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【UFN212】オクタゴン2戦目へ─02─岡田遼「負けちゃいけない相手」&平良達郎「フィニッシュしたい」

【写真】父は硬く、兄は緩い。平良は間を取って丁度良い。試合が楽しみだ(C)RYOTA MATSUNE

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで行われるUFN212:UFN on ESPN+70「Grasso vs Araujo」でCJ・ヴェルガラと対戦する平良達郎と兄貴分・岡田遼の同時インタビュー後編。

UFC2戦目を迎えた平良の落ち着き具合を見て、岡田は人間的にも成長していることが感じられるという。その岡田にこの間のMMAファイターとしての成長と、対戦相手の分析をしてもらい、平良に改めて意気込みを尋ねた。

<平良達郎&岡田遼インタビューPart.01はコチラから>


──ファイトウィークも落ち着いている平良選手ですが、修斗の若手として台頭してきた時期から練習もしてきた岡田選手からしても、UFCファイターとなりさらに進化しているように感じられますか。

岡田 もちろんファイターとして、強くなっています。色々な部分で成長しています。それだけでなくUFCファイターになってから、自分で色々なことをやるようになっていますね。今回もラスベガスの酸素カプセルを自分で予約をいれて、自分で行くとか。1月に一緒にベガスに来た時は、そんなことは全くできる感じではなくて。人として逞しくなっているなと思いました。

──ということですが、平良選手。

平良 自分もその通りだと思います。

岡田 アハハハハ。謙遜するところかと思うんですけどね。でも選手として、まだまだ成長できる年齢ですし……僕が22歳で平良達郎のように11戦11勝だったら、もっと調子に乗って鼻高々になっていたと思います。達郎は自分を俯瞰して見ることができるんです。タイガームエタイに行って、首相撲を学んできたように、自分に足りないパーツを貪欲に吸収しようとしていますよね。

強くなりたいという想いは凄いです。正直、少し前まではスパーリングをしても『達郎、ここはまだまだこれからだな』という部分があったんです。やっていても、休める部分というか……この形にしておけば大丈夫というポイントが。それが段々となくなってきて、今は付け入る隙を見せなくなっています。

達郎はタイトな選手なんです。ただUFCで戦っていくにはタイトにしつつ、見切りもつけないといけない。8月の終わりにパラエストラ柏に達郎が来た時に、肌を合わせて感じたのは、どこか一つの局面が突出して強くなったというわけでなく、MMAで必要な動きにおいて隙間がなくなってきたことです。だから付け入るところがなくなってきて困っています。

以前は打撃とレスリングの繋ぎの部分で、間ができるところがありました。今はそういう部分でも、本当にタイトになってきています。MMAに必要な技術で構成したレーダーチャートで示せば、どこが伸びたということでなくレーダーチャート自体が大きくなってきています。

そういう状態にある達郎が、ムエタイの首相撲を求めたのも合点がいきます。さすがですね。そこがさきほども言ったように、自分のことを俯瞰して客観的に見ることができていることを表しています。

──そのように平良選手の成長を感じ取っている岡田選手から見て、対戦相手のCJ・ヴェルガラはどのようなファイターでしょうか。

岡田 う~ん、2試合ほどしかチェックしていないけど……言い方は悪くなってしまうのですが、『こいつ、何がしたいのかな?』っていう選手なんですよ。局面、局面で行き当たりばったりで試合を作っている選手に見えます。その辺りは松根さんも達郎も感じているところだと思うので、色々なパターンを想定しているでしょう。

──行き当たりばったりの選手の行動パターンを読むことは逆に難しくないでしょうか。

平良 戦い方は基本、打撃で前に出る。そこは変わらないと思います。勝った試合は後半に相手が疲れてペースで押し切っていたので、そういう部分は気を付けないといけないです。ただ、判定まで行けば疲れるのは当たり前ですし。寝技で一本を取る力もないので、どう攻めてくるのかは分かりやすい相手です。

岡田 まぁ負けないですし、負けちゃいけない相手です。

平良 僕自身ベルトを狙っているので、落とせない相手です。勝ったら勝ったで、自信がつく相手でもありますけど。

──ダナ・ホワイトが「UFCに欠けているのは日本人のスターだ」ということを発言し、日本人選手に期待をしている部分があると私などは受け取りました。あの言葉を受けて、平良選手はどのように感じましたか。

平良 僕が先頭に立って引っ張りたいという気持ちは余りないです。でも結果として引っ張っていくというか、結果を出してリードしていければ良いなと思っています。

──そのためにはどのような試合を土曜日にはしたいと思っていますか。

平良 シンプルにフィニッシュして勝ちたいです。

岡田 きっとデビュー戦よりも回りが見えてくると思うので、いつも通りの達郎のパフォーマンスを見せて良い試合をする。そしてフィニッシュをして、一緒に日本に帰りたいですね。

──では平良選手、日本で応援してくれるファンに一言お願いします。

平良 いつも応援してくれている皆さん、ありがとうございます。デビュー戦から5カ月が経ってのUFC第2戦ですが、あの試合から今日まで自分になりに「どうすれば強くなれるのか」というのを考えて日々を過ごしてきました。確実に成長していると、僕自身思っています。そこを試合で見せるので、早朝5時。早起きが必要ですけど、応援よろしくお願いします。

あと岡田さんは錦糸町にパーソナルジムのRYO OKADA TOKYO INSTITUTEを10月1日にオープンしたばかりで、今回はベガスに来てもらえないと思っていました。でもこんな大切な時期に来てくれたアニキに、本当に感謝しています。オープニングパーティが盛り上がるように、絶対に勝ちます!!

──押忍、今日はありがとうございました。

平良 カミナリおじさん、今日はありがとうございました。

──完全に岡田選手が耳打ちして言わせているじゃないですか(笑)。

岡田 アハハハハ。失礼しました。

■視聴方法(予定)
10月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC212対戦カード

<女子フライ級/5分5R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
カブ・スワンソン(米国)

<フライ級/5分3R>
アスカル・アルカロフ(ロシア)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ(セルビア)
ジョーダン・ライト(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ミシャ・サークノフ(カナダ)
アロンゾ・メニフィールド(米国)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス(米国)
ブランドン・デイヴィス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン(ブラジル)
ヴィクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ニック・マキシモフ(米国)
ジェイコブ・マルクーン(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト(ブラジル)
ルカス・アレッシャンドリ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス(ベネズエラ)
サム・ヒューズ(米国)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ(米国)
平良達郎(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・ジャクソン(米国)
ピート・ロドリゲス(米国)

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ACA Brave CF MMA MMAPLANET o ONE PFL Road to UFC UAEW UAEW34 UFC アザマット・カレフォフ ダナ・ホワイト フィリッピ・ペレイラ マルトン・メスミアン

【UAEW34】ファイトウィーク幕開けは、ブラジルの五味隆典=ペレイラ✖ロシア最強カレフォフから

【写真】HEATで春日井武を破ってからも6連勝、デビュー以来15試合負け無しのカレフォフ(C)MMAPLANET

22 日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるUFC280「Oliveira vs Makhachev」。翌日にはRoad to UFCの準決勝大会がダブルヘッダーで開かれ、さながらアブダビ・ファイトウィーク化している。そんな1週間、実戦の幕開けとなるUAE Warriors34が同地アルジャジーラ・ファイトクラブで行われる。

過去にもUAEWはカビブ・ヌルマゴメドフ率いるEagle FCとの共催や単独大会でもUFC ファイトウィークに大会を取り行ってきた。

当然、ダナ・ホワイトをはじめとするUFC首脳の目に留まる確率も高くなり、同じ週の大会で勝利した選手がUFCへ行くチャンスも広がる。またUAEWサイドも同プロモーションのPRを世界に向けて実施できるチャンスでもあり、現時点で発表されたカード数は7試合とコンパクトながら。アルメニア、スペイン、ブラジル、ロシア、モルドバ、レバノン、イラン、ウズベキスタン、フランス、スウェーデン、アゼルバイジャンと実に11カ国から選手を招聘した力の入ったマッチメイクを揃えている。

メインは161ポンド契約でマルトン・メスミアンが、アコイダン・ドゥケと対戦するが、注目はなんといってもコメインの131ポンド契約戦の伯露対決=フィリッピ・ペレイラ×アザマット・カレフォフ戦だ。


ペレイラはジャングルファイト・フライ級チャンピオンで、カレフォフはACAフライ級のベルトを巻くというMMA帝国と王国を代表する56キロの選手の対戦が、砂漠で実現することになる。

ペレイラの戦績は10勝1敗1分、ZONE FCというプロモーションのバンタム級王座にも就いている。そのペレイラ、名門ノヴァウニオン所属でニックネームはタカノリ・ゴミといのだから、ファイトスタイルは想像がつくというもの。

五味のようにスイッチヒッターではなく、オーソドックスだが前手も強いパンチャー&レスラーだ。オリジナルのタカノリ・ゴミはレスリングでは受けが強いタイプで、組ませて倒す能力が相当なものだが、ペレイラは受けと同様にパンチの圧の中で自らダブルレッグでテイクダウンを奪うという展開も得意としている。

さらにいえばパウンドも五味同様に強弱を使いこなせるとともに、ノヴァウニオン仕込みということもありポスチャーが良く安定性が高い。一番の違いは、ノヴァウニオン・スペシャルというべきバック奪取能力が高いことが挙げられるだろう。

対してキャリア15連勝0敗、2017年に1度だけだがHEATに来日しているカレフォフは、あのACA王座を2度に渡り防衛している──UFCが契約しないのが不思議な実力の持ち主だ。

攻防ともに安定感のあるペレイラだが、カレフォフも組みと打撃を合わせた圧力を持ち、下からの仕掛けもある一方でスクランブルによって相手を削るのはお手の物だ。

ペレイラが自分のペースで戦っているつもりが、実は削られている。そんな戦いをカレフォフはできる。コンテンダーシリーズに世界のフィーダーショーのチャンピオンが集まる傾向があるなかで、シーズン終了直後にUAEWが組んだブラジルとロシアのUFCファイター級の実力者対決、これは見逃せないマッチアップだ。

コメイン前にもPFLベテランでUAEWとEagle Fight等で4連勝中のアンダソン・フェヘイラが、モルドバのBRAVE CFやKSWで戦ってきたイオン・スルドゥと戦うなど、WSOF GC的な楽しみが詰まった大会となっている。

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ABEMA LFA LFA144 MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC クリスチャン・ナティヴィダッド グスタボ・バラルト ジャレッド・レヴェル ダナ・ホワイト フアン・プエルタ ムイン・ガフロフ 堀内佑馬

【LFA144】乾坤一擲対決=プエルタ戦へ、堀内佑馬─02─「シン日本人どころか崖っぷち日本人」

【写真】やるっきゃない。頑張るしかない──堀内佑馬だ(C)MMAPLANET

14日(金・現地時間)、サウスダコタ州スーフォールズのサンフォード・ペンタゴンで開催されるLFA144「Gafurov vs Silva」でフアン・プエルタと対戦する堀内佑馬インタビュー後編。

Road to UFCからUFCと契約という道は途絶えた。しかし、プエルタはコンテンダーシリーズで勝利し、Titan FCフライ級の頂点に立った相手だ。この組み技至上主義ファイターを相手に、「寝技に付き合い、スクランブルで疲れさせます」と言い切った堀内は前回の敗北で良い意味で開き直ることができたかのようだ。

UFCに行くにはもう負けられない。しかし、勝てば大きくゲインできる相手との戦いを控え堀内からは崖っぷちの状態もアドバンテージにしたかのような絶対的な意志の強さが伝わってきた。

<堀内佑馬インタビューPart.01はコチラから>


──対戦相手が代わって、勝てばオイシイ率がグンと上がりました。

「ホントにあの負けをひっくり返せるじゃんって。最高の相手ですよね。今回は前の対戦相手と試合をするために9月の終わりまで日本で練習していて。ファイトキャンプとすれば半分は日本でやって、それからこっちにも戻ってきた日に対戦相手が代わりました。でも1週間はコーチとちゃんと話して、しっかりと対策練習はデキています」

──リーチがあって、しつこい組みをする選手という印象があります。ハイライトリール的な勝利はグスタボ・バラルト戦のヒザ蹴りのKO勝ちですが、それよりも組みの選手かと。

「バラルトに勝った時は、二段のヒザ蹴りでしたね。でも、確かに本来の試合はしつこい組みかと思います。レスリングと柔術がミックスしたみたいなスタイルで、コーチも『抑えてくるだろう』って言っています。

ここでこの相手が来るのマジで良いなぁって思って(笑)。俺の今の状況からすると、最高過ぎます。いつの間にか9勝5敗とかっていうレコードになってしまって。どんどんUFCが遠のいていて。6敗とかなると、UFCは難しいと思うので……もう負けられないです。ここからは毎試合、最後だって思いながら戦わないといけないですけど、絶対に取るべき相手です」

──プエルタもここで落とせばUFCはないという気持ちでいるかと思います。

「そうですね。12連勝とかしていて、前回の試合はUAE Warriorsで負けた。34歳とかで、年も年ですしね」

──しかも、12連勝目が去年のコンテンダーシリーズで判定勝ちしたのですが、ダナ・ホワイトに『ここはコンテンダーシリーズだぞ』とダメだしされて、契約を勝ち取れず涙目になっていました。そこからの仕切り直しで、連勝が途絶えるという……。UFCに向けてラストチャンスで、思い切り乾坤一擲ファイトを仕掛けてくる可能性もあるかと。

「あの中国人に勝ったけど、最後にテイクダウンを狙った選手ですよね。でも戦い方は同じだと思いますよ。組んでケージに詰める。そこからテイクダウンを狙って、抑えようとする。変わらないですよ。絶対、あのままで。いやぁ、楽しみで仕方ないですね。

組ませないで打撃で行っても良いですし、組まれて倒されても……本当にしつこいので。でも、そうなったら寝技で付き合います。変に警戒はせず。流れで行こうと思います。倒されても、バックを取るのは巧いから──そこは気を付けてスクランブルで疲れさせようかと」

──今回はABEMAでの中継がなくて、日本で視聴するにはUFC FIGHT PASSだけになります。

「まぁ、残念ですけど……それも良いかなぁって。なんか日本では誰も知らない、ジャングルみたいなところで俺は戦っているぞっていう感じで。俺はもともとそういうことがないところから始めているんで。それはそれで格好良いかなって(笑)。

LFAって日本からすれば未開の地ですよ。だから放送がないのも面白い。そういうところなんだって。8月に田中(路教)さん達、日本人が3人揃って負けたじゃないですか。ここでプエルタに勝てば、逆にオイシイなって思っています。全ては俺のためにあるような気がしています」

──もうRoad to UFCショックは吹っ切れて、前しか見ていない状態ですか。

「いやぁ、ホントに終わった直後はダメだったんですけど。もう何とも思っていない──って言えば、それは嘘になっちゃいます。でも、もうやるだけなんで。あの試合は済んだことだし、前を向かないと次に行くことはできないので。目指すはLFAのベルトですかね」

──では、改めて再起戦への意気込みをお願いします。

「そうッスね。ちょっと頑張って……いやぁ、前の試合ではシン日本人を見せることができなかったので。これからシン日本人というよりも、崖っぷち日本人になってしまったので1試合1試合、最後のつもりでやるしかないし、頑張るしかないんで──頑張ります」

■視聴方法(予定)
10月15日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass

■ 対戦カード

<LFAバンタム級王座決定戦/5分5R>
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)
ジエゴ・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ジョーダン・ヘイダーマン(米国)
ダイクォン・バックリー(米国)

<フライ級/5分3R>
堀内佑馬(日本)
フアン・プエルタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジャレッド・レヴェル(カナダ)
ヘナート・ヴァレンチ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
クリスチャン・ナティヴィダッド(米国)
イスラエル・ギャルヴァン(米国)

<ライト級/5分3R>
ジェイコブ・ジョーンズ(米国)
クリスチャン・ターナー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ロナルド・コールマン(米国)
チャト・ワイエスト(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ブレイディ・ミナー(ブラジル)
パトリック・リベラ(米国)

<バンタム級/5分3R>
アダム・アイサ(米国)
マテオ・ゴンザレス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
シャイアン・バワーズ(米国)
ナランジャガル・ツェンダユシュ(モンゴル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・ニールセン(米国)
ベン・シャウアー(米国)

<ライト級/5分3R>
アンドレス・マーリー(米国)
ホビソン・ジュニオル(ブラジル)

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DWCS2022#10 MMA MMAPLANET o UFC サム・パターソン ジャック・ジェンキンス ダナ・ホワイト ドノヴァン・ビアード ハファエル・エステヴァン ボー・ニコル マテウス・メンドンサ ラウル・ロサスJr

【DWCS2022#10】MMAの未来=3×NCAA D1王者ボー・ニコル、52秒三角絞め勝利。勝者5人が契約し終幕

【写真】この顔とボー・ニコルという名前はもうインプットしないわけにはいかない(C)Zuffa/UFC

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
Def.1R0分52秒by 三角絞め
ドノヴァン・ビアード(米国)

掛け率-3500のフェイバリット=ニコルは、慎重な立ち上がりのなかでダブルレッグのフェイクを繰り返す。と左オーバーハンドからダブルレッグを狙い、その左がビアードの顔面を捕らえダウンを奪う。

パウンドを連打したニコルは、スクランブルで頭を殺して上を取り切るとマウントへ。ビアードのロールに三角絞めをセットしながら下になったニコルは、そのままタップを奪う──とダナ・ホワイトは、シャッポを脱いだようでもありながら満面の笑みを浮かべた。

2022年最後の審判の時──ダナはマテウス・メンドンサ、ハファエル・エステヴァン、ジャック・ジェンキンス、サム・パターソン、そしてニコルと5人の勝者全員と契約した。ニコルに関して「信じられない可能性を持っている」と言及し、43人との契約を果たした2022年のコンテンダーシリーズを「今シーズンは世界的にも注目が高まり、ワールドワイドにトレンド入りしていた。注目度の高いなかで皆が爆発力を見せた」と振りかえった。

さらにダナは初めてUFCゲームのなかでコンテンダーシリーズの選手が採用されることになっているが、ボー・ニコルとラウル・ロサスJrの2人が選ばれたことを明らかにした。


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DWCS2022#10 MMA MMAPLANET o UFC キック ジャック・ジェンキンス ダナ・ホワイト

【DWCS2022#10】テイクダウンから完全ドミネイトのジェンキンスが、リナレスを残り30秒で仕留める

【写真】ベースはキックというジェンキンスだが、ほぼ組み&パウンドで勝利を手にした(C)Zuffa/UFC

<フェザー級/5分3R>
ジャック・ジェンキンス(豪州)
Def.3R4分30秒by TKO
エミリアーノ・リナレス(エクアドル)

ジェンキンスが右ローを狙い、リナレスがワンツーを返す。3発目も見せるリナレスはその場スーパーマンからハイキックを繰り出すが、続くステップインにジェンキンスがダブルレッグを合わせ早々にテイクダウンを奪う。クローズドの中でジェンキンスは左のパンチを落とし、ガードが開くとハーフで抑える。リナレスはここでロックダウンも、背中をついており自らの動き制限してしまっている。

ジェンキンスはエルボーを続け、潜ろうとするリナレスを潰していく。肩固め狙いから、足を抜いて3/4マウント、さらにフルマウントのジェンキンスがブリッジを潰して左右のパンチを落とす。リナレスはヒザを押すが、エビができずエルボーを受ける。シザースに対し、ヒールを狙う仕草でハイマウントをキープしようとしたジェンキンスは、足関節狙いに足を抜ききれず、スクランブル中にヒザを固められ後方からのパンチを被弾する。

一度、亀になってヒザを抜いたジェンキンスだがヒザのツイスト具合が気になる。リナレスの後方からのパンチの隙に、ジェンキンスが立ち上がって時間となった。

2R、ワンツーからスリーで前に出るリナレスに対し、ジェンキンスが左ミドルを決める。リナレスのダブルを切ったジェンキンスが、ヒザをボディに突き刺す。組み直してヒザを続けると、リナレスは動きが止まり簡単にダブルレッグで倒されてしまう。クローズドからハイガードのリナレスだが、ジェンキンスはヒジを継続的に打ちつける。左ヒジの連打でリナレスはカットして流血、懸命に頭を抱えに行く。

目を背けたくなるような大量の流血が見られるリナレスは、ケージに押し込まれるとヒジとパンチをさらに受ける。左エルボーを連打され、背中を見せたリナレスの流血がキャンバスを真っ赤に染める。ジェンキンスは前転を許さずサイドバックから殴るが、最後の30秒でリナレスが立ち上がる。

構わずヒザを入れ、テイクダウンを取り直したジェンキンスはミッションコント―ロールを続けられないリナレスに猛烈な勢いで左エルボーを振り下ろし時間となった。

3R、ワセリンで傷口を防いだリナレスが、右を振るって前に出る。組んで勢いを殺したジェンキンスは、一旦離れる。と、そのジャンキンスのファールカップが外れ、カメラのフレームから外れる。再開後、ワンツーのリナレスに左ハイを見せたジェンキンスが、右アッパーを振るう。首相撲でヒザ蹴り、首を固めたまま跳びヒザという動きを見せたリナレスは着地後に、ボディロックテイクダウンを許す。ハーフでエルボー、パンチを入れたジェンキンスが背中をつけたリナレスに左ヒジを打っていく。

リナレスは背中を見せ、左腕を殺された状態からシングルレッグへ。立ち上がったジェンキンスに小手投げをトライしたリナレスだが、潰されてマウントを取られる。残り2分、ジェンキンスは上体を起こして左エルボーを打ちつける。

さらに右のパンチを連打し、足のフックを解いて左右のパンチを強振する。リナレスは背中を見せ、バックコントロールからパンチを連打されるのを見てレフェリーがついに試合を止めた。

判定でなく、残り30秒でフィニッシュに持ち込んだジェンキンスをダナ・ホワイトは如何に評価するか。


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DWCS2022#10 MMA MMAPLANET o UFC ゴードン・ライアン ダナ・ホワイト ドノヴァン・ビアード ボー・ニコル 中村倫也 木下憂朔 河名マスト

【DWCS2022#10】2度目の正直なるか。2022年シーズン最終戦でNCAA3度優勝のボー・ニコル再登場

【写真】プロ3戦でUFC入りなるか。要注目のボー・ニコル(C)Zuffa/UFC

いよいよ明日27日(火・現地時間)、2022年のDana White’s Contender Seriesの最終週=第10週がネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催される。

木下憂朔がUFC行きを決めたことで、日本のMMAファンにとっても記憶に残るシーズンとなった今年のコンテンダーシリーズ最終章、そのオオトリ=第5試合に要・要注目のボー・ニコルが出場する。


第3週に出場し、ザック・ボレゴを62秒でRNCよって勝利しながら「経験不足。もう1試合、機会を与える」というダナ・ホワイトの達しを受けたニコルが、その言葉通りシーズン2戦目を迎える。

コンテンダーシリーズという舞台で戦う機会を得て、1分強で一本勝ちしながら経験不足を問われるのも不可解ではあるが、ニコルにとってボレゴ戦はプロMMA二戦目だった。アマMMAで2勝、プロ1勝というMMA歴でコンテンダーシリーズに出場したニコルは、カレッジレスリングでペンステートのエースとして活躍してNCAA D1王者に輝くこと3度、1年生の時は準優勝という凄まじい記録を残すエリート・レスラーだ。

最終学年時、3連覇を達成した2019年にはカレッジレスリング界のMVP=ダン・ホッジ・トロフィーを獲得し、最も優れたピンフォール奪いに贈られるシャーウス・アワードを2度獲得している。

中村倫也や河名マストと同期2019年のU23のフリースタイル92キロ級世界王者に輝き、TOKYO2020の米国予選で同五輪で金メダルを獲得したデヴィッド・テイラーに敗れ、MMA転向を果たした。

ニコルは2019年にプログラップリングでゴードン・ライアンと戦い三角絞めで敗れているが、実戦でグラップリングの怖さを知ったことも彼が短期間でMMAの精度高めた大きな要因になっているはずだ。

今回の対戦相手ドノヴァン・ビアードはキャリア7勝1敗、既にCage Fury FCミドル級王者という肩書を持っており、ニコルにとっては勝てば文句なし──UFCへの扉が開かれる相手となる。2022年コンテンダーシリーズ、最後の試合が用意されたのはUFCが如何にボー・ニコルに注目、期待しているのか表れであろう。

■視聴方法(予定)
9月27日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■DWCS2022#10対戦カード

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ドノヴァン・ビアード(米国)

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン(英国)
ヴィニシウス・センシ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
エミリアーノ・リナレス(エクアドル)
ジャック・ジェンキンス(豪州)

<フライ級/5分3R>
ハファエル・エステヴァン(ブラジル)
ジョアオ・エリアス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
アシーク・アジム(米国)
マテウス・メンドンサ(ブラジル)

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MMA MMAPLANET o UFC オーステン・レーン キック ジャフェフ・フィリョ ダナ・ホワイト ニュルロ・アリエフ ブルーノ・フェヘイラ

【DWCS2022#09】95秒勝利のフェヘイラ、フィリョ、アリエフ&レーンと共にロサスJrが最年少UFC戦士に

<ミドル級/5分3R>
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)
Def.1R1分35秒by TKO
レオン・アリウ(イタリア)

スイッチしたフェヘイラがサイドキックを見せる。そのフェヘイラのステップインに、アリウがワンツーを合わせようとする。勢いのある前蹴り、ローを蹴ったアリウに組んだフェヘイラは一旦離れると打撃の間合いを嫌がるように近づいて首相撲へ。構わずアリウはボディや顔面を殴る。左ストレートで突っ込んだフェヘイラは、アリウの左ローから右に右フックを合わせる。

この一発で体がよろめいたアリウに対し、フェヘイラはパンチのラッシュを掛ける。ケージ際で腰砕けとなったアリウのシングルに、フェヘイラは頭を押して殴り続ける。アリウは何とか立ち上がったが、足を抜かれた直後に後方に崩れ──その刹那、右のパウンドをモロに受けて勝敗が決した。

ダナ・ホワイトは第1試合で勝利したもののカットで病院にいるジャフェフ・フィリョとの契約をまず伝える。そしてニュルロ・アリエフ、オーステン・レーンにサインアップを伝える。

そして「このキッドは本当にレベルの高い17歳だ。気に入っている点も多い。つねに動き続け、フィニッシュを狙っていた。これだけ若くて、このような舞台の経験もなかった。25歳と17歳で体力の違いも見られなかった。彼が22歳になる日が待てない。こっちに来い」とロサスJrのステップアップを発表し、ここに17歳11カ月347日のUFCファイターが誕生した。

さらにフェヘイラの合格も明らかになると、改めてロサスJrに関して「試合後でなく、試合中から話し合っていた。こんな選手見たことない。見ている人も大興奮だったしね。明白にポジティブな才能がある。17歳の子供が、あんな風に自分のやりたいことを行動に写せない。22歳や23歳の若いファイターのことだって案じている。だいたい25歳、26歳、27歳になってそういうことができるようになる。この若者は特別だ。どうなるか、見てみよう」と言及した。


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MMA MMAPLANET o UFC キック ダナ・ホワイト マンド・グティエレス ラウル・ロサスJr

【DWCS2022#09】躍動、17歳。グティエレスを攻め続けたロサスJrだが、キャリア6戦目で初の判定勝ち

【写真】ロサスJr、現状の力でUFC入りとなるか。ダナ・ホワイトは将来を勝って、育てる選択をするか──果たして(C)Zuffa/UFC

<バンタム級/5分3R>
ラウル・ロサスJr(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
マンド・グティエレス(米国)

笑顔を浮かべてケージインした17歳のロサスJrは、試合開始直後にスイッチして左クロスを放つ。オーソに構えると、ジャンピング・スピニングバックキックを繰り出したロサスJrは姿勢を乱した直後にシングルレッグへ。グディエレスがギロチンに出るが、頭を抜いたロサスJrはウィザーにもバックを伺い、小手投げを耐えて下手で崩して上を取り切る。

サイドからニーインベリー、マウントを取ったロサスJrはパンチで重心が上がり、グティエレスに立ち上がることを許す。同時にバックに回ったロサスJrは、ワンフックからボディトライアングルに移行してグラウンドへ。鉄槌からパンチを打ちこみ、さらにエルボーを後方から入れたロサスJrは、嫌がったグティエレスが立ち上がろうとすると左足を取ってスロエフストレッチへ。

グティエレスは何とか逃れるも、背中を完全に伸ばされた状態が続く。動きが多いロサスJrは、グティエレスが上を向いたところでサイドへ。続くロールにバックに回るが、落とされながらの腕十字に失敗する。下から起き上ったロサスJrをグティエレスがギロチンに捕える。クローズドで絞めるグティエレスのガードが開いた瞬間、ロサスJrが足を抜いてヴァンフルーを仕掛けたところで時間となった。

2R、パンチの交換からジャンプし、ダブルレッグを決めたロサスJrはバタフライガードを越えてハーフでトップに。グディエレスはここもギロチンを狙うが、頭を突っ込んで抱えられたワキとは逆側に回って回避。このままパスからマウント、バックグラブへ。ここもグティエレスは前方に落とし、サンドバックからパンチを入れる。シングルを取って上を取り直したロサスJrは、グティエレスのギロチンからがぶりに対して、レッスルアップ&ボディロック、バックに回る。

ワンフックでネルソンに入ったロサスJrだが、グティエレスが落としてバックへ。ついに両足をフックしたグティエレスが、襷にロサスJrを捉える。今度はロサスJrがグティエレスを前方に落とす番。トップを取ったロサスJrが、三角狙いを察知して肩を入れていく。残り30秒、クローズドガードに肩パンチを入れたロサスJrは胸を合わせて抑え時間を迎えた。

最終回、右ローを2発蹴ったロサスJrは、右を被弾しシングルレッグにテイクダウンを許す。腰を切ってバック狙いを潰されると、続く腕十字を担がれ一瞬背中を見せる。直後にロールして、態勢を入れ替えてトップを取ったロサスJrは起き上って左右のパンチを落とす。グティエレスのニーシールドを越えてマウントからバックを取ったロサスJrは、グティエレスの前進にも背中に張り付く。後方から左のパンチを打ちつける。残り90秒
バックグラブを続けるロサスJrは手首を取られて、絞めは防がれる。グティエレスも後方にパンチを入れて粘り、最後の腕十字を防いでタイムアップに。

キャリア初の判定勝ちとなったロサスJrは「ハッピーだけど満足していない。フィニッシュできなかった。最終回は打撃を見せたかったけど、テイクダウンされてしまった。『僕のレベルを見てほしい。年齢は忘れて』とダナに伝えたよ」とバックステージインタビューで答えた。


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【DWCS2022#09】ラウル・ロサスJr、2004年10月8日生まれ。史上最年少17歳でUFCとの契約なるか

【写真】ふてぶてしいのか、幼さが残っているのか──難しい顔立ちのロサスJrだ (C)Zuffa/UFC

20日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDana White’s Contender Series 2022第9週が開催される。

1イベント=5試合のコンパクトな──グローバル人材育成大会となったコンテンダーシリーズ、今回はなんと17歳のファイターが出場する。


マンド・グティエレスと対戦するラウル・ロサスJrは2004年10月8日生まれ、つまりまだ17歳ということになる。15歳でアマMMAデビュー、6連勝後の2021年11月にプロデビュー。プロキャリアは1年未満で5試合連続フィニッシュ、うち4試合が初回勝利だ。

プロ柔術ではエメラルドシティ・インビテーショナルでジアニ・グリッポに延長1本負けを喫しているが、その組み技の能力の高さは見る者を唸らせるモノがある。とはいえ17歳、ネヴァダ州アスレチック・コミッションでプロMMAファイターとしてライセンスが下りるのは18歳からだ。

今回はロサスJrをマネージメントするイリディウム・スポーツ・エージェンシーのジェイソン・ハウス代表が彼の映像をコミッションに送り、ライセンスの発給に取り付けた。

もちろん、ロサスJrが勝利してダナ・ホワイトに認めらられれば最年少UFCファイターが誕生することになる──が、果たして……。

■視聴方法(予定)
9月21日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

<ミドル級/5分3R>
レオン・アリウ(イタリア)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ラウル・ロサスJr(米国)
マンド・グティエレス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
オースティン・レーン(米国)
ヒシャルジ・ジャコービ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ニュルロ・アリエフ(タジキスタン)
ジョシュ・ウィック(米国)

<バンタム級/5分3R>
ロイベルテ・チェベリア(ベネズエラ)
ジャフェフ・フィリョ(ブラジル)

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【UFN210】コンテンダーシリーズ第1週でサインしたパイファーが、UFC初陣で見事なKO勝ち

<ミドル級/5分3R>
ジョー・パイファー(米国)
Def.1R3分55秒by KO
アレン・アメドフスキー(マケドニア)

7月のコンテンダーシリーズ第1週で唯一のKO勝ち、「ジョー・パイファーのように戦え」というダナ・ホワイトの言葉とともにでUFCとの契約を決めたパイファーが、早くもUFC初戦に挑む。右に回るアメドフスキー、パイファーはジャブをかわして外を取る。左ボディを入れ、ジャブを見せたパイファーはジャブを続け、アメドフスキーの前進には距離を取る。ジャブから右ストレートを見せたバイファーが、圧を高めボディを織り交ぜて距離を詰める。

アメドフスキーも左から右を返す。アメドフスキーは右ロー、ケージ中央からケージを背負うアメドフスキーは右に回って蹴りを繰り出す。距離を測るパイファーは飛び込んでワンツー、ボディを殴っていく。右を強振したパイファーは、左ハイをかわすと前に出てジャブ、右フック振るう。アメドフスキーの左にも、ワンツーを入れ、。左フックを左に合わせたパイファーは右をヒットさせて一旦間合いを取り直す。と、次の踏み込みで左アッパーを反応させてアメドフスキーの左フックに右ストレート一閃、この一発でKO勝ちを決めた。


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