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【パンクラス】速報中!PANCRASE 328~第2部~

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さてさて引き続きPANCRASE 328~第2部~を速報します。透暉鷹(ISHITSUNA MMA)×亀井晨佑(パラエストラ八王子)のフェザー級暫定王者決定戦をメインに清水清隆のパンクラス引退試合など見どころ十分。電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【第1試合 女子フライ級】
×NORI(PRAVAJRA)
(判定1-1)
○栗山葵(SMOKER GYM)
1R、栗山は一気に間合いを詰める。NORIの蹴りに合わせて栗山が左ストレート。これがヒットしてNORIはダウンして膝を突く。すぐにリカバリーして身体が離れる。やや試合をが落ち着くが栗山はプレッシャーを掛ける。距離が詰まるとまたも左ストレート。これでNORIは後方にダウン。だが栗山は深追いせずにスタンドへ。またも距離が詰まると栗山の左。これが一瞬NORIの膝が落ちるがすぐに組み付く。ここもリカバリーしてラウンドを終えた。
2R、パンチの交差から差し合い。栗山がケージに押し込む。だがNORIは差し返すと首を取って膝蹴り。膠着して身体が離れる。NORIは徐々に見えてきたのが右のパンチがカウンターでヒット。栗山は圧力をかけるが1Rほどのインパクトは残せずにラウンド終了。
3R、開始直後のパンチの交差から差し合い。ケージ際で長らく膠着。身体が離れると距離を取るNORIに間合いを詰める栗山という展開。中盤になって距離が詰まるとまたしても差し合い。NORIは膝をボディに入れていくが決定的な場面を作れないまま試合終了。判定は三者三様のドロー裁定。


【第2試合 フェザー級】
○高木凌(パラエストラ八王子)
(1R KO)
×林優作(ZOOMER)
1R、開始直後のスタンドの展開。距離が近づくと高木の右フックがクリーンヒット!林は後方にダウン!慌ててレフェリーが試合を止めた!衝撃的なKO勝ちです。


【第3試合 フェザー級】
○新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
(1R アームロック)
×ハンセン玲雄(reliable)
1R、長いお見合いの末、パンチの交差。組み付いて新居が投げでテイクダウンに成功。強引に腕を取ると持ち上げるようにアームロック。捻じり上げるとハンセンはタップ!新居が鮮やかに極めた!


【第4試合 フェザー級】
×Ryo(RINGS)
(2R TKO)
○遠藤来生(Power of Dream Sapporo)
1R、じわじわと距離を詰める遠藤。ケージ際で打撃を放つがRyoは回避する展開。中盤に入ると左右のパンチを振るった遠藤。Ryoは組み付いて首を狙うが遠藤は首を抜いてスタンドに戻る。その後は大きな展開がなくラウンドを終えた。
2R、開始直後のパンチの打ち合い。Ryoのフックが捕らえたかと思いきや、遠藤もフックからハイをヒットさせてグラつかせる。しかしRyoも打たれ強い。スタンドの打撃戦が続くと、遠藤のフックがヒット。ダウンしかけたRyoが立ち上がったところに右フックを打ち込む。Ryoは完全に失神。レフェリーが試合を止めた!


【第5試合 コーメインイベント フライ級】
○清水清隆(TRIBE TOKYO MMA)
(2R チョーク)
×佐々木亮太(蒼天塾あざみの道場)
1R、序盤から清水のローが冴える。佐々木の身体が何度も流れる。防戦一方の佐々木は低空タックルを狙ったが清水は簡単に足をに抜いて脱出。冷静のローを当てる。終盤に佐々木はまたも低空タックルでテイクダウン。清水は下からギロチンチョーク。だがこれは浅い。佐々木は首を抜いて上をキープ。このままラウンドを終えた。
2R、パンチでプレッシャーを掛ける清水に対して佐々木は低空タックル。しかし清水は潰して上になる。ほどなくして佐々木が立ち上がると清水のローでバランスを崩して転倒。またも清水が上になって肘で削る。さらにバックに回るとチョーク!タイトに絞め上げると佐々木はタップ!清水はパンクラス最終戦を勝利で飾った!
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【Shooto2022#05】計量終了 復活の根津✖平川より後で組まれた、内藤弟✖キャリア1年の山内渉!!

【写真】修斗が時折り組む、キャリア差マッチ。壮絶な結果になることもあるが、果たして……(C)THEONE

明日16日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#05の計量が、本日15日(土)に港区の10KOLで行われた。

メインの女子スーパーアトム級で戦う黒部三奈✖パク・ソヨンを始め──第1試合のキッズ修斗以外に出場する9試合、18人の選手は全て計量をクリアした。


今回、修斗公式戦では2019年11月の倉本一真戦以来2年8カ月振り、MMA自体も2020年9月のRoad to ONE=今成正和戦から、1年10カ月間ブランクが空いた元環太平洋バンタム級チャンピオンの根津優太が平川智也と対戦するが、この両者の再戦をセミ前に追いやり、フライ級で内藤頌貴✖山内渉が組まれている。

根津にブランクがあるため、世界10位の平川とランク外の対決よりも、内藤が5位で山内が9位ということでランク的にはそうあるべき試合順かもしれないが、山内は昨年の7月大会でプロデビューをしたばかり今回が4試合目となる。

格闘DREAMERSで注目され、盟友・齋藤奨司とともに番組終了後はEXFIGHTでなくFIGHT FARM所属に戻り、プロキャリアを歩み始めた。今大会にも出場する齋藤が4月にPOUNDSTORMでパンクラス1位の風間敏臣をヒザ蹴りで破る金星を挙げており、山内のキャリア差を越えたアップセットを目指す。

とはいえ、齋藤が勝利した風間はパンクラス・トップファイタアーだがキャリア2年の新鋭だ。対して内藤は2013年から修斗のリング&ケージに上がってきただけに、この試合で遅れをとることは断じて許されないと思っているはず。特に昨年10月にRIZIN LANDMARKで1階級上のバンタム級とはいえ、渡部修斗にダースチョークで敗れており、プロ1年生の山内との対戦を受けた時点で──内藤の相当な覚悟が伝わってくる試合といえる。

さらには、その齋藤に対して──FORCEだけでなくNEXUSでもキャリアを積んできた高岡も一階級上の試合へのスクランブル発進で、4月の齋藤の立場になるよう一発を狙っているはず。

このバンタム級の一戦も高岡の意地が何かを起こす可能性も十分にある。

■視聴方法(予定)
7月16日(日)
午後6時00分~ABEMA格闘CH
             
■Shooto2022#05計量結果
※赤字の選手はクリックするとインビューに

<女子スーパーアトム級/5分3R>
黒部三奈:49.9キロ
パク・ソヨン:49.7キロ

<フライ級/5分3R>
内藤頌貴:56.7キロ
山内渉:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:61.2キロ
根津優太:61.1キロ

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河:83.8キロ
イム・ドンジュ:83.3キロ

<バンタム級/5分2R>
齋藤奨司:61.0キロ
高岡宏気:60.8キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.8キロ
木下タケアキ:65.8キロ

<49キロ契約/5分2R>
永尾音波:49.0キロ
北野きゅう:48.9キロ

<2022年度新人王決定T1回戦 女子ストロー級/5分2R>
柳仙香:52.0キロ
ソルト:52.0キロ

<フライ級/5分2R>
大竹陽:56.6キロ
佐々木駿友:56.5キロ

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【Pancrase328】佐々木亮太戦へ、清水清隆─02─「格闘技って面白いですよね。毎日学ぶことがある」

【写真】表題の言葉、デビューから14年の清水がこの言葉を口にした。素晴らしすぎる(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で、佐々木亮太とのパンクラスラストマッチを行う清水清隆のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

インタビュー前編にもあったとおり、今回はパンクラスで戦う最後の試合であり、この一戦で清水がキャリアに終止符を打つわけではない。今後どのような道を選ぶにせよ、今回の佐々木戦の結果と内容次第というところだろう。ただ、自身の言うキャリア終盤でやりたいことは決まっている。悔いを残さない戦い――清水清隆のカウントダウンを見届けてほしい。

<清水清隆インタビューPart.01はコチラから>


――今回の佐々木戦で勝って、もう一度パンクラスのベルトに挑戦したいとは考えなかったでしょうか。

「いや、ないです。ないですね。ここで勝って、いきなりタイトルマッチというのはズルいですから。それに今の状態では、自分にその資格はないです」

――なるほど。通常の試合前のインタビューであれば、前回の敗戦から何か新しく取り入れたことなどを聞いたりします。しかし今回のケースは、それを聞いていいものかどうか……。

「あぁ、去年の5月に負けたあとから、ずっと柔術をやっていたんですよ。週4~5回ぐらい柔術の練習をしていて。今は紫帯で、4月の全日本に出て3位でした(アダルト紫帯ライトフェザー級3位)」

――柔術の練習はどちらで?

「TRIBE TOKYO MMA Northです。もともと柔術メインの支部で、以前から北田(俊亮)さんに柔術を教わっていたんですよ。で、去年の5月に負けたあと、柔術の頻度を増やそうかと思って。すると結構面白くて。柔術って奥が深いですよね。帯が上がっていく仕組みも面白いし、自分がマスターであっても若者と試合ができて楽しいです」

――柔術の試合に出ている間は、それほどMMAの練習はしていなかったのですか。

「MMAも打撃も、それほどはやっていなかったですね。去年の末ぐらいから強めの練習にしてきました。そのなかでも、やっぱり新しく見つかるものがあるんですよね。柔術をやってきて、MMAの練習へ転換させる時に『あぁ、コレやられたことあるわ……』なんて今気づくとか(笑)。打撃でも、こんな打ち方があるのかって。

プロの打撃コーチに教わっていると練習では毎回、目から鱗で。フィジカルトレーニングもそうですし、毎日学ぶことがある。格闘技って面白いですよね。学ぼうと思ったら、死ぬまで学び続けることができるので」

――そう考えると、やり残したこともあるのではないでしょうか。

「やり残したことしかないです(苦笑)。負けて借りを返していない相手もいるし、こういう練習しておけば良かった、とか言い出せばキリがなくて。でも、それが自分の人生であって、そういう人生を選んできたのも自分ですから」

――確かに過去は取り戻せません。全ては「たら・れば」になってしまいます。もちろん佐々木戦後のことは、佐々木戦が終わって考えることかと思います。ただ、キャリアの終盤というなかで、やりたいことなどはあるのでしょうか。

「やっぱり勝って終わりたいですよね――結果を残したい。勝って終わりたい。

佐々木戦のあと、自分が何をするかもまだ分からないです。ただ、MMAのキャリアが負けて終わったら、やっぱり悔いが残るじゃないですか。もちろん次の試合も、どうなるか分からないですよ。負けちゃうかもしれないし、大ケガするかもしれないし、目が見えなくなるかもしれない」

――……。

「それは試合だから、本当に分からないです。だから自己満足ですよ。悔いを残したくない、だから試合をしたい。もうね、あしたのジョーです」

――ジョーのように、真っ白に燃え尽きたいですか。

「はい。これでもかっていう試合をして。燃え尽きて、お腹いっぱいで現役生活を終える。やっていて良かった、そう言える練習と試合をしたいです。そして、笑ってケージから下りたいですね」

――では、その気持ちで迎える次の佐々木戦ですが、今回はパンクラスに出場するにあたり対戦相手の希望は出したのですか。

「そういうのは全然なかったです。対戦してくれるなら誰でも……という感じで。それで佐々木選手が試合をしてくれることになりました。まぁ、よくある『おいしくない相手』っていうパターンですからね。自分はベルトも持っていないし、弱くはないと思うし、かといって強くもないじゃないですか」

――どちらなのですか(笑)。

「アハハハ。辞める人間と続ける人間が戦って、続ける人間のキャリアに傷がついても、おいしくはないですからね。反対の立場だったら、自分はやりたくないかもしれないです(苦笑)。だから佐々木選手が試合を受けてくれて、本当にありがたいです」

――佐々木選手の印象を教えてください。

「真面目で、愚直なファイターですよね。バランスが良い選手で。自分はぶん殴って、蹴っ飛ばして、パウンドで仕留める。そういう試合になると思います。

寝技でやってもいいけど、彼が得意な形の寝技には行きません。この試合で、最近やってきた柔術も生きてくると思います。自分が取られるイメージは全くないですね。この試合、MMAPLANETで速報あるんですか?」

――はい、その予定です。

「じゃあ、清水清隆が1RでKO勝ちって書く準備をしておいてくださいね。よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

■ 対戦カード

<ライト級/5分3R>
余勇利(日本)
望月貴史(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉壮大(日本)
山﨑聖哉(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
田嶋椋(日本)
鬼神光司(日本)

<2022年ネオブラッドTバンタム級準決勝/5分3R>
持田哲兵(日本)
上田祐起(日本)

<2022年ネオブラッドTフライ級準決勝/5分3R>
大野友哉(日本)
伊藤まこと(日本)

<フェザー級暫定王座決定戦/5分5R>
透暉鷹(日本)
亀井晨佑(日本)

<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
佐々木亮太(日本)

<フェザー級/5分3R>
Ryo(日本)
遠藤来生(日本)

<フェザー級/5分3R>
新居すぐる(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
林優作(日本)

<女子フライ級/5分3R>
NØRI(日本)
栗山葵(日本)

<ストロー級KOPC/5分5R>
[王者] 北方大地(日本)
[挑戦者] 山北 渓人(日本)

<ストロー級/5分3R>
八田亮(日本)
野田遼介(日本)

<フェザー級/5分3R>
中田大貴(日本)
内村洋次郎(日本)

<ライト級/5分3R>
葛西和希(日本)
DARANI(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
前田浩平(日本)

<2022年ネオブラッドTフェザー級準決勝/5分3R>
藤波勇飛(日本)
糸川義人(日本)

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ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase328 UFC アレックス・ヴォルカノフスキー パンクラス 中田大貴 亀井晨佑 田中半蔵 透暉鷹

【Pancrase328】透暉鷹と暫定フェザー級王座決定戦、亀井晨佑─02─「やりたくないと思っていました」

【写真】バシッと右ストレートの亀井晨佑(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で透暉鷹と暫定フェザー級暫定王座を争う、亀井晨佑のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

前編では亀井がプロMMAファイターになるまでの経緯を語ってもらったが、この後編ではその亀井がいかにして大激闘を展開するファイターになったのかを聞いた。すると、話は試合と同じく予想もつかない展開に――。

<亀井晨佑インタビューPart.01はコチラから>


――亀井選手が大学を卒業して社会人になったのが、いつのことでしょうか。

「いま社会人になって、ちょうど2年目です。社会人になったのは2021年4月ですね」

――ということは、内村洋二郎戦とビクトル・ウーゴ戦は、薬学部の勉強をしながら試合に出ていたということですね。

「そうです。その2試合が2019年で、そのあとに薬剤師の国家試験を受けて社会人になってから、2021年9月の三宅輝砂戦が復帰戦でした」

――薬剤師の国家試験が行われるのは……。

「2月ですね。就職先は5年生の時か、6年生の初めに決まっています」

――格闘技とは関係ないお話になりますが、2月に国家試験を受けて落ちた場合、就職先の内定は取り消しになるのでしょうか。

「薬剤師の免許が必要な仕事――ひとつは調剤薬局ですよね。調剤薬局のなかには、もう1年待ってくれるところはあります。もうひとつは製薬会社。これはMR(医薬情報担当者、製薬会社の営業にあたる)だと薬剤師の免許が必要ないので、そのまま製薬会社でMRとして働くことが多いです」

――亀井選手は薬剤師と製薬会社、どちらになりたいと思っていたのですか。

「格闘技でプロになろうという考えがなかった頃は、バリバリ稼ぐためにMRになろうと考えていました。転勤も嫌じゃなかったですし。プロになってからも、自分がMMAでどこまで行けるかも分かっていなかったので――そんなに強くなれないだろう、と。だから、それなりにMMAをやりながらMRになるんだろうなと思っていました。

でもネオブラの頃から、そうもいかないなと考えるようになって。これは……東京に残らないとダメだなって思いました」

――そうしてMRではなく薬剤師への道を選んだあとにMMAで2連敗、自分が選んだ道が正しかったのかどうか迷いませんでしたか。

「メチャクチャ迷いました。正直、ウーゴ戦の時は……それも自分が浅はかだったんでしょうね。内村戦で負けて、青木さんのクラスが始まり、少し組み技に触れたぐらいで自分は行けるだろうと考えていたことが、いま思えば浅はかだったんです。内村さんとの試合の内容が良くなかった、というところはありますよね」

――内容が良くなかったとは?

「ああいう激闘をしてしまうと、自分に酔ってしまうじゃないですか(笑)。ダメなところを受け入れてはいるけど、負けているのに浮かれてしまっている自分がいたんですよね」

――ウーゴ戦を経て学生から薬剤師になり、生活環境は変わりました。一方で、現在までにファイターとして変化したところはありますか。

「本当は国家試験の前に1試合やる予定だったんですが、それがコロナ禍で中止になってしまったんです。そこから国家試験の勉強に入って……最初は焦りました。きっと2年間ぐらい試合が空いてしまうだろうなと。

でもすぐに吹っ切れるというか、体は動かせなくても頭は動かせますよね。その時のほうが格闘技界の状況を俯瞰して見ることができたり。日本と世界の差って、どういうものなのか。そのなかで自分がやりたいスタイルは何なのか。それを突き詰めることができたので、焦りは無くなりました」

――結果、たどり着いた自分のやりたいスタイルとは、どんなものだったのでしょうか。

「最初は打投極、全部できないといけないと思っていました。でも、それが大変であることは分かっています。だから自分の強みである打撃は生かしつつ、組みはどんな選手が来ても対応できるように。自分は相手を寝かせる必要はないと思っています。たとえばUFCのアレックス・ヴォルカノフスキーって、すごく地味なスタイルじゃないですか。打撃はできるけど、組んでケージに押し付けて休むとか。自分にはヴォルカノフスキーみたいなスタイルが合っているんじゃないかと」

――ただ……そう考えた結果、3月の中田大貴戦が打撃による大激闘になるわ、テイクダウンで背中を着けて勝負を決するわで、仰っていることと真逆になっています(笑)。

「アハハハ、そうなんですよ。なかなか上手くいかないものですよね(笑)」

――こうやってお話を聞いていても、とてもスマートな考えを持っているのだろうなと思います。それが試合は大激闘になり、かつ試合中に奇声を挙げるなど、ギャップが凄いです。

「あぁ、あれですか(笑)。ナチュラルに、ハイになっているんでしょうね。でもギャップがあるのは、よく言われます」

――その中田選手に勝利しましたが、トーナメント決勝進出はドクターストップとなった末、今回の暫定フェザー級王座決定戦となりました。対戦相手の透暉鷹選手の印象から教えてください。

「なかなかに地味強ですよね。たぶん多くの選手が、やりたくないなって思うタイプじゃないですか。実は僕自身も、やりたくないなと思っていました。でも練習していくなかで、そんなこともないのかな、と今は考えています。

透暉鷹選手が田中半蔵選手に勝った時(2020年10月に判定勝ち)、これは強いなと思いました。あの田中選手を5分3R、漬けることができるのは相当な実力だなと。さらに、そのあとはフィニッシュ率が高くなっていて。今のパンクラスの中で、一番勢いのある選手の一人だと思うんですよ」

――その透暉鷹選手の勢いを、どう受け止めますか。

「どうなんでしょうね。自分のペースで試合できれば良いのかな、って思います。試合って結局はエゴのぶつけ合いじゃないですか。相手はフィニッシュしたいでしょうし、自分もKOとかフィニッシュできればいいんですけど……25分間、ただただエゴのぶつけ合いで終わってしまうかもしれない。

初めての5分5Rですけど、気持ちを切らさずに戦いたいです。自信はあります。ほどほどにハイになって、もう一つガスタンクを開放できれば」

――結果、また大激闘になって……。

「自分は望んでいないんですけどね(笑)。自分の頭の中では、いつも地味な試合をしたいんですよ……中田戦も、ずっと左ジャブを突き続ける地味な試合をしようと思っていたので」

――えぇっ!?

「でも気づけば、いつも右ストレートが入っていて。それが、MMAの面白さですよね」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

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【Shooto2022#05】POUNDSTROMで飛翔、高岡宏気と対戦──齋藤奨司「跳びヒザを躊躇なく出せた」

【写真】POUNDSTROMは齋藤の自信をより確かなモノにした。そんな風に感じられる彼の口調だった(C)SHOJIRO KAMEIKE

17日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#05で、齋藤奨司が高岡宏気と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

齋藤は3月の後楽園ホール大会でLyo’oに判定勝ちを収めた1カ月後、POUNDSTORMに出場して風間敏臣を跳びヒザで沈めた。修斗ノーランカーの齋藤に対し、風間はパンクラスのバンタム級1位であったこと。そしてPOUNDSTORM後に風間がRoad to UFCで勝利を収めていることを考えると、結果論だがPOUNDSTORMで最大のアップセットだったかもしれない。格闘DREMAERSを経てプロデビュー戦を落とした齋藤が、この2試合で見せた急激な変化とは? 高岡戦を控える齋藤に訊いた。


――前回のインタビュー後、2カ月連続で試合に臨み、連勝しています。まずこの2連勝については、どのように感じていますか。

「デビュー戦はもったいないことしたなぁ、という感じですね(笑)。3戦目で名前のある選手に勝つことができて……でも、まだまだ試合したいです」

――3月21日に修斗でLyo’o選手に勝利し、翌4月24日にPOUNDSTORMで風間敏臣選手と戦うことになった時、試合間隔が1カ月というのは短くはなかったですか。

「Lyo’o選手に勝った後に次の試合の話を頂いて、やりますって即答しました。相手も強い選手でしたし、やっぱり髙谷(裕之LDHマーシャルアーツ代表)さんの大会でしたから。髙谷さんが初めて開催するビッグイベントで試合ができる、こんなチャンスは二度と来ないだろうなと思って。POUNDSTORMまで1カ月を切っていましたけど、全く迷いはなかったです。まだMMA3戦目のペーペーで、ここでチャンスを掴んでやろうと思いました」

――その2連戦について、まずLyo’o戦について振り返っていただけますでしょうか。Lyo’o戦では、それまでの試合とは異なるファイトスタイルを見せていました。

「自分としては守りに入ってしまって、攻め切ることができなかったなとは思っています。でも相手のテイクダウンを切って、打撃で試合を作ることができました」

――最も印象的だったのは、受けが強くなった部分でした。齋藤選手は自分から攻めることもできますが、あの試合では相手の攻撃をかわしてから、自分が攻撃するといいますか。

「確かに攻めるのが得意なので、今までは自分から先に行く試合が多かったです。ただ、あのスタイルは試合前からやろうと思っていたことではなくて。試合で相手と対峙した時に、自分の距離を作れるなと感じたんですよ。相手のパンチも大振りで、これは受けながらでも戦えるなと」

――終始、手と足、そしてヒザを織り交ぜたフェイントで相手を誘いこんだり、プレッシャーをかけていました。あの動きは普段から練習しているのでしょうか。

「あれは練習しています。やっぱり相手に組ませないように戦うこと、組んできても削っていく。そう考えて練習していて、Lyo’o戦でもテイクダウンは奪われなかったですし。相手は組み際が嫌だったと思います。ケージに押し込まれた時もヒジとヒザで削って、相手が嫌がっているのも分かりました。それも普段の練習の成果が出ましたね」

――あの至近距離の攻防は、Lyo’o戦の対策だったのでしょうか。

「以前から練習していたものです。だんだんと自分のスタイルが分かってきて、こういうふうに戦ったら楽しいなと理解できるようになったんですよね。そこにコーチが僕に合っているものを当てはめてくれました。そうやって今までの練習で築き上げてきたものなんです。誰が相手でも、自分の好きなスタイルをやっているっていう感じですよね」

――齋藤選手が学生時代に経験したアマチュアボクシングはもちろん、プロボクシングでもインサイドワークが得意なメキシカン以外、あれだけ至近距離で相手を削る攻防は見られません。

「MMAを始めて最初は、その距離感に手こずりました。でも今は自分の距離も分かってきたし、ああやって削ることができると楽に戦えますよね。西川大和君とか、ああいう削り方が巧くて」

――一方で、あの試合展開はKOを目指したものだったのか。それともポイントアウトしようと考えたのか、どちらだったのでしょうか。

「フィニッシュしたかったんですけど、自分が勝っているだろうなとも思ったので。あの試合に負けていたら次はない。結果的に、あの試合で勝ったからPOUNDSTORMに出ることができたので、良かったと思っています。ただ……面白くない試合をしちゃいましたよね。勝てたから良かったけど、不完全燃焼みたいな感じで(苦笑)」

――そこは難しいところですよね。以前から齋藤選手の試合を見ていると、Lyo’o戦の変化や進化を面白いと思うかもしれません。しかし試合を単発で見ると印象も違ってきます。

「アハハハ、そうかもしれないですね。僕は4試合やってきて、たぶん全て変化してきていると思うので。そのぶん1戦1戦、成長できている実感はあります」

――さらに成長を見せたのが、POUNDSTORMの風間敏臣戦だったと思います。

「試合が決まった時点では、風間選手がRoad to UFCに出ることは知らなくて。途中で風間選手が出場リストに入っているような話を聞いたんです。それは、僕との試合を消化して、良い感じでRoad to UFCに出ようって感じじゃないですか。ナメんなよ、って思いました」

――風間選手に責任はないとしても、齋藤選手の立場からすれば面白くはないですよね。試合前、ファイターとしてはどのような印象を持っていましたか。

「試合映像を見ると、すぐに組んでテイクダウンして極める。その得意なパターンにハメている試合が多かったので、寝技が強い選手だなと思っていました。もちろんパンクラスのランキング1位なので、強いことは最初から分かっていたので」

――その相手に対して、1カ月で対策を作り上げることができたのですか。

「Lyo’o戦のあとも休むことなく練習を再開して、ずっと対策を練習していました。おかげで、その1カ月間はすごく濃密な期間でしたね。僕がやることは変わらないんですけど、しつこく組んでくる相手をどう対処するか。特に相手が入ってきた時の対応ですね」

――相手が入ってきた時の対応……それがフィニッシュの跳びヒザだったのですね。

「はい。1Rは自分が思っていたより早くテイクダウンされてしまって(笑)。組み技に圧倒的な自信を持っているというか、力がるというより巧さ、テクニックがありました。でもグラウンドは極められなかったので自信を持つことができましたね。それで2Rが始まる前に、セコンドから『今度はお前の番だぞ!』と」

――ただ、1Rも開始早々に跳びヒザを狙って外されていました。一度失敗して、次のラウンドで再挑戦するのは怖くなかったですか。

「アハハハ、もう僕の中で何かが振り切っていたんでしょうね(笑)。

1Rも一度だけじゃなく、何度も狙っていたのに外されていて。でも試合前からイメージしていたし、外したら外したで、次の展開も考えていましたから。……うん、そうですね。やっぱり自分のスタイルが分かってきたから、あの跳びヒザを躊躇なく出せたんだと思います。それは大きいです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
7月17日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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ARAMI DEEP DEEP108 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC パンクラス 上迫博仁 中村大介 修斗 内山拓真 劉獅 北岡悟 原虎徹 本田良介 杉山廣平 泉武志 海飛 渡部修斗 濱口奏琉 石塚雄馬 赤沢幸典 野村駿太 雅駿介 鶴屋浩

【DEEP108】本田良介戦へ、杉山廣平─02─「負けたとしても胸を張れるような試合、そのために頑張ろう」

【写真】上の言葉は勝敗を度外視しているわけでは決してない。勝つために覚悟を決めた言葉だ(C)MMAPLANET

10日(日)、東京都文京区のTDCホールで開催されるDEEP108で、本田良介と対戦する杉山廣平のインタビュー後編。

これまでの杉山のキャリアは、決して平坦なものではなかった。連勝のあとに連敗を喫すること3回――本人が言うとおり、他のトップ選手と比べてれば出遅れているのかもしれない。しかし、その差を埋めようと千葉へ移り、DEEP初戦で勝利を収めている。そこで杉山に心境の変化と本田戦について、そして今後の目標を訊いた。

<杉山廣平インタビューPart.01はコチラから>


――これまで杉山選手は3回、2連敗を喫しています。ご自身の中で1敗だけでなく2連敗となる要因は何かあったのでしょうか。

「ありますね。2連敗した理由というより、3連敗って結構キツいじゃないですか。だから3連敗は絶対に避けたい、っていうプレッシャーがありました。それと負けるたびに、何か得られるものや変わるものがありますよね」

――負けて得られるもの……それが2021年3月の伊藤戦でKO負けしたあと、千葉へ練習環境を移したことだったのですね。また、それまでパンクラスを主戦場としていて、昨年9月の駒杵戦からDEEPで戦うこととなりました。DEEPについては、どのような印象を抱いていましたか。

「当時はまだDEEPのフライ級が、それほど盛り上がってはいなかったですよね。だから印象というのは特になかったです。でも駒杵戦の日のメインが暫定フライ級タイトルマッチで、自分がRIZINで負けていた伊藤にも借りを返したいっていう気持ちがありました」

――そのDEEP初戦で駒杵選手に勝利したことは、ご自身にとっては大きな自信になったでしょうか。

「はい。正直、駒杵選手のことはよく知らなかったんです。でも噂では、結構強いぞって聞いていました。Fighting Nexusでチャンピオンになっていて、僕との試合がDEEP初戦で。僕もDEEPで試合するのは初めてだったし、強いという噂を聞いていたので、プレッシャーはありました。そのなかで勝ち切ることができたのは、すごい自信になりましたね」

――2連敗後のDEEP初戦、そして相手が他プロモーションの王者ということで、プレッシャーは大きかったのですか。

「そうですね……プレッシャーというか、格闘技って自分との戦いだと思うんですよね。試合の日に、いかに自分を出すことができるか――そこが勝負だと考えていて。あの日は自分に勝つことができたんじゃないか、という感じです」

――それまでの敗戦は、つまり自分に負ける時があったのですね。

「負けたらどうしよう、とか試合前に思うことがありました。試合で負けて泣くことも多かったですし」

――えっ、それは意外です。

「でもUFCとかを見ていると、負けた選手も胸を張っていて。最後は自分に勝った選手と握手をしているじゃないですか。最近は負けて引退する選手も多いけど、みんな胸を張ってケージを降りていますよね。自分もそうなりたいと思ったんです。そのためには、試合でしっかりと自分のパフォーマンスを出すことが大事なんじゃないのかな、って。だから、負けたとしても胸を張れるような試合をしよう、そのために頑張ろうと思いました」

――現在の練習環境であるパラエストラ千葉ネットワークには、軽量級の強豪が揃っています。そういった強豪との練習のなかで、自分に負けることもないですか。

「いや、もうね……自信を失くしますよ(笑)。アハハハ、でもその中でも自分との勝負だと思っているので。自分を磨くことができるように練習しています」

――なるほど。試合のお話に戻ると、初戦が駒杵戦で次が本田戦というのは、噂されるDEEPフライ級GPへの出場者決定マッチの様相を呈しており、かつ杉山選手への期待もうかがえます。そこで大事な一戦となる次の試合、本田選手の印象を教えてください。

「諦めない、すごく気持ちが強い選手だと思います。毎回激闘になって、そのなかで絶対に気持ちが折れない。たとえ怪我をしても勝ち切っている選手ですよね」

――本田選手も前の試合で駒杵選手に勝利しています。その内容は、まさに気持ちが折れずに逆転のKO勝ちを収めていました。お互いに同じ相手と試合をしているということで、見えてくるものはありますか。

「参考にするとしたら……今言われたように、前回は途中まで駒杵選手が勝っていた試合だったじゃないですか。最後、駒杵選手にミスがあってKOされたという感じで。僕は駒杵選手にフルマークで勝っていますよね。だから自分と本田選手では、レベルの差があるんじゃないかと思っています」

――では本田戦に向けて、意気込みをお願いします。

「相手は気持ちの強い選手です。また自分との戦いになると思います。ここでしっかり勝って、このフライ級でトーナメントが行われるなら、その火付け役になっていきたいです」

――本田戦、そしてDEEPフライ級での戦いを経て、その先の目標はありますか。

「今はDEEPのチャンピオンになることだけです。他は考えていないですね。DEEPのベルトを獲ったら、もうあんまりやりたくないですね(苦笑)」

――もうやりたくないとは?

「何て言うか、DEEPのチャンピオンになって、防衛し続けてチャンピオンのまま辞めたいっていう気持ちがあるんですよ。千葉に来て、それだけDEEPのチャンピオンになることに懸けていますから」

■パラエストラ千葉ネットワーク 鶴屋浩代表の杉山廣平評
「ウチに来て太田忍、怜や扇久保博正と組んで練習していて、今もどんどん強くなっています。楽しみにしてほしいですね。次もすごく良い試合になると思います」

■視聴方法(予定)
7月10日(日)
午後2時30分~SPWN PPV
午後2時30分~ニコニコ生放送

■ DEEP108対戦カード

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 大原樹理(日本)
[挑戦者] 石塚雄馬(日本)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
上迫博仁(日本)

<フェザー級/5分3R>
中村大介(日本)
ユータ&ロック(日本)

<バンタム級/5分2R>
渡部修斗(日本)
内山拓真(日本)

<フライ級/5分2R>
本田良介(日本)
杉山廣平(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
ケイト・ロータス(日本)
ARAMI(日本)

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典(日本)
アンディコング(日本)

<バンタム級/5分2R>
雅駿介(日本)
海飛(日本)

<フライ級/5分2R>
原虎徹(日本)
風我(日本)

<バンタム級/5分2R>
山本有人(日本)
濱口奏琉(日本)

<ライト級/5分2R>
泉武志(日本)
野村駿太(日本)

<フェザー級/5分2R>
劉獅(日本)
鷹辰(日本)

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ABEMA KAREN MMA MMAPLANET NØRI o PANCRASE Pancrase329 パンクラス 三浦彩佳 上田将竜 中井りん 井村塁 宮澤雄大 平田丈二 沙弥子 端貴代 藤野恵実 鶴屋怜

【Pancrase329】鶴屋怜✖上田将竜大会でKAREN、藤野恵実&沙弥子が揃い踏み。33カ月ぶりの女子3試合

【写真】主演女格闘家の座を勝ち取るのは、誰になるのか(C)NOBU YASUMURA&KEISUKE TAKAZAWA

6日(水・現地時間)、パンクラスより9月11日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase329に格闘美の祭典として、現ストロー級王者KAREN、前ストロー級王者の藤野恵実、そしてアトム級から沙弥子の女子3選手が揃い踏みすることが発表された。

既に上田将竜✖鶴屋怜の事実上のフライ級次期挑戦者決定戦、井村塁✖平田丈二のバンタム級戦、ストロー級の宮澤雄大✖若林耕平の3試合が発表されている同大会に、女子マッチ3試合が追加される。


パンクラスで女子戦が1大会で3試合組まれるのは、2019年12月8日のPancrase311以来、2年9カ月振りとなる。その時は藤野が女子ストロー級王座決定戦でチャン・チョンジ、鈴木万季弥が法DATE(現NØRI)、華蓮DATE(現KAREN)がDIANAと戦い勝利している。

つまり藤野とKAREANは前回の格闘美の祭典に続き、連続出場となる。その2019年には9月大会で藤野✖エジナ・トラキナス、マイラ・カントゥアリア✖端貴代が実施され、華蓮DATE✖チャン・チョンジは前者の計量失敗で中止になっている。また4月大会ではシッジ・ホッシャ✖端のフライ級王座決定戦、藤野✖クセニヤ・グーセヴァ、マイラ・カントゥアリア✖ライカという3試合が組まれた。

朱里の時代には中井りんや三浦彩佳との揃い踏みはあったが、女子戦が3つマッチアップされることはなかった。強引な括り方をすると9月大会でタイトル戦が組まれなければ、5分✖3Rの女子マッチが3試合組まれるのはパンクラス史上初ということになる。

過去の女子戦を振り返ると、近年は藤野がパンクラス女子を引っ張ってきたことが分かるが、その彼女も3月にKARENに敗れベルトを失った。それでも会場を熱くするというポイントで女帝の座を守り切ることはデキるのか。あるいはKARENが名実ともにパンクラスの女王の座に君臨するのか。はたまた沙弥子のまくりが見られるのか。どのようなオンナの戦いが繰り広げられるのか──まずは対戦相手の発表を待ちたい。

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ARAMI DEEP DEEP103 DEEP108 MMA MMAPLANET o パンクラス プロレス 上迫博仁 中村大介 伊藤裕樹 修斗 内山拓真 劉獅 北岡悟 原虎徹 本田良介 杉山廣平 泉武志 海飛 渡部修斗 濱口奏琉 石塚雄馬 藤田大和 赤沢幸典 野村駿太 雅駿介 駒杵嵩大

【DEEP108】シューター✖パンクラシスト?! 本田良介戦へ、杉山廣平─01─「試験観察の条件が……」

【写真】爽やかな笑顔、スタイルは組み技中心──でも、試合中に見せる気の強さ。そのバックボーンが今回のインタビューで明らかになった(C)SHOJIRO KAMEIKE

10日(日)、東京都文京区のTDCホールで開催されるDEEP108で、これがDEEP2戦目となる杉山廣平が本田良介と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

パンクラスを主戦場としてきた杉山は、RIZI参戦を経て昨年9月にDEEP初戦で駒杵嵩大に判定勝ちを収めた。前戦から約9カ月、今回の本田戦は噂されるDEEPフライ級GPへの出場権を賭けた戦いとなってくるに違いない。

その杉山は駒杵戦後、愛知県岡崎市から千葉へ活動拠点を移しパラエストラ千葉ネットワークで練習を続けている。本田戦を控えた杉山に、これまでのキャリアと、千葉に移った理由を訊いた。


――本田良介戦を控えている杉山廣平選手です。もともと愛知県岡崎市を拠点に活動していた杉田選手ですが、現在は千葉で練習しているのですか。

「はい。去年の11月から千葉に移って、パラエストラ千葉ネットワーク(以下、パラエストラCNW)で練習させてもらっています」

――どのような経緯で岡崎を離れ、千葉に移り住んだのでしょうか。

「去年の夏ぐらいに名古屋の知人と千葉へ遊びに来て、ついでにパラエストラ柏で練習させてもらったんです。そこからの繋がりですね。

もともと愛知県でも田舎のほうで、練習仲間も多くないなかで練習していました。そんななかでもタイへ3回ぐらい行かせてもらっていましたけど、前から東京に行ってみたいなとも思っていたんですよ。それで去年の夏に柏で練習させてもらい、すごく刺激をもらって、すぐに決めました。(千葉へ)来るなら、このタイミングだなって」

――昨年の夏ということは、9月の駒杵嵩大戦の前ですか。

「そうです。8月と9月、駒杵戦に向けたファイトキャンプとして来させてもらって、この試合が終わったら引っ越して来ようと思いました。それで11月に千葉へ」

――では前回の試合で、千葉で練習した成果は何か出ていましたか。

「成果は大きかったですね。取り組み方もそうですし、ここで練習したことで強くなることもできたし、気持ちの面でも変わった部分がありました」

――杉山選手といえば、組みの面では柔術ベースの印象を持っていました。しかし駒杵戦ではケージレスリングの展開のなか、バックコントロールで駒杵選手を組み伏せています。杉山選手のなかで、どのような変化があったのかと思っていました。

「そうなんです。レスリング力の強化は、大きく違いますね。パラエストラCNWにはレスリングが強い選手が多くて、それだけ強い人たちと組んでいたら、自分もレスリングが強くなれるんだなって思います。

ただ千葉に来てから負傷があって休んでいたので、なかなか試合ができなかったんですよ。だからこれだけ期間が空いてしまって。千葉に来てからガンガン試合したかったんですけど……」

――その間にDEEPフライ級が大きな盛り上がりを見せています。特に前回の駒杵戦が行われたDEEP103のメインはDEEPフライ級暫定王座決定戦で、藤田大和選手と伊藤裕樹選手の激闘を目の当たりにしていると思います。そのような現在のDEEPフライ級について印象を持っていますか。

「良いですよねぇ。盛り上がってきていて、トーナメントもあると言われていますし。自分はトップ戦線に食い込むのが遅れているので、早く上がっていきたいです」

――なるほど。では、これまでのキャリアについてお聞きしたいのですが、まずMMAを始めたキッカケから教えてください。

「18歳の時に、小さいジムから始めました。これは記事にできるかどうか分からないんですけど……10代の頃は結構悪さをしていて」

――両肩のタトゥーを見ると、何となく想像はできます……。

「アハハハ、そうですよね。ぶっちゃけていうと成人でいうと執行猶予のような試験観察下にありました。試験観察が認められる条件が、健全な趣味に取り組むというようなものだったんですね。それで格闘技のジムに行ったのがキッカケです」

――健全な趣味ということは、どのようなスポーツでも良かったかもしれません。その中で格闘技を選んだ理由は何だったのですか。

「やっぱり悪い……ヤンチャな時代だったので、アウトサイダーとか地下格闘技を見ていたんですよ。ちょうどアウトサイダーが人気の頃で、自分も出たいと思っていました」

――結果、アウトサイダーには出場したのでしょうか。

「いえ、出ていないです。アウトサイダーに出たいと思って格闘技を始めたんですけど(笑)。最初のジムにいた頃はアマチュアで2試合ぐらいして、そのあとスプラッシュに移ってプロデビューしています」

――そういったキャリアからすると、打撃中心のファイトになる選手が多いかと思います。しかし杉山選手の場合は、柔術的な動きが特徴的でした。

「今でも、組み技ができることにビックリされることがありますね(笑)」

――アハハハ、失礼ながら見た目のイメージとは違うかもしれません。

「プロデビューして最初の2試合はKOで勝ったんです。でもスプラッシュの木部(亮)代表は柔術の黒帯を持っている方なので、自分も自然とそういうスタイルになっていったのかな、と思います。

何ていうのか……当時から、打撃より組み技のほうが強いんじゃないかと思っていました。もともとキン肉マンの影響でプロレスも好きでしたし、何でもありなら掴んで倒して、上になってボコボコにするほうが良いんじゃないの、って」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
7月10日(日)
午後2時30分~SPWN PPV
午後2時30分~ニコニコ生放送

■ 対戦カード

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 大原樹理(日本)
[挑戦者] 石塚雄馬(日本)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
上迫博仁(日本)

<フェザー級/5分3R>
中村大介(日本)
ユータ&ロック(日本)

<バンタム級/5分2R>
渡部修斗(日本)
内山拓真(日本)

<フライ級/5分2R>
本田良介(日本)
杉山廣平(日本)

<女子ストロー級/5分2R>
ケイト・ロータス(日本)
ARAMI(日本)

<メガトン級/5分2R>
赤沢幸典(日本)
アンディコング(日本)

<バンタム級/5分2R>
雅駿介(日本)
海飛(日本)

<フライ級/5分2R>
原虎徹(日本)
風我(日本)

<バンタム級/5分2R>
山本有人(日本)
濱口奏琉(日本)

<ライト級/5分2R>
泉武志(日本)
野村駿太(日本)

<フェザー級/5分2R>
劉獅(日本)
鷹辰(日本)

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DEEP DEEP108 MMA MMAPLANET o ONE PRIDE RIZIN パンクラス 中島太一 中村大介 修斗 牛久絢太郎

【DEEP108】J-MMAフェザー級、影の最強ファイター!? ユータ&ロック「国内最強とは思っていない」

【写真】試合数が少ない分、期待が高まるユータ&ロックがついにDEEPフェザー級戦線へ(C)SHOJIRO KAMEIKE

10日(日)、東京都文京区のTDCホールで開催されるDEEP108でユータ&ロックが3年ぶりに実戦復帰し、元ライト級王者の中村大介と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2012年に修斗でプロデビューしたユータ&ロックは、10年のキャリアにおいてMMAはわずか10戦しか経験していない。しかし、その10戦の中で斎藤裕、中原由貴、牛久絢太郎、そして中島太一といった各プロモーションで後にベルトを巻く選手たちに勝利してきた。

そうしたキャリアについてユータ&ロックに訊いてみると、ファイトスタイルと同じ実直な答えが返ってきた。ユータ&ロックの復帰が、国内フェザー級に旋風を巻き起こすか。


――MMAPLANET初登場のユータ&ロック選手です。今回は「国内フェザー級最強!?」という触れ込みでDEEP参戦と中村大介戦が発表されました。

「うーん、何と言いますか……(苦笑)。別に自分が国内で最強だとは思っていないです。3年間も試合をしていなかったので、今の自分の実力がどれぐらいなのか、正直分かりません。ただ、中村大介選手は間違いなく強いファイターなので、その中村選手に勝って自分の立ち位置を証明したいと思っています」

――国内フェザー級最強という触れ込み、そしてDEEP初戦で中村大介戦が組まれるのは、それだけ期待度も高いのではないかと思います。

「運が良かったというか……。これまでに僕が勝ったことのある選手が、その後にRIZINや各プロモーションでチャンピオンになっていて。それは僕の力とは関係ないので(苦笑)」

――今の質問に対して困った表情を浮かべていますね、スミマセン。ただ、それだけユータ&ロック選手のキャリアが、現代MMAの中で特異なものだと思われます。まず今回の中村戦は2019年7月の中島太一戦以来、3年ぶりの試合となります。この3年間、試合をしていなかった理由は何だったのでしょうか。

「一番の理由はコロナ禍ですね。本当はもっと試合がしたかったし、パンクラスさんからもオファーは頂いていました。ただ、コロナ禍と仕事の都合もあり、なかなかタイミングが合わなかったんです。人が集まるジムや試合会場に行くことも、ままならず……。今回はようやくタイミングも合いそうだったので、5月か6月ごろに試合をしたいとマネージャーに伝えて、DEEPさんで試合を組んでいただけることになりました」

――斎藤選手は修斗とRIZINのチャンピオンとなり、牛久選手はDEEPとRIZIN、そして中島太一選手はパンクラスのベルトを巻きました。中原選手もONEで3勝1敗という戦績を残して揃ってRIZINに結集しています。そういった選手たちの動向はどのように見ていたのでしょうか。

「凄いな、と思っていました。それは試合をした人だけが得られる特権といいますか。僕は試合をしていなかったので。僕が勝ったことのある選手たちは、その後もリスクのある試合を行い、勝っていったので評価されるのも当然だと思います」

――同じように自分も試合をし続けていたらチャンピオンになっていたのでは……と考えることはなかったですか。

「チャンピオンになれるかどうかは分かりません。でも、チャンピオンになれるぐらいの実力はあるんじゃないか、とは自分で勝手に思っています。タイトルマッチに至っていないのは、僕が試合をしていなかったので仕方ないと思っています。

2012年にプロデビューして、プロとしてやる以上は一度でも負けたら辞めようと考えていました。それが、試合間隔が空きながら勝ち続けることができていて、10年目になって中村大介選手と対戦できるのは嬉しいです」

――その試合間隔と戦績が、影の実力者という印象を際立たせていますよね。年に一度、試合に出て実力者に勝つという。

「アハハハ、ありがとうございます。本当は年に2、3回は試合したいのですが、結果的にこうなってしまいました。もしチャンピオンになっていても防衛戦ができるかどうか分かりませんし、プロモーターからすれば使いづらい選手だと思います(苦笑)」

――ユータ&ロック選手といえば、そういった強豪選手たちに組み勝ってきた印象が強いです。MMAを始める前は、ずっと柔道をやっていたのですね。

「そうです。中学校から柔道を始めて、高校までやっていました。高校は、小川直也さんがいた八王子高校です。都内でもベスト8やベスト4まで行く強豪校でした。僕が高校生の時に小川直也さんがPRIDEに出場されていて。自分も大学時代は柔道をやらずに、大学2年生の時に自宅の近くにあった秋本道場Jungle Junctionに入門しました。2008年の全日本アマチュア修斗で3位になり、プロ昇格してから今に至ります」

――ユータ&ロック選手の組みの強さは、その柔道時代に培われたものなのでしょうか。

「柔道時代に培ってきた技術のなかでMMAに合うものを選び、秋本道場や他の練習場所で使い、アレンジしてきたという感じです。MMAをやるうえでは、秋本道場でレスリングの基礎を教わったことは大きかったですね。

僕も中高と柔道をやっていたので、足を触るテイクダウンに違和感は少しありました。秋本道場はキッズレスリングに力を入れていますし、もともと秋本(じん)さんが木口道場出身なので。そこでレスリングや新しい技術を学んでいくうちに楽しくなって、すぐに馴染むことができたと思います」

――2012年9月の斎藤戦はリングで行われていましたが、当時から相手の光を消すグラップリング力が目立っていました。さらにケージで戦うことでケージレスリング、スクランブルの強さが際立つようになってきたかと思います。

「それが……今まで9戦すべて判定勝ちなんですが、実は試合では常にKOか一本勝ちを狙っているんです(苦笑)。斎藤選手との試合では最後にバックを奪って、RNCを狙ったんですが腕を抜かれて判定決着になりました。

試合をやる以上は、判定でも勝てるように試合を運びながら、最後はKOか一本で勝ちたいです。でも、なかなか難しいですよね。相手も強いですし。ファンの方はKOや一本決着が見たいでしょうし、そこで判定勝ちばかりになってしまっているのは申し訳ないです。そこは自分の力不足だと思っています」

――MMAの中で、しっかりと組み勝つ。それが力不足なのでしょうか。そういった声がユータ&ロック選手の耳に届くのですか。

「ただ抑え込んで勝っているだけ、のように言われますよね」

<この項、続く

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MMA o RIZIN YouTube   にっせー パンクラス 中務修良 伊藤裕樹 大島沙緒里 宮城友一 山本空良 平本蓮 昇侍 榊原信行 渡慶次幸平 藤田大和 鈴木博昭 須田萌里

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■『湘南美容クリニック presents RIZIN.36』対戦カード
第13試合 /鈴木博昭 vs. 平本蓮
第12試合 /山本美憂 vs. 大島沙緒里
第11試合 /砂辺光久 vs. 中務修良
第10試合 /カイル・アグォン vs. 山本空良
第9試合 /昇侍 vs. ヤン・ジヨン
第8試合 /渡慶次幸平 vs. 岸本篤史
第7試合 /大雅 vs. 新田宗一朗
第6試合 /藤田大和 vs. 曹竜也
第5試合 /村元友太郎 vs. BJ
第4試合 /伊藤裕樹 vs. 宮城友一
第3試合 /にっせー vs. 須田萌里
第2試合 /宮城寛克 vs. 吉野友規
第1試合 /タナー・ロレンツォ vs. Orihey

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#RIZIN36 #RIZIN #大雅