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DWCS K-1 KANA MMA o UFC キック ジュリア・ポラストリ ジリアン・ロバートソン

UFC on ESPN63:第1試合・ヨセフィン・ノットソン vs. ピエラ・ロドリゲス

女子ストロー級

ノットソン(公式サイトの表記はジョセフィン・クヌットソン)はK-1でKANAと3戦して1勝2敗とキックでもトップに立っていたが、コロナを機にキックの試合がなくなり、MMAに転向。Road to UFCのワンマッチを経てDWCSに出場。勝ったにも関わらずUFCとの契約を果たせなかったが、のちに欠場選手の代役としてUFCデビューを決めている。初戦は打撃で圧倒して判定勝ちしたが、前戦のジュリア・ポラストリ戦はテイクダウンされると下から返すことができないという弱点を露呈。打撃のヒットで判定勝ちしたが、上を狙うのであれば、まだまだ成長が必要なことも明らかになっている。28歳。

ベネズエラのロドリゲスもムエタイのバックボーンがある。UFCデビューから2連勝していたが、元フライ級ランカーのジリアン・ロバートソンにテイクダウンされて下の展開が続き、最後は腕十字で見込み一本を取られMMA初黒星。再起を図った前戦では、ダウン気味に倒れた相手に対し、ガードの中で相手のアゴに頭突きを入れてしまい、戦闘不能にしてしまい反則負け。ほぼ勝っている試合で、二重の意味で愚かな行動だった。32歳。

右オーバーハンドを打ち込んだロドリゲス。一瞬動きが止まったノットソンをテイクダウン。押さえ込まずパウンドを打ち込む。ノットソンすぐ立った。ケージに押し込むロドリゲスだが入れ替えるノットソン。また入れ変えたロドリゲス。ノットソンは首相撲を狙う。レベルチェンジしてダブルレッグでテイクダウンしたロドリゲス。ケージを背に体を起こして立ったノットソン。離れ際にヒザを入れた。ロドリゲスパンチで突っ込むと胴タックルでテイクダウン。倒されたノットソンだがラバーガードからフットチョークを仕掛ける。ズレていて決まらないが、入らないと見るとすぐに立つノットソン。近距離での打撃戦。ロドリゲス首相撲のヒザからタックルにつなげてテイクダウン。ハーフ。下からヒジで抵抗するノットソン。ロドリゲス立ち上がるが、飛び込んで足をサバいてサイドについた。残り30秒。ニーオンから強烈なヒジを落とすロドリゲス。立った。ホーン。

1Rロドリゲス。打撃からテイクダウンへのつなぎが良かった。

2R。序盤から積極的に打撃で打ち合う両者。ロドリゲス首相撲からヒザを打ち込むと、打ち終わりにタックルに入りテイクダウン。すぐにケージを使って立つノットソン。入れ替えて離れた。四つに組んだロドリゲスだが、離れ際に左ミドルを入れるノットソン。ロドリゲスまた組んでのヒザからタックルに入りテイクダウン。倒され際に三角を狙ったノットソンだが、密着して防いだロドリゲス。インサイドからヒジを入れるロドリゲス。ハーフから足を抜いてマウント。しかしノットソンシザースで返して立ち上がる。ロドリゲスシングルレッグ。ケージでこらえるノットソン。残り1分。ロドリゲスヒジ。さらに首相撲からヒザ。そこからタックルへつなげる。シングルレッグで倒したが、後ろ袈裟固めの体勢でノットソンがバックからたすきに取る。ホーン。

2Rもロドリゲス。ノットソンはフィニッシュを狙う必要がある。

3R。前蹴りを腹に入れたノットソン。ロドリゲスタックルへ。テイクダウン。倒され際にギロチンに捕らえているが浅いか。ハーフでボディシザースも浅い。外れた。ロドリゲスヒジ。ハーフで押さえ込みながら殴る。ノットソン押さえ込まれたまま動けず。クォーターマウントになりパウンドを入れるロドリゲス。ノットソン体を起こして立とうとするが背中を付けて押さえ込むロドリゲス。ノットソン苦し紛れに下から殴ることしかできない。ロドリゲスパウンド。タイムアップ。

三者フルマークでロドリゲス勝利。

ロドリゲス、今回は気持ちの強さが良い方向に出た。首相撲からテイクダウンにつなげる動きが良かった。

ノットソンはMMA初黒星。テイクダウンされた後の下からの仕掛けは意外と良かったが、やはりテイクダウンディフェンスに課題がある。

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45 AB K-1 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN63 YouTube エイドリアン・ヤネツ カブ・スワンソン キック コルビー・コヴィントン ショーン・ウッドソン ジェイミーリン・ホース ジュリア・ポラストリ ジョアキン・バックリー ダスティン・ジャコビー ダニエル・マルコス ナバホ・ステーリング ビリー・クゥアンティロ ピエラ・ロドリゲス フィリッピ・リマ フェルナンド フェルナンド・パディーリャ ブルーノ・シウバ ボクシング マイケル・ジョンソン マネル・ケイプ ヨセフィン・ヌットソン ライカ ヴィトー・ペトリーノ

【UFC ESPN63】オクタゴン3戦目、元K-1戦士ヌットソン「打撃を避ける相手に対して、私の打撃を見せる」

【写真】最後の一言、涙ものです(C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、2024年のUFC最終戦=UFC on ESPN63「Covington vs Backley」がフロリダ州タンパのアマリー・アリーナで行われヨセフィン・ヌットソンがピエラ・ロドリゲスと対戦する。
text by Manabu Takashima

K-1女子フライ級GP準優勝。ワールドクラスの立ち技ファイターから、MMAに転向。UFCでも2連勝中のヌットソンは、その頭抜けた打撃力があるがゆえに、UFCで秀でた打撃能力を見せることができていない。

それがMMA。そして彼女は、そこを十分に理解するファイトIQの持ち主だ。そんなヌットソンが、MMAファイターとしての成長を誓ってオクタゴンに足を踏み入れる。その意気込みを日本のファンを思う優しさを持った言葉とともにお伝えしたい。


――オクタゴン3戦目が控えているヨセフィンです。

「もう準備はできているわ。前回の試合から、あらゆる面で成長しているからそこを見て欲しいと思っている」

――6月のジュリア・ポラストリ戦はクラシカルなストライカー×グラップラーの対戦となり、トップからのパンチとヒジで流血。判定勝ちを収めましたが、簡単な試合ではなかったです。

「私自身、あの試合の動きには満足できていない。もっとディフェンスできたはずだし、それも分からずに戦っていた感じだったわ。彼女はテイクダウンが強い相手だったけど、もっとスプロールしてスタンドで戦えたはず。あの日の私は、私ではなかった。

3月から6月に試合が延期され、対戦相手も変わった。私は背中に問題を抱えていて、気持ちも後ろ向きだたった。体も気持ちも万全じゃないという状況で、気持ちだけでもしっかりと創らないといけなかった。だからこそ、今週末の試合ではもっとデキる自分でいたい。しっかりとテイクダウン・ディフェンスも見せないとね」

――納得のいく内容でないのに、勝てた。それは本当に大切なことだと思います。

「そうね。納得できないけど、勝利を持ち帰るという最低限の成果はあったし。でもMMAほど何が起こるか予測できないファイトはない。全てにおいて対応できなければ、良い試合はできない。私と戦う相手は、ほぼほぼ打撃は防御に徹して組む機会を伺っている。そういう相手と、ファンが喜ぶ試合をするのは簡単じゃないけど、そこを目指して戦っていたい。繰り返しになるけど、前回の試合は最低限の成果を上げることができた。そういうファイトだったわ」

――スタンドでやりあう時と、グラウンドで凌ぐ時。スタミナの消費の仕方も違ってくるのではないでしょうか。

「それこそ、もっとも気をつけている部分ね。組み技で力を使い過ぎないでいられれば、私のゲームはもっと上達する。打撃は当然として、組み技でも自分のレンジで戦う時は、引き出しも多い。そのレンジ自体、MMAでもボクシングよりもキックの方が良い距離だと感じる時もある。でもね、技術や戦略を突き詰めていけばいくほど、最後は自分の気持ち次第。そう感じているわ」

――キックの距離という話がありましたが、MMAの距離は背が高く、リーチの長い選手が創りやすいイメージがあります。真正面に立って、拳が届く距離に常にいるのではないので。

「私のボクシングの距離は、相手もテイクダウンに入りやすい。それは理解しているわ。そして、私の相手はグラウンドで戦うことを一番に考えて戦っている。前回の試合も、もちろんそうだった。反対に私は常に立って戦い続けることが大切で。だから毎試合、ディスタンスコントロールには細心の注意を払っている。ファンもずっと私が背中をマットにつけているより、立って戦うほうがエンジョイできるわけだし。

テイクダウンをされて背中をつけても、十分に戦える。そこを恐れることはないわ。でも、それはマイ・ワールドではない。私の方から寝技で戦うことはないのだから」

――次の試合も、ロドリゲスはテイクダウンを狙ってくると踏んでいますか。

「イエス。彼女はボクシングもできるけど、打撃は私の方がずっと速い。それは彼女も分かっているはず。振り回すようなパンチを見せて近づき、テイクダウンを狙ってくる。彼女の打撃はテイクダウンにいくためのフェイク。私とスタンディングバトルを楽しむつもりはないはずよ。

その粗い打撃を私が意識しすぎて、やり合おうとするのを待っている。そこでテイクダウンを狙うために。あまり固定観念を持って戦いたくないけど、彼女が接近戦で打撃を続けることはないはずよ」

――ロドリゲスはコンテンダーシリーズ以前の方が、スタンドに関わらずグラウンドでもアグレッシブでした。UFCでは足を広げて、重心を低くして構えています。最初から相手の攻撃を見る態勢にあるように見えます。

「あの構えだと蹴りは使えないし、パンチも力は入らない。時折り、思い切り前に出てきて攻撃を纏めポイントを得るファイトになっている。グラウンドでも、抑えてコントロール中心で。とにかく危ない局面にならないよう、少し有利という戦いを心がけている。私がすべきことは、そんな戦いだと勝てないと思わせることね。

あのラッシュが、私と戦うならテイクダウンをするため。私とやりあうつもりはない。以前のようにスタンドでアグレッシブになると、私のチャンスは広がる。そういうところに追い込みたいけど、それで今の彼女がリスクをおかして攻めに転じるのか。まぁ、私がやることは変わらないわ。テイクダウン狙いを切って、スタンドゲームを続けること。

そのために自分の力がだしやすい距離を掴むこと。自分のサイズに合った間合いをね。それができれば、対戦相手云々でなく自分の戦いをして勝つことができるから」

――これからトップ10、トップ5を目指すうえで、今回の試合で何を見せないといけないと思っていますか。

「勝つだけでない。皆の記憶に残る試合をする。でも、実はファンやプロモーターよりもチームの目の方がプレッシャーになっているの(笑)。チームの皆は私の力が分かっている。でも私が力を出し切れていないことに、ストレスを感じているみたいで。チームの期待に応えないといけない。そのプレッシャーは何に対してよりも強いわ。

だからこそ、皆のサポートでハードトレーニングをして身に着けた力を出し切りたい。私のゲームを徹底する。そうすれば相手の流れになった時も、力は出せる。そうなると、皆は私のフル・ポテンシャルを見ることになる。

誰も私と打ち合わない。それでも、私の力を見せる。真っ向勝負をせずにテイクダウンを狙い、打撃を避ける相手に対して、私の打撃を見せる。それがMMAファイターとして、成長した証明になるから。どの局面でも、私が試合をコントロールする。フロアもウォールも使って、私のMMAを戦うわ」

――ヨセフィン、力強い言葉です。ポテンシャルをフルに発揮できる試合になること楽しみにしています。

「ありがとう。あと、一つ質問があるんだけど?」

――ハイ。K-1の行方ですか(笑)。

「違う、違う。来年、日本でUFCがあるって聞くんだけど。実際にはどうなのかなって」

――それは……期待は高まっていますし、根拠のある話も伝わってきます。それでも正式発表があるまで、何とも言えないのが実情かと。

「そうなのね……日本でUFCがあるなら、絶対に戦いたい。K-1とUFCの両方で、日本で戦ったファイターになりたくて」

――そうなると女子では初めてのケースですね。

「それに……例え私の試合が組まれなくても、日本のファンはUFCが戻ってくることを凄く楽しみにしているだろうし。その場で戦えたら最高だけど――。凄く出たいけど、出られなくても良いから、日本のファンが待ちわびているUFC日本大会が実現してほしい」

■視聴方法(予定)
8月25日(日・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS
午前8時45分~U-NEXT

■UFC ESPN63対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
コルビー・コヴィントン(米国)
ジョアキン・バックリー(米国)

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国)
ビリー・クゥアンティロ(米国)

<フライ級/5分3R>
マネル・ケイプ(米国)
ブルーノ・シウバ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダスティン・ジャコビー(米国)
ヴィトー・ペトリーノ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R
ダニエル・マルコス(ペルー)
エイドリアン・ヤネツ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ナバホ・ステーリング(ニュージーランド)
トゥコ・トコス(英国)

<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国)
オットマン・アザイタル(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
ドラッカー・クローズ(米国)
ヨエル・ロドリゲス(スペイン)

<フェザー級/5分3R>
ショーン・ウッドソン(米国)
フェルナンド・パディーリャ(メキシコ)

<フェザー級/5分3R>
マイルス・ジョンス(米国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
アマンダ・マーヴェリック(米国)
ジェイミーリン・ホース(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
デイビー・グラント(英国)
ラモン・タヴァレス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス(コロンビア)
ヨセフィン・ヌットソン(スウェーデン)

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45 MIKE MMA News o UFC   アレックス・モロノ コリー・マッケナ ジュリア・ポラストリ ダニエル・ロドリゲス パク・ジュンヨン ブラッド・タヴァレス ブランドン・ロイヴァル 平良達郎

『UFC Fight Night 244: Royval vs. Taira』スプリットデシジョンだった試合のジャッジの採点/主要サイトの採点



Brandon Royval defeats Tatsuro Taira(MMA Decisions)

 ブランドン・ロイヴァル vs. 平良達郎のジャッジの採点。Sal D'Amatoが1,2,4R平良、3,5Rロイヴァルで47-48平良勝利。Chris LeeとRon McCarthyが1,3,5Rロイヴァル、2,4R平良で48-47ロイヴァル勝利でした。

 主要サイトの採点は16人全員が48-47ロイヴァル支持でした。


Jun Yong Park defeats Brad Tavares(MMA Decisions)

 パク・ジュンヨン vs. ブラッド・タヴァレスのジャッジの採点。Mike BellとEric Colonが1Rタヴァレス、2,3Rパクで29-28パク勝利。Junichiro Kamijoが1,2Rタヴァレス、3Rパクで28-29タヴァレス勝利でした。

 主要サイトの採点は9人全員が29-28パク支持でした。


Daniel Rodriguez defeats Alex Morono(MMA Decisions)

 ダニエル・ロドリゲス vs. アレックス・モロノのジャッジの採点。Mike BellとAdalaide Byrdが1Rモロノ、2,3Rロドリゲスで29-28ロドリゲス勝利。Sal D'Amatoが1,2Rモロノ、3Rロドリゲスで28-29モロノ勝利でした。

 主要サイトの採点は29-28ロドリゲス支持4人、28-29モロノ支持3人でした。


Julia Polastri defeats Cory McKenna(MMA Decisions)

 ジュリア・ポラストリ vs. コリー・マッケナのジャッジの採点。Adalaide Byrdが1,2Rポラストリ、3Rマッケナで29-28ポラストリ勝利。Sal D'Amatoが1Rポラストリ、2,3Rマッケナで28-29マッケナ勝利。Ron McCarthyがフルマークでポラストリで30-27ポラストリ勝利でした。

 主要サイトの採点は30-27ポラストリ支持3人、29-28ポラストリ支持3人でした。続きを読む・・・
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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN244 コリー・マッケナ ジュリア・ポラストリ

【UFN244】これぞムエタイMMA。ポラストリが首相撲からのヒジ・ヒザを駆使してマッケナに判定勝利

<女子ストロー級/5分3R>
ジュリア・ポラストリ(ブラジル)
Def.2-1:30-27.28-29.29-28
コリー・マッケナ(英国)

ポラストリが右カーフ、マッケナは右ストレートを返す。ポラストリが左のヒザ蹴りを突き刺すが、マッケナがそのまま組みついてケージに押し込む。ポラストリはマッケナの顔を押してスペースを作り、マッケナのボディにヒザ蹴りを入れる。

マッケナはダブルレッグに入るが、ポラストリも両足を張って右腕を小手に巻いて倒れない。ポラストリは左手でマッケナの顔をかちあげ、スペースができるとすかさずヒジ・ヒザ蹴りを入れる。距離が離れて試合がスタンドに戻るとポラストリがジャブを突き、左の前蹴りと右カーフ、飛びヒザ蹴りも見せる。

マッケナもワンツーを返すが、ポラストリはガードを上げてプレッシャーをかける。ポラストリは右カーフを蹴って、左右のヒジで飛び込んで首相撲からヒザ蹴り。さらにポラストリは左フックを当てて、組みつくマッケナにヒザ蹴り。ポラストリはパンチで前に出て首相撲からアッパーとヒザ蹴り、ジャブを伸ばしてヒジとヒザ蹴り、マッケナをケージに押し込んでヒザ蹴りと首相撲&ヒザ蹴りで攻め続けた。

2R、ポラストリが二段式の左の飛びヒザ蹴り。マッケナは下がってジャブを突き、ポラストリは右ミドルから右ストレート、距離が詰まると首相撲からヒザ蹴りを突き上げる。マッケナは強引に首投げを狙うが、ポラストリは倒れず、ヒザ蹴りを入れて離れる。

試合がスタンドに戻るとポラストリは右カーフを蹴って前に出る。マッケナは下がって左ミドル。ポラストリは打撃のプレッシャーをかけ、意表をついたダブルレッグへ。ここからスタンドでバックにつき、左足をかけつつヒザ蹴りを入れる。

マッケナも正対してポラストリをケージに押し込むが、ポラストリが離れる。マッケナがワンツー。ポラストリはガードして前進して左ボディ、パンチからヒザ蹴り。終了間際にはポラストリがマッケナの顔面にヒザ蹴りを当てた。

3R、ポラストリが左ミドルと右カーフ。マッケナがポラストリの左ミドルをキャッチするが、ポラストリが首相撲からヒザ蹴りを入れる。さらにポラストリは離れ際に左ミドルを蹴る。マッケナも下がりながら右ストレート・左フックを打ち返すが、ポラストリは下がらない。

ポラストリは右ストレートから返しの左フック、マッケナも必死に組みつく。ポラストリは首相撲でケージに押し込んでヒジ。マッケナも態勢を入れ替えてポラストリの右足にシングルレッグに入って押し込む。ここでマッケナがダブルレッグに入ってテイクダウンを奪う。

残り2分、マッケナがインサイドガードでトップキープ。ポラストリはガードからスイープを狙いつつ、下からヒジ打ちを入れる。マッケナはポラストリの胸に頭をつけて左右のパンチを打つがビッグヒットはない。最後はマッケナが立ち上がってパンチを落としたところで試合終了となった。判定は2-1と割れて、ポラストリの勝利となった。


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45 CJ・ヴェルガラ KTT MMA MMAPLANET o RIZIN UFC UFN UFN244 WWE YouTube アレックス・モロノ アンドレ・ムニス クレイトン・カーペンター グランド・ドーソン コリー・マッケナ ジャレッド・グッデン ジュニオール・タファ ジュリア・ポラストリ ジョナサン・ピアース ダニエル・アルゲータ チョン・ダウン テンバ・ゴリンボ ニコ・プライス パク・ジュンヨン ブラッド・タヴァレス ブランドン・ロイヴァル ラファ・ガルシア ラマザン・テミロフ ルカス・ホシャ 佐藤天 岡見勇信 平良達郎 征矢貴 朝倉海 浜本キャット雄大

【UFN244】平良×ロイヴァル戦前にパク・ジュンヨン、ラマザン・テミロフ、脱極貧ゴリンボに注目!!

【写真】平良がメイン、そんな大会だからこそUFCが堪能できれば (C)Zuffa/UFC

12日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN244:UFN on ESPN+102「Royval vs Taira」の計量が11日(金・同)に行われている。
text by Takumi Nakamura

メインで平良達郎がランク1位のブランドン・ロイヴァルとフライ級王座挑戦王手をかけた大一番に挑む同大会。

両者とも問題なく計量を繰りした。日本から熱い視線を浴びる大会だけに、ここでは他の選手にもスポットを当ててみたい。


平良とメイン&コメインでアジアン・パワーを見せつけたいのが、韓国のパク・ジュンヨンだ。岡見勇信以来となるミドル級で結果を残すアジア人のパク・ジュンヨンは、ここまでオクタゴンで7勝3敗、勝率7割という結果を残している。

KTTの盟友チョン・ダウンがライトヘビー級で4連勝し漢江の奇跡と呼ばれていたが、その後は4連敗とリリースが噂されるなか、パク・ジュンヨンは昨年12月にアンドレ・ムニス戦でスプリット判定負けを喫して以来の再起戦となる。

アイアンタートルの異名を持つパク・ジュンヨンは、愛嬌のある表情の持ち主で、ずんぐりとした体型とややスピード感に欠けることが隠れ蓑になっているが、その実――近い距離の打撃戦、ケージ際の攻防で気持ちの強さを見せるファイターだ。

特に瞬間、瞬間のスピードがあり、パンチも組みもリズムを変えることができる。半面、瞬発力を見せる前で間合いを制されると厳しい展開となる。打と組みがクリーンなタヴァレスを相手に、変調ファイトの妙を発揮できるかが勝敗の鍵を握ってくるだろう。

朝倉海に先立ち、RIZINからUFCに戦場を移したラマザン・テミロフも当然のように注目に値する選手だ。RIZINのリングでは浜本キャット雄大、征矢貴を共に初回KO勝ちし大きなインパクトを残した。

RIZIN新フライ級時代で、台頭する中央アジア代表として活躍が期待されたテミロフがUFCでそのようなパフォーマンスを魅せるのかは非常に興味深い。特に対戦相手のCJ・ヴェルガラは平良に敗れているが、UFC戦績が3勝3敗の五分でテミロフの力を測るスケールとしては最適の対戦相手となろう。今や中央アジアやロシア系の活躍には、常にジューサー疑惑の声が挙がるJ-MMA界。抜き打ち検査を行うUFCという場で、テミロフの打撃&組み力はいかほどのものか、非常に興味深い。

UFC初戦の敗北から、佐藤天戦でオクタゴン初勝利を挙げると3連勝中のテンバ・ゴリンボは、ケージで対戦相手と向き合うだけでなく、常に貧困と戦い続けてきたファイターだ。

母に続き、父を亡くしたゴリンボは13歳という年齢で違法ダイヤモンドを採掘することで生きながらえ、母国ジンバブエから違法で南アフリカ国境を越えたという日本人では考えられないタフな少年期を送っている。

結果として従弟を頼りにケープタウンにたどり着き、1日17時間労働という……さながら隷属的な雇用環境で命をつなぐと、19歳でMMAに出会ってUFCまで到達した。

それでも家族を母国から呼び寄せたことで、経済的には厳しく所属するMMAマスタージムで寝起きをする状態だったゴリンボは、SNSで銀行口座に7ドルしか残っていないことを公開した。

そんな経済状況にありながら、ファイトギアをオークションに出して母国に井戸を創る活動をしているゴリンボ。その姿を見て、元WWEのスーパースターで今や銀幕のスーパースターであるザ・ロックこと、ドゥエイン・ジョンソンの心を動かした。なっとザ・ロックはドッキリ企画でフロリダで一軒家をゴリンボにプレゼントしてしまう。

ザ・ロックにとって、この7ドルという数字は自らがフットボール・チームとの契約が解除された時の所持金と同じだったという。ザ・ロックが手を差し伸べたことで生活基盤を築き、UFCで連勝中と勢いに乗るゴリンボが、変則鉄槌ファイターのニック・ピレースと今大会で相対する。ここでピレース越えを果たすといよいよトップ15見えてくるが、果たして。

■視聴方法(予定)
10月13日(日・日本時間)
午前5 時00分~UFC FIGHT PASS
午前4時45分~U-NEXT

■UFCN244計量結果

<フライ級/5分5R>
ブランドン・ロイヴァル: 125.5ポンド(56.92キロ)
平良達郎: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブラッド・タヴァレス: 185ポンド(83.91キロ)
パク・ジュンヨン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ウェルター級/5分3R>
チディ・ンジュグアニ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジャレッド・グッデン: 172.5ポンド(78.24キロ)

<ライト級/5分3R>
グランド・ドーソン: 156ポンド(70.76キロ)
ラファ・ガルシア: 154.5ポンド(70.08キロ)

<ウェルター級/5分3R>
デニエル・ロドリゲス: 170ポンド(77.11キロ)
アレックス・モロノ: 170ポンド(77.11キロ)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ: 126ポンド(57.15キロ)
ラマザン・テミロフ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジョナサン・ピアース: 145ポンド(65.77キロ)
パット・サバチーニ: 145ポンド(65.77キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス: 170.5ポンド(77.34キロ)
テンバ・ゴリンボ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ: 241ポンド(109.3キロ)
ショーン・シャラフ: 252ポンド(114.3キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
コリー・マッケナ: 115ポンド(52.16キロ)
ジュリア・ポラストリ: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
ダニエル・アルゲータ: 138.5ポンド(62.82キロ)
コディ・ハッドン: 135ポンド(61.24キロ)

<フライ級/5分3R>
クレイトン・カーペンター: 125.5ポンド(56.92キロ)
ルカス・ホシャ: 125.5ポンド(56.92キロ)

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45 AB BELLATOR LFA LFA185 LFA189 MMA MMAPLANET o UFC   アシーク・アジム イララ・ジョアニ イリマレイ・マクファーレン ジェイムス・ゴンザレス ジジ・カヌート ジュリアナ・ヴェラスケス ジュリア・ポラストリ ナターシャ・クジウチナ ブルーナ・エレン

【LFA189】世界柔道で阿部詩に敗れ銀だったナターシャ・クジウチナが、元Bellatorのエレンを相手に防衛戦

【写真】2カ月前のデジャブ?? 今回は無事、実現する(C)LFA

2日(金・現地時間)、ニューヨーク州サラマンカにあるセネカ・アレゲイニー・リゾート&カジノでLFA189「Kuziutina vs Ellen」が開催される。メインはイベントタイトル名にあるように王者ナターシャ・クジウチナに、ブルーナ・エレンが挑戦するLFA暫定女子ストロー級選手権試合だ。
Text by Manabu Takashima

両者の対戦は6月のLFA185で組まれていたが、チャンピオンが計量にパス後で体調不良に陥り、試合はキャンセルされていた。そして──パリ五輪の様子が世界中に伝えられている時期に再度組まれたのも、なにやら運命的なモノが感じられる。というのはクジウチナは2016年リオ五輪の柔道53キロ級銅メダリストでロンドン、東京と3度のロシア代表だったファイターだ。


2019年に東京で開かれた世界柔道では銀メダルを獲得している(決勝で阿部詩に敗れた)世界のトップレベルにあった柔道家は、2022年11月にMMAデビューを果たして以来、一貫して米国でキャリアを重ねてきた。クジウチナは昨年12月にジュベニウ青帯などIBJJFで5度頂点に立っているジジ・カヌートを破り、LFA史上初のロシア人チャンピオンに輝いている。

レコード的には5勝1敗のクジウチナに対し、エレンはキャリア7勝4敗で、Bellatorで5勝4敗だったファイターだ。ヴェータ・アルテアガ、イララ・ジョアニというクラスには勝利していえるがイリマレイ・マクファーレン、ジュリアナ・ヴェラスケスという世界王者経験者には敗れている。

今回のタイトルマッチは、クジウチナにとってエレンは単にベルトを守るの相手ではなく、この後のステップに大きく影響する一戦となるだろう。

現状、このタイトル戦の勝者はジュリア・ポラストリのUFC昇格で暫定王者から正規王者に繰り上がったホージ・コンセイサォンに挑戦することが決まっている。とはいえコンセイサォンはコンテンダーシリーズ出場が内定しており、結果によってはクジウチナかエレンが正規王者となる可能性も高い。

なお昨日実施された計量でクジウチナは114.6ポンド、エレンは114.8ポンドでクリアしている。ところで6試合が予定されていたメインカードだが3試合で計量失敗があり、ミドル級のジェイク・ウッドリーとマルコ・ハッチの一戦は後者が9.8ポンドもオーバーし中止となっている。

■視聴方法(予定)
8月3日(土・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS
LFA189「Kuziutina vs Ellen」

■メイン対戦カード

<LFA暫定女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]ナターシャ・クジウチナ(ロシア)
[挑戦者]ブルーナ・エレン(ブラジル)

<156.6ポンド契約/5分3R>
ジェイムス・ゴンザレス(米国)
イリョル・バフティヤル・ウルル(キルギス)

<140ポンド契約/5分3R>
アシーク・アジム(米国)
ミカイアス・ウレーニャ(ドミニカ)

<268.4ポンド契約/5分3R>
アレックス・マーロ(米国)
マークアリ・ルイス(米国)

<180ポンド契約/5分3R>
エヴァレット・デシレッツ(米国)
スタンリー・ドアシンヴィル(米国)

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN57 ジュリア・ポラストリ ヨセフィン・ヌットソン

【UFC ESPN57】ジャッジはヌットソンの打撃を支持、ヌットソンがポラストリに判定勝利

<女子ストロー級/5分3R>
ヨセフィン・ヌットソン(スウェーデン)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
ジュリア・ポラストリ(ブラジル)

ポラストリが前蹴り、ヌットソンが右ローを蹴り返す。ポラストリがジャブを突くと、ヌットソンは前蹴りと右ロー、ポラストリの蹴りをすくってパンチからヒザ蹴りにつなげる。首相撲になるとポラストリがヒジ、離れるとヌットソンが右ロー、ポラストリの蹴りに右ストレートを狙う。

さらにヌットソンはジャブから右ヒジ、右ストレート、首相撲からヒザ蹴り。ポラストリは左フックから右ミドルを蹴る。ヌットソンはポラストリの蹴りにパンチを合わせる。ポラストリはロー、ヌットソンは前蹴りとパンチから左ハイ・右ロー、ポラストリのジャブに対してパンチをまとめて縦ヒジで飛び込む。

距離が開くとヌットソンは左ハイ、蹴りのフェイントからパンチと飛びヒザ蹴り、左ミドル、パンチとヒジで前に出る。ポラストリが首相撲に持ち込もうとヌットソンはパンチを返して、前蹴りで前進。ヌットソンがワンツーから左フックを打つと、ポラストリもガードをげて前に出て首相撲。ヌットソンはそこにヒジを返すが、ポラストリがテイクダウしてマウントを取るとヒジとパンチの連打する。

2R、ヌットソンは左ミドルと前蹴り、足を上げるフェイントから前に出て、右ストレートから左フックにつなげる。ポラストリも蹴りを返して前に出ていこうとするが、ヌットソンはタイミングのいい前蹴りで距離を詰めさせない。ヌットソンはヌットソンの蹴り終わりにダブルレッグを合わせ、テイクダウンを奪う。

ポラストリはインサイドガードからパンチとヒジを入れ、これでヌットソンは右目尻をカットする。ヌットソンはポラストリを蹴り離して立とうとするが、ヒザをついているポラストリの顔面を蹴ってしまい、レフェリーに注意を与えられる。

再開後、ヌットソンはすぐにポラストリの身体を蹴り離そうとするが、ポラストリは足を捌いてパスガードする。ヌットソンは両足でポラストリの首を挟んで、ポラストリの右腕にアームロックを狙う。極まる形ではないが、この態勢でポラストリの動きを固めて、ラウンド終了を迎えた。

3R、ヌットソンは左ミドルと前蹴り。ポラストリもガードを上げて前に出ていくが、ヌットソンはワンツーから左フック、ポラストリも細かくパンチを返してヒザ蹴りを入れる。ヌットソンはパンチと縦ヒジ、ポラストリも左フックからパンチをまとめて左の縦ヒジ。お互いにパンチとミドルで打ち合う。

ヌットソンが右から左フック。ポラストリはパンチで前に出て首相撲からヒザ蹴り、ヌットソンのパンチにダブルレッグを合わせると、ヌットソンは小手を巻いて上を取り、バックを狙うが、ポラストリはヌットソンの身体を前に落としてトップを奪い、ハーフガードから肩固めを狙う。

ポラストリがマウントに移行すると、ヌットソンがブリッジでポジションを返す。ポラストリはヌットソンの両腕を抱えて動きを固めるが、ヌットソンは立ち上がってパンチを落とす。ポラストリも立ち上がったところで試合終了となった。

判定はジャッジ3名とも29-28でヌットソンを支持。ヌットソンのスタンドの打撃がポラストリのテイクダウン&グラウンドの攻めより評価される形で、ヌットソンが判定勝利した。


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45 AB Brave CF K-1 LFA MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC ESPN57 UFC ESPN58   アス・アルマバエフ アダム・ヒューギット アレクサンダー・グスタフソン アレックス・ペレス イリル・ラティフィ ウェスティン・ウィルソン カムザット・チマエフ カーリー・ジュディシー ガブリエラ・フェルナンジス キック ギャレット・アームフィールド シャイラン・ヌルダンベク ジェカ・サラギ ジミー・フリック ジュリア・ポラストリ ジョシュア・ヴァン ジョシュ・クィンラン ソ・イェダム タジル・ウランベコフ ネイサン・メネス ブレディ・ヒースタンド ボクシング ヨセフィン・ヌットソン ライカ ルーカス・アルメイダ 平良達郎

【UFC ESPN58】日本のK-1からオクタゴンへ、ヨセフィン・ヌットソン「K-1を生かしたMMA」

【写真】日本格闘技LOVEのヌットソン(C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN58「Perez vs Taira」でヨセフィン・ヌットソンが、ジュリア・ポラストリとオクタゴン2戦目を戦う。
Text by Manabu Takashima

K-1、Krushと4度に渡って日本で試合経験があるヌットソンは、所属ジムで練習するMMAファイターを見て「いつの日かMMAを戦ってみたい」という想いを抱いていた。そしてコロナ・パンデミックが起こり、ファイトがなくなった日常にあった彼女はアマチュアMMAを戦う機会に跳びついた。

その2年後、コンテンダーシリーズで勝利も契約を逃した彼女だったが1カ月に世界の最高峰に辿り着いた。打撃に関しては既にトップレベル──そんなヌットソンはMMAにフィットしたファイトIQの持ち主だった。


――UFCでの2試合目を今週末に控えています。今の気持ちを教えていただけますか。

「土曜日のUFC第2戦目に向けて、凄くワクワクしているわ。長い期間、今回の戦いの準備をしてきたので。もう、ずっとジムに缶詰め状態で、ようやく外に出ることができたから(笑)。やっと、自分のやりたいことができる。そんな気分ね」

──押忍。ヨセフィンは日本で4度キックの試合をしています。K-1で3試合、Krushで1試合を戦っています。日本にはどのような印象を持っていますか。

「いつも言っているけど、本当に日本のことが大好きで。K-1のような大きな舞台で戦ってきて、日本に行くのはいつも試合の時だったけど、いつもファンが温かく接してくれたことが忘れようはない思い出ね。どこにでもあることでなく──本当にファンがファイターに優しくて、日本のファンの前で試合をすることが大好きだった。日本では人生で最高の日々を送ることができたわ。

今の私の夢はUFC日本大会が開かれ、今度はUFCファイターとして日本のファンに再会することなの」

──この言葉が嬉しい限りです。ところで2019年12月にK-1でKANA選手と対戦したのを最後にキックボクシングの試合を戦っていません。いつ頃からMMAに転向しようと考えていたのですか。

「K-1で戦っている頃から、所属するジムに練習に行くと横でMMAのトレーニングが行われていて。アレクサンダー・グスタフソン、カムザット・チマエフ、イリル・ラティフィ達がMMAの打撃練習をしていたの。彼らのトレーニングする姿を見ていて、いつかMMAに挑戦したいなって思うようになって。

そんな時にコロナ・パンデミックが始まり、試合機会が全くのゼロになったでしょ? そうしたらBRAVE CFからMMAファイト、アマチュアマッチのオファーがあって。もう何も考えることなく、そのチャンスに跳びついたわ。MMAとかキックとかでなく、ファイトの機会を逃したくなかったから」

2020年にBrave CFでアマチュアMMAを経験し、翌年プロデビュー (C)BRAVE CF

──BRAVE CFはUFC、Titan FC、KSW、LFAや日本のプロモーションと並び、いち早く活動を再開。2020年の8月にはストックホルムで4週連続のイベントを開催しました。ロックダウンが世界中であったなか、MMAを戦う準備はできていたのですか。

「あの時は大変だったわ。ただ、ファイティングチームで屋外に出て。1日に3時間、もしくはそれ以上のトレーニングをしていたの。1度の練習にテクニックからコンディショニングまで詰め込むから、その練習時間が長くて。

でも、それが許されたのもスウェーデン政府が緩和策をしていたからだと思う。それでも全てのジムは閉鎖されていたし、ジムで練習しようものならポリスに止められていたはず。ただ、外で練習することはそれほど問題視はされていなかったわ。正直、K-1でまた戦いたいと思っていたけど、パンデミックはアジアを直撃していたし、その機会が訪れることはなかったの」

──2022年6月にはRoad to UFCのワンマッチに出場しました。あの時はもうMMAを戦おうと決めていたのですか。

「そうね、シンガポールで試合をした時はもうMMAで戦っていくことを決めていた。UFCファイターになるって。だからRoad to UFCでの試合は、その一歩だしチャンスを掴むために全てを出し尽くそうと思って戦ったわ」

RTUのワンマッチでは、韓国のソ・イェダムを判定で下した(C)MMAPLANET

──実はBRAVE CFのアマチュア戦は配信で、Road to UFCシンガポール大会は現場で取材もしていました。ただ私はMMAの記者でキックボクシングのことを全然知らなくて、ヨセフィンが日本のK-1で戦っていることも実は知らなかったです。

「アハハハハ、全然大丈夫よ」

──ただ昨年8月のコンテンダーシリーズの時にK-1プロデューサーから、メディアの仕事に戻ってきた中村拓己氏からヨセフィンに注目してほしいと教えてもらったのです。

「なんて素敵な話なの。その話を今回の試合前に聞けて、本当に嬉しい。ハッピーな気持ちになったわ」

──コンテンダーシリーズから約1カ月後にUFCデビュー。当然のように立ち技では既にアドバンテージを持っていますが、グラウンドでも見事にBJJの技術を駆使していました。

「ありがとう!! グラップリングの練習には相当に時間を使ってきたわ。未知の領域だったから。レスリングもそうね。壁レスも。MMAでやって行こうと決めた時、特に怖いとは思わなかった。でも覚悟は必要だったわ。本当に多くの知らない技術を吸収する必要があるし、練習時間はいくらあっても足らないって感じていたから。

何より、再び自分がビギナーになることを受け入れないといけなかった。それってちょっと、気持ちが落ちるんだけど。キックの実績でMMAを戦っていくことはできない。だから懸命にレスリングとグラップリングに取り組んだの。もちろん、MMAの打撃もね」

──そこです。打撃もK-1とMMAでは距離もリズムも違います

「その通りね。別モノだった。K-1ファイターは前へのプレッシャーの強さが必要で、テクニックにも厚みを持たせないといけない。私は可能な限り、その技の厚みをMMAでも生かしたいと考えていて。MMAでもK-1ほどじゃないけど、近い距離でパンチ、キック、ヒザ、そしてエルボーを使う局面がある。あの小さなMMAグローブで、そこを戦うわけで。でも近い距離は絶対に私の世界だから。

MMAにはいくらでも戦いのバリエーションがある。なら、私だから可能になるK-1を生かしたMMAも存在しているはずで。同時にもっと距離を取った戦い方があって、その位置取りは限りなく存在しているわ」

──それでもヨセフィンの立ち技でのアドバンテージは絶対かと。レスリングにはまだ課題があっても、首相撲をよく使っていますね。

「逆にコーチから首相撲を使い過ぎるなって怒られるの。私自身がクリンチが好きだから、すぐに組んでしまう……それも必要のないところで。打撃をもっと使えるのにとか、色々と考えるわ。それにレスリングが強い相手に、首相撲を使う時間は最小限にしないといけないし。やっぱり、近づきたい相手を自分から迎え入れるのは良くない。打撃で突き放さないと。

結局のところ、どういう選手と向き合っているのか。それでやることが大きく違ってくる。それがMMAだと思う。それでも、ムエタイから使っている首相撲は私の武器になるのは絶対ね」

──ヨセフィンのファイトIQの高さは、絶対的にMMAにフィットしていますね。最高のキックボクサーでも、その考えがないと打撃は無力化してしまいます。

「ありがとう(笑)。凄く嬉しいわ。私はいつだってK-1とムエタイ、私のルーツをオクタゴンで見せたいと思っているから。それは、誰と戦った時も変わらないわ」

──つまりは次戦、ジュリア・ポラストリの戦いでも?

「彼女はグラップリングもデキる、ストライカー。でも打撃を使いたがる傾向にある。ブラジルの選手は本当に寝技が強いけど、彼女はストライカーだわ。打撃戦を好んでいる。その立ち技もあまりフットワークを使わないで、上半身は動いているけど、下半身はフラット。ボクシングね。それは良い面もあるし、悪い面もあるわ」

──前足が目の前にありますね。

「そこが狙いだから、これ以上は聞かないで(笑)」

──ハハハハ。では、どのようなファイトをしたいと考えていますか。

「ファンの皆が喜んでくれるK-1スタイルを見せるには、最適の相手。結果、彼女はテイクダウンを仕掛けてくる。その瞬間、きっと驚くことになるわ。グラウンドだって十分に対応できるけど、できるだけ立って戦う。皆に喜んでもらうファイトを見せたいから」

──では最後に日本のMMAファン、そしてキックボクシングファンに一言お願いします。

「今の私の戦いをフォローしてくれている全てのK-1ファンの皆、心から感謝している。日本でUFCが開催された際には、皆に会場で応援してほしい。また、皆に日本で会いたい。その日が来ることを願っているわ」

■放送予定
6月16日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC Fight Pass
午前7時45分~U-NEXT

■UFC ESPN57対戦カード

<フライ級/5分5R>
アレックス・ペレス(米国)
平良達郎(日本)

<フェザー級/5分3R>
ルーカス・アルメイダ(ブラジル)
ティモシー・クアンバ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マイルス・ジョンズ(米国)
ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
ホゼ・ジョンソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
アダム・ヒューギット(米国)
ジョシュ・クィンラン(米国)

<フライ級/5分3R>
タジル・ウランベコフ(ロシア)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<フライ級/5分3R>
ネイサン・メネス(米国)
ジミー・フリック(米国)

<バンタム級/5分3R>
ギャレット・アームフィールド(米国)
ブレディ・ヒースタンド(米国)

<女子フライ級/5分3R>
カーリー・ジュディシー(米国)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ジェカ・サラギ(インドネシア)
ウェスティン・ウィルソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
シャイラン・ヌルダンベク(中国)
メルキザエル・コスタ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ジュリア・ポラストリ(ブラジル)
ヨセフィン・ヌットソン(スウェーデン)

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DWCS DWCS S07Ep06 MMA MMAPLANET o キック ジュリア・ポラストリ パトリシア・アルハス

【DWCS S07Ep06】左ハイからワンツーでペースを握ったポラストリが、2RにアルハスをRNC葬

<女子バンタム級/5分3R>
ジュリア・ポラストリ(ブラジル)
Def.2R4分05秒 by RNC
パトリシア・アルハス(パラグアイ)

ケージ中央でポラストリが左ハイ、左ローと散らす。右のガードを固めているアルハスが右ストレートを伸ばし、さらにワンツーを繰り出した。ポラストリの左ジャブに右を被せたアルハスは、ポラストリの右ミドルにも右を合わせる。ポラストリの左右ローがヒット。アルハスのパンチが大きくなると、ポラストリがインサイドから左右ストレートを打ち込んだ。

ややスローで大きくなったアルハスのパンチを読んだか、ポラストリが左ハイをクリーンヒットさせたあとアルハスをワンツーで追い込む。さらに左ハイ、ワンツーを当てるポラストリは右ヒジも見せるように。首相撲からアルハスのボディにヒザを突き刺すポラストリ。アルハスのパンチをブロックし、右スピニングバックキックを見せる。アルハスも右スピニングバックフィストを繰り出すも、これはブロックされてしまう。明らかに動きが落ちたアルハスの顔面を、幾度もポラストリのパンチが捕らえた。

2R、ポラストリの左前蹴りをキャッチしたアルハスが右ローを打ち込む。しかしポラストリがパンチで押し込み、右ストレートでアルハスのアゴを跳ね上げた。打ち合いからポラストリがダブルレッグで組みつき、リフトしてグラウンドに持ち込んだ。ケージ際でバックに回ったポラストリがパンチと太腿あるいはボディへのヒザで削る。ポラストリのバックコントロールに対し、防御を強いられるアルハス。ポラストリはバックマウントを奪取し、パンチの連打からRNCへ。一度目は極まらずも、二度目のチャレンジでタップを奪った。


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DWCS DWCS S07Ep06 LFA MMA MMAPLANET o UFC エドゥアルド・ネヴィス ジアン・マツモト ジェイムス・ヨントップ ジュリア・ポラストリ ダナ・ホワイト マリク・ルイス

【DWCS S07Ep06】13勝0敗、至近距離で対角線コンビ&スクランブルと極め。ジアン・マツモトに注目!!!!

【写真】サイズも距離も、かつてワンダーボーイと呼ばれたクリス・ホロデッキ―を彷彿させるマツモトだが、組みのレベルも高い (C)LFA

12日(火・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDWCS S07 Ep06が開催される。
Text by Manabu Takashima

2023年シーズンも折り返し地点を過ぎ、後半戦へ。これまで24人の勝者中21人がUFCと契約という高い合格率となった前半戦の勢いを持続できるか。

その前半戦では7人のUFCファイターを生んだブラジル、2人がダナ・ホワイトの目に留まったペルー人選手と南米の選手たちの活躍目立った。


そして今大会も、さほど珍しくはなくなった同胞対決を含め4人のブラジリアン、そしてメインにペルヴィアン、さらにパラグアイ人ファイターが1名出場する。

ブラジル勢4人のうち、ジョナタ・ジニスと前述しようにブラジル人同士で戦うエドゥアルド・ネヴィスと女子バンタム級でパラグアイのパトリシア・アルハスとの南米対決に臨むジュリア・ポラストリの2選手は、今回が2度目のコンテンダーシリーズ挑戦となる。

ネヴィスは昨年、ポラストリは2021年シーズンに参戦してともに勝利を挙げることができなかった。さらにこの両者にはもう1つ共通点がある。再び世界最高峰を狙ったネヴィスは今年の3月にLFAヘビー級王者となり、ポラストリも1月にLFA女子ストロー級王座に就いている。

北米……だけでなく、ブラジル大会からも多くのUFCファイターを輩出するLFAで頂点に立ったネヴィス&ポラストリ、UFCへ2度目の正直を目指す戦いの行方は――。

そんなコンテンダーシリーズ・ベテラン&LFA王者コンビ以上に注目したいのが、ジアン・マツモトだ。その姓から日系ブラジリアンであることは確かだろうが、アジア系の面影はほぼ残っていないマツモトもベルトこそ巻いていないが、LFAに参戦中で現在13勝0敗と負け知らずの23歳だ。

特筆すべきは、そのファイトスタイルがダナ・ホワイト天覧試合に適したコンテンダーシリーズ・スタイルというべき戦い方をしている点だ。拳が届く至近距離で、スイッチを織り交ぜ、パンチを多少被弾しようが前に出る。この距離に相応しい、ダッチ対角線コンビネーションを見せたかと思えば、相手を打ち気にさせておいてダブルレッグからケージレスリングに持ち込み、豪快なリフト技を繰り出す。

さらに壁の攻防&スクランブルもお手のモノのマツモトは、まさにコンテンダーシリーズがフィットしている。加えてアナコンダ、ダース、ギロチンとフロント系チョークを得意としてオリ、特にアームインでマウントを取るギロチンは失敗してもポジションを譲ることがなく、非常にMMAに適している必殺技といえる。

対するケイシー・タナーも8勝0敗で、LFAで勝利をしているファイターで簡単な相手では決してない。ただし、1年半のブランクがある点においてマツモトが有利という見方もできるが――果たして。

■視聴方法(予定)
9月13日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

<ライト級/5分3R>
ジェイムス・ヨントップ(ペルー)
マリク・ルイス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
エドゥアルド・ネヴィス(ブラジル)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
AJ・カニンハム(米国)
スティーブン・グウェン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ジュリア・ポラストリ(ブラジル)
パトリシア・アルハス(パラグアイ)

<バンタム級/5分3R>
ジアン・マツモト(ブラジル)
ケイシー・タナー(米国)

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