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MMA ONE UFC UFN196   イケ・ビジャヌエバ オンラ・ンサン キック グレゴリー・ホドリゲス ジェイ・ハーバート ズヴァイアド・ラジシュビリ タバタ・ヒッチ チェ・スンウ パウロ・コスタ パク・ジュンヨン ボクシング マーヴィン・ヴェットーリ

【UFN196】パク・ジュンヨンと対戦、グレゴリー・ホドリゲス─02─「メンタルゲームを制すること」

【写真】当然、フェイスオフでもフレンドリーだ (C)Zuffa/UFC

23日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでが開催されるUFN196:UFN on ESPN+54「Costa vs Vettori」で、パク・ジュンヨンと対戦するグレゴリー・ホドリゲス・インタビュー後編。

コンテンダーシリーズの敗退から掴んだUFCとの契約。愛する柔術、柔術家の顔を押し殺してMMAで戦う。KOパワーはあっても、心掛けるのは正確な攻撃と正しい位置取り。インタビューの受け答えだけでも、良い人ぶりが伝わってくるホドリゲス──その根底にあるファイト・フィロソフィーは「メンタルゲーム制する、我慢」だった。

<グレゴリー・ホドリゲス・インタビューPart.01はコチラから>


──デビュー戦はその2014年の9月で、ジャングルファイトでした。

「そうヴァリッジ・イズマイウがプロモーターのね。その試合で負けて、2試合目は勝てたけど3戦目でまた負けた。距離の序盤は本当に厳しい状況だったよ。ベースの柔術を使って戦っていたけど上手く機能しなかった。

2016年かな、ヴィトー・ベウフォートのサポートするために米国に来て、ラシャド・エヴァンスやリョート・マチダらとトレーニングをした。その時、柔術とMMAは別モノだって目が覚めたんだ。柔術ができるからって、MMAを戦えるわけじゃない。

MMAはグラップリング、打撃、レスリング、全てがエクセレントじゃないと戦えない。それから何年も徹底してボクシングの練習をしてきたよ。そして今、ヘンリー・フーフトとダニエル・メンデスの下でムエタイ、キックボクシングの修得に励んでいる。

でも柔術をずっとしてきた僕は、道着を握るために腕の力が強くてKOできる力があった。ジャカレもそうだったよ。ジャカレには何千発と良いパンチを貰って来たからね(笑)」

──道着をグリップすることで、パンチ力が増すモノなのですか。

「そうだよ。柔術をしてきた人間は前腕が強いからね。そうやって打撃を徹底して練習して、今のスタイルを構築してきたんだ」

──グレゴリーはKOパンチを持っています。ただし、その使い道を知っているというか距離とタイミングをしっかりと計って戦っていますね。そしてフィニッシュすることを急がない。

「僕はケージに向かう時、5分✖3Rを戦い切るつもりでいる。15分間、自分の戦いをすること。15分間戦う前に勝てたとすれば、それはボーナスだよ。もちろんフィニッシュしようと思っている。でも、ラッシュすることはない。急ぐ必要はないんだ。試合時間は15分ある。常に正しいポジションを取り、一つ一つ正確な攻撃をする。

相手を倒して、一気呵成にフィニッシュを狙い、その結果攻撃が粗くなってカウンターを被弾して逆転負けしたことがあるんだ。2度とあんな過ちは犯さない。アンデウソン・シウバとX-gymとブラックハウスで練習をしていたんだけど、彼は絶対にカウンターパンチなんて貰わないよね。アンデウソンから試合中の気の持ち方を習ったんだ。

勿論、アンデウソンは次元の違うファイターだよ。でも、つねにリラックスして戦うことは僕もできる。それが僕に戦い方だよ。

いつの日か、僕にタイトル戦を戦う機会が巡ってきたら、また違う戦い方をする。それまでは自分をしっかりとコントロールして戦うよ。いかにこのメンタルゲームを制することができるのか。それが成長の鍵を握っていると思う」

──では、そのメンタルを持って土曜日はどのような試合をしたいと思っていますか。

「サンフォードMMAでトレーニングしてきたこと、その全てを駆使して戦いたい。コーチ、チームの皆が僕を勝たせるために協力してくれた。その成果を試合で見せたいんだ。さっきも言ったようにパク・ジュンヨンはタフな対戦相手だ。彼は僕をテイクダウンしようと、その機会を伺い組みついてくるだろう。でも、パンチを当てる隙を見つけてプレッシャーを掛ける」

──例えテイクダウンをされても、グレゴリーは柔術で戦えますね。

「ゲームプランはテイクダウンを切ることだけど、仮に寝技になっても問題ない。グラウンドは僕の庭だから。寝技に自信があるから、テイクダウンされることは怖くない。だから、自分の打撃が伸びたと思っている。ボトムでも、トップでも寝技になれば僕のモノだ。

本音を言えば、もっと僕の柔術を見せたいという気持ちもあるんだ。どれだけ僕がグラウンドで戦るのかを知ってもらいたいんだよね」

──そこはやはり柔術の横顔が出てしまいそうになるのも、抑えて戦っているわけですね(笑)。グレゴリー、今日はありがとうございました。凄く貴重な話を聞かせてもらいました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「僕には最高の日本人の友がいる。タカシ・サトーから、多くのことを学んでいる。一番は忍耐力だ。彼から我慢すること教えてもらっている。本当に心が強くないと、我慢はできないことをサトーを見て分かったんだ。そしてリョートと彼の父ヨシゾーさんからも日本人の心を教えてもらった。ヨシゾーさんは偉大な人間だよ。

いつの日か日本に行って、もっと日本のことを知りたいと思っている。日本のファンの応援をエネルギーに変えて戦いたい。ありがとう。土曜日の試合を見逃さないでほしい。皆に喜んでもらえる試合をするよ」

──ぜひチーム・メイトのオンラ・ンサンのセコンドで、日本に来てください。

「おお、オンラのことを知っているのかい?」

──はい、ONEで何度も取材をさせてもらっています。

「おお、そうなのかい!! オンラは今回の試合もセコンドに就いてくれるんだ。そうなんだっ!! ちょっと待って、スクショを撮らせてくれ。君の写真を見せて、インタビュー受けたってオンラに伝えるから(笑)」

■視聴方法(予定)
10月24日(日・日本時間)
午前2時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN196計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
マーヴィン・ヴェットーリ: 204ポンド(92.53キロ)
パウロ・コスタ: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン: 156ポンド(70.76キロ)
リック・グレン: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェシカローズ・クラーク: 135.5ポンド(61.46キロ)
ホセリン・エドワルツ: 134.5ポンド(61.0キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス: 146ポンド(66.22キロ)
チェ・スンウ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ドワイト・グラント: 170ポンド(77.11キロ)
フランシスコ・トリナルド: 169.5ポンド(76.88キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニック・ネグメレアフヌ: 204.5ポンド(92.76キロ)
イケ・ビジャヌエバ: 184.5ポンド(83.68キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
グレゴリー・ホドリゲス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
メイソン・ジョーンズ: 156ポンド(70.76キロ)
デヴィッド・オナマ: 153.5ポンド(69.62キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
タバタ・ヒッチ: 115ポンド(52.16キロ)
マリア・オリヴェイラ: 115ポンド(52.16キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロウレアノ・スタルポリ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ジェイミー・ピケット: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
カーマ・ワーシー: 155ポンド(70.31キロ)
ジェイ・ハーバート: 155ポンド(70.31キロ)

<フライ級/5分3R>
ジェフ・モリーナ: 125ポンド(56.7キロ)
ダニエル・ラセルダ: 125ポンド(56.7キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ヘナタ・リヴィアナ・ソウザ: 115ポンド(52.16キロ)
ランダ・マルコス: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 135ポンド(61.24キロ)
ズヴァイアド・ラジシュビリ: 135ポンド(61.24キロ)

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【UFN196】計量終了 路上で見いだされ、修士号2つのLFA王者。ジョージアの傑物、ラジシュビリに要注目

【写真】別にMMAで強くなくても良いだろう……こんな多才なファイターがいるのか……ラジシュビリ(C)Zuffa/UFC

22日(金・現地時間)、23日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN196:UFN on ESPN+54「Costa vs Vettori」の計量が行われた。

メインのマーヴィン・ヴェットーリ✖パウロ・コスタは当初はミドル級で組まれていたが、コスタが体重が落ちないということでキャッチウェイト、さらにライトヘビー級に変更され実施されることとなった。


そんなコスタの我がままが通った今大会、韓国から3連勝中のチェ・スンウがアレックス・カサレス、パク・ジュンヨンがグレゴリー・ホドリゲスと戦うメイン&プレリミカードは、まず外せない。

この他、2度目のUFCで初勝利を目指すタバタ・ヒッチにも注目だ。

ストロー級のヒッチは6月のマノン・フィオフォ戦をショートノーティスで受け、フライ級でも大きな相手に打撃で圧倒されて完敗──。ストロー級で戦う今回のマリア・オリヴェイラ戦がある意味、本当の意味でのUFCキャリアのスタートとなる。

日本のSEI☆ZAで活躍し、滞在中には小見川道大から講道館黒帯を巻かれたヒッチの持ち味は、なんといっても組みにある。紫帯でノーギワールズを制し、マッケンジー・ダーンの練習相手として力をつけたヒッチにとって今後のキャリアを左右する大一番だ。

そのヒッチはスクランブル発進でUFCと契約したため、LFAではタイトル戦に絡んでいないが、プレリミ第1試合に出場するズヴァイアド・ラジシュビリはLFAバンタム級王者として、オクタゴンに初参戦となる。

ギガ・チカゼ、マラブ・デヴァリシビリと小さな旋風をUFCで巻き起こすジョージア人ファイターのラジシュビリは、19歳の時にストリートファイトの強さを名将コバ・ケシュラシビリに見いだされ、大学に通いならMMAのトレーニングを始めたという変わり種だ。

2011年にプロMMAにデビューし、4年間で10連勝を達成──現地のコンバットリーグ・ワールドチャンピオンシップではフェザー級王座に就き、同団体のライト級のグラップリングチャンピオンにも輝いている。

母国の大学で経営管理学で学士となったラジシュビリは、米国の大学へのスカラシップを得て渡米、修士号を習得している。ジョージア時代からその知識を生かしたビジネスを展開し、ロシアでは会社経営をしていたという才覚もある。

米国でMMAへの想いを抑えれず、LFAで復帰すると2戦目でリッキー・スティールを破りバンタム級王座を獲得した一方で、UFCで戦うチャンスを得た現状でもデータ解析の修士号を習得中でジョージア時代に職歴のある市場調査会社を持つという目標を持っている。

ストリートファイトの強さを見初められ、ジョージアのMMA王者から北米MMAの登竜門であるLFAでもベルト奪取、その上で2つの修士号を得て米国をビジネス拠点にするというプランを持つ──文武両道どころか商才まであるラジシュビリ──傑物と称しても過言でないだろう。

今後、ラジシュビリはMMA一本で人生を賭けているファイターの夢を潰していくことになるのか。要・要・要注目のUFCデビュー戦だ。

■視聴方法(予定)
10月24日(日・日本時間)
午前2時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN196計量結果

<ライトヘビー級/5分5R>
マーヴィン・ヴェットーリ: 204ポンド(92.53キロ)
パウロ・コスタ: 204.5ポンド(92.76キロ)

<ライト級/5分3R>
グラント・ドーソン: 156ポンド(70.76キロ)
リック・グレン: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェシカローズ・クラーク: 135.5ポンド(61.46キロ)
ホセリン・エドワルツ: 134.5ポンド(61.0キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・カサレス: 146ポンド(66.22キロ)
チェ・スンウ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ドワイト・グラント: 170ポンド(77.11キロ)
フランシスコ・トリナルド: 169.5ポンド(76.88キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニック・ネグメレアフヌ: 204.5ポンド(92.76キロ)
イケ・ビジャヌエバ: 184.5ポンド(83.68キロ)

<ミドル級/5分3R>
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)
グレゴリー・ホドリゲス: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
メイソン・ジョーンズ: 156ポンド(70.76キロ)
デヴィッド・オナマ: 153.5ポンド(69.62キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
タバタ・ヒッチ: 115ポンド(52.16キロ)
マリア・オリヴェイラ: 115ポンド(52.16キロ)

<ミドル級/5分3R>
ロウレアノ・スタルポリ: 184.5ポンド(83.68キロ)
ジェイミー・ピケット: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
カーマ・ワーシー: 155ポンド(70.31キロ)
ジェイ・ハーバート: 155ポンド(70.31キロ)

<フライ級/5分3R>
ジェフ・モリーナ: 125ポンド(56.7キロ)
ダニエル・ラセルダ: 125ポンド(56.7キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ヘナタ・リヴィアナ・ソウザ: 115ポンド(52.16キロ)
ランダ・マルコス: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 135ポンド(61.24キロ)
ズヴァイアド・ラジシュビリ: 135ポンド(61.24キロ)

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MMA ONE UFC YouTube   チェ・スンウ

『UFC Fight Night 196: Costa vs. Vettori』前日計量動画

UFC Fight Night 196 weigh-in results: Paulo Costa, Marvin Vettori set at light heavyweight(MMAJunkie)
MAIN CARD (ESPN+, 4 p.m. ET)

・Paulo Costa (204.5) vs. Marvin Vettori (204)
・Grant Dawson (156) vs. Ricky Glenn (155.5)
・Jessica-Rose Clark (135.5) vs. Joselyne Edwards (134.5)
・Alex Caceres (146) vs. Seungwoo Choi (145.5)
・Dwight Grant (170) vs. Francisco Trinaldo (169.5)
・Nicolae Negumereanu (204.5) vs. Ike Villanueva (205)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 1 p.m. ET)

・Jun Yong Park (185.5) vs. Gregory Rodrigues (185.5)
・Mason Jones (156) vs. David Onama (153.5)
・Maria Oliveira (115) vs. Tabatha Ricci (115)
・Jamie Pickett (184.5) vs. Laureano Staropoli (185.5)
・Jai Herbert (155) vs. Khama Worthy (155)
・Daniel da Silva (125) vs. Jeff Molina (125)
・Randa Markos (115) vs. Livinha Souza (115)
・Zviad Lazishvili (135) vs. Jonathan Martinez (135)

 『UFC Fight Night 196: Costa vs. Vettori』前日計量結果。全員パスしています。ミドル級からライトヘビー級に急遽変更されたパウロ・コスタ vs. マーヴィン・ヴェットーリはそれぞれ204.5ポンド、204ポンドです。






 前日計量&フェイスオフ動画・


UFC Fight Night 196 predictions: Marvin Vettori or Paulo Costa in 205-pound main event?(MMAJunkie)

 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・パウロ・コスタ vs. マーヴィン・ヴェットーリはコスタ支持4人、ヴェットーリ支持9人。

・グラント・ドーソン vs. リック・グレンはドーソン支持12人、グレン支持1人。

・ジェシカ・ローズ・クラーク vs. ジョセリン・エドワーズはクラーク支持9人、エドワーズ支持4人。

・アレックス・カセレス vs. チェ・スンウはカセレス支持4人、チェ支持9人。

・ドワイト・グラント vs. フランシスコ・トリナルドはグラント支持3人、トリナルド支持10人。

・ニコラエ・ネグメレアヌ vs. アイク・ヴィラヌエヴァはネグメレアヌ支持12人、ヴィラヌエヴァ支持1人。続きを読む・・・
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UFC チェ・スンウ 石原夜叉坊

UFC on ESPN+49:第2試合・ジュリアン・エロサ vs. シャルル・ジョーダイン

150ポンド契約。UFCでは珍しい(体重オーバーではない)キャッチウェイトマッチ。

本来はレローン・マーフィーがジョーダインとフェザー級で対戦予定だったが、開催地がイギリスからラスベガスに変更になったことにより、マーフィーがビザを取得できず欠場。先週になって急遽エロサの出場が決まったものの、減量が間に合わないためか150ポンド契約で組まれた。

エロサは16年3月、石原夜叉坊にKO負けしリリースされると、ローカルで経験を積みコンテンダーシリーズに出場してUFCと再契約。が、3連敗でまたリリース。しかし昨年、試合のわずか3日前に代役としてUFCと再契約。押された展開から3Rにダースチョークを決めてUFC4年半ぶりの勝利を手にした(この時も150ポンド契約だった)。次戦ではネイト・ランドワーに飛び膝で56秒KO勝ちで連勝。が、今年6月の3戦目はチェ・スンウのワンツーでダウンした後のパウンドでKO負け。25勝のうち11KO・11一本勝ちがあり、判定勝ちはわずかに3回。

ジョーダインはチェ・ドゥホにKO勝ちした1戦のインパクトが大きいが、ここまで2勝2敗1分け。前戦は欠場選手の代役で登場した階級下の選手にドゥホ戦以来のKO勝ち。

パンチで出るジョーダイン。ミドル。エロサはキャッチするとそのまま組んでケージに押し込むが離れた。パンチの打ち合い。エロサの左がヒット。また蹴り足をキャッチしたエロサ、放して蹴りを入れる。ジョーダインまたミドルを放ちヒット。エロサの右がヒットし一瞬ぐらついたジョーダイン。エロサ間合いを詰めるがジョーダインはミドルを入れる。ケージまで詰めたエロサ。左ボディ。ジョーダインが前に出てパンチを放つがエロサバックステップしかわす。逆にエロサが出てパンチを入れる。ジョーダインの左がヒットしたが、エロサ間合いを詰めるとタックルへ。ボディロック。ケージでこらえるジョーダイン。首相撲に切り替えたエロサだがジョーダインがパンチで引き剥がす。ジョーダインが右をヒットさせたがエロサのパンチを貰い少しぐらつく。エロサが追い打ちに来ると飛び膝で威嚇。ホーン。

1Rはパンチをを効かせた場面があったエロサのラウンド。

2R。ジョーダインパンチで出る。エロサが首相撲に捕らえるが構わずパンチを打ち込んでいく。エロサも打ち返し打ち合いに。首相撲で膝から右を打ち込んだエロサ。また首相撲に捕らえるがパンチ連打で引き剥がしたジョーダイン。しかしエロサ出ていく。ジョーダインの飛び膝とエロサの前蹴りが同時に放たれ、前蹴りがローブローに。再開。パンチで出るエロサ。ジョーダインのパンチを貰ったが下がらない。ジョーダインの方がやや消耗しているか。エロサ飛び込んで左ボディ。ジョーダインがパンチで飛び込むと首相撲。しかしジョーダインの左をもらいダウン気味に倒れた。気合を入れてすぐ立ったエロサだが、下がっているのでやはりダメージがあったか。残り1分。エロサちょっと動きが落ちている。ジョーダインが先手を取る。首相撲から右を入れたエロサ。ホーン。

2Rジョーダイン。

3R。エロサ出ていくがジョーダインもパンチを打ち込む。エロサ組み付くとボディロックからバックに回り投げた。押さえ込む。ジョーダインのガードに。頭を押して距離を作りながら立ったジョーダイン。バックを取られたがケージにもたれて正対。離れたがエロサすぐに出るとケージに詰めてボディに膝連打。またケージに詰めるとタックルへ。ボディロック。バックに回りながら倒した。また頭を押して立つジョーダインだが、立ち際にエロサが得意のダースチョークに捕らえて引き込む。がっちり入りタップアウト!

エロサはUFC復帰後3勝目で全フィニッシュ。前の試合のバリオーもそうだが、戦績的にUFC最下層レベルだった選手が、気持ちが入った攻めを見せ、勝ち星もついてきている。

ジョーダインも2Rまでは互角の打ち合いで気持ちでは負けていなかったが、立ち際の一瞬のすきをつかれた。

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Bu et Sports de combat MMA UFC グレゴリー・ホドリゲス サンチン ジュリアン・エロサ チェ・スンウ 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。チェ・スンウ✖エロサ「前足の足の裏」

【写真】確かに『ぶん殴る』という意志が伝わってくるようなチェ・スンウ(C)Zuffa/UFC

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たチェ・スンウ✖ジュリアン・エロサとは?!


──今回の試合は私どもから解説をお願いした形ではなく、岩﨑さんからチェ・スンウを取り上げたいという話でした。

「はい。この試合もチェ・スンウとエロサでは、質量に差がありました。ただし、日本人選手にあの試合ができるのかということなんです。日本人と韓国人、フィジカルもそこまで違わないのに、なぜ彼らはアレができてUFCと何人も契約しているのか」

──契約選手の数の差は市場の差もあるかと思います。一昨年12月のプサン大会はプサンの観光局がバックアップしていました。UFCを韓国が受け入れている状況が、契約選手との違いでもあるかと思います。もちろん、UFC好みのストライカーが多いのもあると思いますが……。

「その戦い方において違いの一つが、チェ・スンウの試合から見て取れることができました」

──違いというのは?

「それは足の裏なんです」

──……。足の裏ですか?

「はい。特に前足の足の裏です。日本人選手の多くが前足が、パタパタと動く。なぜ、そんな風に動くのか。それは足を止めないため。足が止まると、パンチを被弾するからという発想ですね。もう、この時点で防御の発想になっています。チェ・スンウはそんなに前足を動かしていないです。それは最初からぶん殴ろうという気持ちでいるからで。足の裏もパタパタと浮くことがないです」

──前提として、エロサという相手がそれを許しているという見方ができるかと思います。

「はい、相手は力不足です。そしてチェ・スンウはフィニッシャーです。前回のグレゴリー・ホドリゲスとの違いですね。だから、これもホドリゲスと同じように相手のレベルが上がり、さらにフィニッシャーの欧米人、ブラジル人を相手にしたときにできるのか──それは分からないです。しかし、エロサにはできています。

エロサは石原夜叉坊に敗れている選手ですが、それでも日本人でUFCという場でああいう風に戦えることができるのか……そこを考える必要があります。体格的にも骨格的にも、筋肉的にもそこまで差のない韓国人選手ができていることを、すぐにできる選手がどれだけいるのか」

──できない要因というのは、どう考えておられますか。

「韓国という国土は、常に大陸からの侵略に備えていたと思います。同じアジアでも中央アジア、あの地域の選手たちは土地を奪いあい、国家を形成してきた。そういう血生臭い歴史……今もロシアとウクライナの間でクリミア半島を取り合っています。取らないと取られる。そういう意識が根付いている。結果、やられる前にやってしまえという風潮が、日本人は彼らより欠けてしまっているのです。

日本では侵略されるかもしれないという背景を持っていたのは、沖縄だけだったかもしれないです。大和から侵略されるかもしれない。中国から侵略されるかもしれない。そこで空手が生まれたのは、偶然とは思えないです。少なくとも日本人と韓国人は、日本人とブラジル人や米国、ロシア人より近いです。だけども韓国人ファイターは臆さない。基本的に攻撃のことを考えている。

防御を第一に考える場合と攻撃のことを考えている場合では、質量は圧倒的に変わります。向かい合っているとエロサは、チェ・スンウのパンチのほうが強いことが分かっている。チェ・スンウも自分のパンチのほうが強いことが分かっている」

──フィニッシュの左フック。エロサも左を打って当たっているにも関わらず、チェ・スンウはガードをせずに打ち込んでKOしています。

「ようは韓国の選手とはDNAが違う。だから韓国人選手と同じことをしても、ダメなんです。チェ・スンウもロシア人にこれができるか。やって勝てるかといえば、また違ってきます。ただし、差があるのは筋力でないんです。それは呼吸です。これは断言できます」

──息を吸う、吐くの呼吸でない……阿吽の呼吸などの呼吸ですね。

サンチンで追及している呼吸ですね。日本のプロ野球とMLBも、この呼吸が違います。バットの振り方も違う。それは呼吸の違いなんです。だから、真似をしないで結果を残す選手が野球には存在しています。彼らのやっていることをやるのではなく、日本人には日本人のやり方があります。日本人のやりかたは、多くの欧米人は分からないはずです。彼らのやることを無視するのではなく、研究をしてどこを取り入れて、どこを取り入れないか。なんでも真似をしていてはいけないと思っています」

──つまりチェ・スンウは左フックでKOしましたが、見るべき点、真似るべき点は左フックではないと。

「左フックに着眼して、それを真似ても真似ることはできていないと思います。彼は前足をパタパタと動かしていないです。つまり、チェ・スンウは打つ重心です。前足を500グラムでも重くする。それだけで変わってくることは、多いです。見違えるほどです。ただし、その500グラムを置くことができない」

──それは?

「怖いからです。被弾したくない。ただし、その500グラムがあれば相手も無暗に出てこられなくなります。だから攻撃は最大の防御という言葉が生まれたんです。パタパタと動く、防御のため防御は却って危険です。間も相手になってしまいます。

空手でもMMAでも、どこを見るのか──左フックでKOしたことではなくて、なぜそうなったのかを見る。そのシーンから、動画を巻き戻してもらえると要因が見てくるはずです。結果でなくてプロセスを把握すると、自ずと理解できることは増えてきます。日本人選手は肉体的に近い韓国人選手ができていることを理解し、生かしていくべきだと思います」

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MMA UFC チェ・スンウ デイヴィー・グラント マルロン・ヴェラ

『UFC on ESPN 25: The Korean Zombie vs. Ige』パフォーマンスボーナス



 UFCが『UFC on ESPN 25: The Korean Zombie vs. Ige』のパフォーマンスボーナスを発表。

▼ファイト・オブ・ザ・ナイト
・マルロン・ヴェラ vs. デイヴィー・グラント

▼パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト
・マット・ブラウン、チェ・スンウ

 4選手には各5万ドルのボーナス。続きを読む・・・
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MMA UFC UFC ESPN25 ジュリアン・エロサ チェ・スンウ

【UFC ESPN25】カウンターの打ち合いはチェ・スンウが左フックでジュリアン・エロサをマットに沈める

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ(韓国)
Def.1R1分37秒 by TKO
ジュリアン・エロサ(米国)

チェ・スンウがガードを固めて右ロー。エロサの右ローに合わせて右ストレートを当てる。何度も顔面に右をもらうエロサ、反対に左フックをカウンターで狙うがクリーンヒットはない。チェ・スンウの左ジャブに左ミドルを合わせたエロサが、1分半すぎにチェ・スンウの右の打ち終わりに左フックを放つ。しかし、そこにチェ・スンウがストレート気味の左フックをカウンターで当てて、ジュリアン・エロサはダウン。そのままチェ・スンウがパウンドアウトした。


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Report UFC UFN ESPN+24 UFN184 チェ・スンウ ブログ ユーゼフ・ザラル

【UFN184】チェ・スンウ、打撃でリードしTD&クリンチゲームでザラルから判定勝ち

<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ(韓国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ユーゼフ・ザラル(米国)

代役の代役でスクランブル出場となったザラルと、1年2カ月振りのファイトとなるチェ。チェが左ミドルハイをまず見せ、ローからワンツーを繰り出す。ザラルは飛び込んで左フック、そしてステップジャブを伸ばす。チェは右カーフを蹴り、ザラルは左右に回る。右ハイ、ワンツーのチェに対し、ザラルはジャブからテイクダウンを狙う。ケージに押し込まれたチェはオーバーフック&ヒジを押し込んで耐える。

ダブルレッグも倒されなかったチェは、ブレイク後に前蹴りからワンツーも左フックをカウンターで受ける。チェは右エルボーを当て、左ミドルを入れると最後はテイクダウンを決め終盤に攻撃をまとめた。

2R、チェはダブルジャブをいれ先手を取ると、クリンチへ。体を入れ替えたザラルがシングルからハイクロッチへ。足を外に出してとされないチェが、エルボーを側頭部に打ち下す。残り半分でブレイクが掛かり、チェが右から左を伸ばす。さらにワンツーからクリンチでザラルをケージに押し込むと、右腕を差し上げてテイクダウン。スタンドで待ち受けてスコアリングしたチェは、自らの前蹴りでバランスを崩したザラルが立ち上がってきたところでケージに押し込み、この回も取った。

最終回、ザラルはジャブを当てるが息が荒い。チェはローを蹴り込み、すぐにテイクダウンを決める。ここもグラウンドへいかず、ザラルが立ち上がるのを待ってワンツー、そして右ストレートを当ててクリンチへ。腕を取って体を入れ替えたザラルは、初めてテイクダウンを決めるとギロチンへ。

ネックロック気味のギロチンを防ぎ、続く三角も対処したチェが結果的にトップに。クローズドのザラルにエルボー、鉄槌を落とし立ち上がったチェはこれ以上スタンドに付き合う必要はない。残り2分を切り、ハイクロッチでテイクダウンをザラルが狙う。ヒザたちから立ち上がり、時間を使ったチェはバックを譲りながら防御に徹する。

胸を合わされ、ポジションを入れ替えたチェは盤石の押し込みへ。ギロチン狙いからザラルが押し込み返したところでタイムアップに。チェ・スンウが見事な危機管理&ポイントスコアでオクタゴン連勝を決め、「アンダードックだったからテイクダウンでも寝技でも、自分のデキることを全てやろうと思った」と話した。


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