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MMA o ONE スタンプ・フェアテックス ハム・ソヒ

ONE Fight Night 27:第7試合・デニス・ザンボアンガ vs. アリヨナ・ラソヒナ

女子アトム級暫定王座決定戦5分5R。ザンボアンガ2位、ラソヒナ4位。

王者のスタンプ・フェアテックスが負傷欠場中のため、暫定王座戦が組まれた。当初は10月に組まれていたが、ザンボアンガの負傷で延期となっていた。

フィリピンのザンボアンガは昨年6月、スタンプのタイトルに挑戦予定だったが、スタンプ負傷欠場のためにワンマッチとなりノエル・グランジャンに判定勝ち。ONE6勝2敗で、アトム級タイトルマッチでハム・ソヒに敗れてMMA初黒星を喫したが、ザンボアンガが勝っているという意見も多く、翌年ダイレクトリマッチが組まれたものの、その時は完敗している。その後3連勝中。27歳。

ウクライナのラソヒナは2021年のONEデビュー戦でいきなりスタンプにと対戦。スタンプがテイクダウンでリードしていたが、終盤にラソヒナがギロチンに捕らえると、スタンプがタップの動きを見せて一本負け。タップしていないと抗議するも後の祭りで、スタンプにMMA初黒星をつけている。同年に開催されたONE女子アトム級GPの一回戦でダイレクトリマッチが組まれると、スタンプがグラウンドでポジションを取り優勢な展開から終盤ラソヒナが腕十字を取りかけるも、脱出されて判定負け。その後出産のために欠場しており、約3年のブランク。34歳。

詰めてくるラソヒナにジャブを入れるザンボアンガ。ラソヒナがパンチで出ながら組もうとするが組ませない。お互いジャブを打ち合うが、ヒットはザンボアンガが上。カーフを蹴られて掴もうとしたラソヒナ。ラソヒナが出るところにまたカーフ。ラソヒナ詰めた。組んでコーナーに押し込むが、脇を差したのはザンボアンガ。ヒジを入れたザンボアンガ。ラソヒナもヒジを返すが、ダブルアンダーフックから足をかけてテイクダウン。ラソヒナ腕十字を狙うが、立って防いだザンボアンガ。スタンドに。ラソヒナシングルレッグ。切ったザンボアンガが上になりサイドを取った。残り30秒。腕を狙いつつボディにヒジを入れる。ゴング。

2R。パンチで出てくるラソヒナに右を当てるザンボアンガ。ラソヒナのタックルを潰して上を取るザンボアンガ。パウンドを打ち込む。足で距離を作ったラソヒナ。蹴り上げがヒットするが、ザンボアンガまた上から押さえ込んでハーフにして殴る。またガードに入って殴ると、ラソヒナが足関を狙う。ヒールを狙う。腕でクラッチを掴んで外したザンボアンガがパウンドを落とすが、ラソヒナまた足関からバックを狙う。回転してサイドについたザンボアンガ。パウンドを入れると腕十字を狙いつつヒジ・パウンド。ヒジ・パウンドラッシュ。動けず打たれ続けるラソヒナを見てハーブ・ディーンストップ!

ザンボアンガ、フィリピン人女性初のMMA世界王者に。

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AB F1 INVICTA MMA o ONE TOMA UFC キック スタンプ・フェアテックス 三浦彩佳

UFC on ESPN57:第1試合・ハヤネ・ドス・サントス vs. プジャ・トマル

女子ストロー級

ハヤネ・アマンダ改めハヤネ・ドス・サントスはコンテンダーシリーズではデニーシ・ゴメスに敗れてUFCと契約できなかったが、昨年Invictaアトム級のタイトルを獲得してUFCと契約。UFCではアトム級がないため、ストロー級に戻している。昨年12月のデビュー戦は、柔術&ノーギ世界王者のタリタ・アレンカーと対戦。打撃・テイクダウンに難があるアレンカー相手にスタンドでは優勢だったが、テイクダウンされると一方的に攻められ、3Rにはアレンカーのテイクダウンを警戒して手が出なくなり、スプリット判定負け。前回は相手がトップグラップラーだったので見せることができなかったが、サントスも14勝中一本勝ちが8回あるグラップラー。29歳。

インドのトマルはインド人女子選手として初のUFC出場。2017~20年までONEに参戦し、MMA1勝3敗、ムエタイでも1試合し判定負けだったが、三浦彩佳に勝ったティファニー・テオや、女子アトム級王者スタンプ・フェアテックスとも対戦している。当時はMMAのトレーニングを行う環境が十分ではなかったとのこと。ONEとの契約が切れてからは、地元インドでRoad to UFCウィナーのアンシュル・ジュブリらも活躍したMatrix Fight Nightで4戦して全勝、女子ストロー級王座を獲得している。バックボーンは散打で、インドの国内大会で優勝している。他、キック・テコンドーの経験もあり。サイドキック主体で戦うストライカー。30歳。

サントスオーソドックス、トマルはサウスポー。サントスが詰めていく。トマルは下がりつつサイドキックを出す。詰めていくサントスに右フックを出したトマル。サントスも右を返す。ケージに詰めたサントスが左右のパンチの連打をヒット。間合いが狭まってきた。残り1分。飛び膝を放つサントス。サントスの左右のパンチがヒット。また飛び膝を出したサントスだが、トマルキャッチ。ホーン。

1Rは後半パンチで攻めたサントス。

2R。また詰めていくサントスに、下がりながら蹴りを打ち込むトマル。サントス飛び込んで右。また距離が詰まる。サントス右ハイ。右ミドル。ケージ際まで下がったトマルに右のパンチで飛び込む。トマルはミドルやサイドキックしかない。サントスシングルレッグ。しかしすぐ放した。飛び込んで右をだしたトマルだが、サントスがプレスし続ける。トマルもパンチを出したがサントス下がらない。ホーン。

2Rもサントス。

3R。トマル今度は下がらない。セコンドの指示か。サイドキック・ミドル。しかしサントスがパンチで出てくるとまた後退。サントス距離を詰めて胴タックルへ。クラッチしてケージに押し込む。外掛けでテイクダウンを狙うが、ケージでこらえるトマル。クラッチが切れた。トマル入れ替える。離れた。またミドル・サイドキックを出すトマル。サイドキックを腹に打ち込むと、サントス吹っ飛んでスリップダウン。しかし追い打ちに行かず立たせる。またサントスがプレスする。サイドキックでも下げる事ができずケージを背負った。サントスの右フックがヒット。左ももらう。打ってこいと挑発するトマル。右フックを一発返した。しかしまたケージを背負う。残り1分。組みに来たトマルに首相撲。引き剥がすトマルだが、すぐケージを背負う。右オーバーハンドを入れるサントス。タイムアップ。

30-27トマル、30-27サントス、29-28トマル。スプリットでトマル勝利!インド人としてUFC初勝利。

が、会場はブーイング。ヒット数は3Rともほぼ五分ではあったが…。

トマル、詰めてくるサントスにミドルとサイドキックを入れ続けての勝利。しかしそこまで効果があったようには見えなかった。

mmadecisions.com

メディアのジャッジはすべてサントス支持。

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AB o ONE V.V mei スタンプ・フェアテックス ハム・ソヒ

ONE167:第5試合・デニス・ザンボアンガ vs. ノエル・グランジャン

女子アトム級。サンボアンガ2位。

フィリピンのサンボアンガは当初スタンプ・フェアテックスの王座に挑戦予定だったが、スタンプが膝の負傷で欠場。ノンタイトル戦に。ONE5勝2敗で、負けた相手はいずれもハム・ソヒ。初戦は判定負けしたがサンボアンガが勝っていたという声も大きく、ダイレクトリマッチが組まれている(再戦も判定負け)。V.V Meiにも勝利している。27歳。

代役出場のグランジャンは先月澤田に判定負けしたばかり。澤田戦はテイクダウンされるとリカバリーできないまま、3RにマウントからのパウンドラッシュでほぼKOという状況に追い込まれたが、ハーブ・ディーンの遅いストップに救われて判定に持ち込んでいる。その前の試合では、第2試合で平田と対戦したビクトリア・ソウザに判定勝ちしていてONE2勝2敗。バックボーンは柔道。28歳。

ジャブを出していくサンボアンガ。ワンツー。リーチに劣るグランジャンはパンチが届かない。大外刈りでテイクダウンを狙ったグランジャン。バランスを崩したザンボアンガだが離れた。組んだザンボアンガを首投げで投げたグランジャン。が、袈裟固めに捕らえられた体勢から両足をフックし、首を抜いてバックマウントに。バックから殴るザンボアンガ。四の字バックに。チョークを狙う。ローリングして凌ぐグランジャン。足でグランジャンの右腕を巻き込んでロックしてチョーク!しかし喉元に入っておらずゴング。

2R。またジャブを入れていくザンボアンガ。グランジャンも出るが、ザンボアンガのパンチを貰う。ジャブ、ボディを入れるザンボアンガ。グランジャンも前に出てパンチを打ち込むが、ザンボアンガ距離を取る。組んでまた投げを狙ったグランジャンだがザンボアンガ離れる。ワンツーを打ち込んでいくザンボアンガ。グランジャンもパンチを返すが空振り。詰めていくグランジャンだが、ザンボアンガがジャブ・右ストレートを当てていく。グランジャンタックルに行くが組めず。また組みからの投げを狙ったグランジャンだが、投げに入る前に引き剥がすザンボアンガ。ゴング。

3R。ザンボアンガがジャブを入れるが、グランジャンのジャブはバックステップでかわされる。右ボディから左ストレートを入れるザンボアンガ。徹底して組ませないザンボアンガ。ワンツー、ハイ。前に出るグランジャンだが、ザンボアンガはサークリングで距離を取ると、出てきたグランジャンにパンチを当てていく。ワンツー。ボディ・顔面と打ち分ける。出るところにジャブをもらってスリップダウンしたグランジャン。残り2分でグランジャン組み付くことに成功。ケージに押し込む。が、すぐに入れ替えて離れたザンボアンガ。またパンチを入れていく。グランジャンが組みに行くがクラッチさせずに離れるザンボアンガ。ジャブ、ワンツーを入れ続けるザンボアンガ。グランジャン出ていくが、ザンボアンガが下がりながらジャブを入れ続ける。タイムアップ。

判定3-0でザンボアンガ勝利。

距離を取りジャブを入れ続けた。グランジャンはジリ貧のまま打開できなかった。

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE167 RIZIN   ジュリー・メザバルバ スタンプ・フェアテックス デニス・ザンボアンガ ノエル・グホンジョン ハム・ソヒ 澤田千優

【ONE167】ノエル・グホンジョン戦へ、デニス・ザンボアンガ「ここで勝って、次は暫定世界戦」

【写真】ザンボアンガにとっても昨年4月のジュリー・メザバルバ以来の試合となる (C)MMAPLANET

8日(土・現地時間)、タイはバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE167でデニス・ザンボアンガがノエル・グホンジョンと戦う。
Text by Manabu Takashima

当初、同大会でサンボアンガはONE世界女子アトム級王者スタンプ・フェアテックスに挑戦予定だったが、スタンプのヒザの負傷で世界挑戦はお預けとなった。そもそも両者の世界戦は一度、3月のカタール大会で組まれていたが、リスケされていた。

延期と負傷、結果的に世界戦の機会を失したザンボアンガは、5月のFN大会で澤田千優に敗れたグホンジョンとサークルケージで相対することとなった。ザンボアンガはかつての練習仲間を決して軽視しないと言いつつも、20分弱のインタビューの間に「ここで勝って、次は暫定世界戦」という言葉を繰り返した。そして──その相手に澤田の名前を挙げていた。


──デニス、スタンプではなくノエルと2週間後に戦うことになりました。

「とにかくスタンプとの世界戦が流れたことは、悲しかったわ。でもONEチャンピオンシップが、代役の選手を探して試合機会を創ってくれたことには感謝している。ここまで試合に向けて積んできたトレーニングを無駄にしたくなかったから」

──スタンプとの世界戦は3月のカタール大会でも組まれていたものが今大会にスライドされていたので、2度に渡りキャンセルされたことになります。

「3月の試合が延期になった理由はハッキリと聞かされていなかったけど、とにかくバンコクで試合を組みたかったんだと思っていたの。そっちの方が盛り上がるのは間違いないので」

──そのスタンプとの試合が行われる前に、彼女が9月の米国大会でストロー級世界王座に挑戦することが発表されていました。あの発表には、気持ちがざらつくことはなかったですか。

「スタンプはスーパースターだから、そこは理解しているわ。まぁ、私の立ち位置はそういうことだから(笑)」

──理解しているではなく、理解しないといけないということでしょうか(笑)。

「まぁ、そういうことね(笑)。ただ、私の試合がなくなったわけでもなかったし、アトム級王座を狙う位置にいたことは変わりないから」

──結果、スタンプの負傷より、ノエル・グホンジョンと戦うことになりました。ただノエルは5月4日に澤田千優選手に負けたばかりです。

「他の相手……トップファイターは、ショートノーティスで試合を受けなかったはず。私もできれば暫定王座が掛った試合がしたかったけど、それは難しいとは分かっていたわ」

──この短期間だとタイ在住の選手に限られてきますしね。

「そう、本当にその通り(笑)。だから代役を見つけること自体が困難だったはず。そういうことだから、今回の試合に勝てば次は暫定王座決定戦を戦いたいわ」

──そのうえでノエルの印象を教えてください。

「彼女とは以前、フェアテックスで一緒に練習していたの。寝技がとても強くて、スタンドもできる選手よ。私はどの試合でも自分を信じて、自信を持って戦っているけど、自信過剰にならないようにしているの。

ファイトは何が起こるか分からないし、とにかく勝利を手にすることに集中しているわ。フィニッシュしたいけど、何よりも取りこぼしの無いように戦うことが大切で。そうすることで、次の試合で暫定王座を掛けて戦うことができるようになるはずだから」

──いずれにせよ、デニス自身も1年2カ月振りの試合になります。

「前回の試合後から、ノンストップで練習をしてきたから私のMMAは凄く成長しているわ。打撃もそうだし、柔術もそう。特に今年の1月から常に、スタンプ戦を想定して自分を追い込み、高めてきたから」

──今回の試合に向けての練習内容は?

「所属しているT-REXジムで、MMAは兄のドラックスと。打撃はフィアンセのフリッツ・ビアグタンと練習をしてきた。フリッツはWBCムエタイのフィリピン王者でONE FFで2勝1敗(2019年4月にRIZINで那須川天心に敗れている)、彼のおかげで打撃は本当に上達したわ。

柔術は出稽古をしていて……フィリピンも黒帯の柔術家が増えて国全体でグラップリングのレベルが上がっていると思う。グラップリング自体もそうだし、MMAファイターの組み技のスキルも随分と進歩しているわ。私も何人かの黒帯に協力してもらっているから、柔術も自信を持って成長したと断言できるわ。

今もチーム・ラカイやライオン・ネイションMMAというバギオのチームがフィリピンをリードしているけど、マニラの選手たちだって力をつけて、世界の舞台に出て行けるようになっている。そういうなかで、私は1日に2度の練習を続けてきたの。

練習をしないのは教会にお祈りにいく、日曜日だけね。日曜日は心身ともに休息日にしているわ」

──先ほどから次は暫定王座で戦いという発言が聞かれています。その相手は誰が相応しいと考えていますか。

「スタンプのリカバリーには時間が掛りそうだから、暫定タイトル戦を戦いたくて。相手はトップファイターなら、誰でも構わないわ。対戦相手は選ばない。ONEの選択に従うだけで。確かなことは、誰だろうがベルトを巻く準備はできているっていうことね(笑)」

──ハム・ソヒと3度目の対戦は希望しない?

「名前を挙げるのではなく、相応しい相手は1位の選手と3位の選手よ」

──つまりデニスは現在ランク2位で。1位はハム・ソヒ、3位は澤田千優選手ですね。もう澤田選手はタイトルが射程圏内に入っていることが裏付けられるデニスの意見です。

「彼女は十分にトップファイターでしょ。前回のノエルとの試合を見てもそう。さっきも言ったけど、私はノエルと一緒に練習していた時期があるから、その実力を理解している。ノエルは実力者よ。そのノエルにしっかりと勝っているサワダの力がどれほどなのか、私には分かるから。

しかもランキングも3位だし、暫定タイトル戦を戦う資格を十分に持っているわ」

──アトム級でも小さな澤田選手ですが、それだけデニスも認めているのですね。

「リング上の彼女を見ていると、小さいなんて全然思わないわ。本当に彼女は小さいの?」

──ONE女子アトム級に合わせて、体を創っているはずです。

「でも、凄く強いじゃない? 実際にテイクダウンからグラップリングでノエルを圧倒しているわけだし」

──では、なおさら今回の試合で澤田選手に負けないパフォーマンスが必要になってきますね。

「私はノエルのグラップリングの強さを認めているし、そのノエルをドミネイトしたサワダの強さも認めているわ。でも、私はチャンピオンになるために戦っていて。今回の試合でフィニッシュすれば、ベルトが懸かった試合がまた組まれるはず。だからこそノエルを殴って、組み伏せて、フィニッシュするわ」

──デニス、今日はありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「まず、最初にスポンサーの皆にお礼を言わせてもらっても良い? この試合の機会を得ることができたのも、彼らのサポートがあってのことだから。そして、もし日本に私のことを応援してくれる人がいるなら、ありがとうと伝えたいわ」

■放送予定
6月8日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN20 アリシア・エレン・ホドリゲス クリスティーナ・モラレス スタンプ・フェアテックス

【ONE FN20】ホドリゲスが首相撲、ミドル&パンチのボディ攻撃でモラレスを下し2度目の王座防衛

<ONEムエタイ世界女子アトム級選手権試合/3分5R>
アリシア・エレン・ホドリゲス(ブラジル)
Def.判定3-0
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

モラレスがホドリゲスをコーナーに詰めてワンツーを浴びせる。ホドリゲスは組むがブレイク。ケージ中央でも首相撲に持ち込むがブレイクは早い。前進するモラレスをホドリゲスが左ミドルで迎え撃つ。首相撲の展開になるとモラレスが左ヒジを打ち込んだ。左右ローで攻め立てるモラレスに対し、ホドリゲスは組んでブレイクが入る展開が続いて初回を終えた。

2R、モラレスがローから前蹴りに繋げる。右ミドルをキャッチされたモラレスは右を打ち込みブレイクを待つ。ホドリゲスも左ミドルを突き刺していくが、モラレスの前進は止まらない。顔面へのワンツー、左右ボディフックを受けたホドリゲスは組みつくも展開できない。ブレイク後、ホドリゲスが前蹴りでモラレスをこかした。しかしモラレスがボディから顔面へのコンビネーションを見せる。残り1分でホドリゲスが首相撲でコントロールし、ヒザを突き上げて右ヒジも打ち込んでいく。さらに有効的な右ヒザを突き上げた。

3R、モラレスがボディから顔面にパンチを打ち込む。ホドリゲスは蹴りをキャッチし、足をすくっていく。声を挙げてパンチを打ち込むモラレスに対し、被弾が減ったホドリゲスが徐々に首相撲で優位に立ち始めた。左前蹴りを当てたホドリゲスはモラレスのパンチをブロックし、首相撲でコントロールする。ブレイクが掛かるとプレスをかけていくホドリゲスは、モラレスのパンチをバックステップでかわしながら左ミドルを当てた。さらにホドリゲスが首相撲からヒザを突き上げ、離れると左ミドルへ。終了間際にはモラレスのボディに、ホドリゲスのヒザがクリーンヒットした。

4R、ホドリゲスの左ミドルのヒット数が増える。モラレスのほうから首相撲に持ち込んだが、ここはホドリゲスにコントロールされた。モラレスのパンチのヒット率は明らかに下がった。左ボディを打ち込みながら組んだホドリゲスが首相撲でコントロールする。モラレスにロープを背負わせ、右ミドルを突き刺すホドリゲス。左ボディが当たると、モラレスが下がり始めるように。ボディ攻撃が効いたか。さらにホドリゲスが首相撲で左ヒザを突き上げる。左ボディ、右ボディストレートを受けたモラレスの動きが鈍った。

最終回、ホドリゲスが首相撲に持ち込むと、モラレスが左右フックで突き放そうとする。逆転を狙い、モラレスが前進し続ける。ホドリゲスは流し始めたか。手数は少なく、モラレスの前進を首相撲で受け止める展開が多くなった。疲労も見えるホドリゲスだが、左前蹴りで距離を保つ。さらにモラレスの前進を左右ミドルで止める。モラレスのパンチをスウェーでかわしたホドリゲスが右ハイ、右ミドルを散らし、右ヒジのカウンターも浴びせる。ミドルと首相撲で凌ぎ、試合終了のゴングを聞いた。

ユナニマス判定でホドリゲスが2度目の王座防衛に成功したホドリゲスはリングに息子を呼び込み、スタンプ・フェアテックスに向けて「ムエタイに戻ってきてください」と語った。


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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN20 アニッサ・メクセン キック ジャネット・トッド スタンプ・フェアテックス ペッディージャー・ルクジャオポーロントン ボクシング ルンピニー 武尊

【ONE FN20】ペッディージャーとのラストファイトへ、ジャネット・トッド「最後はチャレンジで終わりたい」

9日(土・現地時間)、タイのバンコクにあるルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night20で、ONEキックボクシング女子世界アトム級王者ジャネット・トッドが同暫定王者ペッディージャー・ルクジャオポーロントンとの統一戦に臨む。
Text by Takumi Nakamura

2020年2月にスタンプ・フェアテックスに勝利してキックルール、2022年7月にララ・フェルナンデスに勝利してムエタイルールのベルトを巻いたトッド。昨年3月にアリシア・ヘレン・ロドリゲスに敗れてムエタイ王者のベルトを明け渡す形となったが、今大会ではペッディージャーとの統一戦を迎えた。

アニッサ・メクセンを下して世界最強とも目されるペッディージャー戦を前に、トッドは「これを最後の試合にしようと思っている」と明かした。ONE、そして女子の立ち技を牽引してきたトッドのラストファイトに向けたインタビューをお届けしたい。

――トッド選手にとっては約1年ぶりの試合となりました。この1年間はどのように過ごしていたのですか。

「試合間隔が1年空いちゃったけど、毎日トレーニングは続けてきた。それが完璧というわけではないけれど、自分が成長するための練習をやってきたと思う」

――一昨年は新型コロナウィルスの影響で試合そのものがキャンセル&延期になったこともありましたが、あのときはどんな心境だったのですか。

「COVID(コロナ)の前は年間5回ぐらい試合していたのに、COVIDの後は年1~2試合になってしまって。もちろんたくさん試合はしたかったけれど、それが出来ない状況なのは分かっていたし、それに慣れちゃったわ(笑)。試合は出来なかったけど、自分が強くなるための練習ができたし、以前よりもいいファイターになれていると思う」

――自分を成長させるための練習をしてきたということですしたが、トッド選手もキャリアが長くなってきて、具体的にどんなことに重点を置いて練習してきたのですか。

「またキックボクシングルールの試合をやることが分かっていたから、この1年間はボクシングだったり、ムエタイよりもハイペースなパンチとキックを練習してきたわ。あとキックルールはヒジとクリンチがないからトレーニング内容もそれに少し変えている」

――トッド選手はONEでもキックルールとムエタイルールをどちらも戦っています。例えば日本人はどちらかのルールは得意で、どちらかのルールは不得意という選手も多いですが、トッド選手はなぜ両ルールで結果を出すことができたのですか。

「確かにキックとムエタイは違うもの。なんだけど似ているところもあるから、そこを理解することが大事で、私はそこを理解してうえでルールに合わせて戦うことができる」

――特にONEの場合はムエタイルールがMMAグローブですが、その難しさはなかったですか。

「グローブの違いは大きいね。キックルールはボクシンググローブだからブロッキングで顔をカバーすれば大丈夫だけど、MMAグローブはブロッキングしても殴られてしまう。ディフェンスのやり方が変わることが一番の違いだと思う」

――逆にMMAグローブのムエタイルールをやったことで、キックボクシングルールにプラスになったことはありますか。

「ムエタイルールの方がよりディフェンスを意識してやっていたから、キックボクシングをやるときも、ムエタイのディフェンスをしっかりやるという部分が活きてくるんじゃないかな」

――また武尊選手がトッド選手も所属するBoxing Worksで練習しているそうですね。

「タケル!私とはトレーニングの時間がずれていたから一緒に練習することはなかったけれど、私のトレーニングパートナーとは一緒に練習していて、何度かジムで一緒になったことはあるわ」

――さて今大会では暫定王者のペッディージャーと王座統一戦で対戦します。ペッティージャーにはどんな印象を持っていますか。

「すごくボクシングが強いので、自分にとっていいチャレンジになると思う」

――ペッディージャーは昨年12月にアニッサ・メクサンに勝利しています。個人的にまだペッディージャーはメクセンに勝てないだろうと思っていたのですが、トッド選手はあの試合を見てどんな感想を持ちましたか。

「ペッディージャーの方が接近戦で自分の距離を作っていたと思う。だからアニッサが自分の距離で戦おうとしても、それが出来なかった。あの試合は常にペッディージャーが自分にとっていい距離で戦って、力のある攻撃を入れることができたと思う」

――恐らく今回もペッディージャーは前に出て距離を詰めてくると思います。それに対する戦い方は準備していますか。

「もちろん接近戦になることを想定して、しっかり練習してきている。もし接近戦になっても自分の攻撃を効かせる試合ができると思う。私は試合をちゃんとイメージして、相手の弱点と自分が強みをしっかり頭に入れて戦う。その準備はできているわ」

――今回はキックルールの統一戦でしたが、これをクリアしたらもう一度ムエタイルールのベルトを獲りにいきたいという想いはありますか。

「いや………私はこれを最後の試合にしようと思っているの」

――そうなのですか!

「これはもう何カ月も考えていたことで、私は今38歳で新しい家族が欲しいと思ったら、これ以上、試合を続けることは難しいと思った。
だから最後の試合で、自分の最高のパフォーマンス、そして最高の姿をみんなに見せたいと思う」

――例えばONEのアメリカでの大会も予定されていて、そこまで待って区切りをつけることは考えなかったのですか。

「アメリカでも試合をしたかったけど…試合がマッチできなかったわけだから仕方ない。それにアメリカで試合をしたい、マッチできないを繰り返していたら、区切りをつけられなくなるから、今回の試合を最後にしたいと思っている」

――これからまたトッド選手の試合を見られると思っていたので驚きました…。ペッティージャーはおそらく今世界一強い選手だと思うのですが、そういう相手と戦って現役生活にピリオドを打ちたいという気持ちはあったのですか。

「それはあります。最後は大きなチャレンジで終わりたいから。しかもそんなファイトを国際女性デーに開催される女性だけの大会で出来ることは本当にうれしい」

――それこそトッド選手のようなファイターがいて、ONEで戦ったからこそ、そういった大会が開催できることになったと思いますし、女子の立ち技格闘技が世界的にクローズアップされたと思います。

「そう言ってくれてありがとう。私も今までずっとやりたいことをやってきたし、この試合をやることで自分の中でも達成感を持てると思う。素晴らしいファイトを見せて、これから次の人生のことを考えていくわ」

――それではトッド選手のラストファイトを見るファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「ずっと私の長い旅を見てきてくれた皆さんに『ありがとう』と言わせてください。私は最後までベストを尽くして戦うので、しっかり見届けてください」

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45 AB F1 MMA MMAPLANET o ONE Special UFC YouTube キック シャノン・ウィラチャイ スタンプ・フェアテックス チャユット・ロジャナカット デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク ボクシング ローマ・ルックンブンミー

【Special 】バンコク在住プロファイター=ウィラチャイ&アマファイター=ボスに訊く、タイのMMA

【写真】シャノン・ウィラチャイ(左)とボスことチャユット・ロジャナカット(C)MMAPLANET

今や世界中からファイターが集まり、タイではトレーニングを中心としたファイト産業が、急成長している。特にプーケット、パタヤには多くの外国人がトレーニングをするために短期、長期滞在している。ただし、観光地のメガジムにローカルファイターの姿は少ない。
Text by Manabu Takashima

従業員はタイ人でも、トレーニングをしているのは外国人だ。まさにリゾート・ホテルと同じようなメガジムでなく、首都バンコクのMMA事情はどうなっているのか。バンコク・ファイトラボで元ONEファイターのシャノン・ウィラチャイ、そしてフォーエバーヤング・ライフジムでアマMMA選手兼指導者でもあるチャユット・ロジャナカットに尋ねた。


Part.01
シャノン・ウィラチャイ・インタビュー

──タイのMMAのパイオニアであるシャノンですが、タイにおけるMMAの現状を教えてください。ONEがタイに進出した直後、幾人かのムエタイのビッグネームがムエタイに転向しましたが、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークのような成功例は少なかったです。今ではONE Friday Fightはムエタイの試合が多く組まれるようになり、ムエタイそのものの環境は変化しました。今、タイの若者がファイターを目指す時はムエタイかMMA、どちらを目指す傾向にありますか。

「タイにおけるMMAの現状は、以前は少し良くなっていた。ONE以外にも大会が開かれ手始めていたしね。でも、ここ数年は少しスローダウンした。特にコロナの影響も大きかった。同時に僕もそうだけど、タイ人ファイターがONEで戦いたいという想いは強くなっている。ただし、この1年はONEがムエタイとキックボクシングに力を入れてきたので、MMAファイターが戦う機会は決して多くない

常時MMAの練習をするタイ人選手、それとタイ人以外の選手──いずれもファイターになりたいと思っている人間は増えたけど、試合の機会を得るのは本当に難しい。年に1度や2度というところがやっとで。そういう状況だから若いMMA思考の選手も、戦う機会をえるためにストリートファイトのような独立団体で試合をしたりしている。それこそストリートで素手で殴り合っていた若い連中は、ボクシングやムエタイ、MMAで戦いたいという風になっているんだけどね。

タイの若い選手たちが、もっと試合機会に恵まれてグラスルーツショーからプロ、ワールドクラスレベルへというヒエラルキーができると素晴らしいんだけど。キックボクシングなのか、ムエタイなのか、MMAなのか──いずれにしても、タイ人選手は可能性を秘めているよ。うん、テコンドーでも空手でも活躍できる。世界一になれるかどうかともかく、良い活躍はできるはずだ。

ファイティングスポーツは楽しまれているから、ムエタイにしてもMMAにしても、この国は凄く可能性がある。とにかく、まずはムエタイ。そしてボクシング、それからキックボクシング……タイの人々は『なぜ? クリンチとエルボーがない』って不満を言うけど、キックボクシングでも凄く多くの世界チャンピオンが生まれている。タイ人はどんなコンバットスポーツでも活躍できる力がある」

問題はムエタイファイターはキックボクシングには気軽に転向できるけど、MMAはそうでないということ。MMAは寝技があってサブミッションや柔術、レスリング、パウンドなど修得しないといけない技術が多い。それを彼らは怖がっている。でも、練習すれば誰もができるようになるのは絶対だよ。それなのに首を絞められたくない、腕を極められなくないって感じなんだ。毎日のようにエルボーで、誰かの顔をカットしているのにね。

繰り返すけど、タイ人はMMAでも活躍できる。ローマ・ルックンブンミーはUFCで活躍していて、スタンプ・フェアテックスはONEで世界チャンピオンになっている。タイ人ファイターはどんなマーシャルアーツでも良い結果を残せると思っている」

──プーケットでは外国人ばかりが練習していて、コーチも外国人です。ここバンコクでも柔術などタイ人以外の指導者が目っています。そういうコーチを雇うにはお金がかかるので、ジムの会費も自然と高くなります。結果、タイの若い世代がMMAの練習はなかなかできない。この現状をどう思いますか。

「その通りで、ずっと長い間タイの問題でもあるよね。この国は観光産業でなりたっている。そして市井の人々は、観光客との触れ合いを躊躇するところもあるんだよね。でも今、タイは変化の時を迎えている。

以前は足が向いていなかったエリアにも出向くようになった。でも外国人のいる場所は、何でも高価で自分たちの場所とは思えないんだ。英語を話せない人も多いしね。それはプーケット、バンコクだけでなく、タイ全土で見られることなんだよ。特に昔の人、オールドジェネレーションはそんな感覚が強く残っている。でも、若い世代は違う。どんどん、進んでそんな場所にも入っていくようになっている」

──飛び込んでいるわけですね。

「ホント、英語を話せないから怖がっている部分はあるんだよ。それがタイだった。でも今では、どこもがオープンになっているよ。まだ、少し時間はかかりそうだけどね」


Part.02
チャユット・ロジャナカット・インタビュー

──ジム訪問の機会を頂いてありがとうございます。

「逆に訪れてくれて、ありがとうございます」

──いつ、このジムはオープンしたのでしょうか。

「フォーエバーヤングジムとして、ここのエカマイのジムは、2つ目の支部にジムになります。最初のジムは2018年にオープンしました。そしてここは去年(※取材は2023年11月に行われた)、2022年から活動し始めて、ちょうど1年になりますね」

──ボスと皆が呼んでいますが、フルネームを教えてください。

「チャユット・ロジャナカットです」

──ボスが最初に格闘技を始めたのは、いつのことですか。

「とても若い時、5歳か6歳、7歳の時かにムエタイを始めて。しばらくして完全に辞めていたけど、14歳か15歳のときにランシット地区のムエタイスクールでまた練習するようになりました。MMAは17、18歳になった時に始め、これまでアマチュアで戦ってきました」

──今、何歳ですか。

「今年で27歳になりました」

──既に10年のMMAキャリアがあるのですね。10年前にバンコクでMMAが練習できる環境があったということですか。

「イエス。最初にMMAの練習を始めたのは、バンコク・ファイトクラブというジムでした。ただし、上手く機能しているというわけではなくて7、8年前にここのオーナーに出会って柔術、MMA、ムエタイのトレーニングをするようになった。ムエタイは他のジムでも練習を続けていたけど、今は全てのトレーニングをここでしています」

──MMA戦績は?

「12戦して10勝し、2敗しています。全てアマチュアです」

──もう指導もしていますが、MMAを戦う目的は何ですか。

「初めてMMAを見た時には、うわぁ、何でもやって良いんだと思いました。僕自身はムエタイをやっていたけど、MMAは完璧なファイティングゲームに映りました。打撃系の格闘技はクリンチがあると、ブレイクが掛かりますが、MMAではファイトは続けられます。そんな戦いにインスパイアされ、10年前からやってきました。格闘技として、全てを補っているからです」

──国技ムエタイが世界一である、タイの一般の人はMMAのことをどのように思っているのでしょうか。

「当時、MMAはとても新しいモノでした。グラウンドがあって、ムエタイとは全く違います。寝技に関しては、全く理解されていなかったです。10年前までタイの人達は、ファイトはグラウンドになるとスタンドに戻るものだと思っていました。でも僕もそうですが、『ワォ。こんなことやって良いんだ』と驚き、MMAはリアルファイト、本物の戦いがあるマーシャルアーツだと思われるようになりました。

ムエタイ選手は、MMAを十分に戦えると思っています。クリンチゲームもできるし、爆発力もあります。ムエタイは既に立ち技では世界一ですが、MMAの将来はもっと広がっている。その機会があると思います」

──ところでタイではONEかUFC、どちらの方が人気があるのですか。

「以前からMMAを見ている人はUFCです。ムエタイから徐々にMMAを見るようになった人は、間違いなくONEを支持しています。この2つのグループに、タイのMMAファンは大別されるでしょう。以前はUFCのファンはハードコアファンだけでした。でも今では、UFCもONEも皆が知っています。ムエタイからMMAを見るようになった人は、ONEがスタート地点になります」

──では、このジムで練習している人々の目的は?

「誰もが楽しめます。マーシャルアーツの練習を通じて、人として成長する。プロで戦いたい人、体重を減らしたい人、どんな目的を持っていても、ここで練習できます。どんな目標を持っている人でも、一緒になって目標を達成する。そんなコミュニティです。皆で上を目指しています」

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【Special】J-MMA2023─2024、平田樹「アーセン云々なんて触れないで、無意味な試合と言いたいです」

【写真】気を張っていない平田樹の表情が見られたような気がします。現状MMAトレはHEARTSのみ。グラップリングをトライフォース、ムエタイをクレインで練習しているそうだ (C)MMAPLANET

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Manabu Takashima

J-MMA2023-2024、第十弾は28日(日)に東京都江東区の有明アリーナで開催されるONE165「Superlek vs Takeru」で三浦彩佳と対戦する平田樹に話を訊いた。

ファイト周辺の派手な言動と繰り返された計量失敗、彼女に対する反発は業界内から強い。それに故に練習場所を固定できず、明確なビジョンも練習に持ち込むことが困難だった平田が、自らの意志で大沢ケンジ率いるHEARTSでトレーニングを行うようになった。

ハム・ソヒ戦後に引退を真剣に──いや、それ以上に自然と考えた平田がこの場に戻ってきたのは人を殴りたいという衝動と、MMAを楽しみたいという本能だった。山本アーセンの元カノ&今カノ対決というエグすぎで専門メディアが料理できないマッチアップを消化する必要がある平田の胸中とは。

■2023年平田樹戦績

3月25日 ONE FN08
●0-3 ハム・ソヒ(韓国)


――大沢ケンジさんが2021年10月のリトゥ・フォーガット戦前(※平田が体調不良で欠場)にミット打ちを一緒にやっていた時とは全く違って、凄く熱心に練習をしていると言われていました。

「そうです。ちゃんとやっています(笑)。自分から大沢さんにお願いして」

──練習環境などで平田選手からアクションを起こすのは、過去にあまり記憶になかったです。

「初めてです。去年の10月ぐらいに日本で練習をしていくなら、大沢さんが私の試合を一番多く見てくれていると思って。実はハム・ソヒ戦が終わった後、4月に直樹がパンクラスで試合をした時に会場で大沢さんと少し話をして。あの時、私はもう引退を考えていて。それを話すと、皆が反対するなかで大沢さんが『良いんじゃない。一回辞めても良い。若いし。やりたくなったら、復活するから。一回、離れるのも良いよ』って言ってくれたのが心に残っていて。やっぱりMMAをやりたいと思った時に大沢さんに教えてほしいなってなりました」

──平田樹がカフェでカプチーノを淹れている取材をするのが、楽しみでした(笑)。正直、ハム・ソヒ戦の敗北で辞めるかもしれないなと思っていたので。

「私も、そう思っていました。両親も柔道の時はあれほど辞めるなと言っていたのに、『辞めて良いよ』という感じだったし」

──もう長い間、平田選手の表情や言動からMMAファイターをやっていて幸せなのかなという疑問がありました。で、どこかで会った時に「カフェをやりたい」と言っていたので、それで良いのではないかと。

「米国で練習して勝てなかった。色々と言われて……『だったら、もうイイよ』って。デビューの頃は勝って、皆が凄いねって言ってくれました。でも、負けると全く違う世界が見えてしまって……。子供の格闘技と一緒で勝っているから楽しくて、負けたら楽しくないから辞めたいって(苦笑)」

──ハム・ソヒに負けるのは致し方ないですけど、普段から目立っている分……何より試合前に弱い言葉を発せない分、跳ね返りも大きかったです。それもまた致し方のない、キャリアの積み方をしてきたので。

「そういうのは、自分も色々と感じていて。でも自分で選んだことだし頑張ろうって、やってきたけど、あの負けで全部が弾けた感じがしました。こんなに早く辞めたいと思う日が来るなんて、全然考えたこともなかったです。もっと長くやって『もう良いかな』っていう風になるのかと思っていたので。

ハム・ソヒ選手との試合は、本当に強さを見せつけられて。試合中もどうしたら良いのか、分からない。誰を頼って良いのかも分からない。でも戦うしかない。凄く心細くて、本当にしんどかったです。だから、もうMMAに関係のないことをやりたいって思ったんです。お母さんがパン屋さんの店長で、朝早くから真剣に働いていて。何か、格闘技以外であんな風に没頭したいと思いました。本当に辞めるモードで、練習もホントにやっていなくて」

──それでも続けようと思うようになったのは?

「やっぱり直樹の試合を見て……なんか、悔しくて。『あれっ? 何か悔しいな』ってホント思ったんです。嬉しけど、悔しい。自分の方が勝ち続けていたのに……」

──それは直樹選手が、真面目にMMAに取り組んできたからではないですか。

「そうなんですけど、なんか悔しくて。でもMMAでなくトライフォースの柔術でも良いかなかって思って、グラップリングから練習をするようになりました。そうなると、何か違うんです。極めるとかだけじゃ、何か物足りなくて。やっぱり、殴りたい。直樹の試合を見ても思ったんですよ。漬けて漬けてっていう試合をしているから、『もっと殴れよ』って。そうなった時、こうやって想う自分がいるんだから──まだできるわって。

その時に『辞めたら』と言ってくれた大沢さんに習いたいな、と。なんかハム・ソヒ戦後に休んでいる期間に色々と気付くことがありました。普通の休みじゃなかったですね。運動をする格好にもならないし、シューズも履かなかった。普通の人みたいに毎日、化粧をして。でも、気がつけばここに戻ってきて……。

直樹もそうだし、(鹿志村)仁之介もそうだけど、選手に対して皆が一つになっている。あれが凄く羨ましくて。ああいうモノが創れそうだったのに、自分で壊しちゃダメだと思うと『また、やりたい』という気持ちが大きくなりました。『勝たなきゃ』、『勝たないとダメだ』っていう気持ちになっていたのから、『戦いたい』という気持ちに戻ったというか。

もう試合に向けてというよりも楽しさを取り戻す──じゃないけど、最初は体を動かすことが楽しい、練習することが楽しいっていうところからやり直しました。以前は試合が近づくほどに楽しみが大きくなっていたのが、最近は試合が近づけば近づくほど気持ちが落ちてしまっていました。今回の試合も勝ちたいけど、やりたいことをやりたい。試合をすることが、楽しくなっています」

──まぁ楽しくないから辞めていると、それこそ先ほど話に出た子供の習い事で。辞めたいという気持ちから、戦うことを楽しみたいと思えるようになったのは平田樹が本当の意味でMMAファイターになってきたということではないのでしょうか。

「そうなんですかね(笑)。でも、やりたいことをやるって楽しいなって、練習をしていて想うようになりました。これだけ基本から教えてくれる人がいるのだから、また前に進もうと。すると、またメチャクチャ楽しくなって。試合に向けても……どうせ試合はしんどくなるから、練習を思い切り楽しんでやろうと。

MMAを続けるなら、楽しみたい。今は本当にそういうつもりです。母親も『樹は楽しんでいる時が、一番強い』って言っていて。確かに、その通りだし。楽しんでやることが一番大切で、当然しんどいこともあるけど、今は楽しいことの方が多いです」

──なるほど。そうこうしていると、ONE日本大会で三浦選手との試合が決まりました。

「最初は違う相手を聞かされていたので、『えっ?』と思いました。階級は向うが上だし、『やる意味、なくない?』って思いつつも、決まったことなんで。だから、この先のことを頭に入れての練習もたくさんやっています。次は投げとアヤカ・ロックだけ、そこだけなんで」

──皆が分かっているのに、極めてしまうのは凄くないですか。跳ね返された試合もあったのに、またそこで勝つのは驚異的ではないかと。負けてもサブミッショングラップリングでダニエラ・ケリーと戦った時に、三浦選手の組みの強さを見た想いがしました。今回の試合は、決して簡単なファイトになるとは思えないです。

「う~ん、でも……なんでアレが極まるんですかね。逆に。アレを極めることができるって、自分とは違う世界を生きている人なんだろうなって思うんです。求められているモノが、自分と違う。あそこ止まりで良いと皆は思っているわけじゃないですか」

──凄く上から目線ですね(笑)。

「だって、自分だってアレで良いならアレで貫き通したかもしれないし。でも『首投げ止めろ』、『MMAを戦え』という声があったわけで。それで、私はMMAを戦いたくなりました」

──きっと三浦選手も言われていて、それでも貫き通しているのかと。

「でも、あんまり輝いているとは思えないですね。アレしかないですからね」

──う~ん、とことん来ますね(笑)。アレしかない人のアレって、凄く強いと思わないですか。

「う~ん、でもアレが極まらないと負けるじゃないですか。ティファニー・テオと戦った時は首を抜かれて、打撃でやられて。シィォン・ヂィンナンにも組めなくて、打撃の圧でやられました」

──パンダやテオのような試合を平田選手はできる、と?

「やってみたいですね。ソレをやらないと意味がない。いつも通りの試合をして、柔道対決とかってなると一番つまらないし。このカードを組まれたなら、MMAを戦って盛り上げる。MMAをやりたい。HEARTSでやっているMMAを見せたいです」

──そんな平田樹✖三浦彩佳戦ですが、煽り方が中途半端というか。やるとなったら、この試合はアーセンの元カノ✖今カノ対決で全面的に売らないのかと。ABEMAの煽り映像に乗っかって、申し訳程度に触れてんじゃないよ──と素直に思います。

「アハハハハ」

──この下品なカードは、ここで騒ぎ立てようやとは?

「ならないですね。私はアーセン云々なんて触れないで、無意味な試合だって言いたいです」

──それを平田選手も三浦選手も言って良いと思います。ただし、この試合を盛り上げるにはそこは避けては通れない。

「そうですよね。でも、自分的には騒ぎ立てられなくて良いです!!」

──ひょっとして、怒っていませんか……。

「お互いに求めていないカードだと思うし。向うも自分とやりたいなんて思ってなかっただろうし」

──自分の進みたい道を進むために、勝たないといけない試合になったわけですね。

「まぁ、そうなんですけど……。自分的には、大沢さんとのコミュニケーションがどれだけ取れるのか。そこが楽しみです。セコンドの声を聞いて、どれだけ動けるのか。前に就いてもらった時(※2021年2月22日、中村未来戦)は、そういう風にできなかったので。そこは自分にとって試合中の課題で。そこも踏まえて、成長が感じられる試合にしたいです。

これまで気持ちでやってきた部分があったけど、それじゃあ勝てないレベルの相手になってきています。心が折れても、サポートしてくれる人がいてくれる中で戦う。だからこそ気持ちと同時に、技術面でしっかりと魅せたいです」

──三浦選手に触れられると明白に不機嫌でしたが、そうでない部分では久しぶりに平田選手の表情が明るいですね。

「そうですか。今はMMAのことを話すのが楽しいし、練習が楽しいです。一歩、踏み出せたかなって。これまで他のジムに行っても、自分は目立っていて遠慮されていたことが多いと思います」

──まぁ所属もしていないですし、本当の関係は築けないかもしれないですね。大人の関係のような感じで。

「両親も『樹が行くことで、負けさせられないという思いになって所属するのは難しいかもね』って心配をしていました。自分は自分で『強くないといけない』とか思って、気が張ってしまっていて。皆が見ている平田樹はこうでないといけない、とか。同時に私が関わることで、ジム自体がアンチの標的になってしまうことが嫌で」

──そんなことまで危惧していたのですね。

「それがHEARTSだと、皆が茶化してくれて(笑)。(吉村)天弥君とか、『で、アーセンとはどうなの?』とか言ってくるし。なんか、それが楽しくて。ボコボコにやられても、気持ちが良いから、練習時間が長いとか思わなくなりました」

──三浦選手との試合を前にしてですが、今も頂点──現状はスタンプ・フェアテックスが目標なのでしょうか。

「やるからには上を目指すというのはありますけど、まずはランクに入らないといけない。それ以上にもっと場数を踏みたいです。だから、日本の団体だったらもっと試合ができるのかなって思ったりもしました」

──それでも平田樹という選手のポジションは特別で、他の選手より恵まれているという風に思うことは?

「まぁ、知らない人は分からないことだけど……色々と経験してきているので(笑)」

──その結果の今。この試合で何を見せたいと思っていますか。

「MMAです。コーチとのコミュニケーションも含め、全体的に総合力が上がった自分を見せたいです。これまで欠けていた部分がメチャクチャあったので。その欠けていた部分が補えて来た──MMA選手らしい試合をしたいです」

──ところで、体重の方は?

「あと2.5キロです(※取材は12日に行われた)。ここにいると『お前、体重落とせよ』って、皆に言われます(笑)。そんな皆に囲まれているからこそ、今回のように無意味だと思っている試合も、あとになれば意味があるんだろうなって思えるようになりました」

■視聴方法(予定)
1月28日(日・日本時間)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ABEMA PPV

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【ONE166】初のカタール大会、重要拠点構築へ豪華カード。スタンプ×ザンボアンガが追加、タイも投入

【写真】4つ目のMMAの世界タイトル戦 in カタールが決定した(C)ONE

16日(火・現地時間)、ONEが3月1日(金・同)にカタールの計画都市ルサイルのルサイル・スポーツ・アリーナで開催されるONE166「Quatar」でONE世界女子アトム級選手権試合=王者スタンプ・フェアテックス×挑戦者デニス・ザンボアンガ、サブミッショングラップリング世界ウェルター級選手権試合=王者タイ・ルオトロ×挑戦者アイザック・ミッチェルを組むことを発表した。
Text by Manabu Takashima

ONEにとって新たな投資筋というだけでなく、カタールは欧州標準時間帯と3時間しか変わらずヨーロッパという新たなマーケット開拓への足掛かりとなる大切なイベントだ。カタールを今後、拠点とできるのか。その重要度たるや、既に発表された試合からも十分に伝わってくる。


ONE世界ミドル級選手権試合王者ライニア・デリダーが、ライトヘビー級王座を失った相手=ヘビー級&ライトヘビー級2冠王アナトリー・マレキンにリベンジに挑む――誰がどのベルトを巻いているのか、謎解きのような――王座防衛戦。またデリダ―×マレキン1と同様に2022年12月4日のフィリピン大会と立場を変えて再戦となるのが、世界ストロー級選手権試合=王者ジャレッド・ブルックス×挑戦者ジョシュア・パシオの一戦だ。

パシオは10月にマンスール・マラチェフのTD&トップコントロールに苦戦を強いられたが、ギロチンの仕掛けを評価され、リベンジ戦にこぎ着けた。対してチャンピオンはベルトを巻いてからMMAの試合は1年以上なく、8月にマイキー・ムスメシのサブミッショングラップリング世界フライ級王座にチャレンジし、腕ひしぎ腕固めに敗れて以来の実戦となる。

さらに、これも2022年8月以来の再戦となるのが世界フェザー級王座統一戦=正規王者タン・カイ×暫定王者タン・リーのタンタン対決だ。前回は王者タン・リーが、挑戦者タン・カイのカーフで削られジェネラルシップを譲ってベルトを手放した。その後、7月にリマッチが組まれていたが、王者の負傷欠場によりタン・リーは、イリャ・フレイマノフと暫定王座決定戦を戦い、内ヒールで斬って落とした。

このように既報の世界タイトル3試合のテーマが再戦なのに対し、スタンプ×ザンボアンガは初顔合わせとなる。といっても彼女たちの間に因縁がないかといえば、そうではない。彼女たちはフェアテックスジムで共に汗を流した期間のあり、元チームメイト対決となる。

さらにいえばコ2020年2月28日にV.V.Meiを破ったザンボアンガは時のチャンピオン、アンジェラ・リーへの挑戦権を獲得したが、ロナ禍によりイベントスケジュールが大幅に狂い権利を行使できないまま挑戦権を賭けたアトム級GPが開催され、そこ参戦することとなった。

そのGPで優勝したスタンプは、アンジェラにONE Xで挑戦も逆転負けを喫し、アンジェラ引退により王座決定戦が組まれると、ザンボアンガと因縁少なからずのハム・ソヒをボディで沈めベルトを手にした。

ザンボアンガはGPでハム・ソヒを相手に大論争となった判定負けをし、再戦も接戦ながら返り討ちとなった。ハム・ソヒと接戦だったザンボアンガ、仕留めたスタンプ。現状の両者には、それだけの差は存在すると思われる。が、圧倒的なフィジカルを誇るスタンプに引けを取らないザンボアンガだけに、三段論法は当てはまらない可能性もある。

アブダビでなくカタールで行われるサブミッショングラップリングの世界戦。ルオトロ・ブラザースの兄=タイに挑むミッチェルは2022年の茶帯ノーギワールド優勝しており、昨年11月のADCCアジア&オセアニア予選88キロ級を制したばかりの豪州人組技師だ。

アジア&オセアニアを無双するミッチェルが、世界の最高峰に如何に挑むか。とはいえサークルケージやリングでタイが最近戦ってきた(つまりONEでの試合)相手はロシア系やMMAファイターのデリダ―で、いわゆるADCCを頂点とした組技ヒエラルキーのトップにある選手たちではなかった。

いってみるとタイは一昨年9月のADCC世界大会でニコラス・マレガリに敗れて以来、世界の潮流にある選手と戦ってこなかったになる。ミッシェルはダナハー門下であった当時に、米国に拠点を置きWNOの人材発掘リアリティショーなどで、しっかりと経験を積んでいる。ネームバリューとタイトル歴以上の強敵であり、タイにとってADCCイヤーの幕開けに相応しい、タフな挑戦者といえよう。

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『ONE Fight Night 14: Stamp vs. Ham』試合結果/ハイライト動画/アンジェラ・リーが引退を発表

VENUM ONE FC Impact / インパクト ジョガーパンツ(黒/黒) // ONE Championship


 今大会前に、2017年の交通事故が自殺未遂だったことも明かしていたアンジェラは、数々の激闘を繰り広げたシンガポール・インドアスタジアムに、ベルトを肩にかけて、ケージインすると、「シンガポールに戻ってこれて嬉しかった。私にとってとても辛い日々でした。ベストを尽くして話します。私の格闘技人生は妹(※2022年に死去したビクトリア・リー)とともにありました。これからは彼女とその人生を誇りに思い、前に進み、人々を助けて行こうと思っています。『ファイトストーリー』の私たちの目的は、命を守ること。それを信じています。真実を話すことで意識向上と安全なコミュニティづくりを提唱します」と語り、ベルトをマットに置いた。

「今日ここにきたのは、公式に自分の引退を表明するためです。ものすごい8年間でした。私はただファンのみんなに感謝を伝えたいし、ONEのチャトリにも、私のチームにも、夫にも、たくさんの試合を支えてくれました」と、2015年5月のMMAプロデビューから、この日、引退することを発表した。

 そして最後に「私が最後に言いたいことは、ファイターに、そしてこれを今見ている全ての人に向けて。自分が直面した最も最高の戦いとは何なのか。それは自分たちの目の前にいる対戦相手ではなくて、自分たち自身の中にあるもの。わたしたちは、みんな葛藤を経験している。だけど、みんな、戦う。私たちは毎日勝利しているの、それはつまり自分が逆境に直面しても立ち上がることを選択した時、それが常に勝利の瞬間なんです」とマイクで語り、ケージを後にした。

 アンジェラ・リーが引退を発表。これによりメインイベントのスタンプ・フェアテックス vs. ハム・ソヒは女子アトム級暫定王者決定戦から正規王者決定戦に変更されています。以下、試合結果です。続きを読む・・・