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【ONE FN08】MMA初陣も間近?! タミー・ムスメシ戦、ビアンカ・バシリオ「上と下、どちらからでも」

【写真】英語はまだ苦手だが、明るくノリノリでインタビューに応じてくれたバシリオ(C)MMAPLANET

25日(土・現地時間)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night08でビアンカ・バシリオが、タミー・ムスメシとサブミッショングラップリング・マッチで対戦する。

2019年ADCC60キロ級優勝のバシリオは1年前の今頃、IMMAFの国別対抗戦=SUPER CUPのバーレーン代表として、アマMMAを戦っている。その時はタジキスタンのショホナ・ゴゾエワを63秒腕十字で下し、そのままバーレーンのKHK MMAに所属しBRAVE CFでMMAデビューを果たすと見られていた。が、バシリオはONEと契約、グラップリングマッチで2度目のサークルケージ登場となる。

そんなバシリオに今回と組み技戦とMMAにデビューについて尋ねた。


――1年前の今頃、アマMMAで秒殺勝利を挙げ、KHK MMAに所属しBRAVE CFでMMAデビューを飾るのかと思いきや、ADCC後にONEと契約。11月にサークルケージ初戦となったグラップリング戦でミレーナ・カオリをRNCで下しました。

「他のプロモーションからデビューの誘いがあったのは確かよ。柔術では生きていけるだけの対価なら手にすることはできるけど、他のスポーツのようなファイトマネーは手にできない。私の柔術はベスト、それでもプロとして試合をして生活ができない。だから打撃とトップゲームを駆使してMMAを戦おうと決めたの。

そして神に祈り、話し合ってONEで戦うことに決めたの。ONEで戦うことが私の道だと思った。ベストの選択をしたと思っている。ONEは選手の待遇も良いし、チャトリも最高の良い人だったから。それにONEだと、グラップリングとMMAの両方で戦っていけるから。最初はもうMMAだけを戦おうと思っていたけど、ONEのオファーによってMMAだけでなくグラップリングで戦うことも可能になったの。すぐにでもMMAを戦いたいけど、ONEでのグラップリングも2試合目、ここでしっかりと勝って次はMMAを戦うつもりよ。グラップリングとMMAを同時に戦うことこそ、私の生き方だから」

――打撃はアマMMAでは、ほぼ使っていなかったです。

「でも私は子供の頃からムエタイとボクシングの練習もしていたの。カポエイラもね。それから柔術に出会った。今では世界で最高の柔術家になれたし、打撃を使ったMMAも挑戦したくなったの」

――ではいつ、MMAで戦おうと思っていますか。

「すぐにでも。来月でも構わないわ(笑)。ずっと準備してきたし、すぐにでも戦いたい。2年前からプロフェッサー・ウジ・リマの下で、MMAで戦う準備をしてきたの。私はもう柔術に関しては、何も証明する必要はない。だから新しいキャリアをスタートさせたくて。

プロフェッサーはヒーローというニックネームがあって、MMAを40戦以上も戦ってきた人。IMMAFの試合前も彼とトレーニングをしていたけど、正直、あの時はそれほどMMAを戦える自信はなかった。でもチャレンジしたかった。それが人生でしょ?」

――MMA熱が相当に高まってきていますが、その前にタミー・ムスメシとグラップリング戦があります。

「彼女は本当に本当に、優れた選手よ。彼女が黒帯で優勝しているとき、私は紫帯や茶帯を巻いていた。彼女とは対戦相手も共通している場合が多くて、凄く興味深い試合になると思う。でも私は自分を信じているし、私のゲームを信じている。そうなれるよう、たくさん練習をしてきたから」

――MMAが頭にあると、トップゲームを心がけるようになるということは?

「まず彼女がまず引き込んでくるはず。マイキー・ムスメシのようにね。私は彼女の動きをしっかり頭に入れて戦う。パスガードをして、フィニッシュしたい。トップかガードかは重要じゃない。上と下、どちらからでも攻めて、フィニッシュを狙うから」

■放送予定
3月25日(土・日本時間)
午前8時00分~ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONEキックボクシング世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
[挑戦者]ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONE女子ムエタイ・アトム級選手権試合/3分5R>
[王者] アリシア・エレン・ホドリゲス(ブラジル)
[挑戦者] ジャネット・トッド(米国)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
平田樹(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
オ・ホテク(韓国)
アクバル・アブデュラエフ(キルギス)

<キックボクシング・ストロー級/3分3R>
ジャン・ペイメン(中国)
トレプチ・ドガク(ロシア)

<ムエタイ128ポンド契約/3分3R>
アスランバック・ジグレーブ(ロシア)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
山北渓人(日本)

<ムエタイ・フェザー級/3分5R>
ニコラス・ラーセン(デンマーク)
エディ・アバソロ(米国)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
エカテリーナ・ヴァンダリーバ(ベラルーシ)
イマン・バーロウ(英国)

<サブミッショングラップリング女子ストロー級(※56.7キロ)/10分1R>
ビアンカ・バシリオ(ブラジル)
タミー・ムスメシ(米国)

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【ONE FN08】ワクワクが止まらない。アレックス・シウバと対戦、山北渓人「ここからが本当の勝負」

【写真】来るべき日が楽しみでならない。そんな風な山北だった(※取材は3月10日に行われた)(C)MMAPLANET

25日(土・現地時間)にシンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night08でONEデビュー戦=アレックス・シウバ戦を山北渓人が戦う。

無敗のままストロー級キング・オブ・パンクラスとなり、やや時間を置いたものの目標であったONEというワールドステージに立つこととなった山北をインタビュー。シウバ戦、それからの戦い、日本人対決──ストロー級という舞台では紛れもなく世界最高峰にあるONEでの戦いの日々に、胸を躍らせる山北の今の心境とは。


──昨年7月にパンクラス王座獲得、その前からONEへステップアップを公言していましたが、正式発表までなかなか時間を要しました。その間、不安はなかったですか。

「ちょっと期間は開いてしまいましたが、交渉は進めてくれていると思っていたので自分の中では100パーセント信じていました」

──この間、これだけ試合期間が開いたことで1試合、国内で挟みたいと思うことは?

「試合をしないとマズいとかはなかったです。パンクラスのタイトルマッチが決まった時からONEで戦うことをモチベーションにしていて。しっかりとタイトルを獲ったので、ONEで戦うことだけ見ていました」

──だからこそ、時間が掛かることに不安を感じるかと思うのですが。

「いえベルトも獲って、ONEからすると無敗でチャンピオンになったので契約しない理由がないと思っていました」

──……なんとも純粋な……。

「遅いなぁと思いつつも」

山﨑剛(Me,We代表) 僕が交渉していて、絶対に大丈夫だと話していました。遅いなぁとはありましたけどね(笑)。いや、ホントに信じていれば絶対に大丈夫だと自分も思っていましたよ」

──時間が掛かったということで、ONEに行くために必要な練習もできたかと思います。

「トップとも打ち合えるよう打撃と、ルールが変わるのでサブミッションの方も強化をしていました。打撃はずっとやってきた藤田大和さんだけでなく、弟の藤田健児さん(※プロボクサー)にボクシングを習っています。打撃って人によって色々とイメージが違うのでそのイメージを混ぜて、いいとこ取りのような形で自分でMMAにマッチさせて。最近、固まってきたような気がします。

魅津希さんともスパーリングをして、本当に速くて……。同じストロー級なので、自分もあれぐらいのスピードにならないといけないなと思います。そこの気持ちがあるから、良くなりつつあるけどまだまだだと感じます」

──これまで見せてきた組むための打撃と、やりあう打撃は違うかと思いますが。ONEでは後者の打撃も必要という考えでしょうか。

「プレッシャーが無いと組めるモノも組めなくなるので、打撃でちゃんと勝負できるようにならないと世界のチャンピオンレベルには勝てないと思います。そこは少しずつですけど、打撃は手に入れたいと思います」

──そうなると、スタンスも変って来ないですか。

「微調整ですね。これまで試合で打撃を出してこなかったので、今回は相手が柔術家ということもあるし、極めへのディフェンスも大事なんですけど……。自分が組みたい側だったのが、相手が組みたいというシチュエーションも出てくるかもしれないので、打撃をやる準備をしてきた形です」

──ぶっちゃけてアレックス・シウバは打撃と組みが、ハッキリしている印象があります。

「そうですね。組む時は振りまわす系の打撃をして、勢いで入る感じですね。でも、その方が自分としても見やすいですし、テイクダウンのディフェンスも自信があるので、組みたくても組まさない。相手が綺麗な打撃をやっている時も勝負して。組みたい時も打撃の雰囲気をみせて逆にテイクダウンを取りに行ったり、惑わせて戦います。相手のやりたいことをさせにように」

──そしてグラウンドになると、ONEの判定基準があるのでコントロールでない部分が必要になってきます。

「柔術、グラップリングだけだとアッチの方が経験があるので、パウンドが重要になってくると思います。あとはグラウンドのヒザが解禁されるので、そこはRoad to ONEの試合でもTKO(※2021年2月、安芸柊斗戦)しているように、一番の武器になると思います。グラウンドのヒザは積極的に使っていきたいと思います」

──純粋な柔術的なグラップリングだと、がぶられると引き込むことも十分に考えられます。そしてアレックス・シウバはMMAでも、積極的に引き込んで潜ることがあります。

「柔術っぽい寝技をしますよね。あそこまで寝技をする相手は、これまでにいませんでした。極めも強いです。ただ練習でも大和さん、米倉大貴選手とスパーリングをしていて。

──米倉選手ですか!!

「米倉君が軽量級では日本一だと僕は思っています。足関節、スイープ、パスという面では相手も狙ってくるでしょうけど、米倉君より強いとは考えられないので。ディフェンスにも自信があるし、MMAとしてトップキープが僕の強味で。相手の得意なところと、僕の得意なところでマッチしています」

──米倉選手はセコンドでの指示でも、どれだけ知識が豊富なのかと感心させられます。

「米倉君の一番強いところは、パスガードだと自分は思っていて。足関節もそうですけど、システムが固まっているような感じします。ちゃんとトップを取って、殴る。その自信はあります」

──元チャンピオンですが、今のアレックス・シウバを相手にどのような試合をしないといけないと考えていますか。

「落ちているとは考えていないですけど、ランカーではないのでしっかり勝って、ベルトに近づきたいです」

──この間、ジャレッド・ブルックスがストロー級の頂点に立ちました。

「そこは想定内でした。ブジャレッドとパシオは全然タイプが違うので、どっちがやりやすいかといえば僕はパシオでした。ジャレッドは結構、厳しい相手になってくると思います」

──そこに行き着くまで、誰と戦っていきたいと考えていますか。

「一番戦いたいのはボカン・マスンヤネです。次に箕輪ひろば選手との試合が決まっていますが、あの試合が挑戦者決定戦。負けた方と僕が戦うと勝手に思っています」

──グスタヴォ・バラルトという相手も気になります。

「ぶっちゃけ、バラルトはあまりやりたくない相手ですね(苦笑)。これまで150センチ台の相手、僕の方が背が高いというのはなかったです」

──ONEという舞台ですが、猿田洋祐選手、名前が挙がった箕輪選手、川原波輝選手と修斗とDEEPの王者もいます。

「できれば海外で日本人同士の試合はやりたくないという気持ちもあります。でもパンクラスのチャンピオンとして、修斗のチャンピオンとかはやってみたくて。前に猿田さんと北方(大地)さんがやっていて、猿田さんが勝っています。僕もパンクラスのベルトを巻いたからには、一番はパンクラスだということを証明したいので、当たったらちゃんと日本人を倒して、まずは日本人最強を名乗りたいです。そうなるのは必然です」

──おお、頼もしい言葉です。他にダニエル・ウィリアムスや、その彼に勝ったジェレミー・ミアドと怖いけど勝手ながら楽しみな相手も多いですね。

「綺麗な打撃を使う選とも、しっかりと打撃で戦ってテイクダウンに持ち込めるようにしたいです」

──ONEで戦うことに向けて、過去最高のワクワク感なのでは?

「パンクラスのタイトルも大切でしたが、ONEに出ることがスタートだと思ってきました。やっと始まる。ここからが本当の勝負。ベルトを獲っても満足していなくて、そうなるにはONEのベルトを獲らないといけないです」

──そのためにデビュー戦は本当に大切になります。

「インパクトを残したいのもありますけど、どうしても負けられない。しっかりとフィニッシュすることに重点を置いているのがONEなので、フィニッシュすることが大切になります」

■放送予定
3月25日(土・日本時間)
午前8時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN03 ジャレミー・ミアド ダニエル・ウィリアムス

【ONE FN03】ワンツーでウィリアムスを沈めて4連続KO勝ちのミアドが12月マニラ大会出場をアピール

<127ポンド契約/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
Def.3R0分31秒 by TKO
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

ミアドが左ジャブと右ロー。ミアドの右ローがウィリアムスの下腹部を捉え、一瞬ストップされる。再開後もプレッシャーをかけるのはミアドだ。ウィリアムスも足を使いながら右ローとワンツーを見せる。前に出てきたウィリアムスをワンツーで迎え撃つミアドだが、ウィリアムスの右ストレートがクリーンヒットし、ミアドがバランスを崩した。相手のパンチをもらいながら組み付いたミアドは、左腕を差し入れて相手をケージに押し込み、シングルレッグに切り替えつつ、ボディロックでテイクダウンに成功する。

ハーフガードを取ったウィリアムスに対し、左腕を差し入れながらパスしたミアドはマウントへ。ウィリアムスのブリッジに合わせてバックも狙いながら、トップをキープする。ウィリアムスはハーフに戻し、スクランブルを狙うもミアドはトップポジションを譲らない。ウィリアムスはケージに背中を着けて立ち上がったが、ミアドはそのままドライブ。しかしミアドが離れた。

ミアドが離れると、前に出ていくウィリアムス。しかしミアドの右がクリーンヒットして、ウィリアムスはダウンを喫した。さらに上半身を起こしたウィリアムスに右ヒザを当てたミアド。立ち上がったウィリアムスに、さらに右を当てるミアドだが、ウィリアムスも打ち返して打撃戦に。ウィリアムスは顔面から出血が見られる。

2R、左右に動くウィリアムスに対し、ミアドは左インローを当てる。アウトサイドから右ストレートを当てたミアドだが、ウィリアムスも相手の打ち終わりに右を打ち込んだ。ウィリアムスが左右のステップを使うために、的を絞れなくなったか。ミアドの右は届かないが、ウィリアムスにも決定打はない。ウィリアムスの左フックの打ち終わりに右を繰り出したミアド。至近距離で互いにパンチを強振し合う。

ミアドの左ジャブをかわし、右のボディストレートを放ったウィリアムス。右ローを当ててから、インサイドで右を繰り出した。ウィリアムスの右ローで、ミアドがバランスを崩し始める。ケージ中央でパンチを振り合う両者。そのなかでウィリアムスのコンパクトなパンチと右ローが当たるように。しかしミアドの左フックでウィリアムスがダウン。さらにパンチで攻め立てるミアドに、ウィリアムスはテイクダウンを仕掛けたが、倒すことができず。そのままミアドが左右フックをクリーンヒットさせていった。

最終回、ウィリアムスの右ローにミアドが右ストレートを合わせる。ウィリアムスは左右にステップを踏みながら右ローを繰り出す。しかしミアドがアウトサイドからの左右フックに続き放ったワンツーをモロに食らったウィリアムスがダウン。その瞬間、レフェリーが試合を止めた。

これで4連続KO勝利となったミアドは、「1日たりとも休むことなく、トレーニングを積んできた。誰がこの階級で本物なのか、12月のマニラでトップ5と戦う準備はできている。僕の強さを見せつけたい」とアピールした。


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【ONE FN03】「リネケルの戦いは非常に限定されている」。バンタム級王座に挑戦、アンドラジ―02―

【写真】その自信通りの試合展開、結末となるか(C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」のメインで、ジョン・リネケルの持つONE世界バンタム級王座に挑戦するファブリシオ・アンドラジ・インタビュー後編。

スパーリングパートナーを負傷に追い込むほどの激しいスパーリングを試合前に繰り返す彼は、王者リネケルを「リミテッド・ファイター」と言い切り、ベルトを巻くことに絶対の自信を持っていた。

<ファブリシオ・アンドラジ・インタビューPart.01はコチラから>


――体力、精神力をスパーリングで養ってきたわけですね。

「気楽に構える選手もいるだろうけど、僕は戦いのフィーリングを大切にしている。練習の時からそこを創っていきたいんだよ」

――スパーリングパートナーはボディ・プロテクターが欠かせないですね(笑)。

「ホント、だから練習パートナーのことはいつも気にかけているよ。試合が決まるようなことがあれば、僕のスパーリング相手はしなくて良いと伝えているし。当たり所が悪いと本当にケガをしてしまうからね。だから、スパーリングパートナーを見つけることが難しいんだよ。とはいえ自分が強くなるには、そこも欠かせないプロセスだから。攻める気持ちを持ち続けてくれる練習相手が必要なんだ」

――それだけの準備をして戦う相手、ジョン・リネケルには技術的にはどのような印象を持っていますか。

「ウェルラウンダーではあるよ。キャリアも長いし、経験豊かだ。ただし、リネケルの戦いは非常に限定されている。彼のスキルに関しては、何も心配することはない」

――あれだけのパンチ力を誇っていますが。

「そこが一番の武器だ。そして彼のハンドパワーを無力化させることが、僕のやるべきこと。パンチ力がある分、彼の攻撃は限定される。そのパンチ力を承知しているからこそ、何も驚くような攻撃はないだろう」

――つまり彼のパンチを無力化させる戦いをすると。蹴りとリーチで上回るファブリシオは、そこを使って戦うということですね。

「僕は空間を使って戦える。これまでリネケルがKOしてきた相手は、彼と打撃戦を戦える相手ではなかった。凄く背の低いファイターが、フルパワーでパンチを振るう。何も印象に残る攻撃はないよ。パンチ力はあっても、動きはない。頭を動かすこともなく、ステップも踏まない」

――UFC時代のコリー・サンドハーゲン戦やTJ・ディラショー戦は参考になりましたか。TJにはテイクダウンがありますが、両選手とも蹴りがあってパンチで圧倒することができませんでした。それでもサンドハーゲン戦では、3Rに逆襲していましたが。

「ディラショー戦はそうでもないけど、サンドハーゲン戦はしっかりとチェックしたよ。でもサンドハーゲンもディラショーも、僕のようなパワーはないからね。サンドハーゲンは良いストライカーでステップも良い。でも、ノーパワーなんだ。あれぐらい威力だとリネケルが思っているようだと、大変なことになるよ。

そう、そこなんだよね。僕がリネケルのパンチ力を気にしていないのは、彼以上にパワフルな攻撃力があるから。試合が始まると、彼にとってこの試合は悪夢になると教えてやるつもりだよ」

――そのパワーがあって、あのスピードとタイミング、そして距離が存在するということでしょうか。あの距離のコントロールとタイミングの取り方は、真似ができるモノではないかと。

「多くの対戦相手は、僕の攻撃が見えていない。もちろん、動きだしも分かっていないよ。まず試合開始直後から、彼らにはないスピードで動き、そのままのペースを保てる。逆に僕の方が対戦相手の動きは丸見えだ。ジョン・リネケルのような相手の踏み込みは、特に見やすい。あのパンチの出し方は、すぐにどんなものが理解できる。特に手数が多いから、余計に分かりやすいんだ。リネケルって、ただ追いかけてくるだけなんだ。しかも、踏み込みの幅が少ない。簡単に間合いを外すことができる」

――もう答えてもらっているようなものですが、世界バンタム級王者になる自信のほどを教えてください。

「リネケルはONEバンタム級戦線でベストファイターだ。僕を除けば、ね。彼を叩きのめす能力を僕は持っている。僕がニューチャンピオンになる時がやってきたのさ」

――ところでファブリシオはONEで戦う前に、ムエタイやキックで戦うためにアジアにやってきました。ONEでキックやムエタイのベルトを狙うことは考えていますか。

「それもオプションだけど、今は絶対的にMMAに集中している。もっとMMAでやりたいことがあるんだ。この試合後、ONEと話し合って自分が何をできるかを探っていきたい」

――今回の世界戦は米国のプライムタイムでライブ中継され、ファブリシオはヘッドライナーです。

「そんな大会の中心を担うことができてエキサイトしているよ。米国ではリネケルは名前があるから、良い試合を皆に届けたいと思っている」

――単刀直入に伺います。リネケルは元UFCファイターですが、ファブリシオはアルジャメイン・ステーリングやタイガームエタイで顔を合わすこともあるピョートル・ヤンらUFCトップファイターと比較して、自身の力をどのように考えていますか。

「僕がワールドベストのバンタム級ファイターだ。リネケルを倒した後、そのことを証明するために過去に誰も成し遂げていないことをやり遂げるつもりさ」

■放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE162】「オールドライオンは今もハングリーだ」。バラルト戦へ、アレックス・シウバ―02―

【写真】こだわりがバーリトゥード世代の柔術家な――アレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でグスタボ・バラルトと対戦するアレックス・シウバ・インタビュー後編。

40歳を迎え、充実するストロー級で勝ち続けタイトルも視野にあるというシウバだが、同時にミックスファイト、体重差のあるサブミッショングラップリングに興味を持ち、その闘志を燃やしていた。

下からの攻撃、打撃のある試合、体重差のある組み技を欲するアレックス・シウバ――最後のオールスクール柔術家世代の声に耳を傾けてほしい。

<アレックス・シウバ・インタビューPart.01はコチラから>


――確かにその通りです。

「ガードを取って、人生を過ごしてきたんだ。テイクダウンを取れないときは、引き込んでスイープする。それが僕の才能だし、そうやって勝ってきた。そのことには誇りを持っているよ。それに『試合が楽しみだ。いつも面白い試合をしてくる』ってファンに言われることも本当に嬉しいよ。人々に影響に与えらえることが、モチベーションになっているし、満足しているよ」

――アレックスはデェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太選手と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアの1人です。そして発展し続けているストロー級で今も戦い続けていることにも誇りを持ってほしいです。

「ストロー級はヤングライオンだらけになったね。でもオールドライオンもライオンなんだ(笑)。ハングリーじゃない若いライオンを年老いたライオンは狩っていくからね。ホント、ストロー級はタレント揃いになってきたよ。

今もタイトルを狙っている。でも、以前のようにそこだけを見ているわけじゃない。色々な選手と戦ってエンジョイしたいと感じるようになってきたんだ。そして彼らに勝ちたい。その結果、タイトル戦を戦うチャンスを得ることができれば、もちろん王座返り咲きを目指すよ。

それがノーマルな道だよね。と同時に僕はONEで最も一本勝ちが多い。その特徴を生かして、誰かとミックスファイトを戦ってみたい。1Rは打撃、2Rはグラップリング、3RはMMAでも構わない。僕はどのエリアでも戦えるから。それで家族のためにお金を稼ぐことができれば最高だよ。と同時に、12月のジョシュア・パシオとジャレッド・ブルックスの世界ストロー級選手権試合の行方は気になっているよ」

――もちろん、そうなりますよね。

「きっとブルックスが勝つ。ブルックスはタフで、アグレッシブ、おしゃべりだ。でも彼は僕を名指しにしたことはない。ファンの皆が僕の極めを評価してくれて、ブルックスに挑戦できるなら楽しみだよ。ブルックスはトップ3に勝っている。でも、僕にもチャンスはある。タイトル戦、ミックスファイト、どちらでも構わない。プレッシャーはなく、残りのキャリアを楽しみたいんだ」

――サブミッショングラップリングはいかがでしょうか。MMAガードの使い手が、現代グラップラーと戦う試合も楽しみです。

「そこもありがたいことに、本当に多くの人が尋ねてくれることなんだ。『いつ、ケージでグラップリングマッチを戦うんだい?』って。ONEから要請があれば、いつだって戦うよ。ただし、僕の気持ちとしては、今はMMAかミックスファイトで打撃のある試合を戦いたい。

僕の体はいつまで打撃有りのMMAやミックスファイトを続けられるのか、自分でも分からないんだ。あと1年かもしれないし、あと1試合かもしれない。体と心が応じる限り、続けるつもりだよ。でも、いつ体と心がノーというか、僕にも分からない。そうなった時、もう僕はMMAやミックスファイトを戦うのは無理なんだ。

でもグラップリングは未来永劫に戦うことができる。とはいっても、サブミッショングラップリング戦のオファーが来たら……やっぱり『ノー』とは言えないだろうね(笑)。100パーセント、『レッツゴー』と返答するよ、何があってもね。でも、しつこいようだけどMMAかミックスファイトを戦いたい。特にミックスファイトは戦っておきたいよ。MMAが最初でも、グラップリングが最初でも、ムエタイが1Rになっても構わないから」

――ただ相手にも寄りますが、打撃系の相手ならストライキングマッチが初回に来ますよね。

「そうだね。打撃、グラップリング、MMAという順の試合はファンも大好きだろう。相手? そこは考えていない。ただし、グラップリングではアイデアがあるんだ」

――そこはグラップリングの場合は想定してあると(笑)。

「重い相手と戦いたい。そこに柔術の原点があるから」

――小よく大を制する。アレックスはどこまでもオールドスクール柔術家ですね。

「大きな相手が、僕を仕留めに来る。そういう状況で何ができるか。自分を知りたいんだよ。そうすれば人々もグラップリングとはどういうモノか分かってくれると思う。そういう舞台、背景があれば僕の戦闘本能に火がつき、胸躍るファイトができるだろうね」

――素晴らしいですね。

「オールドスクールだからね。その醍醐味を理解してくれる人は、君も含めオールドスクールだよ(笑)」

――アハハハハ。確かにその通りです。アレックス、今日はありがとうございました。金曜日にアレックスとバラルト戦を楽しみにしている日本のファンに一言お願いします。

「皆の応援に感謝している。僕の心は日本のファンとともにある。ONEは11月に日本大会を開く予定だったけど、来年になると聞いた。日本で戦うことはいつまでも僕の夢だよ」


■ONE162放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■ONE Fight Night03放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE162】ディープハーフ上等。MMA無形文化遺産=アレックス・シウバ─01─「見極める力」

【写真】すっかり渋くなってきたアレックス・シウバ(C)MMAPLANET

21日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE162「Zhan vs Di Bella」でアレックス・シウバがグスタボ・バラルトと対戦する。

キューバのグレコ五輪レスラーと戦うシウバは、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークと内藤のび太と並び、ONEストロー級戦線のパイオニアだ。デェダムロンが正式に引退し、のび太も2年以上実戦から離れているなか事実上、最後のオリジナル・ストロー級アスリートとなったシウバも40歳。

そのファイトスタイルはパウンドばかりか、四点ヒザが認められたONEルールでガードワークを駆使するという他に例を見ないモノだ。下派のシウバはハーフやオープンガードばかりかディープハーフまで使いこなす。誰もが知っている技であっても、ほとんどがMMAで使わない技術でシウバは試合を組み立てる。まるでMMA界の無形文化遺産ようなアレックス・シウバのファイト、見逃すことはできない。


「練習が長引いてしまって、インタビューに遅れてしまった。申し訳ない」

──全然大丈夫です。そんな時に取材を受けてくれてありがとうございます。

「いつだって大歓迎だよ」

──グスタボ・バラルト戦まで4日(※取材は10月17日に行われた)、調子はいかがですか。

「良い感じだよ。バラルトとMMAを戦う機会を得られて、最高だよ」

──今回はマレーシア、クアラルンプールの試合です。ついにシンガポール在住のアレックスも国境を越えることができましたね。

「そうだね。でも僕が出る大会は、無観客だからあまり関係ないかな。KLでもシンガポールでも。土曜日の朝のファイトナイトはオーディエンスがアリーナにやってくるんだけどね」

──では、ただシンガポールからクアランプールに移動しただけのスタジオショーのような感じですね。

「そうだね。でも、そうやって言われるとやっぱりシンガポールから出て、違う国で試合をすることが楽しみに感じてきたよ。だって3年振りだよ。こうやって海外で試合がデキるようになったのは」

──そうですよね。感慨深いです。では、そのKLで戦うバラルトの印象を教えてください。

「もちろん、タフな相手だよ。あの背の低さとクレイジーでワイルドなパンチ、そしてレスリング能力も高い。アゴも強そうだ。とにかく戦いにくい相手であることは間違いない。でも、僕の方が打撃は上だし、ボトムでもトップでもグラウンドは上だ。10分あればフィニッシュできるだろう」

──レスリングベースの強いフィジカルの持ち主が、寝技を避けてくると難しい試合にならないでしょうか。

「ただ僕の対戦相手のほとんどが怖がっているわけではなくても、寝技を嫌がって避けてきたよ。だから、これまで何度も経験してきた流れになるだろう。それだけにコーチや教え子、そして練習仲間と十分に対策は練ってきたよ。

例え下になっても、ただ柔術ゲームを戦うわけじゃない。MMAを戦うんだ。パンチを貰わずに、逃げさせないようにしないとね。バタフライガードでもそうだ。バラルトを捕らえて離れらないようにしつつ、パンチも受けないで戦う。簡単じゃないよ。殴って来る相手に、そういう試合をするのは。

ただし、グスタボはガードの中に入れると殴ってきそうだね。ある意味ハードだけど、戦いやすい。それにスタンドで戦おうとしても、15分あれば極めることはできる。狙いは一本勝ちだけど、スマートに戦う必要もあるだろうね」

──自分はアレックスのMMAではガードゲームを見られるのが、凄く楽しみです。アレックスの柔術はもともとMMAを想定していたのでしょうか、世代的にもその最後の頃かと。それとも完全にIBJJFの競技柔術の技術を学び、MMA用にアジャストしてきたのですか。

「正直にいえば、これは天から授かった能力だと思っている。MMAに使えると思ったガードワークを使って来たし、そうじゃないと思うと使わない。ただし、それを見極める力があったんだと思う。多くの柔術家やMMAファイターは、MMAではディープハーフは使えないと言っていた。でも、僕はディープハーフがMMAでも有効なことを試合で見せることができている」

──ハイ。

「他の人が無理だと思うポジションでも、僕は効果的に使うことができる。それは僕が神から与えられた力だよ。他の選手の知識や経験をシェアすることもあるけど、大抵は自然と使えるようになっているんだ」

──ハーフガードからアンダーフックは今や道着柔術で見られるスクランブルで、足関節からのスイープはグラップリングやMMAでも多く使われています。

「ホント、その通りだね。それでも『アレックス、なぜ引きむんだ』って指摘されることがあるんだよ。だって、僕の一本勝ちはその殆どがガードからだんだけどね(笑)」

<この項、続く>

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE162対戦カード

<ONEキックボクシング世界ストロー級(※56.7キロ) 王座決定戦/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

■放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

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【ONE FN03】リネケルに挑戦、ファブリシオ・アンドラジ─01─「ヒザ蹴りで6人ほど練習相手がケガを」

【写真】インタビュー中も非常にリラックスしており、笑顔が絶えなかったアンドラジ(C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」。

イベント名にあるように同大会のメインはONE世界バンタム級世界選手権試合=王者ジョン・リネケル×挑戦者ファブリシオ・アンドラジだ。2020年7月、コロナ禍のタイ国内体形でONEデビューを飾ったアンドラジは、サークルケージ5連勝──ここ3試合は初回フィニッシュという段違いの強さを見せて挑戦権を手にした。

そのアンドラジはコロナで活動を止めたプーケットを離れ母国ブラジルに戻っていたが、今年の初めから再びタイに戻っていた。ノヴァウニオンの最高の練習でなく、タイガームエタイを選択した理由とリネケル戦に向けてのトレーニングについて尋ねた。


──今はタイにいるのですか。

「そうだよ。ブラジルに帰国していたのは、パンデミックがあったからで。タイでの生活は5年以上続けていたしね。ここでの練習が好きで、暮らし方も合っている。ただコロナになってから、全てがシャットダウンしてプーケットでやっていくことが困難になった。だからブラジルに10カ月間いたんだ。今年の1月、ジャレミー・パカティウ戦の2週間前にプーケットに戻ってきたよ。

ノヴァウニオンで名前のある選手たちと練習できたことは、本当に良かった。色々な選手から、多くの違ったことを学べた。でも、ノヴァでの日々は一時的なモノだと最初から決めていたんだ。僕のベースはタイにあるから」

──ブラジル人であるファブリシオにとっても、ノヴァでの練習は最高だと思うのですが。

「そうだね。練習に関しては、本当にノヴァウニオンは最高だったよ。それでもタイで変わらずやっていこうと思ったのは、いくつかの理由があるんだ。まずONEはアジアのプロモーションで、イベントが開かれる場所から近いところに拠点を置きたいというのがあった。

タイガームエタイでの練習やタイのライフスタイルは自分に合っているのも多いな理由だよ。何度でも言えるけど、ノヴァウニオンはベストMMAアカデミーだ。常にハイレベルな練習ができる。いつ行っても、どのトレーニングセッションでも素晴らしい練習パートナーと、最高の練習が可能だ。コーチも素晴らしい布陣だよ。安定して良い練習ができる。

タイガームエタイは違う。季節によって選手の入れ替わりも多い。ただ、なんというのか……ここの水が合っているんだよね。普段から食べているモノが健康的だし、アイスバスやサウナでしっかりとリカバリーがして英気を養うという生活は、リオデジャネイロの喧騒の下では望めない。プーケットにいるとファイトを中心にして生きることができるんだ。

トレーニングに関して、ブラジルはここより良い。それは言い切れる。ただし、ここのライフスタイルの方が僕は心地良いんだよ。ノヴァウニオンと同じような練習ができなくても」

──プーケットの生活はリラックスできますか。

「もちろんだよ。でも、そういうことじゃないんだ。楽しいからここに住んでいるわけじゃない。ホリデーのためじゃない。戦うためだよ。練習に専念して、しっかりとリカバリーをする。毎日、ルーティンで繰り返す。夜に出歩くことなく、ゆっくりと眠る。ファイトをする環境、ファイトを軸にした生活を送っている。ホリデーはどうでも良いから、ファイトに集中している──ここでの毎日で」

──とはいえブラジルから戻ってくると、ジョージ・ヒックマンがバンタオムエタイMMAをオープンし、タイガームエタイを離脱しており練習環境は大きく変わっていなかったでしょうか。

「ものすごく変わっていたよ。ジョージの指導を受けていた多くの選手がチームを離れていた。でも僕は元々自分のスケジュールで、自分の練習をしていたから影響は大きくなかったよ。ムエタイのシフは残っているし、変わりなく同じ質のトレーニングを続けることができている。それに時々、バンタオに行ってフランク・ヒックマンのレスリング・セッションに参加しているしね。今もジョージがいたときと変わらない練習をしているよ」

──タイガームエタイには日本からUFCファイターの平良達郎選手が出稽古に行っていましたが、一緒に練習をしましたか。

「いや、練習はしていないよ。でも、彼がジムにいるのは見たし知っているよ。僕は個人的にトレーニング・チームを構成している形だから、オープンなプロ練習にはあまり出ていないんだ。タイガーはさ、人の出入りが激しいから安定したトレーニングをするにはそっちの方が良いんだ。スパーリングパートナーも特定の選手と、継続的にする方が良いし。オープンクラスは波が激しいからね。

ずっと一緒に練習しているのは2、3人で。あとは試合の対策練習としてスパーリングパートナーに来てもらって、集中的に練習をするようにしているよ」

──そのようにしてジョン・リネケル戦も準備してきたわけですね。

「この試合に向けては、トレーニングパートナーを探すのが難しかった。リネケルは背が低いからね。あの上背で、パワーがあれだけある練習相手は見つけることができない。それに正直にいえば、小さな選手が僕とトレーニングをするのは少し難しんだよ。

僕の距離だと、そういう選手はジャブで動きを制せられる。そして突っ込んできたらヒザをエルボーが待ち受けている。本当に申し訳ないけど、今回のキャンプで6人ほど僕のヒザ蹴りでケガをしてしまって(苦笑)。タイミングが良く入り過ぎると、そうなってしまうんだ。

来てくれた初日に傷ついたスパーリングパートナーが、次の日にはもうこれなくなってしまうとかもあったよ。だからコンスタントにスパーの相手と務めてもらえることができなくてね。でもブルーノ・アウグスト、それに日本人のヒオもずっと助けてくれているよ」

──ヒオ?

「そうだよ、ヒオ。アマチュアだけど、プーケットに住んでいて」

──あぁ山口怜臣(レオ)選手ですね。

「そう、ヒオは凄く頑張ってくれる。そうやって僕のヒザを受けられる練習仲間に入れ替わってもらって、練習してきたんだ。本当はもう2人ぐらい来てもらって、クアラルンプールに向かいたかったけど、見つからなくて断念したんだ」

──スパーリングで、フルパワーは危なくないですか。

「だからといって、スパーリングで感覚を養わないとね。ミットで調整ばかりしていると、戦う状態にどれだけ近づけるのか。やっぱり、全ての力を使って5Rを戦うとスパーリングは必要だから。何よりもそういうスパーリングで、疲れを経験することは絶対に欠かせないよ。試合の前に試合と同じ状況を経験しておかないといけない。僕はそう思っている、

特に今回は初めての5R戦だからね。5Rをフルパワーで戦うとどうなるのか。そこを知っておかないといけなかった。その結果、5Rを戦い抜く自信を手にすることができたんだ。そういうメンタルを創れたことも大きいよ。

常にフレッシュな相手がラウンドごとに入れ替わって、フルパワーの僕とスパーをした。この経験は大きい。とにかく1発殴られた2発殴り返す。そんな気持ちを維持し続けたよ」

<この項、続く>

■放送予定
10月22日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

ONE162「Zhan vs Di Bella」

2022年10月21日(木・現地時間)
マレーシア クアラルンプール
アシアタ・アリーナ
ONE162「Zhan vs Di Bella」

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

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【ONE163】2022年2度目の日本向けPPV大会が決定。青木真也、岡見勇信、若松佑弥、平田樹が出場

【写真】ABEMA TVでPPV中継が行われるONE163、日本人選手の活躍は――(C)MMAPLANET

17日(月)、東京都でONE Championshipが記者会見を行い、11月19日(金)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE163「AKIMOTO VS PETCHTANONG」の追加対戦カードを発表した。

会見にはチャトリ・シットヨートンCEOをはじめ、同大会に出場する日本人選手が出席した。メインイベントとしてONEキックボクシング世界バンタム級タイトルマッチ、秋元皓貴✖ペッタノン・ペットフォーガスが行われるONE163。MMAでは青木真也✖ザイード・イザガクマエフ、岡見勇信✖オンラ・ンサン、若松佑弥✖ウ・ソンフン、そして平田樹✖ハム・ソヒの4カードが発表された。


会見にはチャトリCEO、青木真也、岡見勇信と若松佑弥が出席。外国人選手ならびに米国滞在中の平田樹は、ビデオメッセージでコメントを出している。


チャトリ・シットヨートンCEO
「現在、ONEは20人の日本人選手と契約しています。今年3月のONE Xは、ABEMA TVのPPV放送で少しではありますが成功を収めました。ABEMA TVとは毎年PPV中継を行い、日本人選手の良いカードを組んでいきたいと思います」

ザイード・イザガクマエフ(C)ONE


青木真也
「前回、前々回と負けていて、次はイージーな相手との試合だと思っていたのですが、フタを開ければ厳しい相手で。こういう厳しい試合は今の日本には少ない。(イザガクマエフは)強い相手だと思います。ONEライト級ではクリスチャン・リーを除けば、一番危険な相手です。自分自身の強さと戦いを自分の中で貫いて、戦いというのはこういうものだ、というものを見せられると思います」

青木✖イザガクマエフについてチャトリCEOのコメント
「イザガクマエフはグラウンドに持ち込んでパウンドを打つタイプ。シンヤ・アオキはグラウンドでサブミッションを仕掛ける。最初にグラウンドでトップ・ポジションを奪ったほうが勝つと予想しています」


オンラ・ンサン(C)MMAPLANET


岡見勇信
「自分の試合が3年ぶりなるので、緊張しています。自分の年齢でこの舞台に帰ってくるというのは、すごく怖さもあり、やっと来たかというワクワク、自分の仕事ができるという想いもあります。その相手がずっと対戦したかったオンラ・ンサン選手ということで、この舞台に帰って来られたことを本当に嬉しく思います。ONEではウェルター級で試合をしていましたが、彼と戦いたいと思い、ミドル級に上げました。それがこのONEでやるべきことで思っていました。全てを尽くして戦わなければ勝つことは難しいし、自分の格闘技人生を賭ける試合になると思います。精いっぱい頑張ります」

岡見✖ンサンについてチャトリCEOのコメント
「この試合もKO決着が必至のカードです。ユーシン・オカミがグラウンドに持ち込めばパウンドで、あるいはオンラ・ンサンがスタンドで、どちらにしてもKOで決まると思います」


ウ・ソンフン(C)ONE


若松佑弥
「前回の試合は相手の計量失敗で無くなり、少しガッカリしました。でも、すぐにまた試合を組んでくれたので、そのままの気持ちで次の試合に臨みます。試合は単純にブッ倒して、KOします。相手はKOするパワーがあるけど正直言って、それだけですかね。打ち合いで、1分くらいで倒そうと思っています。MMAなので寝かせてボコボコに削ってやってもいいし、いろいろ考えています。僕は強さを求めて、ONEのベルトを夢見て頑張っています。しっかりKOしますので、楽しみにしておいてください」

若松✖ウ・ソンフンについてチャトリCEOのコメント
「お互いにKOできるストライカーです。ユーヤ・ワカマツはワンパンチでKOするパワーを持っているし、ウ・ソンフンも同じ。非常に期待できる試合です。ワカマツは日本人ナンバーワンのストライカーであり、将来的にチャンピオンになることは間違いありません。現在ONEに出ている日本人選手のなかでも、最もチャンスのある選手だと思っています」


ハム・ソヒ(C)ONE


平田樹
「相手が強いことは分かっています。今ハム・ソヒが強いと言われている時にやりたかった。みんなは私がどうやって負けるのか、と考えているかもしれないけど、自分はチャンスがあると思っています。メチャクチャしんどい練習をしているからこそ、ヤバイ相手とやりたいなっていう気持ちが勝ちました。時代を変えていこう、自分の時代にします」

平田✖ハム・ソヒについてチャトリCEOのコメント
「女子アトム級最高のマッチアップです。レジェンドであるハム・ソヒと、いま勢いのあるイツキ・ヒラタとの試合もKO決着になるのではと予想しています。イツキが勝てば、次はアンジェラ・リーとのタイトルマッチを考えています」

また、チャトリCEOは今後のテレビ中継について「ABEMA TVとは、今後も土曜日のゴールデンタイムにPPV中継を行いたいと話をしています。北米でのテレビ中継は、契約上シンガポールから映像を送ることになっています。日本には日本向けのイベントを、日本のゴールデンタイムに流し、日本人王者の誕生を期待したい」と語っている。


ONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

ONE162「Zhan vs Di Bella」

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

ONE163「Akimoto vs Petchtanog」

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
ABEMA格闘チャンネル

■ONE163 対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] 秋元皓貴(日本)
[挑戦者] ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)
青木真也(日本)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
岡見勇信(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウ・ソンフン(韓国)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
平田樹(日本)

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【ONE FN03】越えろ、Do Sportsの壁。ケイド・ルオトロ「サンビストはTDもレッグロックもできる」

【写真】ケイド・ルオトロがONEを舞台にグラップリングの歴史を変えることができるか(C)SATOSHI NARITA

22日(土・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE Fight Night03「Lineker vs Andrade」でONEサブミッショングラップリング世界ライト級王座決定戦が組まれ、ケイド・ルオトロがウアリ・クルジェフと対戦する。

ケイドといえば9月に行われたADCC2022の77キロ級で4試合連続一本勝ちを飾り、19歳9カ月という最年少ADCC世界王者に輝いたばかり。今、最も注目されているグラップラーだ。

ADCCは前半がサブオンリー、後半からポイントという特殊なルールセットとなっているが、ONEはケージ使用のサブオンリーで極めが重視される。とはいえ、先のライト級王座決定戦=マイキー・ムスメシ✖クレベル・ソウザ戦のようにテイクダウンの攻防はスルーできるルールになっている。投げ、抑え、スクランブルというのはグラップリング競技の醍醐味の一つであり、ADCCでも勝負の行方を分けるキー・ファクターであった。

ルールの違いが、試合展開の違いを生むのは当然。それでもケイドの唯一無二のゴールは対戦相手を仕留めること。ルールによってプロセスが変化するが、ケイド自身はサンビストであり柔道家のクルジェフとの対戦を楽しみにしている。その理由こそ、グラップリングを見る側にとっても楽しめる要素となっている。

グラップリング=Do Sportsという壁を破るべき、世界最高のグラップラーの組み技、柔術論に注視してほしい。


──ADCCで世界一に輝いたグラップラーの多くが、暫らくは競技会から離れるかと思いますが(※88キロ級優勝のジャンカルロ・ボドニは10月23日開催のEBI=エディ・ブラボー・インビテーショナルに出場)、ケイドは10月23日にクアランプールで、ONEチャンピオンシップのサークルケージでサブミッショングラップリング世界ライト級王座を賭けてウアリ・クルジェフと対戦します。

「今回の対戦相手はサンボと柔道出身で、上半身への攻めが強力だ。うん、凄く楽しみだよ。サンビストはテイクダウンが強くて、レッグロックに秀でている。興味深いよ。テイクダウンとレッグロックって、ADCCのメイン・スタイルだからね」

──確かにその通りですね。

「ADCCにレスリングは必須だよ。レスリングを避けているようでは、絶対に勝てない。でもADCCに出ているレスラーの弱点はレッグロックなんだよ。サンビストは違うだろう? テイクダウンもレッグロックも強いクルジェフと、僕の戦いがどうなるのか。想像するだけでも、ワクワクしてくるよ」

──ムエタイやキックボクシング、MMAを見に来ているファンの前でのサブオンリーファイト、観客を満足させることを意識するとタップを奪うことが絶対です。そのような戦いを心掛けることで、ケイドはサブミッション・ファイターとして進化するのでしょうか。

「イエス、絶対的にね。ONEでの試合はサブミッションにフォーカスしている。ただし前回のシンヤ・アオキとの試合は、そこを意識する余りにミスが多かった。サブミッションを仕掛けすぎると、対戦相手のディフェンスへの意識は高まる。だから、あの試合は極めそこなってしまったんだ。僕はサブミッションに気持ちがいき過ぎていた。フィニッシュすることが、自分の役目だと思っていたんだ。決して僕自身のためじゃなくて、柔術のために必要だと考え過ぎていた」

──柔術のために? それはどういうことでしょうか。

「柔術は普及にもの凄く時間が掛かるスポーツだ。普通の人が視て楽しむことは、とても難しい。世界最高峰の黒帯の世界大会で、どれだけ退屈な試合が続くか。一般の人が見たら、10分間何も動きがない。ずっと同じことをしていると思われる。それが柔術の最高峰の戦いなんだ。

でもONEで戦う時はムエタイやMMAというエキサイティングなマーシャルアーツと見比べられる状況にあることを忘れてはいけない。だからこそ、次の試合でも必ずフィニッシュを狙うよ」

──観客がエキサイトするのは、サブオンリーかポイント制か、議論の余地があるかと思います。サブミッション決着は、ファンの求めるところでしょう。ただポイントがあれば、どちらが優勢なのか可視化できるという良さもあります。それにサブオンリーでは引き込みにより、テイクダウンの攻防がなくなることも多いです。

「テイクダウンの攻防がなくなるのは、僕の戦い方じゃない。僕はテイクダウンして、パス。そしてサブミットする。誰と対戦しても戦い方は変わらないよ。作戦も同じだ。テイクダウンが強い相手とレスリングで勝負する。そういう風に戦うことが、エキサイティングなんだ。そして素早くサブミッションを仕掛ける。もちろん、上手くいくかどうかは分からない。でも、僕のゴールは常にサブミッションだよ」

──柔術はポイントを取れば守って勝てます。ケイドは優勢でも、フィニッシュを狙うのですね。

「柔術ではサブミッションの前のポジションが重視される。そこがちょっと僕と違うところで。僕はポジションよりも、先にサブミッションを仕掛ける。ポジショニングを重視過ぎると、その先にあるサブミットするという意識が希薄になるからね。そして、守りのファイトになってしまう。

同様にサブミッションを意識し過ぎると、さっきも言ったように、相手が防御一辺倒になってしまって結果的には、エキサイティングな試合にならない」

──やはりグラップリングを観賞用スポーツとするのはハードルが高そうです。

「結果としてサブミットすれば良いんだよ。ただし、一つの技にトライしてタップを奪えないなら、違う技を仕掛けなければならない。ADCCでもノーポイントの時間帯からテイクダウンを取ってフィニッシュを狙った。でも一本を奪えないなら、ガードを取っても構わない。一つの技に拘ると、ポイント制だろうがサブオンリーだろうが、退屈な試合になってしまうんだ。

ミカ(ガルバォン)のガードからのアタックは同じことが繰り返されて退屈な試合になってしまう。僕はそういう戦いはしない。ミカがガードに固執すると、エキサイティングな試合にはならない。ガードが上手く機能しないなら、レッスルアップしてスタンドでレスリングをすれば良い。そういう風に戦い方を変えることで、グラップリングはエキサイティングなスポーツとして普及できるよ」

※ADCCを制した4試合、ステロイド・フリーの大会で「ナチュラルなのは僕とタイ(ルオトロ)、ロベルト・ヒメネスの3人だけ」(※注インタビュー中のケイドの発言)という爆発力とアイソメトリック・ストレングスの違い。2回戦のヒメネス戦、準決勝のPJ・パーチ戦、そして決勝のミカ・ガルバォン戦とJT・トレス論が聞かれたケイド・ルオトロのインタビューは、10月28日発売のFight & Life#93に掲載されます。

■放送予定
10月1日(土・日本時間)
午前9時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night03対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ジョン・リネケル(ブラジル)
[挑戦者] ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界ライト級王座決定戦/3分5R>
レギン・アーセル(オランダ)
シンサムット・クリンミー(タイ)

<ムエタイ・フライ級ワールドGP決勝戦/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
シャミル・ガサノフ(ロシア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ONEサブミッショングラップリング世界ライト級(※77.1キロ)王座決定戦/12分1R>
ケイド・ルオトロ(米国)
ウアリ・クルジェフ(ロシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
内藤大樹(日本)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
エイサー・テン・パウ(米国)
メヂ・ザッツプッツ(アルジェリア)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リー・ビヴィンス(米国)
ノエル・グホンジョン(フランス)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
ジヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

ONE162「Zhan vs Di Bella」

2022年10月21日(金・現地時間)
マレーシア クアラルンプール
アシアタ・アリーナ
ONE162「Zhan vs Di Bella」

■放送予定
10月21日(金・日本時間)
午後8時~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/3分5R>
チャン・ペイミエン(中国)
ジョン・ディベラ(カナダ)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザエフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ウインジソン・ハモス(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ムハマド・ブゥタサ(オランダ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ(ブラジル)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジミー・ビエノ(フランス)
ニクラス・ラーセン(デンマーク)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
アルテム・ビュラク(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
ヨッカイカー・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
チョーファー・トー・センティアノーイ(中国)
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)

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Bu et Sports de combat MMA MMAPLANET o ONE UFC   ダニエル・ウィリアムス ツオロンチャアシー ボクシング 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ダニエル・ウィリアムス✖ツオロンチャアシー

【写真】劣勢のツオロンチャアシがボクシングの距離で戦い続け、質量の高いウィリアムスが勝利するのは必然だった (C)ONE

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たダニエル・ウィリアムス✖ツオロンチャアシー戦とは?!


──ダニエル・ウィリアムス✖ツオロンチャアシー、ロッタンとムエタイで勝負ができるウィリアムスのMMAの打撃とはいかなるモノなのか。そこが知りたいです。

「間合いが完全にボクシングでした。組む気はゼロ。そうなるとボクシングになる。MMAなのに他のことを考えていないのか、疑問に思いました。テイクダウンもないし、そうなるとひたすらボクシングになる」

――それで勝っているウィリアムスは、あれで良かったかと思います。でも、負けているツオロンチャアシーはなぜ他のことをしないのか、と。

「できないからじゃないですかね。なぜ、〇〇しないのか。この〇〇がMMAで許された技なのに『向いていないので』、『できないんです』、『僕、やらないんです』ということ多くないですか。対戦相手が決まって1カ月後、2カ月後というなかで、そこをできるようになるのは無理な話ですが、MMAを戦うのだから、なぜ常にそこを試合で使えるようにならないのか。

『僕、寝技ができないんです』っておかしな話でしょう。MMAは寝技があるのに、なら寝技になったら負けるのかって。でも、それを意外と不思議に思わないで、『あぁ、そうなんだ』で終わらせてしまっている選手、かなりいるように感じます。

この試合における打撃に関していえば、両者は似ているタイプです。似ているなら質量が高い方が勝ちます。

最後の右は先の先でした。ウィリアムスは先の先が取れているから、ツオロンチャアシーは完全に反応できないでやられてしまいました。カウンターを取る間もなかった」

――つまりツオロンチャアシーに出す間を与えなかったと。

「そうです。出そうとして打たれるのは、大概は後の先です。どうしようかと思案しているときに食らうのは、先の先です。つまりツオロンチャアシーは居着いていたんです。ただし、そこも先ほど言ったようにタイプが同じで、質量が上の方が勝った。それだけの話です。

だからこそツオロンチャアシーもMMAファイターなら、できないことをやるべきだということで。それはどの選手にも当てはまります。MMAなんだから。打撃で勝てないなら、組んでいきなさいよということなんです。

ボクシングを戦っているわけじゃない。そのボクシングだって、ファイター同士で相手の方が強かった場合に、アウトボックスが必要になる。だからアウトボックスの練習をやらないとダメで。

だからといってツオロンチャアシーは、打撃の真っ向勝負で相手に勝つというだけの意思もなかったです。できないことをできるようにする。これほど真っ当なことはないです。できないことをできるようになりましょう。そうでないと勝てないよ。この言葉があまり聞かれないのは不思議です。

勝てない部分があって、そこで勝負するしかないなら、勝てない。勝ちようがないです。なら負けないでいよう。負けないようにしていると、巻き返すチャンスが回ってくるかもしれない。それなのに勝てない試合を勝つとところから戦術を練っても勝てないですよ。つまり負けます。勝てないんだから。

それを口にできる環境の有無ですね。負けた、また頑張ろう。そうじゃないだろ、またなんてないかもしれないんだよ。だから、それを言える人間関係を指導者と選手が築けていないと難しいかと思います」

――それをすると人は離れる。そういうことにもなります。

「でも、事実は本人のために伝えないと。それが本人のためで。どれだけ厳しくても。で、それを言われて、その指導者から離れる。まぁ離れるのは良いけど、同じことをどこに行っても繰り返すことになるでしょう。そうやって何も改善されないまま、試合を続けているということです。

ツオロンチャアシーはウィリアムスと戦うのに、どこまでシビアに考えているのか。そのシビアさはなかったです。試合のオファーが来たから戦う。そうやって試合に出ている選手、多くないですか? やるのと勝つのは違います。どれだけ真剣に勝とうとして、試合を受けているのか。オファーがあるから戦います――じゃ勝てない。

UFCの凄いところは、負けられないっていう選手ばかりなところです。それは相手に勝ちたいというよりもUFCに残りたい。UFCで戦い続けたいという情念です。その感情をむき出しにして戦っています。そこですね、この試合のツオロンチャアシーと同じ選手が日本も多いと思います。技を見れば分かります。技というモノは、日々の努力が出ますからね」

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