カテゴリー
45 AB BELLATOR Bellator CS2024#01 LFA MMA MMAPLANET o PFL YouTube カヴァナウ カール・ムーア ガブリエル・ブラガ キック コーリー・アンダーソン ジェイムス・ギャラガー ジェレミー・ケネディ トフィック・ムサエフ パトリシオ・フレイレ ヘスス・ピネド リア・マコート レアンドロ・イーゴ

【Bellator CS2024#01】パトリシオ・フレイレがジェレミー・ケネディ相手にBellatorフェザー級王者防衛戦

【写真】これは楽しみ、そして超タフな防衛戦だ(C)BELLATOR

2月29日(木・現地時間)、PFLが3月22日(金・同)に英国は北アイルランドのベルファーストにあるSSEアリーナで開催されるBellator Champion Series2024#01「Belfast」でBellator世界フェザー級選手権試合=王者パトリシオ・フレイレ×挑戦者ジェレミー・ケネディーが組まれることを発表した。
Text by Manabu Takashima

2月24日(土・同)にサウジアラビアはリヤドで行われたPFL Champ vs Bellator Champで、パトリシオはPFL世界フェザー級王者ヘスス・ピネドと王者対決が実現する予定だったが、ピネドの負傷欠場によりファイトウィークになったガブリエル・ブラガとの対戦が発表されていた。

しかし計量の日になってブラガは父の死を引きずっているという理由で試合をキャンセル──パトリシオは戦わずして中東を去ることになった。


しかし、計両当夜には既にPFL側ではパトリシオ陣営に今回の試合をオファーし、パトリシオも納得の北アイルランドでの防衛戦に挑むことは内々で決まっていた。

同大会ではもともとケネディはジェイムス・ギャラガーと戦うはずだったが、棚ぼたでタイトル挑戦権を獲得。ケネディ戦がバラされたギャラガーは、フレイレの同門レアンドロ・イーゴとのマッチアップが五月雨式に決まっている。

パトリシオ×ケネディの世界フェザー級選手権試合は、コーリー・アンダーソン✖カール・ムーアのBellator暫定世界王座決定戦の1試合前=コメインで組まれている。なおオリジナルカードでコメインだった女子ファザー級戦=リア・マコート✖シネード・カヴァナウの一戦は前者のワキ腹の負傷でキャンセルされていた。

また同大会ではトフィック・ムサエフが、英国の進化系キックMMAファイターのアルフィー・デイビスと戦う一戦など12試合が決まっている。

The post 【Bellator CS2024#01】パトリシオ・フレイレがジェレミー・ケネディ相手にBellatorフェザー級王者防衛戦 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB AJ・マッキー BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL PFL vs Bellator RIZIN   アーロン・ピコ インパ・カサンガネイ ガブリエル・ブラガ クラレッサ・シールズ ジョニー・エブレン パトリシオ・フレイレ ブログ ヘスス・ピネド

【PFL】PFL vs Bellator計量終了 二転三転──残念、怒り心頭パトリシオ・フレイレのカードは消滅

【写真】アリの孫について話してほしかった……マイク・タイソンの登壇(C)PFL

24 日(土・日本時間)にサウジアラビアはリヤドのキングダム・アリーナで開催されるPFL Champions vs Bellator Championsの計量が23日(金・同)に行われている。
Text by Manabu Takashima

実況&インタビュアーも完全にPFL ✖ Bellatorの様相を呈していたセレモニアル計量。

コメイン計量の前にマイク・タイソンが登場し「テクニカルファイト、多くのノックアウトを期待している」と話すと、メインイベントの勝者がPFL PPV第2弾でガヌーと戦うことに関して「ベストガイが戦うことになる」とコメントした。


そのコメインのミドル級でチャンプ対決に挑むPFL2023ライトヘビー級ウィナーのインパ・カサンガネイは、エブレンは無敗、最強のミドル級ファイターという評価を得ているとインタビュアーに振られると「皆が何を言おうが関係ない。自分のやるべきことをやるだけ。なら勝ってタイトルを保持し、この階級で戦い続ける」と答えた。

対してBellator世界ミドル級王者のエブレンは「俺はファッ〇ンなパンチ力があり、スタミナも十分だ。フィニッシュする。マイク・タイソンにベルトを巻かれることが待ち切れない」と非常にリラックスした受け答えをしていた。

なおオフィシャル計量結果のリリース、セレモニアル配信からフェザー級のガブリエル・ブラガ×パトリシオ・フレイレの一戦が抜け落ちていたが、日本時間の昨日午後には米国のメディアはこの試合がキャンセルされたことを伝えている。

MMAPLANETでは計量後にフレイレのインタビューを行う予定だったが、フレイレ陣営= ジョルジ・ギマリャエスBlack House代表から「試合はなくなった。ブラガが父親を亡くしたことで戦う状態にないと言っている。ピッチブゥは怒り狂っている。インタビューは難しい」という連絡が日本時間の午後4時45分(リヤド時間午前10時45分)に入っていた。

フレイレはもともとヘスス・ピネドと対戦予定だったが、ヘススが負傷欠場となり、ファイトウィークになってアーロン・ピコと戦うことが決まっていた──シーズン準優勝の──ブラガと戦うことが決まっていた。

ピネド戦に関しても、取材依頼に対してスペイン語の通訳がいないから難しいという解答がPFLサイドから先週にあり、「これは……」という空気は存在していたことは事実だ。そしてピネドの欠場をPFL関係者が認めると同時に、フレイレがBellatorに出場し始めた頃から彼を支えてきた人物から「去年の夏のRIZINのことがある。パトリシオは代替試合を受けないだろうし、今回は試合をしない方が良い」という話もあった。

よってブラガとの対戦を受けたもののフレイレも相当にナーバスになっていたのか、メディアデーは1日2度のインタビュー対応時間を全てキャンセルしていた。その結果、本当にブラガの欠場理由が父の死であれば──この不幸な事実はブラガ×ピコ戦が正式発表の前夜に起こっていた──フレイレが怒り心頭になるのも致し方ない。

いずれにせよ、PFL Champ vs Bellator Champというヒストリカルショーは日本から見れば、一番の人気者の試合がなくなったことになる。非常に残念だ。

■視聴方法(予定)
2月25日(日・日本時間)
午前2時00分~U-NEXT

■ PFL x Bellator計量結果

<ヘビー級/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ: 263.2ポンド(119.38キロ)
ライアン・ベイダー: 231.1ポンド(104.82キロ)

<ミドル級/5分3R>
インパ・カサンガネイ: 185.8ポンド(84.27キロ)
ジョニー・エブレン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<182ポンド契約/5分3R>
レイ・クーパー3世: 182.4ポンド(82.73キロ)
ジャイソン・ジャクソン: 182ポンド(82.55キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ブルーノ・カッペローザ: 236.2ポンド(107.13キロ)
ワジム・ネムコフ: 238.1ポンド(108.00キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
チアゴ・マヘタ・サントス: 205.2ポンド(93.07キロ)
ヨエル・ロメロ: 205ポンド(92.99キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・コラード: 155.5ポンド(70.53キロ)
AJ・マッキー: 154.8ポンド(70.21キロ

<ライト級/5分3R>
ヘンリー・コラレス: 155.7ポンド(70.62キロ)
アーロン・ピコ: 155.7ポンド(70.62キロ)

<ライト級/5分3R>
ビアッジョ・アリ・ウォルシュ: 154.4ポンド(70.03キロ)
エマニュエル・パラシオ: 152.6ポンド(69.21キロ)

<165ポンド契約/5分3R>
クラレッサ・シールズ: 164.4ポンド(74.57キロ)
ケルシー・デサントス: 164.6ポンド(74.66キロ)

<フェザー級/5分3R>
アブドゥラ・アルカタニ: 146ポンド(66.22キロ)
デドゥコンダラ・ラオ: 145.7ポンド(66.08キロ)

<アマ・フェザー級/3分3R>
マリク・バサハル: 124.9ポンド(56.65キロ)
ヴィニシウス・ペレイラ: 129.2ポンド(58.6キロ)

The post 【PFL】PFL vs Bellator計量終了 二転三転──残念、怒り心頭パトリシオ・フレイレのカードは消滅 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB AJ・マッキー BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL アーロン・ピコ インパ・カサンガネイ ガブリエル・ブラガ キック クレイ・コラード ジョニー・エブレン チアゴ・マヘタ・サントス パトリシオ・フレイレ ヒーナン・フェヘイラ ビアッジョ・アリ・ウォルシュ ブルーノ・カッペローザ ヘンリー・コラレス ボクシング ヨエル・ロメロ ライアン・ベイダー レイ・クーパー3世 ワジム・ネムコフ

【PFL】AJ・マッキー戦前 クレイ・コラード「俺たちはBellatorのヤツらのように相手を選ぶこともなかった」

【写真】自信タップリ、そして今後への期待の高さがヒシヒシと伝わってきた (C)MMAPLANET

24 日(土・日本時間)にサウジアラビアはリヤドのキングダム・アリーナで開催されるPFL Champions vs Bellator Champions。
Text by Manabu Takashima

世界第2位と3位のMMAプロモーションの合体ショーのインパクトは凄まじい。そんな歴史的ショーの本戦、PFLにとって初のPPVイベントのメインカード第一試合でクレイ・コラードがAJ・マッキーと対戦する。

現時点でPFLファイターは、Bellatorファイターと比較すると知名度は低い。しかし、シーズン・プラットフォームというタフな状況で戦ってきたコラードは、この大会によりPFLファイターの強さが世に知れ渡ることを信じて疑っていなかった。


──クレイ、インタビューの時間を調整していただき……そして、こちらの都合で1時間ずらしていただきありがとうございます。

「全然、問題ないよ。ちょうどワークアウトの時間にあてがうことができたから」

──もうサウジアラビアに入られているのですか(※取材は13日に行われた)。

「まだ米国にいるよ。日曜日にサウジアラビアに向かうんだ」

──押忍。そのサウジアラビアではAJ・マッキーと対戦します。歴史的なショーに参戦するわけですが、どのような気持ちですか。

「ボディは信じられないほど絶好調だ。メンタル面も完全に準備ができている。メインカードの最初の試合で戦うことの意味も分かっている。俺の試合から、ショーを盛り上げるよ。歴史に名を刻む、このスポーツの頂上に位置するショーで戦うことわけだし、このまま数年間はハイエストレベルのトップ……メインで戦っていきたい。それが俺のゴールだから、今回のショーに参加できて最高にハッピーだよ」

──クレイは常にPFLで観客を沸かせてきましたが、最初の2シーズンはプレーオフに残ることができませんでした。昨年、プレーオフ進出がなったことに関してどのように思っていますか。

「PFLで戦うようになって以来、ケガも含めて色々なことがあった。でも、そこを乗り越えることができたからプレーオフ進出を果たせた」

──その2023年シーズンの際中にPFLがBellatorを買収するという話が広まりましたね。

「MMAの歴史で、最大の出来事だろう。それは皆が口を揃えていることだ。とにかくBellatorファイターがPFLとサインをするんだから、これから楽しいことがたくさん起こるとワクワクしたよ」

──日本ではBellatorファイターは、PFLファイターより有名です。米国ではどうだと感じていますか。

「PFLの方が歴史が浅いから、それはしょうがないだろう。でもPFLは世界中からタレントを発掘するなど、素晴らしい仕事をこの間にやってきた。そのなかには世界の最高クラスのファイターも含まれている。PFLファイターはもっと名が知られるようになる。俺たちが如何に優れているのかを証明する機会が、今回のショーだよ。

俺たちは6週間から8週間ごとに4試合を戦ってきた。Bellatorよりタフな状況で試合をしてきたことは絶対だ。Bellatorのスケジュールだと、ケガをおして戦うなんてことはないだろう。俺たちは皆、そこを乗り越えてファイトしてきたんだ。トレーニングキャンプ、ファイト、トレーニングキャンプ、ファイト、トレーニングキャンプ、そしてファイトを繰り返してきた。俺たちはBellatorのヤツらのように相手を選ぶこともなかった。

でもヤツらは休んで、対戦相手を選んで試合をするんだ。試合をすれば、しっかりと休める。俺たちはそんなことはなかった。どっちがタフなのかは、明らかだろう。俺は過去3年間PFLで戦ってきて、本当に強くなれた。マーシャルアーチストとして、成長してきたよ」

──今回対戦するAJはBellatorを代表する人気者です。MMAファイターとして、彼をどのように見ていますか。

「打撃が少し粗い。スクランブルが強いけど、自分よりも能力の劣る相手と戦った時にその力を発揮している。俺はヤツと比べてもクリーンなボクシングができるし、ハイキックに注意は必要だけど──マーシャルアーチストとしてウェルラウンダーなのは、俺だ。レスリングに関しても、俺はずっとレスリングとともに人生を歩んできた。ヤツがレスリングを得意としていることは百も承知だから、それだけ俺も色々と用意はしてある。どっちが本当の意味で有名で、本当の意味でスーパースターの資質があるのか試合でハッキリさせる」

──MMAは個人戦ですが、今回はPFLの看板を背負って戦います。

「俺の肩に重荷が掛かっているとは思っていない。俺はPFLでなくて、自分を代表して戦う。いつも通り、皆が熱狂する試合をするだけだ。皆が何を求めているのかは分かっている。そこをやり通すよ。ただPFLファイターが1人でも多く勝てることを願っている。俺たちは一緒にショーを盛り上げ、時間を共有してきた。ただ、俺のやるべきことはPFLの勝利のためでなくて、カシアス・クレイのショーを皆に披露することだよ」

──PFL2024年シーズンの面子がどのように振り分けられるのか分かりませんが、AJ戦後は今年をどのように戦っていこうと思っていますか。

「ライト級は去年の優勝者が戦いの場を去った。当然、何人か……4、5人はBellatorサイドから新しい顔が出場してくるだろう。ただ、今は24日の試合に集中している。AJを倒してから、これからのことを考えるよ」

■視聴方法(予定)
2月25日(日・日本時間)
午前2時00分~U-NEXT

■ 対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
ヒーナン・フェヘイラ(ブラジル)
ライアン・ベイダー(米国)

<ミドル級/5分3R>
インパ・カサンガネイ(米国)
ジョニー・エブレン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ブラガ(ブラジル)
パトリシオ・フレイレ(ブラジル)

<182ポンド契約/5分3R>
レイ・クーパー3世(米国)
ジャイソン・ジャクソン(ジャマイカ)

<ヘビー級/5分3R>
ブルーノ・カッペローザ(ブラジル)
ワジム・ネムコフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チアゴ・マヘタ・サントス(ブラジル)
ヨエル・ロメロ(キューバ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・コラード(米国)
AJ・マッキー(米国)

<ライト級/5分3R>
ヘンリー・コラレス(米国)
アーロン・ピコ(米国)

<ライト級/5分3R>
ビアッジョ・アリ・ウォルシュ(米国)
エマニュエル・パラシオ(アルゼンチン)

<フェザー級/5分3R>
アブドゥラ・アルカタニ(サウジアラビア)
デドゥコンダラ・ラオ(インド)

<アマ・フェザー級/3分3R>
マリク・バサハル(サウジアラビア)
ヴィニシウス・ペレイラ(ブラジル)

The post 【PFL】AJ・マッキー戦前 クレイ・コラード「俺たちはBellatorのヤツらのように相手を選ぶこともなかった」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB K-1 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK07 Special YA-MAN   キック クレベル・コイケ パトリシオ・フレイレ フアン・アルチュレタ ボクシング ライカ ヴガール・ケラモフ 平本蓮 斎藤 海外 金原正徳 鈴木千裕 鈴木博昭

【Special】J-MMA2023─2024、鈴木千裕「僕が突き抜ければ、日本のRIZINが世界のRIZINになる」

【写真】とにかく外連味のない返答が連続しました(C)MANABU TAKASHIMA

2024年も早くも1カ月が過ぎようというなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、こらからの1年について話してもらった。
Text by Nakamura Takumi

J-MMA2023-2024、第十八弾はRIZINフェザー級チャンピオン鈴木千裕に話を訊いた。

クレベル・コイケ戦の一本負け→ノーコンテスト後、スクランブル出場の154ポンド契約体重戦でパトリシオ・フレイレをKOして世界を驚かせ、ヴガール・ケラモフを下からのパウンドで倒し世の中を震撼させたRIZINフェザー級チャンピオンは、徹底して本物に拘り、世間を騒がせる平本蓮をぶった斬った。そして──これからも二刀流で世界を構築することを高らかに宣言した。

■2023年鈴木千裕戦績

6月24日 RIZIN43
──1R2分59秒 by 腕十字 クレベル・コイケ(ブラジル)
※クレベルの体重超過により、ノーコンテストに

7月30日 Super RIZIN01
○ 1R2分32秒by KO パトリシオ・フレイレ(ブラジル)

11月4日 RIZIN LANDMARK07
○1R1分28秒by KO ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)


──最初にお伺いしたいことは、12月10日の渋谷での会見です。アレを視た千裕選手が激高していると、実は山口(元気)会長から電話を頂いて……。「もうRIZINには出たくない」まで言っていたとか。

「あぁ……あの時は、ですね(笑)。僕のなかで大晦日って1年の締めくくりだと思ってきたんです。明確なリーグ戦ではないけど、この1年間に結果を残して……一番優秀な結果を残してきた人間のステージだと。アレを視るとそうじゃなくなっていたので、なんか方向性が変わったのかなって。『俺、こんなの出たくない』って思っちゃったんですよね。でも僕以外でも皆、思っているはずですよ」

──その大晦日、5月6日(※後に4月29日に変更)に金原正徳選手の挑戦を受けることが発表されました。

「ハイ。結果を残したヤツが出られるのが、大晦日だと勝手に僕が思っていただけで。そうじゃなくても大晦日の大会に出られるもんなんだと。それは、それで良いです。そっちの枠はそっちの枠で盛り上げてもらって、本物枠がちゃんとあった。本物枠で僕は頑張れば良い。そっちの枠がないと、そっちの層には見られない。本物枠がないと、こっちの層が見なくなる。そういうバランスの上で、大晦日は成り立っている。

あの時は腹が立ちましたけど、僕らがやっている格闘技は結果が出る。本物しか残らないですからね。だから本物枠でない奴が、本物に突っかかって来るなら──もう、殴るしかない(笑)。僕が思う本物じゃない格闘家とは、100回やったら100回勝てるって思いますね」

──その千裕選手が本物でないとした選手が、ここでMMAに本気になってくれるのか。

「皆、それで勝つ人は勝ちますし。不思議なことに口で盛り上げても、試合内容は面白くない。もう答えは出ています。だから、俺がRIZINを世界にすれば良い。本物じゃないヤツらが入ってこられない、強い外国人を日本に呼んで戦う、そうなっていけば良いと思っています」

──ズバリ、平本蓮✖YA-MAN戦はどのように映ったのでしょうか。

「あれはキックボクシングで(苦笑)。実際に平本はMMAの選手に勝っているわけじゃなくて、キックボクサーに勝っているだけで。だからMMAファイターとは言えないんじゃないですか。MMAファイターは弥益(ドミネーター聡志)さんだけで。弥益さんとの試合は頑張ったと思います。でも、怪物君(鈴木博昭)、YA-MANとの試合はほぼキックボクシングで。荻原(京平)選手、斎藤(裕)選手とMMAの選手には勝てていないわけであって。でも世間は分からないですよね。だから、別に構わないですよ」

──YA-MAN選手はしっかりとMMAの練習をしてきたと思いました。腕を差して、胸を合わせて体を入れ替えるとか。一朝一夕ではできないだろうと。

「あっ、そうッスね。でも、当たり前ですよ。していなかったら、失礼ですよ。それが仕事なのに。そうじゃないのが目立つから、当然のことをやっているだけで、しっかりとやっていると思われる。普通に新人王トーナメントですよ、アマチュアの。皆、言わないだけで心の中ではそう思っていますよ」

──そうですか!! いや平本✖YA-MANはあの距離で一定の時間、打撃戦を続けるという点において、組み技主体の日本のMMAファイターが越えないといけない壁と感じていたので感心して見てしまっていました。

「だって、MMAだから組めば良いわけで」

──組んで倒せない時、あの距離で戦うのが世界ではないですか。両者が外国人選手とあの距離で殴り合えるのか。そういうことを想像していました。

「あの人たちは、組んだら倒せる。それなのにあの距離で打ち合っているだけです。それにパンチ力がないから、怖くない」

──おお、そうなるわけですね!!

「だって一発貰うと倒されるパンチだと、近づけないですもん。でもお互いにパンチ力がないから、あの距離で打ち合っていられる。倒される怖さがないから、打ち合えるだけで。一発で『ヤベェ、殺される』となったら100パーセント、組みに行きますよ」

──去年の今頃、その言葉を聞いても半信半疑だったかもしれないですけど、2024年1月の鈴木千裕が言うと誰も反論できないですね。

「だって一発で殺されるという殺気を持っている相手が目の前にいたら……。例えば片手にメリケンサックをつけた相手と近距離になったら、絶対に組みますよね。どんな素人でも組みますよ。その怖さがないから、打ち合える。僕はその違いだと思いますよ。

クレベル(コイケ)選手とか、絶対に極められるという恐怖があるから皆、組まないじゃないですか。その恐怖心があるから、僕もいけなかった。その逆で、クレベル選手の打撃ができるバージョンだと皆、組みにいく。あの2人は、そういう怖いモノを持っていない。

別にパンチも強くないし、寝技もできないし、レスリングもできない。ならポコポコ打ち合うしかない。そうじゃなくて堀口(恭司)選手と神龍(誠)選手の試合は、組みがあって打撃もできるから面白い試合になる。展開が波打つので。

じゃあ、平本選手とYA-MAN選手の試合が波打っていましたか。打ち合って、ツー。ハイ、終り──だけ。それならキックで良くないですか」

──平本選手はポテンシャルが高いという見方をされますが、その辺はどのように思っていますか。

「ポテンシャルは皆が持っています。別に練習していないわけじゃないし、1日毎に1ミリずつでも強くなっている。だから全員にポテンシャルはあって、彼が特別なわけじゃない。全員にそれは言えることで。でも、それ以外のところが面白いから皆は買っているわけで。実力だけで言ったら、誰も買わないですよ。でもメディアとか、面白いから買っている。それが答えですよ」

──外連味のない返答が続いて、気持ちが良いです。

「いやぁ(笑)」

──千裕選手はSNSをどのように活用しているのですか。

「やりますけど、そんなにやらないですね。やんないなぁ。言い合いとかは、もうやらないです。そのフェーズは終わりました」

──なるほどです。そして金原選手とのタイトル戦が発表されましたが、5カ月先の試合が決まるというのは異例のことかと。

「僕自身はいつ戦うのかっていうことは、特に考えていなくて。その時期で要請されたので、『はい。やりましょう』と」

──この期間、どのように過ごそうと思っていますか。試合があれば、大好きなお金も入ってくるじゃないですか。

「アハハハハ。ハイ。本当は3月にキックの試合をやるつもりでした。3月、5月、6月、8月と試合がしたかったです。試合には出たいですよ。でも、もうそうはいかないので。それにチャンピオンになれば1試合、1試合に価値が生まれます。歴史に残る試合しかしたくないし、以前のようにポン・ポン・ポンと試合をすることは、もうできないんだなと思います。団体のチャンピオンは顔であり、看板です。誰とでも軽々しく戦うのも違うな、と。

だから金原選手との試合まで、もう練習だけですね。3月に入る前まではフィジカルに力を入れて、そこから競技練習を多めにしようと思っています」

──金原選手との試合はこの間にまた話を伺う時が来ると思います。なので今日は2024年の展望として、凄く気が早い話になってしまうのですが──金原選手との試合後は、どのような青写真を描いていますか。

「去年より1ミリでも前に進めればと思っています。チャンピオンになると応援してくれる方が増えます。良い人も、悪い人も増えます。加えて練習がなかなかできなくなる。そういう練習以外のことを如何に必要、不必要と分けることができるか。そこがポイントになってくると思います。

以前、魔裟斗さんと対談をさせてもらった時に、『俺はチャンピオンになって、メディアに出るようなると少し練習をしなくなった。ベルトを取られて、もう一度やり直そうとそういうことを止めて、練習をやりなおしてチャンピオンに返り咲いた』と言われていて」

──ハイ。

「そういう先人の言葉も聞かせてもらっています。僕も分かるんです、テレビに出たりメディアで露出している方が練習より楽しいです。だからこそ、練習をしないといけない。練習に軸を置いた生活をしないと。芸能人じゃなくて、格闘家なので。そこを見失うと、勝てなくなります」

──戦うステージもRIZINのチャンピオンになったので、その座を守っていくということでしょうか。

「そうですね。そこが一番です」

──MMAとキックの両方での活躍というのは、今年も?

「真面目な話、MMAとキックの両方って、皆、やれないですよ。やりたくても、やれない。両方で結果を残すことは、ごく一部の人間にしかできない。それは僕にしかできないと思っているので、そこは楽しもうと思っています。『一本に絞れ』とかいう人がいますけど、『あなた達はキックボクシングの練習をしないんですか?』、『しますよねぇ』、『それで試合に出ちゃいけないの?』って。お前はできなくても、俺はできるから。

ただ、それだけ。何も言うんじゃねぇって。そうやってきたら、結果的にチャンピオンになったわけじゃないですか。誰も文句言わないですよね」

──MMAは絶対的な世界の最高峰が存在していますが、キックは存在していません。キック・ルールの試合でも世界最高峰を目指したいという気持ちはあるのですか。

「そこは……どうなんですかね。今、言われたようにキックには世界最強に関して明確な答えがないじゃないですか。KNOCK OUTのチャンピオンになってもISKAだったり、どこどこのチャンピオンっていう風にチャンピオンがいっぱいる。逆にRIZINはシンプルで、RIZINのチャンピオンになったら日本チャンピオンっていう称号を手に入れることができる。

キックはどこの団体のチャンピオンになっても『K-1とやったら?』、『KNOCK OUTとやったら?』、『どこどことやったら?』って『たら?』がつくんですよ。でもRIZINのチャンピオンになったら日本チャンピオン──で、終わりなんですよ」

──国内の他のプロモーションで戦うとどうなるのか、という論議にならない絶対的な存在ということですね。

「そうなんです。他に競い合うことがない。キックは団体数が多すぎて……それを纏めるのは、僕なりに……KOすることだと。KO勝ちを続けて、『千裕選手、どこにいっても絶対にチャンピオンになるよね。どこにいっても誰も敵わないよね』って言われるようになれば、それが世界一だと思っています。回りを納得させるのが一番。

よく言われるじゃないですか、『ムエタイ・ルールだったら…………』って。でもブアカーオって昔、K-1最強って言われて、ムエタイでも最強って言われた。だから誰も勝てないですよ。でもヒジ有りができない選手が『ヒジ有りだとブアカーオに勝てないけど、K-1ルールだったらぁ』とかいうじゃないですか。そういうことを言わせなくするのが、やっぱりMMAのチャンピオンであり、キックのチャンピオンであること。それが世界一だと僕は思っています」

──千裕選手の言葉を借りると、今はMMAで日本チャンピオン。では世界チャンピオンを目指すことに関して、どのように考えていますか。

「それは自分を世界にすれば良い。今は日本チャンピオンですけど、僕が突き抜ければ『日本に最強がいるぞ』って海外から集まってきますよ。そうなれば日本のRIZINが世界のRIZINになる。現になっているじゃないですか。僕と戦いたいと言っているのはクレベル選手、ウガール・ケラモフ、フアン・アルチュレタ、パトリシオ・フレイレ。全員、外国人選手なので、勝手に世界に変わりつつある。KNOCK OUTもそうですよ、外国人選手が入ってきている。

だからKNOCK OUTもRIZINも世界になりつつあるんですよ。僕のなかで、僕は世界との戦いになっているんで。だから、それで良いんですよ」

──押忍。ところで、KNOCK OUT UNLIMITEDルールというのがあるのですが……。

「ハイ、知っています(笑)」

──ストライカーがMMAに転じる前にワンクッションを置くルールであると同時に、全局面の打撃が見られるルールをどのように思われていますか。

「凄く良いです。危険なところもあるし、皆が見たいところが凝縮されているというか。組んでアタックはできるけど、寝技の攻防がない。一般の人が見ても、面白いと思える究極の形なのかなって感じはしますよね」

──6月大会で2000万積めば、千裕選手の出場があるかも──と呟いている人の姿を見かけました(笑)。

「3000万でーす。アハハハハハ」

──ハハハハハ。今日はありがとうございました。また金原戦について話をお伺いに来ますので、宜しくお願いします。

「ハイ。また、お願いします!!」


The post 【Special】J-MMA2023─2024、鈴木千裕「僕が突き抜ければ、日本のRIZINが世界のRIZINになる」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB AJ・マッキー BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL PFL vs Bellator UFC インパ・カサンガネイ キック クラレッサ・シールズ クリス・サイボーグ クレイ・コラード ジェイソン・ジャクソン ジョニー・エブレン チアゴ・マヘタ・サントス パトリシオ・フレイレ ヒーナン・フェヘイラ ブルーノ・カッペローザ ヘスス・ピネド マゴメド・マゴメドケリモフ ヨエル・ロメロ ライアン・ベイダー ラリッサ・パチェコ レイ・クーパー3世 ワジム・ネムコフ

【PFL vs Bellator】PFLは4月、Bellatorは3月スタート。王者対決はワンオフでなくPPVイベントとして毎年開催

【写真】UFCとは全く違った形で、MMAコングロマリットが形成されようとしている(C)PFL

25日(水・現地時間)、フロリダ州セミノールのハードロック・ライブで2月24日(土・同)にサウジアラビア・リヤドのザ・ステート・オブ・アート・キングダム・アリーナで開催されるPFL Champions vs Bellator Championsのプレスカンファレンスが行われた。
Text by Manabu Takashima

ヒーナン・フェヘイラ、ライアン・ベイダー、インパ・カサンガネイ、ジョニー・エブレン、ジェイソン・ジャクソン、ヘスス・ピネド、パトリシオ・フレイレ、ブルーノ・カッペローザ、ワジム・ネムコフ、クレイ・コラード、AJ・マッキー、チアゴ・マヘタ・サントス、ヨエル・ロメロ、クラレッサ・シールズ、ケルシー・ディサンティスが出席した会見は、チェール・ソネンとショーン・オコネルという両プロモーションTV中継のカラーコメンターテーが司会を務めた。

16日の発表ではウェルター級の王者対決=マゴメド・マゴメドケリモフ✖ジェイソン・ジャクソンがアナウンスされていたが、マゴメドケリモフが負傷欠場に。PFLからは2度のウェルター級世界王者で3度の決勝進出者であるレイ・クーパー3世が代役出場となり、ジャクソンと183ポンドとほぼミドル級に近い契約体重マッチが組まれることとなった。

またヘビー級のノンタイトルファイトでカッペローザと対戦するネムコフは、17日にBellatorライトヘビー級世界王座を返上しヘビー級に転向し、この一戦に挑む。

以上のようなことがアナウンスされた同会見と終了後の個別会見でピーター・マリーCEOが語ったPFLのこれからをピックアップしたい。


■今後のPFLは従来のPFL レギュラーシーズン=Global League Seasonに加え、PPV Super Fights、PFL International League、Bellator International Champions Seriesという4つの軸を持つことになる。PFL Challenger Seriesに関しては、言及されることはなかった。

■PFL International Leagueは既報の通り、昨年に続き欧州リーグが3月7日にパリでスタートを切るのに続き、今年はサウジのリヤドをベースにPFL MENAが活動を始める。MENAとは中東と北アフリカを差す略称で、つまりはムスリム圏──サウジアラビア、UAE、クウェート、オマーン、カタール、バーレーン、トルコ、イスラエル、ヨルダン、エジプト、モロッコの選手の発掘&人生育成が始まることとなる。

■Bellator International Champions Seriesはアイルランド、英国、フランス、中東、アジア、米国西海岸&東海岸で行われる。3月の北アイルランド=ベルファースト大会でキックオフを迎える。

■Global League Seasonは4月開幕で、女子フェザー級でなく女子フライ級が実施される。PFL世界女子フェザー級王者のラリッサ・パチェコとBellator世界女子フェザー級王者クリス・サイボーグはBellator International Champions SeriesもしくはPPV Super Fightsで戦っていく。

■PFL Champions vs Bellator ChampionsはPV Super Fightsの一環として、今大会限りでなく毎年PFLとBellatorのシーズン開幕前に開催される。

■PFL International Leagueは今後6リーグに拡大予定で、2025年はアフリカ、豪州リーグが活動を始める。

The post 【PFL vs Bellator】PFLは4月、Bellatorは3月スタート。王者対決はワンオフでなくPPVイベントとして毎年開催 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB AJ・マッキー BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL UFC アレックス・ペレス アーロン・ピコ インパ・カサンガネイ ガブリエル・ブラガ クラレッサ・シールズ クレイ・コラード ジェイソン・ジャクソン ジョニー・エブレン チアゴ・サントス パトリシオ・フレイレ ヒーナン・フェヘイラ ビアッジョ・アリ・ウォルシュ ブルーノ・カッペローザ ヘスス・ピネド マゴメド・マゴメドケリモフ ムハマド・モカエフ ヨエル・ロメロ ライアン・ベイダー ワジム・ネムコフ

【PFLvsBellator】PFL初のPPV大会=PFL世界王者✖Bellator世界王者がUFCの引き上げたサウジで開催決定

【写真】4階級のチャンプ・チャンプ対決。フェザー級はパトリシオ・フレイレとヘスス・ピネドのブラジル✖ペルー──南米対決だ(C)PFL & BELLATOR

16日(火・現地時間)、PFLが2月24日(土・同)にサウジアラビアはリヤドのザ・ステート・オブ・アート・キングダム・アリーナで初のPFL PPV SUPER FIGHTとして、PFL Champion vs Bellator Championを開催することを発表した。
Text by Manabu Takashima

PFLは6階級、Bellatorでは9階級のチャンピオンが君臨するなか同大会ではヘビー級、ミドル級、ウェルター級、そしてフェザー級の4階級でSuper Fight Championshipのベルトが賭けたチャンプ対決が実施される。

なおミドル級はPFLでは世界王座が認定されていないが、ライトヘビー級王者インパ・カサンガネイがBellator世界ミドル級王者ジョニー・エブレンと相対することとなっている。


PFL王者→Bellator王者という順で書き記すと、ヘビー級はヒーナン・フェヘイラ✖ライアン・ベイダー、ミドル級が上にあるようにカサンガネイ✖エブレン、ウェルター級がマゴメド・マゴメドケリモフ✖ジェイソン・ジャクソン、フェザー級はヘスス・ピネド✖パトリシオ・フレイレという顔合わせだ。

またPPVカードで組まれた3回戦はヘビー級のブルーノ・カッペローザ✖Bellator世界ライトヘビー級王者ワジム・ネムコフ。ライトヘビー級はチアゴ・サントス✖ヨエル・ロメロ、そしてPFL2023年シーズンウィナーのオリヴィエ・オバメルシェが引退したため王座が空位のライト級でクレイ・コラード✖AJ・マッキーJrのマッチアップが決まった。

またプレリミではビアッジョ・アリ・ウォルシュがデビュー戦で、同じくプロ初陣のクリス・モーリスと。フェザー級では15日(月・同)に父ディエゴ・ブラガが、ファベイラに盗まれたバイクを探しにいった際に民兵隊員と勘違いしたギャング=コマンド・ヴェルメーリョに殺害されたガブリエル・ブラガがアーロン・ピコと戦うこともアナウンスされている。

果たしてブラガは、試合ができる精神状態にあるのか。本来ではれば非常に興味深い一戦だが、このタイミングで行うことは絶対ではないはずだ。また五輪金メダル獲得2度、世界8冠というオールタイムベスト女子ボクサーのクラレッサ・シールズが2年4カ月振りのMMA再起戦に臨むなど、計5試合のプレリミマッチが組まれている。

本来、同会場ではUFCが初のサウジアラビア大会を3月2日に開催予定だったが、サウジ筋からより良いカードを求められ延期、他ロケーションに移されるという事件があったばかりだ。ムハマド・モカエフ✖アレックス・ペレスのフライ級戦など十分に興味深いカードが用意されていたが、現地ではPPVクラスの試合が求められていたのだろう。

結果として、ホームスチールを決めたような奇襲でPFLがUFCに先んじて、初のPPVイベントをサウジで実施することに。今後、MMA界のパワーバランスに、何かしらの変化が起こっても不思議でないように感じられるPFL初のサウジ大会だ。

The post 【PFLvsBellator】PFL初のPPV大会=PFL世界王者✖Bellator世界王者がUFCの引き上げたサウジで開催決定 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PFL PFL2023#10 ガブリエル・ブラガ パトリシオ・フレイレ ヘスス・ピネド ベラトール

【PFL2023#10】パトリシオ・フレイレが観戦するなか、ピネドがブラガをKOして2023年フェザー級王者に

【写真】ピネドが上下の打ち分けから、最後は連打でフィニッシュ(C) PFL

<フェザー級決勝/5分5R>
ヘスス・ピネド(ペルー)
Def.3R0分58秒 by TKO
ガブリエル・ブラガ(ブラジル)

サウスポーのピネドに対し、ブラガが右インロー、左アウトローを蹴る。左ミドルから左ストレートを伸ばしたピネドは、前足を蹴られて関節蹴りを繰り出す。ピネドは左に回って左ストレート、左ミドルハイも右足を蹴られ続ける。ブラガはスイッチし、すぐにオーソに戻し右のカウンターを放つ。右ハイから右ジャブ、ボディにパンチを入れるピネドに対し、ブラガも右ストレートを打ち返す。ピネドは左ミドルを決めてワンツー、さらに右リードフックで前に出る。

ブラガはカーフを続けるが、パンチの距離では戦えていない。逆に蹴りとパンチのコンビを続けるピネドが左右のフックで前に出ると、ブラガもフックで打つ。最後の10秒でブラガの蹴り足を掴んだピネドが、左のフックを連打し初回が終わった。

会場で観戦するパトリシオ・フレイレが映し出されて2Rがスタート。サークリングするピネドをブラガがスイッチしながら追う。ブラガはサウスポーから左カーフを蹴るが、ピネドが押し返してパンチを振るう。ピネドの左ボディが突き刺さり、ブラガの右ガードが下がった。下がりながらもピネドの左がブラガの顔面を捉える。打っては離れるピネドに対し、ブラガの顔面が血で赤く染まっていく。距離が詰まると、ピネドが左ヒザから左右フックをまとめる。残り30秒でピネドが右ヒザで飛び込んだ。最後も互いのパンチが交錯するも、当てたのはピネドだった。

3R、ピネドが自らケージを背負いサークリングする。ガードを広げて近づくブラガに対し、ワンツーからケージ中央へ。ブラガの右ジャブに対し、ピネドのアッパー気味の左がブラガのアゴを貫いた。グラついたブラガに、ピネドが飛びヒザからパンチの連打を浴びせる。ケージに詰まりパンチを受けたブラガが防戦一方になると、レフェリーが試合をストップした。

(C)PFL

ピネドが2023年シーズンのフェザー級を制し、優勝賞金100万ドルを獲得。ピネドのインタビュー後、パトリシオがケージインしてピネドとフェイスオフへ。PFLとベラトールの王者対決は2024年に予定されている。


The post 【PFL2023#10】パトリシオ・フレイレが観戦するなか、ピネドがブラガをKOして2023年フェザー級王者に first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB ABEMA MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK07 UFC アリ・アブドゥルカリコフ キック キム・ギョンピョ トフィック・ムサエフ ナリマン・アバソフ パトリシオ・フレイレ ボクシング ヴガール・ケラモフ 朝倉未来 武田光司 鈴木千裕

【RIZIN LANDMARK07】ケラモフに挑戦、鈴木千裕「僕にとって打撃は打でなく、殺なんで(笑)」

【写真】ハマれば絶対。そして、ハマらない時の対処も非常に興味深い鈴木千裕だ(C)MMAPLANET

4日(土・現地時間)、アゼルバイジャンはバクーのナショナルジムナスティックアリーナにて開催される「RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan」のメインでRIZINフェザー級王者ヴガール・ケラモフに挑む鈴木千裕。
Text by Manabu Takashima

7月にパトリシオ・フレイレをKOした勢いをかって、RIZINフェザー級最強の男ケラモフにアウェイの地で挑む鈴木は、随分と破天荒な発言が目立つ一方で、戦いに関しては真理をつく言葉を発することが多々ある。

シンプル&ポジティブ、鈴木千裕の言葉を決戦前夜にお届けしたい。


――追い込みの大変な時期に取材を受けていただき、ありがとうございます(※取材は10月23日に行われた)。

「取材は基本的に言っていただけると、受けます。なんか、取材を断ったりするって、スカしているみたいでムカつきませんか(笑)」

――取材は受けてほしいですが、そこは練習と休息が第一だと、試合直前の選手に対して思っています。なので断られてもしょうがないタイミングはあるとかと。

「記事にしていただくことで、僕らのコトが話題になるわけですし。それは凄くありがたいことです。デビューして間もない頃、いつか記者の人達に囲まれまくりたいと思っていて。それが叶えられたのは凄く嬉しいことです」

――ありがとうございます。ケラモフ戦に向け、どのような追い込み具合でしょうか。

「いつも通りです。そんなに変わりない、日常ですね」

――アゼルバイジャンで戦うことは非日常でもあるかと思います。そこで記者会見で一度訪れることができたのは、大きくないでしょうか。

「街を見られること、気候を知ることができるのは凄く良いことなんですけど、ぶっちゃけ変わらないですね。別にどこで試合をしようが、やることは変わらないんで」

――とはいえ飛行機の長旅もあります。

「そこは……トルコのイスタンブール経由で、かなり長くて。ただ体を動かせないのは窮屈ですけど、到着して動かせば元に戻るので。時差とか凄く心配されましたけど、アゼルバイジャンと日本は5時間の時差があって。なら5時間余分に眠れば良いだけで(笑)」

――アハハハハ。

「めっちゃ簡単なことなんで、難しく考えすぎないことです」

――ポジティブ、イケイケ志向が強みですね。

「分かり切ったことを考えるのが、本当に嫌いで。アゼルバイジャンに行くことは決まっていて、そこには時差がある。それを嫌だと言っても、しょうがないです。行って戦うのだから、なら余分に5時間寝れば良いだけで」

――心配しても、時差はなくならないと。

「そうなんですよ。そこは考えても変わらない。なら、そういう無駄なことは考えたくないんです」

――なるほどぉ。素晴らしい考え方ですね。

「『練習場所はあるの?』って心配されても、あればある。なければ、外に出て走るしかないわけで」

――いや、その考え方ができるのは強いです。あの会見での、やり切り感にも通じているようにも感じます。

「どうせ1人で乗り込むなら、行ってやろうかって。なんか、気づいたら立っていました(笑)」

――感情に身を任せた、と。

「でも乱闘になって歯が欠けると嫌なので、マウスピースは持って行きました。乱闘はあるかもと準備はしていましたけど、台に乗ったのはあの時の感情、そのままです」

――ケラモフ×朝倉未来、クレベル×鈴木千裕を並べると、今回の試合はやはり組みの展開がどうなるのか。そこが焦点になるかと。

「まぁ、試合なんでテイクダウンされないというのは難しいです。15分の攻防で、UFCの選手でもテイクダウンを取られているわけで。なのでテイクダウンをされたら、テイクダウンをされた時に考えれば良くて。組んで倒されることに抵抗はないです。クレベル選手と戦って、彼以上強い寝技の圧力はないはずなので。自信を持って寝技に応じようと思います。

とはいっても多分、僕は倒されないです。ただ格闘技に100パーセントはないから。ほぼほぼ倒されないですけど、倒されたときに――倒されないという自信があったのに、倒されると焦っちゃうじゃないですか。でも倒されたら、倒された後がある。僕らが戦うのMMAであって、キックボクシングではないので」

――寝技の攻防になるとクレベルは日本一かもしれないです。ただし、相手を立たせない。立たせてもコントロールできる能力となると、ケラモフは相当あるように思います。

「もちろん、そうです。でも、スバ抜けてはいないです。スバ抜けていたら、今頃は世界チャンピオンになっています。そうじゃないので、だからどうしたって感じで、そんな深く考えたちゃダメなんです。格闘技って凄くシンプルで。倒されたら――こうして、こうするとか考えるのではなくて、その時に見えてくる答えがあるので。

その瞬間、向き合って初めて分かる隙とかもあって。僕は感性で動く方なので――ハイ。技術はありますけど、その時に見えてくるス。今はこうして、こうこうというのはないです」

――感性、直感で動くということはそれだけ準備をしてきたということですね。

「それはもう練習はやっています。どうやって立つか、ノウハウもあります。その引き出しはたくさん持っているので。その時に合った引き出しを開けるだけです」

――同時にセコンドが言っていることを守るよりも、直感で動くという風にも言われていましたね。

「ハイ。セコンドの声は参考にする――ということです。自分で考えて動き、ピンチの時は聞きます(笑)。バックチョークを取られそうなときは、指示の通りに動きます。ピンチでない時は、僕のやりたいようにやります。塩田(歩)さんも、それで良いと言ってくれています。練習中は聞きます。練習では頭を使って、試合では感性でいきます」

――クレベル戦では奥足を取られて、倒されました。対して、ケラモフは前足を取ってくる。その違いもあるかと。

「クレベル選手との試合は、とくにかくバックを取らせたくなかったです。そこが一番でした。結果的にテイクダウンをされても後ろに回られたくなかったので、いっぱいいっぱいでした。ダブルに移行されたときもそうです、とにかく背中に回らせないことに集中して」

――となると、ケラモフはシングルからバックに回ることに長けていますが。

「取らせないことが一番ですけど、取られたら取られたなりに処理しないといけないです。それと、ケラモフはワンフックからでも極めることができます。皆は力、力と言いますけど、テクニックがあって成り立っている。立ち技でも寝技でも、足は絡ませないことですね」

――そのために、打撃の圧を掛けることができるか。MMAではレスラーなど貰っても組めば――という考え方があります。

「ハイ。でも、僕は一発で失神させることができるので。やっぱり、それが一番じゃないですかね。殴られても組めば――じゃ、僕と戦うと地面を見ている。そういう展開になるパンチを僕は持っている。だから、逆にそういう風に思ってくれている方が、都合が良いですね。殴られても良いなんて、思っていたら失神させます。僕にとって打撃は打でなく、殺なんで(笑)」

――9月24日、クレベルに勝った金原選手から「勝って来いよ」とエールを送られました。

「うるせぇんだ、分かってるよ。やるに決まっているだろって(笑)。じゃないと解説席にいないです。もちろん、嬉しかったですし、ありがたかったです。でもリスペクトを持って『分かってるよ』と」

――ケラモフに勝って、金原選手と戦うということも考えているのでしょうか。

「もちろんです。僕ら若手が引退させてあげないといけないので。それが使命なんです。RIZINはベテランが多いので、僕らのような20代の若手が勝って引退させてあげないといけない。でもベテランは強いから、勝っちゃいます。なので、いつまでも残っている。

だから僕ら若手が一発で失神させてあげて『もう俺は無理かも』――と、引退させてあげることが若手の仕事です。ベテランは若手の壁になることが仕事で。でも、若手がベテランを凌駕する分岐点は、もう近いかと。そうやってジムでも練習していて、ジムの練習で後輩にやられるようになったら、僕もお終い――引退します。だから壁になるように練習しています」

――ジムに自ら銅像を創るという夢に向かって、現時点で何パーセントまで来ていますか。

「ケラモフに勝って、銅像を創ります!!」

――では、最後に意気込みをお願いします。

「今回はアゼルバイジャンと国を代表して戦います。なので、日本の人達は皆に応援してほしいです。むしろ、応援よろしくお願いします。日本人が昔から持つ忍耐力と侍魂がどれだけ強いのかを世界に見せるチャンスだと思っています。日本を背負って戦うので、皆さん、応援してください」

■視聴方法(予定)
11月4日(日)
午後9時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN LANDMARK07対戦カード

<RIZINフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
[挑戦者]鈴木千裕(日本)

<ライト級/5分3R>
トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)
武田光司(日本)

<ライト級/5分3R>
ナリマン・アバソフ(アゼルバイジャン)
アリ・アブドゥルカリコフ(ロシア)

<60キロ契約/5分3R>
メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン)
フェリット・ギョクテペ (トルコ)

<ライト級/5分3R>
ドゥラル・ラギモフ(アゼルバイジャン)
キム・ギョンピョ(韓国)

<女子ストロー級/5分3R>
アナスタシア・ヴェッキスカ(ウクライナ)
ファリダ・アブドゥエバ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ホアレス・ディア(南アフリカ)
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)

<ライト級/5分3R>
イリヤール・アスカノフ(カザフスタン)
ヴラディスラヴ・ルドニエフ(ウクライナ)

<ヘビー級/5分3R>
クエンティン・ドミンゴス(ポルトガル)
ショータ・ペトレミドゥゼ(ジョージア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ハサン・メジエフ(ラトヴィア)
コンスタンティノ・メルクロフ(カザフスタン)

The post 【RIZIN LANDMARK07】ケラモフに挑戦、鈴木千裕「僕にとって打撃は打でなく、殺なんで(笑)」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB ABEMA BELLATOR Bellator300 Bellator301 MMA MMAPLANET o ONE PFL RIZIN RIZIN LANDMARK07 Special UFC アリ・アブドゥルカリコフ エド・ソアレス キム・ギョンピョ ジェレミー・ケネディ トフィック・ムサエフ ナリマン・アバソフ パトリシオ・フレイレ ヴガール・ケラモフ 大沢ケンジ 柏木信吾 武田光司 水垣偉弥 鈴木千裕

お蔵入り厳禁【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:7月―その弐―鈴木千裕✖パトリシオ「Bellatorが……」

【写真】フレイレ戦の勝利後の会見の席での鈴木。この時点では、彼の米国での活躍に胸を躍らせたファンも多くいたに違いない――(C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
Text by Shojiro Kameike

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾という3人のJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。

今回は柏木信吾が選んだ2023年7月の一番、7月30日に行われた鈴木千裕×パトリシオ・フレイレ戦の続編……前編から2カ月以上を経てという掲載は、当時――記事化できなかったBellatorの状況が多々あったからだ。

お蔵入り厳禁――8月の時点で氏の口から語られていた『事実』こそ、鈴木千裕がアゼルバイジャンでヴガール・ケラモフと戦うという現在に通じている。

<月刊、柏木信吾のこの一番:7月:鈴木千裕✖パトリシオ・フレイレPart.01はコチラから>


――パトリシオにしても、よく受けたなと思う試合でもありました。

「それに関していうと、Bellator側の最初のリアクションは『スズキは何か悪いことでもしたのか?』だったんです(笑)」

――アハハハ。懲罰だと?

「ハイ(笑)。スズキはサカキバラを怒らせたのか、と。パトリシオに関しては、本当は試合をすることは嫌だったみたいです。『なぜ、やらないといけないのか』って」

――実はBlack Houseでマネージメントをしているエド・ソアレスは「イージーマネーだ」とホクホク顔で話をしていましたね(笑)。

「アハハハ。パトリシオからすると嫌だけど、条件が割りに合うというか……そこにあったら取るでしょと。お腹いっぱいでも、まだ食べられるということだったと思います」

――色々な背景があって実現した試合。鈴木選手が勝利し、彼はFigth&Lifeのインタビューで今後に関して、しっかりと「一番良い条件のところ」という話をしていました。お金の話ができる選手って、強いと思います。

「うん、そうですね。その辺りのハングリーさは、結果にも出てきますね。そういうファイターが成功しているんです。ブラジル人そうで。鈴木千裕選手のパトリシオ戦は、ハングリーな選手の魅力が詰まった試合でもありました」

――この試合で勝利した鈴木選手の北米MMA界における価値を柏木さんは、どのように捉えていますか。

「大筋は変わらない」

――えっ……。

「MMA業界の勢力分布図には、影響を与えないと思っています」

――……。

「Fight Matrixで鈴木選手のランクが12位に跳ね上がりました。それは数字的にパトリシオに勝った選手が自動的に上位にランクされるということです。ただしBellatorやUFCというMMA業界においては、お祭りのなかで事故が起きた――という捉え方だと僕は思っています」

――Bellatorで再戦だろう、とか。パトリシオをKOしたのだから、UFCのアンテナに引っかかってくるのではないという期待が……。

「お祭りの時に起こった事故って言っちゃうと、それは申し訳ないのですが……パトリシオも、そこまで深く受け止めていないかと。僕の立場としては、この勝利で色々と仕掛けられるかなっていうのはありますけど。そういう期待感があって、実際にBellatorで戦うことになったとしましょう。なら、高島さんはどう思いますか?」

――簡単ではないです。

「ジェレミー・ケネディ戦とか実現したら、どうなりますか」

――勝つことは難しい。もちろん、一発で勝つ力はあります。ただし、それを連続するだけの力はまだ備わっていない。

「そういうことですよね。鈴木千裕選手が活きるマッチメイクをBellatorや北米のプロモーションが組んでいくのかといえば、それはないですよね。特にBellatorはグラップラーが多いので……そこは簡単ではないと思います。正直、パトリシオをKOしたからといって、パトリシオより強いという風にはならないと思います」

――ハイ。

「もちろん格闘技の魅力が大爆発した試合ではあったのは間違いないです。ですが、それが現状ではないかと」

――その勝負に勝ったのだから、ライズしたモノが何倍にもなって返るようになってほしい……。

「オールインして、勝ったわけです。それは本当に素晴らしい勝利でした」

――Bellatorは柏木さんと違って、あの勝敗で何かを仕掛けることはないと。

「それは……ほら、今は状況が状況じゃないですか。10月以降のことを、今のBellatorが考えることができているのか。残念ながら、そうではないと思います。本来ならBellatorでリマッチが組まれても、全くおかしい話ではないです。でも、今はそれどころじゃない――ということは、伝わってきますよね」

――Bellatorの今後が不透明すぎますし、PFLがBellatorの全選手の契約を買い取るとは思えないです。

「選手を回すこともできないですよね。PFLのシステムで、そこまで選手を抱えることはないと思いますし」

――PFLはどうなのか……。ONEの元スタッフで、凄く優秀だった人がPFLの中東の担当になったり、自分の周囲ですら色々と勘繰りたくなる動きは見られます。

「いずれにせろ、契約を満了にする期間は必要ですよね。その母体を残さないと、契約を履行でいない」

――9月以降のBellatorは凄まじい数のマッチメイクを組むようになっています。

「そうですね。だから、本当にこの状況でなければ……。逆にいえばBellatorが、こういう状態だったからパトリシオ・フレイレと鈴木千裕戦を組むことができた。RIZINからすると漁夫の利です。アハハハ、言っちゃった(笑)」

――ダハハハハ。

「同時にBellatorが通常営業していれば、米国で再戦もあっただろうし、我々の方から米国で試合を組んでほしいと伝えていました。そこは絶対です。あの試合に勝ったんだから、それはやっていますよ。でも、今はそういう状況ではない。向こうがそういう状況ではないから話はしてこないし、こっちもできないというのが現状です」

――Bellator300以降の話が、まず聞かれないです。

「ないですね。10月7日以降がどうなるのか。それが10月7日前に分かるのか(※9月13日にBellator301=11月17日大会の開催が発表された)。いずれにしても、こういう状況で生まれた試合で、あの勝ち方をした鈴木千裕選手は今のRIZINフェザー級で誰とやっても面白い選手になったんです。

一発当てると、勝負を終わらせることができる。これまで燻っていてものがあったけど、パトリシオ戦の勝利で――こんなに良い選手なんだということが伝わった。鈴木千裕という選手の生き方が集約された試合が、パトリシオ戦だったかと思います。そこが凄く分かりやすい形で、多くの人に伝わった作品となりましたね」

■視聴方法(予定)
11月4日(日)
午後10時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■ RIZIN LANDMARK07対戦カード

<RIZINフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
[挑戦者]鈴木千裕(日本)

<ライト級/5分3R>
トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)
武田光司(日本)

<ライト級/5分3R>
ナリマン・アバソフ(アゼルバイジャン)
アリ・アブドゥルカリコフ(ロシア)

<60キロ契約/5分3R>
メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン)
フェリット・ギョクテペ (トルコ)

<ライト級/5分3R>
ドゥラル・ラギモフ(アゼルバイジャン)
キム・ギョンピョ(韓国)

<女子ストロー級/5分3R>
アナスタシア・ヴェッキスカ(ウクライナ)
ファリダ・アブドゥエバ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ホアレス・ディア(南アフリカ)
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)

<ライト級/5分3R>
イリヤール・アスカノフ(カザフスタン)
ヴラディスラヴ・ルドニエフ(ウクライナ)

<ヘビー級/5分3R>
クエンティン・ドミンゴス(ポルトガル)
ショータ・ペトレミドゥゼ(ジョージア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ハサン・メジエフ(ラトヴィア)
コンスタンティノ・メルクロフ(カザフスタン)

The post お蔵入り厳禁【Special】月刊、柏木信吾のこの一番:7月―その弐―鈴木千裕✖パトリシオ「Bellatorが……」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
BELLATOR Bellator300 Bellator301 MMA MMAPLANET o RIZIN アレクサンデル・シャブリー ジェイソン・ジャクソン ジャスティン・ゴンザレス スミコ・イナバ セルジオ・ペティス ダニー・サバテーロ チムール・カイズリエフ デニス・キルホルツ トフィック・ムサエフ ドゥグラス・リマ パッチー・ミックス パトリシオ・フレイレ パトリッキー・フレイレ ヤーソラフ・アモソフ ラフェオン・スタッツ

【Bellator301】300大会以降のイベント決定。11月17日にセルジオ×ミックス等、世界戦2試合とWGP準決勝

【写真】パトリシオ・フレイレとの防衛戦に続き、ミックスとの王座統一戦もコメインとなったペティス (C)BELLATOR

13日(水・現地時間)に Bellatorより11月17日(金・同)にイリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナにおいてBellator301の開催し、その対戦カードを発表している。
Text by Manabu Takashima

来週末23日(土・同)のアイルランド・ダブリン大会=Bellator299と10月7日(土・同)のカリフォルニア州サンディエゴ大会=Bellator300以降のイベントスケジュールをアナウンスしていなかったBellatorが、2カ月後のシカゴ大会でタイトルマッチ2試合&ワールドGP準決勝という豪華ラインアップで実施することを明らかとした。


同大会では王者ヤーソラフ・アモソフが、ジェイソン・ジャクソンの挑戦を受けるBellator世界ウェルター級選手権試合が、メインで行われる。

プロデビュー以来27勝0敗のアモソフが、去年の7月に元王者ドゥグラス・リマを破って以来1年4アカ月ぶりの実戦となるジャクソンのウェルター級タイトル戦が、現役正規王者セルジオ・ペティス×暫定王者パッチー・ミックスのバンタム級王座統一戦を抑えて、メインで組まれた。

ワールドGPを欠場し、フェザー級世界王者パトリシオ・フレイレの挑戦を退けたペティスと、GPを制して暫定王座に君臨するミックスとの王座統一戦は、ワールドGPからのロングストーリーの最終章だっただけに、意外な試合順といえる。

またコメイン前には超RIZIN02でホベルト・サトシを下し、ライト級ワールドGP準決勝に歩を進めたパトリッキー・フレイレが、トフィック・ムサエフを前蹴りで試合続行不能に追い込んだアレクサンデル・シャブリーと対戦。RIZINライト級のツートップ越えを果たしたブラジル×ロシア対決だ。

さらにもう1つのメインカードはシカゴで生まれ育ったダニー・サバテーロが、ラフェオン・スタッツと戦う。バンタム級ワールドGP準決勝、僅か11カ月前の再戦が群雄割拠の同階級で早々にマッチアップされたのも珍しいだろう。

プレリミでは日系ハワイアンのスミコ・イナバが、デニス・キルホルツと戦う女子フライ級、さらに13勝0敗のチムール・カイズリエフ×ジャスティン・ゴンザレスのフェザー級とメイン級のカードも見られる。

全てを売却劇に紐づけるのも強引だが、それでもしっかりと背景が伝えられ、対戦まで盛り上げられて然りの好カードが唐突に導入された感は否めない。とはいえ、ファイターにとってプロモーションの動向がどうであれ1試合、一つの勝利がキャリアのターニングポイントで如何に大切になってくるかは戦う当人は理解していて然り。サークルケージの中では、これまで以上に生き残りを賭けた濃厚かつ熱い戦いが繰り広げられるだろう。

The post 【Bellator301】300大会以降のイベント決定。11月17日にセルジオ×ミックス等、世界戦2試合とWGP準決勝 first appeared on MMAPLANET.