルはリングサイドに下りて雄たけびをあげる。ヒールを極められたアルチュレタは、なかなか立ち上がれない。勝ち名乗りを受けたクレベルは、リング上から解説席にいるフェザー級王者の鈴木千裕を挑発する。クレベルの対戦要求に対して鈴木はエプロンサイドに上がり「いつでもOK」と答えた。メイン開始前、鈴木は「五味さん、パッキャオ、クレベル、ピッチブル——全てKOします」と宣言した。


The post 【RIZIN47】アルチュレタのパスにカウンターでヒールを極めたクレベル。リング上から鈴木千裕を挑発 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB ABEMA K-1 MMA MMAPLANET o ONE RIZIN RIZIN47 UFC キック クレベル・コイケ パッチー・ミックス フアン・アルチュレタ ボクシング 食事

【RIZIN47】クレベルと対戦、フアン・アルチュレタ「クレベルの領域に挑んでこそ、戦ったと言える」

【写真】携帯のスクショで、そんな風には見えないかもしれないが──とにかく心身ともにヘルシーそうだった (C)MMAPLANET

6月9日(日)に国立代々木競技場第一体育館で開催されるRIZIN47でクレベル・コイケと戦うフアン・アルチュレタ。
Text by Manabu Takashima

喧嘩ができる科学的なMMAファイター、アルチュレタはこの試合に向けてモロッコで調整を行っている。マグレブ世界でどのようなトレーニング環境が整っているのか。そして大晦日の減量失敗から、フェザー級で戦う今回──フィジカル&メンタルの仕上がり具合を尋ねた。


ここより良い練習環境は世界にも数えるぐらいしかない

──今回、モロッコで練習しているそうですが、今もまだカサブランカにいるのですか(※取材は24日に行われた)。

「まずインタビューをしてくれてありがとう。いつも感謝しているよ。そうだね、今もまだカサブランカにいるよ」

──モロッコでMMAのトップファイターのファイトキャンプができる……その事実がピンとこないというのが正直なところです。

「UFCライト級ファイターのナスラ・ハクバレスに誘われたんだ。彼が6月にUFCの試合が控えていて、そのためのトレーニングキャンプなんだけど、僕自身の試合の準備になると思ってね」

──十分なファシリティが存在しているのですね。

「ムハンマド殿下(ムハンマド6世)が、全てを整えてトップレベルのマーシャルアーチストがしっかりとトレーニングができる環境を用意してくれている。必要なことは、全てカサブランカでできているよ。

正直、ここより良い練習環境は世界にも数えるぐらいしかないだろう。ONEチャンピオンシップの世界チャンピオンだったイリアス・エナッシ(※モロッコ系オランダ人。元ONEキックボクシング世界フライ級王者で、スーパーレックにも勝利しているが減量が厳しくなったためタイトルを返上)もいるよ。

ナスラのチームは総勢15人ほどのメンバーで、ここにやってきている。それだけのメンバーが十分にトレーニングできる施設が整っているんだ。シンプルに考えても、どれだけの規模が分かるんじゃないかな」

──ナスラのチームごと来ているということは、トレーニングパートナーにも事欠かないということですね。

「ばかりか、トライスターのヘッドコーチであるフィラス・ザハビもモロッコに来ている。ナツラのコーチンスタッフが勢ぞろいしていて、僕の打撃を見てくれているドゥエイン・ラドウィックこそ来ることができなかったけど、ずっと一緒に練習してきたアーノルド・ヒメネスという絶対に信頼できるパートナーもいる。最高の環境だよ。

本当にここで行って来たファイトキャンプには満足しているよ。最高のメンバーと練習できて、素晴らしい食事を摂ることができているしね(笑)」

──食は生命なり。バンタム級からフェザー級に戻したことでヘルシーになったと感じていますか。

「力強く感じているよ。何より、常に計量のことを考えるというストレスから解放された。パフォーマスの自分のなかでのベスト・クオリティにある。

バカ食いはできないけど、バンタム級の時より現時点でもカロリーの高い食事を摂ることができているしね。食事を楽しめていると、メンタル的に良いことだけさ。

ただ前回のカイとの試合での計量失敗は階級云々でなく、不運なことに体調不良が原因となったんだ。それでもファンの皆に迷惑はかけたくないし、試合の1時間前まで戦うことができるよう最善の努力はした。もうチャンピオンになる機会を失ったけど、大会に穴を空けることはしたくなかった。

凄く残念なことだったけど、リングにだけは上がろうと思っていたんだ。それがファンの望みだしね。ただ減量しながら遠征をするというのは、簡単なことではなくて……」

──確実に免役が落ちている中で、飛行機という閉ざされた空間のなかで長い時間過ごす。そして気候も時間帯も変わるわけですし。

「バンタム級で戦うよりもフェザー級の方が体調が少しは良くなることは確かだろう。結果的に体調不良に陥り難くなるはず。減量に関して、何かを変えるとすればそれはペースかな。結果、バンタム級より10ポンド減量が減ることで、調子は良いし、凄く試合が楽しみだよ」

──とはいえ、対戦相手のフィジカルもバンタム級時代より強度が増します。そこに関して、不安はないですか。

「過去にパトリック・フレイレを始め、フェザー級の選手と戦ってきた。ライト級で試合をしたこともある。なによりたくさん食事をして、太ったというわけじゃないから。フェザー級に合わせた体を……筋量も含め、創ってきた。練習相手もナツラのようにライト級の選手と、思い切りぶつかっている。以前と同じように、限界まで自分を追い込み、限界まで自分を高めてきたよ。

この試合が決まったのが4月のことで。リアルなプロとして1年中トレーニングを欠かさず、常に体調を維持しながらもファイトキャンプは6週間から8週間は取りたいと思っていたので、しっかりと調整ができたよ」

マーシャルアーツとは、常に自分を試すこと。挑まないと、何も手にすることはできない

──では改めてクレベルの印象を教えてもらえますか。

「前チャンピオンで、素晴らしいファイターだ。だから、今回の試合もファンに喜んでもらえる最高のファイトになるに違いない。なんせ、クレベルは最高の柔術家でフィニッシャーだからね。とにかく試合開始から、終了までいつだって一本を狙ってくる。

その彼の柔術を怖がってしまうと、アドバンテージを与えることになるんだ。結果、クレベルは自分のファイトを貫くことができて、今のような立派なレコードを残すことができた」

──対してフェイクを多用し、距離のコントロールと角度の創り方という部分でサイエンティフィックなMMAを繰り広げるフアンとしては、どのような戦いをしようと思っていますか。クレベルの柔術を避けるのか、あるいはその領域にはいっていくのか。

「僕は自分の持つ格闘術の全てを駆使して、ファンが喜ぶ試合をしたいと思っている」

──グラップラー相手に柔術を避けるとファンが楽しめる試合にはならないですが、そういう試合は往々にして見られます。

「僕はクレベルの柔術を恐れることはないよ。もうパッチー・ミックスというバンタム級で最高の柔術家と戦い、勝っている。次はクレベルのようにフェザー級で最高の柔術家に自分が通じるのか、試すことができる。

マーシャルアーツとは、常に自分を試すこと。挑まないと、何も手にすることはできない。クレベルの領域に挑んでこそ、戦ったと言えるんだ。そこを越えていくのが、僕のマーシャルアーツ道だからね」

──グッとくる言葉です。

「今回の大会会場はラドウィックがK-1時代に戦ったことがあるって聞かされて、凄く楽しみなんだ(2004年4月、セルカン・イルマッツ戦)。彼が20年前に戦った会場にコーチとして戻って来て、僕の試合を見てくれる。そのことが光栄で。僕にとっては初めて戦う場所だから、ワクワクしている。ナショナル・スタジアムに来てくれるファンに、前RIZINフェザー級チャンピオンを倒すこことで、僕の実力を示したい」

──そんな日本のファンに一言お願いできますか。

「僕のことを常に信じて、応援してくれる日本のファンの皆に、RIZINフェザー級チャンピオンになる力があることを証明したい。新しいフアン・アルチュレタを見て欲しい。いつも応援、ありがとう」

■視聴方法(予定)
6月9日(土)
午後12時30分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

The post 【RIZIN47】クレベルと対戦、フアン・アルチュレタ「クレベルの領域に挑んでこそ、戦ったと言える」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN46 ROAD FC キム・スーチョル パンクラス フアン・アルチュレタ 中島太一

【RIZIN46】大学院生になっていたキム・スーチョル「今年はRIZINに集中したい。しっかりケリをつける」

【写真】なんだが学者風に見えてきた? キム・スーチョル (C)MMAPLANET

29日(月・祝)、東京都江東区の有明アリーナで開催されるRIZIN46で、キム・スーチョルが1年4カ月振りの来日を果たし、中島太一と対戦する。
Text by Manabu Takashima

フアン・アルチュレタとの激闘に惜敗を喫したスーチョルは、2023年はRoad FCのグローバル・トーナメントに集中し日本で戦うことなかった。そのトーナメントを完全制覇したスーチョルが、再びRIZINをターゲットとする──だけでなく、本格的に継続参戦を決意、バンタム級のベルトを狙う。

RIZINバンタム級戦線で既に大関級の位置にあるといっても過言でないスーチョルは、なんと32歳にして大学院生になっていた!!


――2週間後に中島太一選手との試合が迫ってきました。今の調子はいかがですか(※取材は18日に行われた)。

「コンディション的には良いところも、悪いところもあります。できるだけ問題にならないよう調整をしています」

──昨年10月のRoad FCグローバル・トーナメント決勝以来、5カ月振りの試合となります。4カ月で3試合あったトーナメント戦の疲れも十分に取れましたか。

「ハイ。自分にとって良い時間となりました。技術を見直すことができ、自分の体について学習することもできました。実はこの間に大きな変化があったんです」

──と言いますと?

「実は大学院に通い始めました。大学の時は心理学を専攻していたのですが、院では体育学を学んでいます」

──大学時代に心理学を専攻していたことに、まずは驚かされました。

「もともとは自動車学科だったのですが、途中から心理学を学習するようになり卒業したのは心理学科です。健康心理学者としてカウンセリングの勉強をしていました」

──なるほどぉ。なのでジョン・ムンホン代表の下で、やってくることができたのですね。

「アハハハハ。その通りです。代表は簡単な人ではないので(笑)」

──今回、大学院に通うようになったのは?

「妻の勧めです。彼女は看護学科を卒業後に大学院で勉強を続ける予定でしたが、子供ができたので断念したんです。自分自身が大学院に進めなかったので、彼女の分も自分に勉強して欲しいと。妻の後押しと、自分の意欲が相まって再び勉強をすることにしたんです。院で学んだことを今後の人生、ビジネスに生かそうと思っています。格闘技を修得している人間が、大学院を卒業していると必ずメリットになるはずです」

──韓国では30歳を過ぎて、大学院で勉強をするというのは普通にあることなのですか。

「韓国では珍しいことです。周囲からも大学院で勉強していることに対して、『仕事をして稼ぐ年齢じゃないのか』という風に見られることも多々あります。ただ、勉強や読者が好きな人間なので、ここで勉強をすることは凄く合っていると感じています。

火曜日の夜と水曜日に大学院に通っているのですが、場所がプサンなので片道4時間ほどかかるのが大変です(笑)」

──えっ、大学院はプサンにあるのですか!!

「そうなんです(笑)。火曜日の午前中にプロ練習に出て、そこから車で通っています。水曜日の授業を終えて、ウォンジュに戻ります」

──プサンに週一で通う。どれぐらいの期間、続けることになるのですか。

「論文を書かないといけないので2年は、通うことになります」

──気がつけばチームMADの所属になっているかもしれないですね(笑)。

「アハハハハ。実は火曜日にはチームMADで練習をしたいという気持ちもないことはないです。でも、勉強しないといけないのでチームMADに行く時間が取れないです(笑)」

──しかし、練習と勉強と試合前の調整も大変ではないですか。

「正直、慣れるまでは大変でした。戻りが夜中なので、どうしても飛ばしてしまうんですよね。気を付けるようにします。それとジムでの練習中に頭がフラフラして、ちゃんと練習できない日もありました。ただ、今ではもう慣れて問題はないです」

──とにかく車の運転だけは、気を付けて下さい。

「ハイ。ありがとうございます」

──ところで日本での試合は2022年の大晦日以来、1年4カ月振りとなります。13日にはRoad FCの2024年第一弾がソウルでありましたが、そこでなくRIZINに出場。どのような気持ちで、この試合を選択したのでしょうか。

「RIZINで戦うのは、本当に久しぶりです。日本で戦うといつもファンの皆さんが、懸命に応援をしてくれて凄く嬉しいです。だから少しでも早く、RIZINで戦いと思っていたので今回、再び契約ができて嬉しい限りです」

──今年もRoad FCでグローバル・トーナメントが開催されると聞いています。スーチョル選手としては母国か日本、どちらで戦っていく意向で?

「Road FCのトーナメントに出たい気持ちもありますが、今回RIZINと契約できたのもRoad FCの許可があったからです。なので今年はRIZINに集中したい……RIZINでの戦いにしっかりとケリをつけたいという気持ちがあります」

──つまりはRIZINのバンタム級王座を目指すという理解で良いですか。

「タイトルは狙いたいですが、中島選手と戦う前に大口は叩けないです。今は中島選手に勝つことに集中しています」

──その中島選手について、印象を教えてください。

「中島選手のことは以前から知っていました。パンクラスではフェザー級で戦っていたこともあり、体も大きくて強い選手だと思います。そして──固い試合をします。ただ体にバネがあります。スクランブルの攻防になると、本当に反応が良くて。しっかりと試合全体で戦えるペースを考えていながら、その一瞬は爆発力があります」

──そんな中島選手に対して、スーチョル選手の強味は?

「自分のテクニックが中島選手より上だとは思っていないです。ただし、技のバリエーションは自分の方がある。寝技でも立ち技でも、彼が嫌がるパターンを構築して繰り返し練習をしてきました」

──試合の見どころとして中島選手はテイクダウンからコントロールを狙うなかで、スーチョル選手のギロチンをどのように避けるのか。ここ一番でしか、下への組みはないかもしれないです。

「パターンとして、テイクダウンまでいかずにクリンチで削って来ると思います。当然、打撃でくることもあるので準備はしています」

──クリンチの攻防になると、スーチョル選手の首相撲という打と組みの融合が期待できます。

「自分自身、クリンチの攻防ができることが楽しみです。中島選手はしっかりとクリンチができる選手なので」

──そこに関しては、マニア垂涎の攻防になりそうです(笑)。

「そうですね……ただ自分としてはKO勝ちを終着点としようと思っています。こう見えても一本勝ちよりKO勝ちの方が多いんですよ(笑)(※21勝中、KO勝ちが7度。一本勝ちが6度)。だから、チョット楽しみにしてください」

──では最後に日本のメッセージをお願いします。

「前回、日本で戦ったフアン・アルチュレタ戦では悔しい気持ちをしたのですが、その分色々と考えることができました。精神的にも肉体的にも自分を知り、変えることができました。日本のファンの皆さんに、そんなキム・スーチョルを楽しみにしてほしいです」

■視聴方法(予定)
4月29日(月・祝)
午後4時30分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

The post 【RIZIN46】大学院生になっていたキム・スーチョル「今年はRIZINに集中したい。しっかりケリをつける」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 BELLATOR MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN47 TOP BRIGHTS TOP BRIGHTS01 YouTube カルシャガ・ダウトベック クレベル・コイケ セルジオ・ペティス パッチー・ミックス フアン・アルチュレタ 堀口恭司 朝倉未来 松嶋こよみ 榊原信行 関鉄矢

【RIZIN47】堀口恭司、セルジオ・ペティスとのリベンジ戦へ! クレベル×アーチュレッタの元王者対決も

【写真】2021年12月、Bellatorで行われた堀口×ペティス初戦のフェイスオフ。再戦がRIZINで行われるとは――(C)BELLATOR
19日(金)午後12時よりRIZIN FF公式XならびにInstagramで、6月9日(日)に国立代々木競技場 第一体育館で開催されるRIZIN47の対戦カード=堀口恭司×セルジオ・ペティス、クレベル・コイケ×フアン・アルチュレタが発表された。ここではこの2試合について、同日午後18時より公式YouTubeにて配信された内容を紹介したい。
Text by Shojiro Kameike


配信には榊原信行CEOが登場し、バンタム級戦=堀口恭司×セルジオ・ペティス、フェザー級戦=クレベル・コイケ×フアン・アルチュレタを紹介した。堀口×ペティスは2021年12月、堀口のBellator世界バンタム級王座防衛戦として開催され、ペティスが4R KO勝ちでベルトを奪取している。その後、堀口はBellatorバンタム級GPでパッチー・ミックスに敗れるも、RIZINフライ級王座に就いた。ペティスも同GPでペティスに敗れてベルトを失って以来の試合に。堀口にとっては3年半の時を経たリベンジマッチはバンタム級契約、リングで行われることとなった。

バンタム級王座戦で計量をクリアできなかったアルチュレタがフェザー級へ(C)MMAPLANET

また、元フェザー級王者クレベルと元バンタム級王者アルチュレタの一戦については、当初クレベルの相手としてゲガール・ケラモフを検討していたという。しかしケラモフは母国でフーリガン行為で逮捕・勾留されていることが報じられていた。そのケラモフの拘留が長引くためにクレベルの相手としてアルチュレタをリストアップした、と榊原CEOは語る。さらにアルチュレタはBellator経由ではなくRIZINとの直接契約で、今回からフェザー級に転向に転向するとのことだ。

さらに配信中に決定したとして、もう一つのフェザー級戦=カルシャガ・ダウトベック×関鉄矢も発表されている。ダウトベックは2018年9月にRIZINで朝倉未来に敗れているものの、2020年以降は6連勝を収め、今年1月には堀口が主宰したTOP BRIGHTS01で松嶋こよみをKOしているカザフスタン・ファイターだ。クレベル、アルチュレタと絡むことがあれば興味深いファイターの参戦といえる。

The post 【RIZIN47】堀口恭司、セルジオ・ペティスとのリベンジ戦へ! クレベル×アーチュレッタの元王者対決も first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB ABEMA DEEP F1 MMA MMAPLANET o ONE RIZIN RIZIN LANDMARK09 UFC パンクラス フアン・アルチュレタ 井上直樹 佐藤将光 修斗 太田忍 朝倉海 海外

【RIZIN LANDMARK09】佐藤将光とバンタム級トップ対決。井上直樹「心理戦みたいな試合になる」

【写真】方々で言わるのだろうが、「もう26歳」。取りこぼせない(C)TAKUMI NAKAMURA

23日(土)、神戸市中央区の神戸ワールド記念ホールで開催されるRIZIN LANDMARK09 in KOBEで井上直樹が、佐藤将光と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

昨年10月に太田忍との対戦を予定していたが井上だが、右顎下腺唾石症によるドクターストップで欠場。井上の代打としてRIZINに初参戦し、太田から勝利を収めたのが今回対戦する佐藤だった。

大晦日に朝倉海が新王者となったRIZINバンタム級の今後を占う一戦、そしてMMAとしてハイレベルな技術戦・駆け引きがみられるであろう戦い。井上自身も「佐藤選手がどんな感じで来るのか楽しみ。あっちがこう来たらこっちはこうしようとか、それを考えるのも面白い」と語った。


──まず昨年10月RIZIN LANDMARK 6 in NAGOYAの太田忍戦を欠場した理由=右顎下腺唾石症(みぎがくかせんだせきしょう)ですが、これは具体的にどういう状況だったのですか。

「喉のところに顎下腺というものがあって、そこから唾液が出てくるんですね。で、その顎下腺から唾液の通り道がカルシウムでできた唾石で詰まって、それで唾液が通らなくなってしまうんです。そうなると唾液が顎下腺に溜まって、ドンドン顎下腺が腫れ上がって食事が出来なくなるんです」

――それは米国で練習しているときに発症したのですか。

「もともとは高校生の頃から似たようなことがあって、当時は特に何も気にしていなくて、すぐに腫れも引くから、まあ大丈夫だなと思っていたんですよ。そうしたら米国で練習している時にまた発症して、痛みそのものもひどかったですし、我慢できないほど悪化していたので手術することを決断しました」

――予兆があったとは言え、はじめは何が起きているか分からないですよね。

「練習中はギリギリ大丈夫だったんですよ。でも食事しようとすると唾液が出て、顎下腺が腫れて激痛が走るんです。まともに食事ができなかったので、手術しなければどうにもならない状況でした」

――手術後はすぐに練習を再開できたのですか。

「ちょうど名古屋大会の日に手術をして、手術の傷が塞がれば動いていいと言われていたので、11月に入ってから練習は再開しました。間に合えば大晦日に復帰できたらいいなとは思っていたのですが、11月に練習を再開して1カ月ちょっとの練習時間で臨めるかと言われたら準備期間が短かったですし、急いで練習して怪我してしまったら、また時間を台無しにしてしまう。それだったらじっくり時間をかけて年明けの大会で復帰しようと思いました」

――今回は米国に行かず、日本で調整を続けていますが、そう選択した理由も聞かせてもらえますか。

「試合前に米国に行くと何かアクシデントが起こるんですよ(苦笑)。試合がない時期に練習に行くのはいいと思うのですが、試合のために行くとなると、切羽詰まるじゃないですけど、やらなきゃやらなきゃ…って気持ちが強くなる一方、日本にいる時ほど体のケアやコンディショニングが上手くできない。そう考えると試合のための練習と調整は日本でやって、試合がないときの練習を米国でやるというのが一番いいんじゃないかと思っています」

――試合で勝つことがゴールなので、そこのバランスは重要ですね。

「実際に試合は日本でやるわけじゃないですか。米国で練習していると時差ボケもありますし、慣れ親しんだ日本のチームで試合を迎えるのが一番だと思います」

──太田戦の前は米国でどのような練習をしていたのですか。

「ちょうどキルクリフFCに練習の拠点を移して、練習相手になる選手がたくさんいるというのが大きかったですね。セラ・ロンゴ・ファイトチームもアルジャメイン(・スターリング)やマラブ(・デヴァリシビリ)がいて、いい練習はできていたんですけど、彼らはちょいちょいベガスに行っていて、常にジムにいるわけじゃなかったんですよ。そうなった時にジムに練習相手になる選手が少なくて。それもあって強い選手が常駐しているジムで練習したいと思って、キルクリフFCを選びました」

──そこで今回は日本での練習ということで、どのようなことを意識して調整を続けていますか。

「米国でやったことをもちろん意識して、日本ではコーチと綿密に連携できるんで、コーチとこうしよう・ああしようという話し合いをしながら、融通も利くというか、自分の思い通りにできています」

──日本でのコーチ役は誰になるのですか。

「SONIC SQUADの安田(けん)さんが一番見てくれていて、そこに水垣(偉弥)さんと永末(“ニック”貴之)さんがいてって感じですね」

──安田さんや水垣さんとは練習を通じて意見交換しているようなイメージですか。

「そうですね。それだけに限らず、水垣さんはUFCの解説もやっているので『この試合のこれとかいいんじゃない?』というのを教えてくれて、ドンドン技術がアップデートされている感じはしますね」

──僕もMMAPLANETで水垣さんの月一連載を担当していますが、知識も豊富で言語化もうまいですよね。

「はい。ただ昔よりはだいぶ動けなくなっていて『スパーリングはやりたくない!』と言っているので、今は頭を動かす方にシフトしているのだと思います(笑)」

──頭脳派にならざるをえないと(笑)。さて対戦相手の佐藤選手の印象は?

「結構ベテランですよね。修斗でもONEでもタイトルマッチやるぐらいの実力があって。海外の選手に勝ってきたし、日本に帰ってきても太田選手を完封できるぐらいの選手なんで、ベテランで試合も上手い印象があります」

──佐藤選手はパンクラス・修斗・ONE、井上選手はDEEP・UFC・RIZINで戦っていたので、同じ階級でありながら佐藤選手がRIZINに参戦するまで接点がなかった選手ですね。

「そうですね。僕がRIZINに出るようになって、ONEの試合を見て『こんな選手がいるんだな』と思うようになって。戦績をさかのぼると強い選手にしっかり勝っているので、実力がある選手だと思って見ていました」

──佐藤選手はMMA IQが高く、試合をトータル的にコントロールして勝つタイプだと思うのですが、あのファイトスタイルをどう見ていますか。

「その通り、すごくスマートな戦い方をしているなと思います」

──ちなみに佐藤選手に取材したとき「井上選手は穴がない。必死に穴を探している」と言っていたのですが。

「実際はすぐ穴を見つけていて、インタビュー用にそう言っているだけなんじゃないですか(笑)」

――そこも含めて佐藤選手のスマートな作戦だと(笑)。

「でも本当に技術のある選手なんで、探り合いじゃないですけど心理戦みたいな試合になるんじゃないですかね、佐藤選手は全局面できるんで、その分、どこで攻めるか、どこで守るか。そういう展開が主体になっていくと思います」

――お互いどのようなカードを切って行くのか。個人的にもそこは楽しみにしています。

「僕も佐藤選手がどんな感じで来るのか楽しみですね。あっちがこう来たらこっちはこうしようとか、それを考えるのも面白いですし」

――ほかの試合とは一味違うところを見せたいですか。

「そうですね。この試合はバンタム級トップの試合だし、一番技術がある展開、僕らのスキルを見てほしいなというのはありますね。自分も意外と年取っちゃいましたから」

──いやいやいや、26歳は老け込む年齢ではないですよ(笑)。

「でも本当にあっという間でしたよ。下の選手が上がってきて、彼らに色々教えたりしていると、自分も年取ったなと思うし、日本人みんなで強くなりたいですよね」

──日本のMMAのレベルを上げる。井上選手がそういう考えを持っているのが意外でした。

「周りを気にせずノホホンとやっている感じでした(笑)?」

──いえいえ、自分の強さを追求するタイプというか、職人気質というイメージがあったので、井上選手の口から「日本人みんなで強くなりたい」という言葉が出たのは響きました。

「もちろん自分が強くなるのが一番なんですけどね。僕も色んなことを経験して取り入れなきゃいけないし、MMAの技術はドンドン進化していくものなので、それに追いついていくために練習・試合していきたいなとは思っています」

──RIZINのバンタム級で言えば大晦日に朝倉海選手がフアン・アルチュレタに勝って新王者になりました。そこも踏まえてのこれからの展望を聞かせてください。

「次勝てばタイトルマッチをやるぐらいにはなるんじゃないかって思っているので、周りの声があればそれも実現できたらいいなと思っていますね。今年中にはタイトルを獲れるぐらいの位置で戦いたいと思います」

――朝倉✖アルチュレタはアルチュレタの計量オーバーもあり変則的な試合形式でしたが、あの試合はどうご覧になりましたか。

「あの勝ち方はすごいと思うし、しっかり会場を盛り上げてましたよね。あの結果だけ見たら朝倉選手がすごく抜きん出ているなとは感じます。ただ僕は朝倉選手とやってないんで、やってみたいです」

──そういう意味でも今回の試合は勝てば前進するし、負ければ後退というシビアな試合です。RIZINにランキングはないですが、事実上のランキング戦だと思います。

「キャリア的にも一戦一戦大事にしていかなきゃいけなくなっているので、今はこの試合に集中して勝たなければいけないと思います」

──神戸大会のなかでもこの試合を楽しみにしているファンは多いと思います。最後にファンの皆さんにメッセージをいただけますか。

「今回そんなに大きいことは言えないですが、しっかり勝つこと、僕がやっている試合を見せることがファンにとって一番の恩返しになると思っています。そのうえで佐藤選手と技術のやり取りを見てもらい、自分が勝つところを見せます」

■視聴方法(予定)
3月23日(土)
午後12時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

The post 【RIZIN LANDMARK09】佐藤将光とバンタム級トップ対決。井上直樹「心理戦みたいな試合になる」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB ABEMA F1 MMA MMAPLANET o RIZIN Special UFC キム・スーチョル コディ・ギブソン ジョン・ドッドソン フアン・アルチュレタ ボクシング 井上直樹 堀口恭司 平本蓮 扇久保博正 朝倉未来 松井斗輝 海外 秋元強真 鶴屋怜

お蔵入り厳禁【Special】J-MMA2023─2024、扇久保博正が話していたこと「RIZINフライ級を世界一に」

【写真】扇久保の空手クラスは、THE BLACKBELT JAPAn発足後も鶴屋道場のままなのだろうか(C)MMAPLANET

2024年が始まり、新たな1年も1/6が過ぎた。その年末年始、MMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらっていた。
Text by Manabu Takashima

J-MMA2023-2024、第二十一弾=最終回は扇久保博正に1月6日に訊いた話をお届けしたい。

元UFCファイターを下した勝利の意味、再びフライ級で戦っていく──これから。2024年の開戦前夜のRIZINフライ級戦線のキーパーソンの想いとは。


──扇久保選手、ジョン・ドッドソン戦に関して……MMAPLANETでは事前取材を行わなかったこと……すみませんでした。

「全然良いんですけどね(笑)。ドッドソンとやるのに、MMAPLANETがインタビューしてくれねぇんだっていうのはありました(笑)。もう世も末だな、腐ってんなって。アハハハハ」

──申し訳ないの一言です。これはMMAPLANETという媒体の既定路線ではなく、自分自身のなかで『ここで負けたのだから、インタビューは試合で結果を残してもらってからにしよう』という想いになることがあるのは事実なんです。

「あぁ、3連敗中だったから。僕が記者だったら、取り扱いづらいかもしれないですね。ああ、そういう風に見ていたってことですか、僕の試合を。誰かに勝ってから、ドッドソンじゃなかったからなぁ……」

──それは記者云々ではないと思います。今のPVを稼げばという状況において、勝ち負けや意義というものが重視されているとは自分は思っていないです。朝倉未来選手や平本蓮選手が3連敗していても取材はあるでしょうし。

「あぁ、確かに……」

──MMAはあくまでもスポーツで、勝ったら次のチャンスが掴める。よくあるのが国内で負けて、人間関係で海外の試合に出たり、あるいは国内でもRIZINという大舞台に出られることもある。そういう時に……結果を残してからだろう、と。

「そういうことですか。まぁ、全然構わないんですけどね」

──いえいえ……もう、それが計量を見た時に「なぜ、扇久保博正の個別取材をしなかったんだ。何をやっているんだ」と凄く自責の念にかられてしまって。ここまで積んできたことをぶつける試合なのに──と。

「アハハハハハ。39歳と36歳の試合だったからじゃないのかとか、考えて。年齢は関係ないですか?」

──これは断言させてください、全く関係ないです。話のフックとして年齢には言及しますが、選手を年齢で判断するというのはないです。逆に40歳を越えても頑張っているとか、そういう見方は失礼でしょうし。戦って大儲けにならず情熱の表れとして戦う選手は別ですが現役……、トップを目指す選手にそれはないです。

「なるほど、そういうことですね。いや。もう全然、良いんです。ホントに全然、全然」

──いや、怒られる方が楽です。

「まぁMMAPLANETも来てくれない、ゴン格も来てくれないのかっていうのありました(笑)」

──そこがまた大晦日で。扇久保✖ドッドソンが埋もれる。自分は拾うべき立場だというのは十分に理解しているのですが、LANDMARKだったら埋もれることは絶対にないカードですよね。

「なるほど。いや、そういう部分でも難しさは感じていました。俺とドッドソンの試合でも、取材がないのかっていうのは。まぁ、良いんですけど──勝ったんで(笑)」

──そこもまた、格闘技かと。「勝ったから良い」という感情になるのが。

「だって負けてインタビューだって言われても、断っていたかもしれないですよ(笑)」

──勝手ながらTUF24に落とし前をつけた勝利になったかという感覚になりました。

「そうッスね。俺もソレはずっとありました。その想いが今回のドッドソンとの試合では凄くありましたし。この試合で勝つか、負けるかで天と地ほど違うという気持ちでした。井上直樹戦もそうです。UFCで戦っている選手との試合は、そこは絶対にあります。自分のなかで引っ掛かっているモノは、ある──『あの時、なんで行けなかったのかな』というのは。それは常にあります。

だから他の試合もそうですけど、そういう選手と戦う時は絶対に勝つという気持ちは一層強くなります」

──そのドッドソン、組みというかテイクダウン以降は少し淡泊に感じました。

「そうですね。コディ・ギブソンとやって以降、ほとんど寝技の展開もないような感じでしたしね。あまり練習もしていないんだろうと思っていたので、寝技になったら行けるなっていうのは試合前からありました。ただ、あそこまで背中をべったりつけてブリッジだけ狙っているというのはビックリしました」

──スタンドでの勢いと対照的でしたね。

「ハイ。と同時に昔から寝技になると、攻めてこない選手だったので。ある意味、狙い通り過ぎたような感じでした」

──それ以前のテイクダウンに関しては、あそこまで決まるという読みだったのでしょうか。

「ワキを差した時に、イケると思いました。DJとやった時とか、イメージ的にはもっと腰が重かったです。だから正直、フライ級の自分ということを考えると、もう1試合やってみないと分からないです。今回はマジで調子が良かった。その調子の良さであの試合ができたのか、ドッドソンが落ちたからなのか。次の試合を戦ってみないと、分からないというのはあります」

──57キロに落とし、リカバリーをして戦うことで試合当日の体調の方は?

「合っているなと思いました。もちろん、バンタム級の時と比べると水抜きはしんどいです。でも組んだ時の感覚とか、フライ級の方が楽ですね。バンタム級だとデカさを感じるというのはありましたね。キム・スーチョル戦とかフアン・アルチュレタ戦とかは、本当にデケェなって思ったので」

──日本人はフライ級に落とせる選手が、バンタム級で戦うというケースも少なくなかったですし、それが海外勢になると違いは顕著だと。

「そうですね、RIZINの日本人選手はフライ級の選手が多かったです。僕自身、フライ級の方が動きもキレがあって。やっぱりフライ級の方が合っていると感じましたね。久しぶりにちゃんと8週間、練習ができて。スパーリングもしっかりとデキたことが大きかったです」

──負傷、そしてスクランブル出場としっかりと練習できずに臨んだ試合もありましたし。

「ちゃんと練習ができれば、俺は強いなと(笑)」

──ハハハハ。今回の試合前にはパラエストラ千葉ネットの活きの良い選手たちと触れてきたのですか。

「あまりやっていないですね。やっぱり……全体練習にずっと出ていると、正直──この年齢だとオーバーワークになってしまいます。自分の中で調節しながら、やらせてもらいました。我儘を聞いてもらって。今回の試合に向けてはドッドソンがサウスポーだったので、笹(晋久)、内藤弟(頌貴)だったり、あとは秋元強真っていう17歳の選手がいるんですけど。彼、左のパンチが上手で。彼らとやってきました」

──松井斗輝、鶴屋怜というところとは余り絡まない?

「そうですね。8週間前までの全体練習では一緒にやっていますが」

──改めて尋ねさせていただきますが、ドッドソンからの勝利でTUF24からUFCに行けなかったことは清算できましたか。

「どうなんスかね。一生、残るんじゃないですか。分からないですけど(笑)。でも、そんなに大きないですよね。『とにかくUFCに出たかった。この悔しさはどうずれば良い』という感じではないので」

──自分に負けた相手がUFCと契約し、世界チャンピオンになった選手までいます。「俺は勝っている」という想いは?

「それは、もちろんあり続けます」

──押忍。では2024年、フライ級に戻った扇久保選手ですが、チャンピオンは堀口恭司選手になりました。そこを目指すことに?

「そうですね(苦笑)。ただ堀口選手を目指すということではなく、最大の目標はRIZINのフライ級のベルトです。なので、その時のチャンピオンを倒したいだけです」

──RIZINフライ級を巡る戦いのなかで、どの辺りをライバル視していますか。

「ライバル視というのではなくて、戦っていきたいのは海外の選手です。(ラマザン)テミロフとか(メイマン)マメドフとか。マメドフはそんなに強く感じないけど、テミロフとはやっていきたいですね。UFCをリリースされた選手よりも、まだ行っていない選手。彼らのような未知の強豪と戦って勝ちたいですね」

──UFCベテランでなく、若くてポテンシャルのある選手と戦いたいと。

「特にテミロフなんか、UFCも目をつけているだろうし。そういう選手に勝ちたいです」

──日本人では?

「日本人は神龍(誠)とか、福田(龍彌)君とか。(山本)アーセンも名前があるし、やっていきたいですね。ただタイトルを争うとなる、神龍ですかね」

──フライ級王座決定戦はどのように見ましたか。

「神龍とは昔、一緒に練習をしていたので強さも知っています。堀口選手がああいう風に攻めれば、その強さが出る。『あっ、そっちで行くか』と初回に思い、そこからはあの展開になるのは予想通りです。誠のペースになるなって。でも、堀口選手が切り替えましたよね。ボクシング勝負に出て、あそこで極め切るのが堀口選手の強さです」

──出入りでなく、真っ向勝負の距離になっていましたね。

「組み技の修練度も含め、かなり以前とは違う。どこでもパウンドを打つ感じから、かなり抑えるようになっていました。相手を動かして潰す。誠はダメージだけでなく、疲れたということがあったと思います。で、寝技になっても一気に極めに行く。堀口選手の良さって、やっぱり思い切りの良さですよ。他の選手と違います。堀口選手と戦った時は、吞まれると終わりです。一気に来るので。今回も、それが出ました。アレができる日本人選手は、なかなかいないです」

──では扇久保選手が神龍選手と戦った場合、現状での力量は?

「う~ん、どうですかね。彼もかなり強くなっていますからね。でも、まだ俺の方が強いと思っています。彼の組みの強さに関して、どういうところが強いのかが分かっているので。もし戦うとなれば、そこを潰していけば普通に勝てるかなと思っています」

──神龍選手と外国人選手、戦いたいのはどちらですか。

「それはもう外国人選手です。なんだろうな……他の日本人選手との比較よりも、強い外国人選手と戦いたいですね」

──ビッグネームではないアゼルバイジャンや中央アジアの選手でも?

「全然、やりたいです。RIZINフライ級を世界一のフライ級にしたいんですよ。UFCに出られなかったことは、ずっと残るとは思います。でも、UFCにもう未練はないです。それよりも今はRIZINのフライ級を世界一の舞台にしたい。だからこそ、強い外国人選手と戦っていきたいです」

■視聴方法(予定)
3月23日(土)
午後12時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

The post お蔵入り厳禁【Special】J-MMA2023─2024、扇久保博正が話していたこと「RIZINフライ級を世界一に」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB K-1 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK07 Special YA-MAN   キック クレベル・コイケ パトリシオ・フレイレ フアン・アルチュレタ ボクシング ライカ ヴガール・ケラモフ 平本蓮 斎藤 海外 金原正徳 鈴木千裕 鈴木博昭

【Special】J-MMA2023─2024、鈴木千裕「僕が突き抜ければ、日本のRIZINが世界のRIZINになる」

【写真】とにかく外連味のない返答が連続しました(C)MANABU TAKASHIMA

2024年も早くも1カ月が過ぎようというなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、こらからの1年について話してもらった。
Text by Nakamura Takumi

J-MMA2023-2024、第十八弾はRIZINフェザー級チャンピオン鈴木千裕に話を訊いた。

クレベル・コイケ戦の一本負け→ノーコンテスト後、スクランブル出場の154ポンド契約体重戦でパトリシオ・フレイレをKOして世界を驚かせ、ヴガール・ケラモフを下からのパウンドで倒し世の中を震撼させたRIZINフェザー級チャンピオンは、徹底して本物に拘り、世間を騒がせる平本蓮をぶった斬った。そして──これからも二刀流で世界を構築することを高らかに宣言した。

■2023年鈴木千裕戦績

6月24日 RIZIN43
──1R2分59秒 by 腕十字 クレベル・コイケ(ブラジル)
※クレベルの体重超過により、ノーコンテストに

7月30日 Super RIZIN01
○ 1R2分32秒by KO パトリシオ・フレイレ(ブラジル)

11月4日 RIZIN LANDMARK07
○1R1分28秒by KO ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)


──最初にお伺いしたいことは、12月10日の渋谷での会見です。アレを視た千裕選手が激高していると、実は山口(元気)会長から電話を頂いて……。「もうRIZINには出たくない」まで言っていたとか。

「あぁ……あの時は、ですね(笑)。僕のなかで大晦日って1年の締めくくりだと思ってきたんです。明確なリーグ戦ではないけど、この1年間に結果を残して……一番優秀な結果を残してきた人間のステージだと。アレを視るとそうじゃなくなっていたので、なんか方向性が変わったのかなって。『俺、こんなの出たくない』って思っちゃったんですよね。でも僕以外でも皆、思っているはずですよ」

──その大晦日、5月6日(※後に4月29日に変更)に金原正徳選手の挑戦を受けることが発表されました。

「ハイ。結果を残したヤツが出られるのが、大晦日だと勝手に僕が思っていただけで。そうじゃなくても大晦日の大会に出られるもんなんだと。それは、それで良いです。そっちの枠はそっちの枠で盛り上げてもらって、本物枠がちゃんとあった。本物枠で僕は頑張れば良い。そっちの枠がないと、そっちの層には見られない。本物枠がないと、こっちの層が見なくなる。そういうバランスの上で、大晦日は成り立っている。

あの時は腹が立ちましたけど、僕らがやっている格闘技は結果が出る。本物しか残らないですからね。だから本物枠でない奴が、本物に突っかかって来るなら──もう、殴るしかない(笑)。僕が思う本物じゃない格闘家とは、100回やったら100回勝てるって思いますね」

──その千裕選手が本物でないとした選手が、ここでMMAに本気になってくれるのか。

「皆、それで勝つ人は勝ちますし。不思議なことに口で盛り上げても、試合内容は面白くない。もう答えは出ています。だから、俺がRIZINを世界にすれば良い。本物じゃないヤツらが入ってこられない、強い外国人を日本に呼んで戦う、そうなっていけば良いと思っています」

──ズバリ、平本蓮✖YA-MAN戦はどのように映ったのでしょうか。

「あれはキックボクシングで(苦笑)。実際に平本はMMAの選手に勝っているわけじゃなくて、キックボクサーに勝っているだけで。だからMMAファイターとは言えないんじゃないですか。MMAファイターは弥益(ドミネーター聡志)さんだけで。弥益さんとの試合は頑張ったと思います。でも、怪物君(鈴木博昭)、YA-MANとの試合はほぼキックボクシングで。荻原(京平)選手、斎藤(裕)選手とMMAの選手には勝てていないわけであって。でも世間は分からないですよね。だから、別に構わないですよ」

──YA-MAN選手はしっかりとMMAの練習をしてきたと思いました。腕を差して、胸を合わせて体を入れ替えるとか。一朝一夕ではできないだろうと。

「あっ、そうッスね。でも、当たり前ですよ。していなかったら、失礼ですよ。それが仕事なのに。そうじゃないのが目立つから、当然のことをやっているだけで、しっかりとやっていると思われる。普通に新人王トーナメントですよ、アマチュアの。皆、言わないだけで心の中ではそう思っていますよ」

──そうですか!! いや平本✖YA-MANはあの距離で一定の時間、打撃戦を続けるという点において、組み技主体の日本のMMAファイターが越えないといけない壁と感じていたので感心して見てしまっていました。

「だって、MMAだから組めば良いわけで」

──組んで倒せない時、あの距離で戦うのが世界ではないですか。両者が外国人選手とあの距離で殴り合えるのか。そういうことを想像していました。

「あの人たちは、組んだら倒せる。それなのにあの距離で打ち合っているだけです。それにパンチ力がないから、怖くない」

──おお、そうなるわけですね!!

「だって一発貰うと倒されるパンチだと、近づけないですもん。でもお互いにパンチ力がないから、あの距離で打ち合っていられる。倒される怖さがないから、打ち合えるだけで。一発で『ヤベェ、殺される』となったら100パーセント、組みに行きますよ」

──去年の今頃、その言葉を聞いても半信半疑だったかもしれないですけど、2024年1月の鈴木千裕が言うと誰も反論できないですね。

「だって一発で殺されるという殺気を持っている相手が目の前にいたら……。例えば片手にメリケンサックをつけた相手と近距離になったら、絶対に組みますよね。どんな素人でも組みますよ。その怖さがないから、打ち合える。僕はその違いだと思いますよ。

クレベル(コイケ)選手とか、絶対に極められるという恐怖があるから皆、組まないじゃないですか。その恐怖心があるから、僕もいけなかった。その逆で、クレベル選手の打撃ができるバージョンだと皆、組みにいく。あの2人は、そういう怖いモノを持っていない。

別にパンチも強くないし、寝技もできないし、レスリングもできない。ならポコポコ打ち合うしかない。そうじゃなくて堀口(恭司)選手と神龍(誠)選手の試合は、組みがあって打撃もできるから面白い試合になる。展開が波打つので。

じゃあ、平本選手とYA-MAN選手の試合が波打っていましたか。打ち合って、ツー。ハイ、終り──だけ。それならキックで良くないですか」

──平本選手はポテンシャルが高いという見方をされますが、その辺はどのように思っていますか。

「ポテンシャルは皆が持っています。別に練習していないわけじゃないし、1日毎に1ミリずつでも強くなっている。だから全員にポテンシャルはあって、彼が特別なわけじゃない。全員にそれは言えることで。でも、それ以外のところが面白いから皆は買っているわけで。実力だけで言ったら、誰も買わないですよ。でもメディアとか、面白いから買っている。それが答えですよ」

──外連味のない返答が続いて、気持ちが良いです。

「いやぁ(笑)」

──千裕選手はSNSをどのように活用しているのですか。

「やりますけど、そんなにやらないですね。やんないなぁ。言い合いとかは、もうやらないです。そのフェーズは終わりました」

──なるほどです。そして金原選手とのタイトル戦が発表されましたが、5カ月先の試合が決まるというのは異例のことかと。

「僕自身はいつ戦うのかっていうことは、特に考えていなくて。その時期で要請されたので、『はい。やりましょう』と」

──この期間、どのように過ごそうと思っていますか。試合があれば、大好きなお金も入ってくるじゃないですか。

「アハハハハ。ハイ。本当は3月にキックの試合をやるつもりでした。3月、5月、6月、8月と試合がしたかったです。試合には出たいですよ。でも、もうそうはいかないので。それにチャンピオンになれば1試合、1試合に価値が生まれます。歴史に残る試合しかしたくないし、以前のようにポン・ポン・ポンと試合をすることは、もうできないんだなと思います。団体のチャンピオンは顔であり、看板です。誰とでも軽々しく戦うのも違うな、と。

だから金原選手との試合まで、もう練習だけですね。3月に入る前まではフィジカルに力を入れて、そこから競技練習を多めにしようと思っています」

──金原選手との試合はこの間にまた話を伺う時が来ると思います。なので今日は2024年の展望として、凄く気が早い話になってしまうのですが──金原選手との試合後は、どのような青写真を描いていますか。

「去年より1ミリでも前に進めればと思っています。チャンピオンになると応援してくれる方が増えます。良い人も、悪い人も増えます。加えて練習がなかなかできなくなる。そういう練習以外のことを如何に必要、不必要と分けることができるか。そこがポイントになってくると思います。

以前、魔裟斗さんと対談をさせてもらった時に、『俺はチャンピオンになって、メディアに出るようなると少し練習をしなくなった。ベルトを取られて、もう一度やり直そうとそういうことを止めて、練習をやりなおしてチャンピオンに返り咲いた』と言われていて」

──ハイ。

「そういう先人の言葉も聞かせてもらっています。僕も分かるんです、テレビに出たりメディアで露出している方が練習より楽しいです。だからこそ、練習をしないといけない。練習に軸を置いた生活をしないと。芸能人じゃなくて、格闘家なので。そこを見失うと、勝てなくなります」

──戦うステージもRIZINのチャンピオンになったので、その座を守っていくということでしょうか。

「そうですね。そこが一番です」

──MMAとキックの両方での活躍というのは、今年も?

「真面目な話、MMAとキックの両方って、皆、やれないですよ。やりたくても、やれない。両方で結果を残すことは、ごく一部の人間にしかできない。それは僕にしかできないと思っているので、そこは楽しもうと思っています。『一本に絞れ』とかいう人がいますけど、『あなた達はキックボクシングの練習をしないんですか?』、『しますよねぇ』、『それで試合に出ちゃいけないの?』って。お前はできなくても、俺はできるから。

ただ、それだけ。何も言うんじゃねぇって。そうやってきたら、結果的にチャンピオンになったわけじゃないですか。誰も文句言わないですよね」

──MMAは絶対的な世界の最高峰が存在していますが、キックは存在していません。キック・ルールの試合でも世界最高峰を目指したいという気持ちはあるのですか。

「そこは……どうなんですかね。今、言われたようにキックには世界最強に関して明確な答えがないじゃないですか。KNOCK OUTのチャンピオンになってもISKAだったり、どこどこのチャンピオンっていう風にチャンピオンがいっぱいる。逆にRIZINはシンプルで、RIZINのチャンピオンになったら日本チャンピオンっていう称号を手に入れることができる。

キックはどこの団体のチャンピオンになっても『K-1とやったら?』、『KNOCK OUTとやったら?』、『どこどことやったら?』って『たら?』がつくんですよ。でもRIZINのチャンピオンになったら日本チャンピオン──で、終わりなんですよ」

──国内の他のプロモーションで戦うとどうなるのか、という論議にならない絶対的な存在ということですね。

「そうなんです。他に競い合うことがない。キックは団体数が多すぎて……それを纏めるのは、僕なりに……KOすることだと。KO勝ちを続けて、『千裕選手、どこにいっても絶対にチャンピオンになるよね。どこにいっても誰も敵わないよね』って言われるようになれば、それが世界一だと思っています。回りを納得させるのが一番。

よく言われるじゃないですか、『ムエタイ・ルールだったら…………』って。でもブアカーオって昔、K-1最強って言われて、ムエタイでも最強って言われた。だから誰も勝てないですよ。でもヒジ有りができない選手が『ヒジ有りだとブアカーオに勝てないけど、K-1ルールだったらぁ』とかいうじゃないですか。そういうことを言わせなくするのが、やっぱりMMAのチャンピオンであり、キックのチャンピオンであること。それが世界一だと僕は思っています」

──千裕選手の言葉を借りると、今はMMAで日本チャンピオン。では世界チャンピオンを目指すことに関して、どのように考えていますか。

「それは自分を世界にすれば良い。今は日本チャンピオンですけど、僕が突き抜ければ『日本に最強がいるぞ』って海外から集まってきますよ。そうなれば日本のRIZINが世界のRIZINになる。現になっているじゃないですか。僕と戦いたいと言っているのはクレベル選手、ウガール・ケラモフ、フアン・アルチュレタ、パトリシオ・フレイレ。全員、外国人選手なので、勝手に世界に変わりつつある。KNOCK OUTもそうですよ、外国人選手が入ってきている。

だからKNOCK OUTもRIZINも世界になりつつあるんですよ。僕のなかで、僕は世界との戦いになっているんで。だから、それで良いんですよ」

──押忍。ところで、KNOCK OUT UNLIMITEDルールというのがあるのですが……。

「ハイ、知っています(笑)」

──ストライカーがMMAに転じる前にワンクッションを置くルールであると同時に、全局面の打撃が見られるルールをどのように思われていますか。

「凄く良いです。危険なところもあるし、皆が見たいところが凝縮されているというか。組んでアタックはできるけど、寝技の攻防がない。一般の人が見ても、面白いと思える究極の形なのかなって感じはしますよね」

──6月大会で2000万積めば、千裕選手の出場があるかも──と呟いている人の姿を見かけました(笑)。

「3000万でーす。アハハハハハ」

──ハハハハハ。今日はありがとうございました。また金原戦について話をお伺いに来ますので、宜しくお願いします。

「ハイ。また、お願いします!!」


The post 【Special】J-MMA2023─2024、鈴木千裕「僕が突き抜ければ、日本のRIZINが世界のRIZINになる」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 BELLATOR DEEP MMA MMAPLANET o ONE ONE FN06 PFL RIZIN RIZIN LANDMARK06 RIZIN46 Road to UFC Special UFC   キック キム・スーチョル フアン・アルチュレタ ライカ 井上直樹 佐藤将光 太田忍 朝倉海 海外 金太郎

【Special】J-MMA2023─2024、佐藤将光「ミュージックステーションにはアイドルも出れば、B’zも出る」

【写真】耳を傾ける者が、イメージで映像化できるようなクリアな言葉を佐藤将光はいつも発している(C)TAKUMI NAKAMURA

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Takumi Nakamura

J-MMA2023-2024、第十五弾はONEでの戦いにピリオドを打ち、新天地としてRIZINの舞台を選んだ佐藤将光に話を訊いた。

2023年は1月のONE Fight Night 6でキム・ジェウォンに勝利して、幸先のいいスタートを切った佐藤だったが、その後ONEから試合オファーが届くことはなく、自らリリースを希望してONEを離れる道を選んだ。様々な可能性があるなか、佐藤はRIZINに参戦して太田忍に勝利。2024年も継続してRIZINで戦うことを決め、3月のRIZIN神戸大会で井上直樹との一戦が発表されている。「RIZINは自分とは別世界の出来事」と思っていた佐藤がなぜRIZINでの戦いを選んだのか。

■2023年佐藤将光戦績

1月14日 ONE FN06
○3-0 キム・ジェウォン(韓国)

10月1日 RIZIN LANDMARK06
○2-1 太田忍(日本)


――佐藤選手にとって2023年はONEを離れ、RIZINに参戦するという大きな変化がある一年だったと思います。

「まさに戦う舞台が変わった一年でしたね。ONEを離れてから急きょRIZINに参戦して。2試合しかやっていないんですけど、どちらも勝つことが出来て。特に大事なRIZINのデビュー戦でしっかり勝って、期待外れにならなかったのはよかったなと思います」

――2023年の年始にはこんな1年になることは予想していなかったと思いますし、ONEを離れる選択は大きな決断だったと思います。

「僕はずっとONEで戦うつもりでしたからね。実際に1月の試合にも勝っていたので、次も試合があると思っていたら、なかなかオファーがなくて。ONE全体の流れとしてキックとムエタイが増えて、MMAの試合が少なくなる中で、そこで試合の枠をもらう評価はされていなかったんだなと思います。最終的にはしばらく試合はないということだったので、こちらからリリースをお願いして契約に区切りをつける形になりました」

――ONEを離れてRIZINで戦うことを選んだわけですが、契約がフリーになった時点で他のイベントも候補には上がっていたのですか。

「ONEからフリーになった時は、次もまた海外のイベントに出るにしても、国内で一試合やってからにしようと思っていたんです。それで色んな国内団体も考えていたなかで、大会直前でしたけどRIZINからオファーがきて、そういう出方も面白いなと思ってRIZIN参戦を決めました」

――そのRIZINデビュー戦では太田忍選手に判定勝利。試合後のインタビューではRIZINへの継続参戦とPFLを含む海外イベントへの参戦を示唆していました。最終的にRIZINへの継続参戦を選んだのはなぜですか。

「PFLはBellatorの買収もあって、バンタム級が今後どうなるかは分からない、と。Road to UFCは仮に開催されても自分が出られる保証がない。そういう状況で定期的に試合が組まれる可能性があって、ちゃんと団体側とコミュニケーションをとれるのがRIZINでした。しかも井上直樹選手という最高の相手を用意してくれたので、またRIZINで試合をしようと思いました。

あとは試合後にも話したことですが、実際に10月に試合をしてみてRIZINというイベントの魅力や良さを感じたんです。僕は実力派と言われるカードといわゆる数字を持っている選手のカードが一緒に行われることに抵抗がない。例えばミュージックステーションにはアイドルも出れば、B’zも出るわけじゃないですか。そうやってより多くの人に番組を見てもらうために出演アーティスト決めるわけだから、僕はそういうマッチメイクに否定的な意見はないです」

――僕も一記者としてRIZINを取材するようになり、ちゃんとMMAの試合を見る・楽しんでいるファンも多いことに驚きました。

「RIZINをちゃんと見ている“RIZINファン”がいますよね。その層でUFCまで追っている人もいるだろうけど、RIZINというイベントを好きなお客さんがいる。試合の前後でSNSのフォロワー数が激増して、反響の大きさも今までと違いました」

――実力派の選手と数字を持っている選手、どちらも受け入れられていますよね。

「どちらか一方ではイベントが成り立たないわけで、プロモーター目線で考えたらそういうイベント構成にするのは間違いじゃないと思いますね」

――まさに先ほどのRIZIN=Mステ理論ですね。

「ロックシンガーとアイドルのファンが共存することは難しいけど、アイドルファンがロックシンガーの曲を聞く機会にはなるわけじゃないですか。それきっかけでロックシンガーに興味を持ってくれる人も一部はいるだろうから、それでもいいと思います」

――そして2024年最初の試合が3月23日のRIZIN46神戸大会、対戦相手は井上直樹選手に決まりました。先ほど井上選手=最高の相手という言葉もありました。なぜそう思ったのでしょうか。

「彼はDEEPでデビューして、それからUFC→RIZINというキャリアだったので、僕とは全く接点がなかったんですよね。というよりも僕はONEでキャリアを終えるつもりだったから、井上選手に限らずRIZINに出る選手とは絡むことがないと思っていたんです。だから2021年にRIZINでバンタム級JAPANグランプリが行われていた時も自分とは別世界の出来事というか。その選手たちと交わる時が来るのかと思うと不思議ですよね。井上選手自体は小さい頃から空手をやっていて、10代でプロデビューして、UFCと契約して…というまさに格闘エリートですよね」

――対戦相手としての印象はいかがでしょうか。

「穴がないですね。もともとストライカーのイメージがありましたけど、試合映像を見るとRNCでフィニッシュしていることが多くて、バックを取ってからが上手いですよね。実は5年以上前に同じ柔術の大会に出ていたことがあって、彼が青帯で僕が紫帯だったのかな。『あっ、井上選手だ』と思って見ていたら、やっぱり明らかに動きが違いましたね」

――フィニッシュ力に打撃を上乗せしているタイプですね。

「ジャブもうっとおしいし、リーチも長い。ずっと映像を見て穴を探しているんですけど………穴がないんだよなぁ(苦笑)。これを攻略するのは難しいぞと思っています。それでも攻略法を見つけなきゃいけないんですけど、簡単な攻略方法はないです」

――それこそ井上選手は2021年のバンタム級GPではベスト4になっていますが、その通りの位置にいる選手だと思いますか。

「僕はRIZINのバンタム級で朝倉海、フアン・アルチュレタ、井上直樹、キム・スーチョル。この4人が抜けていると思っているから、本当に強敵ですよね。ただ今回は試合が決まって3カ月あるから、攻略とか対策を考える時間はあるんですよ。だから今まで以上にじっくり考えます」

――準備期間があるのは井上選手も一緒なので、今回は戦略・作戦も含めた総力戦になりそうですね。

「はい。ただ井上選手は比較的相手に付き合いますよね。アルチュレタ相手に組みでいったり、金太郎選手と打撃でやり合ったり。僕は相手の弱いところを探して、そこを突いていく戦い方なんですけど、井上選手は相手の強いところで勝負して勝とうとしますよね。それで勝てちゃうからすごいんですけど」

――発想そのものがエリート的なのかもしれないですね。

「僕からすると不思議なので、試合が終わったらどういうメンタリティでやっているのか聞いてみたいです(笑)」

――大晦日は朝倉海選手がアルチュレタに勝ってRIZINバンタム級の新王者になりました。今後は朝倉選手のベルトを狙うことになると思いますが、あの試合を見た感想はいかがですか。

「強かったですよね。朝倉海はこの階級で攻撃力が頭二つ抜けていると思います。ただ朝倉海とアルチュレタに関しては、これからどういう路線で試合をしていくかにもよると思うので、今は井上選手に勝つことに集中したいです。井上選手に勝たないことには始まらないので。僕は今回も…というか今回勝って初めて実力を認められると思うし、井上選手に勝てば一気に(上に)出られるし、負けたらそこまでの選手だと見られると思うので」

――RIZINでも一戦一戦意味のある試合を戦っていきたいですか。

「そうですね。そういうヒリヒリしたものを求めて試合をしているし、年を取るにつれて勝ち負けにこだわることよりも、自分がやってきたことや実力を試合で出し切りたいって気持ちが強くなっていますね。昔は勝てばなんでもよかったというか。もちろん実力を出し切って勝てれば嬉しいですが、ラッキーパンチで秒殺しても、それはそれで良かったんですよ。でも今は自分がやってきたことをすべてリングに置いていきたい。その方が勝ち負けよりも大事になってきていますね。それをたくさんの人たちに見てもらえるのはうれしいことです。次の試合でも自分を出し切ったうえで勝ちにいきます」


The post 【Special】J-MMA2023─2024、佐藤将光「ミュージックステーションにはアイドルも出れば、B’zも出る」 first appeared on MMAPLANET.