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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFC ABC07 トニー・ファーガソン

【UFC ABC07】キエーザに一本負けのファーガソン「リタイアしたくない。でも他で戦うつもりもない」

<ウェルター級/5分3R>
マイケル・キエーザ(米国)
Def.1R3分44秒 by RNC
トニー・ファーガソン(米国)

サウスポー同士の両者、互いに右手で距離を測る展開が続く。キエーザがジャブと右ミドル、左ストレートを伸ばす。ファーガソンも左ローを蹴り返し、前に出て左ストレートを打つ。キエーザは左ストレートから右フック。このコンビネーションを繰り返し、ジャブを突いて距離を取る。

じわじわと前に出るファーガソンに対し、キエーザが左ストレートから飛び込んで右フック。キエーザは自分の距離をキープして、離れたところからパンチで飛び込む。ファーガソンも左ストレートを返すが、それに合わせて組んだキエーザがスタンドのままバックへ。ファーガソンの体を持ち上げてテイクダウンすると、すぐに両足をフック→RNCを極めてファーガソンからタップを奪った。

試合後、敗れたファーガソンはMMAグローブを片方だけ外し「リタイアしたくない。本当にしたくないんだ。でもUFCを愛している。他のところで戦うつもりはない。グローブは一つを置くことにする。もう一つは、万が一のための持っておく。家に戻ってワイフと話し、子供を抱きしめる」と話してケージを後にした。


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【UFC ABC07】トニー・ファーガソンが対戦、マイケル・キエーザ「僕は日本で戦わなければならない」

【写真】さすがはカラーコメンテーター。非常に整理整頓された言葉が続いた(C)MMAPLANET

3日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC ABC07「Sandhagen vs Nurmagomedov」が開催され、マイケル・キエーアがトニー・ファーガソンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

今やファイターだけでなく、UFC中継の解説者としても活躍中のキエーサに解説業とファイター人生を尋ねた。「自由になれれば強くなれる」という彼の言葉はオクタゴンの内外で当てはまる。非常に穏やかでキエーザだが、日本のファンへの一言という紋切り型の締めに対し、それまで以上に声が籠るという一面が見られた。


――トニー・ファーガソン戦が今週末に行われます(※取材は7月30日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

(C)Zuffa/UFC

「凄く良いよ。

2016年にトニー・ファーガソンと試合が組まれたけど実現しなかった。僕はウェルター級に階級を上げたし、もう戦うことはないかと思っていたんだ。たけど、トニーがウェルター級に転向して僕を指名した。あの時は凄く興奮したよ。トニーは素晴しいファイターで、将来は殿堂入りするだろう。そんな彼と彼と戦うことができて本当に嬉しい」

──マイケルは3連敗、トニーは7連敗中です。この状況は勝利を目指すためにモチベーションになるのか、それともプレッシャーになるのでしょうか。

「3連敗もしていたら、本来はプレッシャーを感じるものだろうね。でも、今の僕は人生で一番大切なモノは何かが分かったから、プレッシャーを感じていないんだ。家族、友人たちとの関係は勝ち負けに左右されるものじゃない。勝とうが負けようが、彼らは僕を愛してくれている。

以前は試合に負けてファンがSNSに書き込む悪口や無神経な言葉に影響を受けることがあった。でも年を重ねて、人として成熟するとSNSの声なんて、何も重要でないと思えるようになった。僕には愛する人達、僕を愛してくれる人たちが近くにいてくれる。そんな愛すべき人々の存在が、僕からプレッシャーを取り除いてくれた。

何も縛られることなく戦うよ。そのために練習でベストを尽くしてきた。トニーが今、どのような心境で戦うのかは知る由もないけど、今の僕はそんな感じなんだ」

──自分の大切な人が理解してくれていると、顔も名前もしらない人間の書き込みなんてどうでもよくなりますよね。

「正直、今朝も色々と言われているよ。トニーは、多くのサポーターがいるからね。トニーを崇拝している分、僕に口撃をしてくるんだ(笑)。でも、僕がやるべきことはオクタゴンに上がって、勝利を得るために戦うだけだから。

家族を信じて生きるって、実は生き方を楽にしてくれるんだ。だって、それ以上に大切なモノは存在しないんだから。26歳の頃は、勝敗を生死のように捉えていた。でも、そんな風に考えることがなくなって、ファイターとしても成長していると感じている。自由でいることは競技者を強くする。今、僕は3連敗中だけど、人生においてその差は収入の差でしかない。勝てば、もっと収入が増えていたんだけどね(笑)」

──ハハハハ。そんなマイケルですが、もう6年ほど現役ファイターでありながら、UFC中継で解説者としても活躍しています。解説という仕事をすることが、MMAファイターとして役に立つことはありますか。

「もちろん、あるよ。絶対的にね。中継で解説をすることで、ファイトをするだけの自分とは違うビジョンが見えてくるようになった。ファイターの多くは自分の試合と対戦相手の試合しか、真剣にチェックしないものだ。

でも、少しでも良い解説者になろうとすればあらゆる選手のことを知らないといけない。そのためにチェックする試合の数が劇的に変わった。その結果、MMAについて理解が深まったよ。MMAは99パーセントの精神力と1パーセントの体力で戦うスポーツだ。解説の仕事をして、精神的に良い影響が出るようになった。ほとんどのファイターが、僕のような環境下で過ごしていないからね」

──TV解説は一般層にMMAを理解してもらうのに、とても大切な役割を担っていると思います。ただ殴り合いが見たいという視聴者に、MMAが何たるかを伝えることができる。そんな解説という仕事で、マイケルはどのようにMMAをジェネラル層に届かせ、より理解を深めてもらえるよう話していますか。

「まずファイトのストーリー性を伝え、興味を持たれるように心掛けている。DJは話しが面白いけど、知性を持ち合わせた解説をしている。ドミニク(クルーズ)は、技術の説明が秀でている。カラー・コメンテーターにも、それぞれ特徴がある。UFCの解説者に同じような人間はいない。ローラ(サンコ)は凄くエネルギッシュだけよね。マイケル・ビスピンはリズムよく、視ているファンの気持ちを上げている。そして、分かりやすい話し方だ。

そんななかで系統としては、僕はドミニクのような解説者になりたいと思っている。ドミニクって言葉をただ発するだけでなく、理に適う知識を持って言葉にできるんだ。試合を視ながら、そこで必要な知識をさりげなく話している。結果、ファンのMMAへの理解力が深まっている。そんなドミニク・クルーズの良さを受け継ぐような解説者になりたい」

──解説者は視聴者のことを100パーセント考える仕事で、ファイターは自分が勝つために我儘を通さないといけない。まるで別モノですね。

「どちらもスイッチを入れることが大切だよ。自由になれると、戦いやすくなる。そこが土曜日の試合でも大切になってくるだろう。自分にプレッシャーを与えることなく、戦いたい。そうやって戦うと、新しい自分になっている。きっと土曜日の試合で、ファンの皆が見たことがない戦いができるだろう。その機会を得られたのだから、存分に楽しみたいと思っている」

──マイケル、今日はありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「このスポーツから足を洗う前に、僕は日本で戦わなければならない。以前、UFC日本大会を訪れた時に、『こんなファンの前で戦いたい』と心底思った。僕はPRIDEを見て育ったし、今でもRIZINをチェックしている。日本のファンこそ、世界でベストのファンだ。日本の人達はマーシャルアーツへの造詣が深い。『いつかの日か、さいたまスーパーアリーナで戦いたい』と神に祈っているよ」

──嬉しい限りの言葉です。

「それに日本でUFCが行われる日は、近づいている。タツロー・タイラはフライ級のトップランカーに成長し、カイ・アサクラがUFCにやってくる。僕はウェルター級だから、手の合う日本のスーパースターはいないかもしれないけど、対戦相手は見つかるはずだ。UFCが日本に戻った時、絶対にその場に一緒にいたい」

■視聴方法(予定)
8月4日(日・日本時間)
午前1時00分~UFC FIGHT PASS
午前0時45分~U-NEXT

■ UFC ABC07対戦カード

<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
ウマル・ヌルマゴメドフ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
シャラブジン・マゴメドフ(ロシア)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィソン・フィゲイレド(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
マイケル・キエーザ(米国)

<女子ストロー級/5分3R
マッケンジー・ダーン(ブラジル)
ルピタ・ゴディネス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ヨエル・アルバレス(スペイン)
エルビス・ブレネウ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
モハメド・ヤヒア(UAE)
カウエ・フェルナンジス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・ガジエフ(バーレーン)
ドンテイル・メイス(米国)

<ライト級/5分3R>
グラム・クタテラデス(ジョージア)
ジョーダン・ブシニック(英国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィクトリア・ダダコワ(ロシア)
サム・ヒューズ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート(英国)
ロランド・ベドヤ(ペルー)

<ミドル級/5分3R>
セドリクス・デュマ(米国)
デニス・チュルリン(ロシア)

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【ONE167】MMAデビュー戦前のケイド・ルオトロ「数年でトップファイターに。ADCCかCJIか……」

【写真】いよいよ。本当にインタビュー中の表情、声はリラックスしていたケイドだ (C)CHOI WOO SUK

8日(土・現地時間)、タイはバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE167でケイド・ルオトロがブレイク・クーパーとMMAデビュー戦を戦う。
Interview by Choi Woo Suk

ADCC2022、77キロ級優勝。ONEではサブミッショングラップリングで世界ライト級王者に君臨しているケイドが、MMAに挑む。強い――だけでなく、フィニッシュ能力の高さ――だけでもない。正確無比ならが、無機質でなく華麗なグラップリングで組み技ワールドを変革した天才。もちろん、組んでしまえば圧倒的に強いだろう。ただし、グラップリングはない要素がMMAには存在する。

そんなMMAに対し、柔術家ではなくマーシャルアーチストとして全てに対応できる姿を見せたいというケイドにMMA、そしてADCCかCJIが揺れるグラップリング界について話を訊いた。


12歳の時からムエタイをやってきた

──MMAデビューを土曜日に控えているケイドです(※取材は5日に行われた)。今の気持ちを教えてください。

「そうだね、今の気持ちの大部分はワクワクしている――ということかな。実は柔術の時と比較すると、もっとナーバスになると思っていたから自分でも驚いているんだ。正直なところ、柔術の試合の時よりも緊張していない。きっとキャンプでの仕上がりが最高で、ワールドベストのコーナーマンがいてくれるから、凄く自信があるんだと思う。試合が楽しみでしょうがないんだ」

――ところでMMAを真剣に戦おうと思ったのは、いつからだったのでしょうか。そして、このタイミングになったのは?

「子供の頃から、いつかMMAを戦いたいと思っていた。MMAの練習もしていたけど、定期的っていうことじゃなかったんだ。去年ぐらいからは週に1度、あるいは2度ほどトレーニングをするようになっていたけどね。よりシリアスにMMAの準備をするようになったのは3カ月前から。前戦のキャンプ後、MMAを戦う時が来たと思ったから、今回のタイミングになったんだ」

――やはり気になるのは、打撃です。どれだけ準備ができているのでしょうか。

「その質問に対して、求められている答えにならないかもしれないけど、12歳の時からムエタイをやってきた。柔術のジムでやってきたから、それほど高度ではない。それでもMMAっぽい動き、MMAを考えた練習をずっとタイとやっていたんだ。MMA的な動きに関しては、適応できていると思っている。もちろん、過去3カ月ほど集中してやってきたわけじゃないけど、MMAに関しては週に1度とか2度トレーニングをしてきたことも生きるんじゃないかと思っている」

――このファイトキャンプで、打撃は誰の指導を受けてきたのでしょうか。

「タイラー・ウォンブルス(へナート・ババルの黒帯ムエタイ選手。クラシック・ファイトチームのヘッドコーチでレイモンド・ダニエルズ、アンドレ・フィーリ、トニー・ファーガソン、アレックス・ペレスらを指導してきた)だよ。ハンディントンビーチはムエタイ、キックボクシングで優れたストライカー、そして指導者がいる。なかでもエリック・パーソンには打撃単体だけでなくて打撃と柔術、そしてレスリングをミックスした動きを教えてもらってきた」

――ウォンブルス・コーチやエリックの指導を受けたということですが、主な練習場所や練習パートナーは誰だったのですか。

「タイはいつも一緒に練習してきたけど、タイラーとエリックのジムで彼らの生徒とやってきたよ。2つのジムの皆が僕をサポートしてくれたから、凄く成長が早かった。本当に彼らには感謝している」

――柔術、レスリングと同様に打撃もMMAの一部です。どのようなMMAを戦いたいと思っていますか。

「全てだよ。本当のマーシャルアーチストは、何か一つのことが特別に秀でているのではなくて何でも対応できないと。もちろん柔術は僕にとって最高の武器だ。でも柔道の投げ、レスリングのテイクダウン、特にパンチ、打撃の能力を……キックも含めて皆に披露したい。全てを見せることなく、試合を終わらせることになるかもしれない。それでも全力で今持ちうる力を使いたい」

――打撃は主に押す力。グラップリングは引く力。そういう筋肉の使い方をすると言われています。

「その通りだ」

――両方を使う時、タイムラグが生じることがあるという指摘もありますが、そのように感じることはありますか。

「それはあくまでも普通の生活における筋肉の使い方、その範疇の話だよ。僕らの肉体や心肺機能は、決定的に普通の人たちとは違う。打撃を使って組みつく。グラウンドで攻めていて、スタンドに戻ってすぐに打撃を使う。全てのスポーツで肉体の使い方は違っているけど、MMAはあらゆるスポーツの体の使い方が一体化している。そういうラグをなくすためにドリル、スパーリングで時間を費やしているんだよ。いkなる動きをしていても、肺機能を活発しないといけない。パンチ一つをとっても、脹脛だって連動している。そういう普段の生活にはない動きが、徐々に見についてくる。それこそがマーシャルアーツの練習の素晴らしい点だよ」

――なるほど、です。ではブレイク・クーパーの印象を教えてください。

「クーパー一族の一人だよね。一族の全員が重いパンチ、ノックアウトパワーを持っている。ハワイらしくて、家族の絆が太い。人生の中心にレスリングがあって、凄く尊敬しているファミリーだよ」

――では現状、ケイドにとってMMAでの目標は?

「チャンピオンになること。サークルケージに足を踏み入れ始めたばかりの僕が、こんな風に言うのは無礼なことかもしれないけどね。でも、数年以内に自分の階級のトップファイターになる」

――では、これからもMMAを続けていくということですね。

「絶対的に続けるよ。今年中にもう1試合戦いたいと思っている。この試合のあと、タイがONEで柔術マッチが控えている(※ケイドはグラップリングの試合も柔術と呼ぶことがある)。そして、1度柔術トーナメントに出るだろう。9月にはコロラドでマイキー・ムスメシとグラップリングマッチも決まっているし、どんどん試合をしていきたいんだ。希望としてはONEが11月にアトランタで開くUS大会で、MMAの2戦目を戦いたい」

ADCCかCJI、今はまだ心が揺れている状態。来週には答を出す

――今週末にMMAを控えているケイドですが、今、グラップリング界が揺れています。クレイグ・ジョーンズがADCC世界大会に100万ドルの賞金が懸かったトーナメントをぶつけてきました。

「ADCCは五輪のように世界最大の柔術トーナメントだ。未来永劫に、ね。クレイグ・ジョーンズは2階級で優勝賞金100万ドルの16人制トーナメントを行う。賞金目的で多くの選手がADCCを離れるだろう。僕とタイはADCCで戦うのか、クレイグ・ジョーンズ・インビテーショナルで戦うのか。まだ決めていない。

ADCCがなければ、ここまで柔術が脚光を浴びることはなかった。同時に100万ドルは大きいよ」

――8月、ケイドとタイがTモバイル・アリーナ、あるいはトーマス&マック・センター――どちらに姿を現すのか。いずれにしても、楽しみでならないです。

「2年前、トーマス&マック・センターでADCC世界大会を戦った時、4試合で4つの一本勝ちを収め生涯最高のパフォーマンスを見せることができたと思っている。あの会場は本当に思い入れがある。クレイグ・ジョーンズが、あの会場を使用する。そして、より大きなTモバイル・アリーナで開かれるADCC世界大会はチケットもほとんどソールドアウトらしい。二つのショー、それぞれが最高になるだろう。

ほんと、難しいよ。タイとずっと話し合ってきた。来週には答えを出さないといけないけど、今はまだ心が揺れている状態だよ」

■放送予定
6月8日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

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AB F1 MMA o UFC   アマンダ・レモス ケビン・ホランド トニー・ファーガソン マッケンジー・ダーン ヴィルナ・ジャンジローバ

8.3『UFC on ABC 7』でトニー・ファーガソン vs. マイケル・キエサ、マッケンジー・ダーン vs. ルーピー・ゴディネス



 UFCが8月3日にアラブ首長国連邦アブダビのエティハド・アリーナで開催する『UFC on ABC 7: Sandhagen vs. Nurmagomedov』でトニー・ファーガソン vs. マイケル・キエサのウェルター級マッチを行うことをデイナ・ホワイトが発表。

 ファーガソンは12月の『UFC 296: Edwards vs. Covington』でパディ・ピンブレットに判定負けしてして以来の試合で7連敗中。キエサは昨年7月の『UFC 291: Poirier vs. Gaethje 2』でケビン・ホランドに1Rブラボーチョークで敗れて以来の試合で3連敗中。7連敗中の選手がまだUFCと契約していることが凄いですが…。


 同じく『UFC on ABC 7: Sandhagen vs. Nurmagomedov』でマッケンジー・ダーン vs. ルーピー・ゴディネスの女子ストロー級マッチが行われることもデイナ・ホワイトが発表しています。

 ダーンは2月の『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』でアマンダ・レモスに判定負けしてして以来の試合で2連敗中。現在UFC女子ストロー級ランキング7位。ゴディネスは3月の『UFC on ESPN 54: Blanchfield vs. Fiorot 』でヴィルナ・ジャンジローバに判定負けして以来の試合。現在UFC女子ストロー級ランキング10位。続きを読む・・・
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AB MMA o UFC   ジム・ミラー トニー・ファーガソン

7.27『UFC 304』でボビー・グローンとパディ・ピンブレットが対戦

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 UFCが7月27日にイングランド・マンチェスターのコープ・ライブで開催する『UFC 304』でボビー・グローン vs. パディ・ピンブレットのライト級マッチを行うことをデイナ・ホワイトが発表。

 グリーンは4月の『UFC 300: Pereira vs. Hill 』でジム・ミラーに判定勝ちして以来の試合。現在UFCライト級ランキング15位。

 ピンブレットは12月の『UFC 296: Edwards vs. Covington』でトニー・ファーガソンに判定勝ちして以来の試合で7連勝中(UFC戦績5勝0敗)。続きを読む・・・
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45 AB CJ・ヴェルガラ MMA MMAPLANET o UFC UFC299 YouTube アス・アルマバエフ アンドレ・ペデネイラス イオン・クテレバ エディ・アルバレス カーティス・ブレイズ ケヴィン・ホランド ショーン・オマリー ジャイルトン・アルメイダ ジャック・デラ・マダレナ ジョアン・ウッド ジルベウト・ドゥリーニョ ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ ソン・ヤードン ダスティン・ポイエー トニー・ファーガソン ハファエル・ドスアンジョス ピョートル・ヤン ペドロ・ムニョス マイケル・ペイジ マテウス・ガムロ マルロン・ヴェラ メイシー・バーバー

【UFC299】39歳、UFC36戦目=ガムロ戦へ。ドスアンジョス「ゴールはベルトじゃない。ビクトリーだ」

【写真】300回大会に加速。豪華カードのなかで、ドスアンジョス×ガムロがプレリミという凄まじさ(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、フロリダ州マイアミはケイシーウア・センターで開催されるUFC 299「O’Malley vs Vera 2」で元世界ライト級王者ハファエル・どすアンジョスが、マテウス・ガムロと対戦する。
Text by Manabu Takashima

ライト級からウェルターと転向を2度繰り返してきたドスアンジョスが、39歳にして1年8カ月振りにライト級で戦う。そして、この試合がUFCで36戦目となるベテランは、6試合契約を結び上を今でも目指している。


──ハファエル、今週末にマテウス・ガムロと対戦します。今の気持ちを教えてもらえますか(※取材は6日に行われた)。

「最高だよ。ライト級に戻し、素晴らしいキャンプができた。土曜日への準備はできている」

──今、言われたようにライト級に戻しました。1年8カ月ぶりの155ポンドですが、39歳のファイターが階級を下げることは多くはないかと思います。

「UFCがライト級で戦うことを望んだ。それに僕自身、ウェルター級では小さいことは承知していたる。165ポンド、スーパーライト級があれば丁度良いんだけどね。でも、そんな階級はなくて、ウェルター級では小さすぎる。また上を目指すなら、ライト級の方が自分に合っているだろうしね」

──ここまで進化したMMAで1階級の差が7キロというのは、大きすぎますよね。

「その通りだと思うよ。UFCが考えを変えてくれれば、僕はスーパーライト級で戦うよ。ただし、減量は順調だ。ウェルター級で戦う時と比較すると、時間をかけて落としている。ウェルター級だとキャンプ中も、食べる量も多い。ライト級で戦う時は、そういうわけにはいかない。でも前にライト級で戦った時よりも減量は上手くいっているよ」

──対戦相手の比較ではなくて、自分の動きとしてウェルター級とライト級ではどちらが良いと思っていますか。

「ライト級は完璧だ。上手く、減量が進めばね。エディ・アルバレスやトニー・ファーガソンと戦った時は、そうじゃなかった。減量が最悪で、パフォーマンスにも影響を与えてしまった。ウェルター級でも、マイケル・キエーザ戦は減量に失敗して、完調には程遠い試合をしてしまった。今回はさっきも言ったように、順調に体重が落ちている。この調子だと、オクタゴンのなかでも100パーセントの力を発揮できるだろう」

──技術だけでなく、減量方法も進化しているように思います。

「そうだね。ノヴァウニオンのアンドレ・ペデネイラスの指導を受けると、以前とは全く違って上手く体重が落ちるようになった。栄養士からアドバイスを受け、しっかりと栄養を摂ることもできているしね。それに汗をかくためのアイテムも進化している。最終日、ドライアウトの日にはアルミニウムのカバーも使うし、凄く助かっているよ」

──そして、土曜日の試合はUFCで35戦目となります。

「ただただハッピーだよ。家族と幸せに生活できる基盤を築けた。まずそこが一番大切な部分で。とにかく、この人生を楽しめている。それに39歳になり、36戦目になってもUFCは僕にマテウス・ガムロのような強い選手を当ててくれる。ただキャリアを楽しむだけじゃない。今も競争力があって、ハードトレーニングを続けることができている。それをUFCも理解してくれているんだ。これだけタフな相手を用意しているということは、今も僕がコンペティティブだと評価してくれているからだ。

まぁ、あと数年したら最後はレジェンドファイトも経験してみたいけどね(笑)。ただ、どうなってもUFCにイージーファイトはないからね。常に若いファイターが虎視眈々とこの座を狙っている。それがUFCだから」

──達成感を感じることはないですか。

「自分のキャリアには満足している。でも、まだできる。終わっていない。神がこのヘルシーな体を与えてくれた。このまま前進を続け、強くなり続ける。UFCとも6試合の契約を結んだ。しっかりとボディケアをしているし、上を目指していることを週末に証明してみせる」

──おお、素晴らしいです。ではガムロの印象を教えてください。

「トップファイターだよ。レスリング、柔術、ともに優れている。ただし、彼は最高のハファエル・ドスアンジョスの強さを味わうことになるだろう。今回、僕は自分のルーツに戻ろうと思っているんだ」

──というと?

「柔術だよ。寝技に力を入れ、レスリングもやってきた。ガムロを相手にレスリングでもやり合えることを見せ、上を目指す。今はタイトルを意識することはないけど、勝ち続ければまたそういう機会が巡ってくるだろう。ただ一度は世界のベルトを巻いたから、そこに固執することはない。それよりも、可能な限り勝ち続けたいんだ。もちろん、キャリアを続けるうえで目標は必要だ。ただし僕のゴールはベルトではなくビクトリーなんだ。勝ち続ければ、自然とベルトには手が届く。とにかく勝ち続けるためのに戦い続ける」

■視聴方法(予定)
3月10日(日・日本時間)
午前8時分~UFC FIGHT PASS
午後12時~PPV
午前7時30分~U-NEXT

■ UFC299対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ショーン・オマリー(米国)
[挑戦者] マルロン・ヴェラ(エクアドル)

<ライト級/5分5R>
ダスティン・ポイエー(米国)
ベノワ・サンドニ(フランス)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド(米国)
マイケル・ペイジ(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)
ジャック・デラ・マダレナ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
ピョートル・ヤン(ロシア)
ソン・ヤードン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
カーティス・ブレイズ(米国)
ジャイルトン・アルメイダ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・セーミナラ(米国)
メイシー・バーバー(米国)

<ライト級/5分3R>
マテウス・ガムロ(ポーランド)
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
ケイラ―・フィリップス(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィリッピ・リンス(ブラジル)
イオン・クテレバ(モルドバ)

<ミドル級/5分3R>
ミチェウ・ペレイラ(ブラジル)
ミハウ・オレキシェイジュク(ポーランド)

<ヘビー級/5分3R>
ロベルス・デスパイネ(キューバ)
ジョシュ・パリジアン(米国)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ(米国)
アス・アルマバエフ(カザフスタン)

<女子フライ級/5分3R>
ジョアン・ウッド(キューバ)
マリナ7・モロズ(ウクライナ)

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AB MMA o ONE UFC   トニー・ファーガソン マーク・マドセン

デイナ・ホワイト「トニー・ファーガソンには引退して欲しい」/パディ・ピンブレット「トニーに引退を促すべきではない、自分で決めさせるべきだ」

セカンドキャリア 引退競走馬をめぐる旅


 『UFC 296: Edwards vs. Covington』試合後会見でデイナ・ホワイトがパディ・ピンブレットに判定負けしたトニー・ファーガソンについて以下のコメント。元ライト級暫定チャンピオンのファーガソンもこれで7連敗です。

「トニーには引退して欲しい」

「トニーはこのスポーツにおいて絶対的な戦士だった。こういう場で引退について言及するのは失礼かもしれないが、私はそうして欲しい。それが私の本心だ」



 パディ・ピンブレットは以下のコメント。

「世間が彼に引退しろと言うのは不愉快だ。いつ引退するかはその人が決めることだ。それは誰も教えてくれない。自分で決めることだ」

「トニーが戦い続けたいのなら、そうすればいい。マーク・マドセンやドラッカー・クローズといった格下の選手と対戦させれば、勝てると思うしね」

「彼はサバイブした(フィニッシュされなかった)。彼は最もタフな男の一人だし、脱帽する。絶対的なレジェンドだ。さっきも言ったが、誰も彼にに引退を促すべきではない。引退したい時にすればいい」



 トニー・ファーガソンはインスタグラムのストーリーズで「ファンのみんな、信念を持ち続けてくれ」「俺の言ってたことを思い出して欲しい。チャンピオンだ」とコメントしています。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o UFC UFC296 キック トニー・ファーガソン ペディ・ピンブレット

【UFC296】スタンド・グラウンドともにファーガソンを封じ込めたピンブレットが1年振りの試合で判定勝利

<ライト級/5分3R>
ペディ・ピンブレット(英国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
トニー・ファーガソン(米国)

グローブタッチを拒否したファーガソンが、サークリングから距離を詰める。ピンブレットが左ジャブを合わせ、右カーフキックを当てる。ファーガソンはピンブレットの右カーフに左を合わせて、尻もちを着かせた。サウスポーにもスイッチするピンブレットのシングルレッグをスプロールしたファーガソン。左ボディストレートからピンブレットの右カーフにパンチを合わせる。カウンター作戦のファーガソンが前に出ると、ピンブレットはケージを背負った。ファーガソンは左ボディストレートを伸ばす。左ジャブを突いてピンブレットにケージを背負わせると、ピンブレットも左ボディストレートを返し、右カーフを当てる。

ケージ中央に戻ると、ファーガソンの右がピンブレットの顔面を捉える。しかしピンブレットも右カーフから右ストレートを当て、ファーガソンをグラつかせた。ファーガソンがサウスポーからオーソドックスに戻したところで、ピンブレットの右がファーガソンのアゴを跳ね上げる。残り1分でピンブレットがワンツーからパンチの連打でファーガソンの動きを止めた。さらに左跳びヒザからの連打でダウンを奪ったピンブレットが、バックに回りながら連打を浴びせつつマウントへ。それでも体を起こすファーガソンを抑え込んで初回を終えた。

2R、ファーガソンから距離を詰める。サウスポーに構えたピンブレットは下がりながらオーソドックスへ。右ヒジからワンツーを浴びせるも、ファーガソンは下がらない。ファーガソンが右ハイを放った瞬間、足を滑らせた。すぐにトップを奪ったピンブレットに対し、下からヒジを打ち込みつつ足を上げていく。ピンブレットはトップコントロールを選択し、インサイドガードからパウンドを連打する。

ファーガソンは下からラバーガード、さらに三角絞めを狙うも失敗。さらにケージキックの機会をうかがうが、これもピンブレットに潰された。ケージに頭を押し込まれたファーガソンはピンブレットのパウンドを浴びる。足を一本越えたピンブレットは、ハーフガードのファーガソンに肩固めを狙うもガードに戻された。メインカード前に来場したドナルド・トランプ元大統領の目の前で、ピンブレットはトップコントロールを続けてラウンドを終えた。

最終回、パンチがスローになったファーガソンに対し、ピンブレットが右ショートから左ジャブを当てる。サウスポーにスイッチしたピンブレットの左前蹴りでバランスを崩したが、それでもピンブレットが前に出る。ピンブレットはシングルレッグへ。これを防いだファーガソンを引き込もうとしたピンブレットが背中を着くと、ファーガソンは立ち上がりスタンドを要求した。

レフェリーがブレイクをかけ、スタンドに戻ったがピンブレットがシングルレッグからリフトアップし、グラウンドに持ち込む。ファーガソンはハーフからガードに戻した。ピンブレットはパウンドを打ち込み、蹴って離そうとしたファーガソンの左足を抱えてケージに押し込んでいった。ファーガソンは左腕でピンブレットの首を抱えるも、ギロチンを極めることはできず。さらに足関節から三角絞めを狙ったが、全て潰されて試合を終えた。

裁定はピンブレットがフルマークの判定勝ち。ピンブレットが1年振りの試合を勝利で飾った一方で、ファーガソンはこれで7連敗となった。


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『UFC 296: Edwards vs. Covington』前日計量動画

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MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Leon Edwards (170) vs. Colby Covington (169.5) – for welterweight title
・Champ Alexandre Pantoja (125) vs. Brandon Royval (124.5) – for flyweight title
・Shavkat Rakhmonov (171) vs. Stephen Thompson (171)
・Tony Ferguson (155.5) vs. Paddy Pimblett (155.5)
・Josh Emmett (146) vs. Bryce Mitchell (145.5)

PRELIMINARY CARD (ESPN2/ESPN+, 8 p.m. ET)

・Dustin Jacoby (204.5) vs. Alonzo Menifield (204.5)
・Irene Aldana (136) vs. Karol Rosa (135.5)
・Cody Garbrandt (136) vs. Brian Kelleher (136)
・Ariane Lipski (126) vs. Casey O’Neill (125)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 6 p.m. ET)

・Cody Durden (126) vs. Tagir Ulanbekov (126)
・Lucas Almeida (146) vs. Andre Fili (145.5)
・Martin Buday (264.5) vs. Shamil Gaziev (259.5)

 『UFC 296: Edwards vs. Covington』前日計量結果。全員パスしています。




 前日計量動画。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・レオン・エドワーズ vs. コルビー・コヴィントンはエドワーズ支持7人、コヴィントン支持4人。

・アレッシャンドリ・パントージャ vs. ブランドン・ロイヴァルはパントージャ支持9人、ロイヴァル支持2人。

・シャフカット・ラフモノフ vs. スティーブン・トンプソンは11人全員ラフモノフ支持。

・トニー・ファーガソン vs. パディ・ピンブレットはファーガソン支持3人、ピンブレット支持8人。

・ジョシュ・エメット vs. ブライス・ミッチェルはエメット支持8人、ミッチェル支持3人。続きを読む・・・
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【RIZIN LANDMARK06】佐藤将光が振り返る、太田忍戦─01─「あのカカト落としはめっちゃ効くんですよ」

【写真】トニー・ファーガソンにインスパイアされたカカト落としは嫌がらせではなく効かせる技だ (C)RIZIN FF

10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されたRIZIN LANDMARK06にて太田忍に判定勝利した佐藤将光。
text by Takumi Nakamura

スクランブル発信となった一戦では、これまでのキャリアで培った「小技」を随所に効かせ、強力なレスリング力を誇る太田をMMAで攻略してみせた。試合当日には伝わりにくかったら組みの攻防で何が起きていたのかを紐解きつつ、佐藤の今後のキャリアについても訊いた。


――RIZIN初参戦で太田忍選手から勝利を収めた佐藤将光選手です。試合後の反響はいかがですか。

「色んな人に声をかけられるし、しばらく連絡を取っていなかった学生時代の知り合いからもたくさんメッセージが来て、試合が終わったあともSNSのフォロワーが増え続けています。あと僕が思ったのはRIZINにはRIZINファンがいるということ。UFCをはじめ海外のMMA団体を見る人もいると思うんですけど、RIZINだけを見て楽しむファンがいるんだなと思いました」

――今回の試合で佐藤選手の存在を知ったファンも多かったと思います。

「試合後のマイクでも触れた“にわか”論争ですね(笑)。でも実際に僕はRIZINファンの人の目に留まらないところで試合をしてきたので、急遽試合が決まって挨拶で出てきたら『誰?』となるのは仕方ないかなと思います」

――試合そのものは大会1週間前の発表で、実際にオファーがあったのは大会2週間を切った頃だと聞いています。試合に向けた練習や準備の状況はどうだったのですか。

「僕は試合の有無で練習スケジュールが変わる方ではないので、体力的な問題はあまりなかったです。練習そのものも木曜日(28日)までがっちりやって、金曜日(29日)に名古屋に移動して。試合中は普段より多少疲労感を感じたので、ちょっと脱力して(体力を)コントロールしてやらなきゃなぁと思ったくらいです。対戦相手の対策に割く時間はなかったですが、それは太田選手も同じ条件だったと思います」

押し込まれることを想定し、クラッチを外す動きで太田を消耗させる作戦だった(C)RIZIN FF

――短い準備期間でどんな対策を練っていたのですか。

「太田選手はやってくることが予想がつくというか、強い部分=組み&レスリングが突出しているので、そこの対応をどうするかを考えていました」

――試合そのものは佐藤選手の想定内の展開でしたか。

「組まれてケージまで押し込まれるだろうなと思っていたので、そうなった時の腕のクラッチを切る動きと投げられたあとのリカバリー、そこは準備していたものが出せたと思います」

――佐藤選手は太田選手に組まれた時、ケージに身体を預けつつ、半身・もしくは背中を見せてテイクダウンをディフェンスしていました。正面から組まないことは意識していたのですか。

「そうですね。一本でも脇を差せていればいいんですけど、脇を差せずに正面でボディロックされたら、フロントスープレックス系の危ない投げ技を喰らったり、テイクダウンされたらそのまま動けない状況になってしまう。だったら半身になって正面で組まれないようにしていました。あとは背中を見せた時は相手の腕のクラッチを下げて親指から剥がすようにして、相手に力を使わせるもしくは腕をパンパンにさせようと思ったんです。そういうプレッシャーをかけながらギロチンチョーク、アームロック、ネルソン系の動きにつなげようと。仮にがっちり組まれてしまったら抵抗はせず、自分から膝をついて、そこから展開を作るつもりでした」

正対せずに、ツー・オン・ワンで太田の片手をコントロールする。これが佐藤の狙いだった(C)RIZIN FF

――では序盤はケージに押し込まれたとしても、太田選手のスタミナをロスさせようと思っていたわけですね。

「はい。ただ相手もさすがで予想以上にスタミナがありました」

――ケージを背にして正対したとき、足へのカカト落としを多用していました。試合後に太田選手もダメージがあった攻撃として、あのカカト落としを挙げていました。

「嫌がらせくらいにしか見えないと思うのですが、実際にやられるとめっちゃ効くんですよ。多分僕の練習仲間はあれを見て『いつものやつをやってる!』と思ったでしょうね。僕は太田選手があれを嫌がって、もっとテイクダウンを狙って動いてくると思ったんです。でも意外にそのままの態勢で我慢してくれたので、僕としてはそのまま蹴り続けました」

――実際に効いている感覚もありましたか。

「太田選手が立っている場所や足の位置がかなり遠くになって、僕にもたれかかるような形になったので効いていたと思います。あの立ち位置・足の位置だったら、投げられることはないだろうなと思いました」

――相手の動きを制するという意味では確実にダメージを与えていたようですね。ちなみにどのくらい前から使っているのですか。

「技そのものは結構前から使っていて、確かトニー・ファーガソンがやっていた技で、それを真似してやってみたんですよ。そしたらみんな嫌がってくれたので、組まれる・押し込まれる展開で使おうと思っていました。僕は対戦相手と比較して、自分の方がレスリングが強いことはほぼないんで、ああいう小技をやりながら動きを作って、その動きの中で自分が有利なところを取る意識でやっています」

1R終盤のネルソンは極めというよりも、ここからのスイープを狙っていた(C)RIZIN FF

――もう一点、佐藤選手は両手で太田選手の片の手を持ってクラッチさせない動きも多様していましたよね。

「あれは力が強い相手に対してツー・オン・ワンで=相手の片手を両手で持って、ボディロックさせないようにしていたんです。しっかり片手をコントロールできていれば、相手は腕一本でテイクダウンは出来ないし、そこから正対すれば僕の方がヒザ蹴りやアームドラッグで逆にバックを狙える。そういう形を狙っていました」

――1R終盤にネルソンのような形で引き込みましたが、あの狙いは何だったのですか。

「あのまま極めるというよりもひっくり返してマウントを取りたかったんです。マウントを取って削る、もしくは肩固め。でも太田選手の頭が抜けてしまって返せなかったですね。あと太田選手は上半身がごついので、ああいう体系の人にはちょっとかかりづらいっていうのもあります」

――想定通りに試合が進んでいたと思いますが、試合中に修正すべきだと思った点はありますか。

「自分からプレッシャーをかけすぎて、距離が近くなって簡単に組ませすぎたのは良くなかったですね。もっとフェイントをかけて、相手が組みに来たところを切って打撃を当てる。もしくは後半になったら組みを切ってがぶって殴る。そこまで持っていければよかったです」

<この項、続く>

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