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【Special】秋元皓貴が語る現在と今後―01―「Evolveのファイトチームが事実上の解散になって…」

【写真】約4年住んでいたシンガポールを離れ、今後はEvolveで指導を受けていたシアー・バハドゥルザダのいるアメリカに練習の拠点を移すことを計画している(C)MMAPLANET

昨年11月のONE163でペッタノン・ペットフォーガスに敗れた、元ONEキックボクシング世界バンタム級王者の秋元皓貴。
text by Takumi Nakamura

ペッタノン戦を最後に1年以上試合から遠ざかっているが、この間にシンガポールのEvolve MMAから一旦帰国し、今は新たな練習環境を整えている最中だという。

なぜ秋元はシンガポールを離れることになったのか。そして今後の活動や試合はどうなるのか。ジョナサン・ハガティーが新王者となり、チャトリCEOがONE日本大会の開催を明言する中、日本の格闘技ファンが気になる存在――秋元のインタビューを前後編でお届けしたい。


――秋元選手がシンガポール=イヴォルブMMAを離れ、日本に戻っているとお聞きして取材をお願いしました。改めて今の秋元選手の状況を聞かせていただけますか。

「シンガポールに住んで約4年経ったところでビザの更新が必要だったのですが、ほとんどの選手が更新できないということになったんです。それでイヴォルブのファイトチームが事実上の解散となってしまい、僕も日本に戻ってきたという流れです」

――ビザが更新できなかったのは、シンガポールの法的に難しいということだったのですか。

「そうですね。僕も細かいことは分からないのですが、僕がシンガポールに行ったタイミングで『これからビザの更新が難しくなる』という話は聞いていて、年々ビザを更新せずに帰国する人が増えていたんですね。その流れに僕含めてイヴォルブにいた外国人選手たちも巻き込まれたという感じですね。ビザを取ろうと思えば取れるのですが、かなりハードルが高くなっているので、みんな練習環境を変えるという道を選びました」

――そういった理由だったのですね。何かトラブルがあったかと思い、心配していました。

「シンガポールからは離れましたが、これからもイヴォルブの在籍選手として、ONEで試合をしていきます」

――とはいえ練習環境がガラリと変わるわけで、ファイトチームが解散となった時は不安にならなかったですか。

「自分としてはすごくショックで不安な部分はあったんですけど、僕はこれまでの格闘技人生、空手から始まって、キックに転向して、また空手に戻って、海外でキックを再開して……と、競技や戦う場所を変えながらやってきたんですね。そういう変化がある時は自分にとってプラスになっていて、強くなるきっかけになっているので、今回も強くなるチャンスだと思ってトレーニングを続けています」

――秋元選手にとってシンガポールで過ごした日々はどんな時間でしたか。

「はじめは単身シンガポールに住んでいて、その時は精神的にもきつかったのですが、半年経ってから家族と一緒に住むようになったので、そこはなくなりましたね。あと周りの選手・スタッフがみんなポジティブな人間ばかりだったんですよね」

――イヴォルブの所属選手はタイ人とブラジル人が多い印象です。

「はい。ファイトチームはタイ人が40%、ブラジル人が40%ぐらいの構成で、みんな陽気なので彼らと触れ合ううちに自分のメンタルも変わっていきました(笑)」

――普段からタイ人&ブラジル人と接していると細かいことを気にしなくなりそうです(笑)。具体的に現地ではどのような練習をしていたのですか。

「イヴォルブのファイトチームはムエタイチームとMMAチームに分かれていて、最初の2年間はムエタイチームとして練習していたんですね。ただムエタイチームと言っても、みんなイヴォルブでインストラクターをやりながら試合をする兼業の選手がほとんどで、選手専業の自分とはちょっと温度差があったんですよ。練習そのものもコーチやトレーナーが指導するというよりも、各選手に任せてあるような形で、自分には物足りなかったです」

――日本在住のタイ人もトレーナー業がメインで試合もするというタイプの選手がいますが、それに近い感覚なのでしょうか。

「そうですね。そうは言ってもノンオーやサムエーなので、むちゃくちゃレベルは高いですよ(笑)」

――なぜ途中でムエタイチームからMMAチームに移ったのですか。

「イヴォルブは当時シンガポールに4つジムがあって、ムエタイチームの選手たちは普段それぞれのジムにいて、選手練の時に1つのジムに集まって練習する形だったんです。それがコロナとロックダウンの影響で、ジムを行き来できなくなってしまって。それで僕はムエタイチームではなく、MMAチームに合流して練習することになりました」

――MMAチームでは打撃の練習にのみ参加する形だったのですか。

「僕はMMAやグラップリングの練習には参加せず、純粋な打撃と組みつくまでの打撃のスパーリングに交じって練習していました」

――MMAチームと練習することで、どんなプラスがありましたか。

「ムエタイの選手はみんな上手くて速いんですけど、僕としては相手の動きを見やすいんですよね。逆にMMAの選手は組みのフェイントからパンチを出してきますし、動きの予測が難しい。それに対応しようとすると動体視力がよくなって、ディフェンス能力が上がったと思います。またMMAチームはコーチ指導のもと、チームとして練習ができていました」

――秋元選手は色々な立ち技格闘技を経験しているので、MMAの打撃も違和感がなかったと思いますし、MMAのエッセンスが入ったこともプラスになったと思います。

「それはありますね。MMAチームの練習に参加するようになって、僕的にはコーチの指導をすんなり聞き入れることができたんです。それはきっと色んな競技をやってきたからだと思うし、もしこれが空手だけ、キックだけ、ムエタイだけの選手だったらMMAの指導に対して拒否反応があったと思います。僕の場合はそれがなかったので『こういう技術や考えがあるんだ』と思って、一つのテクニックや技術の引き出しとして練習していました」

――イヴォルブで一番指導を受けていたのは誰ですか。

「一番練習を見てもらったのはシアー(・バハドゥルザダ、元修斗世界ライトヘビー級王者で、戦極やUFCでも活躍)ですね。僕がカピタン・ペッティンディーに勝ってチャンピオンになった時もずっと練習を見てもらっていました。ファイトチーム解散後、シアーはアメリカにいて、僕もアメリカに行ってシアーのところで練習をしようと思ってます。今そのために色々と準備を進めているところです」

<この項、続く>

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『ONE Fight Night 16: Haggerty vs. Andrade』試合結果/三浦彩佳 vs. メン・ボー ハイライト動画

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第10試合 ONEキックボクシング・バンタム級級王者決定戦 3分5R
○ジョナサン・ハガティー(ONEムエタイ同級王者)
×ファブリシオ・アンドラージ(ONE MMA同級王者)
2R 1’57” KO
※ハガティーが王者に

第9試合 ONEサブミッショングラップリング・ウェルター級王者決定戦 10分1R
○タイ・ルオトロ
×マゴメド・アブドゥルカディロフ
判定3-0
※ルオトロが王者に

第8試合 ムエタイ 140ポンド契約 3分3R
○セクサン・オー・クワンムアン
×カリム・ベノーイ
判定3-0

第7試合 MMA ライト級 5分3R
○ハリル・アミール
×アフメド・ムジタバ
1R 5’00” TKO

第6試合 ムエタイ 174.5ポンド契約 3分3R
○シンサムット・クリンミー
×ムーシネ・チャフィ
判定3-0

第5試合 キックボクシング ストロー級 3分3R
×ジャン・ペイメン
○ルイ・ボテーリョ
判定1-2

第4試合 MMA 女子ストロー級 5分3R
×メン・ボー(中国)
○三浦彩佳(TRIBE TOKYO MMA)
1R 2’09” Vクロスアームロック

第3試合 MMA ヘビー級 5分3
×カン・ジウォン
○ベン・タイナン
3R 1’12” 肩固め

第2試合 キックボクシング 女子アトム級 3分3R
×アンナ・ジャルーンサック
○クリスティーナ・モラレス
1R 2’54” TKO

第1試合 MMA ストロー級 5分3R
×ジェレミー・ミアド
○リト・アディワン
判定0-3

 11月4日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催された『ONE Fight Night 16: Haggerty vs. Andrade』の試合結果。第4試合で三浦彩佳がメン・ボーに1R Vクロスアームロックで勝利しています。



 三浦彩佳 vs. メン・ボー ハイライト動画。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN16 アラヴァディ・ラマザノフ キック ジョナサン・ハガティー ファブリシオ・アンドラジ ボクシング

【ONE FN16】ハガティーがアンドラジを右ストレートでKO!キック&ムエタイの2冠達成

【写真】アンドラジの奥足ローに手こずるハガティーだったが、最後は右ストレートでアンドラジを沈めた(C)ONE

<ONEキックボクシング世界バンタム級王座決定戦/3分5R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
Def.2R1分57秒by KO
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

サウスポーに構えてガードを高く上げるアンドラジ。ハガティはインロー、前蹴りと右ミドルを蹴る。アンドラジはインローと奥足ロー。ハガティーはローに右ストレートを合わせる。

アンドラジは右フックから左ボディ、そして奥足ロー。ハガティーはボディストレートと右ミドル、ヒザ蹴りを突き刺す。アンドラジはジャブから奥足ローにつなげ、この奥足ローを的確に当てる。ハガティーは左ボディを見せて、ガードの間に右ストレートを打ち込む。アンドラジはやはり奥足ローで攻める。

2R、ハガティーがアンドラジの奥足ローに右ストレートを合わせ、右ヒザ蹴りから左フックを返す。アンドラジはガードを上げて左ストレート、ジャブと左ミドル、左ストレートから右フックと前に出る。

ここでハガティーが右足を上げるフェイントから左ハイを効かせ、右ストレートから前進。アンドラジをロープに詰めてパンチをまとめる。アンドラジもヒザ蹴りを返すが、ハガティーの勢いは止まらない。最後は下がるアンドラジに右ストレートを叩き込んで、アンドラジをマットに沈めた。

試合後、キック&ムエタイ王座戴冠の喜びを語るとともにMMA王座への興味を示したハガティー。そこにアラヴァディ・ラマザノフが現れ、キック王座への挑戦をアピールした。


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【ONE FN16】ムエタイ王者ハガティー×MMA王者アンドラジのキック王座決定戦は、距離の“外し”に注目

【写真】空位のキック王座をムエタイ王者(ハガティー)とMMA王者(アンドラジ)が争う。ある意味、同階級で3つの王座が存在するONEならではのカードだ(※ハガティーの写真は反転加工を行なっています)(C)ONE

11月4日(土・同)にタイのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night16にて、ONEムエタイ世界バンタム級王者のジョナサン・ハガティーと同級のMMA王者ファブリシオ・アンドラジが、キックボクシング王座をかけて対戦する。
Text by Takumi Nakamura

キックボクシングルールのバンタム級王座は昨年11月にタイトル戦が行われ、王者・秋元皓貴を判定2-1で下したペッタノン・ペットフォーガスが新王座に就いた。しかし試合後、ドラッグテストでペッタノンに禁止薬物の陽性反応があったため、ペッタノンはタイトル剥奪、ONEへの1年間出場停止処分が下された。

これを受けて空位になった王座をかけて争うことになったのは、同級ムエタイ王者のハガティーとMMA王者のアンドラジ。バンタム級のランカーからではなく、他ルール王者かつONEではキックルール初挑戦の2人が王座決定戦に選ばれる形になった。


イギリス出身のハガティーはWBCムエタイとISKAムエタイの世界王者として、2019年1月からONEに参戦。2戦目でONEムエタイ世界フライ級王者のサムエー・ガイヤーンハーダオを下して、同級王座に就いた。同年4月の初防衛戦ではロッタン・ジットムアンノンに敗れて王座を手放すも、バンタム級に階級を上げて今年4月にノンオー・ハマの持つ王座に挑戦。ノンオーをパンチでKOし、ONEムエタイの2階級制覇を成し遂げた。

対するアンドラジは今年2月にジョン・リネケルを下してMMAバンタム級王者になっているが、格闘技の原点はムエタイとキックボクシング。MMA転向=ONE参戦前には中国の武林風を中心に戦い、通算40勝3敗という成績を残す立ち技ファイターだった。ONEでは立ち技ルール初挑戦ではあるが、立ち技復帰戦とも言える一戦だ。

アンドラジがONEのMMAルールであげた6勝はいずれもスタンドの打撃によるKO、もしくはスタンドの打撃でペースを掴んだ試合展開だった。アンドラジの打撃は両手を下げて構え、前後のステップで距離を取りながらジャブと左ミドルを当て、左ストレートと左ヒザ蹴りで仕留めるパターンが多い。1R決着に終わったリー・カイウェン戦、ジェレミー・パカティウ戦、クォン・ウォンイル戦はいずれもこのパターンでフィニッシュしたものだ。

しかしそれはあくまでMMAルールにおけるもの。しかもハガティーは圧力をかけて前に出るウラジーミル・クズミンには下がりながら前蹴りと左ミドルで試合を組み立て、自分から前に出たノンオー戦ではボディと顔面にパンチを打ち分けてKOするなど、対戦相手に合わせてゲームプランを変えることができる。アンドラジがMMAのようにハガティーを自分の得意なパターンに持っていくことは困難だろう。アンドラジとしてはジャブや左ミドルではなく、ステップワークを駆使して距離そのものを外す。打撃の交換をせずに、左の強打につなげるような展開を作ることが求められる。

ハガティーとアンドラジ、どちらが勝利するにせよ、異なるルールのベルトを保持する王者が誕生することになる。ランキング外の選手によって争われる王座決定戦だけに、元王者&現ランキング1位で、ペッタノン戦を最後に試合から遠ざかっている秋元にベルトに絡む試合が組まれることを期待したい。

■放送予定
11月4日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN16対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級王座決定戦/3分5R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEサブミッショングラップリング世界ウェルター級(※83.9キロ)王座決定戦/12分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
マゴメド・アブドゥルカディロフ(ロシア)

<ムエタイ140ポンド契約/3分3R>
サクセン・オークワンムアン(タイ)
カリム・ベノーイ(アルジェリア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ムーシネ・チャフィ(スペイン)

<キックボクシング・ストロー級/5分3R>
ジェン・ペイメン(中国)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
モン・ボー(中国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ベン・タイナン(カナダ)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

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