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45 AB BELLATOR ISAO MMA MMAPLANET o PFL YouTube ウスマン・ヌルマゴメドフ コーリー・アンダーソン パッチー・ミックス パトリシオ・フレイレ 渡辺華奈 菊入正行

【PFL】2025年のPFLは8階級の8人制トーナメント実施。賞金総額20億ドル以上、事実上の規模縮小??

【写真】いったい、どうなる2025年のPFL (C)PFL

15日(水・現地時間)、PFLが今年は8階級で8人トーナメント=2025 World Tournamentを開催することを発表している。2018年の活動開始以来、6階級でレギュラーシーズン+プレーオフ&ファイナルというフォーマットを敷いてきたが、2020年のコロナパンデミックを除いた6年でMMA界のシーズン制は幕を閉じることになる。
Text Manabu Takashima

2018年と2019年はレギュラーシーズン3戦のポイント制を勝ち抜いた8選手が準々決勝と準決勝のワンデートーナメントを勝ち上がり、100万ドルを賭けた決勝が実施されたもの2021年からはレギュラーシーズン2戦とセミファイナル、そしてファイナルと規模は縮小されてきた。


PFLが再びMMA界を変える──という仰々しいフレーズが、今回の船出を宣言した動画でみられたものの、8階級(女子フライ級、バンタム級、フェザー級、ライト級、ウェルター級、ミドル級、ライトヘビー級、ヘビー級)の8人制トーナメントはさらなる規模縮小と捉えられて致し方ない。

1回戦は4月に4イベント、準決勝は6月に3イベント、決勝は8月に3イベントという年間スケジュールが明らかとなっているが一方で、5カ月で3試合を勝ち上がって得られる優勝賞金は50万ドルと半額に制定された。

6階級で10人の選手がレギュラーシーズンに参戦していた2024年と比較しても、8階級の8人トーナメント制の出場枠は64で、実質は4人の増加にとどまっている。そのうえトーナメント出場選手も半分は初戦で姿を消す。2試合の保障があった昨年までとは、ここも違う。

Bellator廃止を発表しているPFLは、2025年の初イベントとなるPFL Road to Dubai Champions Seriesを25日(土・同)にドバイのコカ・コーラ・アリーナで行うが、PFL MENAやPFL Europeのスケジュール等はまだ明らかとなっていない。5カ月のトーナメント期間と年間開催数も未発表のPFL Champion Seriesとの連携はどうなるのか。

実際、Bellator Champion Seriesは秋口から予定通りのイベントを開かれず、パトリシオ・フレイレ、パッチー・ミックスやコーリー・アンダーソンなどのチャンピオンは不満を口にしていた。Bellator世界ライト級王者ウスマン・ヌルマゴメドフは25日に防衛戦を控えている一方で、フレイレのPFL離脱は決まっており、渡辺華奈や菊入正行、ISAOというPFL配下の日本人選手やBellatorファイターの今後も気になるところだ。

2月に出場選手とトーナメント枠が明らかとなるとされているPFLの2025年だが、現段階では不透明といわざるを得ない。

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN60 アルジャメイン・ステーリング コディ・ギブソン パッチー・ミックス ブライアン・ケレハー

【UFC ESPN60】コディ・ギブソンが、打と組みで圧を掛け。エルボー→肩固めでケレハーを一蹴

<バンタム級/5分3R>
コディ・ギブソン(米国)
Def.1R3分58秒by 肩固め
ブライアン・ケレハー(米国)

ジャブのケレハーに右を当てたギブソンは、スイッチから左ミドルを蹴って圧をかける。ケレハーも右カーフを蹴り、ギブソンは前蹴りを繰り出す。ワンツーから組んだギブソンはバックに回ると、胸を合わせてきたケレハーをボディロックテイクダウン。ギロチンを防いで、スクランブルでバックへ。ケレハーもすかさず胸を合わせるが、いなされば背中を取られる。胸を合わせて離れたケレハーに対し、ギブソンはボディショットからエルボーを決める。

さらにケージに押し込んでバックを取るり、正対してきたケレハーに右エルボーを打ち込む。効かされたケレハーは組みの中でギロチンを狙うが、頭を抜かれて下に。ギブソンはすかさず肩固めをセットアップして、一気にタップを奪った。

「ベガスにやってきてパッチー・ミックスやアルジャメイン・ステーリングがサポートしてくれた。今ではベガスがホームだよ」と勝者は話した。


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45 AB ABEMA K-1 MMA MMAPLANET o RIZIN SUPER RIZIN03 YouTube キック コナー・マクレガー セルジオ・ペティス チャンネル デューク・ルーファス パッチー・ミックス ボクシング マイケル・チャンドラー 平本蓮 朝倉未来

【SUPER RIZIN03】平本蓮がアイルランドで語ったこと ─01─「一瞬の打撃を自分のMMAに落とし込む」

【写真】アイルランドでの武者修行でコナー・マクレガーとの遭遇を果たした平本。アイルランドで平本は何を感じたのか(C)ABEMA

28日(日)、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで行われる超RIZIN03で、平本蓮が朝倉未来と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

3月16日に朝倉との対戦が発表されたあと、平本はアイルランド・ダブリンへ渡り、コナー・マクレガーが所属すSBGアイルランドで約1カ月間の武者修行を行い、その密着動画がABEMA格闘チャンネルにて配信されている。

MMAPLANETではアイルランド滞在時の平本をキャッチし、マクレガーとの遭遇だけでなく、現地でのトレーニング内容について話を訊いていた。動画に合わせてMMAPLANETでもインタビューを公開。アイルランドで平本が何を感じ、そして帰国後にどんなトレーニングを続けて朝倉戦に備えているのか。ぜひ決戦を前に平本の言葉に耳を傾けていただきたい。


――今回コナー・マクレガーが所属するSBGアイルランドにて約2カ月間の武者修行を行うことになりました。いつかマクレガーがいるジムで練習したいという想いはあったのですか。

「行きたいと思っていても、実際に行けるとは思っていなかったので、最初は『本当に行けるの?』って感じでしたね。(マクレガーが所属する)SBGがどういうジムかも詳しく分かっていなくて、例えばメイウェザーのような位置にいる選手は、練習そのものをシークレットにしているイメージだったんです。コナーもそのスタイルだと思っていたので、こんな簡単にジムに来て練習するんだというのが驚きでした」

――僕もプライベートジムで限られたメンバーと練習しているイメージでした。

「おそらくマクレガーも個人のプライベートジムを持っていて、そことSBGを使い分けている感じですね」

――SBGそのものはどんな雰囲気だったのですか。

「SBGの会長のジョン・カヴァナが無茶苦茶いい人で、カヴァナのサポートが本当に手厚くて、大きな心配もなく練習に参加することが出来ました。大前提としてそれが大きかったです。僕が2021年に練習に行ったルーファスポーツのデューク・ルーファスとも仲がいいみたいで、コミュニケーションはとりやすかったです」

(C)ABEMA

――そしてマクレガーとの初対面ですが、あの時はどんな心境でしたか。

「ちょうど週末で疲れがたまっていて時差ボケもあったんですけど、練習中にコナーがジムに来て、一気に疲れが吹っ飛びました(笑)。そのくらいコナー本人が発するオーラとかパワーがすごかったです」

――その後はマクレガーがオーナーを務めるアイリッシュパブ=The Black Forgw Innでマクレガーと会話する一幕がありましたね。

「ジムで僕が練習しているところや僕のダイジェスト映像も見てくれて『パンチがいい。早いね』みたいな。朝倉未来とやることも知っていて、むちゃくちゃうれしかったです。そのあともコナーは自分のことを気にかけてくれて、ジムで一緒になった時も(怪我していた)目は大丈夫か?みたいに言ってもらいました」

――練習風景の動画を見ると他の選手たちに混じって練習する形だったんですね。

「そうですね。グラップリングの練習はみんなと同じ練習に参加してやっています。時期的にはちょうどコナーがマイケル・チャンドラー戦に向けたファイトキャンプに入るタイミングで(※マクレガーの怪我で試合は中止)、コナーの細かい練習内容に触れることはできなかったですが、朝倉未来戦が決まってコナーと同じジムで練習できるというのは刺激でしかないですね。モチベーションにしかならないです」

――ここからはSBGでの練習についても聞かせてください。

「コナーもそうだったんですけど、SBGの選手たちはみんなデカかったです。同じフェザー級の選手でも『本当に階級が一緒?』と思いました。ただ身体のデカさを感じる一方、それだけじゃないよなとも思って。例えばセルジオ(・ペティス)もデカいと言えばデカいですが、いざコンタクトしてみるとバンタム級の選手だなって感じなんです。パッチー・ミックスくらい規格外のデカさがあったら影響しそうですけど。組み技に関しては自分も色んなことを考えながらやってます」

――身体のサイズよりもコンタクトする感触が重要な部分でもあります。

「ルーファスポーツに行ったときの僕の組み技は素人に毛が生えたくらいのレベルだったので、今回は組み技の練習するのも楽しいですね。日本でグラップリングの練習をすると試合と同じように漬ける・削るスタイルの選手も多いですが、こっちの選手はどんどんトライする感じなんですよ。ドリルはドリル、テクニックはテクニックでやって、最後にスパーリングなんですけど、スパーリングではみんなどんどんトライするイメージでした。奇想天外な動きをしてくる選手もいるし、やっていて楽しいです」

(C)ABEMA

――打撃に関してはいかがでしたか。

「まず僕自身が原点に戻ったクラシカルなボクシングって言うんですかね、去年くらいからそういう練習を大事にしているんですよ。それでトレーナーが初めてミットを持ってくれた時に『俺は君みたいなオールドスクールの綺麗なボクシングが好きだ』と言ってくれて、それがうれしかったですね。MMAでは王道の綺麗なボクシングをする選手は少ないみたいで。ジムにいた全員の選手とスパーリングしたわけじゃないですけど、全体的な印象としてみんなキックボクシングが上手かったです。アメリカの選手はレスリングと打撃をミックスするんで、体を上下させたり小刻みに動く選手が多いですけど、SBGの選手たちはしっかり構えて蹴りも蹴って、という感じです」

――それこそイメージ的にはセルジオ・ペティスやルーファスポーツのスタイルをよりキックボクシング色を強くしたイメージですか。

「そうですね。僕はレスリングベースの選手の一番の強みは組んだ時のスタミナ、組んだ時に疲れないことだと思っているんですよ。レスリングで苦しい練習をやってきたからこその体力というか。だから僕もそこにしっかりと対応しつつ、あとはいかに相手にダメージを与えるか、意識を刈り取るか。そこを考えるようになってますね。急いでKOを狙うわけではなく、打撃を当てられるところで確実に削ってダメージを蓄積させていく、みたいな。そういう強さも見せたいかなと思います」

――相手を痛めつけるマインドが打撃には必要ですよね。

「どうしても組み技に自信がないと、一回(組みを)切ることに専念して、そこから打撃って感じだったんですね。でも今は組みが出来るようになってきたから、その際で打撃を入れられるポイントが分かってきたんですよね。で、そこでただ打撃を入れるだけじゃなくて確実に効かせる。そこに意識がいくようになってからはK-1時代に使っていた一瞬の打撃とか組み際・離れ際の打撃が使えるようになってきて。そこのスピードは自分も自信を持っているところなんで。そういう打撃をもっと磨いて、自分のMMAに落とし込むことが出来たら“化ける”んじゃないかなと思っています」

<この項、続く>


■視聴方法(予定)
7月28日(日)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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2024#02 45 BELLATOR MMA MMAPLANET o PFL Special UFC セルジオ・ペティス パッチー・ミックス フアン・アルチュレッタ マゴメド・マゴメドフ ラフェオン・スタッツ 堀口恭司 大沢ケンジ 柏木信吾 水垣偉弥

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:5月 ミックス×マゴメドフ「もっと勝ちパターンが固まれば…」

【写真】マゴメドフに勝利して王座防衛に成功したミックス。水垣の目にはどう見えているのか(C)Bellator

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は水垣偉弥氏が選んだ2024年5月の一番──5月17日に行われたBellator Champions Series2024#02「Paris」のパッチー・ミックス×マゴメド・マゴメドフについて、Bellatorの今後も踏まえて語ろう。


――5月の一番は久々にUFC以外、Bellatorでのパッチー・ミックス×マゴメド・マゴメドフを選んでもらいました。ミックスがスプリット判定でマゴメドフに勝利した試合ですが、水垣さんはこの試合をどう見ましたか。

「判定の話をするとマゴメドフが勝ったかなと思いました。5R以外はマゴメドフという印象だったので。ただ3Rにマゴメドフがパンチを効かした以外は、どちらにポイントがつくか分からない展開だったので、ジャッジそのものは割れそうだなとも思っていて。でも、各ラウンドを見直すと、僕はマゴメドフが取ったと思った試合ですね」

――約1年半前の対戦ではミックスがギロチンで一本勝ちしているので、マゴメドフがミックスを追い込んだ試合という見方もできます。

「試合前もすごく楽しみにしていて、5R通して緊張感のある試合ではあったんですけど、改めて試合を見てみると、意外と期待していたものではなかったのかなと(苦笑)。悪い言い方にはなってしまうんですけど。ライブで見る分には緊張感のある試合でしたが、あとで見直して面白い試合かと言われると……でしたね。ずばりもっと組み技を見たかったというのが本音です」

――必ずしもと得意分野での攻防にはならない、ある意味、MMAだからこその展開だったかもしれないです。

「お互い一度対戦していることもあって組み技を警戒していたと思うんですよ。それで打撃勝負になって、お互い意外と打撃ができるところが分かりました。ただやっぱりこの2人だったら……組み技が見たいじゃないですか(笑)。MMAでは組み技が強い選手同士が戦うと打撃戦になることがありますけど、まさにそういうパターンだったのかなと思います」

――これでミックスは21戦20勝1敗となり、Bellatorの王座防衛にも成功しました。水垣さんはミックスのことはどう見ていますか。ものすごくレコードもいいし、一本勝ちも多いのですが、個人的には圧倒的な強さやインパクトが残るタイプではないという印象です。

「2022年にBellatorでバンタム級GPがあって、僕の優勝候補はラフェオン・スタッツ、次点がマゴメドフ、その次にセルジオ・ペティスと堀口恭司選手だったんです。そのなかでミックスが優勝したので、あのトーナメントで評価が変わった感じなんですね。強いのは間違いないのですが、一発で誰でも全員極めてしまうような強烈な強さはないのかなと」

――確かにギロチンを狙って下になることもありますし、一本勝ちできなくても相手を一方的に攻めるスタイルではないかもしれません。

「今回も先に組みに行くのはマゴメドフで、そこにミックスがカウンターでサブミッションを狙う展開になると思っていたんですよ。レスリング的なところはマゴメドフの方が強いし、ミックスがリーチを活かした打撃を見せて、マゴメドフが来たところにサブミッションを合わせる、みたいな。ただ意外とマゴメドフがパンチを当てていて、ミックスも打撃で応戦して、それで打撃戦になっちゃったのかなと」

――だからミックスは打撃は打撃で出来るわけですよね。

「そうなんですよ。どちらかと言えば極め寄りで、あまりレスリング力がないのかなと思いつつ、過去の試合を振り返るとフアン・アルチュレッタをテイクダウンしたり、レスリング力もあるんですよね。ただいまいち強さが伝わりにくいというか…どこが強いんだろうと思わせてしまう。逆にそれで勝ち続けているからすごいのかなと思いつつ、もっと勝ちパターンがしっかり固まれば、圧倒的な強さを見せられる選手になると思います」

――実際に対戦すると見ている側とは違う強さがあるのかもしれないですね。

「バンタム級で180㎝あるので、まずは体がデカい。もし堀口選手やペティスが再戦しても苦戦するだろうなと思うし、そのくらいサイズ感が違うと思います」

――いざ組んでみたら力が強かったり。

「そういうものがあるんだと思います。結果的に(マゴメドフとの)再戦は接戦だったし、前回もギロチンを極めたけど、あれが極まっていなかったら、今回みたいになっているかもしれないですよね。だから僕はもう一度、ミックス×マゴメドフを見たいんですよ。2回勝っているミックスからしたら、モチベーション的にやりたくないでしょうけど(苦笑)」

――そこで気になるのがこれからミックスは誰と戦っていくのかというところです。

「BellatorがPFLと合流して、Bellator Champions Seriesがどうなっていくんだろうなという部分はありますよね。ストッツも試合をしていないし、堀口選手の去就も分からない。でもそれはバンタム級に限らず、Bellatorそのものがどういうコンセプトでマッチメイクしていくのかなという部分でもあります」

――2月のPFL世界王者×Bellator世界王者の対抗戦もBellatorが5勝1敗と大勝しているので、それもマッチメイク的には難しいところですよね。

「Bellatorは大会数そのものも少ないし、メインどころはPFLのレギュラーシーズンに入っていて、そこを勝ち上がると11月まで拘束される。じゃあPFLのレギュラーシーズンで負けた選手がBellatorのタイトルを狙うのかというと、それも微妙じゃないですか。PFLの賞金100万ドルは選手にとっては魅力的だし、BellatorではなくてPFLを目指す選手も多いと思うんですよ」

――現時点ではPFLとBellatorの2ブランドが存在していますが、まだ試行錯誤している段階なのかもしれませんね。

「ヨーロッパの大会が増えているので、そういうマーケットを狙っているのかなと思います。ミックスの試合から脱線してしまいましたが、Bellatorがイベントとして、どういう道を進むのかも見ていきたいと思います」

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45 AB ABEMA K-1 MMA MMAPLANET o ONE RIZIN RIZIN47 UFC キック クレベル・コイケ パッチー・ミックス フアン・アルチュレタ ボクシング 食事

【RIZIN47】クレベルと対戦、フアン・アルチュレタ「クレベルの領域に挑んでこそ、戦ったと言える」

【写真】携帯のスクショで、そんな風には見えないかもしれないが──とにかく心身ともにヘルシーそうだった (C)MMAPLANET

6月9日(日)に国立代々木競技場第一体育館で開催されるRIZIN47でクレベル・コイケと戦うフアン・アルチュレタ。
Text by Manabu Takashima

喧嘩ができる科学的なMMAファイター、アルチュレタはこの試合に向けてモロッコで調整を行っている。マグレブ世界でどのようなトレーニング環境が整っているのか。そして大晦日の減量失敗から、フェザー級で戦う今回──フィジカル&メンタルの仕上がり具合を尋ねた。


ここより良い練習環境は世界にも数えるぐらいしかない

──今回、モロッコで練習しているそうですが、今もまだカサブランカにいるのですか(※取材は24日に行われた)。

「まずインタビューをしてくれてありがとう。いつも感謝しているよ。そうだね、今もまだカサブランカにいるよ」

──モロッコでMMAのトップファイターのファイトキャンプができる……その事実がピンとこないというのが正直なところです。

「UFCライト級ファイターのナスラ・ハクバレスに誘われたんだ。彼が6月にUFCの試合が控えていて、そのためのトレーニングキャンプなんだけど、僕自身の試合の準備になると思ってね」

──十分なファシリティが存在しているのですね。

「ムハンマド殿下(ムハンマド6世)が、全てを整えてトップレベルのマーシャルアーチストがしっかりとトレーニングができる環境を用意してくれている。必要なことは、全てカサブランカでできているよ。

正直、ここより良い練習環境は世界にも数えるぐらいしかないだろう。ONEチャンピオンシップの世界チャンピオンだったイリアス・エナッシ(※モロッコ系オランダ人。元ONEキックボクシング世界フライ級王者で、スーパーレックにも勝利しているが減量が厳しくなったためタイトルを返上)もいるよ。

ナスラのチームは総勢15人ほどのメンバーで、ここにやってきている。それだけのメンバーが十分にトレーニングできる施設が整っているんだ。シンプルに考えても、どれだけの規模が分かるんじゃないかな」

──ナスラのチームごと来ているということは、トレーニングパートナーにも事欠かないということですね。

「ばかりか、トライスターのヘッドコーチであるフィラス・ザハビもモロッコに来ている。ナツラのコーチンスタッフが勢ぞろいしていて、僕の打撃を見てくれているドゥエイン・ラドウィックこそ来ることができなかったけど、ずっと一緒に練習してきたアーノルド・ヒメネスという絶対に信頼できるパートナーもいる。最高の環境だよ。

本当にここで行って来たファイトキャンプには満足しているよ。最高のメンバーと練習できて、素晴らしい食事を摂ることができているしね(笑)」

──食は生命なり。バンタム級からフェザー級に戻したことでヘルシーになったと感じていますか。

「力強く感じているよ。何より、常に計量のことを考えるというストレスから解放された。パフォーマスの自分のなかでのベスト・クオリティにある。

バカ食いはできないけど、バンタム級の時より現時点でもカロリーの高い食事を摂ることができているしね。食事を楽しめていると、メンタル的に良いことだけさ。

ただ前回のカイとの試合での計量失敗は階級云々でなく、不運なことに体調不良が原因となったんだ。それでもファンの皆に迷惑はかけたくないし、試合の1時間前まで戦うことができるよう最善の努力はした。もうチャンピオンになる機会を失ったけど、大会に穴を空けることはしたくなかった。

凄く残念なことだったけど、リングにだけは上がろうと思っていたんだ。それがファンの望みだしね。ただ減量しながら遠征をするというのは、簡単なことではなくて……」

──確実に免役が落ちている中で、飛行機という閉ざされた空間のなかで長い時間過ごす。そして気候も時間帯も変わるわけですし。

「バンタム級で戦うよりもフェザー級の方が体調が少しは良くなることは確かだろう。結果的に体調不良に陥り難くなるはず。減量に関して、何かを変えるとすればそれはペースかな。結果、バンタム級より10ポンド減量が減ることで、調子は良いし、凄く試合が楽しみだよ」

──とはいえ、対戦相手のフィジカルもバンタム級時代より強度が増します。そこに関して、不安はないですか。

「過去にパトリック・フレイレを始め、フェザー級の選手と戦ってきた。ライト級で試合をしたこともある。なによりたくさん食事をして、太ったというわけじゃないから。フェザー級に合わせた体を……筋量も含め、創ってきた。練習相手もナツラのようにライト級の選手と、思い切りぶつかっている。以前と同じように、限界まで自分を追い込み、限界まで自分を高めてきたよ。

この試合が決まったのが4月のことで。リアルなプロとして1年中トレーニングを欠かさず、常に体調を維持しながらもファイトキャンプは6週間から8週間は取りたいと思っていたので、しっかりと調整ができたよ」

マーシャルアーツとは、常に自分を試すこと。挑まないと、何も手にすることはできない

──では改めてクレベルの印象を教えてもらえますか。

「前チャンピオンで、素晴らしいファイターだ。だから、今回の試合もファンに喜んでもらえる最高のファイトになるに違いない。なんせ、クレベルは最高の柔術家でフィニッシャーだからね。とにかく試合開始から、終了までいつだって一本を狙ってくる。

その彼の柔術を怖がってしまうと、アドバンテージを与えることになるんだ。結果、クレベルは自分のファイトを貫くことができて、今のような立派なレコードを残すことができた」

──対してフェイクを多用し、距離のコントロールと角度の創り方という部分でサイエンティフィックなMMAを繰り広げるフアンとしては、どのような戦いをしようと思っていますか。クレベルの柔術を避けるのか、あるいはその領域にはいっていくのか。

「僕は自分の持つ格闘術の全てを駆使して、ファンが喜ぶ試合をしたいと思っている」

──グラップラー相手に柔術を避けるとファンが楽しめる試合にはならないですが、そういう試合は往々にして見られます。

「僕はクレベルの柔術を恐れることはないよ。もうパッチー・ミックスというバンタム級で最高の柔術家と戦い、勝っている。次はクレベルのようにフェザー級で最高の柔術家に自分が通じるのか、試すことができる。

マーシャルアーツとは、常に自分を試すこと。挑まないと、何も手にすることはできない。クレベルの領域に挑んでこそ、戦ったと言えるんだ。そこを越えていくのが、僕のマーシャルアーツ道だからね」

──グッとくる言葉です。

「今回の大会会場はラドウィックがK-1時代に戦ったことがあるって聞かされて、凄く楽しみなんだ(2004年4月、セルカン・イルマッツ戦)。彼が20年前に戦った会場にコーチとして戻って来て、僕の試合を見てくれる。そのことが光栄で。僕にとっては初めて戦う場所だから、ワクワクしている。ナショナル・スタジアムに来てくれるファンに、前RIZINフェザー級チャンピオンを倒すこことで、僕の実力を示したい」

──そんな日本のファンに一言お願いできますか。

「僕のことを常に信じて、応援してくれる日本のファンの皆に、RIZINフェザー級チャンピオンになる力があることを証明したい。新しいフアン・アルチュレタを見て欲しい。いつも応援、ありがとう」

■視聴方法(予定)
6月9日(土)
午後12時30分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

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45 BELLATOR MMA MMAPLANET o PRIDE RIZIN RIZIN47 セルジオ・ペティス パッチー・ミックス 堀口恭司

【RIZIN47】ペティスと再戦、堀口恭司「『こんなに強いヤツ、人間でいるんだ?』そんな格闘技を見せたい」

【写真】「カレーもハヤシライスもビーフシチューも一緒でしょ!」という豪快なエピソードも明かした堀口(C)MMAPLANET

9日(日)に東京都渋谷区の国立代々木競技場第一体育館で開催されるRIZIN47にて、堀口恭司がセルジオ・ペティスとのリマッチに臨む。
Text by Takumi Nakamura


堀口とペティスは2021年12月、当時堀口が保持していたBellator世界バンタム級王座をかけて対戦。1R~3Rは堀口がテイクダウン&グラウンドゲームで有利に試合を進めたものの、4Rにペティスが起死回生のスピニングバックフィストで逆転KO勝利を収めている。

その後、堀口はBellatorバンタム級GPでパッチー・ミックスに敗れるも、昨年大晦日にRIZINフライ級王座を戴冠。堀口にとっては3年半の時を経たリベンジマッチはバンタム級契約、リングで行われることとなった。

メディア用の合同インタビューにて、堀口がバンタム級で戦うこと、堀口VSペティスを日本でやることの意味を語ってくれた。以下は堀口とMMAPLANETとの質疑応答。

――ペティス選手と再戦が決まって「やり返したい」という言葉を使っていますが、それはKO負けや逆転負けしたということもあるのですか。

「“負けている”ってことがあるんで。KO負けとかそういうことじゃなくて、負けは負けなんで。そこで(やり返したい)ですね」

――前回のペティス戦の試合後はどんな心境だったのですか。

「負けた試合は全部悔しいんで、悔しいなって感じです。いつかやり返そうと思っていたら、この話がきたので、やっときたなって感じです」

――前回の対戦と比べて引き出しが増えたとのことですが、仮に前回と同じような展開になっても、もっと違う展開にできるという手応えはありますか。

「そうですね。全体的に幅が広がっていると思うので、同じ展開でも違うことができたりしますね」

――この試合は日本でも話題になっていて、本物と試合というか、実力者同士の試合を大会場で見せるというのは堀口選手がやりたかったことの一つだと思います。それについて堀口選手はどう感じていますか。

「本物の試合を見せて『こんなに強いヤツ、人間でいるんだ?』みたいな、そういうものを見せたいです。それが本当の格闘技だと思うんで、自分は。もちろん話題も大事ですけど、本物の格闘技。自分が魅せられたPRIDEとか、そういうものを自分も見せたいです」

――フライ級とバンタム級の2階級で戦うことで可能性も広がると思いますし、バンタム級で試合できた方が選択肢が広がるという考えもありますか。

「(世界的に)フライ級はあまり需要がないので。バンタム級にした方が自分の道が広がりますよね」

――ここからどんな目標を持って戦いたいと思いますか。

「今はないですね。次の試合をしっかり勝つことです」

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2024#02 45 BELLATOR Bellator CS2024#02 MMA MMAPLANET o キック タチアナ・スアレス パッチー・ミックス マゴメド・マゴメドフ レアンドロ・イーゴ

【Bellator CS2024#02】パッチー・ミックス、ギロチンを効果的に使いマゴメドフを2-1で下し王座防衛

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
パッチー・ミックス(米国)
Def.2-1:48-47.48-47.46-49
マゴメド・マゴメドフ(ロシア)

サウスポーのミックスに対し、マゴメドフが右ミドルを見せる。スイッチを織り交ぜるマゴメドフが左右のフックを強振するが、ミックスが左インローを続ける。ダブルのリードフックを繰り出すマゴメドフに、ミックスはジャブを決める。マゴメドフは右オーバーハンドも、距離が遠いか。組みにいかないマゴメドフは、近距離でもヒザを突き上げて離れる。ミックスは圧を掛けて右ジャブ、マゴメドフは左を振って前に出る。と、ローに左を合わせたマゴメドフが、ラッシュをかけると右を打ち込んでクリンチへ。離れた両者、ミックスが左ハイで前に出るが、マゴメドフも右ローからオーバーハンドと手数が増える。ミックスの右をサークリングでかわしたマゴメドフが初回を取ったか。

2R、左インローのミックス。その蹴りをキャッチしたマゴメドフに対し、ミックスがギロチンを仕掛けてジャンピンガードへ。そのまま寝技に持ち込んだマゴメドフは、問題なく頭を抜く。ミックスも下で攻められることなく、スクランブルでスタンドへ。マゴメドフは右オーバーハンドを当て、ペースを譲らない。スイッチから左右のパンチを伸ばすマゴメドフの攻撃を見切ることができないチャンピオンは、リーチ差があっても優位に立てない。マゴメドフは左から右をステップインして入れ、ミックスはインロー。叫び声を挙げたマゴメドフはギアを上げるような動きから、間合いを取り直す。

ミックスは右ジャブを当てると、終盤は間合いを測る展開に。一瞬の組みから離れたマゴメドフがボディを入れ、何やら挑発をして時間に。

3R、直ぐに近い距離でワンツーを繰り出したマゴメドフ。間合いを取って左を振るったマゴメドフがシングルレッグへ。ギロチンを合わせてミックスは、ボディトライアングルで固めるが極め切れない。それでも上を取ったミックスがボディロックからパスの圧を溜める。マゴメドフは正対したまま離れてスタンドに。直後にミックスが右ジャブをヒットさせる。インローが効いていた感のあるマゴメドフだが、左をクリーンヒットさせ動きが止まって下がったミックスに追い打ちを掛ける。

ここからクリンチの攻防も、マゴメドフがヒザを見せて距離を取り直す。パンチの勢いで上回るマゴメドフが右を当て、ステップインで左を振るう。ミックスはここもインロー、マゴメドフがボディを殴ってサークリング、最後にスピニングバックキックを見せた。不発のギロチンがどこまで評価されるのか──という5分となった。

4R、打撃の様子見のなかでミックスが組みを選択。ケージ際のクリンチで両者がヒザを使う。マゴメドフはエルボーを打って離れると、左を振るう。ミックスも右を返し、構えを変えて右ハイ──も空振りに。ワンツー、右ジャブを伸ばすマゴメドフが右アッパーを狙う。手数を増やしたい王者は、ここも右インローを蹴る。マゴメドフは小刻みに構えを変え、右オーバーハンドを入れる。さらに蹴り足をとってテイクダウン狙いから、リリースして左をヒット。ミックスのステップインはサークリングでかわすマゴメドフ、直後にローに右を合わせる。最後は首相撲の攻防となり、この回もマゴメドフが取った。

最終回、圧を掛けるミックスに対し、マゴメドフは飛び込んで首相撲→クリンチアッパーへ。と、ミックスの左の三日月が、マゴメドフの急所に入る。苦悶の表情を浮かべるマゴメドフは、試合再開と同時に左フックを当てる。さらに右フック、右ミドルのマゴメドフがクリンチの攻防でケージに詰められ、ボディロックで体を浮かされる。それでもテイクダウンを取れなかったミックスは、距離を取り直して即ダブルレッグへ。

ケージに押し込み、ヒザをついて立ち上がったミックスがボディロック、さらにシングルレッグもマゴメドフがスプロールして倒せない。ケージに押し込まれたマゴメドフは、結果的にはテイクダウンを許さず打撃の間合いに戻った。残り90秒、フックを当てて距離が詰まるとマゴメドフが首相撲へ。ミックスはダブルレッグでケージにドライブする。

クリンチでポジションを入れ替えた両者、ミックスがエルボーを繰り出して離れる。最後の10秒、ワンツーからスピングバックフィストのマゴメドフだが、この5分はミックスがモノにしたか。

初回、4Rはチャレンジャー。2Rと最終回はチャンピオン。3Rはミックスのギロチンと打撃のマゴメドフ──極め切れないギロチンは、ダメージを残せない。その点を踏まえると48-47でマゴメドフという見方も成り立つが……結果はジャッジ1人が49-46でマゴメドフ、2人が48-47でミックスを支持した。

タイトル成功したミックスのフィアンセ、タチアナ・スアレスは最初にマイクを向けられた「スプリットに驚いた」と話す。ブーイングにミックスは「3Rのギロチンで、彼は力を力を使った。レスリングで来るかと思ったけど、打撃できたね。キャンプが良くなくて、減量もハードだった。でも、ずっと強度の高い攻撃を続ける挑戦者だったよ」と話し、次の挑戦者にレアンドロ・イーゴを指名した。


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【Road to UFC2024Ep01】34歳・安藤達也の挑戦「今までは本気でUFCに挑む覚悟が足りていなかった」

【写真】無事に公式計量をクリア、安藤の挑戦が始まる(C)Zuffa/UFC

18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。2日間で4エピソードが実施されるアジア発、世界最高峰への道──その初日、エピソード01で安藤達也が中国のチュウ・カンチエと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

昨年3月のONE Friday Fightsでアリ・モタメドに勝利し、ONE本戦出場のチャンスをうかがっていた安藤。その一方で安藤のもとにはRoad to UFCなどUFCにチャレンジするチャンスも届いていた。最終的にONE本戦出場が叶わず、1年以上のブランクが空くことになったが、安藤はUFC出場を目指してRoad to UFC出場を決意した。公式計量を無事に終え、明日の戦いを待つのみとなった安藤。計量に行ったインタビューをお届けしよう。


――安藤選手にとってRoad to UFC初出場が決まりました。(取材日は5月15日)

「自分は今年もRoad to UFCがあるなら、絶対に(出場が)決まると思って動いていたんで、自分が思った通りに物事が進んでいる感じですね」

――去年もRoad to UFCに出るチャンスがあったとお聞きしています。

「ちょっと話すと長くなるんですけど………もともと自分はコロナの問題が落ちついたぐらいから自分のハイライト映像を作ってUFCサイドに送ったり、イリディウム(・スポーツ)のジェイソンが自分のことを気に入ってくれてたみたいで、ちょこちょこ連絡をくれてたんですよ。それで去年はRoad to UFC以外にもTUFとかダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズの話が来てたんです。でも自分は3月にONE Friday Fightsに出て、ONEで試合する可能性もあったから、そっちで試合することを考えていたんですよ。でもそれがなかなか決まらなくて。自分も年齢とかキャリアを考えたら先は長くないから、今年から正式にイリディウムに試合のマネジメントをお願いして、UFCを目指そうと思いました。

試合をしてなかった時期は絵を描いたり、グッズを売ったりしてお金を貯めていて、タイに合宿に行こうと思ったんです。それでONEの試合後に買ったゴールドのアクセサリーも売って。それは買った時より値段が上がってたんでラッキーだったんですけど(笑)。そうやって合宿資金を用意して、まず2週間くらいタイで合宿して、それからONEの時にサポートしてくれた(川原)波輝くんがいるアルファメールに行ったんですよね。そしたらその直後に正式にRoad to UFCのオファーがあったって感じです。ただ体重のところをちゃんと見てなくて、ずっとバンタム級だと思ってたんですよ。キロ表記じゃなくてポンド表記だったから、145ポンド=バンタム級だと勘違いしちゃって。それであとで調べたら145ポンド=フェザー級だって聞いて『まじ!?』みたいな。そこだけは計算外だったっすね(笑)」

――そんなことがあったんですね………。とはいえイリディウムと契約して、Road to UFCを見据えて海外に合宿にいったことが最終的にいい方向に進んだようですね。

「まじでそうっすね。自分のなかで『そうなるだろう』と思って動いことが全部叶っていく感じがして。これがどんどん続いていく感覚が面白いなって思いますね」

――フェザー級での試合という部分で、減量そのものは楽ですか。

「本格的な練習を始めたときが74kgだったから、8キロくらいですね。水抜きなしでナチュラル体重という感じです。上海についた段階でリミットをアンダーしていたので、普通に元気に飯も食って…みたいな感じで」

――アルファメールの練習で手応えを掴んだ部分はありますか。

「ガチガチにスパーリングをやって、結構全員ドミネートしてぶっ飛ばしてきたんですよ。帰国してからは毎日15㎞くらい走って、それでめっちゃ痩せて動きも速くなって、今の時点でリミットをアンダーするところまでいきました。向こうでいいイメージを作ることができたんで、あとは自分が気持ちよく過ごして、コンディションを整えることに集中してます」

――対戦相手のチュウ・カンチエの試合映像はチェックしていますか。

「一応4試合分ぐらい見たんですけど、自分あんまりちゃんと見ないんですよ、対戦相手の試合を。チラッと何となく見るくらいで。あんまり相手の映像を見すぎると、自分がそっち(相手)に合わせすぎちゃうんで」

――安藤選手としては相手に軸を置かずに、自分に軸を置いて試合をした方がいいパフォーマンスができますか。

「それこそ波輝君のタイトルマッチの時に練習を見ていて、すげえ対策をやっていたんですよ。で、2年ぶりの試合でプレッシャーもあって、試合そのものもユライア(・フェイバー)にお膳立てしてもらったわけじゃないですか。だから結構ピリついちゃってて。俺がなんかアドバイスしようとしても『何も言わないで』とか言われちゃう感じで。それで波輝くんの邪魔をしないように、勝ってくれれば何でもいいやと思って見てたんですけど、対策をやりすぎてて、負けない試合をやっちゃってたんですよ」

――勝つことが目的ではなく、負けないことが目的になっていたと。

「これでKO勝ちするのは難しいよなと思って見ていたら、案の定KOできずに終わって。もちろん求めるものが高過ぎるの良くないし、勝つことがチームとして大事だったのは分かっていたんですけど、俺は正直に『あれは倒せたよ』と言いました。だから自分はあんまり相手に合わせるというよりも自分が倒すことを狙って練習してますね」

――特に安藤選手は気持ちよく試合を迎えて、やりたいように戦う方がいいタイプだと思います。

「そうっすね。特に自分はそういう感覚のタイプなんで。それを重要視してやってきました」

――このトーナメントを勝ち抜けばUFCと契約できるという明確な道が出来ました。安藤選手としてはUFCに行くラストチャンスという気持ちなのか、それともやることをやればUFCに行けるという気持ちなのか。どちらですか。

「最初に話したみたいに俺は何回もUFCに行くチャンスを逃したわけじゃないすか。それでもオファーしてくれるって、結構俺のことを気に入ってくれてると思うんですよ。普通は『何回も(UFCから)オファーを断るってどういうこと?』ってなるじゃないですか。でもこうやってオファーが来たということは『本当にUFCに来たいの?』って試されてるんだなって。今振り返ると俺自身も覚悟が足りてなかったというか。本気でUFCという修羅の道に入る、全てを捧げてそこに挑む覚悟が足りてなかったんです。もしそういう覚悟があったら、今までもらってたチャンスのどこかでチャレンジしてたはず。それがこうやって覚悟を決めたら、改めてチャンスが来たわけだから、やっぱり俺はいるべくして、ここにいるんだなと思います。

適正階級じゃないチャレンジだけど、俺が見てきたヒーローのKID(山本徳郁)さんは体のサイズが違うのにデカいやつらをぶっ倒して、色んなことにチャレンジして。今と昔はレベルが違うし、そこを比べるのもよくないし、その方法が正しいとは思わないけど、俺自身は『他のやつと同じことやってても駄目だぞ』みたいな。本来バンタム級の俺がフェザー級でぶちかましたら、リスクを負った分だけ自分のポジションをゲットできると思います。

アメリカでパッチー・ミックスとかトップ選手と練習やっても通用したし、自分がUFCに通用するレベルにいるってことが分かって。それは勘違いとかじゃなくて、絶対に自分だったらいけるって自信なんです。だからあとはしっかりチャンスをくれた人たちに対して、自分が仕事をして、自分の評価を作っていくことが今の自分に必要なことなのかなって思っています」

――安藤選手のUFCへの挑戦、楽しみにしています。

「やっとここまで近づけたんで、今は目の前のことにしっかり集中して、このチャンスを逃がさないように。そう簡単な道じゃないことは分かっているし、自分が試されてるんだという自覚を持って挑戦します!」

■視聴方法(予定)
5月18日(土)
午後7時~UFC Fight Pass
午後6時45分~U-NEXT

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【Bellator CS2024#02】「首には触らせない」。ミックスに挑戦、マゴメドフが堀口×ペティス戦を予想

【写真】チャンピオンとともに135ポンドのリミット丁度で計量をクリアしたマゴメドフ(C)PFL

17日(金・現地時間)、フランスは花の都パリにあるアコー・アリーナでBellator Champions Series2024#02「Paris」が開催され、メインでマゴメド・マゴメドフがBellator世界バンタム級王者パッチー・ミックスに挑む。
Text by Manabu Takashima

2022年12月に戦っている両者。その時はミックスがマッケンジーチンでマゴメドフを落とした。自らの得意技であるフロント系チョークで敗れたマゴメドフは、今回の試合でどのような戦いをするのか。テイクダウンからコントロールが勝ち筋のマゴメドフは、ギロチンを経験するあまりに得意技を封印するのか。

そうなった時にどのような攻撃手段があるのか。チャレンジャーに尋ねた。


──パッチー・ミックスと3週間後に戦います。今の気持ちを教えてください(※取材は4月28日に行われた)。

「もう準備はできているよ。5月17日には素晴らしい試合を皆に見てもらう」

──昨年、日本でダニー・サバテーロを破って以来、Bellatorファイターを巡る環境は著し変化しました。この間、どのような気持ちで過ごしていましたか。

「BellatorがPFLに買収されたという知らせを聞いてからは、少しストレスを感じる日々が続いた。全てがクリアになるまで、時間が掛ったからね。でもBellatorは継続し、僕らは戦い続けることができるようになった。僕だけでなく、Bellatorファイターの皆が、前に進むことになった。

僕自身は試合機会がなくなるとは思っていなかったけどね。このトップリーグのトップ5にいるのだから。その時がいつになるのかだけが分かっていなくて、いずれ試合を戦うことはできると確信していた」

──では10カ月のレイオフ期間は、どのように過ごしてきましたか。

「とはいえこの間に32歳になっていたわけだし、1年に3試合、4試合を戦いたいと思っていた。だからといって試合がなかった10カ月間、何も怠けていたわけじゃない。常にジムで練習して、トップファイターでい続けられるよう過ごしてきたよ」

──サバテーロに勝った時、次の試合がタイトル挑戦になると想像できましたか。

「正直、こうなるとは期待していなかった。タイトル挑戦権を得るためにまだ戦う必要があると思っていたからね。マイク・コーガンから連絡があったのは2月で、試合の時期も早かった。でも、その時はラマダンになるので戦うことはできないと断ったんだ。自分の状況をマイクも理解してくれて、5月に実現することとなった。急ぐ必要もなく、しっかりと準備ができたよ。さっきも言ったように次がタイトルショットとは思っていなかったけど、巡ってきたチャンスだから必ずモノにするよ」

──前回のパッチーとの対戦のフィニッシュのことを皆が覚えていると思います。ギロチンチョークはマゴメドの得意技の一つですが、マッケンジーチンで落とされました。あの試合の結末を今ではどのように振り返ることができますか。

「今言われたように、ギロチンは僕の得意技の一つだ。ただ、あの時はちょっとしたミスがあった。そこはしっかりと見つめ直した。簡単なことだよ、もう首には触らせない」

──ただテイクダウンを狙うと、ギロチンのカウンター機会を与えることになります。つまり次の試合では足へのダイブは行わないということでしょうか。それともギロチンを防いでテイクダウンを取れるということですか。

「そうだね、ジムで練習をしていてテイクダウンにギロチンを合わされることはなかった。仕掛けられても、サブミットされなかったんだ。そしてパッチーにやられた。だからこそ、より注意深くテイクダウンダウンにいくようになったよ」

──テイクダウンからトップ奪取がマゴメドの勝ち筋ですが、パッチー相手にその方程式は崩さないということですね。

「前回の試合では彼の柔術を軽視していたんだ。今は違う。もちろんテイクダウンを奪ってコントロールできるし、別のプランもある。パッチーのグラウンドゲームの強さを理解したので、今回は前とは違う試合になるよ」

──前回よりもベースとなる散打の技術を見ることができそうですか。

「ハハハハハ。全てを使うよ。打撃、レスリング、柔術をミックスして戦う」

──ところでパッチーとの試合の3週間後に、日本でセルジオ・ペティスと堀口恭司選手が戦います。勝利者予想をお願いしても良いですか。

「今回はホリグチが勝つ。ホリグチの方が優れたファイターだ。ペティスはラッキーパンチで勝ったに過ぎない。全体的に見てホリグチが技術的にも上回っている。凄く興味深い戦い方をする選手だから、いつか僕もホリグチと戦ってみたいと思っている」

■視聴方法(予定)
5月18日(土)
午前0時30分~ U-NEXT

■Bellator CS2024#02対戦カード

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] パッチー・ミックス(米国)
[挑戦者]マゴメド・マゴメドフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
セドリック・ドゥンベ(フランス)
ジャリール・ウィリス(米国)

<ミドル級/5分3R>
グレゴリー・バベン(フランス)
コステリョ・ファン・スティーニス(オランダ)

<フェザー級/5分3R>
イーブ・ランジュ(フランス)
ジョナス・ビラリーニョ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
チボー・グッチー(フランス)
ダリウス・マフィ(英国)

<ヘビー級/5分3R>
スリム・トラベルシ(チュニジア)
ルイ・サザーランド(米国)

<ライト級/5分3R>
マンスール・ベルナウイ(フランス)
矢地祐介(日本)

<ミドル級/5分3R>
イマムシャフィ・アリエフ(ロシア)
マイク・シンプソン(英国)

<女子フェザー級/5分3R>
アスペン・ラッド(米国)
エカテリーナ・シャカロワ(ウクライナ)

<フェザー級/5分3R>
アザエル・アジョウジ(フランス)
ブルーノ・フォンテス(ブラジル)

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【RIZIN47】堀口恭司、セルジオ・ペティスとのリベンジ戦へ! クレベル×アーチュレッタの元王者対決も

【写真】2021年12月、Bellatorで行われた堀口×ペティス初戦のフェイスオフ。再戦がRIZINで行われるとは――(C)BELLATOR
19日(金)午後12時よりRIZIN FF公式XならびにInstagramで、6月9日(日)に国立代々木競技場 第一体育館で開催されるRIZIN47の対戦カード=堀口恭司×セルジオ・ペティス、クレベル・コイケ×フアン・アルチュレタが発表された。ここではこの2試合について、同日午後18時より公式YouTubeにて配信された内容を紹介したい。
Text by Shojiro Kameike


配信には榊原信行CEOが登場し、バンタム級戦=堀口恭司×セルジオ・ペティス、フェザー級戦=クレベル・コイケ×フアン・アルチュレタを紹介した。堀口×ペティスは2021年12月、堀口のBellator世界バンタム級王座防衛戦として開催され、ペティスが4R KO勝ちでベルトを奪取している。その後、堀口はBellatorバンタム級GPでパッチー・ミックスに敗れるも、RIZINフライ級王座に就いた。ペティスも同GPでペティスに敗れてベルトを失って以来の試合に。堀口にとっては3年半の時を経たリベンジマッチはバンタム級契約、リングで行われることとなった。

バンタム級王座戦で計量をクリアできなかったアルチュレタがフェザー級へ(C)MMAPLANET

また、元フェザー級王者クレベルと元バンタム級王者アルチュレタの一戦については、当初クレベルの相手としてゲガール・ケラモフを検討していたという。しかしケラモフは母国でフーリガン行為で逮捕・勾留されていることが報じられていた。そのケラモフの拘留が長引くためにクレベルの相手としてアルチュレタをリストアップした、と榊原CEOは語る。さらにアルチュレタはBellator経由ではなくRIZINとの直接契約で、今回からフェザー級に転向に転向するとのことだ。

さらに配信中に決定したとして、もう一つのフェザー級戦=カルシャガ・ダウトベック×関鉄矢も発表されている。ダウトベックは2018年9月にRIZINで朝倉未来に敗れているものの、2020年以降は6連勝を収め、今年1月には堀口が主宰したTOP BRIGHTS01で松嶋こよみをKOしているカザフスタン・ファイターだ。クレベル、アルチュレタと絡むことがあれば興味深いファイターの参戦といえる。

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