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【ONE131】Must Watch !! ボカンと対戦、ジャレッド・ブルックス「グランビーロールからスクランブル」

【写真】終盤部分など、インタビュー中に涙がこぼれそうになってしまった…。好漢としか表現ができないようになったジャレッド・ブルックス (C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE131「Reloaded」でジャレッド・ブルックスがボカン・マスンヤネと対戦する。

ストロー級王者ジョシュア・パシオへの挑戦権を賭けた戦うストロー級トップ対決だが、ブルックスはマスンヤネの運動神経の良さを認めても、MMAで自分と渡り合えることはないと絶対の自信を持っている。

その自信の源は彼のベースが、フォークスタイルレスリングであることだった。


──ボカン・マスンヤネ戦が決まったジャレッドですが、その前に前回の箕輪ひろば戦を振り返ってもらえますか(※取材は4月6日に行われた)。

「とにかくミノワにとって、厳しい状態を強いること。そういう状況に置き続けようと戦った。ミノワは3Rを戦い抜くファイターだ。僕も3Rはハードにフィニッシュしようとしたけど、ならなかったし勉強になったよ。ミノワとの試合は、ボカン戦に役立つだろう」

──階級、ルールセットと北米MMAよりONEはジャレッドに適している。そう確信できた2試合目でした。

「絶対的に、ね。僕は通常体重が120ポンド程度で減量なしに戦っている。だから、破壊力のある戦いができる。そうしたらすぐに『ステロイドパワーだ』なんて揶揄されるんだ。僕はジューサーじゃない、ただ減量の必要がないだけなんだ。

6歳からレスリングをやってきた。その力が十分に出し切れる階級で戦っている。グリップが特別強いんだよね。父もそうだし、ファミリーの特徴でもあるんだ。レスリングで養ったグリップの強さは、グラップリングに生きてくる。それがMMAにおける僕の強さになっているんだ」

──北米MMAとONEでは実質的に1階級上のクラスですし、もう同じ階級でない。ルールも違う。厳密にいえば違う競技です、既に。

「でもね、ONEだけでなく北米もジューサーだらけだよ。僕は自分がクリーンであることに誇りを持っている。でも、ジョシュア・パシオも僕がステロイドを使っているって言っていたんだよ」

──えぇ、ジョシュアがですか!!

「インスタグラムで、注射器の写真をアップしやがった(笑)」

──OMG!! ジョシュアが、そんなことをしたのですか。そんなことをすると、カウンターアタックが待っていますよ……。

「彼がどうだか僕は知らないけど、そういうことを言うならお前らはどうなんだって、言われるのがオチだよ──このスポーツは。誰だって疑われるんだから。だってジョシュは、125ポンドで戦うのに普段は何キロなんだよってね(笑)。どうせ、140ポンドぐらいから落としてきてんだろ(笑)。例えハイドレーションがあったってね。僕は今、体重計に乗って122ポンドだった。血もサラサラしているよ(笑)。

でもジョシュア・パシオが僕と戦うなら、ステロイドを使うべきだ。そうでないと相手にならないよ(笑)」

──……。とにかく、次の対戦相手はボカンです。この試合は世界タイトル戦ではないですが、ストロー級最強決定戦という声もあります。

「そうは思わないよ。ボカンはそう言われるだけのことをやり遂げていない。彼のキャリアをけなしているんじゃないよ。信じられないぐらい運動神経もが良いし。でも、ボカンが勝って来た相手は誰なんだって話だよ。サワダに勝って、次はレネ・カタラン。43歳とかだよね。その年齢まで戦っていることは素晴らしいよ。でも、彼に勝ったことで最強云々と言われるのは早い。

運動神経だけで勝ってきたのは凄いことだけど、個人的にONEストロー級のトップ3は僕、パシオ、そしてセンゾー・イケダ、もしくはジャレミー・ミアドだと思う。ボカンのレスリング力は認めるけど、最高にハードでエンターテイメントな試合をするのは僕ら4人さ」

──ただし、強さは認めているということですね。では両者がファイトの軸となるレスリング能力でボカンが上回ると、ジャレットはいつものように打撃と柔術を使えない可能性があるかと。

「ボカンはね、グッドなフリースタイルレスラーでありグレコローマンレスラーだよ。僕は中西部のカーニバルレスリング、フォークスタイルレスリングを続けてきた。フォークスタイルは柔術とスクランブリングに強く関係している。きっとボカンは僕を他の選手に決めたように投げることはできない。組みついてきた時、どれだけ僕がパワフルなのか気付くよ。

彼ができることはバックをとること。そして、そのままキープすることだけだよ。でもグランビーロールを続けて、スクランブルに持ち込む。その攻防でボカンは疲れる。そうだね、約束するよ──仮に1Rで僕がKO勝ちできなくても、ボカンは2Rと3Rにはもうテイクダウンを仕掛けてくることはできない。エルボー、ニーの餌食になる。ホント、もうボカン対策は出来上がっているんだ」

──ボカンにバックは譲っても、パンチもサブミッションもないと?

「さっきも言ったけど、グランビーロールや普通にスイッチして、ボカンはバックコントロールを続けることができない。組むにしても、僕のほうがリーチが長くてテイクダウンの前の攻防の際に打撃でリードできるしね。良い試合がしたいけど、そういうことで彼にはハードな試合になるだろう」

──自信満々ですね。

「めちゃくちゃ自信はあるよ。もう2カ月、練習してきた。ジャスティン・スコッギンスと練習してきて、打撃も精度が上がっているんだ。ボカンは打撃で僕より劣る。レスリングも僕の方が上だ。彼が僕を上回っている点は……スピードかな。そこだけだよ。ただ僕が遅いわけじゃい。まぁ、どんな試合になるのか見てのお楽しみだよ」

──ジャレッド、今日も楽しい話をありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「僕は日本の皆を愛してやまない。WSOF GCで初めて日本に行った時から、一度として日本の皆から変な扱いを受けたことがないんだ。全てが良い思い出になっている。僕がパンクラスに行った時なんて、逆に酷い態度をとっていたよ。それでも日本のファンの皆は、僕を好意的に見てくれた。まだ尻の青いガキだったんだ。それなのに皆は僕に優しい目を向けてくれて、RIZINで日本に戻った時も声援を送ってくれた。日本で初めてインタビューをしてもらった。日本での全ての出来事に感謝している」

──ジャレッド、日本のファンも「あの悪ガキがそんな風に言ってくれるようになったか」と嬉しくて仕方ないはずですよ。

「そう言ってもらえると、本当に嬉しいよ。ところでケント・カンベはどうしているんだ? 試合をしている様子がないんだけど」

──神部選手は2015年の12月以来、負傷してから復帰を目指して練習を再開するとまた負傷するという状態が続き試合に出ていないです。ただ、今も戦うことを視野に入れて練習を続けています。

「そうなのか……カンベがそんな、状況だったとは知らなかった。もし、良かったらこのインタビューを通して彼にメッセージを伝えてくれないか」

──もちろんです。

「ケント・カンベ、ジャレッド・ブルックスだよ。たくさんケガをしても、まだ諦めないで前向きでいると聞いたよ。また……その戦いを克服して、ケージに戻れるから。そう、ケージで少しでも早く会おうじゃないか。個人的にもお前とはケージで再開したい。いいかい? 俺たちのパンクラスでの因縁はまだ終わっていないぜ。とにかくケージで会おう。そうならなくても、ブラザー──君がハッピーでヘルシーであることを願っている」

■放送予定
4月22日(金・日本時間)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後6時~ONE Supper App

■ONE131対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] アリアン・サディコビッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<ONEムエタイ世界女子ストロー級王座決定戦/3分5R>
スミラ・サンデル(スウェーデン)
ジャッキー・ブンタン(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
ムアンタイ・PK・センチャイ(豪州)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
ソン・ミンジョン(韓国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
川原波輝(日本)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<キック・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
ヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

<ムエタイ・女子ストロー級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
マリー・ルーメット(エストニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ウインジソン・ハモス(ブラジル)
ウ・ソンフン(韓国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
ダヤニ・ソウザ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
パク・デソン(韓国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
ジン・テホ(韓国)

<グラップリング・143ポンド(64.86キロ)契約/15分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
今成正和(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ケアヌ・スッバ(マレーシア)
ジェームス・ヤン(米国)

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【ONE131】世界と戦う日本人(04)川原波輝─後編─「それでホンマにエェん? それが恰好エェこと?」

【写真】日本でも米国でも、試合に出るのは日々の成果 (C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE131「Reloaded」でダニエル・ウィリアムスと対戦する川原波輝インタビュー後編。

未知のウィリアムス戦へ向け、寝技の極めという部分に対し自身を持つことを明らかとした川原がインタビューの最後に言いかけたこととは……。

2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第4弾─後編─、川原波輝の話に耳を傾けたい。

<川原波輝インタビューPart.01はコチラから>


──日本では柔術の練習しかしていなかったですが、アルファメールでは打撃も十分に?

「それとレスリングばっかりですね。日本で柔術しかやっていなかったので、こっちに着いた時は距離感とか、ちょっと分からんようになっていて。でも去年は半分ぐらいアルファメールにいたので……その時の調子が良かった感覚にだいぶ戻ってきました。

向うがMMAをしてくるのか。グラップリング、レスリング……自分は全部、できるようになってきたので試すつもりです。今回みたいに分からない相手は初めてで。ただ戦績を見ても4勝1敗で勝ったんは全部KOですよね……まぁ強いは強いけど、どういう相手と戦ってきたんか」

──デェダムロンも柔術は駆使しますが、あの試合はもう動けていなかった部分もあります。とはいえ、ある程度は寝技に対応できていました。

「でもデェダムロンには極めがないです。僕には極めがあるんで。そこは取れると思っています」

──今大会、ストロー級の試合が他にも組まれています。ボカン✖ブルックス、猿田選手✖バラルト、どの試合もタフで非常に楽しみです。チャンピオン以外のライバルが総出のイベント、この点を気にすることはありますか。

「う~ん……マスンヤネとジャレッドは勝った方がタイトル挑戦ですよね。で、僕の試合はメインカードに入れてもらっている。それは、それなりの評価を受けていると思っています。まぁ、でも別に気にしていないかもしれないですね。咄嗟に言葉が出てこないんで(笑)。

チャンピオンになるつもりでやっているし、そのために自分が勝つことだけ考えて他の選手がどうなろうが……僕は自分の相手をフィニッシュすることしか考えていないです。とにかくフィニッシュしないと始まらないと思っています」

──MMAの間合いと手数として、ONE Xのミキーニョ×若松選手、スティーブン・ローマン✖佐藤将光選手の注意とイエロー、「手を出せ。攻めろ」のレフェリングをどのように感じましたか。

「う~ん、ビックリですよね」

──あのレフェリングが来ると、準備をしているものとは違う攻めが必要になる可能性があります。しかもイエローでファイトマネーが10パーセントの減額があるとか……ないとか。

「あぁ、ありますねぇ(笑)。う~ん、まぁ出すんやったら出したらエェえやん。もう、そんなこと考えないで戦います。15分のうちに終わらせたらエェんです。僕、自分がどれだけ相手をボコボコにしても判定になったら負けになってもしょうがないと思ってやっているんで。ジャッジを下してもらう──それで負けても、戦いは倒すか倒されるかしかないと思っているんで。

だから自分がやるように戦ってイエローが出たから、『あと何分あるんや?』ぐらいで。もちろん競った戦いで判定に納得できへんことはあるやろうけど、倒し合いでしかないんで。そやから間に入ってくれている人に対し、何もないですね。ただ金的を見逃したり、アイポークがあってもそのままやったり、ケージ掴みを流したりするんは別ですよ。それは勘弁してくれってなります。そこはちゃんとやってくれって思います。

それと──攻めろや、殴り合えやってONEのやり方じゃないですか。それも分かってONEという場所を選んだし、ONEで戦う以上はそういうこともある。そういうつもりでいます。自分の手でジャッジを下す──それが自分のやるべきことですよね」

──では5万ドルの人参にはひかれますか。

「ひかれるでしょ(笑)。それはひかれますよ。これまでの数年間を取り戻すのが、今からになってくるので。やっぱ、ひかれますね。ていうか、しっかりといつも通りの戦いをしてフィニッシュしたら取れると思っています。

あれがあって自分のスタイルを変えるわけじゃないんで。判定で勝ってきた人間が、お金欲しさにKO狙うわけじゃないですから(笑)。これまでにあの制度があったら、アレが取れる試合なんかナンボでもあります。だから、いつも通りです。それで取れると思います。自然とついてくるモンです」

──そんななか日本人対決がONE Xで組まれました。ということはいずれ川原✖猿田という試合が組まれるかもしれないです。

「あるかもしれないけど、ONEが評価しているのは僕じゃないですか。僕はメインカードっていうのは、偉そうやけどONEも分かっているなって(笑)」

──……。そういえば田中路教選手から、週に2度ほど打ち込みを一緒にやっていてシンガポールにセコンドで行くという連絡がありました。本件は向うで練習したいから、どうしたら良いかという質問だったのですが……。

「アハハハハ。ノリピーが僕にも夜叉坊にも心を開いてくれて、なんか嬉しいですよ。チームメイトとして、普通に嬉しいッスよね。僕と夜叉坊とノリピーの3人で週に2回、1時間ほどやけど僕らだけでやっていて。夜叉坊も凄くノリピーのサポートを一生懸命やっていますよ。夜叉坊も、ホントに変わってきましたよ」

──それは良かったです。では日本のファンに、こんなところを見て欲しい、期待してほしいということはありますか。

「今、ストロー級はONEが最高じゃないですか。UFCにストロー級があれば、僕はUFCを目指していました。まぁUFCとは違って、ストロー級ならONEが世界一っていう説明はせなアカンのですけど、世界一になるために戦っています。そのためにやっていて……今の日本の格闘技界に関して……僕はSNSとかやらないけど、遠くから見ていて……それでホンマにエェん? それが恰好エェことなの?って思ってしまうんです。

でも、僕は世界イチが見えてきているので。本気で世界イチを目指して、本気で倒し合いをしている選手がおるっていうことは……う~ん、やっぱ止めておきます。こんなん言うても、しょうがないですよね。今、言うても一緒になってしまうから……。言うんやったら本当に世界イチになってから言います。ハッキリ、言います。

俺には憧れた選手がいて、そういう風になりたいっていうんがあるんで。だから期待して欲しいのは──世界イチのMMAファフィターが誕生するんのを期待して見て欲しいです」

──本当に言いたいこと、言わないといけないことを口にすることがデキる日がやってくることを期待しています。

「ありがとうございます。必ず、やりとげます」

■放送予定
4月22日(金・日本時間)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後6時~ONE Supper App

■ONE131対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] アリアン・サディコビッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<ONEムエタイ世界女子ストロー級王座決定戦/3分5R>
スミラ・サンデル(スウェーデン)
ジャッキー・ブンタン(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
ムアンタイ・PK・センチャイ(豪州)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
ソン・ミンジョン(韓国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
川原波輝(日本)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<キック・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
ヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

<ムエタイ・女子ストロー級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
マリー・ルーメット(エストニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ウインジソン・ハモス(ブラジル)
ウ・ソンフン(韓国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
ダヤニ・ソウザ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
パク・デソン(韓国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
ジン・テホ(韓国)

<グラップリング・143ポンド(64.86キロ)契約/15分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
今成正和(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ケアヌ・スッバ(マレーシア)
ジェームス・ヤン(米国)

The post 【ONE131】世界と戦う日本人(04)川原波輝─後編─「それでホンマにエェん? それが恰好エェこと?」 first appeared on MMAPLANET.
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【ONE131】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(04)川原波輝「悩んでいる自分が凄く小さく思えた」

【写真】和風なサクラメントでの棲家。コーンヘアーで戦うために、髪の毛を伸ばしているそうだ (C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE131「Reloaded」で川原波輝がダニエル・ウィリアムスと対戦する。

ウィリアムスはONEのムエタイ戦で、ロッタン・シットムアンに判定負けも大健闘といえる奮闘ぶりを見せたストライカーだ。ムエタイ2団体で王者となり、日本ではK-1にも出場経験がある。その後、2月にMMAでデェダムロン・ソーアミュアイシルチョークを右ボディストレートで下している。打撃は滅法強い。ただしMMAファイターとしては未知数。そんなウィリアムスと川原が戦うONEストロー級戦線は、UFCに無い階級で文字通り世界一の陣容が揃っている。ここで頂点に立つことは、世界の頂点に立つことを意味する。

2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第4弾は、ONEストロー級という場で世界一になるために、アルファメールで練習を積みウィリアムと2週間後に戦う川原波輝に話を訊いた。


──22日にダニエル・ウィリアムスと戦います。今サクラメントですが、いつ頃にシンガポールへ向かうのですか。

「1週間後、来週の土曜日ですね(※取材は4月8日(金・同)に行われた)」

──東京経由でシンガポールですよね。日本からだと7時間程度、サクラメントから現地入りするより相当に楽かと思われます。

「そうなんですよねぇ。サクラメントからサンフランシスコ、日本までで12時間ぐらいあって……トランジット、そんでシンガポールですからねぇ。ただ、これから僕はビザも取ってこっちに住んでやっていこうと思っています。だからアルファメールで最後まで調整し、サクラメントから試合に向かいたいんです。

アルファメールの人間は世界中から集まっていて、皆、サクラメントから試合に向かいます。だから特別、自分がしんどいことをしているわけでもないですし。それがアルファメールの選手のファイトライフなんで。実際2週間前に一回帰国して、時差ボケをなおして最終調整を日本ですることも考えました。でも、アルファメールで最後まで調整して、アルファメールの皆に送り出してもらいたいって思ったんです」

──当初はワクチン接種をしないと聞いていたのですが、アルファメールで練習するために主旨変えしたと聞いています。

「人生、賭けていますからね。ワクチンを接種しようが、コロナがあろうが……あるまいが人間なんていつ死ぬか分からないです。やっぱり大切なのは今、で。今を思い切りやらんで、何年後とか老後とか考えても……。僕、今が勝負時なんです。接種するかしないかと考えすぎて、鬱になるんちゃうかって。それぐらい考えました。でも、それって接種していなくても鬱になりそうで(笑)。結局、マインドなんかなって」

──ワクチン接種に関しては、色々な指摘があります。ただ、川原選手はそういうことではなく、以前にアナキラシーショックがあったと聞いていました。

「過去に2回なっているんです。揚げ豆腐とミカンで」

──えっ……。

「アレも今となったら、マインドやったって思うんです。だって揚げ豆腐もミカンも食べることできますから。多分、ああいうアレルギー症状って精神的なことが関係しているって判断したんです。もちろん僕の場合は、ですよ。でも、ミカン食ってそんなんなるって他に聞いたことないですし。それまでは食べていたわけやし。

でも、アレになった時は夢もなく、やりたいこともない。凄く迷っている時やって。皮膚に異常が出たりして。アレルギーなんて、結局のところ原因はあんまり分からんことが多いじゃないですか? 僕は自分が弱っているからやって解釈したんです」

──う~ん……。それで接種を決めたと?

「怖かったですよ。米国にいると、反対派も賛成派もハッキリしていて。日本みたいに何となくっていう論議じゃないんです。アカンって言う奴は命を懸けているかの勢いで反対理由を説明してきますからね。あんな風に本気で、こっちの目を見て話されると……信じちゃいそうになります。だから、接種するのも怖かったですし」

──MMAのサイトで話すことではないかもしれないですが、自分は「どうなるか分からん。でも、接種しないと海外でMMAの取材ができなくなる日が来るかも。それなら接種しよう」という一択でした。息をするのと生きるのは違う。MMAの取材ができないなら、俺の人生ではないなって。無責任ですけどね(笑)。ただ消費税も決まった額を文句言わず支払う。所得税も払う。『こんなに高いのか』と不満があり、将来の保障にもならないけど払う。そういうシステムのなかに生きているので。それで好きなことをやるしかない、と。

「それ分かります。一択の人って強いですよね。打たざるを得ないポジションの人っていると思うんです。ノーという選択がない人が率先して接種している。その人達の方が、確固たるものがあって。接種しない人も、そこまで確固たるものがあれば良いと思うんです。

それが海外で試合も練習もできない。日本でやっていく……これが終わるまでっていうのも選択の一つですよね。どっちだろうが選択肢の無い人の強さと比べて、悩んでいる自分が凄く小さく思えたんです。僕はアルファメールで練習したいし、ONEで世界一になりたい。それなのに悩んでいたんか……一択の人のように覚悟がないって。MMAで食っていこうとしているのに、自分の好きなことも我慢して生きている。なんか、苦しくて……」

──もう、これには答がなくて。選択肢がないから、覚悟があるわけでもないと自分は思っています。ただ一つ言えるのは、川原波輝は真面目で、本当に真剣に生きているなと。

「接種するって決めたら、気持ちが固まって──もう平気です。それにABEMAの北野さんが、接種後にアナキラシーショック症状が出た時のため、その万が一のために色々と用意までしてくれて。こんな俺のために、こんだけしてくれるんやって……。ワクチン接種の是非は分からないんです、僕には。でも、色々と経験できました」

──そう本人が思えるなら……。人生の分岐点、どちらを選んで後悔しないことはないですからね。ところでサクラメントに戻るまで、日本ではカルペディエム芦屋でグラップリングのプロ練だけでなく、一般の柔術クラスに出ていたと伺いました。

「自分が岩崎(正寛)さんのところへ行くんやったら、柔術のクラスで指導を受けるのが礼儀やと思うんです。ちゃんと教えてもらうなら、それなりの姿勢で臨まなアカンって思って。最初、飛び込みで体験クラスに行ったんです。何て言うんか……柔術家とMMAファイターは自分のなかでは別なんです。

柔術家の岩崎さんに、柔術を教えてもらいに行く。僕は青帯ですから、柔術は。なら青帯が柔術の黒帯の先生に習うように道場に通うのが当然なんで。だから月謝も払うつもりでしたし。そうしたら岩崎さんが『前にプロ練習で会ったことあるし。払ってくれたお金も返す』って言ってくれて。僕はそんなつもりはなかったので、ご厚意には甘えさせてもらいましたけど、その言葉を聞く以前に支払ったモノだけは受け取ってもらいました」

──いやぁ、このインタビューを読んでもらえると、川原波輝ファンが増えちゃいますね(笑)。なんて、良いヤツなんだって。岩崎さんにしても。格闘技界が良いところだって勘違いされますよ(笑)。

「アハハハ。でも岩崎さんはホントに親身になって、面倒見てくれました。2カ月程度ですけど、本当に教わって良かったです。米国でやってきたことも、言葉の問題もあって細かいニュアンスが分かっていなかったです。それでも岩崎さんの教えがスッと入って来たのは、自分がこれまでやってきた練習、ヨガも含めて体創りとか基盤があったからやと思います。

体が柔軟やから、いきなりできる技もあって。この柔らかさがあるから、教えてもらえた技もありました」

──それでも細かいニュアンスが分からない、アルファメールに戻って来るわけですね。

「新しい技をバンバン増やす必要はないですからね。自分がやってきたことを、こっちでスパーリング相手にぶつける。ダニエル・ウィリアムスのことも岩﨑さんには話していたし、試合が決まってからサクラメントにやってきたので。だからダニエル・ウィリアムス戦に向けた練習しか、まだこっちに来てからやっていないですからね」

──カルペディエム芦屋効果をアルファメールで感じることは?

「ぶっちゃけ、これまでやられていたヤツから取れるようになったというのはあります。でも、逆にやられることもあります。自信がついたと思えるところもあるし、自信を失くした部分もあります(笑)」

──なるほど(笑)。そのウィリアムス戦、1年3カ月振りの試合になります。しかも、前回はスクランブル発進でした。しっかりと調整して戦うのは、1年8カ月振りになります。ウィリアムスの印象を教えてください。

「ムエタイのチャンピオンとかでしょ、強いでしょ。そりゃ。アハハハ。強いッスね」

──MMAは前回のデェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク戦しか見たことがないのですが、あの距離はMMAとしておかしくないですか。

「ねぇ、僕はあの距離で戦うことはないでしょうね。だから参考にならないですよね。未知数ッス。アイツはムエタイの距離でしか戦えないと決めつけるのは良くないですけど、詰めてくるでしょうしね。あの距離が強いんやから。でもMMAなんで、ムエタイではないですからね。デェダムロンはムエタイ出身やから、ムエタイの距離で戦ったんでしょうけど。そこに関しては、どんだけ強いキックボクサーが来ようがMMAなんで、あんまり気にしていないです。そりゃあ怖いですけど、ムエタイとMMAは違う競技やと思っているんで」

<この項、続く>

■放送予定
4月22日(金・日本時間)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後5時30分~ONE Supper App

■ONE131対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] アリアン・サディコビッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<ONEムエタイ世界女子ストロー級王座決定戦/3分5R>
スミラ・サンデル(スウェーデン)
ジャッキー・ブンタン(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
ムアンタイ・PK・センチャイ(豪州)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
川原波輝(日本)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<キック・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
ヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

<ムエタイ・女子ストロー級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
マリー・ルーメット(エストニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ウインジソン・ハモス(ブラジル)
ウ・ソンフン(韓国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
ソン・ミンジョン(韓国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
ダヤニ・ソウザ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
パク・デソン(韓国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
ジン・テホ(韓国)

<グラップリング・143ポンド(64.86キロ)契約/15分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
今成正和(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ケアヌ・スッバ(マレーシア)
ジェームス・ヤン(米国)

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【ONE131】川原波輝が豪州ナックモエ=ウィリアムスと対戦。再戦=猿田✖バラルト、三浦は怖いソウザと

【写真】川原のMMAが問われる、ストライカーとの対戦だ(C)MMAPLANET

7日(木・現地時間)、ONE Championshipより22日(金・同)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE131「Reloaded」の全対戦カードが発表された。

MMAではジャレッド・ブルックス✖ボカン・マスンヤネのストロー級挑戦者決定戦、そしてグラップリングでマイキー・ムスメシ✖今成正和という超注目カードが組まれることが既にONE Championshipから発表されている今大会。ここに猿田洋祐、川原波輝、そして三浦彩佳の出場が決まった。


猿田は2月11日のONE127でバラルトと対戦予定だったが、現地入り後にコロナウィルス検査で陽性となり試合はキャンセル、加えて現地で隔離措置が取られ忸怩たる想いを経験した。

2カ月と10日遅れで組まれた猿田✖バラルトと共に、ストロー級では川原がダニエル・ウィリアムスを迎え撃つこととなった。ウィリアムスは日本でK-1にも出場している豪州人ムエタイ・ファイターだ。

タイ人の母と豪州人の父の間で、タイ北部のチェンラーイで生まれたウィリアムスは、生後8カ月で父の育った豪州はパースに移り住んだ。7歳の時にテコンドーと忍術、そして8歳からフルコンタクトキックを始めるも、母方の曾祖父と叔父がムエタイ選手で、その血は争えずウィリアムスはムエタイが練習したいと常に思っていたという。

10歳でムエタイを始めると、叔父を頼ってタイでもトレーニングを積みK-1でこそ本領発揮できなかったがWMCムエタイ、豪州のCAGEDムエタイのベルトを巻いている。

ウィリアムスはパースのスクラッピーMMA & フィットネスでMMAのトレーニングを積むと、キャリア3勝1敗の時点でONEと契約。初戦はムエタイで、対戦相手はロッタン・シットムアンだった。この試合、判定負けこそ喫したもののロッタンと真っ向からやりあったウィリアムスへONE首脳の評価は絶対のものとなった。その後、今年の2月にMMA戦で初代ONE世界ストロー級王者デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークを右ボディストレートで下し、引退を決意させた。

MMAとは思えない近距離での打撃戦を制し、下になったデェダムロンの足を捌く際にはヒールに入る仕草も見せていたウィリアムス。テイクダウンと融合した打撃が攻守ともに、どのレベルにあるのかは未知数だが、テイクダウンを切る力と首相撲との応用があるようだと、川原は相当にタフなファイトが強いられることになるだろう。

世界王座挑戦、そして敗北からの再起戦となる三浦はLFAブラジル大会にダヤニ・カルドゾの名で出場し、RNCで一本勝ちしているダヤン・ソウザと相対することとなった。

(C)LFA

8勝1敗1分のレコード残すソウザは、オーソの構えで左右のローによって2度のKO勝ちを記録している。

さらに右アッパーから左フックのコンビなど拳の圧もあり──組みの局面でも柔術&レスリングを習得している。危険な──モンスターの異名を持つ相手と戦うことになった。

この他、日本勢以外では柔術世界王者のブシェシャとログログの異種格闘MMAは見逃せない。組んで倒せば間違いなく、勝負は柔術世界王者ブシェシャのモノになる。対してログログは組まれても倒れない&組んでくる相手に殴るセネガル相撲のチャンピオンだ。倒すことに疲弊すれば、まさかのログログのブシェシャ越えもあり得るヘビー級マッチにとなる。

また今大会はプレリミに韓国勢が4人と大挙出場している。韓国版アマゾンといえるネット通販大手クーパンで前回大会がPPV中継され、秋山成勲が青木真也を撃破したことでONEへの注目度が急上昇しているといわれている。今大会は通常通りYouTubeでの配信となるが、着実に韓国での足固めが勧められているなかONE世界ライト級王者オク・レユン、ヘビー級のカン・ジウォンに続くファイターが現れるか、要注目だ。

■放送予定
4月22日(金・日本時間)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後5時30分~ONE Supper App

■ONE131対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] アリアン・サディコビッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<ONEムエタイ世界女子ストロー級王座決定戦/3分5R>
スミラ・サンデル(スウェーデン)
ジャッキー・ブンタン(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
ムアンタイ・PK・センチャイ(豪州)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
川原波輝(日本)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<キック・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
ヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

<ムエタイ・女子ストロー級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
マリー・ルーメット(エストニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ウインジソン・ハモス(ブラジル)
ウ・ソンフン(韓国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
ソン・ミンジョン(韓国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
ダヤニ・ソウザ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
パク・デソン(韓国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
ジン・テホ(韓国)

<グラップリング・143ポンド(64.86キロ)契約/15分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
今成正和(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ケアヌ・スッバ(マレーシア)
ジェームス・ヤン(米国)

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【ONE131】最強チャレンジャー決定戦=ジャレッド・ブルックス✖ボカン・マスンヤネ実現!!

【写真】タイトル戦前にこの試合が見られるとは──非常に楽しみ(C)ONE

2日(土・現地時間)、22日(金・同)に開催されるONE131「Reloaded」でジャレッド・ブルックス✖ボカン・マスンヤネのストロー級挑戦者決定戦が組まれることがONE Championshipから発表されている。

まごうことなきストロー級の世界の頂点といえるONEストロー級戦線で、ついに最強チャレンジャー決定戦が組まれる。


王座にジョシュア・パシオが就く同階級だが、米国のブルックスと南アフリカのマスンヤネは、そのパシオ以上の実力者と見る向きが同階級のファイターにある。

ブルックスは昨年11月に待望のONE初出場を果たしリト・アディワンをレスリングで制し、肩固めで完封勝利を挙げた。今年の1月には日本の箕輪ひろばを打、倒、抑で圧倒し一方的な展開で判定勝ちを収めた。

この時点でタイトル挑戦をアピールしていたブルックスの前に、マスンヤネが立ち塞がる。ブルックスがパンクラス~UFC~RIZINという日本を経てサークルケージに辿り着いたのに対し、マスンヤネは2019年12月にパンクラスからONE入りを果たした。

とはいえ、この2年5カ月間でONEで戦った回数は2試合とブルックと変わりなく、1年4カ月のブランクがある。パンクラスではバックスープレックスを連投し注目を浴びるも、ONEでは頭から落とす投げは禁じられており、渋くバックコントロールで澤田龍人を下し、レネ・カタランを僅か37秒ハイキックでKOしている。

ウェルラウンドと極めという部分ではブルックスが上と見られることもあるが、ブルックスが全局面で戦えるのはレスリングという軸があるからだという見方もできる。このレスリングという部分で、2歳で両親を亡くし預けられた叔母も育てあげることができず──預けられた児童養護施設で7歳から取り組んできたマスンヤネがブルックスを上回るようだと、抑える&極ばかりか、打も威力が半減する可能性もある。

フリースタイルで南ア王者、アフリカ大陸王者、そしてコモンウェルズ王者となっているマスンヤネは、ダックアンダーからバックに回る動きも秀逸だ。とはいえ、ここから先の柔術との融合は過去にはほぼ見せてない。またケージレスリングという部分においても、マスンヤネには未知の部分が残っている。ブルックスは箕輪戦でテイクダウンと抑える間の打撃の巧妙さを見せつけ、さらにダメージを与えることができていた。

ケージを利することなく倒し、バックを制してきたマスンヤネに対し、ブルックスが金網際と組と倒の際──2つの間を制することができれば王座挑戦権は大いに近づくだろう。

ONEのストロー級といえば、その戦いの輪が広がるにつれて日本人選手の神通力が落ちている。ここが踏ん張りどころの日本勢で3月に試合が決まったから渡米をした選手がいるのは、コアなMMAファンなら周知の事実だろう。タイミング的には、その選手の試合が組まれる可能性は高い。大会まで3週間を切り、その他のカードの発表を待ちたい。

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【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。ブルックス✖箕輪ひろば「打・投・極の回転」

【写真】心が折れない、その強さは尊いモノだと思いたいのだが…… (C)ONE

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見たジャレッド・ブルックス✖箕輪ひろばとは?!


──ジャレッド・ブルックスに挑んだ箕輪選手が、完敗を喫しました。

「ブルックスは打も組みも、全てにおいて質量が高かったです。向き合った段階で、箕輪選手は腰が引けてしまっていたように見えました。貰う前から引けていた。だから、最初のパンチを貰ったと思います。

腰が入っていない打撃は、相手の攻撃を受けた時にケガをすることが多いです。MMAは打撃でなくても組みが強いと勝てるので、そういう選手が強い打撃を受けてケガをするという例を見てきました。下手でも本気でぶん殴ろうと思うと、質量は上がります。そうすると体の強度も違ってくることもあるんじゃないかと思います。そこは分かっていないですが。

及び腰の打撃を使うぐらいなら、昔のグレイシーのように打撃を打つことを排除して戦った方が良いというぐらいに思います。組みに自信をもっていれば、組めば良い。そこで組まれたくない相手なら質量が下がります。本気で打ちこもうとしてくる相手に、中途半端にキックボクシングをするのは本当に危険です」

──……。

「ブルックスは、レスラーはこう戦いなさいという理想形の試合をしました。基本、余計なことをしないで上を取って殴り続ける。なるべく正確に。そうなると質量が高いままです」

──そこなんです。箕輪選手が敗れたタイミングなので、彼個人のことと思われてしまうかもしれないですが、彼だけでなく……修斗の選手は打・投・極の回転という言葉を口にします。修斗勢でないと総合力ですね。ボクシングとレスリングで対戦相手が上だと予想できた場合、打撃とテイクダウンで遅れを取る選手が打・投・極……あるいは総合力の回転で勝てるのか。そこには疑問を感じてきました。

「なるほど、そういうことですか。打・投・極が回転して勝てるのか、勝てる相手もいますし、勝てない相手もいます。佐山聡先生は修斗の理念と言っていましたね、打・投・極を。理想として存在しています。ただ私の考える格闘技は、全てが結果論です。勝つためにどうすれば良いのか。

つまり打・投・極が回転できなくても、勝てば良いです。それが格闘技です。回転して勝てるのであれば、回転させて勝てば良い。打・投・極の回転は勝つための手段です。打・投・極を回転させることが目的ではありません。修斗は回転させて勝たないといけない競技ということであれば、そうならのでしょうが」

──そういうことではないですよね。裁定基準にしても。

「今回の試合で、ブルックスの何が良かったかというと上体が浮かない状態で、パウンドを打っていたことです。どうしても打とうとすると浮くのが、彼にはない。そして、嫌なところからヒジを打っていました。箕輪選手が立ち上がろうとすると倒しに掛かり。下にいると殴る。あれこそ打倒極の回転ではないかと。立ち上がり際にヒザで顔面を狙うだとか。あの攻撃には唸りました。

そしてラスト30秒になると、ギロチンを狙って引き込む。途中でもRNCも狙っていて、取り切れないと抑えて殴る。ブルックスは勝つために、打倒極を使っていました。それは私があの試合を見た結果、結果論として感じたことです。ブルックス自身は、回転させようと思っていなかったでしょう。勝てば良いので。回転させる必要がなければ、回転せずに戦っていたはずです」

──箕輪選手はリト・アディワン、アレックス・シウバに連勝していたこともあり、ONEでやる力があると……修斗の世界チャンピオンになったからONEで戦うという路線は危険だと感じていた自分は、この2試合でそういう風に思えるようになっていました。

「箕輪選手にとってブルックスは、北米が来た──ということではないでしょうか。何よりアディワンに勝った、シウバに勝った。その勝利がブルックスに勝つことに、どういう法則性があるのか。修斗のチャンピンになったけど、ONEでやれる力があるかどうか分からないという見方は正直で、正しいと思います。強さなんて、分からないです。分かる人にしか。

そういうなかで力を見極めるには、法則性を持ってモノゴトを見る必要があります。組み技に課題がある選手に組み技で勝った。それをAというパターンとして、Aで勝った。対して組み技に強い選手に打撃でいく、Bというパターンでは勝てなかった。Aというパターンで勝てて、Bというパターンで負けたけど、AとBで見られたCということを出せば勝てるのではないか。そういうモノの見方をすることが大切じゃないかと、自分では思っています。だから箕輪選手に関しては、アディワン戦の勝利とシウバ戦の勝利が、ブルックス戦と繋がっていなかったように感じます」

──あれだけ劣勢でも、諦めずに戦い続けた。箕輪選手の頑張りが、これからに繋がって来ることに期待したいです。

「あのう……そういう考えは危険です」

──えっ、どういうことでしょうか。

「体を張って頑張る戦い方は、それで良い相手もいますが、一発で倒されてダメージが残ることもありますからね。箕輪選手は本当に頑張って、心が折れるようなこともなかったです。でも、危ない貰い方をしていたのは確かです」

──その根性が練習で生きるということはないですか。練習で頑張れない選手が、それこそ上のレベルと選手とはやっていけないのではないでしょうか。

「それはそうです。そうなのですが、強い気持ちを創ることを練習する目的にすることはないようにしてほしいです。これは全ての格闘技を戦う選手に言いたいです。

箕輪選手、凄く心の根の良い人間なんだと思います。その良さがあるから、金的を食らってもっと休めば良いのに、早々に試合の再開に応じる。5分間、休みましょうって──人間的に問題のある連中とやってきた自分は思います。良い人も、試合でマイナスに働くなら勝つためには必要ないです。

と同時に最後の最後まで諦めないから、あの急所蹴り以降の箕輪選手の攻めは良かったです。逆にブルックスは、あの急所蹴りの中断で何か途切れた。そうでなくても、2Rからは疲れて失速していましたが、あそこでプッツンと気持ちが途切れ持続しなかったように映りました。

あそこで箕輪選手が自分から打ちに行く打撃ではなくて、合わせる打撃を使っていた。それは試合の序盤も同じでした。結果、腰の引いた打撃だったので後の先を取りに行って、先の先を取られた。ただし最後の20秒は後の先が取れそうでした。それはブルックスに緊張感がもう欠如していたからです。実は間としてブルックスは危なかったです。

だから、攻略の糸口はあります。頑張ろう、ホントは怖いけど何としてもやるんだっていう打撃でなくて、怖いからビビッて打撃をする。その方が良いかもしれないです。ビビっていると、相手は安心から慢心して突っ込んできます。それだって強い相手を攻略する手ですしね。頑張ろう、頑張れる強さがある箕輪選手だからこそ、ネガティブな戦いをしても功を奏することもあるかもしれない。頑張りは立派で、本当に人として大好きになってしまうような選手ですが、戦いは別に弱気を見せても勝てば良いので」

──一生懸命やることは良いことか思うのですが……。

「格闘技を戦ううえで良いかどうか、それは勝つために何をするかです。一生懸命やっている、頑張っている。それは終わってから、周囲がする評価です。これは箕輪選手がそうかは分からないので、私の教え子に対して思うことですが、『頑張った』と振り返るのではなくて『ダメだ。これじゃダメだ』、『まだ穴がある』という気持ちでいてほしいです。それを見た人は『頑張っている』、『努力している』と思いますから」

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『ONE: Only the Brave』試合結果/ハイライト動画

ONEフェザー級(70.3kg)キックボクシング ワールドグランプリ準決勝。アラゾフ&シッティチャイが決勝へ(バウトレビュー)
第9試合 メインイベント 準決勝 3分3R
○シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ/ONEフェザー級キック3位、元GLORYライト級(70kg)王者、元ルンピニー認定ウェルター級王者)
×ダビット・キリア(ジョージア/元GLORYライト級王者、クンルンファイト70kg世界トーナメント2018優勝)
判定3-0

第8試合 コーメインイベント 準決勝 3分3R
×ジョー・ナタウット(ムエタイ同級3位)
○チンギス・アラゾフ(ベラルーシ/ONEフェザー級キック4位、元K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
1R 1’55” KO (左ストレート)

第7試合 MMA ライト級 5分3R
×ルスラン・エミベック・ウフール
○ジャン・リーポン
1R 0’32” KO (左ストレート)

第6試合 キックボクシング ヘビー級 3分3R
○ラーデ・オパチッチ
×フランシェスコ・エクシャジャ
2R 2’00” KO (左ボディフック)

第5試合 MMA ウェルター級 5分3R
○手塚裕之(ハイブリッドレスリング山田道場/TGFC/パンクラス・ウェルター級王者)
×エドソン・マルケス(ブラジル)
3R 1’05” KO (左フック)

第4試合 MMA ストロー級 5分3R
×箕輪ひろば(総合格闘技道場STF/4位、修斗世界王者)
○ジャレッド・ブルックス(米国/3位)
判定0-3

第3試合 71.65kg契約 3分3R
○イヴァン・コンドラチェフ
×ドビダス・リムクス
3R 0’35” KO (左ストレート)
※フェザー級GPの交替試合(=リザーブファイト)として組まれていたが、リムクスが計量とハイドレーションテストでオーバーし、70.3kgのフェザー級から71.65kg契約の通常ワンマッチに変更

第2試合 MMA 61.5kg契約 5分3R
○和田竜光(フリー/元DEEPフライ級王者)
×ワン・シュオ(中国)
判定3-0
※ワンが計量とハイドレーションテストでオーバーし、61.2kgのフライ級から変更

第1試合 MMA バンタム級 5分3R
○プレブ・オトゴンジャンガル
×ミカエル・デ・ジェズウス
判定3-0

 ONE Championshipが1月28日にシンガポール・インドアスタジアムで開催した『ONE: Only the Brave』の試合結果。手塚裕之はエドソン・マルケスに3R KO勝ちし秋山成勲戦をアピール。箕輪ひろばはジャレッド・ブルックスに判定負け。和田竜光はワン・シュオに判定勝ちしています。


 ジャン・リーポン vs. ルスラン・エミベック・ウフール ハイライト動画。



 手塚裕之 vs. エドソン・マルケス ハイライト動画。続きを読む・・・
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【ONE Only the Braves】2022年1月28日時点の現実。15分間、攻められ続けた箕輪がブルックスに完敗

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
Def.3-0
箕輪ひろば(日本)

鋭い踏み込みからパンチを連打したブルックス。いきなりパンチを纏めると、左から右フックを打ち抜く。明らかに効いた箕輪のテイクダウン狙いを切ったブルックスは、バックに回るとワンフックへ。腕を向き、ガードに戻した箕輪は頭を抱えるが鉄槌から左エルボーを打たれる。クローズドを続ける箕輪だが、エルボーで左目尻をカットする。早くも我慢の展開となった箕輪は、流血で視界を奪われているか。

足を抜くことなくパンチで傷を狙うブルックスが、エルボーを振り落とす。左のエルボーでカットした箇所とは違う場所を打ちつけると、そこを箕輪が守ろうとした刹那、カットした場所にヒジを打っていく。残り1分、エルボーからパンチと攻撃の強度を上げるブルックスに対し、箕輪は何とか下からエルボーを見せ、ケージを背負って立ち上がろうとする。左足を制して立たせないブルックはジャンプしてエルボー、そしてヒザを突き刺してギロチンへ。体を捻ってエスケープをはかった箕輪──ここで時間となった。

2R、ワンツーの右を被弾した箕輪は、ステップインに真っすぐ下がる。直後の右オーバーハンドも遠く、ブルックスは冷静に攻撃を見ている。ここで箕輪は飛び込んでヒザを顔面に届かせる。直後のパンチの交換から、蹴りをキャッチされた箕輪はシングルでテイクダウンを許す。ブルックスはガードの中からヒジやパンチを落とす。

と右足を抜いたブルックスはパス、背中を見せた箕輪の立ち上がり際にRNCを仕掛けて寝技に持ち込む。半身で絞めを続けるブルックスは、耐えた箕輪のシングルを切ってヒザを頭部に蹴りこむ。座った箕輪は、さらに顔面にヒザを受け、背中をマットに着けるとエルボーを打たれる。

ブルックスがパンチを纏め、箕輪にスクランブルを許さず両足を束ねる。懸命に固める箕輪だが、ブルックスに立たされるとダブルで尻もちをつかされ時間に。

最終回、「ここで終わんな。パシオが待っているんだろ」というセコンドの声を受けた箕輪だが、開始直後にダブルレッグで肩に担ぎあげられスラムを許す。ブルックスは箕輪の立とうとする力を利してもう一度担ぐと、ケージ中央まで運んで叩きつける。パスのプレッシャーを掛けるブルックスは、左のパンチを入れスクランブルでバックへ。ケージを背負って正対した箕輪は、エルボーを落とすが、これでは逆転の目はない。

残り3分、アナコンダでも狙ったか力が入っていた箕輪をすかして、頭を抜いたブルックスがトップコントロールを続け。立ち上がり際には既にダブルレッグに入っている。寝かせると肩固め、立って来ると足をホールドした倒すという二段構えのブルックスは、箕輪にエルボーや細かいパンチ以外の反撃を許さず試合をコントロールする。最後の30秒で立ち上がった箕輪は、ここで急所にヒザを受け──声を挙げて倒れ込む。

立ち上がって試合再開に応じた箕輪は、前に出て飛びヒザ。待っていたブルックスは2発目のヒザ蹴りにもパンチを打ち込み、スピニングバックフィスト。箕輪も最後は打撃戦に応じたが、時間に。当然ジャッジは3者ともにブルックスを支持し、箕輪は完敗だった。

北米的なジャッジがあれば30-25がついていてもおかしくない勝利後に、箕輪の健闘をたたえたブルックスは「彼はグッドシェイプだった。僕は完璧に準備できていた。ジョシュ・パシオ、準備はできているか。この階級で誰も俺に勝てない。マスンヤネも。フライ級と2階級制覇する」と力強い言葉を続けた。

完全に力負けの箕輪──試合中と同じように、投げない気持ちを持ち続け、日々のトレーニングからやり直すしかない。これが2022年1月28日時点の、現実だ。


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【ONE】速報中!ONE: ONLY THE BRAVE

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金曜夜の恒例行事になりつつあるONE。今日はシンガポール・インドアスタジアムでONE: ONLY THE BRAVEが開催されます。注目はやはり日本勢。手塚裕之、和田竜光、箕輪ひろばの3選手が参戦します。コロナの影響で欠場、カード変更が相次ぐ波乱の展開の中、どんな試合を見せてくれるのか興味津々。今宵はABEMAで観戦しつつ、日本人選手の試合を中心に電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【フライ級】
○和田竜光
(判定3-0)
×ワン・シュオ
1R、距離を取る両者。和田は片足タックルでテイクダウン。しかしシュオはすぐに立ち上がる。それでも和田はしつこく組み付く。足を掛けてまたしてもテイクダウン。立ち上がるシュオのバックに回ってグラウンドに引きずり込む。側頭部にパウンドを当ててポジションをガッチリとキープ。しかし残り1分でシュオはスタンドに脱出。スタンドでも和田はカーフキックで崩してラウンドを終えた。
2R、打撃の交差から組み付いて和田。しかしシュオの腰は重い。肘を当てて身体を突き放す。スタンドの展開になるが、和田はタックルで組み付くとテイクダウンに成功。サイドを奪うがシュオはまたも立ち上がる。和田は組み付いてケージ際で長い差し合い。しかし倒せず身体が離れる。打ち合いになると和田はボディ、シュオは右フックを当ててラウンド終了。
3R、長いスタンドの展開。シュオは関節蹴りを多用。対する和田はボディやジャブを的確に当てる。中盤に入って和田は片足タックルでついにテイクダウンに成功。サイドも回ってポジションをキープ。しかしシュオはスタンドに脱出。和田はくらいついてまたも差し合いを経てスタンドに戻るが決め手なく試合終了。判定は和田に軍配!


【ストロー級】
×箕輪ひろば
(判定0-3)
○ジャレッド・ブルックス
1R、開始直後から間合いを詰めるブルックス。ケージに追い詰めると左右のパンチの連打。これが効いた箕輪はタックルに行くがブルックスはこれを切ってインサイドガード。肘で箕輪の額を切り裂く。長時間グラウンドを制圧。終了間際に立ち上がる箕輪に膝をヒットさせるがここでラウンド終了。
2R、序盤はスタンドの展開。ブルックスがパンチを当てタックルでテイクダウンに成功。脱出を図る箕輪をガブって頭部に膝蹴り。そのまま倒してインサイドガード。ポジションをキープしてラウンドを終えた。
3R、開始直後にブルックスが豪快なタックルでリフトしてテイクダウン。立ち上がろうとする箕輪を抑え込んでグラウンドを制圧。箕輪は事態を打開出来ない。残り30秒で立ち上がる箕輪。ブルックスが膝を放つとこれがローブロー。しばらく中断。再開すると箕輪は飛び膝を放つが不発。判定はブルックスに軍配!


【ウェルター級】
○手塚裕之
(3R TKO)
×エドソン・マルケス
1R、緊張感のあるスタンドの立ち上がり。手塚はパンチで勝負をかけるかと思いきや長いお見合い。その末に手塚は胴タックルでテイクダウンに成功。意外な展開。ポジションをがっちりキープしていたがマルケスは脱出に成功。スタンドでパンチを交差させてラウンドを終えた。
2R、長いスタンドのお見合い。手塚はタックルでテイクダウンするがマルケスはすぐに立ち上がる。しかし手塚はまたも胴タックルでテイクダウン。ポジションを固める。マルケスは終了間際に脱出するが手塚は回避してラウンド終了。
3R、開始直後に手塚の左フックがクリーンヒット。後方にダウンしたマルケスを見てレフェリーが試合を止めた!最後の最後の手塚がパンチでKO!
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【ONE Only the Brave】和田竜光と対戦、坂野周平最後の相手=ワン・シュオ「勝つ確率は80%から90%」

【写真】インタビュー当日(※24日)、上海在住のONE China PRチームとのZOOMでのやり取りが上手くいかず、20分ほど放置された形になったワン・シュオはその間も全くイライラした素振りもなくジッと待ち続けてくれていた (C)MMAPLANET

28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、和田竜光と対戦するワン・シュオ。

2015年に1度だけONEで戦い、昨年4月に6年振りにサークルケージに戻ってきた。この間、Revel FCでバンタム級王座を獲得したワン・シュオ、その時の対戦相手が日本の坂野周平だった。

2年4カ月振りの日本人選手との対戦を控えたワン・シュオをインタビューした。


──ワン・シュオ選手、和田選手との試合に向けて今の調子はいかがですか。

「ベストコンディションだし、凄く楽しみだよ」

──和田選手の印象は?

「対戦相手の試合映像はたくさん見てきた。彼はグラップラーであり、レスラーだ。テイクダウンのスピードが速い。あの速さはこれまでに見てきた選手のなかでも特別だと思う。凄く良い選手だよ」

──ワン・シュオ選手については、日本ではまだまだ未知の部分が多いです。なぜMMAを始めたのかを教えていただけますか。

「MMAの練習を始めたのは2015年で、ベースはムエタイ的だよ。そしてシンジャン・ファイトクラブのリーダー的な役割にあるんだ」

──シンジャン・ファイトクラブには今大会に出場するタン・カイ選手も所属していますね。

「タン・カイ、シェ・ウェイ、ミャオ・リータオというONEで活躍する中国人選手は僕のトレーニングパートナーだよ。シンジャン・ファイトクラブは中国で最高のMMAクラブの一つだと断言できるよ」

──2015年に1度だけONEで戦い、その後は他のプロモーションで戦ってきましたね。

「2015年の6月にONEで戦った時、僕はただのムエタイ・ファイターでMMAファイターではなかった。あの時、ONEは中国で選手の発掘的なトーナメントを開き、コーチの勧めもあって出たんだ。僕はあの試合で負けてから3、4カ月後に当時所属していたジムを離れ、シンジャン・ファイトクラブで本格的にMMAの練習をするようになったんだ。ONEで戦ったのは前に所属していたクラブからだったし、離れたことでONEで戦うルートがなくなったんだよ。

でもシンジャン・ファイトクラブでしっかりとMMAのトレーニングを積めて良かったと思っている。結果、MMAファイターとして力をつけてまたONEで戦えるようになったからね」

──REBEL FCで坂野周平選手と対戦し、バンタム級王座を獲得。あの試合を最後に坂野選手は負傷もあり、MMAで戦って生きていくことに区切りをつけました。ワン・シュオ選手と戦い、どれだけ努力しても届かない世界との差を痛感したという風にも聞いています。

「えっ、それは坂野選手が引退したのは僕との試合があったからということ? それは知らなかった。彼と戦ってから……いつだったか、インスタで話したんだけど、ケガがあり……ジムもパンデミックの影響もあり閉めることになるからリタイアすると聞いたよ。坂野選手は僕が原因とは言っていなかったけど、もしそうなら申し訳ないことをした」

──謝る必要は一切ないと思います。それがファイト・ライフです。自分より強い選手と戦って、負けて諦めるのは。

「坂野選手は本当にグラップリングが強かった。彼とケージのなかで死力を尽くして戦えたことを光栄に思うよ。今、そしてこれから彼が人生で成功することを願っている」

──今回はその坂野選手と戦って以来の日本人選手との試合になります。坂野選手はフィジカルの差が歴然だったと試合を振り返っていましたが、和田選手と戦う際もフィジカル・アドバンテージがあると考えていますか。

「アドバンテージはフィジカルでなく、打撃になるはずだよ。立ち技は彼よりずっと上という自信はある。それに今言ってもらったようにパワー、体力でもリードしているから。そうだね──だからフィジカルと打撃で僕にアドバンテージがあるのは確かだ」

──和田選手は経験豊かなファイターですが、自信の程は?

「僕が勝つ確率は80パーセントから90パーセントはあると思っているよ。と同時にこの試合を見てくれるファンの人たちに喜んでもらう試合をするよ」

■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App

■ONE Only the Brave対戦カード

<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)

<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)

<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)

<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)

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